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JP2006351292A - 固体酸化物形燃料電池システム及びその停止方法 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池システム及びその停止方法 Download PDF

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Mitsuru Osawa
満 大澤
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Abstract

【課題】 システム停止時のコーキングトラブルが防止可能な固体酸化物形燃料電池システム及びその停止方法を提供する。
【解決手段】 SOFCシステム1は、炭化水素原料を脱硫する脱硫装置10と、水素リッチな改質ガスを生成する改質器18と、直接発電を行う燃料電池50とを備え、脱硫装置10が、脱硫器12と、脱硫炭化水素原料を貯蔵する脱硫原料タンク13と、脱硫炭化水素原料を脱硫原料タンク13から脱硫器12に流通させる戻し流路15と、を有し、このシステム1を停止するとき、戻し流路15を利用して、脱硫原料タンク13内の脱硫炭化水素原料を脱硫器12に送り込み、脱硫炭化水素原料を、脱硫原料タンク13と脱硫器12の間を循環させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池システム及びその停止方法に関する。
固体酸化物形燃料電池システム(適宜、SOFC(Solid Oxide FUEL CELL)システムと略称する。)は、固体電解質(安定化ジルコニア)の両側にアノード(燃料極)とカソード(空気極)を配設したセル(単電池)を集合させたスタック又はバンドルを備え、スタック又はバンドルに水素リッチな改質ガスと空気等の酸化剤ガスを供給し、電気化学的に反応させて酸素イオンをカソードからアノードに移動させることにより直接発電する。
SOFCシステムは、脱硫装置や改質器等を含む水素製造装置、スタック又はバンドルを集合させた燃料電池等から主に構成されている。通常、このシステムの運転停止時には、液体燃料の送液を停止し、水蒸気供給により系内置換を実施し、停止操作に入るが、このとき、脱硫器内の温度が高温のまま保持され、かつ、液体燃料の流れが停止した状態が続くので、脱硫器内において、高温になった液体燃料によるコーキングトラブル(例えば、燃料の高温曝露による脱硫剤の劣化やラインの閉塞トラブル等)が生じる可能性がある。
また、このとき、脱硫器に燃料を供給する配管も高温に曝されることになり、燃料によってはその一部分が気化してその残渣が残ったり、又は燃料の一部が重合して重質分が配管内に残ったりして、脱硫器前後の配管において、配管を閉塞させるコーキングトラブルを生じる可能性がある。
一方、上記手法以外にも、燃料電池保護、改質器保護、及び改質触媒保護の観点から、燃料電池システムの停止方法について、様々な手法が報告されている(例えば、特許文献1−6参照)。
しかし、これらの手法のいずれも、脱硫器廻りの保護は考慮しておらず、システム停止時において、上記のようなコーキングトラブルが発生して、脱硫器内の脱硫剤等に支障をきたす可能性がある。
従って、脱硫器や脱硫器廻りの配管は、システム停止時にできるだけ低温にすることが望ましいが、そのために、新たに冷却ユニットをシステム内に設置することは、システム効率の低下が生じてしまうという問題や、システムユニットのコンパクト化に逆行してしまうという問題があるため好ましくない。
特開平06−243882号公報 特開平10−144334号公報 特開平11−026003号公報 特開平12−021431号公報 特開平14−008701号公報 特開平14−093447号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、システム停止時のコーキングトラブルが防止可能な固体酸化物形燃料電池システム及びその停止方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、炭化水素原料を脱硫する脱硫装置と、前記脱硫された炭化水素原料を用いて、水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、固体電解質を介して前記改質ガスと酸化剤ガスを電気化学反応させることにより、直接発電を行うセルを有する燃料電池とを備えた固体酸化物形燃料電池システムであって、前記脱硫装置が、前記炭化水素原料に含まれる硫黄化合物を除去する脱硫器と、前記脱硫器により生成された脱硫炭化水素原料を貯蔵する脱硫原料タンクと、前記脱硫炭化水素原料を前記脱硫原料タンクから前記脱硫器に流通させる戻し流路とを有する固体酸化物形燃料電池システムが提供される。
