JP2006283673A - スクロール式流体機械 - Google Patents
スクロール式流体機械 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006283673A JP2006283673A JP2005105220A JP2005105220A JP2006283673A JP 2006283673 A JP2006283673 A JP 2006283673A JP 2005105220 A JP2005105220 A JP 2005105220A JP 2005105220 A JP2005105220 A JP 2005105220A JP 2006283673 A JP2006283673 A JP 2006283673A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- scroll
- coupling
- ball
- casing
- couplings
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Rotary Pumps (AREA)
Abstract
【課題】 ボールカップリングを一体に組み付けた仮り組状態で保持することができ、生産ラインで容易に扱うことができるスクロール式圧縮機を提供する。
【解決手段】 固定スクロール3と旋回スクロール11とからなるスクロール圧縮機において、旋回スクロール11の自転を防止するためにボールカップリング20が設けられる。
このボールカップリング20は、一対のカップリング21,22と、その間に転動可能に設けたボール23とからなり、このボールカップリング20には、カップリング21,22とボール23を組み付けた状態で保持するカバー部材24が取付けられる。
【選択図】 図1
【解決手段】 固定スクロール3と旋回スクロール11とからなるスクロール圧縮機において、旋回スクロール11の自転を防止するためにボールカップリング20が設けられる。
このボールカップリング20は、一対のカップリング21,22と、その間に転動可能に設けたボール23とからなり、このボールカップリング20には、カップリング21,22とボール23を組み付けた状態で保持するカバー部材24が取付けられる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、空気圧縮機、真空ポンプ等に用いられるスクロール式流体機械の自転防止機構に関する。
従来、端板の内面にうず巻き状のラップを形成した一対の固定スクロールと旋回スクロールをかみ合わせて気体を圧縮する空冷オイルレス圧縮機のスラスト軸受機構として、メインハウジング側の受圧板と旋回スクロール側の受圧板との間の複数個所に、旋回スクロールの自転を防止すると共に、旋回スクロールのスラスト荷重を支承するボールカップリングを設けたスクロール式流体機械が知られている(例えば、特許文献1参照)。このボールカップリングは、底面の中央部に先端がとがった突出部を有する円形くぼみを持った一対の軌道輪がメインハウジング側の受圧板と旋回スクロール側の受圧板に埋め込まれ、それらを組み立てる際に該軌道輪間にグリース等の潤滑剤とボールを挟み込む構成とされている。
ここで、スクロール式流体機械を組み立てる際には、固定スクロールに対して旋回スクロールを平行に組み付けると共に、スラスト方向の位置を数十ミクロン単位で微調整する必要がある。そのため、旋回スクロールを平行に組み付けるには、ボールカップリングのスラスト方向の寸法を高精度に管理する必要がある。
しかし、上記特許文献1に示す一対の軌道輪とボールの3部材からなるボールカップリングは、組み立てる前に3部材を一体に組み付けて保持することができないので仮り組ができず、例えば、ボールカップリングを組み付けた状態のスラスト方向寸法を測定することが困難であったり、組み立て工程前に潤滑剤を入れておくことができないなどから、生産ラインで扱い難いという課題があった。
そこで、本発明は、ボールカップリングを一体に組み付けた仮り組状態で保持することができ、生産ラインで容易に扱うことができるスクロール式流体機械を提供する。
本発明は、上記課題を解決すべく、請求項1に記載のように、ケーシングと、該ケーシングに設けられた固定スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸と、該駆動軸の先端側に旋回可能に設けられ前記固定スクロールとの間に複数の圧縮室を画成する旋回スクロールと、前記ケーシングと旋回スクロールの背面との間に設けられ該旋回スクロールの自転を防止するボールカップリングとを備えてなるスクロール式圧縮機において、前記ボールカップリングが一対のカップリングと、該一対のカップリングの間に転動可能に狭持するボールとからなり、前記一対のカップリングに、該カップリングとボールを組み付けた状態で保持するカバー部材を組み付けてなるスクロール式圧縮機を提供する。
本発明は、請求項2に記載のように、請求項1に記載のスクロール式流体機械において、請求項1に記載のスクロール式圧縮機において、前記カバー部材が前記一対のカップリング間の隙間を覆うように組み付ける構成としてなるスクロール式圧縮機を提供する。
