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JP2007039861A - 黒色着色短繊維および配合化粧料 - Google Patents

黒色着色短繊維および配合化粧料 Download PDF

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JP2007039861A
JP2007039861A JP2005367109A JP2005367109A JP2007039861A JP 2007039861 A JP2007039861 A JP 2007039861A JP 2005367109 A JP2005367109 A JP 2005367109A JP 2005367109 A JP2005367109 A JP 2005367109A JP 2007039861 A JP2007039861 A JP 2007039861A
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mass
colored
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JP2005367109A
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Hajime Kizaki
肇 木崎
Yayoi Oda
弥生 小田
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Daito Kasei Kogyo Co Ltd
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Daito Kasei Kogyo Co Ltd
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Abstract

【課題】黒色の発色に優れ、安全性が高く、睫毛をより長く見せる効果に優れた黒色着色短繊維および下瞼に色移りせず、にじみにくい特性を有する配合化粧料を提供すること。
【解決手段】
下記特性を有するカーボンブラックを繊維の質量に対して0.1〜10.0質量%配合することを特長とする全長0.1〜10.0mm、繊維径が0.5〜20デニールの範囲にある黒色着色短繊維により達成される。
1)ファーネス法で製造されたものであること
2)比表面積が40〜260m/gの範囲にあること
3)砒素含有量が3ppm以下であること
【選択図】なし

Description

本発明は、黒色の発色に優れ、安全性が高く、睫毛をより長く見せる効果に優れた黒色着色短繊維および下瞼に色移りせず、にじみにくい特性を有する配合化粧料に関する。
従来、非着色の短繊維を化粧料に配合することは特許文献1〜3に示すように多く行われている。また、着色された短繊維を化粧料に配合することも特許文献4〜5に示すように行われている。さらに、繊維の断面形状や表面形状に注目した例も特許文献6〜7のように行われている。このようにメイクアップ化粧料全般において各種の短繊維を配合することは公知である。
特開平7−179323号公報 特開2003−192537号公報 特開2000−264817号公報 特開2000−319132号公報 特開平3−153613号公報 特開2005−132723号公報 特開2004−107237号公報
一方、化粧料において一番繊維が多用されているのは眉目料であり、特にマスカラの特性を向上させる技術として注目されている。マスカラにおいては、その黒さが重要であり、無着色の繊維を黒色顔料と共に配合した場合の色と、黒色に着色した繊維を配合した場合では明らかに黒色に着色した繊維を配合した方が、化粧料としての効果がより高いことが判る。しかしながら、単に黒色に着色するとしてもどんな材料で着色するのか、安全性上の問題はないのか、着色することで短繊維の配合特性が悪くなることはないのかなど不明な点が多く、上記のように多くの文献を見てもそれらについての情報は教えるものは無かった。
そこで、本発明人は鋭意検討した結果、特定の特性を有するカーボンブラックを用い、特定の量を繊維に配合することで、化粧料への配合特性を犠牲にせずに、繊維がより黒く、安全性、化粧料の使い勝手に優れ、化粧料の効果をより引き出す特性に優れた黒色着色短繊維を開発することに成功した。また、非着色の外観が白色の単繊維と比べて色が黒いため、マスカラなどの黒色系化粧料においてはより配合量を増やすことができるメリットも見いだした。さらに、透明性の樹脂中に上記黒色着色短繊維のみを配合したマスカラを製造した場合、上記黒色着色短繊維は睫毛に固着して睫毛を長く見せる一方で、他の着色顔料が配合されないので、睫毛と睫毛の間が着色せず、睫毛が一本一本はっきり見え、より目元をシャープな印象につくることができるほか、下瞼に色移りせず、にじみにくい特性を有することを見いだした。
