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JP2007010830A - 画像表示光学系及び画像表示装置 - Google Patents

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JP2007010830A
JP2007010830A JP2005189339A JP2005189339A JP2007010830A JP 2007010830 A JP2007010830 A JP 2007010830A JP 2005189339 A JP2005189339 A JP 2005189339A JP 2005189339 A JP2005189339 A JP 2005189339A JP 2007010830 A JP2007010830 A JP 2007010830A
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angle
partial reflection
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Yumiko Ouchi
由美子 大内
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Abstract

【課題】本発明は、画像表示光学系において、広視野角・広射出瞳を確保しながら二重像の発生を適度に抑えることを目的とする。
【解決手段】本発明の画像表示光学系は、画像表示素子(2)からの光束を導入して内部に光路を形成する基板(1)と、前記光路中に挿入された複数の平行な部分反射面(61,62)とを備えた画像表示光学系において、連続2枚以上の前記部分反射面(61,62)の角度差の全幅δαは、下式(1)を満たす。
δα*n<1 ・・・(1)
但し、「n」は前記基板(1)の屈折率、「δα」の単位は分である。
この条件式を満たせば、部分反射面に正対する観察眼から見た画像表示素子の二重像のずれ量(δα*n)が1画素分未満に抑えられるので、二重像は確実に目立たなくなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、イメージコンバイナなどの画像表示光学系、及びヘッドマウントディスプレイ、アイグラスディスプレイなどの画像表示装置に関する。
画像表示素子の拡大虚像を外界の風景に重畳して表示するアイグラスディスプレイの1つに、視野角(FOV)や射出瞳の拡大を図ったものがある(特許文献1など)。
特許文献1の図26などに記載されているように、この技術では、複数の部分反射面(ハーフミラー)を透明基板内に互いに平行な姿勢で設け、それら部分反射面で反射した複数の光束の全体で1つの大きな射出瞳を形成する。このように部分反射面を複数枚設けると、導光される光束の角度範囲も拡大されるので、射出瞳と同時に視野角も拡大される。
特表2003−536102号公報
しかしながら、本発明者が実際に試作品を製作し、その射出瞳に観察眼を配置してみると、画像表示素子の拡大虚像が二重に見え、非常に煩わしいことがわかった。その原因は基板の製造誤差にあると考えられるが、その製造誤差を抑えるにしても、製作の容易性や製造コストの面まで考慮すると、二重像の直接の原因を突き止め、かつそれをどの範囲まで抑えるべきか見積もる必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、広視野角・広射出瞳を確保しながら二重像の発生を適度に抑えることのできる画像表示光学系を提供することを目的とする。
また、本発明は、広視野角・広射出瞳でありながら二重像の発生が適度に抑えられた画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明の画像表示光学系は、画像表示素子からの光束を導入して内部に光路を形成する基板と、前記光路中に挿入された複数の平行な部分反射面とを備えた画像表示光学系において、連続2枚以上の前記部分反射面の角度差の全幅δαは、下式(1)を満たすことを特徴とする。
δα*n<1 ・・・(1)
但し、「n」は前記基板の屈折率、「δα」の単位は分である。
さらに、下式(2)で表される連続N枚以上の前記部分反射面の角度差の全幅δαが上式(1)を満たすとよい。
N=INT[2/(T*tanα2i)]+2 ・・・(2)
但し、「T」は前記基板の厚さ、「α2i」は前記部分反射面が前記基板の法線と成す角度の設計値、Aの関数INT[A]はAの整数部分である。
さらに、前記角度差の全幅δαは、下式(3)を満たすとよい。
δα*<0.5 ・・・(3)
さらに、前記角度差の全幅δαは、下式(4)を満たすとよい。
δα*n<0.2 ・・・(4)
また、前記基板が、前記光束を内面反射しながら伝搬するものであるときには、前記角度差の全幅δα、前記内面反射に供される基板面の角度差δθが下式(5)を満たすとよい。
(δα+δθ)*n<1 ・・・(5)
但し、「δθ」の単位は分である。
さらに、前記角度差の全幅δα、前記内面反射に供される基板面の角度差δθは、下式(6)を満たすとよい。
