JP2006505283A - 高速処理自動化核酸単離及び定量法 - Google Patents
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Abstract
いくつかの遺伝子を一度に分析するための検体準備の間十分な量の高品質RNAの抽出及び維持のためのコンピューター分析に支援された高速処理RNA実験装置プロトコールが提供されている。RNAの存在を評価しそして最終的に薬物の有効性を試験するために、本発明は複雑な生物学的構築から正確なRNAデータを提供するのに十分な量でRNAを抽出する、RNA及び必要な試薬を0から10℃の間の温度に維持する装置にRNAを移動する、そしてコンピューター支援数学的分析によりRNAを分析する段階を含む。
Description
関連出願の相互参照
本出願は合衆国法典Title35,§119(e)(1)の下に米国仮特許出願番号60/425,136及び60/425,139、出願日2002年11月8日の優先権を主張する。
本出願は合衆国法典Title35,§119(e)(1)の下に米国仮特許出願番号60/425,136及び60/425,139、出願日2002年11月8日の優先権を主張する。
医薬研究の重要な領域は遺伝子発現の測定である。薬理学的製品のインビボ実験において細胞機能及び遺伝子発現の正確な分析により有効性及び安全性は決定する。特定の遺伝子の発現はしばしば患者に製品を投与する有効性又はリスクを示す。
ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)は時間を要するクローニング、スクリーニング及び核酸精製プロトコールを必要とせずに複雑な遺伝子検体から特定の核酸配列を増幅しそして次いで同定する迅速な手段を提供することにより遺伝子研究に大変革を起こした。PCRは、当初ここに引用文献として取り入れた米国特許番号4,683,195,4,683,202,及び4,965,188の中にMullis et al.により開示されそして請求された。その時以来、PCRに使用しうる試薬、装置及び技術にかなりの進歩があった。この進歩はPCR反応の有効性及び有用性の両面で増加し、膨大な数の科学的応用及び状態への適用を生じた。
最も初期のPCR技術は定量的方法よりも定性的及び調製的方法を指向していた。PCRは、所与のDNA配列がいずれかの量で存在するか否かを決定するために、又はさらに操作するために十分な量の特定の核酸配列を得るために使用された。元来、PCRは典型的に検体中の特定のDNA又はRNAの量を測定するために使用されたのではない。近年になって初めて定量的PCRは核酸研究の前線に現れた。
薬物の有効性及び安全性を試験する際に、PCR分析のためにDNAは必要であるが、遺伝子発現の最も正確な指標はmRNAである。DNAからタンパク質に至る経路には多数の段階があり、そしてその全ては原理的に調節することができる。細胞はタンパク質の生成を以下により調節している:1)しばしば所与遺伝子が転写される時期及び方法を調節する(転写調節)、2)一次RNA転写物がスプライス又は他のプロセシングを受ける方法を調節する(RNAプロセシング調節)、3)細胞の核の中で完成したmRNAのどれを細胞質へ運び出すか選択する(RNA輸送調節)、4)細胞質内のどのmRNAをリボソームにより翻訳するか選択する(翻訳調節)、5)細胞質中のあるmRNA分子を選択的に不安定化する(mRNA分解調節)、6)作られた後に特定のタンパク質分子を選択的に活性化、不活性化又は局在化する(タンパク質活性調節)。Molecular Biology of the Cell,3rdEd.at403.遺伝子の発現に関係するこれ等の段階は全て原理的には調節することができるが、殆どの遺伝子の場合に、転写調節が最高であり、RNA転写の開始は調節の最も重要な点である。同文献。従って、薬理学的製品の実験において遺伝子発現を測定するためにmRNAを精製しそしてcDNAクローンを作製する。
cDNAクローンへのRNAの増幅はPCR増幅の開始に先立つ逆転写段階を含めて行われる。逆転写酵素(「RT」)はmRNA鋳型及びプライマーを使用してcDNA鎖を合成するために使用されるDNAポリメラーゼであり、そしてしばしば遺伝子発現を測定するためにPCRと一緒に使用される。この操作はRT−PCRとして知られている。mRNAを精製し、cDNAを作りそしてcDNAを増幅することにより、遺伝子発現は測定される。
一段階RT−PCR操作において、逆転写酵素、taqポリメラーゼ、プライマー、dNTP及びmRNAは同じ試験管に加えられそしてその他の試薬の除去又は追加をせずに逆転写及び増幅が生じる。二段階RT−PCRにおいては、cDNAを作るために逆転写酵素、mRNA,dNTP,及びプライマーが使用される。このcDNAを新しい試験管に移しそしてプライマー、dNTP,プローブ及びTaqポリメラーゼを一緒に加えてDNAを増幅することができる。二段階プロトコールは、試薬を加える間検体を空気に曝す必要があるので、汚染を生じやすい。
さらに、逆転写酵素は、約10℃を超えると分解を始める熱感受性酵素である。この酵素の最適活性は37から48℃において生じるが、この温度において酵素は急速に分解する。逆転写は37から48℃の間で行われるものであるとしても、この逆転写酵素は長時間高温に置くと活性を失う。逆転写酵素は4℃で保存した場合すくなくとも8時間は活性を維持する。しかし、48℃の温度では30分以内に活性は失われるであろう。
RNAは熱又は高いpHに曝されると分解するので、室温ではmRNAは直ちに使用しない場合には変性する可能性がある。アルカリ加水分解によるRNA分解は熱により加速される。RNアーゼ阻害薬をmRNAの保護のために加えることができるが、RNアーゼが混入してmRNAを分解する可能性はある。RNAが分解された場合には、不正確な分析が行われる。従って、RNAを低温に維持して分解を少なくする。
また、室温においてtaqポリメラーゼの作用がPCRの開始の前に始まることがある。これが生じた場合には、少なくとも部分的に配列のプライミング(又はミス−プライミングのためにPCRの収量及び特異性は減少する。従って、早すぎるtaqポリメラーゼの作用は遺伝子発現の分析において不正確な結果を与える。
多忙な高速処理RNA実験室において、逆転写酵素、taqポリメラーゼ、プライマー、dNTP,mRNA及びその他の成分はしばしば多数のラックの試験管及び/又はプレートに同時に加えられる。良くあることだが数多くの理由によりRT PCR反応により複雑な遺伝検体から特定の核酸配列を増幅し、次いで同定する際に遅延を生じる。室温においてプレート及びラックの試験管を増幅待ちに立てることは発現分析の結果を損なうことになりやすい。
さらに、使用した方法に関係なく、最終結果は同じであり、蛍光対サイクル数の図が要求される。このデータをさらに分析することにより検体中に存在するRNAの定量値が導かれる。検体の増幅に成功した場合には、増幅が実験の背景ノイズ以上に検出出来ない時期、指数的増幅の時期及び増幅がプラトーに達した時期からなるS字状の図を生じるであろう。データを分析するために、実験の背景ノイズより大きい閾値が選択される。各増幅曲線を分析して曲線が閾値より上に上昇する点を決める。これが生じるサイクルとして記録され、閾値サイクル(CT)として知られている。
ここに引用して取り入れたABI Prisim 7700 Sequence Detection SystemのためのUser Bulletin #2に最初に公開されたように、直線範囲(又は指数相)において閾値サイクルは検体中のRNAの量に逆比例する。値は外部から加えた標準の系統希釈の増幅から得た閾値サイクルの図と比較することにより実験検体中のRNA濃度を決定することができる。外部から加えた標準の絶対量が分かっている場合には、実験検体中のRNAの絶対量を決定することができる。しかし、標準も濃度が分からない場合があるが、そのような場合には相対的定量値が得られるであろう。
標準曲線を使用するには外部から加えた核酸の増幅を必要とし、必要な増幅の総計が増加しそして実験の処理速度が低下する。さらに、異なる検体間の核酸の質及び量の変動のために、内因性の対照と核酸の量を比較することが便利であることがしばしばある。内因性の対照が存在する場合には、相対的量は実験検体及び内因性対照の間の閾値サイクルの相違を数学的に分析することにより得ることができるので、標準曲線を必要とせずそして実験において必要な増幅の総数を減少する。この数学的分析は研究者によって行われるので、調製し、印刷しそして分析するのに数週間を要することがある。
今日の薬物発見過程の高速処理条件に適合する分析のためのデータの自動化された処理方法はない。さらに、特定のDNA又はRNA転写物を検出するための高速処理実験の結果を処理し分析する有効にして効率の良い方法はない。
したがって、殆どの実験室はマイクロアレイグループの要求を充たすために多数のRNAを単離することに的を絞っている。しかし、多忙な実験室にとって、これは実用的でない。したがって自動化された方法により数種の遺伝子を一度に正確に分析するために高品質のRNAを十分な収量で作るために実験室で使用される高速処理の単離及び分析プロトコールに対するニーズは存在する。
発明の要約
十分な量の高品質のRNAを抽出しそして検体を調製しそして正確な結果得るまで維持し、そして一度に数種の遺伝子の分析をするための高速処理RNA実験室プロトコールが提供される。本発明は、RNAデータを提供するために複雑な生物学的構築から十分な量でRNAを抽出し、このRNAを約0から10℃の間の温度にRNA及び必要な試薬を維持する装置に移し、そしてデータをコンピューター支援数学的分析によりRNAレベル及び機能を分析する段階を含むRNAの分析方法である。RNAは次いで自動化核酸処理装置において抽出されそして精製される。
十分な量の高品質のRNAを抽出しそして検体を調製しそして正確な結果得るまで維持し、そして一度に数種の遺伝子の分析をするための高速処理RNA実験室プロトコールが提供される。本発明は、RNAデータを提供するために複雑な生物学的構築から十分な量でRNAを抽出し、このRNAを約0から10℃の間の温度にRNA及び必要な試薬を維持する装置に移し、そしてデータをコンピューター支援数学的分析によりRNAレベル及び機能を分析する段階を含むRNAの分析方法である。RNAは次いで自動化核酸処理装置において抽出されそして精製される。
本発明の高速処理RNA実験装置は、複雑な生物学的構築から核酸を抽出および単離する装置、該RNA検体を約0から10℃の間の温度に維持する装置、及び情報表示装置とともに使用するためのコンピューターが読み取れるプログラムを含む。この該コンピューターが読み取れるプログラムはコンピューターに該RNA検体の閾値サイクル値、デルタCT,デルタデルタCT及び相対的転写変化(XRel)を計算させそして表示させる。本発明の実験装置は好ましくは該複雑な生物学的構築からmRNAを単離するための自動化核酸処理装置及び逆転写及びPCR増幅のためのRNA検体を調製するための自動化液体操作装置も含むことができる。高速処理RNA実験装置はリアルタイム定量的PCR増幅システムも含むことができる。
遺伝子発現の分析に使用する動物のDNA,RNA,mRNA,rRNA又はtRNAのような遺伝分子の抽出及び単離のための装置は複雑な生物学的構築の細胞を破壊するための部品、該複雑な生物学的構築を保持するための容器、その容器はその容器内を該部品が自由に動くことができるように設計されており、そして容器に力を適用して複雑な生物学的構築が液状化されるかまたは粉末化されて遺伝分子をそのまま放出するための手段からなる。
約0から10℃の間の温度にRNA検体を維持する装置は、複数のウエルを持ち、それぞれのウエルは上部が開いた筒で下端は閉じた円錐でありそして該ウエルと本質的に同じ形の生物学的検体の容器を納めている新規金属ブロックを含む。各ウエルは検体の準備及び逆転写およびポリメラーゼ連鎖反応分析の開始まで容器中の生物学的検体の温度を維持しそして自動化液体操作装置と連結するのに有用である。
RNA検体を約0から10℃の間の温度に維持するために使用することができるその他の装置は、インキュベーター、定量分析機器、及びプレートをインキュベーターへそしてそこから定量分析機器へそしてそこからの移送機構(機構)を含む。プレート(時には「マイクロプレート」と呼ばれる)は約10℃未満の温度において定量分析機器の中で分析に先立ってインキュベーターの中に列を成して維持される。機構はプレートを液体操作装置から、又は列を成すことができるプレート棚から動かし、そしてプレートをインキュベーターに移送する。次いで、プレートは機構によりインキュベーターから移動され、そして定量分析機器に入れられる。
本発明の実験装置は二次元配置のプレートからRNAを検出する実験を分析するためのコンピューターソフトウエアも有している。コンピューターが読み取れる媒体は検体中のRNAを検出するための実験を分析するコンピューターシステムを管理するための指令を含んでいる。コンピューターに使用しうる媒体はプレートのウエルの色素層の中に含まれる検体中のRNAの存在を検出するためにこの中に具体化したコンピューターが読み取れるプログラムコードを有している。コンピューターによって読み取れるプログラム保存装置は、コンピューターによって実施される指令のプログラムを確実に具体化し、そして検体中のRNAの存在を分析するための方法段階を実行する。データ構造を含むコンピューターが読み取れる媒体も提供される。コンピュータープログラムによりアクセスするための保存データのメモリーはデータ構造も含む。
複雑な生物学的構築からのRNAの抽出、RNA及び試薬の温度を約0から10℃の間に維持すること、及びコンピューターソフトウエアの支援による分析の準備は極めて有効な高速処理RNA実験装置を提供する。この実験装置の焦点はサンプリングのためのRNAの大量抽出ではない。むしろ、複数遺伝子転写のために十分な量の高品質RNAが必要でありそして速やかに分析される。
図の詳細な説明
本発明のよりよい理解のためにそして本発明がどのようにして有効に実施されうるか例を以って示すために、図の対応する番号は対応する部分に関係する付属した図に沿って本発明の詳細な説明がなされる:
図1は二次元配置プレートのRNA又はDNAを検出するための実験を分析するための本発明のコンピューターシステムに使用された全体的方法を示す論理フローチャートである。
図2はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ1、実験情報を示す論理フローチャートである。
図3はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ2、プレート情報を示す論理フローチャートである。
図4はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ3、プレートレイアウトを示す論理フローチャートである。
図5はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ4、グループ情報を示す論理フローチャートである。
