JP2006349852A - 液晶配向剤および液晶表示素子 - Google Patents
液晶配向剤および液晶表示素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006349852A JP2006349852A JP2005174106A JP2005174106A JP2006349852A JP 2006349852 A JP2006349852 A JP 2006349852A JP 2005174106 A JP2005174106 A JP 2005174106A JP 2005174106 A JP2005174106 A JP 2005174106A JP 2006349852 A JP2006349852 A JP 2006349852A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- polyamic acid
- dianhydride
- mol
- aligning agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- LWFQDXRFRQETOH-UHFFFAOYSA-N CC(CC(O1)=O)(CC1=O)c1ccc(C(C)(CC(O2)=O)CC2=O)cc1 Chemical compound CC(CC(O1)=O)(CC1=O)c1ccc(C(C)(CC(O2)=O)CC2=O)cc1 LWFQDXRFRQETOH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- ZHERHYWFROIXGH-UHFFFAOYSA-N O=C(CC(C1)c(cc2)ccc2-c2ccc(C(CC(O3)=O)CC3=O)cc2)OC1=O Chemical compound O=C(CC(C1)c(cc2)ccc2-c2ccc(C(CC(O3)=O)CC3=O)cc2)OC1=O ZHERHYWFROIXGH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- YYDRPSROEWQNFS-UHFFFAOYSA-N O=C(CC(C1)c2ccc(C(CC(O3)=O)CC3=O)cc2)OC1=O Chemical compound O=C(CC(C1)c2ccc(C(CC(O3)=O)CC3=O)cc2)OC1=O YYDRPSROEWQNFS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- GCWMJBDJJCULIN-UHFFFAOYSA-N O=C(CC1c2ccc(C(CC(O3)=O)C3=O)cc2)OC1=O Chemical compound O=C(CC1c2ccc(C(CC(O3)=O)C3=O)cc2)OC1=O GCWMJBDJJCULIN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Abstract
Description
また、TN型液晶表示素子に比してコントラストが高くて、その視角依存性の少ないSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子が開発されている。このSTN型液晶表示素子は、ネマチック型液晶に光学活性物質であるカイラル剤をブレンドしたものを液晶として用い、液晶分子の長軸が基板間で180度以上にわたって連続的に捻れる状態となることにより生じる複屈折効果を利用するものである。
上記とは別の液晶表示素子として、負の誘電異方性を有する液晶分子を基板に垂直に配向させてなる垂直配向(Vertical Alignment)型液晶セルを有する液晶表示素子が知られている。このような液晶表示素子においても、液晶の配向制御は、通常、ポリアミック酸、可溶性ポリイミドなどの重合体を含有する液晶配向剤により形成された液晶配向膜によりなされている。
一般にTFT駆動方式においては電圧保持率を高くする必要があり、また近年では信頼性の観点から60℃〜90℃といった高温においてもより高い電圧保持率を確保できることが望まれている。そこで従来よりも更に電圧保持率の高い液晶配向膜を得るための液晶配向剤が必要とされている。
下記式(A)
本発明の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備することを特徴とする液晶表示素子によって達成される。
[テトラカルボン酸二無水物]
本発明のポリアミック酸を得るのに用いられるテトラカルボン酸二無水物において、式(A)で表されるテトラカルボン酸二無水物および上記の如きその置換体よりなる群から選ばれる少なくとも1種の含有率は、1〜100モル%である。より高い電圧保持特性を得るために、5〜100モル%が好ましく、さらに好ましくは10〜100モル%である。式(A)で表される骨格を有するテトラカルボン酸二無水物および/またはその置換体の含有率が100モル%に達しない場合は、その他のテトラカルボン酸二無水物が併用される。その他のテトラカルボン酸二無水物は特に限定はされないが、あえてその具体例を挙げるならば、次に示すテトラカルボン酸の二無水物が挙げられる。
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(1)〜(4)で表されるステロイド骨格を有する芳香族テトラカルボン酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
上記ポリアミック酸の合成に用いられるジアミン化合物としては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルなどの芳香族ジアミン;
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族および脂環式ジアミン;
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミンおよび下記式(III)〜(IV)で表される化合物などの、分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;
下記式(V)で表されるモノ置換フェニレンジアミン類;下記式(VI)で表されるジアミノオルガノシロキサン;
下記式(9)〜(13)で表される化合物などを挙げることができる。これらのジアミン化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
これらのうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、上記式(9)〜(13)で表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、上記式(III)で表される化合物のうち下記式(14)で表される化合物、上記式(IV)で表される化合物のうち下記式(15)で表される化合物および上記式(V)で表される化合物のうち下記式(16)〜(22)で表される化合物が好ましい。
