JP2006199969A - 洗濯方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】家庭で行われる手洗い洗濯時の被洗浄物のすべり性を改善する方法、「ざらつき」、「きしみ」といった不快因子や肉体的な疲労感が低減され、ハンドケアや洗浄物のケアも有する洗浄方法、それを実現するための洗浄組成物、及びすべり性改善剤を提供すること。
【解決手段】曳糸性を有する有機ポリマーを洗濯時に洗濯液に存在させて、洗濯液中の被洗浄物のすべり性を改善する方法、曳糸性を有する有機ポリマーを含有する曳糸性を呈する洗濯液、又はこれを水で1倍超〜1000倍に希釈した洗濯液で被洗浄物の手洗い洗濯を行う工程を有する手洗い洗濯方法、平均分子量150万以上の曳糸性を有する有機ポリマーを0.1重量%を超えて含有する洗剤組成物。
【選択図】なし
【解決手段】曳糸性を有する有機ポリマーを洗濯時に洗濯液に存在させて、洗濯液中の被洗浄物のすべり性を改善する方法、曳糸性を有する有機ポリマーを含有する曳糸性を呈する洗濯液、又はこれを水で1倍超〜1000倍に希釈した洗濯液で被洗浄物の手洗い洗濯を行う工程を有する手洗い洗濯方法、平均分子量150万以上の曳糸性を有する有機ポリマーを0.1重量%を超えて含有する洗剤組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、被洗浄物のすべり性を改善する方法、手洗い洗濯方法、洗剤組成物、衣料用洗剤組成物、及びすべり性改善剤に関する。
また、本発明は、前記洗剤組成物、衣料用洗剤組成物又はすべり性改善剤を用いる洗濯方法に関する。
また、本発明は、前記洗剤組成物、衣料用洗剤組成物又はすべり性改善剤を用いる洗濯方法に関する。
洗濯方法としては、大きく分けて手洗い洗濯と洗濯機洗濯の2種類がある。近年では洗濯機の普及により洗濯機による洗濯が増加する傾向にあるが、汚れ落ちや経済性の観点から、依然、手洗い洗濯も行われている。
手洗い洗濯は、洗濯機による洗濯と比較した場合、汚れの落ち具合、被洗浄物の種類等、状況に応じたキメ細かい洗浄が可能となる一方、洗濯をする者にとって、肉体的、精神的疲労感を伴う。特に、被洗浄物同士をこすり合わせる「もみ洗い」は、被洗浄部位に機械力をかけやすく、最も自然な手洗い方法の1つであるが、長時間の作業は、洗濯をする者の負担となる。
また、微視的には布等の被洗浄物は平滑でないため、これらを実際にこすりあわせると、抵抗が生じる。この抵抗は、洗浄をするものにとっては「ざらつき」 、「きしみ」 といった不快因子として感じられ、もみ洗い運動による体力の消耗の点からも、肉体にかかる負担をより大きくするものである。また、もみ洗い時に生じる局所的な摩擦は、人の場合は手の擦り傷、切り傷の原因となり、被洗浄物の場合は、繊維の磨耗、いわゆる「布の傷み」となって現れる。繊維の傷みは、衣類の耐用期間を短くするのみならず、汚れの付着性の点では促進因子となり、洗浄に必要な肉体的負担がさらに増加する原因となる。
また、この摩擦抵抗は、洗濯機洗濯においては、攪拌等の機械力によって生じる繊維の傷みや、型崩れ等の原因ともなる。
一方、従来では、洗剤の洗浄力を向上することや、衣類への洗浄物への再汚染を防止すること、等の「付着した汚れを如何に洗浄物から除去するか」という面、もしくは、洗浄後の衣類に柔軟性を付与する等の「洗い終わった衣類がいかに仕上がるか」という面に着目した技術開発が主であり(例えば、特許文献1、2、3、4を参照)、前記のような手洗い洗濯時に発生する不快因子や物理的負荷、すなわち、「洗濯をする者にとっての精神的、肉体的負担」を考慮し、その改善に焦点をあてたような技術開発はこれまでされていなかった。
特表平5−508889号公報
特許第2620318号公報
特開平7−216389号公報
特表2002−538289号公報
本発明の課題は、上記の点に焦点をあて、家庭で行われる手洗い洗濯時の被洗浄物のすべり性を改善する方法、「ざらつき」、「きしみ」といった不快因子や肉体的な疲労感が低減され、ハンドケアや洗浄物のケアも有する洗濯方法、それを実現するための洗剤組成物、及びすべり性改善剤を提供することにある。
また、本発明の課題は、再汚染防止性を劣化させることなく、「ざらつき」、「きしみ」といった不快因子や肉体的な疲労感を低減することができ、手擦れ防止や被洗浄物である衣類のケアもなしうる衣料用洗剤組成物、すべり性改善剤、及び前記衣料用洗剤組成物又はすべり性改善剤を用いた洗濯方法を提供することにある。
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 曳糸性を有する有機ポリマーを洗濯時に洗濯液に存在させて、洗濯液中の被洗浄物のすべり性を改善する方法、
〔2〕 曳糸性を有する有機ポリマーを手洗い洗濯時に洗濯液に存在させて、手洗い洗濯液中の被洗浄物のすべり性を改善する方法、
〔3〕 曳糸性を有する有機ポリマーを含有する曳糸性を呈する洗濯液、又はこれを水で1倍超〜1000倍に希釈した洗濯液で被洗浄物の手洗い洗濯を行う工程を有する手洗い洗濯方法、
〔4〕 洗濯液のpHが9.0以上である前記〔3〕記載の手洗い洗濯方法、
〔5〕 平均分子量150万以上の曳糸性を有する有機ポリマーを0.1重量%を超えて含有するすべり性を改善する洗剤組成物、
〔6〕 (a)0.1重量%を超える平均分子量150万以上の曳糸性を有する有機ポリマー、
(b)界面活性剤、
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有する前記〔5〕記載の洗剤組成物、
〔7〕 (a)0.1重量%を超える平均分子量150万以上の曳糸性を有するポリエチレンオキサイド
(b−1)10重量%以上のアニオン界面活性剤
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有し、
(b−2)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを実質的に含有しない〔5〕記載の洗剤組成物、
〔8〕 粉末状又は粒状である前記〔5〕〜〔7〕いずれか記載の洗剤組成物、
〔9〕 水中で過酸化水素を放出する無機塩をさらに含有し、該無機塩の含有量が15重量%以下である前記〔5〕〜〔8〕いずれか記載の洗剤組成物、
〔10〕 平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマーを含有する衣料用洗剤組成物、
〔11〕 粉末状又は粒状である、前記〔10〕記載の衣料用洗剤組成物、
〔12〕 (a’)平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマー、
(b)界面活性剤、
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有する前記〔10〕又は〔11〕記載の衣料用洗剤組成物、
〔13〕 構成モノマーが2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、並びにスチレンスルホン酸及びその塩から選ばれる1種以上のモノマー由来の基である、前記〔10〕〜〔12〕いずれか記載の衣料用洗剤組成物、
〔14〕 平均分子量150万以上の曳糸性を有する有機ポリマーを0.1重量%を超えて含有するすべり性改善剤、
〔15〕 有機ポリマーが、アクリル酸、アクリルアミド、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ジメチルアミノエチルメタクリル酸、ビニルアルコール、及びこれらの混合物からなる群より選ばれる単量体に由来する重合体もしくは共重合体、糖骨格を有する多糖類、又はポリペプチドである、前記〔14〕記載のすべり性改善剤、
〔16〕 有機ポリマーが、ポリエチレンオキサイドであり、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを実質的に含有しない、〔14〕記載のすべり性改善剤、
〔17〕 平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマーを含有するすべり性改善剤、
〔18〕 構成モノマーが2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩並びにスチレンスルホン酸及びその塩からなる群より選ばれる1種以上のモノマー由来の基である、前記〔17〕記載のすべり性改善剤、
〔19〕 前記〔10〕記載の衣料用洗剤組成物を用いて洗濯をする方法、
〔20〕 前記〔17〕記載のすべり性改善剤を用いて洗濯をする方法
に関する。
〔1〕 曳糸性を有する有機ポリマーを洗濯時に洗濯液に存在させて、洗濯液中の被洗浄物のすべり性を改善する方法、
〔2〕 曳糸性を有する有機ポリマーを手洗い洗濯時に洗濯液に存在させて、手洗い洗濯液中の被洗浄物のすべり性を改善する方法、
〔3〕 曳糸性を有する有機ポリマーを含有する曳糸性を呈する洗濯液、又はこれを水で1倍超〜1000倍に希釈した洗濯液で被洗浄物の手洗い洗濯を行う工程を有する手洗い洗濯方法、
〔4〕 洗濯液のpHが9.0以上である前記〔3〕記載の手洗い洗濯方法、
〔5〕 平均分子量150万以上の曳糸性を有する有機ポリマーを0.1重量%を超えて含有するすべり性を改善する洗剤組成物、
〔6〕 (a)0.1重量%を超える平均分子量150万以上の曳糸性を有する有機ポリマー、
(b)界面活性剤、
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有する前記〔5〕記載の洗剤組成物、
〔7〕 (a)0.1重量%を超える平均分子量150万以上の曳糸性を有するポリエチレンオキサイド
(b−1)10重量%以上のアニオン界面活性剤
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有し、
(b−2)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを実質的に含有しない〔5〕記載の洗剤組成物、
〔8〕 粉末状又は粒状である前記〔5〕〜〔7〕いずれか記載の洗剤組成物、
〔9〕 水中で過酸化水素を放出する無機塩をさらに含有し、該無機塩の含有量が15重量%以下である前記〔5〕〜〔8〕いずれか記載の洗剤組成物、
〔10〕 平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマーを含有する衣料用洗剤組成物、
〔11〕 粉末状又は粒状である、前記〔10〕記載の衣料用洗剤組成物、
〔12〕 (a’)平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマー、
(b)界面活性剤、
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有する前記〔10〕又は〔11〕記載の衣料用洗剤組成物、
〔13〕 構成モノマーが2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、並びにスチレンスルホン酸及びその塩から選ばれる1種以上のモノマー由来の基である、前記〔10〕〜〔12〕いずれか記載の衣料用洗剤組成物、
〔14〕 平均分子量150万以上の曳糸性を有する有機ポリマーを0.1重量%を超えて含有するすべり性改善剤、
〔15〕 有機ポリマーが、アクリル酸、アクリルアミド、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ジメチルアミノエチルメタクリル酸、ビニルアルコール、及びこれらの混合物からなる群より選ばれる単量体に由来する重合体もしくは共重合体、糖骨格を有する多糖類、又はポリペプチドである、前記〔14〕記載のすべり性改善剤、
〔16〕 有機ポリマーが、ポリエチレンオキサイドであり、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを実質的に含有しない、〔14〕記載のすべり性改善剤、
〔17〕 平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマーを含有するすべり性改善剤、
〔18〕 構成モノマーが2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩並びにスチレンスルホン酸及びその塩からなる群より選ばれる1種以上のモノマー由来の基である、前記〔17〕記載のすべり性改善剤、
〔19〕 前記〔10〕記載の衣料用洗剤組成物を用いて洗濯をする方法、
〔20〕 前記〔17〕記載のすべり性改善剤を用いて洗濯をする方法
に関する。
本発明の洗濯方法、洗剤組成物又は衣料用洗剤組成物を用いることで、通常の洗濯はもちろん、特に家庭で行われる手洗い洗濯をより快適にすることができるという効果が奏される。具体的には、本発明を用いることで、手洗いにおける感触が向上し、同時に肉体的な負荷を緩和し、さらに、衣類のケア及び手擦れ防止をもなしうるという効果が奏される。
従来の洗剤の成分である界面活性剤や、泥やカーボンの分散剤として配合される低分子量ポリマー(例えば、ポリアクリル酸ナトリウムやポリエチレングリコール)は、例えば、非常に濃厚な系(例えば基剤濃度として100g/L)という特殊な条件下では潤滑効果を発揮することはある。しかしながら、通常使用される洗濯液濃度(例えば基剤濃度として0.05g/L〜10.0g/L)においては、その効果は全くないか、僅かにある場合も手洗い洗濯を行う上記課題を解決するのに十分ではない。例えば、前記特表平5−508889号公報に記載のシリコーン化合物ポリマーのように、繊維間の摩擦を低減するような効果を持つものが知られているが、通常使用する手洗い洗濯液濃度で、使用者がもみ洗い時に、特に大きな感触の変化を感じるには至らず、したがって、これらの基剤単独の効果によって手洗い洗濯が快適になることはない。また、これは乾燥時に繊維表面の摩擦を低減させる展延性の表面被覆油剤の一種であって、水溶液中、すなわちその洗濯液を用いたもみ洗い時に生じる繊維の傷みを防止する点からも十分な効果はない。
家庭で行われる手洗い洗濯が快適に行われるためには、通常の洗濯液の濃度ですべり性を実現できることが必要である。
本発明者らは、手洗い洗濯をより快適に行うというニーズに対して研究を重ねた結果、特定の有機ポリマーを洗濯液に添加して手洗いをすることにより、特に被洗浄物どうしを擦り合わせる際に特異的なすべり性が得られ、これにより手洗いにおける感触が向上し、同時に肉体的な負荷を緩和し、さらに、衣類のケア、及びハンドケアをもなしうる事を見出した。
また、この有機ポリマーの中でも、特定の官能基を有するポリマーにおいて再汚染防止性の点から特に優れるものがあることも見出した。
また、この有機ポリマーを洗濯液に添加して洗濯機を用いて洗浄する際にも、そのすべり性が衣類の傷みを防ぎ、衣類間や繊維間がすべることで洗濯機中でのからまりや変形をも防止することで、型崩れを防ぐ等の衣類ケアの効果もあることを見出した。
本発明のこれらの及び他の利点は、下記の説明により明らかになるであろう。
本発明のこれらの及び他の利点は、下記の説明により明らかになるであろう。
1.すべり性改善方法
本発明の洗濯液中の被洗浄物のすべり性を改善する方法(以下、単にすべり性改善方法という)は、曳糸性を有する有機ポリマー(以下、曳糸性有機ポリマーともいう)を洗濯時に洗濯液に存在させる点に大きな特徴がある。例えば、該方法は、予め曳糸性有機ポリマーを含有する洗剤組成物を水に添加・溶解した洗濯液を用いる、あるいは洗濯時に該曳糸性有機ポリマーを含有しない洗濯液に曳糸性有機ポリマーを別途添加する等により行うことができる。かかる特徴を有する方法を用いることで、被洗浄物のすべり性を顕著に改善することができる。
本発明の洗濯液中の被洗浄物のすべり性を改善する方法(以下、単にすべり性改善方法という)は、曳糸性を有する有機ポリマー(以下、曳糸性有機ポリマーともいう)を洗濯時に洗濯液に存在させる点に大きな特徴がある。例えば、該方法は、予め曳糸性有機ポリマーを含有する洗剤組成物を水に添加・溶解した洗濯液を用いる、あるいは洗濯時に該曳糸性有機ポリマーを含有しない洗濯液に曳糸性有機ポリマーを別途添加する等により行うことができる。かかる特徴を有する方法を用いることで、被洗浄物のすべり性を顕著に改善することができる。
ここで、洗濯液とは、洗剤組成物が溶解・懸濁された、衣類の洗濯を行うための水系液状組成物をいう。
本発明において「すべり性を改善する」とは、洗濯時に、洗濯液中で、又は洗濯液を含んだ状態の、衣類間、又は繊維間等に生じる摩擦を低減することを指す。特に手洗い洗濯の際には、洗濯をする者が被洗濯物を手でもみ洗いする際に手で受ける(感じる)抵抗の程度に現れ、すべり性が改善されると、この抵抗を受ける(感じる)ことが少なくなり、極めてスムーズに被洗浄物どうしをこすり合わせることができる。
具体的には、以下のような場合を「すべり性を改善する」という。有機ポリマーを含有しない洗濯液との一対比較において、衣類や布を手でもみ洗いする際に手で感じる抵抗がより少ない、すなわちすべり性がより高く、きしみ感がより少ない場合、(その洗濯液を用いて)すべり性が改善された、という。ここで、有機ポリマーを含有しない洗濯液は、例えば、調整例I―1で得られた組成物を<手洗い洗濯試験法>に記載した方法に準じて溶解して得られる洗濯液を用いることができる。また、手もみ洗いの方法としては、<手洗い洗濯試験法>に記載の方法が挙げられる。
具体的には、本発明のすべり性改善方法に従って洗濯をする者は、洗濯液中で被洗浄物の表面を指先等で触れた際に、その表面上にある柔らかい「層」の感触を得る。これは洗濯液に添加される曳糸性有機ポリマーにより発現される感触であり、この層、又はその一部が、潤滑層としての役割を果たして、接触する被洗浄物どうしが「すべる」と感じられるとみなせる。本発明においては、洗濯液中にこの層が存在し、及び「すべり」がもみ洗い時に起こることで、快適な洗濯を実現するものである。
さらに、被洗浄物と手が擦れ合うことにより生じる手の切り傷、擦り傷等を抑制する効果(所謂手擦れ低減効果)、被洗浄物の繊維等の傷みを抑制する効果(所謂、衣類の傷みのケア効果)も発現される。
〔曳糸性の定義〕
ここで、曳糸性とは、物体の伸張特性が現れる、所謂、「糸を曳く」性質であり、例えば「納豆の糸曳き」等がその顕著な例として挙げられる。
曳糸性は液状組成物を低速度で滴下あるいはその一端を保持して伸張した際に、破断して液滴を形成することなく連続した糸状構造体を呈する性質であり、例えば「動植物の粘液の糸曳き」等が例として挙げられる。ちなみに曳糸性は液状組成物の弾性的緩和現象のひとつであり、表面張力や粘度とは全く独立の物性であることが知られている。ここで、通常のポリマー溶液であっても、前述のように例えば基剤濃度が100g/L以上の高濃度であれば、上記の曳糸性挙動を呈することはしばしばあるが、懸かる系は極めて粘度が高く、ポリマー溶液は著しく流動性に欠ける。本発明でいう曳糸性とは、特殊な有機ポリマーの水系液状組成物が、極めて稀薄な濃度下で高い流動性を保ちながら発現し得る曳糸性を指す。
ここで、曳糸性とは、物体の伸張特性が現れる、所謂、「糸を曳く」性質であり、例えば「納豆の糸曳き」等がその顕著な例として挙げられる。
曳糸性は液状組成物を低速度で滴下あるいはその一端を保持して伸張した際に、破断して液滴を形成することなく連続した糸状構造体を呈する性質であり、例えば「動植物の粘液の糸曳き」等が例として挙げられる。ちなみに曳糸性は液状組成物の弾性的緩和現象のひとつであり、表面張力や粘度とは全く独立の物性であることが知られている。ここで、通常のポリマー溶液であっても、前述のように例えば基剤濃度が100g/L以上の高濃度であれば、上記の曳糸性挙動を呈することはしばしばあるが、懸かる系は極めて粘度が高く、ポリマー溶液は著しく流動性に欠ける。本発明でいう曳糸性とは、特殊な有機ポリマーの水系液状組成物が、極めて稀薄な濃度下で高い流動性を保ちながら発現し得る曳糸性を指す。