図6はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ5、ファイル情報を示す論理フローチャートである。
図7はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ6、生データ及び概要管理を示す論理フローチャートである。
図8はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ7、計算を示す論理フローチャートである。
図9はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ8、印刷を示す論理フローチャートである。
図10はすり潰し部品をつけた密封容器の断面図を示す。
図11は液状化/粉末化部品をつけた密封容器の透視図を示す。
図12は本発明に関連して使用するのに適したフリーザーミルの透視図を示す。
図13は本発明に関連して使用するのに適したミキサーミルの透視図を示す。
図14は本発明に関連して使用するのに適した組織粉砕機の透視図を示す。
図15は本発明の高速処理RNA実験装置の第一の態様の全体的フローチャートである。
図16は液状化組織調製のフローチャートである。
図17はABI 6700核酸調製機のフローチャートである。
図18はABI 6100核酸調製機のフローチャートである。
図19はTaqman分析のための検体調製操作のフローチャートである。
図20はABI 7900又はABI 7700装置で行われたRNA分析のフローチャートである。
図21Aはポリエチレン試験管に適した金属ブロックの透視図である。
図21Bは96ウエル様式に適した金属ブロックの透視図である。
図22は金属ブロック及び生物学的検体容器の分解図である。
図23は金属ブロックの断面図である。
図24は本発明に関連して使用するのに適した液体操作装置の透視図である。
本発明のよりよい理解のためにそして本発明がどのようにして有効に実施されうるか例を以って示すために、図の対応する番号は対応する部分に関係する付属した図に沿って本発明の詳細な説明がなされる:
図1は二次元配置プレートのRNA又はDNAを検出するための実験を分析するための本発明のコンピューターシステムに使用された全体的方法を示す論理フローチャートである。
図2はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ1、実験情報を示す論理フローチャートである。
図3はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ2、プレート情報を示す論理フローチャートである。
図4はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ3、プレートレイアウトを示す論理フローチャートである。
図5はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ4、グループ情報を示す論理フローチャートである。
図6はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ5、ファイル情報を示す論理フローチャートである。
図7はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ6、生データ及び概要管理を示す論理フローチャートである。
図8はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ7、計算を示す論理フローチャートである。
図9はコンピューターシステムに使用された全体的方法のステップ8、印刷を示す論理フローチャートである。
図10はすり潰し部品をつけた密封容器の断面図を示す。
図11は液状化/粉末化部品をつけた密封容器の透視図を示す。
図12は本発明に関連して使用するのに適したフリーザーミルの透視図を示す。
図13は本発明に関連して使用するのに適したミキサーミルの透視図を示す。
図14は本発明に関連して使用するのに適した組織粉砕機の透視図を示す。
図15は本発明の高速処理RNA実験装置の第一の態様の全体的フローチャートである。
図16は液状化組織調製のフローチャートである。
図17はABI 6700核酸調製機のフローチャートである。
図18はABI 6100核酸調製機のフローチャートである。
図19はTaqman分析のための検体調製操作のフローチャートである。
図20はABI 7900又はABI 7700装置で行われたRNA分析のフローチャートである。
図21Aはポリエチレン試験管に適した金属ブロックの透視図である。
図21Bは96ウエル様式に適した金属ブロックの透視図である。
図22は金属ブロック及び生物学的検体容器の分解図である。
図23は金属ブロックの断面図である。
図24は本発明に関連して使用するのに適した液体操作装置の透視図である。
発明の詳細な説明
本発明はRNAの新規分析法を応用する高速処理RNA実験装置である。本発明の実験装置において、その方法は複雑な生物学的構築から正確なRNAデータを提供するために十分な量でRNAを抽出し、RNA及び必要な試薬を約0から10℃の間の温度に維持する装置にそのRNAを移し、そしてコンピューター支援数学的データ分析によりRNAのレベル及び機能を分析する段階を含む。複雑な生物学的構築は粉末化するか又は液状化することができる。RNAは次いで自動化核酸処理装置で単離されそして精製される。
本発明はRNAの新規分析法を応用する高速処理RNA実験装置である。本発明の実験装置において、その方法は複雑な生物学的構築から正確なRNAデータを提供するために十分な量でRNAを抽出し、RNA及び必要な試薬を約0から10℃の間の温度に維持する装置にそのRNAを移し、そしてコンピューター支援数学的データ分析によりRNAのレベル及び機能を分析する段階を含む。複雑な生物学的構築は粉末化するか又は液状化することができる。RNAは次いで自動化核酸処理装置で単離されそして精製される。
本発明の高速処理RNA実験装置は複雑な生物学的構築から核酸を抽出しそして単離するための装置、該RNA検体を約0から10℃の間の温度に維持するための装置、及び情報表示装置とともに使用するためのコンピューターが読み取ることができるプログラムを含む。このコンピューターが読み取れるプログラムはコンピューターにRNA検体の閾値サイクル値、デルタCT,デルタデルタCT及び相対的転写変化(XRel)を計算させる。本発明の実験装置は好ましくは複雑な生物学的構築からmRNAを単離するための自動化核酸処理装置及び逆転写及びPCR増幅のためのRNAを調製するための自動化液体操作装置も含むことができる。高速処理RNA実験装置はさらにリアルタイム定量的PCR増幅システムも含む。
その全体をここに取り入れた米国特許出願番号60/360,136、2002年2月26日出願、米国特許出願番号60/411,174、2002年9月17日出願、米国特許出願番号60/411,175、2002年9月17日出願及び米国特許出願番号未定、2002年10月/11月 出願に記述されているように、そしてこの発明の理解を助けるために、多数の用語を以下に定義する。ここに定義される用語は本発明に関係する分野の当業者により一般に理解されているような意味を有する。”a”,”an”及”the”のような用語は単に一つのものを言うことを意図せず、説明のために特定の例を使用することができる一般的クラスを含む。ここの用語法は発明の特定の態様を記述するために使用されるが、請求項に示す以外は、その使用はこの発明を限定しない。
本明細書を通して以下の省略が使用される:
CTは閾値サイクル値を意味し、基線を越えるシグナル強度又は蛍光の増加が検出されるときのPCRのサイクルである。
CVは同一の群表示、検体ID,及び遺伝子を入れた重複実験のセットに対して計算された変動計数を意味する。
[数1]
ΔCT(「デルタCT」とも言う)=平均(検体FPRに対するCT値)−平均(内因性対照FPRのCT値)
ΔCT平均基剤(比較群)=平均(比較群におけるFPRセットの全ての増幅に対するΔCT)
ΔCT中央値基剤(比較群)=中央値(比較群におけるFPRセットの全ての増幅に対するΔCT)
ΔΔCT(「デルタデルタCT」とも言う)=(検体、治療又は病気のΔCT)−ΔCT中央値基剤(比較群)
Eは各実験に対する増幅の効率を意味し、1(一)と仮定する。
FPRセットは遺伝子の存在を同定するための前進プライマー、プローブ、及び逆プライマーのセットを意味する。
−RTはマイナス逆転写酵素、RNAの中にDNA汚染があるか否かを決定するために使用される増幅を意味する。−RTウエルはRNA及びFPRセットを含むが、逆転写酵素は含まない。マイナス逆転写酵素ウエルは−RTウエルと同じRNA及びFPRセットを有する検体ウエルと関係する。
NTCは無鋳型対照を意味しそしてRNAを含まないウエルである。
PCRはポリメラーゼ連鎖反応を意味する。
Rn、正規化レポーターシグナルでありそしてレポーター色素のシグナル活性を不活性対照色素のシグナル活性で割って決められる。
RTは逆転写酵素を意味する。
XRelは相対的転写変化又は遺伝子の相対的発現レベルを意味する。
CTは閾値サイクル値を意味し、基線を越えるシグナル強度又は蛍光の増加が検出されるときのPCRのサイクルである。
CVは同一の群表示、検体ID,及び遺伝子を入れた重複実験のセットに対して計算された変動計数を意味する。
[数1]
ΔCT(「デルタCT」とも言う)=平均(検体FPRに対するCT値)−平均(内因性対照FPRのCT値)
ΔCT平均基剤(比較群)=平均(比較群におけるFPRセットの全ての増幅に対するΔCT)
ΔCT中央値基剤(比較群)=中央値(比較群におけるFPRセットの全ての増幅に対するΔCT)
ΔΔCT(「デルタデルタCT」とも言う)=(検体、治療又は病気のΔCT)−ΔCT中央値基剤(比較群)
Eは各実験に対する増幅の効率を意味し、1(一)と仮定する。
FPRセットは遺伝子の存在を同定するための前進プライマー、プローブ、及び逆プライマーのセットを意味する。
−RTはマイナス逆転写酵素、RNAの中にDNA汚染があるか否かを決定するために使用される増幅を意味する。−RTウエルはRNA及びFPRセットを含むが、逆転写酵素は含まない。マイナス逆転写酵素ウエルは−RTウエルと同じRNA及びFPRセットを有する検体ウエルと関係する。
NTCは無鋳型対照を意味しそしてRNAを含まないウエルである。
PCRはポリメラーゼ連鎖反応を意味する。
Rn、正規化レポーターシグナルでありそしてレポーター色素のシグナル活性を不活性対照色素のシグナル活性で割って決められる。
RTは逆転写酵素を意味する。
XRelは相対的転写変化又は遺伝子の相対的発現レベルを意味する。
この明細書を通して使用されているそのほかの用語は以下のように定義される:
核酸に関して使用されている場合に増幅するとは当業者に既知のいずれかの方法により核酸配列の大多数のコピーを作ることである。増幅とは鋳型特異性を含む核酸複製の特別なケースである。
比較又は比較群は結果を比較するための基準として使用される検体のことである。
複雑な生物学的構築は一つ以上の組織型を有する動物のいずれかの部分を意味する。複雑な生物学的構築は動物の肢全体又は付属器官、器官、器官の集合、又は器官系のような他の肉眼的解剖的構造を含むことができる。複雑な生物学的構築は、限定せずに、毛髪、骨、血液、血管、筋肉、結合組織、軟骨、神経、骨髄、上皮、及び脂肪組織を含む。
色素とは分子生物学の当業者には明らかであるように、光に暴露されたときに信号を発する蛍光又は非蛍光分子のことである。レポーター色素とは検体RNAとともに使用される色素のことである。
内在性対照とは各実験検体に常に存在するRNAまたはDNAのことである。内在性のメッセンジャーRNA(mRNA)を使用することにより、各反応に加えた総RNAの量の相違について標的を正規化することができる。典型的に、内在性対照は代謝酵素又はリボソームRNAの遺伝子のように細胞を維持するために必要なハウスキーピング遺伝子である。
外来性対照とは既知濃度で各検体に加えられた性質が分かっているRNA又はDNAのことである。外来性活性対照は通常PCR阻害による真正標的陰性を見分けるために内部陽性対照(IPC)として使用することができるインビトロ構築である。外来性対照は検体抽出又は逆転写酵素による相補性DNA(cDNA)合成の効率の相違を正規化するためにも使用される。
実験は一緒に分析される一群のプレートを意味する。
遺伝子は機能的タンパク質、ポリペプチド又はペプチドをコードする単位を言うために使用される。当業者により理解されているように、この機能的用語はゲノム配列、cDNA配列、又はそれらのフラグメント又は組み合わせ、並びに人の手により変換されたものを含めた遺伝子産物を含む。精製遺伝子、核酸、タンパク質などは、少なくとも一つの混入する元来共存している核酸又はタンパク質から同定及び分離され場合にその実体を言うために使用される。
ここに使用されている遺伝的分子はゲノムDNA、エピソームDNA、メッセンジャーRNA(「mRNA」)、ヘテロ核RNA(「hnRNA」)、転移RNA(「tRNA」)及びリボソームRNA(「rRNA」)を含む。
液状化すること及び液状化するは固体又は固体懸濁をホモジナイズして物質が液体に見えるようにするいずれかの過程のことを言う。実際に、物質は溶液か又は極微小の粒子の懸濁でありうる。
複合PCRは一つの実験に一つ以上の色素層を使用すること及び/又はプレートのそれぞれのウエルに関係レポーター色素を持つ一つ以上のFPRセットを使用することを意味する。一つのウエル中で、標的RNA及び内因性対照が異なるFPRセットにより増幅される。実験の全てのウエルは常に同一の内因性FPRセットを含むであろう。実験に使用された3種のFPRセットがあるならば、全てのウエルは、そのウエルがプレート上の空ウエルでない限り、この同じ3種のFPRセットの少なくとも一つを有するであろう。各FPRセットは関係するレポーター色素を持っている。CT値はプレート上の全てのウエルにおけるそれぞれの色素層について記録される。
ノートブックページは実験及びそのほかの信頼性情報を追跡するために使用するノートブックのページを意味する。
核酸とはDNA,RNA、一本鎖又は二本鎖及びそれらの化学修飾体のことである。修飾には、限定せずに、追加の電荷、極性、水素結合、及び静電的相互作用を提供する他の化学基を追加することが含まれる。
プレート共通対照はプレート間の同一性を保証するために複数プレートの全てのプレートに加えられる特定のRNAを意味する。
プライマーとは、核酸鎖に相補的であるプライマー伸長産物の合成が誘導される条件下に置かれたときに(すなわち、ヌクレオチド及びDNAポリメラーゼのような誘導試薬の存在下及び適当な温度及びpHにおいて)合成の開始点として作用することができる精製されたか又は合成的に作られたオリゴヌクレオチドのことである。プライマーは増幅に最高の効率のために一本鎖でありうるが、あるいは二本鎖でもありうる。二本鎖の場合には、伸長産物を作るために使用される前に最初にその鎖を分離するために処理される。誘導試薬の存在下に伸長産物の合成を始めるためにプライマーは十分に長くなければならない。プライマーの正確な長さは、温度、プライマーの由来及び使用する方法を含む多くの因子に依存する。
