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JP2006334521A - 廃棄物の埋立処分方法、及び廃棄物埋立構造 - Google Patents

廃棄物の埋立処分方法、及び廃棄物埋立構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 環境への影響が極めて少ない廃棄物の埋立処分方法、廃棄物埋立構造を提供する。
【解決手段】 廃棄物埋立処分地に準好気性埋立構造を構築し、所定期間が経過するまでは当該準好気性埋立構造の少なくとも排水部を遮蔽して嫌気性埋立構造期間として維持し、その後、前記排水部の遮蔽を解除して準好気性埋立構造に復元する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、廃棄物の埋立処分方法、及び廃棄物埋立構造に関する。
従来、廃棄物を埋立処分する場合、その埋立構造として平地の掘削部や谷部に廃棄物を投棄して覆土するだけの方法から、廃棄物の埋立層内の好気性領域を拡大させるための竪渠を設けるとともに、埋立廃棄物層の底部に配設した浸出水集排水管から排出された浸出水を前記ガス抜き竪渠を通して埋立層内に返送して浸出水を循環させるようにした方法に移行してきた(例えば、特許文献1を参照)。
前者の工法は、廃棄物層は湿気が高く、嫌気性バクテリアによりメタンガスを発生することが知られており、これを嫌気性埋立構造と呼ぶとすると、後者は浸出水集排水管に十分な大きさをもたせ、その開口部が大気に接しており、この浸出水集排水管から廃棄物層内部に空気が自然に供給されて好気性の状態となるため、準好気性埋立構造と呼ばれている。
そして、かかる準好気性埋立構造は、埋立廃棄物層に浸出水を滞水させないことによって、基礎地盤への浸出水の浸透を防止する(しゃ水機能)とともに、浸出水集排水管により埋立地内部へ空気を取り込むことによって、集水する段階で浸出水を浄化することが可能であり、しかも、廃棄物の微生物分解に伴う発酵熱によって埋立地内部の温度が上昇し、内部温度と外気温の差によって生じる温度密度流により、空気(酸素)が浸出水集排水管を通って埋立地内部へ導入されて好気性分解が促進され、構造的にも維持管理上も極めて簡易なシステムとなすことができる。
特開平11−216440号公報
前記した準好気性埋立構造は、嫌気性埋立構造に比較して、確かに埋立地の安定化が早く、かつ浸出水の水質を著しく向上させることも可能であるが、廃棄物の埋立処分をより効率的に行えるように工夫する余地が残されていた。
例えば、現在の準好気性埋立構造では、これを維持管理するためのエネルギーを外部から導入しなければならず、コスト的な面での改善が望まれていた。
本発明は、上記課題を解決することのできる廃棄物の埋立処分方法、及び廃棄物埋立構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明では、廃棄物埋立処分地に準好気性埋立構造を構築し、所定期間が経過するまでは当該準好気性埋立構造の少なくとも排水部を遮蔽して嫌気性埋立構造期間として維持し、その後、前記排水部の遮蔽を解除して準好気性埋立構造に復元する廃棄物の埋立処分方法とした。
また、請求項2記載の本発明では、上記請求項1記載の廃棄物の埋立処分方法において、前記準好気性埋立構造の排水部に加え、通気部をなす地表面を遮蔽手段により遮蔽し、前記排水部の遮蔽の解除に応じて前記遮蔽手段を除去することを特徴とする。
また、請求項3記載の本発明では、上記請求項1又は2に記載の廃棄物の埋立処分方法において、前記嫌気性埋立構造期間中に発生するメタンガスを回収し、エネルギーとして利用可能としたことを特徴とする。
また、請求項4記載の本発明では、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の廃棄物の埋立処分方法において、嫌気性埋立構造期間のメタンガス回収効率がエネルギー利用に不適と判断されたときに、準好気性埋立構造へ復元することを特徴とする。
さらに、請求項5記載の本発明では、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の廃棄物の埋立処分方法において、廃棄物埋立処分地を複数の区画に区分けして、各区画を順次嫌気性埋立構造から準好気性埋立構造へ復元することを特徴とする。
