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JP2006517596A - 重合体マトリックス及び官能化添加剤を含む組成物並びに該組成物から作られた製品 - Google Patents

重合体マトリックス及び官能化添加剤を含む組成物並びに該組成物から作られた製品 Download PDF

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JP2006517596A
JP2006517596A JP2005518714A JP2005518714A JP2006517596A JP 2006517596 A JP2006517596 A JP 2006517596A JP 2005518714 A JP2005518714 A JP 2005518714A JP 2005518714 A JP2005518714 A JP 2005518714A JP 2006517596 A JP2006517596 A JP 2006517596A
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JP2005518714A
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トゥーロー フランク
クレマン フロランス
ロシャ サンドラン
ガリエ ヴァレリー
ミシャロン ジャンポール
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ロディアニル
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Abstract

本発明は、少なくとも1種の重合体マトリックスと、少なくとも1種の多官能性化合物及び少なくとも1種の官能化された一官能性化合物を含む化合物の混合物の反応によって得られた官能化添加剤とを含む組成物に関するものである。該組成物は、特に、糸、繊維、薄膜、フィラメント及び成形物品の製造を可能にする。

Description

本発明は、少なくとも1種の重合体マトリックスと、少なくとも1種の多官能性化合物及び少なくとも1種の官能化された一官能性化合物を含む化合物の混合物の反応によって得られた少なくとも1種の官能化添加剤とを含む組成物に関する。本発明に従う組成物は、特に、糸、繊維、薄膜、フィラメント及び成形物品を製造するのを可能にする。
先行技術
重合体は、トランスファー成形、射出成形、射出吹込成形、押出、押出/吹込成形又は紡糸によって、特に、例えば、車体部分であって吹込成形、押出若しくはトランスファー成形されるもの、糸、繊維又は薄膜に変換され得る原料である。
これら全ての重合体変換方法には、少なくとも2つの大きな制約がある。
これらの制約の第一は、使用される熱可塑性重合体が、溶融状態において、上記成形プロセスと相容性のある粘度又は流動学的挙動によって特徴付けられなければならないことである。これは、このような熱可塑性重合体が溶融状態にあるときに、該重合体がある種の成形機械で容易且つ迅速に運ばれ、そして処理され得る程度に流動的でなければならないからである。
熱可塑性重合体組成物に重くのしかかるその他の制約は、これらのものが溶融され、成形され、そして冷却によって硬化された後に有しなければならない機械的性質に関連する。特に、これらの機械的性質は、数あるなかで、衝撃強さ、曲げ弾性率又は引張弾性率、曲げ強さ又は引張強さである。さらに、熱可塑性重合体の機械的性質を改善させるために、これらに補強充填剤、例えば無機充填剤、ガラス充填剤又は炭素充填剤を添加して複合材料を形成させることが一般的に行われている。
これら2つの制約に直面したときに生じる技術的問題の一つは、これらが演繹的に矛盾することである。これは、溶融粘度を減少させるためには、低分子量を有する熱可塑性重合体を選択することが周知であるからである。しかしながら、この流動学的な利益は、成形されそして硬化されるときに重合体の機械的性質を害する。
これを修正しようとするために、熱可塑性重合体マトリックスに、これらの溶融流動性を改変させるために好適な様々な添加剤を取り入れることも一般的に行われている。これらの添加剤は、もっぱらこれらの重合体が補強充填剤を含有するときのみ有用である。
これらの添加剤によって生じるジレンマは、これらのものが化学構造の重大な変化、例えば架橋を生じさせないために不活性であるか又はマトリックスと非反応性でなければならないと共に、さらにマトリックスに必要な官能化を与えるためにこのマトリックス中に分散され、そしてかなり均一化できなければならないことである。
しかしながら、非反応性という第一の要件は、マトリックスと相容性のない添加剤を使用する傾向がさらに大きくなるのに対し、分散性という第二の要件は、当業者がマトリックス構造と相容性のある構造を有する代わりの添加剤を使用するのを促すであろう。
さらに、レオロジー改質添加剤は、熱可塑性重合体の圧縮成形、射出成形又は押出能力を改善させることができなければならない。
従って、熱可塑性マトリックスの流動学的挙動を改変させることができ且つ機械的性質を維持することができる添加剤を開発する必要がある。また、組成物のレオロジーと機械的性質とを損なうことなく重合体マトリックスの疎水性及び/又は親水性を改変させることのできる添加剤を得ることも望ましい。
国際出願WO02/066716号は、線状ポリアミドと星形ポリアミドとを溶融ブレンドすることからなるポリアミド糸及び繊維の製造方法に関するものである。得られたコポリアミドは、紡糸プロセスの収量を改善させ且つ破損を防止することを可能にする。
国際出願WO03/002668号は、ポリアルキレンオキシドブロックによって官能化された星形ポリアミドを製造すること、及び得られる組成物の親水性及び帯電防止性を改善させるようにこのものをポリアミドマトリックスに添加することに関するものである。
しかしながら、使用される添加剤は、レオロジーと、機械的性質と、親水性と、疎水性との間で良好な妥協を達成することができない。
国際公開第02/066716号パンフレット 国際公開第03/002668号パンフレット
発明
本発明は、連鎖停止化合物を含め、官能化添加剤に関するものである。これらの官能化添加剤は、特に、重合体マトリックスの流動学的挙動、親水性及び/又は疎水性を改変させるように該マトリックスに取り入れられる。
本発明の必須の目的の一つは、重合体マトリックス、好ましくは熱可塑性マトリックスの流動学的挙動、親水性及び/又は疎水性を、該成形され且つ硬化されたマトリックスの機械的性質、特に衝撃強さを損なうことなく改変させる添加剤を提案することである。
好ましくは、これらの添加剤は、有利にはポリアミドから作られた重合体マトリックスと反応しない。即ち、これらのものは、例えば重合体マトリックスの分子量を減少させるであろう重合体マトリックス上の化学構造を改変させることができない。
本発明に従う組成物は、例えば、型の完全な充填を可能にさせる、トランスファー成形及び射出成形操作のために好適なメルトフローインデックスを有する。しかして、本発明に従う組成物は、様々な溶融成形技術、即ち、射出成形、射出吹込成形、押出吹込成形、皮膜形成、押出及び紡糸のために好適であり、また、高い機械的強度及びことによると低い結晶化度による良好な透明性をも有する。
この重合体組成物は、これらの重合体の変換のために産業界において必要とされている溶融流動性及び機械的性質を、これらの特性を改善させるために実施される、非常に高価で、しかも重合体の他の特性を妨げる添加剤の取り込みなしに有する。
図面
図1は、糸への水の毛管吸水を視覚化させるために使用される装置を示しており、ここで、(1)は試験される糸を表し、そして(2)は水及び染料を含有する浴を表している。図2aは実験の開始を示しており、そのときに、糸は着色溶液に浸漬される。図2bは、実験中の毛管上昇を示している。
発明の詳細な概要
本発明は、少なくとも1種の重合体マトリックスと少なくとも1種の添加剤とを含む組成物において、該添加剤が
(a)次式(I):
