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JP2007030999A - エレベーター装置の安全装置およびエレベーター装置の運転方法 - Google Patents

エレベーター装置の安全装置およびエレベーター装置の運転方法 Download PDF

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JP2007030999A JP2005212053A JP2005212053A JP2007030999A JP 2007030999 A JP2007030999 A JP 2007030999A JP 2005212053 A JP2005212053 A JP 2005212053A JP 2005212053 A JP2005212053 A JP 2005212053A JP 2007030999 A JP2007030999 A JP 2007030999A
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五郎 佐藤
Atsushi Arakawa
淳 荒川
Ritsu Teramoto
律 寺本
Hiroichi Miyata
弘市 宮田
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Abstract

【課題】
エレベーター装置において、非常止めが動作した後も確実にかごを自動復帰させる。
【解決手段】
エレベーター装置100は、かご1の速度を検出する調速機50と、ガイドレール10を挟持してかごを非常停止させる非常止め機構53とを有する。かごが設定限界速度を超えたら、カムラッチ機構54が非常止め機構を作動させる。調速機のローラ11eの回転軸14b端部に駆動プーリ15を、ワンウェイクラッチ16を介して取り付ける。かごが上昇する場合だけ、回転軸から駆動プーリに動力が伝達される。カムラッチ機構のカム24には、非常止め作動後の所定時間だけ駆動力を伝達する駆動連結切り換え機構4が連結されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレベーター装置の安全装置およびエレベーター装置の運転方法に関する。
従来のエレベーター装置の例が、特許文献1に記載されている。このエレベーター装置では、安全装置として、ロープを使用しない調速機と非常止め装置とを備えている。非常止め装置の駆動部は、摩擦力を発生させてエレベーターを制動する。一方、エレベーターの移動速度が制限速度を超えたか否かを調速機が検出し、制限速度を超えたら駆動部のカムラッチ機構を動作させる。
ところで、この特許文献1に記載のエレベーター装置では、非常止め動作が作動してエレベーターかごが停止した後に、エレベーター装置を通常動作に復帰させる復帰機構も有している。この復帰機構は、エレベーターかごの昇降を案内するガイドレールと非常止め機構のレール挟持部材間に作用する摩擦力およびかご上昇動作を利用している。より詳細には、非常止め機構が圧縮ばねを有し、この圧縮ばねを非常止め動作の際に開放する。一方復帰動作では、ガイドレールとレール挟持部材間の摩擦力を利用して、かごが上昇すると圧縮ばねを圧縮する。これにより、駆動部とカムラッチ機構を元の状態に戻す。
特開平9−328268号公報
上記特許文献1に記載のエレベーター装置の安全装置では、非常止め機構を復帰させるのに、ガイドレールと非常止め機構のレール挟持部材間に作用する摩擦力を利用しているので、復帰動作が不安定になるおそれがある。すなわち、非常止めを動作させてかごを止めるときは、ガイドレールとレール挟持部材が摺動した状態でかごが移動する。その結果、非常停止後のガイドレールとレール挟持部材の表面は、摩擦熱などで変化する、このときのかごの制動時間は、かごの大きさや積載重量によって異なる。したがって、ガイドレールとレール挟持部材の摺動時間が一定でなく、レール挟持部材の表面も様々に変化する。表面状態が様々に変化しているので、復帰時に必要な摩擦力も変化し、予め定めた摩擦力を超える恐れがある。この不具合を解消するために、設定摩擦力を大きくすると、装置全体が大型化し、エレベーター装置の駆動力の増大を引き起こす。また、復帰動作においては、かごが上昇するにつれ摩擦力が減少するので、摩擦力が非常止め機構のばね力よりも小さくなって、復帰動作を達成できない恐れもある。
本発明は、上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、エレベーター装置において、非常止めが動作した後も確実にかごを自動復帰させることにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、エレベーター装置の速度を検出する調速機と、かごをガイドするガイドレールとの間で摩擦力を発生する非常止め機構と、前記調速機が異常速度を検出したときにこの非常止め機構を動作させるカムラッチ機構と、前記非常止め機構が作動してエレベーター装置のかごが停止した後に前記非常止め機構を解除してカムラッチ機構を所定位置に復帰させる復帰装置とをエレベーター装置の安全装置が備え、この復帰装置は非常止め機構の動作後のかごの上昇時にだけ前記調速機が発生する駆動力を前記カムラッチ機構に伝達可能としたことにある。