請求項6記載の本発明では、廃棄物埋立処分地に構築した準好気性埋立構造の一部を構成する通気部及び排水部に、取り外し可能な遮蔽部を設けて嫌気性埋立構造を構築した廃棄物埋立構造とした。
(1)請求項1記載の本発明では、嫌気性埋立構造と好気性埋立構造とのそれぞれの長所を取り入れて、環境保全機能を著しく向上させた廃棄物埋立地の造成が、コスト的に極めて有利に実現可能となる。
(2)請求項2記載の本発明では、特に、浸出水の大量発生を防止することができるとともに、嫌気性埋立構造においてメタンガスを効率よく発生させ、同メタンガスの有効利用を図ることができる。
(3)請求項3記載の本発明では、嫌気性埋立構造において発生する環境負荷となるメタンガスを回収してエネルギーとして利用することにより、地球温暖化防止に貢献することができるとともに、廃棄物埋立地の維持管理コストの低減を図ることができる。
(4)請求項4記載の本発明では、請求項1〜3の各効果に加え、嫌気性埋立構造期間の時期を効率的に決定することができる。
(5)請求項5記載の本発明では、請求項1〜4の各効果に加え、例えば嫌気性埋立構造の区画からの浸出水を、すでに準好気性埋立構造に復元した区画に循環させることで、浸出水の水質改善を低コストで効率的に行える。
(6)請求項6記載の本発明では、通気部及び排水部に取り外し自在に遮蔽部を設けた準好気性埋立構造を予め設けており、当初は嫌気性埋立構造として用いてメタンガスを回収してエネルギーに利用するなどし、その後、前記遮蔽部を取り外して準好気性埋立構造に容易に復元して、浸出水質を改善しながら埋立地の早期に安定化を図ることが可能となる。
本発明に係る廃棄物の埋立処分方法は、廃棄物埋立処分地に準好気性埋立構造を構築し、所定期間が経過するまでは当該準好気性埋立構造の少なくとも排水部を遮蔽して嫌気性埋立構造期間として維持し、その後、前記排水部の遮蔽を解除して準好気性埋立構造に復元するようにしたものである。
すなわち、廃棄物埋立処分地の埋立廃棄物層内に、好気性領域を拡大させるための竪渠を設けるとともに、埋立廃棄物層の底部に浸出水集排水管を配設して準好気性埋立構造を予め構築しておき、しかも、排水部となる前記浸出水集排水管に開閉自在なバルブを設けて閉成状態として、廃棄物埋立処分地の一部を構成する前記排水部を遮蔽しておき、当初は嫌気性埋立構造として使用し、その後、バルブを開成して通気部及び排水部の遮蔽を解除して準好気性埋立構造に復元し、埋立地の早期安定化を図るようにしたものである。
この場合、廃棄物埋立処分地の表土層を粘性土を用いて形成し、前記準好気性埋立構造の排水部に加え、埋立廃棄物層の通気部となる地表面についても可及的に遮蔽状態としておくことが好ましい。
より好ましくは、通気部をなす前記地表面を例えばキャップシートなどの遮蔽手段により遮蔽し、前記排水部の遮蔽の解除に応じて前記キャップシートを除去するものとする。なお、遮蔽手段としてキャップシートを敷設するときには、前記竪渠の上端開口を当該キャップシートで覆うようにしておく。
すなわち、嫌気性埋立構造として当初使用した後、敷設してあった前記キャップシートを取り払うとともに、バルブを開成して通気部及び排水部の遮蔽を解除して浄化作用の高い準好気性埋立構造に復元し、埋立地の早期安定化を図るのである。
このように、本実施形態に係る廃棄物埋立構造は、廃棄物埋立処分地に構築した準好気性埋立構造の一部を構成する通気部及び排水部に、取り外し可能な遮蔽部を設けて嫌気性埋立構造を構築した新たな廃棄物埋立構造となっている。
かかる構成により、嫌気性埋立構造と好気性埋立構造とのそれぞれの長所を取り入れて、環境保全機能を著しく向上させた廃棄物埋立地の造成が、コスト的に極めて有利に実現可能となる。
また、前記嫌気性埋立構造期間中には、発生するメタンガスを回収し、エネルギーとして利用することが可能である。例えば、廃棄物埋立処分の維持管理用の電気エネルギーとして用いることができる。したがって、メタンガスを大気に放出することがないので地球温暖化防止に貢献することができる。
そして、かかる嫌気性埋立構造期間のメタンガス回収効率がエネルギー利用に不適と判断されたときに、準好気性埋立構造へ復元すればよく、嫌気性埋立構造期間として維持する期間を効率的かつ合理的に決定することができる。
なお、準好気性埋立構造へ復元するに際し、先ず排水部の遮蔽を解除し、排水部を構成する浸出水集排水管周りが空気によって浄化作用が確立された後に通気部の遮蔽の解除を行うと良い。通気部の遮蔽構造を構成するキャップシートを最初から撤去してしまうと、浄化されていない浸出水が大量に発生するおそれがあるからである。
