JP2006297403A - 冷間閉塞鍛造型および冷間閉塞鍛造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な構成で、各軸部の先端形状を適切に成形することができ、放射状に軸部が形成されてなる製品を成形するための生産性を向上させることができる冷間閉塞鍛造型および冷間閉塞鍛造方法を提供する。
【解決手段】 冷間閉塞鍛型は、開閉可能に設けられたダイス11、21と、ダイス11、21の開閉方向と平行に駆動可能に設けられてダイス11、21内に配置されたビレットwを押圧するパンチ13、23と、を有しており、ダイス11、12のインプレッション14、24の、製品Wの軸部Wbの端面と対応する部分15、25に逃げ部3を構成すると共に、この部分15、25の中央に凸部4を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】 冷間閉塞鍛型は、開閉可能に設けられたダイス11、21と、ダイス11、21の開閉方向と平行に駆動可能に設けられてダイス11、21内に配置されたビレットwを押圧するパンチ13、23と、を有しており、ダイス11、12のインプレッション14、24の、製品Wの軸部Wbの端面と対応する部分15、25に逃げ部3を構成すると共に、この部分15、25の中央に凸部4を設けた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、冷間閉塞鍛造型および冷間閉塞鍛造方法に関し、さらに詳しくは、放射状に軸部が形成されてなる製品を成形するための冷間閉塞鍛造型および冷間閉塞鍛造方法に関するものである。
例えば、ユニバーサルジョイントの十字軸状のスパイダや、等速ジョイントのトリポードなど、放射状に複数の軸部が形成されてなる製品を冷間鍛造により成形する場合、一般に図1に参照されるように、開閉可能に設けられたダイス11、21と、このダイス11、21の開閉方向と平行に駆動可能に設けられてダイス11、21内に配置されたビレットwを押圧するパンチ13、23と、を有する閉塞鍛造型が使用されている。ダイス11、21の中心にはビレットwを配置すると共にパンチ13、23が嵌挿されるガイド孔11a、21aが形成されている。また、ダイス11、21の互いの衝合面には、成形する製品Wの形状に応じて、すなわち、製品Wの軸部Wbを形成するための部分(軸部形成部分)14b、24bを放射状に成形されたインプレッション14、24が形成されている。
このように構成された閉塞鍛造型では、ビレットwをダイス11、21のガイド孔11a、21a内に配置して型閉じしパンチ13、23により押圧すると、ビレットwが押し潰されてその材料がの各軸部形成部分14b、24bに流動するよう塑性変形して、放射状の軸部Wbを有する製品Wが成形されることとなる。
このように構成された閉塞鍛造型では、ビレットwをダイス11、21のガイド孔11a、21a内に配置して型閉じしパンチ13、23により押圧すると、ビレットwが押し潰されてその材料がの各軸部形成部分14b、24bに流動するよう塑性変形して、放射状の軸部Wbを有する製品Wが成形されることとなる。
ところで、閉塞鍛造型を完全密閉にすると、パンチ13、23の押圧によるビレットwの材料の流動に伴って過大な面圧がダイスにかかることになって型寿命が短くなり、最悪の場合には型破損を招く可能性も想定される。そのため、図11に示すように、従来の一般的なダイス11’、21’は、過大な面圧がかからないようにするために、軸部形成部分14b’、24b’を製品W’の軸部Wb’の成形しようとする長さよりも長く設定して、製品W’の軸部Wb’との間に逃げ部3’を形成することが知られている(特許文献1)。そして、特許文献1には、その従来の技術において、成形された製品の軸部の端面を機械加工することも記載されている。
しかしながら、図11に示したように、上記従来の軸部形成部分14b’24b’に逃げ部4が形成された一般的な閉塞鍛造型にあっては、パンチ13、23の押圧によって流動するビレットw’の材料の軸部Wb’となる部分の断面において、ダイス11’、21’のインプレッション14’、24’と接する周囲が抵抗を受けて流動し難い一方で中央が流動し易いために、中央が突出するように成形されることとなる。その結果、図12に示すように、成形された製品W’の軸部Wb’の先端形状が半球形状のようになる。そのため、特許文献1の段落番号0003にも記載されているように、従来の技術では、成形された製品W’の軸部Wb’の端面を機械加工する必要があることから、工程数が多くなると共に製品W’を成形するためのビレットw’の素材に無駄が生じるため、生産性を高めることができないなどの問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、各軸部の先端形状を
