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JP2006278294A - 燃料電池および燃料電池用電極材 - Google Patents

燃料電池および燃料電池用電極材 Download PDF

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JP2006278294A JP2005100082A JP2005100082A JP2006278294A JP 2006278294 A JP2006278294 A JP 2006278294A JP 2005100082 A JP2005100082 A JP 2005100082A JP 2005100082 A JP2005100082 A JP 2005100082A JP 2006278294 A JP2006278294 A JP 2006278294A
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俊樹 小山
Makoto Shimizu
誠 清水
Tomoya Iwasaki
友哉 岩崎
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Shinshu University NUC
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Shinano Kenshi Co Ltd
Shinshu University NUC
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Abstract

【課題】 拡散層の通気性が良好で、生じた水蒸気や炭酸ガスの排出が良好に行え、出力特性を向上させることのできる燃料電池を提供する。
【解決手段】 本発明に係る燃料電池は、電解質膜22の一方の面にカソード層24が形成され、他方の面にアノード層26が形成されたセル20を有し、供給されるメタン等の燃料と酸素等の酸化剤との間で、電解質膜22を介して酸化還元反応が生起されて起電力が生じる燃料電池において、カソード層24とアノード層26の少なくとも一方に、燃料もしくは酸化剤が供給される側の面に外方に突出する突起状部24c、26cを有する炭素繊維布からなる拡散層24b、26bを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池および燃料電池用電極材に関する。
図7は、従来の燃料電池におけるセル10の構造の一例を示す。
12は電解質膜である。この電解質膜12の一方の面にカソード層14が形成され、他方の面にアノード層(燃料極)16が形成されてセル10構造が構成される。カソード層14とアノード層16には図示しない電極板が取り付けられ、この両電極板にリード線(図示せず)が取り付けられる。
このセル10に、燃料と、酸素または酸素含有ガス(酸化剤)とが供給され、電解質膜12を介して酸化還元反応が生起されて起電力が生じるのである。
カソード層14およびアノード層16には、電極反応を促進する触媒金属を担持させた電極材14a、16aがそれぞれ設けられている。この電極材に電極板が取り付けられて電極に形成される。
電極材には種々のものが検討されているが、燃料やガスが拡散層するカーボンクロス(あるいはカーボンペーパー)からなる拡散層14b、16bに触媒層14c、16cがそれぞれ形成されて成る。
触媒層14c、16cは、カーボン粉末に白金やルテニウムの触媒金属を担持し、この触媒金属を担持したカーボン粉末をナフィオン溶液等の溶媒に混合してペースト状に形成し、このペーストを拡散層14b、16bに塗布し、次いで加温して溶媒を揮散させることによって形成される(特許文献1)。
特開平6−20710号
上記のように、カーボンクロス(あるいはカーボンペーパー)からなる拡散層14b、16bに、触媒金属を担持したカーボン粉末を塗布して触媒層14c、16cを形成する構成においては、良好な通気や換気が図れず、特に、カソード側で生成した水蒸気が拡散層14b中で液化して目詰まりを生じやすく、そのために空気(酸素)の供給が妨げられ、出力が低下するという課題がある。このことは高電流密度になればなるほど電極反応が活発になり、発生する水蒸気量が多くなることから顕著となり、出力が低下する傾向になる。
また、メタノールを燃料とする燃料電池では、アノード側で生じた炭酸ガスがメタノールの浸みた拡散層16bを通気し難く、それによっても出力が低下するという課題がある。
