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JP2006212913A - インクジェット記録ヘッドの製造装置及び製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの製造装置及び製造方法 Download PDF

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JP2006212913A
JP2006212913A JP2005027426A JP2005027426A JP2006212913A JP 2006212913 A JP2006212913 A JP 2006212913A JP 2005027426 A JP2005027426 A JP 2005027426A JP 2005027426 A JP2005027426 A JP 2005027426A JP 2006212913 A JP2006212913 A JP 2006212913A
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Akira Shimamura
亮 嶋村
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Abstract

【課題】チップマウントユニットと電気配線テープとを接合する際に、チップマウントユニット、特に記録素子が受ける温度をより精度よく管理する。
【解決手段】インクジェット記録ヘッドの製造装置は、チップマウントユニット100と電気配線テープ401とを圧着して、記録素子ユニットを形成する。電気配線テープ401をチップマウントユニット100に圧着させる圧着ツール121は、熱硬化性接着剤を加熱する加熱手段123と、チップマウントユニット100と電気配線テープ401とが密着させられたときに、チップマウントユニット100と対向する面に開口する、少なくとも一つの空間部134aと、空間部の各々に設けられた、チップマウントユニット100の温度を測定する温度センサ124aとを有している
【選択図】 図2

Description

本発明は、インクジェット記録ヘッドの製造装置及び製造方法に関し、特に、チップマウントユニットと電気配線テープとの接合装置および接合方法に関する。
まず、図8から10を参照して、素子基板の略垂直方向に液滴を吐出する、いわゆるサイドシュータ型のインクジェット方式の記録ヘッド(以下、インクジェット記録ヘッドという。)の構成について説明する。
図8にはインクジェット記録ヘッドの全体斜視図を、図9には記録素子ユニットの分解斜視図を示す。インクジェット記録ヘッド5は、記録素子ユニット10およびチップタンク20から構成されている。記録素子ユニット10は、図9に示すように、チップマウントユニット100と、電気配線テープ401とから構成されている。チップマウントユニット100は、記録素子201,202が、マクラ部材301を介して、素子基板101に精度良くマウントされて構成されている。記録素子201はカラーインクに対応し、記録素子202はブラックインクに対応している。電気配線テープ401は、記録素子201,202にインクを吐出する電気信号を印加するテープで、プリンタ本体(図示せず)から送られてくる電気信号を受け取る外部信号入力端子(図示せず)を備えている。
次に、図10を参照して、記録素子201の構造を説明する(同図には記録素子201だけを示すが、記録素子202も同一の構造である。)。記録素子201は、厚さ0.5〜1mmのシリコン基板201b上に、インクを吐出するノズル列201aと、長溝状の貫通口からなるインク流路であるインク供給口201cと、インク吐出手段であるヒーター列201dと、電極部201eとが形成されて構成されている。ノズル列201aは樹脂材料からなり、フォトリソ技術により形成されている。ヒーター列201dは、インク供給口201cを挟んだ両側にそれぞれ1列ずつ千鳥状に配列されている。電極部201eは、電気配線(図示せず)によってヒーター列201dと接続され、シリコン基板201bの両外側に多数の接続パッドが備えられている。接続パッドには、電気配線テープ401との電気的接続をとるAuスタッドバンプが形成されている。
電気配線テープ401はテープ基材、配線、カバー層からなる積層体であり、一例としてTAB(Tape Automated Bonding)テープが挙げられる。記録素子201、202を受け入れるデバイスホール402(図9参照)の周縁部は素子接続部を構成しており、デバイスホール402の内側に露出した配線であるインナーリード(図示せず)が設けられている。電気配線テープ401は、カバー層の側がチップタンク20の表面に向けられて、接着層(図示せず)を介して接着固定されている。
電気配線テープ401と記録素子201,202の各々とは、熱超音波圧着法や異方性導電テープを介して電気的に接続される。TABテープの場合は熱超音波圧着法によるインナーリードボンディング(ILB)が好適である。図8,9に示す記録素子ユニット10においては、電気配線テープ401のインナーリードと記録素子201,202上のスタッドバンプとがILB接合されている。