適切に成形することができ、もって、放射状に軸部が形成されてなる製品を成形するための生産性を向上させることができる冷間閉塞鍛造型および冷間閉塞鍛造方法を提供することを目的とする。
適切に成形することができ、もって、放射状に軸部が形成されてなる製品を成形するための生産性を向上させることができる冷間閉塞鍛造型および冷間閉塞鍛造方法を提供することを目的とする。
請求項1の冷間閉塞鍛造型に係る発明は、上記目的を達成するため、放射状に軸部が形成されてなる製品を成形する冷間閉塞鍛造型であって、開閉可能に設けられたダイスと、該ダイスの開閉方向と平行に駆動可能に設けられてダイス内に配置されたビレットを押圧するパンチと、を有しており、前記ダイスのインプレッションの、製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部を構成すると共に該部分の中央に凸部を設けたことを特徴とするものである。
請求項2の冷間閉塞鍛造方法に係る発明は、上記目的を達成するため、開閉可能に設けられたダイス内にビレットを配置してパンチにより前記ビレットを押圧することにより、放射状に軸部が形成されてなる製品を成形する冷間閉塞鍛造方法であって、前記ダイスのインプレッションの、製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部を構成すると共に該部分の中央に凸部を設け、該ダイス内にビレットを配置してパンチにより前記ビレットを押圧してその材料を流動させ、ビレットの材料の軸部となる部分の先端面が部分的に前記凸部に当ると共に周囲の部分が逃げ部に流入するように成形することを特徴とするものである。
請求項2の冷間閉塞鍛造方法に係る発明は、上記目的を達成するため、開閉可能に設けられたダイス内にビレットを配置してパンチにより前記ビレットを押圧することにより、放射状に軸部が形成されてなる製品を成形する冷間閉塞鍛造方法であって、前記ダイスのインプレッションの、製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部を構成すると共に該部分の中央に凸部を設け、該ダイス内にビレットを配置してパンチにより前記ビレットを押圧してその材料を流動させ、ビレットの材料の軸部となる部分の先端面が部分的に前記凸部に当ると共に周囲の部分が逃げ部に流入するように成形することを特徴とするものである。
請求項1の冷間閉塞鍛造型に係る発明では、ダイス内にビレットを配置して型閉じした状態でパンチによりビレットを加圧すると、ビレットの材料がダイスのインプレッションにより構成されるキャビティの軸部形成部分に流動して、放射状の軸部を有する製品が成形さる。ダイスのインプレッションには、その製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部が構成されると共にこの部分の中央に凸部が設けられている。そのため、軸部形成部分を流動するビレットの材料の先端部分の中央部分がインプレッションに設けられた凸部に当接してその流動が規制され、材料の先端部分の周囲部分が凸部以外の逃げ部に流入することにより、成形された製品の各軸部の先端形状が適切に成形される。
請求項2の冷間閉塞鍛造方法に係る発明では、インプレッションの製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部を構成すると共にこの部分の中央に凸部を設けたダイス内にビレットを配置して、パンチによりビレットを押圧して放射状に軸部が形成された製品を成形する。ビレットの材料がダイスの軸部形成部分を流動するとき、その中央部分が凸部に当てその流動が規制されると共に、その周囲の部分が凸部以外の逃げ部に流入する。そのため、成形された製品の各軸部の先端形状が適切に成形される。
請求項2の冷間閉塞鍛造方法に係る発明では、インプレッションの製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部を構成すると共にこの部分の中央に凸部を設けたダイス内にビレットを配置して、パンチによりビレットを押圧して放射状に軸部が形成された製品を成形する。ビレットの材料がダイスの軸部形成部分を流動するとき、その中央部分が凸部に当てその流動が規制されると共に、その周囲の部分が凸部以外の逃げ部に流入する。そのため、成形された製品の各軸部の先端形状が適切に成形される。
請求項1の発明によれば、ダイスのインプレッションの、製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部を構成すると共に該部分の中央に凸部を設けたという簡単な構成で、各軸部の先端形状を適切に成形することができ、したがって、放射状に軸部が形成されてなる製品を生産性よく成形することが可能な冷間閉塞鍛造型を提供することができる。