すなわち、本発明は、下記特性を有するカーボンブラックを繊維の質量に対して0.1〜10.0質量%配合することを特長とする全長0.1〜10.0mm、繊維径が0.5〜20デニールの範囲にある黒色着色短繊維にある。
1)ファーネス法で製造されたものであること
2)比表面積が40〜260m/gの範囲にあること
3)砒素含有量が3ppm以下であること
第2の本発明は、前記の黒色着色短繊維を配合することを特長とする化粧料にある。
第3の本発明は、透明性樹脂を含み、上記黒色着色短繊維以外の着色顔料を含まないことを特徴とする上記の化粧料にある。
第4の本発明は、化粧料がマスカラであることを特徴とする上記の化粧料にある。
以上説明するように、本発明は、特定の特性を有するカーボンブラックを用い、特定の量を繊維に配合することで、化粧料への配合特性を犠牲にせずに、繊維がより黒く、安全性、化粧料の使い勝手に優れ、化粧料の効果をより引き出す特性に優れた黒色着色短繊維と、下瞼に色移りせず、にじみにくい特性を有する配合化粧料が得られることは明らかである。
以下、上記本発明を詳細に説明する。
本発明の黒色着色短繊維は、下記特性を有するカーボンブラックを繊維の質量に対して0.1〜10.0質量%配合することを特長とする。
1)ファーネス法で製造されたものであること
2)比表面積が40〜260m/gの範囲にあること
3)砒素含有量が3ppm以下であること
ここで上記の用語の解説および定義について以下に示す。
本発明の黒色着色短繊維で用いるカーボンブラックは、ファーネス法(またはオイルファーネス法)で製造されたものを用い、サーマル法・アセチレンブラック法・ランプブラック法・チャンネルブラック法などで製造されたものは用いない。これは、ファーネス法以外の方法で製造されたものは安全性上に何らかの問題がある場合があり、本黒色着色短繊維は眼粘膜付近で使用されることからより高い安全性を考慮したものである。ファーネス法の概略としては、石炭系オイルなどを高温雰囲気中に高圧噴霧し、不完全燃焼雰囲気条件下で熱分解してカーボンブラックを得るものである。本発明で用いるカーボンブラックは比表面積が40〜260m/gの範囲にあるものが用いられ、より好ましくは200〜260m/gの範囲にあるものを用いるが、ここで言う比表面積はBET法を用い、吸着ガスとして窒素を用いた場合の値である。比表面積がこの範囲にあると、繊維への練り込み特性と発色が両立し、配合特性に優れるメリットがある。次に砒素の含有量であるが、これは粧原基一般試験法または原子吸光法などの分析方法にて分析した場合に、3ppm以下であることが必要である。これにより、より高度の安全性が確保できるメリットがある。
ここでカーボンブラック以外の黒色顔料である黒酸化鉄、低次酸化チタンを用いた場合では発色力が弱いためより多くの着色剤を入れる必要が発生し、それに伴って繊維の柔軟性や折損強度などが影響を受けるため、本発明人らは得られる短繊維の物理的特性から見た際にカーボンブラックが優れていると判断したが、安全性上、配合特性上の問題が種々発生し、鋭意検討した結果、上記の特性を持つカーボンブラックに至った。
本発明で用いるカーボンブラックの特性としては、上記以外のスペックとして、例えば以下のような規格を満たしていることが好ましい。尚、試験方法としては常法を用いることができ、特に規定のあるものについては後述する。このような規格のカーボンブラックを使うことで製品の安全性を高め、品質的に安定した製品を得ることができる。
強熱減量 2質量%以下
灰分 0.15%以下
鉛 5ppm以下
水銀 1ppm以下
全硫酸分 0.65%以下
多環芳香族炭化水素類(PAHs) 0.5ppm以下
ベンゾ[e]ピレン 5ppb以下
ジベンズ[a,h]アントラセン 5ppb以下
総炭素量 95%以上
比重 1.7〜2.1
水可溶物 0.5質量%以下
尚、強熱減量の試験方法としては、125℃にて1時間乾燥した後、950℃で7分間乾燥した場合の質量減少を測定したものが挙げられる。多環芳香族炭化水素類(PAHs)、ベンゾ[e]ピレン、ジベンズ[a,h]アントラセンの分析は、ガスクロマトグラフ−質量分析機(GCMS)を用いることが好ましい。
