JP2007015677A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ビード部からビードコアを排除することを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 トレッド中央位置CLから一方のビード部3に至り、該一方のビード部3からトレッド中央位置CLに戻り、該トレッド中央位置CLから他方のビード部3に至り、該他方のビード部3からトレッド中央位置CLに戻る経路で、少なくとも1本のコードCをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の部分ではコードCを各ビード部3の内端円C1 と同軸の仮想円C2 に接する直線に沿うように配置してカーカス構造体4を形成し、該カーカス構造体4の張力支持能力に基づいて各ビード部からビードコアを排除する。コードCは各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接しつつ該仮想円への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿うように配置しても良い。
【選択図】 図1
【解決手段】 トレッド中央位置CLから一方のビード部3に至り、該一方のビード部3からトレッド中央位置CLに戻り、該トレッド中央位置CLから他方のビード部3に至り、該他方のビード部3からトレッド中央位置CLに戻る経路で、少なくとも1本のコードCをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の部分ではコードCを各ビード部3の内端円C1 と同軸の仮想円C2 に接する直線に沿うように配置してカーカス構造体4を形成し、該カーカス構造体4の張力支持能力に基づいて各ビード部からビードコアを排除する。コードCは各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接しつつ該仮想円への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿うように配置しても良い。
【選択図】 図1
Description
本発明は、一対のビード部間に跨がるカーカス構造体を備えた空気入りタイヤ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、ビード部からビードコアを排除することを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
一般に、バイアスタイヤは補強コードを含む多数のプライを補強コードが交差するように重ね合わせたカーカスを有し、このカーカスにより高い内圧を充填できるようにして負荷能力を増大させている。しかしながら、多くのカーカスプライの巻き上げ端が存在する場合、それら巻き上げ端を分散させなければ、巻き上げ端の近傍でセパレーションやコード破断等の故障を生じ易くなる。そのため、各ビード部に2本のビードコアを配置したダブルビード等の構造が採用されている。ところが、このような構造ではタイヤの生産性が低下し、しかも製品タイヤの質量が増加するという不都合がある。
これに対して、平行に引き揃えられたコードがゴム被覆されたストリップ材を、一対のビードコアに跨がるようにタイヤ周方向に沿って螺旋状に巻回させてカーカスを形成することが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。この場合、カーカスの巻き上げ端が存在しなくなるため、巻き上げ端に起因する故障を防止することができるという利点がある。しかしながら、上記構造では依然としてカーカスの張力を支持するためのビードコアが必要である。そのため、質量増加要因であるビードコアを排除するには至っていない。
特開2002−205509号公報
特開平11−28907号公報
本発明の目的は、ビード部からビードコアを排除することを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、トレッド中央位置から一方のビード部に至り、該一方のビード部からトレッド中央位置に戻り、該トレッド中央位置から他方のビード部に至り、該他方のビード部からトレッド中央位置に戻る経路で、少なくとも1本のコードをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分では前記コードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接する直線に沿うように配置してカーカス構造体を形成し、該カーカス構造体の張力支持能力に基づいて各ビード部からビードコアを排除したことを特徴とするものである。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤの製造方法は、トレッド中央位置から一方のビード部に至り、該一方のビード部からトレッド中央位置に戻り、該トレッド中央位置から他方のビード部に至り、該他方のビード部からトレッド中央位置に戻る経路で、少なくとも1本のコードをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分では前記コードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接する直線に沿うように配置してカーカス構造体を形成し、該カーカス構造体の張力支持能力に基づいて各ビード部からビードコアを排除した空気入りタイヤを製造する方法であって、