通気性をよくするには、拡散層14b、16bを薄くしたり、拡散層14b、16bにパンチングして小孔を形成したりすることが考えられるが、強度が低下したり、触媒との接触面積が減少し、良好な出力特性が得られないという課題がある。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、
拡散層の通気性が良好で、生じた水蒸気や炭酸ガスの排出が良好に行え、出力特性を向上させることのできる燃料電池および燃料電池用電極材を提供するにある。
本発明に係る燃料電池は、電解質膜の一方の面にカソード層が形成され、他方の面にアノード層が形成されたセルを有し、供給されるメタン等の燃料と酸素等の酸化剤との間で、前記電解質膜を介して酸化還元反応が生起されて起電力が生じる燃料電池において、前記カソード層とアノード層の少なくとも一方に、燃料もしくは酸化剤が供給される側の面に外方に突出する突起状部を有する炭素繊維布からなる拡散層を含むことを特徴とする。
前記突起状部が畝状に突出する突起状部であることを特徴とする。
この畝状の突起状部は、供給される燃料もしくは酸化剤の流れる方向と交差する方向に延びる畝状に形成すると好適である。
また、前記拡散層の前記電解質膜側に炭化ナノファイバー層が形成され、該炭化ナノファイバー層と前記電解質膜との間に触媒層が形成されていることを特徴とする。
あるいは、前記拡散層の前記電解質膜側の面に触媒層が形成されていることを特徴とする。
前記拡散層を、布状をなす絹素材を焼成して形成するようにすると好適である。
あるいは、前記拡散層を、炭化ナノファイバー層から構成するようにすることもできる。
前記燃料がメタノールであり、該メタノールが供給されるアノード側に前記炭素繊維布からなる拡散層を形成すると好適である。
また、本発明に係る燃料電池用電極材によれば、一方の面の側に外方に突出する突起状部を有する炭素繊維布からなることを特徴とする。
前記突起状部を畝状に形成すると好適である。
前記炭素繊維布の他方の面側に炭化ナノファイバー層を形成するようにすると好適である。
また、前記炭素繊維布の他方の面に触媒層が形成されていることを特徴とする。
前記炭素繊維布に、布状をなす絹素材を焼成して形成したものを用いると好適である。
あるいは、前記炭素繊維布に炭化ナノファイバーを用いるようにすることができる。
本発明によれば、拡散層の通気性が良好で、生じた水蒸気や炭酸ガスの排出が良好に行え、出力特性を向上させることのできる燃料電池および燃料電池用電極材を提供できる。特に、炭素繊維布からなる拡散層に、絹布を焼成した絹焼成体を用いれば、絹焼成体は、繊維が寄り集まった単糸あるいは撚糸同士の間、あるいは不織布の繊維間には適宜な隙間があることから、燃料やガスの浸透性、拡散性に優れるので、発電効率が向上する。また、絹焼成体に担持された触媒、あるいは絹焼成体に形成された触媒層と燃料やガスの接触効率がよくなり、触媒機能が好適に発揮され、安定した起電力が生起される。
以下本発明に係る好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る燃料電池におけるセル20構造の一例を示す説明図である。
22は電解質膜である。この電解質膜22の一方の面にカソード層24が形成され、他方の面にアノード層(燃料極)26が形成されてセル20構造が構成される。28はセパレータであり、カソード層24およびアノード層26にそれぞれ対向して配置され、カソード層24、アノード層26に対向する面に複数の平行な凹溝が形成され、該凹溝が、空気供給用流路30および燃料供給用流路32にそれぞれ形成されている。
各凹溝を挟む凸部はカソード層24、アノード層26に接触している。
流路30に空気が、流路32にメタノール等の燃料が供給され、電解質膜22を介して酸化還元反応が生起されて起電力が生じるのである。
なお、燃料電池自体の種類は特に限定されるものではない。
カソード層24およびアノード層26の電解質膜22側には、電極反応を促進する触媒金属を担持させた触媒層24a、26aがそれぞれ設けられている。また、カソード層24およびアノード層26の、空気および燃料が供給される側には、拡散層24b、26bがそれぞれ形成されている。
本発明では、このカソード層24および/またはアノード層26の、特に拡散層24b、26bに特徴がある。
以下、このカソード層24、アノード層26をその製造方法と共に説明する。
拡散層24b、26bは、燃料もしくは酸化剤が供給される側の面に外方に突出する突起状部24c、26cを有する炭素繊維布からなることを特徴とする。
このような拡散層は、カソード層24、アノード層26の少なくとも一方の側に形成される。図1の例では、カソード層24、アノード層26の両層に、突起状部24c、26cを形成した例で示した。