1−Xn (I)
の多官能性化合物、
(b)随意として、式(II):
X−R2−Y (II)
の二官能性単量体又はその相当する環状形態、
(c)次式(III):
3−Y (III)
の一官能性化合物
(式中、
・R1は炭化水素基及び/又はシリコーンを表し、
・R2は炭化水素基を表し、
・X及びYは互いに反応して共有結合を形成することができる拮抗反応性官能基であり、
・nは3〜50、好ましくは3〜15、具体的には3〜10、さらに具体的には3〜4であり、そして
・R3は脂肪族、脂環式及び/又は芳香族の炭化水素基及び/又はシリコーン基を表し、ここで、該R3基は1種以上のヘテロ原子を含んでいてよいが、ただしポリアルキレンオキシドを除くものとする。)
からなる化合物のブレンドの反応によって得られた組成物に関する。
1基は、置換されていても置換されていなくてもよい線状又は分岐の不飽和又は飽和シリコーン基及び/又は脂肪族、脂環式及び/又は芳香族炭化水素基であってよい。このものは、2〜100個、好ましくは5〜20個の炭素原子を含有できる。また、このものは、窒素、燐、弗素、酸素、珪素及び硫黄よりなる群から選択される1個以上のヘテロ原子を含むこともできる。
好ましくは、R1基は、4価のシクロヘキサノニル基のような脂環式基又は1,1,1−プロパントリイル若しくは1,2,3−プロパントリイル基のいずれかである。本発明にとって好適なその他のR1基としては、例えば、置換又は非置換の3価のフェニル及びシクロヘキサニル基、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)から誘導される基のような有利には2〜12個のメチレン基数を有する4価のジアミノポリメチレン基、8価のシクロヘキサノニル又はシクロヘキサジノニル基並びにグリコール、ペンタエリトリット、ソルビット又はマンニットのようなポリオールとアクリロニトリルとの反応から得られる化合物から誘導される基が挙げられる。
好ましくは、YはXがカルボキシル官能基を表すときにはアミン官能基であり、又は、YはXがアミン官能基を表すときにはカルボキシル官能基である。しかして、反応性官能基X及びYはアミド官能基を形成することができる。
また、Yは、Xがカルボン酸官能基若しくはカルボン酸誘導体を表すときにはアルコール官能基であることもでき、又は、Yは、Xがアルコール官能基を表すときにはカルボン酸官能基若しくはカルボン酸誘導体である。しかして、これらの反応性官能基X及びYはエステル官能基を形成することができる。
式(I)の多官能性化合物の例としては、2,2,6,6−テトラ(β−カルボキシエチル)シクロヘキサノン、次式:
Figure 2006517596
のジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸又はトリメチロールプロパン若しくはグリセリンとプロピレンオキシドとを反応させ、そして末端ヒドロキシル基をアミノ化させることによって誘導された化合物が挙げられる。後者の化合物は、Huntsman社によって商品名「Jeffamine T」(商標)の下に販売されており、一般式として、
Figure 2006517596
(式中、
・R1は1,1,1−プロパントリイル又は1,2,3−プロパントリイル基を表し、
・Aはポリオキシエチレン基を表わす。)
を有する。
また、本発明に従う多官能性化合物として、Huntsman社製のJeffamine T403(商標)(ポリオキシプロピレントリアミン)を使用することも可能である。
好適であり得る多官能性化合物の例は、特に、特許文献米国特許第5346984号、米国特許第5959069号、国際公開WO9635739号及び欧州特許第672703号に挙げられている。
より具体的には、ニトリロトリアルキルアミン、特にニトリロトリエチルアミン、ジアルキレントリアミン、特にジエチレントリアミン、トリアルキレンテトラアミン及びテトラアルキレンペンタアミン(ここで、アルキレンは好ましくはエチレンである)並びに4−アミノエチル−1,8−オクタンジアミンが挙げられる。
また、3〜10個のカルボン酸基、好ましくは3又は4個のカルボン酸基を示す多官能性化合物も挙げられる。これらのもののうち、好ましいものとしては、芳香族及び/又は複素環式環、例えば、ベンジル、ナフチル、アントラセニル、ビフェニル及びトリフェニル基又は複素環であってピリジン、ビピリジン、ピロール、インドール、フラン、チオフェン、プリン、キノリン、フェナントレン、ポルフィリン、フタロシアニン及びナフタロシアニンのようなものを示す化合物が挙げられる。具体的には、3,5,3',5'−ビフェニルテトラカルボン酸、フタロシアニン及びナフタロシアニンから誘導された酸、3,5,3',5'−ビフェニルテトラカルボン酸、1,3,5,7−ナフタリンテトラカルボン酸、2,4,6−ピリジントリカルボン酸、3,5,3',5'−ビピリジルテトラカルボン酸、3,5,3',5'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、1,3,6,8−アクリジンテトラカルボン酸、より具体的には、さらにトリメシン酸及び1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸が挙げられる。
また、多官能性化合物であってそのコアが対称点を示す、1,3,5−トリアジン、1,4−ジアジン、メラミン又は2,3,5,6−テトラエチルピペラジン、1,4−ピペラジン若しくはテトラチアフラバレンから誘導される化合物のような複素環であるものも挙げられる。より具体的には、2,4,6−トリ(アミノカプロン酸)−1,3,5−トリアジン(TACT)が挙げられる。
しかして、式(I)の多官能性化合物は、好ましくは、2,2,6,6−テトラ(β−カルボキシエチル)シクロヘキサノン、ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸、ニトリロトリアルキルアミン、トリアルキレンテトラアミン及びテトラアルキレンペンタアミン、4−アミノエチル−1,8−オクタンジアミン、3,5,3',5'−ビフェニルテトラカルボン酸、フタロシアニン及びナフタロシアニンから誘導された酸、3,5,3',5'−ビフェニルテトラカルボン酸、1,3,5,7−ナフタリンテトラカルボン酸、2,4,6−ピリジントリカルボン酸、3,5,3',5'−ビピリジルテトラカルボン酸、3,5,3',5'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、1,3,6,8−アクリジンテトラカルボン酸、トリメシン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、1,3,5−トリアジン、1,4−ジアジン、メラミン、2,3,5,6−テトラエチルピペラジンから誘導された化合物、1,4−ピペラジン、テトラチアフルバレン、2,4,6−トリ(アミノカプロン酸)−1,3,5−トリアジン(TACT)、ポリアルキレンオキシド及び/又はそれらの混合物よりなる群から選択される。
基R2は、置換されていても置換されていなくてもよい線状又は分岐の飽和又は不飽和脂肪族、脂環式及び/又は芳香族炭化水素基であることができる。このものは、2〜100個、好ましくは5〜20個の炭素原子を含有することができる。また、このものは、窒素、燐、弗素、酸素、珪素及び硫黄よりなる群から選択される1個以上のヘテロ原子を含むこともできる。
式(II)の二官能性単量体は、好ましくは、ε−カプロラクタム及び/又はその相当するアミノ酸、アミノカプロン酸、p−アミノ安息香酸又はm−アミノ安息香酸、11−アミノウンデカン酸、ラウリルラクタム及び/又はその相当するアミノ酸、12−アミノドデカン酸、カプロラクトン、6−ヒドロキシヘキサン酸並びにそれらのオリゴマー及び混合物よりなる群から選択される。これらのオリゴマーは、一般的に、2〜15に変化する重合度を有する。