〔有機ポリマーの曳糸性の定義〕
本発明でいう曳糸性有機ポリマーは、その水溶液が前記の曳糸性を呈する、有機ポリマーのことである。この曳糸性有機ポリマーは、一般に、高分子量の有機高分子が発現する所謂「増粘性有機ポリマー」 とは異なる。
本発明に於いて曳糸性有機ポリマーは、好ましくはその、濃度30.0g /L以下の水溶液が曳糸性を呈する有機ポリマーであり、より好ましくはその、濃度10g/L以下の水溶液が曳糸性を呈する有機ポリマーであり、さらに好ましくはその濃度5g/L以下の水溶液が曳糸性を呈する有機ポリマーである。
本発明でいう曳糸性有機ポリマーは、その水溶液が前記の曳糸性を呈する、有機ポリマーのことである。この曳糸性有機ポリマーは、一般に、高分子量の有機高分子が発現する所謂「増粘性有機ポリマー」 とは異なる。
本発明に於いて曳糸性有機ポリマーは、好ましくはその、濃度30.0g /L以下の水溶液が曳糸性を呈する有機ポリマーであり、より好ましくはその、濃度10g/L以下の水溶液が曳糸性を呈する有機ポリマーであり、さらに好ましくはその濃度5g/L以下の水溶液が曳糸性を呈する有機ポリマーである。
本発明において、有機ポリマーの曳糸性の有無は、以下の方法で判定する。ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.07重量%と無水炭酸ナトリウム0.07重量%を含有する水溶液に、その水溶液粘度が約500mPa・s、約200mPa・s、約100mPa・s、約20mPa・s(B型粘度計、0°DH、60r/min、25℃で測定した値)となるポリマー濃度で有機ポリマーを添加した混合水溶液を調製し、得られた混合水溶液の曳糸性を下記〔曳糸性判定法〕に準じた方法で判定し、いずれかの粘度で曳糸性を有する場合、曳糸性有機ポリマーとする。
〔曳糸性判定法〕
先端内径1mmのパスツールピペット(ガラス、例えばASAHITECHNO GLASS、IK−PAS−5P)より静かに滴下操作をした際に、糸を曳いた水溶液を、本発明において曳糸性を呈する水溶液とする。長く糸を曳く溶液を強い(又は高い)曳糸性を持つ水溶液とする。水溶液は25℃で、よく攪拌して判定に用い、少なくともパスツールピペットの先端を落下地点から5mm離して滴下操作を行うこととする。曳糸性の強い水溶液に関しては、より高い位置から滴下操作を行うと、より確認しやすい。滴下操作は複数回行って確認しても構わない。通常、滴下操作の際に確認される「糸」は、1mmより幅が細いものである。本物性については、サーモハーケ社伸張粘度測定装置 CaBER1(Capillary Breakup Extensional Rheometer)のような機器により測定することもできる。
先端内径1mmのパスツールピペット(ガラス、例えばASAHITECHNO GLASS、IK−PAS−5P)より静かに滴下操作をした際に、糸を曳いた水溶液を、本発明において曳糸性を呈する水溶液とする。長く糸を曳く溶液を強い(又は高い)曳糸性を持つ水溶液とする。水溶液は25℃で、よく攪拌して判定に用い、少なくともパスツールピペットの先端を落下地点から5mm離して滴下操作を行うこととする。曳糸性の強い水溶液に関しては、より高い位置から滴下操作を行うと、より確認しやすい。滴下操作は複数回行って確認しても構わない。通常、滴下操作の際に確認される「糸」は、1mmより幅が細いものである。本物性については、サーモハーケ社伸張粘度測定装置 CaBER1(Capillary Breakup Extensional Rheometer)のような機器により測定することもできる。
曳糸性の付与効果が高いものほど、すなわち高曳糸性のポリマーほど、より低濃度で目的とする「すべり性」を実現することができる。洗濯液に曳糸性がある場合、より高い「すべり性」が実現するが、洗濯液に曳糸性が認められない場合にも、水溶液に曳糸性を付与する能力を持つポリマーを洗濯液に含有することで、目的とする「すべり性」を得ることができる。
本発明の曳糸性有機ポリマーは、洗剤組成物に通常使用されないものである。曳糸性有機ポリマーとしては、架橋型のポリマーと非架橋型ポリマーが挙げられ、中でも、非架橋型のポリマーほど高曳糸性であり、本発明において好ましい。
曳糸性有機ポリマーとして、具体的には、エチレンオキサイド、アクリル酸、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ジメチルアミノエチルメタクリル酸、ビニルアルコール、グルタミン酸やアスパラギン酸などのアミノ酸からなる群から選ばれる一種以上の単量体に由来する重合体又は共重合体、また糖骨格を有する多糖類として、澱粉、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒアルロン酸等が挙げられる。中でも、エチレンオキサイド、アクリル酸、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ジメチルアミノエチルメタクリル酸、ビニルアルコール、グルタミン酸やアスパラギン酸などのアミノ酸からなる群から選ばれる一種以上の単量体に由来する重合体又は共重合体、また糖骨格を有する多糖類として、澱粉、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)が好ましい。アクリル酸重合体又はその塩、アクリルアミド重合体、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸重合体又はその塩、アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合体又はその塩、ポリエチレンオキサイド、ヒドロキシプロピルメチルセルロースがより好ましい。経済性等の観点から、アクリル酸重合体又はその塩、アクリルアミド重合体、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸重合体又はその塩、アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合体又はその塩、ポリエチレンオキサイドが好ましい。
ここで、ポリエチレンオキサイドは、本発明の曳糸性ポリマーとして高いすべり性を発揮する。しかしながら、ポリエチレンオキサイドは、洗濯液中で(ノニオン界面活性剤である)ポリオキシエチレンアルキルエーテルと共存すると、特異的な相互作用により、そのすべり性付与能を失う。従って、本発明のすべり性改善方法において、曳糸性有機ポリマーがポリエチレンオキサイドである場合洗濯液はポリオキシエチレンアルキルエーテルを実質的に含有しないこととする。好ましくは、洗濯液はポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルを実質的に含有しないことである。ここで実質的に含有しないとは、洗濯液中の濃度として、100mg/L以下である。70mg/L以下がより好ましく、50mg/L以下がより好ましく、30mg/Lがより好ましく、洗濯液に含有されないことが最も好ましい。また、ポリエチレンオキサイドに対する重量比として、12倍以下が好ましく、10倍以下がより好ましく、5倍以下がより好ましく、1倍以下がより好ましく、洗濯液に含有されないことが最も好ましい。
なお、液体洗剤等の増粘剤として用いられることの多い架橋型アクリル系ポリマー(住友精化社製アクペック、BFグッドリッチ社製カーボポール等)は、その水溶液がチキソトロピー性を示すほど増粘した系であっても曳糸性が抑制されるものであり、本発明においては曳糸性をもたない有機ポリマーと判定される。
曳糸性有機ポリマーは、その他の洗剤成分に別途添加する目的で、曳糸性有機ポリマー単独で又はその他の化合物とともにすべり性改善剤として製剤化されていても良い。また、曳糸性有機ポリマーは1種類のポリマーを使用しても良いし、2種類以上の有機ポリマーをすべり性改善剤として同時に使用することも可能である。また、これらを洗剤組成物に含有させて添加することもできる。
本発明のすべり性改善方法において、曳糸性有機ポリマーの洗濯液中の存在量としては、すべり性付与の観点から、洗濯液中の濃度として2mg/L以上が好ましく、5mg/L以上がより好ましく、10mg/L以上がさらに好ましく、20mg/L以上がさらに好ましく、50mg/L以上がさらに好ましい。洗濯液への曳糸性有機ポリマーの添加時期には、特に限定がなく、手洗い洗濯を行う直前、手洗い洗濯中、又はつけおき洗濯をする際のつけおき開始前等が挙げられる。また、曳糸性有機ポリマーの添加方法としては、該ポリマーをそのまま添加する方法、水等の溶媒に予め溶解させた溶液を添加する方法、該ポリマーをその他の化合物と混合した粉末や液体、ゲル等として製剤化して添加する方法、該ポリマーを造粒物とする方法、液体、ゲル、ペースト、粉末、顆粒、又はそれらを2次成形した錠剤、ドウ状等の各形態の洗剤組成物中に含有させる方法、等が挙げられる。曳糸性有機ポリマーを含有する洗剤組成物を水に添加・溶解して洗濯液を得ても良いし、既にある洗濯液に上記の方法で曳糸性有機ポリマーを添加しても良い。いずれの場合も、洗濯液中の洗剤組成物の量に、特に限定はない。
曳糸性有機ポリマーを含有する洗剤組成物を水に添加・溶解して洗濯液を得る場合、曳糸性有機ポリマーを含有する洗剤組成物の製造法は特に限定されない。一般の洗剤組成物の製法として知られる、例えば特許庁公報10(1998)- 25(7159)周知慣用技術集(衣料用粉末洗剤)や、特許第3123757号公報に記載の方法に準じて製造しても良いし、曳糸性有機ポリマー以外の洗剤成分を上記の方法で製造した後、曳糸性有機ポリマーを混合しても良い。混合に際しては、曳糸性有機ポリマーを単独造粒して混合してもよいし、他の化合物とともに造粒粉末ないし、液体あるいはゲル状の製剤としたのち混合してもよい。この際、洗剤組成物に含有される曳糸性有機ポリマー以外の成分、洗剤組成物の形態には特に限定はない。
本発明のすべり性改善方法は、洗濯を行う環境、被洗浄物の種類、被洗浄物の量、洗濯液の量、さらには、容器中で洗濯を行う場合は、その容器のサイズ等には、特に限定はないが、例えば、洗面器を用いる場合は、より大きな洗面器を用いるほど、より多量の洗濯液を用いるほど、より低い浴比(被洗浄物/洗濯液の重量比)で洗濯を行うほど、すべり性を認知しやすい。洗面器のサイズは、好ましくは直径25cm以上が好ましく、30cm以上がより好ましく、40cm以上がさらに好ましく、50cm以上がさらに好ましい。浴比は1/3以下が好ましく、1/5以下がより好ましく、1/7以下がさらに好ましく、1/10以下がさらに好ましい。また、多くの曳糸性ポリマーの溶解性は、高温であるほど良好になる。10℃以上が好ましく、20℃以上がより好ましく、25℃以上がさらに好ましく、30℃以上がさらに好ましい。また、手洗い洗濯の手法としても、手で被洗浄物を洗う方法であれば、特に限定はない。
2.手洗い洗濯方法
また、本発明は、手洗い洗濯方法に関する。本発明において好ましい手洗い洗濯方法(以下、本発明の手洗い洗濯方法という)は、本発明のすべり性改善方法を適用し、被洗浄物を後述する本発明において用いる曳糸性を呈する洗濯液中で手洗い洗濯する工程を含むもので、該手洗い洗濯方法を実践することで高いすべり性改善効果が得られる。これにより感触が向上し、快適な手洗い洗濯が実現するという効果が発現される。さらに、被洗浄物と手が擦れ合うことにより生じる手の切り傷、擦り傷等を抑制する効果(所謂手擦れ防止効果)、被洗浄物の繊維等の傷みを抑制する効果(所謂、衣類の傷みのケア効果)も発現される。
また、本発明は、手洗い洗濯方法に関する。本発明において好ましい手洗い洗濯方法(以下、本発明の手洗い洗濯方法という)は、本発明のすべり性改善方法を適用し、被洗浄物を後述する本発明において用いる曳糸性を呈する洗濯液中で手洗い洗濯する工程を含むもので、該手洗い洗濯方法を実践することで高いすべり性改善効果が得られる。これにより感触が向上し、快適な手洗い洗濯が実現するという効果が発現される。さらに、被洗浄物と手が擦れ合うことにより生じる手の切り傷、擦り傷等を抑制する効果(所謂手擦れ防止効果)、被洗浄物の繊維等の傷みを抑制する効果(所謂、衣類の傷みのケア効果)も発現される。
本発明の手洗い洗濯方法における洗濯液とは、(i)曳糸性有機ポリマーを含有することにより、手洗い洗濯時に使用する洗濯液が曳糸性を呈するか、又は(ii)前記洗濯液(i)を1倍超〜1000倍までに希釈した状態にある洗濯液である。
ここで、曳糸性を呈する洗濯液を1倍超〜1000倍の水で希釈した状態の洗濯液は、もはや、曳糸性を呈しない場合もあるが、かかる洗濯液中の衣類間の液層にも、潤滑性を呈する本発明の曳糸性有機ポリマーが存在するため、手洗い洗濯時に上記本発明のすべり性改善効果が実現できる。したがって、本発明の曳糸性を呈する洗濯液は、単なる増粘した水溶液やそれを希釈した状態の水溶液と比べて、本質的に全く異なるものである。洗濯液の曳糸性の有無は上記〔曳糸性判定法〕の方法に従って判定される。
かかる曳糸性を呈する洗濯液は、例えば、曳糸性有機ポリマーを洗剤成分の一部としてあるいは洗剤成分と別に洗濯液に添加することで得られる。
本発明においては、曳糸性有機ポリマーの分子量が大きくなるほど、またその洗濯液中での含有量が大きくなるほど、すべり性改善効果が増大し、より快適な洗濯が実現する。
本発明における曳糸性を呈する洗濯液(i)は前記の通り希釈して洗濯に供してもよいが、すべり性改善効果の観点からは、希釈時の濃度は曳糸性を呈する下限濃度の1/1000以上が好ましく、1/500以上がより好ましく、1/200以上がさらに好ましく、1/100以上がさらに好ましく、1/50以上がさらに好ましく、1/20以上がさらに好ましい。また、さらに高いすべり性改善効果を得るには、本発明の曳糸性を呈する洗濯液は十分に曳糸性を呈する濃度下で使用することが好ましいが、洗濯液の取り扱い性や経済性の観点から、洗濯液の濃度は、曳糸性を呈する下限濃度の500倍以下が好ましく、100倍以下がより好ましく、50倍以下がより好ましく、20倍以下がさらに好ましく、10倍以下がさらに好ましく、5倍以下がさらに好ましく、2倍以下がさらに好ましく、1倍以下がさらに好ましい。
洗濯液中における曳糸性有機ポリマーの濃度は、高いすべり性改善効果を得る観点から、2mg/L以上が好ましく、5mg/L以上がより好ましく、10mg/L以上がさらに好ましく、20mg/L以上がさらに好ましく、50mg/L以上がさらに好ましい。また、溶液としての取り扱い性の観点から、5000mg/L以下が好ましく、2500mg/L以下がより好ましく、1000mg/Lがさらに好ましく、500mg/L以下がさらに好ましく、250mg/L以下がさらに好ましい。
洗濯液のpHは、洗浄性の観点から、9.0以上が好ましく、9.5以上がより好ましく、10.0以上がさらに好ましい。ここでpHは、衣類を入れていない状態で、温度25℃、硬度0°DHで測定されるものとする。pHの上限は、安定性、手荒れ防止等の観点から、11.0以下が好ましい。
ここで、洗濯液とは、洗剤組成物が溶解・懸濁された、等の洗濯を行うための液をいう。なお、洗剤組成物に含有される有機ポリマー以外の成分・洗剤組成物の形態・その製造法には特に限定はなく、前記のすべり性改善方法において使用されるものと同様のものであればよい。
また、本発明の手洗い洗濯方法においては、前記本発明のすべり性改善方法と同様に、手洗いを行う環境、被洗浄物の種類、被洗浄物の量、水量、温度及び容器中で洗濯を行う場合は、その容器サイズ等に限定はなく、すべての環境においてその効果を発現できる。好ましい洗濯条件も、前記すべり性改善方法において述べたものと同様であればよい。
3.洗剤組成物
また、本発明は、洗剤組成物に関する。
本発明の洗剤組成物は、以下の二つの態様に分けられる。
(態様1) 平均分子量150万以上の曳糸性を有する有機ポリマーを0.1重量%を超えて含有する洗剤組成物。
(態様2) 平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマーを含有する衣料用洗剤組成物。
また、本発明は、洗剤組成物に関する。
本発明の洗剤組成物は、以下の二つの態様に分けられる。
(態様1) 平均分子量150万以上の曳糸性を有する有機ポリマーを0.1重量%を超えて含有する洗剤組成物。
(態様2) 平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマーを含有する衣料用洗剤組成物。
(態様1)
態様1の洗剤組成物は、平均分子量150万以上の曳糸性有機ポリマーを0.1重量%を超えて含有する点に一つの大きな特徴があり、かかる特徴を有することで、家庭で行われる手洗い洗濯に使用した際に、手洗いにおける感触が向上し、同時に肉体的な負荷を緩和し、さらに、衣類のケア及び手擦れ低減をもなしうるという効果が奏される。
態様1の洗剤組成物は、平均分子量150万以上の曳糸性有機ポリマーを0.1重量%を超えて含有する点に一つの大きな特徴があり、かかる特徴を有することで、家庭で行われる手洗い洗濯に使用した際に、手洗いにおける感触が向上し、同時に肉体的な負荷を緩和し、さらに、衣類のケア及び手擦れ低減をもなしうるという効果が奏される。
また、洗濯機洗濯に使用する際にも、そのすべり性が衣類の傷みを防ぎ、衣類間がすべることで洗濯機中でのからまりをも防止することで、型崩れを防ぐ等の衣類ケアの効果がある。
また、本発明は、すべり性を改善する洗剤組成物(以下、本発明の洗剤組成物)に関する。
中でも、態様1の洗剤組成物としては、洗浄性とすべり性付与の両立の観点から、
(a)0.1重量%を超える平均分子量150万以上の曳糸性有機ポリマー、
(b)界面活性剤、
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有するものが好ましい。
(a)0.1重量%を超える平均分子量150万以上の曳糸性有機ポリマー、
(b)界面活性剤、
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有するものが好ましい。
また、すべり性改善方法で述べた理由により、曳糸性有機ポリマーがポリエチレンオキサイドの場合、
(a)0.1重量%を超える平均分子量150万以上の曳糸性を有するポリエチレンオキサイド
(b−1)10重量%以上のアニオン界面活性剤
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有し、
(b−2)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを実質的に含有しないものが好ましい。
ここでポリオキシエチレンアルキルエーテルを実質的に含有しないとは、洗剤組成物中、0重量%以上2重量%未満をいう。
(a)0.1重量%を超える平均分子量150万以上の曳糸性を有するポリエチレンオキサイド
(b−1)10重量%以上のアニオン界面活性剤
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有し、
(b−2)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを実質的に含有しないものが好ましい。
ここでポリオキシエチレンアルキルエーテルを実質的に含有しないとは、洗剤組成物中、0重量%以上2重量%未満をいう。
(態様2)
