JP2007006231A - 基地局、移動機及び再送制御方法 - Google Patents
基地局、移動機及び再送制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007006231A JP2007006231A JP2005185015A JP2005185015A JP2007006231A JP 2007006231 A JP2007006231 A JP 2007006231A JP 2005185015 A JP2005185015 A JP 2005185015A JP 2005185015 A JP2005185015 A JP 2005185015A JP 2007006231 A JP2007006231 A JP 2007006231A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- data
- transmission
- base station
- communication quality
- information
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
- Communication Control (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Abstract
【課題】 伝送環境に応じた最適な伝送効率で無線通信を行える基地局、移動機及び再送制御方法を提供する。
【解決手段】 無線通信相手である移動機2から通知される上り制御チャネルの復調結果を基に通信品質情報を復号し、上り制御チャネルの復調結果を基に、確認応答及び否定応答のいずれが受信状態情報として移動機から通知されたのかを判定し、新規データを送信するか送信済みデータを再送信するかを決定し、送信データの選択、分割及び合成を行うと共に、直近の複数フレームに亘る通信品質情報の変動を基に、データを送信又は再送信する時刻における移動機の受信状況での通信品質情報を予測し、予測値に基づいて無線信号を送信するための変動条件である送信パラメータを選択し、送信データの符号化及び変調を行い、データチャネルとして制御信号を符号化及び変調して下り制御チャネルとして移動機へ送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】 無線通信相手である移動機2から通知される上り制御チャネルの復調結果を基に通信品質情報を復号し、上り制御チャネルの復調結果を基に、確認応答及び否定応答のいずれが受信状態情報として移動機から通知されたのかを判定し、新規データを送信するか送信済みデータを再送信するかを決定し、送信データの選択、分割及び合成を行うと共に、直近の複数フレームに亘る通信品質情報の変動を基に、データを送信又は再送信する時刻における移動機の受信状況での通信品質情報を予測し、予測値に基づいて無線信号を送信するための変動条件である送信パラメータを選択し、送信データの符号化及び変調を行い、データチャネルとして制御信号を符号化及び変調して下り制御チャネルとして移動機へ送信する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、移動通信システム、構内無線通信システム、又は無線LANシステムなどの無線通信システムに用いられる基地局、移動機及び再送制御方法に関し、特に、無線通信装置間のデータ伝送を行うのに適した最適な変調方式を選択する適応制御方法及びデータ伝送失敗の際に行う再送制御方法に関する。
基地局と移動機とのデータ通信(例えば、HSDPA:High Speed Downlink Packet Access)においては、AMC(Adaptive Modulation and Coding)機能、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)機能が用いられている。これらの機能を実現するため、基地局と移動機とのデータ通信の場合には、移動機から基地局へ伝送する上り制御チャネル(CCH:Control Channel)と、基地局から移動機へ伝送するデータチャネル(DCH:Data CHannel)及び下り制御チャネル(CCH:Control CHannel)が用意されている。
上り制御チャネルでは、移動機からの受信状態情報(ACK(ACKnowledgement:確認応答)/NACK(Negative ACKnowledgement:否定応答))、通信品質の情報(CQI:Channel Quality Indicator)が伝送される。移動機は、受け取ったデータの受信状況を基地局に伝える。例えば、移動機は正常に受信できた場合には基地局へACKを返し、正常に受信できなかった場合には基地局へNACKを返す。移動機は、基地局へNACKを返信することにより、データの再送を基地局に要求する。また、移動機は、通信品質に関する情報(CQI)として、例えば、受信SIRの値や受信エラー率を基地局へ伝送する。
基地局は、上り制御チャネルで移動機からACKが返送された場合は次のデータの送信を行い、NACKが返送された場合には再送を行う。基地局は、新規データの初送の場合には、上り制御チャネルのCQIを基に、符号化率、拡散率、コード多重数、使用帯域、符号化方法など送信パラメータを決定し、再送の場合には、初送時と同じ送信パラメータで送信を行う。下り制御チャネルでは、初送であるか再送であるかの別や送信パラメータの情報を伝送する。
移動機は、下り制御チャネルの情報を基に受信を行い、再送時には前回までのデータと再送データとを合成することによって受信性能を向上させている。
しかしながら、上記従来の通信方法では、送信したデータが正常に受信されず、受信側のNACK応答によって再送を要求された場合、通信環境にかかわらず初送と同じ送信パラメータ(符号化率、拡散率、コード多重数、使用帯域、符号化方法など)で再送が行われる。そのため、伝搬環境が初送時よりも劣化した場合であっても、初送時と同一の送信パラメータで再送が繰り返されることとなり、伝搬環境が回復するまで受信側において正常に受信することができないという問題があった。
また、初送時よりも伝搬環境が好転した場合は、伝搬環境的には初送時よりも大きなデータサイズの送信が可能となるにも関わらず初送時と同一の送信パラメータで再送が行われることとなり、無線の伝送効率上無駄が生じるという問題があった。
このような問題を解決するための従来技術として、特許文献1に開示される「基地局および通信方法」がある。
特許文献1に開示される発明は、伝搬環境に応じた適切な再送を行うことにより、より高い伝送効率を実現可能な基地局及び通信方法を提供するものである。
特開2004−349884号公報
特許文献1に開示される発明は、伝搬環境に応じた適切な再送を行うことにより、より高い伝送効率を実現可能な基地局及び通信方法を提供するものである。
しかし、特許文献1に開示される発明では、基地局は移動局から受信した受信状態情報及び通信品質情報に基づいてデータ再送値の送信データサイズ及び変調方式を適応的に更新させているが、移動局において受信状態情報や通信品質情報を生成してから、これらの情報に応じた条件で基地局がデータを再送するまでに、伝送環境が変化する可能性がある。
このような場合には、特許文献1に開示される発明は、必ずしも伝送環境に応じた最適な伝送効率で無線通信を行えないこととなる。
このような場合には、特許文献1に開示される発明は、必ずしも伝送環境に応じた最適な伝送効率で無線通信を行えないこととなる。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、伝送環境に応じた最適な伝送効率で無線通信を行える基地局、移動機及び再送制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第1の態様として、移動機から通知される受信状態情報及び通信品質情報に基づいて次のデータを送信する基地局であって、無線通信相手である移動機から通知される上り制御チャネルを復調するCCH復調手段と、上り制御チャネルの復調結果を基に通信品質情報を復号するCQI復号手段と、上り制御チャネルの復調結果を基に、確認応答及び否定応答のいずれが受信状態情報として移動機から通知されたのかを判定するACK/NACK判定手段と、新規データを送信するか送信済みデータを再送信するかをACK/NACK判定手段による判定結果に基づいて決定する送信データ決定手段と、送信データ決定手段の決定に応じて、送信データの選択、分割及び合成を行う送信制御手段と、直近の複数フレームに亘る通信品質情報の変動を基に、データを送信又は再送信する時刻における移動機の受信状況での通信品質情報を予測し、予測値に基づいて無線信号を送信するための変動条件である送信パラメータを選択する送信パラメータ選択手段と、送信データの符号化及び変調を行い、データチャネルとして移動機へ送信するDCH送信手段と、制御信号を符号化及び変調して下り制御チャネルとして移動機へ送信するCCH送信手段とを有することを特徴とする基地局を提供するものである。
本発明の第1の態様においては、通信品質情報は通信品質を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、送信パラメータ選択手段が移動機の受信状況を予測するために用いるフレームの数を、通信品質情報の変動が所定量未満の場合よりも少なくすることが好ましい。また、通信品質情報は通信品質を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、送信パラメータ選択手段が誤り発生率がより低くなる送信パラメータを選択するためのしきい値として用いる通信品質情報の値を、通信品質情報の変動が所定量未満の場合よりも大きくすることが好ましい。
又は、本発明の第1の態様においては、送信パラメータ選択手段は、データを再送信する際には、前回までのデータ送信時の受信状態情報及び通信品質情報に基づいて、再送信に必要な伝送条件を推定し、これを基に送信パラメータを選択することが好ましい。
又は、本発明の第1の態様においては、送信パラメータ選択手段は、データを再送信する際には、前回までのデータ送信時の受信状態情報及び通信品質情報に基づいて、再送信に必要な伝送条件を推定し、これを基に送信パラメータを選択することが好ましい。