本発明の黒色着色短繊維は、上記の特性を有するカーボンブラックを繊維の質量に対して0.1〜10.0質量%、より好ましくは0.1〜2.0質量%の範囲で配合する。繊維の製造方法としては、周知の溶融紡糸法あるいは溶液紡糸法を用い、原料として合成または天然樹脂に該カーボンブラックをあらかじめ配合混合しておき繊維化する。一方、このようにして得られる繊維の断面の形状は、円形、星型、三角型などの種々の形状や太さを持つものが含まれる。このような周知の方法にて得られた該カーボンブラック含有の長繊維は、裁断機を通し、目的の長さに切り揃えて短繊維化すると目的の黒色着色短繊維を得ることができる。本発明の黒色着色短繊維では、この裁断する際の長さとして、長さ0.1〜10.0mmの範囲にあり、かつ繊維径が0.5〜20デニールの範囲にあるものを用いる。これは化粧料に配合した際の使用特性に優れていることから選択された範囲である。
本発明の黒色着色短繊維で用いる繊維としては、従来公知の各種繊維が挙げられ、例えばナイロン、ポリエステル等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等が挙げられるが、特にナイロン系繊維が好ましい。また、本発明の黒色着色短繊維はさらに各種の表面処理をすることが可能である。撥水化表面処理の例としては、例えばメチルハイドロジェンポリシロキサン処理、シリコーンレジン処理、シリコーンガム処理、アクリルシリコーン処理、フッ素化シリコーン処理などのオルガノシロキサン処理、ステアリン酸亜鉛処理などの金属石鹸処理、シランカップリング剤処理、アルキルシラン処理などのシラン処理、有機チタネート処理。有機アルミネート処理、パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロアルキルリン酸エステル塩、パーフルオロポリエーテル処理などのフッ素化合物処理、N−ラウロイル−L−リジン処理などのアミノ酸処理、スクワラン処理などの油剤処理、アクリル酸アルキル処理などのアクリル処理などが挙げられ、これらの1種以上を組み合わせて使用することが可能である。また、親水化表面処理の例としては、寒天処理、デオキシリボ核酸処理、レシチン処理、ポリアクリル酸処理、シリカ処理、アルミナ処理、ジルコニア処理などが挙げられる。特に繊維がナイロン系繊維の場合、防腐剤を吸着するなどの問題が発生する場合があり、表面処理は化粧料の防腐性を高めるためにも有効である。
本発明の化粧料では、黒色着色短繊維を製剤の質量に対して0.1〜80質量%の範囲で配合することが好ましい。特に繊維を毛髪や皮膚のケラチンに固定するため、樹脂類、ワックス類、ゲル化剤と一緒に配合することが好ましい。樹脂、ワックス、ゲル化剤の例としては、シリコーン系、石油系、天然系、合成樹脂系などの各種素材が挙げられ、例えばシリコーンレジン、フッ素化シリコーンレジン、シリコーンガム、シリコーン化プルラン、ポリアミド変性シリコーン、オキサゾリン変性シリコーン、アクリル化シリコーン、アルキル・アクリル共変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等のシリコーン系化合物、アラビアゴム、トラガカント、アラビノガラクタン、ローカストビーンガム(キャロブガム)、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド、アクリレーツコポリマー等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子やポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイトクレー等の有機変性粘土鉱物、ホホバ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、セラック、ラノリン、ミツロウ、サラシミツロウ、オゾケライト、セレシン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、イソステアリルグリセリルエーテル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、リシノール酸セチル、トリウンデシレン酸グリセリル、テトラミリスチン酸ペンタエリスリトール、乳酸セチル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、パーム油、ヤシ油、硬化油、シアバター、卵黄油やポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、アクリルシリコーン、アクリル酸ポリマーおよびその塩、アクリル酸メタクリル酸共重合体およびその塩、ポリビニルピロリドンなどの樹脂類等が挙げられる。