ところで、実際に廃棄物埋立地を造成する場合、この廃棄物埋立処分地を複数の区画に区分けして、各区画を順次嫌気性埋立構造から準好気性埋立構造へ復元するとよい。
このように、廃棄物埋立処分地を複数の区画に区分けすることにより、例えば嫌気性埋立構造のままの区画からの浸出水を、すでに準好気性埋立構造に復元した区画に循環させることで、浸出水の水質改善を低コストで効率的に行うことができる。さらに、嫌気性埋立構造期間に回収したエネルギーを、準好気性埋立構造の維持管理用として用いることができ、コスト面でのメリットも極めて大きい。
また、このとき、造成する地域における雨季と乾季との時期に合わせ、雨季に廃棄物埋立処分をする区画は小面積に、乾季に廃棄物埋立処分する区画は大面積にしておき、浸出水が過剰に発生しないようにすることが望ましい。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながらより具体的に説明する。
図1は本実施形態に係る廃棄物埋立地の平面視による概念的説明図、図2は同廃棄物埋立地の横断面視による説明図、図3は同廃棄物埋立地の縦断面視による説明図、図4及び図5は、前記廃棄物埋立地に複数区画形成した廃棄物埋立処分地にそれぞれ構築した準好気性埋立構造を嫌気性埋立構造として使用する場合の模式的説明図、図6及び図7は前記嫌気性埋立構造を準好気性埋立構造に復元した状態の模式的説明図、図8は本実施形態に係る廃棄物埋立処分方法の基本的な流れを示す説明図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る廃棄物埋立地Aは、勾配を設けて造成された基盤地層1上に造成されている。本実施形態では、廃棄物埋立地Aを区画B1〜区画B8までの複数の廃棄物埋立処分地Bに区画形成しており、区画B1〜区画B8の下手側には、各区画B1〜B8からの浸出水を貯留する調整池8を設けている。
また、本実施形態では、区画B1,B3,B5,B7に対し、区画B2,B4,B6,B8の面積を約1/2とし、雨季と乾季とで、各廃棄物埋立処分地Bからの浸出水量を平均化させるように、順次、区画B1,B3,B5,B7を乾季に、区画B2,B4,B6,B8を雨季に造成するようにしている。なお、図示した廃棄物埋立地Aは、概念的なものであって、当然ながら、廃棄物埋立地Aを実際に造成する地域の気候によって、乾季に造成する区画と雨季に造成する区画との面積比は変更されることになる。
また、図4及び図5に示すように、各廃棄物埋立処分地Bに構築される本実施形態に係る廃棄物埋立構造は、極めて簡易な準好気性埋立構造となっており、廃棄物埋立処分地Bにおける埋立廃棄物層4の底部にグリ石2により埋設された状態の有孔管からなる浸出水集排水管3を設け、浸出水をできるだけ速やかに埋立地系外へ排出できるようにしている。5は表土層、30は浸出水集排水管3に設けた透孔である。
そして、前記埋立廃棄物層4内には、好気性領域を拡大させるための有孔管からなる竪渠6を、前記浸出水集排水管3と連通させて立設している。しかし、当初は、準好気性埋立構造を嫌気性埋立構造として使用するため、前記表土層5の上面全体に、遮蔽手段として非通気性及び非透水性を有するキャップシート7を敷設している。すなわち、廃棄物埋立処分地Bの通気部となる表土面を外気と遮蔽するのである。なお、前記竪渠6の周りについても、竪渠6を囲むように、径が10〜20cmの多数のぐり石2を配設している。60は竪渠6に形成した透孔である。
さらに、図5に示すように、廃棄物埋立地Aの下手側に設けた調整池8に伸延させた前記浸出水集排水管3にバルブ機構9を取付け、これを閉成状態として、当該準好気性埋立構造の排水部となる前記浸出水集排水管3を遮蔽状態としている。
このように、廃棄物埋立処分地Bに構築した準好気性埋立構造の一部を構成する通気部及び排水部に、取り外し可能な遮蔽部が設けられて嫌気性埋立構造が構築されることになる。
当初は嫌気性埋立構造となし、その後準好気性埋立構造に復元可能とした上述の準好気性埋立構造を構築するには、先ず、基盤地層1上に複数の透孔を形成した有孔管からなる前記浸出水集排水管3を敷設し、この浸出水集排水管3を、径が10〜20cmの多数のグリ石2で埋設した状態として廃棄物投棄領域を形成し、さらに、浸出水集排水管3上に前記竪渠6を連通状態に取付けるとともに、廃棄物の投棄と覆土を繰り返して埋立廃棄物層4を形成し、さらに最上層を覆土して廃棄物埋立処分地Bの表土層5を形成する。なお、本実施形態では、この表土層5に粘性土を用いて、前記キャップシート7と協働して埋立廃棄物層4と大気とを遮蔽状態にしている。しかし、キャップシート7を敷設する場合、表土層5としては必ずしも粘性土を用いる必要はない。