チップマウントユニット100に電気配線テープ401を接合する工程は、例えば特許文献1に一例が述べられているが、概略以下のようにおこなわれる。まず、電気配線テープ401と、熱硬化性接着剤である接着剤を塗布したチップマウントユニット100とを、別々の圧着ツールで挟むようにしながら、圧着ツールに内蔵されたヒーターで加熱された圧着ツールを各々上昇・下降させて、電気配線テープ401とチップマウントユニット100とを密着させ、圧着する。電気配線テープ401とチップマウントユニット100との位置あわせのため、図11に示すように、電気配線テープ401を保持する圧着ツールには空間部1136a,1136bが設けられ、空間部1136a,1136bに設置されたカメラ(図示せず)によって、電気配線テープ401と記録素子202との相対位置が認識される。ヒーターの温度制御のため、圧着ツールには温度センサ(図示せず)が設けられている。温度センサは、電気配線テープ401とチップマウントユニット100とを密着させる障害とならないように、電気配線テープ401とチップマウントユニット100との接合部から離れた、圧着ツールの端部に設けられている。
圧着工程は、電気配線テープと、チップマウントユニットに備えられた記録素子との位置合わせ、および仮接合を行う仮圧着工程と、接着剤を本硬化させて電気配線テープのキャッピング平面を形成する本圧着工程とに分けられることが多い。
特開2004−90353号公報
しかしながら、チップマウントユニットに電気配線テープを接合する従来技術には、接着剤が硬化した後に、記録素子が変形したり、記録素子に形成されている樹脂材料のノズルが剥がれるといった問題があった。これは、シリコン基板のインク供給孔が接着剤の硬化収縮もしくは線膨張の差によって変形するためであると考えられる。
特に、仮圧着工程では、急激な昇温が必要とされるとともに、記録素子を仮固定できる程度に接着剤を硬化させる温度選定が必要であり、記録素子は一般的に高温に曝されやすい。一方、本圧着工程では、接着剤の硬化条件に相当する温度範囲が仮圧着工程より広くとれるため、仮圧着のような熱の課題は生じにくい。このように、記録素子は、特に仮圧着工程において熱による影響を受けるために、チップマウントユニットに過大な温度をかけることなく、チップマウントユニットと電気配線テープとを接合することが望ましい。
しかし、従来技術では、温度センサと、チップマウントユニットと電気配線テープとの接合部が離れており、ヒーターの設定温度と実際の圧着ツールの温度、特に上記の接合部の温度との間に差が生じていた。このためヒーターの設定温度は、このような差を見込んで設定する必要があり、温度制御の信頼性は必ずしも十分であるとはいえなかった。また、接合時にはチップマウントユニットが圧着ツールに挟み込まれ、上下の圧着ツールの間に隠れてしまうため、チップマウントユニットの温度を直接測定することも困難であった。
本発明は、かかる事情を踏まえて、チップマウントユニットと電気配線テープとを接合する際に、チップマウントユニット、特に記録素子が受ける温度をより精度よく管理することのできる、インクジェット記録ヘッドの製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明のインクジェット記録ヘッドの製造装置は、素子基板上にインクを吐出する記録素子が形成されたチップマウントユニットと、記録素子にインクを吐出する電気信号を印加する電気配線テープとを圧着して、記録素子ユニットを形成するものである。電気配線テープをチップマウントユニットに圧着させる圧着ツールは、電気配線テープとチップマウントユニットとの間に介在する熱硬化性接着剤を加熱する加熱手段と、チップマウントユニットと電気配線テープとが密着させられたときに、チップマウントユニットと対向する面に開口する、少なくとも一つの空間部と、空間部の各々に設けられ、チップマウントユニットの温度を測定する温度センサとを有していることを特徴としている。
本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法は、素子基板上にインクを吐出する記録素子が形成されたチップマウントユニットと、記録素子にインクを吐出する電気信号を印加する電気配線テープとを接合するステップを、少なくとも一つの空間部が一つの面に開口して設けられ、空間部の各々に温度センサが設けられた圧着ツールを用いておこなう、インクジェット記録ヘッドの製造方法である。本製造方法は、チップマウントユニットと電気配線テープとを対向させ、熱硬化性接着剤を介して互いに密着させるとともに、一つの面を電気配線テープに対向させる位置決めステップと、チップマウントユニットの、電気配線テープとの密着面を含む電気配線テープとの対向面の温度を温度センサによって測定し、測定された温度に基づいてチップマウントユニットへの加熱量を制御しながら、チップマウントユニットと電気配線テープとを加温圧着して接合する接合ステップとを有している。
