JP2006210746A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 所望の色相の白色発光を得ることができ、かつ発光寿命を向上させることができる有機エレクトロルミネッセンス素子を得る。
【解決手段】 陽極1と陰極5と、陽極1及び陰極5の間に挟まれる白色発光層3とを備え、正孔輸送性材料をホスト材料として用い、白色発光層3の発光色において不足する色相を補うためのアシスト発光層6が陽極1と白色発光層3間に設けられるか、あるいは電子輸送性材料をホスト材料として用い、白色発光層3の発光色において不足する色相を補うためのアシスト発光層6が、陰極5と白色発光層3の間に設けられていることを特徴としている。
【選択図】 図1
【解決手段】 陽極1と陰極5と、陽極1及び陰極5の間に挟まれる白色発光層3とを備え、正孔輸送性材料をホスト材料として用い、白色発光層3の発光色において不足する色相を補うためのアシスト発光層6が陽極1と白色発光層3間に設けられるか、あるいは電子輸送性材料をホスト材料として用い、白色発光層3の発光色において不足する色相を補うためのアシスト発光層6が、陰極5と白色発光層3の間に設けられていることを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものであり、さらに詳細には白色発光の有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)は、ディスプレイや照明への応用の観点から活発に開発が行われている。
特に白色発光の有機EL素子は、照明、液晶ディスプレイなどのバックライトあるいはカラーフィルタ方式の有機ELディスプレイへの応用の観点から重要である。
従来の白色発光の有機EL素子としては、青系の発光色を示す発光層と、オレンジ系の発光色を示す発光層とを積層した構造を有するものが多く提案されている。しかしながら、このような素子構造においては、発光色の駆動電圧の変化や、発光色の経時変化が大きいという問題があった。
1つの発光層で白色を発光する有機EL素子としては、発光層に高分子材料を用いた素子が提案されている(非特許文献1など)。また、特許文献1においては、1つの発光層に、青色系発光材料と、少なくとも1つのフルオランテン骨格、ペンタセン骨格またはペリレン骨格を有する蛍光性化合物とを含有させた白色系有機EL素子が開示されている。
しかしながら、このような1つの発光層で白色を発光する従来の有機EL素子においては、色純度が不十分であり、所望の色相の白色発光を得ることができないという問題があった。例えば、青色発光ドーパントとオレンジ色発光ドーパントをホスト材料に含有させて形成した白色発光層の場合、緑色や赤色の色成分が不足するため、所望の色相の白色が得られにくい。また、1つの発光層で白色発光する有機EL素子においては、過剰な電荷が発光層から抜け出し、発光層に隣接する正孔輸送層や電子輸送層などの有機層を劣化させるため、発光寿命が短くなるという問題があることを本発明者は見出した。
また、特許文献2には、後述する青色発光ドーパントB−1が開示されている。
特開2001−250690号公報
特開2004−134396号公報
J.Kido,M.Kimura,and K.Nagai、Science、267号、1332ページ、1995年
本発明の目的は、所望の色相の白色発光を得ることができ、かつ発光寿命を向上させることができる有機EL素子を提供することにある。
本発明の第1の局面に従う有機EL素子は、陽極と、陰極と、陽極及び陰極の間に挟まれる白色発光層とを備え、正孔輸送性材料をホスト材料として用い、白色発光層の発光色において不足する色相を補うためのアシスト発光層が、陽極と白色発光層の間に設けられていることを特徴としている。
本発明の第1の局面に従えば、陽極と白色発光層の間にアシスト発光層が設けられているので、白色発光層の発光色において不足する色相を、このアシスト発光層により補うことができ、所望の色相の白色発光を得ることができる。また、陽極と白色発光層の間に、正孔輸送性材料をホスト材料として用いたアシスト発光層が設けられているので、白色発光層から抜け出た過剰な電子をアシスト発光層においてトラップし、発光に変えることができる。このため、白色発光層から漏れ出た電荷による素子の劣化を抑制することができ、発光寿命を向上させることができる。
陽極とアシスト発光層の間に正孔輸送層が設けられている場合には、この正孔輸送層が白色発光層から漏れ出た電子によって劣化するのを抑制することができる。
また、本発明の第1の局面のアシスト発光層は、正孔輸送性材料をホスト材料として用いているので、正孔輸送層として機能させることもできる。従って、正孔輸送層を設けずに、本発明のアシスト発光層を設けてもよい。
本発明の第2の局面に従う有機EL素子は、陽極と、陰極と、陽極及び陰極の間に挟まれる白色発光層とを備え、電子輸送性材料をホスト材料として用い、白色発光層の発光色において不足する色相を補うためのアシスト発光層が、陰極と白色発光層の間に設けられていることを特徴としている。
本発明の第2の局面に従えば、アシスト発光層が陰極と白色発光層の間に設けられているので、白色発光層の発光色において不足する色相を補うことができる。このため、所望の色相の白色発光を得ることができる。
