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JP2006269807A - 半導体発光ダイオード - Google Patents

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JP2006269807A
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Kazushi Nakano
一志 中野
Tomokimi Hino
智公 日野
Takahiko Kawasaki
孝彦 河崎
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Abstract

【課題】 光の取り出し効率を高めることができる半導体発光ダイオードを提供する。
【解決手段】 半導体層10の第1クラッド層11の側には、第1領域10Aに第1電極20を設けると共に、それ以外の第2領域10Bに高反射膜30を設ける。半導体層10の第2クラッド層13の側には、第1領域10Aに対向する第3領域10Cと、それ以外の第4領域10Dとを設け、第4領域10D内には第2電極40を設けると共に、第3領域10Cに対向するように半導体層10の一部が削除された凹部50を設ける。電流は凹部50の周辺を流れ、高反射膜30の上部で発光が生じ、その光は高反射膜30で効率よく反射させて外部に取り出される。凹部50は、活性層12まで、あるいは、第1クラッド層11の厚み方向一部まで削除して設けてもよい。更に、凹部50の底面に反射膜を設け、凹部50の側面から出射される光を反射させて外部に取り出すようにしてもよい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体層を間に挟んで第1電極および第2電極を設けた半導体発光ダイオードに関する。
半導体発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)の高効率化にともない、図9に示したような薄膜型の構造が作製されている。この半導体発光ダイオードは、例えば、第1クラッド層111、活性層112および第2クラッド層113を順に積層した半導体層110を有し、半導体層110の下面には第1電極120および高反射膜130が設けられ、上面には第2電極140が設けられている。このような薄膜型の半導体発光ダイオードは、例えば、GaAs等よりなる成膜用基板(図示せず)上に半導体層110、高反射膜130および第1電極120を形成し、エッチングなどにより成膜用基板を除去したのち第2電極140を設けることにより製造されたものであり、これにより成膜用基板による光の吸収をなくしている。
高反射膜130としては、いわゆるODR(Omni Directional Reflector)構造が考案されている(例えば、非特許文献1参照。)。これは、SiO2 などよりなる誘電体膜131と、銀(Ag)などよりなる金属膜132とを半導体層110側から順に積層し、且つ誘電体膜131の光学的厚みを波長の4分の1としたものである。
T.ゲスマン(Gessmann)、外1名,「ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス(the Journal of Applied Physics)」、(米国)、2004年、第95巻、第5号、p.2203−2216
しかしながら、ODR構造の高反射膜130を採用する場合には、誘電体膜131に開口130Aを設け、この開口130Aで第1電極120を直接半導体層110に接するようにする必要がある。また、第2電極140は、光の取り出し効率を高めるため、第1電極120と重ならない位置に部分的に形成する。ここで、第1クラッド層111がp型、第2クラッド層113がn型である場合、p型の第1クラッド層111の抵抗率が高いので、図9の細点線の矢印で示したように、第1電極120の直上で活性層112を横切るような電流パスとなる。そのため、活性層112における発光は、図9の太点線の矢印で示したように、主に第1電極120の上部で生じる。第1電極120は金属なので、ある程度の反射率は保たれるものの、製造工程においてコンタクト性を良くするために熱処理を施し、半導体層110と合金化することにより、その反射率は低下してしまっている。このため、せっかく高反射膜130を形成したにもかかわらず、反射率の劣る第1電極120付近で主に発光するので、第1電極120で反射されてから取り出される光の損失が大きくなってしまい、高反射膜130が有効に活用されていないという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、光の取り出し効率を高めることができる半導体発光ダイオードを提供することにある。
