JP2006297305A - 粉砕装置及び粉砕方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、粉砕効率に優れる粉砕装置及び粉砕方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 粉砕装置については、粉砕室4は、圧縮空気を噴射するノズル5を複数有し、複数のノズル5は、複数のノズル5から噴射された圧縮空気同士が粉体材料を伴って一次衝突するように設けられており、ノズル5と粉砕室の内部の壁面4aの間に形成される空間に空間閉塞部材6が設けられている。
【選択図】 図3
【解決手段】 粉砕装置については、粉砕室4は、圧縮空気を噴射するノズル5を複数有し、複数のノズル5は、複数のノズル5から噴射された圧縮空気同士が粉体材料を伴って一次衝突するように設けられており、ノズル5と粉砕室の内部の壁面4aの間に形成される空間に空間閉塞部材6が設けられている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、粉砕装置及び粉砕方法に関する。
従来の、ミクロンオーダーの粉体材料を製造する流動層式粉砕装置は、複数のノズル、粉砕室及び粉砕室の上方に設けられたロータによって構成されている。このような粉砕装置においては、粉砕室内に供給された粉体材料は、複数のノズルから噴射される圧縮空気によって加速され、粉体材料同士が衝突することにより粉砕される。さらに、粉砕された粉体材料は、粉砕室の上方で回転するロータの方向に導かれ、所定の粒子径以下である粉体材料は、ロータの内側に回収される。また、所定の粒子径より大きい粉体材料は、ロータの外側に導かれて再び粉砕室に戻され、粉砕される。
図1に、従来の粉砕装置の一例を示す。このような粉砕装置は、粉体材料を供給する供給管1、空気と共に粉砕された粉体材料を排出する排気管2、粉砕された粉体材料を遠心分級するロータ3、粉砕室4、圧縮空気を粉砕室4に噴射するノズル5(図2参照)を有する。なお、粉砕装置本体全体は、略円筒状の筐体からなる。
このような粉砕装置においては、先ず、供給管1から所定量の粉体材料が粉砕室4内に供給され、次に、ノズル5から圧縮空気が噴射される。複数のノズル5から噴射された圧縮空気は、粉砕室4の中心軸付近で衝突する。このとき、圧縮空気に導かれて加速された粉体材料も粉砕室4の中心軸付近で衝突し、粉砕される。一方、排気管2と連通する吸引ファン等の吸引器(図示せず)を用いて吸引を行うと、粉砕された粉体材料は、排気管2に導かれる。このとき、粉砕室4の上部に設置されているロータ3は、回転しているので、所定の粒子径以下に粉砕された粉体材料は、排気管2から排出されるが、所定の粒子径より大きい粉体材料は、ロータ3の遠心力によってロータ3の外側に導かれ、粉砕室4の壁面に沿って下方に導かれ、再び粉砕される。また、所定の粒子径以下に粉砕された粉体材料は、排気管2より排出されるため、粉砕室4の内部の粉体材料の量は減少する。このため、供給管1から粉体材料を供給し、常に粉砕室4の内部の粉体材料の量が一定になるように設定すれば、連続粉砕を行うことができる。
しかしながら、このような粉砕装置においては、所定の粒子径以下である粉体材料を得るためには、粉砕室で繰り返し粉砕する必要があり、粉砕効率を低下させる原因の一つになっている。
そこで、特許文献1には、装置底板上に堆積した粉体材料の上面をノズルの気流噴出位置に保持するように、底板を上下動させる底板位置調整装置を有する流動層式粉砕装置が開示されている。
しかしながら、このような粉砕装置は、装置底板上に堆積した粉体材料の上面をノズルの気流噴出位置に保持できるものの、所定の粒子径以下である粉体材料を得るためには、粉砕室で繰り返し粉砕する必要があり、粉砕効率を低下させる原因の一つになっている。
また、特許文献2には、衝突部材の中心が粉砕室の中心軸上に位置するように設置し、高速ガスを粉砕室の中心軸に向かって噴射するノズルを有する流動層式粉砕装置が開示されている。
しかしながら、このような粉砕装置においては、ノズルから噴射される高速ガス、さらに粉砕室の内部の粉体材料を、衝突部材に衝突させる際に、ノズルの圧力を上げなければならないという問題がある。これは、図1に示す粉砕装置においては、粉体材料同士が衝突する際の粉体材料の相対速度が絶対速度より大きくなるのに対し、特許文献2の粉砕装置においては、粉体材料は、固定された衝突部材に衝突するために相対速度が大きくならないためである。また、ノズルから噴射された高速ガスによって粉体材料は、衝突部材に衝突するものの、所定の粒子径以下である粉体材料を得るためには、粉砕室で繰り返し粉砕する必要があり、粉砕効率を低下させる原因の一つになっている。
また、特許文献3には、粉砕ノズルから噴射される圧縮空気同士が粉体材料を伴って一次衝突する位置の上方及び/又は下方に衝突部材を有する粉砕装置が開示されており、特許文献4には、粉砕室内の複数のノズル間の空間をなくした粉砕装置が開示されている。
このような粉砕装置は、粉砕効率を向上させることができるが、さらなる粉砕効率の向上が求められている。
特開平11−226443号公報
特開2000−5621号公報
特開2004−160371号公報