本発明は、請求項3に記載のように、請求項1又は2に記載のスクロール式流体機械において、前記カバー部材に前記カップリングを嵌挿する嵌挿孔を設け、該嵌挿孔の内周と前記カップリングの外周に、前記カバー部材にカップリングを掛止するための掛止手段を設けてなるスクロール式流体機械を提供する。
本発明に係るスクロール式流体機械は、請求項1に記載のように、ケーシングと、該ケーシングに設けられた固定スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸と、該駆動軸の先端側に旋回可能に設けられ前記固定スクロールとの間に複数の圧縮室を画成する旋回スクロールと、前記ケーシングと旋回スクロールの背面との間に設けられ該旋回スクロールの自転を防止するボールカップリングとを備えてなるスクロール式圧縮機において、前記ボールカップリングが一対のカップリングと、該一対のカップリングの間に転動可能に狭持するボールとからなり、前記一対のカップリングに、該カップリングとボールを組み付けた状態で保持するカバー部材を組み付けてなる構成を有することにより、前記一対のカップリングとボールをカバー部材により一体に組み付けた仮り組状態で保持することができるから、例えば、ボールカップリングを組み付けた状態でスラスト方向の寸法を測定できるなど、生産ラインで容易に扱うことができる。
本発明は、請求項2に記載のように、請求項1に記載のスクロール式流体機械において、前記カバー部材が前記一対のカップリング間の隙間を覆うように組み付けてなる構成を有することにより、前記カバー部材によりカップリング間の隙間を覆うことができるから、前記カップリング内にグリース等の潤滑油が満たされている場合、外部に飛散あるいは漏洩することを確実に防止できる効果がある。
本発明は、請求項3に記載のように、請求項1又は2に記載のスクロール式流体機械において、前記カバー部材に前記カップリングを嵌挿する嵌挿孔を設け、該嵌挿孔の内周上と前記カップリングの外周上に、前記カバー部材にカップリングを掛止するための掛止手段を設けてなる構成を有することにより、前記カップリング、ボール及びカバー部材を一体化することができるから、搬送途中あるいはスクロール式流体機械の組み立て工程の途中で前記カップリング、ボール及びカバー部材が分解することを防止できる効果がある。
以下、本発明に係るスクロール式流体機械の第一の実施の形態を図1乃至図5に示し説明する。1は軸方向一端側が開口した有底筒状のケーシングで、該ケーシング1は、軸方向他端側に位置してケーシング1の底部をなす環状板部1Aと、環状板部1Aの中心側に設けられ主軸受7が収容されたボス部1Bと、環状板部1Aの外周側から軸方向一端側に向けて延びる筒部1Cと、該筒部1Cの先端に設けられ後述の固定スクロール3が取付けられるフランジ部1Dとによって大略構成されている。ケーシング1の軸方向他端側は、電動モータ2が取付けられている。
3はケーシング1に取付けられた固定スクロールで、固定スクロール3は、円板状の鏡板3Aと、この鏡板3Aの表面に立設された渦巻状のラップ部3Bと、鏡板3Aの外縁側からケーシング1に向けて軸方向に突出した筒部3Cとにより構成されている。該筒部3Cの先端面は、ラップ部3Bの歯先面とほぼ同一面を形成し、ラップ部3Bの歯先には紐状のチップシール4が取付けられている。また、筒部3Cにはケーシング1のフランジ部1Dと対向した位置に複数のボルト挿通孔3Dが穿設してあり、該ボルト挿通孔3Dには固定ボルト5が挿入されると共に、該固定ボルト5はケーシング1のフランジ部1Dに螺着され、固定スクロール3は、固定ボルト5を用いてフランジ部1Dに固定される。
なお、ボルト挿通孔3Dの孔径を固定ボルト5の外径よりも僅かに大きく形成してあることにより、固定ボルト5を仮止めした状態では、固定スクロール3は、ケーシング1や後述の旋回スクロール11のラジアル方向(径方向)に対して僅かに変位可能となる。一方、固定ボルト5を仮止め状態からさらに締付けて締着した状態では、固定スクロール3はケーシング1等のラジアル方向に対しても変位不能に固定されるものである。
6はケーシング1のボス部1B内に主軸受7を介して回転可能に設けられた駆動軸で、該駆動軸6は、基端側が電動モータ2の回転軸2Aに対して螺着され、電動モータ2によって回転駆動する。また、駆動軸6の基端側には大径の段部6Aが形成されると共に、駆動軸6の先端側には略円筒状をなす偏心ブッシュ8が取付けられている。偏心ブッシュ8の基端側には駆動軸6の先端側を収容する駆動軸穴8Aが形成される。該駆動軸穴8Aの周囲には駆動軸6側に向けて突出した円環状の凸部8Bが形成されている。
一方、偏心ブッシュ8の先端側には旋回軸受13を収容する旋回軸受穴8Cが形成され、旋回軸受穴8Cは、駆動軸穴8Aに対して一定の偏心寸法をもって偏心している。そして、偏心ブッシュ8は、止め輪9とボルト10とを用いて駆動軸6の先端に固定されている。これにより、主軸受7は偏心ブッシュ8の凸部8Bと駆動軸6の段部6Aとの間に挟みつけられるから、駆動軸6はケーシング1に対して傾斜せずに回転可能な構成となっている。
