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JP2006177460A - パッキンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】割型を使用しなくても、補強部材を有する筒状パッキンの製造を可能にする。
【解決手段】補強部材6と、該補強部材6の内外周に設けられたゴム様弾性体またはエラストマーからなる筒状のパッキン1の製造方法であって、補強部材6の周上1ヶ所以上に弾性変形による径の変化を許容する不連続部5を設けておき、補強部材6の内外周にゴム様弾性体またはエラストマーを注入して成形した成形品を型から取り外す際、補強部材6の径を変化させながら成形品を弾性変形させて、この状態で成形品を型の軸方向に相対的に移動させて取り外す。
【選択図】図9

Description

本発明は、パッキンの製造方法、特にスプール弁のスプールとこれを収容するスプール収容部との間に装着するスプール弁への装着に適したパッキンの製造方法に関する。
自動車のエンジンのヘッドカバーに、可変バルブタイミング・リフト機構の油圧制御バルブを取り付けることがある(特開2003−35125号、特開2003−35199号)。この油圧制御バルブはスプール弁であり、ヘッドカバーに設けた孔をスプール収容部としている。スプールの外周及びスプール収容部の内周には、互いに連通する油路が軸方向で異なる複数の位置にそれぞれ形成されており、スプールの外周とスプール収容部の内周との間に高いシール性が要求されている。
このため、ヘッドカバーとして金属製のものを採用する場合には、金属製ヘッドカバーに対してスプール収容部となる孔の加工を高精度で行うことで、スプールとスプール収容部との間のシール性を確保している。つまり、ヘッドカバーが金属製のものであれば高精度の孔加工が可能であり、孔加工を高精度で行うことで孔(スプール収容部)にスプールを直接挿入してもこれらの間のシール性を確保することができる。
ところで近年、軽量化・低騒音化・低コスト化の要請から、金属製ヘッドカバーに代えて樹脂製ヘッドカバーを採用することがある。
特開2003−35125号 特開2003−35199号
しかしながら、樹脂製のヘッドカバーに対してはスプールとの間のシール性を良好に確保できる高精度の孔加工は困難である。また、樹脂製ヘッドカバーは、樹脂特有のクリープ変形等により経時的に寸法が変動することがあるので、高い寸法精度を長期的に維持することも困難である。これらのため、樹脂製のヘッドカバーを採用した場合には、ヘッドカバーに可変バルブタイミング・リフト機構の油圧制御弁(スプール弁)を取り付けるためにパッキンを取り付けることが考えられる。
本発明は、例えば、内燃エンジンのヘッドカバーに樹脂製のものを採用する場合であっても、ヘッドカバーにスプール弁を取り付けることを可能にする等の筒状のパッキンの製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために請求項1記載の発明は、補強部材と、該補強部材の内外周に設けられたゴム様弾性体またはエラストマーからなる筒状のパッキンの製造方法であって、補強部材の周上1ヶ所以上に弾性変形による径の変化を許容する不連続部を設けておき、補強部材の内外周にゴム様弾性体またはエラストマーを注入して成形した成形品を型から取り外す際、補強部材の径を変化させながら成形品を弾性変形させて、この状態で成形品を型の軸方向に相対的に移動させて取り外すものである。
一般に筒状製品を製造する場合には、型から成形品を取り出すときのことを考慮して、周面を成形する型として周方向に分割された割型を使用する。しかし周方向に分割された割型を使用した場合には、成形品の周面に軸方向に沿うパーティングラインが生じてしまう。スプール弁の油路は軸方向に所定の間隔をあけて並んで設けられているので、シール面である周面に軸方向に沿うパーティングラインが生じると、油路のシールが困難になる。
本発明では、補強部材に不連続部を設けることで補強部材ごと成形品が弾性変形するようにし、成形品を拡径または縮径させて型から取り外すことができるようにしている。即ち、周面に軸方向に沿うパーティングラインが生じるような割型を使用しなくても、筒状パッキンを製造することができる。なお、成形方法としては、例えば、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形等のいずれも可能である。
