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JP2006172715A - 記録再生用ヘッド - Google Patents

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JP2006172715A
JP2006172715A JP2006027286A JP2006027286A JP2006172715A JP 2006172715 A JP2006172715 A JP 2006172715A JP 2006027286 A JP2006027286 A JP 2006027286A JP 2006027286 A JP2006027286 A JP 2006027286A JP 2006172715 A JP2006172715 A JP 2006172715A
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Hiroki Takao
弘樹 鷹尾
Katsusuke Shimazaki
勝輔 島崎
Susumu Imai
奨 今井
Hiroyuki Awano
博之 粟野
Yuji Yamazaki
祐司 山崎
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Maxell Ltd
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

【課題】 記録単位としての磁性粒子を微小化して面記録密度を高めても微小粒子を安定に存在させることができ、微小記録された情報を高S/N比で再生することが可能な記録再生用ヘッドを提供する。
【解決手段】 磁気記録媒体に記録磁界を印加するための磁界発生源と、磁気記録媒体の磁化情報を読み出すための磁気素子であって、磁気抵抗素子、スピンバルブ膜を備える磁気素子及び誘導型磁気素子からなる群から選ばれた一種の磁気素子と、磁界発生源及び磁気素子を搭載するエアスライダーとを備えること記録再生用ヘッドを提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、垂直磁化を有する磁性膜を記録層に用いた磁気記録媒体、その記録再生用ヘッド及び磁気記録再生方法に関し、更に詳細には、熱磁気緩和現象によるデータの消失を防止または抑制し、20Gbits/in以上の面記録密度で記録再生が可能な磁気記録媒体及びその記録再生に好適な記録再生用ヘッド並びにそれらを用いた新規な磁気記録再生方法に関する。
コンピュータなどの外部記憶媒体としてハードディスク(磁気記録媒体)が広く使用されている。ハードディスクでは、通常、浮上型スライダに搭載されたリング状の磁気ヘッド(以下、リングヘッドという)などを用いて記録膜面に平行に情報を記録する長手磁気記録が採用されている。
近年、グラフィックデータや動画像データ、文書データなどのようにデータの多種多様化が進み、取り扱う情報量は厖大なものになっている。このような厖大なデータを取り扱い可能にするため、ハードディスクの分野においては面記録密度を高めることが最も重要な技術課題の一つになっている。現時点において、ハードディスクは、4Gbits/inの面記録密度を達成している。
ところで、高密度化の一つの手段として、例えば、IEEE Transactions on Magnetics,Vol.MAG-15,No.6,pp.1456-1458(1979)では、記録膜として垂直磁化を有するCo−Cr膜を用い、記録膜面に対して垂直方向に情報を記録する垂直磁気記録方式及び垂直磁気記録媒体が提案されている。
ハードディスクの面記録密度を更に高めるためには、記録層を構成する記録単位としての磁石(磁性粒子)を小さくすればよいことが知られている。しかしながら、磁性粒子を微小化して面記録密度を10〜20Gbits/in以上にすると、熱磁気緩和現象により磁性粒子が不安定になり、記録したデータが消失してしまうという問題があった。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、記録単位としての磁性粒子を微小化して面記録密度を高めても微小粒子を安定に存在させることができ、微小記録された情報を高S/N比で再生することが可能な磁気記録媒体を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、かかる磁気記録媒体を用いて情報を記録再生するのに好適な記録再生用ヘッドを提供することにある。