11は固定スクロール3と対向して駆動軸6の先端側に旋回可能に設けられた旋回スクロールで、該旋回スクロール11は、円板状に形成された鏡板11Aと、該鏡板11Aの表面側に立設された渦巻状のラップ部11Bとにより大略構成され、該ラップ部11Bの歯先には固定スクロール3と同様にチップシール12が取付けられている。また、鏡板11Aの背面側には、その中央部位に位置して円筒状のボス部11Cが突設されている。そして、ボス部11Cの外周側には旋回軸受13が取り付けられる。また、旋回軸受13は偏心ブッシュ8の旋回軸受穴8C内に挿入されている。このとき、旋回軸受13と旋回軸受穴8Cとの間には僅かな隙間が形成されている。これにより、旋回スクロール11は、旋回軸受13と一緒に軸方向に変位可能となっている。
また、旋回スクロール11は、鏡板11A表面(歯底面)がケーシング1のフランジ部1D端面と略同一面をなす位置に配置されたときに、旋回スクロール11の鏡板11A表面が固定スクロール3のラップ部3B歯先に設けられたチップシール4に接触すると共に、固定スクロール3の鏡板3A表面が旋回スクロール11のラップ部11B歯先に設けられたチップシール12に接触する。このため、鏡板11A表面とフランジ部1D端面との軸方向位置が一致するように、旋回スクロール11の位置を調整することによって、ラップ部3B,11Bと鏡板11A,3Aとの間のスラスト隙間を調整することができる。
また、旋回スクロール11は、固定スクロール3のラップ部3Bに対し例えば180度だけずらして重なり合うように配設され、両者のラップ部3B,11B間には複数の圧縮室14,14…が画成される。また、スクロール式流体機械の運転時には、固定スクロール11の外周側に設けた吸込口15から外周側の圧縮室14内に空気を吸込みつつ、この空気を旋回スクロール11が駆動軸6によって旋回運動(偏心回動)する間に各圧縮室14内で順次圧縮し、最後に中心側の圧縮室14から固定スクロール3の中心に設けた吐出口16を介して外部に圧縮空気を吐出する。
17は鏡板11Aの背面側に設けられた例えば3個の旋回スクロール側収容穴(1個のみ図示)で、該旋回スクロール側収容穴17は、鏡板11Aの背面側に凹陥された円形の有底穴によって構成されている。また、3個の旋回スクロール側収容穴17は、例えばボス部11Cの周囲に位置して円周方向に等間隔となる位置(120度毎)に配置してある。また、旋回スクロール側収容穴17内には、ボールカップリング20の旋回スクロール側カップリング22が収容されている。
18はケーシング1の環状板部1Aに設けられた例えば3個のケーシング側収容穴(1個のみ図示)で、該ケーシング側収容穴18は、ケーシング1の筒部1C内に位置して環状板部1Aの表面側に凹陥された円形の有底穴によって構成されている。また、3個のケーシング側収容穴18は、各旋回スクロール側収容穴17とそれぞれ対向し、ボス部1Bの周囲に位置して円周方向に等間隔となる位置(120度毎)に配置してある。また、ケーシング側収容穴18内には、ボールカップリング20のケーシング側カップリング21が収容されている。
20はケーシング1のケーシング側収容穴18と旋回スクロール11の旋回スクロール側収容穴17との間に設けられた3個のボールカップリングで、該ボールカップリング20は、カップリング21,22、ボール23等によって構成されている。
21はケーシング1のケーシング側収容穴18に取付けられたケーシング側カップリングで、該ケーシング側カップリング21は、略円板状に形成され、円形穴をなすケーシング側収容穴18に軸方向に嵌め込まれている。また、ケーシング側カップリング21のうち旋回スクロール側カップリング22との対向面には、ボール23を案内する円環状のガイド溝21Aが凹設されている。
22は旋回スクロール11の旋回スクロール側収容穴17に取付けられた旋回スクロール側カップリングで、該旋回スクロール側カップリング22は、ケーシング側カップリング21と同様に略円板状に形成され、円形穴をなす旋回スクロール側収容穴17に嵌め込まれている。また、旋回スクロール側カップリング22のうちケーシング側カップリング21との対向面には、ボール23を案内する円環状のガイド溝22Aが凹設されている。
23は2つのカップリング21,22の間にグリース等の潤滑剤を介して転動可能に挟持されたボールで、該ボール23は、鋼材等を用いて形成され、カップリング21,22のガイド溝21A,22Aに沿って転動する。これにより、ボールカップリング20は、旋回スクロール11に作用するスラスト荷重を支持すると共に、旋回スクロール11が自転するのを防止している。
24は、カップリング21,22に組み付けられカップリング21,22とボール23を組み付けた状態で保持する略筒形状のカバー部材で、ポリアセタール等の耐熱性及び耐摩耗性の高い性質を有する材料で構成してある。図3乃至図5に示すように、カバー部材24には、カップリング21,22をそれぞれ嵌挿する略円形の嵌挿孔24A,24Bをカップリング21,22が偏心した位置で組み付けられるように偏心して設けてある。また、カバー部材24の内周には、段部24C,24Dを設けてあり、カップリング21,22は、ボール23を挟持しない状態で、この段部24C,24Dの深さまで嵌挿できるように構成してある。そして、カップリング21,22の間にボール23が挟持された状態で、カバー部材24とカップリング21,22のスラスト方向の間には僅かな隙間を形成するように構成してあり、ボール23がガイド溝21A,22Aから離れるのを防止している。
