JP2006342882A - 遊星歯車支持用ラジアルころ軸受 - Google Patents
遊星歯車支持用ラジアルころ軸受 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006342882A JP2006342882A JP2005168945A JP2005168945A JP2006342882A JP 2006342882 A JP2006342882 A JP 2006342882A JP 2005168945 A JP2005168945 A JP 2005168945A JP 2005168945 A JP2005168945 A JP 2005168945A JP 2006342882 A JP2006342882 A JP 2006342882A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rollers
- planetary gear
- roller bearing
- planetary
- radial roller
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/303—Parts of ball or roller bearings of hybrid bearings, e.g. rolling bearings with steel races and ceramic rolling elements
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/34—Rollers; Needles
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/22—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
- F16C19/44—Needle bearings
- F16C19/46—Needle bearings with one row or needles
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2361/00—Apparatus or articles in engineering in general
- F16C2361/61—Toothed gear systems, e.g. support of pinion shafts
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/08—General details of gearing of gearings with members having orbital motion
- F16H2057/085—Bearings for orbital gears
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
【課題】 負荷容量の確保と高速運転とが可能で、しかも十分な信頼性及び耐久性を得られる遊星歯車支持用ラジアルころ軸受を実現する。
【解決手段】 遊星軸4の外周面とこの遊星軸4の周囲に配置された遊星歯車3の内周面との間に設ける遊星歯車支持用ラジアルころ軸受を、複数本のころ5a、5bを設けて保持器を設けない、総ころ型とする。そして、鋼製のころ5a、5aとセラミック製のころ5b、5bとを、円周方向に関して交互に配置する。この構成により、上記各ころ5a、5bの本数と軸方向長さとを確保し、しかも、円周方向に隣り合うころ5a、5bの転動面同士の摩擦を抑えて、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 遊星軸4の外周面とこの遊星軸4の周囲に配置された遊星歯車3の内周面との間に設ける遊星歯車支持用ラジアルころ軸受を、複数本のころ5a、5bを設けて保持器を設けない、総ころ型とする。そして、鋼製のころ5a、5aとセラミック製のころ5b、5bとを、円周方向に関して交互に配置する。この構成により、上記各ころ5a、5bの本数と軸方向長さとを確保し、しかも、円周方向に隣り合うころ5a、5bの転動面同士の摩擦を抑えて、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