本発明の更に別の目的は、かかる磁気記録媒体及び記録再生用ヘッドを用いて情報を超高密度に記録し、記録された情報を高S/N比で再生することができる新規な磁気記録再生方法を提供することにある。
本発明の第1の態様に従えば、磁気記録媒体であって、
基板と;
磁性材料により構成される記録保持層と;
垂直磁化を有するフェリ磁性材料により構成される記録層と;を備え、
磁気記録媒体の所定の領域を加熱しつつ記録磁界を印加することによって記録層の記録磁区が反転されて情報が記録され、記録層の記録磁区からの磁界を検出することによって情報が再生されることを特徴とする磁気記録媒体が提供される。
本発明の磁気記録媒体は、垂直磁化を有するフェリ磁性材料により形成される記録層と、磁性材料により形成される記録保持層とを備える。記録保持層は、例えば、フェリ磁性材料や反強磁性材料から構成することができ、基板と記録層との間に設けることが好ましい。特に、記録保持層は記録層と互いに接するように設けることが好ましい。このように設けることにより記録保持層は記録層の記録磁区と交換結合して記録磁区を垂直方向で安定な状態に保持させることができる。記録保持層に用い得るフェリ磁性材料としては、例えば、TbFeCo、GdTbFeCo、TbFeCoCr、TbFe、GdFeCo、GdTbFeまたはDyTbFeなどの希土類−遷移金属合金が好ましい。また、記録保持層に用い得る反強磁性材料としては、遷移金属(Cr、Mn、Fe、Co、Ni)合金や貴金属(Au、Pt、Rh、Pd)と遷移金属(Cr、Mn、Fe、Co、Ni)との合金、遷移金属酸化物などが好ましく、例えば、FeMnやNiO、NiMn、PtMn、FeNiMn、AuMn、ZnZr、FeRhなどが好ましい。
本発明の磁気記録媒体において、記録層の記録磁区の熱安定性を確保するためには、媒体の保存温度である室温(約10℃)〜装置内温度(約100℃)程度の温度範囲内において、記録層が5kOe以上の保磁力を有することが必要である。したがって、記録層は、10℃〜150℃の温度範囲内で5kOe以上の保磁力を有することが好ましい。ただし、後述するような記録層からの磁界を増大させるための再生層を用いる場合はその限りではない。また、記録層に記録した情報を再生するとき、記録層の記録磁区から発生する磁界を検出するので、キュリー温度の高い記録層を用いるほうが有利である。したがって、再生時に、再生温度付近で記録磁区から十分な磁界強度を得るために、記録層は300℃以上のキュリー温度を有することが好ましい。
このように、10℃〜150℃の温度範囲内で大きな保磁力を有する記録層を用いることにより、記録層に微小な記録マークを形成しても、記録後に熱磁気緩和現象により記録マークが消失することが抑制される。また、記録時には、磁気記録媒体を200℃以上に加熱して記録層の保磁力を低下させることができるので、弱い印加磁界で容易に記録を行うことができる。記録された情報を再生するには、記録層の記録磁区からの磁界を、例えば磁気抵抗素子により直接検出して情報を再生する。すなわち、本発明の磁気記録媒体は、磁気光学効果(例えば、カー効果)を利用して磁化状態を検出するような光磁気記録媒体とは異なる。
本発明の磁気記録媒体では、更に、記録層上に再生層を備えることができる。再生層は、室温以上、好ましくは20℃〜150℃の温度領域において、記録層の飽和磁化よりも大きい飽和磁化を有することが好ましい。すなわち、再生層は、記録層よりも大きな漏洩磁界を発生させることができるので、記録層の磁化を再生層に転写させて再生層の磁化状態を検出すれば、増幅された再生信号を得ることができる。再生層は、面内磁化膜であっても垂直磁化膜であってもよい。