そしてこの特徴において、復帰装置は、下降時には調速機の動力をカムラッチ機構のカムに伝達しないワンウェイクラッチと、前記カムとの結合を上昇するにしたがい解除するクラッチとを備えるのがよく、復帰装置は、下降時には調速機の動力をカムラッチ機構のカムに伝達しないワンウェイクラッチと、前記カムに連結し歯車列を有する動力部とを備え、歯車列は間欠歯車を有するものであってもよい。
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、エレベーター装置の運転方法において、かごが予め設定した限界速度を超えて運転していることを調速機が検出したら、カムラッチ機構を駆動して非常止め機構を作動させ、非常止め機構は案内レールを挟持してかごを停止させ、かごが停止した後にはカムラッチ機構を復帰装置を用いて作動させるものであって、かご下降時には、カムラッチ機構のカムに復帰機構を連結させるが動力を伝達させずに空転させ、非常止め作動後のかご上昇時を除いて上昇時にはカムラッチ機構のカムに復帰機構を連結しないことにある。
上記目的を達成する本発明のさらに他の特徴は、昇降路を上下するエレベーター装置のかごに取り付けてかごの速度を検出する調速機と、昇降路の上下方向に延在するガイドレールを挟持してかごを非常停止させる非常止め機構と、かごが予め定めた限界速度を超えたら前記非常止め機構を作動させるカムラッチ機構とを備えたエレベーター装置の安全装置において、前記調速機とガイドレールとの間で発生した動力を駆動源とし、前記カムラッチ機構が非作動状態から作動状態になった後にカムラッチ機構を作動状態から非作動状態へ戻す復帰機構を前記調速機と前記カムラッチ機構間に設けたものである。
そしてこの特徴において、復帰機構は、前記ガイドレールに当接して回転駆動力を発生する駆動機構と、この駆動機構と前記カムラッチ機構を連結する連結機構を備えるのが好ましい。さらに、復帰機構は、かごが上昇する場合のみ回転駆動力を伝達する伝達要素切替え手段と、かごが上昇中だけ駆動力を伝達可能にする間欠駆動伝達手段を備えるのがよい。間欠駆動伝達手段は、回転運動を並進運動に変換する斜板を有し、この斜板は同軸に設けられたカムとクラッチを含む複数の回転部材の間を往復運動するものでもよい。
また上記特徴において、間欠駆動伝達手段は、噛み合い歯がない部位を有する間欠歯車またはラックを有するのがよく、復帰機構は、前記カムラッチ機構が有するカムを一方向に回転させて前記非常止め機構と前記カムラッチ機構を復帰させるようにしてもよい。さらに、カムラッチ機構を非常止め機構に接続する接続部材を有し、前記復帰機構はこの接続部材を用いて前記非常止め機構と前記カムラッチ機構を復帰させるようにしてもよい。
本発明によれば、エレベーター装置の非常止め機構が非可逆な動作を可能にする機構を有するので、非常止めが動作しても確実に非常止め機構を元の状態に復帰させることが可能になる。
以下、本発明に係るエレベーター装置とそれに用いる安全装置を、図面を用いて説明する。図1は、本発明に係るエレベーター装置100の一実施例の斜視図である。エレベーター装置100では、一対のガイドレール10をガイドとして、乗客が乗るかご1が昇降路を昇降する。このかご1の速度を検出する調速機50が、かご1の上部に取り付けたL字型の筐体7に保持されている。筐体7は、垂直平板部とこの垂直平板部の下端で垂直平板部と一体化された水平平板部とを有しており、水平平板部がかご1の上面に固定されている。一方、かご1の側部下方には、かご1を非常停止させる非常止め機構53が配置されている。非常止め機構53には、カムラッチ機構54が接続されている。カムラッチ機構54は、非常止め機構53の上方に配置されており、非常止め機構53を動作させる。カムラッチ機構54に一端側が接続され、他端側が調速機50に接続された復帰機構55は、非常止め機構53およびカムラッチ機構54を初期状態に復帰させる。調速機50および非常止め機構53、カムラッチ機構54、復帰機構55は、安全装置を構成する。
これらの詳細を、以下に説明する。調速機50は、かご1の速度を検出する速度検出部51とかご1の速度が設定限界速度を越えたか否かを判定する調速部52とを有する。速度検出部51は、ベルト12と、このベルト12が装架された複数のプーリ11a〜11fとを有している。プーリ11a〜11fは、同一平面内で回転する。プーリ11a〜11dは、ベルト12をガイドレール10に押し付けるように一列に配置されており、プーリ11eとプーリ11fは、ベルト12が検出するかご1の速度を出力するため、それぞれ支持軸14a、14bが接続されている。プーリ11fに接続された支持軸14aの中間部は、筐体7の垂直平板部の上部に形成された孔に嵌合保持される。なお、かご1の速度を精度良く検出するために、図示しない押圧部材が、ベルト12をガイドレール10に押し当てる。