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.6〜1.4当量となる割合である。ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中において、好ましくは−20〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。ここで、有機溶媒としては、原料となるジアミン化合物およびテトラカルボン酸二無水物と合成されるポリアミック酸をともに溶解できるものであれば特に制限はなく、好ましいものとして例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を例示することができる。また、有機溶媒の使用量(a)は、通常、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(b)が反応溶液の全量(a+b)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。そして、この反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することによりポリアミック酸を得ることができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出させる工程を1回または数回行うことにより、ポリアミック酸を精製することができる。
本発明の液晶配向剤を構成するイミド化重合体は、上記ポリアミック酸を脱水閉環することにより調製することができる。ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。
本発明に用いられる部分イミド化重合体は、上記ポリアミック酸を部分的にイミド化して得られる構造を有するものであり、本発明に用いられる部分イミド化重合体におけるイミド化率は、100%未満であり、好ましくは10〜90%、さらに好ましくは40〜90%である。ここで、「イミド化率」とは、重合体における繰り返し単位の総数に対する、イミド環を形成してなる繰り返し単位の数の割合を%で表したものとする。このとき、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。
上記(i)の方法において、反応温度は、好ましくは300℃以下であり、より好ましくは100〜250℃である。反応温度が300℃を超えると得られるイミド基含有ポリアミック酸の分子量が低下することがある。
上記(iv)の方法において、ポリアミック酸プレポリマー及び/またはポリイミドプレポリマーは、用いるテトラカルボン酸のモル数に対し、ジアミンを、そのモル数が例えば1.001〜2倍となるよう、当モル量を超えた過剰量で用いることにより、分子末端にアミノ基を有するプレポリマーとして合成できる。あるいは、用いられるジアミンのモル数に対し、テトラカルボン酸のモル数が例えば1.001〜2倍となるよう、当モル量を超えた過剰量を用いることにより、分子末端にカルボン酸に由来する反応性基を有するプレポリマーとして合成できる。ポリイミドプレポリマーの合成においては引き続き、上述のイミド化重合体を製造する際と同様のイミド化処理を行うことによって、分子末端にアミノ基またはテトラカルボン酸類に由来する反応性基を有するポリイミドプレポリマーとして合成できる。これらプレポリマーを上記ポリアミック酸の反応条件と同様の条件で反応させることにより、部分イミド化重合体が合成できる。
上記ポリアミック酸およびイミド化重合体、部分イミド化重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性などを改善することができる。このような末端修飾型のものは、ポリアミック酸を合成する際に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
以上のようにして得られるポリアミック酸およびイミド基含有ポリアミック酸の対数粘度(ηln)の値は、好ましくは0.05〜10dl/g、より好ましくは0.05〜5dl/gである。
本発明における対数粘度(ηln)の値は、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.5g/100ミリリットルである溶液について30℃で粘度の測定を行い、下記式(i)によって求められるものである。
本発明の液晶配向剤は、上記ポリアミック酸、イミド化重合体、部分イミド化重合体より選ばれる少なくとも一種の重合体が、通常、有機溶媒中に溶解含有されて構成される。本発明の液晶配向剤を構成する有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示した溶媒を挙げることができる。また、ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用することができる。
本発明の液晶配向剤における固形分濃度は、粘性、揮発性などを考慮して選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲にある。すなわち、本発明の液晶配向剤は、基板表面に塗布され、液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得難い。固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得難く、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣り易くなる。また、本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは、0℃〜200℃、より好ましくは20℃〜60℃である。
本発明の液晶配向剤には、目的の物性を損なわない範囲内で、基板表面に対する接着性を向上させる観点から、官能性シラン含有化合物あるいはエポキシ化合物が含有されていてもよい。かかる官能性シラン含有化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。かかるエポキシ化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3−(N−アリルーNーグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
これら官能性シラン含有化合物あるいはエポキシ化合物の配合割合は、重合体100重量部に対して、好ましくは40重量部以下、より好ましくは0.1〜30重量部である。
本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の一面に、本発明の液晶配向剤を例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法などの方法によって塗布し、次いで、塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートなどのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2O3−SnO2)からなるITO膜などを用いることができる。これらの透明導電膜のパターニングには、フォト・エッチング法や予めマスクを用いる方法が用いられる。液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板の該表面に、官能性シラン含有化合物、官能性チタン含有化合物などを予め塗布することもできる。液晶配向剤塗布後の加熱温度は、好ましくは80〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃である。なお、ポリアミック酸を含有する本発明の液晶配向剤は、塗布後に有機溶媒を除去することによって配向膜となる塗膜を形成するが、さらに加熱することによって脱水閉環を進行させ、よりイミド化された塗膜とすることもできる。形成される塗膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