本発明の遊星歯車支持用ラジアルころ軸受は、例えば自動車用自動変速機やトランスアスクルを構成する遊星歯車装置に組み込まれる遊星歯車をキャリアに対して回転自在に支持する為の、遊星歯車支持用ラジアルころ軸受の改良に関する。尚、本明細書及び特許請求の範囲中のころには、外径に対する長さの比が大きい、ニードルも含む。
自動車用自動変速機を構成する遊星歯車装置が従来から、例えば特許文献1、2等、多くの刊行物に記載されて、広く知られている。この従来から知られた遊星歯車装置は、例えば図2〜3に示す様に、外周面に歯1aを形成した太陽歯車1と、この太陽歯車1と同心に配置され、内周面に歯2aを形成したリング歯車2との間に、複数個(一般的には3〜4個)の遊星歯車3、3を、円周方向に関して等間隔に配置している。そして、これら複数個の遊星歯車3、3の外周面に形成した歯3aを、上記両歯1a、2aに噛合させている。
上記複数個の遊星歯車3、3は、それぞれ遊星軸4の周囲に、それぞれ複数のころ5、5を介して回転自在に支持している。これら各遊星軸4の基端部(図3の右端部)は、上記太陽歯車1を中心として回転自在なキャリア6に支持固定している。図示の例では、上記各遊星軸4の基端部を上記キャリア6に形成した通孔7aに締まり嵌めで内嵌すると共に、これら各遊星軸4と上記キャリア6との間に係止ピン8を掛け渡して、これら各遊星軸4が上記通孔7aから脱落するのを防止している。
又、図示の例では、上記太陽歯車1を円筒状に形成し、上記キャリア6を、断面L字形で全体を円輪状に形成している。そして、図3に示す様に、このキャリア6の内周縁部に形成した円筒部9を、回転軸10の外周面にスプライン係合させている。上記太陽歯車1は、この回転軸10の周囲に、この回転軸10に対する相対回転を自在に支持している。又、上記リング歯車2は上記各部材1、6、10の周囲に、これら各部材1、6、10に対する相対回転自在に支持している。
又、上記各遊星軸4の先端部(図2〜3の左端部)は、円輪状に形成された連結板11に形成した通孔7bに内嵌固定し、これら各遊星軸4の先端部同士を連結している。これら複数の遊星軸4の中間部外周面で、上記キャリア6と上記連結板11との間部分は、円筒面状の内輪軌道12としている。一方、上記遊星歯車3の内周面は、円筒面状の外輪軌道13としている。そして、これら内輪軌道12と外輪軌道13との間部分に前記各ころ5、5から成るラジアルころ軸受14を設けて、上記遊星歯車3を、上記遊星軸4の中間部周囲で連結板11とキャリア6との間部分に、回転自在に支持している。
上述の様な遊星歯車3及び遊星軸4等を含んで構成する遊星歯車装置は、例えば、前記回転軸10を駆動軸又は従動軸とし、上記太陽歯車1又は上記リング歯車2の中心を従動軸又は駆動軸に結合する。そして、何れの歯車1、2、3を回転自在とし、何れの歯車1、2、3を回転不能とするかを切り換える事により、上記駆動軸と従動軸との間の変速並びに回転方向の変換を行なう。この様な遊星歯車装置自体の構成及び作用は、従来から周知であり、本発明の要旨とも関係しないから、全体構造の図示並びに詳しい説明は省略する。
自動車用の自動変速機に組み込まれる遊星歯車装置は、上記遊星歯車3が自転しながら前記太陽歯車1の周囲を公転するという複雑な構造を有する為に、この遊星歯車3を回転自在に支持する為のラジアルころ軸受14に、必ずしも十分な潤滑油を送り込めない可能性がある。この為、少ない潤滑油でも転がり接触面、即ち、上記各ころ5、5の転動面及び上記内輪軌道12及び上記外輪軌道13の転がり疲れ寿命を確保する必要がある。一方、近年に於ける自動車の低燃費化の一環として、遊星歯車装置の使用条件がより厳しくなっており、例えば、小型化により遊星歯車3の回転速度が速くなっている。しかも、近年に於ける自動車用エンジンの高出力化により、上記ラジアルころ軸受14を構成する前記各ころ5、5の転動面と、上記内輪軌道12及び上記外輪軌道13との転がり接触部の面圧が増大する傾向にあり、数GPa程度に達する場合もある。
