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JP2006265398A - 耐不凍液性に優れたポリアミド樹脂組成物及びそれからなる水回り部材 - Google Patents

耐不凍液性に優れたポリアミド樹脂組成物及びそれからなる水回り部材 Download PDF

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JP2006265398A
JP2006265398A JP2005086360A JP2005086360A JP2006265398A JP 2006265398 A JP2006265398 A JP 2006265398A JP 2005086360 A JP2005086360 A JP 2005086360A JP 2005086360 A JP2005086360 A JP 2005086360A JP 2006265398 A JP2006265398 A JP 2006265398A
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Hajime Inaba
元 稲葉
Michiyuki Nakase
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Abstract

【課題】
温水やエチレングリコールやプロピレングリコール等の多価アルコールを不凍液として含む水溶液との接触下において良好な耐久性と、強度、耐熱性を兼ね備えたポリアミド樹脂組成物及びそれからなる水回り部材を提供する。
【解決手段】
(a1)セバシン酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレンセバカミド単位(N610)20〜80重量%、(a2)テレフタル酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレンテレフタラミド単位(N6T)80〜20重量%から構成される(A)共重合ポリアミド樹脂95〜50重量%と、(B)ポリフェニレンスルファイド樹脂5〜50重量からなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、ナイロン610(N610)とナイロン6T(N6T)を特定の割合で共重合してなる共重合ポリアミド樹脂とポリフェニレンスルファイド樹脂からなり、特に共重合ポリアミド樹脂とポリフェニレンスルファイド樹脂を特定のモルホロジーに形成させることによって、温水やエチレングリコール等の多価アルコールを含む水溶液(以下「不凍液」とも称す。)との接触下において良好な耐久性と強度、耐熱性を兼ね備えたポリアミド樹脂組成物及びそれからなる水回り部材に関する。特に樹脂製パイプ並びにこれを用いた温水循環装置に好適に使用できる水回り部材に関する。
ポリアミド樹脂は、引張、曲げ等の強度、弾性率などの機械的性質に優れ、しかも耐熱性、耐薬品性が良好で精密機械部品、構造材料などの多くの分野で利用されている。自動車分野や建築、土木分野では軽量化、組み立て合理化等から、金属部品を樹脂化することが進んでいる。中でもガラス繊維強化ナイロン66樹脂に代表されるポリアミド樹脂は耐熱性、耐油性、強靱性に優れた特徴を有し、自動車エンジンルーム内部品であるラジエータタンクや床暖房を行うフロアーヒーティングや寒冷地での路面の凍結を防止するロードヒーティングシステム等のいわゆる「ヒートシステム法」に用いられるパイプ状配管に代表される不凍液と接触する部品の素材として注目され、相当の使用実績がある。しかしながら、従来のガラス繊維強化ナイロン66樹脂は、高温雰囲気下での不凍液との長時間接触後、強度が低下する傾向があり、さらなる性能向上が望まれていた。この解決を目的としてナイロン66よりもアミド基濃度の低いナイロン612、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12等の長鎖脂肪族ポリアミドをそのまま、あるいはナイロン66とブレンドした組成物を用いる方法(例えば、特許文献1)が開示されている。しかしながら、これらの方法は耐不凍液性は向上するものの、耐熱性がナイロン66よりも劣るという欠点がある。また、分子鎖中に芳香族成分を有するポリアミドを用いる方法(例えば、特許文献2)も開示されているが、この方法では確かにポリアミド樹脂単体に比較し、吸水時の寸法安定性および耐熱性は向上するものの、これら芳香族成分を含むポリアミドは融点が高すぎて極めて限られた温度範囲と滞留時間でしか溶融成形できず、また、ガラス転移点が高いため十分結晶化させるために、さらに、オイル温度調節機等の付いた高温金型が必要となり、成形加工性にも問題を有していた。
このようなポリアミド樹脂の物性を補完するために、耐熱性、耐不凍液性、成形性に優れる反面、靭性や成形加工性などに問題を有するポリフェニレンスルファイド樹脂(以下PPS樹脂と略す)とを組み合わせた樹脂組成物および成形体(例えば、特許文献3)が従来より提案されている。
しかしながら、こられの方法では確かにポリアミド樹脂単体に比較し、吸水時の寸法安定性および耐熱性は向上するものの、脆く割れやすいなどの欠点があるため、耐不凍液性が必要な部材に用いる場合には十分とは言えなかった。
特公平3−2392号公報 特開平4−239530号公報 特開平5−248237号公報
本発明は、機械的特性、耐熱性、耐薬品性および成形性のいずれにも優れた性能を兼ね備え、特に長時間に亘る不凍液との接触による機械的性質の低下をできるたけ抑制することが可能なポリアミド樹脂組成物及び該ポリアミド樹脂組成物からなる水回り部材を提供することを目的とする。