本発明の磁気記録媒体は、更に、軟磁性を示す記録補助層を備えることもできる。かかる記録補助層を構成する材料としては、例えば、パーマロイ(NiFe)やFe−(Al、Si)合金、NiFe−(Mo、Cr、Cu、Mn、Rh)、Co系アモルファス合金を用いることができる。また、記録補助層は、記録層を介して磁界が印加されるように形成されることが望ましい。すなわち、磁界を基板の側から印加する場合には、基板、記録層、記録補助層の順で備える構造にすることができ、磁界を基板と反対の側から印加する場合には、基板、記録補助層、記録層の順で備える構造にすることができる。また、記録層及び記録補助層が上記の順序で積層されるのであれば、それらの層の間に任意の層を介在させてもよい。
更に本発明では、上記記録補助層及び記録保持層のほかに任意の層を設けることができる。例えば、記録時に記録層と記録保持層とが互いに交換結合していると記録データに対応した記録が困難となることから、記録時に媒体の所定の領域を加熱したときの温度(以下、記録温度と呼ぶ。後述する実施例では、記録層のキュリー温度近傍である。)で両層の交換結合を切断するための記録制御層を設けることが好ましい。記録温度で交換結合を切断するには、記録制御層のキュリー温度を記録層のキュリー温度以下に設定すればよい。また、磁気記録媒体の表面に、例えば、ホンブリン系やシリコン系の潤滑層を形成することも可能である。潤滑層を設けることにより、記録再生時に記録再生用ヘッドが磁気記録媒体と接触しても、記録再生用ヘッドを媒体表面上で滑らかに滑らせることができるため、媒体とヘッドとの間の摩擦を軽減することができる。
また、本発明の磁気記録媒体は、基板の表面にテクスチャを設け得る。基板の表面にテクスチャを設けることにより、浮上型ヘッドを媒体上で浮上させたときの浮上型ヘッドの浮上量を一定に制御することができる。
本発明の第2の態様に従えば、基板上に記録層を有する磁気記録媒体に情報を記録する記録方法において、
磁気記録媒体の所定の領域に熱を加えつつ、磁気ヘッドを用いて、記録する情報に応じて強度及び向きの少なくとも一方を変調させた磁界を印加することによって情報の記録を行い、
前記記録層が、垂直磁化を有するフェリ磁性材料を用いて構成され、
前記磁気ヘッドの記録方向と垂直な方向における磁極の幅が1μm以下であることを特徴とする磁気記録媒体の記録方法が提供される。
本発明の記録方法では、磁気記録媒体の所定の領域を加熱するために、例えばレーザー光を用いることができ、レーザー光を対物レンズで媒体の所定の領域に集光させて照射することにより加熱することができる。これにより、レーザー光が集光された所定の高温領域のみの記録層の保磁力を低下させ、その範囲のみの磁化を反転させることにより微小な記録磁区を形成することが可能となる。レーザー光を対物レンズに導くには、光ファイバーを用いることが好ましい。光ファイバーは、レーザー光源からのレーザー光をエネルギー的に効率よく対物レンズまで導くことができる。また、磁気記録媒体の所定の領域を加熱する別の方法として、コイル型ヒーターなどのヒーターを用いることができ、ヒーターからの輻射熱により磁気記録媒体の表面から1μm以下の位置の領域を加熱することができる。
また、本発明の記録方法では、例えば、複数の記録用磁気ヘッドを用いて、磁気記録媒体の複数の位置に一連の情報をそれぞれ分割して同時に記録することができる。これにより情報の転送速度を向上させることが可能となる。
本発明の第3の態様に従えば、記録層を有する磁気記録媒体に記録された情報を再生する再生方法において、
前記記録層が、垂直磁化を有するフェリ磁性材料により構成され、
磁気抵抗素子、スピンバルブ膜を有する磁気素子及び誘導型磁気素子からなる群から選ばれた一種の磁気素子を用いて記録層に記録された情報を再生することを特徴とする磁気記録媒体の再生方法が提供される。
本発明の再生方法では、記録した情報を、磁気記録媒体の所定の領域に熱を加えながら、例えば磁気抵抗素子、スピンバルブ膜を備える磁気素子、または誘導型磁気素子(誘導型磁気ヘッド)を用いて再生する。情報再生時に磁気記録媒体を加熱してもよく、例えば、レーザー光を照射したり、ヒーターなどによる輻射熱を与えて加熱することができる。記録時には、磁気記録媒体の所定の領域に熱を加えつつ記録情報に応じて強度及び向きの少なくとも一方を変調させた磁界を印加することによって記録することができる。また、磁気記録媒体の複数の位置にそれぞれ記録されている一連の情報を、例えば、上述のいずれかの磁気素子を搭載した複数の磁気ヘッドを用いてそれぞれ同時に再生することができる。