戻し流路を有することにより、システム停止時において、脱硫炭化水素原料を脱硫器内に供給することができ、その結果、この脱硫炭化水素原料で脱硫器冷却することができる。
また、本発明によれば、前記戻し流路に、冷却手段を設けた構成としてある。
このようにすると、システム停止時において、冷却された脱硫炭化水素原料を脱硫器内に供給することができ、脱硫器を効率よく冷却することができる。
また、本発明によれば、前記冷却手段を、前記戻し流路の配管に突設した空冷用のフィンとした構成としてある。
このようにすると、単純な構造で、脱硫炭化水素原料を容易に冷却することができる。
また、本発明によれば、前記冷却手段を、循環水タンクに貯蔵された水と熱交換を行う熱交換器とした構成としてある。
このようにすると、大幅に構造を複雑化することなく、脱硫炭化水素原料を効率よく冷却することができる。
また、本発明によれば、上記の固体酸化物形燃料電池システムを停止する方法であって、前記脱硫装置が、前記戻し流路を利用して、前記脱硫炭化水素原料を、前記脱硫原料タンクと前記脱硫器の間を循環させながら、前記脱硫器を停止させる固体酸化物形燃料電池システムの停止方法が提供される。
脱硫炭化水素原料を、脱硫原料タンクと脱硫器の間を循環させて、脱硫器内の温度を低下させることにより、脱硫システム停止時における脱硫器や脱硫器前後の配管でのコーキングトラブルを防止することができる。
また、本発明によれば、前記脱硫器内の温度が200℃以下になるまで、前記脱硫炭化水素原料を循環させながら前記脱硫装置を停止させる固体酸化物形燃料電池システムの停止方法が提供される。
脱硫器内の温度が200℃以下になるまで、脱硫炭化水素原料を循環させることにより、システム停止時において、脱硫器廻りの保護をより確実に行うことができる。
本発明によれば、システム停止時のコーキングトラブルが防止可能な固体酸化物形燃料電池システム及びその停止方法が提供できる。
[固体酸化物形燃料電池システム]
図1は、本発明の一実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池システムの構成を示す図である。
この図に示すSOFCシステム1は、脱硫装置10を有する水素製造装置40と、アノード52及びカソード54を有する燃料電池50と、気水分離器56等から主に構成されている。
<脱硫装置>
脱硫装置10は、原料タンク11,脱硫器12,脱硫原料タンク13,原料供給流路14,戻し流路15等から主に構成されている。
まず、脱硫装置10の運転時の動作について説明する。
原料タンク11には、炭化水素原料が貯えられており、この炭化水素原料は、ポンプP1により汲み上げられ、脱硫器12に供給される。また、運転時には、切替弁V1により、戻し流路15との分岐箇所では、脱硫器12へと通じる流路のみが開かれるので、脱硫器12の方向に炭化水素原料が流れ、戻し流路15の方には炭化水素原料は流れない。
炭化水素原料としては、例えば、メタン、LPG(液化石油ガス)、ナフサ、ガソリン、灯油、軽油等が挙げられる。これらのうち、輸送が容易な液体燃料の中では供給網が発達し、全国各地で入手が容易であること、また、ガソリン等と比較して取り扱い易いことから、灯油が好ましい。
脱硫器12は、炭化水素原料中に含まれる硫黄化合物を除去するものである。この脱硫器12の内部には、脱硫剤が充填されている。
脱硫剤としては、例えば、活性炭、ゼオライト又は金属系の吸着剤等が好ましい。原料が灯油等である場合は、特開2001−279255号公報に示すように、Ni系あるいはNi−Cu系脱硫剤が好ましい。
脱硫された炭化水素原料(脱硫炭化水素原料)は、脱硫原料タンク13に貯えられた後、ポンプP2により汲み上げられ、原料供給流路14を通じて気化器16に供給される。また、運転時には、切替弁V2により、戻し流路15との分岐箇所では、気化器16へと通じる原料供給流路14だけに脱硫炭化水素原料が流れ、戻し流路15の方には脱硫炭化水素原料は流れない。
次に、脱硫装置10の停止時の動作について説明する。