そこで本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、N610とN6Tを特定の割合で共重合してなる共重合ポリアミド樹脂にポリフェニレンスルファイド樹脂を特定の割合で配合することにより上記課題が解決されることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、
(1)(a1)セバシン酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレンセバカミド単位20〜80重量%、(a2)テレフタル酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレンテレフタラミド単位80〜20重量%から構成される、(A)共重合ポリアミド樹脂95〜50重量%と、(B)ポリフェニレンスルファイド樹脂5〜50重量からなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物、
(2)(1)のポリアミド樹脂組成物であって、(A)共重合ポリアミド樹脂が連続相を形成し、(B)ポリフェニレンスルファイド樹脂が組成物中に平均粒子径0.01〜3μmで分散するモルホロジーであることを特徴する(1)のポリアミド樹脂組成物、
(3)前記ポリアミド樹脂組成物95〜50重量%と(C)脂肪族ポリアミド樹脂5〜50重量%からなることを特徴とする(1)または(2)のポリアミド樹脂組成物、
(4)前記ポリアミド樹脂組成物100重量部に対して、(D)無機充填剤0.5〜100重量部含有してなることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかのポリアミド樹脂組成物、
(5)前記ポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする水回り部材、
(6)射出成形、射出圧縮成形、圧縮成形の内から選ばれる少なくとも一種の方法で成形されることを特徴とする(5)の水回り部材、
(7)前記水回り部材がパイプであることを特徴とする(5)または(6)の水回り部材、
(8)(7)記載のパイプにて構成される管路に水もしくは多価アルコールを含む水溶液が通されていることを特徴とする温水循環装置、
を提供するものである。
本発明のポリアミド樹脂組成物及びそれからなる水回り部材は、N610とN6Tを特定の割合で共重合してなる共重合ポリアミド樹脂とポリフェニレンスルファイド樹脂からなり、特に共重合ポリアミド樹脂とポリフェニレンスルファイド樹脂を特定のモルホロジーを形成させることにより、温水や不凍液と長時間の接触下においても良好な耐久性、強度を有する。したがって、自動車エンジンルーム内部品であるラジエータタンクやフロアーヒーティングシステムやロードヒーティングシステムに代表される温水循環装置の管路として用いられるパイプとして好適に使用できる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明で用いられる(A)共重合ポリアミド樹脂は(a1)セバシン酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレンセバカミド単位(以下ナイロン610またはN610とも称す)と(a2)テレフタル酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレンテレフタラミド単位(以下ナイロン6TまたはN6Tとも称す)とから構成されている。各成分の構成比は、N610が20〜80重量%、N6Tが80〜20重量%である。好ましい構成比はN610が30〜70重量%、N6Tが70〜30重量%である。N6Tが80重量%より多いと結晶性が大きく低下するため、十分結晶化した成形品が得られず、機械特性、耐熱性、耐薬品性等が劣り好ましくない。N6Tが20重量%より少ないと、融点が低く、耐熱性が劣るため、自動車エンジンルーム内で使用されるラジエータタンク等の耐熱性が必要な部品には使用できなくなり好ましくない。
本発明で用いられる(A)共重合ポリアミドの分子量は、サンプル濃度0.01g/mlの98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度ηrとして0.5〜3.0が好ましく、更に好ましくは1.5〜2.9である。ηrが0.5より低いと樹脂が脆くなり、さらに、成形時にシリンダーのノズル先端からのドローリングが激しくなり成形できなくなり好ましくない。ηrが3.0より高いと樹脂の溶融粘度が高く成り過ぎて、成形時に金型のデザインによっては樹脂を金型内に充填できなくなり好ましくない。
また、本発明で用いられる(A)共重合ポリアミドには、長期耐熱性を向上させるために銅化合物が好ましく用いられる。銅化合物の具体的な例としては、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第二銅、ヨウ化第一銅、ヨウ化第二銅、硫酸第二銅、硝酸第二銅、リン酸銅、酢酸第一銅、酢酸第二銅、サリチル酸第二銅、ステアリン酸第二銅、安息香酸第二銅および前記無機ハロゲン化銅とキシリレンジアミン、2−メルカプトベンズイミダゾール、ベンズイミダゾールなどの銅化合物などが挙げられる。なかでも1価のハロゲン化銅化合物が好ましく、酢酸第一銅、ヨウ化第一銅などを特に好適な銅化合物として例示できる。銅化合物の添加量は通常、共重合ポリアミド樹脂100重量部に対して0.01〜2重量部であることが好ましく、さらに0.015〜1重量部の範囲であることが好ましい。添加量が2重量部よりも多すぎると溶融成形時に金属銅の遊離が起こり、着色により製品の価値を減ずることになる。本発明では銅化合物と併用する形でハロゲン化アルカリ化合物を添加することも可能である。このハロゲン化アルカリ化合物の例としては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化リチウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウムおよびヨウ化ナトリウムを挙げることができ、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウムが特に好ましい。