ここに、シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。液晶としては、ネマティック型液晶を挙げることができ、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック型液晶や商品名「C−15」「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤などを添加して使用することもできる。また、液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
重合体または液晶配向剤を室温で減圧乾燥した後重水素化ジメチルスルホキシドに溶解させ、テトラメチルシランを基準物質として室温で1H−NMRを測定し、下記式(II)で示される式により求めた。
イミド化率(%)=(1−A1/A2×α)×100 ・・・(II)
A1:NH基のプロトン由来のピーク面積(10ppm)
A2:その他のプロトン由来のピーク面積
α :重合体の前駆体(ポリアミック酸)における、NH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合
高温高湿環境(温度70℃,相対湿度80%)下において、液晶表示素子を、5V、60Hzの矩形波で駆動させ、1500時間経過後における白いシミ状の表示欠陥の有無を偏光顕微鏡で観察した。
液晶表示素子を80℃に加温し、5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テクニカ製VHR−1を使用した。
重合体をγ−ブチロラクトン/N−メチルピロリドン/ブチルセロソルブ(70/10/20(重量比))混合溶媒に溶解させて固形分濃度4重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過し、本発明の液晶配向剤を調製した。上記液晶配向剤を、液晶配向膜印刷機(日本写真印刷機(株)製)を用いてITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面に塗布し、80℃のホットプレート上で1分間乾燥後、180℃のホットプレート上で20分間乾燥し、平均膜厚600オングストロームの被膜を形成した。この基板を倍率20倍の顕微鏡にて観察し、印刷ムラおよびピンホールの有無によって印刷性の良否を判定した。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物100.88g(0.45モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン141.43g(0.45モル)、5,5’−(1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジシロキサンジイル)−ビス−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物46.26g(0.1モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン94.62g(0.875モル)、2,2’−ジトリフルオロメチルー4,4’−ジアミノビフェニル32.02g(0.1モル)および上記式(9)で表される化合物6.43g(0.01モル)、モノアミンとしてアニリン2.79g(0.03モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.59dl/gのポリアミック酸390gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.60dl/g、イミド化率95%のポリイミド(これを「ポリイミド(A−1)」とする)17.5gを得た。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物100.88g(0.45モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン141.43g(0.45モル)、5,5’−(1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジシロキサンジイル)−ビス−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物46.26g(0.1モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン94.62g(0.875モル)、ビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン24.85g(0.1モル)および上記式(9)で表される化合物6.43g(0.01モル)、モノアミンとしてアニリン2.79g(0.03モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.61dl/gのポリアミック酸380gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.65dl/g、イミド化率94%のポリイミド(これを「ポリイミド(A−2)」とする)18.4gを得た。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物100.88g(0.45モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン141.43g(0.45モル)、5,5’−(1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジシロキサンジイル)−ビス−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物46.26g(0.1モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン87.05g(0.805モル)、ビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン24.85g(0.1モル)および上記式(22)で表される化合物35.07g(0.08モル)、モノアミンとしてアニリン2.79g(0.03モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.52dl/gのポリアミック酸400gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.60dl/g、イミド化率95%のポリイミド(これを「ポリイミド(A−3)」とする)17.6gを得た。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物100.88g(0.45モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン141.43g(0.45モル)、5,5’−(1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジシロキサンジイル)−ビス−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物46.26g(0.1モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン105.44g(0.975モル)、上記式(9)で表される化合物6.43g(0.01モル)、モノアミンとしてアニリン2.79g(0.03モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.83dl/gのポリアミック酸370gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.95dl/g、イミド化率94%のポリイミド(これを「ポリイミド(A−4)」とする)17.0gを得た。