本発明による半導体発光ダイオードは、第1クラッド層,活性層および第2クラッド層を順に積層した半導体層を備えた半導体発光ダイオードであって、半導体層の第1クラッド層の側には、第1領域と、それ以外の第2領域とがあり、第1領域には第1電極が設けられると共に、第2領域内には高反射膜が設けられており、半導体層の第2クラッド層の側には、第1領域に対向する第3領域と、それ以外の第4領域とがあり、第4領域内には第2電極が設けられると共に、第3領域の少なくとも一部には半導体層の一部を削除した凹部が設けられたものである。
本発明の半導体発光ダイオードによれば、第3領域の少なくとも一部に半導体層の一部を削除した凹部を設けるようにしたので、電流は凹部の周辺を流れることになり、高反射膜の上部で発光を生じさせることができる。よって、発生した光を高反射膜で効率よく反射させて外部に取り出すことができ、光の取り出し効率を高めることができる。
特に、凹部を、第3領域を超えて第4領域にかかるように形成すれば、第1電極の上部で発光する成分をなくすことができ、光の取り出し効率を更に上昇させることができる。
また、凹部の底面の少なくとも一部に反射膜を設けるようにすれば、凹部の側面から出射された光を反射膜で反射させて外部に取り出すことができ、光の取り出し効率を更に向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る半導体発光ダイオードの平面構成を表したものであり、図2はその断面構成を表したものである。この半導体発光ダイオードは、例えばディスプレイに用いられるものであり、第1クラッド層11、活性層12および第2クラッド層13を順に積層した半導体層10を備えた薄膜型のものである。
半導体層10の第1クラッド層11の側には、第1領域10Aと、それ以外の第2領域10Bとがあり、第1領域10Aには第1電極20が設けられると共に、第2領域10Bには高反射膜30が設けられている。半導体層10の第2クラッド層13の側には、第1領域10Aに対向する第3領域10Cと、それ以外の第4領域10Dとがあり、第4領域10D内には第2電極40が設けられると共に、第3領域10Cに対向するように半導体層10の一部が削除された凹部50が設けられている。これにより、この半導体発光ダイオードでは、図2の細点線の矢印で示したように、電流が凹部50の周辺を流れるようになり、図2の太点線の矢印で示したように、高反射膜30の上部で発光を生じさせ、その光を高反射膜30で効率よく反射させて外部に取り出すことができるようになっている。
なお、第2領域10Bは第1領域10A以外の領域全部であり、第4領域10Dは第3領域10C以外の領域全部である。高反射膜30は必ずしも第2領域10Bの全部に形成されている必要はなく、第2領域10Bの一部に形成されていてもよい。第2電極40は、発光領域を広くするため、第4領域10Dの一部に形成されている。
半導体層10の第1クラッド層11は、例えば、積層方向における厚み(以下、単に「厚み」という。)が1μmないし6μm程度であり、p型(Al0.7 Ga0.3 0.5 In0.5 Pまたはp型Al0.5 In0.5 Pにより構成されている。活性層12は例えばGa0.5 In0.5 Pにより構成されている。第2クラッド層13は、例えば、厚みが1μmないし6μm程度であり、n型(Al0.7 Ga0.3 0.5 In0.5 Pまたはn型Al0.5 In0.5 Pにより構成されている。
第1電極20は、例えば直径10μmの円形とされ、半導体層10の下面に二次元配置されている。第1電極20は、例えば、金ゲルマニウム(AuGe)層,ニッケル(Ni)層および金(Au)層を半導体層10側から順に積層した構成を有し、高反射膜30の開口30Aで第1クラッド層11に電気的に接続されている。
高反射膜30は、SiO2 などよりなる誘電体膜31と、アルミニウム(Al)または金などよりなる金属膜32とを半導体層10側から順に積層し、且つ誘電体膜31の光学的厚みを波長の4分の1としたODR構造を有している。
なお、第1電極20および高反射膜30の下面には、金(Au)などよりなる接着層を間にしてGaAsなどよりなる支持基板(図2には図示せず、図4(C)参照。)が配設され、この支持基板の下面には裏面電極(図2には図示せず、図4(C)参照。)が形成されている。この裏面電極は、支持基板および接着層を介して第1電極20に電気的に接続されている。