また、態様2の洗剤組成物は、衣料用洗剤組成物(以下、態様2の洗剤組成物という)に関する。態様2の洗剤組成物は、平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマー(以下、スルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーという)を含有する点に一つの大きな特徴があり、かかる特徴を有することで、再汚染防止性を劣化させることなく、家庭で行われる手洗い洗濯に使用した際に、手洗いにおける感触が向上し、同時に肉体的な負荷を緩和し、さらに、衣類のケア及びハンドケアをもなしうるという効果が奏される。
また、態様2の洗剤組成物は、衣料用洗剤組成物(以下、態様2の洗剤組成物という)に関する。態様2の洗剤組成物は、平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマー(以下、スルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーという)を含有する点に一つの大きな特徴があり、かかる特徴を有することで、再汚染防止性を劣化させることなく、家庭で行われる手洗い洗濯に使用した際に、手洗いにおける感触が向上し、同時に肉体的な負荷を緩和し、さらに、衣類のケア及びハンドケアをもなしうるという効果が奏される。
また、洗濯機洗濯に使用する際にも、そのすべり性が衣類の傷みを防ぎ、衣類や繊維間がすべることで洗濯機中でのからまりや変形をも防止することで、型崩れを防ぐ等の衣類ケアの効果がある。
態様2の洗剤組成物としては、洗浄性とすべり性付与の両立の観点から、
(a’)平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマー、
(b)界面活性剤、
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有するものが好ましい。
(a’)平均分子量が50万以上であって、構成モノマーの60モル%以上がスルホン酸基又はその塩型の基、又は硫酸基又はその塩型の基を有するポリマー、
(b)界面活性剤、
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有するものが好ましい。
態様1又は2で示される本発明の洗剤組成物は、粉末、顆粒、液体、又はペースト状等のいかなる剤型でも良く、又は2次加工により凝集体、錠剤、ドウ状等に成形されていてもよい。洗浄性の観点からは、界面活性剤とともにアルカリ剤や金属イオン封鎖剤を含有することが好ましい。また、洗剤組成物の溶解性の点からは、溶解時に基剤が素早く分散することが好ましい。これらの観点から、粉末状又は粒状であることが好ましい。また、本発明における曳糸性有機ポリマーやスルホン酸基及び/又は硫酸含有基ポリマーが殆ど粉末や顆粒であることから、洗剤組成物が粉末や顆粒状であることで、製剤化が容易になり、該ポリマー配合の自由度がより大きくなる。
本発明の洗剤組成物の製造法は特に限定されない。一般の洗剤組成物の製法として知られる、例えば特許庁公報10(1998)-25(7159)周知慣用技術集(衣料用粉末洗剤)や、特許第3123757号公報に記載の方法に準じて製造しても良いし、曳糸性有機ポリマー、スルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマー以外の洗剤成分を上記の方法で製造した後、曳糸性有機ポリマー又はスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーを混合しても良い。
なお、態様1又は2で示される本発明の洗剤組成物は、前記本発明のすべり性改善方法や本発明の手洗い洗濯方法にも好適に使用し得るものである。
態様1又は2で示される本発明の洗剤組成物は、本発明のすべり性改善方法、本発明の手洗い洗濯方法に使用する場合、一般の手洗い洗濯、又は洗濯機で使用する洗剤として一般的な使用法、濃度で使用することができる。洗濯液中の態様1の洗剤組成物の濃度としては、手洗い洗濯の場合は、洗濯液のすべり性改善の観点から、0.05g/L以上が好ましく、0.1g/L以上がより好ましく、0.5g/L以上がさらに好ましく、1g/L以上がさらに好ましく、2g/L以上がさらに好ましく、3g/L以上がさらに好ましい。一方、すすぎ性や、洗濯液の取り扱い性の観点から、20g/L以下が好ましく、15g/L以下がより好ましく、10g/L以下がさらに好ましい。0.5g/L〜10g/Lの濃度で使用することがさらに好ましい。また、もみ洗いをしている被洗浄衣類の一部に適量、本発明の洗剤組成物をふりかける等して、水と接触させることで洗濯液としながらもみ洗いをする方法も好ましい使用法として挙げられる。本発明の洗剤組成物以外の洗剤組成物との併用、香料組成物等洗浄成分を含有しない衣類ケア用の組成物等との併用も好適である。
以下に本発明に用いられる各成分について説明する。
4.曳糸性有機ポリマー、並びにスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマー
本発明の洗浄剤組成物においては、本発明のすべり性改善方法で述べた曳糸性有機ポリマーを用いることで本発明のすべり改善効果が得られるが、曳糸性有機ポリマーとしては、平均分子量が150万以上の水溶性有機ポリマーが好ましく用いられる。平均分子量が大きい有機ポリマーほど、より少量で目的とする「すべり性」を実現することができる。平均分子量が150万以上の曳糸性有機ポリマーであれば、洗濯液のような低い基質濃度においても十分なすべり性を付与することができる。より希薄濃度でも十分な「すべり性」を実現するという点から、平均分子量は200万以上が好ましく、250万以上がより好ましく、300万以上がさらに好ましい。一方、溶解性の観点からは、平均分子量は、10000万以下が好ましく、3000万以下がより好ましく、2000万以下がさらに好ましい。
4.曳糸性有機ポリマー、並びにスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマー
本発明の洗浄剤組成物においては、本発明のすべり性改善方法で述べた曳糸性有機ポリマーを用いることで本発明のすべり改善効果が得られるが、曳糸性有機ポリマーとしては、平均分子量が150万以上の水溶性有機ポリマーが好ましく用いられる。平均分子量が大きい有機ポリマーほど、より少量で目的とする「すべり性」を実現することができる。平均分子量が150万以上の曳糸性有機ポリマーであれば、洗濯液のような低い基質濃度においても十分なすべり性を付与することができる。より希薄濃度でも十分な「すべり性」を実現するという点から、平均分子量は200万以上が好ましく、250万以上がより好ましく、300万以上がさらに好ましい。一方、溶解性の観点からは、平均分子量は、10000万以下が好ましく、3000万以下がより好ましく、2000万以下がさらに好ましい。
本発明におけるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーは、ビニル系重合体であっても良いし、縮合重合系ポリマーであっても良いし、ポリエーテル系ポリマーであっても良い。
本発明におけるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーがビニル系重合体である場合、モノマーユニットであるスルホン酸基及び/又はその塩型の基、及び/又は硫酸基及び/又はその塩型の基を有するビニル系構成モノマーとしては例えば、2-(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2-(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-アルキル(炭素数1〜4)プロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニル硫酸、等のモノマー由来の基等が挙げられる。中でも、重合性が高く、高分子量体を得やすいことから、2-(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2-(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-アルキル(炭素数1〜4)プロパンスルホン酸、及びスチレンスルホン酸由来の基が好ましく、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、及びスチレンスルホン酸由来の基がさらに好ましく、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸由来の基がさらに好ましい。
これらの構成モノマーは、酸型で用いても良いし、そのスルホン酸基及び/又は硫酸基の一部、又は全てを塩基で中和して塩型の基にして用いても良い。
これらの構成モノマーは、酸型で用いても良いし、そのスルホン酸基及び/又は硫酸基の一部、又は全てを塩基で中和して塩型の基にして用いても良い。
スルホン酸基又は硫酸基の塩型の基を形成する対イオンとしては、金属イオン、アンモニウムイオン、総炭素数1〜22のアルキルもしくはアルケニルアンモニウムイオン、炭素数1〜22のアルキル若しくはアルケニル置換ピリジニウムイオン、総炭素数1〜22のアルカノールアンモニウムイオンが挙げられ、ナトリウムイオン、カリウムイオンの様なアルカリ金属のイオン、又はアンモニウムイオンが好ましく、ナトリウムイオン、カリウムイオンがさらに好ましい。
本発明におけるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーにおいて、前記構成モノマーは、単独で又は2種類以上を併用してもよく、構成モノマーが2種以上である場合、これらの構成モノマーの配置としては、特に限定はなく、ランダム配置でも交互配置でもブロック配置でもよい。
本発明におけるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーがビニル系重合体である場合、ビニル系重合体の合成法は特に限定されず、公知の方法を選択できる。例えば、スルホン酸基(及び/又はその塩型の基)、及び/又は硫酸基(及び/又はその塩型の基)を含有するビニル系モノマーを単独重合しても良いし、これとスルホン酸基(及び/又はその塩型の基)、及び/又は硫酸基(及び/又はその塩型の基)を含有しない他のモノマーとを前者のモル分率が60モル%以上となる比率で共重合しても良い。あるいはまた、既存の任意のポリマーに、構成モノマーの60モル%以上の比率でスルホン酸基(及び/又はその塩型の基)、及び/又は硫酸基(及び/又はその塩型の基)を導入して用いても良い。
本発明におけるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーがビニル系重合体である場合、ビニル系重合体をスルホン酸基(及び/又はその塩型の基)、及び/又は硫酸基(及び/又はその塩型の基)を含有するモノマーの単独又は共重合によって得る方法、重合様式としては、バルク重合や沈澱重合をおこなうことも可能ではあるが、よりすべり性付与能の高いポリマーを得るため、また重合の制御の容易さの点から、水溶液重合、又は逆相懸濁重合法にて合成することが好ましい。
本発明におけるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーがビニル系重合体である場合、ビニル系重合体を合成するにあたり、重合法はラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等、いかなる方法によっても良いが、ビニル系重合体がラジカル重合により合成する場合はラジカル重合開始剤として過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、t-ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素等の過酸化物系開始剤を用いても良いし、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ系開始剤を用いても良いし、これらと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、硫酸第一鉄、L-アスコルビン酸等の還元剤を併用してレドックス型開始剤系として用いても良いし、紫外線や電子線、γ線等を照射して重合を開始しても良い。なお、これらの重合開始剤の使用量は前記ビニル系モノマーに対して0.0001〜5モル%が好ましく、より好ましくは0.001〜1.5モル%であり、さらに好ましくは0.01〜0.5モル%である。
また、ビニル系重合体がアニオン重合により合成する場合には、重合開始剤としてナフチルナトリウム等のアルカリ金属の芳香族錯体やリチウム、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、メチルリチウム又はフルオレニルリチウム等の有機リチウム化合物(アルキルリチウム化合物)を用いても良いし、又は有機マグネシウム化合物、好適にはフェニルマグネシウムブロマイド又はブチルマグネシウムブロマイド等のグリニヤール化合物、又はジベンジルマグネシウム、ジブチルマグネシウム又はベンジルピコリルマグネシウム等のジオルガノマグネシウム化合物を用いても良い。なお、これらの重合開始剤の使用量は前記ビニル系モノマーに対して0.0001〜5 モル%が好ましく、より好ましくは0.001 〜1.5 モル%であり、さらに好ましくは0.01〜0.5 モル%である。
一方、ビニル系重合体がカチオン重合により合成する場合には、重合開始剤としてトリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のブレンステッド酸を用いても良いし、水/三フッ化ホウ素、水/三塩化ホウ素、水/塩化アルミニウム、水/臭化アルミニウム、水/四塩化錫、トリクロロ酢酸/四塩化錫、塩化水素/三塩化ホウ素又は塩化水素/三塩化アルミニウム等のブレンステッド酸/ルイス酸混合物を用いても良く、またトリチルカチオン、トロピリウムカチオン等の有機カチオン類、又は塩化アセチル/ヘキサフルオロアンチモン酸銀又は塩化アセチル/過塩素酸銀等のオキソカルベニウムイオンを生じる混合物が用いられる。なお、これらの重合開始剤の使用量は前記ビニル系モノマーに対して0.0001〜5モル%が好ましく、より好ましくは0.001〜1.5モル%であり、さらに好ましくは0.01〜0.5モル%である。
また、ビニル系重合体を、スルホン酸基(及び/又はその塩型の基)及び/又は硫酸基(及び/又はその塩型の基)を有するモノマーと共重合しうる他のモノマーとの共重合体として得る場合、スルホン酸基(及び/又はその塩型の基)及び/又は硫酸基(及び/又はその塩型の基)を有する構成モノマー以外の構成モノマーに関し、スルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーが水溶性を維持できる限り、特に限定はない。
そのような共重合性モノマーとして以下のものを例示できる。
そのような共重合性モノマーとして以下のものを例示できる。
(メタ)アクリル酸[(メタ)アクリル酸は、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの混合物のことをいう]及びその塩類、スチレンカルボン酸及びその塩類、マレイン酸系モノマー[ 無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、並びにマレイン酸モノアミド又はそれらの2種類以上からなる混合物] 及びその塩類並びにイタコン酸及びその塩類等であり、これらから選ばれる1種以上を用いることができる。これらのうち、共重合が容易であることから、(メタ)アクリル酸及びその塩類、スチレンカルボン酸及びその塩類が好ましく、(メタ)アクリル酸及びその塩類がより好ましい。ここで塩類を形成する対イオンとしては、前記の対イオンであればよい。
また、リン酸基(又はその塩型の基)又はホスホン酸基(又はその塩型の基)を有するビニル系構成モノマーも共重合しても良い。例えば、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜4)リン酸、ビニルホスホン酸等が挙げられる。ここで塩類を形成する対イオンとしては、前記の対イオンであればよい。
さらに、以下のモノマーも共重合してもよい。
1) 無置換、あるいは窒素上の水素原子を炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和のアルキル基又はアラルキル基で置換した(メタ)アクリルアミド類。例えば、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が好ましい。
1) 無置換、あるいは窒素上の水素原子を炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和のアルキル基又はアラルキル基で置換した(メタ)アクリルアミド類。例えば、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が好ましい。
2) (メタ)アクリル酸エステル類。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-(N、N―ジメチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル等が好ましい。
また、本発明におけるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーは、架橋体であっても良い。但し、架橋の程度としては、ゲル化を生じさせない程度が好ましい。即ち、ポリマー重合時に使用する架橋剤量としては構成モノマー中0〜0.001モル%が好ましい。
架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル化合物;N−メチルアリルアクリルアミド、N−ビニルアクリルアミド、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸等のアクリルアミド化合物;ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル、ジビニルエチレン尿素等のジビニル化合物;ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルアミン、トリアリルアミン、トリアリルアンモニウム塩、ペンタエリスリトールのアリルエーテル化体、分子中に少なくとも2個のアリルエーテル単位を有するスクローゼのアリルエーテル化体等のポリアリル化合物;ビニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2―ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート等の不飽和アルコールの(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
これらの架橋剤の中では、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテルが好ましい。
また、上記架橋性モノマーとの共重合以外に1,2―エポキシブタン、1,2―エポキシヘキサン、1,2―エポキシオクタン、1,2―エポキシデカン等のエポキシ化合物を用いる反応を用いて架橋しても良いし、また、重合時の自己架橋、ポリマー同士の架橋反応、放射線の照射等の方法による共有結合性架橋、金属イオン等を介したイオン結合性架橋、水素結合を介した架橋、部分的な結晶構造に由来した架橋、ヘリックス構造に由来した架橋等、何れの架橋法を行っても良い。