上述の様な事情を考慮した場合、上記ラジアルころ軸受14として、高速運転が可能で、且つ、負荷容量の大きなものを使用する必要がある。ラジアルころ軸受14の高速運転を可能にする為には、複数本のころを保持器により転動自在に保持した、保持器付のもの(C&R仕様)とする事が考えられる。保持器付のラジアルころ軸受は、保持器が各ころを案内する(各ころの転動面同士が擦れ合う事を防止すると共にスキューを防止する)為、限界回転数が高い(高速運転が可能)と言った利点がある反面、負荷容量の確保の面からは不利である。即ち、保持器を設ける分、ラジアルころ軸受に組み込めるころの本数が少なくなり、各ころの軸方向長さに関しても短くなる事が避けられない。これら各ころの本数が少なくなる事も、軸方向長さが短くなる事も、何れもラジアルころ軸受の負荷容量の低下に結び付く。
ラジアルころ軸受の負荷容量を確保する面からは、このラジアルころ軸受として、保持器を設けない、所謂総ころ型のものを使用する事が考えられる。総ころ型のラジアルころ軸受の場合には、円周方向に隣り合うころの転動面同士の間隔を小さくして、組み込み可能なころの本数を多くできるだけでなく、これら各ころの軸方向長さを確保して、負荷容量の確保を図れる。但し、総ころ型のラジアルころ軸受の場合、円周方向に隣り合うころの転動面同士が高速で(各ころの転動面の周速の2倍の速度で)擦れ合う為、ころ相互間の摩擦が大きくなるだけでなく、これら各ころがスキューし易い。この為、総ころ型のラジアルころ軸受は、高負荷には耐えられるにしても、そのままでは、高速運転には不向きである。
この様な事情に鑑みて、総ころ型のラジアルころ軸受の高速運転を可能にする為に、各ころの材質を工夫する事が考えられる。遊星歯車装置に組み込むラジアルころ軸受を構成するころの材質として一般的には、高炭素クロム軸受鋼を使用する。ところが、高炭素クロム軸受鋼製のころでは、上述の様な、総ころ型のラジアルころ軸受の高速運転と言った問題に、十分に対応する事は難しい。そこで、窒化珪素等のセラミックス製のころを使用した、総ころ型のラジアルころ軸受を使用する事が考えられる。例えば、窒化珪素は、上記高炭素クロム軸受鋼に比べて、軽量であり、高硬度、高耐摩耗性を有する。この為、窒化珪素製のころを使用して総ころ型のラジアルころ軸受を構成すれば、小型・軽量で、高速運転が可能なラジアルころ軸受を実現できるものと考えられる。
但し、上記窒化珪素等のセラミックは、靱性が低く、このセラミックにより構成したころは、衝撃荷重等、ラジアルころ軸受に加わる荷重が急激に変動した場合に、折れ、欠け等の破壊を生じ易いと言った欠点を有している。特に、セラミックは高炭素クロム軸受鋼等の鋼材に比べて縦弾性係数が大きい為、セラミック製のころ同士が衝撃的に接触した場合に、衝突部で、欠け、割れ等の損傷を発生し易い。又、セラミック製のころがスキューした場合に、このころの転動面に加わる剪断力により、このころが破壊する可能性もある。
本発明は、上述の様な事情に鑑み、負荷容量の確保と高速運転とが可能で、しかも十分な信頼性及び耐久性を得られる遊星歯車支持用ラジアルころ軸受を実現すべく発明したものである。
本発明の遊星歯車支持用ラジアルころ軸受は、例えば図2〜3に示す様に、遊星歯車式変速機を構成する遊星歯車3をキャリア6に対して回転自在に支持する為のものであり、このキャリア6に支持された遊星軸4の外周面に設けた内輪軌道12と、この遊星軸4の周囲に配置された上記遊星歯車3の内周面に設けた外輪軌道13との間に設けられる。この様な本発明の遊星歯車支持用ラジアルころ軸受は、複数本のころ5a、5bを設けて保持器を設けない、総ころ型である。
特に、本発明の遊星歯車支持用ラジアルころ軸受に於いては、図1に示す様に、鋼製のころ5a、5aとセラミック製のころ5b、5bとを、円周方向に関して交互に配置している。即ち、これらころ5a、5bの総数を偶数本とし、鋼製のころ5a、5aの転動面と、セラミック製のころ5b、5bの転動面とが近接対向若しくは摺接する様にしている。
尚、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、上記各セラミック製のころ5b、5bの3点曲げ強度を300MPa以上とする。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した様に、上記各ころ5a、5bの全長Lと外径Dとの比(L/D)を、15以下とする。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した様に、上記各ころ5a、5bの全長Lと外径Dとの比(L/D)を、15以下とする。