このように、準好気性埋立構造を構築しておき、しかも、準好気性埋立構造の一部を構成する通気部及び排水部を遮蔽することで、この準好気性埋立構造を嫌気性埋立構造として用いることが可能となる。このとき、前記キャップシート7が地表面に存在することによって、たとえ降水量が多い地域であっても浸出水量を著しく減少させることが可能となる。
また、嫌気性埋立構造とした場合、嫌気性バクテリアにより廃棄物が分解され、埋立廃棄物層4からメタンガスが発生することから、これを回収するために、図示するようにガス回収管10を配設している。
本実施形態では、ガス回収管10を、主管10aと、同主管10aから分岐して前記竪渠6内それぞれに挿通する分岐管10bとから構成し、この分岐管10bの竪渠6への挿通部分には複数の透孔(図示せず)を形成している。
このように、表土層5とキャップシート7とを設け、かつガス回収管10を配設したことにより、メタンガスガス回収のためのボーリングなどを行うことなく、埋立廃棄物層4から発生したメタンガスを効率的に回収することができる。したがって、地球温暖化の原因となるメタンガスは大気へ放出されることなく回収され、しかも、回収したメタンガスを中品位のエネルギーとして有効利用することが可能となり、さらに、メタンガスをエネルギーとして利用する際には、メタンガスは燃焼時に炭酸ガスに変換されるので、環境汚染などのおそれのないクリーンなエネルギー利用となる。
その後、漸次メタンガスの回収量が減っていき、エネルギーとして利用するには不適と判断された時期に、前記キャップシート7を取り払うとともに、前記バルブ機構9を開成し、準好気性埋立構造に復元する。このとき、例えば表土層5が粘性土でない場合、キャップシート7を一度に撤去すると浸出水量が一挙に増加するおそれがあるため、キャップシート7を撤去するタイミングとしては、浸出水集排水管3の周辺部が好気的になって浄化機能が形成されてから行うとよい。
すなわち、先ず、廃棄物埋立処分地Bの浸出水集排水管3の遮蔽を解除して、その後表面の通気部の遮蔽を解除して、図6及び図7に示すように、予め構築していた準好気性埋立構造に復元するのである。
また、本実施形態では、準好気性埋立構造への復元に際し、ガス回収管10を除去した後、各竪渠6に接続管61を継ぎ足して嵩上げし、最終覆土51を盛土するようにしている。なお、このとき、前記接続管61の先端61aは、最終覆土51内に埋もれることのないようにして、確実に大気に連通させる。
準好気性埋立構造は、嫌気性埋立構造に比較して、埋立地としての安定化や浸出水の水質向上にかかる負荷が小さく、維持管理に関するコストも小さい。しかも、本実施形態においては、維持管理に要するエネルギーは、前述したように嫌気性埋立構造期間中に回収したメタンガスから転換して利用することができることから、より経済的な廃棄物埋立処分方法となる。
また、バルブ機構9を開成したことにより、浸出水集排水管3からは浸出水が排水されるが、本実施形態では、準好気性埋立構造に復元した際に、調整池8に水中ポンプPを配設し、浸出水を廃棄物埋立処分地Bに還流させ、浸出水の浄化を促進するようにしている。このとき、水中ポンプPの駆動エネルギーとして、前述した嫌気性埋立構造で回収したメタンガスを用いることができる。
ところで、廃棄物の埋立処分を、前述したように、一定期間(例えば、雨季と乾季)ごとに区画(区画B1〜B8)に分けて実施することで、嫌気性埋立構造時に回収したメタンガスによるエネルギーを、順次、前記水中ポンプPなどの動力として利用することができ、準好気性埋立構造で必要な浸出水の削減、浄化に用いられる動力を外部から導入することがないために、対費用効果の高い埋立処分方法となすことができる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る廃棄物の埋立処分方法では、図8に示すように、(a)嫌気性状態に変換可能な構造の準好気性埋立構造を構築する工程と、(b)廃棄物埋立工程と、(c)メタンガス回収工程と、(d)準好気性状態に復元する工程とからなり、嫌気性埋立構造と好気性埋立構造とのそれぞれの長所を取り入れることによって、環境保全機能を著しく向上させた廃棄物埋立地の造成が可能となる。
