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JP2006224576A - Icタグ - Google Patents

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JP2006224576A
JP2006224576A JP2005043630A JP2005043630A JP2006224576A JP 2006224576 A JP2006224576 A JP 2006224576A JP 2005043630 A JP2005043630 A JP 2005043630A JP 2005043630 A JP2005043630 A JP 2005043630A JP 2006224576 A JP2006224576 A JP 2006224576A
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norbornene
protective layer
antenna
resin composition
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Application number
JP2005043630A
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English (en)
Inventor
Norihiro Ogawa
徳大 小川
Yasuhiro Yoneda
育弘 米田
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】耐塩性に優れたICタグを提供すること。
【解決手段】ICチップとアンテナを有するICインレットに、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなる保護層を積層してなるICタグ。前記ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物の、ガラス転移温度が70〜170℃の範囲にありかつ、メルトマスフローレイト(温度280℃、荷重21.18N)が5〜70g/10分の範囲にあると好ましい。該保護層の厚さが、3〜250μmであるときに好適である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ICタグに関し、詳しくは、ICインレットにノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなる保護層を積層してなる、耐塩性に優れたICタグに関する。
近年、情報を記録するためのICチップと無線通信用のアンテナを組み合わせたICタグが実用化されつつある。ICタグは、リーダー/ライター装置と無線通信して読み書きをおこなう。ICタグは、ICチップとアンテナを有するICインレットと該ICインレットに積層する保護層から構成される。保護層としては、一般にポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等のフィルムが使用されている。しかしながら、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等のフィルムを保護層として用いたICタグは、耐水性、耐薬品性に問題があった。
この問題を解決するため保護層の検討が行われている。
特許文献1には、ICインレットの保護層として、エチレン−環状オレフィン付加共重合体を用いたICタグは、耐水性、耐薬品性に優れることが記載されている。
特開2002−236903号公報
昨今、ICタグには、更なる信頼性や長寿命が求められるようになってきている。信頼性や長寿命の指標の一つとして、食塩水中での静置前後で、リーダー/ライター装置との最大通信距離の変化が少ないという耐塩性が挙げられる。しかしながら、本発明者らが、エチレン−環状オレフィン付加共重合体を保護層として用いたICタグの耐塩性試験を行ったところ、ICタグの最大通信距離に変化が生じることを見出した。従って、本発明が解決しようとする課題は、耐塩性に優れたICタグを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、保護層としてノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなるフィルムを用いると、耐塩性に優れたICタグが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、ICチップとアンテナを有するICインレットに、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなる保護層を積層してなるICタグが提供される。
前記ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物の、ガラス転移温度が70〜170℃の範囲にありかつ、メルトマスフローレイト(温度280℃、荷重21.18N)が5〜70g/10分の範囲にあると好ましい。また、該保護層の厚さが、3〜250μmであるときに好適である。
本発明のICタグは耐塩性に優れており、食塩水中で静置しても、ICチップとアンテナの接合部の腐食による剥離や、抵抗の変化などによる最大通信距離の変化が少なく、ICタグとしての信頼性が高く、かつ寿命が長い。
本発明のICタグは、ICチップとアンテナを有するICインレットに、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなる保護層を積層してなる。
ICタグは、ICチップと無線通信用のアンテナを組み合わせた装置であり、リーダー/ライター装置と無線通信して読み書きをおこなうものである。ICタグは、「無線ICタグ」、「無線タグ」、「RFID(Radio Frequency ID)タグ」、「RFタグ」と呼ばれる場合もある。通信に使う電波の周波数は、UHF帯(950MHz〜956MHz)、13.56MHz帯、2.45GHz帯などが挙げられるが特に限定されない。
