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JP2007024598A - 磁気センサ - Google Patents

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JP2007024598A
JP2007024598A JP2005204808A JP2005204808A JP2007024598A JP 2007024598 A JP2007024598 A JP 2007024598A JP 2005204808 A JP2005204808 A JP 2005204808A JP 2005204808 A JP2005204808 A JP 2005204808A JP 2007024598 A JP2007024598 A JP 2007024598A
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Yuichiro Murata
雄一朗 村田
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Abstract

【課題】 感度を向上することができる磁気センサを提供すること。
【解決手段】 基板11上に形成され、2個のスピンバルブ型磁電変換素子からなるハーフブリッジを少なくとも1つ含む検出部113と、検出部113に対して近接配置され、被検体200の影響を受けて磁界が変化する磁石120とを備える磁気センサ100であって、ハーフブリッジ111(112)を構成するスピンバルブ型磁電変換素子10,11(12,13)を、各素子10,11(12,13)に作用する磁界の向きが互いに略逆向きとなるように、磁石120に対して配置した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、スピンバルブ型磁電変換素子を有する磁気センサに関するものである。
スピンバルブ型磁電変換素子は、反強磁性層にて磁化方向が固定されたピンド層と、磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層との2つの強磁性層を有しており、磁界に応じて抵抗値が変化する。従来、このスピンバルブ型磁電変換素子を用いた磁気センサが知れられており、この種のセンサにおいては、基板上に2個のスピンバルブ型磁電変換素子からなるハーフブリッジを少なくとも1つ含む検出部を構成することで、各素子の温度特性をキャンセルするようにしている。
ところが、各素子を構成する反強磁性層とピンド層は、同一基板に一括して形成されるため、反強磁性層により固定されたピンド層の磁化方向は一定である。従って、ハーフブリッジを構成する各素子に作用する磁界(磁界の向き及び磁束の大きさ)がほぼ同じ場合、ブリッジ出力は非常に小さいものとなる。
これに対して、例えば特許文献1に示す磁気センサが開示されている。この磁気センサにおいては、ハーフブリッジを構成する2個のスピンバルブ型磁電変換素子の一方を磁気シールド層にて覆う構成としている。従って、ハーフブリッジを構成する各素子の作用磁界がほぼ同じでも、一方がシールド層にて磁気シールドされているので、ブリッジ出力を確保することができる。
特開2002−333468号公報
しかしながら、上記構成においては、磁気シールドすることによってハーフブリッジを構成する一方の素子の感度を低下させ、出力を確保する構成としている。すなわち、各素子の抵抗変化をブリッジ出力として効率よく得る構成とはなっていない。
本発明は上記問題点に鑑み、感度を向上することができる磁気センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に請求項1〜10に記載の発明は、基板上に形成され、2個のスピンバルブ型磁電変換素子からなるハーフブリッジを少なくとも1つ含む検出部と、検出部に対して近接配置され、被検体の影響を受けて磁界が変化する磁石とを備える磁気センサに関するものである。
先ず請求項1に記載のように、ハーフブリッジを構成するスピンバルブ型磁電変換素子を、各素子に作用する磁界の向きが互いに略逆向きとなるように、磁石に対して配置したことを特徴とする。
このように本発明によると、ハーフブリッジを構成する2個のスピンバルブ型磁電変換素子を、磁石から生じる磁界が互いに略逆向きとなる位置(磁石に対して)に配置している。従って、作用磁界によって、一方の素子の抵抗値が増加すると、他方の素子の抵抗値が減少するので、従来の磁気シールド構造のように抵抗変化のロスなくブリッジ出力を得ることができる。すなわち、感度を向上することができる。