上述の様に構成する本発明の遊星歯車支持用ラジアルころ軸受によれば、負荷容量の確保と高速運転とが可能で、しかも十分な信頼性及び耐久性を得られる遊星歯車支持用ラジアルころ軸受を実現できる。
先ず、負荷容量の確保は、保持器を持たない総ころ型とする事により図られる。即ち、前述した様に、総ころ型のラジアルころ軸受の場合には、円周方向に隣り合うころ5a、5bの転動面同士の間隔を小さくして、組み込み可能なころ5a、5bの総数を多くできるだけでなく、これら各ころ5a、5bの軸方向長さを確保して、負荷容量の確保を図れる。
先ず、負荷容量の確保は、保持器を持たない総ころ型とする事により図られる。即ち、前述した様に、総ころ型のラジアルころ軸受の場合には、円周方向に隣り合うころ5a、5bの転動面同士の間隔を小さくして、組み込み可能なころ5a、5bの総数を多くできるだけでなく、これら各ころ5a、5bの軸方向長さを確保して、負荷容量の確保を図れる。
又、高速運転が可能で、しかも十分な信頼性及び耐久性を得られる事は、鋼製のころ5a、5aとセラミック製のころ5b、5bとを交互に配置する事により図られる。即ち、遊星歯車支持用ラジアルころ軸受の運転時には、円周方向に隣り合うころ5a、5bの転動面同士の各擦れ合い部を構成する1対の転動面同士が、これら各ころ5a、5bの自転運動に基づいて、反対方向に相対変位し、上記各擦れ合い部の擦れ合い速度が速くなる。この場合でも、上記各ころ5a、5bの配置を上述の様にする事により、上記各擦れ合い部で、同種の金属(鋼)同士が擦れ合う事がなくなる。即ち、これら各擦れ合い部の擦れ合い状態は、何れも、鋼とセラミックとの、異種材料同士の擦れ合い状態となる。この為、擦れ合いに基づく摩擦抵抗を低く抑えられる他、高速回転、高面圧下で鋼製のころ同士が擦れ合った場合に生じる、凝着(焼き付き)や著しい摩耗を抑制する事ができる。そして、総てのころを鋼製とした総ころ型のラジアルころ軸受に比べて、高速化及び低トルク化が可能になり、更にラジアルころ軸受の寿命の確保を図れる。
更に、セラミック製のころ5b、5b同士の間に鋼製のころ5a、5aを配置した事により、これら各セラミック製のころ5b、5bの損傷を抑えられる。即ち、上記凝着や著しい摩耗を抑制する事は、総てのころをセラミック製とした総ころ型のラジアルころ軸受によっても実現できる。但し、セラミックは鋼に比べて縦弾性係数が遥かに大きく(弾性変形量が少なく)、耐衝撃性が鋼に比べて劣る(脆い)。この為、総てのころをセラミック製とした総ころ型のラジアルころ軸受の場合には、円周方向に隣り合うころ同士が勢い良く衝突したり、或いは公転中心軸と自転中心軸とが非平行になるスキューが発生した場合に、セラミック製のころに、欠けや亀裂等の損傷を発生し易くなる。
これに対して本発明の遊星歯車支持用ラジアルころ軸受の場合には、セラミック製のころ5b、5b同士の間に、縦弾性係数が比較的小さい(弾性変形量が比較的多い)、鋼製のころ5a、5aを配置しているので、上記セラミック製のころ5b、5bの損傷防止を図れる。即ち、円周方向に隣り合うころ同士が勢い良く衝突した場合に、上記各鋼製のころ5a、5aが弾性変形する事によりこの衝撃を緩和する。又、多少のスキューが発生した場合にも、これら各鋼製のころ5a、5aが弾性変形する事により、セラミック製のころ5b、5bに加わる力を緩和する。これらにより、これら各セラミック製のころ5b、5bに、欠けや亀裂等の損傷が発生する事を防止できる。
尚、上記各セラミック製のころ5b、5bの損傷防止効果をより確実にする為には、請求項2に記載した発明の様に、これら各セラミック製のころ5b、5bの3点曲げ強度を300MPa以上確保する事が好ましい。この3点曲げ強度を300MPa以上確保すれば、上記各ころ5a、5bがスキューして、このうちの各セラミック製のころ5b、5bに剪断応力が加わった場合でも、これら各セラミック製のころ5b、5bに破壊に至る様な、亀裂等の損傷が生じる事を防止できる。逆に言えば、これら各セラミック製のころ5b、5bの3点曲げ強度が300MPa未満の場合には、使用条件が厳しくなると、スキューに基づく剪断応力により、上記各セラミック製のころ5b、5bが破断する可能性を否定できなくなる。