本発明の第4の態様に従えば、基板上に垂直磁化を有する記録層を備えた情報記録媒体に情報を記録する方法において、
情報記録媒体を光スポットで照射しつつ、該光スポットの内側に位置し且つ光スポットよりも小さい領域にのみ磁界を印加することによって情報を記録することを特徴とする情報記録媒体の記録方法が提供される。
本発明の記録方法では、情報記録媒体を光スポットで照射しながら、例えば、垂直磁気記録が可能な単磁極ヘッドを用いて磁界を印加することによって、光スポットの内側の領域に光スポットよりも小さい記録マークを形成する。これにより超高密度記録が可能となる。光スポットよりも小さい記録マークを形成するには、単磁極ヘッドの磁力線が発生する先端部を光スポット径よりも小さくなるように、例えば、FIB(focused ion beam)により加工すれば良い。
本発明の第5の態様に従えば、磁気記録媒体の記録及び/または再生用のヘッドにおいて、
磁気記録媒体に記録磁界を印加するための磁界発生源と;
磁気記録媒体の磁化情報を読み出すための磁気素子であって、磁気抵抗素子、スピンバルブ膜を備える磁気素子及び誘導型磁気素子からなる群から選ばれた一種の磁気素子と;
前記磁界発生源及び磁気素子を搭載するエアスライダーと;を備えることを特徴とする記録及び/または再生用ヘッドが提供される。
本発明のヘッドは、更に、磁気記録媒体を加熱するための熱源を備えることができる。熱源としては、例えば、レーザー光源を用いることができ、レーザー光源から出射するレーザー光を対物レンズなどにより媒体に集光させて照射することによって媒体の所定の領域を加熱させることができる。レーザー光を対物レンズに導くには、例えば、光ファイバーを用いることができる。また、熱源は、磁気記録媒体に対して相対的に移動する方向において、磁気素子よりも前方に配置されるように設けることが望ましい。本明細書においては、記録媒体の記録領域が対象物(例えば熱源やヘッド)に対して移動する方向(媒体移動方向)において、その対象物を基準としたときに、対象物が先に記録媒体の記録領域に到達する側のことを「媒体移動方向の前方側」と称し、後に記録媒体の記録領域に到達する側のことを「媒体移動方向の後方側」と称する。
本発明のヘッドにおいて、磁気記録媒体に記録磁界を印加させるための磁界発生源は、例えば、図20に示すような、単磁極ヘッド220を用いて構成することができる。単磁極ヘッド220は、コア(主磁極)225と、本体部221と、それらの連結部223の周囲に巻き付けられたコイル224とから主に構成される。コア225の内壁には保護膜を形成し得る。コア225は、複数のトラックを有する磁気記録媒体と対向させたときに、磁気記録媒体のトラック幅方向における芯の先端部の幅が1μm以下になるように、例えば、FIB(focused ion beam)により加工されていることが好ましい。これにより磁気記録媒体に超高密度に情報を記録することができる。また、単磁極ヘッドの磁界発生部分または全体を、例えば、CoNiFeやCoNiFe合金系のような飽和磁束密度(Bs)が2.0T以上の材料を用いて構成することにより、単磁極ヘッドから発生させる磁力を増大させることができ、保磁力の高い記録媒体への記録が可能となる。
本発明のヘッドにおいて、磁気抵抗素子は、磁界の変化に応じて電気抵抗が変化する素子(MR素子:Magneto-Resistive Device)であり、記録層の垂直方向の磁化状態やその他の磁性層の垂直方向または面内方向の磁化状態を検出することができる。MR素子の材料としては、例えば、FeMn/CoNi/Cu/Coにし得る。また、スピンバルブ膜を備える磁気素子や、誘導型磁気ヘッドのような磁気素子を用い得る。スピンバルブ膜は、例えば、CoFe/Cu/CoFe/Ru/CoFe/MnPtから形成し得る。また、MR素子と比べて磁界変化に対する電気抵抗の変化率の大きいGMR(Giant Magneto-Resistive)素子を上記磁気抵抗素子の代わりに用いることも可能である。
