JP2006274933A - 往復動圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 クランクケース内で冷却ファンによる冷却風を流通させ、クランクケース内の軸受等を効率よく冷却して寿命等を向上する。
【解決手段】 クランク軸3の両端を支持する主軸受4,5が取付けられるクランクケース2の前壁面2A,後壁面2Bには、外気を冷却風として流通させる通気開口26,27を設ける構成とした。従って、クランクケース2内には、冷却ファン28が発生した冷却風を通気開口26,27を介して流入、流出させることができる。これにより、クランクケース2内の主軸受4,5等を冷却風により冷却することができる。また、冷却風ガイド29を設けることにより、冷却風を各気筒6,11,16,21に向けて供給することができ、圧縮熱、摩擦熱等により温度上昇するシリンダ7,12,17,22等を冷却することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 クランク軸3の両端を支持する主軸受4,5が取付けられるクランクケース2の前壁面2A,後壁面2Bには、外気を冷却風として流通させる通気開口26,27を設ける構成とした。従って、クランクケース2内には、冷却ファン28が発生した冷却風を通気開口26,27を介して流入、流出させることができる。これにより、クランクケース2内の主軸受4,5等を冷却風により冷却することができる。また、冷却風ガイド29を設けることにより、冷却風を各気筒6,11,16,21に向けて供給することができ、圧縮熱、摩擦熱等により温度上昇するシリンダ7,12,17,22等を冷却することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば空気、冷媒等を圧縮するのに用いて好適な往復動圧縮機に関する。
一般に、往復動圧縮機は、内部が中空となったクランクケースと、該クランクケース内に配置され両端が軸受を用いて該クランクケースの壁面に支持されたクランク軸と、該クランク軸の突出端に取付けられた冷却ファンと、前記クランクケースに設けられた複数個のシリンダと、該各シリンダ内にそれぞれ往復動可能に挿嵌され、前記クランク軸に連接棒を介して連結された複数個のピストンとにより大略構成されている。
そして、往復動圧縮機は、電動モータによってクランク軸を回転駆動することにより、シリンダ内でピストンを往復動させ、吸い込んだ空気を圧縮して外部のエアタンク等に貯留する。この圧縮運転時には、クランク軸と一緒に冷却ファンが回転し、クランクケース、シリンダ等に冷却風を供給し、これらを周囲から冷却する。また、クランクケース内には、クランク軸、連接棒を回転可能に支持する各軸受が設けられているが、該各軸受には冷却風が当たらないから、クランクケースを周囲から冷却しただけでは十分に冷却することができない。
そこで、クランクケース内の軸受を冷却する構成を備えた往復動圧縮機について説明する。この往復動圧縮機は、クランクケースに通気孔を形成し、該通気孔にサイレンサからなる呼吸栓を取付ける構成としている。この圧縮機は、シリンダ内でピストンが往復動したときに生じるクランクケース内の容積(圧力)の変動を利用し、呼吸栓を介してクランクケース内に外気を流入、流出させることにより、この外気を冷却風として軸受を冷却するものである(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上述した従来技術による往復動圧縮機は、ピストンの往復動によるクランクケース内の容積(圧力)変動を利用して、該クランクケース内に冷却風を流入、流出させて内部の軸受を冷却している。
しかし、複数個のピストンが設けられた多気筒型の往復動圧縮機では、複数個のピストンが異なる位相で往復動している。このため、例えば2個のピストンがほぼ180°の位相差をもって往復動する往復動圧縮機、例えば水平対向型圧縮機等では、ピストンが往復動してもクランクケース内の容積が変動しないから、外部の空気を冷却風として呼吸することができない。従って、特許文献1による軸受の冷却方法では、クランクケース内に配設された軸受を冷却することができず、軸受の寿命が短くなるという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、クランクケース内で冷却ファンによる冷却風を流通させることにより、クランクケース内の軸受等を効率よく冷却して寿命や信頼性を向上できるようにした往復動圧縮機を提供することにある。