支持軸14aのプーリ11f取付け端とは反対側の端部には、2個の振り子9、18が回転対称となるように取付けられている。これらの振り子9、18は同一形状であり、重量も等しい。振り子9、18の旋回角度が互いに同じになるように、ロッド17で振り子9、18を連結す。回転軸14aに形成した突起と一方の振り子18の外径端とを、動作速度を調整する調整ばね21で接続する。これにより、振り子9、18はプーリ11fの回転に連動して回転し、発生した遠心力は調整ばね21を伸ばすよう作用する。振り子9、18や調整ばね21は、調速部52を構成する。
非常止め機構53は、ガイドレール10を挟んで配置され、かご1の側部外壁に固定された固定部材2と、この固定部材2とに摺動可能な楔形可動部材3a、3bとを有する。固定部材2は、一対の縦部材とこの縦部材の上端を連接する横部材とを有する。縦部材は、縦断面が台形であり、下方に行くに従って横方向長さが短い楔形形状をしている。そして、これら2個の縦部材を、間隔をあけて対向配置している。楔形可動部材3a、3bは、1対の縦部材間に1対配置されており、上方に行くに従い横方向長さが短くなっている。楔形可動部材3a、3bは、断面凸の字状のガイドレールの突部2を挟んで配置されている。
筐体7の垂直平板部には、調速機50の振り子9、18が運動して形成する軌跡よりも下方に、カムラッチ機構54の支持軸23の端部が水平に保持されている。支持軸23には、回転可能にカム24が取り付けられている。カム24よりも垂直部平板部よりの支持軸23に、振り子9、17と対向して突出部8が取り付けられている。この突出部8は、かご1が設定制限速度を超えたときに、振り子9、18と接触して、かご1の速度の異常を検出する。
カム24の外周部は、ローラ25aに当接している。ローラ25aは、カム24との間の摩擦抵抗を緩和するために設けられており、垂直に配置された支持軸25cの上部に、回動可能に取り付けられている。支持軸25cの下端にはL字型の水平部材25dの端部が取り付けられている。水平部材25dの他端には、垂直棒25bが取り付けられている。
垂直棒25bの中間部には、圧縮ばね5を保持するばね受け上板26が取り付けられている。垂直棒25bが貫通する穴が形成され、圧縮ばね5の下端部を保持するばね受け下板27が、かご1の側面に固定されている。したがって、圧縮ばね5は、ばね受け上板26とばね受け下板27とで挟持される。支持軸25c、水平部材25dおよび垂直棒25cは一体化されており、引き上げ棒25を形成する。引き上げ棒25は、かご1の上にあるカム24とかご1の側面下方にある非常止め機構53を連動させる。
垂直棒25bは非常止め機構53の固定部材2の横部材を貫通しており、その下端は、楔形可動部材3a、3bに接続されている。引き上げ棒25が上方に引き上げられると、楔形可動部材3a、3bは、横方向の移動を固定部材2で規制される。その結果、楔形可動部材3a、3bはガイドレール10に押し付けられ、摩擦力が発生する。
復帰機構55は、ガイドレール10とかご1との相対運動を利用して非常止め機構53およびカムラッチ機構54を通常状態に復帰させるために、ガイドレール10に当接するベルト12の回転を駆動力に利用する。一端に調速機50のプーリ11eが取り付けられた回転支持軸14bの他端部には、ベルト19を装架する駆動プーリ15が取り付けられている。ベルト19は、支持軸20aに取り付けた従動プーリ20にも装架されており、プーリ15が回転すると、従動プーリ20も回転する。ただし、支持軸14bの端部には、ワンウェイクラッチ16が取り付けられているので、プーリ15が所定の方向に回転したときだけ、ベルト19は回転支持軸14bからの駆動力を駆動プーリ15に伝達する。
ワンウェイクラッチ16は、かご1が上昇したときに、回転支持軸14bと駆動プーリ15を連動して回転させる。そして、かご1が降下したときには、両者の連結を開放して、独立に回転できるようにする。従動プーリ20とカム24との間には、支持軸20aの軸端に取り付けたクラッチ受け28と、カム24を取り付けた支持軸23の反筐体側に取り付けた斜板6、16およびクラッチ22とを有する駆動連結切り換え機構4が設けられている。駆動連結切り換え機構4は、カム24が回転して非常止め機構53を動作させた後に、カム24を元の位置に復帰させる。
斜板6、13は、カム24の回転運動を並進運動に切り換える。クラッチ22は、従動プーリ20と連結するための連結機である。クラッチ22とクラッチ受け28は、軸方向に所定間隔だけ離れて配置されている。図2に、駆動連結切り換え機構4の詳細を、断面図で示す。