また、請求項2記載のパッキンの製造方法は、補強部材が、金属の平板を曲げ加工して筒状に形成されたものである。したがって、筒状の補強部材の製造が容易であり、特に不連続部を別加工することなく容易に形成できる。また、補強部材に突起や切り欠き等を加工する場合にも金属の平板に加工すれば良いので加工が容易である。
また、請求項3記載のパッキンの製造方法は、パッキンがスプール弁のスプールとこれを収容するスプール収容部との間に装着され且つ前記スプール弁の油路に対応する部分に貫通孔が形成されたものであり、補強部材は、貫通孔となる孔を有する金属の平板を曲げ加工するものである。したがって、補強部材に貫通孔となる孔を容易に形成できる。
また、請求項4記載のパッキンの製造方法は、不連続部が補強部材の全長にわたって設けられたスリットであり、スリットの両端部分が中央部分に対して周方向にずれているものである。したがって、補強部材は、スリットの幅が増減することで径を変化させる。スリットが、仮に両端まで一直線であったとすると、部品としての補強部材を複数個まとめて取り扱った場合に補強部材の周壁が別の補強部材のスリットに嵌り込んで絡み付き易くなる。スリットの両側部分を中央部分に対してずらすことで、部品としての補強部材を複数個まとめて取り扱う場合に、補強部材同士の絡み付きを防止することができる。
また、請求項5記載のパッキンの製造方法は、パッキンが、スプール弁のスプールとこれを収容するスプール収容部との間に装着され且つスプール弁の油路に対応する部分に貫通孔が形成されたものであり、補強部材は貫通孔となる孔を有しており、成形品を型から取り外した後、補強部材の孔を塞いでいるゴム様弾性体またはエラストマーを除去して貫通孔を形成するものである。したがって、スプール弁の油路に対応した貫通孔を有するスプール弁用パッキンを製造することができる。
また、請求項6記載の発明は、補強部材の内周側および外周側に材料を注入するパッキンの製造方法であって、補強部材に材料を内外周に流通させる材料流通孔を形成したものである。したがって、キャビティに注入された材料の一部は補強部材の材料流通孔を通って補強部材の内周側から外周側へ、または外周側から内周側へ移動する。
しかして、請求項1記載の発明では、補強部材の周上1ヶ所以上に弾性変形による径の変化を許容する不連続部を設けておき、補強部材の内外周にゴム様弾性体またはエラストマーを注入して成形した成形品を型から取り外す際、補強部材の径を変化させながら成形品を弾性変形させて、この状態で成形品を型の軸方向に相対的に移動させて取り外すようにしているので、周面に軸方向に沿うパーティングラインを生じさせるような割型を使用しなくても、筒状製品を成形することができる。このため、パーティングラインが生じるのを防ぐことができ、シール性に優れたパッキンを得ることができる。また、複雑な構造の型設備が不要になり、製造コストを安くすることができる。さらに、成形品を型から外す際、成形品の太さを変えることができるので、成形品を傷付け難く、成形性を向上させることができる。
また、請求項2記載のパッキンの製造方法は、補強部材が、金属の平板を曲げ加工して筒状に形成されたものであるので、補強部材の製造を簡単なものにすることができ、特に不連続部を別加工することなく容易に形成できる。また、補強部材に突起や切り欠き等を加工する場合にも金属の平板に加工すれば良いので加工が容易であり、製造コストの低減を図ることができる。
また、請求項3記載のパッキンの製造方法は、パッキンが、スプール弁のスプールとこれを収容するスプール収容部との間に装着され且つスプール弁の油路に対応する部分に貫通孔が形成されたものであり、補強部材が、前記貫通孔となる孔を有する金属の平板を曲げ加工するものであるので、補強部材の製造を簡単なものにすることができる。つまり、円筒状の部材に孔を加工するよりも、平板状の部材に孔を加工した後、その平板状の部材を円筒状に成形する方が極めて容易である。本発明では、平板の状態で予め孔が形成された金属板を曲げ加工して補強部材とするので、補強部材の製造を容易なものにすることができ、特に貫通孔となる孔の形成を容易にすることができる。
また、請求項4記載のパッキンの製造方法は、不連続部が補強部材の全長にわたって設けられたスリットであり、スリットの両端部分は中央部分に対して周方向にずれているので、部品としての補強部材同士の絡み付きを防止することができる。このため、補強部材の取り扱いが容易になり、パッキンの製造作業の作業効率を向上させることができ、製造コストの低減を図ることができる。