タイヤ内径に相当する周長を持つ未加硫ゴムの筒状部材に周方向及び幅方向の座標軸を設定し、該筒状部材を前記カーカス構造体の形状へ膨脹させたときの前記座標軸から前記カーカス構造体のコード軌跡の座標点を求め、これら座標点に基づいて前記カーカス構造体のコード軌跡を達成するように前記筒状部材にコードを埋設し、該コードが埋設された筒状部材を用いて未加硫タイヤを成形し、該未加硫タイヤを加硫することを特徴とするものである。
タイヤ内径に相当する周長を持つ未加硫ゴムの筒状部材に周方向及び幅方向の座標軸を設定し、該筒状部材を前記カーカス構造体の形状へ膨脹させたときの前記座標軸から前記カーカス構造体のコード軌跡の座標点を求め、これら座標点に基づいて前記カーカス構造体のコード軌跡を達成するように前記筒状部材にコードを埋設し、該コードが埋設された筒状部材を用いて未加硫タイヤを成形し、該未加硫タイヤを加硫することを特徴とするものである。
上記目的を達成するための本発明の他の空気入りタイヤは、トレッド中央位置から一方のビード部に至り、該一方のビード部からトレッド中央位置に戻り、該トレッド中央位置から他方のビード部に至り、該他方のビード部からトレッド中央位置に戻る経路で、少なくとも1本のコードをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分では前記コードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接しつつ該仮想円への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿うように配置してカーカス構造体を形成し、該カーカス構造体の張力支持能力に基づいて各ビード部からビードコアを排除したことを特徴とするものである。
上記目的を達成するための本発明の他の空気入りタイヤの製造方法は、トレッド中央位置から一方のビード部に至り、該一方のビード部からトレッド中央位置に戻り、該トレッド中央位置から他方のビード部に至り、該他方のビード部からトレッド中央位置に戻る経路で、少なくとも1本のコードをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分では前記コードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接しつつ該仮想円への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿うように配置してカーカス構造体を形成し、該カーカス構造体の張力支持能力に基づいて各ビード部からビードコアを排除した空気入りタイヤを製造する方法であって、
タイヤ内径に相当する周長を持つ未加硫ゴムの筒状部材に周方向及び幅方向の座標軸を設定し、該筒状部材を前記カーカス構造体の形状へ膨脹させたときの前記座標軸から前記カーカス構造体のコード軌跡の座標点を求め、これら座標点に基づいて前記カーカス構造体のコード軌跡を達成するように前記筒状部材にコードを埋設し、該コードが埋設された筒状部材を用いて未加硫タイヤを成形し、該未加硫タイヤを加硫することを特徴とするものである。
タイヤ内径に相当する周長を持つ未加硫ゴムの筒状部材に周方向及び幅方向の座標軸を設定し、該筒状部材を前記カーカス構造体の形状へ膨脹させたときの前記座標軸から前記カーカス構造体のコード軌跡の座標点を求め、これら座標点に基づいて前記カーカス構造体のコード軌跡を達成するように前記筒状部材にコードを埋設し、該コードが埋設された筒状部材を用いて未加硫タイヤを成形し、該未加硫タイヤを加硫することを特徴とするものである。
本発明の空気入りタイヤでは、トレッド中央位置から一方のビード部に至り、該一方のビード部からトレッド中央位置に戻り、該トレッド中央位置から他方のビード部に至り、該他方のビード部からトレッド中央位置に戻る経路で、少なくとも1本のコードをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分ではコードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接する直線に沿うように配置してカーカス構造体を形成する。或いは、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分では、コードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接しつつ該仮想円への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿うように配置してカーカス構造体を形成する。そのため、カーカス構造体を構成するコード自体がタイヤ内圧によって生じる張力を支持するので、従来からコード張力を支持するために使用されているリング状のビードコアを必要とせず、ビード部からビードコアを排除することができる。