また、本発明におけるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーが非ビニル系重合体である場合、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイミドといった縮合重合系ポリマーであっても良いし、ポリエーテル系ポリマーであっても良い。あるいはまた、既存の任意の縮合重合系ポリマー、又はポリエーテル系ポリマーに、構成モノマーの60モル%以上の比率でスルホン酸基(及び/又はその塩型の基)、及び/又は硫酸基(及び/又はその塩型の基)を導入して用いても良い。
かかるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーは、洗剤が扱う代表的な汚れ粒子である、泥やすすといった固体粒子を考えた場合、洗濯液中で、これらのいずれの汚れ粒子とも親和性が低いと考えられる。このため、泥、すす、いずれの粒子が洗濯浴中に存在する場合であっても、該ポリマーの高重合体がすべり性を発現できるような濃度で洗濯液中に存在する場合において、複数の粒子に同時に吸着して凝集の原因とならないと考えられ、従って繊維と粒子のバインダーとなって汚れが衣類に再付着しにくい。すなわち本発明の曳糸性有機ポリマーがスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーである場合においては、ポリマーを構成するモノマーの内、これらのスルホン酸系モノマー、硫酸系モノマーのモル分率が多いものほど好ましい。
スルホン酸基(及び/又はその塩型の基)、又は硫酸基(及び/又はその塩型の基)を含有する構成モノマーの量は、全構成モノマー中において60モル%以上が好ましく、66モル%以上がより好ましく、85モル%以上がさらに好ましく、95モル%以上がさらに好ましい。
本発明におけるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーとしては、平均分子量が50万以上の分子が用いられる。平均分子量が大きい分子ほど、より少量で目的とする「すべり性」を実現することができる。平均分子量が50万以上のポリマーであれば、衣類に十分なすべり性を付与することができる。より希薄濃度でも十分なすべり性を実現するという点から、平均分子量は100万以上が好ましく、150万以上がより好ましく、200万以上がさらに好ましく、250万以上がさらに好ましく、300万以上がさらに好ましく、450万以上がさらに好ましく、500万以上がさらに好ましく、600万以上がさらに好ましい。ただし、溶解性の観点からは、平均分子量は、3000万以下が好ましく、2000万以下がより好ましい。
また、本発明におけるスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーの物性においても、「すべり性」の発現に好適な物性は、「曳糸性」である。曳糸性の高いポリマーほど、より少量の配合量で「すべり性」を発現させることができる。本発明においては、曳糸性が高いとは、より低濃度の水溶液、及びより低い粘度の水溶液が曳糸性を呈することを意味する。分子量が高く、架橋性の低い直鎖状のポリマーほど曳糸性が高く、良く「すべり性」を発現し、本発明において好ましいポリマーである。
〔平均分子量の定義〕
本発明に用いる有機ポリマーの平均分子量は、下記測定条件のゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)測定により決定できる。標準サンプルにはポリエチレンオキサイド(PEO)を使用し、PEO換算分子量を用いる。なお本発明においては、数平均分子量や重量平均分子量ではなく、GPC溶出曲線の検出強度が最も高い留分のPEO換算値(以下、ピークトップ分子量と言う)をもって、平均分子量とする。即ち、例えば「平均分子量が150万以上の有機ポリマー」とは、そのピークトップ分子量がPEO換算分子量にして150万以上の値を呈する有機ポリマーを示す。
本発明に用いる有機ポリマーの平均分子量は、下記測定条件のゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)測定により決定できる。標準サンプルにはポリエチレンオキサイド(PEO)を使用し、PEO換算分子量を用いる。なお本発明においては、数平均分子量や重量平均分子量ではなく、GPC溶出曲線の検出強度が最も高い留分のPEO換算値(以下、ピークトップ分子量と言う)をもって、平均分子量とする。即ち、例えば「平均分子量が150万以上の有機ポリマー」とは、そのピークトップ分子量がPEO換算分子量にして150万以上の値を呈する有機ポリマーを示す。
〔GPC法 測定条件〕
カラムはPW/GMPWXL/GMPWXL(東ソー(株)製)、溶離液に0.2Mリン酸バッファー(KH2 PO4 、Na2 HPO4 、pH=7)/CH3 CN=9/1(重量比)を用い、カラム温度:40℃、流速:1.0mL/min、サンプル濃度は1〜100μg/mLとする。検出器は、RALLS(90°光散乱解析計)を用いる。尚、RID(示差屈折計)を用いても平均分子量の概算値は見積もることができる。RIDを用いたGPC分析は、例えば、カラム:GMPWXL+ GMPWXL、溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1(重量比)、カラム温度:40℃、流速:0.5mL/min、濃度:0.05mg/mLとして測定する。
カラムはPW/GMPWXL/GMPWXL(東ソー(株)製)、溶離液に0.2Mリン酸バッファー(KH2 PO4 、Na2 HPO4 、pH=7)/CH3 CN=9/1(重量比)を用い、カラム温度:40℃、流速:1.0mL/min、サンプル濃度は1〜100μg/mLとする。検出器は、RALLS(90°光散乱解析計)を用いる。尚、RID(示差屈折計)を用いても平均分子量の概算値は見積もることができる。RIDを用いたGPC分析は、例えば、カラム:GMPWXL+ GMPWXL、溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1(重量比)、カラム温度:40℃、流速:0.5mL/min、濃度:0.05mg/mLとして測定する。
また、本発明は、前記曳糸性有機ポリマーあるいはスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーを含有することにより本発明のすべり性改善効果を発現する改質剤(以下、本発明のすべり性改善剤という)に関する。
本発明のすべり性改善剤の形態は、特に限定されず粉末、顆粒、液体又はスラリー状/ペースト状等のいかなる剤型でもよく、また2次加工により凝集体、造粒物、錠剤等に成形されていても良い。これらの成形方法としては、公知の方法を用いることができる。
本発明のすべり性改善剤は、これを水又は他の水系組成物に添加/溶解することで、その潤滑能を画期的に高めることが出来る。故に、本発明のすべり性改善剤を一般の洗剤組成物に添加することで、これを前記本発明の洗剤組成物に改良することが出来る。
本発明のすべり性改善剤を一般の洗剤組成物に添加して本発明の洗剤組成物を得る場合、本発明のすべり性改善剤の添加方法としては、特に限定はないが、すべり性改善剤として十分な効果を安定して発現するために、洗剤組成物の製造工程において、本発明のすべり性改善剤が洗剤組成物中に実用レベルで均一に分散するような添加方法が好ましい。通常の粉末洗剤製造プロセスにおいては、アフターブレンド工程(調製した洗剤粒子等に、洗剤成分、例えば、蛍光染料、酵素、香料、消泡剤、漂白剤、漂白活性化剤等を添加する工程)で本発明のすべり性改善剤を添加しても良いし、表面改質工程や、造粒工程で添加しても良い。可能であれば、スラリー配合工程での添加も好都合である。
本発明のすべり性改善剤を一般の洗剤組成物に添加して本発明の洗剤組成物を得る場合、本発明のすべり性改善剤の添加方法としては、特に限定はないが、すべり性改善剤として十分な効果を安定して発現するために、洗剤組成物の製造工程において、本発明のすべり性改善剤が洗剤組成物中に実用レベルで均一に分散するような添加方法が好ましい。通常の粉末洗剤製造プロセスにおいては、アフターブレンド工程(調製した洗剤粒子等に、洗剤成分、例えば、蛍光染料、酵素、香料、消泡剤、漂白剤、漂白活性化剤等を添加する工程)で本発明のすべり性改善剤を添加しても良いし、表面改質工程や、造粒工程で添加しても良い。可能であれば、スラリー配合工程での添加も好都合である。
スルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーが粉末、又は粒状である場合は、粉末、顆粒形態の洗剤組成物にそのまま混合できるため好適である。ポリマー粒子の物性は特に限定されないが、ポリマー粒子の溶解性の点から、平均粒径は3mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましく、500μm以下がさらに好ましい。また、洗剤組成物を水に投入した際の分散性、継粉(粒子の凝集体が部分的に水和すること等で粒子間接着が起こり、機械力がかかっても分散しない状態)形成を防ぐ点から、平均粒径として10μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、100μm以上がさらに好ましい。スルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマー粒子の製造法は、特に限定されないが、逆相懸濁重合法は、上記粒径の粉末、又は粒状ポリマーを得る点から好適である。
また、曳糸性有機ポリマーあるいはスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーは、継粉発生を抑制するため、造粒等によって他の基剤との混合物として用いることができる。ここで言う他の基剤とは、本発明の曳糸性有機ポリマーあるいはスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーを十分に分散/溶解させることが可能な基剤なら何を用いてもよく、例えば、芒硝、炭酸ナトリウム、ゼオライト、ポリエチレングリコール又はアルキル硫酸塩等を適宜用いることができる。
洗剤組成物中の曳糸性有機ポリマーあるいはスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーの含有量としては、手洗い洗濯性を向上させる観点から、0.1重量%を超える量が好ましく、0.2重量%を超える量がより好ましく、0.25重量%を超える量がより好ましく、0.3重量%以上がより好ましく、0.5重量%以上がより好ましく、1重量%以上が更に好ましく、3重量%以上が特に好ましい。また、すすぎ性、粉末物性の観点から、30重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらに好ましい。
なお、手洗い洗濯では、被洗浄物や水量の少ない条件下で洗浄を行うことがある。このため、洗濯機で洗濯をする場合に比べて、一回に使用する洗剤組成物量が少量になることが多い。特に粉末形態の曳糸性有機ポリマー含有物あるいはスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマー含有物と粉末洗剤粒子をアフターブレンドして得られる粉末洗剤組成物では、1回に使用される洗剤中に含有される曳糸性有機ポリマー量あるいはスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマー量が均一にブレンドされる点から、曳糸性有機ポリマーあるいはスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーの含有量は、洗剤組成物中、0.1重量%を超える量が好ましく、0.2重量%を超える量がより好ましく、0.25重量%を超える量がより好ましく、0.3重量%以上がより好ましく、0.5重量%以上がより好ましく、0.7重量%以上がより好ましく、1重量%以上が特に好ましい。また、配合のバランスの観点から、20重量%以下が好ましく、10重量%以下がより好ましく、5重量%以下がさらに好ましい。
また、本発明の曳糸性有機ポリマーを用いる場合、曳糸性有機ポリマーの使用量が安定化する点から、造粒等により他の成分との混合物とする場合、1粒子中の有効分が低下することで組成物中の該ポリマーの分散性が良好となり好適である。
5.その他の洗剤成分
<(b)界面活性剤>
本発明に使用される界面活性剤は、従来知られている物質を使用することができる。なお洗浄性を高める点で界面活性剤は、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤を主界面活性剤として使用することが好ましい。
<(b)界面活性剤>
本発明に使用される界面活性剤は、従来知られている物質を使用することができる。なお洗浄性を高める点で界面活性剤は、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤を主界面活性剤として使用することが好ましい。
特に陰イオン界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルキル鎖を持つ直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、アルファスルフォ脂肪酸メチルエステル塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、アルキル又はアルケニルリン酸エステル又はその塩等のアルカリ金属塩が好ましく、牛脂やヤシ油由来の脂肪酸塩を配合してもよい。中でもアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましく、特に、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。アニオン界面活性剤は、本発明に規定される有機ポリマーの「 曳糸性」 、また有機ポリマーによる「すべり性付与効果」をさらに高める効果をもつ。この点から、洗剤組成物中のアニオン界面活性剤の含有量は、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、12重量%以上がより好ましく、15重量%以上がさらに好ましく、18重量%以上がさらに好ましく、20重量%以上がさらに好ましい。また、粉末物性の観点から、40重量%以下が好ましく、35重量%以下がより好ましく、30重量%以下がさらに好ましく、26重量%以下がさらに好ましい。
また、非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン〔好ましくはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレン〕アルキルエーテルが好適である。ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキシド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、脂肪酸グリセリンモノエステルも使用できる。非イオン性界面活性剤は、耐硬水性が良好であるうえに、皮脂汚れなどの油性汚れの洗浄力が際立っている。起泡性やすすぎ性の観点から15重量%以下の使用が好ましい。
ただし、すべり性改善方法で述べた理由により、曳糸性有機ポリマーがポリエチレンオキサイドの場合、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの配合量は、実質的に配合されないことであり、ここで実質的に配合しないとは2%未満であり、1.5%未満がより好ましく、1%未満がより好ましく、0.5%未満がより好ましく、含有しないことが最も好ましい。より好ましくは、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの配合量は、2%未満が好ましく、1.5%未満がより好ましく、1%未満がより好ましく、0.5%未満がより好ましく、含有しないことが最も好ましい。
本発明の洗剤組成物には、さらにベタイン型両性界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤、石鹸、陽イオン界面活性剤等の界面活性剤も適宜配合することができる。
<(c)アルカリ剤>
本発明に使用されるアルカリ剤としては、従来知られているアルカリ剤を配合することが好ましい。洗浄性の点からは、アルカリ剤を洗剤組成物に配合することが好ましい。アルカリ剤の例としては、デンス灰やライト灰と総称される炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、並びにJIS1号、2号、3号珪酸ナトリウム等の非晶質のアルカリ金属珪酸塩、結晶性アルカリ金属珪酸塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。アルカリ金属塩は、本発明に規定される有機ポリマーによる「すべり性」をさらに高める効果をもつ。この点から、洗剤組成物中のアルカリ金属塩の含有量は、1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、7重量%以上がより好ましく、10重量%以上がさらに好ましく、12重量%以上がさらに好ましく、15重量%以上がさらに好ましく、20重量%以上がさらに好ましい。また、配合のバランスの観点から、40重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましい。
本発明に使用されるアルカリ剤としては、従来知られているアルカリ剤を配合することが好ましい。洗浄性の点からは、アルカリ剤を洗剤組成物に配合することが好ましい。アルカリ剤の例としては、デンス灰やライト灰と総称される炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、並びにJIS1号、2号、3号珪酸ナトリウム等の非晶質のアルカリ金属珪酸塩、結晶性アルカリ金属珪酸塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。アルカリ金属塩は、本発明に規定される有機ポリマーによる「すべり性」をさらに高める効果をもつ。この点から、洗剤組成物中のアルカリ金属塩の含有量は、1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、7重量%以上がより好ましく、10重量%以上がさらに好ましく、12重量%以上がさらに好ましく、15重量%以上がさらに好ましく、20重量%以上がさらに好ましい。また、配合のバランスの観点から、40重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましい。
<(d)金属イオン封鎖剤>
ビルダーとして、金属封鎖剤を洗剤組成物に配合し、洗濯水中の硬度成分を捕捉することは、洗浄性の点から非常に効果的である。また、金属イオン封鎖剤は、本発明に規定されるポリマーによる「すべり性」をさらに高める効果を持つ。特にカルシウムイオン捕捉能100mgCaCO3/g以上である金属イオン封鎖剤を配合することがより効果的である。かかる金属イオン封鎖剤としては、結晶性アルミノ珪酸塩、結晶性珪酸ナトリウム、アクリル酸重合体、アクリル酸−マレイン酸共重合体、トリポリリン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、メチルグリシン二酢酸が挙げられる。ただし、炭酸ナトリウム、非晶質珪酸ナトリウムは、本発明においては金属イオン封鎖剤に含まれないこととする。洗剤組成物中の金属イオン封鎖剤の含有量は、洗浄性の観点から、1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、10重量%以上がさらに好ましく、20重量%以上がさらに好ましい。また、配合のバランスの観点から、50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、35重量%以下がさらに好ましい。
