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JP2006279703A - 可変利得増幅器並びにそれを用いたミキサ及び直交変調器 - Google Patents

可変利得増幅器並びにそれを用いたミキサ及び直交変調器 Download PDF

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JP2006279703A JP2005097832A JP2005097832A JP2006279703A JP 2006279703 A JP2006279703 A JP 2006279703A JP 2005097832 A JP2005097832 A JP 2005097832A JP 2005097832 A JP2005097832 A JP 2005097832A JP 2006279703 A JP2006279703 A JP 2006279703A
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Itsuki Kojima
厳 小島
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】 低消費電力、低歪み、及び利得の連続性という3つの特性を同時に満たす可変利得増幅器を提供する。
【解決手段】 可変利得増幅器(1)は、入力された電圧を可変の利得により増幅して出力する。この可変利得増幅器(1)は、入力された電圧を電流に変換する電圧電流変換部(2)と、電圧電流変換部(2)によって変換された電流を増幅する電流増幅部(3)と、電流増幅部(3)によって増幅された電流を電圧に変換する電流電圧変換部(4)と、外部からの利得制御信号に応じて電流増幅部(3)の増幅率を制御する制御部(5)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばCDMA無線端末の送信部等に使用される可変利得増幅器並びにその可変利得増幅器を用いたミキサ及び直交変調器に関する。
符号分割多元接続(Code Division Multiple Access:以下、「CDMA」という。)の普及に伴い、CDMA方式に対応した無線機(以下、「CDMA無線端末」という。)の研究開発が盛んに行われている。CDMA無線端末の送信部では、70dB以上の送信電力制御が必須であり、可変利得増幅器が大きな役割を担っている。そして、送信部に使用される可変利得増幅器には、(1)低消費電力であること、(2)低歪みであること、及び(3)利得の連続性が確保されることが要求される。具体的に、「低消費電力である」とは、利得が低く出力レベルが低い場合には低消費電力に設定可能であることをいい、「低歪みである」とは、利得が変化しても飽和入力レベルが変わらないことをいい、「利得の連続性が確保される」とは、利得が連続的に変化可能であることをいう。
例えば、従来の可変利得増幅器の1つは、複数の差動増幅器を有する利得制御回路によって利得が制御される(例えば、特許文献1参照。)。各差動増幅器は、2つのトランジスタからなり、各差動増幅器の一方のトランジスタのベースは共通接続され、各差動増幅器の他方のトランジスタのベースは異なる基準電圧にそれぞれ接続される。また、差動増幅器の対応する2つのトランジスタのコレクタは共通接続され、各トランジスタの負荷抵抗は抵抗素子により構成される。各差動増幅回路の一方のトランジスタの共通接続されたベースに対しては、外部から入力された第1の利得制御電圧が熱電圧に比例する電圧に変換されて供給される。各差動増幅器の出力電圧はバッファを介して第2の利得制御電圧として可変利得増幅器に供給される。このような利得制御回路によって利得制御が行われる可変利得増幅器は、比較的簡単な構成で外部からの利得制御電圧に対する利得の連続性が確保され、しかもその利得の直線性が向上するという特徴がある。
また、従来の他の可変利得増幅器は、トランジスタQ1,Q2による第1の差動増幅回路とトランジスタQ3,Q4による第2の差動増幅回路とを備える(例えば、特許文献2参照。)。この可変利得増幅器において、外部からの利得制御電圧が上昇すると、利得の大きい第1の差動増幅回路のバイアス電流が増大し、第1の差動増幅回路の利得が増大して全体の利得が高くなる。一方、外部からの利得制御電圧が低下すると、利得の小さい第2の差動増幅回路のバイアス電流が増大し、第2の差動増幅回路の利得が増大してその影響が大きくなり、飽和入力レベルの高い増幅回路になるとともに利得は低くなる。この構成によれば、利得が上昇するとき、第2の差動増幅回路のバイアス電流は減少するので消費電力を削減することができる。すなわち、この可変利得増幅器は、消費電力を削減できるという特徴がある。
さらに、従来の他の可変利得増幅器は、入力電圧を電流に変換し、その変換した電流を増幅して出力する際に、出力する電流の量を、外部からの利得制御電圧に応じて各スイッチ28−1〜8を切り替えることによりコントロールする(例えば、特許文献3参照。)。この可変利得増幅器は、利得が低いときは消費電流を小さくすることができるという特徴がある。
なお、従来の他の可変利得増幅器には、通信用高周波電力増幅回路を構成するリニアアンプにバイアス電流を供給するバイアス電流生成回路を、各々電流値と開始レベルの異なる複数の可変電流源により構成し、これらの可変電流源を入力制御電圧により制御してそれらの電流を合成してバイアス電流となすとともに、この合成電流が入力制御電圧に対して指数関数的に変化するようにするものがある(例えば、特許文献4参照。)。
また、従来の他の可変利得増幅器には、縮退インピーダンス素子を有する相互コンダクタンス増幅器1と、この相互コンダクタンス増幅器1に電流を供給するように配置され、利得制御電圧VGCに従って該電流が相互コンダクタンス増幅器の実効縮退インピーダンスと同時に変化するように構成された可変電流源2から構成されるものがある(例えば、特許文献5参照。)。
特開2000−232328号公報 特開2003−023331号公報 特開平11−340760号公報 特開2003−218649号公報 特開2003−229735号公報
しかしながら、複数の差動増幅器を有する利得制御回路によって利得が制御される可変利得増幅器は、それぞれの利得に対して消費電流を変えることができないという欠点があった。また、2つの差動増幅器を有する可変利得増幅器は、ほとんどの中間レベルの利得で飽和入力レベルは低いが、利得の小さい第2の差動増幅回路のバイアス電流が増大して第1の差動増幅回路の影響が小さくなったときには、飽和入力レベルが高くなる、すなわち飽和入力レベルが変化するという欠点があった。さらに、各スイッチを切り替えることにより電流量を制御する可変増幅器は、外部からの利得制御電圧に対して離散的な利得制御しかできず、連続制御ができないという欠点があった。
すなわち、従来の可変利得増幅器は、上述の3つの特性、すなわち、利得が低く出力レベルが低い場合には低消費電力に設定可能であるという低消費電力化と、利得が変化しても飽和入力レベルが変わらないという低歪み化と、連続的な利得が確保できるという利得の連続性という特性を同時に満足できないという課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、低消費電力、低歪み、及び利得の連続性という3つの特性を同時に満たす可変利得増幅器、並びにその可変利得増幅器を有するミキサ及び直交変調器を提供することを目的とする。
本発明に係る可変利得増幅器は、外部からの利得制御信号に応じて利得が制御される、入力電圧を増幅して出力する。この可変利得増幅器は、前記の入力電圧を電流に変換する電圧電流変換部と、前記の電圧電流変換部によって変換された電流を増幅する電流増幅部と、前記の電流増幅部によって増幅された電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換部と、前記の利得制御信号に応じて前記の電流増幅部の増幅率を変える制御部とを備える。以下、この可変利得増幅器を「第1の可変利得増幅器」という。
好ましくは、第1の可変利得増幅器において、前記の電流増幅部は、前記の電圧電流変換部によって変換された電流が入力されるカレントミラー回路を備え、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記のカレントミラー回路の入力電流に対する出力電流の比を変え、前記の電流電圧変換部は、前記のカレントミラー回路の出力電流を電圧に変換して出力する。以下、この可変利得増幅器を「第2の可変利得増幅器」という。
好ましくは、第2の可変利得増幅器において、前記のカレントミラー回路は、前記の電圧電流変換部によって変換された電流が流れる入力側トランジスタと、前記の入力側トランジスタに流れた電流に比例した電流が流れる出力側トランジスタと、前記の出力側トランジスタに直列に接続された可変抵抗とを備える。前記の電流電圧変換部は、前記の出力側トランジスタに流れる電流を電圧に変換して出力する。前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記の可変抵抗の抵抗値を変える。以下、この可変利得増幅器を「第3の可変利得増幅器」という。
好ましくは、第3の可変利得増幅器において、前記の可変抵抗は、MOSトランジスタで構成され、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記のMOSトランジスタの制御電圧を変える。以下、この可変利得増幅器を「第4の可変利得増幅器」という。
好ましくは、第1の可変利得増幅器において、前記の電流増幅部は、前記の電圧電流変換部によって変換された電流をそれぞれ増幅して出力する複数の電流増幅回路部を備え、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記の各電流増幅回路部の増幅率をそれぞれ変え、前記の電流電圧変換部は、前記の各電流増幅回路部から出力された電流の和を電圧に変換する。以下、この可変利得増幅器を「第5の可変利得増幅器」という。