上記突起状部24c、26cは、独立した多数の小突起状であってもよいが、図1に示すように、畝状をなす突起状部24c、26cに形成するのが好適である。この畝状の突起状部24c、26cは、空気もしくは燃料の流れる方向と交差する方向に延びるようにすると好適である。
上記のように、拡散層24b、26bに突起状部24c、26cを形成することによって、各突起状部24c、26c間に空隙が生じることから、空気、あるいは燃料の通気部が確保され、通気性が良好となる。したがって、カソード層24側において、生じた水蒸気は突起状部24c間の隙間および流路30を通じて外部に流出されやすくなる。したがって、水蒸気が凝縮して拡散層24bに目詰まりする状態を可及的に少なくでき、空気が拡散層24b内に良好に浸透することから、電極反応が促進され、出力が向上する。特に、突起状部24cが畝状をなし、この畝(したがって凹溝)が流路30と交差する方向に延びると、流路30間が連絡され、空気が拡散層24b全面に行き渡ることから、空気の浸透が一層良好となり、電極反応を促進できる。
同様に、アノード側において、燃料がメタノールの場合に生じる炭酸ガスが、やはり、突起状部24c間の隙間および流路32を通じて外部に流出されやすくなる。したがって、炭酸ガスが滞留することが防止され、電極反応が促進される。
突起状部24c、26cを有する炭素繊維布からなる拡散層24b、26bは、例えば、絹繊維を編んだ編地を焼成することによって良好に形成できる。図2は、この絹の編地を焼成して得た炭素繊維布の電子顕微鏡写真である。このような編地の場合、一方の面の側に、畝状の突起状部(図2の縦方向に延びる突起状部)が形成され、この突起状部間に隙間が形成されている状態がよくわかる。この炭素繊維布の他方の面側は突起状部が存在せす、比較的平坦な面となる。
なお、編地を焼成することによって、畝状の突起状部を形成できるが、例えば、仏像の頭部に形成されるような独立した多数の突起を有する編地などを焼成することによって、独立した突起からなる突起状部を有する炭素繊維布を形成することもできる(図示せず)。
図3に、比較のために、従来のカーボンペーパーからなる拡散層の表面の電子顕微鏡写真を示す。炭素繊維がランダムな方向に重なって延びているが、表裏とも比較的平坦な面となっていて、特に突起状部は存在しない。
編地等からなる絹布の焼成温度は1000〜3000℃の高温で行うようにする。
また焼成雰囲気は、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気中、あるいは真空中で行い、絹素材が燃焼して灰化してしまうのを防止する。
焼成条件は、急激な焼成を避け、複数段に分けて焼成を行うようにする。
例えば、不活性ガス雰囲気中で、第1次焼成温度(例えば500℃)までは、毎時100℃以下、好ましくは毎時50℃以下の緩やかな昇温速度で昇温し、この第1次焼成温度で数時間保持して1次焼成する。次いで、一旦常温にまで冷却した後、第2次焼成温度(例えば700℃)まで、やはり毎時100℃以下、好ましくは50℃以下の緩やかな昇温速度で昇温し、この第2次焼成温度で数時間保持して2次焼成するのである。次いで冷却する。同様にして、第3次焼成(例えば最終焼成の2000℃)を行って絹焼成体を得る。なお、焼成条件は上記に限定されるものではなく、絹素材の種類、求める絹焼成体の機能等により適宜変更することができる。
上記のように、焼成を複数段に分けて行うこと、また緩やかな昇温速度で昇温して焼成することによって、十数種類のアミノ酸が、非晶性構造と結晶性構造とが入り組んだタンパク高次構造の急激な分解が避けられ、黒色の艶のある柔軟な(フレキシブル性のある)絹焼成体が得られる。
焼成温度は、1000℃〜3000℃の高温でおこなう。特に2000℃以上の高温で焼成することによって、グラファイト化し、良好な導電性を示すことが確認されており、電極材として好適である。
絹素材は、その糸(単糸)の太さ、撚り方、編み方、織り方、不織布の密度を調整して、布の厚さや密度等を自由自在に変更できるので、これら布の厚さや密度を調整することによって、得られる絹焼成体の通気性(燃料やガスの浸透性)を自在に調整できる。
そして、絹素材を焼成した絹焼成体は、図4のFE−SEMイメージ像に示すように、1本1本の繊維が寄り集まった単糸あるいは撚糸同士の間に適宜な隙間があることから、燃料や空気の接触効率がよくなり、安定した起電力が生起される。
なお、上記では、絹繊維からなる編地を焼成した場合の例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、アクリロニトリル繊維、フェノール樹脂からなる繊維などの、各種合成樹脂繊維からなる編地等の布を焼成することによっても、一方の面側に突起状部を有する炭素繊維布を形成することができる。