特開2004−358365号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、粉砕効率に優れる粉砕装置及び粉砕方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、粉体材料を粉砕する粉砕室を少なくとも有する粉砕装置において、該粉砕室は、圧縮空気を噴射するノズルを複数有し、該複数のノズルは、該複数のノズルから噴射された圧縮空気同士が該粉体材料を伴って一次衝突するように設けられており、該ノズルと該粉砕室の内部の壁面の間に形成される空間に空間閉塞部材が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、該粉砕室は、圧縮空気を噴射するノズルを複数有し、該複数のノズルは、該複数のノズルから噴射された圧縮空気同士が該粉体材料を伴って一次衝突するように設けられており、該ノズルと該粉砕室の内部の壁面の間に形成される空間に空間閉塞部材が設けられているので、粉砕効率に優れる粉砕装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、粉体材料を粉砕する粉砕室を少なくとも有する粉砕装置において、該粉砕室は、圧縮空気を噴射するノズルを複数有し、該複数のノズルは、該複数のノズルから噴射される圧縮空気同士が該粉体材料を伴って一次衝突するように設けられており、該複数のノズルの噴射口は、該粉砕室の内部の壁面と同一平面上又は同一曲面上にあることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、該粉砕室は、圧縮空気を噴射するノズルを複数有し、該複数のノズルは、該複数のノズルから噴射される圧縮空気同士が該粉体材料を伴って一次衝突するように設けられており、該複数のノズルの噴射口は、該粉砕室の内部の壁面と同一平面上又は同一曲面上にあるので、粉砕効率に優れる粉砕装置を提供することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の粉砕装置において、前記一次衝突した圧縮空気及び粉体材料が二次衝突する衝突部材がさらに設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記一次衝突した圧縮空気及び粉体材料が二次衝突する衝突部材がさらに設けられているので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の粉砕装置において、前記衝突部材は、前記一次衝突する位置に対して、鉛直方向の上側及び下側の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、前記衝突部材は、前記一次衝突する位置に対して、鉛直方向の上側及び下側の少なくとも一方に設けられているので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の粉砕装置において、前記衝突部材は、少なくとも円筒と円錐を組み合わせることにより得られる形状を有し、該円錐の底面は、該円筒の一方の底面に接することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記衝突部材は、少なくとも円筒と円錐を組み合わせることにより得られる形状を有し、該円錐の底面は、該円筒の一方の底面に接するので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の粉砕装置において、前記円錐の頂点は、前記一次衝突する位置に対して、鉛直方向にあると共に10mm以上500mm以下の距離を隔てていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、前記円錐の頂点は、前記一次衝突する位置に対して、鉛直方向にあると共に10mm以上500mm以下の距離を隔てているので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項3乃至6のいずれか一項に記載の粉砕装置において、前記衝突部材の高さは、調節可能であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、前記衝突部材の高さは、調節可能であるので、粉砕条件に柔軟に対応することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項3乃至7のいずれか一項に記載の粉砕装置において、前記衝突部材は、着脱可能であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、前記衝突部材は、着脱可能であるので、粉砕条件に対応することができると共に、切り替え時間を短縮することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項3乃至8のいずれか一項に記載の粉砕装置において、前記衝突部材は、耐摩耗処理を施されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、前記衝突部材は、耐摩耗処理を施されているので、連続粉砕時の粉砕効率を向上させることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の粉砕装置において、前記ノズルは、2個以上8個以下設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、前記ノズルは、2個以上8個以下設けられているので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の粉砕装置において、前記粉砕室は、鉛直方向の中心軸を有する円筒状の形状を有し、前記複数のノズルは、前記一次衝突する位置が該中心軸上となるように設けられていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、前記粉砕室は、鉛直方向の中心軸を有する円筒状の形状を有し、前記複数のノズルは、前記一次衝突する位置が該中心軸上となるように設けられているので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の粉砕装置において、前記ノズルから前記圧縮空気が噴射される方向は、水平方向に対して、0°以上20°以下であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、前記ノズルから前記圧縮空気が噴射される方向は、水平方向に対して、0°以上20°以下であるので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の粉砕装置において、前記粉体材料を遠心分級するロータが前記粉砕室の上部に設けられていることを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、前記粉体材料を遠心分級するロータが前記粉砕室の上部に設けられているので、粉砕された粉体材料を直接ロータに流入させることができる。