また、請求項5記載のパッキンの製造方法は、パッキンが、スプール弁のスプールとこれを収容するスプール収容部との間に装着され且つスプール弁の油路に対応する部分に貫通孔が形成されたものであり、補強部材は貫通孔となる孔を有しており、成形品を型から取り外した後、補強部材の孔を塞いでいるゴム様弾性体またはエラストマーを除去して貫通孔を形成するので、貫通孔を有するスプール弁用のパッキンを製造することができる。また、貫通孔の形成が容易であり、製造コストの増加を抑えることができる。
また、請求項6記載の発明は、補強部材に材料を内外周に流通させる材料流通孔を形成しているので、補強部材の内外周に適切に材料を注入することができる。このため、補強部材の芯ズレを防止することができる。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
このパッキン1の製造方法は、補強部材6と、該補強部材6の内外周に設けられたゴム様弾性体7からなる筒状のパッキン1の製造方法である。さらにパッキン1の周面には突起が設けられたものである。本実施形態では、突起はゴム様弾性体7の外周面に形成された環状突起10である。また、ゴム様弾性体7に代えてエラストマーを使用しても良い。そして、補強部材6の周上1ヶ所以上に弾性変形による径の変化を許容する不連続部5を設けておき、補強部材6の内外周にゴム様弾性体7を注入して成形した成形品を型から取り外す際、補強部材6の径を変化させながら成形品を弾性変形させて環状突起10を型の突起形成用凹部21から引っ込め、この状態で成形品を型の軸方向に相対的に移動させて取り外すものである(図9,図10)。
例えばトランスファ成形法を例に説明する。ただし、適用可能な成形方法はトランスファ成形法に限るものではなく、例えば圧縮成形法、射出成形法等でも良い。
図7に示すように、中子17と外型18を合わせた状態でキャビティ19に補強部材6をセットする。ここで、中子17と外型18としては、周方向に分割された割型を使用しない。このため、シール面であるパッキン1の内周面と外周面に軸方向に沿うパーティングライン、換言すると環状突起10と交差するパーティングラインが生じることはなく、スプール弁2の油路8を良好にシールすることができる。また、割型を径方向に移動させて開く機構を必要としないので、型設備が簡単なものとなり、高価な型設備を必要としない。
なお、本実施形態では、外型18として軸方向に分割されたものを使用しているが、この場合のパーティングラインは周方向に沿うものとなる。このため、環状突起10と環状突起10の間にパーティングラインが位置するように外型18を設計することで、スプール弁2の油路8を良好にシールすることができる。また、軸方向に分割された外型18a,18bは型製作上の要請等により分割されたものであり、外型18a,18bを一体化した状態で使用し、割型のように別々に移動させるものではないので、型設備が複雑にならず、高価な型設備を必要としない。
次に、上型20を合わせ(図8)、図示しないトランスファポットに材料を挿入し、加熱しつつ図示しないプランジャによって溶融状態の材料をキャビティ19に注入する。材料は補強部材6の内側と外側に流入する。補強部材6には貫通孔9となる孔14が設けられており、材料はこの孔14を通じて補強部材6の内側と外側との間を流通することができるので、補強部材6の内側と外側に材料を適切に注入することができる。このため、補強部材6のズレを防止することができる。
一定時間経過後、上型20を開き、さらに外型18と中子17を相対移動させることで外型18に成形品を残し(図9)、その後、外型18から成形品を取り外す(図10)。補強部材6には不連続部5が設けられており、補強部材6ごと成形品を弾性変形させることができるので、成形品の径を縮め、環状突起10を外型18の突起形成用凹部21から引っ込ませながら成形品を軸方向に移動させて外型18から取り外す。
成形品を外型18から取り外した後、補強部材6の孔14を塞いでいる材料を除去して貫通孔9を形成する。成形品の補強部材6の孔14の部分は材料だけの部分となっており、この部分を打ち抜くことで貫通孔9を形成することができる。これにより、スプール弁2の油路8に対応する部分に貫通孔9が形成されたパッキン1が製造される。
なお、図7〜図10では各部材を簡略化して記載しており、例えばシール部12や貫通孔9等の記載は省略している。