本発明による往復動圧縮機は、内部が中空となったクランクケースと、該クランクケース内に配置され両端が軸受を用いて該クランクケースの壁面に支持されたクランク軸と、該クランク軸の両端のうち少なくとも一方の軸端側に位置して該クランク軸に取付けられた冷却ファンと、前記クランクケースに設けられた複数個のシリンダと、該各シリンダ内にそれぞれ往復動可能に挿嵌され前記クランク軸に連接棒を介して連結された複数個のピストンとを備え、該ピストンの往復動による前記クランクケース内の容積変動が生じないように構成してなる。
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記クランクケースの外形を構成する壁面のうち前記軸受が取付けられる2つの壁面には、前記冷却ファンの駆動により前記クランクケース内で外気を流通させる通気開口を設ける構成としたことにある。
請求項2の発明によると、前記通気開口は、前記軸受の外周近傍に位置して該軸受を取囲むように形成したことにある。
請求項3の発明によると、前記シリンダに向けて冷却風を案内するための冷却風ガイドを、前記冷却ファンを取囲んで設ける構成としたことにある。
請求項4の発明によると、前記各シリンダは、前記クランクケースを挟んで対向する水平対向位置に配設する構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、クランクケースの外形を構成する壁面のうち、クランク軸の両端を支持する軸受が取付けられる2つの壁面には、外気を流通させる通気開口を設けているから、冷却ファンを駆動することにより発生する冷却風を、各通気開口を通してクランクケース内で流通させることができる。これにより、クランクケース内に設けられた軸受等を冷却することができる。特に、通気開口は、軸受が取付けられたクランクケースの壁面に設けているから、最も冷却が必要な各軸受を冷却風により効果的に冷却することができ、寿命や信頼性を向上することができる。
請求項2の発明によれば、軸受の外周近傍に位置して該軸受を取囲むように通気開口を形成しているから、各通気開口は、軸受のすぐ近傍で冷却風を流通させることができ、軸受を外周側から積極的に冷却することができる。
請求項3の発明によれば、冷却ファンを取囲む位置には、冷却風をシリンダに向けて案内する冷却風ガイドを設けているから、冷却ファンが発生した冷却風を効率よくシリンダに向けて供給することができる。これにより、圧縮熱、摩擦熱等により温度上昇するシリンダ、ピストン等を効果的に冷却することができる。
請求項4の発明によれば、各シリンダがクランクケースを挟んで対向する水平対向位置に配設された水平対向型圧縮機に適用することができる。
以下、本発明の実施の形態による往復動圧縮機として水平対向4気筒型の空気圧縮機を例に挙げ、図1ないし図5に従って詳細に説明する。
1は往復動圧縮機としての水平対向4気筒型の空気圧縮機を示している。この空気圧縮機1は、後述する左側の気筒6,16と右側の気筒11,21とがクランクケース2を挟んで水平方向で対向する水平対向位置に配置されている。
2は空気圧縮機1のクランクケースで、該クランクケース2は、図1ないし図3に示す如く、例えば中空な直方体状の金属ケースとして形成されている。即ち、クランクケース2は、後述するクランク軸3の軸方向で対面するように前,後方向(長さ方向)に離間して配設された前,後の壁面2A,2Bと、クランク軸3を上,下から挟むように該各壁面2A,2B間に亘って設けられた上,下の壁面2C,2Dと、クランク軸3を左,右から挟むように該各壁面2A,2B間に亘って設けられた左,右の壁面2E,2Fとによって外形が構成されている。
ここで、前壁面2Aの内側には、ほぼ中心部に位置して有底状の軸受ボス部2Gが設けられ、後壁面2Bには、軸受ボス部2Gと同軸となる位置を貫通するように軸受ボス部2Hが設けられている。また、左,右の壁面2E,2Fには、後述の連結棒10,15,20,25が揺動可能に挿通される挿通穴2Jが前,後方向に間隔をもって2箇所ずつ設けられている。
3はクランクケース2に回転可能に取付けられたクランク軸で、該クランク軸3は、その軸方向の両側がクランクケース2の前壁面2A,後壁面2Bに後述の主軸受4,5を介して支持されている。これにより、クランク軸3は、軸線O1−O1を中心として回転可能となっている。また、クランク軸3の軸方向中間部には、回転中心となる軸線O1−O1から所定の寸法だけ径方向に離間するように、例えば2箇所の偏心軸部3A,3Bが設けられ、これらの偏心軸部3A,3Bは、軸線O1−O1に対して互いに直径方向の反対側に偏心している。
また、クランク軸3の一方の端部は、クランクケース2の後壁面2Bから外部に突出して突出端3Cとなっている。この突出端3Cには、後述の冷却ファン28が取付けられ、さらにその先にはプーリ(図示せず)が取付けられている。そして、クランク軸3は、例えばモータ等の駆動源(図示せず)にプーリ等を介して接続される。