カム24と斜板6は一体的に形成されて、支持軸23に固定されている。斜板6の軸方向端面は、軸直角平面から傾斜した平面で切断した形状となっている。斜板6のこの端面に平行な端面を有する斜板13が、支持軸23に遊嵌されている。斜板13は、カム軸23の軸方向に移動可能である。斜板13が支持軸23回りに回転するのを防止するために、斜板13の外周面に回り止め棒31を保持した突起板13bを設ける。回り止め棒31の一端部は、支持板32に取り付けられている。
支持板32と突起板13bとの間には、回り止め棒31が貫通し、斜板13の軸方向移動を規制する規制部材13aが配置されている。支持板32と突起板13b間には、引っ張りばね34が設けられており、斜板13を斜板6側に引く。斜板6が軸方向に最も延びた部分の外周付近には、回転自在に球29を取り付ける。この球29は、斜板13との接触摩擦力を低減する。
クラッチ22は、斜板13側が開放された円筒容器状に形成されている。クラッチ22の開放端面と斜板13との間には、クラッチ22がカム軸23に沿って左右に移動および回転可能にするために、軸受33が保持されている。クラッチ22の反斜板側端部には、噛み合い部位35が圧縮ばね30を介して取り付けられている。噛み合い部位35には、傾斜面22aを有する複数の歯が周方向に間隔をおいて形成されている。圧縮ばね30は、周方向に間隔をおいて複数個配置されており、クラッチ受け28との噛み合い時の衝撃を緩和する。圧縮ばね30は、カム24の回転が妨げられるのを防止する。
クラッチ22の反斜板側の側面の中央には、断面が四角形のカム軸孔が形成されており、このカム軸孔に支持軸23のカム軸孔部23bが嵌合する。支持軸23の回転運動と噛み合い部位35の運動が連動する。噛み合い部位35の歯と、クラッチ受け20に形成した傾斜面28aを備えた噛み合い歯が、正確に対向するように、従動プーリ20の支持軸20aと、支持軸23との軸心とが一致するように配置する。クラッチ受け20の歯は、噛み合い部位35の歯と対応するように、周方向に間隔をおいて複数設けられている。クラッチ22がクラッチ受け28に連結するときは、傾斜面22a、28aがそれぞれ噛み合いを案内する。
カムラッチ機構54が有するカム24の詳細形状を、図3に正面図で示す。カム24は、回転中心24e回りに、矢印y24の方向に回転する。引き上げ棒25の端部に取り付けたローラ25aが通常運転時に当接する位置24aでは、振動などの外乱により非常止め機構53が誤作動するのを防止するために、ローラ25aとカム24とが安定した姿勢を保てる凹状に窪んだ形状である。
非常止め機構53を高速に動作させるために、カム24の半径を急変させる切り欠き部24bを、定常位置24aよりも回転方向に進んだ位置でかつ定常位置24aのごく近くに形成している。カム24の半径は、切り欠き部24bを過ぎると徐々に小さくなり、カム24が1/3周ほど回転する位置24cまでは減少が続く。最小半径位置24cを過ぎると、カム24の半径は増加に転じ、約150度ほど回転した位置24dまで徐々に増加し続ける。最大半径位置24dから定常位置24aまでは、再度カム24の半径が徐々に小さくなる。したがって、カム24の周方向の各位置での半径rは、r24d>r24a>r24b>r24cの関係にある。
以上の構成を有する本発明に係るエレベーター装置100の安全装置の動作を、図4を用いて説明する。図4では、非常止め機構53とカムラッチ機構54と復帰機構55を、側面図や断面図で示している。なお、図4では、各機構53〜55を、模式的に並列に配置している。同図(a)に、非常止め機構53が作動する前の状態を示す。かご1は、下降しているものとする。かご1の速度が、設定限界速度を超えていないので、カム24の定常位置24aで、引き上げ棒25に取り付けたローラ25aとカム24が接触している。
非常止め機構53の楔形可動部材3a、3bは、固定部材2よりも下方に位置し、楔形可動部材3a、3bの間に位置する図示しないガイドレール10には接していない。圧縮ばね5は、縮んだ状態でローラ25aをカム24に押し当てる。かご1が下降しているときは、ワンウェイクラッチ16の作用で、矢印y25方向に回転している回転軸14bと駆動プーリ15とは連結されない。つまり、駆動プーリ15と従動プーリ20は静止している。クラッチ22は、クラッチ受け28から軸方向に離間した位置にあり、噛み合っていない。通常のかご1の下降時には、回転軸14b以外は静止している。
図4(b)に、非常止め機構53が作動した状態を示す。かご1の下降速度が、設定限界速度を超えたので、調速機50の振り子9、17に作用する遠心力により、振り子9、17が外側に開きカム24の突起部8を叩く。カム24は、反時計方向y24に回転する。カム24の切り欠き部24bを過ぎてカム24が回転したので、カム24半径が急激に減少し、カム24で上昇を抑制されていた引き上げ棒25は、圧縮ばね5による開放力で急激に引き上げられる。引き上げ棒25が急上昇したので、引き上げ棒25の下端に接続された非常止め機構53の楔形可動部材3a、3bも引き上げられる。