また、陰極と白色発光層の間に、電子輸送性材料をホスト材料として用いたアシスト発光層が設けられているので、白色発光層から抜け出た正孔を、アシスト発光層によりトラップし、発光に変えることができる。このため、白色発光層から抜け出た電荷による劣化を抑制することができ、発光寿命を向上させることができる。
陽極とアシスト発光層の間に電子輸送層が設けられている場合、白色発光層から抜け出た正孔が電子輸送層に入る前に、アシスト発光層によりトラップされるため、電子輸送層が正孔によって劣化するのを防止することができ、発光寿命を向上させることができる。
本発明の第2の局面のアシスト発光層は、電子輸送性材料をホスト材料として用いているので、電子輸送層として機能させることができる。従って、電子輸送層を設けずに、アシスト発光層を設けてもよい。
本発明におけるアシスト発光層は、白色発光層の発光色において不足する色相を補うものであり、アシスト発光層の発光色は、得ようとする所望の色相により適宜選択される。
例えば、白色発光層の発光色において青色が不足する場合には、青色発光を示すアシスト発光層が設けられる。このような青色発光を示すアシスト発光層としては、例えば、発光ピーク波長420〜480nmの青色発光を示すものが用いられる。
白色発光層の発光色において緑色が不足する場合には、緑色発光を示すアシスト発光層が用いられる。このようなアシスト発光層としては、例えば、発光ピーク波長480〜550nmの緑色発光を示すものが挙げられる。
白色発光層の発光色においてオレンジ色ないし赤色が不足する場合には、オレンジ色ないし赤色を発光するアシスト発光層が用いられる。このようなアシスト発光層としては、例えば、発光ピーク波長550〜650nmのオレンジ色ないし赤色発光を示すアシスト発光層が挙げられる。
本発明におけるアシスト発光層としては、ホスト材料に、発光ドーパントを含有させたものが用いられる。本発明の第1の局面においては、正孔輸送性材料をホスト材料として用いており、本発明の第2の局面では、電子輸送性材料をホスト材料として用いている。本発明の第1の局面においてホスト材料として用いられる正孔輸送性材料としては、アミン誘導体を挙げることができ、特にトリアリールアミン誘導体が好ましく用いられる。本発明の第2の局面においてホスト材料として用いられる電子輸送性材料としては、アルミニウム錯体などの金属錯体、アントラセン誘導体、ルブレン誘導体、ペリレン誘導体、アントラキノン誘導体などが挙げられる。本発明におけるホスト材料は、1種類のものを単独で用いてもよいし、2種類以上のものを混合して用いてもよい。
本発明のアシスト発光層において用いられる発光ドーパントは、上述のように、種々の発光色のものを用いることができる。
青色発光ドーパントとしては、例えば、ペリレン誘導体、アントラセン誘導体、スチリルベンゼン誘導体などが挙げられる。
緑色発光ドーパントとしては、例えば、クマリン誘導体、ナフタセン誘導体、アントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ペリレン誘導体、アルミニウム錯体などが挙げられる。
オレンジ色ないし赤色発光ドーパントとしては、例えば、DCM誘導体、ローダミン誘導体、ナフタセン誘導体、ペリレン誘導体などが挙げられる。
アシスト発光層における発光ドーパントのホスト材料に対する濃度は、使用するドーパント材料及びホスト材料の種類及び必要とされる発光強度などに応じて適宜選択されるものであるが、一般には、1〜10重量%の範囲内で用いることが好ましい。
また、本発明におけるアシスト発光層の厚みは、特に限定されるものではないが、一般には1〜150nmの範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは10〜100nmの範囲内である。
本発明における白色発光層は、白色発光を示す有機層であれば特に限定されるものではない。しかしながら、本発明に従う好ましい実施形態においては、アントラセン誘導体、またはアントラセン誘導体及びアリールアミン誘導体の混合物からなるホスト材料と、青色発光ドーパントと、ナフタセン誘導体からなるオレンジ色発光ドーパントとを含有する白色発光層が好ましく用いられる。白色発光層の厚みは、20〜60nmの範囲内であることが好ましい。
上記白色発光層において、ホスト材料に対するオレンジ色発光ドーパントの重量比(オレンジ色ドーパント/ホスト材料×100)は、0.1〜1.0%の範囲内であることが好ましい。このような範囲内とすることにより、より良好な白色発光が得られる。
上記白色発光層において、青色発光の発光ピーク波長は、420〜490nmの範囲内であることが好ましい。また、オレンジ色発光の発光ピーク波長は、540〜640nmの範囲内であることが好ましい。このような範囲内とすることにより、良好な白色発光が得られる。
上記白色発光層において、青色発光のピーク波長における発光強度と、オレンジ色発光のピーク波長における発光強度の比(青色発光強度/オレンジ色発光強度)は、0.3〜5.0の範囲内であることが好ましい。このような範囲内とすることにより、図4に示すCIE1931色度座標において、白色系の色と認識される点線で囲まれる範囲内の色を発光することができる。