3基は、置換されていても置換されていなくてもよい線状又は分岐の飽和又は不飽和シリコーン基及び/又は芳香族、脂環式及び/又は芳香族炭化水素基であることができる。このものは、窒素、燐、弗素、酸素、珪素及び硫黄よりなる群から選択される1個以上のヘテロ原子を含むことができる。好ましくは、R3基は、1〜100個、好ましくは5〜30個の炭素原子を含有する。上記のように、R3基は、ポリアルキレンオキシド型の基を含まない。
好ましくは、R3基は、式(I)多官能性化合物及び式(II)の二官能性単量体の官能基X及び/又はYと反応し得る反応性官能基X及び/又はYを含まない。
式(III)の一官能性「連鎖停止」化合物は、好ましくは、n−ヘキサデシルアミン、n−オクタデシルアミン及びn−ドデシルアミンのような一酸若しくはモノアミン脂肪族化合物、ベンジルアミンのようなモノアミン若しくは一酸芳香族化合物、ポリジメチルシロキサンモノプロピルアミンのようなモノアミン若しくは一酸シリコーンオイル、アミノメチルホスホン酸のようなモノアミン若しくはモノカルボン酸有機燐化合物、スルファニル酸及びスルホ安息香酸のようなモノアミン若しくはモノカルボン酸有機スルホン化合物、ベタインのようなモノアミン若しくはモノカルボン酸第四アンモニウム化合物及び/又はそれらの混合物よりなる群から選択される。
本発明によれば、反応中に、所望の特性に応じて、式(I)の1種以上の異なる多官能性化合物と、任意に式(II)の1種以上の異なる二官能性単量体と、式(III)の1種以上の異なる一官能性化合物とを互いにブレンドすることができる。
表現「全重合度」とは、式(I)の多官能性化合物の様々な官能化された基X上の式(II)の二官能性単量体の分布とは無関係に、官能化添加剤中に含まれる式(II)の二官能性単量体の数を意味すると理解されたい。好ましくは、官能化添加剤は、0〜200(限界値含む)、好ましくは0〜100、さらに好ましくは0〜60、具体的には0〜40の全重合度を有する。一般に、官能化添加剤の分岐当たりの重合度は、0〜20、好ましくは0〜15、具体的には、0、1、2、3、4、5及び/又は6である。
一般に、官能化添加剤は、500〜20000g/モル、好ましくは1000〜10000g/モル、具体的には1000〜5000g/モルの分子量を有する。
一般に、反応中に1〜60重量%の式(I)の多官能性化合物と、0〜95重量%の式(II)の二官能性単量体と、3〜90重量%の式(III)の一官能性化合物とがブレンドされる。好ましくは、反応中に、3〜40%の式(I)の多官能性化合物と、10〜90重量%の式(II)の二官能性単量体と、5〜80重量%の式(III)の一官能性化合物がブレンドされる。特に、反応中に、5〜20重量%の式(I)の多官能性化合物と、20〜80重量%の式(II)の二官能性単量体と、10〜70重量%の式(III)の一官能性化合物とがブレンドされる。
好ましくは、本発明に従う添加剤は、一般に、0〜100、好ましくは0〜50、さらに好ましくは0〜25の酸又はアミン末端基(TG)含有量(ミリ当量/kgで表す)を有する。
好ましくは、本発明に従う組成物は、同一の重合体マトリックスを含むが本発明の添加剤を添加していない対照の組成物と比較して20%以上の重合体マトリックスの分子量(該分子量は、規定のプロトコルPに従って測定される)の減少を生じさせる官能化添加剤を含有しない。この分子量を測定するためのプロトコルPの詳細は、以下の実施例に与えている。従って、本発明によれば、官能化添加剤は、有利には、重合体マトリックスの流動学的挙動を、その構造的完全性を損なうことなく、また特にその結果としてその分子量を減少させることなく改変させる能力によって特徴付けられる。これは、該添加剤がマトリックスとは反応しないと考えられることを意味する。本発明によれば、この分子量は、以下に詳細に与えられるプロトコルPに規定されるように、GPC(ゲル透過クロマトグラフィー)によって屈折計により測定される、官能化添加剤が添加された重合体マトリックスの分子量分布(ポリスチレン当量で表す)の最大値であると定義される。
分子量は、分析されるべき組成物と対照の組成物(これらのものは押し出され、固化され、そして随意として粒状化される)とについて測定される。
分析されるべき組成物及び対照組成物中のマトリックスMの分子量を測定するための上記プロトコルPは、押出棒の製造に帰着する押出を包含する。次いで、この押出棒(予め顆粒に切断されている)は、実際の分子量の決定を受ける。本発明に従う組成物及び対照の組成物の分子量を測定するためのこのプロトコルPは、次の通りである。
(1)重合体マトリックス/官能化添加剤組成物:
重合体マトリックス、特にポリアミドマトリックス、及び官能化添加剤は、粉末、フレーク又は顆粒として摩砕された又は押し砕かれた形態であり、そしてこれらのものを次いで予備ブレンドする。
次いで、このブレンドを二軸押出機に導入する。
このブレンドを押出器内で該重合体マトリックスの融点Tmよりも約30℃高い温度Tで溶融させる。
このようにして、このマトリクス/官能化添加剤ブレンドを5分間にわたって均質化させ、そして棒を押出機の出口で回収し、次いでこれを粒状化させる。分子量の実測を、ポリスチレン基準物に対して、トリフルオル酢酸無水物によるポリアミドの誘導体化によって該顆粒について実施する。使用される検出技術は屈折計法である。
(2)官能化添加剤を含有しないポリマトリックス対照組成物:
それぞれ所定のマトリックス/官能化添加剤組成物について、同一の重合体マトリックスの分子量を、重合体マトリックスを含むが官能化添加剤は含まない組成物について測定する。
この方法は、重合体顆粒、特に上記の(1)で示したのと同一の態様で得られるポリアミド顆粒について実施されるが、ただし、この顆粒は官能化添加剤を含有しない。
本発明に従う重合体マトリックスは、好ましくは、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアルキレンオキシド、ポリオキシアルキレン、ポリハロアルキレン、ポリアルキレンフタレート又はポリアルキレンテレフタレート、ポリフェニル又はポリフェニレン、ポリフェニレンオキシド又はポリフェニレンスルフィド、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリハロゲン化ビニル、ポリハロゲン化ビニリデン、ポリビニル・ニトリル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリシロキサン、アクリル酸又はメタクリル酸重合体、ポリアクリレート又はポリメタクリレート、セルロース及びその誘導体のような天然重合体、合成エラストマーのような合成重合体、又は上記重合体に含まれる単量体の任意の1種に等しい少なくとも1種の単量体を含有する熱可塑性共重合体並びにそれらの共重合体及び/又はブレンドよりなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性(共)重合体からなる。
好ましくは、マトリックスは、次の重合体又は共重合体:ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、メタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)及びこれと同系の重合体;低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、低密度塩素化ポリエチレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリエチレン、ポリスチレン及び同系の重合体のようなポリオレフィン;イオノマー;ポリエピクロルヒドリン;グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ソルビット、ペンタエリトリット、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及び同系の化合物のようなジオールと、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及び同系の化合物のようなポリイソシアネートとの重合生成物のようなポリウレタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのナトリウム塩と4,4'−ジクロルジフェニルスルホンとの反応生成物のようなポリスルホン;ポリフランのようなフラン樹脂;酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、プロピオン酸セルロース及び同系の重合体のようなセルロースエステルプラスチック;ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン−コ−フェニルメチルシロキサン及び同系の重合体のようなシリコーン又は上記重合体の少なくとも2種のブレンドのうちの少なくとも1種からなることができる。