補強部材6は、例えば貫通孔9となる孔14を有する金属の平板16を曲げ加工して筒状に形成したものである。つまり、図6に示すように、素材である金属板例えばSPCC(冷間圧延鋼板)製の板材を所定形状に打ち抜いて突起片15を形成すると共に、孔14を形成する。その後、曲げ加工を施し、図4及び図5に示すように筒状に成形する。筒状に成形する前の平板16の状態で孔14を加工しているので、筒状に成形した後で曲面に孔14を加工する場合に比べて孔14の加工が容易であり、しかも精度良く孔14を加工することができる。なお、補強部材6に突起や切り欠き等を加工する場合にも金属の平板に加工すれば良いので加工が容易で精度良く加工できる。また、平板16を曲げ加工して筒状に形成するので、不連続部5を別加工することなく容易に形成できる。
次に、本発明により製造されたパッキンについて、図1から図5により説明する。このパッキンは、スプール弁2のスプール3とこれを収容するスプール収容部4との間に装着されるスプール弁用パッキン1であって、周上1ヶ所以上に径の変化を許容する不連続部5が設けられている補強部材6と、該補強部材6の内外周に設けられたゴム様弾性体7からなり、少なくとも油路8が設けられている軸方向範囲に対応するスプール3の外周を覆い、スプール収容部4の内周とスプール3の外周に密着し、油路8に対応する部分に貫通孔9が形成されたものである。ここで、エラストマーは、例えば熱可塑性エラストマー等である。また、ゴム様弾性体は、例えばアクリルゴム(ACM)等の合成ゴム、天然ゴム等である。また、スプール収容部4は、樹脂部材である例えば内燃エンジン用樹脂製ヘッドカバー22に設けられた孔である。
ゴム様弾性体7で形成されたパッキン1の円筒状をなす周壁部は、製造時における型からの抜きの容易性やスプール収容部4もテーパ形状になっていること等を考慮して、先端側(スプール収容部4の奥側、図1の右側)へ向けて若干先細りするテーパ形状に形成されている。
貫通孔9は、スプール弁2の油路8の数に対応して設けられている。本実施形態では、スプール弁2が5本の油路8を有しているので、貫通孔9は5ヶ所に形成されている。貫通孔9は、スプール3側の油路8と略同等の軸方向寸法で、かつ、周方向に長尺な略長方形状を成している。このように貫通孔9が周方向に長尺な略長方形状を成しているので、所期の開口面積を確保することができる。同時に、スプール弁2の油路8に対応して貫通孔9を設けつつ、隣りの貫通孔9との間を十分に離すことができので、貫通孔9を構成する補強部材6の孔14の間隔を十分に確保することができ、補強部材6としての剛性を確保することができる。仮に貫通孔9の形状が円形であれば、上記の長方形の場合に比して、各貫通孔9の開口面積が小さくなり、流れ抵抗の増加を招いてしまう。
パッキン1の外周には、径方向外方へ張り出した複数の環状突起10が一体的に突出形成されている。環状突起10は、軸方向で貫通孔9と交互に設けられている。本実施形態では、貫通孔9の間と、両端の貫通孔9の外側の合計6ヶ所に環状突起10が設けられている。環状突起10は、断面が略V字状を成している。また、環状突起10の外径は、少なくともスプール収容部4の内径よりも大きく設定されており、スプール収容部4の内周に局部的に強く密着することによって、隣り合う貫通孔9間のシール性を確実に確保するようになっている。
また、パッキン1の手前側(スプール収容部4の開口部側、図1の左側)の端部の外周には、周方向位置決め用の位置決め突起11が例えば2ヶ所に形成されている。これら位置決め突起11がスプール収容部4に形成された嵌合凹部(図示省略)に嵌合することによって、パッキン1のスプール収容部4に対する周方向の位置決めを容易かつ確実に行うことができる。なお、位置決め突起11内にも補強のために補強部材6の突起片15が形成されている。
補強部材6には上述の貫通孔9を構成する孔14や位置決め突起11を補強する突起片15が設けられている。また、補強部材6の周上には、径の変化を許容する不連続部5が設けられている。不連続部5は、例えば補強部材6の全長にわたって設けられたスリット(以下、スリット5という)である。スリット5は例えば一直線状に設けられている。スリット5を補強部材6の全長にわたるものとすることで、前述したように金属の平板を使用して補強部材6を形成することが可能となると共に、補強部材6の形成が容易になる。