上記白色発光層において、ホスト材料として用いられるアントラセン誘導体としては、例えば、以下の一般式(1)で表されるものが挙げられる。
(ここで、Ar1及びAr2は、水素、ハロゲン、または炭素数30以下の芳香族置換基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。Rは、水素、ハロゲン、または炭素数5以下の脂肪族置換基を表し、アントラセン環上のいずれの置換位置にあってもよい。)
上記一般式(1)におけるAr1及びAr2としては、特に、フェニル基、トルイル基、ターシャリーブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基あるいはアンスリル基が好ましい。また、Rとしては、メチル基、ターシャリーブチル基が特に好ましい。
上記一般式(1)におけるAr1及びAr2としては、特に、フェニル基、トルイル基、ターシャリーブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基あるいはアンスリル基が好ましい。また、Rとしては、メチル基、ターシャリーブチル基が特に好ましい。
上記白色発光層において、アントラセン誘導体と混合して用いられるアリールアミン誘導体としては、以下の一般式(2)で表されるものが好ましく用いられる。
(ここで、Ar1、Ar2及びAr3は、炭素数30以下の芳香族置換基を表し、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。)
上記一般式(2)におけるAr1、Ar2及びAr3としては、特に、フェニル基、トルイル基、ターシャリーブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基あるいはジフェニルアミノ基が好ましい。
上記一般式(2)におけるAr1、Ar2及びAr3としては、特に、フェニル基、トルイル基、ターシャリーブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基あるいはジフェニルアミノ基が好ましい。
上記白色発光層におけるアリールアミン誘導体のその他の例としては、以下の一般式(3)で表されるものが挙げられる。
(ここで、Ar1〜Ar4は、炭素数30以下の芳香族置換基を表し、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。)
上記一般式(3)におけるAr1〜Ar4としては、特に、フェニル基、トルイル基、ターシャリーブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ジフェニルアミノ基が好ましい。
上記一般式(3)におけるAr1〜Ar4としては、特に、フェニル基、トルイル基、ターシャリーブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ジフェニルアミノ基が好ましい。
上記白色発光層において用いる青色発光ドーパントは、特に限定されるものではないが、例えば、以下の一般式(4)で表されるものが好ましく用いられる。
(ここで、Ar1及びAr2は、炭素数30以下の芳香族置換基または炭素数30以下のジアリールアミノ基を表し、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。)
上記一般式(4)におけるAr1及びAr2としては、特に、フェニル基、トルイル基、ターシャリーブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ジフェニルアミノ基、ジトルイルアミノ基が好ましい。
上記一般式(4)におけるAr1及びAr2としては、特に、フェニル基、トルイル基、ターシャリーブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ジフェニルアミノ基、ジトルイルアミノ基が好ましい。
青色発光ドーパントのその他の例としては、以下の一般式(5)で表されるものが挙げられる。
(ここで、R1〜R4は、水素、ハロゲン、または炭素数5以下の脂肪族置換基を表し、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。)
上記一般式(5)におけるR1〜R4として、特に、メチル基、ターシャリーブチル基が好ましい。
上記一般式(5)におけるR1〜R4として、特に、メチル基、ターシャリーブチル基が好ましい。
上記白色発光層におけるオレンジ色発光ドーパントとしては、特に限定されないが、例えば、以下の一般式(6)で表されるものが挙げられる。
(ここで、Ar1〜Ar4は、水素、ハロゲン、炭素数5以下の脂肪族置換基、炭素数30以下の芳香族置換基、または炭素数30以下のジアリールアミノ基を表し、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。Rは、水素、ハロゲン、または炭素数5以下の脂肪族置換基を表し、ナフタセン環上のいずれの置換位置であってもよい。)