重合体マトリックスを形成するための特に好ましい重合体は、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、(メタ)アクリル酸−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド、半芳香族重合体、例えばポリフタルアミド(AMODEL)又はポリアリールアミド(IXEF)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリ塩化ビニル(PVC)並びにそれらの共重合体及び/又はブレンドよりなる群から選択される。
好ましくは、重合体マトリックスは熱可塑性マトリックスである。
好ましくは、熱可塑性重合体は、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−4、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−4,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12、ナイロン−6,36、ナイロン−12,12並びにそれらの共重合体及び/又はブレンドよりなる群から選択される。
本発明のその他の好ましい重合体としては、半晶質又は非晶質ポリアミド、例えば、脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド及び、より一般的には、脂肪族又は芳香族飽和二酸と脂肪族若しくは脂肪族飽和第一ジアミンとの重縮合によって得られた線状ポリアミド、ラクタム若しくはアミノ酸の縮合によって得られたポリアミド又はこれらの様々な単量体のブレンドの縮合によって得られた線状ポリアミドが挙げられる。より正確に言えば、これらのコポリアミドは、例えば、ポリヘキサメチレンアジパミド、商品名「AMODEL」の下に販売されているポリアミドのようなテレフタル酸及び/又はイソフタル酸から得られたポリフタルアミド並びにアジピン酸、ヘキサメチレンジアミン及びカプロラクタムから得られたコポリアミドであることができる。
本発明の一つの特定の具体例によれば、熱可塑性重合体は、高分子量のナイロン−6であって、25℃及び96%硫酸溶液中0.01g/mLの濃度で測定される相対粘度が3.5以上、好ましくは3.8以上であるものである。
本発明に従う組成物の機械的性質を改善させるためには、このものに、ガラス繊維のような繊維充填剤、クレイ若しくはカオリンのような無機充填剤又は補強ナノ粒子又は熱硬化性材料から作られたもの及びタルクのような粉末充填剤よりなる群から選択される少なくとも1種の補強充填剤及び/又は増量剤を添加することが有利である。
補強充填剤の導入の程度は、複合材料の分野における標準法に従う。例えば、これは、1〜90%、好ましくは10〜70%、より具体的には30〜60%の充填剤含有量であることができる。
官能化添加剤は、さらに、靭性改質剤のようなその他の補強添加剤、例えば随意としてグラフトされたエラストマーと組み合わせることができる。
また、本発明に従う組成物は、その他の任意の適切な添加剤又は助剤、例えば、増量剤(SiO2)、難燃剤、UV安定剤、熱安定剤、つや消し剤(TiO2)、滑剤、可塑剤、重合体マトリックスの合成の際に触媒として使用される化合物、酸化防止剤、静電防止剤、顔料、染料、成形助剤又は界面活性剤をも含有し得る。
また、本発明は、少なくとも次の物質:一般式(I)の多官能性化合物と、随意として一般式(II)の二官能性単量体又は相当する環状形態と、一般式(III)の一官能性化合物(ここで、これらの式において、R1及びR2、X及びY、n及びR3は上に定義されるようなものである。)とを含む化合物のブレンドの反応によって得られる添加剤の製造方法に関するものでもある。
本発明の組成物は、プラスチック技術の分野において、例えば、射出成形又は射出吹込成形による成形物品、慣用の押出若しくは押出吹込成形による押出物品又は薄膜の製造用の原料として使用できる。
また、本発明に従う組成物は、溶融紡糸によって糸、繊維又はフィラメントに形成されることもできる。
好ましくは、官能化星形ポリアミド添加剤が使用されるが、これは、熱可塑性マトリックス、好ましくはポリアミドマトリックスに導入される。本発明の官能化添加剤を重合体マトリックスに導入するために、ある種の化合物をマトリックスに導入するための任意の方法が使用できる。
第1の方法は、添加剤を溶融されたマトリックスにブレンドし、そして随意として該ブレンドを、良好な分散体を生じさせるように二軸押出器で高速剪断に付すことからなることができる。このような押出器は、一般に、溶融プラスチックを形成させるための手段(成形、紡糸)の上流に位置する。標準的な実施方法によれば、このブレンドは、棒の形(次いで顆粒にカットされる)に押し出される。次いで、成形品を、上記のように製造された顆粒を溶融させ、そしてその組成物を溶融状態でトランスファー成形装置、射出成形装置又は紡糸装置に供給することによって製造する。
糸、繊維及びフィラメントの製造について、押出機の出口で得られた組成物は、随意として紡糸ユニットに直接供給される。
第2の方法は、官能化添加剤と重合体マトリックスの単量体とを重合の前又は重合中にブレンドすることからなるものであることができる。
ある種の変形例によれば、例えば上記の方法のうち一つに従って製造された、重合体マトリックスへの添加剤濃厚物が重合体マトリックスにブレンドされ得る。
一般に、0.1〜20重量%、好ましくは1〜15重量%、特に1〜10重量%、より具体的には3〜6重量%の本発明に従う官能化添加剤が重合体マトリックスに添加される。
別の態様によれば、本発明の目的は、上に定義されるような組成物のうちの1種を、好ましくはトランスファー成形、射出成形、射出吹込成形、押出、押出吹込成形又は紡糸によって成形することによって得られた物品を製造することである。
これらの物品は、糸、繊維、薄膜又はフィラメントであることができる。
また、これらのものは、本発明に従う組成物及び随意としてガラス繊維のような補強繊維から成形された物品であることもできる。
本発明に従う物品は、上に定義されるような本発明に従ういくつかの組成物から得られ得る。また、物品は、本発明に従ういくつかの異なる添加剤を含む組成物からも得られ得る。
また、本発明の主題は、上に定義されるような官能化添加剤を重合体マトリックスの流動学的挙動、親水性及び/又は疎水性を改変させるための薬剤として使用することでもある。
また、本発明の主題は、上記のような本発明の添加剤(ここで、R1、R2、X、Y及びnは上記のようなものであり、そしてR3は脂肪族、脂環式及び/又は芳香族炭化水素基及び/又はシリコーン基を表し、該R3基は1個以上のヘテロ原子を含んでいてよい)を重合体マトリックスの流動学的挙動を改変させるための薬剤として使用することでもある。
また、本発明の主題は、上記のような本発明の添加剤(ここで、R1、R2、X、Y及びnは上に定義されるようなものであり、R3は疎水性の脂肪族、脂環式及び/又は芳香族炭化水素基及び/又はシリコーン基を表し、該R3基は1個以上のヘテロ原子を含むことができる)を重合体マトリックスの疎水性を改変させるための薬剤として使用することでもある。例えば、n−ヘキサデシルアミン、n−オクタデシルアミン及びn−ドデシルアミンのような一酸若しくはモノアミン脂肪族化合物、ベンジルアミンのようなモノアミン若しくは一酸芳香族化合物、ポリジメチルシロキサンモノプロピルアミンのようなモノアミン若しくは一酸シリコーンオイル及び/又はそれらのブレンドよりなる群から選択される式(III)の一官能性の「連鎖停止剤」化合物を使用することが可能である。