本発明で用いられる(B)ポリフェニレンサルファイド樹脂(以下PPS樹脂とも称す)は、下記構造式で示される繰り返し単位を有する重合体であり、
Figure 2006265398
耐熱性の観点からは上記構造式で示される繰り返し単位を含む重合体を70モル%以上、更には90モル%以上含む重合体が好ましい。また、PPS樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満が、下記の構造を有する繰り返し単位等で構成されていてもよい。
Figure 2006265398
かかる構造を一部有するPPS樹脂は、融点が低くなるため、熱可塑性樹脂の融点が低い場合には成形性の点で有利となる。
本発明で用いられるPPS樹脂の溶融粘度は、溶融混練が可能であれば特に制限はないが、通常50〜20000poise(320℃、剪断速度1000−1)のものが好ましく使用され、100〜5000poiseの範囲がより好ましい。
かかるPPS樹脂は通常公知の方法即ち特公昭45−3368号公報に記載される比較的分子量の小さい重合体を得る方法あるいは特公昭52−12240号公報や特開昭61−7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合体を得る方法などによって製造できる。本発明において上記の様に得られたPPS樹脂を空気中加熱による架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水、酸水溶液などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネート、官能基含有化合物による活性化など種々の処理を施した上で使用することももちろん可能である。
PPS樹脂の加熱による架橋/高分子量化する場合の具体的方法としては、空気、酸素などの酸化性ガス雰囲気下あるいは前記酸化性ガスと窒素、アルゴンなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気下で、加熱容器中で所定の温度において希望する溶融粘度が得られるまで加熱を行う方法が例示できる。加熱処理温度は通常、170〜280℃が選択され、好ましくは200〜270℃である。また、加熱処理時間は通常0.5〜100時間が選択され、好ましくは2〜50時間であるが、この両者をコントロールすることのより目標とする粘度レベルを得ることができる。加熱処理の装置は通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理するためには回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
PPS樹脂を窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で熱処理する場合の具体的方法としては、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で、加熱処理温度150〜280℃、好ましくは200〜270℃、加熱時間は0.5〜100時間、好ましくは2〜50時間加熱処理する方法が例示できる。加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理するためには回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
本発明に用いるPPS樹脂は脱イオン処理を施されたPPS樹脂であることが好ましい。かかる脱イオン処理の具体的方法としては酸水溶液洗浄処理、熱水洗浄処理および有機溶媒洗浄処理などが例示でき、これらの処理は2種以上の方法を組み合わせても良い。
PPS樹脂を有機溶媒で洗浄する場合の具体的方法としては以下の方法が例示できる。すなわち、洗浄に用いる有機溶媒としては、PPS樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限はないが、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド、スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコールなどのアルコール、フェノール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などがあげられる。これらの有機溶媒のなかでN−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミド、クロロホルムなどの使用が好ましい。また、これらの有機溶媒は1種類または2種類以上を混合して使用される。有機溶媒による洗浄の方法としては、有機溶媒中にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。有機溶媒でPPS樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分効果が得られる。また有機溶媒洗浄を施されたPPS樹脂は残留している有機溶媒を除去するため、水または温水で数回洗浄することが好ましい。