本発明の第1の態様の上記のいずれの構成においても、送信制御手段は、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも減少している場合には、任意のフレームのデータのうち一部分のみを再送信することが好ましい。これに加えて、送信制御手段は、任意のフレームのデータのうち一部分を再送したフレームの次フレーム以降に、任意のフレームのデータの残りの部分を再送信することが好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第2の態様として、移動機から通知される受信状態情報及び通信品質情報に基づいて次のデータを送信する基地局であって、無線通信相手である移動機から通知される上り制御チャネルを復調するCCH復調手段と、上り制御チャネルの復調結果を基に通信品質情報を復号するCQI復号手段と、上り制御チャネルの復調結果を基に、確認応答及び否定応答のいずれが受信状態情報として移動機から通知されたのかを判定するACK/NACK判定手段と、新規データを送信するか送信済みデータを再送信するかをACK/NACK判定手段による判定結果に基づいて決定する送信データ決定手段と、送信データ決定手段の決定に応じて、送信データの選択、分割及び合成を行う送信制御手段と、通信品質情報に基づいて、無線信号を送信するための変動条件である送信パラメータを選択する送信パラメータ選択手段と、送信データの符号化及び変調を行い、データチャネルとして移動機へ送信するDCH送信手段と、制御信号を符号化及び変調して下り制御チャネルとして移動機へ送信するCCH送信手段とを有し、送信制御手段は、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも減少している場合には、任意のフレームのデータのうち一部分のみを再送信することを特徴とする基地局を提供するものである。
本発明の第2の態様においては、送信制御手段は、任意のフレームのデータのうち一部分を再送したフレームの次フレーム以降に、任意のフレームのデータの残りの部分を再送信することが好ましい。
本発明の第1の態様又は第2の態様の上記のいずれの構成においても、送信制御手段は、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも増加している場合には、任意のフレームのデータとともに他のフレームの再送信すべきデータの少なくとも一部又は初送のデータを送信することが好ましい。また、送信制御手段は、再送信すべきデータの量が所定のデータ量に達した際に、該データを再送信することが好ましく、これに加えて、送信制御手段は、再送信すべきデータの量が所定のデータ量に達する前に、所定の時間が経過した場合には、該データを再送信することがより好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第3の態様として、無線通信相手である基地局から送信されてきたデータチャネルを復調するDCH復調手段と、基地局から送信されてきた下り制御チャネルを復調するCCH復調手段と、データチャネル及び下り制御チャネルの復調結果に応じて、基地局に対して確認応答及び否定応答のいずれを通信状態情報として返信するかを選択するACK/NACK選択手段と、直近の複数フレームの受信状態情報の変動を基に、基地局がデータを送信する時刻における受信状態情報を予測し、予測した受信状態情報に基づいて、基地局が無線信号を送信する際の変動条件である送信パラメータを決定するために用いる要求コマンドを生成する要求コマンド生成手段と、受信状態情報と要求コマンドとを含んだ情報を符号化及び変調して、上り制御チャネルとして送信するCCH送信手段とを有することを特徴とする移動機を提供するものである。
本発明の第3の態様においては、受信状態情報は無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、要求コマンド生成手段が受信状況を予測するために用いるフレームの数を、受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも少なくすることが好ましい。
本発明の第3の態様の上記のいずれの構成においても、受信状態情報は無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、要求コマンド生成手段が誤り発生率がより低い変調方式への切り換えを基地局に要求する基準として用いる受信状態情報のしきい値を、受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも大きくすることが好ましい。また、要求コマンド生成手段は、否定応答を基地局へ返信する場合には、前回までのデータ受信時の受信状態情報及び通信品質情報に基づいて要求コマンドを生成することが好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第4の態様として、移動機から通知されるデータの受信状態情報及び通信品質情報に基づいて次のデータを送信する基地局での再送制御方法であって、無線通信相手である移動機から通知される上り制御チャネルを復調するCCH復調工程と、上り制御チャネルの復調結果を基に通信品質情報を復号するCQI復号工程と、上り制御チャネルの復調結果を基に、確認応答及び否定応答のいずれが受信状態情報として移動機から通知されたのかを判定するACK/NACK判定工程と、新規データを送信するか送信済みデータを再送信するかをACK/NACK判定手段による判定結果に基づいて決定する送信データ決定工程と、送信データ決定工程での決定に応じて、送信データの選択、分割及び合成を行う送信制御工程と、直近の複数フレームに亘る通信品質情報の変動を基に、データを送信又は再送信する時刻における移動機の受信状況での通信品質情報を予測し、予測値に基づいて無線信号を送信するための変動条件である送信パラメータを選択する送信パラメータ選択工程と、送信データの符号化及び変調を行い、データチャネルとして移動機へ送信するDCH送信工程と、制御信号を符号化及び変調して下り制御チャネルとして移動機へ送信するCCH送信工程とを有することを特徴とする再送制御方法を提供するものである。
本発明の第4の態様においては、通信品質情報は通信品質を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、送信パラメータ選択工程において移動機の受信状況を予測するために用いるフレームの数を、通信品質情報の変動が所定量未満の場合よりも少なくすることが好ましい。また、通信品質情報は通信品質を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、送信パラメータ選択工程において誤り発生率がより低くなる送信パラメータを選択するためのしきい値として用いる通信品質情報の値を、通信品質情報の変動が所定量未満の場合よりも大きくすることが好ましい。また、送信パラメータ選択工程においては、データを再送信する際には、前回までのデータ送信時の受信状態情報及び通信品質情報に基づいて、再送信に必要な伝送条件を推定し、これを基に送信パラメータを選択することが好ましい。また、送信制御工程においては、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも減少している場合には、任意のフレームのデータのうち一部分のみを送信データとすることが好ましく、これに加えて、送信制御工程においては、任意のフレームのデータのうち一部分を送信データしたフレームの次フレーム以降に、任意のフレームのデータの残りの部分を送信データとすることがより好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第5の態様として、移動機から通知されるデータの受信状態情報及び通信品質情報に基づいて次のデータを送信する基地局での再送制御方法であって、移動機から通知される受信状態情報及び通信品質情報に基づいて次のデータを送信する基地局であって、無線通信相手である移動機から通知される上り制御チャネルを復調するCCH復調工程と、上り制御チャネルの復調結果を基に通信品質情報を復号するCQI復号工程と、上り制御チャネルの復調結果を基に、確認応答及び否定応答のいずれが受信状態情報として移動機から通知されたのかを判定するACK/NACK判定工程と、新規データを送信するか送信済みデータを再送信するかをACK/NACK判定手段による判定結果に基づいて決定する送信データ決定工程と、送信データ決定手段の決定に応じて、送信データの選択、分割及び合成を行う送信制御工程と、通信品質情報に基づいて、無線信号を送信するための変動条件である送信パラメータを選択する送信パラメータ選択工程と、送信データの符号化及び変調を行い、データチャネルとして移動機へ送信するDCH送信工程と、制御信号を符号化及び変調して下り制御チャネルとして移動機へ送信するCCH送信工程とを有し、送信制御工程においては、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも減少している場合には、任意のフレームのデータのうち一部分のみを送信データとすることを特徴とする再送制御方法を提供するものである。
本発明の第5の態様においては、送信制御工程においては、任意のフレームのデータのうち一部分を送信データしたフレームの次フレーム以降に、任意のフレームのデータの残りの部分を送信データとすることが好ましい。
本発明の第4の態様又は第5の態様のいずれの構成においても、送信制御工程においては、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも増加している場合には、任意のフレームのデータとともに他のフレームの再送信すべきデータの少なくとも一部又は初送のデータを送信データとすることが好ましい。また、送信制御工程においては、再送信すべきデータの量が所定のデータ量に達した際に、該データを送信データとすることが好ましく、これに加えて、送信制御工程においては、再送信すべきデータの量が所定のデータ量に達する前に、所定の時間が経過した場合には、該データを送信データとすることがより好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第6の態様として、自機での無線信号の受信状態情報に基づいた条件での無線信号の送信を基地局基地局に要求する移動機における再送制御方法であって、無線通信相手である基地局から送信されてきたデータチャネルを復調するDCH復調工程と、基地局から送信されてきた下り制御チャネルを復調するCCH復調工程と、データチャネル及び下り制御チャネルの復調結果に応じて、基地局に対して確認応答及び否定応答のいずれを通信状態情報として返信するかを選択するACK/NACK選択工程と、直近の複数フレームの受信状態情報の変動を基に、基地局がデータを送信する時刻における受信状態情報を予測し、予測した受信状態情報に基づいて、基地局が無線信号を送信する際の変動条件である送信パラメータを決定するために用いる要求コマンドを生成する要求コマンド生成工程と、受信状態情報と要求コマンドとを含んだ情報を符号化及び変調して、上り制御チャネルとして送信するCCH送信工程とを有することを特徴とする再送制御方法を提供するものである。