又、上記各セラミック製のころ5b、5bの損傷防止効果をより一層確実にする為には、請求項3に記載した発明の様に、これら各セラミック製のころ5b、5bの全長Lと外径Dとの比(L/D)を15以下に抑える事が好ましい。この比を15以下に抑えれば、スキュー等に基づいて上記各セラミック製のころ5b、5bに剪断応力が加わっても、これら各セラミック製のころ5b、5bの破壊を抑える事ができる。これら各セラミック製のころ5b、5bの全長Lと外径との比(L/D)が15よりも大きい場合には、これら各セラミック製のころ5b、5bに大きな剪断応力が付加された場合に、これら各セラミック製のころ5b、5bに、亀裂等の損傷を発生する可能性を生じる。尚、鋼製のころ5a、5aに関しては、破断防止の面から全長Lと外径Dとの比(L/D)を15以下に抑える必要性はない。但し、同一のラジアルニードル軸受の組み込むころ5a、5bの全長L及び外径Dは総て等しくする必要上、上記各鋼製のころ5a、5aに就いても、上記比(L/D)を15以下に抑える。
更に、本発明の実施に使用するセラミック材料は、特に限定する事はない。3点曲げ強度が300MPa以上のものが好ましく使用できる事は、前述の通りである。この点を考慮すれば、上記セラミック材料として、窒化珪素、サイアロン、炭化珪素等の非酸化物系セラミックスを、好ましく使用できる。これに対して、本発明の実施に使用する鋼としては、例えば、高炭素クロム軸受鋼であるSUJ2や、このSUJ2に表面処理したものが、好ましく使用できる。
本発明の効果を確認する為に行なった実験に就いて説明する。この実験では、下記の表1に示した、本発明の技術的範囲に属するもの5種(実施例1〜5)と、本発明の技術的範囲から外れるもの6種(比較例1〜6)との、合計11種の試料(図2〜3に示す様な遊星歯車支持用ラジアルころ軸受)を作成し、それぞれに就いて、転がり疲れ寿命等(各部の転がり疲れ寿命及び破壊寿命のうちの最も短い部分の寿命)を測定した。転がり疲れ寿命等は、ころ5、5a、5b、遊星軸4、遊星歯車3のうちの少なくとも1個の部材が破損した時点で中止し、その時点までの試験稼働時間を、当該遊星歯車支持用ラジアルころ軸受の転がり疲れ寿命等とした。試験条件は次の通りである。
試験器 : 出願人会社製のプラネタリころ試験器
潤滑油及び油温 : ATF、100℃
潤滑油量 : 0. 05L/min
目標寿命 : 40h
ピニオンシャフト : 出願人会社製の特殊高周波仕様シャフト
鋼製ころ : SUJ2製
セラミックス製ころ : 窒化珪素製
試験器 : 出願人会社製のプラネタリころ試験器
潤滑油及び油温 : ATF、100℃
潤滑油量 : 0. 05L/min
目標寿命 : 40h
ピニオンシャフト : 出願人会社製の特殊高周波仕様シャフト
鋼製ころ : SUJ2製
セラミックス製ころ : 窒化珪素製
上記表1中、実施例1と比較例1と、実施例2と比較例2と、実施例3と比較例3と、実施例4と比較例4とは、それぞれ、ころの並びが異なる以外、仕様及び試験条件は同じである。請求項1〜3に記載した条件を総て満たしている実施例1、2、4、5の転がり疲れ寿命等の値と、本発明の技術的範囲から外れる比較例1、2、4、5の転がり疲れ寿命等の値とを比較すれば明らかな通り、上記請求項1〜3に記載した条件を総て満たした構造によれば、転がり疲れ寿命等を大幅に向上させる事ができる。特に、実施例4、5と比較例4、5とを比較すれば明らかな通り、上記請求項1〜3に記載した条件を総て満たした構造は、高速回転下での転がり疲れ寿命等確保の面から、総てのころを金属製としたり、或いはセラミック製とした場合に比べて、大きな効果を得られる。
又、請求項1、3に記載した条件を同時に満たしている実施例3の転がり疲れ寿命等と、本願発明の技術的範囲から外れる比較例3の転がり疲れ寿命等とを比較すれば明らかな通り、請求項1、3に記載した条件を同時に満たす事により、転がり疲れ寿命等を延長する事ができる。尚、比較例6の、総てのころを全長Lと外径Dとの比(L/D)が大きいセラミックス製とした場合には、この比以外の条件が同じである、上記比較例5に比べても、転がり疲れ寿命等が低くなった。この事から、上記比を小さく抑える事(請求項3に記載した条件)が、転がり疲れ寿命等の確保の面から有効である事が分かる。