PPS樹脂を熱水で洗浄処理する場合の具体的方法としては以下の方法が例示できる。すなわち熱水洗浄によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を発現するため、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所定量の水に所定量のPPS樹脂を投入し、常圧であるいは圧力容器内で加熱、撹拌することにより行われる。PPS樹脂と水との割合は、水の多いほうが好ましいが、通常、水1リットルに対し、PPS樹脂200g以下の浴比が選択される。
PPS樹脂を酸処理する場合の具体的方法としては以下の方法が例示できる。すなわち、酸または酸の水溶液にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。用いられる酸はPPS樹脂を分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの脂肪族飽和モノカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ置換脂肪族飽和カルボン酸、安息香酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸などのジカルボン酸、硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸などの無機酸性化合物などがあげられる。中でも酢酸、塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施されたPPS樹脂を残留している酸または塩などを除去するために、水または温水で数回洗浄することが好ましい。また、洗浄に用いる水は、酸処理によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を損なわない意味で蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。
本発明において、(A)成分の共重合ポリアミド樹脂と(B)成分のPPS樹脂の相溶性の向上を目的として従来公知の相溶化剤を配合することもできる。これら相溶化剤の具体的な例としては、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基、メルカプト基、ウレイド基の中から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するアルコキシシランなどの有機シラン化合物、エチレン、プロピレンなどのα−オレフィンとアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸などのα,β−不飽和カルボン酸、これらのエステル、無水物、ハロゲン化物、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛などとの塩などの誘導体から選ばれた少なくとも1種の化合物とのランダム、ブロック、グラフト共重合体などの変性ポリオレフィン類、α−オレフィンおよびα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを主構成成分とするオレフィン系共重合体などのエポキシ基含有オレフィン系共重合体および多官能エポキシ化合物などが挙げられ、これらは2種以上同時に使用することもできる。
本発明において、(A)成分の共重合ポリアミド樹脂と(B)成分のPPS樹脂の配合割合は共重合ポリアミド樹脂50〜95重量%、PPS樹脂5〜50重量%である。(B)成分のPPS樹脂が5重量%未満となると耐熱性、耐不凍液性の向上効果が小さく、また50重量%を越えると衝撃性が大幅に劣る。
ここでいう耐熱性とは、PPS樹脂の融点+20℃の成形温度で曲げ試験片を成形し、その曲げ試験片をASTM D638に準じて測定した荷重たわみ温度で評価され、好ましくは200℃以上である。荷重たわみ温度が200℃未満となると耐熱性が劣るため、自動車エンジンルーム内で使用されるラジエータタンク等の耐熱性が必要な部品には使用できなくなり好ましくない。
ここでいう耐不凍液性とは、PPS樹脂の融点+20℃の成形温度でASTM1号ダンベル片を成形し、そのダンベル片の引張強度とロングライフクーラント(LLC)50%水溶液中で130℃/1000時間処理した後の引張強度からによる強度保持率で評価され、好ましくは40%以上である。強度保持率が40%未満となると耐不凍液性が劣るため、自動車エンジンルーム内で使用されるラジエータタンク等の耐不凍液性が必要な部品には使用できなくなり好ましくない。ここでいうロングライフクーラント(LLC)とはエチレングリコールを主成分とした不凍液である。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、耐不凍液性と耐熱性との高度バランスを得るために、図1に示したように共重合ポリアミド樹脂1が連続相(マトリックス)を形成し、PPS樹脂2が分散相を形成(海−島構造)し、かつ、分散相を形成するPPS樹脂の平均粒子径が0.01〜3μmで分散したモルホロジーとなることが好ましく、より好ましくは0.01〜2.5μm、さらに好ましくは0.5〜2.5μmである。ここで、本発明のモルホロジーは図1の形態に限定されるものではなく、PPS樹脂粒子の形状が多角形、略楕円形であってもかまわない。PPS樹脂の分散が凝集形態となり、平均粒子径が3μmより大きくなると機械的強度及び衝撃性が低下する。また、平均粒子径が0.01μmより小さくなると耐熱性、耐不凍液性の向上効果が小さい。本発明のモルホロジーである場合には機械的強度及び衝撃性、耐熱性、耐不凍液性が特に優れる。