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物201.75g(0.9モル)および5,5’−(1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジシロキサンジイル)−ビス−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物46.26g(0.1モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン102.73g(0.95モル)および上記式(16)で表される化合物26.14g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.85dl/gのポリアミック酸350gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.89dl/g、イミド化率90%のポリイミド(これを「ポリイミド(A−5)」とする)16.6gを得た。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物201.75g(0.9モル)および5,5’−(1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジシロキサンジイル)−ビス−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物46.26g(0.1モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン54.07g(0.5モル)、上記式(16)で表されるジアミン261.41g(0.5モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコール中に注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.70dl/gのポリアミック酸(これを「ポリアミック酸(B−6)」とする)500gを得た。
テトラカルボン酸二無水物としてシクロブタンテトラカルボン酸二無水物176.50g(0.9モル)、ジアミン化合物として2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル212.30g(1.0モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、対数粘度1.21dl/gのポリアミック酸(これを「ポリアミック酸(B−7)」とする)370gを得た。
合成例1においてモノアミンであるアニリンを除いた以外は合成例1と同様にしてポリイミドプレポリマーを合成し、N−メチル−2−ピロリドンに溶解させて固形分濃度10重量%の溶液とした。また、合成例6と同様にしてポリアミック酸プレポリマーを合成し、同様にN−メチル−2−ピロリドンに溶解させて固形分濃度10重量%の溶液とした。次に、ポリイミドプレポリマー溶液200gとポリアミック酸プレポリマー800gを混合して2時間攪拌した後、反応溶液を大過剰のメチルアルコール中に注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.85dl/g、イミド化率19%の部分イミド化重合体(これを「重合体(C−8)」とする)90gを得た。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物112.09g(0.5モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン157.14g(0.5モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン105.44g(0.975モル)、上記式(9)で表される化合物6.43g(0.01モル)、モノアミンとしてアニリン2.79g(0.03モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.54dl/gのポリアミック酸410gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.63dl/g、イミド化率95%のポリイミド(これを「ポリイミド(a−1)」とする)17.5gを得た。
合成例1で得られたポリイミド(A−1)および合成例7で得られたポリアミック酸(B−7)を、ポリイミド:ポリアミック酸=20:80(重量比)になるように、N−メチル−2−ピロリドン/γ−ブチロラクトン/エチレングリコール モノブチルエーテル混合溶剤(重量比20/70/10)に溶解させて、固形分濃度4重量%の溶液とし、一時間攪拌後、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過し、本発明の液晶配向剤を調製した。この液晶配向剤の印刷性試験を行った。結果を表1に示す。
表1に示すポリイミドまたはポリアミック酸または部分イミド化重合体を用いた以外は実施例1と同様にして、液晶配向剤を調製し、これを用いて液晶表示素子を作製し、評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。
合成例6で得られたポリアミック酸(B−6)を、N−メチル−2−ピロリドン/エチレングリコール モノブチルエーテル混合溶剤(重量比50/50)に溶解させて固形分濃度3.5重量%の溶液とし、一時間攪拌後、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過し、本発明の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤の印刷性を評価した。結果を表1に記す。続いて、上記液晶配向剤を、厚さ1mmのガラス基板の一面に設けられたITO膜からなる透明導電膜上にスピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で、80℃で1分の仮乾燥を行い、次いでクリーンオーブンで、200℃で1時間乾燥することにより、乾燥膜厚0.05μmの液晶配向膜を有する透明電極基板を作成した。次に、一対の透明電極/透明電極基板の上記液晶配向膜塗布基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径3.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、液晶注入口より基板間に、ネガ型液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板を張り合わせ、垂直配向型液晶表示素子を作製し、得られた垂直配向型液晶表示素子の電圧保持率、信頼性を評価した。結果を表1に併せて示す。
Claims (3)