第2電極40は、例えば桟状に形成されている。第2電極40は、例えば、チタン(Ti)層,白金(Pt)層および金層を半導体層10側から順に積層した構成を有し、第2クラッド層13に電気的に接続されている。
凹部50は、積層方向において、例えば、第2クラッド層13の少なくとも一部まで削除されている。また、凹部50は、第3領域10Cの少なくとも一部に設けられていればよい。第1電極20の上部で発光する成分が減少し、高反射膜30の上部で発光する成分が増加するので、光の取り出し効率を上昇させることができるからである。
更に、凹部50は、第3領域10Cを超えて第4領域10Dにかかるように形成されていることが好ましい。第1電極20の上部で発光する成分をなくすことができ、光の取り出し効率をより上昇させることができるからである。
このように凹部50を第3領域10Cを超えて大きくする場合、凹部50と第1電極20との最短距離Dは5μm以内であることが好ましい。凹部50が大きいほど発光出力の向上の点からは有利であるが、大きすぎると、電流は、抵抗の高いp型の第1クラッド層11内を長距離にわたって流れなければならなくなり、直列抵抗成分が増加して動作電圧の上昇を招くおそれがあるからである。すなわち、本実施の形態では第1電極20が直径10μmの円形であるので、凹部50は最大で直径20μmの円形であることが好ましい。ここで、凹部50と第1電極20との最短距離Dとは、凹部50の底面の端縁と第1電極20の端縁との間の距離をいう。
なお、半導体層10の上には、更に、透明樹脂層(図示せず)が設けられている。この透明樹脂層は、空気(屈折率1)と半導体層10(屈折率約3)との屈折率差を緩和し、全反射を抑制するためのものであり、シリコーン樹脂などの屈折率約1.5程度の材料により構成されている。また、透明樹脂層は、半導体層10を外気から遮断するための保護層としての機能も有している。透明樹脂層は、光の取り出し効率を高めるため、多数の半導体発光ダイオードにより構成されたチップに対して半球状に盛られていることが望ましい。
この半導体発光ダイオードは、例えば次のようにして製造することができる。
まず、例えば、図3(A)に示したように、GaAsよりなる成膜用基板60を用意し、この成膜用基板60の上に、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition ;有機金属化学気相成長)法により、上述した厚みおよび材料よりなる第2クラッド層13、活性層12および第1クラッド層11を順に成膜し、半導体層10を形成する。次いで、同じく図3(A)に示したように、半導体層10の上に、例えば蒸着法により、誘電体層31および金属膜32を順に成膜し、高反射膜30を形成する。
続いて、図3(B)に示したように、高反射膜30に開口30Aを形成し、この開口30Aに上述した材料よりなる第1電極20を形成する。これにより、半導体層10の下面においては、第1領域10Aに第1電極20が設けられ、それ以外の第2領域10Bには高反射膜30が設けられる。
第1電極20を形成したのち、図4(A)に示したように、第1電極20および高反射膜30の下面に、金などよりなる接着層70,80を間にしてGaAsなどよりなる支持基板90を貼り合わせる。その際、例えば、第1電極20および高反射膜30の下面に、最表面に金層を有する多層金属膜よりなる接着層70を形成する一方、支持基板90の一面に金よりなる接着層80を形成し、加熱および加圧することにより接着層70の最表面の金層と接着層80とを貼り合わせる。
第1電極20および高反射膜30の下面に支持基板90を貼り合わせたのち、図4(B)に示したように、成膜用基板60を除去する。その際、成膜用基板60の厚み方向一部を研削(ラッピング)したのち、残部を例えばウェットエッチングにより除去する。なお、第2クラッド層13は四元系材料よりなるので、ウェットエッチングにより成膜用基板60のみを選択的に除去することができる。
成膜用基板60を除去したのち、図5(A)に示したように、第2クラッド層13上に図示しないフォトレジスト層を形成し、このフォトレジスト層をマスクとして例えばRIE(Reactive Ion Etching ;反応性イオンエッチング)法により、第1領域10Aに対向する第3領域10Cにおいて第2クラッド層13の一部を選択的に除去すると共に、積層方向において第2クラッド層13まで削除することにより、凹部50を形成する。その際、アルミニウム組成比の高い層のエッチング選択比が高いエッチャントを使用することにより、第2クラッド層13と活性層12との境界面でエッチングを停止させることができる。なお、このとき、凹部50を、第3領域10Cを越えて第4領域10Dにかかるように形成することが好ましい。