請求項14に記載の発明は、粉砕方法において、粉体材料を粉砕する粉砕室に設けられている複数のノズルから圧縮空気を噴射させ、該複数のノズルから噴射した圧縮空気同士を、該粉体材料を伴わせて一次衝突させる工程を少なくとも有し、該ノズルと該粉砕室の内部の壁面の間に形成される空間に空間閉塞部材が設けられていることを特徴とする。
請求項14に記載の発明によれば、粉体材料を粉砕する粉砕室に設けられている複数のノズルから圧縮空気を噴射させ、該複数のノズルから噴射した圧縮空気同士を、該粉体材料を伴わせて一次衝突させる工程を少なくとも有し、該ノズルと該粉砕室の内部の壁面の間に形成される空間に空間閉塞部材が設けられているので、粉砕効率に優れる粉砕方法を提供することができる。
請求項15に記載の発明は、粉砕方法において、粉体材料を粉砕する粉砕室に設けられている複数のノズルから圧縮空気を噴射させ、該複数のノズルから噴射した圧縮空気同士を、該粉体材料を伴わせて一次衝突させる工程を少なくとも有し、該複数のノズルの噴射口は、該粉砕室の内部の壁面と同一平面上又は同一曲面上にあることを特徴とする。
請求項15に記載の発明によれば、粉体材料を粉砕する粉砕室に設けられている複数のノズルから圧縮空気を噴射させ、該複数のノズルから噴射した圧縮空気同士を、該粉体材料を伴わせて一次衝突させる工程を少なくとも有し、該複数のノズルの噴射口は、該粉砕室の内部の壁面と同一平面上又は同一曲面上にあるので、粉砕効率に優れる粉砕方法を提供することができる。
請求項16に記載の発明は、請求項14又は15に記載の粉砕方法において、前記一次衝突した圧縮空気及び粉体材料を衝突部材に二次衝突させる工程をさらに有することを特徴とする。
請求項16に記載の発明によれば、前記一次衝突した圧縮空気及び粉体材料を衝突部材に二次衝突させる工程をさらに有するので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の粉砕方法において、前記衝突部材は、前記一次衝突する位置に対して、鉛直方向の上側及び下側の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする。
請求項17に記載の発明によれば、前記衝突部材は、前記一次衝突する位置に対して、鉛直方向の上側及び下側の少なくとも一方に設けられているので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項18に記載の発明は、請求項16又は17に記載の粉砕方法において、前記衝突部材は、少なくとも円筒と円錐を組み合わせることにより得られる形状を有し、該円錐の底面は、該円筒の一方の底面に接することを特徴とする。
請求項18に記載の発明によれば、前記衝突部材は、少なくとも円筒と円錐を組み合わせることにより得られる形状を有し、該円錐の底面は、該円筒の一方の底面に接するので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の粉砕方法において、前記円錐の頂点は、前記一次衝突させる位置に対して、鉛直方向にあると共に10mm以上500mm以下の距離を隔てていることを特徴とする。
請求項19に記載の発明によれば、前記円錐の頂点は、前記一次衝突させる位置に対して、鉛直方向にあると共に10mm以上500mm以下の距離を隔てているので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項20に記載の発明は、請求項16乃至19のいずれか一項に記載の粉砕方法において、前記衝突部材の高さを調節することを特徴とする。
請求項20に記載の発明によれば、前記衝突部材の高さを調節するので、粉砕条件に柔軟に対応することができる。
請求項21に記載の発明は、請求項14乃至20のいずれか一項に記載の粉砕方法において、前記ノズルから前記圧縮空気を噴射させる方向は、水平方向に対して、0°以上20°以下であることを特徴とする。
請求項21に記載の発明によれば、前記ノズルから前記圧縮空気を噴射させる方向は、水平方向に対して、0°以上20°以下であるので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項22に記載の発明は、請求項14乃至21のいずれか一項に記載の粉砕方法において、0.2MPa以上1.0MPa以下である圧縮空気を前記ノズルに供給することを特徴とする。
請求項22に記載の発明によれば、0.2MPa以上1.0MPa以下である圧縮空気を前記ノズルに供給するので、粉砕効率をさらに向上させることができる。
請求項23に記載の発明は、請求項14乃至22のいずれか一項に記載の粉砕方法において、前記粉体材料を回転するロータに流入させて遠心分級する工程をさらに有することを特徴とする。
請求項23に記載の発明によれば、前記粉体材料を回転するロータに流入させて遠心分級する工程をさらに有するので、所定の粒子径以下に粉砕された粉体材料を得ることができる。
請求項24に記載の発明は、請求項23に記載の粉砕方法において、前記ロータの回転周速度は、20m/秒以上70m/秒以下であることを特徴とする。
請求項24に記載の発明によれば、前記ロータの回転周速度は、20m/秒以上70m/秒以下であるので、分級効率を向上させることができる。