好ましくは、第5の可変利得増幅器において、N、nがそれぞれ2以上の整数、α0及びAがそれぞれ任意の定数であり、1<n<N+1が成り立つとき、前記の電流増幅回路部の個数をN個とすると、n番目の電流増幅回路部の最大電流増幅率Nnは、α0×(A−1)×A(n−2)である。以下、この可変利得増幅器を「第6の可変利得増幅器」という。
好ましくは、第5又は第6の可変利得増幅器において、前記の電圧電流変換部は、前記の入力電圧から変換された電流が流れる第1のトランジスタを備え、前記の各電流増幅回路部は、前記の第1のトランジスタに流れた電流に比例した電流が流れる第2のトランジスタをそれぞれ備え、前記の各第2のトランジスタは、制御電極が共通に接続され、前記の第1のトランジスタは、前記の各第2のトランジスタの1つと制御電極が共通に接続され、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記の各第2のトランジスタに流れる電流量をそれぞれ変え、前記の電流電圧変換部は、前記の各第2のトランジスタに流れた電流の和を電圧に変換する。以下、この可変利得増幅器を「第7の可変利得増幅器」という。
好ましくは、第7の可変利得増幅器において、前記の各電流増幅回路部は、前記の第2のトランジスタに直列に接続された可変抵抗をそれぞれ備え、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記の各可変抵抗の抵抗値をそれぞれ変える。以下、この可変利得増幅器を「第8の可変利得増幅器」という。
好ましくは、第8の可変利得増幅器において、前記の各可変抵抗は、MOSトランジスタで構成され、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記の各MOSトランジスタの制御電圧をそれぞれ変える。以下、この可変利得増幅器を「第9の可変利得増幅器」という。
好ましくは、第9の可変利得増幅器において、前記の制御部は、前記の各電流増幅回路部に対応した定電圧をそれぞれ生成する定電圧生成部と、前記の各電流増幅回路部におけるMOSトランジスタの制御電圧をそれぞれ生成して出力する複数の制御電圧生成部とを備える。前記の各制御電圧生成部は、前記の定電圧生成部によって生成されたその制御電圧生成部に対応する定電圧及び前記の利得制御信号の電圧が各入力端に対応してそれぞれ入力される差動増幅回路部と、入力側トランジスタが前記の差動増幅回路部を構成する差動対の一方のトランジスタの負荷をなしているカレントミラー回路と、前記のカレントミラー回路の出力電流を電圧に変換して出力する電圧出力部とをそれぞれ備える。以下、この可変利得増幅器を「第10の可変利得増幅器」という。
好ましくは、第1乃至第10のいずれかの可変利得増幅器において、前記の電流電圧変換部は、抵抗で構成される。
好ましくは、第1乃至第10のいずれかの可変利得増幅器において、前記の電流電圧変換部は、インダクタで構成される。
好ましくは、第1乃至第10のいずれかの可変利得増幅器において、前記の電流電圧変換部は、並列に接続されたインダクタ及びキャパシタで構成される。
本発明に係るミキサは、外部からの変換利得制御信号に応じて入力電圧の周波数を変換して出力する。このミキサは、前記の入力電圧を電流に変換する電圧電流変換部と、前記の電圧電流変換部によって変換された電流を増幅する電流増幅部と、外部から入力された利得制御信号に応じて、前記の電流増幅部の増幅率を制御する制御部と、前記の変換利得制御信号に応じて、前記の電流増幅部によって増幅された電流の周波数を変換するミキシング部と、前記のミキシング部によって周波数が変換された電流を電圧に変換する電流電圧変換部とを備える。以下、このミキサを「第1のミキサ」という。
好ましくは、第1のミキサにおいて、前記の電流増幅部は、前記の電圧電流変換部によって変換された電流が入力されるカレントミラー回路を備え、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記のカレントミラー回路の入力電流に対する出力電流の比を変え、前記の電流電圧変換部は、前記のカレントミラー回路の出力電流を電圧に変換して出力する。以下、このミキサを「第2のミキサ」という。
好ましくは、第2のミキサにおいて、前記のカレントミラー回路は、前記の電圧電流変換部によって変換された電流が流れる入力側トランジスタと、前記の入力側トランジスタに流れた電流に比例した電流が流れる出力側トランジスタと、前記の出力側トランジスタに直列に接続された可変抵抗とを備える。前記の電流電圧変換部は、前記の出力側トランジスタに流れる電流を電圧に変換して出力し、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記の可変抵抗の抵抗値を変える。以下、このミキサを「第3のミキサ」という。
好ましくは、第3のミキサにおいて、前記の可変抵抗は、MOSトランジスタで構成され、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記のMOSトランジスタの制御電圧を変える。以下、このミキサを「第4のミキサ」という。
好ましくは、第1のミキサにおいて、前記の電流増幅部は、前記の電圧電流変換部によって変換された電流をそれぞれ増幅して出力する複数の電流増幅回路部を備え、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記の各電流増幅回路部の増幅率をそれぞれ変え、前記の電流電圧変換部は、前記の各電流増幅回路部から出力された電流の和を電圧に変換する。以下、このミキサを「第5のミキサ」という。
好ましくは、第5のミキサにおいて、N、nがそれぞれ2以上の整数、α0及びAがそれぞれ任意の定数であり、1<n<N+1が成り立つとき、前記の電流増幅回路部の個数をN個とすると、n番目の電流増幅回路部の最大電流増幅率Nnは、α0×(A−1)×A(n−2)である。以下、このミキサを「第6のミキサ」という。
好ましくは、第5又は第6のミキサにおいて、前記の電圧電流変換部は、前記の入力電圧から変換された電流が流れる第1のトランジスタを備え、前記の各電流増幅回路部は、前記の第1のトランジスタに流れた電流に比例した電流が流れる第2のトランジスタをそれぞれ備え、前記の各第2のトランジスタは、制御電極が共通に接続され、前記の第1のトランジスタは、前記の各第2のトランジスタの1つと制御電極が共通に接続され、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記の各第2のトランジスタに流れる電流量をそれぞれ変え、前記の電流電圧変換部は、前記の各第2のトランジスタに流れた電流の和を電圧に変換する。以下、このミキサを「第7のミキサ」という。
好ましくは、第7のミキサにおいて、前記の各電流増幅回路部は、前記の第2のトランジスタに直列に接続された可変抵抗をそれぞれ備え、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記の各可変抵抗の抵抗値をそれぞれ変える。以下、このミキサを「第8のミキサ」という。
好ましくは、第8のミキサにおいて、前記の各可変抵抗は、MOSトランジスタで構成され、前記の制御部は、前記の利得制御信号に応じて、前記の各MOSトランジスタの制御電圧をそれぞれ変える。以下、このミキサを「第9のミキサ」という。
好ましくは、第9のミキサにおいて、前記の制御部は、前記の各電流増幅回路部に対応した定電圧をそれぞれ生成する定電圧生成部と、前記の各電流増幅回路部におけるMOSトランジスタの制御電圧をそれぞれ生成して出力する複数の制御電圧生成部とを備える。前記の各制御電圧生成部は、前記の定電圧生成部によって生成されたその制御電圧生成部に対応する定電圧及び前記の利得制御信号の電圧が各入力端に対応してそれぞれ入力される差動増幅回路部と、入力側トランジスタが前記の差動増幅回路部を構成する差動対の一方のトランジスタの負荷をなしているカレントミラー回路と、前記のカレントミラー回路の出力電流を電圧に変換して出力する電圧出力部とを備える。以下、このミキサを「第10のミキサ」という。
好ましくは、第1乃至第10のいずれかのミキサにおいて、前記の電流電圧変換部は、抵抗で構成される。
好ましくは、第1乃至第10のいずれかのミキサにおいて、前記の電流電圧変換部は、インダクタで構成される。
好ましくは、第1乃至第10のいずれかのミキサにおいて、前記の電流電圧変換部は、並列に接続されたインダクタ及びキャパシタで構成される。
本発明に係る直交変調器は、一対のミキサと、前記の各ミキサの出力電流を加算する加算部と、前記の加算部の出力電流を電圧に変換する電流電圧変換部とを備える。前記の各ミキサは、入力電圧を電流に変換する電圧電流変換部と、前記の電圧電流変換部によって変換された電流を増幅する電流増幅部と、外部から入力された利得制御信号に応じて、前記の電流増幅部の増幅率を制御する制御部と、外部から入力された変換利得制御信号に応じて、前記の電流増幅部によって増幅された電流の周波数を変換するミキシング部とを備える。
本発明による可変利得増幅器は、入力された電圧を電流に変換する電圧電流変換部と、電流を増幅する電流増幅部と、電流増幅部によって増幅された電流を電圧に変換する電流電圧変換部と、利得制御信号に応じて電流増幅部の増幅率を制御する制御部とを備えるので、低消費電力、低歪み、及び利得の連続性という3つの特性を同時に満たすことができる。
本発明によるミキサは、入力電圧を電流に変換する電圧電流変換部と、電圧電流変換部によって変換された電流を増幅する電流増幅部と、外部から入力された利得制御信号に応じて、電流増幅部の増幅率を制御する制御部と、変換利得制御信号に応じて、電流増幅部によって増幅された電流の周波数を変換するミキシング部と、ミキシング部によって周波数が変換された電流を電圧に変換する電流電圧変換部とを備えるので、低消費電力、低歪み、及び利得の連続性という3つの特性を同時に満たすことができる。
本発明による直交変調器は、一対のミキサと、各ミキサの出力電流を加算する加算部と、加算部の出力電流を電圧に変換する電流電圧変換部とを備える直交変調器であって、