また、本発明の主題は、上記のような本発明の添加剤(ここで、R1、R2、X、Y及びnは上に定義されるようなものであり、R3は親水性の脂肪族、脂環式及び/又は芳香族炭化水素基を表し、該R3基は、1個以上のヘテロ原子及び/又はホスホン酸、燐酸、スルホン酸及び/又は第四アンモニウム官能基を含むことができるが、ただし、ポリアルキレンオキシドは除外するものとする)を重合体マトリックスの親水性を改変させるための薬剤として使用することでもある。例えば、アミノメチルホスホン酸のようなモノアミン若しくはモノカルボン酸有機燐化合物、スルファニル酸及びスルホ安息香酸のようなモノアミン若しくはモノカルボン酸有機スルホン化合物、ベタインのようなモノアミン若しくはモノカルボン酸第四アンモニウム化合物及び/又はそれらのブレンドよりなる群から選択される式(III)の「連鎖停止」一官能性化合物を使用することが可能である。
本明細書では、本発明の原理をより容易に理解させるように特定の語を使用している。しかしながら、この特定の語の使用によって本発明の範囲を限定しようとするものではないことを理解されたい。当業者であれば、その一般的な知識に基づき変更、改変及び改良が把握できるであろう。
用語「及び/又は」には、次の意味:「及び」「又は」と、この用語に関わる要素の見込まれる任意の他の組合せとが含まれる。
本発明のさらなる詳細及び利点は、以下に単なる例示として与える実施例からさらに明らかになるであろう。
実験の部
例1
研究室においてポリエステル又はポリアミドの溶融合成のために一般的に使用されている500mLガラス製反応器中で反応を実施した。該反応器に次のものを導入した:238.1gのオクタデシルアミン(0.90モル)、61.9gの1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(0.30モル)、0.16gのGEスペシャルティー・ケミカルズ社製Ultranox(商標)236及び0.29gの50%(w/w)次亜燐酸水溶液。次いで、この反応器を乾燥窒素で掃引した。
この反応素材を50rpmで機械的に撹拌し、そして約150分間にわたって90℃から250℃まで徐々に加熱した。次いで、この温度を反応が終了するまで維持した。これらの条件を1時間維持した後、この系を徐々に減圧させて10分で15mbarの圧力に到達させ、次いでさらに2時間30分間にわたって真空下で保持した。最後に、この反応器を室温にまで冷却し、そして開放して約280gの星形物を回収した。
示差熱分析(10℃/分)は、58.4℃の溶融ピークを示した。ゲル透過クロマトグラフィーキャラクタリゼーション(溶離剤:ジクロルメタン+2/1000無水トリフルオル酢酸+0.005Mフルオロ硼酸テトラブチルアンモニウム)は、Mw=1450g/モル及びMn=1300g/モル(これらの重量はポリスチレン基準物に対して表される)に相当する狭いピークを示した。
例2
上記のような500mLガラス製反応器内で反応を実施した。70℃に予備加熱された反応器に次のものを導入した:98.2gのオクタデシルアミン(0.37モル)、96.3gのε−カプロラクタム(0.85モル)、25.6gの1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(0.12モル)、0.22gのUltranox(商標)236及び0.40gの50%(w/w)次亜燐酸水溶液。次いで、この反応器を乾燥窒素で掃引した。
この反応素材を50rpmで機械的に撹拌し、約300分で70℃から250℃に徐々に加熱した。次いで、この温度を反応が終了するまで維持した。これら条件を1時間にわたって維持した後、この系を徐々に減圧し、1時間で20mbarの圧力に到達させ、次いでさらに1時間にわたって真空下で保持した。最後に、この反応器を室温にまで冷却し、そして開放して約200gの星形物を回収した。
示差熱分析(10℃/分)は、51.4℃に溶融ピークを示した。ゲル透過クロマトグラフィーキャラクタリゼーション(溶離剤:ジクロルメタン+2/1000トリフルオル酢酸無水物+0.005Mフルオロ硼酸テトラブチルアンモニウム)は、Mw=2990g/モル及びMn=2260g/モル(この重量は、ポリスチレン基準物に対して表される)に相当する狭いピークを示した。末端基の分析は、40.9ミリ当量/kgの残留酸官能基及び11.0ミリ当量/kgのアミン官能基の含有量を示した。従って、転化率はほぼ97%であった。重水素化トリフルオル酢酸と重水素化クロロホルムとの1/1混合物(重量)溶液の1H NMR(Bruker300MHz)は、約3重量%の残留カプロラクタム含有量及び星形物の分岐当たり1.8個の平均PA−6ブロック重合度を示した。
例3
ポリエステル又はポリアミドの溶融分析のために一般的に使用されている7.5リットルオートクレーブ内で反応を実施した。
該反応器の装入用ロックを介して次のものを導入した:1840gのオクタデシルアミン(6.84モル)、660gのT4(テトラキス−2,2,6,6,−(β−カルボキシエチル)シクロヘキサノン)(1.71モル)、1.2gのUltranox(商標)236及び2.25gの50%(w/w)次亜燐酸水溶液。このオートクレーブを、乾燥窒素を使用した減圧及び加圧(7bar)を含む連続3サイクルによってパージした。これらのサイクルの後、この系を大気圧に戻し、そして乾燥窒素の穏やかな流れの下で保持した。
この反応素材を50rpmで機械的に撹拌し、そして約150分にわたって100℃から150℃まで徐々に加熱した。次いで、この温度を反応が終了するまで維持した。これらの条件を2時間にわたって維持した後、この系を徐々に減圧して1時間にわたって10mbarの圧力に到達させ、次いでさらに1時間真空下で保持した。最後に、窒素の超過圧力(7bar)で加圧し、そして底弁を徐々に開放して、テフロンフィルムで被覆されたステンレス鋼製のプレート上に重合体を流した。
示差熱分析(10℃/分)は、67.0℃に溶融ピークが存在することを示した。
ゲル透過クロマトグラフィーキャラクタリゼーション(溶離剤:ジクロルメタン+2/1000トリフルオル酢酸無水物+0.005Mフルオロ硼酸テトラブチルアンモニウム)は、Mw=1840g/モル及びMn=1770g/モル(ポリスチレン基準物に対して表される分子量)に相当する狭いピークを示した。
末端基分析は、14.2ミリ当量/kgの残留酸官能基及び9.8ミリ当量/kgのアミン官能基の含有量を示した。従って、転化率はほぼ99%であった。
重水素化トリフルオル酢酸と重水素化クロロホルムとの1/1重量混合物の溶液の1H NMR(Bruker 300MHz)は、ゼロの残留カプロラクタム含有量を示した(検出されず)。
例4
ポリエステル又はポリアミドの溶融合成のために一般的に使用されている7.5リットルオートクレーブ内で反応を実施した。
該反応器の装入用ロックを介して次のものを導入した:1313gのε−カプロラクタム(11.6モル)、1389gのオクタデシルアミン(5.2モル)、498gのT4(1.3モル)、3.0gのUltranox(商標)236及び5.5gの50%(w/w)次亜燐酸水溶液。
次いで、このオートクレーブを、乾燥窒素を使用した減圧及び加圧(7bar)を含む連続3サイクルでパージした。これらのサイクルの後に、この系を大気圧まで戻し、そして乾燥窒素の穏やかな流れの下で保持した。
この反応素材を50rpmで機械撹拌し、そして約250分間にわたって100℃から250℃まで徐々に加熱した。次いで、この温度を反応が終了するまで保持した。これらの状態を1時間保持した後、この系を徐々に減圧して1時間にわたって10mbarの圧力に到達させ、次いでさらに1時間にわたって真空下で保持した。最後に、反応器を窒素雰囲気下に置き(7bar)、そして底弁を徐々に開いて、テフロンフィルムで被覆されたステンレス鋼製のプレート上に重合体を流した。