(ICインレット)
本発明に用いられるICインレットは、少なくともICチップとアンテナを有し、ICチップとアンテナが接続されてなる。
ICチップは情報の記録を行い、又、アンテナを介してリーダー/ライターと通信する。ICチップの作動電力は、アンテナを介してリーダー/ライターから発信される電波から得ることもでき、また、内蔵電源から得ることもできる。
ICインレットは、ICチップとアンテナの他にアンテナ基材を有することができる。
アンテナとしては、巻線アンテナ、金属薄膜の転写アンテナ、金属薄膜のエッチングアンテナ、導電性インキの印刷アンテナなどが挙げられ、中でもエッチングアンテナが好ましい。
エッチングアンテナは、アンテナ基材上に銅やアルミ等の金属薄膜を積層した後、化学エッチング法により金属薄膜を腐食して、アンテナの形状にパターンニングすることによって得られる。
アンテナの耐腐食性を高めるために、アンテナの表面に防錆処理を行うことが好ましい。
アンテナ基材の材料は特に限定されないが、公知の樹脂を使用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリイミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物などを使用することができる。
中でも、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物は、ICインレットの製造の際に、水分を除去するための乾燥工程を必要としないので好ましい。
これらの樹脂及び樹脂組成物は、単独で用いることも、複数を併用することもできる。また、アンテナ基材の材料には、無機材料を含有することができる。
また、アンテナ基材と金属薄膜の間には、接着剤層を有していることが好ましい。
アンテナ基材の表面または一部には、ID情報及び絵柄デザイン等の印刷層や、磁気記録層、可視記録層などを積層することができる。アンテナ基材とこれらの層の接着性を向上させるため、アンテナ基材に表面処理を施すことが好ましい。表面処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理、樹脂塗布等が挙げられる。
ICチップとアンテナの接続方法は特に限定されないが、端子で接続する方法、樹脂等で封止する方法、超音波実装法などが挙げられる。
(保護層)
本発明に用いられる保護層は、前記ICインレットに積層することによりICインレットを保護する層であり、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなる。
(ノルボルネン系開環重合体)
本発明に用いられるノルボルネン系開環重合体とは、ノルボルネン系単量体を、または必要に応じて前記ノルボルネン系単量体と開環共重合可能な単量体とを開環重合触媒の存在下で開環(共)重合して得られる重合体、及び得られた開環(共)重合体を水素添加触媒の存在下に水素により水素化して得られる重合体である。
本発明においてノルボルネン系単量体とは、式(1)で表されるノルボルネン構造を有する化合物である。
Figure 2006224576
ノルボルネン系単量体としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)及びその誘導体(環に置換基を有するもの)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)及びその誘導体、テトラシクロ[7.4.0.02,7.110,13]トリデカ−2,4,6,11−テトラエン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)及びその誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)及びその誘導体などが挙げられる。
置換基としては、アルキル基、アルキレン基、ビニル基、アルコキシカルボニル基などが例示でき、上記ノルボルネン系単量体は、これらの置換基を2種以上有していてもよい。
具体的には、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンなどが挙げられる。
中でも、得られるICタグの耐湿性等の観点で、置換基を有さないもの、及びアルキル基、アルキレン基、ビニル基などの極性を有さない置換基を有するものが好ましく、置換基を有さないものが特に好ましい。
これらのノルボルネン系単量体は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
これらノルボルネン系単量体の開環重合体、またはノルボルネン系単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体は、単量体成分を、公知の開環重合触媒の存在下で重合して得ることができる。
開環重合触媒としては、ルテニウム及びオスミウムなどの金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物、並びに還元剤からなる触媒;チタン、ジルコニウム、タングステン及びモリブデンなどの金属の、ハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物、並びに有機アルミニウム化合物などの助触媒からなる触媒;などを挙げることができる。
ノルボルネン系単量体と開環共重合可能なその他の単量体としては、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィン単量体などが挙げられる。
ノルボルネン系単量体の開環重合体の水素化物は、通常、上記開環重合体の重合溶液に、ニッケル、パラジウムなどの遷移金属を含む公知の水素化触媒を添加し、炭素−炭素不飽和結合を水素化することにより得ることができる。