(δα+δθ)*n<0.5 ・・・(6)
さらに、前記角度差の全幅δα、前記内面反射に供される基板面の角度差δθは、下式(7)を満たすとよい。
(δα+δθ)*n<0.2 ・・・(7)
また、本発明の画像表示装置は、画像表示素子と、前記画像表示素子からの光束を平行光束化するコリメータと、前記光束を導光する本発明の画像表示光学系とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の画像表示装置においては、前記画像表示素子、前記コリメータ、及び前記画像表示光学系を所定の位置関係で観察者の頭部に装着する装着手段が更に備えられてもよい。
本発明の画像表示光学系によれば、広視野角・広射出瞳を確保しながら二重像の発生を適度に抑えることができる。また、本発明の画像表示装置によれば、広視野角・広射出瞳でありながら二重像の発生が適度に抑えられる。
[本発明の原理]
図1を参照して本発明の原理を説明する。
図1(a)において、画像表示素子2から射出した表示光束は、コリメータレンズ4により平行光束化されてから基板1に入射する。この表示光束のうち、或る画角の或る光線L1は、基板1中を内面反射しながら伝播し、平行な部分反射ミラー61,62で反射後、光線L2’、L3’となって基板1の外部へ射出し、観察眼へ同時に入射する。
仮に、2光線L2’,L3’の角度が同じであれば、観察者からは、2光線L2’,L3’が同じ画角の光線に見える。一方、2光線L2’,L3’の角度がずれていると、観察者からは、2光線L2’,L3’が異なる画角の光線に見える。このとき、二重像が観察される。
この二重像の回避を単純に試みるならば、2光線L2’,L3’の角度を一致させるべく、部分反射ミラー61,62の角度差δαをゼロにすればよい。
しかし、本発明者は、少なくとも条件式(1)さえ満足すれば、二重像が確実に目立たなくなることを見出した。また、本発明者は、さらに望ましくは条件式(3)を満足すればよく、より好ましくは条件式(4)を満足すればよいことを見出した。
δα*n<1 ・・・(1)
δα*n<0.5 ・・・(3)
δα*n<0.2 ・・・(4)
但し、「n」は基板の屈折率である。
(条件式(1),(3),(4)の導出)
条件式(1),(3),(4)の導出過程は、以下のとおりである。
先ず、基板1に入射する表示光束のうち、k画素分だけ画角の異なる2光線の角度差をφとおくと、その角度差φ、画像表示素子2の画素ピッチp、コリメータレンズ4の焦点距離fの間には、下式(11)の関係が成り立つ。
k*p=f*tanφ ・・・(11)
また、その角度差φと、同じ2光線の基板内における角度差φnとの間には、スネルの法則より、下式(12)が成り立つ。
sinφ=n*sinφn ・・・(12)
また、アイグラスディスプレイなどに用いられる一般的な画像表示素子2では、その有効領域の一辺が数mm程度であり、その画素配列にはVGA又はQVGAが採用される。その場合、画像表示素子2の画素ピッチpは10μm程度である。また、コリメータレンズ4の焦点距離fは、画像表示素子2のサイズと観察者の観察画角とから、20mm前後とするのが一般的である。
そこで、p=10μm,f=20mm,及びsinφ〜φ,sinφn〜φnの近似式を、上述した式(11),(12)に適用する。そして、角度差φ,φnの単位を[分]になおして式を簡単にすると、角度差φ,φnは、下式(13)のとおり表されることがわかる。
φ≒2k,
φn≒2k/n ・・・(13)
したがって、仮に、観察眼へ向かう2光線L2’,L3’の角度差がφnであるときには、それら2光線L2’,L3’は、観察者にとってk=(φn*n/2)画素分だけ画角のずれた光線に見える。つまり、このときに観察される二重像のずれ量は、(φn*n/2)画素分である。
但し、本発明者は、その二重像のずれ量(φn*n/2)が、観察者によって認識されない程度(許容範囲)であった場合、全く問題とならないと考えた。その許容範囲は、本発明者が実験したところ、1画素分以内であることがわかった。さらに望ましくは、0.5画素分以内、より好ましくは、0.2画素分以内であることがわかった。
したがって、二重像のずれ量(φn*n/2)を許容範囲(1画素分以内、0.5画素分以内、0.2画素分以内)に収めるための条件式は、下式(14),(15),(16)となる。
φn*n/2<1 ・・・(14)
φn*n/2<0.5 ・・・(15)
φn*n/2<0.2 ・・・(16)
さらに、2光線L2’,L3’の角度差φnは、部分反射ミラー61,62の角度差δαの2倍であり、φn=2*δαである。よって、式(14),(15),(16)から、上述した条件式(1),(3),(4)が導出されることは明白である。
(条件式(5),(6),(7)の導出)
ところで、図1(a)に示した2光線L2’,L3’は、画角が共通なだけでなく、基板1中の内面反射回数も共通であった。そのため、内面反射に供される2つの基板面A,A’の平行度は、2光線L2’,L3’の角度差φnに何ら影響しなかった。
しかし、実際には、図1(b)に示すように、画角が同じであっても内面反射回数の異なる2光線L2’,L3’が観察眼へ同時に入射する可能性もある。