プローブとは、タンパク質、ペプチド、核酸、炭水化物、脂質、多糖、糖タンパク質、ホルモン、受容体、抗原、抗体、ウイルス、病原体、毒性物質、基質、代謝物、遷移状態同族体、補因子、阻害物質、薬物、色素、栄養素、増殖因子、細胞を含めて、予定した望ましい様式で核酸に作用できるいずれかの化合物のことである。精製されたか又は合成的に、組換えにより又はPCR増幅により作られたヌクレオチドの配列のことでもあり、これは関心の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズすることができる。プローブは一本鎖又は二本鎖でありうる。プローブは特別の遺伝子配列の検出、同定及び単離に有用である。本発明に使用されるいずれのプローブも、限定はしないが、酵素(例えば、ELISA、並びに酵素による組織化学的検定)、蛍光、放射能、及び発光システムを含むいずれかの検出システムで検出しうるような「レポーター分子」で標識されるであろう。本発明がいずれかの特別な検出システム又は標識に限定されることは意図していない。
比較対照とは実験結果を正規化するために使用される受動的又は能動的シグナルのことである。内在性又は外来性対照は能動的比較対照の例である。能動的対照は、シグナルがPCR増幅の結果として生じることを意味する。能動的比較対照は自身のプライマー及びプローブのセットを持っている。
検体RNA又は検体とは、ヒト、動物又は細胞培養のようなドナーから得ることができる一つ以上の実験に使用される一本鎖又は二本鎖RNAのことである。動物又はヒトから得た場合は、血液、血漿、尿、精液、唾液、リンパ液、髄液、羊水、腺液、及び脳脊髄液、又はホモジナイズした糞、細胞、組織及び生検検体のような固体物質の溶液又は混合物を含む多様な材料に由来する可能性がある。一つのRNA検体は一つ以上の遺伝子の発現を決定するために使用されることがある。同じ遺伝子のセットが同じ実験の全ての検体に使用される。
標準とは標準曲線を作るために使用される既知濃度の検体のことである。
基剤とは試験化合物のための担体として動物に注射される物質のことである。一般的基剤は、水、生理食塩液、種々のアルコールのような生理的に適合する有機化合物、及び当業者に良く知られている他の担体を含む。基剤は試験化合物が存在しない担体を注射された対照動物を言うこともある。基剤動物は薬物そのものによるのではなく投与のストレスにより生じる転写の変化を示す対照として役立つ。
計算
核酸に関して使用されている場合に増幅するとは当業者に既知のいずれかの方法により核酸配列の大多数のコピーを作ることである。増幅とは鋳型特異性を含む核酸複製の特別なケースである。
比較又は比較群は結果を比較するための基準として使用される検体のことである。
複雑な生物学的構築は一つ以上の組織型を有する動物のいずれかの部分を意味する。複雑な生物学的構築は動物の肢全体又は付属器官、器官、器官の集合、又は器官系のような他の肉眼的解剖的構造を含むことができる。複雑な生物学的構築は、限定せずに、毛髪、骨、血液、血管、筋肉、結合組織、軟骨、神経、骨髄、上皮、及び脂肪組織を含む。
色素とは分子生物学の当業者には明らかであるように、光に暴露されたときに信号を発する蛍光又は非蛍光分子のことである。レポーター色素とは検体RNAとともに使用される色素のことである。
内在性対照とは各実験検体に常に存在するRNAまたはDNAのことである。内在性のメッセンジャーRNA(mRNA)を使用することにより、各反応に加えた総RNAの量の相違について標的を正規化することができる。典型的に、内在性対照は代謝酵素又はリボソームRNAの遺伝子のように細胞を維持するために必要なハウスキーピング遺伝子である。
外来性対照とは既知濃度で各検体に加えられた性質が分かっているRNA又はDNAのことである。外来性活性対照は通常PCR阻害による真正標的陰性を見分けるために内部陽性対照(IPC)として使用することができるインビトロ構築である。外来性対照は検体抽出又は逆転写酵素による相補性DNA(cDNA)合成の効率の相違を正規化するためにも使用される。
実験は一緒に分析される一群のプレートを意味する。
遺伝子は機能的タンパク質、ポリペプチド又はペプチドをコードする単位を言うために使用される。当業者により理解されているように、この機能的用語はゲノム配列、cDNA配列、又はそれらのフラグメント又は組み合わせ、並びに人の手により変換されたものを含めた遺伝子産物を含む。精製遺伝子、核酸、タンパク質などは、少なくとも一つの混入する元来共存している核酸又はタンパク質から同定及び分離され場合にその実体を言うために使用される。
ここに使用されている遺伝的分子はゲノムDNA、エピソームDNA、メッセンジャーRNA(「mRNA」)、ヘテロ核RNA(「hnRNA」)、転移RNA(「tRNA」)及びリボソームRNA(「rRNA」)を含む。
液状化すること及び液状化するは固体又は固体懸濁をホモジナイズして物質が液体に見えるようにするいずれかの過程のことを言う。実際に、物質は溶液か又は極微小の粒子の懸濁でありうる。
複合PCRは一つの実験に一つ以上の色素層を使用すること及び/又はプレートのそれぞれのウエルに関係レポーター色素を持つ一つ以上のFPRセットを使用することを意味する。一つのウエル中で、標的RNA及び内因性対照が異なるFPRセットにより増幅される。実験の全てのウエルは常に同一の内因性FPRセットを含むであろう。実験に使用された3種のFPRセットがあるならば、全てのウエルは、そのウエルがプレート上の空ウエルでない限り、この同じ3種のFPRセットの少なくとも一つを有するであろう。各FPRセットは関係するレポーター色素を持っている。CT値はプレート上の全てのウエルにおけるそれぞれの色素層について記録される。
ノートブックページは実験及びそのほかの信頼性情報を追跡するために使用するノートブックのページを意味する。
核酸とはDNA,RNA、一本鎖又は二本鎖及びそれらの化学修飾体のことである。修飾には、限定せずに、追加の電荷、極性、水素結合、及び静電的相互作用を提供する他の化学基を追加することが含まれる。
プレート共通対照はプレート間の同一性を保証するために複数プレートの全てのプレートに加えられる特定のRNAを意味する。
プライマーとは、核酸鎖に相補的であるプライマー伸長産物の合成が誘導される条件下に置かれたときに(すなわち、ヌクレオチド及びDNAポリメラーゼのような誘導試薬の存在下及び適当な温度及びpHにおいて)合成の開始点として作用することができる精製されたか又は合成的に作られたオリゴヌクレオチドのことである。プライマーは増幅に最高の効率のために一本鎖でありうるが、あるいは二本鎖でもありうる。二本鎖の場合には、伸長産物を作るために使用される前に最初にその鎖を分離するために処理される。誘導試薬の存在下に伸長産物の合成を始めるためにプライマーは十分に長くなければならない。プライマーの正確な長さは、温度、プライマーの由来及び使用する方法を含む多くの因子に依存する。
プローブとは、タンパク質、ペプチド、核酸、炭水化物、脂質、多糖、糖タンパク質、ホルモン、受容体、抗原、抗体、ウイルス、病原体、毒性物質、基質、代謝物、遷移状態同族体、補因子、阻害物質、薬物、色素、栄養素、増殖因子、細胞を含めて、予定した望ましい様式で核酸に作用できるいずれかの化合物のことである。精製されたか又は合成的に、組換えにより又はPCR増幅により作られたヌクレオチドの配列のことでもあり、これは関心の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズすることができる。プローブは一本鎖又は二本鎖でありうる。プローブは特別の遺伝子配列の検出、同定及び単離に有用である。本発明に使用されるいずれのプローブも、限定はしないが、酵素(例えば、ELISA、並びに酵素による組織化学的検定)、蛍光、放射能、及び発光システムを含むいずれかの検出システムで検出しうるような「レポーター分子」で標識されるであろう。本発明がいずれかの特別な検出システム又は標識に限定されることは意図していない。
比較対照とは実験結果を正規化するために使用される受動的又は能動的シグナルのことである。内在性又は外来性対照は能動的比較対照の例である。能動的対照は、シグナルがPCR増幅の結果として生じることを意味する。能動的比較対照は自身のプライマー及びプローブのセットを持っている。
検体RNA又は検体とは、ヒト、動物又は細胞培養のようなドナーから得ることができる一つ以上の実験に使用される一本鎖又は二本鎖RNAのことである。動物又はヒトから得た場合は、血液、血漿、尿、精液、唾液、リンパ液、髄液、羊水、腺液、及び脳脊髄液、又はホモジナイズした糞、細胞、組織及び生検検体のような固体物質の溶液又は混合物を含む多様な材料に由来する可能性がある。一つのRNA検体は一つ以上の遺伝子の発現を決定するために使用されることがある。同じ遺伝子のセットが同じ実験の全ての検体に使用される。
標準とは標準曲線を作るために使用される既知濃度の検体のことである。
基剤とは試験化合物のための担体として動物に注射される物質のことである。一般的基剤は、水、生理食塩液、種々のアルコールのような生理的に適合する有機化合物、及び当業者に良く知られている他の担体を含む。基剤は試験化合物が存在しない担体を注射された対照動物を言うこともある。基剤動物は薬物そのものによるのではなく投与のストレスにより生じる転写の変化を示す対照として役立つ。
計算
以下に詳細に記述されるように、本発明に関係して下記の計算が使用される:
CT値に対する%CV(変動係数)=100*(標準偏差/平均)
XRel(相対的転写変化又は相対的転写レベル)、この値は(1+E)(FPRセットに対する−ΔΔC T)、式中Eは増幅効率を示すが、1と仮定する。Eは実験パラメーターとして保存し、所与実験に対して必要があれば変化させることができる。1より大きいXRel値は特定の遺伝子の比較群におけるよりもRNA検体における遺伝子発現が多いことを示す。同様に、1より小さいXRel値は特定の遺伝子の比較群におけるよりもRNA検体における遺伝子発現が少ないことを示す。
[数2]
XRel群平均=平均(群におけるFPRセットの各増幅のXRel)
XRel群標準偏差=標準偏差(群におけるFPRセットの各増幅のXRel)
XRel群標準誤差=標準偏差(群におけるFPRセットの各増幅のXRel)/(n)5、式中nは群におけるFPRセットを使用した増幅の数
%CV XRel=100*XRel標準誤差*平方根(n)/XRel平均、式中n
は群のRNAの数。
CT値に対する%CV(変動係数)=100*(標準偏差/平均)
XRel(相対的転写変化又は相対的転写レベル)、この値は(1+E)(FPRセットに対する−ΔΔC T)、式中Eは増幅効率を示すが、1と仮定する。Eは実験パラメーターとして保存し、所与実験に対して必要があれば変化させることができる。1より大きいXRel値は特定の遺伝子の比較群におけるよりもRNA検体における遺伝子発現が多いことを示す。同様に、1より小さいXRel値は特定の遺伝子の比較群におけるよりもRNA検体における遺伝子発現が少ないことを示す。
[数2]
XRel群平均=平均(群におけるFPRセットの各増幅のXRel)
XRel群標準偏差=標準偏差(群におけるFPRセットの各増幅のXRel)
XRel群標準誤差=標準偏差(群におけるFPRセットの各増幅のXRel)/(n)5、式中nは群におけるFPRセットを使用した増幅の数
%CV XRel=100*XRel標準誤差*平方根(n)/XRel平均、式中n
は群のRNAの数。
この上記式は次のようにして導かれた:所与のPCR反応から生じた指数増幅は次式により示すことができる:
式中Xnはnサイクル後の検体分子の数、X0は最初の検体分子の数であり;Exは検体増幅の効率であり;そしてnはサイクルの数である。
式中Xnはnサイクル後の検体分子の数、X0は最初の検体分子の数であり;Exは検体増幅の効率であり;そしてnはサイクルの数である。
次いで、この式は閾値サイクル、CTにおいて存在する産物の量を計算するために使用される。閾値サイクルは検体の量が設定した閾値を越える点、典型的に指数増幅が実験の背景ノイズを超えて最初に検出できる点である。この点において、産物の量は:
式中XTは閾値サイクルにおける検体分子の数であり、CT,Xは検体の量が閾値を越えるサイクル数であり、そしてKXは定数である。
式中XTは閾値サイクルにおける検体分子の数であり、CT,Xは検体の量が閾値を越えるサイクル数であり、そしてKXは定数である。
さらに、同様な式を内因性対照反応の閾値サイクルにおける増幅検体の量の計算に使用することができる:
式中RTは閾値サイクルにおける増幅された内在性対照のコピー数であり、R0は内因性対照の最初コピー数であり、ERは内因性対照の増幅効率であり、CT,Rは増幅された対照が閾値を超える内因性対照の閾値サイクル数であり、そしてKRは内因性対照の定数である。
式中RTは閾値サイクルにおける増幅された内在性対照のコピー数であり、R0は内因性対照の最初コピー数であり、ERは内因性対照の増幅効率であり、CT,Rは増幅された対照が閾値を超える内因性対照の閾値サイクル数であり、そしてKRは内因性対照の定数である。
次いで検体閾値サイクルにおける検体分子数(XT)を対照閾値サイクルにおける内因性対照分子数で割ることによりKと呼ばれる定数が得られる:
XT及びRTの実際の値は、プローブに使用したレポーター色素、プローブの蛍光に及ぼすプローブ配列の種々の影響、プローブ切断の効率、プローブの純度、及び蛍光閾値の設定による多数の理由のために変動することがあるので、この定数、Kは1に等しい必要はない。
XT及びRTの実際の値は、プローブに使用したレポーター色素、プローブの蛍光に及ぼすプローブ配列の種々の影響、プローブ切断の効率、プローブの純度、及び蛍光閾値の設定による多数の理由のために変動することがあるので、この定数、Kは1に等しい必要はない。
検体と内因性対照の増幅効率が同じ、すなわちEX=ER=Eと見做される場合には、上記式は単純化される:
この式は次のように書き直すことができる:
式中XNは検体の正規化された量(X0/R0);そしてΔCTは検体と対照の閾値サイクルの差(CT,X−CT,R)である。この式は次のように書き直すことができる:
この式は次のように書き直すことができる:
式中XNは検体の正規化された量(X0/R0);そしてΔCTは検体と対照の閾値サイクルの差(CT,X−CT,R)である。この式は次のように書き直すことができる:
次いで式に示されるように内因性対照に対して正規化された検体量を内因性対照に対して正規化された比較群の量で割ることによりXRelがえられる:
式中ΔΔCT=ΔCT,q−ΔCT,cb。FPRセットが増幅効率について適切に最適化されている場合には、Eはほぼ1に等しいはずであるので式は単純化されうる:
式中ΔΔCT=ΔCT,q−ΔCT,cb。FPRセットが増幅効率について適切に最適化されている場合には、Eはほぼ1に等しいはずであるので式は単純化されうる:
以下に詳細に検討するように、所与実験について検体RNAは種々の組織材料から得ることができる。検体は動物の個別の器官からの組織又は動物血液又はその組み合わせでありうる。検体が細胞培養由来のこともある。とにかく、典型的に同じ特性を持つ1を超える検体が存在する。共通の特性は受けた処置のタイプ(基剤、化合物、など)、動物種、ドナーの性又は年齢、又は何かその他の類似の処置でありうる。群表示は同じ特性を共有する検体の各群に指定される。細胞培養プレート上の各ウエルが異なる処理をされそして別の細胞培養プレート上で重複実験がされない細胞培養実験では群当り1検体しか生じないであろう。統計解析は、群当り1を超える検体が存在しそして各検体は同様に処理された別の検体から独立していることを前提としている。
群のひとつは比較群として指定されなければならない。それはしばしば基剤群又は非処理群である。比較群は実験における特定の年齢または時点のこともありうる。比較群はその実験における他の群全てが比較される一つの群である。例えば、比較群は非処理であるか又は処理された検体又は病的検体が比較される正常な検体でありうる。全ての相対的発現値は比較群と比較して同じであるか、比較群よりも高いかあるいは低いかのいずれかに定義される。
時折、実験において1を超える比較群を使用して数回相対的発現値を計算することが必要になることがある。例えば、ある実験の異なる時点と比較したメッセージの相対倍数変化を見る必要があると、比較群を容易に変えることができそして速やかに相対発現値を再計算するニーズを生じる。
検体中のRNAを検出する実験を行うために、96又は384のいずれかのウエルプレートの現行技術を使用することができる。各ウエルのCT値は典型的にポリメラーゼ連鎖反応システム(その他にここでは配列検出システムと言われる)の製造者により提供される。各ウエルは検体RNA又はいくつかのタイプの検定対照の一つを含んでいることを確認することができる。
各プレート上に一つ以上の対照ウエルが存在することもあり、または対照ウエルがないこともある。実験が1を超えるプレート上で行われる場合に、対照の最も多いタイプが生じるので、それはプレート対照と呼ばれる。プレート対照は全てのプレート上に同一材料のRNAを与えそしてプレート間の結果に統一性があることを決定するために監視される。プレート対照は、全てのプレート上で繰り返すのに十分なRNAが存在するような一つの検体でありうる。その他のタイプの対照ウエルはRNAが存在しない無鋳型対照、又はNTCと呼ばれる。このように、この対照は背景シグナルを測定するために使用される。第3のタイプの対照ウエルはマイナス逆転写酵素対照、又は−RTと呼ばれる。このウエルは逆転写酵素を含まない。従って、この対照はRNA標品の中にDNA汚染があるか否かをチェックするために使用される。
複数のプレートがありそしてカスタムカードが使用されない場合には、各プレート上にプレート対照を置くべきである。これ等のRNA対照は通常その遺伝子のRNA検体と同じ行又は同じ列に置くことにより各遺伝子(内因性を含む)とマッチさせられる。
全ての検体及び対照は重複実験が行われ、各検体又は対照について2以上のウエルが使用される。重複実験は同一プレート上で行うべきであり、そして通常は同じ行又は同じ列の中で行うであろう。
RNA検体は一つ以上の遺伝子の発現について試験することができる。遺伝子の同じセットは同じ実験におけるいずれの検体とも使用することができる。計算に使用されるのと同じプレート上にある遺伝子ウエルのセットに対して内因性対照ウエルはマッチングするであろう。最も一般的内因性対照はシクロフィリンである。これ等の内因性対照は通常遺伝子検体と同じ行又は同じ列に置かれるであろう。検体が同一プレート上で複数の遺伝子のために使用される場合には、同一の内因性対照は全ての遺伝子のために使用される。1を超える内因性対照が存在する場合には、一つだけが計算に使用するために確認されるであろう。
カスタムプレートが使用される場合には例外を生じる。例えば、一つのRNA検体が遺伝子プラス一つの内因性対照の転写レベルの分析に使用されることがある。遺伝子と同じウエル内に内因性対照を含めることを複合と言う。
好ましくは、各ウエルは次のような情報により特定される:
1)プレート又はカスタムカード上のウエルの位置、
2)検体のタイプ(使用されない、検定対照、RNA検体、又は検定対照及びRNA検体の両者)、
3)群表示(治療群、動物種、性、年齢、対照のタイプ、などのような)、
4)群内の検体ID(通常は番号)
5)遺伝子を同定するFPRセットの番号。
1)プレート又はカスタムカード上のウエルの位置、
2)検体のタイプ(使用されない、検定対照、RNA検体、又は検定対照及びRNA検体の両者)、
3)群表示(治療群、動物種、性、年齢、対照のタイプ、などのような)、
4)群内の検体ID(通常は番号)
5)遺伝子を同定するFPRセットの番号。
検体タイプが検定対照である場合は、群表示によりプレートRNA対照、NTC、又は−RTのいずれかの対照のタイプであることが確認される。検体id領域は対照に対応する特定のRNA検体を示すために使用することができる。例えば、各RNA(検体ID)にはその検体標品中のDNA混入をチェックするために対応する−RTがあるであろう。FPRセット番号によりプレートRNA,NTC、又は−RTの結果及びグラフのための遺伝子表示が確認される。
RNA検体については、検体IDは離れた場所にあるデータベースのRNA ID又は指定された名称又は番号であることがある。カスタムカードにあるように、複合が行われる場合には、同じウエルに対して二つのFPRセット番号、一つは内因性対照に対してそして一つは遺伝子に対して、が存在することがある。複合は規則的検体又はカスタムプレートに行うことができるが、必ずしも両者に行う必要はない。
群間で統計的比較が行われる場合には、可能であれば必ず、種々の群の検体が同一のプレート上にあることが望ましい。しかし、このタイプのプレート配置が必ずしも可能でないことは理解される。変動係数(100x標準偏差/平均)、又はCVは同じ群表示、検体ID、及び遺伝子を持つ重複ウエルのそれぞれのセットについて計算することができる。CVがデホルト値(現在2%かそれより低いであろう)、又はユーザーにより特定された値を超えるウエルのセットのウエル位置は示される。ユーザーはこれ等のウエルの1以上をその後の計算から除くか否か選択することができる。
重複実験値の平均は各検体対照、内因性対照、及び遺伝子について計算される。ΔCT(デルタCT)値は各RNA検体/遺伝子の組合せについて遺伝子についての平均CTマイナスその検体に対する内因性対照についての平均CTとして計算される。
これまでに記述された計算はプレートレベルで行うことができる。その他の計算は全てのプレートのデーターが使用できる必要がある。比較群の検体が全て同じプレート上にないこともある。また、比較群の検体が他の群の検体と同じプレート上にあることもあり、またないこともある。
CT値の中央値は、プレート配置に関係なく、この比較群のすべての検体に対して決定される。次いで、ΔΔ(デルタデルタCT)値は各検体に対するΔCT値マイナス比較群に対するΔCT値の中央値(二つの中間値の中間値又は平均)として計算される。
既に述べたように、相対転写変化(又は相対発現レベル)、XRelは(1+E)(−ΔΔCT)として計算される。Eは増幅効率であり、デホルトは1である。比較群についてはΔΔCTはほぼ零であるので、そのXRel値は1に近いであろう。1よりも大きいXRel値は比較群よりも多い発現を示し、一方1より小さいXRel値は比較群よりも特別な遺伝子による発現が少ないことを示している。
複合に対する特別なルールがある。複合の場合に、所与FPRセットのいずれも1を超えるFPRセットの組合せの中に存在できない。例えば、遺伝子2が遺伝子1及び内因性対照(「EndoCT」)とともにあるウエルに存在する場合には、遺伝子1及び内因性対照(「EndoCT」)がともに存在するウエルにだけ存在することができる。例えば、遺伝子2は遺伝子3及びEndoCTを含むウエルには存在することができない。このルールに従わない複合実験は無効な報告を生じるであろう。
本発明は、限定せずに、96ウエルプレート、384ウエルプレート、カスタム又は標準的を含むいずれの二次元プレート配置にも適している。本発明は部分的プレート、一枚のプレート又は多数のプレートの実験のデータでも分析する能力を持っている。一つの色素又は複数の色素の(複合)分析にも対応することができる。コンピューターが読み取ることができるプログラムコードは実験のどのようなプレート配置、無制限のRNA検体数及び無制限のプライマー/プローブセット(FPRセット)数も受け入れるであろう。どのような実験から出た結果ファイルも計算のためにプログラムの中に入力することができる。
本発明に部分として、ユーザーは内因性対照としていずれのFPRセットが処理されるか、比較群としていずれのRNA群が処理されるかを選択することができるので、報告を種々の内因性対照及び比較群の組合せで比較することを可能にする。さらに、プレート上の重複実験ウエル内のパーセントCV(%CV)を計算することができそして除外した重複ウエルには旗が立てられる。RNA群内の平均、標準偏差、及び標準誤差も計算することができる。
さらに以下に記述するように、実験の分析は一連の段階を含む。分析の結果はマイクロソフトエクセルワークブックなどに又は情報表示装置上に表示することができる。情報の文書化及び表示の種々のレベルがある。PCRシステムから、プレート上の各ウエルに対する値の詳細が示される典型的なプリントアウト又はその他の表示が得られる。これらの値の本発明の計算及び表示は各群における各検体のCT.ΔCT,ΔΔCT及びXRel値を示すはずである。
さらに、各群及び遺伝子に対してその群に対する統計値(n,平均、及び平均の標準誤差)を含む要約を示すことができる。各群に対して(エラーバーのついた)群平均を表示するグラフを作ることが出来る。さらに、遺伝子表示、群表示、及び検体idを伴う各検体のXRel値を含む電子化出力ファイルも作られるはずである。この出力ファイルはさらに統計解析に使用することができる。
最初のプレートリーダーの値を使用してより詳細なデータベースファイルを作ることができ、必要があれば、計算をやり直して異なる選択肢を実行することができる。検定の有効性評価の目的でグラフを作ることが出来る。内在性対照検体及び検定対照についてCT値が同一プレート上で使用できると仮定して、グラフが作られ、そのX軸はそのプレート上の全ての遺伝子に対するΔCTを計算するために使用される内在性対照ウエルのCT平均を示すことができる。次いでY軸は内在性を含む遺伝子による種々のタイプの検定対照ウエルに対するCT値を示す。印刷された記号は、説明文に記述されるように、遺伝子表示を示す。検定に使用されるプレートと同じ位多数の記号がありうる。
検定対照検体が使用されない場合には、内因性対照ウエルのバーチャートを提供することができる。各プレートに対するバーは平均を示し、エラーバーはCT値の最小と最大を示す。同様の表とグラフがNTC及び−RT対照についても作られる。図1から9に示すように、本発明の方法は多数の特別な段階からなる。図1は本発明の全体的方法を示す。
図1から9は、RNAを検出するための実験を分析するための本発明のコンピューターシステムに使用される全体的方法を示す論理フローチャートである。図2は第1ステップ、実験情報の記録のフローチャートである。新しい実験を行うために、分離したスクリーンが示されそして実験ID、説明、色素層及びノートブックページ参照、除外削除、及び増幅効率「E」を含む他のパラメーターのような情報が提供される。実験はデータベースから削除することもできる。しかし、この機能に特権がつけられていることが推奨される。
ステップ2において、プレート数及びプレートのタイプを含むプレート情報が特定される。図3は第2ステップのフローチャートである。実際の及び仮想のプレートを特定することができる。仮想プレートは以前の実験のプレートとすることができる。異なる大きさのプレートを選択することができる。新しい実験のために最初にプレートなしが定義される。実際の又は仮想のプレートとして、無制限の数のプレートを実験に加えることができる。
実際のプレートは現在の実験のために定義された新しいプレートである。実験の時に集められたデータファイルは分解されて、適当なプレートの下に記録される。96ウエル又は384ウエルプレート又はカスタムカードのようなプレートのタイプが選択される。仮想のプレートは既に他の実験に存在するプレートである。これ等のプレートのデータは他の実験において集められている。仮想のプレートは任意である。
例えば、最初の実験はゼロ時点におけるものであり、第2の実験は3ヶ月時点におけるものであり、そして第3の現在の実験は6ヶ月時点のものである。この現在の実験の分析は以前の2実験、ゼロ時点及び3ヶ月時点のプレートデータを含むであろう。現在の実験、6ヶ月時点はそれ自身のプレート(実際のプレート)とともに以前の2実験、ゼロ時点及び3ヶ月時点のプレートを仮想のプレートとして含むであろう。ある実験に仮想のプレートを加える場合は、仮想のプレートに使用した色素はこの実験のための色素とマッチしていなくてはならない。例えば、FAM色素を使用すると指定された実験ではVIC色素を使用する仮想のプレートがあってはならない。
プレート情報を特定する場合に、個別のプレートに関してウエルの番号、ウエルのタイプ、色素層、及びFPRセットのような情報が含まれる。ウエルの内容物又はウエルのタイプは−RT、プレート共通対照、検体、及び検体及びプレート共通対照でありうる。各ウエルはRNAを含むか又はNTCであるかのいずれかである。空でないウエルは全てFPRセットを含む。
第3ステップにおいて、図4に示すように、実験のプレート上の各ウエルに関係する指定されたFPRセット及びRNAを含むプレート配置が提供される。この情報を作る前に、実験情報及びプレート情報の両者を完成する必要がある。FPRセットは色素層及び動物種により類型化されている。FPRセットを適用するために、関心のウエルを選択し、そして望ましいFPRセットを選択する。逆に、FPRセットを取り除くには、関心のウエルを選択し、そしてその指定からFPRセットを削除又は取り除く。
実験が複合である場合は、各ウエルにそれぞれの色素層につき一つのFPRセットのみを使用することができる。色素層は実験情報によって実験に関係させられる。実験が複合でない場合には、ウエルにつき一つのFPRセットのみを指定することができる。FPRセットを適用する場合に、選択したウエルのいずれかにFPRを含むならば、新たに選択したFPRセットを受け付けないであろう。FPRセットを入れ替えるためには、先ず存在するFPRセットを取り除くか削除しなければならない。
RNAはユーザーによって類型化されそして内部データベースの一部として記録されると登録されたという。ユーザーが代った場合は、関連登録RNAはリストに示される。登録されたRNAを適用するには、関心のウエル及び登録RNAを選択する。登録RNAを取り除くには、関心のウエルを選択しそして登録RNAを削除する。ウエルにつき一つの登録RNAのみを指定することができる。登録RNAを適用する場合に、選択したウエルのいずれも既に登録RNAを含んでいるならば、新たに選択したRNAは受け付けられないであろう。登録RNAを取り去るには、それを除去しなければならない。登録RNAをNTCウエル又は空ウエルに適用することはできない。