本発明において、エアスライダーは熱伝導率の異なる複数の材料を用いて構成されることが望ましい。特に、熱伝導率の異なる複数の材料のうち熱伝導率の最も低い材料を磁界発生源と磁気抵抗素子との間に用いることが望ましい。これにより磁界発生源で発生した熱で磁気抵抗素子が加熱されることが防止される。また、熱伝導率の異なる複数の材料のうち熱伝導率の最も高い材料を外気と接触する部分、例えばヘッドの上面に形成することにより磁界発生源で発生する熱をヘッドの外部に放熱させることができる。
以下、本発明の磁気記録媒体、その記録再生用ヘッド及び磁気記録再生方法について図面を用いて具体的に説明する。
実施例1
図1に、本発明に従う磁気記録媒体の一具体例の概略断面図を示す。磁気記録媒体100は、基板1上に記録補助層2、記録保持層3、記録制御層4、記録層5、保護層6及び潤滑剤層7を順次積層してなる。
図1において、基板1は、ガラスを用いて構成され、直径90mm、厚さ1.2mmである。基板1には、ヘッドの浮上量を安定化させるためのテクスチャを設けてもい。基板1上の記録補助層2は、軟磁性膜であり、高透磁率を有するNiFe(パーマロイ)を用いて構成される。NiFeのキュリー温度Tc6は500℃であり、室温からキュリー温度Tc6までの温度範囲内で保磁力Hc6は0.1Oe以下であった。
記録保持層3としては、垂直磁気異方性を示す反強磁性材料FeMnを用い、キュリー温度Tc3が450℃になるようにその組成を調整した。記録制御層4は垂直磁気異方性を示す非晶質フェリ磁性材料DyFeCoを用いて構成され、キュリー温度Tc2が200℃になるようにその組成を調整した。この記録制御層4を構成するDyFeCoは、室温からキュリー温度Tc2にかけて希土類優勢(RE−rich)の極性を示す。
記録層5は、垂直磁気異方性を示す非晶質フェリ磁性材料TbFeCoを用いて構成され、図3の磁気特性のグラフに示したように、その保磁力Hcが、室温から100℃の温度範囲内で5kOe以上、200℃〜300℃の温度範囲内で2kOe以下になり、且つキュリー温度Tcが300℃、補償温度が室温付近になるように、その組成を調整した。保護層6は非磁性材料SiNを用いて構成される。
これらの層2〜6を、スパッタ装置を用いてそれぞれスパッタリングすることによって順次成膜した。各層の膜厚は、記録補助層2:500nm、記録保持層3:30nm、記録制御層4:10nm、記録層5:100nm、保護層6:10nmとした。
次いで、保護膜6の表面に、潤滑剤層7を膜厚2nmでスピンコーティングにより塗布した。潤滑剤層7には変性シリコーン及び脂肪酸を添加したジメチルシリコーンを主成分とするヘプタン溶液を用いた。こうして図1に示す構造を有する磁気記録媒体100を製造した。
図2に、本発明に従う記録再生用ヘッドの一具体例を示す。記録再生用ヘッド200は、ヘッド本体部20と、磁気記録媒体を加熱するための熱源31とからなる。ヘッド本体部20は、エアスライダー21と、エアスライダー21に搭載された記録用磁気ヘッド22及び再生用MRヘッド23とから構成される。エアスライダー21はセラミック材料を用いて構成される。エアスライダ21を用いることにより、ヘッド本体部20を媒体表面から所定の間隔で浮上させることができる。本実施例では、記録再生時にヘッド本体部20が磁気記録媒体100の表面から50nmの高さで浮上するように設計した。
記録用磁気ヘッド22は、磁気記録媒体100の表面に対して垂直方向に磁界を印加することが可能な単磁極ヘッドであり、磁気コイル24と鉄心25とから構成される。鉄心25は、高周波透磁率の大きなNiFeを用いて構成され、ヘッド本体部20の垂直方向(図2における上下方向)に延在した円柱形状を有する。鉄心25の磁気記録媒体100と対向する側の先端部は、トラック方向と直交する方向(トラック幅方向)の幅が1μm以下になるようにFIB(focused ion beam)により加工されている。磁気コイル24は銅線からなり、鉄心25の外周を周回するように設けられている。かかる構造の記録用磁気ヘッド22を用いて記録データに応じて変調された磁界を発生させることにより磁気記録媒体100に微小な記録マークを形成することができる。記録用磁気ヘッド22は、最大で500Oeの磁界を発生させることができる。また、単磁極ヘッドの先端部を、例えば、CoNiFeやそれを含む合金系で飽和磁束密度(Bs)が2.0T以上の材料を用いて構成することにより、1000Oe以上の磁界を発生させることも可能となる。