各ミキサは、入力電圧を電流に変換する電圧電流変換部と、電圧電流変換部によって変換された電流を増幅する電流増幅部と、外部から入力された利得制御信号に応じて、電流増幅部の増幅率を制御する制御部と、外部から入力された変換利得制御信号に応じて、電流増幅部によって増幅された電流の周波数を変換するミキシング部とを備えるので、低消費電力、低歪み、及び利得の連続性という3つの特性を同時に満たすことができる。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による可変利得増幅器の構成例を示す回路図である。この可変利得増幅器は、入力された電圧を可変の利得により増幅して出力する。図1に示されるように、可変利得増幅器1は、電圧電流変換部2、電流増幅部3、電流電圧変換部4、及び制御部5を備える。電圧電流変換部2は、入力された電圧を電流に変換する。電流増幅部3は、電圧電流変換部2によって変換された電流を増幅する。電流電圧変換部4は、電流増幅部3によって増幅された電流を電圧に変換する。制御部5は、外部から入力された利得制御信号に応じて、電流増幅部3の増幅率を変える。
以下に、可変利得増幅器1の構成についてより詳細に説明する。電圧電流変換部2は、電源電圧Vccに接続された抵抗R1と抵抗R1に直列に接続されたPNPトランジスタQ1とを備える。電流増幅部3は、カレントミラー回路を構成する一対のNPNトランジスタQ2,Q3と各NPNトランジスタQ2,Q3にそれぞれ直列に接続された各抵抗R2,R3とを備える。ここで、NPNトランジスタQ2は、PNPトランジスタQ1に直列に接続され、PNPトランジスタQ1のコレクタとNPNトランジスタQ2のコレクタが互いに接続されている。また、抵抗R3は、可変抵抗である。電流電圧変換部4は、一端が電源電圧Vccに接続された抵抗R4を備える。この抵抗R4の他端は、NPNトランジスタQ3のコレクタに接続される。制御部5は、可変抵抗R3の抵抗値を変える。
以下に、この可変利得増幅器1の動作を説明する。電圧電流変換部2のPNPトランジスタQ1のゲートには入力端子T1が接続されている。この入力端子T1に電圧Viを入力すると、PNPトランジスタQ1に電流iaが流れる。ここで、電圧電流変換部2の変換率gmは、抵抗R1の抵抗値r1を用いて、以下の式(1)で表される。
gm=Δia/ΔVi=1/r1・・・・・(1)
そして、PNPトランジスタQ1とNPNトランジスタQ2は直列に接続されているので、NPNトランジスタQ2にも電流iaが流れる。NPNトランジスタQ2に電流iaが流れると、カレントミラー回路の特性により、NPNトランジスタQ3に電流ibが流れる。ここで、各NPNトランジスタQ2,Q3のベース−エミッタ電圧をそれぞれVBE2,VBE3とし、各抵抗R2,R3の抵抗値をそれぞれr2,r3とすると、以下の式(2)が成り立つ。
r2×ia+VBE2=r3×ib+VBE3・・・・・(2)
また、式(2)の両辺をiaで微分すると、以下の式(3)が成り立つ。
r2+ΔVBE2/Δia=r3×Δib/Δia+ΔVBE3/Δia・・・・・(3)
ここで、電流増幅部3の電流増幅率をG1=Δib/Δiaとすると、
G1={r2+ΔVBE2/Δia−ΔVBE3/Δia}/r3・・・・・(4)
が成り立ち、r2>>ΔVBE2/Δia−ΔVBE3/Δiaであるので、
G1=r2/r3・・・・・(5)
が成り立つ。
さらに、電流ibは、電流電圧変換部4の抵抗R4にも流れる。抵抗R4には、出力端子T2が接続されており、この出力端子T2から電流ibに比例する電圧Voが出力される。ここで、電源電圧の値をVcc、抵抗R4の抵抗値をR4oとすると、電圧Voは、Vo=Vcc−R4o×ibで表されるので、可変利得増幅器1の利得Gv=ΔVo/ΔViは、以下の式(6)のように表される。
Gv=Δ(Vcc−R4o×G1×ia)/ΔVi
=−R4o×G1×(Δia/ΔVi)
=−R4o×G1×gm
=−(R4o/r1)×(r2/r3)・・・・・(6)
ここで、抵抗値r3のみが可変であり、各抵抗値r1,r2,R4oは定数である。よって、式(6)から、抵抗値r3を連続的に変えることにより、可変利得増幅器1の利得Gvの連続的制御が可能であることがわかる。これは、制御部5が、端子T3に入力される、連続的に変化する利得制御信号に応じて抵抗R3の抵抗値r3を連続的に変えることにより実現できる。
また、図1に示された可変利得増幅器1は、利得Gvが高い場合には抵抗値r3が小さいので電流ibは大きく、利得Gvが低い場合には抵抗値r3が大きいので電流ibが小さいことがわかる。すなわち、図1に示された可変利得増幅器1は、利得が低く出力レベルが低い場合には低消費電力であるという特性を満足させることができる。また、可変利得増幅器1は、利得Gvが変化しても飽和入力レベルが変化せず、低歪みであるという特性を満足させることができる。
なお、図1に示された可変利得増幅器1では、電圧電流変換部2を抵抗R1とPNPトランジスタQ1とで構成したが、これに限らない。但し、電圧電流変換部2は、電圧を電流に変換する変換率が一定であるように構成することが望ましい。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2による可変利得増幅器の構成例を示す回路図である。図2に示されるように、本実施の形態2による可変利得増幅器11は、電圧電流変換部12、電流増幅部13、電流電圧変換部14、及び制御電圧発生部15を備える。電圧電流変換部12は、外部から入力信号がそれぞれ入力される2つの入力端子16,17を備え、制御電圧発生部15は、外部から利得制御信号が入力される1つの入力端子18を備える。電流電圧変換部14は、電流増幅部13から出力された電流が電圧に変換されてそれぞれ出力される2つの出力端子19,20を備える。なお、制御電圧発生部15は、制御部をなす。この可変利得増幅器11は、各入力端子16,17に入力された電圧をそれぞれ可変の利得により増幅して対応する各出力端子19,20から出力する。すなわち、図2に示された可変利得増幅器11は、図1に示された可変利得増幅器11を2つ組み合わせた構成をしている。
電圧電流変換部12は、演算増幅器21,22、定電流源23,24、NPNトランジスタQ110,Q120、抵抗R10,R110,R120、及びN型金属酸化物半導体トランジスタ(以下、「N型MOSトランジスタ」という。)M110,M120を備える。電流増幅部13は、4つの電流増幅回路部31,32,33,34を備える。電流増幅回路部31は、NPNトランジスタQ111,Q121、抵抗R111,R121、及びN型MOSトランジスタM111,M121を備え、電流増幅回路部32は、NPNトランジスタQ112,Q122、抵抗R112,R122、及びN型MOSトランジスタM112,M122を備える。また、電流増幅回路部33は、NPNトランジスタQ113,Q123、抵抗R113,R123、及びN型MOSトランジスタM113,M123を備え、電流増幅回路部34は、NPNトランジスタQ114,Q124、抵抗R114,R124、及びN型MOSトランジスタM114,M124を備える。電流電圧変換部14は、電源電圧Vccに接続された一対の抵抗R31,R32を備える。
なお、以下では、説明を簡単にするために、各NPNトランジスタQ110〜Q114,Q120〜Q124のサイズ及び特性は全て等しく、各抵抗R110〜R114,R120〜R124の抵抗値は全て等しいものとする。また、各N型MOSトランジスタM110〜M114,M120〜M124のサイズ及び特性は全て等しく、各抵抗R31,R32の抵抗値は等しいものとする。
制御電圧発生部15は、5つの出力端子S0〜S4を備える。出力端子S0は、電圧電流変換部12の各N型MOSトランジスタM110,M120にそれぞれ接続され、出力端子S1は、電流増幅回路部31の各N型MOSトランジスタM111,M121の各ゲートにそれぞれ接続されている。また、出力端子S2は、電流増幅回路部32の各N型MOSトランジスタM112,M122の各ゲートにそれぞれ接続され、出力端子S3は、電流増幅回路部33の各N型MOSトランジスタM113,M123の各ゲートにそれぞれ接続され、出力端子S4は、電流増幅回路部34の各N型MOSトランジスタM114,M124の各ゲートにそれぞれ接続されている。制御電圧発生部15は、外部から入力端子18に利得制御電圧VGCが入力されると、各出力端子S0〜S4に、その利得制御電圧VGCに応じた電圧をそれぞれ発生する。図3は、入力された利得制御電圧VGCと各出力端子S1〜S4に発生する電圧との関係を示したグラフである。ここで、各N型MOSトランジスタM110〜M114,M120〜M124がオンする電圧の値をVon、オフする電圧の値をVoffとする。図3に示されるように、出力端子S1に発生する電圧VS1は、利得制御電圧VGCが所定の電圧値Vbを超えると、急激に増大して電圧値Vonを超える。各出力端子S2〜S4にそれぞれ発生する電圧VS2〜VS4も、利得制御電圧VGCがそれぞれ対応する所定の電圧値Vc,Vd、Veを超えると、急激に増大して電圧値Vonを超える。なお、この各出力端子S1〜S4に発生する電圧が急激に変化する利得制御電圧VGCの値Vb,Vc,Vd、Veは、出力端子S1,S2,S3,S4毎に異なるように設定されている。また、出力端子S0に発生する電圧VS0は、利得制御電圧VGCの値に関わらず、常に、電圧値Vonよりも大きい。