又、請求項1、3に記載した条件を同時に満たしている実施例3の転がり疲れ寿命等と、本願発明の技術的範囲から外れる比較例3の転がり疲れ寿命等とを比較すれば明らかな通り、請求項1、3に記載した条件を同時に満たす事により、転がり疲れ寿命等を延長する事ができる。尚、比較例6の、総てのころを全長Lと外径Dとの比(L/D)が大きいセラミックス製とした場合には、この比以外の条件が同じである、上記比較例5に比べても、転がり疲れ寿命等が低くなった。この事から、上記比を小さく抑える事(請求項3に記載した条件)が、転がり疲れ寿命等の確保の面から有効である事が分かる。
1 太陽歯車
1a 歯
2 リング歯車
2a 歯
3 遊星歯車
3a 歯
4 遊星軸
5、5a、5b ころ
6 キャリア
7a、7b 通孔
8 係止ピン
9 円筒部
10 回転軸
11 連結版
12 内輪軌道
13 外輪軌道
14 ラジアルころ軸受
1a 歯
2 リング歯車
2a 歯
3 遊星歯車
3a 歯
4 遊星軸
5、5a、5b ころ
6 キャリア
7a、7b 通孔
8 係止ピン
9 円筒部
10 回転軸
11 連結版
12 内輪軌道
13 外輪軌道
14 ラジアルころ軸受
Claims (3)
- 遊星歯車式変速機を構成する遊星歯車をキャリアに対して回転自在に支持する為、このキャリアに支持された遊星軸の外周面とこの遊星軸の周囲に配置された上記遊星歯車の内周面との間に設けられる、複数本のころを設けて保持器を設けない、総ころ型の遊星歯車支持用ラジアルころ軸受に於いて、鋼製のころとセラミック製のころとを、円周方向に関して交互に配置した事を特徴とする遊星歯車支持用ラジアルころ軸受。
- セラミック製のころの3点曲げ強度が300MPa以上である、請求項1に記載した遊星歯車支持用ラジアルころ軸受。
- 各ころの全長Lと外径Dとの比(L/D)が15以下である、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した遊星歯車支持用ラジアルころ軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005168945A JP2006342882A (ja) | 2005-06-09 | 2005-06-09 | 遊星歯車支持用ラジアルころ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005168945A JP2006342882A (ja) | 2005-06-09 | 2005-06-09 | 遊星歯車支持用ラジアルころ軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006342882A true JP2006342882A (ja) | 2006-12-21 |
Family
ID=37639991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005168945A Pending JP2006342882A (ja) | 2005-06-09 | 2005-06-09 | 遊星歯車支持用ラジアルころ軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006342882A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102863139A (zh) * | 2012-09-06 | 2013-01-09 | 北京工业大学 | 一种防止泡沫玻璃模具跑偏卡窑折棒的辊道窑 |
WO2013155260A1 (en) * | 2012-04-11 | 2013-10-17 | General Electric Company | Gearbox and turbine engine with geared fan |
EP3358223A1 (en) * | 2017-02-07 | 2018-08-08 | General Electric Company | Gears having reduced roller element stress |
CN108804833A (zh) * | 2018-06-14 | 2018-11-13 | 攀钢集团攀枝花钢钒有限公司 | 长材全轧程智能仿真软件系统架构设计方法 |
-
2005