ノルボルネン系開環重合体の重量平均分子量は使用目的に応じて適宜選択されるが、通常5,000〜500,000、好ましくは8,000〜200,000、より好ましくは10,000〜100,000、特に好ましくは20,000〜60,000の範囲である。重量平均分子量がこの範囲にあると、得られる樹脂組成物の成形加工性及び得られるICタグの機械的強度が高度にバランスされて好適である。
ここで、重量平均分子量は、シクロヘキサン溶液(重合体が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法で測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の値である。
本発明に用いられるノルボルネン系開環重合体のメルトマスフローレイト(MFR)は特に限定されないが、5〜70g/10分の範囲にあると好ましく、5〜35g/10分の範囲にあるとより好ましく、10〜30g/10分の範囲にあると特に好ましく、15〜25g/10分の範囲にあると最も好ましい。MFRがこの範囲にあると得られる樹脂組成物の成形加工性及び得られるICタグの耐塩性が優れる。
本発明においてメルトマスフローレイト(MFR)は、温度280℃、荷重21.18Nの条件でJIS K 7210に準じ測定した値である。
本発明に用いられる脂環式構造含有重合体のガラス転移温度(Tg)は、60℃以上であると好ましく、70℃〜200℃の範囲であるとより好ましく、80℃〜170℃の範囲であると特に好ましい。Tgがこの範囲であると、得られるICタグの耐熱性及び耐久性が優れる。
本発明においてTgは、JIS K 7121に基づいて示差走査熱量分析法(DSC)で測定した値である。
(ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物)
本発明に用いられる、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物は、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる。
ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物は、ノルボルネン系開環重合体に必要に応じて、配合剤を発明の効果が損なわれない範囲で添加して得られる。
該樹脂組成物中のノルボルネン系開環重合体の割合は特に限定されないが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上である。
(配合剤)
配合剤としては、酸化防止剤、滑剤、難燃剤、ブロッキング防止剤、離型剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、熱安定剤、造核剤、分散剤、塩素捕捉剤、結晶化核剤、防曇剤、顔料、染料、有機物充填材、無機物充填材、中和剤、分解剤、金属不活性化剤、汚染防止材、抗菌剤、及び他の種類の重合体(ゴムや樹脂)などが挙げられる。
本発明においては、保護層成形時の酸化、保存、ICタグを長期使用している間の酸化劣化、老化劣化を防ぐことを目的として酸化防止剤を用いることが好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられ、これらの中でも、フェノール系酸化防止剤が好ましく、アルキル置換フェノール系酸化防止剤がより好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタンなどが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。
イオウ系酸化防止剤としては、ジラウリル 3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。酸化防止剤の配合量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、ノルボルネン系開環重合体100重量部に対して、通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部の範囲である。
他の種類の重合体(ゴムや樹脂)としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系重合体;ポリイソブチレン、イソブチレン・イソプレンゴムなどのイソブチレン系重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン・スチレンランダム共重合体、イソプレン・スチレンランダム共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体などのジエン系重合体及びこれらの水素化物;ポリブチルアクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレートなどのアクリル系重合体;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル・スチレン共重合体などのビニル化合物の重合体;ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エピクロルヒドリンゴムなどのエポキシ系重合体;フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴムなどのフッ素系重合体;などが挙げられる。これらの重合体は、架橋構造を有したものであってもよく、また、変性反応により官能基を導入したものでもよい。上記重合体の中でも、ゴム弾性、機械強度、柔軟性、分散性の点で、ジエン系重合体が好ましく、該重合体の炭素−炭素不飽和結合を水素化した水素化物が特に好ましい。
本発明に用いられる、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物は、その調製法によって特に限定されない。