図4は、制御電圧発生部15の構成例を示す回路図である。図4に示されるように、制御電圧発生部15は、基準電圧発生回路41と4つの電圧比較回路42〜45とを備える。基準電圧発生回路41は、電源電圧Vccと接地電圧との間に、電流源46と4つの抵抗R47〜R50が直列に接続されて構成される。電圧比較回路42は、抵抗R47と電流源46の接続点の電圧と、入力端子18に入力された利得制御電圧VGCの電圧とを比較し、その比較結果に応じた電圧VS1を出力する。電圧比較回路43は、抵抗R47と抵抗R48の接続点の電圧と利得制御電圧VGCとを比較し、その比較結果に応じた電圧VS2を出力する。電圧比較回路44は、抵抗R48と抵抗R49の接続点の電圧と利得制御電圧VGCとを比較し、その比較結果に応じた電圧VS3を出力する。電圧比較回路45は、抵抗R49と抵抗R50の接続点の電圧と利得制御電圧VGCとを比較し、その比較結果に応じた電圧VS4を出力する。ここで、基準電圧発生回路41は、定電圧生成部をなし、電圧比較回路42〜45は、それぞれ制御電圧生成部をなす。なお、以下では、簡単のために、各抵抗R47〜R50の抵抗値は全て等しく、各電圧比較回路42〜45の構成が全て同じであると仮定して説明する。
図5は、電圧比較回路42の構成例を示す回路図である。図5に示されるように、電圧比較回路42は、2つの入力端子51,52、1つの出力端子59、一対のNPNトランジスタQ141,Q142、PNPトランジスタQ143,Q144、各抵抗R141〜R145、及びコンデンサC140を備える。なお、各NPNトランジスタQ141,Q142及び各抵抗R141,R142は、差動増幅回路を構成し、各PNPトランジスタQ143,Q144及び各抵抗R143,R144は、カレントミラー回路を構成する。ここで、カレントミラー回路のPNPトランジスタQ143及び抵抗R143は、差動増幅回路を構成する差動対の一方のNPNトランジスタQ142の負荷をなしている。また、抵抗R145は、電圧出力部をなし、カレントミラー回路の出力電流を電圧に変換して出力する。出力端子59の電圧は、電流源150の電流値、抵抗145の抵抗値、及びカレントミラー回路の入力電流に対する出力電流の比などで調整することができる。出力端子59に接続されたコンデンサC140は、出力端子59に発生するノイズを減衰させるためのものである。
以下に、電圧比較回路42の動作について説明する。図6(a)は、利得制御電圧VGCと対応する各入力端子51,52にそれぞれ入力される各電圧V51,V52との関係を示すグラフであり、図6(b)は、利得制御電圧VGCと出力端子59に出力される電圧との関係を示すグラフである。図6(a)に示されるように、電圧比較回路42の入力端子52には基準電圧発生回路41から定電圧が入力され、入力端子51には、利得制御電圧VGCが入力される。対応する各入力端子51,52に、図6(a)に示されるような電圧V51,V52がそれぞれ入力されると、出力端子59には、図6(b)に示されるような電圧が出力される。図5に示された電圧比較回路42において、2つの入力電圧V51,V52が等しい場合には、各NPNトランジスタQ141,Q142に等しい電流が流れる。PNPトランジスタQ143に流れる電流は、NPNトランジスタQ142に流れる電流に等しい。また、カレントミラー回路の特性により、PNPトランジスタQ144には、PNPトランジスタQ143に流れている電流に比例する電流が流れる。抵抗R145には、PNPトランジスタQ143に流れている電流が流れる。このとき出力端子59に出力される電圧は、各N型MOSトランジスタN111,N121がオンする閾値電圧に調整されていることが望ましい。図6(b)に示されるように、この閾値電圧の電圧値をVonとすると、入力電圧V51が入力電圧V52よりも大きい場合には、出力端子59の電圧はVonより大きくなり、入力電圧V52が入力電圧V51よりも大きい場合には、出力端子59の電圧はVonより小さくなる。これは、各電圧比較回路43〜45についても同様である。以上に説明されたように、各電圧比較回路42〜45は、比較的簡単に構成することができる。
次に、図2に示された可変利得増幅器11の動作を説明する。以下では、説明を簡単にするために、利得制御電圧VGCの値Vb,Vc,Vd、Veについて、Vb―Vc、Vc−Vd、及びVd−Veは全て等しいものとする。まず、利得制御電圧VGCが十分に大きく、制御電圧発生部15の各出力端子S1,S2,S3,S4に発生する電圧の値がVon以上であると仮定する。上述したように、各N型MOSトランジスタM110〜M114,M120〜M124のゲートは制御端子S0〜S4のいずれかにそれぞれ接続されており、各制御端子S0〜S4にはVon以上の電圧が発生しているので、各N型MOSトランジスタM110〜M114,M120〜M124は全てオン状態となっている。なお、各N型MOSトランジスタM110,M120は、各N型MOSトランジスタM111〜M114,M121〜M124のオン状態のオン抵抗のばらつきを考慮して挿入されている。
以上のように各N型MOSトランジスタM110〜M114,M120〜M124が全てオンしている場合に、電圧電流変換部12の各入力端子16,17にそれぞれ電圧Vi1,Vi2が入力されると、電圧Vi1は、演算増幅器21の非反転入力端(+)に入力され、演算増幅器21の出力電圧は、NPNトランジスタQ110のベースに入力される。NPNトランジスタQ110のコレクタは、定電流源23及び抵抗R10にそれぞれ接続される。また、NPNトランジスタQ110のコレクタ電圧は、演算増幅器21の反転入力端(−)にフィードバック入力される。NPNトランジスタQ110のエミッタは、抵抗R110及びN型MOSトランジスタM110を介して接地されており、エミッタ接地アンプが構成される。このエミッタ接地アンプの出力電圧であるNPNトランジスタQ110のコレクタ電圧は、入力端子6の電圧Vi1と等しくなるように演算増幅器21によりフィードバック制御される。
一方、電圧Vi2は、演算増幅器22の非反転入力端(+)に入力され、演算増幅器22の出力電圧は、NPNトランジスタQ120のベースに入力される。NPNトランジスタQ120のコレクタは、定電流源24及び抵抗R10にそれぞれ接続される。また、NPNトランジスタQ120のコレクタの電圧は、演算増幅器22の反転入力端(−)にフィードバック入力される。NPNトランジスタQ120のエミッタは、抵抗R120及びN型MOSトランジスタM120を介して接地されており、エミッタ接地アンプが構成される。このエミッタ接地アンプの出力電圧であるNPNトランジスタQ120のコレクタの電圧は、入力端子7の電圧Vi2と等しくなるように演算増幅器22によりフィードバック制御される。
ここで、ΔVi=Vi1−Vi2、抵抗R10の抵抗値をr10とおくと、抵抗R10を流れる電流Δiは、以下の式(7)のようになる。
Δi=(Vi1―Vi2)/r10=ΔVi/r10・・・・・(7)
また、NPNトランジスタQ110を流れる電流i110、及びNPNトランジスタQ120を流れる電流i120は、各定電流源23,24の出力電流をともにi0とすると、以下の式(8)及び式(9)によってそれぞれ示される。
i110=i0−Δi=i0−ΔVi/r10・・・・・(8)
i120=i0+Δi=i0+ΔVi/r10・・・・・(9)
このとき、i110,i120>0が成り立つため、Δiは、ΔViに応じて、−i0〜+i0の範囲内で変化する。ΔViがΔiを−i0〜+i0の範囲内で変化させるのに必要な電圧は、R10×i0である。逆に、これ以上のΔViが入力されても、ΔViの変化にΔiが追従できない。従って、この電圧R10×i0がこの可変利得増幅器11の飽和入力レベルとなる。
次に、電流増幅部13の電流増幅回路部31におけるNPNトランジスタQ111、抵抗R111、及びMOSトランジスタM111について説明すると、それらは、NPNトランジスタQ110、抵抗R110、及びMOSトランジスタM110と同様に、エミッタ接地アンプを構成しており、NPNトランジスタQ110とNPNトランジスタQ111のベースは共通となっている。よって、NPNトランジスタQ111を流れる電流i111は、NPNトランジスタQ110を流れる電流i110と等しくなる。同様に、対応する各NPNトランジスタQ112,Q113,Q114をそれぞれ流れる電流i112,i113,i114は、NPNトランジスタQ110を流れる電流i110とそれぞれ等しくなり、対応する各NPNトランジスタQ121,Q122,Q123,Q124をそれぞれ流れる電流i121,i122,i123,i124は、NPNトランジスタQ120を流れる電流i120とそれぞれ等しくなる。
また、電流電圧変換部14の各抵抗R31,R32をそれぞれ流れる各電流i11,i12は、以下の式(10)及び式(11)で示される。
i11=i111+i112+i113+i114=4×i110=4×(i0−ΔVi/R10)・・・・・(10)
i12=i121+i122+i123+i124=4×i120=4×(i0+ΔVi/R10)・・・・・(11)
ここで、各抵抗R31,R32の抵抗値をともにr30とすると、電流電圧変換部14の各出力端子19,20から出力される出力信号ΔVoは、以下の式(12)で表される。
ΔVo=(Vcc−r30×i11)−(Vcc−r30×i12)=r30×(i12−i11)=4×r30×((i0+ΔVi/R10)−(i0−ΔVi/R10)=4×2×r30×ΔVi/R10・・・・・(12)
つまり、この状態の可変利得増幅器11の利得Gvは、
Gv=4×2×r30/R10=4×G0・・・・・(13)
となる。ここで、G0=2×r30/R10である。
次に、入力端子18に入力される利得制御電圧VGCが低下し、図3に示された電圧Vbまで低下したとすると、制御端子S1に発生する電圧VS1は0Vまで低下する。そして、制御端子S1に接続された各N型MOSトランジスタM111,M121はそれぞれオフする。一方、各N型MOSトランジスタM112〜M114,M122〜M124は、各制御端子S2,S3,S4に発生する電圧がVon以上であるので、それぞれオンしたままである。このとき、電流電圧変換部14の各抵抗R31,R32をそれぞれ流れる各電流i11,i12は、各N型MOSトランジスタM111,M121がオフすることによりi111=i121=0となることから、以下の式(14)及び式(15)のようになる。
i11=i112+i113+i114=3×i110=3×(i0−ΔVi/R10)・・・・・(14)
i12=i122+i123+i124=3×i120=3×(i0+ΔVi/R10)・・・・・(15)
すなわち、この状態の可変利得増幅器11の利得Gvは、