その場合、内面反射に供される面A,A’の平行度が2光線L2’,L3’の角度差φnに影響するので、二重像のずれ量を許容範囲に収めるための条件式は、厳しくなる。
具体的に、2光線L2’,L3’の間で内面反射回数が異なるときには、2光線L2’,L3’の角度差φnは、部分反射ミラー61,62の角度差δαと、内面反射に供される面A,A’の角度差δθとにより、φn=2*(δα+δθ)で表される。
したがって、この場合、二重像のずれ量を許容範囲(1画素分以内、0.5画素分以内、0.2画素分以内)に収めるための条件式は、下式(5),(6),(7)となる。
(δα+δθ)*n<1 ・・・(5)
(δα+δθ)*n<0.5 ・・・(6)
(δα+δθ)*n<0.2 ・・・(7)
なお、これらの条件式(5),(6),(7)が必要となるのは、図1(b)に示す2光線L2’,L3の間隔Dが、観察眼の瞳の直径(最大で2mm)よりも狭い場合である。その間隔Dが瞳の直径より狭いと、2光線L2’,L3’が瞳に同時に入射する可能性があるからである。
一方、図1(b)に示す2光線L2’,L3’の間隔Dが、観察眼の瞳の直径(最大で2mm)より広い場合は、条件式(1),(3),(4)で十分である。その間隔Dが瞳の直径より広いと、2光線L2’,L3’が観察眼の瞳に同時に入射する可能性は無いからである。
(間隔Dの導出)
間隔Dを求める式(部分反射ミラーにおける表示光束の光線の入射角度と反射角度との和の角度が「鋭角」の場合)を以下に説明する。
図2において、光線L2’,L3’は同じ画角の光線である。光線L2’は内面反射回数nの後に1枚目の部分反射ミラー61で反射したものであり、光線L3’は内面反射回数n+2の後に2枚目の部分反射ミラー62で反射したものである。
図2中の点Oを原点(0,0)とし、図2の左右方向をX方向とし、図2の上下方向をY方向とする。
このとき、2枚目の部分反射ミラー62を表す直線R1は、部分反射ミラー61,62の配置角度α21,α22の設計値α2iにより、下式(21)で表される。なお、ここでは、「配置角度」を「基板法線となす角度」の意味で使用する。
y=x/tanα2i ・・・(21)
また、光線L3’の発生元となった光線を表す直線R2は、基板1中の内面反射角度αT,部分反射ミラー1つ分のx方向の幅D2により、下式(22)で表される。
y=−x/tanαT+D2/tanαT ・・・(22)
このとき、直線R1と直線R2との交点Pのx座標Xpは、下式(23)で表される。
Xp=D2*tanα2i/(tanαT+tanα2i) ・・・(23)
また、光線L2’の発生元の座標を図2中の点O’とみなせば、下式(24)が成り立つ。
D=D2−Xp ・・・(24)
また、幅D2は、基板1の厚さT、部分反射ミラー61,62の配置角度の設計値α2iにより、下式(25)で表される。
2=T*tanα2i ・・・(25)
また、内面反射角度αTは、基板1内に入射した光線を最初に反射する導入ミラーBの配置角度α2によって、次式(26)で表される。
αT=2*(90°−α2) ・・・(26)
また、以下の公式が成り立つ。
tan(90°−θ)=1/tanθ,
tan(2θ)=2*tanθ/[1−(tanθ)2] ・・・(27)
また、部分反射ミラー61,62における光線の入射角度と反射角度との和の角度が「鋭角」であるときには、下式(28)が成り立つ。
α2=α2i ・・・(28)
以上の式(23),(24),(25),(26),(27),(28)を整理すると、間隔Dは、式(29)のとおり表される。
D=2*T*tanα2i/[(tanα2i2+1] ・・・(29)
(部分反射ミラーの枚数等)
図1,図2では、部分反射ミラーの総枚数を「2」としたが、実際には「3以上」のこともある。その場合、観察眼の位置が変化しても二重像の低減効果が保たれるように、連続する2枚の部分反射ミラーの各々が上述した条件式を満たす必要がある。
また、部分反射ミラーの総枚数が「3以上」のときには、同じ画角の光線が、連続する2枚以上の部分反射ミラーから同時に観察眼の瞳に入射する可能性もある。その場合、連続する3枚以上の部分反射ミラーが、上述した条件式を同時に満たさなければならない。すなわち、連続する枚数N枚の部分反射ミラーの角度差の全幅δαが、上述した条件式を満たさなければならない。
ここで、条件式を同時に満たすべき部分反射ミラーの枚数Nは、下式(2)で表される。
N=INT[2/(T*tanα2i)]+2 ・・・(2)
但し、Aの関数INT[A]はAの整数部分である。この式(2)中の第1項は、中心画角の光線を観察者の瞳へ同時に入射させることのできる部分反射ミラーの枚数を示している。第2項は、中心画角についての式を周辺画角にまで拡張するための補正値である。
[第1実施形態]
図3、図4を参照して本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態は、アイグラスディスプレイの実施形態である。
図3は、本アイグラスディスプレイの外観図である。図3に示すように、本アイグラスディスプレイは、眼鏡フレームと同様の構造のフレームFに、画像導入ユニットUや画像表示用の基板1などを固定してなる。このアイグラスディスプレイがフレームFによって観察者の頭部に装着されると、基板1は観察眼Eの前面に配置され、画像導入ユニットUは、観察眼Eの視界を妨げない位置に配置される。