本発明の第6の態様においては、受信状態情報は無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、要求コマンド生成工程において受信状況を予測するために用いるフレームの数を、受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも少なくすることが好ましい。また、受信状態情報は無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、要求コマンド生成工程において誤り発生率がより低い変調方式への切り換えを基地局に要求する基準として用いる受信状態情報のしきい値を、受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも大きくすることが好ましい。また、要求コマンド生成工程においては、否定応答を基地局へ返信する場合には、前回までのデータ受信時の受信状態情報及び通信品質情報に基づいて要求コマンドを生成することが好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第7の態様として、無線通信相手である基地局から送信されてきたデータチャネルを復調するDCH復調工程と、基地局から送信されてきた下り制御チャネルを復調するCCH復調工程と、データチャネル及び下り制御チャネルの復調結果に応じて、基地局に対して確認応答及び否定応答のいずれを返信するかを選択するACK/NACK選択工程と、データチャネル及び下り制御チャネルの復調結果に応じた受信状態情報に基づいて、基地局が無線信号を送信する際の変動条件である送信パラメータを決定するために用いる要求コマンドを生成する要求コマンド生成工程と、確認応答又は受信応答と要求コマンドとを含んだ情報を符号化及び変調して、上り制御チネルとして送信するCCH送信工程とを有し、要求コマンド生成工程においては、直近の複数フレームの通信品質情報の変動を基にデータを送信する時間の受信状況を予測し、予測値に基づいて決定した送信パラメータに応じた要求コマンドを生成することを特徴とする再送制御方法を提供するものである。
本発明の第7の態様においては、受信状態情報は無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、受信状況を予測するために用いるフレームの数を、受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも少なくすることが好ましく、これに加えて、受信状態情報は無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、誤り発生率がより低い変調方式へと切り換える基準として用いる受信状態情報のしきい値を、受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも大きくすることがより好ましい。又は、要求コマンド生成工程においてが決定すべき送信パラメータと受信状態情報との関係が予め定められており、データを再送信する際には、前回までのデータ受信時の受信状態情報に加えて通信品質情報にも基づいて要求コマンドを生成することがより好ましい。
本発明によれば、伝送環境に応じた最適な伝送効率で無線通信を行える基地局、移動機及び再送制御方法を提供できる。
〔第1の実施形態〕
本発明を好適に実施した第1の実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る無線通信システムの構成を示す。この無線通信システムは、基地局1と移動機2とを有し、基地局1から移動機2へデータ伝送が行われる。
本発明を好適に実施した第1の実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る無線通信システムの構成を示す。この無線通信システムは、基地局1と移動機2とを有し、基地局1から移動機2へデータ伝送が行われる。
基地局1は、送信制御部14、DCH送信部15、CCH送信部16、CCH復調部11、ACK/NACK判定部12及びCQI復号部13を有する。送信制御部14は、送信パラメータの選択処理の他、送信データ管理、再送管理、新規・再送時のデータ分割・結合などの処理を行う。DCH送信部15は、データを符号化及び変調して、DCHとして送信する。CCH送信部16は、制御情報を符号化及び変調して、下りCCHを送信する。CCH復調部11は、上りCCHを復調する。ACK/NACK判定部12は、上りCCHの復調結果に基づいて、移動機2の応答がACKであるかNACKであるかを判定する。CQI復号部13は、上りCCH復調結果からCQIを復号する。
移動機2は、DCH復調部21、CCH復調部22、受信制御部23及びCCH送信部24を有する。DCH復調部21は、受信したDCHを復調する。CCH復調部22は、下りCCHを復調する。受信制御部23は、DCH及びCCHの復調結果に基づいて正常に受信できたか否かを判定する処理やCQI生成処理や再送時のデータ合成処理等を行う。CCH送信部24は、ACK又はNACKを含んだ情報を符号化及び変調を行う。
本実施形態にかかる無線通信システムの動作について説明する。図2に、本実施形態にかかる無線通信システムの動作の流れを示す。
基地局1では、送信制御部14が通信相手である移動機2への新規データである初送データをDCH送信部15へ送る。DCH送信部15は、データの符号化及び変調を行い、その結果をDCHとして送信する。CCH送信部16は、送信データの順番が分かるようにするためのフレーム番号やデータ番号の順序番号、送信パラメータ(DCHの送信データの変調方式や符号化率、拡散率、コード多重数、使用帯域、符号化方法等)などを含んだ情報を符号化及び変調し、その結果を下りCCHとして送信する。
基地局1では、送信制御部14が通信相手である移動機2への新規データである初送データをDCH送信部15へ送る。DCH送信部15は、データの符号化及び変調を行い、その結果をDCHとして送信する。CCH送信部16は、送信データの順番が分かるようにするためのフレーム番号やデータ番号の順序番号、送信パラメータ(DCHの送信データの変調方式や符号化率、拡散率、コード多重数、使用帯域、符号化方法等)などを含んだ情報を符号化及び変調し、その結果を下りCCHとして送信する。
次に、移動機2では、CCH復調部22が下りCCH上の信号を復調して順序番号や送信パラメータなどを取得し、これらを用いてDCH復調部21がデータを復調する。このとき、受信制御部23は、受信パラメータをメモリに蓄積しておく。受信制御部23では、復調後の受信データを用いて正常に受信できているかどうかを判定し、ACK及びNACKのいずれを返送すべきかを判定・選択する。また、受信制御部23は、現在の受信状態を基地局へ通知するため、CQIを生成する。CCH送信部24は、ACK又はNACKとCQIとを符号化及び変調し、上りCCHとして基地局1へ送信する。
基地局1では、CCH復調部11が上りCCHを復調する。ACK/NACK判定部12は、復調後の情報に基づいてACK及びNACKのいずれを受信したのかを判定し、その結果を送信制御部14へ通知する。また、CQI復号部13は、復調後の情報に基づいてCQIを復号し、その結果を送信制御部14へ通知する。送信制御部14は、CQI復号部13から通知された情報を基に下り伝送状態を推定する。また、送信制御部14は、ACK/NACK判定部12からの情報に基づいて、新規データを送信するのか再送データを送信するのかを選択する。送信制御部14はこのようにして新規データを送信するのか伝送に失敗したデータを再送するかに加え、どのような送信パラメータで送信するのかを決定する。
本実施形態にかかる無線通信システムの具体的な動作について例をあげて説明する。
基地局1では、送信制御部14が通信相手である移動機2への新規データである初送データ0をフレーム0でDCH送信部15へ送り、ここでデータの符号化及び変調を行い、その結果をDCHとして送信する。CCH送信部16は、送信データの順番が分かるようにフレーム番号である0やデータ番号である0のいずれか若しくは両方と、送信パラメータとをCCHに含めて符号化及び変調し、その結果を下りCCHとして送信する。
基地局1では、送信制御部14が通信相手である移動機2への新規データである初送データ0をフレーム0でDCH送信部15へ送り、ここでデータの符号化及び変調を行い、その結果をDCHとして送信する。CCH送信部16は、送信データの順番が分かるようにフレーム番号である0やデータ番号である0のいずれか若しくは両方と、送信パラメータとをCCHに含めて符号化及び変調し、その結果を下りCCHとして送信する。
移動機2では、CCH復調部22が下りCCH上の信号を復調し、順序番号や送信パラメータを取得する。DCH復調部21は、送信パラメータで示された方式でデータを復調する。このとき、受信制御部23では、順序番号や送信パラメータの情報と共に受信データをメモリに蓄積しておく。受信制御部23は、復調後の受信データを用いて、正常に受信できているか否かを、受信データに付加してあるパリティやCRCによって判定し、ACK/NACKを判定・選択する。また、受信制御部23は、現在の受信状態を基地局1へ通知するために、受信レベル、受信SIR、受信エラー率及びこれらの変動率からCQIを生成する。ここでは、受信SIRをCQIとして送信する。CCH送信部24では、ACK又はNACKとCQIとを符号化及び変調し、上りCCHとして送信する。