ビルダーとして、金属封鎖剤を洗剤組成物に配合し、洗濯水中の硬度成分を捕捉することは、洗浄性の点から非常に効果的である。また、金属イオン封鎖剤は、本発明に規定されるポリマーによる「すべり性」をさらに高める効果を持つ。特にカルシウムイオン捕捉能100mgCaCO3/g以上である金属イオン封鎖剤を配合することがより効果的である。かかる金属イオン封鎖剤としては、結晶性アルミノ珪酸塩、結晶性珪酸ナトリウム、アクリル酸重合体、アクリル酸−マレイン酸共重合体、トリポリリン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、メチルグリシン二酢酸が挙げられる。ただし、炭酸ナトリウム、非晶質珪酸ナトリウムは、本発明においては金属イオン封鎖剤に含まれないこととする。洗剤組成物中の金属イオン封鎖剤の含有量は、洗浄性の観点から、1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、10重量%以上がさらに好ましく、20重量%以上がさらに好ましい。また、配合のバランスの観点から、50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、35重量%以下がさらに好ましい。
<(e)過酸化水素放出無機塩>
また、所謂「手肌に対する刺激」を低減する観点から、洗剤組成物としては、水中で過酸化水素を放出する無機塩(以下、過酸化水素放出体ともいう)の含有量が15重量%以下であるものが好ましく、10重量%以下がより好ましく、5重量%以下がさらに好ましく、2.5重量%以下がさらに好ましい。
過酸化水素放出体としては、特に限定されるものではないが、例えば過炭酸塩、過ホウ酸塩、過燐酸塩、過珪酸塩等が挙げられる。
また、所謂「手肌に対する刺激」を低減する観点から、洗剤組成物としては、水中で過酸化水素を放出する無機塩(以下、過酸化水素放出体ともいう)の含有量が15重量%以下であるものが好ましく、10重量%以下がより好ましく、5重量%以下がさらに好ましく、2.5重量%以下がさらに好ましい。
過酸化水素放出体としては、特に限定されるものではないが、例えば過炭酸塩、過ホウ酸塩、過燐酸塩、過珪酸塩等が挙げられる。
<(f)その他のポリマー>
また、本発明の洗剤組成物や本発明に用いられる洗濯液には、曳糸性を有する有機ポリマー以外に、固体粒子汚れの分散性を高める等の目的で従来知られる分子量50万未満の、好ましくは分子量1000〜10万の有機ポリマー、例えば、カルボン酸系ポリマー、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース等を配合することができる。
また、本発明の洗剤組成物や本発明に用いられる洗濯液には、曳糸性を有する有機ポリマー以外に、固体粒子汚れの分散性を高める等の目的で従来知られる分子量50万未満の、好ましくは分子量1000〜10万の有機ポリマー、例えば、カルボン酸系ポリマー、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース等を配合することができる。
<カルボン酸系ポリマー>
カルボン酸系ポリマーは、金属イオンを封鎖する機能を有する他、固体粒子汚れを洗濯浴中へ分散させる作用がある。カルボン酸系ポリマーはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等のホモポリマーないしコポリマーであり、コポリマーとしては上記モノマーとマレイン酸とを共重合したものが好適であり、分子量が5000〜2万のものが好ましい。
カルボン酸系ポリマーは、金属イオンを封鎖する機能を有する他、固体粒子汚れを洗濯浴中へ分散させる作用がある。カルボン酸系ポリマーはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等のホモポリマーないしコポリマーであり、コポリマーとしては上記モノマーとマレイン酸とを共重合したものが好適であり、分子量が5000〜2万のものが好ましい。
<ポリエチレングリコール>
ポリエチレングリコールは、固体粒子汚れを洗濯浴中へ分散させる作用がある。分子量は1000〜2万のものが好ましい。
ポリエチレングリコールは、固体粒子汚れを洗濯浴中へ分散させる作用がある。分子量は1000〜2万のものが好ましい。
<カルボキシメチルセルロース>
カルボキシメチルセルロースは、固体粒子汚れを洗濯浴中へ分散させる作用がある。分散性の点から、分子量は数千〜数十万、エーテル化度0.2〜1.0のものが好ましい。
カルボキシメチルセルロースは、固体粒子汚れを洗濯浴中へ分散させる作用がある。分散性の点から、分子量は数千〜数十万、エーテル化度0.2〜1.0のものが好ましい。
<(g)その他添加剤>
本発明の洗剤組成物には、酵素、香料、蛍光染料、色素等も適宜配合することができる。
本発明の洗剤組成物には、酵素、香料、蛍光染料、色素等も適宜配合することができる。
6.洗濯方法
本発明は、洗濯方法に関する。本発明の洗濯方法は、本発明の洗剤組成物、本発明の曳糸性有機ポリマー又はスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーを添加した洗剤組成物、或いは本発明のすべり性改善剤を添加した洗剤組成物を用いて被洗濯物の洗濯を行う工程を有する点に特徴があり、かかる特徴を有することで、被洗浄物間にすべり性が得られ、被洗浄物の繊維等の傷みを抑制する効果(所謂、衣類の傷みのケア効果)が発現される。洗濯が手洗いの場合、これにより感触が向上し、快適な手洗い洗濯が実現するという効果が発現される。さらに、被洗浄物と手が擦れ合うことにより生じる手の切り傷、擦り傷等を抑制する効果(所謂手擦れ低減効果)が発現され、本発明のすべり性改善効果を実現することが出来る。
本発明は、洗濯方法に関する。本発明の洗濯方法は、本発明の洗剤組成物、本発明の曳糸性有機ポリマー又はスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーを添加した洗剤組成物、或いは本発明のすべり性改善剤を添加した洗剤組成物を用いて被洗濯物の洗濯を行う工程を有する点に特徴があり、かかる特徴を有することで、被洗浄物間にすべり性が得られ、被洗浄物の繊維等の傷みを抑制する効果(所謂、衣類の傷みのケア効果)が発現される。洗濯が手洗いの場合、これにより感触が向上し、快適な手洗い洗濯が実現するという効果が発現される。さらに、被洗浄物と手が擦れ合うことにより生じる手の切り傷、擦り傷等を抑制する効果(所謂手擦れ低減効果)が発現され、本発明のすべり性改善効果を実現することが出来る。
本発明においては、本発明の曳糸性有機ポリマー又はスルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーの分子量が大きくなるほど、またその洗濯液中での含有量が大きくなるほど、すべり性が向上する一方、洗濯液の曳糸性も向上するため、より快適な洗濯が実現する。
本発明の洗濯方法における洗濯液は、前記と同様のものであればよい。
また、本発明の洗濯方法においては、洗濯を行う環境、被洗浄物の種類、被洗浄物の量、水量及び容器中で洗濯を行う場合は、その容器サイズ等に限定はなく、すべての環境においてその効果を発現できる。
また、本発明の洗濯方法においては、洗濯を行う環境、被洗浄物の種類、被洗浄物の量、水量及び容器中で洗濯を行う場合は、その容器サイズ等に限定はなく、すべての環境においてその効果を発現できる。
以下、本発明の態様を実施例によりさらに記載し、開示する。この実施例は、単なる本発明の例示であり、何ら限定を意味するものではない。
(分子量の測定)
前述の方法で、本実施例で使用した各有機ポリマーの分子量を測定した。検出器としてRALLSを用いた。
前述の方法で、本実施例で使用した各有機ポリマーの分子量を測定した。検出器としてRALLSを用いた。
サンプル1 東亞合成(株)製 ポリアクリル酸ナトリウム 「 アロンA−20P」
サンプル2 東亞合成(株)製 アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸/アクリル酸コポリマーNa「 アロンA−50P」
サンプル3 住友精化(株)製 ポリエチレンオキサイド「 PEO8Z」
サンプル4 住友精化(株)製 ポリエチレンオキサイド「 PEO3Z」
サンプル2 東亞合成(株)製 アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸/アクリル酸コポリマーNa「 アロンA−50P」
サンプル3 住友精化(株)製 ポリエチレンオキサイド「 PEO8Z」
サンプル4 住友精化(株)製 ポリエチレンオキサイド「 PEO3Z」
測定結果
サンプル1 (ピーク)平均分子量500万
サンプル2 (ピーク)平均分子量550万
サンプル3 (ピーク)平均分子量280万
サンプル4 (ピーク)平均分子量120万
サンプル1 (ピーク)平均分子量500万
サンプル2 (ピーク)平均分子量550万
サンプル3 (ピーク)平均分子量280万
サンプル4 (ピーク)平均分子量120万
なお、実施例において行った手洗い洗濯評価方法を以下に示す。
<手洗い洗濯評価方法>
〔手洗い洗濯条件〕
25℃に調整した8.9mgCaCO3/Lに相当する2Lの硬水(Ca/Mgモル比7/3)を直径30cm、深さ13cm、容量8.2Lのポリプロピレン製洗面器(ヤザキ製)の中に満たし、洗剤組成物15gを水中に投入した後、水が洗面器より飛散しない程度に手によって攪拌し続けた。攪拌開始から30秒後に綿100%のTシャツ(グンゼ製白、Lサイズ)を洗面器の中の洗濯液にTシャツ全体が十分に濡れるように浸した後、5分後にTシャツの胸部を両手で握り、Tシャツの胸部同士を擦り合わせた。このとき擦り合わせる部分は洗濯液から出した状態で行った。3回から5回擦り合わせる毎に一旦洗濯液に擦りあわせる部分を浸した。擦り合わせるときの擦り易さをすべり性として判定し、1〜5ランクとする。上記の調整水のみでこの評価を行った場合、Tシャツのしわがスベリ性を阻害し、また擦り合わせる部分に泡がないため非常に擦りにくく、すべり性が悪かった。このときをすべり性:1とした。各ランクの状態を下に示す。
ランク1:すべり性が非常に低く、きしみ感があり、手洗い洗濯が非常にしにくい。
ランク2:すべり性が低く、きしみ感があり、手洗い洗濯がしにくい。
ランク3:すべり性が中程度できしみ感がなく、手洗い洗濯ができる。
ランク4:すべり性が高く、きしみ感がなく、手洗い洗濯がしやすい。
ランク5:すべり性が非常に高く、きしみ感がなく、手洗い洗濯が非常にし易い。
〔手洗い洗濯条件〕
25℃に調整した8.9mgCaCO3/Lに相当する2Lの硬水(Ca/Mgモル比7/3)を直径30cm、深さ13cm、容量8.2Lのポリプロピレン製洗面器(ヤザキ製)の中に満たし、洗剤組成物15gを水中に投入した後、水が洗面器より飛散しない程度に手によって攪拌し続けた。攪拌開始から30秒後に綿100%のTシャツ(グンゼ製白、Lサイズ)を洗面器の中の洗濯液にTシャツ全体が十分に濡れるように浸した後、5分後にTシャツの胸部を両手で握り、Tシャツの胸部同士を擦り合わせた。このとき擦り合わせる部分は洗濯液から出した状態で行った。3回から5回擦り合わせる毎に一旦洗濯液に擦りあわせる部分を浸した。擦り合わせるときの擦り易さをすべり性として判定し、1〜5ランクとする。上記の調整水のみでこの評価を行った場合、Tシャツのしわがスベリ性を阻害し、また擦り合わせる部分に泡がないため非常に擦りにくく、すべり性が悪かった。このときをすべり性:1とした。各ランクの状態を下に示す。
ランク1:すべり性が非常に低く、きしみ感があり、手洗い洗濯が非常にしにくい。
ランク2:すべり性が低く、きしみ感があり、手洗い洗濯がしにくい。
ランク3:すべり性が中程度できしみ感がなく、手洗い洗濯ができる。
ランク4:すべり性が高く、きしみ感がなく、手洗い洗濯がしやすい。
ランク5:すべり性が非常に高く、きしみ感がなく、手洗い洗濯が非常にし易い。
なお、上記試験において、6人の専門のパネラーによる評価結果の平均値を求めランクとした。また、調整例I―1で得られた洗剤組成物との一対比較によるすべり性改善効果の評価も行った。
また、前記手洗い洗濯評価方法において得られた洗濯液の曳糸性については、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて、前記〔曳糸性判定法〕によって測定した。
<衣類傷み性試験>
(前処理布の調製)
全自動洗濯機(東芝、AW-D802VP)の洗濯水量を45Lに設定し、これに木綿Tシャツ10枚(約2.2kg)を入れた。さらにコンパクト型粉末洗剤(アタック、花王(株))を標準使用量に従い投入し、洗濯8分、脱水3分、ためすすぎ2回、脱水3分を行い、乾燥機で乾燥させた。この洗濯サイクルを5回繰り返し、前処理布とした。
(前処理布の調製)
全自動洗濯機(東芝、AW-D802VP)の洗濯水量を45Lに設定し、これに木綿Tシャツ10枚(約2.2kg)を入れた。さらにコンパクト型粉末洗剤(アタック、花王(株))を標準使用量に従い投入し、洗濯8分、脱水3分、ためすすぎ2回、脱水3分を行い、乾燥機で乾燥させた。この洗濯サイクルを5回繰り返し、前処理布とした。
(衣類傷み性試験)
上記前処理のTシャツの内、4枚の胸の部分にTestfabrics、Inc.社製のMA(Machine Action)試験布をミシンで縫いつけた。MA試験布は、Frants Szaras;“The mechanical action in washing machines. MA-test pieces instruction and application.”(1982)による。
全自動洗濯機(東芝、AW-D802VP)の洗濯水量を45Lに設定し、上記MA試験布を縫い付けたTシャツ4枚とMA試験布を縫い付けていない同じ型の木綿Tシャツ6枚の計10枚(約2.2kg)を入れた。洗濯機に洗剤組成物67.5gを投入し、30分浸漬後、洗濯8分、脱水3分、ためすすぎ2回、脱水6分の洗濯工程を行い、乾燥せずにTシャツからMA試験布を取り外し、ほつれた糸の本数を測定した。
上記前処理のTシャツの内、4枚の胸の部分にTestfabrics、Inc.社製のMA(Machine Action)試験布をミシンで縫いつけた。MA試験布は、Frants Szaras;“The mechanical action in washing machines. MA-test pieces instruction and application.”(1982)による。
全自動洗濯機(東芝、AW-D802VP)の洗濯水量を45Lに設定し、上記MA試験布を縫い付けたTシャツ4枚とMA試験布を縫い付けていない同じ型の木綿Tシャツ6枚の計10枚(約2.2kg)を入れた。洗濯機に洗剤組成物67.5gを投入し、30分浸漬後、洗濯8分、脱水3分、ためすすぎ2回、脱水6分の洗濯工程を行い、乾燥せずにTシャツからMA試験布を取り外し、ほつれた糸の本数を測定した。
(衣類傷み性試験評価法)
4枚のMA試験布のほつれた糸の平均値を求めた。
4枚のMA試験布のほつれた糸の平均値を求めた。
<洗剤組成物の調製>
(調製例I−1)
水325kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液200kg、40重量%の2号珪酸ナトリウム水溶液75kg、炭酸ナトリウム50kg、硫酸ナトリウム212.5kg、ポリエチレングリコール5kg、CBS型蛍光染料2.5kg、ゼオライト100kgを混合して均質なスラリーを調製した後、スラリーを噴霧乾燥し、洗剤組成物を得た。
(調製例I−1)
水325kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液200kg、40重量%の2号珪酸ナトリウム水溶液75kg、炭酸ナトリウム50kg、硫酸ナトリウム212.5kg、ポリエチレングリコール5kg、CBS型蛍光染料2.5kg、ゼオライト100kgを混合して均質なスラリーを調製した後、スラリーを噴霧乾燥し、洗剤組成物を得た。
(比較例I−1)
調製例I−1で得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。スベリ性ランク:2の洗剤組成物であった。また、洗剤組成物を溶解させた水溶液が曳糸性を呈することはなかった。
調製例I−1で得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。スベリ性ランク:2の洗剤組成物であった。また、洗剤組成物を溶解させた水溶液が曳糸性を呈することはなかった。
(調製例I−2)
水325kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液240kg、アルコールエトキシレート(炭素数:12、EO:平均8モル付加)6kg、40重量%の2号珪酸ナトリウム水溶液75kg、炭酸ナトリウム50kg、硫酸ナトリウム186.5kg、ポリエチレングリコール5kg、CBS型蛍光染料2.5kg、ゼオライト100kgを混合して均質なスラリーを調製した後、スラリーを噴霧乾燥し、洗剤組成物を得た。
水325kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液240kg、アルコールエトキシレート(炭素数:12、EO:平均8モル付加)6kg、40重量%の2号珪酸ナトリウム水溶液75kg、炭酸ナトリウム50kg、硫酸ナトリウム186.5kg、ポリエチレングリコール5kg、CBS型蛍光染料2.5kg、ゼオライト100kgを混合して均質なスラリーを調製した後、スラリーを噴霧乾燥し、洗剤組成物を得た。
(比較例I−2)
調製例I−2で得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。スベリ性ランク:2の洗剤組成物であった。調製例I−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、洗剤組成物を溶解させた水溶液が曳糸性を呈することはなかった。
調製例I−2で得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。スベリ性ランク:2の洗剤組成物であった。調製例I−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、洗剤組成物を溶解させた水溶液が曳糸性を呈することはなかった。
(調製例I−3)
水465kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム48kg、40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液135kg、炭酸ナトリウム120kg、硫酸ナトリウム60kg、亜硫酸ナトリウム9kg、CBS型蛍光染料3kg、ゼオライト300kgを混合し均質なスラリーを得た。このスラリーを噴霧乾燥し、ベース顆粒を得た。