- 上記少なくとも1種の重合体が、式(A)で表されるテトラカルボン酸二無水物と、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物を各々少なくとも1モル%含有するテトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物とを反応させることにより生成するポリアミック酸およびこのポリアミック酸を脱水閉環させたポリイミドよりなる群から選ばれる重合体である請求項1に記載の液晶配向剤。
- 請求項1または2に記載の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備することを特徴とする液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005174106A JP4573039B2 (ja) | 2005-06-14 | 2005-06-14 | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005174106A JP4573039B2 (ja) | 2005-06-14 | 2005-06-14 | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006349852A true JP2006349852A (ja) | 2006-12-28 |
JP4573039B2 JP4573039B2 (ja) | 2010-11-04 |
Family
ID=37645812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005174106A Expired - Fee Related JP4573039B2 (ja) | 2005-06-14 | 2005-06-14 | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4573039B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007302635A (ja) * | 2006-05-15 | 2007-11-22 | Chisso Corp | シルセスキオキサン骨格を有する酸無水物および重合体 |
WO2008108493A1 (ja) * | 2007-03-08 | 2008-09-12 | Jsr Corporation | 液晶配向剤および横電界方式液晶表示素子 |
WO2012020584A1 (ja) * | 2010-08-09 | 2012-02-16 | 日立化成工業株式会社 | 新規な含ケイ素脂環式ポリイミド樹脂及びポリアミド酸樹脂並びにそれらの製造方法 |
JP2013028801A (ja) * | 2011-06-21 | 2013-02-07 | Hitachi Chemical Co Ltd | 接着剤用改質剤及びその製造方法、並びに接着剤 |
WO2014046064A1 (ja) * | 2012-09-18 | 2014-03-27 | 宇部興産株式会社 | ポリイミド前駆体、ポリイミド、ポリイミドフィルム、ワニス、及び基板 |
CN104892657A (zh) * | 2014-03-07 | 2015-09-09 | 达兴材料股份有限公司 | 硅氧烷三酸酐、聚合物、液晶配向剂、液晶配向膜以及液晶显示元件 |
JP2015183187A (ja) * | 2014-03-24 | 2015-10-22 | 達興材料股▲ふん▼有限公司 | 耐熱膜形成用樹脂組成物、並びに、それにより形成された耐熱膜及び該耐熱膜を有する電池 |
CN107304363A (zh) * | 2016-04-18 | 2017-10-31 | 达兴材料股份有限公司 | 液晶配向剂、液晶配向膜及使用此液晶配向膜的液晶显示装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59501208A (ja) * | 1982-07-07 | 1984-07-12 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | シリルノルボルナン無水物および製造方法 |
JPS61231566A (ja) * | 1985-04-05 | 1986-10-15 | Ricoh Co Ltd | 静電潜像現像用キヤリア |
JPS64950A (en) * | 1987-04-03 | 1989-01-05 | General Electric Co <Ge> | Silicon polyamic acid which enables optical pattern transfer, its production and its use method |
JP2006267800A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Kimoto & Co Ltd | 感光性ポリイミド樹脂組成物 |
-
2005
- 2005-06-14 JP JP2005174106A patent/JP4573039B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59501208A (ja) * | 1982-07-07 | 1984-07-12 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | シリルノルボルナン無水物および製造方法 |
JPS61231566A (ja) * | 1985-04-05 | 1986-10-15 | Ricoh Co Ltd | 静電潜像現像用キヤリア |
JPS64950A (en) * | 1987-04-03 | 1989-01-05 | General Electric Co <Ge> | Silicon polyamic acid which enables optical pattern transfer, its production and its use method |
JP2006267800A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Kimoto & Co Ltd | 感光性ポリイミド樹脂組成物 |
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007302635A (ja) * | 2006-05-15 | 2007-11-22 | Chisso Corp | シルセスキオキサン骨格を有する酸無水物および重合体 |
TWI409291B (zh) * | 2007-03-08 | 2013-09-21 | Jsr Corp | Liquid crystal alignment agent and planar electric field switching method liquid crystal display element |
WO2008108493A1 (ja) * | 2007-03-08 | 2008-09-12 | Jsr Corporation | 液晶配向剤および横電界方式液晶表示素子 |
CN101627333B (zh) * | 2007-03-08 | 2011-08-03 | Jsr株式会社 | 液晶取向剂和横电场式液晶显示元件 |
JP5062443B2 (ja) * | 2007-03-08 | 2012-10-31 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤および横電界方式液晶表示素子 |