例えば、前記ノルボルネン系開環重合体と必要に応じて用いる配合剤とをヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー、コニカルブレンダーなどの混合器を用いて混合する方法;または更にこの混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダーなどにより溶融混練した後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダーなどにより溶融混練する方法;前記ノルボルネン系開環重合体の溶液に、必要に応じて用いる配合剤を溶解した溶液を添加して分散させた後、凝固法、キャスト法、又は直接乾燥法により溶剤を除去する方法;開環(共)重合反応、又は水素添加反応の段階に必要に応じて用いる配合剤を混合する方法;などが挙げられる。
混練時の樹脂温度は、特に限定されないが、その樹脂のTg+50℃〜Tg+150℃の温度とすることが好ましい。
また、十分にシェアをかけることにより好ましい均一な混合状態とすることができる。
混練時の樹脂温度が低すぎると粘度が高くなり混練が困難な場合がある。
混練時の樹脂温度が高すぎるとノルボルネン系開環重合体や配合剤が劣化する場合や、粘度や融点の差により両者が十分に混練されない場合がある。
ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物は、保護層を成形し易くするために、造粒あるいは粉砕、又はペレット化することが好ましい。
本発明に用いられる、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物のメルトマスフローレイト(MFR)は、特に限定されないが、5〜70g/10分の範囲にあると好ましく、5〜35g/10分の範囲にあるとより好ましく、10〜30g/10分の範囲にあると特に好ましく、15〜25g/10分の範囲にあると最も好ましい。MFRがこの範囲にあると得られる樹脂組成物の成形加工性及び得られるICタグの耐塩性が優れる。
本発明においてメルトマスフローレイト(MFR)は、温度280℃、荷重21.18Nの条件でJIS K 7210に準じ測定した値である。
本発明に用いられる、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)は、特に限定されないが、60℃以上であると好ましく、70℃〜200℃の範囲であるとより好ましく、80℃〜170℃の範囲であると特に好ましい。Tgがこの範囲にあると、樹脂組成物の成形性、得られる保護層及びICタグの耐熱性の点で好ましい。
本発明においてTgは、JIS K 7121に基づいて示差走査熱量分析法(DSC)で測定した値である。
(保護層の製造)
本発明に用いられる保護層は、前記のノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物を成形してなる。
成形方法は特に限定されないが、例えばTダイ法、インフレーション法、プレス成形法など公知の方法によって得られる。
本発明において保護層の厚さは特に限定されないが、3〜250μmの範囲であると好ましく、10〜150μmの範囲であるとより好ましく、50〜100μmの範囲であると特に好ましい。保護層の厚さがこの範囲であると、得られるICタグの耐塩性、耐湿性等の点で好ましい。
本発明に用いられる保護層の引張り弾性率は、特に限定されないが、800〜2000MPaの範囲にあると好ましく、900〜1700MPaの範囲であるとより好ましく、940〜1500MPaの範囲であると特に好ましい。
引張り弾性率がこの範囲にあると、ICタグが曲げられた際の耐クラッキング性の点で好ましい。
本発明において引張り弾性率は、JIS K 7172に準拠して保護層をJISタイプ1B試験片形状に打ち抜き、引張り速度200mm/minにて引張り試験したときの引張り強さ10〜20MPa間の弾性率である。
(ICタグ)
本発明のICタグは、前述のICインレットに前述のノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなる保護層を積層してなる。
保護層は、ICインレットの両面に積層されていても良く、ICインレットが、アンテナ基材を有する場合には、アンテナ基材のアンテナを有する面のみを被覆しても良いが、両面に積層することが好ましい。
具体的には、(保護層)/(ICインレット:(IC及びアンテナ))/(保護層)、(保護層)/(ICインレット:(IC及びアンテナ)/(アンテナ基材))/(保護層)、(保護層)/(ICインレット:(IC及びアンテナ)/(アンテナ基材))などの態様が挙げられる。
ICインレットと保護層の積層方法は特に限定されないが、ヒートシール法や、層間接着剤を用いた、常温圧着法や熱圧着法(熱ラミネート法)などが挙げられる。
層間接着剤としては、接着性ゴム、接着性熱可塑性樹脂、接着性熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂接着剤;ポリビニルエーテル、アクリル樹脂、酢酸ビニルーエチレン共重合体などの熱可塑性樹脂接着剤;ポリアミド樹脂系ホットメルト接着剤、ニトリルゴムなどのゴム系接着剤;などが挙げられる。
また、ICインレットと保護層の間には、その他の層を更に積層することができ、保護層には、更にその他の層を積層することができる。
その他の層としては、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物以外の樹脂からなる層や、アモルファス磁性体からなる層などが挙げられる。
ICタグの厚さは特に限定されないが、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなる保護層を積層してなる本発明のICタグは、薄型であっても、耐塩性に優れるので、3μm〜600μmであると好適である。