凹部50を設けたのち、図5(B)に示したように、第4領域10D内に上述した材料よりなる第2電極40を形成する。また、支持基板90を裏側から所定の厚みに研削して、上述した材料よりなる裏面電極91を形成する。これにより、図1および図2に示した半導体発光ダイオードが完成する。
この半導体発光ダイオードでは、第1電極20と第2電極40との間に所定の電圧が印加されると、活性層12に電流が注入されて、電子−正孔再結合により発光が起こる。ここでは、第1領域10Aに対向するように第2クラッド層13の厚み方向全部を削除した凹部50が設けられているので、図2の細点線の矢印で示したように、電流は凹部50の周辺を流れる。よって、図2の太点線の矢印で示したように、高反射膜30の上部で発光が生じ、その光は高反射膜30で効率よく反射して外部に取り出される。
なお、この半導体発光ダイオードを上述した製造方法により実際に作製し、得られた半導体発光ダイオードについて光出力を調べたところ、図9に示した従来構造のものに比べて約14%の光出力の向上が認められた。
このように本実施の形態では、第3領域10Cに凹部50を設けるようにしたので、高反射膜30の上部で発光を生じさせ、その光を高反射膜30で効率よく反射させて外部に取り出すことができ、光の取り出し効率を向上させることができる。
また、凹部50を、第3領域10Cを超えて第4領域10Dにかかるように形成したので、第1電極20の上部で発光する成分をなくすことができ、光の取り出し効率を更に上昇させることができる。
なお、本実施の形態では、発光色が赤の場合について説明したが、青または緑でもよい。その場合、半導体層10の構成材料としては、例えば、第1クラッド層11はp型GaN、活性層12はGaInN、第2クラッド層13はn型GaNにより構成され、活性層12に含まれるインジウム組成比は、青では0.15ないし0.25、緑では0.3以下、例えば0.25程度とすることが好ましい。高反射膜30の金属膜32は、アルミニウムのほか、例えば銀により構成してもよい。また、製造工程においては、成膜用基板60として、例えばサファイアよりなるものを用いることができる。支持基板90としては、GaAsのほか、ゲルマニウム(Ge)または銅モリブデン(CuMo)よりなるものが挙げられる。特に、銅モリブデンよりなる支持基板90は、熱はけが良いので好ましい。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る半導体発光ダイオードの断面構造を表したものである。この半導体発光ダイオードは、凹部50を、積層方向において、活性層12まで削除して設けるようにしたことを除いては、第1の実施の形態の半導体発光ダイオードと同一の構成を有している。
凹部50は、積層方向において、必ずしも活性層12の全部が削除されている必要はなく、活性層12の少なくとも一部まで削除されていればよい。また、凹部50は、第1の実施の形態と同様に、第3領域10Cを超えて第4領域10Dにかかるように形成されていることが好ましい。また、凹部50と第1電極20との最短距離Dは、第1の実施の形態と同様に、5μm以下であることが好ましい。
この半導体発光ダイオードは、第1の実施の形態と同様にして製造することができる。
この半導体発光ダイオードでは、第1の実施の形態と同様に、第1電極20と第2電極40との間に所定の電圧が印加されると、活性層12に電流が注入されて、電子−正孔再結合により発光が起こる。ここでは、凹部50が、積層方向において、活性層12まで削除されているので、第1電極20の上部における発光が確実に抑制され、高反射膜30の上部で発光が生じ、その光は高反射膜30で効率よく反射して外部に取り出される。
このように本実施の形態では、凹部50を、積層方向において、活性層12まで削除して設けるようにしたので、第1電極20の上部で発光が生じることを確実に抑制することができ、光の取り出し効率をより向上させることができる。
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る半導体発光ダイオードの断面構造を表したものである。この半導体発光ダイオードは、凹部50を、積層方向において、第1クラッド層11の一部まで削除して設けるようにしたことを除いては、第1の実施の形態の半導体発光ダイオードと同一の構成を有している。
凹部50は、第1の実施の形態と同様に、第3領域10Cを超えて第4領域10Dにかかるように形成されていることが好ましい。また、凹部50と第1電極20との最短距離Dは、第1の実施の形態と同様に、5μm以下であることが好ましい。