請求項2の発明によれば、ダイスのインプレッションの、製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部を構成すると共に該部分の中央に凸部を設けて、このダイス内にビレットを配置し型閉じしてパンチによりビレットを押圧してその材料を流動させ、ビレットの材料の軸部となる部分の先端面が部分的に凸部に当ると共に、凸部以外の周囲の部分が逃げ部に流入するように成形するという簡単な構成で、各軸部の先端形状を適切に成形することができ、したがって、放射状に軸部が形成されてなる製品を生産性よく成形することが可能な冷間閉塞鍛造方法を提供することができる。
請求項2の発明によれば、ダイスのインプレッションの、製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部を構成すると共に該部分の中央に凸部を設けて、このダイス内にビレットを配置し型閉じしてパンチによりビレットを押圧してその材料を流動させ、ビレットの材料の軸部となる部分の先端面が部分的に凸部に当ると共に、凸部以外の周囲の部分が逃げ部に流入するように成形するという簡単な構成で、各軸部の先端形状を適切に成形することができ、したがって、放射状に軸部が形成されてなる製品を生産性よく成形することが可能な冷間閉塞鍛造方法を提供することができる。
最初に、本発明の冷間閉塞鍛型の実施の一形態を図1〜図4に基づいて詳細に説明する
。図において、同一符号は同様の部分または相当する部分に付すものとする。なお、この実施の形態においては、放射状に複数の軸部を形成してなる製品として、ボス部Waの周囲にローラをそれぞれ取り付けるための3本のトラニオン軸Wbを中心角度が120度の間隔で放射状に形成された等速ジョイントのトリポードWであり、このトリポードを成形するための冷間閉塞鍛造型である場合により説明する。
図1に示すように、本発明の冷間閉塞鍛型は、概略、開閉可能に設けられたダイス11、21と、このダイス11、21の開閉方向と平行に駆動可能に設けられてダイス11、21内に配置されたビレットwを押圧するパンチ13、23と、を有しており、ダイス11、21のインプレッション14、24の、製品Wの軸部Wbの端面と対応する部分15、25に逃げ部3を構成すると共に、この部分15、25の中央に凸部4を設けたものである。
。図において、同一符号は同様の部分または相当する部分に付すものとする。なお、この実施の形態においては、放射状に複数の軸部を形成してなる製品として、ボス部Waの周囲にローラをそれぞれ取り付けるための3本のトラニオン軸Wbを中心角度が120度の間隔で放射状に形成された等速ジョイントのトリポードWであり、このトリポードを成形するための冷間閉塞鍛造型である場合により説明する。
図1に示すように、本発明の冷間閉塞鍛型は、概略、開閉可能に設けられたダイス11、21と、このダイス11、21の開閉方向と平行に駆動可能に設けられてダイス11、21内に配置されたビレットwを押圧するパンチ13、23と、を有しており、ダイス11、21のインプレッション14、24の、製品Wの軸部Wbの端面と対応する部分15、25に逃げ部3を構成すると共に、この部分15、25の中央に凸部4を設けたものである。
図1に示すように、ダイス11、21は、一対で構成されたもので、上下に配置されている。ダイス11、21は、それぞれ補強リング12、22に嵌合保持されている。両ダイス11、21の中央には、ガイド孔11a、21aがそれぞれ上下に貫通するように設けられている。ガイド孔11a、21aにはパンチ13、23がそれぞれ嵌挿されている。パンチ13、23のビレットwを押圧する先端面は、トリポードWのボス部Waに後の工程で打ち抜き穿設する軸孔に応じた径の凹部を形成すべく、中央部が突出するように成形されている。ダイス11、補強リング12、パンチ13は、上型1を構成し、ダイス21、補強リング22、パンチ23は、下型2を構成する。上型1および下型2は、複動プレス装置に組込まれ、それぞれ専用の駆動機構により昇降駆動されるようになっている。そして、補強リング12、22を含む上下一対のダイス11、21は、開閉するよう相対的に昇降駆動され、鍛造時には所定の型締力で型閉じされて、その衝合面に形成されたインプレッション14、24によりキャビティを画成する。また、上下一対のパンチ13、23は、鍛造時には、対応するダイス11、21の透孔11a、21a内を相互に接近する方向へ駆動され、予め両者の間に供給されたビレットwの材料を、型閉じされてダイス11、21の衝合面に形成されたインプレッション14、24内に流動させるように押圧作動する。