図4は、本アイグラスディスプレイの光学系部分の概略断面である。図4に示すように、光学系部分には、照明光学系3、画像表示素子2、コリメータレンズ4、基板1などが備えられる。このうち、照明光学系3、画像表示素子2、及びコリメータレンズ4が画像導入ユニットU内に収められる。観察眼Eの前に配置され、かつ画像表示素子2からの表示光束と外界からの外界光束とを重畳する光学部材(ここでは基板1)が、所謂「イメージコンバイナ」である。
画像表示素子2は、例えば、透過型LCDである。その有効領域の一辺は数mm程度、その画素配列はVGA又はQVGA、画素ピッチpは、10μm程度である。照明光学系3は、例えば、LED及び拡散板を組み合わせた光学系である。また、コリメータレンズ4の焦点距離fは、20mm程度である。また、基板1は、ガラスやプラスチック等の可視光に対し透明な光学材料からなり、観察者側の面A’と反観察者側(外界側)の面Aとが平行な平行平板である。
基板1の内部には、全反射ミラーである導入ミラーBと、互いに平行な2つの部分反射ミラー61,62とが形成されている。このうち、導入ミラーBの形成箇所は、画像導入ユニットUに対向する位置付近であり、その姿勢は、基板1の面A,A’に対し所定角度だけ傾斜した姿勢である。また、部分反射ミラー61,62の形成箇所は、観察眼Eに対向する位置付近であり、その姿勢は、基板1の面A’,Aに対し所定角度だけ傾斜した姿勢である。
以上のアイグラスディスプレイにおいて、画像表示素子2は、その背後から照明光学系3によって照明され、入射した光を空間変調して画像表示用の光束(表示光束)を生成する。その表示光束は、コリメータレンズ4において平行光束となり、基板1の面A’から基板1の内部に導かれる。なお、図4では、中心画角の表示光束のみ(基板1中では代表する1光線のみ)を示した。
基板1の内部に入射した表示光束は、導入ミラーBにて45°より小さい反射角度で反射した後、基板1の面A’に対しその臨界角度より大きい入射角度で入射し、全反射する。その後、表示光束は、基板1の面Aに対し同じ入射角度で入射し、全反射する。そして、表示光束は、基板1の面A’,Aにて内面反射を繰り返し、観察眼Eの方向へ伝播すると、部分反射ミラー61,62へ順に入射し、それらの反射作用を受ける。反射した表示光束は、面A’を透過して基板1の外部の所定領域EPへ入射する。
そこへ入射する或る画角の表示光束は平行光束化されているので、その平行光束の各光線は、所定領域EPに対し共通の入射角度で入射する。また、各画角の表示光束は、その所定領域EPに対し所定の入射角度関係をもって入射する。
このような所定領域EPの何れかの箇所に観察眼Eの瞳が配置されると、観察者は、外界側の無限遠方に画像表示素子2の拡大虚像を観察することができる。つまり、この所定領域EPは、射出瞳として機能する。
また、外界から基板1に到来する外界光束の少なくとも1部は、基板1や部分反射ミラー61,62を透過して射出瞳EPへ入射する。よって、観察者は前記拡大虚像と共に外界の風景を観察することができる。
特に、本アイグラスディスプレイでは部分反射ミラーが複数化されているので、その分だけ射出瞳EPが広く、また射出瞳EPに到達可能な表示光束の角度範囲(つまり視野角度)も広い。
ここで、本アイグラスディスプレイでは、図4に示すとおり、部分反射ミラー61,62の姿勢が、観察者側の面A’で反射した直後の表示光束を面A’の側へ反射するように設定されている。この場合、部分反射ミラー61,62における光線の入射角度と反射角度との和の角度は鋭角になり、部分反射ミラー61,62の配置角度α21,α22は前述のとおり導入ミラーBの配置角度α2と同じになる。
この姿勢の部分反射ミラー61,62は、面A’で反射した直後の光線を反射する一方で、面Aで反射した直後の光線については透過する必要がある。
そこで、部分反射ミラー61,62には、角度依存性のある反射率特性が付与される。角度依存性があれば、角度の異なる2種類の光線の一方を所定の反射率で反射し、他方を略100%の透過率で透過することが可能である。このような角度依存性を持つ反射面には、可視域ビームスプリッタと同じ反射膜を適用することができる。その成膜には、真空蒸着法などの既知の成膜方法が適用可能である。
以上の本アイグラスディスプレイでは、式(29)で表される間隔Dが2mmより大きい場合には、条件式(1),(3),(4)の何れかが満たされれば、二重像のずれが確実に目立たなくなる。一方、式(29)で表される間隔Dが2mmより小さい場合には、条件式(5),(6),(7)の何れかが満たされれば、二重像のずれが確実に目立たくなる。
このうち、条件式(1)又は条件式(5)が満たされたときには、二重像のずれが1画素分未満に抑えられる。また、条件式(3)又は条件式(6)が満たされたときには、二重像のずれが0.5画素分未満に抑えられる。また、条件式(4)又は条件式(7)が満たされたときには、二重像のずれが0.2画素分未満に抑えられる。
これらの条件式により、本アイグラスディスプレイは、広視野角・広射出瞳を確保しながら二重像の発生を適度に抑えることができる。