US8592546B2 (en) | 2010-08-09 | 2013-11-26 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Silicon-containing alicyclic polyimide resin, polyamic acid resin, and manufacturing method for same |
JP5099278B2 (ja) * | 2010-08-09 | 2012-12-19 | 日立化成工業株式会社 | 新規な含ケイ素脂環式ポリイミド樹脂及びポリアミド酸樹脂並びにそれらの製造方法 |
WO2012020584A1 (ja) * | 2010-08-09 | 2012-02-16 | 日立化成工業株式会社 | 新規な含ケイ素脂環式ポリイミド樹脂及びポリアミド酸樹脂並びにそれらの製造方法 |
JP2013028801A (ja) * | 2011-06-21 | 2013-02-07 | Hitachi Chemical Co Ltd | 接着剤用改質剤及びその製造方法、並びに接着剤 |
WO2014046064A1 (ja) * | 2012-09-18 | 2014-03-27 | 宇部興産株式会社 | ポリイミド前駆体、ポリイミド、ポリイミドフィルム、ワニス、及び基板 |
JPWO2014046064A1 (ja) * | 2012-09-18 | 2016-08-18 | 宇部興産株式会社 | ポリイミド前駆体、ポリイミド、ポリイミドフィルム、ワニス、及び基板 |
US9783640B2 (en) | 2012-09-18 | 2017-10-10 | Ube Industries, Ltd. | Polyimide precursor, polyimide, polyimide film, varnish, and substrate |
CN104892657A (zh) * | 2014-03-07 | 2015-09-09 | 达兴材料股份有限公司 | 硅氧烷三酸酐、聚合物、液晶配向剂、液晶配向膜以及液晶显示元件 |
CN104892657B (zh) * | 2014-03-07 | 2017-11-28 | 达兴材料股份有限公司 | 硅氧烷三酸酐、聚合物、液晶配向剂、液晶配向膜以及液晶显示元件 |
JP2015183187A (ja) * | 2014-03-24 | 2015-10-22 | 達興材料股▲ふん▼有限公司 | 耐熱膜形成用樹脂組成物、並びに、それにより形成された耐熱膜及び該耐熱膜を有する電池 |
CN107304363A (zh) * | 2016-04-18 | 2017-10-31 | 达兴材料股份有限公司 | 液晶配向剂、液晶配向膜及使用此液晶配向膜的液晶显示装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4573039B2 (ja) | 2010-11-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4336922B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP4645823B2 (ja) | 垂直液晶配向剤、および垂直液晶表示素子 | |
JP2008216988A (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP4344935B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2006321783A (ja) | 新規ジアミン化合物、ポリマーおよび液晶配向剤 | |
JP4045595B2 (ja) | 液晶配向剤 | |
JP5067570B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5057052B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP4434862B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP4573039B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2008216985A (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP4716061B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5224034B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP4539836B2 (ja) | 液晶配向剤および横電界方式液晶表示素子 | |
JP5041124B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2008102260A (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP4636238B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP4671015B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2008046615A (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP4858686B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP2005275360A (ja) | 液晶配向剤 | |
JP2005173397A (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP3809642B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2005266536A (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP4462422B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080328 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100127 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100303 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100721 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100803 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4573039 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130827 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130827 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |