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JP2006329778A - 容量検出回路 - Google Patents

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JP2006329778A
JP2006329778A JP2005152801A JP2005152801A JP2006329778A JP 2006329778 A JP2006329778 A JP 2006329778A JP 2005152801 A JP2005152801 A JP 2005152801A JP 2005152801 A JP2005152801 A JP 2005152801A JP 2006329778 A JP2006329778 A JP 2006329778A
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Takahiro Oonakamichi
崇浩 大中道
Yuji Ariyoshi
雄二 有吉
Atsushi Tomizawa
淳 冨澤
Satoshi Yamakawa
聡 山川
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

【課題】 容量素子に印加される静電力の変動に起因する信頼性低下を防ぐことが可能な容量検出回路を提供する。
【解決手段】 容量検出回路は、容量素子の容量差を検出する容量検出回路であって、一端がVddに接続されるか、Vdd/2に接続されるか、またはフローティング状態となるかを切り替えるスイッチS1と、一端が前記Vdd/2に接続されるか、接地電圧に接続されるか、またはフローティング状態となるかを切り替えるスイッチS2と、一端が前記スイッチS1の他端に接続される容量素子Caと、一端が前記スイッチS2の他端に接続され、他端が前記容量素子Caの他端に接続される容量素子Cbと、一端が前記Vdd/2に接続され、他端が前記容量素子Caおよび前記容量素子Cbの接続点に接続されるスイッチS3とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、容量検出回路に関し、特に、圧力、加速度および角速度等の計測に利用される容量検出回路に関する。
運動する物体にかかる加速度および運動する物体の角速度等を検出する慣性力センサの分野において、近年、特に半導体のマイクロマシニング技術を応用したものとして、容量素子の容量の変化を検出することで加速度を検出する加速度センサ、および角速度を検出する角速度センサ等の容量型センサが注目を集めている。
たとえば、特許文献1には以下のような容量検出回路が開示されている。すなわち、シリコン質量体が梁を介してアンカー部で支持された構造となっている。また、シリコン質量体の上下には2つの固定電極がガラスまたはシリコン上に形成されており、シリコン質量体および2つの固定電極で、2つの容量素子C1,C2を形成している。この2つの容量素子C1,C2がセンサエレメントを構成している。
そして、特許文献1記載の容量検出回路では、加速度による慣性力がシリコン質量体のある方向に作用すると、シリコン質量体はその方向に変位する。この変位によって、シリコン質量体と2つの固定電極間の容量値が一方で増加し、他方で減少する。この容量値の変化が電圧に変換される。
より詳細には、特許文献1記載の容量検出回路はスイッチトキャパシタ型であって、少なくともいずれか一方の値の変動する2つの容量素子C1,C2と、出力端子および反転入力端子間にフィードバック用およびサンプリング用の容量素子C3が接続されたオペアンプと、オペアンプの非反転入力端子と基準電圧源との間に接続されたホールド用容量素子C4とを備える。そして、容量素子C1,C2,C3のそれぞれの一端はオペアンプの反転入力端子に接続される。スイッチングサイクルのタイミングφ1において、容量素子C1,C2の他端は、それぞれ電源及びグランド、または正負2電源に接続されるとともに、容量素子C3は短絡される。そして、タイミングφ2において、容量素子C1,C2の他端およびオペアンプの出力端子はそれぞれオペアンプの非反転入力端子に接続される。このような構成により、2つの容量素子C1,C2の容量差を表わすアナログ電圧を得ることができる。
ここで、近年、センサのデジタル出力化の要請が高まっている。センサの出力をアナログ電圧ではなくデジタル値で得る構成としては、特許文献1記載の容量検出回路の後段、すなわちオペアンプの後段にアナログ/デジタル変換回路(AD変換回路)を配置する構成が一般的である。ところが、特許文献1記載の容量検出回路では、一般に消費電力が大きいアナログ回路であるオペアンプを使用するために消費電力が増大するという問題点があった。
このような問題点を解決するために、たとえば、非特許文献1には以下のような容量検出回路が開示されている。すなわち、比較器の非反転入力端子が接地電圧に接続され、比較器の反転入力端子に容量検出回路のアナログ出力が接続され、比較器の出力がSAR(Successive Approximation Register)に接続される。SARのデジタル出力をデジタル/アナログ変換回路(DA変換回路)でアナログ電圧に変換し、アナログ電圧が容量素子を介して比較器の反転入力端子に出力される。制御回路がSARのデジタル出力を変化させて、比較器の反転入力端子における電圧を接地電圧とする。このときのSARのデジタル出力が容量検出回路における2つの容量素子の容量差を表わすデジタル値である。このような構成により、センサの出力をデジタル値で得ることができ、かつ、オペアンプを使用することによる消費電力の増大を防ぐことができる。
特開2003−67270号公報 J.T.KUNG et al.,「A Digital Readout Technique for Capacitive Sensor Applications」, IEEE Journal of Solid-State Circuits, VOL.23, NO.4, AUGUST 1988
ところで、静電力の向きは印加された電圧により発生する電界の向きにより決まり、また、静電力の大きさは印加される電圧の2乗に比例する。したがって、容量検出回路における2つの容量素子に印加される静電力の大きさおよび向きが大きく変動すると、可動電極が大きく変動して容量型センサの信頼性が低下してしまう。たとえば、可動電極が固定電極に引っ付いて容量型センサが動作不能となってしまい、容量型センサの信頼性上大きな問題となる。半導体のマイクロマシニング技術を応用した容量型センサの容量検出回路においては、特に、固定電極に対して可動電極が微小間隔で配置されていることから2つの容量素子に対する静電力の変動が大きな問題となる。
ここで、非特許文献1記載の容量検出回路では、DA変換回路の出力、すなわち容量素子C1,C2の接続点における電圧は、接地電圧から電源電圧の間を変動する。そして、容量素子C1,C2の他端の電圧は所定のタイミングで電源電圧と接地電圧とが切り替えられる。したがって、非特許文献1記載の容量検出回路では、容量素子C1,C2に印加される静電力の大きさおよび向きが大きく変動し、容量型センサの信頼性が低下するという問題点があった。
それゆえに、本発明の目的は、容量素子に印加される静電力の変動に起因する信頼性低下を防ぐことが可能な容量検出回路を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる容量検出回路は、容量素子の容量差を検出する容量検出回路であって、一端が第1の電圧に接続されるか、第1の電圧より小さい第2の電圧に接続されるか、またはフローティング状態となるかを切り替える第1のスイッチと、一端が第2の電圧に接続されるか、第2の電圧より小さい第3の電圧に接続されるか、またはフローティング状態となるかを切り替える第2のスイッチと、一端が第1のスイッチの他端に接続される第1の容量素子と、一端が第2のスイッチの他端に接続され、他端が第1の容量素子の他端に接続される第2の容量素子と、一端が第2の電圧に接続され、他端が第1の容量素子および第2の容量素子の接続点に接続される第3のスイッチとを備える。
好ましくは、容量検出回路は、さらに、第1の入力端子および第2の入力端子を含み、第1の入力端子が第1の容量素子および第2の容量素子の接続点に接続され、第1の入力端子の電圧および第2の入力端子の電圧を比較して、比較結果を表わす電圧を出力する比較器を備える。
より好ましくは、容量検出回路は、さらに、複数ビットのデータを出力するレジスタ回路と、レジスタ回路から受けたデータの各ビットの論理レベルに応じた電圧を比較器の第2の入力端子へ出力するDA変換回路とを備え、レジスタ回路は、比較器の出力電圧に基づいてデータの各ビットの論理レベルを決定する。
より好ましくは、比較器は、第2の入力端子に所定の電圧が接続され、容量検出回路は、さらに、一端が比較器の第1の入力端子に接続される第3の容量素子と、複数ビットのデータを出力するレジスタ回路と、レジスタ回路から受けたデータの各ビットの論理レベルに応じた電圧を第3の容量素子の他端へ出力するDA変換回路とを備え、レジスタ回路は、比較器の出力電圧に基づいてデータの各ビットの論理レベルを決定する。
本発明によれば、容量素子に印加される静電力の変動に起因する信頼性低下を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
[構成および基本動作]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る容量検出回路の構成を示す機能ブロック図である。同図を参照して、容量検出回路は、スイッチS1〜スイッチS3(第1〜第3のスイッチ)と、差動容量型センサ部1と、比較器2と、逐次比較レジスタ回路3と、DA変換回路4と、制御回路10とを備える。
差動容量型センサ部1は、たとえば特許文献1記載の容量検出回路と同様にシリコン質量体および2つの固定電極で形成される、容量素子Ca(第1の容量素子)と、容量素子Cb(第2の容量素子)とを含む。
スイッチS1は、一端が第1の電圧Vddに接続されるか、第2の電圧Vdd/2に接続されるか、またはフローティング状態となるかを切り替える。
スイッチS2は、一端が第2の電圧Vdd/2に接続されるか、第3の電圧(接地電圧)に接続されるか、またはフローティング状態となるかを切り替える。
容量素子Caは、一端がスイッチS1の他端に接続される。容量素子Cbは、一端がスイッチS2の他端に接続され、他端が容量素子Caの他端に接続される。
スイッチS3は、一端が第2の電圧Vdd/2に接続され、他端が容量素子Caおよび容量素子Cbの接続点に接続される。
以下、スイッチS3、容量素子Caおよび容量素子Cbの接続点をノードA2、スイッチS1の他端および容量素子Caの接続点をノードB2、スイッチS2の他端および容量素子Cbの接続点をノードC2と称する。また、容量素子Caの容量値をCaとし、容量素子Cbの容量値をCbとする。
比較器2は、反転入力端子が容量素子Caおよび容量素子Cbの接続点に接続され、非反転入力端子がDA変換回路4の出力に接続される。そして、比較器2は、反転入力端子の電圧および非反転入力端子の電圧を比較して、比較結果を表わす電圧を出力する。
逐次比較レジスタ回路3は、複数ビットのデータを出力するレジスタを含む。ここで、逐次比較レジスタ回路3は、比較器2の出力に基づいて、レジスタの各ビットの論理レベルを決定し、レジスタの各ビットを比較結果データとしてDA変換回路4へ出力する。
DA変換回路4は、逐次比較レジスタ回路3から受けた比較結果データの各ビットの論理レベルに応じた電圧を比較器2の非反転入力端子へ出力する。ここで、DA変換回路4の分解能、すなわち入力ビット数は、逐次比較レジスタ回路3の出力する比較結果データのビット数と同じである。また、逐次比較レジスタ回路14の出力のMSB(Most Significant Bit)からLSB(Least Significant Bit)までの各ビットがDA変換回路15の入力のMSBからLSBまでの各ビットにそれぞれ対応して接続されている。
ここで、スイッチS1〜S3は、たとえば、集積回路において、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)プロセスを用いた、N型MOSトランジスタまたはP型MOSトランジスタで構成されるスイッチ、または、N型トランジスタおよびP型トランジスタの双方で構成される相補型スイッチである。図1に示す容量検出回路は、差動容量型センサ部1を除き、集積回路として作製できる。差動容量型センサ部1と各スイッチとの接続については、以下の3つのケースが考えられる。
第1のケースは、1パッケージ型である。すなわち、半導体マイクロマシニング技術を用いて差動容量型センサをシリコン基板上に作製する。このシリコン基板上に作製した差動容量型センサのチップを切り出したものと、インターフェース回路をシリコン基板上に集積して作製した集積回路チップを切り出したものを、一つのパッケージに封止する。差動容量型センサチップとインターフェース集積回路チップとはワイヤボンディングにより接続する。
第2のケースは、モジュール型である。すなわち、半導体マイクロマシニング技術を用いて差動容量型センサをシリコン基板上に作製したものをパッケージに封止し、インターフェース集積回路チップは別のパッケージに封止する。これら二つのパッケージをモジュールとしてプリント基板上等で接続する。
第3のケースは、1チップ型である。すなわち、半導体マイクロマシニング技術を用いてシリコン基板上に差動容量型センサとインターフェース集積回路とを同一チップ上に形成する同一集積プロセスにより、1チップとして作製したものをパッケージに封止する。以上のどのケースを用いてもよい。
また、容量素子Caおよび容量素子Cbの接続点であるノードA2と比較器2との間に、差動容量型センサ部1の出力電圧を一定期間保持するサンプリング動作を行なって、差動容量型センサ部1の出力電圧の変動による誤動作を防ぐためのサンプルホールド回路を配置する構成とすることができる。また、センサ出力を増幅するオペアンプ回路を配置する構成とすることができる。
[動作]
次に、本実施の形態に係る容量検出回路が2つの容量素子の容量差を検出する際の動作について説明する。
図2は、本実施の形態に係る容量検出回路における各ノードの状態を示すタイムチャートである。また、図3は、本実施の形態に係る容量検出回路における各スイッチの状態を示すタイムチャートである。
まず、制御回路10は、初期状態としてスイッチS1〜スイッチS3をオフ状態とする、すなわち、ノードA2、ノードB2およびノードC2をフローティング状態とする(図2および図3の(a))。
次に、制御回路10は、スイッチS3をオン状態としてノードA2の電圧を第2の電圧Vdd/2とする(図2および図3の(b))。
次に、制御回路10は、スイッチS1の一端を第1の電圧Vddに接続して、ノードB2の電圧を第1の電圧Vddとする。また、制御回路10は、スイッチS2の一端を第3の電圧(接地電圧)に接続して、ノードC2の電圧を第3の電圧(接地電圧)とする(図2および図3の(c))。
次に、制御回路10は、スイッチS3をオフ状態としてノードA2をフローティング状態とする(図2および図3の(d))。
ここで、ノードA2に蓄積された電荷、すなわち、容量素子Caおよび容量素子Cbに蓄積された電荷をQA2とすると、QA2は以下の式で表わされる。
QA2=Ca×(Vdd/2−Vdd)+Cb×(Vdd/2−0)
=(Cb−Ca)×Vdd/2・・・(A1)
次に、制御回路10は、スイッチS1およびスイッチS2をオフ状態にして、ノードB2およびノードC2をフローティング状態とする(図2および図3の(e))。これは、たとえば、スイッチS1の切り替えにより、第1の電圧Vddおよび第2の電圧Vdd/2が導通して回路が破壊されることを防ぐためである。したがって、各スイッチがこのような不具合を生じないような理想的な構成である場合には、図2および図3の(e)に示す状態は不要となる。
そうすると、ノードA2に蓄積された電荷が容量素子Caおよび容量素子Cbへ再分配される。ここで、ノードA2の電圧をVA2とし、また、電荷保存則より、図2および図3の(d)の状態および図2および図3の(f)の状態におけるノードA2に蓄積された電荷は等しいことから、以下の式が成立する。
(Cb−Ca)×Vdd/2=
Ca×(VA2−Vdd/2)+Cb×(VA2−Vdd/2)・・・(A2)
式(A2)から、VA2は以下の式で表わされる。
VA2=2×Cb/(Ca+Cb)×Vdd/2
=Vdd/2+(Vdd/2)×(Cb−Ca)/(Ca+Cb)・・・(A3)
式(A3)から、図2および図3の(f)の状態、すなわちノードA2に蓄積された電荷を容量素子Caおよび容量素子Cbへ再分配した後のノードA2の電圧VA2は、容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差に比例した電圧に第2の電圧Vdd/2を加えた電圧であることが分かる。したがって、本実施の形態に係る容量検出回路では、2つの容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差を検出し、容量差を表わす電圧を出力することができる。
次に、本実施の形態に係る容量検出回路の差動容量型センサ部1を構成する容量素子Caおよび容量素子Cbに印加される静電力について説明する。
まず、図2および図3の(c)の状態においては、ノードA2の電圧VA2はVdd/2であり、また、ノードB2の電圧はVddであるから、容量素子Caに印加されるノードA2を基準とした電圧、すなわちノードB2に印加されるノードA2を基準とした電圧をVCaとすると、VCaは以下の式で表わされる。
VCa=−Vdd/2・・・(A4)
次に、図2および図3の(f)の状態においては、ノードA2の電圧VA2は式(A3)で表わされ、また、ノードB2の電圧はVdd/2であるから、容量素子Caに印加されるノードA2を基準とした電圧VCaは以下の式で表わされる。
VCa=Vdd/2+(Vdd/2)×(Cb−Ca)/(Ca+Cb)−Vdd/2=(Vdd/2)×(Cb−Ca)/(Ca+Cb)・・・(A5)
ここで、シリコン質量体が慣性力によって変位する前の容量素子Caおよび容量素子Cbの初期値をそれぞれCa0およびCb0とする。また、容量素子Caおよび容量素子Cbの容量値が等しい、すなわちCa0=Cb0と仮定する。
シリコン質量体が変位すると、容量素子Caおよび容量素子Cbの容量値はそれぞれCa0+ΔCおよびCb0−ΔCに変動する。Ca0=Cb0より、容量素子の変動値ΔCは、以下の式で表わされる。
ΔC=|(Cb0−ΔC)−(Ca0+ΔC)|/2
=|Cb−Ca|/2・・・(A6)
また、容量素子Caの初期値Ca0は以下の式で表わされる。
Ca0=(Cb0+Ca0)/2=|(Cb0−ΔC)+(Ca0+ΔC)|/2
=(Cb+Ca)/2・・・(A7)
式(A6)および式(A7)より、
|Cb−Ca|/(Ca+Cb)=(|Cb−Ca|/2)/(Ca+Cb)/2
=ΔC/Ca0・・・(A8)
となる。
ここで、一般的な差動容量型センサでは、容量素子の変動値ΔCの最大値は容量素子の初期値Ca0の約10%程度であることから、式(A8)より、容量素子の変動値が最大となる場合において、
|Cb−Ca|/(Ca+Cb)=ΔC/Ca0≒0.1・・・(A9)
となる。
したがって、容量素子Caに印加されるノードA2を基準とした電圧VCaは、容量素子の変動値が最大となる場合において、以下の式で表わされる。
VCa≒±0.1×(Vdd/2)・・・(A10)
式(A10)より、容量素子Caに印加される静電力を決定する電圧、すなわち容量素子Caに印加されるノードA2を基準とした電圧VCaは、図2および図3の(c)の状態では−Vdd/2となり、また、図2および図3の(f)の状態では、容量素子の変動値が最大となる場合であっても、Vdd/2に比べて非常に小さい±0.1×(Vdd/2)となる。
一方、容量素子Cbについても同様に、図2および図3の(c)の状態においては、ノードA2の電圧VA2はVdd/2であり、また、ノードC2の電圧は0V(接地電圧)であるから、容量素子Cbに印加されるノードA2を基準とした電圧、すなわちノードC2に印加されるノードA2を基準とした電圧をVCbとすると、VCbは以下の式で表わされる。
VCb=Vdd/2・・・(A11)
次に、図2および図3の(f)の状態においては、ノードA2の電圧VA2は式(A3)で表わされ、また、ノードC2の電圧はVdd/2であるから、容量素子Cbに印加されるノードA2を基準とした電圧VCbは以下の式で表わされる。
VCb=Vdd/2+(Vdd/2)×(Cb−Ca)/(Ca+Cb)−Vdd/2=(Vdd/2)×(Cb−Ca)/(Ca+Cb)・・・(A12)
したがって、容量素子Caと同様に、容量素子Cbに印加されるノードA2を基準とした電圧VCbは、容量素子の変動値が最大となる場合において、以下の式で表わされる。
VCb≒±0.1×(Vdd/2)・・・(A13)
式(A8)より、容量素子Cbに印加される静電力を決定する電圧、すなわち容量素子Cbに印加されるノードA2を基準とした電圧VCbは、図2および図3の(c)の状態ではVdd/2となり、また、図2および図3の(f)の状態では、容量素子の変動値が最大となる場合であっても、Vdd/2に比べて非常に小さい±0.1×(Vdd/2)となる。
次に、本実施の形態に係る容量検出回路が2つの容量素子の容量差を表わすアナログ電圧をデジタル値で出力する際の動作について説明する。以下、DA変換回路4の出力および比較器2の非反転入力端子の接続点をノードAA2と称する。
図4は、本実施の形態に係る容量検出回路が行なう逐次比較動作を示すフローチャートである。
逐次比較レジスタ回路3は、各スイッチが制御回路10によって制御されて図2および図3の(f)の状態となった後、すなわち、2つの容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差を表わす電圧が得られた後、逐次比較動作を開始する(S1)。
まず、逐次比較レジスタ回路3は、DA変換回路4の分解能である入力ビット数n(nは2以上の自然数)を変数kに代入する(S2)。
次に、逐次比較レジスタ回路3は、逐次比較レジスタ回路3の含むレジスタのkビット目を1として、レジスタの各ビットを比較結果データとして出力する(S3)。なお、逐次比較レジスタ回路3は、逐次比較動作の開始時に逐次比較レジスタ回路3の含むレジスタの各ビットを0にクリアする。したがって、逐次比較動作の開始時に逐次比較レジスタ回路3が出力する比較結果データは、たとえばk=6の場合には、2進数で”100000”となる。
DA変換回路4は、逐次比較レジスタ回路3から受けた比較結果データの各ビットの論理レベルに応じた電圧を比較器2の非反転入力端子へ出力する。
比較器2は、容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差を表わすノードA2の電圧VA2と、ノードAA2の電圧すなわちDA変換回路4から受けた電圧とを比較して、ノードA2の電圧VA2の方が大きいか、またはノードAA2の電圧およびノードA2の電圧VA2が等しい場合には出力電圧を第3の電圧(接地電圧)とし、ノードAA2の電圧の方が大きい場合には出力電圧を第1の電圧Vddとする。
逐次比較レジスタ回路3は、比較器2から比較結果を表わす電圧を受けて、ノードA2の電圧VA2の方が大きい場合には(S4でYES)、レジスタのkビット目を1とすることを決定する(S5)。
一方、逐次比較レジスタ回路3は、比較器2から比較結果を表わす電圧を受けて、ノードAA2の電圧の方が大きいか、またはノードAA2の電圧およびノードA2の電圧VA2が等しい場合には(S4でNO)、レジスタのkビット目を0とすることを決定する(S6)。
次に、逐次比較レジスタ回路3は、変数kから1を引いた値を新たなkとする(S7)。そして、逐次比較レジスタ回路3は、kが0である場合には(S8でYES)、逐次比較動作を終了する。逐次比較動作の終了時にデジタル出力端子t1に逐次比較レジスタ回路3から出力されている比較結果データが、2つの容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差を表わすデジタル値となる(S9)。
一方、逐次比較レジスタ回路3は、kが0より大きい場合には(S8でNO)、レジスタのkビット目を1として、レジスタの各ビットを比較結果データとして出力し、新たなkの値について逐次比較動作を行なう(S3)。
ところで、非特許文献1記載の容量検出回路および特許文献1記載の容量検出回路では、容量素子C1,C2に印加される静電力の大きさおよび向きが大きく変動し、センサの信頼性が低下するという問題点があった。
しかしながら、本実施の形態に係る容量検出回路では、制御回路10がスイッチS1〜スイッチS3を制御することにより、容量素子Caに印加される静電力を決定する電圧VCaおよび容量素子Cbに印加される静電力を決定する電圧VCbを、図2および図3の(c)の状態では−Vdd/2およびVdd/2とし、また、図2および図3の(f)の状態ではVdd/2に比べて非常に小さい±0.1×(Vdd/2)とする。すなわち、容量素子Caに印加される静電力を決定する電圧VCaおよび容量素子Cbに印加される静電力を決定する電圧VCbの変動を、−Vdd/2〜±0.1×(Vdd/2)およびVdd/2〜±0.1×(Vdd/2)と小さくすることができる。したがって、本実施の形態に係る容量検出回路では、容量素子Caおよび容量素子Cbに印加される静電力の変動を大幅に抑制することができ、容量素子に印加される静電力の変動に起因する信頼性低下を防ぐことができる。
さらに、本実施の形態に係る容量検出回路は、比較器2、逐次比較レジスタ回路3、DA変換回路4を用いて前述のような逐次比較動作を行なう。そして、逐次比較動作の終了時にデジタル出力端子t1に逐次比較レジスタ回路3から出力されている比較結果データが、2つの容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差を表わすデジタル値となる。したがって、本実施の形態に係る容量検出回路では、2つの容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差を表わす電圧を所定の電圧と比較するために、特許文献1記載の容量検出回路にAD変換回路を付加した場合と異なり、消費電力を増大させるアナログ回路としては、オペアンプを用いる必要がなく、AD変換回路に含まれる比較器のみを用いることで実現され、消費電力の増大を防ぐことができる。また、本実施の形態に係る容量検出回路では、センサの出力、すなわち2つの容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差をデジタル値で得ることができる。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