なお、本アイグラスディスプレイには、画像表示素子2として透過型LCDが用いられたが、反射型LCDや、自発光型の素子などの他のタイプの画像表示素子が用いられてもよい。
また、本アイグラスディスプレイには、コリメータレンズ4が用いられたが、コリメータレンズ4の代わりに、コリメータレンズ4と同等の機能を持つ単数又は複数の光学面を、画像表示素子2から導入ミラーBまでの表示光束の光路の何れかの箇所に設けてもよい。
また、図3では、基板1の輪郭が眼鏡レンズと同様に整えられているが、表示光束の光路が確保される限り、他の形状であってもよい。
また、図3,図4では、画像表示素子2の配置箇所が基板1の近傍となっているが、基板1から離れた適当な箇所とし、リレー光学系によって基板1の近傍まで導光してもよい。また、スキャン光学系を用いて同位置に空中画像を形成してもよい。
また、図3,図4では、画像導入ユニットUの配置箇所が基板1の観察者側となっているが、基板1の外界側であってもよい。その場合、導入ミラーBの傾斜方向が反対になる。
また、図3,図4では、画像導入ユニットUの配置箇所が観察者の側頭部近傍となっているが、観察者の視界を妨げない箇所であれば、例えば、観察眼Eの眉毛の近傍(フレームFのフロント上部)などであってもよい。
(第1実施形態の第1実施例)
次に、第1実施例を説明する。
本実施例では、各パラメータを以下のように設定した。
・部分反射ミラー61の反射率/透過率:30%/70%,
・部分反射ミラー62の反射率/透過率:50%/50%,
・基板1の屈折率n:1.5168,
・基板1の厚さT:4.5mm,
・導入ミラーBの配置角度α2:65°,
・部分反射ミラーの配置角度の設計値α2i:65°,
・基板1中の内面反射角度αT:50°
このような本実施例では、部分反射ミラー61に入射する光線の光量を100%とすると、その30%が観察者の側へ射出され、残り70%は透過して部分反射ミラー62へ向かう。また、部分反射ミラー62に入射する光線の光量を70%とすると、その50%(つまり、70%×50%=35%)が観察者の側へ射出される。
また、本実施例では、各パラメータを式(29)に当てはめると、間隔D=3.4mmであることがわかる。この間隔D=3.4mmは観察眼Eの瞳の直径(最大で2mm)よりも大きい。
よって、本実施例が満たすべき条件式は、条件式(1),(3),(4)の何れかでよい。
また、本実施例では、部分反射ミラーの総枚数が「2」なので検討するまでもないが、試しに各パラメータを式(2)に当てはめてみると、条件式を同時に満たすべき部分反射ミラーの枚数N=2であることがわかる。
次に、本実施例の基板1の製造方法を説明する。
本製造方法では、図5に示すように、四角柱の部品11を製作する。部品11は、基板1のうち、部分反射ミラー61,62で挟まれた部分であり、部品11の面61’,62’が、部分反射ミラー61,62となるべき面である。
図6は、本製造方法の手順を示すフローチャートである。
ステップS11:部品11の面71,72を両面研磨機で研磨する。
ステップS12:部品11の面61’,62’を両面研磨機で研磨する。
ステップS13:部品11の面81,82を両面研磨機で研磨する。
ステップS14:部品11の面61’,62’に角度依存性のある反射膜を蒸着する(部分反射ミラー61,62)。
ステップS15:部品11以外の各部品の必要な面を研磨する。
ステップS16:部品11以外の各部品の必要な面(導入ミラーBとなるべき面)に反射膜を蒸着する。
ステップS17:部品11と他の各部品とを接着剤で接合する。その接着剤には、各部品と同じ屈折率のものを使用する。
ステップS18:接合後の部品のうち、外界側の面A、観察者側の面A’となるべき面に反射防止膜を蒸着する。その蒸着前に、必要であればそれらの面を研磨する。
以上、本製造方法では、部品11の面61’,62’を両面研磨機で研磨する。その両面研磨機の平行度精度は非常に高いので、本実施例の試作品では、面61’,62’の偏角は、20秒程度に抑えられた。
これらの面61’,62’の偏角をεとおくと、そこに形成された部分反射ミラー61,62の角度差δαは、δα=ε/(n−1)となる。本実施例では、屈折率n=1.5168なので、部分反射ミラー61,62の角度差δαは、δα=39秒=0.64分となる。このとき、二重像のずれ量(δα*n)=0.98となる。
したがって、本製造方法によると、条件式(1)が満たされ、二重像のずれ量は1画素分未満、具体的には0.98画素分にまで抑えられる。
(第1実施形態の第2実施例)
次に、第2実施例を説明する。
本実施例では、各パラメータを以下のように設定した。第1実施例との相違点は、部分反射ミラー61,62の反射率及び基板1の厚さにある。
・部分反射ミラー61の反射率/透過率:30%/70%,
・部分反射ミラー62の反射率/透過率:30%/70%,
・基板1の屈折率n:1.5168
・基板1の厚さT:2.5mm,
・導入ミラーBの配置角度α2:65°,
・部分反射ミラーの配置角度の設計値α2i:65°,
・基板1中の内面反射角度αT:50°