DCHの復調には時間がかかるため、DCHを受信してからACK又はNACKとCQIとを含んだ上りCCHを送信するまでには時間がかかる。図3に示す例では、データ0は正常に受信できなかったためにNACK情報が選択され、CQIとともにフレーム2の時間に基地局へ送信されている。フレーム2において移動機2から基地局1へ送信されたNACKは、フレーム3において基地局1がフレーム4以降での再送データ・新規データの選択や、伝送条件の決定に用いられる。すなわち、ここに示す例では、基地局1が下りDCHを送信してから、その受信結果に基づいた再送制御がなされるまでに3フレーム分の時間を要する。換言すると、基地局1が下りDCHの受信結果に応じた再送制御を行うのは4フレーム後以降になる。
その後、基地局1では、CCH復調部11が上りCCHを復調し、ACK/NACK判定部12が復調後の情報に基づいてACK及びNACKのいずれを受信したのかを判定する。ACK/NACK判定部12は、その結果を送信制御部14へ通知する。また、CQI復号部13では、復調後の情報に基づいてCQIを復号し、その結果を送信制御部14へ通知する。そして、送信制御部14では、CQI送信部13からの情報を基に下り伝送状態を推定する。また、送信制御部14は、ACK/NACK判定部12からの情報に基づいて新規データを送信するのか再送データを送信するのか選択する。このようにして、送信制御部14は、新規送信であるか再送であるかに加え、送信パラメータを決定する。例えば、移動機2から送られてきた情報がACKの場合、送信制御部14は、CQIを基に判定される送信パラメータに基づいて次の送信データを生成する。
CQIと選択すべき送信パラメータとの関係は、事前に決定しておく。例えば、図4に示すように、CQI(ここでは受信SIR)と選択すべき送信パラメータ(ここでは変調方式)との関係を、送信パラメータ選択テーブルとして送信制御部14に保持させておき、このテーブルを用いて送信パラメータを選択するようにすれば良い。図示する例では、移動機2における受信SIRが10dB未満の場合にはQPSK、10dB以上15dB未満の場合には8PSK、15dB以上の場合には16QAMが選択される。これらのしきい値は、受信SIRとACK/NACK状況から変化させることも可能である。例えば、受信SIRが15.5dBで変調方式として16QAMを選択し、16QAMでの変調データを送信したところNACKが続くようであれば、8PSKと16QAMとのしきい値を15dBから16dBへ変更する。CQIと選択すべき送信パラメータとの関係は、変調方式以外の符号化率、拡散率、コード多重数、使用帯域、符号化方法なども含めて定める。
なお、CQIは過去(移動機がDCH及びCCHを受信した時点)の移動機の受信状況を示すため、複数フレームのCQIを補間することによりデータを送信する時間の受信状況を予測し、この予測値を使用することも可能である。
例えば、4フレーム前に受信したCQI:20.0、3フレーム前に受信したCQI:19.7、2フレーム前に受信したCQI:19.5、1フレーム前に受信したCQI:19.3、現フレームで受信したCQI:19.0のように安定して緩やかに変動している場合(変動が無い場合を含む)には、基地局から移動機へ伝送するタイミングの推定値(2フレーム後とする)は、上記5フレームのデータを基に線形補間することによって18.5と予測できる。このようにして予測した値を用いて送信パラメータを選択するようにしても良い。
例えば、4フレーム前に受信したCQI:20.0、3フレーム前に受信したCQI:19.7、2フレーム前に受信したCQI:19.5、1フレーム前に受信したCQI:19.3、現フレームで受信したCQI:19.0のように安定して緩やかに変動している場合(変動が無い場合を含む)には、基地局から移動機へ伝送するタイミングの推定値(2フレーム後とする)は、上記5フレームのデータを基に線形補間することによって18.5と予測できる。このようにして予測した値を用いて送信パラメータを選択するようにしても良い。
また、CQIが急激に変化した際には、変化した後のフレームのみでCQIを補間することにより、予測精度が向上する。
例えば、4フレーム前に受信したCQI:20.0、3フレーム前に受信したCQI:19.7、2フレーム前に受信したCQI:14.5、1フレーム前に受信したCQI:15.0、現フレームで受信したCQI:15.5のように変動した場合は、3フレーム前と2フレーム前との間でCQIが急激に変化している。このような場合には、5フレーム全てのデータは用いず、急激な変化の後の3フレームのデータを線形補間することによって2フレーム後のCQIを16.5と予測できる。
なお、実際には急激な変動がいつ生じるかを予測することはできないが、受信状況の予測に用いるフレームの数を減らす(現在時から近いフレームのみを選択する)ことによって、上記同様の効果が得られる。
例えば、4フレーム前に受信したCQI:20.0、3フレーム前に受信したCQI:19.7、2フレーム前に受信したCQI:14.5、1フレーム前に受信したCQI:15.0、現フレームで受信したCQI:15.5のように変動した場合は、3フレーム前と2フレーム前との間でCQIが急激に変化している。このような場合には、5フレーム全てのデータは用いず、急激な変化の後の3フレームのデータを線形補間することによって2フレーム後のCQIを16.5と予測できる。
なお、実際には急激な変動がいつ生じるかを予測することはできないが、受信状況の予測に用いるフレームの数を減らす(現在時から近いフレームのみを選択する)ことによって、上記同様の効果が得られる。
また、データ伝送が常に正常に行われるように、受信SIRの変動に応じて、変動が大きい時にはしきい値を上げ、変動が小さい時にはしきい値を下げることも可能である。
例えば、変調方式及び符号化率の選択条件が、
CQIが5未満 :QPSK R=1/3 ・・・(A)
CQIが5以上10未満 :QPSK R=1/2 ・・・(B)
CQIが10以上15未満:16QAM R=1/2 ・・・(C)
CQIが15以上 :16QAM R=3/4 ・・・(D)
と定められている場合を考える。なお“R”は符号化率を表す。これらの変調方式及び符号化率の組合せにおいて、伝送路の状態が悪くとも誤りなく伝送できる組合せが(A)であり、以下(B)、(C)、(D)の順に誤りが発生しやすくなる。また、伝送路の状態が良ければ最も多くのデータを伝送できる組合せは(D)であり、以下(C)、(B)、(A)の順に伝送できるデータ量が少なくなる。
CQIが急激に変動した際というのは、変動が激しい状態であると考えられるため、任意のタイミングにおいてCQIが11であったため(C)の伝送条件を選択しても、移動機の受信状況を基地局が取得した時点で伝送路状態が悪化してしまっていて、この伝送条件では伝送できない可能がある。
例えば、変調方式及び符号化率の選択条件が、
CQIが5未満 :QPSK R=1/3 ・・・(A)
CQIが5以上10未満 :QPSK R=1/2 ・・・(B)
CQIが10以上15未満:16QAM R=1/2 ・・・(C)
CQIが15以上 :16QAM R=3/4 ・・・(D)
と定められている場合を考える。なお“R”は符号化率を表す。これらの変調方式及び符号化率の組合せにおいて、伝送路の状態が悪くとも誤りなく伝送できる組合せが(A)であり、以下(B)、(C)、(D)の順に誤りが発生しやすくなる。また、伝送路の状態が良ければ最も多くのデータを伝送できる組合せは(D)であり、以下(C)、(B)、(A)の順に伝送できるデータ量が少なくなる。
CQIが急激に変動した際というのは、変動が激しい状態であると考えられるため、任意のタイミングにおいてCQIが11であったため(C)の伝送条件を選択しても、移動機の受信状況を基地局が取得した時点で伝送路状態が悪化してしまっていて、この伝送条件では伝送できない可能がある。
このような事態が生じることを避けるためには、伝送条件を切り換える基準となるしきい値を大きくすればよい。
例えば、
CQIが7未満 :QPSK R=1/3 ・・・(A’)
CQIが7以上12未満 :QPSK R=1/2 ・・・(B’)
CQIが12以上17未満:16QAM R=1/2 ・・・(C’)
CQIが17以上 :16QAM R=3/4 ・・・(D’)
のようにしきい値を変更すれば、CQIが11であった場合には変調方式がQPSKで符号化率が1/2という組合せが選択されることとなり、伝送路の状態が悪化しても誤りが発生しにくくなる。
なお、しきい値を変化させる幅は任意に設定可能である。上記のように、複数のしきい値を一律に同じ値だけ大きくしても良いし、各しきい値で異なる値としても良い。
例えば、
CQIが7未満 :QPSK R=1/3 ・・・(A’)
CQIが7以上12未満 :QPSK R=1/2 ・・・(B’)
CQIが12以上17未満:16QAM R=1/2 ・・・(C’)
CQIが17以上 :16QAM R=3/4 ・・・(D’)
のようにしきい値を変更すれば、CQIが11であった場合には変調方式がQPSKで符号化率が1/2という組合せが選択されることとなり、伝送路の状態が悪化しても誤りが発生しにくくなる。
なお、しきい値を変化させる幅は任意に設定可能である。上記のように、複数のしきい値を一律に同じ値だけ大きくしても良いし、各しきい値で異なる値としても良い。
一方で、移動機2から送られてきた情報がNACKの場合は、データを再送する必要があるが、移動機2では前回までのデータと再送データとを合成するため、新規データと比べて、伝送状況が悪くても正常に情報を伝送できる。そのため、新規データ時の送信パラメータ選択テーブルのしきい値を、前回までの伝送時のCQIを用いて前回までの受信SIRを合成した値の分だけ下げることができる。つまり、データを再送する時には前回までのデータの送信時の受信状態情報及び通信品質情報を考慮して再送時に必要な伝送状態を推定し、これを基に送信パラメータを選択する。
例えば、移動機2における受信SIRが10dB未満の場合にはQPSK、10dB以上の場合には8PSKとした際に、CQIが9dBであった場合には、新規データならばQPSKとなるが、再送データの場合には、前回までの受信SIRを合成した値が9dBであれば、9dB+9dB=12dB相当の受信SIRが期待できるため、8PSKとすることも可能である。
例えば、移動機2における受信SIRが10dB未満の場合にはQPSK、10dB以上の場合には8PSKとした際に、CQIが9dBであった場合には、新規データならばQPSKとなるが、再送データの場合には、前回までの受信SIRを合成した値が9dBであれば、9dB+9dB=12dB相当の受信SIRが期待できるため、8PSKとすることも可能である。