Gv=3×2×r30/R10=3×G0・・・・・(16)
となる。同様に、入力端子18に入力される利得制御電圧VGCが、図3に示された電圧Vcまで低下したとすると、各N型MOSトランジスタM112,M122がそれぞれオフするため、可変利得増幅器11の利得Gvは、
Gv=2×G0・・・・・(17)
となり、入力端子18に入力される利得制御電圧VGCが、図3に示された電圧Vdまで低下したとすると、各N型MOSトランジスタM113,M123がそれぞれオフするため、可変利得増幅器11の利得Gvは、
Gv=1×G0・・・・・(18)
となり、入力端子18に入力される利得制御電圧VGCが、図3に示された電圧Veまで低下したとすると、各N型MOSトランジスタM114,M124がそれぞれオフするため、可変利得増幅器11の利得Gvは、
Gv=0×G0・・・・・(19)
となる。
以上から、本発明による可変利得増幅器11は、利得制御電圧VGCを変化させると、利得Gvが4G0,3G0,2G0,G0,0と変化することがわかる。
次に、利得制御電圧VGCが、例えば図3に示された電圧Vaと電圧Vbの間である場合について説明する。この場合、制御端子S1には、VonとVoffの間の電圧が出力され、制御端子S1にゲートが接続されている各N型MOSトランジスタM111,M121はオンとオフの中間状態となる。このときの各N型MOSトランジスタM111,M121のオン抵抗をそれぞれRON1とし、各N型MOSトランジスタM110,M120のオン抵抗をそれぞれRON0とし、各NPNトランジスタQ110,Q120のベースエミッタ電圧をそれぞれVBE0、各NPNトランジスタQ111,Q121のベースエミッタ電圧をそれぞれVBE1とすると、以下の式(20)が成り立つ。
VBE0+(R110+RON0)×i110=VBE1+(R111+RON1)×i111・・・・・(20)
また、式(20)を変形すると、以下の式(21)が成り立つ。
VBE0−VBE1+(R110+RON0)×i110−(R111+RON1)×i111=0・・・・・(21)
ここで、R110>>RON0、VBE0−VBE1<<(R111+RON1)×i111−(R110+RON0)×i110とすると、式(21)は、
R110×i110−(R111+RON1)×i111=0・・・・・(22)
と変形でき、さらに、この式(22)は、R110=R111が成り立つことから
i111=i110/{1+(RON1/R111)}・・・・・(23)と変形できる。
利得制御電圧VGCが電圧Vaと電圧Vbの間である場合、制御端子S1に接続された各N型MOSトランジスタM111,M121のオン抵抗RON1は、各N型MOSトランジスタM111,M121のゲート−ソース間電圧がVoffからVonの間で変化する間、その電圧値に応じて0〜∞の範囲で変化し、これに伴い、電流i111はi110〜0の範囲で変化する。また、
i11=i111+i112+i113+i114=3×i110+i110/{1+(RON1/R111)}・・・・・(24)
i12=i121+i122+i123+i124=3×i120+i120/{1+(RON1/R121)}・・・・・(25)
が成り立ち、利得Gvは、以下の式(26)で示される。
Gv=3×G0+{1+(RON1/R121)}×G0・・・・・(26)
以上から、本実施の形態1による可変利得増幅器11では、利得Gvが4G0から3G0まで連続的に変化する。同様に、利得制御電圧VGCが電圧Vbと電圧Vcの間である場合、電圧Vcと電圧Vdの間である場合、及び電圧Vdと電圧Veの間である場合は、利得Gvが3G0から2G0まで、2G0からG0まで、及びG0から0までそれぞれ連続的に変化するので、結局、利得Gvは0から4G0まで連続的に変化する。
図7は、本実施の形態1による可変利得増幅器11の利得制御電圧VGCと利得Gvとの関係を示すグラフである。図7に示されるように、利得Gvは、利得制御電圧VGCが変化すると0から4G0まで連続的に変化する。
また、図7に示されたグラフでは、グラフの直線性、すなわち利得制御電圧VGCに対する利得Gvの変化の直線性は悪いが、これは、電流増幅部20を構成する電流増幅回路部の数を増やすことにより解決することができる。図2に示された可変利得増幅器11では、電流増幅回路部20を構成する電流増幅回路部31,32,33,34の数は4個であったが、これを例えば10個に増やし、制御電圧発生部15の制御端子も10個に増やすと、利得の直線性を改善することができる。図8は、電流増幅回路部の数を10個にしたときの利得制御電圧VGCと利得Gvとの関係を示すグラフである。図8に示されるように、電流増幅回路部の数を増やすと、利得Gvの直線性を改善することができる。
さらに、利得制御電圧VGCを連続的に変化させることにより、抵抗R31を流れる電流i11は連続的に変化する。図9は、利得制御電圧VGCと電流i11との関係を示すグラフである。図8と図9を比較すると、利得Gvが高い場合には電流i11は大きく、利得Gvが低い場合には電流が小さいことがわかる。これは、抵抗R32を流れる電流i12についても同様である。すなわち、本実施の形態1による可変利得増幅器11は、利得が低く出力レベルが低い場合には低消費電力であるという特性を満足させることができる。
また、本実施の形態1による可変利得増幅器11の飽和入力レベルはR10×i0であり、これは利得を変化させても変化しない。すなわち、本実施の形態1による可変利得増幅機1は、利得が変化しても飽和入力レベルが変わらないという特性を満足させることができる。
なお、本実施の形態1による可変利得増幅器11では、電流電圧変換部14を各抵抗R31,R32を用いて構成したが、インダクタやキャパシタを用いて構成してもよい。以下に、電流電圧変換部14を抵抗で構成したときと、インダクタで構成したときの違いについて説明する。電流電圧変換部14を抵抗R31,R32で構成した場合、出力端子19の電圧振幅Vo1は、抵抗R31の抵抗値をr30とすると、以下の式(27)で表される。
Vo1=Vcc−r30×i11・・・・・(27)
ここで、ΔVi=0であったときのi11をi11aとし、Vo1a=Vcc−r30×i11a、及びi11=i11a+Δi11とすると、以下の式(28)が成り立つ。
Vo1=Vcc−r30×(i11a+Δi11)
=Vcc−r30×i11a−r30×Δi11
=Vo1a−r30×Δi11・・・・・(28)
Δi11はΔViによって変動するため、式(28)により、電圧Vo1の振幅は、電圧Vo1aを中心に変動することがわかる。
ここで、電圧Vo1の下限は、各NPNトランジスタQ110〜Q114が飽和しない程度の電圧Vsatであり、上限は電源電圧Vccである。つまり、電流電圧変換部14を抵抗で構成する場合、Vsat<Vo1<Vccが成り立つ。また、出力端子20の電圧Vo2の振幅についても同様にVsat<Vo2<Vccが成り立つ。
次に、この電流電圧変換部14をインダクタで構成した場合を考える。図10は、電流電圧変換部14をインダクタで構成したときの構成例を示す回路図である。図10に示された電流電圧変換部14は、図2に示された電流電圧変換部14における各抵抗R31,R32がインダクタL31,L32で置き換えられている。インダクタL31のインピーダンスをZL=j×ω×Lとすると、出力端子19の電圧Vo1の振幅は、以下の式(29)で表される。
Vo1=Vcc−ZL×i11
=Vcc−ZL×i11a−ZL×Δi11・・・・・(29)
ここで、i11aは周波数変動のない電流成分なので、ZL×i11a=0となり、以下の式(30)が成り立つ。
Vo1=Vcc−ZL×Δi11・・・・・(30)
つまり、電圧Vo1の振幅は、Vccを中心に変動することがわかる。さらに、ZL×Δi11は負の値になるときもあるので、Vo1>Vccになる。また、出力端子20の電圧Vo2の振幅についても同様にVo2>Vccが成り立つ。
図11及び図12は、以上の内容を説明するグラフである。具体的に、図11は、電流電圧変換部14を抵抗R31,R32で構成したときの出力端子19の電圧Vo1と抵抗R31を流れる電流i11との関係を示したグラフであり、図12は、電流電圧変換部14をインダクタL31,L32で構成したときの出力端子19の電圧Vo1とインダクタL31を流れる電流i11との関係を示したグラフである。各グラフにおいて、グラフの縦軸は出力端子19の電圧Vo1であり、横軸は電流i11である。図11及び図12を比較するとわかるように、電流電圧変換部14をインダクタで構成した場合は、抵抗で構成した場合に比べて、出力端子19の電圧Vo1の振幅が大きくなり、ZL>r30となる。すなわち、可変利得増幅器11の利得Gvを大きくすることができる。
また、電流電圧変換部14を、並列に接続されたインダクタとキャパシタで構成してもよい。図13は、この場合の電流電圧変換部14の構成例を示す回路図である。図13に示された電流電圧変換部14は、図2に示された電流電圧変換部14における抵抗R31がインダクタL31とキャパシタC31の並列接続で置き換えられ、抵抗R32がインダクタL32とキャパシタC32の並列接続で置き換えられている。電流電圧変換部14が図13のように構成されている場合、並列に接続されたインダクタとキャパシタのインピーダンスZLCは、ZLC=j×ω×L/(1−ω×L×C)であるから、そのインピーダンスZLCは、ωがL×Cの平方根の値に近いとき、すなわちω=√(L×C)付近で非常に大きな値となる。よって、電流電圧変換部14をインダクタとキャパシタを組み合わせて構成した場合は、電流電圧変換部14を抵抗単体やインダクタンス単体で構成したときよりも、可変利得増幅器11の利得Gvを大きくすることができる。