第1クラッド層11の残部の厚みは例えば1μm程度であることが好ましい。凹部50が深すぎて第1クラッド層11の残部の厚みがあまりに薄いと、抵抗成分が大きくなってしまうおそれがあるからである。
この半導体発光ダイオードは、第1の実施の形態と同様にして製造することができる。
この半導体発光ダイオードでは、第1の実施の形態と同様に、第1電極20と第2電極40との間に所定の電圧が印加されると、活性層12に電流が注入されて、電子−正孔再結合により発光が起こる。ここでは、凹部50が第2クラッド層13と、活性層12と、第1クラッド層11の厚み方向一部とを削除して設けられているので、第1電極20の上部における発光が確実に抑制され、図7の太点線の矢印で示したように、高反射膜30の上部で発光が生じ、その光は高反射膜30で効率よく反射して外部に取り出される。
このように本実施の形態では、凹部50を、積層方向において、第1クラッド層11の一部まで削除して設けるようにしたので、第1電極20の上部で発光が生じることを確実に抑制することができ、光の取り出し効率をより向上させることができる。
(第4の実施の形態)
図8は、本発明の第4の実施の形態に係る半導体発光ダイオードの断面構造を表したものである。この半導体発光ダイオードは、凹部50の底面に反射膜51を有することを除いては、第3の実施の形態の半導体発光ダイオードと同一の構成を有している。
反射膜51は、凹部50の側面から出射された光を反射させるものである。凹部50の側面近傍は電流が流れやすく発光も起こりやすいが、そこで発生した光は凹部50の側面から出射され、再度第1クラッド層11の結晶中に入射してしまうおそれがある。しかし、凹部50の底面に反射膜51を設けることにより、凹部50の側面から出射された光が再度第1クラッド層11の結晶中に入射されることを妨げ、光の取り出し効率を更に向上させることができる。
なお、反射膜51は、凹部50の底面の少なくとも一部に設けられていればよいが、凹部50の底面の全部に設けるようにすればより好ましい。光の取り出し効率をより高めることができるからである。
反射膜51は、高反射膜30の金属膜32と同一の材料により構成されている。また、反射膜51は、金属膜の単層構造に限られず、例えば、高反射膜30と同様に誘電体膜と金属膜とを第1クラッド層11側から順に積層した構造としてもよい。これにより、反射膜51の金属膜と半導体層10の第1クラッド層11との絶縁性を保つことができる。
この半導体発光ダイオードは、凹部50を形成したのち、凹部50の底面に反射膜51を形成することを除いては、第1の実施の形態と同様にして製造することができる。
この半導体発光ダイオードでは、第1の実施の形態と同様に、第1電極20と第2電極40との間に所定の電圧が印加されると、活性層12に電流が注入されて、電子−正孔再結合により発光が起こる。ここでは、凹部50の底面に反射膜51が設けられているので、図8の太点線の矢印で示したように、凹部50の側面から出射された光は、反射膜51で反射され、再度第1クラッド層11の結晶中に入射してしまうことなく外部に取り出される。
このように本実施の形態では、凹部50の底面に反射膜51を設けるようにしたので、凹部50の側面から出射された光を反射膜51で反射させて外部に取り出すことができ、光の取り出し効率を更に向上させることができる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、第1電極20が円形であり、凹部50も円形である場合について説明したが、第1電極20および凹部50の形状は円形に限られず、例えば第1電極20が四角形、凹部50も四角形であってもよい。この場合も、凹部50と第1電極20との最短距離Dは5μm以下であることが好ましい。
また、凹部50の形状は必ずしも第1電極20の相似形である必要はなく、例えば、第1電極20は円形で、凹部50は四角形または溝形状などであってもよい。この場合にも、凹部50は、第3領域10Cを超えて第4領域10Dにかかるように形成されていることが好ましい。また、凹部50と第1電極20との最短距離Dは5μm以下であることが好ましい。
更に、凹部50の側面は必ずしも傾斜面である必要はなく、垂直面であってもよい。