示差熱分析(10℃/分)は、47.2℃での小さな溶融ピークを示した。
ゲル透過クロマトグラフィーキャラクタリゼーション(溶離剤:ジクロルメタン+2/1000トリフルオル酢酸無水物+0.005Mフルオロ硼酸テトラブチルアンモニウム)は、Mw=4220g/モル及びMn=3630g/モル(この重量はポリスチレン基準物に対して表される)に相当する狭いピークを示した。
末端基分析は、24.8ミリ当量/kgの残留酸官能基及び5.3ミリ当量/kgのアミン官能基の含有量を示した。従って、転化率はほぼ98%であった。
重水素化トリフルオル酢酸と重水素化クロロホルムとの1/1重量混合物の溶液の1H NMR(Bruker300MHz)は、ゼロのカプロラクタム含有量(検出されず)及び星形物の分岐当たり平均1.9個のPA−6ブロック重合度を示した。
例5
ポリエステル又はポリアミドの溶融合成のために一般的に使用されている7.5リットルオートクレーブ内で反応を実施した。
該反応器の装入用ロックを介して次のものを導入した:1467gのε−カプロラクタム(13.0モル)、576gのオクタデシルアミン(2.1モル)、206gのT4(0.5モル)、3.0gのUltranox(商標)236及び5.5gの50%(w/w)次亜燐酸水溶液。次いで、このオートクレーブを、乾燥窒素を使用した減圧及び加圧(7bar)を含む連続3サイクルでパージした。これらのサイクルの後に、この系を大気圧まで戻し、そして乾燥窒素の穏やかな流れの下で保持した。
反応素材を50rpmで機械撹拌し、そして約250分間にわたって100℃から250℃まで徐々に加熱した。次いで、この温度を反応が終了するまで維持した。これらの状態を1時間保持した後、この系を徐々に減圧し、1時間にわたって10mbarの圧力に到達させ、次いでさらに1時間にわたって真空下で保持した。最後に、この反応器を窒素で加圧し(7bar)、そして底弁を徐々に開放して、テフロンフィルムで被覆されたステンレス鋼製のプレート上に重合体を流した。
示差熱分析(10℃/分)は、206.5℃での溶融ピークを示した。ゲル透過クロマトグラフィーキャラクタリゼーション(溶離剤:ジメチルアセトアミド/0.1%のLiBr)は、Mw=12750g/モル及びMn=9910g/モル(この重量はポリスチレン基準物に対して表される)に相当するピークを示した。
末端基分析は、9.4ミリ当量/kgの残留酸官能基及び0.1ミリ当量/kgのアミン官能基の含有量を示した。従って、転化率はほぼ98%であった。
重水素化トリフルオル酢酸と重水素化クロロホルムとの1/1重量混合物の溶液の1H NMR(Bruker 300MHz)は、ゼロの残留カプロラクタム含有量(検出されず)及び星形物の分岐当たり平均5.3個のPA−6ブロックの重合度を示した。
例6
ポリエステル又はポリアミドの溶融合成のために一般的に使用されている7.5リットルオートクレーブ内で反応を実施した。
該反応器の装入用ロックを介して次のものを導入した:1974.0gのε−カプロラクタム(17.5モル)、533gの安息香酸(4.4モル)、693gのハンストマン社製Jeffamine T403(商標)(1.5モル)、3.9gのUltranox(商標)236及び7.1gの50%(w/w)次亜燐酸水溶液。次いで、このオートクレーブを、乾燥窒素を使用した減圧及び加圧(7bar)を含む連続3サイクルでパージした。これらのサイクルの後に、この系を大気圧まで戻し、そして乾燥窒素の穏やかな流れの下で保持した。
反応素材を50rpmで機械撹拌し、そして約250分間にわたって100℃から250℃まで徐々に加熱した。次いで、この温度を反応が終了するまで維持した。これらの状態を1時間保持した後、この系を徐々に減圧し、1時間にわたって10mbarの圧力に到達させ、次いでさらに1時間にわたって真空下で保持した。最後に、この反応器を窒素で加圧し(7bar)、そして底弁を徐々に開放して、テフロンフィルムで被覆されたステンレス鋼製のプレート上に重合体を流した。
示差熱分析(10℃/分)は、181.8℃での溶融ピークを示した。ゲル透過クロマトグラフィーキャラクタリゼーション(溶離剤:ジメチルアセトアミド/0.1%のLiBr)は、Mw=4440g/モル及びMn=2870g/モル(この重量はポリスチレン基準物に対して表される)に相当するピークを示した。
末端基分析は、29.3ミリ当量/kgの残留酸官能基及び80.4ミリ当量/kgのアミン官能基の含有量を示した。従って、転化率はほぼ93%であった。
重水素化トリフルオル酢酸と重水素化クロロホルムとの1/1重量混合物の溶液の1H NMR(Bruker 300MHz)は、ゼロの残留カプロラクタム含有量(検出されず)及び星形物の分岐当たり平均2.3個のPA−6ブロックの重合度を示した。
例7
例2及び5の星形添加剤を粗挽きし、そして所望の割合でPA−6,6の顆粒と予備ブレンドした。
PA−6,6は次のように定義される:137の粘度指数(90%蟻酸中25℃で測定される(ISO307))、53ミリ当量/kgのアミン末端基含有量及び72ミリ当量/kgの酸末端基含有量。
50重量%のガラス繊維(オーエンズコーニング123)と、PA−6,6マトリックスであってこれに例2及び5の星形構造物の可変量が添加されたものとを含有する組成物を、二軸押出機中で280℃の温度で溶融ブレンドすることによって製造した。次いで、予備ブレンドされたPA−6,6+星形添加剤を二軸ヘッドに導入し、ガラス繊維を溶融流れとして導入した。
また、PA−6,6及び50重量%のガラス繊維を主体とする熱可塑性組成物からなる対照物も製造した。
これらの組成物の流動学的特性及び機械的性質を表1に与える。
次の試験を実施した:
・本発明に従う組成物及び対照組成物の流動性を定量化するためのスパイラル試験ST(メルトフローインデックス):
300℃のバレル温度、80℃の型温度及び1500barの射出圧力を有するDEMAG H200−80成型機内で、マトリックスM/星形組成物又はM対照組成物の顆粒を溶融させ、そして2mmの厚さ及び4mmの直径の、半円形断面を有する螺旋型の型に注入した。注入時間は0.5秒であった。この結果は、適正に組成物で満たされる型の長さとして表される。この試験で評価された組成物は、全て、マトリックスに対して0.1%以下に相当する成形前水分率を有していた。
・機械的試験:
機械的性質は、ノッチなし衝撃試験(ISO 179/leU)及びノッチ付き衝撃試験(ISO 179/leA)によって評価した。
Figure 2006517596
例1及び2のPA−6,6/星形組成物を紡糸したときの充填圧力(紡糸口金ヘッドの)の減少の測定
使用したナイロン−6,6は、二酸化チタンを含有しない、2.5の相対粘度(96%硫酸中10g/Lの濃度で測定される)を有するものであった。星形添加剤を、二軸押出機を使用して粉末ブレンド、次いで溶融ブレンドを行うことによってPA−6,6に取り入れた。次いで、このブレンドを、10本のフィラメント当たり90dtexの連続マルチフィラメント糸を得るように、800m/分の第1引取点での粘度で溶融紡糸した。
紡糸温度/圧力及び操作条件並びに得られた糸の特性を以下に与える:
・紡糸操作:切断なし
・紡糸口金圧力:35bar
・PA−6,6への星形添加剤取り込み率:5重量%、
・二軸押出機の加熱:285℃、
・紡糸口金ヘッドの加熱:287℃。
マルチフィラメント又は糸は、10本の撚り糸からなり(10個の穴を有する紡糸口金)、そして撚り糸の直径は約30μmであった。
充填圧力(紡糸口金ヘッド)の減少をDynisco(0〜350bar)圧力探触子を使用して測定した。
得られた結果を以下の表2に与える。
Figure 2006517596
例1及び2のPA−6,6/星形添加剤の糸試料の水に対する挙動についてのキャラクタリゼーション