またシールド層が不要であるので、センサ構成及び製造工程を簡素化することができる。
尚、スピンバルブ型磁電変換素子とは、反強磁性層にて磁化方向(スピンの向き)が固定されたピンド層と、磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層との2つの強磁性層を有し、作用磁界に応じて抵抗値が変化する素子である。
具体的には、請求項2に記載のように、磁石は、少なくとも被検体に近接配置される側が開口した筒状であり、磁石の被検体側の開口端面を挟んで、ハーフブリッジを構成する一方のスピンバルブ型磁電変換素子を磁石の筒状内部に配置し、他方のスピンバルブ型磁電変換素子を磁石の筒状外部に配置した構成とすることが好ましい。
本発明者が確認したところ、筒状の磁石(中空磁石)において、被検体側の開口端面を挟んだ筒状内部と筒状外部とで、磁石から生じる磁界の向きが略逆となることが判明した。従って、ハーフブリッジを構成する一方のスピンバルブ型磁電変換素子を磁石の筒状内部に配置し、他方のスピンバルブ型磁電変換素子を磁石の筒状外部に配置する(一方のスピンバルブ型磁電変換素子が筒状内部に配置され、他方のスピンバルブ型磁電変換素子が筒状外部に配置されるように検出部の形成された基板を磁石に対して配置する)ことで、シールド層を不要とでき、感度を向上することができる。
その際、請求項3に記載のように、ハーフブリッジを構成する2個のスピンバルブ型磁電変換素子を、開口端面を挟んで対向配置しても良い。検出部が複数のハーフブリッジからなる場合、各素子を繋ぐ配線を簡素化することができる
また、請求項4に記載のように、磁石は、略平行な対向部位を有し、対向部位による対向領域に基板を配置し、対向領域の被検体側端部を挟んで、ハーフブリッジを構成する一方のスピンバルブ型磁電変換素子を磁石の対向領域に配置し、他方のスピンバルブ型磁電変換素子を磁石の対向領域外部に配置した構成としても良い。
本発明者が確認したところ、筒状の磁石に限らず、略平行な対向部位を有する形状の磁石においても、対向領域の被検体側端部を挟んだ筒状内部と筒状外部とで、磁石から生じる磁界の向きが略逆となることが判明した。従って、ハーフブリッジを構成する一方のスピンバルブ型磁電変換素子を磁石の対向領域に配置し、他方のスピンバルブ型磁電変換素子を対向領域外に配置する(一方のスピンバルブ型磁電変換素子が対向領域に配置され、他方のスピンバルブ型磁電変換素子が対向領域外に配置されるように検出部の形成された基板を磁石に対して配置する)ことで、シールド層を不要とでき、感度を向上することができる。
尚、略平行な対向部位を有する形状の磁石とは、例えば被検体側から見た形状が略コの字のように1つの部材からなるものであっても良いし、請求項5に記載のように、磁石が複数の部材からなり、対向領域が複数の部材から構成されたものでも良い。複数の部材から構成される例としては、例えば板状の磁石を2枚平行配置した構成があげられる。
請求項6に記載のように、検出部を、2つのハーフブリッジを並列接続してなるフルブリッジ構成としても良い。この場合、より感度を向上することができる。また、検出部は、1つ又は2つのハーフブリッジに限定されるものではなく、それ以上のハーフブリッジから構成されても良い。
スピンバルブ型磁電変換素子の少なくとも1つとして、請求項7に記載のようにトンネル磁気抵抗効果素子を適用することが好ましい。トンネル磁気抵抗効果素子は、基本的にピンド層とフリー層との間に極薄のトンネルバリア層を配置した構成であり、量子力学的な現象であるトンネル磁気抵抗効果を利用したものである。一般的な磁気抵抗効果素子に比べて抵抗変化率が大きい(例えば数10%)ので、感度を向上することができる。また、トンネル磁気抵抗効果素子の場合、磁気抵抗効果素子よりも信号の増幅率が小さくて良いので、ノイズ成分を除去する補正回路を小さくすることができる。
また、トンネル磁気抵抗効果素子以外にも、請求項8に記載のように、スピンバルブ型磁電変換素子の少なくとも1つとして、スピンバルブ型の巨大磁気抵抗効果素子を適用した構成としても良い。この場合、トンネル磁気抵抗効果素子ほどではないが、感度を向上することができる。
尚、ハーフブリッジを構成するスピンバルブ型磁電変換素子は、それぞれが少なくとも1つの素子から構成されれば良い。ハーフブリッジを構成する1個のスピンバルブ型磁電変換素子が、例えば1つのトンネル磁気抵抗効果素子から構成されても良いし、複数のトンネル磁気抵抗効果素子を直列接続して構成されても良い。また、直列接続したトンネル磁気抵抗効果素子を複数本並列に接続して構成されても良い。トンネル磁気抵抗効果素子以外の素子においても同様である。特にトンネル磁気抵抗効果素子の場合、厚さによって抵抗値が決定されるため、適切な抵抗値とするために複数のトンネル磁気抵抗効果素子を直列接続し、1個のスピンバルブ型磁電変換素子とすることが一般的である。