本発明によれば、粉砕効率に優れる粉砕装置及び粉砕方法を提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に説明する。
図3に、本発明の粉砕装置の一例を示す。なお、図3以降の説明において、図1に示される粉砕装置と同一の構成については、同一符号を付してその説明を省略する。この粉砕装置は、図4に示すように、ノズル5と粉砕室の内部の壁面4aの間に形成される空間に空間閉塞部材6が設けられている。このとき、ノズル5と空間閉塞部材6から形成される形状は、特に限定されないが、円錐台状であることが好ましい。
図5に、本発明の粉砕装置の他の一例を示す。図1に示すように、従来の粉砕装置のノズルの噴射口5aは、粉砕室の内部の壁面4aから一定の距離を隔てているが、粉体材料の条件によっては、図5に示すように、ノズルの噴射口5aは、粉砕室の内部の壁面4aと同一平面上又は同一曲面上にあってもよい。本願明細書及び特許請求の範囲において、同一平面上又は同一曲面上にあるとは、同一平面上に近い状態又は同一曲面上に近い状態にある場合を含む。
本発明の粉砕装置においては、複数のノズル5は、ノズル5から噴射される圧縮空気同士が粉体材料を伴って一次衝突するように設けられている。さらに、ノズル5と粉砕室の内部の壁面4aの間に空間が形成されることを抑制する。これにより、粉砕室4内の粉体材料を伴う流動は、図1の従来の粉砕装置で発生する淀み9が発生しにくくなるため、粉体材料を効率良く加速及び衝突させることができ、粉砕効率を向上させることができる。
粉砕室の形状は、特に限定されないが、鉛直方向に中心軸を有する円筒状であることが好ましい。これにより、粉体材料をより均一に供給し、より均一に粉砕することができる。
また、粉砕室の大きさも、特に制限されないが、内径が100〜1000mm、高さが300〜3000mmであることが好ましく、内径が300〜900mm、高さが700〜2700mmであることがより好ましく、内径が500〜800mm、高さが1000〜2500mmであることがさらに好ましい。これにより、多量の粉体材料を効率的に粉砕することができる。
本発明の粉砕装置においては、一次衝突した圧縮空気及び粉体材料が二次衝突する衝突部材がさらに設けられていることが好ましい。一次衝突後の粉体材料をさらに衝突部材に衝突させることにより、粉砕効率を向上させることができる。
本発明において、衝突部材は、図6〜図8に示すように、複数のノズル5から噴射される圧縮空気同士が粉体材料を伴って一次衝突する位置11に対して、鉛直方向の上側及び/又は下側に設けられていることが好ましい。このような衝突部材に粉体材料を二次衝突させることにより、粉砕効率を向上させることができる。なお、一次衝突する位置11は、複数のノズル5の中心軸10同士が交わる位置によって定められる。このとき、粉砕室4に2個のノズル5が対向して設けられている場合は、一次衝突する位置11は、両ノズルの噴射口5a間の中点となる。
衝突部材は、図6に示すように、一次衝突する位置11に対して、鉛直方向の下側に設けてもよく、図7に示すように、一次衝突する位置11に対して、鉛直方向の上側に設けてもよく、図8に示すように、一次衝突する位置11に対して、鉛直方向の上側及び下側の双方に設けてもよい(以下、一次衝突する位置11に対して、鉛直方向の下側及び上側に設けた衝突部材を、それぞれ第一衝突部材7及び第二衝突部材8という)。
本発明において、衝突部材の形状は、特に限定されないが、粉体材料が衝突しやすい形状及び寸法であることが好ましい。また、衝突部材に二次衝突した後の粉体材料を伴う流動を考慮すると、図9及び図10に示すように、衝突部材は、少なくとも円筒と円錐を組み合わせることにより得られる形状を有し、円錐の底面は、円筒の一方の底面に接することが好ましい。また、円錐の頂点は、一次衝突する位置に対して、鉛直方向にあることがさらに好ましい。
また、衝突部材を構成する円錐の底面の半径は、2〜200mmであることが好ましく、高さは、5〜100mmであることが好ましい。また、円筒の半径は、2〜200mmであることが好ましく、高さは、5〜200mmであることが好ましい。
本発明において、衝突部材の高さは、調節可能であることが好ましい。これにより、粉砕条件に柔軟に対応できると共に、粉砕効率を向上させることができる。衝突部材の高さを調節可能とする手段は、特に限定されないが、図9に示すような衝突部材を構成する円筒を分割可能に、互いに嵌め込む手段、図10に示すような衝突部材を構成する円筒を分割可能に構成してボルト8aで固定する手段等が挙げられる。
本発明において、衝突部材は、水平方向で、粉砕室の中央付近、鉛直方向で、一次衝突する位置に対して、ノズルの噴射口の口径以上の距離を隔てて設置されていることが好ましい。具体的には、衝突部材を構成する円錐の頂点が、一次衝突する位置に対して、鉛直方向にあると共に、10〜500mmの距離を隔てていることが好ましく、鉛直方向にあると共に、10〜300mmの距離を隔てていることがより好ましく、鉛直方向にあると共に、10〜200mmの距離を隔てていることがさらに好ましい。
本発明において、衝突部材は、着脱可能であることが好ましい。これにより、粉体材料の処理量、平均粒子径等の条件変更に要する切り替え時間を短縮することができる。衝突部材を着脱可能とする手段は、特に限定されないが、図9及び図10に示すようなネジ7a及び8b等が挙げられる。
また、衝突部材は、耐磨耗処理を施されていることが好ましい。これにより、衝突部材の磨耗を抑制し、連続粉砕時の粉砕効率を向上させることができる。耐磨耗処理としては、チタンによるライニング処理等が挙げられる。
本発明において、ノズルの個数は、特に制限されないが、2〜8個であることが好ましく、2〜6個がより好ましく、3〜4個がさらに好ましい。単一のノズルでは、粉体材料を伴って圧縮空気同士を一次衝突させることができない。一方、ノズルの個数が多すぎると、粉砕装置の製作が煩雑になるばかりでなく、粉砕室内の粉体材料を伴う流動も乱れやすくなり、粉砕効率が低下することがある。