本発明に係るスクロール式流体機械は、上述の如き構成を有するもので、電動モータ2によって駆動軸6を回転駆動すると、駆動軸6の回転は、偏心ブッシュ8から旋回軸受13を介して旋回スクロール11に伝えられる。これにより、旋回スクロール11は、ボールカップリング20によって自転運動が防止された状態で駆動軸6を中心に公転運動する。このとき、固定スクロール3のラップ部3Bと旋回スクロール11のラップ部11Bとの間に画成された圧縮室14は、連続的に縮小する。この結果、スクロール式流体機械は、吸込口15から吸込んだ外気を各圧縮室14で順次圧縮し、この圧縮空気を吐出口16から外部の空気タンク(図示せず)等に向けて吐出する。
次に、図1乃至図5に記載の実施の形態によるスクロール式流体機械の製造方法について説明する。
図7に記載の実施の形態によるスラスト隙間調整工程では、固定スクロール3を取外した状態で、ケーシング1に対して旋回スクロール11、カバー部材24により保持されスラスト方向の基準寸法を有する基準ボールカップリング等を取付ける。このとき、前記基準ボールカップリングのケーシング側カップリング21がケーシング側収容穴18の底面に接触するように、旋回スクロール11をケーシング1側に向けて押付ける。この状態で、スラスト隙間の寸法として、鏡板11Aの表面(歯底面)とフランジ部1Dの端面との間の軸方向の位置ずれ寸法Δhを測定する。このとき、実際に組み付けるボールカップリング20のスラスト方向の寸法Sは、鏡板11Aの表面とフランジ部1Dの端面との間の位置ずれ寸法Δhよりも寸法δだけ小さい値に設定する(S=Δh-δ)。ここで、寸法δは、スクロール3,11のラップ部3B,11Bが熱膨張等により相手方の鏡板11A,3Aと接触するのを防止する程度の小さな値である。
次に、カップリング21,22とボール23をカバー部材24により図3に示すように仮り組してスラスト方向の寸法を測定し(3部材を重ねるので各公差の組合せにより異なるスラスト寸法のものが生じる。)、予め寸法別に複数種類のスラスト方向の寸法を有するボールカップリング群を用意しておく。そして、その中から寸法Sを満たすボールカップリング20を選定して上記基準ボールカップリングと交換する。このとき、旋回スクロール11は、旋回軸受13と一緒に軸方向に変位可能となっているから、基準ボールカップリングからスラスト方向の寸法Sを有するボールカップリング20に交換すると、旋回スクロール11は、寸法Sに応じて固定スクロール3側に向けて変位する。この結果、旋回スクロール11の鏡板11Aの表面は、ケーシング1のフランジ部1Dの端面よりも寸法δだけケーシング1の底部(環状板部1A)側にしずんだ位置に配置されるから、ラップ部3B,11B歯先のチップシール4,12は相手方の鏡板11A,3Aに良好な状態で摺接し、固定スクロール3と旋回スクロール11との間のスラスト隙間は最適な状態に設定される。なお、ボールカップリング20は、予めカバー部材24により保持されグリース等の潤滑剤を封入した状態で組み付けることもでき、ケーシング1に旋回スクロール11を組み付ける際に、カップリング21,22、ボール23及びカバー部材24を組み付けてグリース等の潤滑剤を封入することもできる。
次に、固定スクロール仮組み工程では、ケーシング1に対して固定スクロール3を仮り組み状態で取付ける。このとき、固定ボルト5をある程度緩めた状態で締付け、固定スクロール3をケーシング1、旋回スクロール11に対して径方向に変位可能な状態にする。
次に、ラジアル隙間調整工程では、旋回スクロール11を低速で旋回運動させながら、仮組み状態の固定ボルト5を徐々に締付ける。このとき、ラップ部3B,11Bのチップシール4,12は相手方の鏡板11A,3A表面に接触しないから、固定スクロール3のラップ部3B側面が旋回スクロール11のラップ部11B側面に押されることによって、固定スクロール3は径方向に移動し、固定スクロール3の径方向位置は自動的に決まる。これにより、各ラップ部3B,11Bの間のラジアル方向の隙間は最小になり、固定スクロール3は自動調心される。そして、自動調心の終了後には、固定ボルト5を締付けて固定スクロール3をケーシング1に対して変位不能な状態で固定する。
本第一の実施の形態では、上記構成のカバー部材24により、カップリング21,22とボール23を組み付けた状態で保持することができるから、ボールカップリング20のスラスト方向の寸法を容易に測定することができ、カップリング21,22及びボール23をそれぞれ組み替えて寸法を測定し、ボールカップリング20を寸法別に管理することが容易にできる。
また、上記構成のカバー部材24により、ガイド溝21A,22Aに封入されたグリース等の潤滑剤(図示せず)がカップリング21,22間から外部に飛散あるいは漏洩するのを阻止し、ボール23とガイド溝21A,22Aとの間の良好な潤滑状態を保つことができる。
次に、図6及び図7に他の実施の形態を示し説明する。この他の実施の形態は、カバー部材24の嵌挿孔24A,24Bの内周とカップリング21,22の外周に、カバー部材24にカップリング21,22を掛止するための掛止手段を設けてあり、該掛止手段によりカップリング21,22、ボール23及びカバー部材24を一体に組み付けた状態で維持できるように構成してある。