請求項1〜9いずれかに記載の磁気センサは、例えば請求項10に記載のように、被検体である回転体の回転を検出する回転検出センサとして好適である。尚、被検体及び適用例は上記例に限定されるものではない。回転体のように一定場所に留まって運動するものだけでなく、例えば直線的に移動する移動体を検出することもできる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。尚、以下の実施形態においては、検出部を構成するスピンバルブ型磁電変換素子として、トンネル磁気抵抗効果素子を適用する例を示す。
本実施形態に係る磁気センサを説明する前に、図1を用いてトンネル磁気抵抗効果素子を説明する。図1に示すように、トンネル磁気抵抗効果素子10(以下TMR素子10と示す)の基本構成は、表面に酸化膜の形成されたシリコンや、ガラス等の基板11上に、例えば下部電極12、反強磁性層13、強磁性膜からなるピンド層14、トンネルバリア層15、強磁性膜からなるフリー層16、及び上部電極17の順に積層してなるものである。
下部電極12及び上部電極17は、積層方向に電流を流すための電極であり、例えばPt、Cr、Ti、W、Au、Mo等の電極材料から構成される。反強磁性層13は、ピンド層14の磁化方向(スピンの向き)を固定するためのものであり、Fe−Mn、Pt−Mn、Rh−Mn等の反強磁性材料から構成される。ピンド層14は、反強磁性層13によって磁化方向が固定されており、例えばNi−Fe等の強磁性材料からなる。トンネルバリア層15は、数nm〜数十Å程度の膜厚となるように、例えばアルミナ等の非磁性且つ絶縁性の材料を堆積させて構成されている。フリー層16は印加磁界によって磁化方向が自在に反転するものであり、例えばNi−Fe等の強磁性材料から構成されている。これらTMR素子10を構成する各要素は、蒸着やスパッタ等の成膜技術とリソグラフィ技術によって形成することができる。
このように構成されるTMR素子10においては、ピンド層14とフリー層16の磁化方向が一致(平行)すると抵抗値が最小となり、反平行となると抵抗値が最大となる。フリー層16の磁化方向は、印加磁界に応じて変化するため、トンネルバリア層15を介して両電極12,17間に流れるトンネル電流の変化に基づいて、磁気抵抗変化を検出することができる。
TMR素子10は、一般的な磁気抵抗効果素子(MR素子)に比べて抵抗変化率が大きい(例えば数10%)ので、感度を向上することができる。また、MR素子よりも信号の増幅率が小さくて良いので、ノイズ成分を除去する補正回路を小さくすることができる。
(第1の実施形態)
図2は本実施形態に係る磁気センサの概略構成を説明する図であり、(a)は平面図(上面視)、(b)は(a)のA−A断面における断面図、(c)は検出部の等価回路図である。図3は、磁石の開口端面周囲の磁界強度分布を示す図である。尚、図3においては、破線で示す開口端部よりも下方が磁石の中空内部である。
図2(a),(b)に示すように、本実施形態に係る磁気センサ100は、2個のスピンバルブ型磁電変換素子からなるハーフブリッジを少なくとも1つ含む検出部が形成されたセンサチップ110と、センサチップ110に対して近接配置され、被検体の影響を受けて磁界が変化する磁石120とにより構成される。
このように検出部を2個のスピンバルブ型磁電変換素子からなるハーフブリッジを少なくとも1つ含む構成とすることで、各素子の温度特性をキャンセルするようにしている。尚、検出部は、少なくとも1つのハーフブリッジを有していれば良く、2個以上のハーフブリッジから構成されても良い。
本実施形態においては、スピンバルブ型磁電変換素子として上記したTMR素子10を適用している。そして、図2(c)に示すように、センサチップ110に形成された検出部113を、TMR素子10,11からなるハーフブリッジ111と、TMR素子12,13からなるハーフブリッジ112を並列接続してなるフルブリッジ構成としている。従って、より感度を向上することができる。尚、TMR素子11〜13はTMR素子10と同様の構成であり、本実施形態においては、検出部113を構成する各TMR素子10〜13が同一の基板11に形成されている。