ダイス11、21の衝合面に形成されたインプレッション14、24は、成形するトリポードWの形状に応じてキャビティを画成すべく、ボス部Wbを形成するためのボス部形成部分14a、24aと、トラニオン軸部Wbを形成するためのトラニオン軸部形成部分14b、24bとを備えている。ボス部形成部分14a、24aの中央にはガイド孔11a、21aがそれぞれ連通している。トラニオン軸部形成部分14b、24bは、型開閉方向(図1における上下方向)と直交する方向(図1における水平方向)に放射状に延びている。型開閉方向は軸方向ということもでき、これと直交する方向は径方向ということもできる。なお、図にはトラニオン軸部形成部分14b、24bを単一でしか表していないことに注意されたい。トラニオン軸部形成部分14b、24bの径方向の長さは、成形しようとするトリポードWのトラニオン軸部Wbの径方向の長さよりも僅かに長く設定されており、その結果、トラニオン軸部形成部分14b、24bの径方向外側の先端面15、25に、トリポードWのトラニオン軸部Wbの先端面に対する逃げ部3が構成される。そして、トラニオン軸部形成部分14b、24bの径方向外側の先端面15、25の中央には、逃げ部3に突出する凸部4が型開閉方向に延在するよう一体に形成されている。図3に示した実施の形態における凸部4は、平面視で略半円形形状に形成されているが、ビレットwの材質や逃げ部3の容積、パンチ13、23による成形圧力などによって、その幅や半径などの突出量を設定することができ、また、平面視における形状を半楕円形や半長円形、台形などに設定することもできる。図2に示すように、凸部4の幅は、トラニオン軸部形成部分14b、24bの底部から衝合面の開口部に向かって漸次僅かに狭くなるように構成されている。また、トラニオン軸部形成部分14b、24bの径方向外側の先端面15、25とその凸部4は、図4に示すように底部から衝合面の開口部に向かって径
方向の長さが漸次長くなるように、型開閉方向に対して角度αで傾斜するよう成形されている。なお、このトラニオン軸部形成部分14b、24bの径方向外側の先端面15、25の傾斜角度αは0度よりも大きく且つ30度以下に設定するこができる。
方向の長さが漸次長くなるように、型開閉方向に対して角度αで傾斜するよう成形されている。なお、このトラニオン軸部形成部分14b、24bの径方向外側の先端面15、25の傾斜角度αは0度よりも大きく且つ30度以下に設定するこができる。
次に、本発明の冷間閉塞鍛造方法の実施の一形態を、上述したように等速ジョイントのトリポードWを成形するために構成された冷間閉塞鍛造型を用いる場合によって、その作動と共に、図5〜図9に基づいて詳細に説明する。
本発明の冷間閉塞鍛造方法は、概略、開閉可能に設けられたダイス11、21内にビレットwを配置してパンチ13、23によりビレットwを押圧することにより、放射状に軸部Wbが形成されてなる製品Wを成形するものであって、ダイス11、21のインプレッション14、24の、製品Wの軸部Wbの先端面と対応する部分15、25に逃げ部3を構成すると共にこの部分15、25の中央に凸部4を設けたものを用意し、ダイス11、21内にビレットwを配置してパンチ13、23によりビレットwを押圧してその材料を流動させ、ビレットwの材料の軸部Wbとなる部分の先端面の中央部分が凸部4に当ると共に周囲の部分が逃げ部3に流入するように成形するものである。
本発明の冷間閉塞鍛造方法は、概略、開閉可能に設けられたダイス11、21内にビレットwを配置してパンチ13、23によりビレットwを押圧することにより、放射状に軸部Wbが形成されてなる製品Wを成形するものであって、ダイス11、21のインプレッション14、24の、製品Wの軸部Wbの先端面と対応する部分15、25に逃げ部3を構成すると共にこの部分15、25の中央に凸部4を設けたものを用意し、ダイス11、21内にビレットwを配置してパンチ13、23によりビレットwを押圧してその材料を流動させ、ビレットwの材料の軸部Wbとなる部分の先端面の中央部分が凸部4に当ると共に周囲の部分が逃げ部3に流入するように成形するものである。
トリポードWを成形するに際して、用意されるビレットwの径は、ダイス11、21のガイド孔11a、21aに嵌挿し得る大きさに成形されている。また、ビレットwの高さは、成形するトリポードWの容積に応じて設定されている。
最初に、複動プレス装置の駆動機構により、上型1と下型2を相対的に離間させて型開きし、また、ダイス11に対してパンチ13を上昇させると共にダイス21に対してパンチ23を下降させた状態とする。この状態で、ビレットwを下型2のダイス21のガイド孔21aに挿入し、図5に示すように、上型1と下型2を相対的に近接させて所定の型締め力で型閉じする。これにより、ダイス11、21の衝合面に形成されたインプレッション14、24により、成形しようとするトリポードWの形状に応じたキャビティが画成されることとなる。