本発明のインクジェット記録ヘッドの製造装置および製造方法によれば、圧着ツールの空間部に温度センサが設けられているので、記録素子とチップマウントユニットとが互いに密着させられたときでも、記録素子やチップマウントユニットの表面温度を直接測定することができる。このため、チップマウントユニット、特に記録素子が受ける温度をより精度よく管理することができる。
以下、図面を参照して、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造装置及び製造方法の実施形態について説明する。本発明のインクジェット記録ヘッドの製造装置及び製造方法に係るインクジェット記録ヘッドの構造は、背景技術で述べたものと同じである。
本発明のインクジェット記録ヘッドの製造装置は、図1(a)に示す仮圧着ステージと、図1(b)に示す本圧着ステージの2つのステージで構成されている。仮圧着ステージ1は、チップマウントユニット100と電気配線テープ401との相対位置を画像処理によって調整し、チップマウントユニット100の温度管理をしながら、チップマウントユニット100と電気配線テープ401との仮接合を行う。本圧着ステージ2は、未硬化接着剤を完全硬化させて、チップマウントユニット100と電気配線テープ401との本接合を行う。本発明のインクジェット記録ヘッドの製造装置は、仮圧着ステージ1の構成に特徴を有している。すなわち、詳細は後述するが、仮圧着ステージ1は、第2の圧着ツール121に温度センサ124a,124bとヒータ123とを内蔵し、温度センサ124a,124bはチップマウントユニット100の表面温度を直接測定する。これに対して、本圧着ステージ2は、第2の圧着ツール221にヒータ223が内蔵されているが、温度センサ224は第2の圧着ツール221の、チップマウントユニット100との接触部から離れた位置に設けられており、直接チップマウントユニット100の表面温度を測定する構成となっていない。
図2には、仮圧着ステージの概略構成図を示す。仮圧着ステージ1は、チップマウントユニット100を下側から電気配線テープ401に圧着させる下部圧着ツールである第1の圧着ツール111と、電気配線テープ401を保持しながら、電気配線テープ401をチップマウントユニット100に上側から圧着させる第2の圧着ツール121とを備えている。
第1の圧着ツール111は、本体部112と、本体部112に内蔵されたヒーター113と、本体部112の縁部に設けられた温度センサ114と、ヒーター113の発熱量を制御する制御装置115とを備えている。
第2の圧着ツール121は、本体部122と、本体部122に内蔵されたヒーター123と、本体部122に内蔵された温度センサ124a,124b(同図では124aのみ示す。)と、ヒーター123の発熱量を制御する制御装置125と、カメラ126とを備えている。本体部122の第1の圧着ツール111と対向する面には、例えば負圧を利用して電気配線テープ401を吸着保持する吸着装置(図示せず)が設けられている。
温度センサ124a,124bは制御装置125に接続され、制御装置125は温度センサ124a,124bからの温度データを受信して、あらかじめ設定された目標温度に近づくように、ヒーター123の発熱量をフィードバック制御する。
第1,第2の圧着ツール111,121は、チップマウントユニット100と電気配線テープ401とが熱硬化性接着剤を介して互いに密着するように、図中の矢印に示すように、他方に対して互いに対向運動することができる。ただし、第1,第2の圧着ツール111,121の一方だけが他方に対して対向運動するようにしてもよい。
図3には、第2の圧着ツール121を図2中3−3線からみた平面図を示す。破線は被接合物であるチップマウントユニット100の素子基板101および記録素子201,202を示している。本体部122には、空間部134a,134b,136が設けられ、各空間部134a,134b,136は、図2に空間部134a,136の例を示すように、第1の圧着ツール111との対向面に開口している。空間部134aは、チップマウントユニット100が第1の圧着ツール111に装着され、第1,第2の圧着ツール111,121が所定の位置に位置あわせされたときに、記録素子201が位置する領域に開口するようにされている。空間部134aの内部には、温度センサ124aが設けられている。空間部134bは、同様にして、チップマウントユニット100の中心近傍に開口するようにされており、内部に温度センサ124bが設けられている。空間部136の内部には、チップマウントユニット100が第1の圧着ツール111に装着され、電気配線テープ401が第2の圧着ツール121に装着されたときに、電気配線テープ401と記録素子202との相対位置を認識するカメラ126が設けられている。