本発明において、複数のノズルから噴射される圧縮空気同士が粉砕室の鉛直方向の中心軸上で一次衝突するように、複数のノズルが設けられていることが好ましい。具体的には、図11に示すように、複数のノズル5の中心軸10が粉砕室の中心軸12上で交わるように、複数のノズル5が、粉砕室の中心軸12に直交する平面上に設けられていると共に、粉体材料が均一に衝突するように、複数のノズル5が等間隔(等角度)で設けられていることが好ましい。ただし、本願明細書及び特許請求の範囲において、中心軸上とは、中心軸の近傍を含む。
本発明において、ノズルから圧縮空気が噴射される方向は、水平方向に対して、0〜20°であることが好ましく、0〜15°がより好ましく、0〜10°がさらに好ましい。この方向が水平方向に対して20°を超えると、粉砕効率が低下することがある。図12に、ノズルから圧縮空気が噴射される方向が水平方向に対して傾きを有する粉砕装置の一例を示す。
本発明の粉砕装置においては、図3に示すように、ロータ3は、粉砕室4の上部に設けられていることが好ましい。これにより、粉砕された粉体材料を粉砕室4から直接ロータ3の内部に流入させて、遠心分級することができる。図13に、ロータの構成の一例を示す。ここでは、ロータ3が2個併設されているが、ロータの構成は、特に限定されない。
次に、本発明の粉砕方法を説明する。本発明の粉砕方法は、例えば、図3及び図5に示す態様の粉砕装置を用いることにより、実施することができる。
本発明の粉砕方法においては、複数のノズルから圧縮空気を噴射し、粉体材料を伴わせて圧縮空気同士を粉砕室で一次衝突させて、粉体材料を粉砕する。さらに、一次衝突により粉砕された粉体材料を圧縮空気と共に二次衝突させることが好ましい。
なお、粉体材料は、供給管1より供給され、粉砕された粉体材料は、排気管2より排出される。また、排出された粉体材料に相当する量の粉体材料を適宜補給することにより、連続粉砕が可能となる。
従来の粉砕方法では、図1に示すように、ノズルの噴射口5aは、粉砕室の内部の壁面4aから一定の距離を隔てており、ノズル5と粉砕室の内部の壁面4aの間に形成される空間で粉体材料を伴う流動の淀み9が発生する。したがって、流動層式粉砕機のように、粉体材料が、ノズル5から噴射された圧縮空気による気流及びロータ3からの気流によって形成される粉砕室4内の流動に導かれて粉砕作用を受ける場合、淀み9は、粉砕効率を低下させる。
そこで、本発明の粉砕方法では、ノズル5と粉砕室の内部の壁面4aの間に空間が形成されることを抑制するためには、図3及び図4に示すように、ノズル5と粉砕室の内部の壁面4aの間に形成される空間に空間閉塞部材6が設けられている。また、図5に示すように、ノズルの噴射口5aが粉砕室の内部の壁面4aと同一平面上又は同一曲面上にある。これにより、粉砕室4内の粉体材料を伴う流動がスムースになり、淀み9の発生を抑制することができる。このため、粉体材料を効率良く加速及び衝突させることができ、粉砕効率を向上させることができる。
本発明において、衝突部材は、図6〜図8に示すように、複数のノズル5から噴射される圧縮空気同士を、粉体材料を伴わせて一次衝突させる位置11に対して、鉛直方向上側及び/又は下側に設けられていることが好ましい。このような衝突部材を設けることにより、粉砕効率を向上させることができる。
本発明において、衝突部材の形状は、特に限定されないが、粉体材料が衝突しやすい形状及び寸法であることが好ましい。このことから、衝突部材は、図9及び図10に示すように、衝突部材は、少なくとも円筒と円錐を組み合わせることにより得られる形状を有し、円錐の底面は、円筒の一方の底面に接することが好ましい。また、円錐の頂点は、一次衝突する位置に対して、鉛直方向にあることが好ましい。
本発明の粉砕方法において、衝突部材の高さを調節することが好ましく、5〜500mmの範囲で調節することがさらに好ましい。これにより、粉砕条件に柔軟に対応でき、粉砕効率を向上させることができる。
本発明において、衝突部材は、水平方向で、粉砕室のほぼ中央であり、鉛直方向で、ノズルから噴射される圧縮空気同士が一次衝突する位置に対して、ノズルの噴射口の口径以上の距離を隔てて設置されていることが好ましい。具体的には、衝突部材を構成する円錐の頂点が、一次衝突する位置に対して、鉛直方向にあると共に、10〜500mmの距離を隔てていることが好ましく、鉛直方向にあると共に、10〜300mmの距離を隔てていることがより好ましく、鉛直方向にあると共に、10〜200mmの距離を隔てていることがさらに好ましい。
本発明においては、ノズルから圧縮空気が噴射される方向は、水平方向に対して、0〜20°であることが好ましく、0〜15°がより好ましく、0〜10°がさらに好ましい。この方向が、水平方向に対して、20°を超えると、粉砕効率が低下することがある。
本発明の粉砕方法においては、ノズルに供給する圧縮空気の元圧力は、0.2〜1.0MPaであることが好ましい。元圧力が0.2MPa未満の場合は、圧縮空気の圧力が低すぎて、粉体材料を伴って粉砕できないことがある。一方、元圧力が1.0MPaを超える場合は、所望の粒子径よりも小さい粉体材料の割合が多くなる過粉砕状態になることや、ノズル内に衝撃波が発生し、速度ロスを生じることがある。
本発明の粉砕方法においては、粉砕された粉体材料を回転するロータに流入させて、遠心分級することが好ましい。また、ロータ3は、図3に示すように、粉砕室4の上部に設けられていることが好ましい。これにより、粉砕された粉体材料を粉砕室4から直接ロータ3の内部に流入させて遠心分級することができる。