4はクランクケース2の前壁面2Aに位置して軸受ボス部2Gに挿嵌された前側の主軸受、5はクランクケース2の後壁面2Bに位置して軸受ボス部2Hに挿嵌された後側の主軸受を示している。これらの主軸受4,5は、クランクケース2内にクランク軸3を回転可能に支持するもので、例えば玉軸受等として形成されている。
次に、空気の圧縮動作を行う圧縮部を構成する4個の気筒6,11,16,21について説明する。4個の気筒6,11,16,21のうち、前側に位置する左前気筒6と右前気筒11が対をなし、ほぼ180°の開き角度をもって水平方向に対抗し、後側に位置する左後気筒16と右後気筒21が対をなし、ほぼ180°の開き角度をもって水平方向に対抗している。
まず、6はクランクケース2の左壁面2Eの前側寄りに設けられた左前の気筒を示している。この気筒6は、吸込んだ空気を圧縮して吐出するもので、後述するシリンダ7、ピストン8、連接棒10等により大略構成されている。
7は左前気筒6を構成する左前のシリンダで、該シリンダ7は、左前の挿通穴2Jに対応するようにクランクケース2の左壁面2Eに立設されている。
8はシリンダ7内に往復動可能に挿嵌されたピストンで、該ピストン8は、後述の連接棒10を介してクランク軸3に連結され、該クランク軸3が回転駆動することによりシリンダ7内で往復動する。
9はシリンダ7の先端側に設けられたシリンダヘッドで、該シリンダヘッド9には、吸込口9Aと吐出口9Bとが形成されている。また、シリンダヘッド9には、外気を吸入するときに開弁する吸込弁9Cと圧縮空気を吐出するときに開弁する吐出弁9Dとが設けられている。
10はクランク軸3とピストン8とを連結する連接棒で、該連接棒10は、クランク軸3の回転をピストン8の往復動に変換するものである。ここで、連接棒10の基端側に位置する大端部10Aは、例えば玉軸受等からなる大端部軸受10Cを介して偏心軸部3Aに回転可能に取付けられている。また、連接棒10の先端側に位置する小端部10Bは、例えばスリーブ軸受等からなる小端部軸受10D、ピストンピン10Eを介してピストン8に揺動可能に取付けられている。
そして、左前気筒6は、クランク軸3が回転駆動してピストン8が吸込行程になると、シリンダヘッド9の吸込弁9Cが開弁することにより、吸込口9Aを介して外気をシリンダ7内に吸込む。また、圧縮行程では、吸込弁9Cが閉弁してシリンダ7内の空気を圧縮しつつ、上死点の近傍で吐出弁9Dを開弁させることにより、シリンダ7内の圧縮空気を吐出口9Bを介して外部のエアタンク(図示せず)等に向けて吐出する。
次に、11は左前の気筒6と対向するようにクランクケース2の右壁面2Fの前側寄りに設けられた右前の気筒を示している。この気筒11は、左前の気筒6とほぼ同様に、シリンダ12、ピストン13、シリンダヘッド14、連接棒15等により大略構成されている。ここで、右前の気筒11は、左前の気筒6とほぼ同様の構成となっていることから、詳細な構成については気筒6に対応する符号を付して説明を省略するものとする。
また、16は左前の気筒6の後側に位置するようにクランクケース2の左壁面2Eの後側寄りに設けられた左後の気筒を示している。この気筒16は、左前の気筒6とほぼ同様に、シリンダ17、ピストン18、シリンダヘッド19、連接棒20等により大略構成されている。ここで、左後の気筒16は、左前の気筒6とほぼ同様の構成となっていることから、詳細な構成については気筒6に対応する符号を付して説明を省略するものとする。
さらに、21は左後の気筒16と対向するようにクランクケース2の右壁面2Fの後側寄りに設けられた右後の気筒を示している。この気筒21は、左前の気筒6とほぼ同様に、シリンダ22、ピストン23、シリンダヘッド24、連接棒25等により大略構成されている。ここで、右後の気筒21は、左前の気筒6とほぼ同様の構成となっていることから、詳細な構成については気筒6に対応する符号を付して説明を省略するものとする。
そして、これら4個の気筒6,11,16,21は、クランク軸3が回転することにより、対をなす左前の気筒6のピストン8と右前の気筒11のピストン13とが180°の位相差をもって往復動する。一方、左後の気筒16のピストン18と右後の気筒21のピストン23とが180°の位相差をもって往復動する。このときに、前側の気筒6,11と後側の気筒16,21とは、逆位相で往復動を行うことにより、空気圧縮機1は、各ピストン8,13,18,23の往復動等により生じる慣性力(慣性モーメント)をバランス良く打消すことができ、振動、騒音等を低減することができる。
また、水平対向位置に配置された気筒6と気筒11、気筒16と気筒21では、対応するピストン8,13,18,23が逆位相で往復動しているから、クランクケース2内の容積は生じない、または生じ難くい構成となっている。ここで、クランクケース2内の容積とは、図2、図3に示すように、クランクケース2内の空間S1とピストン8,13,18,23で画成されたシリンダ7,12,17,22内の空間のうちクランクケース2内に連通する空間S2とを合算した空間をいう。