磁石120の構成材料は磁界を生じるものであれば特に限定されるものではない。例えば、例えばフェライト、希土類、Nb系等を適用することができる。また、本実施形態においては、図2(a),(b)に示すように、両端が開口した略円筒形状の磁石120を適用している。
ここで、本発明者が略円筒形状の磁石120(中空磁石)について磁界強度分布をシミュレーションしたところ、図3に示すように被検体側の開口端面121を挟んだ筒状内部と筒状外部とで、磁石120から生じる磁界の向きが略逆となる箇所があることが明らかとなった。尚、図3において、磁石120の開口端面121を破線で示している。また、符号122は磁界強度がプラスとマイナスで反転する反転ラインである。図3において、磁界強度の単位はmTである。
そこで、本実施形態においては、ハーフブリッジ111において、磁石120からTMR素子10,11に作用する磁界の向きが互いに略逆向き(一方の磁界強度がプラス、他方の磁界強度がマイナス)となるように、ハーフブリッジ111を構成する一方のTMR素子10を、磁石120の筒状内部に配置し、他方のTMR素子11を磁石120の筒状外部に配置する構成とした。同様に、ハーフブリッジ112において、磁石120からTMR素子12,13に作用する磁界の向きが互いに略逆向きとなるように、ハーフブリッジ112を構成する一方のTMR素子13を磁石120の筒状内部に配置し、他方のTMR素子12を磁石120の筒状外部に配置する構成とした。
具体的には、本実施形態においては、TMR素子10〜14を、開口端部121から0.7〜1.5mmの位置に配置した。その際、図3に示すように、ハーフブリッジ111を構成するTMR素子10,11を、開口端部121を挟んで対向配置し、ハーフブリッジ112を構成するTMR素子12,13を、開口端部121を挟んで対向配置した。これにより、TMR素子10〜14を繋ぐ配線を簡素化している。
次に、上記構成の磁気センサ100の効果を説明する。尚、2つのハーフブリッジ111,112のうち、代表してハーフブリッジ111を説明する。図4(a)は、被検出体であるロータに対する磁気センサ100の配置を説明するための模式図であり、図4(b)は磁界振れ角を説明するための模式図である。図5は、ロータの回転に伴うTMR素子10,11の磁界振れ角を示す図であり、(a)はTMR素子11、(b)はTMR素子10の結果を示している。図6は、印加磁界角度(磁界振れ角)と抵抗変化率との関係を示す図である。
本発明者は、上記構成の磁気センサ100を、図4(a)に示すように被検体であるロータ200に近接配置(例えばセンサチップ110とロータ200との間の間隔(エアギャップ)が2mm)した状態における、TMR素子10,11の磁界振れ角をシミュレーションした。尚、磁界振れ角とは、図4(b)に示すように、TMR素子10,11における磁界の向き(ロータ200の回転に伴って変化する磁石120の作用磁界の向き)を示すものである。例えば本実施形態においては、図4(b)に示すように、実線矢印で示したピンド層14の磁化方向(スピンの向き)に対して直交する方向(二点鎖線)のロータ200側を0°とし、この二点鎖線からの作用磁界(破線矢印)の振れ角を磁界振れ角としている。
図5(a),(b)に示すように、ロータ200が回転しても、ハーフブリッジ111を構成するTMR素子10,11において常にほぼ逆向きの磁界が作用することが確認された。また、TMR素子10,11において、ほぼ逆位相で磁界が振れることが明らかとなった。そして、この磁界振れ角(印加磁界角度)に基づいて抵抗値変化率を確認したところ、図6に示すように、ハーフブリッジ111を構成する一方のTMR素子10(11)の抵抗値が増加すれば、他方のTMR素子10(11)の抵抗値が減少することが明らかとなった。
このように、本実施形態に係る磁気センサ100によれば、作用磁界によって、ハーフブリッジ111を構成する一方のTMR素子10(11)の抵抗値が増加すると、他方のTMR素子11(10)の抵抗値が減少するので、従来の磁気シールド構造のように抵抗変化のロスなくブリッジ出力を得ることができる。すなわち、感度を向上することができる。尚、上記においては、一方のハーフブリッジ111についてのみ示したが、他方のハーフブリッジ112においても同様の効果が確認されている。従って、より感度を向上することができる。
尚、従来のシールド構造においては、磁気シールド層による熱応力が問題であったが、本実施形態に示す構成によれば、磁気シールド層を不要とできるので、熱応力によるクラックそのものが発生しない。また磁気シールド層が不要であるので、センサ構成及び製造工程を簡素化することができる。