まず、比較のために、特許文献1記載の容量検出回路および非特許文献1記載の容量検出回路を組み合わせた容量検出回路の一例について説明する。
図5は、特許文献1記載の容量検出回路および非特許文献1記載の容量検出回路を組み合わせた容量検出回路の構成を示す機能ブロック図である。同図を参照して、この容量検出回路は、第1の実施の形態に係る容量検出回路に対して、さらに、スイッチS3と、容量素子Ccとを備える。また、この容量検出回路は、第1の実施の形態に係る容量検出回路に対して、スイッチS3を備えない構成である。
スイッチS1は、一端が第1の電圧Vddに接続されるか、第3の電圧(接地電圧)に接続されるか、またはフローティング状態となるかを切り替える。
スイッチS2は、一端が第1の電圧Vddに接続されるか、第3の電圧(接地電圧)に接続されるか、またはフローティング状態となるかを切り替える。
容量素子Caは、一端がスイッチS1の他端に接続される。容量素子Cbは、一端がスイッチS2の他端に接続され、他端が容量素子Caの他端に接続される。
比較器2は、反転入力端子が容量素子Caおよび容量素子Cbの接続点に接続され、非反転入力端子が第3の電圧(接地電圧)に接続される。
容量素子Ccは、一端が容量素子Caおよび容量素子Cbの接続点に接続され、他端がDA変換回路4の出力に接続される。
DA変換回路4は、逐次比較レジスタ回路3から受けた比較結果データの各ビットの論理レベルに応じた電圧を容量素子Ccの他端へ出力する。そして、DA変換回路4の出力電圧は容量素子Ccを介して比較器2の反転入力端子へ出力される。
以下、容量素子Caおよび容量素子Cbの接続点をノードA1、スイッチS1の他端および容量素子Caの接続点をノードB1、スイッチS2の他端および容量素子Cbの接続点をノードC1と称する。また、容量素子Ccの容量値をCcとする。また、DA変換回路4の出力電圧をVDACとする。
次に、本実施の形態に係る容量検出回路が2つの容量素子の容量差を検出する際の動作について説明する。
まず、制御回路10は、ノードA1の初期電圧を接地電圧とするためにスイッチS4をオン状態とする。そして、制御回路10は、スイッチS1の一端を第1の電圧Vddに接続して、ノードB1の電圧を第1の電圧Vddとする。また、制御回路10は、スイッチS2の一端を第3の電圧(接地電圧)に接続して、ノードC1の電圧を第3の電圧(接地電圧)とする。そして、制御回路10は、スイッチS4をオフ状態とする(以下、この状態を状態1と称する)。状態1において、ノードA1に蓄積された電荷、すなわち、容量素子Caおよび容量素子Cbに蓄積された電荷をQA1とすると、QA1は以下の式で表わされる。
QA1=Ca×(0−Vdd)+Cb×0=−Ca×Vdd・・・(B1)
次に、制御回路10は、スイッチS1の一端を第3の電圧(接地電圧)に接続して、ノードB1の電圧を第3の電圧(接地電圧)とする。また、制御回路10は、スイッチS2の一端を第1の電圧Vddに接続して、ノードC1の電圧を第1の電圧Vddとする(以下、この状態を状態2と称する)。状態2に遷移すると、逐次比較レジスタ回路3は前述の逐次比較動作を開始する。ノードA1の電圧をVA1とすると、状態2において、QA1は以下の式で表わされる。
QA1
=Ca×(VA1−0)+Cb×(VA1−Vdd)+Cc×(VA1−VDAC)
=(Ca+Cb+Cc)×VA1−Cb×Vdd−Cc×VDAC・・・(B2)
電荷保存則より、状態1および状態2におけるノードA1に蓄積された電荷は等しいことから、以下の式が成立する。
−Ca×Vdd
=(Ca+Cb+Cc)×VA1−Cb×Vdd−Cc×VDAC・・・(B3)
よって、VA1は以下の式で表わされる。
VA1
=((Cb−Ca)×Vdd+Cc×VDAC)/(Ca+Cb+Cc)・・・(B4)
したがって、容量素子Caに印加されるノードA1を基準とした電圧、すなわちノードB1に印加されるノードA1を基準とした電圧をVCaとすると、状態1におけるVCaは以下の式で表わされる。
VCa=−Vdd・・・(B5)
また、状態2におけるVCaは以下の式で表わされる。
VCa=VA1−0
=((Cb−Ca)×Vdd+Cc×VDAC)/(Ca+Cb+Cc)・・・(B6)
式(B6)から、DA変換回路4の出力電圧VDACに応じてVCaが変化することがわかる。また、逐次比較動作が終了すると、比較器2の反転入力端子、すなわちノードA1の電圧VA1が接地電圧となる。したがって、逐次比較動作の終了時のVCaは以下の式で表わされる。
VCa=0−0=0・・・(B7)
したがって、電圧VCaは、−Vddから0Vより大きい電圧値まで変動することがわかる。
容量素子Cbに印加されるノードA1を基準とした電圧、すなわちノードC1に印加されるノードA1を基準とした電圧をVCbとすると、状態1におけるVCbは以下の式で表わされる。
VCb=0・・・(B8)
また、状態2におけるVCbは以下の式で表わされる。
VCb=VA1−Vdd
=((Cb−Ca)×Vdd+Cc×VDAC)/(Ca+Cb+Cc)−Vdd・・・(B9)
また、逐次比較動作の終了時のVCbは以下の式で表わされる。
VCb=−Vdd・・・(B10)
したがって、電圧VCbは、−Vddから0Vまで変動することがわかる。