実際には、合成利得が不十分な場合があるので、しきい値に一定値(オフセット)を加算して確実にデータを伝送できるようにすることが好ましい。オフセット値は、CQIの変動状況に応じて、例えば変動が大きい場合やCQIの推定誤差が大きい場合には大きく、変動が小さい場合やCQIの推定誤差が小さい場合には小さくするようにしても良い。
データを再送する際の送信パラメータによっては、送信できるデータが少なくなることがある。図3に示す例では、新規データ送信時のフレーム0では16QAMでデータ四つ分が送信できたが、再送データ送信時のフレーム4ではQPSKでデータ二つ分しか送信できない。その場合には、1フレーム中に送信できる二つ分のデータをフレーム4において再送し、残りの二つ分のデータは次のフレームで再送する。
逆に、送信できるデータが多くなった場合には、再送するデータのデータ量の合計が1フレームで送信できるデータ量よりも大きければ複数の再送データを、再送データのデータ量の合計が1フレームで送信できるデータ量よりも小さければ、再送データとともに新規データを送信する。図3に示す例では、新規データ送信時のフレーム2ではQPSKで二つ分のデータを送信できたが、再送データ送信時のフレーム6では、16QAMで四つ分のデータを送信できる。このような場合には、再送データ二つ分と新規データ二つ分とをフレーム6において送信する。
なお、データを再送する際には初送時のフレームでのデータ区切りに拘束されることはない。例えば、図5に示す例では、再送を行うフレーム4〜6においては、初送時のフレーム0〜3とはデータの区切りが異なっている。すなわち、初送時は、データ0〜3、4〜6、7・8という区切りであったものが、再送時には0・1、2〜5、6〜8のように区切られている。
また、再送時に1フレームで送信できるデータ量が初送時よりも少なくなっていると、データを再送するまでに待ち時間が生じることがある。例えば、図6に示す例では、再送時(フレーム4以降)に1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも少なくなっているため、データ0及びデータ1は4フレーム後に再送できているものの、他のデータは再送までにそれよりも長い時間を要している。
さらに、初送時の順番でデータを再送すると定められていてフレーム4〜7で再送したデータが全てNACKであったならば、図7に示すように、フレーム8〜11においてデータ0〜データ7の再々送を行うため、データ8〜15を再送するまでにさらに長い時間を要することとなる。
データの再送の順番の定め方は任意であるが、上記の初送時の順番の他には、データの種類によって順番を決める(例えば、音声データを優先する)、データの再送待ち時間に応じて決める(例えば、再送回数の少ないデータを優先する)伝送路状況に応じて決める(前回までのSIRが良かった順(又は悪かった順)、あるいは前回までと送信時の予測SIRとを考慮した結果が良い(悪い)順)などとしても良い。
再送データと新規データとが混在するフレームでは、再送データを基準に送信パラメータを決定しても新規データを基準に送信パラメータを決定しても良い。しかし、再送データを基準にすると新規データを正常に伝送できない可能性が生じるため、再送データのデータ量が1フレームで送信できるデータ分に達するか、再送上限時間に達するまで再送を行わないことも可能である。
移動機2では、再送データを受信した時には、前回までの復調結果としてメモリに蓄積しておいた復調データと受信した再送データとを受信制御部23で合成する。これにより、復調データの信頼度を向上させる。
このように、本実施形態にかかる無線通信システムにおいては、再送時のCQIを反映させて再送データを生成するため、換言すると、再送時に最適な再送パラメータでデータを再送するため、送受信の信頼度を大幅に向上させられる。これにより、従来の無線通信システムと比較して、データを再送する回数を大幅に低減できる。
〔第2の実施形態〕
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。
図8に、本実施形態にかかる無線通信システムの構成を示す。この無線通信システムは、基地局3と移動機4とを有し、基地局3から移動機4へデータが伝送される。
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。
図8に、本実施形態にかかる無線通信システムの構成を示す。この無線通信システムは、基地局3と移動機4とを有し、基地局3から移動機4へデータが伝送される。
基地局3は、CCH復調部31、ACK/NACK判定部32、要求コマンド復号部33、送信制御部34、DCH送信部35及びCCH送信部36を有する。
CCH復調部31は、上りCCHを復調する。ACK/NACK判定部32は、上りCCHの復調結果に基づいて、移動機4から送信されてきた受信状態情報がACKであるかNACKであるかを判定する。要求コマンド復号部33は、上りCCHの復調結果から要求コマンドを復号する。送信制御部34は、要求コマンドに従って送信データを管理すると共に、再送管理、新規・再送時のデータ分割・結合の処理を行う。DCH送信部35は、データを符号化及び変調して送信する。CCH送信部36は、制御信号を符号化及び変調して下りCCHを送信する。
CCH復調部31は、上りCCHを復調する。ACK/NACK判定部32は、上りCCHの復調結果に基づいて、移動機4から送信されてきた受信状態情報がACKであるかNACKであるかを判定する。要求コマンド復号部33は、上りCCHの復調結果から要求コマンドを復号する。送信制御部34は、要求コマンドに従って送信データを管理すると共に、再送管理、新規・再送時のデータ分割・結合の処理を行う。DCH送信部35は、データを符号化及び変調して送信する。CCH送信部36は、制御信号を符号化及び変調して下りCCHを送信する。
移動機4は、DCH復調部41、CCH復調部42、受信制御部43及びCCH送信部44を有する。
DCH復調部41は、データを復調する。CCH復調部42は、下りCCHを復調する。受信制御部43は、データ及び下りCCHの復調結果に基づいて、DCHや下りCCHを正しく受信できたか否かを判定・選択する処理や、要求コマンドを生成する処理や、再送時のデータ合成処理などを行う。CCH送信部44は、受信状態情報(ACK又はNACK)や要求コマンドを含んだ情報を符号化及び変調する。
DCH復調部41は、データを復調する。CCH復調部42は、下りCCHを復調する。受信制御部43は、データ及び下りCCHの復調結果に基づいて、DCHや下りCCHを正しく受信できたか否かを判定・選択する処理や、要求コマンドを生成する処理や、再送時のデータ合成処理などを行う。CCH送信部44は、受信状態情報(ACK又はNACK)や要求コマンドを含んだ情報を符号化及び変調する。
本実施形態にかかる無線通信システムの構成は、上記第1の実施形態とほぼ同様であるが、移動機4において現在までの受信状態を基に、基地局3から送信するデータの送信パラメータを決定し、決定したパラメータを要求コマンドとして基地局3へ伝送する点が相違する。
具体的には、基地局3では、送信制御部34が通信相手である移動機4への新規データである初送データ0をフレーム0でDCH送信部35へ送る。DCH送信部35は、データを符号化及び変調し、その結果をDCHとして送信する。CCH送信部36は、送信データの順番が分かるようにフレーム番号である0やデータ番号である0のいずれか若しくは両方と移動機4での復調の際に必要となる送信パラメータ(DCHの送信データの変調方式、符号化率、拡散率、コード多重数、使用帯域及び符号化方法など)を符号化及び変調し、下りCCHとして移動機4へ送信する。
移動機4では、CCH復調部42が下りCCH上の信号を復調して、順序番号や送信パラメータを取得する。DCH復調部41は、送信パラメータによって示された方式でDCHを復調する。このとき、受信制御部43は、順序番号や送信パラメータの情報とともに、受信データをメモリに蓄積しておく。受信制御部43は、復調後の受信データを用いて、正常に受信できているか否かを、受信データに付加されているパリティやCRCによって判定し、ACK及びNACKのいずれを基地局3へ返すべきかを判定・選択する。また、現在の受信状況である受信レベルや受信SIR、受信エラー率及びこれらの変動率などから基地局3が次回のデータ送信の際に適用すべき送信パラメータを決定し、要求コマンドを生成する。CCH送信部44は、ACK又はNACKと要求コマンドとを符号化及び変調し、上りCCHとして基地局3へ送信する。
受信状況と選択すべき送信パラメータとの関係は事前に決定しておく。例えば、受信SIRが10dB未満の場合にはQPSK、10dB以上15dB未満の場合には8PSK、15dB以上の場合には16QAMを選択するように決定しておけばよい。
このしきい値は、受信SIRと受信状態(ACK/NACK状況に応じて変化させることも可能である。例えば、受信SIR15.5dBで16QAMを選択し、16QAMで送信したところNACKが続くようであれば、8PSKと16QAMとのしきい値を15dBから16dBへ変更するようにしても良い。受信状況と選択すべき送信パラメータの関係は、変調方式以外の符号化率、拡散率、コード多重数、使用帯域、符号化方法なども含めて定める。
このしきい値は、受信SIRと受信状態(ACK/NACK状況に応じて変化させることも可能である。例えば、受信SIR15.5dBで16QAMを選択し、16QAMで送信したところNACKが続くようであれば、8PSKと16QAMとのしきい値を15dBから16dBへ変更するようにしても良い。受信状況と選択すべき送信パラメータの関係は、変調方式以外の符号化率、拡散率、コード多重数、使用帯域、符号化方法なども含めて定める。
なお、現在の受信状況は次回の受信状況と異なるため、複数フレームの受信状況を補間することによりデータを送信する時間の受信状況を予測し、この予測値を使用することも可能である。さらに、受信状況が急激に変化した際には、補間するフレーム数を少なくすることにより、予測精度が向上する。補間の方法については第1の実施形態と同様であるため、重複する説明は省略する。
また、データ伝送が常に正常に行われるように、受信状況の変動に応じてしきい値を変えることも可能である。例えば、変動が大きい時にはしきい値を上げ、変動が小さい時にはしきい値を下げるようにすればよい。しきい値の変更の仕方については、第1の実施形態と同様であるため、重複する説明は省略する。