登録されていないRNA又は以前に記録されていないRNAを新設するために、作る未登録RNAの番号を指定する。この時に、名称、ノートブックページ及びコメントを未登録RNAに関係付けることができる。この未登録RNAの情報は必要があれば修正することができる。この未登録RNAは次いで関心のウエルと関係付けられる。ウエルについて未登録RNAは一つだけ特定することができる。未登録RNAは既に未登録RNAを含むウエルには適用できないであろう。この未登録RNAはその他の未登録RNAを選択する前にウエルから除去しなければならない。未登録RNAはNTCウエル又は空ウエルには適用できない。
多数の多様なウエルのタイプは本発明の方法と関連して使用することができる。ウエルのタイプには、限定はせずに、以下のもの:検体、NTC,RT、プレート共通対照、検体及びプレート共通対照、又は空が含まれる。FPRセット、登録RNA、未登録RNA、及びウエルタイプを含むプレート情報は他のプレートからコピーすることができる。プレート情報を保存するために、以下のタイプのウエルはRNA及びFPRセットを含んでいなければならない:マイナスRT、プレート共通対照、検体、及び検体とプレート共通対照。NTCウエルはFPRセットを含んでいなければならない。複合の場合に、空でないウエルは全て共通のFPRを共有していなければならない。
本発明の方法における次のステップ(ステップ4)はRNA群の新設と指定である。図5はこのステップのフローチャートである。RNA群はRNAをひとつだけ含むことができるが、複数のRNAを含むこともある。登録されたRNA及び未登録RNAのいずれも群の指定に使用することができる。検体又は検体とプレート共通対照のウエルに属するRNAのみがここでは提供される。それぞれの新しいRNA群のみが群の名称を持つはずである。それぞれの特別のRNAが群に指定されそして必要があれば後に除去することができる。全てのRNAが少なくとも一つの群に指定されなければならない。
ステップ5において、取り出されたデータファイルは実験における特定の実際のプレートに関係する。図6に示されるように、実験に使用された仮想プレートのファイル情報は既に存在しそして上書きすることができる。多数のデータファイル様式のいずれか一つを使用することができる。内因性対照が特定されていない場合には、内因性対照遺伝子はこの時に選択されなければならない。
ステップ6において、CT値を概観することができそして除外を管理することができる。実験が印刷されるまでのどの時点においても除外を計算することができる。図7に示すように、各色素層に対してウエルのレベルで除外を組み入れ又は除外することができる。ファイル情報段階において確認される自動的除外及びユーザーによって明白に指定されるユーザー除外を含む2タイプの除外が存在する。いくつかの除外値を一度に確認することができる。複合の場合には、異なる色素層に対する除外を一覧することができる。全ての色素層にアクセスした後に、除外は保存されるか又は再計算される。
除外は、同じRNA群の中の重複実験Ctのそれぞれのセットに対する変動係数、CVの計算により決定される。重複実験のCt値は同じFPRセット及び同じRNAを含む検体ウエルと定義される。複合の場合には、検体ウエルは複数のCt値を持つことができる。重複実験のCt値に対するCVが予め定めたパーセンテージを超える場合は、そのCt値は自動除外としてマークされる。自動除外としてCt値にマークが付くことは、正確を期するためにユーザーはそのCt値を見直すべきであることを示している。そのCt値はいずれの計算にも含めるべきでないとユーザーが決定した場合には、ユーザーはトレーをユーザー除外としてマークすることができる。ユーザー除外としてCt値にマークするとその値はいずれの計算にも使用することができない。
ステップ7において、図8に示すように、計算は完了する。最初に、内因性対照及び比較対照が選択される。内因性対照及び比較対照は全ての遺伝子に対する報告された計算の基礎である。種々の比較対照を選択することは本発明の方法の独特の特徴である。この特徴により種々の比較群とのデルタデルタCT及びXRelを比較することができる。ユーザーは必要があればマークした除外値を除外することができる。
内因性対照は実験のためにデータが分解された時点(上記ステップ5)においてユーザーにより最初に選択される。自動除外操作は実験の分析においてデータが変更されるときにいつでも行うことができる。ユーザーは分析の計算(ステップ7)の間に異なる内因性対照を選択することができる。内因性対照が変更された場合は、内因性対照の変更が反映されるようにユーザーは再び除外操作を行う。
いずれかの所与検体の相対発現値を決定するために、一つの検体(RNA)又は検体のグループ(RNAのグループ)が比較対照として選択されなければならない。全ての相対的発現値は、比較群に比較して同じ、それより高い又は低いとして比較群に対して決定される。
ある実験においてしばしば、1を超える比較群を使用して数回相対発現値を計算する必要を生じることがある。例えば、その実験において異なる時点と比較してメッセージの相対倍数変化を見る必要を生じることがあり、すると容易に比較群を変えるそして相対発現値を速やかに再計算することができるニーズを生じる。
種々の比較群を選択できることは本発明の特徴であり、それは種々の比較群を使用してΔΔCT及びXRELの結果の比較を可能にする。
全てのRNAを通して各FPRに対する各内因性対照に関して以下の計算が行われる:平均、%CV及びΔCT。各比較群の計算はΔCTの平均及び中央値を含む。比較群に関する全てのRNAを通して各FPRセットに対するデルタデルタCT及びXRelセットが計算される。内因性対照を含めて全てのRNAを通して各FPRセットに対するXRelの平均、XRelの標準偏差、XRel SEM及びXRel % CVが計算される。本発明は、遺伝子発現の分析に使用するための、動物のDNA,RNA,mRNA,rRNA又はtRNAのような遺伝分子の抽出及び単離のための方法及び装置である。本発明のこの方法及び装置は遺伝分子レベル及び機能の高速処理、自動化分析に特に有用である。
上記分析に使用するための遺伝分子を抽出しそして単離するために、本発明はさらに、複雑な生物学的構築を完全で汚染されていない遺伝分子を含む溶液または粉末に液状化又は粉末化し、その溶液をTaqman検定又はマイクロアレイに移し、そして遺伝子発現及び/又は機能を測定する段階を含む遺伝子発現の抽出及び単離の方法を含んでいる。この方法を実施するための装置は複雑な生物学的構築を破砕しそして細胞を破壊する部品を装着した容器を含む。この装置は、それにより部品が細胞を破壊し遺伝分子を溶液に放出するために容器に機械的力を適用するための手段も含んでいる。
本発明の方法に有用な複雑な生物学的構築は動物を構成する多数の組織を含んでいることがある。動物の体(生体ともいわれる)は7つの関係構造レベルで理解することができる:化学的、細胞小器官、細胞、組織、器官、器官系、そして最後に全体又は生体、又はその切り離した部分又は部分。定義による組織は類似構造及び機能を持つ細胞のグループである。器官は一つ以上の共通機能を行う二つ以上の組織型から構成される。器官系は共通の機能又は機能のセットのために単位として分類される器官のグループである。しかし、本発明の複雑な生物学的構築は多様な機能を持つ可能性がある数種の組織型を含みそして多数の細胞型を含む可能性があるであろう。例えば、ヒト体内には種々の組織型に組み立てられた200種類以上の細胞型がある。
4種の主な組織型は上皮、結合、筋肉及び神経である。それぞれの主要な組織型にはいくつかのサブタイプがある。上皮組織は膜性上皮及び腺性上皮を含む。結合組織は固有の結合組織及び特異化結合組織を含む。筋組織の3つのサブタイプは骨格筋、心筋及び平滑筋である。神経細胞はコムニケーションの特殊な形態でありそして支持するグリア細胞の間にニューロンのネットワークを形成している。上皮及び結合組織は4つの組織型の中では最も豊富でありそして多様であり、そしてヒトの身体の全ての器官の成分である。
上皮組織において、細胞は互いにしっかりと結合して上皮と呼ばれるシートを形成する。上皮組織は主に細胞からなり、大部分の機械的ストレスに耐えるマトリックスでなく細胞である。上皮細胞のシートは全ての腔及び体の表面を被い、そして細胞間の特異な結合はある体の区画から他の区画へ水、溶質、及び細胞が移動することに対するバリアーになることを可能にしている。上皮のシートは殆ど常に、それ自身は厳密に上皮も結合組織の機構も持たない筋肉のような他の組織に接着することができる結合組織の支持ベッドの上に乗っている。
上皮の特異化されたタイプが多数ある。しかし、上皮はある器官系において独特の機能に特異化されていることがあるが、それらは皆共通の特徴を有している。第一に、細胞は互いに並びそして表面を被っている。第二に、「基底板」と呼ばれる微細線維の層の上にある。総合的にこれ等の層は外界と残りの器官の境界を形成する。従って、最も基礎的なレベルにおいて、上皮は器官の中へ又は器官から外への物質の移動を調節するために組織されている。
さらに、上皮が摩擦に遭遇したときに外層の細胞が剥げ落ちることができるので、層状になった上皮は摩擦などから器官を保護している可能性がある。単純な上皮は、膜輸送タンパク質、エンドサイトーシス及び特別なバリアージャンクションにより上皮細胞を介する輸送を調節している。
細胞の形態はその機能の測定を容易にする。例えば、平らな、鱗のような細胞(鱗状と言われる)を一つの層(単層)又は複数の層(層状)の中に認めることができる。これ等の細胞が単層で存在する場合には、最低の保護はするが、細胞を通して物質の受動的な輸送をしばしば行うことがある。例えば、毛細血管壁は上皮細胞がガス又はその他の分子を輸送するための表面領域を提供する場所である。鱗状細胞が層状の上皮中に存在するならば、それは侵入又は摩擦に対する保護のためにしばしば設計されている。それらはデスモゾーム(接合)を有しそして剥げ落ちることができそして速やかに置換される。
立方形をした上皮は、適切に、「立方上皮」と呼ばれる。しばしばこの上皮は特異な接合を持ちそして一方の側から他方への物質の移動を調節する輸送過程を持っている。時にはそれは分泌型である。このように、輸送を調節するという点では、細胞の高さが高いほど、活性が高い。これは最も高い上皮である円柱上皮において特に言えることである。円柱のような形を持つこの細胞はしばしばバリアーを保護するためそして細胞の中へそして細胞の外へ輸送を行うために設計された非常に異なった、特異化した表面を持っている。甲状腺のような一部の上皮細胞は高くなるに従い多く分泌する。
最後に、膀胱及び尿管には移行上皮があるが分類されていない。この上皮は鱗状及び円柱状でさえある細胞でありうる。それは確実に多層になっている。又わずか2〜3細胞層であるかのように見えるほど膨張していることもある。
表皮中の種々のタイプの細胞は異なる機能を発揮している。上皮中の吸収細胞は多数の毛髪様の絨毛をその外表面に突き出して吸着表面を増加させている。繊毛のある細胞はその外表面に上皮シート上を物質を移動させるために協調して波打つ繊毛を持っている。分泌細胞は殆どの上皮層に認められそして細胞シートの表面に物質を分泌している。
結合組織は固有結合組織及び特異化結合組織に分類される。特異化結合組織には軟骨、骨、及び血液が含まれる。固有結合組織はコラーゲン線維、弾性繊維、又は網状(分枝した)繊維である種々の線維からなるマトリックスを有している。固有結合組織には密繊維性結合組織及び疎繊維性結合組織がある。疎繊維性又は輪紋状の結合組織は体の中に広く分布する細胞間マトリックスを有しそして皮膚の下及び筋肉を分離している皮相筋膜の下に(脂肪結合組織)、可能な空間の全てに、そして消化器系の固有層の上皮皮膜の下に容易に見出される。網状の組織が細胞及び器官を互いに結合しているが、相互の関係で必要があれば細胞及び器官は動くことができる。疎線維性結合組織は大量の不定形粉末状物質で構成され、その粘度は液体からゲルまで変化し、細胞は自由に動き回ることができそして血管及び神経のような他の構造物がその中を通過することができる。感染に対する防御における細胞内容物及び傷害組織の修復のためにこのタイプの結合組織は重要である。
疎繊維性結合組織に認められる細胞は、限定はしないが、以下を含む:柔軟性があるが大きな張力がある結合組織のコラーゲン線維を合成する繊維芽細胞;死んだ細胞の破片のような極微小粒子を摂取し、消化し、又は集めるマクロファージ及び単球;ある微生物;及びそのほかの生物分解性でない物質。マスト細胞は生理的に重要な物質(例えば、ヘパリン及びヒスタミン)を合成しそして放出する。
密繊維性結合組織は二つの形があるように思われる:密不規則的及び密規則的結合組織。不規則型は皮膚の真皮、筋肉を取り囲み境界を示す深い筋膜、器官の莢膜及び神経鞘に認められる。密規則的結合組織は主に靭帯及び腱及び眼の靭帯、腱膜及び角膜にも認められる。腱は低倍率では線条筋肉と間違えられることがあるが、構造的相違は高倍率では容易に認められる。密繊維性結合組織には細胞が少ないが、存在する場合には疎繊維性結合組織に認められるタイプに類似している。密繊維性結合組織ではコラーゲン線維が主体となっている。
軟骨は豊富でしかも硬いマトリックスに埋め込まれた繊維性結合組織(2型コラーゲン)を含む血管のない組織である。軟骨を作る細胞は軟骨母細胞と呼ばれ、そして細胞が間隙に納まっている成熟軟骨中では軟骨細胞と呼ばれる。三つのタイプの軟骨が認められている:硝子、弾力、及び線維軟骨。硝子軟骨は肋骨の前側の末端及び鼻、喉頭、気管、及び可動関節の骨に接する関節表面に認められる。
線維軟骨は主として束になったコラーゲン(1型)線維からなり、繊維束の間に散在する軟骨マトリックスに取り囲まれた軟骨細胞を伴っている。繊維軟骨は密線維性結合組織及び硝子軟骨の両者に類似の特徴を持っている。それは常に密線維性結合組織を伴っており、そして軟骨細胞が少ないために、二つの型の結合組織の間の中間移行状態であるかのように見える。軟骨細胞は多くはないが、平行して整列した散在する房となっており、組織にかかるストレスの方向を反映している。線維軟骨は明確な軟骨膜を持たないので、この点では硝子軟骨及び弾性軟骨とは異なっている。弾性軟骨は外耳(耳介)、耳管、喉頭蓋、及び喉頭の小角軟骨及び楔状軟骨に認められる。
骨は骨格の大部分を形成する組織でありそして体の中の最も硬い構造の一つである。柔らかい部分の全てがそれにぶら下がるか又は接着している棚である。骨格は頑丈でありそして若干弾力があり、張力及び圧力に抵抗する。骨は有機塩(主としてリン酸カルシウムそして少量の炭酸カルシウム、フッ化カルシウム、リン酸マグネシウム、及び塩化ナトリウム)が滲み込んだコラーゲン結合組織マトリックスを持つことにより軟骨とは異なっている。骨組織を作る骨芽細胞は間隙の中で莢膜をかぶるようになるが、顕微鏡的小管を介して血管系との接触を維持している。莢膜を作ったときに、骨細胞と呼ばれる。