ここで、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分ではカーカス構造体のコードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接する直線に沿うように配置すると共に、組み付け対象となるリムの径よりも前記仮想円の径を小さく設定した場合、タイヤをリムに嵌合させたときに、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分で直線状に延在するカーカス構造体のコードがタイヤ径方向外側に屈曲した状態になる。そして、内圧によりコードに張力が生じると、そのコード張力がリムに対する締め付け力として作用する。これにより、空気入りタイヤのリムに対する嵌合力を高めることができる。
一方、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分ではカーカス構造体のコードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接しつつ該仮想円への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿うように配置すると共に、組み付け対象となるリムの径よりも前記仮想円の径を大きく設定した場合、タイヤのリム組み作業が容易になる。そして、内圧によりコードに張力が生じると、そのコード張力がリムに対する締め付け力として作用する。これにより、空気入りタイヤの内径をリムの径よりも大きく設定した場合であっても、内圧充填状態でのコード張力により各ビード部が縮径し、リムに対する嵌合力を十分に確保することができる。
例えば、産業車両用タイヤは一般に高内圧で使用されるため、ビードコアの強度を上げたり、カーカス層を多層化することに起因してビード部の剛性が高くなり、リム組み時にビード部がリムフランジを乗り越えることができない。そのため、産業車両用タイヤには平底リムが使用されている。そして、平底リムの場合、空気入りタイヤのビードベースとホイールのリムとの間の気密性が十分に確保できないことから、チューブレス化が妨げられているのが現状である。
これに対して、上述の如く内圧充填状態でのコード張力によりビード部の縮径を可能にした構成では、空気入りタイヤの内径をリムの径よりも大きく設定した場合であっても、リムに対する嵌合力を十分に確保することができるので、平底リムに組み付けられる産業車両用タイヤをチューブレス化することが可能になる。
空気入りタイヤを平底リムを備えたホイールに装着する場合、平底リムのビード座と隣接する部位に、リム周方向に沿って延在しながらリム外周面から突出する少なくとも1本の突起を設けることが好ましい。或いは、平底リムのビード座と隣接する部位に、リム周方向に沿って延在しながらリム外周面から突出する少なくとも1本の環状弾性体を埋設することが好ましい。これにより、内圧充填時の初期のエア漏れを防止し、空気入りタイヤの嵌合を容易に行うことができる。ここで言う平底リムとは、JATMAで規定される広幅平底リム(記号IR及びIRA)を意味する。
また、空気入りタイヤの内径は平底リムの外径よりも大きくし、その径差を1.5mm〜3.0mmの範囲に設定することが好ましい。これにより、タイヤのリム組み作業性とリムに対する嵌合力とを両立することができる。
本発明の空気入りタイヤにおいては、カーカス構造体を複数重ね合わせるようにしても良い。この場合、従来のバイアスタイヤの多層プライに相当する構造を実現することができる。また、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分ではコードが交差し、コードの動きを規制し合うようになる。これにより、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側の部分ではラジアルタイヤのようにコードをタイヤ径方向に配向させた構造を実現することができる。
一方、本発明の空気入りタイヤの製造方法では、タイヤ内径に相当する周長を持つ未加硫ゴムの筒状部材に周方向及び幅方向の座標軸を設定し、該筒状部材をカーカス構造体の形状へ膨脹させたときの座標軸からカーカス構造体のコード軌跡の座標点を求め、これら座標点に基づいてカーカス構造体のコード軌跡を達成するように筒状部材にコードを埋設し、該コードが埋設された筒状部材を用いて未加硫タイヤを成形することにより、所望のカーカス構造体を備えた空気入りタイヤを製造することができる。
本発明によれば、ビードコアを不要にすることにより、空気入りタイヤを従来よりも大幅に軽量化することが可能になる。また、カーカス構造体ではビードコアの廻りに巻き上げられるプライが存在しないので、スチールコード等の剛性が高いコードを使用することができる。更に、上記カーカス構造体は巻き上げ端を有していないので、コードとゴムとのセパレーションやコードの破断が生じ難く、空気入りタイヤの耐久性を向上することができる。
本発明は、乗用車用や重荷重用を含む各種の空気入りタイヤに適用することが可能であるが、例えば、応急用タイヤにおいては大幅な軽量化を実現し、産業車両用タイヤにおいては軽量化と耐久性の向上とを両立することが可能になる。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部、CLはトレッド中央位置(タイヤ赤道面)である。一方のビード部3と図示しない他方のビード部3との間には、多層に積層されたカーカス構造体4が埋設されている。これらカーカス構造体4はコードCを一対のビード部3,3間で往復するように連続的に巻き回して形成されたものであり、各ビード部3にはカーカス構造体4のコード張力を支持するためのビードコアが設置されていない。トレッド部1におけるカーカス構造体4の外周側にはブレーカー層5が配置されている。