さらに、再送データを受信する時には、前回までのデータと再送データとを合成するため、新規データ比べて悪い受信状況でも正常に伝送(受信)できる。そのため、要求コマンドが反映されるフレームで再送データが送信される場合には、前回までのデータの受信状況を考慮して再送時に必要な受信状況を推定し、これを基に送信パラメータを選択することも可能である。
その後、基地局3では、CCH復調部31で上りCCHを復調する。そして、ACK/NACK判定部32は、復調後の情報に基づいて移動機4から取得した受信状態情報がACKであるかNACKであるかを判定し、その結果を送信制御部34へ通知する。また、要求コマンド復号部33は、復調後のCCHから要求コマンドを復号し、その結果を送信制御部34へ通知する。送信制御部34は、ACK/NACK判定部32からの情報がNACKの場合には再送すべきデータを再送待ちとし、要求コマンド復号部33からの情報に基づいて、再送待ちデータが有り且つそのフレームで再送データしか送れない場合には再送データのみを、再送待ちデータが有り且つそのフレームで送れるデータ量が再送待ちデータ量よりも多い場合には、再送データ及び新規データを、再送待ちデータが無い場合には新規データを要求コマンドによって指定された送信パラメータで送信する。
このように、本実施形態にかかる無線通信システムは、再送時の受信状況を反映させた再送データを生成する、換言すると、再送時に最適な送信パラメータで再送するため、送受信の信頼度を大幅に向上させられる。これにより、従来と比較して、再送回数を大幅に低減できる。
なお、上記各実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれらに限定されることはなく、様々な変形が可能である。
1、3 基地局
2、4 移動機
11、22、31、42 CCH復調部
12、32 ACK/NACK判定部
13 CQI復号部
14、34 送信制御部
15、35 DCH送信部
16、36 CCH送信部
21、41 DCH復調部
23、43 受信制御部
24 CCH送信
33 要求コマンド復号部
2、4 移動機
11、22、31、42 CCH復調部
12、32 ACK/NACK判定部
13 CQI復号部
14、34 送信制御部
15、35 DCH送信部
16、36 CCH送信部
21、41 DCH復調部
23、43 受信制御部
24 CCH送信
33 要求コマンド復号部
Claims (32)
- 移動機から通知される受信状態情報及び通信品質情報に基づいて次のデータを送信する基地局であって、
無線通信相手である移動機から通知される上り制御チャネルを復調するCCH復調手段と、
前記上り制御チャネルの復調結果を基に前記通信品質情報を復号するCQI復号手段と、
前記上り制御チャネルの復調結果を基に、確認応答及び否定応答のいずれが前記受信状態情報として前記移動機から通知されたのかを判定するACK/NACK判定手段と、
新規データを送信するか送信済みデータを再送信するかを前記ACK/NACK判定手段による判定結果に基づいて決定する送信データ決定手段と、
前記送信データ決定手段の決定に応じて、送信データの選択、分割及び合成を行う送信制御手段と、
直近の複数フレームに亘る前記通信品質情報の変動を基に、データを送信又は再送信する時刻における前記移動機の受信状況での通信品質情報を予測し、予測値に基づいて無線信号を送信するための変動条件である送信パラメータを選択する送信パラメータ選択手段と、
前記送信データの符号化及び変調を行い、データチャネルとして前記移動機へ送信するDCH送信手段と、
制御信号を符号化及び変調して下り制御チャネルとして前記移動機へ送信するCCH送信手段とを有することを特徴とする基地局。 - 前記通信品質情報は通信品質を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、前記送信パラメータ選択手段が移動機の受信状況を予測するために用いるフレームの数を、前記通信品質情報の変動が所定量未満の場合よりも少なくすることを特徴とする請求項1記載の基地局。
- 前記通信品質情報は通信品質を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、前記送信パラメータ選択手段が誤り発生率がより低くなる送信パラメータを選択するためのしきい値として用いる前記通信品質情報の値を、前記通信品質情報の変動が所定量未満の場合よりも大きくすることを特徴とする請求項1又は2記載の基地局。
- 前記送信パラメータ選択手段は、データを再送信する際には、前回までのデータ送信時の受信状態情報及び通信品質情報に基づいて、再送信に必要な伝送条件を推定し、これを基に前記送信パラメータを選択することを特徴とする請求項1記載の基地局。
- 前記送信制御手段は、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも減少している場合には、前記任意のフレームのデータのうち一部分のみを再送信することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の基地局。
- 移動機から通知される受信状態情報及び通信品質情報に基づいて次のデータを送信する基地局であって、
無線通信相手である移動機から通知される上り制御チャネルを復調するCCH復調手段と、
前記上り制御チャネルの復調結果を基に前記通信品質情報を復号するCQI復号手段と、
前記上り制御チャネルの復調結果を基に、確認応答及び否定応答のいずれが前記受信状態情報として前記移動機から通知されたのかを判定するACK/NACK判定手段と、
新規データを送信するか送信済みデータを再送信するかを前記ACK/NACK判定手段による判定結果に基づいて決定する送信データ決定手段と、
前記送信データ決定手段の決定に応じて、送信データの選択、分割及び合成を行う送信制御手段と、
前記通信品質情報に基づいて、無線信号を送信するための変動条件である送信パラメータを選択する送信パラメータ選択手段と、
前記送信データの符号化及び変調を行い、データチャネルとして前記移動機へ送信するDCH送信手段と、
制御信号を符号化及び変調して下り制御チャネルとして前記移動機へ送信するCCH送信手段とを有し、
前記送信制御手段は、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも減少している場合には、前記任意のフレームのデータのうち一部分のみを再送信することを特徴とする基地局。 - 前記送信制御手段は、前記任意のフレームのデータのうち一部分を再送したフレームの次フレーム以降に、前記任意のフレームのデータの残りの部分を再送信することを特徴とする請求項5又は6記載の基地局。
- 前記送信制御手段は、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも増加している場合には、前記任意のフレームのデータとともに他のフレームの再送信すべきデータの少なくとも一部又は初送のデータを送信することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の基地局。
- 前記送信制御手段は、再送信すべきデータの量が所定のデータ量に達した際に、該データを再送信することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の基地局。
- 前記送信制御手段は、再送信すべきデータの量が所定のデータ量に達する前に、所定の時間が経過した場合には、該データを再送信することを特徴とする請求項9記載の基地局。
- 無線通信相手である基地局から送信されてきたデータチャネルを復調するDCH復調手段と、
前記基地局から送信されてきた下り制御チャネルを復調するCCH復調手段と、
前記データチャネル及び前記下り制御チャネルの復調結果に応じて、前記基地局に対して確認応答及び否定応答のいずれを通信状態情報として返信するかを選択するACK/NACK選択手段と、
直近の複数フレームの前記受信状態情報の変動を基に、前記基地局がデータを送信する時刻における受信状態情報を予測し、予測した受信状態情報に基づいて、前記基地局が無線信号を送信する際の変動条件である送信パラメータを決定するために用いる要求コマンドを生成する要求コマンド生成手段と、
前記受信状態情報と前記要求コマンドとを含んだ情報を符号化及び変調して、上り制御チャネルとして送信するCCH送信手段とを有することを特徴とする移動機。 - 前記受信状態情報は前記無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、前記要求コマンド生成手段が前記受信状況を予測するために用いるフレームの数を、前記受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも少なくすることを特徴とする請求項11記載の移動機。
- 前記受信状態情報は前記無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、前記要求コマンド生成手段が誤り発生率がより低い変調方式への切り換えを前記基地局に要求する基準として用いる前記受信状態情報のしきい値を、前記受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも大きくすることを特徴とする請求項11又は12記載の移動機。
- 前記要求コマンド生成手段は、否定応答を前記基地局へ返信する場合には、前回までのデータ受信時の前記受信状態情報及び通信品質情報に基づいて前記要求コマンドを生成することを特徴とする請求項11から13のいずれか1項記載の移動機。
- 移動機から通知されるデータの受信状態情報及び通信品質情報に基づいて次のデータを送信する基地局での再送制御方法であって、
無線通信相手である移動機から通知される上り制御チャネルを復調するCCH復調工程と、
前記上り制御チャネルの復調結果を基に前記通信品質情報を復号するCQI復号工程と、
前記上り制御チャネルの復調結果を基に、確認応答及び否定応答のいずれが前記受信状態情報として前記移動機から通知されたのかを判定するACK/NACK判定工程と、
新規データを送信するか送信済みデータを再送信するかを前記ACK/NACK判定手段による判定結果に基づいて決定する送信データ決定工程と、
前記送信データ決定工程での決定に応じて、送信データの選択、分割及び合成を行う送信制御工程と、
直近の複数フレームに亘る前記通信品質情報の変動を基に、データを送信又は再送信する時刻における前記移動機の受信状況での通信品質情報を予測し、予測値に基づいて無線信号を送信するための変動条件である送信パラメータを選択する送信パラメータ選択工程と、