血液及びリンパは、マトリックスが液体であるために特殊な結合組織のタイプである。血液は血管の中を運ばれそして心臓の収縮力により全身を移動する。リンパはリンパ管中に認められるが最初は毛細血管から正常に滲出した細胞外液としての細胞外空間に存在する。リンパ系の管に入った細胞外液は、その細胞を作るリンパ節を通過するときに単核白血球を加えられるであろう。リンパは左右静脈角(内頚静脈と鎖骨下静脈の結合部)の近くで血流に戻る。
胚の中胚葉に由来する間葉は最初に形成される結合組織である。多量の細胞間マトリックスを伴って細胞は散在している。原始間葉細胞は体の支持組織全てに分化する。間葉に由来する細胞には血液細胞、巨核球、内皮、中皮、細網細胞、繊維芽細胞、マスト細胞、プラズマ細胞、脾臓及び肝臓の特別な食細胞、軟骨細胞、及び骨細胞並びに平滑筋が含まれる。
疎繊維性結合組織として胚に広く分布するムコイド組織は、均一で柔らかい大量の細胞間物質中に存在する大きな星状の繊維芽細胞からなる。臍帯の中のワルトンジェリーとして知られている。
筋肉細胞はその収縮により機械的力を生み出す。脊椎動物には3つの主要な筋肉のタイプがある。骨格筋はその強くて速い収縮により関節を動かす。それぞれの筋肉は筋線維の束であり、そのそれぞれは巨大な多核細胞である。平滑筋は消化管、膀胱、動脈、及び静脈に存在する。それは(縞がない)細長い細胞から構成され、それぞれが一つの核を持つ。骨格筋と平滑筋の中間の性質である心筋は心拍を発生させる。隣接する細胞は細胞に同期して収縮を生じさせる電気伝導結合により連結している。
神経組織は中枢及び末梢神経性を作っている特異化した組織である。神経組織は突起を持ったニューロン、神経グリアのようなそのほかの特異化細胞又は支持細胞、及び細胞外物質から成り立っている。
神経グリアは神経組織の支持構造である。それは修飾された外胚葉成分から作られた微細な網状組織で構成され、その中に神経グリア細胞又はグリア細胞として知られる異常に分枝した細胞が埋まっている。神経グリア細胞には3つのタイプがある:ミエリン形成、ニューロンへの物質輸送、及びニューロンのイオン環境の維持に役立っていると思われるアストロサイト及びオリゴデンドロサイト(アストログリア及びオリゴデンドログリア);及び神経組織の老廃物を貪食するミクロサイト(ミクログリア)。
本発明の複雑な生物構造物はそれぞれが異なる機能を持つ、組織の少なくとも二つの亜型を含む。複雑な生物機能の組織は多様な機能を有する。例えば、複雑な生物構造物は筋肉、骨、神経、皮膚、結合組織及び毛を持つ動物の足であることもありうる。他の場合には、複雑な生物構造物は、限定はしないが、胃及び腸壁の筋肉組織、消化酵素を造る組織、及び栄養吸収に関わる腸の微絨毛を含む動物の消化管であることもありうる。
複雑な生物構造物を単離するために動物からその構造物を分離しそして/又は切り離すための何らかの方法が使用される。単離は麻酔動物に対する吸引又は摘出および切断を含む外科的方法により行われる。動物の死を生じる方法には切開、切断及び切除が含まれる。
好ましい態様において、単離した時と同じ状態に構造物の細胞構成成分を維持するために、安楽死させた直後に複雑な生物構造物を液体窒素で瞬間凍結する。細胞構成成分には、細胞内に又は細胞表面上に元来存在したか又は細胞の破壊により生じた分子、高分子、又は構造が含まれる。例としては、核酸、タンパク質、代謝物、高分子複合体、及びデスモゾームがある。特別なタンパク質として酵素、構造タンパク質、受容体、及びシグナルタンパク質が含まれる。高分子複合体にはリボゾーム、細胞骨格フラグメント、染色体、プロテオゾーム、及びセントロメアが含まれる。
瞬間凍結は、低温に暴露された後数秒間の内に複雑な生物構造物がそのままか又は細胞構成物の溶液又は懸濁として完全に凍結される方法であればよい。これは一般的に液体窒素又はアルコールに懸濁したドライアイスのような低温液体により検体に極低温を適用することにより行われる。
複雑な生物構造物は疾患の過程における役割又は正常な機能における役割に基づいて試験される。問題は、試験する構造物中のわずか数細胞のみが機序又は事象に関与している場合に生じる。すると、残りの細胞は物理的量のみによって検出されうるシグナルを希釈することが出来る。例えば、組織中の細胞の1%がシグナルを与えるが、しかし残りの99%の大量が信号を希釈して検出しにくくしあるいは検出できなくする。
複雑な生物構造物は次いで溶解緩衝液中で(単独又は溶解緩衝液と組み合わせて)液状化する。複雑な生物構造物を液状化するときに細胞溶解を生じる。細胞溶解は細胞の形質膜の破裂でありそして結局細胞の死を生じる。細胞の形質膜が破裂したとき、細胞の内容物は放出される。細胞内容物は次のものを含む:脂質及び膜タンパク質の合成及び輸送のための小胞体;ミトコンドリア;サイトゾル;ゴルジ装置;線維状細胞骨格;細胞内消化に関与する加水分解酵素を含むリソソーム又は膜結合小胞;過酸化水素を発生および分解する酸化酵素を含むパーオキシゾーム又は膜結合小胞;及び細胞核。
細胞核は染色体上に遺伝子を保存しており、細胞分裂ができるように染色体中に遺伝子を編成し、核膜孔を介して調節因子及び遺伝子産物を輸送し、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)を生産しそして重要な遺伝子を複製するためにDNAのコイルの巻き戻しを行っている。細胞核は核膜によって細胞質と分離されている。核の内容物は核膜孔と呼ばれる核膜の開口によりサイトゾルと連絡している。核はリボソームを生産する核小体も有している。この核小体はそれぞれの染色体の核小体オーガナイザー領域から形成されている。多数の染色体がこの部位においてリボソームRNAを転写している。
染色体DNAの全ては核の中に、ヒストンタンパク質を伴ってクロマチン線維の中に折りたたまれて保存されている。細胞分裂に先立って、クロモソーム中のDNAは複製され、各娘細胞が同じ染色体のセットを持つ。DNAは全てのタンパク質をコードする役目を担っている。DNAのアミノ酸のそれぞれは、1本のDNA鎖から作られる1又はそれ以上のトリプレットのヌクレオチドのセット、コードにより指定され、転写と呼ばれる過程によりmRNAを生産する。mRNAは核から送り出され、そしてそのメッセージはタンパク質に翻訳される。翻訳はポリリボソームと呼ばれるリボソームの集合した細胞質中又は小胞体の膜上で行われうる。リボソームはmRNAが定着する構造的部位を提供する。タンパク質に必要なアミノ酸は転移RNA(tRNA)によってこの部位へ輸送される。それぞれのtRNAはmRNA上の相補配列に結合するヌクレオチドトリプレットを持っている。
溶解緩衝液は細胞溶解又は細胞破裂を促進し、そして生成した細胞内成分を安定化する種々の成分を含んでいる。例としては、界面活性剤、塩、ヌクレアーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、EDTA及びEGTAのような金属キレート剤、リゾチーム及び溶剤が含まれる。
本発明の方法はDNA又はRNAのような遺伝分子の抽出及び単離のために特に有用である。構造物中の遺伝子発現パターンを理解するために、個別の組織検体又は器官でなくて複雑な生物構造物を使用することにより、その中の組織を一つずつ全てについて発現パターンを分析する必要が無くなる。
本発明の一つの好ましい態様において、凍結した複雑な生物構造体を液状化又は粉末化する部品(ここではしばしば「部品」という)を装着した密封容器の中に入れる。力を適用することにより、液状化又は粉末化部品は複雑な生物構造物を破壊、分解そして粉砕する。
図10から14に示すように、好ましい態様の装置は生物構造物及び粉末化又は液状化部品12を入れるのに適した容器10を含んでいる。容器10は複雑な生物構造物を入れるために設計された容器のことである。好ましくは、容器10は一定の形であり、部品が容器内を動くことができる二次元の直径であろう。容器10は真直ぐか又は曲がった管又は筒の形であろう。好ましくは、容器10の内部は、異なる固さの表面の接触による容器又は部品12の過剰の磨耗を防ぐために部品12と同じ物質から作られるであろう。容器10はステンレス鋼、磁硝子、クローム鋼、瑪瑙、又はそのほかの適当な物質から作ることができる。好ましくは、容器10の内部はステンレス鋼で作られ、又はフリーザーミル14の場合には鋼端のついたプラスチックで作ることが出来る。
適する容器には、小さなビーズを含むマイクロチューブ、丁度合うビーズを入れた筒又はRetch(登録商標)によって作られた大きな筒状容器のようなインパクター、SPEX(登録商標)CertiPrep 6750 Freezer/Mill 14の冷却管状容器、及びBioSpec(登録商標)Beadbeater(登録商標)のような球状又は半球状容器が含まれる。
容器10は液状化又は粉末化部品12(しばしば粉砕部品12といわれる)を容器10の中を十分に動かすことができるように設計され、又はフリーザーミル14の場合には磁場に連結したシリンダー内のステンレス鋼のロッドにより組織が動くことにより組織を粉末化する。この部品12は容器10の内容物に機械的力又は摩擦力を適用する何らかの物体でありうる。部品は上記の容器の形状に丁度合う球状、ピストン、シリンダーでありうる。そのほか、部品12は小さなビーズ又は砂、ハンマー、摩擦面、又は押し潰す、打ち砕く、打撃を与える、すりつぶす、圧縮する、又は物体に擦り付けることができる何らかの物体から構成することができる。
部品12は容器10よりはかなり小さいのでその中で自由に動くことができる。そのほか部品12と容器10は、部品12が容器10の断面の形と大きさになるように設計することができ、部品12は容器10の長軸方向に常に維持され、そのために容器10の中を前後に平行移動できる。
部品12又は容器10のいずれかに運動を与えるために機械的組み立て部品が加えられる。好ましい態様において、容器10は振動され、その中に存在する一つ又はそれ以上の自由に動く部品に運動を与える。
組み立て部品は手動又はモーターにより運動を生じることができる機械部品であれば良い。図12及び13は該部品の二つの例を示す。組み立て部品は機械的腕、プラットフォーム、遠心分離装置、そして磁気的に動くピストンとビーズのような衝撃装置の形を取ることができる。振動運動及び振動とは反復のパターンを取る運動のことである。該運動は振動、振とう、規則的に揺らす、不規則に揺らすことからなっている。この振動は粉砕部品への運動の適用又は組み立て部品そのものへの運動の適用により生じることができる。
機械的力は容器そのものへ適用して容器10の中の自由に動く部品12に運動を与えるか、又は部品12に適用する。複雑な生物構造物に対する部品12の高速の物理的衝撃は構造物の液状化又は粉末化、細胞の破裂、及び構造物の細胞内成分の放出を生じるであろう。
装置は現在使用しうるものであり、その中で検体を含む密閉容器内においてビーズ、球体またはそのほかの物体の高速振動により生物検体が細胞内成分に処理される。これ等には、SPEX(登録商標)CertiPrep 6750 Freezer/Mill,the BioSpec(登録商標)Beadbeater(登録商標),the Retsch(登録商標)Mixer Mill MM 300,及びthe Qiagen(登録商標)Mixer Mill MM 200(図3及び4参照)。また、図5に示すように、いずれのタイプの組織粉砕機18も生物検体を処理するために使用することができる。
図12に示すように、SPEX(登録商標)CertiPrep 6750は、ポリマー、ウール、ゴム、及び生物組織を含む幅広い種類の検体をすり潰すために設計されている。すり潰しは低温において行われ、検体の砕け易さ及びすり潰し操作の間の熱分解を防ぐ利点を提供する。すり潰しそのものは1から4個の個別粉砕容器中で磁気駆動スチール衝撃機の振動である。各すり潰し容器10又はバイアルはすり潰し部品の衝撃に耐えることができるスチール末端プラグをつけたポリカーボネート又はステンレススチール中央部から構成されている。磁気コイルはスチール衝撃機の運動を駆動しそして容器の周囲に配置される。これが唯一のすり潰し操作であるため液状化粉砕操作の間容器とコイルを液体窒素中に沈めることにより低温を維持する。
the BioSpec(登録商標)Beadbeater(登録商標)は細胞破壊のために特別に設計されている。高速で回転する固体テフロン(登録商標)撹拌機は特別に設計された容器中で数千の細かい硝子ビーズを検体と衝突させる。3分以内に細胞の90%の破壊を行うことができる。
図13に示すように、the Retsch(登録商標)Mixer Mill 16はミネラル及び鉱物から生物細胞までの範囲の非常に多様な検体処理することができる多目的グラインダーとして設計されている。検体はステンレススチール、メノウ、硬質陶器、タングステンカーバイド、ジルコニア、及びTeflon(登録商標)で造られた特別設計の容器中に同じ材料で造られた特別設計の1個又はそれ以上のボールと共に入れられる。60Hzの高い振動周期で容器を高速振動させることにより容器10内のボールを加速する。Retsch(登録商標)Mixer Mill 16の欠点は特別設計の容器の信頼性及び大きな組織を使用する場合には一度に2個の容器しか処理できないという事実である。アダプターを使用した場合には48個の小検体(2mg〜20mg)を処理することができる。Qiagen(登録商標)Mixer MillはRetsch(登録商標)システムと非常に似た機能であるが、生物検体の処理のためだけに設計されている。Qiagen(登録商標)システムは96本の1.2mlマイクロチューブ又は24本の1.5〜2.0mlマイクロチューブを保持することができる特別のアダプターを使用して同時に192検体までを処理することができる利点がある。Qiagen(登録商標)Mixer MillはRetsch(登録商標)によって作製された容器を使用して大きな検体容量を処理することができるが、Retsch(登録商標)のようなシステムは該容器を一度に2個以上を付けることはできない。同じステンレスビーズを除いて、小さな検体を処理するためのQiagen(登録商標)3mmタングステンカーバイドビーズはRetsch(登録商標)又はBioSpec(登録商標)から入手することができる。Retsch(登録商標)のようなミキサーミルは容器又はチューブの速い振動によりビーズを加速するが、その振動は3〜30Hzの振動周期で行うことができる。
図15から20は典型的な高速処理RNA実験装置の概要を示している。図15はRNA検体を分析するために必要な個別操作を示す実験装置の論理フローチャートである。
図16は種々の組織型の液状化組織の調製のためのフローチャートである。典型的に、予めドライアイス上で冷却したep−tudesの中に検体を入れそして液体窒素(−80℃)中で試験管を凍結することにより瞬間凍結は行われる。それぞれの組織型のために独立したプロトコールが提示されているが、検体は全て下流のフィルターを詰まらせないために溶解緩衝液を加えられる。精製はABI 6700において半自動的に行われるが、この装置は多検体精製が可能でありそしてより洗練されたABI 6700と同じ試薬を使用する。ABI Prism 6700は感染性ヒト検体にも使用することができるHEPAフィルターをつけた静かな真空駆動装置である。この装置は安全連動装置を閉じなければ作動しないであろう。