そして、このようにして得られた安定化された埋立地は、速やかに跡地利用が可能となり、しかも埋立地としての価値も高まることから、公園や学校等の建設の他に、より有効な土地利用が可能となる。
以上説明してきたように、本実施形態によれば、下記の廃棄物の埋立処分方法及び廃棄物埋立構造が実現できる。
廃棄物埋立処分地Bに準好気性埋立構造を構築し、所定期間(例えば、メタンガスの回収が不適当となる期間)が経過するまでは当該準好気性埋立構造の少なくとも排水部(例えば、浸出水集排水管3)を遮蔽(例えば、バルブ機構9を閉成する)して嫌気性埋立構造期間として維持し、その後、前記排水部の遮蔽を解除して準好気性埋立構造に復元する廃棄物の埋立処分方法。
上記廃棄物の埋立処分方法において、前記準好気性埋立構造の排水部に加え、通気部をなす地表面を遮蔽手段(例えば、キャップシート7)により遮蔽し、前記排水部の遮蔽の解除に応じて前記遮蔽手段を除去する廃棄物の埋立処分方法。
上記廃棄物の埋立処分方法において、前記嫌気性埋立構造期間中に発生するメタンガスを回収し、エネルギーとして利用可能とした廃棄物の埋立処分方法。
上記廃棄物の埋立処分方法において、嫌気性埋立構造期間のメタンガス回収効率がエネルギー利用に不適と判断されたときに、準好気性埋立構造へ復元する廃棄物の埋立処分方法。
上記廃棄物の埋立処分方法において、廃棄物埋立処分地Bを複数の区画(例えば、区画B1〜B8)に区分けして、各区画を順次嫌気性埋立構造から準好気性埋立構造へ復元する廃棄物の埋立処分方法。
廃棄物埋立処分地Bに構築した準好気性埋立構造の一部を構成する通気部(例えば、廃棄物埋立処分地Bの地表面)及び排水部(例えば、浸出水集排水管3)に、取り外し可能な遮蔽部(例えば、通気部の遮蔽であれば廃棄物埋立処分地Bの表土層5を粘性土で形成する、あるいはキャップシート7を敷設する、排水部の遮蔽であれば例えば、閉成可能なバルブ機構9)を設けて嫌気性埋立構造を構築した廃棄物埋立構造。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の主旨を逸脱することのない限り、適宜設計変更などを行っても本発明に含まれるものである。
本実施形態に係る廃棄物埋立地の平面視による概念的説明図である。 同廃棄物埋立地の横断面視による説明図である。 同廃棄物埋立地の縦断面視による説明図である。 前記廃棄物埋立地に複数区画形成した廃棄物埋立処分地にそれぞれ構築した準好気性埋立構造を嫌気性埋立構造として使用する場合の模式的説明図である。 同模式的説明図である。 嫌気性埋立構造を準好気性埋立構造に復元した状態の模式的説明図である。 同模式的説明図である。 廃棄物の埋立処分方法の基本的な流れを示す説明図である。
符号の説明
A 廃棄物埋立地
B 廃棄物埋立処分地
3 浸出水集排水管
4 埋立廃棄物層
6 竪渠
7 キャップシート
9 バルブ機構
10 ガス回収管

Claims (6)

  1. 廃棄物埋立処分地に準好気性埋立構造を構築し、所定期間が経過するまでは当該準好気性埋立構造の少なくとも排水部を遮蔽して嫌気性埋立構造期間として維持し、その後、前記排水部の遮蔽を解除して準好気性埋立構造に復元することを特徴とする廃棄物の埋立処分方法。
  2. 前記準好気性埋立構造の排水部に加え、通気部をなす地表面を遮蔽手段により遮蔽し、前記排水部の遮蔽の解除に応じて前記遮蔽手段を除去することを特徴とする請求項1記載の廃棄物の埋立処分方法。
  3. 前記嫌気性埋立構造期間中に発生するメタンガスを回収し、エネルギーとして利用可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の廃棄物の埋立処分方法。
  4. 嫌気性埋立構造期間のメタンガス回収効率がエネルギー利用に不適と判断されたときに、準好気性埋立構造へ復元することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の廃棄物の埋立処分方法。
  5. 廃棄物埋立処分地を複数の区画に区分けして、各区画を順次嫌気性埋立構造から準好気性埋立構造へ復元することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の廃棄物の埋立処分方法。
  6. 廃棄物埋立処分地に構築した準好気性埋立構造の一部を構成する通気部及び排水部に、取り外し可能な遮蔽部を設けて嫌気性埋立構造を構築したことを特徴とする廃棄物埋立構造。
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