図6に記載の実施の形態では、上記掛止手段は、カバー部材24の嵌挿孔24A,24Bの内周に設けた環状凸部24Eと、カップリング21,22の外周に設けた環状凹部21B,22Bとからなり、環状凸部24Eに環状凹部21B,22Bを摺動可能に嵌着するように構成してある。なお、図示しない実施の形態では、環状凸部24Eを環状凹部とし、環状凹部21B,22Bをそれぞれ環状凸部として、摺動可能に嵌着することも勿論可能である。
図7に記載の実施の形態では、上記掛止手段は、カバー部材24の嵌挿孔24A,24Bの端部内周に設けた環状突出部24Fと、カップリング21,22の対向面側の外周に設けた環状突出部21C,22Cとからなり、環状突出部24Fに環状突出部21C,22Cを掛止するように構成してある。また、図6及び図7に記載の実施の形態の場合においても、図3に記載の実施の形態の場合と同様に、カップリング21,22の間にボール23が挟持された状態で、スラスト方向のカバー部材24とカップリング21,22の間には僅かな隙間を形成するように構成してあり、ボール23がガイド溝21A,22Aから離れるのを防止している。
なお、前記各実施の形態では、旋回スクロール11の鏡板11Aの背面に、3個のボールカップリング20を設ける構成としたが、4個以上のボールカップリング20を設ける構成としてもよい。
また、前記各実施の形態では、ラップ部3B,11Bの歯先にチップシール4,12を取付ける構成としたが、ラップ部3B,11Bのうち両方または一方のチップシールを省く構成としてもよい。
また、カバー部材24は、カップリング21,22を結合できればその側面に穴がある形状であってもよい。
また、カップリング21,22及びボール23は、スクロール式流体機械の組み立て工程の際に、カバー部材24により予め仮り組した状態で組み立てることもでき、また、3部材をいったんばらして順番に組み付けてもよい。
さらに、前記実施の形態では、スクロール式流体機械としてスクロール式流体機械を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば真空ポンプ、冷媒圧縮機等にも広く適用できるものである。
1 ケーシング
3 固定スクロール
6 駆動軸
11 旋回スクロール
20 ボールカップリング
21 カップリング
22 カップリング
23 ボール
24 カバー部材
3 固定スクロール
6 駆動軸
11 旋回スクロール
20 ボールカップリング
21 カップリング
22 カップリング
23 ボール
24 カバー部材
Claims (3)
- ケーシングと、該ケーシングに設けられた固定スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸と、該駆動軸の先端側に旋回可能に設けられ前記固定スクロールとの間に複数の圧縮室を画成する旋回スクロールと、前記ケーシングと旋回スクロールの背面との間に設けられ該旋回スクロールの自転を防止するボールカップリングとを備えてなるスクロール式流体機械において、前記ボールカップリングが一対のカップリングと、該一対のカップリングの間に転動可能に狭持するボールとからなり、前記一対のカップリングに、該カップリングとボールを組み付けた状態で保持するカバー部材を組み付けてなるスクロール式流体機械。
- 請求項1に記載のスクロール式式流体機械において、前記カバー部材が前記一対のカップリング間の隙間を覆うように組み付ける構成としてなるスクロール式流体機械。
- 請求項1又は2に記載のスクロール式流体機械において、前記カバー部材に前記カップリングを嵌挿する嵌挿孔を設け、該嵌挿孔の内周と前記カップリングの外周に、前記カバー部材にカップリングを掛止するための掛止手段を設けてなるスクロール式流体機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005105220A JP2006283673A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | スクロール式流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005105220A JP2006283673A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | スクロール式流体機械 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006283673A true JP2006283673A (ja) | 2006-10-19 |
Family
ID=37405858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005105220A Pending JP2006283673A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | スクロール式流体機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006283673A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008248868A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Hitachi Ltd | スクロール式流体機械 |
