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JP2007016869A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置 Download PDF

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JP2007016869A
JP2007016869A JP2005198090A JP2005198090A JP2007016869A JP 2007016869 A JP2007016869 A JP 2007016869A JP 2005198090 A JP2005198090 A JP 2005198090A JP 2005198090 A JP2005198090 A JP 2005198090A JP 2007016869 A JP2007016869 A JP 2007016869A
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automatic transmission
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Mitsugi Sato
佐藤  貢
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】 良好な変速品質が得られる変速制御装置の低コスト化を達成する。
【解決手段】 自動変速機12には遊星歯車式の変速機構17が組み込まれ、変速時にはクラッチC1〜C3やブレーキB1,B2が選択的に締結される。変速機構17とこれに動力を伝達する変速入力軸16との間には入力クラッチC0が設けられ、この入力クラッチC0に供給されるクラッチ圧はクラッチ圧制御弁54を介して調圧される。クラッチ圧制御弁54は比例制御弁によって構成されており、クラッチ圧制御弁54によって入力クラッチC0の締結力を自在に制御することが可能となる。このような入力クラッチC0によって変速ショックを抑制することができるため、クラッチC1〜C3やブレーキB1,B2に対して作動油を供給する際に、簡単な構造の2位置切換弁によって構成される切換弁ユニット56を用いることができ、変速制御装置の低コスト化を達成することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両に搭載される自動変速機の変速制御装置に関する。
車両に搭載される自動変速機として、遊星歯車列の動力伝達経路を切り換えることによって変速させるようにした遊星歯車式の自動変速機や、手動変速機と同様に平行軸に設けられた歯車列を切り換えて変速させるようにした平行軸式の自動変速機が開発されている。これら自動変速機の変速機構には複数のクラッチやブレーキが設けられており、クラッチやブレーキを選択的に締結することによって動力伝達経路が切り換えられる。
たとえば、遊星歯車式の自動変速機は、サンギヤとこれの径方向外方に設けられるリングギヤとを備えるとともに、これらのギヤに噛み合う複数のピニオンギヤを回転自在に支持するキャリアを備えている。そして、変速機構に組み込まれたクラッチやブレーキを選択的に締結することにより、サンギヤ、キャリア、リングギヤを、それぞれに入力要素、出力要素、反力要素として機能させ、入力要素に対して出力要素を減速、増速、逆転させることが可能となる。
このように、変速機構のクラッチやブレーキを締結することによって変速段を切り換えるため、自動変速機にはオイルポンプとバルブユニットとが組み込まれており、オイルポンプからの作動油はバルブユニットを介して調圧された後にクラッチやブレーキに供給されている。また、クラッチやブレーキの締結ショックを抑制することによって変速品質を向上させるため、バルブユニットには電流値に応じて締結圧を滑らかに上昇させるようにした比例制御弁が組み込まれている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平5−223132号公報
しかしながら、全変速段域に渡って滑らかに変速させるためには、それぞれのクラッチやブレーキに対応させて複数の比例制御弁を組み込む必要があるため、油圧制御回路の高コスト化を招くことになっていた。
本発明の目的は、良好な変速品質を得ることが可能な変速制御装置の低コスト化を達成することにある。