図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部、CLはトレッド中央位置(タイヤ赤道面)である。一方のビード部3と図示しない他方のビード部3との間には、多層に積層されたカーカス構造体4が埋設されている。これらカーカス構造体4はコードCを一対のビード部3,3間で往復するように連続的に巻き回して形成されたものであり、各ビード部3にはカーカス構造体4のコード張力を支持するためのビードコアが設置されていない。トレッド部1におけるカーカス構造体4の外周側にはブレーカー層5が配置されている。
カーカス構造体4において、1本又は複数本のコードCは、トレッド中央位置CLから一方のビード部3に至り、該一方のビード部3からトレッド中央位置CLに戻り、該トレッド中央位置CLから他方のビード部3に至り、該他方のビード部3からトレッド中央位置CLに戻る経路で、タイヤ周方向に位相を規則的にずらしながら巻き回され、かつタイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の部分ではコードCが各ビード部3の内端円C1 (半径:R1 )と同軸の仮想円C2 (半径:R2 )に接する直線に沿うように配置されている。ここで、仮想円C2 の半径R2 は内端円C1 の半径R1 よりも大きく、両者の半径差がカーカス構造体4を構成するコードCとビードベースとの間に介在するゴム層の厚さとなる。
図2は上記空気入りタイヤに埋設されたカーカス構造体の単体をタイヤ側方から見た状態を示す側面図であり、図3は図2のX−X矢視断面図である。カーカス構造体4はトロイダル形状を有するものであるが、コードCはカーカス構造体4の内面側と外面側を交互に通過し、その打ち込み密度がタイヤ周方向に略均一になるように配置されている。コードCは、トレッド中央位置CLでタイヤ周方向に対して所定の角度で配置され、カーカス構造体4の外面側を通ってトレッド中央位置CLからタイヤ最大幅位置Wまでタイヤ周方向に対する角度を徐々に増加させている。コードCは、タイヤ最大幅位置Wから一方のビード部3まで該ビード部3の内端円C1 と同軸の仮想円C2 に接する直線に沿って延長し、その延長線上でカーカス構造体4の内面側に回り込み、更にタイヤ最大幅位置Wまで仮想円C2 に接する直線に沿って延長している。コードCは、カーカス構造体4の内面側においても外面側と対称の軌跡を通ってタイヤ最大幅位置Wからトレッド中央位置CLに戻る。そして、コードCはトレッド中央位置CLと他方のビード部3との間でも上記と同様の角度変化を生じるように配置されている。
ここで、図2において始点をSとし、コードCを丸付き数字の順序に従う経路で配置した場合について簡単に説明する。図2に示すように、コードCは始点Sからカーカス構造体4の外面手前(実線)を通過し、次いで、外面奥側(一点鎖線)、内面奥側(破線)、内面手前(破線)、外面手前(実線)、外面奥側(一点鎖線)、内面奥側(破線)、内面手前(破線)、外面手前(実線)、外面奥側(一点鎖線)、内面奥側(破線)、内面手前(破線)を順次通過する。このような軌跡において、コードCはタイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の部分では仮想円C2 に接する直線に沿って延長している。
上述した空気入りタイヤでは、少なくとも1本のコードCを所定の経路でタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の部分ではコードCを各ビード部3の内端円C1 と同軸の仮想円C2 に接する直線に沿うように配置することでカーカス構造体4を形成しているので、空気入りタイヤに充填された内圧によりカーカス構造体4のコードCに作用する張力は、各ビード部3においてもコードCの延長方向に働くので、従来から使用されているリング状のビードコアを排除しても、ビード部3の半径方向の変形が生じ難い。即ち、カーカス構造体4の張力支持能力に基づいて各ビード部3からビードコアを排除することができる。その結果、空気入りタイヤを従来よりも大幅に軽量化することが可能になる。また、従来のようにカレンダー材によりカーカスを構成する場合とは異なって、カーカス構造体4が巻き上げ端を有していないので、空気入りタイヤの耐久性を向上することも可能である。
上記空気入りタイヤにおいて、JATMA規格等の規格によって定められた組み付け対象となるリムの径よりも仮想円C2 の径を小さく設定しても良い。この場合、図4に示すように、タイヤをリムに嵌合させたときにカーカス構造体4のコードCがタイヤ径方向外側に屈曲した状態になる。そして、タイヤに充填された内圧によりコードCに張力F1 が生じると、その張力F1 がリムに対する締め付け力F2 として作用する。これにより、空気入りタイヤのリムに対する嵌合力を高めることができる。
また、カーカス構造体4を複数重ね合わせた場合、従来のバイアスタイヤの多層プライに相当する構造を実現することができる。また、タイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の部分ではコードCが交差し、コードCの動きを規制し合うようになる。これにより、タイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向外側の部分ではラジアルタイヤのようにコードCをタイヤ径方向に配向させた構造を実現することができる。この場合、タイヤ最大幅位置Wの近傍でコードCが屈曲することになるので、その屈曲点でコードCを縫い合わせ等の手段により固定することが好ましい。