また、発色をより高めたり、色の調整、色彩効果を向上させる目的で各種の顔料や色素と共に配合することも効果的である。顔料の例としては、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料、タール色素、天然色素等があげられ、具体的には、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、12ナイロンや6ナイロン等のナイロンパウダー、ポリアクリルパウダー、ポリアクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、ー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母、酸化チタン・酸化鉄被覆マイカ等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等;タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる顔料が挙げられる。また、この顔料は撥水化や親水化などの表面処理がなされていても構わない。
ここで言う化粧料としては、マスカラ、アイライナー、育毛剤、ヘアカラーなどが挙げられるが特にマスカラが好適である。
本発明の化粧料では、上記の各素材以外に、化粧料で使用される各種の素材、例えば顔料、紫外線吸収剤、油剤、界面活性剤、フッ素化合物、樹脂、粘剤、防腐剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、生理活性成分等の成分を使用することができる。
また、本発明の化粧料としては、特定の組み合わせを用いるとさらに特徴のある製剤を得ることができる。特定の組み合わせとしては、透明性樹脂を含み、上記黒色着色短繊維以外の着色顔料を含まない製剤、特にマスカラを指す。ここで言う透明性樹脂の定義としては、乾燥後の塗膜が透明であることを指す。さらに具体的には以下の方法で定義されたものを利用することが好ましい。
測定方法例
溶媒に溶解させた、または乳化させた溶液状の樹脂であって、樹脂の濃度が溶液の14質量%になるように設定したものをガラス板上にスリット幅0.025mmのアプリケーターを用いて塗工した後、1時間送風下に30℃で乾燥させた後、その塗膜をヘーズ・透過率・反射計HR−100型(村上色彩研究所製)を用いて測定を行う。そして測定は一つの膜について90度づつ回転させ4回測定し、平均値を1データとして1サンプルについて2データの平均をもって、そのサンプルの値とする。この測定方法にて、乾燥後の樹脂塗膜の透明度を測ることができ、本発明で言う透明性樹脂とは、この方法で測定した際の全光透過率が90%以上であるものが好ましい。
この剤型の場合、黒色着色短繊維の配合量は製剤の質量に対して2〜20質量%の範囲にあることが好まく、特に好ましくは3〜10質量%の範囲が挙げられる。この範囲では、マスカラの使用感、塗布後の外観が共に優れている特徴がある。
この透明性樹脂を含み、上記黒色着色短繊維以外の着色顔料を含まないマスカラは、睫毛と睫毛の間に形成される樹脂膜が非着色であるため、睫毛がダマになって見えず、美しい外観を持ち、かつ目元によりシャープな印象を与えることができる。このマスカラはさらに樹脂中に着色顔料を含まないことからより塗りやすく、つき方もきれいになるメリットがある。また、睫毛が付け根からよく見えることから、着色顔料入りの場合と比べてより睫毛を長く見せることも可能である。
以下に実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
〔実施例1〕
1)ファーネス法で製造された、2)比表面積が212m/gであって、3)砒素含有量が3ppm以下であるカーボンブラック(LCW社製 UNIPURE BLACK LC902)0.8質量部とナイロン6ペレット99.2質量部を粗混合し、ついで2軸型エクストルーダーを用いて混練し、カーボンブラック混合ペレットを得た。ついで、紡糸機に同ペレットを入れ、丸型の口金を通して太さ12デニール(39μm)の繊維を得た。これを裁断機にて長さ2mmに揃え、目的とする黒色着色短繊維を得た。得られた短繊維の走査型電子顕微鏡写真を図1に示す。
〔実施例2〕
実施例1の紡糸機の口金を変更し、断面が星型で太さを10デニール(35μm)とし、長さを4mmとした以外は全て実施例1と同様にして黒色着色短繊維を得た。得られた短繊維の走査型電子顕微鏡写真を図2に示す。
〔実施例3〕