脱硫装置10の停止時には、まず、ポンプP1を停止して、原料タンク11からの炭化水素原料の供給を停止した後、ヒーター等の加熱手段(図示せず)をオフにする。次に、切替弁V1とV2により、戻し流路15との分岐箇所において、ポンプP1へと通じる流路と、原料供給流路14が閉じられ、戻し流路15が開かれる。これにより、脱硫原料タンク13内の脱硫炭化水素原料が、ポンプP2により汲み上げられ、戻し流路15を通じて脱硫器12に送り込まれる。脱硫器12に送り込まれた脱硫炭化水素原料は、脱硫原料タンク13と脱硫器12の間を循環する。このとき、脱硫炭化水素原料は、脱硫器12内の温度が好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下、さらに好ましくは150℃以下になるまで循環させる。そして、脱硫器12が所定温度まで冷却された後、脱硫装置10全体を停止させる。この際、所定温度に到達するまでに要する降温時間は1時間以内が好ましい。より好ましくは30分以内、さらに好ましくは20分以内である。
また、好ましくは、戻し流路15に、冷却手段を設けるとよく、このようにすると、システム停止時において、冷却された脱硫炭化水素原料を脱硫器内に供給することができ、脱硫器を効率よく冷却することができる。
通常、冷却手段として、図2に示すように、戻し流路15の配管15aに、突設した空冷用のフィン15bを設けるとよく、このようにすると、単純な構造で、脱硫炭化水素原料を容易に冷却することができる。
また、冷却手段として、図3に示すように、螺旋状の配管からなり、循環水タンク24の内部に設置された熱交換器15dを設け、この熱交換器15dに戻し流路15の配管15cを連結した構成としてもよい。このようにすると、脱硫炭化水素原料と循環水タンク24に貯蔵された水との間で熱交換を行うことができ、大幅に構造を複雑化することなく、脱硫炭化水素原料を効率よく冷却することができる。
<水素製造装置>
水素製造装置40は、上記脱硫装置10、気化器16、ボイラー17、改質器18、起動用バーナー19が設けられ、改質器18及び燃料電池スタック50が収納される燃焼室51、循環水タンク24、エア供給源26、ブロワー27等から主に構成されている。
水素製造装置40では、脱硫装置10で脱硫された脱硫炭化水素原料が気化器16に供給される。気化器16は、この脱硫炭化水素原料を気化させるものである。脱硫炭化水素原料は、ボイラー17から供給されたスチームと混合され、改質器18に供給される。
スチーム源の水は、循環水タンク24からポンプP4により汲み上げられ、ボイラー17に供給される。
改質器18は、脱硫炭化水素原料から水素を発生させる装置であり、その内部には、改質触媒(図示せず)が充填されている。
改質触媒は、例えば、Ru,Rh,Pt,Pd等の貴金属や、Ni,Co等の金属を、活性金属成分として用いている。この中で、特にRuを活性金属成分とした触媒が好ましく用いられる。
なお、本実施形態の改質器18は、燃料電池スタック50から排出される高温の排気ガスの熱を利用して、改質反応を行う構成としてある。これにより、システム全体のエネルギー効率を高めることができる。ここで、好ましくは、燃焼室51からの排気ガスを用いて、気化器16,脱硫器12及びボイラー17を所定の温度に加熱するとよく、このようにすると、エネルギー効率をさらに向上させることができる。
また、起動時には、起動用バーナー19に、原料タンク11からポンプP3により汲み上げられた燃料用の炭化水素原料が供給されると共に、エア供給源26から供給された燃料燃焼用のエアがブロワー27によって供給され、起動用バーナー19が燃焼することにより、燃料電池スタック50,改質器18,気化器16,脱硫器12及びボイラー17を所定の温度に加熱する。
本実施形態の運転時には、ポンプP4により、循環水タンク24の水をボイラー17に供給し、発生したスチームを改質器18内に流通させ、改質触媒を加熱する。その後、上述したように、脱硫炭化水素原料とスチームの混合気体が気化器16から改質器18内に供給され、改質器18において、改質反応が開始され、炭化水素原料から水素が製造される。
また、本実施形態では、定常運転状態において、燃料電池スタック50からの排気ガスを利用して、気化器16,脱硫器12及びボイラー17を所定の温度に加熱する構成としてあるが、この構成に限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、ボイラー17にバーナーを設け、このバーナーの熱を利用して、気化器16,脱硫器12及びボイラー17を所定の温度に加熱する構成としてもよい。
<燃料電池>
燃料電池50は、固体電解質(図示せず)の両側にアノード52とカソード54を配設したセル(単電池)を集合させたスタック又はバンドルを複数個備えた構成としてある。この燃料電池50は、水素製造装置40で製造された水素が、燃料電池50のアノード52に供給され、カソード54には、エア供給源26から供給されたエアがブロワー27によって供給される。これにより、水素とエア(酸素)を電気化学的に反応させて、酸素イオンをカソード54からアノード52に移動させることにより直接発電する。また、上記電気化学反応にともなう水蒸気を含んだ排気ガスは、アノード52から排出される。