上記空気入りタイヤにおいて、カーカス構造体4のコードCは、タイヤ周方向に対する角度がトレッド中央位置CLからタイヤ最大幅位置Wに向かって徐々に大きくなり、タイヤ最大幅位置Wでの角度を維持したまま仮想円C2 に接する直線に沿うように配置されることが理想的である。しかしながら、この場合、タイヤ外径、カーカス構造体のトレッド中央位置でのコード角度、タイヤ最大幅位置の半径、タイヤ内径が相対的に制約されることになる。そこで、上記空気入りタイヤでは、カーカス構造体のトレッド中央位置でのコード角度及びタイヤ最大幅位置の半径の少なくとも一方を本来設定される値から微調整することが好ましい。
例えば、図5に示すように、カーカス構造体のトレッド中央位置でのコード角度を大きく設定した場合、それに伴ってタイヤ最大幅位置Wでのコード角度αが大きくなり、タイヤ内径が小さくなるので、偏平比(タイヤ断面幅に対するタイヤ断面高さの比)が大きいタイヤを設計することができる。一方、図6に示すように、カーカス構造体のトレッド中央位置でのコード角度を小さく設定した場合、それに伴ってタイヤ最大幅位置Wでのコード角度αが小さくなり、タイヤ内径が大きくなるので、偏平率が小さいタイヤを設計することができる。
次に、上述した空気入りタイヤの製造方法について説明する。図7はカーカス構造体の成形装置を示すものである。図7において、回転軸が平行になるように配設された3本の駆動ローラ11には、タイヤ内径に相当する周長を持つ未加硫ゴムの筒状部材4aが掛け回されている。これら駆動ローラ11は不図示の駆動手段を備えており、その駆動回転により筒状部材4aを移動させるようになっている。筒状部材4aの軌道の周囲にはガイドレール12が配設され、このガイドレール12上に移動体13が移動自在に搭載されている。移動体13は、ガイドレール12上を走行する複数の車輪14と、コードCを保持するリール15と、該リール15から巻き解かれたコードCを筒状部材4aに押し付ける押圧ローラ16とを備えている。駆動ローラ11の回転量及び移動体13の移動量は不図示の制御手段により制御され、その制御に基づいて筒状部材4aの内面側及び外面側の任意の位置にコードCが埋め込まれるようになっている。
図7に示す成形装置を用いてカーカス構造体を成形する場合、筒状部材4aに周方向及び幅方向の座標軸を設定し、該筒状部材4aをカーカス構造体4の形状へ膨脹させたときの座標軸からカーカス構造体4のコード軌跡の座標点を求め、これら座標点に基づいてカーカス構造体4のコード軌跡を達成するように筒状部材4aにコードCを埋設すれば良い。つまり、座標軸は筒状部材4aの各部位での径の膨張に応じて変形するので、その変形を考慮して筒状部材4aの状態でのコード軌跡の座標点を求めるようにする。
図8は拡縮自在のドラムを用いて拡張された状態のカーカス構造体を示すものである。即ち、図7の成形装置を用いて成形されたコードC及び筒状部材4aからなるカーカス構造体4は、その軸方向長さが筒状部材4aの軸方向長さよりも短い拡縮自在のドラムを用いて、タイヤ最大幅位置Wの径まで拡張される。このとき、タイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の部分ではコードCが最短距離で延長する直線状になる。このような拡張工程は、カーカス構造体4の単体について行っても良く、或いは、カーカス構造体4を未加硫ゴムに組み込んだ状態で行っても良い。上記カーカス構造体4が組み込まれた未加硫タイヤを成形した後、その未加硫タイヤをモールド内で加硫することにより、上述の空気入りタイヤを得ることができる。
図9はカーカス構造体を構成するコードの各工程における軌跡を表すものである。図9において、Pは筒状部材上でのコードライン、Qはドラムで筒状部材をタイヤ最大幅位置まで拡張したときのコードライン、Rはモールド内でのコードラインである。また、X1 ,X2 ,X3 は各工程でのコードラインのタイヤ周方向の寸法、Y1 ,Y2 ,Y3 は各工程でのコードラインのタイヤ幅方向の寸法である。図9に示すように、コードラインのタイヤ周方向の寸法X1 〜X3 が変化すると、コード角度が変化し、コードラインのタイヤ幅方向の寸法Y1 〜Y3 も変化する。
図10は本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図10において、21はトレッド部、22はサイドウォール部、23はビード部、CLはトレッド中央位置(タイヤ赤道面)である。一方のビード部23と図示しない他方のビード部23との間には、多層に積層されたカーカス構造体24が埋設されている。これらカーカス構造体24はコードCを一対のビード部23,23間で往復するように連続的に巻き回して形成されたものであり、各ビード部23にはカーカス構造体24のコード張力を支持するためのビードコアが設置されていない。トレッド部21におけるカーカス構造体24の外周側にはブレーカー層25が配置されている。