空間部134a,134b,136は、本体部122を貫通する貫通孔であるが、少なくとも第1の圧着ツール111との対向面に開口していればよく、反対端部が本体部122の他の面に開口している必要はない。温度センサ124a,124bは、電気配線テープ401が装着されたときに電気配線テープ401と接触しない非接触式の温度センサであるが、接触式の温度センサでもかまわない。温度センサとしては、例えば、赤外線温度計、赤外線放射温度計などの非接触式熱放射センサ、または熱電対などの電気式センサが挙げられる。温度センサ124a,124bは、第2の圧着ツール111からの輻射熱などの影響を避けるため、別途温度検知の補正回路を有していてもよい。
図4に示すように、別の空間部および温度センサを記録素子202に対応する位置に設けることも可能である。同図では、x〜zの3箇所で、温度測定がおこなわれる。また、図5に示すように、より多くの温度センサを設けてもよい。同図には、5つの空間部A〜Eを設け、各空間部に接触式の温度センサ(図示せず)を取り付けた例を示している。5つの温度センサの測定値を用いて、チップマウントユニット100の温度分布をより詳細に確認することができる。また、温度は、一般的には、チップマウントユニット100の中心付近の空間部Eで最も高くなるため、空間部Eの位置での測定温度に基づいてヒータ123の発熱量を制御すれば、より精度の高い温度条件を設定することができる。
次に、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法を、図6のフロー図を参照して説明する。
(ステップ61)まず、チップマウントユニット100をキャリアテープ15に搭載し、ディスペンスや転写等の手法によって、あらかじめ接着剤を塗布しておく。接着剤は短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、かつ耐インク性のあるものが望ましく、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化性接着剤等が挙げられる。
(ステップ62)次に、図1(a)に示すように、チップマウントユニット100を、基準ピン(図示せず)にあわせて、第1の圧着ツール111の直上まで搬送する。電気配線テープ401は、第2の圧着ツール121に吸着されている。この状態で、第1の圧着ツール111を上昇させ、水平2方向のクランプを行い、チップマウントユニット100の電気配線テープ401に対する位置を決める。
(ステップ63)第1の圧着ツール111が測定位置まで上昇して静止し、第2の圧着ツール121が下降して、カメラ126によって電気配線テープ401、チップマウントユニット100の順に画像認識して、チップマウントユニット100と電気配線テープ401との相対位置をより精度よく合わせ込む。これによって、温度センサ124a,124bは、チップマウントユニット100の、電気配線テープ401との密着面を含む電気配線テープ401との対向面における、下記に述べる所定の位置での温度を測定することができる。
(ステップ64)次に、ヒータ113,123を作動させる。図7には、設定温度に対して緩やかに温度が上昇するようにヒータの発熱量を微調整している様子を示す。設定温度の調整はヒータの発熱量の調整によっておこなわれるが、ヒータの発熱量の調整方法には、ヒーターをON/OFFする方法と、ヒータの発熱量自体を可変制御する方法の両方が含まれる。後者の方法がより精度の高い温度制御が可能であることはいうまでもない。また、ヒータ113,123の運転開始時期は必ずしもこの段階である必要はなく、ステップ64の前に第1の圧着ツール111,第2の圧着ツール121が所定の温度に加温されていれば、任意のタイミングで作動させることができる
(ステップ65)次に、第2の圧着ツール121がさらに下降し、チップマウントユニット100と電気配線テープ401とを、接着剤を介して互いに密着させる。
(ステップ66)温度センサ124a,124bは、記録素子201の表面温度とチップマウントユニット100の中心近傍の表面温度を各々測定して、測定結果を制御装置125に送信する。同様に、温度センサ114も第1の圧着ツール111の表面温度を検知して、測定結果を制御装置115に送信する。制御装置115,125は、このデータに基づいて目的の表面温度に近づくように、ヒーター113,123の発熱量を各々フィードバック制御する。以上によって、チップマウントユニット100と電気配線テープ401との仮圧着が完了する。
(ステップ67)次に、図1(b)に示すように、仮圧着されたチップマウントユニット100および電気配線テープ401を、キャリアテープ15に乗せたまま本圧着ステージ2に供給し、再度加熱圧着して接着剤を硬化させる。その後、本圧着されたチップマウントユニット100および電気配線テープ401を排出する。
以上のステップで、チップマウントユニット100と電気配線テープ401が接着される。その後、チップマウントユニット100をチップタンク20に精度良く位置決めし、貼り合わせる。さらに、電気接続部分をインクによる腐食や外的衝撃から保護するため、電気接続部分を第1の封止剤11及び第2の封止剤12によって封止する(図8参照)。第1の封止剤11は、主に素子基板101に貼り合わされた記録素子201,202の外周部を封止し、第2の封止剤12は、記録素子201,202と電気配線テープ401との接続部の表側を封止する。封止後、電気配線テープ401の外部入力端子側をチップタンク20の外形に合わせて折り曲げ接着する。その後、プリンタ本体との電気的接触を取る基板であるプリント配線板13を電気配線テープ401の外部入力端子と電気的に接続する。接続には異方性導電フィルム(ACFテープ)が好適である。こうして記録素子201,202と外部入力端子との電気実装が完了した後、ACFテープによる接続箇所などをインクによる影響から保護するために、封止材14を塗布する。