なお、電圧電流変換部12の構成を変形して他の構成にすることもできる。図14は、電圧電流変換部12の他の構成例を示す回路図である。図14に示されるように、入力端子6に入力された信号の電圧Vi1は演算増幅器21の非反転入力端(+)に入力され、演算増幅器21の出力電圧はPNPトランジスタQ151のベースに入力される。PNPトランジスタQ151のコレクタは、抵抗R10及び定電流源23に接続され、PNPトランジスタQ151のコレクタ電圧は、演算増幅器21の反転入力端子(−)にフィードバック入力される。PNPトランジスタQ151のエミッタは、電源電圧Vccに接続される。PNPトランジスタQ151のコレクタの電圧は、入力端子6の電圧Vi1と等しくなるように演算増幅器21によりフィードバック制御される。同様に、PNPトランジスタQ161のコレクタ電圧は、電圧電流変換部10の入力端子7に入力された電圧Vi2と等しくなるように演算増幅器22によりフィードバック制御される。
ここで、抵抗R10を流れる電流Δiは、ΔVi=Vi1−Vi2とおくと、以下の式(31)のようになる。
Δi=(Vi1―Vi2)/r10=ΔVi/r10・・・・・(31)
また、PNPトランジスタQ151を流れる電流i150、及びPNPトランジスタQ161を流れる電流i160は、各定電流源23,24の出力電流をともにi0とすると、以下の式(32)及び式(33)によってそれぞれ示される。
i150=i0−Δi=i0−ΔVi/R10・・・・・(32)
i160=i0+Δi=i0+ΔVi/R10・・・・・(33)
このとき、i150,i160>0が成り立つため、Δiは、ΔViに応じて、−i0〜+i0の範囲内で変化する。ΔViがΔiを−i0〜+i0の範囲内で変化させるのに必要な電圧は、R10×i0である。逆に、これ以上のΔViが入力されても、ΔViの変化にΔiが追従できない。従って、この電圧がこの可変利得増幅器の飽和入力レベルとなる。また、PNPトランジスタQ151,Q152は、ベース及びエミッタがそれぞれ共通に接続され、PNPトランジスタQ161,Q162は、ベース及びエミッタがそれぞれ共通に接続されている。よって、PNPトランジスタQ152には、PNPトランジスタQ151を流れている電流i150に等しい電流が流れ、PNPトランジスタQ162には、PNPトランジスタQ161を流れている電流i160に等しい電流が流れる。さらに、PNPトランジスタQ152とNPNトランジスタQ110はコレクタが共通に接続されているので、PNPトランジスタQ152とNPNトランジスタQ110には等しい電流が流れる。また、PNPトランジスタQ162とNPNトランジスタQ120はコレクタが共通に接続されているので、PNPトランジスタQ162とNPNトランジスタQ120には等しい電流が流れる。以上から、図14に示された電圧電流変換部12と図2に示された電圧電流変換部12は同じ働きをすることがわかる。なお、図14及び図2に示された2つの構成は、用途によって使い分けることができる。
なお、上述の可変利得増幅器11では、説明の簡単化のために、各NPNトランジスタQ110〜Q114,Q120〜Q124のサイズ及び特性は全て等しく、各抵抗R110〜R114,R120〜R124の抵抗値は全て等しく、各N型MOSトランジスタM110〜M114,M120〜M124のサイズ及び特性は全て等しく、各抵抗R31,R32の抵抗値は等しいものとしたが、以下のように設定してもよい。
例えば、各NPNトランジスタQ110,Q120のサイズをそれぞれ1とし、各NPNトランジスタQ111,Q121のサイズをそれぞれ4とし、各NPNトランジスタQ112,Q122のサイズをそれぞれ2とし、各NPNトランジスタQ113,Q123のサイズをそれぞれ1とし、各NPNトランジスタQ114,Q124のサイズをそれぞれ1とする。また、各N型MOSトランジスタM110,M120のサイズをそれぞれ1とし、各N型MOSトランジスタM111,M121のサイズをそれぞれ4とし、各N型MOSトランジスタM112,M122のサイズをそれぞれ2とし、各N型MOSトランジスタM113,M123のサイズをそれぞれ1とし、各N型MOSトランジスタM114,M124のサイズをそれぞれ1とする。そして、各抵抗R110,R120の抵抗値をそれぞれr0とし、各抵抗R111,R121の抵抗値をそれぞれr0/4とし、各抵抗R112,R122の抵抗値をそれぞれr0/2とし、各抵抗R113,R123の抵抗値をそれぞれr0とし、各抵抗R114,R124の抵抗値をそれぞれr0とする。電流増幅回路部33,24については、図2に示された可変利得増幅器11の場合と条件は同じだが、電流増幅回路部31については、NPNトランジスタとN型MOSトランジスタのサイズが4倍で、抵抗の抵抗値が1/4なので、電流増幅回路部31が4個並列に入っている構成と同等であり、図2に示された電流増幅回路部31と比較して電流増幅率が4倍になっている。同様に、電流増幅回路部32については、図2に示された電流増幅回路部32と比較して電流増幅率が2倍になっている。
以下に、可変利得増幅器11の変形例の動作について説明する。入力端子18に入力された利得制御電圧VGCが図3に示された電圧Vaに等しいとき、制御電圧発生部15の各出力端子S1〜S4にそれぞれ発生する電圧はVonよりも十分大きくなる。このとき、以下の式(34)が成り立つ。
i11=i111+i112+i113+i114=4×i110+2×i110+i110+i110=8×i110・・・・・(34)
i12=i121+i122+i123+i124=4×i120+2×i120+i120+i120=8×i120・・・・・(35)
以上の式(34)及び式(35)から、
Gv=8×G0・・・・・(36)
となる。
次に、入力端子18に入力される利得制御電圧VGCが図3に示された電圧Vbに等しいとき、各N型MOSトランジスタM111,M121はオフするため、各電流i111,i121はそれぞれ0になる。従って、以下の式(37)及び式(38)が成り立つ。
i11=i111+i112+i113+i114=0×i110+2×i110+i110+i110=4×i110・・・・・(37)
i12=i121+i122+i123+i124=0×i120+2×i120+i120+i120=4×i120・・・・・(38)
以上の式(37)及び式(38)から、
Gv=4×G0・・・・・(39)
となる。
同様に、入力端子18に入力される利得制御電圧VGCが図3に示された電圧Vcに等しいとき、利得Gvは、
Gv=2×G0・・・・・(40)
となり、入力端子18に入力される利得制御電圧VGCが図3に示された電圧Vdに等しいとき、利得Gvは、
Gv=1×G0・・・・・(41)
となる。
以上のように、利得Gvは、利得制御電圧VGCが小さくなるにつれて、順に8G0、4G0、2G0、G0と変化する。ここで、20LOG(G0)=GdB0として、デシベル利得を計算すると、デシベル利得は、利得制御電圧VGCが小さくなるにつれて、順に18+GdB0、12+GdB0、6+GdB0、GdB0と変化する。これにより、利得制御電圧VGCに応じて、デシベル利得が直線的に6dB、すなわちLOG(2)dBずつ変化することがわかる。このように各電流増幅回路部31,32,33,34の電流増幅率をそれぞれ4,2,1,1に設定すると、デシベル利得を直線的に6dBずつ変化させることができる。
同様に、各電流増幅回路部31,32,33,34の電流増幅率をそれぞれ18,6,2,1に設定すると、利得Gvは、27G0、9G0、3G0、G0の順に変化し、デシベル利得は、28.6+GdB0、19.1+GdB0、9.5+GdB0、GdB0と変化する。よって、デシベル利得は、直線的に9.5dB、すなわち20LOG(3)dBずつ変化することがわかる。なお、ここでは、例として、各電流増幅回路部31,32,33,34の電流増幅率をそれぞれ18,6,2,1に設定しているが、電流増幅率をそれぞれ9,3,1,0.5に設定してもよいし、36,12,4,2に設定してもよい。
なお、N,nを2以上の整数とするとき、電流増幅回路部がN個であって、1番目の電流増幅回路部の電流増幅率N1をα0、n番目の電流増幅回路部の電流増幅率NnをNn=α0×(A−1)×A(n−2)と設定すれば、可変利得増幅器11のデシベル利得を20LOG(A)のステップで直線的に変化させることができる。
また、図3に示された利得制御電圧VGC電圧の値Vb,Vc,Vd、Veについて、Vb―Vc、Vc−Vd、及びVd−Veは全て等しいものとしていたが、必ずしも等しくする必要はなく、この差を調整することにより、利得制御電圧に対する利得の変化の直線性を改善することができる。
なお、本実施の形態2による可変利得増幅器11も、実施の形態1による可変利得増幅器11と同様に、低消費電力、低歪み、及び利得の連続性という3つの特性を同時に満たすことができることはもちろんである。
本発明による可変利得増幅器はミキサや直交変調器に用いることができる。以下では、本発明による可変利得増幅器を用いたミキサ及び直交変調器について説明する。図15は、本発明による可変利得増幅器11を用いたミキサの回路図を示す。図15に示されるように、ミキサ61は、電圧電流変換部12、電流増幅部13、電流電圧変換部14、及び制御電圧発生部15からなる可変利得増幅器と、ギルバートセル部62とを備える。電圧電流変換部12、電流増幅部13、電流電圧変換部14、及び制御電圧発生部15の各構成は、図2に示された構成と同一であり、説明を省略する。電圧電流変換部12の各入力端子16,17には外部から電圧ΔViが入力され、ギルバートセル部62の各入力端子63,64には信号Loの電圧ΔVLoが入力され、電流電圧変換部14の各出力端子19,20からは、信号ΔViと信号ΔVLoが掛け合わされて利得制御された信号ΔVoが出力される。
ギルバートセル部62は、4つのNPNトランジスタQ171〜Q174を備える。各NPNトランジスタQ171,Q174のベースは共通接続され、各NPNトランジスタQ172,Q173のベースは共通接続される。入力端子63に入力された電圧は、各NPNトランジスタQ171,Q174のベースに入力され、入力端子64に入力された電圧は、各NPNトランジスタQ172,Q173のベースに入力される。また、各NPNトランジスタQ171,Q173のコレクタは共通接続され、各NPNトランジスタQ172,Q174のコレクタは共通接続される。電流電圧変換部14の抵抗R31は、各NPNトランジスタQ171,Q173のコレクタにそれぞれ接続され、電流電圧変換部14の抵抗R32は、各NPNトランジスタQ172,Q174のコレクタにそれぞれ接続される。