ここでいう平均粒子径とは、PPS樹脂の融点+20℃の成形温度でASTM1号ダンベル片を成形し、その中心部から0.1μm以下(約80nm)の薄片をダンベル片の断面積方向に切削し、透過型電子顕微鏡(倍率:1万倍)で観察した際の任意の100ヶのPPS樹脂の分散部分について、まずそれぞれの最大径と最小径を測定して平均値を求め、その後それらの平均値を求めた数平均粒子径である。
本発明ではポリアミド樹脂の衝撃性を向上させるために、(C)脂肪族ポリアミド樹脂を含有することが好ましい。本発明で用いる(C)脂肪族ポリアミドとは−CH−を有する実質的に直鎖状のポリアミドのことであり、具体的にはナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66とナイロン6のコポリマー、ナイロン66とナイロン610のコポリマー、ナイロン66とナイロン612のコポリマーなどが挙げられ、2種類以上配合されていてもよい。更に好ましくはナイロン6、ナイロン66またはナイロン66/6コポリマーである。脂肪族ポリアミドの分子量は、特に限定がなく公知の分子量範囲であればよいが、好ましくはηrとして1.5〜7.0の範囲のものが好ましく、特に2.0〜6.0の範囲の脂肪族ポリアミド樹脂が好ましい。(C)脂肪族ポリアミド樹脂の含有量は(A)〜(C)成分の合計の5〜50重量%であることが好ましく、更に好ましくは5〜30重量%である。脂肪族ポリアミドの配合量が5重量%未満となると衝撃性向上効果が小さく、配合量が50重量%を越えると耐不凍液性が劣るため好ましくない。
本発明では、ポリアミド樹脂組成物の機械的強度を向上させるために(D)無機充填剤を配合することが好ましい。本発明で用いる(D)無機充填材としては、特に限定されるものではないが、繊維状、板状、粉末状、粒状などの充填材を使用することができる。具体的には、ガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、チタン酸カリウムウィスカー、窒化ケイ素ウィスカーなどの繊維状、ウィスカー状充填材、ワラステナイト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、モンモリロナイト、合成雲母などの膨潤性の層状珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラス・ビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素、燐酸カルシウムおよびシリカなどの非繊維状充填剤が挙げられる。上記充填材中、ガラス繊維および導電性が必要な場合にはPAN系の炭素繊維が好ましく使用される。ガラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。また、上記の充填材は2種以上を併用して使用することもできる。なお、本発明に使用する上記の充填材はその表面を公知のカップリング剤(例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤など)、その他の表面処理剤および膨潤性の層状珪酸塩では有機化オニウムイオンで予備処理することは、より優れた機械的強度、耐不凍液性を得る意味において好ましい。また、ガラス繊維はエチレン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で被膜あるいは集束されていてもよい。
上記の(D)無機充填材の配合量は、本発明のポリアミド樹脂組成物100重量部に対し、0.5〜100重量部であることが好ましい。より好ましくは5〜80重量部である。配合量が0.5重量部に満たないと強度が不足するので好ましくなく、一方配合量が100重量部を越えると成形加工時の流動性が損なわれるので好ましくない。
本発明における組成物中には本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば酸化防止剤や耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体等)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤および滑剤(モンタン酸およびその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素およびポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、結晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、クレー等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(例えば、赤燐、メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、他の重合体を添加することができる。