ローラ25aがカム24の切り欠き部24bに当接すると、各楔形可動部材3a、3bと固定部材2との間の間隔が急激に狭まる。その後、この間隔は徐々に狭くなり、楔効果によりガイドレール10を挟持する。ガイドレール10と楔形部材3a、3b間に摩擦力が作用して、かご1を徐々に減速させ停止させようとする。カム24の半径が徐々に小さくなり、かご1の動きに応じてローラ25aが最小半径位置24c近傍まで移動する。ガイドレール10と楔形可動部材3a、3b間に作用する摩擦力の変動で、ローラ25aとカム24との相対位置も変動する。
このとき、復帰機構は、以下のように動作する。カム24と支持軸23が、y24方向に回転(左回転)すると、左側の斜板6も一緒に左回転する。左側の斜板6の球29と接触している右側の斜板13は、左側の斜板6が回転すると、球29に押されて支持軸23と摺動しながら矢印y29方向(左方向)に移動する。ただし、右側の斜板13は、回り止め軸13aにより回転を妨げられており、回転運動はしない。右側の斜板13を軸受33を介して保持するクラッチ22は、斜板13と一緒に直進移動しながら支持軸23と同期回転する。クラッチ受け28の方向に移動したクラッチ22の背面側に取り付けた噛み合い部35は、噛み合い歯傾斜面22a、28a同士が案内となって、クラッチ受け28に噛み合う。
この噛み合い動作においては、噛み合い歯同士の位置が合っていなくても、クラッチ22と噛み合い部35間に設けた圧縮ばね30が、噛み合い部35をクラッチ受け22に倣わせるよう作用するので、非常止め機構53の動作は妨げられない。クラッチ受け28に取り付けた従動プーリ20は、噛み合い時には停止している。そして、回転方向の拘束も受けていないので、噛み合い時にはクラッチ22の回転に倣いやすい。その結果、クラッチ22とクラッチ受け28を、確実に噛み合わせることができる。なお、クラッチ22が噛み合ったときの従動プーリの回転方向y27と、かご1が下降したときの駆動プーリ15の支持軸14bの回転方向y25とは逆になる。しかし、ワンウェイクラッチ16を設けたので、クラッチ22の破壊を防止できる。
非常止め機構53が動作してかご1を停止させた後に、非常止め機構53を解除してかご1を昇降可能にすることが必要となる。この復帰動作の詳細を、図4(c)図を用いて説明する。非常止め機構53を解除するために、かご1を上昇させる。かご1が上昇すると、調速機50の支持軸14bが、クラッチ22が噛み合ったときの回転方向y27とは反対の矢印y28方向に回転(左回転)する。かご1が上昇しているときは、ワンウェイクラッチ16が支持軸14bの回転を駆動プーリ15に伝達するので、駆動プーリ15からベルト19を介して従動プーリ20にも回転が伝達される。従動プーリ20が回転すると、クラッチ受け28に噛み合うクラッチ22およびクラッチ22、カム24も、同じ方向に回転する。
カム24が回転すると、右側の斜板13に当接していた左側の斜板6の球29は、軸方向の左側に移動する。球29により押されていた右側の斜板13は、球29からの押圧力の代わりに斜板13の外周部に設けた引っぱりばね34の引っ張り力により、左側に引っ張られる。その結果、右側の斜板13およびクラッチ22は、矢印y30(左方向)に移動する。
この復帰動作におけるカム24の回転方向は、非常止め機構53が作動したときの方向y24で(左回転)ある。カム24が回転するにしたがい、カム24はカムラッチ機構54のローラ25aと、カム24の半径が徐々に大きくなる位置で当接する。ローラ25aはカム24の回転にしたがい徐々に下方に移動する。ローラ25aが下方に移動したので、引き上げ棒25に保持した圧縮ばね5が圧縮される。それとともに、引き上げ棒25の下部に取り付けた楔形可動部材3a、3bも、徐々に下方に移動し、ガイドレール10との摩擦力が開放される。
かご1がさらに上昇すると、クラッチ受け28とクラッチ22とは噛み合わない、フリーな状態になる。この状態で、カム24の最大半径位置カム24dをローラ25aが通過するように、カム24の回転量とクラッチ22の移動量との関係を定める。ローラ25dがカム24の最大半径位置24dを通過すれば、カム24は非常止め機構53の圧縮ばね27の戻り力で通常位置24aまで自動的に戻る。この結果、引き上げ棒25および圧縮ばね5、楔形可動部材3a、3bが、初期位置まで戻り、図4(a)に示した非常止め動作前の定常状態に復帰する。ここで、クラッチ受け28とクラッチ22とは、噛み合っておらず噛み合いが完全にフリーになっているので、かご1がさらに上昇しても、クラッチ受け28は回転するがカム24は回転しない。
本実施例によれば、エレベーター装置の安全装置がワンウェイクラッチおよび斜板とクラッチを有する機構を有しているので、非常止め動作をした後にガイドレールとベルトに作用する摩擦力を駆動力に用いて自動復帰することができる。
本発明に係るエレベーター装置100の安全装置の他の実施例を、図5および図6に示す。調速部52は上記実施例と同様であるので、図5では調速部52を除いて斜視図で示している。また、図6は本実施例の動作を説明する図である。本実施例が上記実施例と異なるのは、復帰機構55への動力伝達を、ベルトに代えて歯車列36〜38としたことにある。ここで、支持軸23に取り付けた歯車38は、外周部に形成した複数の歯の中のいくつかが欠落した間欠ギヤである。