加えて、上記実施の形態において説明した各層の材料および厚み、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。例えば、上記実施の形態では、半導体層10の構成材料を具体的に挙げて説明したが、半導体層10は、3B族元素のうちアルミニウム(Al),ガリウム(Ga)およびインジウム(In)のうちの少なくとも1種と、5B族元素のうちリン(P)とを含む他のリン系III−V族化合物半導体により構成されていてもよい。あるいは、半導体層10は、3B族元素のうちアルミニウム(Al),ガリウム(Ga)およびインジウム(In)のうちの少なくとも1種と、5B族元素のうち窒素(N)とを含む他の窒化物系III−V族化合物半導体により構成されていてもよい。
更にまた、例えば、上記実施の形態では、半導体層10をMOCVD法により形成する場合について説明したが、MOVPE法等の他の有機金属気相成長法により形成してもよく、あるいは、MBE(Molecular Beam Epitaxy;分子線エピタキシー)法等を用いてもよい。
加えてまた、例えば、上記実施の形態では、半導体発光ダイオードの構成を具体的に挙げて説明したが、全ての層を備える必要はなく、また他の層を更に備えていてもよい。例えば、半導体層10は、第1クラッド層11,活性層12および第2クラッド層13のほかに、第1電極20または第2電極40とのコンタクト性を高めるためのコンタクト層を有していてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る半導体発光ダイオードの全体構成を表す平面図である。 図1に示した半導体発光ダイオードのII−II線における断面図である。 図1に示した半導体発光ダイオードの製造方法を工程順に表す断面図である。 図3に示した工程に続く工程を表す断面図である。 図4に示した工程に続く工程を表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体発光ダイオードの構成を表す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る半導体発光ダイオードの構成を表す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る半導体発光ダイオードの構成を表す断面図である。 従来の半導体発光ダイオードの構成を表す断面図である。
符号の説明
10…半導体層、10A…第1領域、10B…第2領域、10C…第2領域に対向する領域、10D…第1領域に対向する領域、11…第1クラッド層、12…活性層、13…第2クラッド層、20…第1電極、30…高反射膜、31…誘電体層、32…金属膜、40…第2電極、50…凹部、51…反射膜

Claims (8)

  1. 第1クラッド層,活性層および第2クラッド層を順に積層した半導体層を備えた半導体発光ダイオードであって、
    前記半導体層の前記第1クラッド層の側には、第1領域と、それ以外の第2領域とがあり、前記第1領域には第1電極が設けられると共に、前記第2領域内には高反射膜が設けられており、
    前記半導体層の前記第2クラッド層の側には、前記第1領域に対向する第3領域と、それ以外の第4領域とがあり、前記第4領域内には第2電極が設けられると共に、前記第3領域の少なくとも一部には前記半導体層の一部を削除した凹部が設けられた
    ことを特徴とする半導体発光ダイオード。
  2. 前記凹部は、前記第3領域を超えて前記第4領域にかかるように形成されたことを特徴とする請求項1記載の半導体発光ダイオード。
  3. 前記凹部は、積層方向において、前記第2クラッド層の少なくとも一部まで削除されたことを特徴とする請求項1記載の半導体発光ダイオード。
  4. 前記凹部は、積層方向において、前記活性層の少なくとも一部まで削除されたことを特徴とする請求項1記載の半導体発光ダイオード。
  5. 前記凹部は、積層方向において、前記第1クラッド層の一部まで削除されたことを特徴とする請求項1記載の半導体発光ダイオード。
  6. 前記凹部の底面の少なくとも一部に反射膜を有することを特徴とする請求項1記載の半導体発光ダイオード。
  7. 前記半導体層は、3B族元素のうちアルミニウム(Al),ガリウム(Ga)およびインジウム(In)のうちの少なくとも1種と、5B族元素のうちリン(P)とを含むリン系III−V族化合物半導体により構成されたことを特徴とする請求項1記載の半導体発光ダイオード。
  8. 前記半導体層は、3B族元素のうちアルミニウム(Al),ガリウム(Ga)およびインジウム(In)のうちの少なくとも1種と、5B族元素のうち窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導体により構成されたことを特徴とする請求項1記載の半導体発光ダイオード。
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