本発明で言う水回り部材とは、自動車エンジンルーム内部品であるラジエータタンクや床暖房を行うフロアーヒーティングや寒冷地での路面の凍結を防止するロードヒーティングシステム等のいわゆる「ヒートシステム法」に用いられるパイプ状配管に代表される温水やエチレングリコールやプロピレングリコール等の多価アルコールを含む水溶液(不凍液)との接触下に配置される部材である。このような多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、へキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等があげられ、いずれも効果が認められるが、その中でもエチレングリコールやプロピレングリコールが好適に使用できる。
本発明のポリアミド樹脂組成物を得る方法としては、特に制限はないが、溶融混練において、たとえば2軸押出機で溶融混練する場合にメインフィーダーからポリアミド樹脂およびPPS樹脂を供給し、無機充填材を押出機の先端部分のサイドフィーダーから供給する方法や事前にポリアミド樹脂を溶融混練した後、無機充填材と溶融混練する方法などが挙げられる。また、押出温度については、通常、ポリアミド樹脂やPPS樹脂の融点より5〜50℃高い温度範囲から選択され、スクリュー回転数としては本発明のモルホロジーを得る上で150rpm以上が好ましく、更には200rpm以上が好ましい。
本発明の水回り部材は公知の方法で賦形でき、その成形方法に関しても制限はなく射出成形、押出成形、吹込成形、プレス成形等を利用することができる。中でも射出成形、射出圧縮成形、圧縮成形から選ばれる一方法を採用することが生産性に優れ工業的に本発明を実施する上で好ましい。また、成形温度については、通常、ポリアミド樹脂やPPS樹脂の融点より5〜50℃高い温度範囲から選択され、一般的には、単層であるが、2色成形法により多層にしてもかまわない。
本発明の水回り部材は、その優れた耐不凍液性からタンク、パイプやポンプ筐体、バルブ、フランジなどに好ましく用いることができ、その中でも特に、パイプとして好適に用いることができる。
本発明の温水循環装置とは不凍液を30〜60℃に調整し、パイプを通して循環させる装置のことをいう。本発明の温水循環装置は熱源により加熱される熱交換器と温水を貯溜する貯溜タンクと温水を強制循環させる循環ポンプからなり、それぞれがパイプにより接続されることにより、温水を循環させ、これにより、床下や道路下を一定の温度に保つことができる。
また、例えば、フロアーヒーティングやロードヒーティング等の温水循環装置の管路には、温水もしくはエチレングリコールなどの多価アルコールを含む水溶液を循環させるものであるが、本発明の温水循環装置は、30℃〜120℃に調整させた多価アルコールを含む水溶液、または30℃〜90℃に調整された水が通されていることが好ましい。多価アルコールを含む水溶液は、不凍液としての効果を有するため寒冷地で使用する温水循環装置として好適に使用できる。
さらに、本発明における温水循環装置は、上記のように作製されたパイプが地中に埋設されるとともに、その埋設部の地表面がアスファルト処理されたロードヒーティングシステムに好適に使用できるものである。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の骨子は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
(1)材料強度
以下の標準方法に従って測定した。
引張強伸度 :ASTM D638
曲げ弾性率 :ASTM D790
(2)耐熱性
荷重たわみ温度をASTM D648に従って測定した。
(3)耐不凍液性
ロングライフクーラント(LLC)50%水溶液中でASTM1号ダンベル片を130℃/1000時間処理した後の引張強度および強度保持率を測定し、耐不凍液性の目安とした。
(4)モルホロジー
射出成形機を用いて、シリンダー温度300℃、金型温度80℃の条件で射出成形することによりASTM1号ダンベル片を成形し、その中心部から0.1μm以下の薄片を切削し、透過型電子顕微鏡で倍率1万倍で観察し、以下のように評価した。
・ :図1記載のように共重合ポリアミド樹脂が連続相形成場合。
(5)平均粒径
PPS樹脂の平均粒子径測定は、上記モルホロジー観察と同様に倍率1万倍で観察した射出成形品中の任意のPPS樹脂粒子100ヶの分散部分について画像ソフト「Scion Image」(Scion Corporation製)を用いて、各々の粒子の最大径と最小径を測定して平均値を求め、その後それらの数平均値を求めた。
(6)水回り部材の外観
水回り部材として、外径17mm、肉厚2mm、長さ500mmのパイプを押出加工にて成形し、その長手方向に沿う外観を目視観察した。
(7)水回り部材の耐熱性
路盤上の溶接金網(ワイヤーメッシュ:4mmφ、15cm×15cm)を埋設し、その上に、水回り部材として押出成形にて成形された外径17mm、肉厚2mmのパイプを設置後、160℃に加熱したアスファルト(密粒度(13))を厚さ50mmとなるように打設した。その後、アスファルト舗装を掘り起こし、パイプの外観(変形、破損の有無)にて耐熱性を評価した。
(8)水回り部材の耐不凍液性
水回り部材として成形された、外径17mm、肉厚2mm、長さ300mmのパイプをロングライフクーラント(LLC)50%水溶液に浸漬させ130℃/1000時間処理し、パイプ表面のクラック発生の有無により、耐不凍液性の評価を行った。
[参考例1]
セバシン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩700gとテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩300g、安息香酸8gとイオン交換水250mlを内容積3リットルのオートクレープ中に仕込み、充分窒素置換した後、撹拌しながら温度を室温から220℃まで約1時間かけて昇温した。その後、圧力を18kg/cmに保ちながら水を反応系外に除去しながら約2時間かけて温度を260℃まで昇温させた。その後、圧力を解放しながら約2時間かけて温度を300℃まで昇温し反応を終えた。その後、撹拌を止めオートクレープ底部から差圧10kg/cmで反応混合物を取り出し、ηr=2.3のポリマーを得た。