以上説明したように、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造装置および製造方法は、仮圧着プロセスにおいて、被接合体である記録素子やチップマウントユニットの表面温度を、可動する第2の圧着ツール内に備えられた非接触式の温度センサで、圧着している瞬間に測定し、その値に基づいてヒータの発熱量制御を行う。従来は、圧着時には被接合体が圧着ツールに隠れてしまい、温度測定が困難であったのに対し、本発明では、第2の圧着ツール内に空間部を設けて温度センサを内蔵しているので、チップマウントユニットの表面温度を直接測定することが可能となった。記録素子の温度を直接測定することによって、記録素子が過度の高温にさらされることを防止しやすくなる。また、チップマウントユニットの中心位置の温度を直接測定することによって、接着面内の温度管理を行うことも容易となる。
以上のように、チップマウントユニットの実温度に基づいて、温度と時間を含む加熱パラメーターを調整できるため、最適な加熱条件を精度よく決定することができる。特に、熱衝撃に不利な記録素子自体の温度を検知し、制御することは、実装工程の熱の影響によるノズル剥がれやチップの変形など、品質問題を未然に防止できるというメリットを有する。
なお、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造装置及び製造方法は以上述べた実施形態に限定されるものではない。一例として、温度センサは、記録素子の内部に設けることもできる。温度センサは、検知手段であるパターンと電気的に接続され、接合時には、温度制御装置が、内蔵された温度センサの測定温度に応じて、第2の圧着ツールに供給する電力を調整する。これによって、圧着ツールの表面温度が制御され、信頼性の高い温度制御が可能となる。また、第1の圧着ツールにも第2の圧着ツールと同様の空間部および温度センサを設けてもよい。この場合、チップマウントユニット100の両面からの温度測定が可能となり、より信頼性の高い温度制御が可能となる。
本発明のインクジェット記録ヘッドの製造装置の概略構成図である。 図1に示すインクジェット記録ヘッドの製造装置の仮圧着ステージの概略構成図である。 第2の圧着ツールの、図2中3−3線からみた平面図である。 空間部および温度センサの他の配置例を示す概念図である。 空間部および温度センサの他の配置例を示す概念図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法を説明するフロー図である。 ヒータ発熱量の時刻歴を示す説明図である。 インクジェット記録ヘッドの全体斜視図である。 図8に示すインクジェット記録ヘッドの記録素子ユニットの分解斜視図である。 図8に示すインクジェット記録ヘッドの記録素子の斜視図である。 電気配線テープを保持する圧着ツールの平面図である。
符号の説明
10 記録素子ユニット
100 チップマウントユニット
101 素子基板
111 第1の圧着ツール
121 第2の圧着ツール
123 ヒーター
124a,124b 温度センサ
125 制御装置
201,202 記録素子
401 電気配線テープ

Claims (14)

  1. 素子基板上にインクを吐出する記録素子が形成されたチップマウントユニットと、前記記録素子にインクを吐出する電気信号を印加する電気配線テープとを圧着して、記録素子ユニットを形成する、インクジェット記録ヘッドの製造装置において、
    前記電気配線テープを前記チップマウントユニットに圧着させる圧着ツールは、
    前記電気配線テープと前記チップマウントユニットとの間に介在する熱硬化性接着剤を加熱する加熱手段と、
    前記チップマウントユニットと前記電気配線テープとが密着させられたときに、前記チップマウントユニットと対向する面に開口する、少なくとも一つの空間部と、
    前記空間部の各々に設けられ、前記チップマウントユニットの温度を測定する温度センサとを有していることを特徴とする、
    インクジェット記録ヘッドの製造装置。
  2. 少なくとも1つの前記空間部は、前記チップマウントユニットと前記電気配線テープとが密着させられたときに、前記記録素子に面する位置に形成されている、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの製造装置。
  3. 少なくとも1つの他の前記空間部は、前記チップマウントユニットと前記電気配線テープとが密着させられたときに、前記素子基板の前記記録素子が設けられていない位置に面する位置に形成されている、請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドの製造装置。