前記送信データの符号化及び変調を行い、データチャネルとして前記移動機へ送信するDCH送信工程と、
制御信号を符号化及び変調して下り制御チャネルとして前記移動機へ送信するCCH送信工程とを有することを特徴とする再送制御方法。 - 前記通信品質情報は通信品質を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、前記送信パラメータ選択工程において移動機の受信状況を予測するために用いるフレームの数を、前記通信品質情報の変動が所定量未満の場合よりも少なくすることを特徴とする請求項15記載の再送制御方法。
- 前記通信品質情報は通信品質を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、前記送信パラメータ選択工程において誤り発生率がより低くなる送信パラメータを選択するためのしきい値として用いる前記通信品質情報の値を、前記通信品質情報の変動が所定量未満の場合よりも大きくすることを特徴とする請求項15又は16記載の再送制御方法。
- 前記送信パラメータ選択工程においては、データを再送信する際には、前回までのデータ送信時の受信状態情報及び通信品質情報に基づいて、再送信に必要な伝送条件を推定し、これを基に前記送信パラメータを選択することを特徴とする請求項15から17のいずれか1項記載の再送制御方法。
- 前記送信制御工程においては、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも減少している場合には、前記任意のフレームのデータのうち一部分のみを送信データとすることを特徴とする請求項15から18のいずれか1項記載の再送制御方法。
- 移動機から通知されるデータの受信状態情報及び通信品質情報に基づいて次のデータを送信する基地局での再送制御方法であって、
移動機から通知される受信状態情報及び通信品質情報に基づいて次のデータを送信する基地局であって、
無線通信相手である移動機から通知される上り制御チャネルを復調するCCH復調工程と、
前記上り制御チャネルの復調結果を基に前記通信品質情報を復号するCQI復号工程と、
前記上り制御チャネルの復調結果を基に、確認応答及び否定応答のいずれが前記受信状態情報として前記移動機から通知されたのかを判定するACK/NACK判定工程と、
新規データを送信するか送信済みデータを再送信するかを前記ACK/NACK判定手段による判定結果に基づいて決定する送信データ決定工程と、
前記送信データ決定手段の決定に応じて、送信データの選択、分割及び合成を行う送信制御工程と、
前記通信品質情報に基づいて、無線信号を送信するための変動条件である送信パラメータを選択する送信パラメータ選択工程と、
前記送信データの符号化及び変調を行い、データチャネルとして前記移動機へ送信するDCH送信工程と、
制御信号を符号化及び変調して下り制御チャネルとして前記移動機へ送信するCCH送信工程とを有し、
前記送信制御工程においては、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも減少している場合には、前記任意のフレームのデータのうち一部分のみを送信データとすることを特徴とする再送制御方法。 - 前記送信制御工程においては、前記任意のフレームのデータのうち一部分を送信データしたフレームの次フレーム以降に、前記任意のフレームのデータの残りの部分を送信データとすることを特徴とする請求項19又は20記載の再送制御方法。
- 前記送信制御工程においては、任意のフレームのデータを再送信する際に、1フレームで伝送できるデータ量が初送時よりも増加している場合には、前記任意のフレームのデータとともに他のフレームの再送信すべきデータの少なくとも一部又は初送のデータを送信データとすることを特徴とする請求項15から21のいずれか1項記載の再送制御方法。
- 前記送信制御工程においては、再送信すべきデータの量が所定のデータ量に達した際に、該データを送信データとすることを特徴とする請求項15から22のいずれか1項記載の再送制御方法。
- 前記送信制御工程においては、再送信すべきデータの量が所定のデータ量に達する前に、所定の時間が経過した場合には、該データを送信データとすることを特徴とする請求項23記載の再送制御方法。
- 自機での無線信号の受信状態情報に基づいた条件での無線信号の送信を基地局基地局に要求する移動機における再送制御方法であって、
無線通信相手である基地局から送信されてきたデータチャネルを復調するDCH復調工程と、
前記基地局から送信されてきた下り制御チャネルを復調するCCH復調工程と、
前記データチャネル及び前記下り制御チャネルの復調結果に応じて、前記基地局に対して確認応答及び否定応答のいずれを通信状態情報として返信するかを選択するACK/NACK選択工程と、
直近の複数フレームの前記受信状態情報の変動を基に、前記基地局がデータを送信する時刻における受信状態情報を予測し、予測した受信状態情報に基づいて、前記基地局が無線信号を送信する際の変動条件である送信パラメータを決定するために用いる要求コマンドを生成する要求コマンド生成工程と、
前記受信状態情報と前記要求コマンドとを含んだ情報を符号化及び変調して、上り制御チャネルとして送信するCCH送信工程とを有することを特徴とする再送制御方法。 - 前記受信状態情報は前記無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、前記要求コマンド生成工程において前記受信状況を予測するために用いるフレームの数を、前記受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも少なくすることを特徴とする請求項25記載の再送制御方法。
- 前記受信状態情報は前記無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、前記要求コマンド生成工程において誤り発生率がより低い変調方式への切り換えを前記基地局に要求する基準として用いる前記受信状態情報のしきい値を、前記受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも大きくすることを特徴とする請求項25又は26記載の再送制御方法。
- 前記要求コマンド生成工程においては、否定応答を前記基地局へ返信する場合には、前回までのデータ受信時の前記受信状態情報及び通信品質情報に基づいて前記要求コマンドを生成することを特徴とする請求項25から27のいずれか1項記載の再送制御方法。
- 無線通信相手である基地局から送信されてきたデータチャネルを復調するDCH復調工程と、
前記基地局から送信されてきた下り制御チャネルを復調するCCH復調工程と、
前記データチャネル及び前記下り制御チャネルの復調結果に応じて、前記基地局に対して確認応答及び否定応答のいずれを返信するかを選択するACK/NACK選択工程と、
前記データチャネル及び前記下り制御チャネルの復調結果に応じた前記受信状態情報に基づいて、前記基地局が無線信号を送信する際の変動条件である送信パラメータを決定するために用いる要求コマンドを生成する要求コマンド生成工程と、
前記確認応答又は受信応答と前記要求コマンドとを含んだ情報を符号化及び変調して、上り制御チャネルとして送信するCCH送信工程とを有し、
前記要求コマンド生成工程においては、直近の複数フレームの通信品質情報の変動を基にデータを送信する時間の受信状況を予測し、予測値に基づいて決定した送信パラメータに応じた要求コマンドを生成することを特徴とする再送制御方法。 - 前記受信状態情報は前記無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、前記受信状況を予測するために用いるフレームの数を、前記受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも少なくすることを特徴とする請求項29記載の再送制御方法。
- 前記受信状態情報は前記無線信号の受信状態を数値で表し、その変動が所定量以上の場合には、誤り発生率がより低い変調方式へと切り換える基準として用いる前記受信状態情報のしきい値を、前記受信状態情報の変動が所定量未満の場合よりも大きくすることを特徴とする請求項30記載の再送制御方法。
- 前記要求コマンド生成工程においてが決定すべき前記送信パラメータと前記受信状態情報との関係が予め定められており、データを再送信する際には、前回までのデータ受信時の前記受信状態情報に加えて通信品質情報にも基づいて前記要求コマンドを生成することを特徴とする請求項30記載の再送制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005185015A JP2007006231A (ja) | 2005-06-24 | 2005-06-24 | 基地局、移動機及び再送制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005185015A JP2007006231A (ja) | 2005-06-24 | 2005-06-24 | 基地局、移動機及び再送制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007006231A true JP2007006231A (ja) | 2007-01-11 |
Family
ID=37691389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005185015A Withdrawn JP2007006231A (ja) | 2005-06-24 | 2005-06-24 | 基地局、移動機及び再送制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007006231A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009296459A (ja) * | 2008-06-06 | 2009-12-17 | Fujitsu Ltd | 送信機及び受信機並びに送信方法及び受信方法 |
WO2010001474A1 (ja) * | 2008-07-03 | 2010-01-07 | 富士通株式会社 | 符号化装置、復号化装置、符号化方法、および復号化方法 |