カーカス構造体24において、1本又は複数本のコードCは、トレッド中央位置CLから一方のビード部23に至り、該一方のビード部23からトレッド中央位置CLに戻り、該トレッド中央位置CLから他方のビード部23に至り、該他方のビード部23からトレッド中央位置CLに戻る経路で、タイヤ周方向に位相を規則的にずらしながら巻き回され、かつタイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の部分ではコードCが各ビード部23の内端円C21(半径:R21)と同軸の仮想円C22(半径:R22)に接しつつ仮想円C22への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿うように配置されている。ここで、仮想円C22の半径R22は内端円C21の半径R21よりも大きく、両者の半径差がカーカス構造体24を構成するコードCとビードベースとの間に介在するゴム層の厚さとなる。
図11は上記空気入りタイヤに埋設されたカーカス構造体の単体をタイヤ側方から見た状態を示す側面図であり、図12は図11のY−Y矢視断面図である。カーカス構造体24はトロイダル形状を有するものであるが、コードCはカーカス構造体24の内面側と外面側を交互に通過し、その打ち込み密度がタイヤ周方向に略均一になるように配置されている。コードCは、トレッド中央位置CLでタイヤ周方向に対して所定の角度で配置され、カーカス構造体24の外面側を通ってトレッド中央位置CLからタイヤ最大幅位置Wまでタイヤ周方向に対する角度を徐々に増加させている。コードCは、タイヤ最大幅位置Wから一方のビード部23まで該ビード部23の内端円C21と同軸の仮想円C22に接する直線に沿って延長し、仮想円C22との接点で屈曲してカーカス構造体24の内面側に回り込み、更にタイヤ最大幅位置Wまで仮想円C22に接する直線に沿って延長している。コードCは、カーカス構造体24の内面側においても外面側と対称の軌跡を通ってタイヤ最大幅位置Wからトレッド中央位置CLに戻る。そして、コードCはトレッド中央位置CLと他方のビード部23との間でも上記と同様の角度変化を生じるように配置されている。
ここで、図11において始点をSとし、コードCを丸付き数字の順序に従う経路で配置した場合について簡単に説明する。図11に示すように、コードCは始点Sからカーカス構造体24の外面手前(実線)を通過し、次いで、外面奥側(破線)、内面奥側(二点鎖線)、内面手前(一点鎖線)、外面手前(実線)、外面奥側(破線)、内面奥側(二点鎖線)、内面手前(一点鎖線)、外面手前(実線)を順次通過する。このような軌跡において、コードCはタイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の部分では仮想円C22に接しつつ該仮想円C22への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿って延長している。
上述した空気入りタイヤでは、少なくとも1本のコードCを所定の経路でタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の部分ではコードCを各ビード部23の内端円C21と同軸の仮想円C22に接しつつ該仮想円C22への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿うように配置することでカーカス構造体24を形成しているので、空気入りタイヤに充填された内圧によりカーカス構造体24のコードCに作用する張力は、各ビード部23においてもコードCの延長方向に働くので、従来から使用されているリング状のビードコアを排除しても、ビード部23の半径方向の変形が生じ難い。即ち、カーカス構造体24の張力支持能力に基づいて各ビード部23からビードコアを排除することができる。その結果、空気入りタイヤを従来よりも大幅に軽量化することが可能になる。また、従来のようにカレンダー材によりカーカスを構成する場合とは異なって、カーカス構造体24が巻き上げ端を有していないので、空気入りタイヤの耐久性を向上することも可能である。しかも、この空気入りタイヤは前述の実施形態と同様の製造方法により得ることが可能である。
上記空気入りタイヤにおいて、JATMA規格等の規格によって定められた組み付け対象となるリムの径よりも仮想円C22の径を大きく設定しても良い。この場合、図13に示すように、リム組みされたタイヤに内圧を充填していない状態ではカーカス構造体24のコードCがタイヤ径方向外側に屈曲した状態になっている。そして、タイヤに内圧を充填すると、その内圧によりコードCに張力F21が生じ、その張力F21がリムに対する締め付け力F22として作用する。これにより、空気入りタイヤの内径をリムの径よりも大きく設定した場合であっても、リムに対する嵌合力を十分に確保することができる。
図14は本発明の更に他の実施形態からなるタイヤホイール組立体を示すものである。図14において、図10〜図13に示す構造を有する空気入りタイヤTは、平底リム31を有するホイールWhに組み付けられている。内圧を充填していない状態において、空気入りタイヤTの内径は平底リム31の外径よりも若干大きく設定され、仮想円C22の径も平底リム31の外径よりも若干大きく設定されている。平底リム31は、その外径が略一定の円筒形状をなし、一方のフランジ31aが一体的に形成され、他方のフランジ31bが着脱自在になっている。この平底リム31にはバルブ32が取り付けられている。平底リム31のビード座と隣接する部位には、リム周方向に沿って延在しながらリム外周面から突出する少なくとも1本の突起33が形成されている。