本発明の自動変速機の変速制御装置は、入力軸と出力軸との間に複数の動力伝達経路を形成する変速機構が設けられる自動変速機の変速制御装置であって、前記入力軸と前記出力軸との間に設けられ、締結状態と滑り状態とに切り換えられるクラッチと、前記変速機構に設けられるとともに締結状態と解放状態とに切り換えられ、前記変速機構の動力伝達経路を切り換える変速係合要素と、油圧供給源と前記クラッチとの間に設けられ、前記クラッチに供給される作動油を調圧する制御弁と、前記油圧供給源と前記変速係合要素との間に設けられ、前記変速係合要素に作動油を供給する連通状態と遮断する遮断状態とに切り換えられる切換弁と、前記切換弁を作動させて動力伝達経路を切り換える際に、前記制御弁を作動させて前記クラッチを滑り状態に制御する変速制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の自動変速機の変速制御装置は、前記クラッチは、前記入力軸と前記変速機構との間に設けられ、締結状態と滑り状態とに切り換えられる入力クラッチであることを特徴とする。
本発明の自動変速機の変速制御装置は、前記入力クラッチは前記入力軸と前記変速機構とを切り離す解放状態に切り換えられることを特徴とする。
本発明の自動変速機の変速制御装置は、前記切換弁は連通状態と遮断状態とに切り換えられる2位置切換弁であることを特徴とする。
本発明の自動変速機の変速制御装置は、前記制御弁は供給される電流値に応じて作動油を調圧する比例制御弁であることを特徴とする。
本発明によれば、入力軸と出力軸との間に滑り状態に切り換えることができるクラッチを設けるようにしたので、動力伝達経路を切り換える際の変速ショックを抑制して変速品質を向上させることが可能となる。つまり、動力伝達経路を切り換えるための変速係合要素を滑り状態に制御する必要がないため、連通状態と遮断状態とに切り換えられる切換弁を用いて変速係合要素に作動油を供給することができ、変速制御装置の低コスト化を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はパワーユニット10が搭載された車両11を示す概略図であり、図2はパワーユニット10の内部構造を示すスケルトン図である。図示するパワーユニット10は遊星歯車式の自動変速機12を備えており、この自動変速機12は本発明の一実施の形態である変速制御装置によって制御される。
図1に示すように、車両11に縦置きに搭載されるパワーユニット10は自動変速機12とエンジン13とを備えており、エンジン13から出力される動力は自動変速機12を介して変速される。図2に示すように、自動変速機12は、トルクコンバータ14を介してエンジン13のクランク軸15に連結される変速入力軸(入力軸)16と、この変速入力軸16に変速機構17を介して連結される変速出力軸(出力軸)18とを有しており、変速出力軸18はセンタデファレンシャル機構19を介して前輪出力軸20と後輪出力軸21とに連結されている。車両前方側に延びる前輪出力軸20はフロントデファレンシャル機構22を介して前輪23に連結される一方、車両後方側に延びる後輪出力軸21はプロペラシャフト24とリヤデファレンシャル機構25とを介して後輪26に連結されており、図示するパワーユニット10は四輪駆動車に適用されるパワーユニットとなっている。なお、複合遊星歯車式のセンタデファレンシャル機構19を設けることにより、前後輪23,26を所定のトルク比で駆動することが可能である。
図2に示すように、クランク軸15と変速入力軸16との間に設けられるトルクコンバータ14は、クランク軸15に連結されるポンプインペラ30と、これに対向するとともに変速入力軸16に連結されるタービンランナ31と、ポンプインペラ30とタービンランナ31との間に配置されるステータ32とを備えている。また、トルクコンバータ14は、ポンプインペラ30からタービンランナ31に作動油を介して動力を伝達する滑り要素であるため、トルクコンバータ14内にはロックアップクラッチ33が組み込まれている。このロックアップクラッチ33を締結することにより、定常走行時などにはクランク軸15と変速入力軸16とを直結させて動力伝達効率を向上させることが可能となる。
トルクコンバータ14のタービンランナ31に連結される変速入力軸16には入力クラッチ(クラッチ)C0が設けられており、この入力クラッチC0を介して変速機構17にエンジン動力が伝達される。エンジン動力を変速する変速機構17は、2組の遊星歯車列40,41、3組のクラッチC1〜C3、2組のブレーキB1,B2によって構成されており、変速係合要素であるクラッチC1〜C3やブレーキB1,B2を選択的に締結することによって、変速入力軸16から変速出力軸18にエンジン動力を伝達する動力伝達径路を切り換えることが可能となる。