図17はABI 6700において実施される核酸調製のフローチャートである。図18はABI 6100において実施される核酸調製のフローチャートである。大部分のDNAは洗浄1により取り除かれる。洗浄溶液2はエタノールによる沈殿を生じさせる。
図19はTaqman分析の検体を調製する操作のフローチャートである。後に検討するように、Biomekはユーザーをサポートする柔軟にそして容易に使用できる装置である。Biomekは多本数のピペットヘッドを持っているので96ウエルプレート又はエッペンドルフ試験管のラックに有用である。Biomekは非常に速くそして10分間でプレートにピペットすることができる。Biomekはプログラムを必要とする。ソフトウエアは提供されているが、ユーザーはプログラムを目的に合うように手直しできる。
図20は本発明と関連して行うTaqman分析のフローチャートである。この分析はABI 7900又はABI 7700配列検出システムに関連して使用するのに特に適しておりそして既に詳細に検討した。
本発明は約0から10℃の間の温度にRNAを維持するための装置も含んでいる。米国特許出願番号60/411,174に開示されそして請求されておりそして図21から24に示されているように、該装置の一つは高速処理RNA実験装置に使用するための複数のウエル22を含む金属ブロック20である。各ウエル22は上が開いた筒状24でありそして下側は閉じた円錐状26である。各ウエルは生物検体容器28を受け入れるように設計されている。容器28は実質的にウエルと同じ形をしているので、検体準備中及びポリメラーゼ連鎖反応の前に容器中の生物検体の温度を維持する。自動化液体操作装置30とともに金属ブロックを生物検体の遺伝子分析に使用することにより現在使用可能な液体操作装置に改良をもたらす。
金属ブロック20は自動化液体操作装置と組み合わせて生物検体の高速処理RNA分析のために特に有用である。ここで、自動化液体操作装置30の中の金属ブロックのウエル22に保持されている生物検体容器28の中に生物検体が注入される。次いで、検体中のRNA又はDNAの存在を測定するために核酸増幅機により逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応が使用される。
生物検体の遺伝子分析のために改良された自動化液体操作装置30も提供される。操作装置30は最初のマイクロタイタープレートのウエル又は他の生物検体容器から第二のマイクロタイタープレートのウエル又は他の第二の生物検体容器へ液の注入、吸引及び移動を調節する。自動化液体操作装置は試験管、凍結バイアル、貯蔵器及びその他の化学容器を使用することができる。液体取扱い装置の改良は、各ウエル22は上が開いた筒状24でありそして下側は閉じた円錐状26であるようなウエル22の複数を含む金属ブロック20の使用を含む。各ウエル22は実質的にウエル22と同じ形を持つ生物検体容器28を納めている。生物検体及び試薬は容器28の中へピペットされそして検体準備中及びポリメラーゼ連鎖反応分析の前は生物検体の温度は維持される。
さらに、高速処理RNA実験装置における液体生物検体の取扱い方法が提供される。該方法は金属ブロックの冷却段階、金属ブロックの中へ生物検体容器の挿入、自動化液体操作装置上へ金属ブロックの配置そしてポリメラーゼ連鎖反応分析のためにメタルブロック中の生物検体容器のなかへ生物検体を移動することを含む。
本発明の金属ブロックは好ましくはアルミニウムから作られている、しかし、限定はせずに、銅、金又は銀を含む他の金属で作ることもできる。高い熱伝導度を有する金属はどれでも本発明における使用に適している可能性がある。金属ブロックは検体を0から10℃の温度に維持するように設計される。
適当な生物検体容器はポリプロピレン試験管、熱サイクル試験管、96ウエルプレート、又は384−ウエルプレートを含む。生物検体容器はプラスチック又は硝子で作られている可能性がある。しばしば、生物検体容器はプラスチックでありそしてポリプロピレン又はプリカーボネートで作られている。薄い壁の試験管及びプレートは速やかで一定した熱の移動を可能にするので好ましい。試験管の容量は約0.2ミリリットルから1.7ミリリットルの範囲であろう。個別のマイクロプレートチューブの容量は96ウエル方式における約0.2ミリリットルから384ウエル方式の約0.04ミリリットルまで変動する。
既に検討したように、ここに使用されている生物検体は動物の身体を作っている一つ以上の組織のいずれか又は組織培養のRNA又はDNAを使用して創られたRNA,DNA又は遺伝子配列を含むいずれかの組成物でありうる。
核酸配列又はmRNAを精製するために、検体は最初採取されそして液状化、又は粉末化される。RNA精製は分解を最小限に止める方法によりおこなわれることが重要である。遺伝子発現の結果を分析する研究者は、動物を安楽死させて器官を採取することを始めたならば、可及的速やかに動物組織を採取し分析しなければならない。
次いでmRNAはABI Prism(登録商標)6700のような自動化核酸ワークステーションをふくめて多数の方法又は装置の一つを使用して精製される。精製のための他の装置は限定せずにQiagen BioRobot 9604又は8000を含む。技術者は核酸ワークステーションを使用せずに、限定はしないが、QiagenによるRNeasy、AmbionのRNaqueous技術、又はStratageneのAbsolutely RNA Microprep Kitのような硝子繊維フィルターシステムを含むその他の精製方法を使用してRNA又はDNAを精製することもできる。RNAはフェノールに基づく製品、イソプロピルアルコール及び塩化リチウムを使用する沈殿反応により精製することもできる。また、BD BiosciensesによるNucleopinとして知られる製品も使用することができる。
RNA又はDNAの精製に続いて、RT−PCR又はPCR反応を開始することができるように、生物検体容器18中の生物検体に試薬を加える。一般に使用される逆転写反応は、限定はしないが、トリ骨髄芽球性白血病ウイルス(AMV)、又はモロニーマウス白血病ウイルス(MMLV又はMuLV)を含む。MMLVおよびMuLVはAMVより低いRNアーゼH活性を有しているが、AMVは高温においてより安定である。代替として、Thermus thermophilus DNAポリメラーゼのような一部の熱安定性DNAポリメラーゼはマンガンの存在下に逆転写酵素活性を有し、逆転写及びポリメラーゼ連鎖反応のための唯一の酵素の使用を可能にする。マンガンを含むBicine緩衝液が使用された場合には、逆転写と増幅の間の中間の添加は必要なくそして上昇した温度における安定性は重要ではない。しかし、マンガンの存在はヌクレオチド取り込みの信頼性を低下させる可能性がある。そのために、この方法は高速処理RNA分析には適さない。以下にさらに詳細に記述するように、その他の試薬は、限定はしないが、オリゴヌクレオチドプライマー、熱安定性DNAポリメラーゼ及び適当な反応緩衝液、例えば500mM KCl,100mM Tris−HCl,0.1mM EDTAを含むことができる。
自動化液体操作装置はしばしば実験室において使用され、ヒトに比較して検体処理効率を上昇させそしてピペッティングエラーを減少させる。これ等の装置は予めプログラムしたパターンにしたがって試薬を一つの場所から別の場所へ移動することができる。検体温度を維持するために設計された冷却テーブルは検体を酵素の活性を保存するために必要な温度に維持するには十分ではない。
Beckman Biomek(登録商標)2000は該装置の一例である。Biomek 2000は、検体ピペッティング、系統希釈、試薬添加、混合、反応時間及び類似の既知手動操作のようなプログラムされた仕事をすることができる自動化液体操作ワークステーションである。Biomek(登録商標)2000はユーザーの指示に従って自動的にある場所の液体を吸引しそして別の場所にその液体を排出するように作られている。この液体操作システムにおいて、マイクロタイタープレート、チップ支持プレート、及び容器は実験ワークステーション基盤に接続するテーブルに納められている。テーブルの移動は、少なくとも一つの軸に沿った往復運動をテーブルに生じさせるモーターにより行われる。テーブルの上に懸垂された組み立て式ポッドはその一端にワークステーションの基盤から垂直に伸びているタワーを上下に移動するためのアームをつけている。このポッドは、支持テーブルが移動する第一の軸に対して直交している少なくとも第二の軸の中をアームとともに移動することができる。アームは第一及び第二の方向のいずれにも直交する第三の方向の中を上下移動する。
ここに引用して取り入れた米国特許番号5,104,621及び5,108,703にさらに詳細に記述されているように、このポッドは液体注入、吸引及び移動手段と結合しそして支持している。Biomek(登録商標)2000において、液体注入ポンプは液体導管によりポッドに結合しており、ピペッティング、注入、及び吸引することができる。一つ以上のノズルのついた互換性のある部品を使用して液体を注入する。そのノズルはポッドにより自動的に拾い上げられそして取り外されるピペッターチップをつけている。
図24に示すように、この自動化液体操作装置はテーブル34、テーブル34の上にあるウエルに液を移動するためのポッド38及びテーブル34上の選択した場所の間をテーブルに沿ってポッドを移動するための手段40を有している。このテーブル34は金属ブロック、生物検体容器、試薬保存容器及びピペッターチップの支持面として役立っている。ポッド38は水平及び垂直の運動が可能である。テーブル34の温度は調節が可能であり、そして一つ以上の循環水浴の使用により行われる。
多くの液体操作装置と同様に、Biomek(登録商標)2000液体操作装置は所与温度にテーブルを維持しそして生物検体容器の中に所与検定に必要な試薬を全てピペットするようにプログラムすることができる。この装置のソフトウエアによりユーザーは吸引、注入及び混合の位置、液体をどの実験容器から吸引してそして注入するか、そして吸入及び注入の容量及び高さを特定することができる。
本発明において、生物検体は複雑な生物学的構築を液状化または粉末化することにより調製される。次いでRNAは多様な方法の一つにより抽出される。予め冷却又は凍結された金属ブロック20は自動化液体操作装置30上の位置に固定される。次いで生物検体容器18が金属ブロック20に挿入される。液状化生物検体の温度は維持されているので、試薬がポリメラーゼ連鎖反応分析のための液体生物検体に加えられる。試薬は自動化液体操作装置により生物検体容器18の中に加えられる。次いで生物検体容器はロボット又は手動により逆転写、ポリメラーゼ連鎖(RT−PCR)反応増幅及び分析を生じる配列検出システムに移動される。
その他の態様において、RNAを約0から10℃の間の温度に維持するための装置は、インキュベーター、定量分析機及びプレートをインキュベーターへ及びから、そして定量分析機へ及びから自動的に移動するための輸送機構を含む。ここで、プレートは定量機器で分析される前に約10℃以下の温度のインキュベーター中に並んで維持される。
自動化液体操作装置は、ヒトに比較して検体処理速度を増加させそしてピペッティングエラーを減少させるためにしばしば実験室において使用される。これ等の装置はプログラムされたパターンにしたがって試薬をある位置から別の位置へ移動することができる。Beckman Biomek(登録商標)2000は該装置の一例である。Biomek 2000は、検体ピペッティング、系統希釈、試薬添加、混合、反応時間及び類似の既知手動操作のようなプログラムされた仕事をすることができる自動化液体操作ワークステーションである。Biomek(登録商標)2000はユーザーの指示に従って自動的にある場所の液体を吸引しそして別の場所にその液体を排出するように作られている。
使用することができる他の装置は、限定はせずに、Qiagen8000,3000又は9600、Gilson Constellation(登録商標)1200 Liquid Handler,Zymark Sciclone ALH,Staccato(登録商標)Plate Replication Workstation,又はRapidPlate(登録商標)96/384Microplate Pipetting Workstationを含む。
Qiagen BioRobot8000は核酸精製及び液体操作ワークステーションである。操作ロボット、自動化真空及び緩衝液輸送システムを持っている。検体容器及び試薬容器はプラットフォームに存在しそして8チャネルピペッティングシステムは高速注入を行う。Qiagen BioRobot 3000は自動化液体操作及び検体処理ワークステーションである。これはサイクラー又は分光光度計のような他のハードウエアの統合が可能である。これは実験容器をワークテーブルの種々の位置へ又はからの移動、並びに温度調節、小容量液体取扱い及び好みの操作パラメーターによる完全自動プレート操作である。Qiagen BioRobot9600は核酸精製、反応準備、PCR産物精製、アガロースゲル負荷及び検体再配置のための自動化ワークステーションであり、そしてワークテーブル及びプログラム可能なピペッティング機構を持っている。
Gilson Constellataion 1200 Liquid Handlerは12枚のプレートまで収納できるベッド、ロボットアーム、ナノリットル容量の注入能力及び任意の加熱冷却リサイクラーを持っている。
Zymark Sciclone ALH Workstationは20位置デッキ;シリンジ又はぺリスタポンプによりマイクロプレートに多数の注入能力を有しそして1チャネル、8チャネル、12チャネル又は96チャネルのヘッドを使用してピペットすることができる。Robbins Scientific Tango Liquid Handling Systemはワークテーブル及び96又は384ウエル様式の自動化液体吸引及び注入を含む。
装置は全て予めプログラムしたパターンにしたがって試薬をある場所から別の場所へ移動する。検体の温度を維持するための冷却テーブルを装置上に置くことはできるが、高速処理RNA実験装置においては、酵素の活性を保存し、RNA分解を防ぎそして早すぎるタグ活性を防止するために検体を十分な温度に維持するには冷却テーブルは満足なものではない。
本発明において、試薬は液体操作装置上に置かれた生物検体容器(ここでは「プレート」とも呼ばれる)に加えられる。プレートは次いで列を成して保存されているプレート棚に置くことができる。本発明の機構はプレートを液体操作装置又はプレート棚から冷却のためにインキュベーターに移動する。