上記一般式(6)におけるAr1〜Ar4としては、特に、フェニル基、トルイル基、ターシャリーブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ベンゾチアゾイルフェニル基、メチルベンゾチアゾイルフェニル基、ジフェニルアミノ基、ジトルイルアミノ基が好ましい。また、Rとしては、特に、メチル基、ターシャリーブチル基が好ましい。
上記一般式(6)におけるAr1〜Ar4としては、特に、フェニル基、トルイル基、ターシャリーブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ベンゾチアゾイルフェニル基、メチルベンゾチアゾイルフェニル基、ジフェニルアミノ基、ジトルイルアミノ基が好ましい。また、Rとしては、特に、メチル基、ターシャリーブチル基が好ましい。
本発明における陽極は、有機EL素子において用いることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)などのような導電性金属酸化物の薄膜が挙げられる。この上にフルオロカーボン(CFx)層を形成したものが特に好ましく用いられる。
本発明における陰極は、特に限定されるものではなく、有機EL素子の陰極として用いることができるものであればよい。例えば、Alなどの金属の上にLiF層を形成した陰極を用いることができる。
本発明によれば、所望の色相の白色発光を得ることができ、かつ発光寿命を向上させることができる。
本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔有機EL素子の作製〕
(実施例1〜3及び比較例1)
実施例1及び2においては、図1に示す構造を有する有機EL素子を作製した。図1に示す有機EL素子においては、陽極1の上に、正孔輸送層2が設けられており、この上にアシスト発光層6が設けられている。アシスト発光層6の上には、白色発光層3が設けられている。白色発光層3の上には電子輸送層4が設けられており、この上に陰極5が設けられている。
(実施例1〜3及び比較例1)
実施例1及び2においては、図1に示す構造を有する有機EL素子を作製した。図1に示す有機EL素子においては、陽極1の上に、正孔輸送層2が設けられており、この上にアシスト発光層6が設けられている。アシスト発光層6の上には、白色発光層3が設けられている。白色発光層3の上には電子輸送層4が設けられており、この上に陰極5が設けられている。
陽極1は、ITO(インジウム錫酸化物)の上に、厚み1nmのCFx(フルオロカーボン)層を形成することにより構成されている。正孔輸送層2は、NPBから形成されており、その厚みは50nmである。
実施例1のアシスト発光層6は、表1に示すように、ホスト材料としてのNPBに、緑色発光ドーパントとしてのtBuDPNをホスト材料に対して1重量%含有させることにより形成している。その厚みは100nmである。
実施例2のアシスト発光層6は、表1に示すように、ホスト材料としてのNPBとTBADPNに、青色発光ドーパントとしてのTBPをホスト材料に対して1重量%となるように含有させている。ホスト材料におけるNPBとTBADPNの混合割合は、NPB80重量%、TBADPN20重量%である。アシスト発光層6の厚みは100nmである。
ホスト材料として用いているNPBは、N,N′−ジ(1−ナフチル)−N,N′−ジフェニルベンジジンであり、以下の構造を有している。
緑色発光ドーパントとして用いているtBuDPNは、5,12−ビス(4−ターシャリー−ブチルフェニル)ナフタセンであり、以下の構造を有している。
ホスト材料として用いているTBADNは、2−ターシャリー−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセンであり、以下の構造を有している。
青色発光ドーパントとして用いているTBPは、2,5,8,11−テトラ−ターシャリー−ブチルペリレンであり、以下の構造を有している。
上記アシスト発光層6の上には、白色発光層6が設けられており、白色発光層6は、ホスト材料としてのTBADNに、青色発光ドーパントとしてのB−1と、オレンジ色発光ドーパントとしてのNRを含有させている。B−1の含有量は、ホスト材料に対し3重量%であり、NRの含有量はホスト材料に対して0.3重量%である。白色発光層6の厚みは40nmである。
青色発光ドーパントとして用いているB−1は、1,4−ビス{4−(ジ(p−トルイル)アミノ)スチリル}ベンゼンであり、以下の構造を有している。
オレンジ色発光ドーパントとして用いているNRは、5,6,11,12−テトラ(2−ナフチル)ナフタセンであり、以下の構造を有している。
白色発光層3の上には、電子輸送層4が形成されており、電子輸送層4は、Alqから形成されている。その厚みは10nmである。
Alqは、トリス−(8−キノリナト)アルミニウム(III)であり、以下の構造を有している。
電子輸送層4の上には、陰極5が形成されている。陰極5は、LiF層の上にAl層を形成することにより構成されている。LiF層の厚みは1nmである。