上記炭素繊維布からなる拡散層24b、26bの、突起状部24c、26cが形成された側とは反対側の面(電解質膜22と対向する側)に触媒層24a、26aを形成する。
この触媒層24a、26aは、例えば炭素繊維布に直接触媒金属を担持させるようにして形成することができる。
触媒金属としては、白金、白金合金、白金ルテニウム、金、パラジウムなどが好適である。
この触媒金属の担持方法は通常の工程で行える。
たとえば、白金の場合には、絹焼成体を、硝酸溶液あるいは過酸化水素水中に浸漬して前処理、乾燥をした後、絹焼成体に塩化白金酸溶液を塗布、あるいは絹焼成体を該溶液中に浸漬して絹焼成体に白金を担持させるようにする。
また、これら触媒を担持する前に、絹焼成体表面を賦活処理し、表面に凹凸を形成して、表面積を増大させるようにすると好適である。
なお、賦活処理は、例えば高温の水蒸気に上記絹焼成体を晒すことによって、絹焼成体表面に微小なホール(直径0.1nm〜数十nm)を多数形成するなどして行える。
上記のようにして、絹焼成体に触媒金属が担持されたものをそのまま電極材24a、26aとして用いることができる。
炭素繊維布が、布状の絹素材を焼成した絹焼成体である場合は、前記のように、繊維が寄り集まった単糸あるいは撚糸同士の間、あるいは不織布の繊維間には適宜な隙間があることから、燃料やガスの浸透性、拡散性に優れるので、発電効率が向上する。また、絹焼成体に形成された触媒層と燃料やガスの接触効率がよくなり、触媒機能が好適に発揮され、安定した起電力が生起されるのである。
あるいは、触媒層24a、26aは、従来と同じように、カーボン粉末に白金や白金ルテニウムの触媒金属を担持し、この触媒金属を担持したカーボン粉末をナフィオン溶液等の溶媒に混合してペースト状に形成し、このペーストを炭素繊維布の表面(片面)に塗布し、次いで加温して溶媒を揮散させることによって形成するようにしてもよい。
あるいは、カーボン粉末でなく、例えばVGCF(登録商標)等のカーボンナノファイバーに白金や白金ルテニウムの触媒金属を担持し、この触媒金属を担持したカーボンナノファイバーをナフィオン溶液等の溶媒に混合してペースト状に形成し、このペーストをシート状をなす絹焼成体の表面(片面)に塗布し、次いで加温して溶媒を揮散させることによって触媒層を形成するようにしてもよい。
ところで、触媒金属は、その担体(炭素繊維)および電解質膜22の双方に接触している必要がある。また、両者に高密度で接触するのが発電効率がよくなる。
したがって、担体も高密度の素材、例えば、炭素ナノファイバー層を担体とすることによって、触媒金属を密に担持させることができる。
炭素ナノファイバー層は、例えば、アクリロニトリル樹脂、フェノール樹脂等の樹脂、あるいは絹(シルク)溶液をエレクトロスピニングによって太さがナノレベルの極細繊維に紡糸し、この繊維で形成した布(織布、編地、不織布)を不活性ガス雰囲気中で焼成して形成する。
この炭素ナノファイバー層は、極細炭素繊維で形成されるので、この炭素ナノファイバー層に、上記と同様にして直接触媒金属を担持させたり、あるいは、例えばVGCF(登録商標)等のカーボンナノファイバーに白金や白金ルテニウムの触媒金属を担持し、この触媒金属を担持したカーボンナノファイバーをナフィオン溶液等の溶媒に混合してペースト状に形成し、このペーストをシート状をなす炭素ナノファイバー層に塗布することによって、密な担体上に、触媒金属を密に担持させた触媒層24a、26aを形成することができる。
このような、触媒金属が密に担持された触媒層24a、26aに形成することで、触媒効率を高めることができ、燃料電池の出力を向上させることができる。
なお、上記では、炭素ナノファイバー層により触媒層24a、26aを形成したが、この炭素ナノファイバー層により、上記の、突起状部24c、26cを有する炭素繊維布を形成し、この炭素繊維布を拡散層24b、26bとして用いるようにすることもできる。この場合も、突起状部24c、26cは極細繊維による編地を焼成することで形成できる。
図5に示す燃料電池のセル20を作成した。
カソード層24側の拡散層24bに、図2に示す、絹の編地を焼成したものを用いた。拡散層24bの畝状の突起状部24cは、流路30と直交する方向に延びるように配置した。アノード層26側の拡散層24bは、通常のカーボンペーパーを用いた。
その他、燃料電池(ダイレクトメタノール燃料電池)の構成、および測定条件は下記のとおりである。
電解質膜 :ナフィオン117
アノード側触媒:PtRu/C(Pt29.6wt%、Ru22.9wt%)
触媒ロード量 :Pt0.56mg/cm2、Ru0.44mg/ cm2
カソード側触媒:Pt/C(Pt46.3wt%)
触媒ロード量 :Pt1.0 mg/cm2
セル温度 :60℃
供給速度 :空気 0.5l/min