粉砕された粉体材料を回転するロータ3に流入させるためには、排気管2と連通する吸引ファン等の吸引器(図示せず)を用いて吸引すればよい。このようにすると、粉砕された粉体材料は、排気管2に向かう途中で、粉砕室4の上部に設置されているロータ3内に流入するので、回転するロータ3により粉体材料を遠心分級することができる。このとき、所定の粒子径以下に粉砕された粉体材料は、排気管2から排出されるが、所定の粒子径より大きい粉体材料は、ロータ3の遠心力によってロータ3の外側に導かれ、粉砕室4の壁面に沿って下方に導かれ、再び粉砕される。
本発明において、ロータの回転周速度は、20〜70m/秒であることが好ましい。回転周速度がこの範囲内であれば、所望する分級効率を得られるが、20m/秒より小さいと、分級効率が低下することがある。一方、70m/秒を越えると、ロータによる遠心力が大きくなりすぎ、吸引ファン等の吸引器により回収されるべき粉体材料が再び粉砕室に戻り、粉砕されることとなり、過粉砕状態になることがある。
次に、本実施例に基づき、本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
スチレン−アクリル共重合体85重量部とカーボンブラック15重量部の混合物を溶融混練、冷却した後、ハンマーミルで粗粉砕することにより、粉体材料を得た。
(実施例1)
スチレン−アクリル共重合体85重量部とカーボンブラック15重量部の混合物を溶融混練、冷却した後、ハンマーミルで粗粉砕することにより、粉体材料を得た。
図3及び図4に示す態様の、円筒状の粉砕室4の内径が250mm、粉砕装置の高さが約700mm、3個のノズル5が粉砕室の内部の壁面4aに沿って、等間隔(等角度)で、ノズル5から圧縮空気が噴射される方向が、水平方向となるように設けられた粉砕装置を用いた。また、一次衝突する位置11(ノズル5の中心軸10同士が交わる位置)は、粉砕室4のほぼ中心軸上となるようにノズル5を取り付けた。
複数のノズル5と粉砕室の内部の壁面4aとの間に形成される空間に、空間閉塞部材6を設置し、これにより形成される円錐台の底面の直径を約100mmとした。上記の粗粉砕した粉体材料を供給し、ノズル5に供給する圧縮空気の元圧力を0.6MPa、ロータ3の回転周速度を35m/秒に設定して、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が60個数%以下、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、6.6kg/時であった。
(実施例2)
図5に示すように、ノズルの噴射口5aを粉砕室の内部の壁面4aと同一曲面上になるように設置した以外は、実施例1と同様にして、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が60個数%以下、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、6.4kg/時であった。
(実施例3)
図6に示すように、一次衝突する位置11に対して、60mm鉛直方向下側に第一衝突部材7を設置した以外は、実施例1と同様にして、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が60個数%以下、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、7.0kg/時であった。
(実施例4)
図7に示すように、一次衝突する位置11に対して、60mm鉛直方向上側に第二衝突部材8を設置した以外は、実施例1と同様にして、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が60個数%以下、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、7.0kg/時であった。
(実施例5)
図8に示すように、一次衝突する位置11に対して、60mm鉛直方向下側に第一衝突部材7を設置し、60mm鉛直方向上側に第二衝突部材8を設置した以外は、実施例1と同様にして、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が60個数%以下、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、7.4kg/時であった。
(実施例6)
第一衝突部材7を脱着可能とした以外は、実施例3と同様にして、粉体材料を粉砕してから、清掃切り替えを実施した。この結果、清掃切り替え時間は、実施例3より約10%短縮された。
(実施例7)
第二衝突部材8を脱着可能とした以外は、実施例4と同様にして、粉体材料を粉砕してから、清掃切り替えを実施した。この結果、清掃切り替え時間は、実施例4より約10%短縮された。
(実施例8)
チタンによりライニング処理を施した第一衝突部材7を設置した以外は、実施例3と同様にして、粉体材料を粉砕した。この結果、摩耗耐久性は、実施例3の約2倍に向上した。
(実施例9)
チタンによりライニング処理を施した第二衝突部材8を設置した以外は、実施例4と同様にして、粉体材料を粉砕した。この結果、摩耗耐久性は、実施例4の約2倍に向上した。
(比較例1)
複数のノズル5と粉砕室の内部の壁面4aの間に形成される空間に、空間閉塞部材6を設置しなかった以外は、実施例1と同様にして、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が56個数%、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、6.0kg/時であった。
(重量平均粒子径の測定方法)
実施例及び比較例における微粉体の重量平均粒子径は、コールターカウンターTA−II(コールター社製)を用いて測定した。以下に、測定方法について述べる。
(実施例2)