スプール弁2へのパッキン1の装着は、予めヘッドカバー22のスプール収容部4内にパッキン1を挿入し、次いでパッキン1の内部にスプール3を挿入するようにしても良いし、あるいは、スプール3に予めパッキン1を装着しておき、このパッキン1ごとスプール3をスプール収容部4に挿入しても良い。パッキン1は弾性変形させてその径方向に縮めたり拡げたりすることができるので、スプール収容部4またはスプール3へのパッキンの装着作業が容易となる。
本発明によれば、パッキン1の製造に、周面に軸方向に沿うパーティングラインを生じさせるような外型18を使用する必要がないので、確実にシールできるパッキン1を容易に製造することができる。特に環状突起10を設けた場合にはより確実にシールできるパッキン1を製造することができる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、上述の説明では、パッキン1の製造時に、補強部材6に設けられた孔14を利用して補強部材6の内側と外側の間で材料を流通させていたが、即ち孔14を材料流通孔としても利用していたが、例えば図11に示すように、貫通孔9となる孔14の他に材料流通孔23を形成しても良い。図11に示す例では、補強部材6の周方向において、孔14の設けられていない位置に材料流通孔23を設けている。この様にすることで、全周にわたり材料をより一層良好に流通させることができる。なお、この場合の補強部材6となる金属の平板16を図12に示す。
また、上述の説明では、不連続部5は補強部材6の全長にわたって設けられたスリットであり、このスリット5は一直線状を成していたが、必ずしもこれに限るものではなく、例えば図13に示すように、スリット5の両端部分5aが中央部分5bに対して周方向にずれていても良い。両端部分5aをずらすことで、部品としての補強部材6同士の絡み付きを防止することができる。即ち、パッキン1の製造工程において、部品としての補強部材6を多数まとめて運搬等した場合に補強部材6が他の補強部材6のスリット5に嵌り込んで絡み付くのを防止することができる。このため、補強部材6を一つずつ順番に取り出すのが容易になり、パッキン1の製造作業の作業効率を向上させることができる。また、スリット5の形状は、その他の形状でも良い。
また、補強部材6の全長にわたって設けられたスリット5に対し、部分的に半田付けを行う等して固着し、スリット5を設けることで補強部材6の剛性が小さくなり過ぎるのを防止するようにしても良い。
また、上述の説明では、補強部材6の全長にわたってスリット5を形成していたが、部分的にスリット5を形成しても良い。また、部分的なスリット5を、補強部材6の軸方向または周方向にずれた複数箇所に形成しても良い。また、部分的なスリット5を、補強部材6の軸方向と周方向の両方向にずれた複数箇所に形成しても良い。
また、上述の説明では、不連続部5はスリットであったが、スリット5に限るものではない。例えば、図14に示すように、平板16の両端を内外に重ねるようにした不連続部5であっても良い。この場合にも、不連続部5の重なり具合を変化させることで補強部材6の径を変化させることができる。また、1枚の平板16を曲げ加工して補強部材6を製造することができるので、補強部材6の製造が容易であり、製造コストを低減することができる。
また、上述の説明では、不連続部5は一つのスリットであったが、複数のスリットを設けたもの、即ち周方向に分割された複数の補強部材としても良い。
また、上述の説明では、パッキン1が、内燃エンジンの樹脂製ヘッドカバー22に取り付けるスプール弁2に装着するパッキン1であったが、これに限るものではなく、金属製ヘッドカバー22に取り付けるスプール弁2に装着するパッキン1であっても良い。この場合には、金属製ヘッドカバー22に設けたスプール収容部4の寸法精度が多少劣っていてもスプール3とスプール収容部4との間を良好にシールすることできるので、スプール収容部4の寸法精度を多少落とすことができ、製造コストを低減することができる。
また、上述の説明では、環状突起10を有するパッキン1を例にしていたが、パッキン1が有する突起は周方向に連続した環状突起10に限るものではなく、周方向に非連続の部分的な突起でも良い。また、突起を有していないパッキン1に適用しても良い。
また、内燃エンジンのヘッドカバー22に取り付けるスプール弁以外の筒状の種々のパッキンに、本発明のパッキン1を装着しても良いことは勿論である。
また、上述の説明では、補強部材6の全てをゴム様弾性体7で覆っていたが、少なくとも油路8が設けられている軸方向範囲を覆えば良い。即ち、油路8をシールすることができれば、補強部材6の両端が露出していても良い。