変速機構17の車両前方側に組み込まれる遊星歯車列40は、フロントサンギヤ40sとこれの径方向外方に配置されるフロントリングギヤ40rとを備えるとともに、これらのギヤ40s,40rに噛み合う複数のフロントピニオンギヤ40pを備えている。また、所定間隔毎に配置される複数のフロントピニオンギヤ40pはフロントキャリア40cによって回転自在に支持されている。同様に、車両後方側に組み込まれる遊星歯車列41は、リヤサンギヤ41sとこれの径方向外方に配置されるリヤリングギヤ41rとを備えるとともに、これらのギヤ41s,41rに噛み合ってリヤキャリア41cに支持される複数のリヤピニオンギヤ41pを備えている。これらの遊星歯車列40,41を構成するサンギヤ40s,41s、キャリア40c,41c、リングギヤ40r,41rは、締結されるクラッチC1〜C3やブレーキB1,B2の組み合わせに応じて、それぞれに入力要素、出力要素、反力要素として機能するようになっており、入力要素に対して出力要素を減速、増速、逆転させることや、入力要素と出力要素とを一体に回転させることが可能となる。
入力クラッチC0のクラッチハブC0aには、低速駆動軸42を介してリヤサンギヤ41sが連結されるとともに、ハイクラッチC1およびリバースクラッチC2のクラッチドラムC1b,C2bが連結されている。また、ハイクラッチC1のクラッチハブC1aには高速駆動軸43を介してフロントキャリア40cが連結されており、リバースクラッチC2のクラッチハブC2aには後退駆動軸44を介してフロントサンギヤ40sが連結されている。つまり、入力クラッチC0を締結した場合には低速駆動軸42を介してリヤサンギヤ41sが駆動され、入力クラッチC0と共にハイクラッチC1を締結した場合には高速駆動軸43を介してフロントキャリア40cが駆動される。そして、入力クラッチC0と共にリバースクラッチC2を締結した場合には後退駆動軸44を介してフロントサンギヤ40sが駆動されることになる。また、変速機構17にはロークラッチC3が設けられており、ロークラッチC3を締結することによってフロントキャリア40cとリヤリングギヤ41rとが連結される。さらに、変速機構17には2−4ブレーキB1とロー&リバースブレーキB2とが設けられており、2−4ブレーキB1を締結することによってフロントサンギヤ40sがミッションケース45に固定され、ロー&リバースブレーキB2を締結することによってフロントキャリア40cがミッションケース45に固定されるようになっている。
ここで、図3はクラッチC0〜C3やブレーキB1,B2の締結状態とこれによって得られる変速段との関係を示す作動表であり、○印は締結状態に切り換えられるクラッチC0〜C3やブレーキB1,B2を示している。図3に示すように、動力伝達経路を切り換えて変速段を第1速に設定する際には、入力クラッチC0、ロークラッチC3、ロー&リバースブレーキB2が締結状態に切り換えられる。つまり、ロークラッチC3およびロー&リバースブレーキB2を締結してリヤリングギヤ41rを固定した状態のもとで、入力クラッチC0を締結してリヤサンギヤ41sを回転させると、リヤピニオンギヤ41pをリヤサンギヤ41sの周りで公転させることが可能となる。このため、リヤサンギヤ41sの回転はリヤピニオンギヤ41pを介して減速された後にリヤキャリア41cから変速出力軸18に伝達されることになる。
また、動力伝達経路を切り換えて変速段を第2速に設定する際には、入力クラッチC0、ロークラッチC3、2−4ブレーキB1が締結状態に切り換えられる。2−4ブレーキB1を締結してフロントサンギヤ40sを固定した状態のもとで、入力クラッチC0を締結してリヤサンギヤ41sを回転させると、リヤサンギヤ41sの回転は、リヤキャリア41c、フロントリングギヤ40r、フロントキャリア40cを経てロークラッチC3に伝達される。ここで、ロークラッチC3の締結によってフロントキャリア40cとリヤリングギヤ41rとは一体に回転するため、リヤリングギヤ41rを固定する第1速に比べて速い回転が、リヤキャリア41cから変速出力軸18に伝達されることになる。
また、動力伝達経路を切り換えて変速段を第3速に設定する際には、入力クラッチC0、ハイクラッチC1、ロークラッチC3が締結状態に切り換えられる。ロークラッチC3を締結してフロントキャリア40cとリヤリングギヤ41rとを連結した状態のもとで、入力クラッチC0およびハイクラッチC1を締結することにより、フロントキャリア40cを介してリヤサンギヤ41sとリヤリングギヤ41rとを一体に回転させることが可能となる。このため、リヤサンギヤ41sの回転はリヤキャリア41cを介してそのまま変速出力軸18に伝達されることになる。
また、動力伝達経路を切り換えて変速段を第4速に設定する際には、入力クラッチC0、ハイクラッチC1、2−4ブレーキB1が締結状態に切り換えられる。2−4ブレーキB1を締結してフロントサンギヤ40sを固定した状態のもとで、入力クラッチC0およびハイクラッチC1を締結してフロントキャリア40cを回転させると、フロントピニオンギヤ40pをフロントサンギヤ40sの周りで公転させることが可能となる。つまり、フロントキャリア40cよりも速くフロントリングギヤ40rを回転させることができるため、フロントキャリア40cの回転はフロントピニオンギヤ40pを介して増速された後にリヤキャリア41cから変速出力軸18に伝達されることになる。