[参考例2]
セバシン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩500gとテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩500g、安息香酸8gとイオン交換水250mlを出発原料とした以外は参考例1と同様の方法でポリマーを作成した。得られたポリマーのηrは2.45であった。
[参考例3]
セバシン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩300gとテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩700g、安息香酸8gとイオン交換水250mlを出発原料とした以外は参考例1と同様の方法でポリマーを作成した。得られたポリマーのηrは2.35であった。
[参考例4]
セバシン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩900gとテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩100g、安息香酸8gとイオン交換水250mlを出発原料とした以外は参考例1と同様の方法でポリマーを作成した。得られたポリマーのηrは2.50であった。
実施例および比較例で使用したポリアミド樹脂およびPPSは以下のとおり。なお、特に断らない限りいずれも常法に従い重合を行い、調整した。
<ポリアミド樹脂>
(N6) :融点225℃、相対粘度2.80のナイロン6樹脂。
(N66):融点265℃、相対粘度2.70のナイロン66樹脂
<PPS樹脂>
(PPS−1):融点280℃、メルトフローレート(MFR)1000g/10分(315℃、5000g荷重)、重量平均分子量(Mw)30000のPPS樹脂。
(PPS−2):融点280℃、MFR600g/10分、Mw38000のPPS樹脂。
実施例1〜12、比較例1〜10
表1、2に示すように共重合ポリアミド樹脂と他の樹脂を混合し、日本製鋼所社製TEX30型2軸押出機のメインフィーダーから供給し、無機充填材を供給する場合は、シリンダー途中のサイドフィーダーを用いて供給する方法で混練温度300℃、スクリュー回転数200rpmで溶融混練を行った。得られたペレットは実施例1と同様の方法で試験片を調整し、評価した。評価結果は表1,2に示すとおりであった。
なお、ここで表中のGFはガラス繊維(繊維径13μm、3mmチョップドストランド、日本板ガラス社製)を示す。
Figure 2006265398
Figure 2006265398
実施例1〜12および比較例1〜10との比較より明らかなとおり、
N610とN6Tを特定の割合で共重合してなる共重合ポリアミド樹脂にポリフェニレンスルファイド樹脂を特定の割合で配合されたポリアミド樹脂組成物を用い、必要に応じ脂肪族ポリアミド、無機充填剤を配合した本発明の樹脂組成物は、高い機械的強度、耐熱性の優れた特性と、良好な耐不凍液性を兼ね備えたものであり、水回り部材用として好適なものであった。
共重合ポリアミド樹脂が連続相を形成し、PPS樹脂が分散するモルホロジーのモデル図である。
符号の説明
1.共重合ポリアミド樹脂
2.PPS樹脂
3.無機充填剤

Claims (8)

  1. (a1)セバシン酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレンセバカミド単位20〜80重量%、(a2)テレフタル酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレンテレフタラミド単位80〜20重量%から構成される(A)共重合ポリアミド樹脂50〜95重量%と、(B)ポリフェニレンスルファイド樹脂5〜50重量からなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記ポリアミド樹脂組成物であって、(A)共重合ポリアミド樹脂が連続相を形成し、(B)ポリフェニレンスルファイド樹脂が組成物中に平均粒子径0.01〜3μmで分散するモルホロジーであることを特徴する請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記ポリアミド樹脂組成物95〜50重量%と(C)脂肪族ポリアミド樹脂5〜50重量%からなることを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 前記ポリアミド樹脂組成物100重量部に対して、(D)無機充填剤0.5〜100重量部含有してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする水回り部材。
  6. 射出成形、射出圧縮成形、圧縮成形から選ばれる少なくとも一種の方法で成形されることを特徴とする請求項5記載の水回り部材。
  7. 前記水回り部材がパイプであることを特徴とする請求項5または6記載の水回り部材。
  8. 請求項7記載のパイプにて構成される管路に水もしくは多価アルコールを含む水溶液が通されていることを特徴とする温水循環装置。
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