水465kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム48kg、40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液135kg、炭酸ナトリウム120kg、硫酸ナトリウム60kg、亜硫酸ナトリウム9kg、CBS型蛍光染料3kg、ゼオライト300kgを混合し均質なスラリーを得た。このスラリーを噴霧乾燥し、ベース顆粒を得た。
このベース顆粒100重量部と、アルコールエトキシレート(炭素数:12、EO:平均6モル付加)15重量部とアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム15重量部とポリエチレングリコール1重量部と水3重部からなる混合液とを攪拌混合し、洗剤組成物を得た。
(比較例I−3)
調製例I−3で得られた洗剤組成物のスベリ性を表1に示す。スベリ性ランク:2の洗剤組成物であった。調製例I−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、洗剤組成物を溶解させた水溶液が曳糸性を呈することはなかった。
調製例I−3で得られた洗剤組成物のスベリ性を表1に示す。スベリ性ランク:2の洗剤組成物であった。調製例I−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、洗剤組成物を溶解させた水溶液が曳糸性を呈することはなかった。
(調製例I−4)
水325kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液220kg、アルコールエトキシレート(炭素数:12、EO:平均6モル付加)18kg、40重量%の2号珪酸ナトリウム水溶液75kg、炭酸ナトリウム60kg、硫酸ナトリウム197.5kg、CBS型蛍光染料2.5kg、ゼオライト93kgを混合して均質なスラリーを調製した後、スラリーを噴霧乾燥し、洗剤組成物を得た。
水325kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液220kg、アルコールエトキシレート(炭素数:12、EO:平均6モル付加)18kg、40重量%の2号珪酸ナトリウム水溶液75kg、炭酸ナトリウム60kg、硫酸ナトリウム197.5kg、CBS型蛍光染料2.5kg、ゼオライト93kgを混合して均質なスラリーを調製した後、スラリーを噴霧乾燥し、洗剤組成物を得た。
(比較例I−4)
調製例I−4で得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。スベリ性ランク:2の洗剤組成物であった。調製例I−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、洗剤組成物を溶解させた水溶液が曳糸性を呈することはなかった。
調製例I−4で得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。スベリ性ランク:2の洗剤組成物であった。調製例I−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、洗剤組成物を溶解させた水溶液が曳糸性を呈することはなかった。
(比較例I−5)
調製例I−4で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて分子量280万のポリエチレンオキサイド(住友精化(株)製「PEO−8Z」、曳糸性あり)を50g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS−X)を2g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク2であった。調製例I−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。
調製例I−4で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて分子量280万のポリエチレンオキサイド(住友精化(株)製「PEO−8Z」、曳糸性あり)を50g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS−X)を2g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク2であった。調製例I−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。
(実施例I−1)
調製例I−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量500万のポリアクリル酸ナトリウム(東亞合成株式会社製、「アロンA−20P」、曳糸性あり)を12g、DM型蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールDMA)を2g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層を感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク4であった。調製例I−1との比較において、殆どのパネラーが明らかにスベリ性が改善されたと判定した。
また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
調製例I−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量500万のポリアクリル酸ナトリウム(東亞合成株式会社製、「アロンA−20P」、曳糸性あり)を12g、DM型蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールDMA)を2g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層を感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク4であった。調製例I−1との比較において、殆どのパネラーが明らかにスベリ性が改善されたと判定した。
また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
(実施例I−2)
調製例I−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量500万のポリアクリル酸ナトリウム(東亞合成株式会社製、「アロンA−20P」、曳糸性あり)を20g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を200g、過炭酸ナトリウム含有粒子(特開2000−256699号公報の段落0019記載の漂白剤粒子)を84g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を4g、香料12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層をはっきりと感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク5であった。調製例I−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
調製例I−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量500万のポリアクリル酸ナトリウム(東亞合成株式会社製、「アロンA−20P」、曳糸性あり)を20g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を200g、過炭酸ナトリウム含有粒子(特開2000−256699号公報の段落0019記載の漂白剤粒子)を84g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を4g、香料12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層をはっきりと感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク5であった。調製例I−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
(実施例I−3)
調製例I−3で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量300万のポリアクリル酸ナトリウム(曳糸性あり)を200g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を160g、プロテアーゼ(カンナーゼ(造粒物)、ノボザイムズ社製)を8g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS−X)を4g、香料を16g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層を感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク4であった。調製例I−1との比較において、殆どのパネラーが明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
調製例I−3で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量300万のポリアクリル酸ナトリウム(曳糸性あり)を200g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を160g、プロテアーゼ(カンナーゼ(造粒物)、ノボザイムズ社製)を8g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS−X)を4g、香料を16g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層を感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク4であった。調製例I−1との比較において、殆どのパネラーが明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
(実施例I−4)
調製例I−3で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量500万のアクリル酸ナトリウム/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸ナトリウムコポリマー(AA/AMPS)(東亞合成化学社製「アロンA−50P」、曳糸性あり)を60g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を120g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を4g、プロテアーゼ(カンナーゼ造粒物、ノボザイムズ社製)を8g、香料を16g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層をはっきりと感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク5であった。調製例I−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
調製例I−3で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量500万のアクリル酸ナトリウム/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸ナトリウムコポリマー(AA/AMPS)(東亞合成化学社製「アロンA−50P」、曳糸性あり)を60g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を120g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を4g、プロテアーゼ(カンナーゼ造粒物、ノボザイムズ社製)を8g、香料を16g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層をはっきりと感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク5であった。調製例I−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
(実施例I−5)
調製例I−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量280万のポリエチレンオキサイド(PEO)(住友精化(株)製:「PEO−8Z」、曳糸性あり)を48g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を60g、過炭酸ナトリウム含有粒子(特開2000−256699号公報の段落0019記載の漂白剤粒子)を48g、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの造粒物(特開2000−256699号公報の段落0018記載の漂白活性剤粒子)を20g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を8g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS−X)を6g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層をはっきり感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク5であった。調製例I−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
調製例I−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量280万のポリエチレンオキサイド(PEO)(住友精化(株)製:「PEO−8Z」、曳糸性あり)を48g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を60g、過炭酸ナトリウム含有粒子(特開2000−256699号公報の段落0019記載の漂白剤粒子)を48g、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの造粒物(特開2000−256699号公報の段落0018記載の漂白活性剤粒子)を20g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を8g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS−X)を6g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層をはっきり感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク5であった。調製例I−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
(実施例I−6)
調製例I−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量450万のポリエチレンオキサイド(住友精化(株)製「PEO−18Z」、曳糸性あり)を6.0g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS−X)を2g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層をはっきり感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク5であった。調製例I−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
調製例I−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量450万のポリエチレンオキサイド(住友精化(株)製「PEO−18Z」、曳糸性あり)を6.0g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS−X)を2g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層をはっきり感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク5であった。調製例I−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
(実施例I−7)
調製例I−2で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量500万のポリアクリルアミド(曳糸性あり)を280g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)80g、香料16gを添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層をはっきり感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク4であった。調製例I−1と比較において、殆どのパネラーが明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
調製例I−2で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて平均分子量500万のポリアクリルアミド(曳糸性あり)を280g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)80g、香料16gを添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、高分子有機ポリマー含有洗剤組成物を得た。本洗剤組成物を溶解させた洗濯水は粘調であり、使用したTシャツの表面にポリマーを含む潤滑層をはっきり感じることができた。得られた洗剤組成物のすべり性を表1に示す。すべり性ランク4であった。調製例I−1と比較において、殆どのパネラーが明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、洗剤組成物15gを86mlの水に溶解させて得られた水溶液は曳糸性を呈した。
なお、実施例I−1〜I−7で行なった手洗い洗濯では、手の荒れ、繊維の傷みは生じなかった。
調製例I−1、実施例I−6で得られた洗剤組成物を用いて上記衣類傷み性試験を行った。ほつれた糸の本数(4枚のMA試験布の平均)は、それぞれ86本、70本であった。
調製例I−1、実施例I−6で得られた洗剤組成物を用いて上記衣類傷み性試験を行った。ほつれた糸の本数(4枚のMA試験布の平均)は、それぞれ86本、70本であった。
<スルホン酸基及び/又は硫酸基含有ポリマーの合成>
合成例II−1:ポリマー1 [2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウムのホモポリマー]の合成例