また、動力伝達経路を切り換えて変速段を後退段に設定する際には、入力クラッチC0、リバースクラッチC2、ロー&リバースブレーキB2が締結状態に切り換えられる。ロー&リバースブレーキB2を締結してフロントキャリア40cを固定した状態のもとで、入力クラッチC0およびリバースクラッチC2を締結してフロントサンギヤ40sを回転させると、その場で回転するフロントピニオンギヤ40pを介してフロントリングギヤ40rを逆方向に回転させることが可能となる。つまり、フロントサンギヤ40sの回転は、フロントピニオンギヤ40pを介して逆転された後にリヤキャリア41cから変速出力軸18に伝達されることになる。
図4は自動変速機12とこれの油圧制御系とを示す概略図である。図4に示すように、クラッチC0〜C3やブレーキB1,B2に対して作動油を供給するため、自動変速機12にはエンジン13に駆動される油圧供給源としてのオイルポンプ50が設けられている。このオイルポンプ50に接続される吐出油路51にはライン圧制御弁52が接続されており、ライン圧制御弁52を介して油圧制御回路の基本油圧となるライン圧が調圧される。
また、ライン圧制御弁52によって調圧されたライン圧は、ライン圧路53aを介してクラッチ圧制御弁(制御弁)54に供給され、クラッチ圧制御弁54によってライン圧から入力クラッチ用のクラッチ圧が調圧される。このクラッチ圧制御弁54はソレノイドの電流値に応じて作動油を調圧するようにした比例制御弁であり、クラッチ圧制御弁54を用いてクラッチ圧を調圧することにより、入力クラッチC0を解放状態から締結状態まで滑らかに作動させるだけでなく、入力クラッチC0を滑り状態に制御することも可能となる。
さらに、ライン圧制御弁52によって調圧されたライン圧は、ライン圧路53bを介して切換弁ユニット56に供給されており、切換弁ユニット56に組み込まれる複数の電磁切換弁(切換弁)VC1〜VC3,VB1,VB2によって、クラッチC1〜C3やブレーキB1,B2に対するライン圧の出力状態が制御されるようになっている。また、これらの電磁切換弁VC1〜VC3,VB1,VB2は、ソレノイドに対する通電の有無に応じて連通状態と遮断状態とに切り換えられる2位置切換弁となっている。
たとえば、通電を施すことによって電磁切換弁VC1を連通状態に切り換えた場合には、電磁切換弁VC1からクラッチ圧路57を介してハイクラッチC1にライン圧が供給され、ハイクラッチC1は締結状態に切り換えられることになる。一方、通電を解除することによって電磁切換弁VC1を遮断状態に切り換えた場合には、ハイクラッチC1に供給されていたライン圧が遮断されるため、ハイクラッチC1は解放状態に切り換えられることになる。なお、それぞれのクラッチC2,C3やブレーキB1,B2に対応する電磁切換弁VC2,VC3,VB1,VB2を制御することにより、クラッチ圧路58,59やブレーキ圧路60,61を介してクラッチC1〜C3やブレーキB1,B2にライン圧を供給することが可能となっている。
これらライン圧制御弁52、クラッチ圧制御弁54、電磁切換弁VC1〜VC3,VB1,VB2に対して制御信号を出力し、自動変速機12の変速制御を実行する変速制御手段としてのミッション制御ユニット62は、図示しないマイクロプロセッサ(CPU)を備えており、このCPUにはバスラインを介してROM、RAMおよびI/Oポートが接続される。ROMには制御プログラムや各種マップデータなどが格納されており、RAMにはCPUで演算処理したデータが一時的に格納されるようになっている。また、I/Oポートを介してCPUには図示しない各種センサから車両状態を示す検出信号が入力される。ミッション制御ユニット62に検出信号を入力する各種センサとしては、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ、スロットルバルブのスロットル開度を検出するスロットル開度センサ、車速を検出する車速センサ、セレクトレバーの操作位置を検出するセレクト位置センサなどがある。また、ミッション制御ユニット62にはエンジン制御ユニット63が接続されており、自動変速機12とエンジン13とは相互に協調して制御されるようになっている。
以下、ミッション制御ユニット62による自動変速機12の変速制御について説明する。図5は第1速から第2速に変速する際の処理手順を示すフローチャートであり、図6は変速時におけるクラッチC0やブレーキB1,B2の作動状況を示すタイミングチャートである。車速、スロットル開度、セレクト位置などに基づき走行状態を判定することにより、ミッション制御ユニット62によって第1速から第2速へのアップシフトが決定されると、ミッション制御ユニット62は図5のフローチャートに従ってアップシフト処理を実行することになる。