最初に、複動プレス装置の駆動機構により、上型1と下型2を相対的に離間させて型開きし、また、ダイス11に対してパンチ13を上昇させると共にダイス21に対してパンチ23を下降させた状態とする。この状態で、ビレットwを下型2のダイス21のガイド孔21aに挿入し、図5に示すように、上型1と下型2を相対的に近接させて所定の型締め力で型閉じする。これにより、ダイス11、21の衝合面に形成されたインプレッション14、24により、成形しようとするトリポードWの形状に応じたキャビティが画成されることとなる。
続いて、パンチ13、23を互いに近接させるように駆動してビレットwを押圧すると、図6に示すように、ビレットwの材料が軸部形成部分14b、24bに流動し、最終的にはパンチ13、23の互いの近接限(プレスの下死点)で、図7に示すようにボス部Waの周囲に3本のトラニオン軸部Wbが均等な中心角度で放射状に形成されてなるトリポードWが成形される。
ここで、軸部形成部分14b、24bを流動するビレットwの材料は、軸部形成部分14b、24bと接する周囲の部分が流動抵抗を受けるため、中央部分が突出するようになる。しかしながら、本発明では、軸部形成部分14b、24bの径方向外側の先端面15、25の位置が成形しようとするトラニオン軸部Wbの先端面の位置よりも径方向外側に位置するよう設定されており、逃げ部3が構成されている。そして、軸部形成部分14b、24bの先端面15、25の中央には凸部4が逃げ部3に突出するように形成されている。そのため、軸部形成部分14b、24bを流動するビレットwの材料の先端は、図9に示すように、中央に形成された凸部4に当ってその流動が規制され、最終的には図10に示すように、凸部4の周囲の逃げ部3に流入することとなる。その結果、図8に示すように、ダイス11、21に過大な面圧がかかることなく、しかも、トラニオン軸部Wbの先端面が良好な形状のトリポードWが成形されることとなる。したがって、従来の技術(図11および図12を参照)のように、成形後にトリポードW’のトラニオン軸部Wb’の先端面を機械加工する必要がなく、工程数を低減させることができると共に、ビレットwの容積を成形しようとするトリポードWの容積と略同じに設定することができることから無駄が生じることがなく、生産性を高めることができる。
なお、本発明は、上述した等速ジョイントのトリポードWを成形する実施の形態に限定されることはなく、ユニバーサルジョイントの十字軸状のスパイダなど、放射状に軸部が形成されてなる他の製品を成形する場合にも適用することができる。なお、十字軸状のスパイダを成形する場合には、軸部の中央にボス部を成形する必要はなくダイス11、21の衝合面のインプレッション14、24はスパイダの形状に応じて形成される。
W:トリポード(製品)、 Wb:トラニオン軸部(軸部)、 11、21:ダイス、
13、23:パンチ、 14、24:インプレッション、 14b、24b:軸部形成部分、 15、25:先端面(製品の軸部の先端面と対応する部分)、 3:逃げ部、 4:凸部
13、23:パンチ、 14、24:インプレッション、 14b、24b:軸部形成部分、 15、25:先端面(製品の軸部の先端面と対応する部分)、 3:逃げ部、 4:凸部
Claims (2)
- 放射状に軸部が形成されてなる製品を成形する冷間閉塞鍛造型であって、
開閉可能に設けられたダイスと、該ダイスの開閉方向と平行に駆動可能に設けられてダイス内に配置されたビレットを押圧するパンチと、を有しており、
前記ダイスのインプレッションの、製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部を構成すると共に該部分の中央に凸部を設けたことを特徴とする冷間閉塞鍛造型。 - 開閉可能に設けられたダイス内にビレットを配置してパンチにより前記ビレットを押圧することにより、放射状に軸部が形成されてなる製品を成形する冷間閉塞鍛造方法であって、
前記ダイスのインプレッションの、製品の軸部の先端面と対応する部分に逃げ部を構成すると共に該部分の中央に凸部を設け、
該ダイス内にビレットを配置してパンチにより前記ビレットを押圧してその材料を流動させ、ビレットの材料の軸部となる部分の先端面の中央部分が前記凸部に当ると共に周囲の部分が逃げ部に流入するように成形することを特徴とする冷間閉塞鍛造方法。
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