また、上述の説明では、パッキン1の製造において、中子17と外型18を合わせた状態でキャビティ19に補強部材6をセットし、その後、上型20を合わせて材料を注入するようにしていたが、必ずしもこの順序に限るものではなく、例えば中子17に補強部材6をセットした後、外型18と上型20を合わせてから材料を注入しても良く、あるいは、外型18に補強部材6をセットした後、中子17と上型20を合わせてから材料を注入しても良く、その他の順序でも良い。さらに、使用する型として中子17と外型18と上型20を組み合わせて使用したが、使用する型の組合せはこれに限るものではない。
本発明のスプール弁用パッキンの実施形態の一例を示し、樹脂製ヘッドカバーに取り付けたスプール弁に装着した状態の断面図である。 同パッキンを示す縦断面図である。 同パッキンを示す斜視図である。 同パッキンの補強部材を示し、孔側からみた状態の斜視図である。 同パッキンの補強部材を示し、スリット側からみた状態の斜視図である。 同パッキンの補強部材を筒状に成形する前の平板を示す平面図である。 同パッキンを製造する手順を示し、中子と外型を合わせた状態の断面図である。 同パッキンを製造する手順を示し、キャビティに補強部材をセットした後、上型を合わせる様子を示す断面図である。 同パッキンを製造する手順を示し、成形品が外型に残されている様子を示す断面図である。 同パッキンを製造する手順を示し、成形品を外型から取り外す様子を示す断面図である。 補強部材の第1の変形例を示す斜視図である。 図11の補強部材を筒状に成形する前の平板を示す平面図である。 補強部材の第2の変形例を示す斜視図である。 補強部材の第4の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
1 パッキン
2 スプール弁
3 スプール
4 スプール収容部
5 スリット(不連続部)
6 補強部材
7 ゴム様弾性体(またはエラストマー)
8 油路
9 貫通孔
10 環状突起
14 貫通孔となる孔
16 金属の平板
21 突起形成用凹部
22 樹脂製ヘッドカバー(樹脂部材)
23 材料流通孔

Claims (6)

  1. 補強部材と、該補強部材の内外周に設けられたゴム様弾性体またはエラストマーからなる筒状のパッキンの製造方法であって、前記補強部材の周上1ヶ所以上に弾性変形による径の変化を許容する不連続部を設けておき、前記補強部材の内外周にゴム様弾性体またはエラストマーを注入して成形した成形品を型から取り外す際、前記補強部材の径を変化させながら前記成形品を弾性変形させて、この状態で前記成形品を前記型の軸方向に相対的に移動させて取り外すことを特徴とするパッキンの製造方法。
  2. 前記補強部材は、金属の平板を曲げ加工して筒状に形成したものを使用することを特徴とする請求項1記載のパッキンの製造方法。
  3. 前記パッキンは、スプール弁のスプールとこれを収容するスプール収容部との間に装着され且つ前記スプール弁の油路に対応する部分に貫通孔が形成されたものであり、前記補強部材は、前記貫通孔となる孔を有する金属の平板を曲げ加工することを特徴とする請求項2記載のパッキンの製造方法。
  4. 前記不連続部は前記補強部材の全長にわたって設けられたスリットであり、前記スリットの両端部分は中央部分に対して周方向にずれていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のパッキンの製造方法。
  5. 前記パッキンは、スプール弁のスプールとこれを収容するスプール収容部との間に装着され且つ前記スプール弁の油路に対応する部分に貫通孔が形成されたものであり、前記補強部材は前記貫通孔となる孔を有しており、前記成形品を前記型から取り外した後、前記補強部材の前記孔を塞いでいるゴム様弾性体またはエラストマーを除去して前記貫通孔を形成することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のパッキンの製造方法。
  6. 補強部材の内周側および外周側に材料を注入するパッキンの製造方法であって、前記補強部材に前記材料を内外周に流通させる材料流通孔を形成したことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載のパッキンの製造方法。
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