次に、後述の冷却ファン28を駆動してクランクケース2内に外気を冷却風として流通させることにより、クランクケース2内に配設された主軸受4,5等を冷却する構成について説明する。
26はクランクケース2の前壁面2Aに設けられた上流側の通気開口で、該通気開口26は、後述の冷却ファン28が回転駆動したときに、外気を前壁面2Aを通過させることにより冷却風としてクランクケース2内に流入するものである。また、通気開口26は、図4に示す如く、主軸受4を取囲むように円形に列設された複数個の円弧状スリット26Aにより構成されている。さらに、通気開口26は、主軸受4の外周近傍に位置するように、各円弧状スリット26Aの内周側が軸受ボス部2Gの外周側に達する位置まで接近している。これにより、通気開口26は、各円弧状スリット26Aを流通する外気によって主軸受4を外周側から効果的に冷却することができる。
27はクランクケース2の後壁面2Bに設けられた下流側の通気開口で(図2参照)、該通気開口27は、冷却ファン28が回転駆動したときに、クランクケース2内を流通した冷却風を後壁面2Bを通過させて流出するものである。また、通気開口27は、上流側の通気開口26とほぼ同様に、主軸受5を取囲むように円形に列設された複数個の円弧状スリット27Aからなり、該各円弧状スリット27Aは、その内周側が軸受ボス部2Hの外周側に達する位置まで接近している。これにより、通気開口27は、各円弧状スリット27Aを流通する冷却風によって主軸受5を外周側から効果的に冷却することができる。
ここで、上流側の通気開口26と下流側の通気開口27とは、クランク軸3の軸方向で対面するクランクケース2の前壁面2Aと後壁面2Bに設けているから、上流側の通気開口26からクランクケース2に流入した外気を冷却風として、下流側の通気開口27に向けてクランクケース2の長さ方向に効率よく流通させることができる。これにより、各通気開口26,27は、クランクケース2内に配設されて冷却が困難な主軸受4,5、連接棒10,15,20,25の大端部軸受10C,15C,20C,25C等に冷却風を供給して効果的に冷却することができる。
一方、28はクランク軸3の突出端3Cに取付けられた冷却ファンを示している。この冷却ファン28は、図2中の矢示のように、クランクケース2側から空気を吸込んで、径方向外側に吐出するシロッコファン等の遠心ファンとして形成されている。そして、冷却ファン28は、クランクケース2側から空気を吸込むことにより、各通気開口26,27を通してクランクケース2内で強制的に外気を冷却風として流通させることができる。しかも、冷却ファン28が径方向外側に吐出した冷却風は、後述の冷却風ガイド29を介して各気筒6,11,16,21に供給することができる。
29は冷却ファン28を取囲むようにクランクケース2の後側に配設された冷却風ガイドを示している。この冷却風ガイド29は、冷却ファン28が吐出した冷却風を各気筒6,11,16,21に向けて供給するものである。即ち、冷却風ガイド29は、図2、図5等に示す如く、冷却ファン28を覆うように設けられたファンケース29Aと、該ファンケース29Aからクランクケース2側に延び、下流側の通気開口27から流出した冷却風を冷却ファン28に導く流入側ガイド筒29Bと、前記ファンケース29Aから左,右方向に延び、その先端側が各気筒6,11,16,21に向け前側に屈曲して開口した左,右の流出側ガイド筒29C,29Dとにより大略構成されている。
そして、冷却ファン28とこれを取囲む冷却風ガイド29は、該冷却ファン28を回転駆動したときに、流入側ガイド筒29Bを介して下流側の通気開口27から冷却風を積極的に吸出すことができ、上流側の通気開口26からクランクケース2内に外気を冷却風として強制的に流入させることができる。また、冷却ファン28が吐出した冷却風は、左,右の流出側ガイド筒29C,29Dから各気筒6,11,16,21に向けて案内することができ、冷却ファン28が発生した冷却風を効率よく各気筒6,11,16,21のシリンダ7,12,17,22等に向けて供給することができる。
本実施の形態による空気圧縮機1は上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
まず、モータ等の駆動源によりクランク軸3を回転駆動すると、各気筒6,11,16,21のうち、例えば気筒6では、クランク軸3の回転を連接棒10によってピストン8の往復動に変換し、該ピストン8をシリンダ7内でそれぞれ往復動させる。
これにより、ピストン8の吸込行程では、吸込弁9Cが開弁することにより、外気をシリンダ7内に吸込む。また、圧縮行程では、吸込弁9Cが閉弁してシリンダ7内の空気を圧縮しつつ、上死点の近傍で吐出弁9Dが開弁することにより、シリンダ7内の圧縮空気を外部のエアタンク(図示せず)等に向けて吐出する。この動作は、他の気筒11,16,21でも同様となるので、その説明を省略するものとする。