[構成および基本動作]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る容量検出回路について説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態に係る容量検出回路の構成を示す機能ブロック図である。同図を参照して、容量検出回路は、第1の実施の形態に係る容量検出回路に対して、さらに、容量素子Ccを備える。
比較器2は、反転入力端子が容量素子Caおよび容量素子Cbの接続点に接続され、非反転入力端子が第2の電圧Vdd/2に接続される。
容量素子Ccは、一端が容量素子Caおよび容量素子Cbの接続点に接続され、他端がDA変換回路4の出力に接続される。
DA変換回路4は、逐次比較レジスタ回路3から受けた比較結果データの各ビットの論理レベルに応じた電圧を容量素子Ccの他端へ出力する。そして、DA変換回路4の出力電圧は容量素子Ccを介して比較器2の反転入力端子へ出力される。
次に、本実施の形態に係る容量検出回路が2つの容量素子の容量差を検出する際の動作について説明する。
まず、本実施の形態に係る容量検出回路における各ノードおよび各スイッチの状態は、第1の実施の形態に係る容量検出回路と同様に、図2および図3で示される。すなわち、本実施の形態に係る容量検出回路における制御回路10が行なうスイッチS1〜スイッチS3の制御は、第1の実施の形態に係る容量検出回路と同様である。
次に、本実施の形態に係る容量検出回路の差動容量型センサ部1を構成する容量素子Caおよび容量素子Cbに印加される静電力について説明する。以下、スイッチS3、容量素子Ca、容量素子Cbの接続点をノードA3、スイッチS1の他端および容量素子Caの接続点をノードB3、スイッチS2の他端および容量素子Cbの接続点をノードC3と称する。また、容量素子Caの容量値をCaとし、容量素子Cbの容量値をCbとし、容量素子Ccの容量値をCcとする。また、DA変換回路4の出力電圧をVDACとする。
まず、図2および図3の(c)の状態においては、ノードA3の電圧VA2はVdd/2であり、また、ノードB3の電圧はVddであるから、容量素子Caに印加されるノードA3を基準とした電圧、すなわちノードB3に印加されるノードA3を基準とした電圧をVCaとすると、VCaは以下の式で表わされる。
VCa=−Vdd/2・・・(C1)
式(B5)および式(C1)から、本実施の形態に係る容量検出回路におけるVCaの方が図5に示す容量検出回路のVCaよりも小さくなっている。
ここで、ノードA3に蓄積された電荷、すなわち、容量素子Caおよび容量素子Cbに蓄積された電荷をQA3とすると、QA3は以下の式で表わされる。
QA3=Ca×(Vdd/2−Vdd)+Cb×(Vdd/2−0)=(Cb−Ca)×Vdd/2・・・(C2)
次に、図2および図3の(f)の状態においては、QA3は以下の式で表わされる。
QA3=Ca×(VA3−Vdd/2)+Cb×(VA3−Vdd/2)+Cc×(VA3−VDAC)
=(Ca+Cb+Cc)×VA3−(Ca+Cb)×Vdd/2−Cc×VDAC・・・(C3)
電荷保存則より、図2および図3の(d)の状態および図2および図3の(f)の状態におけるノードA3に蓄積された電荷は等しいことから、以下の式が成立する。
(Cb−Ca)×Vdd/2=(Ca+Cb+Cc)×VA3−(Ca+Cb)×Vdd/2−Cc×VDAC・・・(C4)
式(C4)から、VA3は以下の式で表わされる。
VA3=(Cb×Vdd+Cc×VDAC)/(Ca+Cb+Cc)・・・(C5)
容量素子Caの他端ノードB3の電圧はVdd/2であるから、容量素子Caに印加されるノードA2を基準とした電圧VCaは、以下の式で表わされる。
VCa=((Cb×Vdd+Cc×VDAC)/(Ca+Cb+Cc)−Vdd/2・・・(C6)
簡単化のためにCc<<Ca+Cbのケースを考えると、式(C6)は以下のように表わせる。
VCa=((Cb×Vdd+Cc×VDAC)/(Ca+Cb)−Vdd/2
=(Vdd/2)×(Cb−Ca)/(Ca+Cb)+Cc×VDAC/(Ca+Cb)・・・(C7)
ここで、図5に示す容量検出回路の状態2におけるVCaを表わす式(B6)を、同様にCc<<Ca+Cbのケースで考えると、式(B6)は以下のように表わせる。
((Cb−Ca)×Vdd+Cc×VDAC)/(Ca+Cb+Cc)
=Vdd×(Cb−Ca)/(Ca+Cb)+Cc×VDAC/(Ca+Cb)・・・(C8)
式(C7)および式(C8)から、式(C8)の第一項のVddが、式(C7)ではVdd/2と小さくなっている。
次に、逐次比較動作が終了すると、比較器2の反転入力端子、すなわちノードA3の電圧VA3が第2の電圧Vdd/2となる。したがって、逐次比較動作の終了時のVCaは以下の式で表わされる。
VCa=Vdd/2−Vdd/2=0・・・(C9)
これは、図5に示す容量検出回路と同様である。また、容量素子Cbに印加されるノードA3を基準とした電圧、すなわちノードC3に印加されるノードA3を基準とした電圧についても、VCaと同様の最大値および変動幅となる。
したがって、本実施の形態に係る容量検出回路では、特許文献1記載の容量検出回路および非特許文献1記載の容量検出回路を組み合わせた図5に示す容量検出回路と比べて、VCaの最大値および変動幅、すなわち、容量素子Caおよび容量素子Cbに印加される静電力の変動を大幅に抑制することができ、容量素子に印加される静電力の変動に起因する信頼性低下を防ぐことができる。