2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム50.3g、水酸化ナトリウム32.4g、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ジヒドロクロライド(V-50、和光純薬工業(株)製)3.95gをイオン交換水135gに溶解させたものを窒素雰囲気下で50℃に昇温し1時間攪拌した。その後、70℃まで昇温しさらに8時間攪拌した。これをイオン交換水360gで希釈した後、エタノール2700gに加え、析出した固形ポリマーを減圧乾燥し、無色固体状ポリマー55.0g(収率98.8%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量200万(PEO換算、カラム:GMPWXL+ GMPWXL、展開溶媒:0.2Mリン酸バッファー/CH3 CN=9/1(重量比)、濃度:0.05mg/mL、流速:0.5mL/min、40℃、検出器:RALLS、以下同じ条件で平均分子量を測定)であった。
合成例II−1:ポリマー1 [2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウムのホモポリマー]の合成例
2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム50.3g、水酸化ナトリウム32.4g、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ジヒドロクロライド(V-50、和光純薬工業(株)製)3.95gをイオン交換水135gに溶解させたものを窒素雰囲気下で50℃に昇温し1時間攪拌した。その後、70℃まで昇温しさらに8時間攪拌した。これをイオン交換水360gで希釈した後、エタノール2700gに加え、析出した固形ポリマーを減圧乾燥し、無色固体状ポリマー55.0g(収率98.8%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量200万(PEO換算、カラム:GMPWXL+ GMPWXL、展開溶媒:0.2Mリン酸バッファー/CH3 CN=9/1(重量比)、濃度:0.05mg/mL、流速:0.5mL/min、40℃、検出器:RALLS、以下同じ条件で平均分子量を測定)であった。
合成例II−2:ポリマー2 [2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウムのホモポリマー]の合成例
シュガーエステル(S-770、三菱化学フーズ(株))1.00gをn-ヘキサン185gに溶解させたものに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム20.0g、水酸化ナトリウム3.86g、過硫酸アンモニウム0.055gをイオン交換水50gに溶解させたものを分散させ、窒素雰囲気下で60℃に昇温し3時間攪拌した。共沸還流液から水相のみを分離し、含水率30wt%まで低減したところで放冷、得られた固形粒状物を減圧乾燥し、無色粒状ポリマー22.0g(収率99.1%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量300万であった。平均粒径は230μmであった。
シュガーエステル(S-770、三菱化学フーズ(株))1.00gをn-ヘキサン185gに溶解させたものに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム20.0g、水酸化ナトリウム3.86g、過硫酸アンモニウム0.055gをイオン交換水50gに溶解させたものを分散させ、窒素雰囲気下で60℃に昇温し3時間攪拌した。共沸還流液から水相のみを分離し、含水率30wt%まで低減したところで放冷、得られた固形粒状物を減圧乾燥し、無色粒状ポリマー22.0g(収率99.1%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量300万であった。平均粒径は230μmであった。
なお、平均粒子径は、JIS Z 8801に規定の篩を用いて求めた。目開きが2000μm、1400μm、1000μm、710μm、500μm、355μm、250μm、180μm、125μm、106μmである10段の篩と受け皿を用い、ロータップマシーン(HEIKO SEISAKUSHO製)に取り付け、100gの試料を10分間振動(タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)して篩い分けを行った後、受け皿及び各篩上に残った粒子重量を測定する。(微粉側から)積算の重量割合が50%以上となる篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとし、受け皿からaμmの篩までの重量割合の積算をc%、またaμmの篩上の重量割合をd%とした場合、
(平均粒径)=10A
A=(50-(c-d/(log b-log a) x log b))/(d/(log b-log a))
に従って算出する。
(平均粒径)=10A
A=(50-(c-d/(log b-log a) x log b))/(d/(log b-log a))
に従って算出する。
合成例II−3:ポリマー3 [2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウムのホモポリマー]の合成例
シュガーエステル(S-770、三菱化学フーズ(株))6.00gをn-ヘキサン950gに溶解させて窒素雰囲気下で還流したところに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム665g、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ジヒドロクロライド(V-50、和光純薬工業(株)製)0.80gをイオン交換水590gに溶解させたものを1 時間かけて滴下し分散させ、さらに30分攪拌した。合成例II−2と同様に共沸脱水/乾燥後、無色粒状ポリマー664g(収率99.8%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量620万であった。平均粒径は、250μmであった。また、該ポリマーの0.4重量%の水溶液で曳糸性が認められた。
シュガーエステル(S-770、三菱化学フーズ(株))6.00gをn-ヘキサン950gに溶解させて窒素雰囲気下で還流したところに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム665g、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ジヒドロクロライド(V-50、和光純薬工業(株)製)0.80gをイオン交換水590gに溶解させたものを1 時間かけて滴下し分散させ、さらに30分攪拌した。合成例II−2と同様に共沸脱水/乾燥後、無色粒状ポリマー664g(収率99.8%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量620万であった。平均粒径は、250μmであった。また、該ポリマーの0.4重量%の水溶液で曳糸性が認められた。
合成例II−4:ポリマー4 [2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム/アクリル酸ナトリウム=95:5(モル比)の共重合体] の合成例
シュガーエステル(S-770、三菱化学フーズ(株))6.00gをシクロヘキサン800gに溶解させて窒素雰囲気下で70℃に昇温したところに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸600g、水酸化ナトリウム160g、アクリル酸10g、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ジヒドロクロライド(V-50、和光純薬工業(株)製)2.40gをイオン交換水510gに溶解させたものを1 時間かけて滴下し分散させ、さらに30分攪拌した。合成例II−2と同様に共沸脱水/乾燥後、無色粒状ポリマー672g(99.4%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量450万であった。平均粒径は、150μmであった。また、該ポリマーの0.5重量%の水溶液で曳糸性が認められた。
シュガーエステル(S-770、三菱化学フーズ(株))6.00gをシクロヘキサン800gに溶解させて窒素雰囲気下で70℃に昇温したところに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸600g、水酸化ナトリウム160g、アクリル酸10g、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ジヒドロクロライド(V-50、和光純薬工業(株)製)2.40gをイオン交換水510gに溶解させたものを1 時間かけて滴下し分散させ、さらに30分攪拌した。合成例II−2と同様に共沸脱水/乾燥後、無色粒状ポリマー672g(99.4%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量450万であった。平均粒径は、150μmであった。また、該ポリマーの0.5重量%の水溶液で曳糸性が認められた。
合成例II−5:ポリマー5 [2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム/アクリル酸ナトリウム=95:5(モル比)の共重合体] の合成例
シュガーエステル(S-770、三菱化学フーズ(株))6.00gをn-ヘキサン800gに溶解させて窒素雰囲気下で還流したところに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸600g、水酸化ナトリウム160g、アクリル酸10g、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ジヒドロクロライド(V-50、和光純薬工業(株)製)0.80gをイオン交換水510gに溶解させたものを10℃以下に保ちながら1 時間かけて滴下し分散させ、さらに30分攪拌した。合成例II−2と同様に共沸脱水/乾燥後、無色粒状ポリマー674g(99.7%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量780万であった。平均粒径は、220μmであった。また、該ポリマーの0.3重量%の水溶液で曳糸性が認められた。
シュガーエステル(S-770、三菱化学フーズ(株))6.00gをn-ヘキサン800gに溶解させて窒素雰囲気下で還流したところに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸600g、水酸化ナトリウム160g、アクリル酸10g、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ジヒドロクロライド(V-50、和光純薬工業(株)製)0.80gをイオン交換水510gに溶解させたものを10℃以下に保ちながら1 時間かけて滴下し分散させ、さらに30分攪拌した。合成例II−2と同様に共沸脱水/乾燥後、無色粒状ポリマー674g(99.7%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量780万であった。平均粒径は、220μmであった。また、該ポリマーの0.3重量%の水溶液で曳糸性が認められた。
合成例II−6:ポリマー6 [ 2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム架橋ポリマー] の合成例
シュガーエステル(S-770、三菱化学フーズ(株))2.00gをn-ヘキサン950gに溶解させて窒素雰囲気下で還流したところに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム440g、ポリエチレングリコールジメタクリレート(NKエステル23G、新中村化学工業(株))0.011g、2, 2' -アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ジヒドロクロライド(V-50、和光純薬工業(株)製)0.50gをイオン交換水390gに溶解させたものを1 時間かけて滴下し分散させ、さらに30分攪拌した。合成例II−2と同様に共沸脱水/乾燥後、無色粒状ポリマー438g(収率99.5%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量500万であった。平均粒径は、200μmであった。また、該ポリマーの0.5重量%の水溶液で曳糸性が認められた。
シュガーエステル(S-770、三菱化学フーズ(株))2.00gをn-ヘキサン950gに溶解させて窒素雰囲気下で還流したところに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム440g、ポリエチレングリコールジメタクリレート(NKエステル23G、新中村化学工業(株))0.011g、2, 2' -アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ジヒドロクロライド(V-50、和光純薬工業(株)製)0.50gをイオン交換水390gに溶解させたものを1 時間かけて滴下し分散させ、さらに30分攪拌した。合成例II−2と同様に共沸脱水/乾燥後、無色粒状ポリマー438g(収率99.5%)を得た。得られたポリマーのGPC測定の結果、ピークトップ分子量500万であった。平均粒径は、200μmであった。また、該ポリマーの0.5重量%の水溶液で曳糸性が認められた。
<洗剤組成物の調製>
(調製例II−1)
水325kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液200kg、40重量%の2号珪酸ナトリウム水溶液125kg、炭酸ナトリウム50kg、トリポリリン酸ナトリウム50kg、硫酸ナトリウム150kg、ポリエチレングリコール5kg、40重量%のアクリル酸/マレイン酸コポリマー水溶液6.25kg、CBS型蛍光染料2.5kg、ゼオライト100kgを混合して均質なスラリーを調製した後、スラリーを噴霧乾燥し、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物の物性の評価を以下の方法に従って行なった。
(調製例II−1)
水325kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液200kg、40重量%の2号珪酸ナトリウム水溶液125kg、炭酸ナトリウム50kg、トリポリリン酸ナトリウム50kg、硫酸ナトリウム150kg、ポリエチレングリコール5kg、40重量%のアクリル酸/マレイン酸コポリマー水溶液6.25kg、CBS型蛍光染料2.5kg、ゼオライト100kgを混合して均質なスラリーを調製した後、スラリーを噴霧乾燥し、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物の物性の評価を以下の方法に従って行なった。
<手洗い洗濯評価方法>
前記と同様に試験し、6人の専門のパネラーによる評価結果の平均値を求めランクとした。ただし、89mgCaCO3/Lに相当する(Ca/Mgモル比7/3)2Lの硬水を使用した。また、一対比較の比較対象は、調整例II―1で得られた洗剤組成物を用いてすべり性改善効果の評価を行った。
前記と同様に試験し、6人の専門のパネラーによる評価結果の平均値を求めランクとした。ただし、89mgCaCO3/Lに相当する(Ca/Mgモル比7/3)2Lの硬水を使用した。また、一対比較の比較対象は、調整例II―1で得られた洗剤組成物を用いてすべり性改善効果の評価を行った。
<布傷み性試験評価法>
前記と同様に試験し、4枚のMA試験布の平均値を求めた。
前記と同様に試験し、4枚のMA試験布の平均値を求めた。
<カーボン再汚染防止性評価方法>
洗浄剤組成物5.0gを、40℃の使用水(CaCl2:55.42mg/L、MgCl2・6H2O:43.51mg/L)1000mLに溶解させた。次にこれに日本油化学協会選定のカーボンブラック(旭カーボン(株)製、旭洗浄用カーボンブラックが好適)0.25gを添加し、26±1.5kHzの超音波を5分間照射してカーボンブラックを均一に分散させた。次にこれを20℃にてかき混ぜ式洗浄力試験機(ターゴトメータ:Terg-O-Tometer)の試料カップに移し、6cm×6cmの木綿の白布(日本油化学協会選定の標準品、洗濯科学協会が販売する#2023布)5枚を入れて回転速度100±5r/mで10分間撹拌した。次に木綿の白布を取り出し、含水率が200重量%以下になるように軽く手で絞ってから、40℃の使用水(CaCl2 :55.42mg/L、MgCl2 ・6H2 O:43.51mg/L)1000mLに入れ、かき混ぜ式洗浄力試験機(回転速度100±5r/m)を用いて3分間濯ぎ、この濯ぎ操作を計2回行なった。次に取り出した白布を風乾後、アイロン仕上げを行って、550nmにおける反射率を測定(日本電色工業(株)製 測色色差計)した。次式によって再汚染防止率を求め、以下の基準で評価した。
再汚染防止率(%)=〔(試験後の木綿の白布の反射率)/(試験前の木綿の白布の反射率)〕×100
評価基準 ○:再汚染防止率が60%以上
×:再汚染防止率が60%未満
洗浄剤組成物5.0gを、40℃の使用水(CaCl2:55.42mg/L、MgCl2・6H2O:43.51mg/L)1000mLに溶解させた。次にこれに日本油化学協会選定のカーボンブラック(旭カーボン(株)製、旭洗浄用カーボンブラックが好適)0.25gを添加し、26±1.5kHzの超音波を5分間照射してカーボンブラックを均一に分散させた。次にこれを20℃にてかき混ぜ式洗浄力試験機(ターゴトメータ:Terg-O-Tometer)の試料カップに移し、6cm×6cmの木綿の白布(日本油化学協会選定の標準品、洗濯科学協会が販売する#2023布)5枚を入れて回転速度100±5r/mで10分間撹拌した。次に木綿の白布を取り出し、含水率が200重量%以下になるように軽く手で絞ってから、40℃の使用水(CaCl2 :55.42mg/L、MgCl2 ・6H2 O:43.51mg/L)1000mLに入れ、かき混ぜ式洗浄力試験機(回転速度100±5r/m)を用いて3分間濯ぎ、この濯ぎ操作を計2回行なった。次に取り出した白布を風乾後、アイロン仕上げを行って、550nmにおける反射率を測定(日本電色工業(株)製 測色色差計)した。次式によって再汚染防止率を求め、以下の基準で評価した。
再汚染防止率(%)=〔(試験後の木綿の白布の反射率)/(試験前の木綿の白布の反射率)〕×100
評価基準 ○:再汚染防止率が60%以上
×:再汚染防止率が60%未満
<泥再汚染防止性評価方法>
洗浄剤組成物5.0gを、40℃の使用水(CaCl2 :55.42mg/L、MgCl2・6H2O:43.51mg/L)1000mLに溶解させた。次にこれに泥(200meshの篩いを通過した園芸用鹿沼赤土〔(株)国幸園(大阪府和泉市善正町10)から購入〕2.5gを添加し、均一に分散させた。次にこれを20℃にてかき混ぜ式洗浄力試験機(ターゴトメータ:Terg-O-Tometer)の試料カップに移し、6cm×6cmの木綿の白布(日本油化学協会選定の標準品、洗濯科学協会が販売する#2023布)5枚を入れて回転速度100±5r/mで10分間撹拌した。次に木綿の白布を取り出し、含水率が200重量%以下になるように軽く手で絞ってから、40℃の使用水(CaCl2:55.42mg/L、MgCl2・6H2O:43.51mg/L)1000mLに入れ、かき混ぜ式洗浄力試験機(回転速度100±5r/m)を用いて3分間濯ぎ、この濯ぎ操作を計2回行なった。次に取り出した白布を風乾後、アイロン仕上げを行って、460nmにおける反射率を測定(日本電色工業(株)製、測色色差計)した。次式によって再汚染防止率を求め、以下の基準で評価した。