調速機50の支持軸14bには、ワンウェイクラッチ16を介して駆動ギヤ36が取り付けられている。駆動ギヤ36には、従動回転する従動ギヤ37が噛み合っている。従動ギア37には、カム24の支持軸23に取り付けた間欠ギヤ38が噛み合う。ワンウェイクラッチ16を、上記実施例と同様に、かご1が上昇したときに駆動力を伝達するように設定する。非常止め機構53が作動していないときに、従動ギヤ37が間欠ギヤ38の歯の欠損した位置である通常位置にくるように、間欠ギヤ38位置を設定する。
図6に、非常止め機構53と、カムラッチ機構54と、復帰機構55と、調速機の速度検出部51を模式的に示す。図6(a)に、非常止め機構53が動作する前の通常状態を示す。図示しないかご1が下降すると、駆動ギヤ14bが取り付けられた回転軸14bは、矢印y2方向(右方向)に回転する。かご1の速度が設定制限速度を超えていないので、カム24は切欠部24b近傍の頂点付近で、ローラ25aと接触した状態を保つ。非常止め機構53の楔形可動部材3a、3bは、ガイドレール12とは接触していない。
ワンウェイクラッチ16により、駆動ギヤ36には回転軸14bの動力が伝達されないので、駆動ギヤ36は停止している。したがって、従動ギヤ37および間欠ギヤ38も停止している。間欠ギヤ38は、従動ギヤ37とは噛み合わない歯の無い部分で対向している。
かご1の下降速度が設定制限速度を超えると、調速機50がカム24を叩き、カム24を矢印y3方向に回転(左回転)させる。カム24で抑えられていた引き上げ棒25が引き上げられ、非常止め機構53の楔形可動部材3a、3bがガイドレール10を挟んでかご1を停止させる。
カム24が左回転すると、歯車列の間欠ギヤ38も一緒に矢印y6方向に回転(左回転)し、歯の欠落した欠落部から歯が形成されているところに間欠ギヤ38が回転し、従動ギヤ37と噛み合う。その結果、従動ギヤ37は矢印y5の方向に回転(右回転)し、この従動ギヤ37に噛み合う駆動ギヤ36は矢印y4方向に回転(左回転)する。ここで、駆動ギヤ36の回転方向は、支持軸14bの回転方向とは逆であるが、駆動ギア36はワンウェイクラッチ16を介して支持軸14bに取り付けられているので、不具合は生じない。
非常止め機構53が作動して、エレベーター装置100のかご1が停止したときの安全装置の状態を、図6(c)に示す。カム24は、所定量回転した状態で停止している。引き上げ棒25が楔形可動部材3a、3bを上方に引き上げた結果、楔形可動部材3a、3bは固定部材2の内側に納まる。そして、ガイドレール10を両側から挟持して、かご1を停止させている。間欠ギヤ38は、従動ギヤ19と噛み合っている。
非常止め機構53が作動して一旦かご1が停止したので、かご1を動かす必要が生じる。このかご1の復帰動作中の状態を、図6(d)に示す。かご1が上昇すると、支持軸14bと駆動ギヤ36は、矢印y7、y8方向に回転(左回転)する。駆動ギヤ36から伝達された駆動力で、間欠ギヤ38も矢印y10方向に回転(左回転)する。間欠ギヤ38が回転すると、間欠ギヤ39の支持軸23に取り付けたカム24も矢印y11方向に回転(左回転)する。このようにカム24が左回転すると、カム24の半径は徐々に大きくなる。引き上げ棒25は、カム24の回転に従い徐々に押し下げられ、引き上げ棒25に保持された圧縮ばね5が圧縮される。このとき、楔形可動部材3a、3bも徐々に押し下げられ、ガイドレール10から離れる。
かご1がさらに上昇すると、間欠ギヤ38の歯の欠落部に従動ギヤ37が対向するようになり、従動ギヤ37は空転し、間欠ギヤ38は回転を停止する。この状態で、カム24の最大半径位置24dをローラ25aが通過するように、間欠ギヤ20の歯の欠落部を設定する。カム24は、自動的に切り欠き部24bの近傍に位置する定常位置24aに戻る。したがって、従動ギヤ37から間欠ギヤ38への動力伝達が完全に停止される。これにより、エレベーター装置の安全装置が、全て定常状態に復帰する。定常状態に復帰したので、かご1がさらに上昇しても、カム24はこれ以上回転しない。本実施例によれば、ワンウェイクラッチと回転角の所定範囲で回転運動を伝達できる間欠ギヤを用いているので、簡単な構成で安全装置を自動復帰させることができる。
本発明に係るエレベーター装置100の安全装置のさらに他の実施例を、図7および図8を用いて説明する。図7は図6に対応する安全装置の斜視図であり、図8は図6に対応する安全装置の動作説明図である。本実施例では、一端側に調速機50のプーリ11eを保持する支持軸14bの他端側に取り付けた駆動歯車39の動力を引き上げ棒25に取り付けたラック40に直接伝達するようにした点が、上記各実施例と相違する。
引き上げ棒25に取り付けたばね受け上板26に昇降方向に延びるラック40を取り付ける。ラック40から所定距離だけ上方に離れた位置に、駆動ギヤ39を配置する。駆動ギヤ39には、ワンウェイクラッチ16を取り付ける。なお、カム24の切欠き部24bの頂部の近傍には、非常止め機構53が作動した後に、カム24を定常状態位置に戻して保持するすための引っ張りばね41が取り付けられている。引っ張りばね41の他端は、かご1側に固定されている。