JP2009108825A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Hitachi Ltd | スクロール式流体機械 |
US8328545B2 (en) | 2008-07-31 | 2012-12-11 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. | Scroll fluid machine with stabilized orbiting scroll |
CN104265635A (zh) * | 2014-09-26 | 2015-01-07 | 兰州理工大学 | 一种涡旋流体机械的防自转机构 |
-
2005
- 2005-03-31 JP JP2005105220A patent/JP2006283673A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008248868A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Hitachi Ltd | スクロール式流体機械 |
JP2009108825A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Hitachi Ltd | スクロール式流体機械 |
US8096792B2 (en) * | 2007-10-31 | 2012-01-17 | Hitachi, Ltd. | Scroll type fluid machine with a rotation preventing cylindrical member |
US8328545B2 (en) | 2008-07-31 | 2012-12-11 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. | Scroll fluid machine with stabilized orbiting scroll |
CN104265635A (zh) * | 2014-09-26 | 2015-01-07 | 兰州理工大学 | 一种涡旋流体机械的防自转机构 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5108274A (en) | Scroll-type fluid machine with counter-weight | |
KR101860009B1 (ko) | 스크롤 유체 기계 | |
KR100916554B1 (ko) | 올덤 커플링을 위한 클리어런스를 가진 스크롤 압축기 | |
KR20010078226A (ko) | 스크롤 압축기 | |
JP2003201977A (ja) | スクロール流体機械、そのピンクランク機構、及びその組立方法 | |
US8047823B2 (en) | Scroll-type fluid machine including pressure-receiving piece | |
JPH031516B2 (ja) | ||
EP0890744B1 (en) | Scroll compressor | |
JPH0942280A (ja) | ボールカップリング | |
JP3991170B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2006283673A (ja) | スクロール式流体機械 | |
JP4365901B2 (ja) | スクロール式流体機械の製造方法 | |
JP2013050038A (ja) | ベーン型圧縮機 | |
JPWO2018020651A1 (ja) | スクロール式流体機械及びその組立方法 | |
JP4430510B2 (ja) | スクロール式流体機械 | |
JPH0642473A (ja) | スクロール式流体機械 | |
JP4727468B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JPH0849681A (ja) | スクロール型圧縮機 | |
KR100631724B1 (ko) | 스크롤 압축기의 편심 장치 | |
US11939976B2 (en) | Scroll compressor | |
JP4825467B2 (ja) | スクロール式流体機械及びその製造方法 | |
JPH11230064A (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP3053552B2 (ja) | ボールカップリング | |
KR20240017262A (ko) | 스크롤 압축기 | |
JPS6198985A (ja) | スクロ−ル式圧縮機 |