適当なインキュベーターは時には内部ロボットを使用することができるCytomat Heraeusを含む。本発明のインキュベーターは10℃未満の望ましい温度に維持することができる。インキュベーターの内部のくぼみは種々の型の実験容器を納めることができるように設計されていることが好ましい。また、好ましいインキュベーターはユーザーが列を成して保存しているプレートを出し入れする第一のドアー及びプレートがインキュベーターへ及びから移動することができる第二のドアーがついている。第二のドアーはプレートがインキュベーターへ及びから移動する操作の時に開閉するようにプログラムされている。インキュベーターは好ましくはプレートをインキュベーターへ入れそしてインキュベーターから取り出すためのインキュベータープレートハンドラー及びインキュベータードックを含む。インキュベーターは本発明のプレートハンドラーがインキュベータードックに接近したときに検出する能力を有しており、そのときにプレートをインキュベーターへ及びから移動するためにインキュベーターの第二のドアーが開く。プレートハンドラーは次いでプレートをインキュベーターから逆転写、ポリメラーゼ連鎖(RT−PCR)反応増幅及び分析を生じる配列検出システムのような定量分析機へ移動する。
適当な修飾を加えることにより、現存するプレートハンドラーは本発明に関連して使用するのに適する可能性がある。これ等のプレートハンドラーはZymark Twisterを含む。Zymark Twisterの一改良型がここに引用して取り入れた米国特許番号4,835,711に教示されている。Zymark Twisterはそれぞれのドックから20プレートまでを別々に動かすロボットマニピュレーターを持っている。ドックはプレートが納められた垂直の棚である。さらにドックを付加することができる。
次いでプレートハンドラーはプレートをインキュベーターから定量分析機のプレートステーションに移動する。適当な定量分析機は、限定せずにABI Prism7700又は7900配列検出システムを含む。本発明とともに使用できる配列検出システムのそれぞれの機能を実施する他の配列検出システム又は装置は、限定せずにRoche Applied Science LightCycler,BioRad iCycler,MJ Research Opticon,Corbett Rotergene,Stratagene Mx4000 Multiplex Quantitative PCR systemを含む。蛍光計及び分析プログラムはこれ等の機能が組み込まれていない装置と結合して使用することができる。配列検出システムは核酸配列の増幅を最適化するために反応条件を変更し、蛍光検出装置を使用して蛍光プローブを検出することにより存在する所与核酸配列の量を分析することができ、そして配列検出システムソフトウエアにより結果を分析することができる。
プレートが定量分析機の中に置かれた後に、RT−PCRは行われる。鋳型と呼ばれる特定のDNA部分のPCR増幅は、鋳型の各末端の少なくとも部分のヌクレオチド配列が分かっていることが必要である。この鋳型から、対応する合成オリゴヌクレオチドプライマー(「プライマー」)を設計することができる。このプライマーは鋳型の分離した相補鎖の増幅すべき領域の両側の一つに、プライマーの間の領域に向かって3’末端でアニールするように設計される。PCR反応は大過剰の二つのオリゴヌクレオチドプライマーとともにDNA鋳型、熱安定DNAポリメラーゼ、dNTP及び適当な反応緩衝液を必要とする。
鋳型と呼ばれる特定のDNA部分のPCR増幅は、鋳型の各末端の少なくとも部分のヌクレオチド配列が分かっていることが必要である。この鋳型から、対応する合成オリゴヌクレオチドプライマー(「プライマー」)を設計することができる。このプライマーは鋳型の分離した相補鎖の増幅すべき領域の両側の一つに、プライマーの間の領域に向かって3’末端でアニールするように設計される。PCR反応は大過剰の二つのオリゴヌクレオチドプライマーとともにDNA鋳型、熱安定DNAポリメラーゼ、dNTP及び適当な反応緩衝液を必要とする。
増幅を行うために、混合物は熱により変性されDNA鋳型の相補鎖の解離を生じる。混合物は次いで低温に冷却されオリゴヌクレオチドプライマーは鋳型の解離した鎖上の適当な配列にアニールすることができる。アニールに続いて、二つのプライマー間に存在する配列の方向に各プライマーの5’から3’へDNAポリメラーゼ伸長のために有効な温度に反応温度は調節される。これにより相補鎖の新しい対が形成される。変性、プライマーアニーリング及びポリメラーゼ伸長の段階を多数回繰り返して高濃度の増幅された標的配列を得ることができる。変性、アニーリング及び伸長の各シリーズは一つの「サイクル」を構成する。多数の「サイクル」が存在しうる。増幅された部分の長さはプライマーのもう一つのプライマーとの相対的位置により決定するので、長さは調節できるパラメーターである。操作の反復的様相のために、この方法は「ポリメラーゼ連鎖反応」(以降「PCR」)と言う。
望ましい増幅標的配列は混合物中において濃度に関して優勢な配列となるので、この配列はPCR増幅されたと言われる。PCRにより、特定の標的DNA配列の一つのコピーをいくつかの異なる方法により検出可能なレベルに増幅することが出来る。これ等の方法は臭化エチジウム染色、標識プローブとのハイブリダイゼーション、ビオチン化プライマーの取り込みに続いてアビジン−酵素コンジュゲート検出、及びDctp又はDatpのような32P−標識デオキシヌクレオチド三リン酸の増幅部分への取り込みを含む。
動的PCRとしても知られている、リアルタイムPCRの開発により、特定の核酸の定量のための改良法が提供された。リアルタイムPCRにおいて、サイクル毎の蓄積したPCR産物の測定が、熱サイクルと増幅生産物の蛍光検出の一つの装置内における組合せにより可能になる。サイクル毎に生成物が測定されるので、生産物の蓄積はサイクル数の関数としてプロットすることができる。生産物増幅の指数期は容易に決定されそして元の検体の中に存在した鋳型の量を計算するために使用される。現在多数の代替方法をリアルタイムPCRに使用することができる。
Grossmanらにより開発された最初のプロトコール(米国特許5,470,705、ここに引用して取り入れた)はプローブに放射能標識を使用したが、この方法はさらに改良され自己消去蛍光プローブに的を絞った。最初は、電気泳動又はその他の方法により増幅生産物を分離することが放出される標識の測定及び計算のために使用された。このために分析に時間を要する段階が加えられた。さらに、反応の最後の段階の分析はリアルタイムPCRに容易に適用することはできない。
現在の一つの方法において、PCR生産物のリアルタイム検出のために蛍光性エキソヌクレアーゼプローブが使用される。このタイプの技術はABI Prism(登録商標)7700 Sequence Detection Systemに取り入れられそしてLivak et al(米国特許番号5,538,848)に開示されている。放射能標識を使用する既存の方法の修飾において、蛍光性エキソヌクレアーゼプローブは二つの増幅プライマーの間の配列にアニールするように設計されるが、5’末端にマッチしない1以上のヌクレオチドを含んでいる。このマッチしないヌクレオチドは蛍光ドナーに結合している。蛍光消去剤は典型的にプローブの末端に位置している。ドナーと消去剤が近くにある場合には、消去剤が蛍光ドナーの光の照射を妨害する。
古典的蛍光消去剤は励起したレポーター分子により放射された光エネルギーを吸収して、このエネルギーをより長い波長の蛍光により放出する。リアルタイム検出における感度の増加はdabcyl又はEpoch Biosciences,Incにより開発されたEclipse Quencherのようなダーク消去剤により達成される。ダーク消去剤は蛍光エネルギーを吸収するが、自身は蛍光を発生しないので、検体中の背景蛍光を減少させる。ダーク消去剤は、dabcylに対する広範囲の吸収(それぞれ400−650nm対360−500nm)のために、FAM,Cy3及びTamraのような多数の赤方変移蛍光団に対して有効に働き、そして複合検定によく適合する。
リアルタイムPCRの感度は、二本鎖DNAの副溝に当てはまりDNA二本鎖を安定化することができる天然に存在する抗生物質及び合成化合物である副溝結合剤(「MGB」)(これもEpoch Biosciences,Incから提供されている)の使用により増加することができる。副溝結合剤はオリゴヌクレオチドの5’末端、3’末端又は内部のヌクレオチドに接着してオリゴヌクレオチドの融解温度、すなわち、オリゴヌクレオチドがその標的配列から解離する温度を上昇させて、安定化する。MGBの使用により、より短いオリゴヌクレオチドの使用並びにオリゴヌクレオチド特異性を失わずにAT−リッチ配列にプローブをつけること、並びに非常に類似する配列間の良好なミスマッチ識別が可能になる。副溝結合剤はダーク消去剤とともに又は単独で使用することができる。
PCRに使用されるThermus aquaticus(taq)DNAポリメラーゼはDNAフラグメントの5’末端の対を形成していないヌクレオチドを切断することができる。PCR反応において、蛍光性プローブは鋳型(検体中の関心のヌクレオチド配列)にアニールする。両プライマーの伸長が生じそしてプライマーの増幅の一つがプローブへ伸長するまでプローブは存在する。次いでTaqポリメラーゼはプローブの5’末端から対を形成していないヌクレオチドを切断するので、蛍光ドナーを放出する。消去剤から物理的に分離された後に、蛍光ドナーは光刺激に反応して蛍光を発することができる。この過程におけるtaqポリメラーゼの役割のために、これ等のプローブはTaqMan(登録商標)プローブと呼ばれている。より多くのPCR生産物が形成されるにしたがって、より多くの蛍光ドナーが放出され、次いでPCR生産物の形成が測定されそしてサイクル数の関数としてプロットされる。プロットの直線、指数相を選択することができそして検体中のヌクレオチドの量を計算するために使用することができる。このような自己消去蛍光プローブの開発は定量的PCRに相当な進歩をもたらした。それに使用するための多数の改良自己消去プローブ及び方法が後に、米国特許5,912,148、6,054,266(Kronick et al.)及び6,130,073(Eggerding)に報告されている。
LightCycler(登録商標)は増幅反応を定量化するためにエキソヌクレアーゼ切断の代りにハイブリダイゼーションを使用する。この方法はPCR増幅に追加の蛍光性プローブも加える。しかし、TaqMan(登録商標)システムと異なり、このシステムにおいて二つの異なる蛍光性プローブが伸長及びハイブリダイゼーションにより同一の鋳型上に一緒に取り込まれた場合に蛍光は増加し、二つのプローブの間に共鳴エネルギー移動を生じることができる。
他のシステムも使用できる。Intergen(登録商標)により製造されたAmplifluor(登録商標)プライマーはヘアピンオリゴヌクレオチドであり、一本鎖で存在するときはヘアピンを形成し、蛍光ドナーと消去剤が接近させられる。プライマーが二本鎖分子に取り込まれた時に、ヘアピンは伸ばされて、ドナーと消去剤は分離されて、蛍光の増加を生じる。その他の応用は二本鎖DNAのみに会合する挿入色素を使用する。反応により多くの二本鎖DNAが生じるにしたがって、より多くの色素がDNAと会合するのでより多くの蛍光が観察される。使用する方法に関係なく、最終結果は同じであり、サイクル数に対する蛍光のプロットである。次いでこのデータの分析はさらに検体中に存在するRNAの定量的値を導くために使用される。したがって、PCR操作により創られた増幅された部分は続くPCR増幅の有効な鋳型であり、さらに増幅するカスケードを生じる。
核酸配列の増幅は、ABI Prism(登録商標)7900のような配列検出システムの中で行いそして分析することが出来る。配列検出システムは核酸配列の増幅を最適化するために反応条件を変えることができる。このシステムは蛍光プローブをいくつでも、蛍光検出機構及びシステムソフトウエアを使用して存在する所与核酸配列の量を分析することができる。検出能力があるまたはない温度サイクを供給するために使用することができるそのほかの装置は、限定せずに、Roche Applied Science LightCycler(登録商標),BioRad iCycler,MJ Research Opticon,Corbett Rotorgene,及びStratagene Mx4000(登録商標)Multiplex Quantitative PCR Systemを含む。蛍光メーター及び分析プログラムはこのような機能が組み込まれていない装置とともに使用することができる。配列検出システムは核酸配列の増幅を最適化するために反応条件を変えることができる。このシステムは蛍光プローブをいくつでも、蛍光検出機構及び配列検出システムソフトウエアを使用して存在する所与核酸配列の量を分析することができる。
ここに本発明の詳細な態様を記述した。しかし、開示した態様は種々の代替の形態で具体化しうる発明の単なる代表例に過ぎないことは理解されるべきである。図は特別な部品の詳細を示すために一部の特徴を誇張し又は縮小しているので、必ずしも正確ではない。したがって、ここに開示した特定の構造及び機能は限定として説明されているのではなく、単に請求項の基礎としてそして本発明を多様に適用する当業者に教示する基礎として説明されている。
本発明の種々の態様を作りそして使用することは既に詳細に記述されているが、本発明は多様な特別な文脈において具体化することができる多くの応用可能な革新的コンセプトを提供していることは評価されるはずである。ここに検討した特定の態様は本発明を作りそして使用するための特定の方法の単なる説明であり、本発明の範囲を限定するものではない。
Claims (8)
- 複雑な生物学的構築からRNAを検出するのに十分な量のRNAを抽出し、
約0から10℃の間の温度にRNAを維持するための装置にRNAを移し;そして
コンピューター支援の数学的分析によりRNAのレベル及び機能を分析する、
段階を含むRNA分析方法。 - さらにRNAの単離及び精製の段階を含む請求項1に記載の方法。
- 複雑な生物学的構築を粉砕し、
複雑な生物学的構築からRNAを検出するのに十分な量のRNAを抽出し、
約0から10℃の間の温度にRNAを維持するための装置にRNAを移し;そして
コンピューター支援の数学的分析によりRNAのレベル及び機能を分析する、
段階を含むRNA分析方法。 - さらにRNAの単離及び精製の段階を含む請求項3に記載の方法。
- 複雑な生物学的構築から核酸を抽出するための装置;
該複雑な生物学的構築からRNAを単離及び精製するための自動化核酸ワークステーション;
約0から10℃の間の温度に該RNA検体を維持するための装置、及び
該コンピューターが読み取れるプログラムがコンピューターにRNAデータを計算させそして表示させる情報表示装置と結合して使用するためのコンピューターが読み取れるプログラム、
を含む高速処理RNA実験装置。 - RNAデータがリアルタイム定量的PCR増幅システムにより提供される該RNAの閾値サイクル、デルタCT,デルタデルタCT及び相対転写変化(XRel)を含む高速処理RNA実験装置。
- 逆転写及びPCR増幅を準備するための自動化液体操作装置をさらに含む請求項5に記載の高速処理RNA実験装置。
- リアルタイムPCR増幅システムをさらに含む請求項5に記載の高速処理RNA実験装置。
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