以下に、ミキサ61の動作を説明する。ギルバートセル部62の各入力端子63,64に入力される電圧ΔVLが適度に大きければ、ギルバートセル部62の各NPNトランジスタQ171〜Q174は、電圧ΔVLoによって制御される単なる電流切り替えスイッチとして動作する。つまり、ギルバートセル部62の各入力端子63,64に適度に大きな電圧ΔVLoが入力され、入力端子63に入力される電圧が入力端子64に入力される電圧よりも大きいとき(ΔVLo>0)、各NPNトランジスタQ171,Q174はそれぞれオンし、各NPNトランジスタ172,173はそれぞれオフする。この場合、電流電圧変換部14の各抵抗R31,R32にそれぞれ流れる電流i31,i32は、i31=i11,i32=i12となり、電流電圧変換部14の各出力端子19,20から出力される出力信号ΔVoは、R31=R32=r30とすると、以下の式(42)で表される。
ΔVo=r30×(i32−i31)=r30×(i12−i11)・・・・・(42)
一方、ギルバートセル部62の入力端子63に入力される電圧が入力端子64に入力される電圧よりも小さいとき(ΔVLo<0)、各NPNトランジスタQ171,Q174がそれぞれオフし、各NPNトランジスタQ172,173がそれぞれオンする。この場合、電流電圧変換4の各抵抗R31,R32をそれぞれ流れる電流i31,i32は、i31=i12,i32=i11となり、電流電圧変換部14の各出力端子19,20から出力される出力信号ΔVoは、以下の式(43)で表される。
ΔVo=r30×(i32−i31)=r30×(i11−i12)・・・・・(43)
つまり、電圧ΔVoは、電圧ΔVLoと同じ周期を持ち、振幅±1の方形波とr30×(i12−i11)の掛け算で表される。ここで、実施の形態1による可変利得増幅器11の利得Gvを適用すると、
ΔVo=Gv×ΔVi(ΔVLo>0)・・・・・(44)
ΔVo=−Gv×ΔVi(ΔVLo<0)・・・・・(45)
と表すことができ、利得Gvは、入力端子18に入力される利得制御電圧VGCによって制御することができる。
このミキサ61についても、利得Gvが高く出力ΔVoが大きい場合には電流は大きいが、利得が低く出力ΔVoが小さい場合には電流を小さくすることができる。よって、本発明による可変利得増幅器を用いたミキサは、利得が小さく出力レベルが低い場合には低消費電力であるという特性を満足させることができる。また、本発明による可変利得増幅器を用いたミキサは、利得を変化させても飽和入力レベルは変わらず低歪みであるという特性を満足させることができる。さらに、本発明による可変利得増幅器を用いたミキサは、利得制御電圧の値によらず連続的な利得の直線性を容易に実現することができる。
さらに本発明による可変利得増幅器を用いたミキサでは、利得制御を行う際にΔVLoのレベルは変化せず、ギルバートセル部62の各NPNトランジスタQ171〜Q174は常にスイッチングさせて使用することができる。一般的にギルバートセル部62のNPNトランジスタは常にスイッチングして使用したほうが、歪み特性及びノイズ特性が良いため、本発明による可変利得増幅器11を用いたミキサは、ギルバートセル部62の良好な歪み特性及びノイズ特性を維持しつつ、利得制御できるミキサを実現できる。
また、実施の形態1による可変利得増幅器11と同様に、電流電圧変換部14を抵抗ではなくインダクタで構成することにより、各出力端子19、20の電圧の振幅を大きくすることができるので、ミキサ61の利得Gvを大きくすることができる。また、電流電圧変換部14を並列に接続されたインダクタとキャパシタで構成することにより、ミキサ61の利得Gvを大きくすることができる。
また、上述のミキサ61を組み合せて、直交変調器を実現することもできる。図16は、本発明による可変利得増幅器を用いた直交変調器71の構成例を示すブロック図である。図16に示されるように、直交変調器71は、電圧電流変換部12a,2b、電流増幅部13a,3b、制御電圧発生部8、ミキシング部62a,62b、電流電圧変換部14、及び加算部72を備える。ミキシング部62a、62bは、ミキサ61におけるギルバートセル部62に相当する。圧電流変換部2a,2b、電流増幅部13a,3b、制御電圧発生部15、ミキシング部62a,62b、及び電流電圧変換部14の各構成は、すでに説明した通りである。電圧電流変換部12aの入力端子6a,7aに入力された電圧Viaは、ミキシング部62aの入力端子63a,64aに入力された信号Lo1に応じてミキシングされ、電圧電流変換部12bの入力端子6b,7bに入力された電圧Vinbは、ミキシング部62bの入力端子63b,64bに入力された信号Lo2に応じてミキシングされる。各ミキシング部62a,62bの出力信号は、加算部72によって足し合わされ、電流電圧変換部14によって電圧に変換されて出力される。ここで、信号Lo2を信号Lo1と同じ周波数及び同じ振幅で位相が90度ずれた信号である。
この直交変調器71についても、利得Gvが高く出力ΔVoが大きい場合には電流は大きいが、利得が低く出力ΔVoが小さい場合には電流を小さくすることができる。よって、本発明による可変利得増幅器を用いた直交変調器は、利得が小さく出力レベルが低い場合には低消費電力であるという特性を満足させることができる。また、本発明による可変利得増幅器を用いた直交変調器は、利得を変化させても飽和入力レベルは変わらず低歪みであるという特性を満足させることができる。さらに、本発明による可変利得増幅器を用いた直交変調器は、利得制御電圧の値によらず連続的な利得の直線性を容易に実現することができる。
さらに本発明による可変利得増幅器を用いた直交変調器では、利得制御を行う際にΔVLoのレベルは変化せず、各ミキシング部62a,62bのNPNトランジスタは常にスイッチングさせて使用することができる。一般的に各ミキシング部62a,62bのNPNトランジスタは常にスイッチングして使用したほうが、歪み特性及びノイズ特性が良いため、本発明による可変利得増幅器11を用いた直交変調器は、各ミキシング部62a,62bの良好な歪み特性及びノイズ特性を維持しつつ利得制御できる直交変調器を実現できる。
本発明に係る可変利得増幅器は、低消費電力、低歪み、及び利得の連続性という3つの特性を同時に満たすので、例えばCDMA無線端末の送信部等に使用される増幅器として有用である。
本発明の実施の形態1による可変利得増幅器の構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態2による可変利得増幅器の構成例を示す回路図である。 入力された利得制御電圧VGCと各出力端子S1〜S4に発生する電圧との関係を示すグラフである。 制御電圧発生部15の構成例を示す回路図である。 電圧比較回路42の構成例を示す回路図である。 (a)は、利得制御電圧VGCと対応する各入力端子51,52にそれぞれ入力される各電圧V51,V52との関係を示すグラフであり、(b)は、利得制御電圧VGCと出力端子59に出力される電圧との関係を示すグラフである。 本実施の形態1による可変利得増幅器11の利得制御電圧VGCと利得Gvとの関係を示すグラフである。 電流増幅回路部の数を10個にしたときの利得制御電圧VGCと利得Gvとの関係を示すグラフである。 利得制御電圧VGCと電流i11との関係を示すグラフである。 電流電圧変換部14をインダクタで構成したときの構成例を示す回路図である。 電流電圧変換部14を抵抗R31,R32で構成したときの出力端子19の電圧Vo1と抵抗R31を流れる電流i11との関係を示したグラフである。 電流電圧変換部14をインダクタL31,L32で構成したときの出力端子19の電圧Vo1とインダクタL31を流れる電流i11との関係を示したグラフである。 電流電圧変換部14を、並列に接続されたインダクタとキャパシタで構成したときの構成例を示す回路図である。 電圧電流変換部12の他の構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態2による可変利得増幅器11を用いたミキサの回路図を示す。 本発明の実施の形態2による可変利得増幅器11を用いた直交変調器の回路図を示す。
符号の説明
1 可変利得増幅器
2 電圧電流変換部
3 電流増幅部
4 電流電圧変換部
5 制御部

Claims (27)

  1. 外部からの利得制御信号に応じて利得が制御される、入力電圧を増幅して出力する可変利得増幅器において、
    前記入力電圧を電流に変換する電圧電流変換部と、
    前記電圧電流変換部によって変換された電流を増幅する電流増幅部と、
    前記電流増幅部によって増幅された電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換部と、
    前記利得制御信号に応じて前記電流増幅部の増幅率を変える制御部と
    を備えることを特徴とする可変利得増幅器。
  2. 前記電流増幅部は、前記電圧電流変換部によって変換された電流が入力されるカレントミラー回路を備え、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記カレントミラー回路の入力電流に対する出力電流の比を変え、
    前記電流電圧変換部は、前記カレントミラー回路の出力電流を電圧に変換して出力することを特徴とする請求項1に記載の可変利得増幅器。
  3. 前記カレントミラー回路は、
    前記電圧電流変換部によって変換された電流が流れる入力側トランジスタと、
    前記入力側トランジスタに流れた電流に比例した電流が流れる出力側トランジスタと、
    前記出力側トランジスタに直列に接続された可変抵抗と
    を備え、
    前記電流電圧変換部は、前記出力側トランジスタに流れる電流を電圧に変換して出力し、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記可変抵抗の抵抗値を変えることを特徴とする請求項2に記載の可変利得増幅器。