また、本実施の形態に係る容量検出回路は、第1の実施の形態に係る容量検出回路と同様に、比較器2、逐次比較レジスタ回路3、DA変換回路4を用いて前述のような逐次比較動作を行なう。そして、逐次比較動作の終了時にデジタル出力端子t1に逐次比較レジスタ回路3から出力されている比較結果データが、2つの容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差を表わすデジタル値となる。したがって、本実施の形態に係る容量検出回路では、第1の実施の形態に係る容量検出回路と同様に、2つの容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差を表わす電圧を所定の電圧と比較するために、消費電力を増大させるアナログ回路としては、オペアンプを用いる必要がなく、AD変換回路に含まれる比較器のみを用いることで実現され、消費電力の増大を防ぐことができる。また、本実施の形態に係る容量検出回路では、センサの出力、すなわち2つの容量素子Caおよび容量素子Cbの容量差をデジタル値で得ることができる。
[変形例]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、たとえば以下の変形例も含まれる。
(1) 第2の電圧および第3の電圧
本発明の実施の形態に係る容量検出回路では、第2の電圧は第1の電圧Vddの1/2の電圧であり、また、第3の電圧は接地電圧である構成としたが、これに限定するものではない。
第1の電圧Vddを電源電圧とし、第3の電圧を接地電圧とし、第2の電圧を電源電圧の半分とする構成は、簡単な回路で実現でき、また、容量検出回路の容量差の検出範囲を大きくすることができることから好ましいが、第2の電圧が第1の電圧より小さく、かつ、第3の電圧が第2の電圧より小さい構成であれば、容量素子に印加される静電力の変動に起因する信頼性低下を防ぐという本発明の目的を達成することが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1の実施の形態に係る容量検出回路の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る容量検出回路における各ノードの状態を示すタイムチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る容量検出回路における各スイッチの状態を示すタイムチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る容量検出回路が行なう逐次比較動作を示すフローチャートである。 特許文献1記載の容量検出回路および非特許文献1記載の容量検出回路を組み合わせた容量検出回路の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る容量検出回路の構成を示す機能ブロック図である。
符号の説明
S1〜S4 スイッチ、1 差動容量型センサ部、2 比較器、3 逐次比較レジスタ回路、4 DA変換回路、10 制御回路、C1,C2,Ca,Cb,Cc 容量素子。

Claims (4)

  1. 容量素子の容量差を検出する容量検出回路であって、
    一端が第1の電圧に接続されるか、前記第1の電圧より小さい第2の電圧に接続されるか、またはフローティング状態となるかを切り替える第1のスイッチと、
    一端が前記第2の電圧に接続されるか、前記第2の電圧より小さい第3の電圧に接続されるか、またはフローティング状態となるかを切り替える第2のスイッチと、
    一端が前記第1のスイッチの他端に接続される第1の容量素子と、
    一端が前記第2のスイッチの他端に接続され、他端が前記第1の容量素子の他端に接続される第2の容量素子と、
    一端が前記第2の電圧に接続され、他端が前記第1の容量素子および前記第2の容量素子の接続点に接続される第3のスイッチとを備える容量検出回路。
  2. 前記容量検出回路は、さらに、
    第1の入力端子および第2の入力端子を含み、前記第1の入力端子が前記第1の容量素子および前記第2の容量素子の接続点に接続され、前記第1の入力端子の電圧および前記第2の入力端子の電圧を比較して、比較結果を表わす電圧を出力する比較器を備える請求項1記載の容量検出回路。
  3. 前記容量検出回路は、さらに、
    複数ビットのデータを出力するレジスタ回路と、
    前記レジスタ回路から受けた前記データの各ビットの論理レベルに応じた電圧を前記比較器の前記第2の入力端子へ出力するDA変換回路とを備え、
    前記レジスタ回路は、前記比較器の出力電圧に基づいて前記データの各ビットの論理レベルを決定する請求項2記載の容量検出回路。
  4. 前記比較器は、前記第2の入力端子に所定の電圧が接続され、
    前記容量検出回路は、さらに、
    一端が前記比較器の前記第1の入力端子に接続される第3の容量素子と、
    複数ビットのデータを出力するレジスタ回路と、
    前記レジスタ回路から受けた前記データの各ビットの論理レベルに応じた電圧を前記第3の容量素子の他端へ出力するDA変換回路とを備え、
    前記レジスタ回路は、前記比較器の出力電圧に基づいて前記データの各ビットの論理レベルを決定する請求項2記載の容量検出回路。
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