一方、クランク軸3を回転駆動したときには、その突出端3Cに取付けられた冷却ファン28が回転駆動され、図2中の矢示のように冷却風を流通させる。即ち、冷却ファン28が回転駆動されると、該冷却ファン28は冷却風ガイド29の流入側ガイド筒29B側から空気を吸込むから、流入側ガイド筒29Bには、下流側の通気開口27からクランクケース2内の冷却風が吸出される。これにより、上流側の通気開口26からクランクケース2内に外気を冷却風として強制的に流入させることができる。従って、クランクケース2内に配設された主軸受4,5、連接棒10,15,20,25の大端部軸受10C,15C,20C,25C等を冷却することができる。
また、冷却ファン28が吐出した冷却風は、左,右の流出側ガイド筒29C,29Dから各気筒6,11,16,21に向けて案内することができる。これにより、冷却ファン28が発生した冷却風を効率よく各気筒6,11,16,21のシリンダ7,12,17,22等に向けて供給することができ、圧縮熱、摩擦熱等により温度上昇するシリンダ7,12,17,22、ピストン8,13,18,23等を冷却することができる。
かくして、本実施の形態によれば、クランク軸3の両端を支持する主軸受4,5が取付けられるクランクケース2の前壁面2A,後壁面2Bには、外気を冷却風として流通させる通気開口26,27を設ける構成としている。従って、各通気開口26,27は、冷却ファン28により発生した冷却風をクランクケース2内に流入、流出させることができる。これにより、クランクケース2内の主軸受4,5等を冷却風により冷却することができる。
この結果、クランクケース2内の容積が変動しない水平対向型の空気圧縮機1の場合でも、各通気開口26,27を介してクランクケース2内の主軸受4,5、各大端部軸受10C,15C,20C,25C等を効率よく冷却することができるから、これらの寿命や信頼性を向上することができる。
しかも、各通気開口26,27は、主軸受4,5の外周近傍に位置するように、軸受ボス部2G,2Hの外周側に接近して設けているから、通気開口26,27で冷却風を流通させることにより、最も冷却が必要な主軸受4,5を外周側から積極的に冷却することができる。
また、クランク軸3の突出端3Cに冷却ファン28を設けているから、該冷却ファン28を回転駆動したときには、外気を通気開口26,27を通してクランクケース2内で強制的に流通させることができ、主軸受4,5等の冷却効率をより一層向上することができる。
さらに、冷却ファン28による冷却風を各気筒6,11,16,21に向けて案内する冷却風ガイド29を設けているから、冷却風を効率よく各気筒6,11,16,21に向けて供給することができる。この結果、圧縮熱、摩擦熱等により温度上昇するシリンダ7,12,17,22、ピストン8,13,18,23等を効果的に冷却することができる。
なお、実施の形態では、クランク軸3の突出端3Cにシロッコファン等の遠心ファンからなる冷却ファン28を設けることにより、クランクケース2の前側の通気開口26から後側の通気開口27に向け冷却風が流通するように構成している。また、冷却ファン28が発生する冷却風を各気筒6,11,16,21に向けて供給する冷却風ガイド29を設ける構成としている。
しかし、本発明はこれに限らず、例えば図6に示す変形例のように、クランク軸3の突出端3Cに軸流ファンからなる冷却ファン31を設ける構成としてもよい。この冷却ファン31は、クランクケース2、各気筒6,11,16,21に向けて冷却風を発生するもので、図6中の矢示のように、通気開口27から通気開口26に向けクランクケース2内で冷却風が流通させることができ、また、各気筒6,11,16,21に向けて冷却風を供給することができる。この構成では、冷却風ガイド29を省略することができる。さらに、冷却ファン31は、外周側のプーリ溝31Aによってプーリを兼ねることができる。
一方、実施の形態では、クランク軸3の一方の端部をクランクケース2から外部に突出した突出端3Cとし、この突出端3Cにのみ冷却ファン28を取付けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばクランク軸の両方の端部をクランクケースから外部に突出させ、2つの突出端にクランクケースを挟むようにそれぞれ冷却ファンを取付ける構成としてもよい。この場合には、一方の冷却ファンをクランクケースに冷却風を吸込む吸込ファンとし、他方の冷却ファンをクランクケースから冷却風を吐出させる吐出ファンとして用いればよい。