尚、本実施形態においては、ハーフブリッジ111,112を構成するTMR素子10〜13を、便宜上、それぞれ1つの素子から構成される例を示した。しかしながら、各TMR素子10〜13は、それぞれが少なくとも1つの素子から構成されれば良い。例えば1個の素子から構成しても良いし、複数の素子を直列接続して構成しても良い。また、直列接続した素子を複数本並列に接続して構成しても良い。すなわち、各TMR素子10〜13を、それぞれ素子群としても良い。TMR素子の場合、厚さによって抵抗値が決定されるため、適切な抵抗値とするために複数の(TMR)素子を直列接続し、各TMR素子10〜13とすることが好ましい。尚、この構成については、本出願人を含む特開2002-333468号公報に詳細に記載されているので参照されたい。
以上本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態のみに限定されず、種々変更して実施することができる。
本実施形態においては、スピンバルブ型磁電変換素子として、TMR素子10〜13を適用する例を示した。しかしながら、スピンバルブ型磁電変換素子とは、反強磁性層13にて磁化方向(スピンの向き)が固定されたピンド層14と、磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層16との2つの強磁性層を有し、作用磁界に応じて抵抗値が変化する素子であれば良い。従って、上記以外にも、例えばスピンバルブ型の巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)を適用した構成としても良い。この場合、TMR素子ほどではないが、磁気センサ100の感度を向上することができる。
また、本実施形態においては、磁気センサ100をロータ200の回転を検出する回転検出センサとして適用する例を示した。しかしながら、被検体及び適用例は上記例に限定されるものではない。回転体のように一定場所に留まって運動するものだけでなく、例えば直線的に移動する移動体を検出することもできる。
また、本実施形態においては、検出部113を、2つのハーフブリッジ111,112を並列接続してなるフルブリッジにより構成する例を示した。しかしながら、検出部113は、少なくとも1つのハーフブリッジを含むものであれば良い。
尚、磁界強度がプラスとマイナスで反転する反転ライン122は、図3に示す例に限定されるものではない。磁石120の形状、構成材料、被検出体とのエアギャップによって変化する。従って、ハーフブリッジ111(112)において、磁石120からTMR素子10,11に作用する磁界の向きが互いに略逆向きとなるように、ハーフブリッジ111を構成する一方のTMR素子10(13)を、磁石120の筒状内部の所定位置に配置し、他方のTMR素子11(12)を磁石120の筒状外部の所定位置に配置する構成とすれば良い。
また、本実施形態においては、略円筒形状の磁石120(中空磁石)を適用する例を示した。しかしながら、磁石120の形状は上記例に限定されるものではない。例えば、図7(a),(b)に示すように中空断面が矩形としても良いし、図8(a),(b)に示すように中空断面が三角形としても良い。要するに、筒状の磁石120の中空断面を、円形以外の多角形状としても良い。
また、磁石120の形状が筒状でなくとも良い。例えば、図9(a),(b)に示すように、断面略コの字状に設けられ、略平行な対向部位を有する磁石120において、対向部位による対向領域122にハーフブリッジ111(112)を構成する一方のTMR素子10(13)を配置し、磁石120の対向領域外部に他方のTMR素子11(12)を配置した構成としても良い。
さらには、磁石120は、対向領域122を形成する略平行な対向部位を有する形状であれば、1つの部材に限定されるものではない。対向領域122が複数の部材から構成されたものでも良い。例えば、図10(a),(b)及び図11(a),(b)に示すように、2つの部材120a,120bから磁石120を構成し、両部材120a,120bの対向領域122にハーフブリッジ111(112)を構成する一方のTMR素子10(13)を配置しても良い。
また、本実施形態においては、図2(a),(b)に示すように、筒状の磁石120の伸延方向に対してセンサチップ110の平面が平行となるように配置する例を示した。しかしながら、図12に示すように、ハーフブリッジ111(112)を構成するTMR素子10,11(12,13)において、作用磁界の向きが略逆向きとなる範囲であれば、図12(a)に示すように、伸延方向に対してセンサチップ100を傾いて配置しても良い。また、作用磁界の向きが略逆向きとなる範囲であれば、図12(b)に示すように、磁石120の内周に対して傾いた配置としても良い。