本実施形態のSOFCシステム1は、アノード52で余った水素を、カソード54からの酸素と反応させて燃焼させる構成としてある。したがって、余った水素を燃焼された排気ガスも排出される。
また、燃料電池50における反応で発生した水蒸気を含む排気ガスは、燃焼室51内に収納された改質器18を加熱し、さらに、気化器16,脱硫器12及びボイラー17を所定の温度に加熱する。
ここで、好ましくは、ボイラー17等の熱源として、高品位な熱を回収した後の排気ガスに対して、熱交換器55を設けて、低品位な熱をお湯などにして回収するとよく、これにより、さらにエネルギー効率を向上させることができる。
また、熱交換器55によって、コジェネレーションによる熱回収を行った後の排気ガスは、気水分離器56で分離され、排気ガスについては系外に排気され、水については、循環水タンク24に供給され、再利用される。なお、循環水タンク24の水が一定量を下回ると、水供給手段25によって、循環水タンク24に不純物を含まない純水が外部から供給される。
本実施形態のSOFCシステム1を停止させる場合には、まず、脱硫装置10を上記の方法で停止させた後、システム内の各部を停止させる。具体的には、まず、ポンプP1を停止して、原料タンク11からの炭化水素原料の供給を停止した後、ヒーター等の加熱手段(図示せず)をオフにする。また、このとき、ポンプP3も停止させる。次に、切替弁V1とV2の切替により、脱硫器12と、脱硫原料タンク13と、戻し流路15が繋がれ、脱硫原料タンク13内の脱硫炭化水素原料が、ポンプP2により汲み上げられ、脱硫器12内が所定温度になるまで脱硫原料タンク13と脱硫器12の間を循環する。次に、循環水タンク24から水を汲み上げるポンプP4を停止させる。次に、エア供給源26からエアーを供給するブロワー27を停止させ、システム内に設置した窒素ボンベ(図示せず)によってNをパージして、システム内をN雰囲気に置換した後、システム全体を停止させる。なお、ポンプP4は、前の操作が終了してから10分以内に停止させることが好ましい。また、ブロワー27は、ポンプP4が停止してから10分以内に停止させることが好ましい。
このようにして脱硫装置10内の脱硫器12を冷却した後にシステム1全体の停止操作に入ることにより、脱硫器12や脱硫器12前後の配管におけるコーキングトラブルを防止することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態により何ら限定されるものではない。
例えば、固体酸化物形燃料電池システムは、一般的に、燃料電池50の冷却に冷却水を使用しないが、たとえば、緊急停止や異常過熱の際などに冷却水を使用する場合、循環水タンク24の水をポンプ(図示せず)で汲み上げて、燃料電池50を冷却することができる。なお、冷却に用いた水は、循環水タンク24に回収され、再利用される。
次に、実施例により本発明を具体的に示すが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
尚、硫黄濃度は、JIS K2541−2「微量電量滴定式酸化法」により測定した。
実施例1
灯油(硫黄濃度14.8ppm)の脱硫を、図1に示す脱硫装置10(灯油流量:0.3L/h)を用いて250℃で約5分行った。本実施例では、システム10停止時に、戻し流路15を用いて脱硫原料タンク13内の脱硫灯油を脱硫器12に循環させ(灯油流量:0.3L/h)、脱硫器12の温度を250℃から180℃まで約15分かけて強制冷却した。この脱硫操作から強制冷却までを一サイクルとし、200回(サイクル)繰り返した後、脱硫器12の出口で採取した脱硫灯油に含まれる硫黄濃度を測定した所、検出限界以下であった。すなわち、本実施例では、脱硫器12内の脱硫剤の活性は、200回までの運転でも変化せず、脱硫剤へのコーキングによって、脱硫性能が低下するといった不具合を効果的に防止することができた。また、脱硫器12や脱硫原料タンク13と連通する配管に、コーキングが全く発生していなかった。
比較例1
実施例1と同様に、灯油の脱硫を行った。また、本比較例では、脱硫装置10停止時に、戻し流路15を用いて脱硫器12を強制冷却せず、脱硫器12の温度を250℃のままポンプP1を停止し、1時間保持した。この脱硫操作から1時間保持するまでを一サイクルとし、50回(サイクル)繰り返した後、脱硫灯油に含まれる硫黄濃度を測定した所、5ppmであった。本比較例では、脱硫器12内の脱硫剤の活性は、50回まで運転する間に、脱硫剤へのコーキングによって、脱硫性能が大幅に低下した。また、脱硫器12や脱硫原料タンク13と連通する配管に、コーキングが発生しており、配管の閉塞に発展するおそれがあった。