図5に示すように、ノズルの噴射口5aを粉砕室の内部の壁面4aと同一曲面上になるように設置した以外は、実施例1と同様にして、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が60個数%以下、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、6.4kg/時であった。
(実施例3)
図6に示すように、一次衝突する位置11に対して、60mm鉛直方向下側に第一衝突部材7を設置した以外は、実施例1と同様にして、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が60個数%以下、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、7.0kg/時であった。
(実施例4)
図7に示すように、一次衝突する位置11に対して、60mm鉛直方向上側に第二衝突部材8を設置した以外は、実施例1と同様にして、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が60個数%以下、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、7.0kg/時であった。
(実施例5)
図8に示すように、一次衝突する位置11に対して、60mm鉛直方向下側に第一衝突部材7を設置し、60mm鉛直方向上側に第二衝突部材8を設置した以外は、実施例1と同様にして、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が60個数%以下、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、7.4kg/時であった。
(実施例6)
第一衝突部材7を脱着可能とした以外は、実施例3と同様にして、粉体材料を粉砕してから、清掃切り替えを実施した。この結果、清掃切り替え時間は、実施例3より約10%短縮された。
(実施例7)
第二衝突部材8を脱着可能とした以外は、実施例4と同様にして、粉体材料を粉砕してから、清掃切り替えを実施した。この結果、清掃切り替え時間は、実施例4より約10%短縮された。
(実施例8)
チタンによりライニング処理を施した第一衝突部材7を設置した以外は、実施例3と同様にして、粉体材料を粉砕した。この結果、摩耗耐久性は、実施例3の約2倍に向上した。
(実施例9)
チタンによりライニング処理を施した第二衝突部材8を設置した以外は、実施例4と同様にして、粉体材料を粉砕した。この結果、摩耗耐久性は、実施例4の約2倍に向上した。
(比較例1)
複数のノズル5と粉砕室の内部の壁面4aの間に形成される空間に、空間閉塞部材6を設置しなかった以外は、実施例1と同様にして、粉体材料を粉砕した。得られた微粉体は、重量平均粒子径が6.5μm、4μm以下の微粉含有率が56個数%、16μm以上の粗粉含有率が1.0重量%以下であり、粉砕処理量は、6.0kg/時であった。
(重量平均粒子径の測定方法)
実施例及び比較例における微粉体の重量平均粒子径は、コールターカウンターTA−II(コールター社製)を用いて測定した。以下に、測定方法について述べる。
まず、電解質水溶液100〜150ml中に、界面活性剤アルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加えた。ここで、電解質水溶液とは、1級塩化ナトリウムISOTON−II(コールター社製)を用いて約1%塩化ナトリウム水溶液を調製したものである。次に、測定試料である微粉体を2〜20mg加えた後、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、100μmアパーチャーを用いて、微粉体の体積と個数を測定して、体積分布と個数分布を算出した。得られた分布から、重量平均粒子径を求めた。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32.00〜40.30μmの13チャンネルを使用し、粒子径が2.00〜40.30μmの粒子を測定対象とした。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換が可能であることは言うまでもない。
1 供給管
2 排気管
3 ロータ
4 粉砕室
4a 粉砕室の内部の壁面
5 ノズル
5a 噴射口
6 空間閉塞部材
7 第一衝突部材
7a、8b ネジ
8 第二衝突部材
8a ボルト
9 淀み
10 ノズルの中心軸
11 一次衝突する位置
12 粉砕室の中心軸
2 排気管
3 ロータ
4 粉砕室
4a 粉砕室の内部の壁面
5 ノズル
5a 噴射口
6 空間閉塞部材
7 第一衝突部材
7a、8b ネジ
8 第二衝突部材
8a ボルト
9 淀み
10 ノズルの中心軸
11 一次衝突する位置
12 粉砕室の中心軸
Claims (24)
- 粉体材料を粉砕する粉砕室を少なくとも有する粉砕装置において、
該粉砕室は、圧縮空気を噴射するノズルを複数有し、
該複数のノズルは、該複数のノズルから噴射された圧縮空気同士が該粉体材料を伴って一次衝突するように設けられており、
該ノズルと該粉砕室の内部の壁面の間に形成される空間に空間閉塞部材が設けられていることを特徴とする粉砕装置。 - 粉体材料を粉砕する粉砕室を少なくとも有する粉砕装置において、
該粉砕室は、圧縮空気を噴射するノズルを複数有し、
該複数のノズルは、該複数のノズルから噴射される圧縮空気同士が該粉体材料を伴って一次衝突するように設けられており、
該複数のノズルの噴射口は、該粉砕室の内部の壁面と同一平面上又は同一曲面上にあることを特徴とする粉砕装置。 - 前記一次衝突した圧縮空気及び粉体材料が二次衝突する衝突部材がさらに設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉砕装置。