再生用MRヘッド23は、垂直方向の磁化状態を検出することが可能な垂直磁化再生用のMRヘッドであり、MR素子の構成は、FeMn/CoNi/Cu/Coである。再生用MRヘッド23は、図2中矢印で示した磁気記録媒体100の進行方向において、記録用磁気ヘッド22よりも後方(図2中、左方向)に設けられており、磁気記録媒体の記録層に垂直磁気記録されたデータを読み出すことができる。また、MR素子の代わりに、CoFe/Cu/CoFe/Ru/CoFe/MnPtなどのスピンバルブ膜を有する磁気素子を用いることで更なる磁界感度の向上が可能となる。
ヘッド本体部20において、再生用MRヘッド23と記録用磁気ヘッド22との間及びヘッド本体部の上面にはそれぞれ放熱材26a、26bが設けられている。放熱材26a及び26bは、ともに熱伝導率の高いAlを用いて構成される。これらの放熱材26a及び26bは、磁気コイル24で発生する熱をヘッド本体外部に放熱させて、再生用MRヘッド23が加熱されることを防止することができる。
熱源31は、主に、レーザー光源27、対物レンズ28及び光ファイバー29とから構成され、磁気記録媒体を挟んでヘッド本体部20と対向する位置に設けられている。レーザー光源27は、発振波長640nmの半導体レーザーである。対物レンズ28のNA(Numerical Aperture)は0.6である。レーザー光源27から射出したレーザー光は、光ファイバー29により対物レンズ28に導かれ、磁気記録媒体に基板側から入射して記録層の所定の領域に集光される。
記録再生実験
上記磁気記録媒体100及び記録再生用ヘッド200を用いて記録再生実験を行なった。図4(a)に、記録再生実験における磁気記録媒体と記録再生用ヘッドの配置の概念図を示し、図4(b)にその断面図を示す。記録再生実験では、図4(a)に示したように、磁気記録媒体100は、不図示の中央開口部にスピンドル102が挿入されて設置される。記録再生用ヘッド200は、磁気記録媒体100の潤滑剤層側(基板と反対側)に配置される。また、磁気記録媒体100にレーザー光を集光させるための対物レンズは、図には示していないが、磁気記録媒体100を挟んで記録再生用ヘッド200と対向する位置に配置され、レーザー光が磁気記録媒体の基板側から集光されて入射される。
ここで、上記磁気記録媒体100にデータを記録する場合の記録原理について説明する。まず、磁気記録媒体100を所定の線速で回転させながら、磁気記録媒体100の所定の領域にレーザー光を基板側から集光させて照射する。図5(a)に、磁気記録媒体100に、レーザー光を基板側(図中、下側)から集光させて照射した様子を示す。図5(a)中、左方向に磁気記録媒体100が移動するものとする。レーザー光のパワーは、図5(a)の温度分布のグラフに示したように、光スポット41で照射された領域の最高温度Tmax(ガウス分布を示す温度の最大値)が、記録保持層3のキュリー温度Tc3(450℃)以下で、且つ光スポット41で照射された領域のうち、外部磁界が印加された領域(以下、磁界印加領域と称する)42を含む領域の温度が記録層5のキュリー温度Tc(300℃)以上になるように調整する。レーザー光の照射と同時に、記録用磁気ヘッド22(単磁極ヘッド)を用いて磁気記録媒体の表面に対して垂直上向きに外部磁界Hexを印加する。このとき、記録層の磁界印加領域42は、光スポット41に比べて小さい。
図5(a)において磁気記録媒体100が、光スポットに対して左側に移動すると、磁界印加領域42は光スポットから外れて冷却される。図5(b)に、磁界印加領域42の冷却過程において各磁性層の磁化が変化する様子を示す。冷却過程において、磁界印加領域42の温度Tが、(1)Tc2(記録制御層のキュリー温度:200℃)<T<Tc(300℃)になると、記録層の磁界印加領域の磁化が外部磁界Hexの向き(図中、上向き)にTM−rich(遷移金属優勢)で出現する。そして、(2)室温<T<Tc2(200℃)になると、記録制御層の磁化が交換結合により記録層の磁化と同じ向きに出現し、同時に記録保持層の磁化との交換結合で記録層の磁化状態が垂直方向でしっかりと固定される。また、軟磁性を示す記録補助層により、記録用磁気ヘッド22(単磁極ヘッド)の芯の先端部から発生する磁束(外部磁界)は収束されたまま記録層内を通過する。こうして記録層に情報が超高密度に記録される。