比較例2
実施例1と同様に、灯油の脱硫を行った。また、本比較例では、脱硫装置10停止時に、戻し流路15を用いて脱硫器12を強制冷却せず、脱硫器12の温度を230℃まで約30分かけて自然冷却した。この脱硫操作から自然冷却するまでを一サイクルとし、100回(サイクル)繰り返した後、脱硫灯油に含まれる硫黄濃度を測定した所、3ppmであった。本比較例では、脱硫器12内の脱硫剤の活性は、100回まで運転する間に、脱硫剤へのコーキングによって、脱硫性能が低下した。また、脱硫器12や脱硫原料タンク13と連通する配管には、微小なコーキングが発生していた。
比較例3
実施例1と同様に、灯油の脱硫を行った。また、本比較例では、脱硫装置10停止時に、戻し流路15を用いて脱硫器12を強制冷却せず、脱硫器12の温度を210℃まで約60分かけて自然冷却した。この脱硫操作から自然冷却するまでを一サイクルとし、200回(サイクル)繰り返した後、脱硫灯油に含まれる硫黄濃度を測定した所、2ppmであった。本比較例では、脱硫器12内の脱硫剤の活性は、200回まで運転する間に、脱硫剤へのコーキングによって、脱硫性能がわずかに低下した。また、脱硫器12や脱硫原料タンク13と連通する配管には、コーキングが発生していなかった。
従って、戻し流路15を用いずに脱硫器12を冷却した比較例1〜3では、脱硫器12内の脱硫剤の活性が低下していることが分かった。また、脱硫器12内に滞留する灯油の温度が高いほど、より顕著に脱硫性能が低下するとともに、配管にコーキングが発生しやすくなることが分かった。
本発明は、炭化水素を原料とする各種の固体酸化物形燃料電池システムに好適である。
本発明の一実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池システムの、第一応用例の要部を示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池システムの、第二応用例の要部を示す概略断面図である。
符号の説明
1 SOFCシステム
10 脱硫装置
11 原料タンク
12 脱硫器
13 脱硫原料タンク
14 原料供給流路
15 戻し流路
15a,15c 配管
15b フィン
15d 熱交換器
16 気化器
17 ボイラー
18 改質器
19 起動用バーナー
24 循環水タンク
25 水供給手段
26 エア供給源
27 ブロワー
40 水素製造装置
50 燃料電池
51 燃焼室
52 アノード
54 カソード
55 熱交換器
56 気水分離器

Claims (6)

  1. 炭化水素原料を脱硫する脱硫装置と、前記脱硫された炭化水素原料を用いて、水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、固体電解質を介して前記改質ガスと酸化剤ガスを電気化学反応させることにより、直接発電を行うセルを有する燃料電池とを備えた固体酸化物形燃料電池システムであって、
    前記脱硫装置が、
    前記炭化水素原料に含まれる硫黄化合物を除去する脱硫器と、
    前記脱硫器により生成された脱硫炭化水素原料を貯蔵する脱硫原料タンクと、
    前記脱硫炭化水素原料を前記脱硫原料タンクから前記脱硫器に流通させる戻し流路と
    を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  2. 前記戻し流路に、冷却手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  3. 前記冷却手段を、前記戻し流路の配管に突設した空冷用のフィンとしたことを特徴とする請求項2記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  4. 前記冷却手段を、循環水タンクに貯蔵された水と熱交換を行う熱交換器としたことを特徴とする請求項2記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池システムの停止方法であって、
    前記脱硫装置が、前記戻し流路を利用して、前記脱硫炭化水素原料を、前記脱硫原料タンクと前記脱硫器の間を循環させながら、前記脱硫器を停止させる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システムの停止方法。
  6. 前記脱硫器内の温度が200℃以下になるまで、前記脱硫炭化水素原料を循環させながら前記脱硫装置を停止させる請求項5記載の固体酸化物形燃料電池システムの停止方法。
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