  4. 前記温度センサで測定された温度に基づいて、前記加熱手段の発生熱量を制御する温度制御手段を有している、請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造装置。
  5. 前記温度センサは、前記電気配線テープが装着されたときに該電気配線テープと接触しない非接触式の温度センサである、請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造装置。
  6. 前記圧着ツールは、前記電気配線テープを吸着して保持する吸着手段を有している、請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造装置。
  7. 前記チップマウントユニットを前記電気配線テープに密着させる下部圧着ツールをさらに有し、
    前記圧着ツールおよび前記下部圧着ツールの少なくとも一方は、前記チップマウントユニットと前記電気配線テープとを前記熱硬化性接着剤を介して互いに密着させるように、他方に対して対向運動できる、請求項1から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造装置。
  8. 素子基板上にインクを吐出する記録素子が形成されたチップマウントユニットと、該記録素子にインクを吐出する電気信号を印加する電気配線テープとを接合するステップを、少なくとも一つの空間部が一つの面に開口して設けられ、該空間部の各々に温度センサが設けられた圧着ツールを用いておこなう、インクジェット記録ヘッドの製造方法であって、
    前記チップマウントユニットと前記電気配線テープとを対向させ、熱硬化性接着剤を介して互いに密着させるとともに、前記一つの面を前記電気配線テープに対向させる位置決めステップと、
    前記チップマウントユニットの、前記電気配線テープとの密着面を含む該電気配線テープとの対向面の温度を前記温度センサによって測定し、測定された温度に基づいて該チップマウントユニットへの加熱量を制御しながら、該チップマウントユニットと前記電気配線テープとを加温圧着する接合ステップと
    を有している、インクジェット記録ヘッドの製造方法。
  9. 前記位置決めステップは、少なくとも1つの前記空間部が前記記録素子に面するように、前記前記チップマウントユニットと前記電気配線テープとを密着させることを含んでいる、請求項8に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  10. 前記位置決めステップは、少なくとも1つの他の前記空間部が前記素子基板の前記記録素子が設けられていない位置に面するように、前記チップマウントユニットと前記電気配線テープとを密着させることを含んでいる、請求項9に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  11. 前記温度センサは、前記電気配線テープが装着されたときに該電気配線テープと接触しない、非接触式の温度センサである、請求項8から10のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  12. 前記位置決めステップは、前記電気配線テープを吸着して保持することを含んでいる、請求項8から11のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  13. 前記位置決めステップは、前記チップマウントユニットと前記電気配線テープとの相対位置を画像処理によって調整するステップを含んでいる、請求項8から12のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  14. 前記接合ステップによって、前記チップマウントユニットと前記電気配線テープとを仮接合し、
    前記接合ステップの後に、前記チップマウントユニットと前記電気配線テープとを再度加温圧着して、本接合するステップを有している、
    請求項8から13のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
JP2005027426A 2005-02-03 2005-02-03 インクジェット記録ヘッドの製造装置及び製造方法 Pending JP2006212913A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008213431A (ja) * 2007-03-08 2008-09-18 Brother Ind Ltd インクジェットヘッドの製造方法
JP2015039803A (ja) * 2013-08-21 2015-03-02 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドの製造方法

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