トンネル磁気抵抗効果素子を説明するための図である。 第1実施形態に係る磁気センサの概略構成を説明する図であり、(a)は平面図(上面視)、(b)は(a)のA−A断面における断面図、(c)は検出部の等価回路図である。 磁石の開口端面周囲の磁界強度分布を示す図である。 (a)は、被検出体であるロータに対する磁気センサの配置を説明するための模式図であり、(b)は磁界振れ角を説明するための模式図である。 ロータの回転に伴うTMR素子の磁界振れ角を示す図である。 印加磁界角度(磁界振れ角)と抵抗変化率との関係を示す図である。 磁気センサの変形例を示す図であり、(a)は平面図(上面視)、(b)は(a)のB−B断面における断面図である。 磁気センサの変形例を示す図であり、(a)は平面図(上面視)、(b)は(a)のC−C断面における断面図である。 磁気センサの変形例を示す図であり、(a)は平面図(上面視)、(b)は(a)のD−D断面における断面図である。 磁気センサの変形例を示す図であり、(a)は平面図(上面視)、(b)は(a)のE−E断面における断面図である。 磁気センサの変形例を示す図であり、(a)は平面図(上面視)、(b)は(a)のF−F断面における断面図である。 (a),(b)ともに、磁石に対するセンサチップの配置の変形例を示す図である。
符号の説明
10〜13・・・トンネル磁気抵抗効果素子(スピンバルブ型磁電変換素子)
100・・・磁気センサ
110・・・センサチップ
120・・・磁石
121・・・開口端面
122・・・反転ライン
200・・・ロータ(被検体)

Claims (10)

  1. 基板上に形成され、2個のスピンバルブ型磁電変換素子からなるハーフブリッジを少なくとも1つ含む検出部と、
    前記検出部に対して近接配置され、被検体の影響を受けて磁界が変化する磁石とを備える磁気センサであって、
    前記ハーフブリッジを構成するスピンバルブ型磁電変換素子を、各素子に作用する磁界の向きが互いに略逆向きとなるように、前記磁石に対して配置したことを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記磁石は、少なくとも前記被検体に近接配置される側が開口した筒状であり、
    前記磁石の前記被検体側の開口端面を挟んで、前記ハーフブリッジを構成する一方のスピンバルブ型磁電変換素子を前記磁石の筒状内部に配置し、他方のスピンバルブ型磁電変換素子を前記磁石の筒状外部に配置したことを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記ハーフブリッジを構成する2個のスピンバルブ型磁電変換素子を、前記開口端面を挟んで対向配置したことを特徴とする請求項2に記載の磁気センサ。
  4. 前記磁石は、略平行な対向部位を有し、
    前記対向部位による対向領域に前記基板を配置し、前記対向領域の被検体側端部を挟んで、前記ハーフブリッジを構成する一方のスピンバルブ型磁電変換素子を前記磁石の対向領域に配置し、他方のスピンバルブ型磁電変換素子を前記磁石の対向領域外部に配置したことを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  5. 前記磁石は複数の部材からなり、
    前記対向領域は、複数の前記部材から構成されていることを特徴とする請求項4に記載の磁気センサ。
  6. 前記検出部を、2つの前記ハーフブリッジからなるフルブリッジ構成としたことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の磁気センサ。
  7. 前記スピンバルブ型磁電変換素子の少なくとも1つが、トンネル磁気抵抗効果素子であることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の磁気センサ。
  8. 前記スピンバルブ型磁電変換素子の少なくとも1つが、巨大磁気抵抗効果素子であることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の磁気センサ。
  9. 前記スピンバルブ型磁電変換素子は、それぞれ少なくとも1つの素子から構成されることを特徴とする請求項1〜8いずれか1項に記載の磁気センサ。
  10. 前記被検体は回転体であることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の磁気センサ。
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