このような本実施例では、部分反射ミラー61に入射する光線の光量を100%とすると、その30%が観察者の側へ射出され、残り70%は透過して部分反射ミラー62へ向かう。また、部分反射ミラー62に入射する光線の光量を70%とすると、その30%(つまり、70%×70%=21%)が観察者の側へ射出される。
また、本実施例では、各パラメータを式(29)に当てはめると、間隔D=1.5mmであることがわかる。この間隔D=1.5mmは観察眼Eの瞳の直径(最大で2mm)よりも小さい。
よって、本実施例が満たすべき条件式は、条件式(5),(6),(7)の何れかである。
また、本実施例では、部分反射ミラーの総枚数が「2」なので検討するまでもないが、試しに各パラメータを式(2)に当てはめると、条件式を同時に満たすべき部分反射ミラーの枚数N=2であることがわかる。
次に、本実施例の基板1の製造方法を説明する。本製造方法でも、第1実施例の製造方法と同様、図5に示すような四角柱の部品11を製作する。
図7は、本製造方法の手順を示すフローチャートである。
図7に示すとおり、本製造方法は、第1実施例の製造方法(図6参照)において、接合工程(ステップS17)と反射防止膜の蒸着工程(ステップS18)との間に仕上げ研磨工程(ステップS21)が挿入されたものである。この仕上げ研磨工程(ステップS21)では、基板1の面A,A’となるべき面を、両面研磨機で研磨する。
本製造方法では、仕上げ研磨工程(ステップS21)が追加されたので、仕上げ研磨工程(ステップS21)における研磨代の分だけ、各部品の厚さを予め余分に確保したり、部分反射ミラー61,62の重複量(観察者側から見た重複量)を予め余分に確保しておく必要がある。
このように、本製造方法では、面A,A’を両面研磨機で両面研磨してから反射防止膜を蒸着する。その両面研磨機の平行度精度は非常に高いので、本実施例の試作品では、面A,A’の偏角は、5秒程度に抑えられた。また、面61’,62’の偏角も、5秒程度に抑えられた。
このとき、部分反射ミラー61,62の角度差δα=9.7秒=0.16分、面A,A’の角度差δθ=0.16分となる。よって、二重像のずれ量(δα+δθ)*n=0.49となる。
したがって、本製造方法によると、条件式(6)が満たされ、二重像のずれ量は0.5画素分未満、具体的には0.49画素分にまで抑えられる。
なお、本実施例の製造方法は、第1実施例の基板1の製造にも適用可能である。第1実施例の製造方法では、各部品を接合するときに、各部品の精度によって基板1の面A,A’に段差や傾きを生ずる可能性があり、それが二重像を引き起こす可能性がゼロではないからである。
[第2実施形態]
図8、図9を参照して本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態も、アイグラスディスプレイの実施形態である。ここでは、第1実施形態のアイグラスディスプレイとの相違点のみ説明する。
図8は、本アイグラスディスプレイの光学系部分の概略断面図である。図8に示すように、主な相違点は、部分反射ミラー91,92,・・・の姿勢及び総枚数にある。その姿勢は、外界側の面Aで反射した直後の表示光束を観察者側の面A’の側へ反射するような姿勢である。このとき、部分反射ミラー91,92,・・・における光線の入射角度と反射角度との和の角度が「鈍角」になるので、部分反射ミラー91,92,・・・に必要な反射率の角度特性が、フレネル反射の特性に近づく。よって、部分反射ミラー91,92,・・・の反射膜の膜構成を単純化できるメリットがある。
また、部分反射ミラー91,92,・・・における光線の入射角度と反射角度との和の角度が「鈍角」なので、部分反射ミラー91,92,・・・の配置角度の設計値α2iは、導入ミラーBの配置角度α2の余角、すなわちα2i=90°−α2となる。
また、この姿勢の部分反射ミラー91,92,・・・を観察者から見ると、第1実施形態のそれよりも小さくなるので、部分反射ミラーの必要最低枚数Kは、第1実施形態の必要最低枚数よりも多い。
必要最低枚数Kとは、導入ミラーBが反射した表示光束を確実に導光するために必要な部分反射ミラーの最低枚数であり、下式(30)で与えられる。
K=INT[2*(tanα22] ・・・(30)
式(30)より、本アイグラスディスプレイにおいて、例えば、導入ミラーBの配置角度α2=65°に設定した場合、必要最低枚数K=9となる(因みに、第1実施形態では、必要最低枚数K=2であった。)。
このため、本アイグラスディスプレイの部分反射ミラーの総枚数は、「9」に設定される。
ここで、本アイグラスディスプレイでは、部分反射ミラー91,92,・・・における表示光束の光線の入射角度と反射角度との和の角度が「鈍角」なので、間隔Dは、上述した式(29)とは異なる式で表される。
(間隔Dの導出)
間隔Dを求める式(部分反射ミラーにおける表示光束の光線の入射角度と反射角度との和の角度が「鈍角」の場合)を以下に説明する。
図9において、光線L2’,L3’は同じ画角の光線である。光線L2’は内面反射回数nの後に或る部分反射ミラーで反射したものであり、光線L3’は、内面反射回数n+2の後に隣接する部分反射ミラーで反射したものである。
図9中の点Oを原点(0,0)とし、図9の左右方向をX方向とし、図9の上下方向をY方向とする。また、点Oを通り面A’へ向かう光線が横切る部分反射ミラーの枚数を、m(図9ではm=2)とする(点Oにある反射ミラーを含む。)。