メタノール水溶液(1.5M) 2.8 l/min
上記の条件で電池特性を測定した結果を図6中の(a)に示す。
また、比較例として、図5において、カソード層24の拡散層24bも通常のカーボンペーパーを用いたダイレクトメタノール燃料電池を作成し、上記と同様の条件で
電池特性を測定した結果を図6中の(b)に示す。
図6中の(a)曲線で明らかなように、実施例の場合、電流密度―セル電圧曲線はほぼ直線的に推移し、拡散渦電圧の発生によるセル電圧の降下は認められず、閉回路電流密度および出力密度は、それぞれ507mA/cm2、70.0mW/cm2に達した。
これに対し、比較例の場合、図6中の曲線(b)から明らかなように、電流密度が200mA/cm2付近から拡散渦電圧の発生によるセル電圧の降下が始まり、閉回路電流密度および出力密度は、それぞれ374mA/cm2、63.8mW/cm2に留まった。
燃料電池のセル構造を示す模式的な説明図である。 図2は、絹の編地を焼成して得た炭素繊維布の電子顕微鏡写真である。 従来のカーボンペーパーからなる拡散層の表面の電子顕微鏡写真である。 絹繊維を2000℃で焼成した場合の、FE―SEM写真図である。 絹編地を焼成して形成した炭素繊維布をカソード側の拡散層に用いた燃料電池のセルの実施例を示す模式的な説明図である。 図5の燃料電池、および比較例の燃料電池の電池特性を示すグラフである。 従来の燃料電池のセル構造を示す模式的な説明図である。
符号の説明
20 燃料電池のセル
22 電解質膜
24 カソード層
24a 触媒層
24b 拡散層
24c 突起状部
26 アノード層
26a 触媒層
26b 拡散層
26c 突起状部
28 セパレータ
30、32 流路

Claims (14)

  1. 電解質膜の一方の面にカソード層が形成され、他方の面にアノード層が形成されたセルを有し、供給されるメタン等の燃料と酸素等の酸化剤との間で、前記電解質膜を介して酸化還元反応が生起されて起電力が生じる燃料電池において、
    前記カソード層とアノード層の少なくとも一方に、燃料もしくは酸化剤が供給される側の面に外方に突出する突起状部を有する炭素繊維布からなる拡散層を含むことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記突起状部が畝状に突出する突起状部であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記畝状の突起状部が、供給される燃料もしくは酸化剤の流れる方向と交差する方向に延びる畝状をなすことを特徴とする請求項2記載の燃料電池。
  4. 前記拡散層の前記電解質膜側に炭化ナノファイバー層が形成され、該炭化ナノファイバー層と前記電解質膜との間に触媒層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の燃料電池。
  5. 前記拡散層の前記電解質膜側の面に触媒層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の燃料電池。
  6. 前記拡散層が、布状をなす絹素材を焼成して形成されたものであることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の燃料電池。
  7. 前記拡散層が、炭化ナノファイバー層からなることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の燃料電池。
  8. 前記燃料がメタノールがであり、該メタノールが供給されるアノード側に前記炭素繊維布からなる拡散層が形成されていることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載の燃料電池。
  9. 一方の面の側に外方に突出する突起状部を有する炭素繊維布からなることを特徴とする燃料電池用電極材。
  10. 前記突起状部が畝状をなすことを特徴とする請求項9記載の燃料電池用電極材。
  11. 前記炭素繊維布の他方の面側に炭化ナノファイバー層が形成されていることを特徴とする請求項9または10記載の燃料電池用電極材。
  12. 前記炭素繊維布の他方の面に触媒層が形成されていることを特徴とする請求項9または10記載の燃料電池用電極材。
  13. 前記炭素繊維布が、布状をなす絹素材が焼成されて形成されたものであることを特徴とする請求項9〜12いずれか1項記載の燃料電池用電極材。
  14. 前記炭素繊維布が炭化ナノファイバーからなることを特徴とする請求項9〜12いずれか1項記載の燃料電池用電極材。
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