JP2010130261A (ja) * | 2008-11-26 | 2010-06-10 | Kyocera Corp | 通信装置および変調方式決定方法 |
WO2010113216A1 (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-07 | 富士通株式会社 | 送信装置、受信装置、通信システム、及び通信方法 |
JP2011511555A (ja) * | 2008-01-28 | 2011-04-07 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | リソース利用メッセージの適応型送信 |
JP2011511556A (ja) * | 2008-01-28 | 2011-04-07 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | スループットに基づくリソース利用メッセージの適応型送信 |
JP2011120293A (ja) * | 2011-03-02 | 2011-06-16 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 基地局装置及び制御情報の送信条件設定方法 |
JP2011259379A (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-22 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 送信装置、再送システム及び再送方法 |
JP2016201658A (ja) * | 2015-04-09 | 2016-12-01 | 日本放送協会 | 無線通信装置及びその制御方法 |
JP2019527964A (ja) * | 2016-07-25 | 2019-10-03 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | ロバストなデータ送信 |
-
2005
- 2005-06-24 JP JP2005185015A patent/JP2007006231A/ja not_active Withdrawn
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011511555A (ja) * | 2008-01-28 | 2011-04-07 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | リソース利用メッセージの適応型送信 |
US8942636B2 (en) | 2008-01-28 | 2015-01-27 | Qualcomm Incorporated | Adaptive transmission of resource utilization messages based on throughput |
JP2011511556A (ja) * | 2008-01-28 | 2011-04-07 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | スループットに基づくリソース利用メッセージの適応型送信 |
US8700967B2 (en) | 2008-06-06 | 2014-04-15 | Fujitsu Limited | Transmitter, receiver, transmission method, and reception method |
JP2009296459A (ja) * | 2008-06-06 | 2009-12-17 | Fujitsu Ltd | 送信機及び受信機並びに送信方法及び受信方法 |
WO2010001474A1 (ja) * | 2008-07-03 | 2010-01-07 | 富士通株式会社 | 符号化装置、復号化装置、符号化方法、および復号化方法 |
JP5201209B2 (ja) * | 2008-07-03 | 2013-06-05 | 富士通株式会社 | 符号化装置、復号化装置、符号化方法、および復号化方法 |
US8484526B2 (en) | 2008-07-03 | 2013-07-09 | Fujitsu Limited | Encoder, decoder, encoding method, and decoding method |
US8650449B2 (en) | 2008-07-03 | 2014-02-11 | Fujitsu Limited | Encoder, decoder, encoding method, and decoding method |
JP2010130261A (ja) * | 2008-11-26 | 2010-06-10 | Kyocera Corp | 通信装置および変調方式決定方法 |
JPWO2010113216A1 (ja) * | 2009-03-31 | 2012-10-04 | 富士通株式会社 | 送信装置、受信装置、通信システム、及び通信方法 |
WO2010113216A1 (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-07 | 富士通株式会社 | 送信装置、受信装置、通信システム、及び通信方法 |
JP2011259379A (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-22 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 送信装置、再送システム及び再送方法 |
JP2011120293A (ja) * | 2011-03-02 | 2011-06-16 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 基地局装置及び制御情報の送信条件設定方法 |
JP2016201658A (ja) * | 2015-04-09 | 2016-12-01 | 日本放送協会 | 無線通信装置及びその制御方法 |
JP2019527964A (ja) * | 2016-07-25 | 2019-10-03 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | ロバストなデータ送信 |
JP7100619B2 (ja) | 2016-07-25 | 2022-07-13 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | ロバストなデータ送信 |
US12184415B2 (en) | 2016-07-25 | 2024-12-31 | Koninklijke Philips N.V. | Robust data transmittal |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101480098B (zh) | 基于可变传输时间间隔长度控制的无线通信方法及无线基站装置 | |
US7350125B2 (en) | HARQ method for guaranteeing QoS in a wireless communication system | |
JP5929989B2 (ja) | マルチキャリア移動体通信システム | |
KR100446182B1 (ko) | 자동 재송신 요구를 채용한 통신시스템 | |
JP4854660B2 (ja) | 無線通信ネットワークにおいて実施される改良型インクリメンタルリダンダンシー | |
JP4370245B2 (ja) | 自動再送要求(arq)方式の動的選択装置およびその方法 | |
JP4403974B2 (ja) | 適応変調方法並びに符号化率制御方法 | |
JP4568575B2 (ja) | パケット送信制御装置及びパケット送信制御方法 | |
JP4455389B2 (ja) | 無線通信装置及び無線通信方法 | |
JP5484693B2 (ja) | ハイブリッド自動再送要求方法、送信機、受信機及び通信システム | |
CN101411112B (zh) | 电信系统中的方法和设备 | |
EP2218204B1 (en) | Method and system for data transmission in a data network | |
WO2009134747A1 (en) | Method and apparatus for spectrally efficient link adaptation using harq in ofdma systems | |
JP2005027306A (ja) | 無線パケット・データ・システムでスケジューラ性能を改善する方法および装置 | |
JP4432645B2 (ja) | 通信装置、無線通信システム | |
JP4555866B2 (ja) | 制御チャネル情報伝送方法,及びこれを用いた基地局及び端末 | |
JP2006287758A (ja) | 無線通信装置及び無線通信方法 | |
JP4077333B2 (ja) | 無線送信装置及び無線送信方法 | |
JP2007006231A (ja) | 基地局、移動機及び再送制御方法 | |
JP4481346B2 (ja) | 無線通信装置及び無線通信方法 | |
KR20050005992A (ko) | 이동통신 시스템에서 재전송 전력을 가변하여 전송하는복합 재전송 장치 및 방법 | |
US11394484B2 (en) | Method and transmitting node for handling transmissions over a radio channel | |
Park et al. | A selective HARQ scheme operating based on channel conditions for high speed packet data transmission systems | |
JP2008011550A (ja) | 送信装置、受信装置、送受信システム、再送制御方法 | |
JP2006020239A (ja) | マルチコードパケット伝送方法、基地局および端末局 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080514 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20100406 |