このキャラクタリゼーションを、10本の撚り糸からなるマルチフィラメントへの水の毛管吸水によって実施した。非円筒形の毛管が撚り糸(典型的には3本の撚り糸)であって水が該水と撚り糸との間で接触角θで上昇し得るものの間で形成される。この角度θは、糸の表面の親水性/疎水性の特徴である。この測定法の原理については、文献:「A.Perwuelz,P.Mondon及びC.Caze,J.Textile Res.,70(4),333,2000」を参照されたい。毛管ネットワークへの液体の浸透は、毛管力と重力との間の拮抗によって左右される。この毛管ネットワークは、ここでは、R.ウォッシュバーンの法則:
2=(Rγcosθ/2η)t
(式中、
hは液体が上昇した高さ(m)であり、
tは時間(秒)であり、
Rは毛管の半径(m)であり、
ηは液体の粘度(Pa.s)であり、
γは液体の表面張力(N/m)であり、
θは液体と固体との間の接触角である。)
が適用される相当半径を有する円筒形毛管の集合体として成形されたマルチフィラメントの撚り糸間で形成された。
これらのフィラメントと別のものとを同一の液体(水)を使用して吸水について比較した。その結果、λとηは、Rも同様であるが、これらのマルチフィラメントの構成でそれぞれの試料について同一であった。cosθの値、しかして様々なマルチフィラメントの親水性/疎水性を、次式:
2=(A cosθ)t
(ここで、Aは定数である。)
を使用して比較した。
実験したマルチフィラメントは、全て約30μmの10本の撚り糸からなっていた。これらのものは寸法調整されていなかった。これらの糸を少なくとも48時間状態調整してから、制御された温度/湿気条件(22℃/50%相対湿度)下で実験を開始した。
図1に示される吸水を視覚化するために使用した構成は次の通りであった:マルチフィラメントによって形成された試験されるべき糸を、滑車方式及び該糸のそれぞれの末端に取り付けられた2個の20gの分銅を使用して引っ張った。この糸を、吸水を視覚化するように着色された水溶液に浸漬した。選択した染料(ポリアミドと相互作用しなかったもの)は、0.2%濃度のメチレンブルーであった。毛管上昇をビデオレコーダー及びタイマー付きスクリーンに接続されたカメラで撮影した。この実験のゼロ時間は、糸が着色溶液に浸漬された時に相当した(図2a及び2b)。
試験した全ての糸について、毛管上昇の最初の2分間にわたって吸水速度がウォッシュバーンの法則に従っていることを確認した。直線h2=f(t)に対して得られた回帰係数は、常に0.99以上であった。その結果、試験した様々なマルチフィラメントは、全て、同一の半径Rを有する毛管の集合体によって作製できた。
これらの比較については、直線h2=f(t)の傾きを比較するのに十分なものであった。
対照の糸及び添加剤を有する糸について得られた結果(5〜7の実験について平均されている)を以下の表3に与える。
Figure 2006517596
これは、直線h2=f(t)の傾きがアルキル官能化星形ポリアミドを含有する糸について実質的に小さいことを示しており、そしてこれは、さらに小さいcosθ、即ちさらに大きいぬれ角θを意味する。従って、官能化星形ポリアミドを含有する糸は、その表面がPA−6,6の対照の糸よりも疎水性である。
例3〜6の高分子量PA−6/星形添加剤からなる組成物を紡糸したときの充填圧力(紡糸口金ヘッドの)の減少の測定
使用したナイロン−6は、二酸化チタンを含有せず、4.0の相対粘度(96%硫酸中10g/Lの濃度で測定される)を有する高分子量PA−6であった。
星形添加剤を、二軸押出機を使用して粉末ブレンド、次いで溶融ブレンドを行うことによって高分子量PA−6に取り入れた。次いで、このブレンドを、10本のフィラメント当たり220dtexの連続マルチフィラメント糸を得るように、500m/分の第1引取点での速度で溶融紡糸した。
紡糸温度/圧力及び操作条件並びに得られた糸の特性を以下に与える:
・紡糸操作:切断なし
・紡糸口金圧力:35bar
・二軸押出機の加熱:315℃、
・紡糸口金ヘッドの加熱:296℃。
マルチフィラメント又は糸は、10本の撚り糸からなり(10個の穴を有する紡糸口金)、そして撚り糸の直径は約50μmであった。
充填圧力(紡糸口金ヘッド)の減少をDynisco(0〜350bar)圧力探触子を使用して測定した。
得られた結果を以下の表4に与える。
Figure 2006517596
例3〜5の高分子量PA−6/星形添加剤からなる糸試料の水に対する挙動についてのキャラクタリゼーション
このキャラクタリゼーションを、上記と同一のプロトコルに従って、10本の撚り糸からなるマルチフィラメントへの水の毛管吸水によって実行した。
対照の糸及び添加剤を有する糸について得られた結果(3〜5の実験について平均されている)を以下の表5に与える。
Figure 2006517596
直線h2=f(t)の傾きがアルキル官能化星形ポリアミドを含有する糸について実質的に小さいことが分かるが、これは、さらに小さいcosθ、即ちさらに大きいぬれ角θを意味する。従って、アルキル官能化星形ポリアミドを含有する糸は、その表面が高分子量PA−6対照糸よりも疎水性である。
糸への水の毛管吸水を視覚化させるために使用される装置を示す図である。 毛管上昇実験の開始を示す図である。 実験中の毛管上昇を示す図である。
符号の説明
1 糸
2 浴

Claims (25)

  1. 少なくとも1種の重合体マトリックスと少なくとも1種の添加剤とを含む組成物において、該添加剤が、
    (a)次式(I):
    1−Xn (I)
    の多官能性化合物、
    (b)随意として、次式(II):
    X−R2−Y (II)
    の二官能性単量体又は相当する環状形態、
    (c)次式(III):
    3−Y (III)
    の一官能性化合物
    (これらの式において、
    ・R1は炭化水素基及び/又はシリコーンを表し、
    ・R2は炭化水素基を表し、
    ・X及びYは互いに反応して共有結合を形成することのできる拮抗反応性官能基であり、
    ・nは3〜50であり、
    ・R3は脂肪族、脂環式及び/又は芳香族炭化水素基及び/又はシリコーン基を表し、ここで、該R3基は1個以上のヘテロ原子を含むことができるが、ただし、ポリアルキレンオキシドを除くものとする)
    からなる化合物のブレンドの反応によって得られた、少なくとも1種の重合体マトリックスと少なくとも1種の添加剤とを含む組成物。
  2. YはXがカルボン酸官能基を表すときにはアミン官能基であり、又はYはXがアミン官能基を表すときにはカルボン酸官能基であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 一般式(I)の多官能性化合物が、2,2,6,6−テトラ(β−カルボキシエチル)シクロヘキサノン、ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸、ニトリロトリアルキルアミン、トリアルキレンテトラアミン及びテトラアルキレンペンタアミン、4−アミノエチル−1,8−オクタンジアミン、3,5,3',5'−ビフェニルテトラカルボン酸、フタロシアニン及びナフタロシアニンから誘導された酸、3,5,3',5'−ビフェニルテトラカルボン酸、1,3,5,7−ナフタリンテトラカルボン酸、2,4,6−ピリジントリカルボン酸、3,5,3',5'−ビピリジルテトラカルボン酸、3,5,3',5'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、1,3,6,8−アクリジンテトラカルボン酸、トリメシン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、1,3,5−トリアジン、1,4−ジアジン、メラミン、2,3,5,6−テトラエチルピペラジンから誘導された化合物、1,4−ピペラジン、テトラチアフルバレン、2,4,6−トリ(アミノカプロン酸)−1,3,5−トリアジン(TACT)、ポリアルキレンオキシド及び/又はそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 