- 2005-06-09 JP JP2005168945A patent/JP2006342882A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013155260A1 (en) * | 2012-04-11 | 2013-10-17 | General Electric Company | Gearbox and turbine engine with geared fan |
CN102863139A (zh) * | 2012-09-06 | 2013-01-09 | 北京工业大学 | 一种防止泡沫玻璃模具跑偏卡窑折棒的辊道窑 |
CN102863139B (zh) * | 2012-09-06 | 2014-12-31 | 北京工业大学 | 一种防止泡沫玻璃模具跑偏卡窑折棒的辊道窑 |
EP3358223A1 (en) * | 2017-02-07 | 2018-08-08 | General Electric Company | Gears having reduced roller element stress |
CN108708958A (zh) * | 2017-02-07 | 2018-10-26 | 通用电气公司 | 具有减小的滚子元件应力的齿轮和制造此类齿轮的方法 |
CN108708958B (zh) * | 2017-02-07 | 2022-09-27 | 通用电气公司 | 具有减小的滚子元件应力的齿轮和制造此类齿轮的方法 |
CN108804833A (zh) * | 2018-06-14 | 2018-11-13 | 攀钢集团攀枝花钢钒有限公司 | 长材全轧程智能仿真软件系统架构设计方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1588074B1 (en) | Epicyclic gear systems | |
US8322931B2 (en) | Rotation support apparatus | |
CN101270797B (zh) | 装有圆柱滚子的滚子链 | |
US20090190870A1 (en) | Bearing assembly for planetary gear pinion | |
CN102171469B (zh) | 小齿轮轴用旋转支承装置 | |
KR102078048B1 (ko) | 유지기가 부착된 니들 롤러 | |
CN101668946A (zh) | 多排式大型滚动轴承,尤其是用于风力发电装置转子轴的主轴承的轴向-径向轴承 | |
KR101638212B1 (ko) | 베어링 레이스 움직임을 감소시키기 위한 테이퍼구성 리테이닝 링 | |
EP2825782B1 (en) | Wheel bearing arrangement | |
US20160348724A1 (en) | Axial bearing arrangement | |
EP2825783B1 (en) | Pinion bearing arrangement | |
JP2006342882A (ja) | 遊星歯車支持用ラジアルころ軸受 | |
JP2005214390A (ja) | ニードル軸受、遊星歯車機構及びピニオンシャフト | |
JP4636035B2 (ja) | 転がり軸受 | |
JP2010255645A (ja) | ラジアルニードル軸受 | |
JP5472398B2 (ja) | 遊星歯車用支持軸の製造方法 | |
CN202926873U (zh) | 滚动轴承 | |
CN108895155B (zh) | 一种机械式汽车变速器中间轴组件机构 | |
US20050064977A1 (en) | Roller/retainer assembly for planetary gear and planetary gears support using the same | |
CN109210152B (zh) | 行星齿轮承载装置、立式磨传动装置和立式磨 | |
JP2004232726A (ja) | 針状ころ軸受用の保持器及び針状ころ軸受 | |
CN101586608A (zh) | 轧机用空心圆柱滚子轴承 | |
JP2006214456A5 (ja) | ||
JP2006214456A (ja) | 転がり軸受 | |
JP2010014184A (ja) | 遊星歯車用支持軸及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20070515 |