図15(a)〜(c)は図14のタイヤホイール組立体の組立方法を示すものである。先ず、図15(a)に示すように、平底リム31からフランジ31bを外した状態で、平底リム31の外周側に空気入りタイヤTを嵌め込む。このとき、空気入りタイヤTの内径は平底リム31の外径よりも若干大きく設定されているので、その嵌め込み作業が容易である。また、平底リム31への嵌め込みが完了した状態において、空気入りタイヤTの一方のビード部23は突起33と接触し、その位置で係止される。
次に、図15(b)に示すように、平底リム31にフランジ31bを取り付ける。その後、図15(c)に示すように、空気入りタイヤTの一方のビード部23が突起33と当接することで初期のエア漏れが防止された状態においてバルブ32を介して空気入りタイヤTに注入すると、空気入りタイヤTが押し広げられてビード座に着座すると共に、カーカス構造体24のコードに張力が生じ、そのコード張力が平底リム31に対する締め付け力として作用する。つまり、内圧充填状態でのコード張力により空気入りタイヤTのビード部23が縮径し、平底リム31に対する嵌合力を十分に確保するようになる。
図16は本発明の更に他の実施形態からなるタイヤホイール組立体を示すものである。図16において、平底リム31のビード座と隣接する部位には、リム周方向に沿って延在しながらリム外周面から突出する少なくとも1本の環状弾性体34が埋設されている。環状弾性体34は、ゴムや合成樹脂等から成形されたものである。このような環状弾性体34は、上述の突起33と同様に内圧充填時の初期のエア漏れを防止するものであるが、それ自体が弾性変形可能であるためエア漏れをより効果的に防止することができる。
上述の如く内圧充填状態でのコード張力によりビード部の縮径を可能にした空気入りタイヤについて、その空気入りタイヤの内径は平底リムの外径よりも大きくし、その径差を1.5mm〜3.0mmの範囲に設定すると良い。これにより、タイヤのリム組み作業性とリムに対する嵌合力とを両立することができる。
ここで、タイヤサイズ8.25−15 16PRの産業車両用タイヤと平底リムとの組み合わせにおいて、空気入りタイヤの内径と平底リムの外径との差を種々異ならせ、リム組み作業性、嵌合性、内圧保持性を評価した結果を表1に示す。リム組み作業性とは、タイヤをリムに組み付ける際の容易性を意味する。嵌合性とは、リム組みされたタイヤに内圧を充填することでタイヤをリムに嵌合させる際の容易性を意味する。内圧保持性とは、内圧が充填されたタイヤがその内圧を長期間にわたって保持する能力を意味する。表1において、各評価項目は、良好である場合を「○」で示し、許容レベルを満たす場合を「△」で示し、許容レベルを満たさない場合を「×」で示した。
この表1より、空気入りタイヤの内径と平底リムの外径との差を1.5mm〜3.0mmの範囲にした場合に特に良好な結果が得られていることが判る。
1,21 トレッド部
2,22 サイドウォール部
3,23 ビード部
4,24 カーカス構造体
4a 筒状部材
5,25 ブレーカー層
C コード
C1 ,C21ビード部の内端円
C2 ,C22 仮想円
CL トレッド中央位置
W タイヤ最大幅位置
2,22 サイドウォール部
3,23 ビード部
4,24 カーカス構造体
4a 筒状部材
5,25 ブレーカー層
C コード
C1 ,C21ビード部の内端円
C2 ,C22 仮想円
CL トレッド中央位置
W タイヤ最大幅位置
Claims (12)
- トレッド中央位置から一方のビード部に至り、該一方のビード部からトレッド中央位置に戻り、該トレッド中央位置から他方のビード部に至り、該他方のビード部からトレッド中央位置に戻る経路で、少なくとも1本のコードをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分では前記コードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接する直線に沿うように配置してカーカス構造体を形成し、該カーカス構造体の張力支持能力に基づいて各ビード部からビードコアを排除したことを特徴とする空気入りタイヤ。
- 組み付け対象となるリムの径よりも前記仮想円の径を小さく設定したことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカス構造体を複数重ね合わせたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- トレッド中央位置から一方のビード部に至り、該一方のビード部からトレッド中央位置に戻り、該トレッド中央位置から他方のビード部に至り、該他方のビード部からトレッド中央位置に戻る経路で、少なくとも1本のコードをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分では前記コードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接する直線に沿うように配置してカーカス構造体を形成し、該カーカス構造体の張力支持能力に基づいて各ビード部からビードコアを排除した空気入りタイヤを製造する方法であって、