  4. 前記可変抵抗は、MOSトランジスタで構成され、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記MOSトランジスタの制御電圧を変えることを特徴とする請求項3に記載の可変利得増幅器。
  5. 前記電流増幅部は、前記電圧電流変換部によって変換された電流をそれぞれ増幅して出力する複数の電流増幅回路部を備え、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記各電流増幅回路部の増幅率をそれぞれ変え、
    前記電流電圧変換部は、前記各電流増幅回路部から出力された電流の和を電圧に変換することを特徴とする請求項1に記載の可変利得増幅器。
  6. N、nがそれぞれ2以上の整数、α0及びAがそれぞれ任意の定数であり、1<n<N+1が成り立つとき、前記電流増幅回路部の個数をN個とすると、n番目の電流増幅回路部の最大電流増幅率Nnは、α0×(A−1)×A(n−2)であることを特徴とする請求項5に記載の可変利得増幅器。
  7. 前記電圧電流変換部は、前記入力電圧から変換された電流が流れる第1のトランジスタを備え、
    前記各電流増幅回路部は、前記第1のトランジスタに流れた電流に比例した電流が流れる第2のトランジスタをそれぞれ備え、
    前記各第2のトランジスタは、制御電極が共通に接続され、
    前記第1のトランジスタは、前記各第2のトランジスタの1つと制御電極が共通に接続され、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記各第2のトランジスタに流れる電流量をそれぞれ変え、
    前記電流電圧変換部は、前記各第2のトランジスタに流れた電流の和を電圧に変換することを特徴とする請求項5又は6に記載の可変利得増幅器。
  8. 前記各電流増幅回路部は、前記第2のトランジスタに直列に接続された可変抵抗をそれぞれ備え、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記各可変抵抗の抵抗値をそれぞれ変えることを特徴とする請求項7に記載の可変利得増幅器。
  9. 前記各可変抵抗は、MOSトランジスタで構成され、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記各MOSトランジスタの制御電圧をそれぞれ変えることを特徴とする請求項8に記載の可変利得増幅器。
  10. 前記制御部は、
    前記各電流増幅回路部に対応した定電圧をそれぞれ生成する定電圧生成部と、
    前記各電流増幅回路部におけるMOSトランジスタの制御電圧をそれぞれ生成して出力する複数の制御電圧生成部と
    を備え、
    前記各制御電圧生成部は、
    前記定電圧生成部によって生成されたその制御電圧生成部に対応する定電圧及び前記利得制御信号の電圧が各入力端に対応してそれぞれ入力される差動増幅回路部と、
    入力側トランジスタが前記差動増幅回路部を構成する差動対の一方のトランジスタの負荷をなしているカレントミラー回路と、
    前記カレントミラー回路の出力電流を電圧に変換して出力する電圧出力部と
    をそれぞれ備えることを特徴とする請求項9に記載の可変利得増幅部。
  11. 前記電流電圧変換部は、抵抗で構成されることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の可変利得増幅器。
  12. 前記電流電圧変換部は、インダクタで構成されることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の可変利得増幅器。
  13. 前記電流電圧変換部は、並列に接続されたインダクタ及びキャパシタで構成されることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の可変利得増幅器。
  14. 外部からの変換利得制御信号に応じて入力電圧の周波数を変換して出力するミキサにおいて、
    前記入力電圧を電流に変換する電圧電流変換部と、
    前記電圧電流変換部によって変換された電流を増幅する電流増幅部と、
    外部から入力された利得制御信号に応じて、前記電流増幅部の増幅率を制御する制御部と、
    前記変換利得制御信号に応じて、前記電流増幅部によって増幅された電流の周波数を変換するミキシング部と、
    前記ミキシング部によって周波数が変換された電流を電圧に変換する電流電圧変換部と
    を備えるミキサ。
  15. 前記電流増幅部は、前記電圧電流変換部によって変換された電流が入力されるカレントミラー回路を備え、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記カレントミラー回路の入力電流に対する出力電流の比を変え、
    前記電流電圧変換部は、前記カレントミラー回路の出力電流を電圧に変換して出力することを特徴とする請求項14に記載のミキサ。
  16. 前記カレントミラー回路は、
    前記電圧電流変換部によって変換された電流が流れる入力側トランジスタと、
    前記入力側トランジスタに流れた電流に比例した電流が流れる出力側トランジスタと、
    前記出力側トランジスタに直列に接続された可変抵抗と
    を備え、
    前記電流電圧変換部は、前記出力側トランジスタに流れる電流を電圧に変換して出力し、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記可変抵抗の抵抗値を変えることを特徴とする請求項15に記載のミキサ。
  17. 前記可変抵抗は、MOSトランジスタで構成され、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記MOSトランジスタの制御電圧を変えることを特徴とする請求項16に記載のミキサ。
  18. 前記電流増幅部は、前記電圧電流変換部によって変換された電流をそれぞれ増幅して出力する複数の電流増幅回路部を備え、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記各電流増幅回路部の増幅率をそれぞれ変え、
    前記電流電圧変換部は、前記各電流増幅回路部から出力された電流の和を電圧に変換することを特徴とする請求項14に記載のミキサ。
  19. N、nがそれぞれ2以上の整数、α0及びAがそれぞれ任意の定数であり、1<n<N+1が成り立つとき、前記電流増幅回路部の個数をN個とすると、n番目の電流増幅回路部の最大電流増幅率Nnは、α0×(A−1)×A(n−2)であることを特徴とする請求項18に記載のミキサ。
  20. 前記電圧電流変換部は、前記入力電圧から変換された電流が流れる第1のトランジスタを備え、
    前記各電流増幅回路部は、前記第1のトランジスタに流れた電流に比例した電流が流れる第2のトランジスタをそれぞれ備え、
    前記各第2のトランジスタは、制御電極が共通に接続され、
    前記第1のトランジスタは、前記各第2のトランジスタの1つと制御電極が共通に接続され、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記各第2のトランジスタに流れる電流量をそれぞれ変え、
    前記電流電圧変換部は、前記各第2のトランジスタに流れた電流の和を電圧に変換することを特徴とする請求項18又は19に記載のミキサ。
  21. 前記各電流増幅回路部は、前記第2のトランジスタに直列に接続された可変抵抗をそれぞれ備え、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記各可変抵抗の抵抗値をそれぞれ変えることを特徴とする請求項20に記載のミキサ。
  22. 前記各可変抵抗は、MOSトランジスタで構成され、
    前記制御部は、前記利得制御信号に応じて、前記各MOSトランジスタの制御電圧をそれぞれ変えることを特徴とする請求項21に記載のミキサ。
  23. 前記制御部は、
    前記各電流増幅回路部に対応した定電圧をそれぞれ生成する定電圧生成部と、
    前記各電流増幅回路部におけるMOSトランジスタの制御電圧をそれぞれ生成して出力する複数の制御電圧生成部と
    を備え、
    前記各制御電圧生成部は、
    前記定電圧生成部によって生成されたその制御電圧生成部に対応する定電圧及び前記利得制御信号の電圧が各入力端に対応してそれぞれ入力される差動増幅回路部と、
    入力側トランジスタが前記差動増幅回路部を構成する差動対の一方のトランジスタの負荷をなしているカレントミラー回路と、
    前記カレントミラー回路の出力電流を電圧に変換して出力する電圧出力部と
    を備えることを特徴とする請求項22に記載のミキサ。
  24. 前記電流電圧変換部は、抵抗で構成されることを特徴とする請求項14から23のいずれかに記載のミキサ。
  25. 前記電流電圧変換部は、インダクタで構成されることを特徴とする請求項14から23のいずれかに記載のミキサ。
  26. 前記電流電圧変換部は、並列に接続されたインダクタ及びキャパシタで構成されることを特徴とする請求項14から23のいずれかに記載のミキサ。
  27. 一対のミキサと、前記各ミキサの出力電流を加算する加算部と、前記加算部の出力電流を電圧に変換する電流電圧変換部とを備える直交変調器であって、
    前記各ミキサは、
    入力電圧を電流に変換する電圧電流変換部と、
    前記電圧電流変換部によって変換された電流を増幅する電流増幅部と、
    外部から入力された利得制御信号に応じて、前記電流増幅部の増幅率を制御する制御部と、
    外部から入力された変換利得制御信号に応じて、前記電流増幅部によって増幅された電流の周波数を変換するミキシング部と
    を備えることを特徴とする直交変調器。
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