再汚染防止率(%)=〔(試験後の木綿の白布の反射率)/(試験前の木綿の白布の反射率)〕×100
評価基準 ○:再汚染防止率が66%以上
×:再汚染防止率が66%未満
洗浄剤組成物5.0gを、40℃の使用水(CaCl2 :55.42mg/L、MgCl2・6H2O:43.51mg/L)1000mLに溶解させた。次にこれに泥(200meshの篩いを通過した園芸用鹿沼赤土〔(株)国幸園(大阪府和泉市善正町10)から購入〕2.5gを添加し、均一に分散させた。次にこれを20℃にてかき混ぜ式洗浄力試験機(ターゴトメータ:Terg-O-Tometer)の試料カップに移し、6cm×6cmの木綿の白布(日本油化学協会選定の標準品、洗濯科学協会が販売する#2023布)5枚を入れて回転速度100±5r/mで10分間撹拌した。次に木綿の白布を取り出し、含水率が200重量%以下になるように軽く手で絞ってから、40℃の使用水(CaCl2:55.42mg/L、MgCl2・6H2O:43.51mg/L)1000mLに入れ、かき混ぜ式洗浄力試験機(回転速度100±5r/m)を用いて3分間濯ぎ、この濯ぎ操作を計2回行なった。次に取り出した白布を風乾後、アイロン仕上げを行って、460nmにおける反射率を測定(日本電色工業(株)製、測色色差計)した。次式によって再汚染防止率を求め、以下の基準で評価した。
再汚染防止率(%)=〔(試験後の木綿の白布の反射率)/(試験前の木綿の白布の反射率)〕×100
評価基準 ○:再汚染防止率が66%以上
×:再汚染防止率が66%未満
(比較例II−1)
調製例II−1で得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。スベリ性ランク:2であり、調製例II−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○の洗剤組成物であった。
調製例II−1で得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。スベリ性ランク:2であり、調製例II−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○の洗剤組成物であった。
(調製例II−2)
水325kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液240kg、アルコールエトキシレート(炭素数:12、EO:平均8モル付加)6kg、40重量%の2号珪酸ナトリウム水溶液75kg、炭酸ナトリウム50kg、硫酸ナトリウム186.5kg、ポリエチレングリコール5kg、CBS型蛍光染料2.5kg、ゼオライト100kgを混合して均質なスラリーを調製した後、スラリーを噴霧乾燥し、洗剤組成物を得た。
水325kg、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液240kg、アルコールエトキシレート(炭素数:12、EO:平均8モル付加)6kg、40重量%の2号珪酸ナトリウム水溶液75kg、炭酸ナトリウム50kg、硫酸ナトリウム186.5kg、ポリエチレングリコール5kg、CBS型蛍光染料2.5kg、ゼオライト100kgを混合して均質なスラリーを調製した後、スラリーを噴霧乾燥し、洗剤組成物を得た。
(比較例II−2)
調製例II−2で得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。スベリ性ランク:2であり、調製例II−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○の洗剤組成物であった。
調製例II−2で得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。スベリ性ランク:2であり、調製例II−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○の洗剤組成物であった。
(調製例II−3)
水465kg、50%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム48kg、40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液135kg、炭酸ナトリウム120kg、硫酸ナトリウム60kg、亜硫酸ナトリウム9kg、CBS型蛍光染料3kg、ゼオライト300kgを混合し均質なスラリーを得た。このスラリーを噴霧乾燥し、ベース顆粒を得た。
このベース顆粒100重量部と、アルコールエトキシレート(炭素数:12、EO:平均6モル付加)15重量部とアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム15重量部とポリエチレングリコール1重量部と水3重部からなる混合液とを攪拌混合し、洗剤組成物を得た。
水465kg、50%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム48kg、40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液135kg、炭酸ナトリウム120kg、硫酸ナトリウム60kg、亜硫酸ナトリウム9kg、CBS型蛍光染料3kg、ゼオライト300kgを混合し均質なスラリーを得た。このスラリーを噴霧乾燥し、ベース顆粒を得た。
このベース顆粒100重量部と、アルコールエトキシレート(炭素数:12、EO:平均6モル付加)15重量部とアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム15重量部とポリエチレングリコール1重量部と水3重部からなる混合液とを攪拌混合し、洗剤組成物を得た。
(比較例II−3)
調製例II−3で得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。スベリ性ランク:2であり、調製例II−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○の洗剤組成物であった。
調製例II−3で得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。スベリ性ランク:2であり、調製例II−1と比較した場合、スベリ性は同等であった。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○の洗剤組成物であった。
(実施例II−1)
調製例II−2で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−1のポリマー1を720g、DM型蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールDMA)を2g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク4であり、調製例II−1との比較において、殆どのパネラーが明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
調製例II−2で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−1のポリマー1を720g、DM型蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールDMA)を2g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク4であり、調製例II−1との比較において、殆どのパネラーが明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
(実施例II−2)
調製例II−3で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−2のポリマー2を360g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を200g、過炭酸ナトリウム含有粒子(特開2000-256699号公報の段落0019記載の漂白剤粒子)を84g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を4g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク4であり、調製例II−1との比較において、殆どのパネラーが明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
調製例II−3で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−2のポリマー2を360g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を200g、過炭酸ナトリウム含有粒子(特開2000-256699号公報の段落0019記載の漂白剤粒子)を84g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を4g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク4であり、調製例II−1との比較において、殆どのパネラーが明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
(実施例II−3)
調製例II−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−3のポリマー3を120g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を160g、プロテアーゼ(カンナーゼ(造粒物)、ノボザイムズ社製)を8g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS-X)を4g、香料を16g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク5であり、調製例II−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
調製例II−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−3のポリマー3を120g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を160g、プロテアーゼ(カンナーゼ(造粒物)、ノボザイムズ社製)を8g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS-X)を4g、香料を16g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク5であり、調製例II−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
(実施例II−4)
調製例II−2で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−4のポリマー4を320g、過炭酸ナトリウム含有粒子(特開2000-256699号公報の段落0019記載の漂白剤粒子)を48g、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの造粒物(特開2000-256699号公報の段落0018記載の漂白活性剤粒子)を20g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を120g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を4g、プロテアーゼ(カンナーゼ造粒物、ノボザイムズ社製)を8g、香料を16g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク5であり、調製例II−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
調製例II−2で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−4のポリマー4を320g、過炭酸ナトリウム含有粒子(特開2000-256699号公報の段落0019記載の漂白剤粒子)を48g、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの造粒物(特開2000-256699号公報の段落0018記載の漂白活性剤粒子)を20g、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製:F10MC)を120g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を4g、プロテアーゼ(カンナーゼ造粒物、ノボザイムズ社製)を8g、香料を16g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク5であり、調製例II−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
(実施例II−5)
調製例II−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−5のポリマー5を60g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を8g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS-X)を6g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク5であり、調製例II−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
調製例II−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−5のポリマー5を60g、セルラーゼ(セルザイム造粒物、ノボザイムズ社製)を8g、蛍光染料(チバガイギー社製、チノパールCBS-X)を6g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク5であり、調製例II−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
(実施例II−6)
調製例II−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−6のポリマー6を160g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク5であり、調製例II−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
調製例II−1で得られた洗剤組成物4.0kgをコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製、容量40L)に投入し、続いて合成例II−6のポリマー6を160g、香料を12g添加し、傾斜角30°、回転数20r/mで3分間混合して、洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物のすべり性、再汚染防止性を表2に示す。すべり性ランク5であり、調製例II−1との比較において、6人のパネラー全員が明らかにスベリ性が改善されたと判定した。また、カーボン再汚染防止性○、泥再汚染防止性○であった。
実施例II−1〜II−6で得られた洗剤組成物で行なった洗濯では、比較例II−1〜II−3の場合に比べて、「ざらつき」、「きしみ」といった不快因子や肉体的な疲労感が低減されていることが有意に感じ取れるほど顕著な差があった。また、実施例II−1〜II−6で行なった洗濯では、手あれも生じず、かつ洗濯物にも型崩れ等も生じていなかった。
調製例II−1、実施例II−5の洗剤組成物を用いて上記衣類傷み性試験を行った。ほつれた糸の本数(4枚のMA試験布の平均)はそれぞれ88本と72本であった。
表中、AMPSは2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウムを示し、AAはアクリル酸ナトリウムを示す。
本発明の洗剤組成物は、特に手洗い洗濯に好適に使用することができる。
したがって、説明されてきた本発明については、同様のものが多くの方法で変えられ得ることは明らかである。かかる変化は本発明の目的と範囲とを逸脱したものとは考えられず、また、当業者に明白なこのような変更はすべて、以下の特許請求の範囲内に包含されることが意図される。
Claims (13)
- 曳糸性を有するポリエチレンオキサイドを洗濯時に洗濯液に存在させて、洗濯液中の被洗浄物のすべり性を改善する方法。
- 曳糸性を有するポリエチレンオキサイドを手洗い洗濯時に洗濯液に存在させて、手洗い洗濯液中の被洗浄物のすべり性を改善する方法。
- 曳糸性を有するポリエチレンオキサイドを含有する曳糸性を呈する洗濯液、又はこれを水で1倍超〜1000倍に希釈した洗濯液で被洗浄物の手洗い洗濯を行う工程を有する手洗い洗濯方法。
- 洗濯液のpHが9.0以上である請求項3記載の手洗い洗濯方法。
- 平均分子量150万以上の曳糸性を有するポリエチレンオキサイドを0.1重量%を超えて含有するすべり性を改善する洗剤組成物。
- (a)0.1重量%を超える平均分子量150万以上の曳糸性を有するポリエチレンオキサイド、
(b)界面活性剤、
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有する請求項5記載の洗剤組成物。 - (a)0.1重量%を超える平均分子量150万以上の曳糸性を有するポリエチレンオキサイド、
(b−1)10重量%以上のアニオン界面活性剤、
(c)アルカリ剤、及び
(d)金属イオン封鎖剤を含有し、
(b−2)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを実質的に含有しない請求項5記載の洗剤組成物。 - 粉末状又は粒状である請求項5〜7いずれか記載の洗剤組成物。
- 水中で過酸化水素を放出する無機塩をさらに含有し、該無機塩の含有量が15重量%以下である請求項5〜8いずれか記載の洗剤組成物。
- 平均分子量150万以上の曳糸性を有するポリエチレンオキサイドを0.1重量%を超えて含有するすべり性改善剤。
- ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを実質的に含有しない、請求項10記載のすべり性改善剤。
- 請求項5〜9いずれか記載の洗剤組成物を用いて洗濯をする方法。
- 請求項10又は11記載のすべり性改善剤を用いて洗濯をする方法。
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2006
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