実施例1の黒色着色短繊維を用い、表1の処方と製造方法に従い化粧料(マスカラ)を得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Bを80℃で均一に溶解した成分Aに加えた。次いで成分Cも80℃で均一に混合し、成分Aに除々に加えてよく混合した。攪拌下に徐冷して液温が30℃になったところで成分Dを加え、最後に成分Eを加えてよく混合した後、プラシつき密閉容器に充填して製品を得た。
〔実施例4〕
実施例3で用いた黒色着色短繊維の代わりに、実施例2の黒色着色短繊維を用いた他は全て実施例3と同様にして製品を得た。
〔比較例1〕
実施例1で用いたカーボンブラックの代わりに黒酸化鉄を用いた他は全て実施例1と同様にして製造した黒色着色短繊維を製造した。実施例3で用いた黒色着色短繊維の代わりにこの黒色着色短繊維を用いた他は全て実施例3と同様にして製品を得た。
〔比較例2〕
実施例3の黒色着色短繊維の代わりに、黒色着色していない同じ形状、材質の短繊維を用いた他は全て実施例3と同様にして製品を得た。
〔比較例3〕
実施例1で用いたカーボンブラックの代わりに比表面積が400m/gのカーボンブラックを用いた他は全て実施例1と同様にして製造した黒色着色短繊維を製造した。実施例3で用いた黒色着色短繊維の代わりにこの黒色着色短繊維を用いた他は全て実施例3と同様にして製品を得た。
〔比較例4〕
実施例1においてカーボンブラックとナイロン6の混合比率を質量比で12:88に変更した他は全て実施例1と同様にして黒色着色短繊維を得ようとしたが、溶融紡糸時に糸切れが多発し、製品化できなかった。
以下実施例および比較例で作成した化粧料の評価を表2に示す。
女性パネラー10名を用いて、試験品を使用してもらい、使用感をアンケート形式で回答してもらい、評価が悪い場合を0点、評価が良い場合を5点とし、パネラーの平均点数を以って評価結果とした。従って、点数が高い程評価に優れていることを示す。
表2の試験結果から、本発明の実施例は比較例と比べて各評価項目で優れた特性を示していることがわかる。一方、比較例1は、カーボンプラックの代わりに黒酸化鉄を用いたものであるが、全体的に評価が劣っていることがわかる。比較例2は着色していない短繊維を使用した場合の例であるが、実施例と比べると着色力が劣っており、評価が悪いことが判る。比較例3は、比表面積が大きなカーボンブラックを使用した場合の例であるが、やや塗布しにくかったため、使用感も悪く、評価が悪くなった。比較例4はカーボンブラックの配合量を増やしたものであるが、短繊維化の過程で折れやすく、比較試験ができなかった。
〔実施例5〕 透明性樹脂溶液に黒色着色短繊維のみを配合し、着色顔料を配合しない場合の実施例(マスカラ)
実施例2の黒色着色短繊維を用い、黒色着色短繊維以外の樹脂溶解液の透明性をヘーズ・透過率・反射計HR−100型(村上色彩研究所製)を用いて前記方法にて測定した時に全光透過率99.7%を示す溶液を使用し、表3の処方と製造方法に従ってマスカラを作成した。
製造方法
成分Aを均一に混合し、そこに成分Bを攪拌下に除々に添加しながら均一に溶解させゲルを形成させた。次いで、成分Cを加え均一に混合した。次に成分Dを加え、均一に分散するまで攪拌し、密閉容器に充填して製品を得た。
この製剤を前記同様にパネラーを用いて品質評価を行った結果を表4に示す。
表4の結果より、実施例5の組成物(マスカラ)は、表2の結果と比べてもさらに優れた特長を有しており、かつ従来のマスカラには無かった外観が得られ、下瞼に色移りせず、にじみにくい特性を有しているメリットがあることが判る。
本発明の黒色着色短繊維の例(断面丸型、カーボンブラック0.8質量%配合、長さ2mm、太さ12デニール(39μm)、ナイロン6製) 本発明の黒色着色短繊維の例(断面星型、カーボンブラック0.8質量%配合、長さ4mm、太さ10デニール(35μm)、ナイロン6製)

Claims (4)

  1. 下記特性を有するカーボンブラックを繊維の質量に対して0.1〜10.0質量%配合することを特長とする全長0.1〜10.0mm、繊維径が0.5〜20デニールの範囲にある黒色着色短繊維。
    1)ファーネス法で製造されたものであること
    2)比表面積が40〜260m/gの範囲にあること
    3)砒素含有量が3ppm以下であること
  2. 請求項1に記載の黒色着色短繊維を配合することを特長とする化粧料。
  3. 透明性樹脂を含み、上記黒色着色短繊維以外の着色顔料を含まないことを特徴とする請求項2に記載の化粧料。
  4. 化粧料がマスカラであることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の化粧料。
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