図8(a)に定常状態を、同図(b)に非常止め機構53の動作時の状態を、同図(c)に非常止め機構53が作動してエレベーター装置100のかご1が停止したときの状態を、同図(d)にエレベーター装置100を再起動してかご1を徐々に上昇させる復帰状態を、それぞれ示す。支持軸14bにワンウェイクラッチ16を取り付けているので、かご1の速度が超過すると、非常止め機構53が動作する。その際、始めにカム24が調速機50の振り子9、17に叩かれ、矢印y14方向に回転(左回転)する。カム24の回転y14とともに駆動ギヤ39の動力がラック40に伝達される。このとき、支持軸14bと駆動ギヤ39は、同方向に回転y13、y15(右回転)する。駆動ギヤ39と支持軸14bの回転方向は同じであるが、それぞれの回転速度は、かご1の下降速度と圧縮ばね5の開放応答速度に倣い一般的には同じではない。しかしながら、ワンウェイクラッチ29を介して駆動ギヤ39を支持軸14bに接続しているので、駆動ギヤ39と支持軸14aとは、この差を吸収できる。ラック40が駆動されて、非常止め機構53が作動する。引っ張りばね41は、カム24の回転により伸長している。
非常止め機構53がガイドレール10を挟持してかご1を停止させたら、エレベーターを定常運転に戻すために、非常止め機構53を解除する。上記各実施例と同様に、かご1を徐々に上昇させる。かご1が上昇すると、支持軸14bと駆動ギヤ39とは矢印方向y16、y18に回転(左回転)する。ラック40を取り付けた引き上げ棒25は、下方へ移動する。カム24は、引き上げ棒25が下降するに従い、引っ張りばね41のばね力で徐々に定常位置に戻る。楔形可動部材3a、3bが押し下げられ、ガイドレール10との摩擦がなくなる。
かご1がさらに上昇すると、駆動ギヤ28はラック30から離れ、空転する。このときカム24は、定常位置24aに、ばね41のばね力で戻される。安全装置の各部も、同様に定常状態に戻り、図8(a)に示す状態に復帰する。ここで、カム24が戻り過ぎないように、カム24では図示したように定常位置24aの凹みを大きして壁を形成させる。なお、カム24の回転範囲は、360度に達しないので、上記各実施例のカム24で必要であったカム24の半径を徐々に変化させることが不要となる。
本実施例によれば、ワンウェイクラッチおよびギヤに所定範囲だけ噛み合うラックを用い、直接非常止め機構を復帰させているので、カムの形状設計が容易になる。
本発明に係るエレベーター装置の安全装置のさらに他の実施例を、図9に斜視図で示す。上記各実施例では、調速機が遠心力を利用しているが、本実施例では電磁力を用いている。電磁力を用いた調速部57では、一端側に調速機50のプーリ11fを取り付けた支持軸14aの他端部に、プーリ11fと同期して回転する銅製の円盤49を取り付けている。円盤49の側面と所定間隔を隔てて複数の磁石44が対向配置されている。磁石44は、枠型の磁石取り付け部材43の内側に保持されている。枠型の磁石取り付け部材43の反プーリ11f側の側面には、軸48が取り付けられており、この軸48には、カム46や間欠ギヤ38が取り付けられている。磁石取り付け部材43は回転可能に支持されており、カム46と同期回転する。ばね45の一端部が磁石取り付け部材43に取り付けられており、磁石取り付け部材43のの回転を控制する。ばね45は、円盤49が回転していないときに、磁石取り付け部材43を基準位置に復帰させる。
このように構成した電磁力を利用した調速機では、かご1が下降すると、プーリ11fの支持軸14aに取り付けた円盤49も回転する。円盤49が回転すると、円盤49と対向配置した磁石44の磁力により、円盤49内に渦電流が発生する。一方円盤49内に発生した渦電流により、磁石44には円盤49の回転を阻止する磁気抗力が発生する。磁気抗力は、円盤49の回転速度に比例する。磁石44には円盤49の回転方向の引力が作用し、磁石取り付け部材43は軸48回りに円盤49と同方向に回転する。磁石取り付け部材43にばね45を取り付けているので、磁石取り付け部材43は磁気抗力とばね45の抵抗力が吊り合う角度で、停止する。
この磁石取り付け部材43の基準位置からの角度変位を測定すれば、かご1の速度を測定できる。基準位置は、円盤49が回転変位しないかご1の停止状態の位置である。磁石取り付け部材43の回転軸48に、カム46を取り付けたので、円盤49の回転速度に応じた角度だけ回転する。かご1が設定制限速度を超えると、カム46が外れて非常止め機構53が作動する。復帰機構47は、図5に示した実施例と同様である。なお、上記各実施例で調速機50の速度検出部51を、複数のプーリ11a〜11fと、このプーリ11a〜11fに掛け渡したベルト12で構成し、ベルト12をガイドレール10に当接させているが、プーリ11a〜11fを直接ガイドレール12に押し当ててもよい。