一般式(II)の二官能性化合物が、ε−カプロラクタム及び/又はその相当するアミノ酸、アミノカプロン酸、p−アミノ安息香酸又はm−アミノ安息香酸、11−アミノウンデカン酸、ラウリルラクタム及び/又はその相当するアミノ酸、12−アミノドデカン酸、カプロラクトン、6−ヒドロキシヘキサン酸並びにそれらのオリゴマー及び/又は混合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 一般式(III)の一官能性化合物が、一酸若しくはモノアミン脂肪族化合物、モノアミン若しくは一酸芳香族化合物、モノアミン若しくは一酸シリコーンオイル、モノアミン若しくはモノカルボン酸有機燐化合物、モノアミン若しくはモノカルボン酸有機スルホン化合物、モノアミン若しくはモノカルボン酸第四アンモニウム化合物及び/又はそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 一般式(III)の一官能性化合物が、n−ヘキサデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−ドデシルアミン、ベンジルアミン、ポリジメチルシロキサンモノプロピルアミン、アミノメチルホスホン酸、スルファニル酸、スルホ安息香酸、ベタイン及び/又はそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 添加剤が0〜200の全重合度を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. 添加剤が500〜20000g/モルの分子量を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. 添加剤が0〜100ミリ当量/kgの酸又はアミン末端基含有量を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
  10. 添加剤が、1〜60重量%の式(I)の多官能性化合物、0〜95重量%の式(II)の二官能性単量体及び3〜90重量%の式(III)の一官能性化合物を少なくとも含む化合物のブレンドの反応によって得られたことを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
  11. 添加剤が、5〜20重量%の式(I)の多官能性化合物、20〜80重量%の式(II)の二官能性単量体及び10〜70重量%の式(III)の一官能性化合物を少なくとも含む化合物のブレンドの反応によって得られたことを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
  12. 重合体マトリックスが、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、(メタ)アクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド、ポリフタルアミド(AMODEL)若しくはポリアリールアミド(IXEF)のような半芳香族ポリアミド、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリ塩化ビニル(PVC)並びにそれらの共重合体及び/又はブレンドよりなる群から選択される少なくとも1種の重合体からなることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
  13. 熱可塑性マトリックスが、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−4、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−4,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12、ナイロン−6,36、ナイロン−12,12並びにそれらの共重合体及び/又はブレンドよりなる群から選択される少なくとも1種の(コ)ポリアミドからなることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の組成物。
  14. 重合体マトリックスが該マトリックスの総量に対して0.1〜20重量%の添加剤を含有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の組成物。
  15. 重合体マトリックスが該マトリックスの総量に対して1〜10重量%の添加剤を含有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の組成物。
  16. 添加剤が重合体マトリックスとブレンドされたことを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の組成物の製造方法。
  17. 添加剤を重合前又は重合中に重合体マトリックスの単量体とブレンドすることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の組成物の製造方法。
  18. 重合体マトリックス中の添加剤濃厚物を該重合体マトリックスにブレンドすることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の組成物の製造方法。
  19. 請求項1〜15のいずれかに記載の組成物を成形することによって得られた物品。
  20. 前記物品が糸、繊維、薄膜、フィラメント又は成形物品であることを特徴とする、請求項19に記載の物品。
  21. 請求項1〜11のいずれかに記載の添加剤
    (前記式中、
    ・R1は炭化水素基及び/又はシリコーンを表し、
    ・R2は炭化水素基を表し、
    ・X及びYは互いに反応して共有結合を形成することのできる拮抗反応性官能基であり、
    ・nは3〜50であり、
    ・R3は脂肪族、脂環式及び/又は芳香族炭化水素基及び/又はシリコーン基を表し、ここで、R3基は1個以上のヘテロ原子を含むことができるものとする)
    の、重合体マトリックスの流動学的挙動を改変させるための使用。
  22. 請求項1〜11のいずれかに記載の添加剤
    (前記式中、
    ・R1は炭化水素基及び/又はシリコーンを表し、
    ・R2は炭化水素基を表し、
    ・X及びYは互いに反応して共有結合を形成することのできる拮抗反応性官能基であり、
    ・nは3〜50であり、
    ・R3は疎水性の脂肪族、脂環式及び/又は芳香族炭化水素基及び/又はシリコーン基を表し、ここで、該R3基は1個以上のヘテロ原子を含むことができるものとする)
    の、重合体マトリックスの疎水性を改変させるための使用。
  23. 式(III)の一官能性化合物が、一酸若しくはモノアミン脂肪族化合物、モノアミン若しくは一酸芳香族化合物、モノアミン若しくは一酸シリコーンオイル及び/又はそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項22に記載の使用。
  24. 請求項1〜11のいずれかに記載の添加剤
    (前記式において、
    ・R1は炭化水素基及び/又はシリコーンを表し、
    ・R2は炭化水素基を表し、
    ・X及びYは互いに反応して共有結合を形成することのできる拮抗反応性官能基であり、
    ・nは3〜50であり、
    ・R3は親水性の脂肪族、脂環式及び/又は芳香族炭化水素基を表し、ここで、該R3基は1個以上のヘテロ原子及び/又はホスホン酸、燐酸、スルホン酸及び/又は第四アンモニウム官能基を含むことができるが、ただし、ポリアルキレンオキシドを除くものとする)
    の、重合体マトリックスの親水性を改変させるための使用。
  25. 式(III)の一官能性化合物が、モノアミン若しくはモノカルボン酸有機燐化合物、モノアミン若しくはモノカルボン酸有機スルホン化合物、モノアミン若しくはモノカルボン酸第四アンモニウム化合物及び/又はそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項24に記載の使用。
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