このとき、前記隣接する部分反射ミラーを表す直線R1は、下式(21’)で表される。
y=x/tanα2i+D2*(m−1)/tanα2i ・・・(21’)
また、光線L3’の発生元となった光線を表す直線R2は、下式(22’)で表される。
y=x/tanαT ・・・(22’)
これら直線R1と直線R2との交点Pのx座標Xpは、下式(23’)で表される。
Xp=D2*(m−1)*tanαT/(tanα2i−tanαT)] ・・・(23’)
また、光線L2’の発生元を点Oとみなせば、下式(24’)が成り立つ。
D=|Xp| ・・・(24’)
また、式(25),(26)が成り立つ。
2=T*tanα2i ・・・(25)
αT=2*(90°−α2) ・・・(26)
また、部分反射ミラー91,92,・・・における表示光束の光線の入射角度と反射角度との和の角度が「鈍角」なので、下式(28’)が成り立つ。
α2=90°−α2i ・・・(28’)
以上の式(23’),(24’),(25),(26),(28’)を整理すると、間隔Dは、下式(29’)で表される。
D=2(m−1)*T*tanα2i/[(tanα2i2+1] ・・・(29’)
さらに、部分反射ミラーの枚数m(光線が横切る枚数)を、部分反射ミラーの枚数N(条件式を満たすべき枚数)に対し、m=N−1と見積もると、下式(29”)が得られる。
D=2(N−2)*T*tanα2i/[(tanα2i2+1] ・・・(29”)
(第2実施形態の実施例)
次に、実施例を説明する。
本実施例では、各パラメータを次のとおり設定した。
・基板1の屈折率n:1.5168,
・基板1の厚さT:3mm,
・導入ミラーBの配置角度α2:65°
・部分反射ミラーの配置角度の設計値α2i:25°,
・基板1中の内面反射角度αT:50°,
また、部分反射ミラー91,92,・・・に設定した反射特性は、図10に示すとおりである。図10において「表示光強度」は反射率を示し、「外界光強度」が透過率を示している。
このような本実施例では、各パラメータを式(29”)に当てはめると、間隔D=2.3mmであることがわかる。この間隔D=2.3mmは2mm(つまり観察眼Eの瞳の直径)よりも大きい。
よって、本実施例が満たすべき条件式は、条件式(2),(3),(4)の何れかでよい。
また、本実施例では、各パラメータを式(2)に当てはめると、条件式を同時に満たすべき部分反射ミラーの枚数N=3であることがわかる。
次に、本実施例の基板1の製造方法を説明する。
本製造方法では、部分反射ミラーの総枚数が9なので、図11に示すように、8個の四角柱の部品21−1,21−2,21−3,・・・,21−8を製作する。部品の個数が多い点以外は、第1実施形態の第1実施例の製造方法(図6)と同じである。
すなわち、8個の部品21−1,21−2,・・・,21−8の各接合面を両面研磨機でそれぞれ研磨し、部分反射ミラー91,92,・・・,99を形成すべき9つの接合面に反射膜を蒸着する。その蒸着面は、1つおきに配置される4個の部品21−1,21−3,21−5,21−7の各接合面91’,92’,93’,94’,95’,96’,97’,98’と、部品21−8の一方の接合面99’とである。
その後、部品21−1,21−2,・・・,21−8と、予め用意された他の各部品とを所定の接着剤で接合する。さらに、接合後の部品のうち、外界側の面A,観察者側の面A’となるべき面の各々を必要に応じて研磨し、そこへ反射防止膜を蒸着すれば、基板1が完成する。
前述した両面研磨機の平行度精度は非常に高いので、本実施例の試作品では、部分反射ミラー91,92,・・・,99の配置角度α21,α22,・・・α29(実測値。単位は[°])は、図12のとおりであった。
本実施例ではN=3なので、連続する3枚の部分反射ミラー毎に角度差の全幅δαを算出した。図13には、算出した角度差の全幅δαと、それによって正規する二重像のずれ量(δα*n)とを示した。このずれ量(δα*n)は、角度差の全幅δαの単位を分に変換してから屈折率nを乗算したものである。
図13に明らかなとおり、二重像のずれ量(δα*n)は、何れもδα*n<0.2であり、条件式(4)を満たしている。したがって、本実施例によると、二重像のずれ量は0.2画素分未満に抑えられる。
(その他)
なお、本実施例では、第1実施形態の第1実施例と同様の製造方法(図6)が適用されたが、第1実施形態の第2実施例と同様の製造方法(図7)が適用されてもよい。
また、本実施例では、反射膜の蒸着面を、1つおきの部品21−1,21−3,21−5,21−7の両方の接合面としたが、図14に示すとおり、連続する部品21−1,21−2,21−3,21−4,21−5,21−6,21−7の各々の一方の接合面としてもよい。図14中の符号91’,92’,・・・,99’が蒸着面である。
その場合、部品21−1,21−2,21−3,21−4,21−5,21−6,21−7,21−8の各々は、接合面とそれに隣接する面102との角度が同じになるよう高精度に製作される。そして、反射膜を蒸着後、部品21−1,21−2,21−3,21−4,21−5,21−6,21−7,21−8を接合する際には、各々の面102を共通の基準Sbに押し当てれば、各接合面の平行度が高くなるようにそれらを位置合わせすることができる。