本発明に係るエレベーター装置の一実施例の斜視図である。 図1に示したエレベーター装置に搭載した安全装置の一部の縦断面図である。 図2に示した安全装置が有するカムの正面図である。 図2に示した安全装置の動作を説明する図である。 図1に示したエレベーター装置に搭載した安全装置の斜視図である。 本発明に係るエレベーター装置に搭載する安全装置の他の実施例の動作を説明する図である。 本発明に係るエレベーター装置に搭載する安全装置のさらに他の実施例の斜視図である。 図7に示した安全装置の動作を説明する図である。 本発明に係るエレベーター装置に搭載する安全装置のさらに他の実施例の斜視図である。
符号の説明
1…かご、3a、3b…楔形可動部材、4…駆動連結切り換え機構、6…斜板、9…振り子、10…ガイドレール、11a〜11f…プーリ、13…斜板、15…駆動プーリ、16…ワンウェイクラッチ、18…振り子、20…従動プーリ、22…クラッチ、24…カム、25…引き上げ棒、28…クラッチ受け、35…噛み合い部、40…ラック、43…磁石取り付け部材、44…磁石、49…円盤。

Claims (11)

  1. エレベーター装置の速度を検出する調速機と、かごをガイドするガイドレールとの間で摩擦力を発生する非常止め機構と、前記調速機が異常速度を検出したときにこの非常止め機構を動作させるカムラッチ機構と、前記非常止め機構が作動してエレベーター装置のかごが停止した後に前記非常止め機構を解除して前記カムラッチ機構を所定位置に復帰させる復帰装置とを備え、この復帰装置は非常止め機構の動作後のかごの上昇時にだけ前記調速機が発生する駆動力を前記カムラッチ機構に伝達可能であることを特徴とするエレベーター装置の安全装置。
  2. 前記復帰装置は、下降時には調速機の動力をカムラッチ機構のカムに伝達しないワンウェイクラッチと、前記カムとの結合を上昇するにしたがい解除するクラッチとを備えることを特徴とする請求項1に記載のエレベーター装置の安全装置。
  3. 前記復帰装置は、下降時には調速機の動力をカムラッチ機構のカムに伝達しないワンウェイクラッチと、前記カムに連結し歯車列を有する動力部とを備え、歯車列は間欠歯車を有することを特徴とする請求項1に記載のエレベーター装置の安全装置。
  4. かごが予め設定した限界速度を超えて運転していることを調速機が検出したら、カムラッチ機構を駆動して非常止め機構を作動させ、非常止め機構は案内レールを挟持してかごを停止させ、かごが停止した後にはカムラッチ機構を復帰装置を用いて作動させるものであって、かご下降時には、カムラッチ機構のカムに復帰機構を連結させるが動力を伝達させずに空転させ、非常止め作動後のかご上昇時を除いて上昇時にはカムラッチ機構のカムに復帰機構を連結しないことを特徴とするエレベーター装置の運転方法。
  5. 昇降路を上下するエレベーター装置のかごに取り付けてかごの速度を検出する調速機と、昇降路の上下方向に延在するガイドレールを挟持してかごを非常停止させる非常止め機構と、かごが予め定めた限界速度を超えたら前記非常止め機構を作動させるカムラッチ機構とを備えたエレベーター装置の安全装置において、前記調速機とガイドレールとの間で発生した動力を駆動源とし、前記カムラッチ機構が非作動状態から作動状態になった後にカムラッチ機構を作動状態から非作動状態へ戻す復帰機構を前記調速機と前記カムラッチ機構間に設けたことを特徴とするエレベーター装置の安全装置。
  6. 前記復帰機構は、前記ガイドレールに当接して回転駆動力を発生する駆動機構と、この駆動機構と前記カムラッチ機構を連結する連結機構を備えたことを特徴とする請求項5に記載のエレベーター装置の安全装置。
  7. 前記復帰機構は、かごが上昇する場合のみ回転駆動力を伝達する伝達要素切替え手段と、かごが上昇中だけ駆動力を伝達可能にする間欠駆動伝達手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載のエレベーター装置の安全装置。
  8. 前記間欠駆動伝達手段は、回転運動を並進運動に変換する斜板を有し、この斜板は同軸に設けられたカム及びクラッチを含む複数の回転部材の間を往復運動することを特徴とする請求項7に記載のエレベーター装置の安全装置。
  9. 前記間欠駆動伝達手段は、噛み合い歯がない部位を有する間欠歯車またはラックを有することを特徴とする請求項7に記載のエレベーター装置の安全装置。
  10. 前記復帰機構は、前記カムラッチ機構が有するカムを一方向に回転させて前記非常止め機構と前記カムラッチ機構を復帰させることを特徴とする請求項5に記載のエレベーター装置の安全装置。
  11. 前記カムラッチ機構を非常止め機構に接続する接続部材を有し、前記復帰機構はこの接続部材を用いて前記非常止め機構と前記カムラッチ機構を復帰させることを特徴とする請求項5に記載のエレベーター装置の安全装置。
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