図5および図6に示すように、第1速から第2速にアップシフトを行う際には、締結状態のロー&リバースブレーキB2を解放する一方、解放状態の2−4ブレーキB1を締結する必要があるため、まずステップS1において、電磁切換弁VB2に対する通電が解除される。この通電解除によって電磁切換弁VB2が遮断状態に切り換えられると、ロー&リバースブレーキB2を締結していたブレーキ圧が解放油圧レベルに向けて低下するため、ロー&リバースブレーキB2は締結状態から解放状態に切り換えられる。次いで、ステップS2ではクラッチ圧制御弁54に供給される電流値が徐々に引き下げられ、続くステップS3では引き下げられた電流値が維持されることになる。つまり、クラッチ圧の低下に伴って入力クラッチC0の締結力が引き下げられ、入力クラッチC0は所定の締結力で滑り状態を維持することになる。
このように、入力クラッチC0が滑り状態に維持された状況のもとで、続くステップS4では電磁切換弁VB1に対する通電が開始される。この通電によって電磁切換弁VB1が連通状態に切り換えられると、2−4ブレーキB1に供給されるブレーキ圧が締結油圧レベルに向けて上昇するため、2−4ブレーキB1は解放状態から締結状態に切り換えられる。そして、2−4ブレーキB1の締結力が所定レベルを上回ると、ステップS5に進み、クラッチ圧制御弁54に供給される電流値が徐々に引き上げられ、続くステップS6では引き上げられた電流値が維持されることになる。つまり、入力クラッチC0の締結力を徐々に引き上げながら、入力クラッチC0を締結状態に切り換えることにより、第1速から第2速へのアップシフトが完了することになる。
これまで説明したように、ロー&リバースブレーキB2を解放する一方、2−4ブレーキB1を締結することにより、変速段を第1速から第2速に切り換える際には、入力クラッチC0を滑り状態に制御するようにしたので、動力伝達経路の切り換えに伴うトルク変動やトルク切れを抑制することが可能となる。つまり、入力クラッチC0を設けることにより、変速ショックを抑制するとともに変速品質を向上させることが可能となるため、簡単な構造を備える電磁切換弁VB1,VB2を用いてロー&リバースブレーキB2や2−4ブレーキB1に対して作動油を供給することが可能となる。このように、変速品質を低下させることなく電磁切換弁VC1〜VC2,VB1,VB2のコストを引き下げることができ、変速制御装置の低コスト化を達成することが可能となる。しかも、ミッション制御ユニット62は、オンオフ切換弁とも言われる電磁切換弁VC1〜VC2,VB1,VB2を切り換える際に、ソレノイドに供給する電流値を複雑に制御する必要がないため、ミッション制御ユニット62を簡素化することも可能となる。
また、変速機構17が二重噛合(インターロック) などのフェイル状態に陥った場合であっても、変速入力軸16と変速機構17との間の入力クラッチC0を解放状態に切り換えることによって安全性を確保することが可能となる。これにより、変速機構17のフェイル状態に対処するため、従来の自動変速機のようにクラッチC1〜C3やブレーキB1,B2に作動油を供給する油圧制御回路に対してフェイルセーフ弁を組み込む必要がなく、油圧制御回路を大幅に簡素化することが可能となる。
さらに、図6に示すように、ロー&リバースブレーキB2を解放させ始めてから入力クラッチC0を完全に締結するまでの間は、ミッション制御ユニット62からエンジン制御ユニット63に対して協調指令が出力され、変速後のインプット回転数に近づくようにエンジン回転数が制御される。このように、エンジン回転数を制御することにより、入力クラッチC0の入力側と出力側との回転数を同期させることができるため、入力クラッチC0にかかる負荷を抑制することができるだけでなく、入力クラッチC0の締結ショックを抑制することが可能となる。これにより、変速品質の更なる向上を達成することができる。
なお、前述の説明では、第1速から第2速にアップシフトを行う場合について説明したが、この変速状況に限られることはなく、他の変速段にアップシフトやダウンシフトを行う場合であっても、入力クラッチC0を滑り状態に制御することにより、全変速段域に渡って変速ショックを抑制するとともに変速品質を向上させることが可能である。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、クラッチ圧制御弁54は、電流値の大きさに応じてクラッチ圧を調圧する比例制御弁(リニアソレノイドバルブ)であるが、これに限られることはなく、通電する際のデューティ比を制御することによってクラッチ圧を調圧するデューティ制御弁(デューティソレノイドバルブ)であっても良い。