また、実施の形態では、各通気開口26,27は、円形に列設された複数個の円弧状スリット26A,27Aにより構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、通気開口を円形、四角形等の他の形状の開口として形成してもよい。
また、実施の形態では、各気筒6,11,16,21を構成するピストン8,13,18,23と連接棒10,15,20,25は、別部品として構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、ピストンと連接棒とが一体に形成されたり、これらが固定的に連結された揺動型のピストン(ロッキングピストン)を有する圧縮機に適用してもよい。
また、実施の形態では、往復動圧縮機として水平対向4気筒型の空気圧縮機1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば2気筒、6気筒等の水平対向型圧縮機に適用してもよい。また、各シリンダがクランク軸の直径方向一側に直列に並んだ直列型の圧縮機、各シリンダがクランク軸を挟んでV字型に配置されたV型の圧縮機、または3個の気筒を120゜間隔で配設することによりクランクケース内の容積変動をほとんど生じない構成となった圧縮機等に適用してもよい。さらに、冷媒等を含めて空気以外の気体を圧縮する各種の圧縮機にも適用できるものである。
1 空気圧縮機
2 クランクケース
2A 前壁面
2B 後壁面
2C 上壁面
2D 下壁面
2E 左壁面
2F 右壁面
3 クランク軸
4,5 主軸受
6,11,16,21 気筒
7,12,17,22 シリンダ
8,13,18,23 ピストン
10,15,20,25 連接棒
26,27 通気開口
26A,27A 円弧状スリット
28,31 冷却ファン
29 冷却風ガイド
S1,S2 空間(クランクケース内の容積)
2 クランクケース
2A 前壁面
2B 後壁面
2C 上壁面
2D 下壁面
2E 左壁面
2F 右壁面
3 クランク軸
4,5 主軸受
6,11,16,21 気筒
7,12,17,22 シリンダ
8,13,18,23 ピストン
10,15,20,25 連接棒
26,27 通気開口
26A,27A 円弧状スリット
28,31 冷却ファン
29 冷却風ガイド
S1,S2 空間(クランクケース内の容積)
Claims (4)
- 内部が中空となったクランクケースと、該クランクケース内に配置され両端が軸受を用いて該クランクケースの壁面に支持されたクランク軸と、該クランク軸の両端のうち少なくとも一方の軸端側に位置して該クランク軸に取付けられた冷却ファンと、前記クランクケースに設けられた複数個のシリンダと、該各シリンダ内にそれぞれ往復動可能に挿嵌され前記クランク軸に連接棒を介して連結された複数個のピストンとを備え、該ピストンの往復動による前記クランクケース内の容積変動が生じないように構成してなる往復動圧縮機において、
前記クランクケースの外形を構成する壁面のうち前記軸受が取付けられる2つの壁面には、前記冷却ファンの駆動により前記クランクケース内で外気を流通させる通気開口を設ける構成としたことを特徴とする往復動圧縮機。 - 前記通気開口は、前記軸受の外周近傍に位置して該軸受を取囲むように形成してなる請求項1に記載の往復動圧縮機。
- 前記シリンダに向けて冷却風を案内するための冷却風ガイドを、前記冷却ファンを取囲んで設ける構成としてなる請求項1または2に記載の往復動圧縮機。
- 前記各シリンダは、前記クランクケースを挟んで対向する水平対向位置に配設する構成としてなる請求項1,2または3に記載の往復動圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005095385A JP2006274933A (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | 往復動圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005095385A JP2006274933A (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | 往復動圧縮機 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2006274933A true JP2006274933A (ja) | 2006-10-12 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2005
- 2005-03-29 JP JP2005095385A patent/JP2006274933A/ja active Pending
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