- 前記衝突部材は、前記一次衝突する位置に対して、鉛直方向の上側及び下側の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の粉砕装置。
- 前記衝突部材は、少なくとも円筒と円錐を組み合わせることにより得られる形状を有し、
該円錐の底面は、該円筒の一方の底面に接することを特徴とする請求項3又は4に記載の粉砕装置。 - 前記円錐の頂点は、前記一次衝突する位置に対して、鉛直方向にあると共に10mm以上500mm以下の距離を隔てていることを特徴とする請求項5に記載の粉砕装置。
- 前記衝突部材の高さは、調節可能であることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載の粉砕装置。
- 前記衝突部材は、着脱可能であることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか一項に記載の粉砕装置。
- 前記衝突部材は、耐摩耗処理を施されていることを特徴とする請求項3乃至8のいずれか一項に記載の粉砕装置。
- 前記ノズルは、2個以上8個以下設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の粉砕装置。
- 前記粉砕室は、鉛直方向の中心軸を有する円筒状の形状を有し、
前記複数のノズルは、前記一次衝突する位置が該中心軸上となるように設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の粉砕装置。 - 前記ノズルから前記圧縮空気が噴射される方向は、水平方向に対して、0°以上20°以下であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の粉砕装置。
- 前記粉体材料を遠心分級するロータが前記粉砕室の上部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の粉砕装置。
- 粉体材料を粉砕する粉砕室に設けられている複数のノズルから圧縮空気を噴射させ、該複数のノズルから噴射した圧縮空気同士を、該粉体材料を伴わせて一次衝突させる工程を少なくとも有し、
該ノズルと該粉砕室の内部の壁面の間に形成される空間に空間閉塞部材が設けられていることを特徴とする粉砕方法。 - 粉体材料を粉砕する粉砕室に設けられている複数のノズルから圧縮空気を噴射させ、該複数のノズルから噴射した圧縮空気同士を、該粉体材料を伴わせて一次衝突させる工程を少なくとも有し、
該複数のノズルの噴射口は、該粉砕室の内部の壁面と同一平面上又は同一曲面上にあることを特徴とする粉砕方法。 - 前記一次衝突した圧縮空気及び粉体材料を衝突部材に二次衝突させる工程をさらに有することを特徴とする請求項14又は15に記載の粉砕方法。
- 前記衝突部材は、前記一次衝突する位置に対して、鉛直方向の上側及び下側の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする請求項16に記載の粉砕方法。
- 前記衝突部材は、少なくとも円筒と円錐を組み合わせることにより得られる形状を有し、
該円錐の底面は、該円筒の一方の底面に接することを特徴とする請求項16又は17に記載の粉砕方法。 - 前記円錐の頂点は、前記一次衝突させる位置に対して、鉛直方向にあると共に10mm以上500mm以下の距離を隔てていることを特徴とする請求項18に記載の粉砕方法。
- 前記衝突部材の高さを調節することを特徴とする請求項16乃至19のいずれか一項に記載の粉砕方法。
- 前記ノズルから前記圧縮空気を噴射させる方向は、水平方向に対して、0°以上20°以下であることを特徴とする請求項14乃至20のいずれか一項に記載の粉砕方法。
- 0.2MPa以上1.0MPa以下である圧縮空気を前記ノズルに供給することを特徴とする請求項14乃至21のいずれか一項に記載の粉砕方法。
- 前記粉体材料を回転するロータに流入させて遠心分級する工程をさらに有することを特徴とする請求項14乃至22のいずれか一項に記載の粉砕方法。
- 前記ロータの回転周速度は、20m/秒以上70m/秒以下であることを特徴とする請求項23に記載の粉砕方法。
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JP2005123783A JP2006297305A (ja) | 2005-04-21 | 2005-04-21 | 粉砕装置及び粉砕方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008284485A (ja) * | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Kao Corp | 粉体粉砕装置 |
KR100924501B1 (ko) | 2007-11-15 | 2009-11-02 | 주식회사 젠트로 | 미립화 분쇄장치 |
JP2010119929A (ja) * | 2008-11-18 | 2010-06-03 | Kao Corp | 粉体粉砕装置 |
CN102029216A (zh) * | 2009-09-25 | 2011-04-27 | 株式会社理光 | 生产粉末的方法以及流动层粉碎设备 |
-
2005
- 2005-04-21 JP JP2005123783A patent/JP2006297305A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008284485A (ja) * | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Kao Corp | 粉体粉砕装置 |
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