以上が、図1に示す積層構造を有する磁気記録媒体100の記録原理である。磁気記録媒体100に次の条件にてデータを記録した。磁気記録媒体100を線速1.0m/sで回転させながら、記録再生用ヘッド200を用いて外部磁界を磁気記録媒体100に磁界強度300Oeで6.25MHzで変調させて印加し、同時にレーザーパワー8mWのレーザー光を基板側から照射した。こうして、トラックピッチ(TP)0.4μm、ビットピッチ(BP)0.08μmで記録を行った。これは面記録密度20.1Gbits/in、データ転送レート12.5Mbits/sに相当する。
上記のようにして記録を行った磁気記録媒体100について、記録再生用ヘッド200を用いて記録層の磁化状態(記録データ)を検出し、S/N比の測定を行った。次いで、磁気記録媒体の環境耐久性を調べるために、記録データを保持したまま、次の3つの条件の環境下に磁気記録媒体を所定時間放置した後、再びS/N比を測定した。ここで、環境(1)60℃・90%RH、環境(2)70℃・90%RH、環境(3)80℃・90%RHとした。それぞれの環境下における磁気記録媒体のS/N比の変化の様子を図6のグラフに示す。図6のグラフにおいて縦軸は、上記環境下に放置した後に測定したS/N比を、放置前に測定したS/N比で規格化した相対値としてのS/N比(相対S/N比)を示している。図6のグラフから、最も過酷な環境(3)でさえ、10000時間後においても、95%以上の相対S/N比を保持していることがわかる。
次いで、記録層として垂直磁化を示すCoCr系の磁性材料を用いた従来の磁気記録媒体と本発明の磁気記録媒体について、80℃・90%RHの環境下におけるS/N比の耐久性を調べた。まず、従来の磁気記録媒体に、従来のリングヘッドを用いてTP=1.6μm、BP=0.2μm(2Gbits/in)で磁気記録を行ない(長手記録)、MRヘッドを用いて記録した情報を再生してS/N比を測定した。次いで、上記環境(80℃・90%RH)下に所定の時間放置した後、再度MRヘッドを用いてS/N比を測定した。つぎに、本発明の磁気記録媒体100に本発明の記録再生用ヘッド200を用いてTP=1.6μm、BP=0.2μm(2Gbits/in)で記録を行ない、記録した情報を本発明の記録再生用ヘッド200を用いて再生してS/N比を測定した。次いで、上記環境(80℃90%RH)下に所定の時間放置した後、本発明の記録再生用ヘッド200を用いて再度S/N比を測定した。図7のグラフに、従来の磁気記録媒体及び本発明の磁気記録媒体のS/N比の変化の様子を示す。なお、図7のグラフにおいて縦軸は、上記環境下に放置した後に測定したS/N比を、放置前に測定したS/N比で規格化した相対値としてのS/N比(相対S/N比)を示している。図7のグラフからわかるように、従来の磁気記録媒体は、80℃90%RHの環境下では、相対S/N比の低下は著しく、1時間後には相対S/N比は0.4以下にまで低下していた。一方、本発明の磁気記録媒体は、5時間経過しても高い相対S/N比を維持している。このことから、本発明の磁気記録媒体は、従来の磁気記録媒体と比べて高い環境耐久性を有していることがわかる。
つぎに、上記の本発明に従う磁気記録媒体100及び従来の磁気記録媒体について再生出力の記録マーク長依存性を調べた。記録マーク依存性は、本発明の磁気記録媒体100については、上記本発明に従うヘッドを用いて種々の記録マーク長で記録を行い、巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magneto-Resistive)ヘッドを用いて再生を行なった。一方、従来の磁気記録媒体については、従来のリングヘッドを用いて記録を行ない(長手記録)、GMRヘッドを用いて再生を行なった。なお、本発明の磁気記録媒体及び従来の磁気記録媒体のどちらの場合も、トラックピッチは1.6μmであり、GMRヘッドはシールド間隔が0.2μmのものを用いた。本発明の磁気記録媒体及び従来の磁気記録媒体の記録マーク長に対する再生出力の変化の様子を図8のグラフに示す。図8のグラフにおいて縦軸は、従来の磁気記録媒体において記録マーク長が1.0μmの記録マークを再生したときの再生信号振幅で規格化した再生出力を示す。図8のグラフからわかるように、本発明の磁気記録媒体は、記録マーク長が0.2μm以下に狭くなった場合に、従来の磁気記録媒体よりも高い再生出力を得ている。