[その他]
以上の各実施形態では、外界と虚像とを同時に観察することのできるアイグラスディスプレイを説明したが、本発明は、外界を遮断したヘッドマウントディスプレイにも適用可能である。
また、本発明は、非装着型の画像表示装置にも適用することが可能である。非装着型の画像表示装置は、例えば、部分反射ミラーを多数設けた大画面ディスプレイである。
また、本発明の画像表示光学系を、照明光学系として用いることも可能である。この照明光学系は、画像表示素子2の代わりに光源を配置し、画像表示光学系の射出瞳(図4の符号EP)を照明領域として使用するものである。この画像表示光学系によれば、照明領域の各位置を、所定の広がりを持った光束で照明することができる。
本発明の原理を説明する図である。 各パラメータを説明する図である。 第1実施形態のアイグラスディスプレイの外観図である。 第1実施形態のアイグラスディスプレイの光学系部分の概略断面図である。 第1実施形態の第1実施例の製造方法を説明する図である。 第1実施形態の第1実施例の製造方法の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の第2実施例の製造方法の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態のアイグラスディスプレイの光学系部分の概略断面図である。 第2実施形態の各パラメータを説明する図である。 第2実施形態の実施例の部分反射ミラーの反射特性を示す図である。 第2実施形態の実施例の製造方法を説明する図である。 第2実施形態の実施例の精度を示す図である。 第2実施形態の実施例の二重像のずれ量を示す図である。 第2実施形態の実施例の製造方法の変形例を説明する図である。
符号の説明
1:基板,2:画像表示素子,3:照明光学系,4:コリメータレンズ,B:導入ミラー,61,62,91,92,・・・:部分反射ミラー,E:観察眼

Claims (9)

  1. 画像表示素子からの光束を導入して内部に光路を形成する基板と、
    前記光路中に挿入された複数の平行な部分反射面と
    を備えた画像表示光学系において、
    連続2枚以上の前記部分反射面の角度差の全幅δαは、下式(1)を満たすことを特徴とする画像表示光学系。
    δα*n<1 ・・・(1)
    但し、「n」は前記基板の屈折率、「δα」の単位は分である。
  2. 請求項1に記載の画像表示光学系において、
    下式(2)で表される連続N枚以上の前記部分反射面の角度差の全幅δαが上式(1)を満たすことを特徴とする画像表示光学系。
    N=INT[2/(T*tanα2i)]+2 ・・・(2)
    但し、「T」は前記基板の厚さ、「α2i」は前記部分反射面が前記基板の法線と成す角度の設計値、Aの関数INT[A]はAの整数部分である。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の画像表示光学系において、
    前記角度差の全幅δαは、下式(3)を満たすことを特徴とする画像表示光学系。
    δα*n<0.5 ・・・(3)
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の画像表示光学系において、
    前記角度差の全幅δαは、下式(4)を満たすことを特徴とする画像表示光学系。
    δα*n<0.2 ・・・(4)
  5. 請求項1に記載の画像表示光学系において、
    前記基板は、前記光束を内面反射しながら伝搬するものであり、
    前記角度差の全幅δα、前記内面反射に供される基板面の角度差δθは、下式(5)を満たすことを特徴とする画像表示光学系。
    (δα+δθ)*n<1 ・・・(5)
    但し、「δθ」の単位は分である。
  6. 請求項5に記載の画像表示光学系において、
    前記角度差の全幅δα、前記内面反射に供される基板面の角度差δθは、下式(6)を満たすことを特徴とする画像表示光学系。
    (δα+δθ)*n<0.5 ・・・(6)
  7. 請求項5又は請求項6に記載の画像表示光学系において、
    前記角度差の全幅δα、前記内面反射に供される基板面の角度差δθは、下式(7)を満たすことを特徴とする画像表示光学系。
    (δα+δθ)*n<0.2 ・・・(7)
  8. 画像表示素子と、
    前記画像表示素子からの光束を平行光束化するコリメータと、
    前記光束を導光する請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の画像表示光学系と
    を備えたことを特徴とする画像表示装置。
  9. 請求項8に記載の画像表示装置において、
    前記画像表示素子、前記コリメータ、及び前記画像表示光学系を所定の位置関係で観察者の頭部に装着する装着手段を更に備えた
    ことを特徴とする画像表示装置。

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