本発明のICタグは、耐塩性に優れているので、食塩水中での静置後であっても、ICチップとアンテナの接合部の腐食による剥離や、抵抗の変化などによる最大通信距離の変化が少なく、ICタグとしての寿命が長い。
以下、本発明について、製造例、実施例及び比較例を挙げて、より具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの例に限定されるものではない。これらの例において、特に断りのない限り、部は重量基準である。また、各種物性の測定法は、次の通りである。
(1)ガラス転移温度(Tg)
JIS K 7121に基づいて示差走査熱量分析法(DSC)で測定した。
(2)メルトマスフローレイト(MFR)
温度280℃、荷重21.18Nの条件でJIS K 7210に準じ測定した。
(3)耐塩性試験
ICタグ、及びリーダー/ライター((アンテナ:オムロン社製、V720−HS03)、(リーダー:オムロン社製、V720S−BC5D4))を用いて、13.56MHz帯での4バイト読み出し最大通信距離を測定した。
次いで、ICタグを、5%NaCl水溶液に浸漬し、40℃の環境下に100時間静置した。次いで、ICタグを水溶液から取り出して、ICタグを蒸留水で洗浄し、水分をふき取った後、13.56MHz帯での4バイト読み出し最大通信距離を測定して、浸漬前後での最大通信距離の変化を試験し、以下の基準で評価をおこなった。
最大通信距離の変化率が20%以内・・・○
最大通信距離の変化率が20%以上・・・△
通信不可 ・・・×
[実施例1]
(ICインレットの製造)
エッチングアンテナが形成された厚さ120μmのポリエステル基板上に、ICチップ(ロイヤル フィリップス エレクトロニックス社製、I−CODE SLI(動作周波数13.56MHz)、厚さ200μm)を超音波実装法で実装し、更にエポキシ樹脂で封止してICインレットを得た。
得られたICインレットの両面に、ICインレット面から、接着層(厚さ20μm)、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなるフィルム(日本ゼオン社製:ZEONOR1420R、ガラス転移温度137℃、MFR20g/10分、厚さ80μm)を重ね、次いで、熱ラミネート処理してICタグを作製した。得られたICタグを用いて耐塩性試験を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
保護層として、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなるフィルムの代わりに、ポリエチレンテレフタレートからなるフィルム(東レ製、ルミラー、厚さ80μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてICタグを作製した。得られたICタグを用いて耐塩性試験を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
保護層として、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなるフィルムの代わりに、ポリプロピレンからなるフィルム(日本ポリプロピレン社製、ノバテックPP、厚さ80μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてICタグを作製した。得られたICタグを用いて耐塩性試験を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
保護層として、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなるフィルムの代わりに、エチレン−環状オレフィン付加共重合体からなるフィルム(三井化学社製、APL5014DP、ガラス転移温度135℃、厚さ80μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてICタグを作製した。得られたICタグを用いて耐塩性試験を行った。結果を表1に示す。なお、耐塩性試験後の保護層及びICインレットを観察したところ、保護層には、クラックが発生しており、また、ICインレットのICチップとアンテナの接合部は、腐食により剥離していた。
Figure 2006224576
表1から以下の事がわかる。
ICチップとアンテナを有するICインレットに、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなる保護層を積層してなるICタグは、耐塩性に優れている(実施例1)。それに対して、保護層が、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、又はエチレン−環状オレフィン付加共重合体樹脂であるICタグは、耐塩性に劣る(比較例1〜3)。

Claims (3)

  1. ICチップとアンテナを有するICインレットに、ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物からなる保護層を積層してなるICタグ。
  2. 該ノルボルネン系開環重合体を含有してなる樹脂組成物の、ガラス転移温度が70〜170℃の範囲にありかつ、メルトマスフローレイト(温度280℃、荷重21.18N)が5〜70g/10分の範囲にある請求項1に記載のICタグ。
  3. 該保護層の厚さが3〜250μmである請求項1又は2に記載のICタグ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013256596A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Nippon Zeon Co Ltd 樹脂組成物及びその成形品

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