タイヤ内径に相当する周長を持つ未加硫ゴムの筒状部材に周方向及び幅方向の座標軸を設定し、該筒状部材を前記カーカス構造体の形状へ膨脹させたときの前記座標軸から前記カーカス構造体のコード軌跡の座標点を求め、これら座標点に基づいて前記カーカス構造体のコード軌跡を達成するように前記筒状部材にコードを埋設し、該コードが埋設された筒状部材を用いて未加硫タイヤを成形し、該未加硫タイヤを加硫することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。 - トレッド中央位置から一方のビード部に至り、該一方のビード部からトレッド中央位置に戻り、該トレッド中央位置から他方のビード部に至り、該他方のビード部からトレッド中央位置に戻る経路で、少なくとも1本のコードをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分では前記コードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接しつつ該仮想円への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿うように配置してカーカス構造体を形成し、該カーカス構造体の張力支持能力に基づいて各ビード部からビードコアを排除したことを特徴とする空気入りタイヤ。
- 組み付け対象となるリムの径よりも前記仮想円の径を大きく設定したことを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカス構造体を複数重ね合わせたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の空気入りタイヤ。
- トレッド中央位置から一方のビード部に至り、該一方のビード部からトレッド中央位置に戻り、該トレッド中央位置から他方のビード部に至り、該他方のビード部からトレッド中央位置に戻る経路で、少なくとも1本のコードをタイヤ周方向に位相をずらしながら巻き回し、かつタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の部分では前記コードを各ビード部の内端円と同軸の仮想円に接しつつ該仮想円への接点を頂点としてタイヤ径方向外側へ凸となる屈曲線に沿うように配置してカーカス構造体を形成し、該カーカス構造体の張力支持能力に基づいて各ビード部からビードコアを排除した空気入りタイヤを製造する方法であって、
タイヤ内径に相当する周長を持つ未加硫ゴムの筒状部材に周方向及び幅方向の座標軸を設定し、該筒状部材を前記カーカス構造体の形状へ膨脹させたときの前記座標軸から前記カーカス構造体のコード軌跡の座標点を求め、これら座標点に基づいて前記カーカス構造体のコード軌跡を達成するように前記筒状部材にコードを埋設し、該コードが埋設された筒状部材を用いて未加硫タイヤを成形し、該未加硫タイヤを加硫することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。 - 請求項6又は請求項7に記載の空気入りタイヤを平底リムを備えたホイールに装着したことを特徴とするタイヤホイール組立体。
- 前記平底リムのビード座と隣接する部位に、リム周方向に沿って延在しながらリム外周面から突出する少なくとも1本の突起を設けたことを特徴とする請求項9に記載のタイヤホイール組立体。
- 前記平底リムのビード座と隣接する部位に、リム周方向に沿って延在しながらリム外周面から突出する少なくとも1本の環状弾性体を埋設したことを特徴とする請求項9に記載のタイヤホイール組立体。
- 前記空気入りタイヤの内径を前記平底リムの外径よりも大きくし、その径差を1.5mm〜3.0mmの範囲に設定した請求項9〜11のいずれかに記載のタイヤホイール組立体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006020998A JP2007015677A (ja) | 2005-06-08 | 2006-01-30 | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
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JP2005168604 | 2005-06-08 | ||
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JP2006020998A Pending JP2007015677A (ja) | 2005-06-08 | 2006-01-30 | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110146871A1 (en) * | 2009-12-23 | 2011-06-23 | Richard Frank Laske | Self-supporting pneumatic tire |
US20150041040A1 (en) * | 2009-12-23 | 2015-02-12 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Geodesic tire and method of manufacture |
-
2006
- 2006-01-30 JP JP2006020998A patent/JP2007015677A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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