また、入力クラッチC0と同等の機能を有するクラッチを変速入力軸16と変速機構17との間に設けるだけでなく、変速出力軸18と変速機構17との間に設けても良い。これにより、変速機構17が二重噛合(インターロック)などのフェイル状態に陥った場合であっても、変速出力軸18と変速機構17との間に設けたクラッチを解放状態に切り換えることにより、変速機構17を車輪側からの入力に対して切り離すことができ、安全性を確保することができる。さらに、変速入力軸16と変速機構17との間、及び、変速出力軸18と変速機構17との間にそれぞれクラッチを設けることにより、更に安全性を高めることも可能である。
また、図示する自動変速機12は、前進4速の変速段を備える自動変速機であるが、これに限られることはなく、例えば前進5速や前進6速の変速段を備えた自動変速機に本発明の変速制御装置を適用しても良い。また、図示する自動変速機12は、前後輪23,26を駆動する四輪駆動車に搭載される自動変速機であるが、前輪駆動車や後輪駆動車に搭載される自動変速機に本発明の変速制御装置を適用しても良い。
さらに、図示するクラッチC0〜C3やブレーキB1,B2は、複数枚の摩擦プレートを備える多板クラッチや多板ブレーキとなっているが、これに限られることはなく、一対の摩擦プレートを押し付けるようにした単板クラッチや単板ブレーキであっても良い。また、動力伝達経路を切り換えるためのクラッチC1〜C3やブレーキB1,B2として、噛合式のクラッチやブレーキを設けるようにしても良い。
パワーユニットが搭載された車両を示す概略図である。 パワーユニットの内部構造を示すスケルトン図である。 クラッチやブレーキの締結状態と各変速段との関係を示す作動表である。 自動変速機とこれの油圧制御系とを示す概略図である。 第1速から第2速に変速する際の処理手順を示すフローチャートである。 変速時におけるクラッチやブレーキの作動状況を示すタイミングチャートである。
符号の説明
12 自動変速機
13 エンジン
16 変速入力軸(入力軸)
17 変速機構
18 変速出力軸(出力軸)
50 オイルポンプ(油圧供給源)
54 クラッチ圧制御弁(制御弁,比例制御弁)
VC1 電磁切換弁(切換弁,2位置切換弁)
VC2 電磁切換弁(切換弁,2位置切換弁)
VC3 電磁切換弁(切換弁,2位置切換弁)
VB1 電磁切換弁(切換弁,2位置切換弁)
VB2 電磁切換弁(切換弁,2位置切換弁)
62 ミッション制御ユニット(変速制御手段)
C0 入力クラッチ(クラッチ)
C1 ハイクラッチ(変速係合要素)
C2 リバースクラッチ(変速係合要素)
C3 ロークラッチ(変速係合要素)
B1 2−4ブレーキ(変速係合要素)
B2 ロー&リバースブレーキ(変速係合要素)

Claims (5)

  1. 入力軸と出力軸との間に複数の動力伝達経路を形成する変速機構が設けられる自動変速機の変速制御装置であって、
    前記入力軸と前記出力軸との間に設けられ、締結状態と滑り状態とに切り換えられるクラッチと、
    前記変速機構に設けられるとともに締結状態と解放状態とに切り換えられ、前記変速機構の動力伝達経路を切り換える変速係合要素と、
    油圧供給源と前記クラッチとの間に設けられ、前記クラッチに供給される作動油を調圧する制御弁と、
    前記油圧供給源と前記変速係合要素との間に設けられ、前記変速係合要素に作動油を供給する連通状態と遮断する遮断状態とに切り換えられる切換弁と、
    前記切換弁を作動させて動力伝達経路を切り換える際に、前記制御弁を作動させて前記クラッチを滑り状態に制御する変速制御手段とを有することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1記載の自動変速機の変速制御装置において、前記クラッチは、前記入力軸と前記変速機構との間に設けられ、締結状態と滑り状態とに切り換えられる入力クラッチであることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  3. 請求項2記載の自動変速機の変速制御装置において、前記入力クラッチは前記入力軸と前記変速機構とを切り離す解放状態に切り換えられることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記切換弁は連通状態と遮断状態とに切り換えられる2位置切換弁であることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記制御弁は供給される電流値に応じて作動油を調圧する比例制御弁であることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
JP2005198090A 2005-07-06 2005-07-06 自動変速機の変速制御装置 Pending JP2007016869A (ja)

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