実施例3においては、図2に示す有機EL素子を作製した。図2に示す有機EL素子は、正孔輸送層2の上に白色発光層3が設けられており、白色発光層3の上にアシスト発光層6が設けられている。従って、アシスト発光層6が白色発光層3と電子輸送層4の間に設けられている。
アシスト発光層6は、表1に示すように、ホスト材料としてのAlqとルブレンに、赤色発光ドーパントであるDCJTBをホスト材料に対して2重量%となるように含有させて形成されている。ホスト材料におけるAlqとルブレンの含有割合は、Alq80重量%、ルブレン20重量%である。このアシスト発光層6の厚みは10nmである。
上記アシスト発光層6以外の陽極1、正孔輸送層2、白色発光層3、電子輸送層4及び陽極5は、上記実施例1及び2と同様にして形成されている。
ホスト材料として用いているルブレンは以下の構造を有している。
赤色発光ドーパントとして用いているDCJTBは、(4−ジシアノメチレン)−2−ターシャリー−ブチル−6−(1,1,7,7−テトラメチルユーロリジル−9−エニル)−4H−ピランであり、以下の構造を有している。
比較例1の有機EL素子は、実施例1〜3の有機EL素子において、アシスト発光層6を形成しない以外は、これらの実施例と同様にして作製した。
なお、CFx層は、プラズマCVD法により形成し、その他の正極輸送層、白色発光層、アシスト発光層、電子輸送層、及び陰極は蒸着法により形成した。
〔有機EL素子の評価〕
作製した各有機EL素子について、表1に示す駆動電圧で駆動し、色度、発光効率、電力効率、及び半減寿命時間を測定した。なお、駆動電流は20mA/cm2である。また、半減寿命時間は、一定電流(80mA/cm2)で駆動したときの半減寿命である。測定結果を表1に示す。なお、表1において%は重量%であり、ドーパントの含有量はホスト材料に対する重量比である。また、( )内は厚み(単位nm)を示している。
作製した各有機EL素子について、表1に示す駆動電圧で駆動し、色度、発光効率、電力効率、及び半減寿命時間を測定した。なお、駆動電流は20mA/cm2である。また、半減寿命時間は、一定電流(80mA/cm2)で駆動したときの半減寿命である。測定結果を表1に示す。なお、表1において%は重量%であり、ドーパントの含有量はホスト材料に対する重量比である。また、( )内は厚み(単位nm)を示している。
図3は、実施例1〜3及び比較例1の発光スペクトルを示す図である。表1及び図3に示すように、実施例1〜3においては、アシスト発光層を設けることにより、緑色、青色、または赤色の色相を補うことができている。どのような色相を補うかについては、必要とされる白色発光の色相に応じて選択することができる。
また、表1に示すように、アシスト発光層を設けていない比較例1に比べ、アシスト発光層を設けた実施例1〜3においては、半減寿命時間が長くなっている。このことから、本発明に従いアシスト発光層を設けることにより、発光寿命を向上できることがわかる。
1…陽極
2…正孔輸送層
3…白色発光層
4…電子輸送層
5…陰極
6…アシスト発光層
2…正孔輸送層
3…白色発光層
4…電子輸送層
5…陰極
6…アシスト発光層
Claims (7)
- 陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に挟まれる白色発光層とを備える有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
正孔輸送性材料をホスト材料として用い、前記白色発光層の発光色において不足する色相を補うためのアシスト発光層が、前記陽極と前記白色発光層の間に設けられていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 前記陽極と前記アシスト発光層の間に正孔輸送層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に挟まれる白色発光層とを備える有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
電子輸送性材料をホスト材料として用い、前記白色発光層の発光色において不足する色相を補うためのアシスト発光層が、前記陰極と前記白色発光層の間に設けられていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 前記陰極と前記アシスト発光層の間に電子輸送層が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記アシスト発光層が、発光ピーク波長420〜480nmの青色発光を示すことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記アシスト発光層が、発光ピーク波長480〜550nmの緑色発光を示すことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記アシスト発光層が、発光ピーク波長550〜650nmのオレンジ色ないし赤色発光を示すことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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