実施例2
図9に、実施例1とは別の本発明に従う磁気記録媒体の具体例の概略断面図を示す。磁気記録媒体300は、図1に示す磁気記録媒体100の記録層5と保護層6との間に再生層8を設けた磁気記録媒体であり、基板1上に、記録補助層2、記録保持層3、記録制御層4、記録層5、再生層8、保護層6及び潤滑剤層7を順次積層してなる。かかる構造の磁気記録媒体300は、記録制御層4を構成する材料を非晶質フェリ磁性TbFeCoに変更し、記録層5の膜厚を50nmに変更し、記録層5上に再生層8を20nmの膜厚で成膜した以外は、実施例1と同様にして製造した。
図9において、記録制御層4は、垂直磁気異方性を示す非晶質フェリ磁性膜TbFeCoにより構成され、そのキュリー温度Tc2が200℃になるように組成を調整した。記録制御層4は、室温からキュリー温度Tc2にかけて希土類優勢(RE−rich)の極性を示す。
再生層8は、非晶質フェリ磁性膜GdFeCoにより構成され、そのキュリー温度Tc4は350℃で補償温度Tcomp4は室温以下にある。室温からキュリー温度までは遷移金属優性(TM−rich)の垂直磁気異方性を示し、保磁力Hc4は500
Oe以下である。また、再生層8の飽和磁化Msは、図10に示したように室温以上で記録層5の飽和磁化Msよりも大きい。
記録再生実験
実施例1で説明した記録再生実験において磁気記録媒体100を本実施例で製造した磁気記録媒体300に変更した以外は、実施例1と同様にして記録再生実験を行なった。
ここで、上記磁気記録媒体300の記録原理について説明する。まず、磁気記録媒体300を所定の線速で回転させながら、磁気記録媒体300の所定の領域にレーザー光を基板側から集光させて照射する。図11(a)に、磁気記録媒体300に、レーザー光を基板側(図中、下側)から集光させて照射した様子を示す。図11(a)中、左方向に磁気記録媒体300が移動するものとする。レーザーパワーは、図11(a)の温度分布のグラフに示したように、光スポット41で照射された領域の最高温度Tmax(ガウス分布を示す温度の最大値)が、記録保持層3のキュリー温度Tc3(450℃)以下で、且つ光スポット41で照射された領域のうち、磁界印加領域42を含む領域の温度が再生層8のキュリー温度Tc4(350℃)以上になるように調整した。レーザー光の照射と同時に、記録用磁気ヘッド22(単磁極ヘッド)を用いて磁気記録媒体300の表面に対して垂直上向きに外部磁界Hexを印加する。このとき、磁界印加領域42は、光スポット41に比べて小さい。
図11(a)において、磁気記録媒体300は、光スポットに対して左側に移動するので、磁界印加領域42は光スポットから外れて冷却される。図11(b)に、磁界印加領域42の冷却過程において各磁性層の磁化が変化する様子を示す。磁界印加領域42の冷却過程において、磁界印加領域42の温度Tが、(1)Tc(300℃)<T<Tc4(350℃)になると、再生層の磁界印加領域の磁化が外部磁界Hexの向き(図11中、上向き)にTM−richで出現する。(2)Tc2(200℃)<T<Tc(300℃)になると、再生層の磁界印加領域の直下に位置する記録層の磁化が外部磁界Hexの向き(図11(b)中、上向き)にTM−richで出現する。(3)室温<T<Tc2(200℃)になると、記録層の直下に位置する記録制御層の磁化が、記録層と交換結合することにより記録層の磁化と同じ向きに出現し、同時に記録保持層の磁化との交換結合で記録層の磁化状態がしっかりと固定される。かかる記録原理により記録層に情報が超高密度に記録される。なお、上記記録過程においては、軟磁性を示す記録補助層により、記録用磁気ヘッド22(単磁極ヘッド)の芯の先端部から発生する磁束(外部磁界)は収束されたまま記録層内を通過する。
超高密度に記録された情報を再生するには、記録再生用ヘッド200に搭載された再生用MRヘッド23を用いて再生層の磁化状態を検出する。前述したように、室温において再生層の飽和磁化は記録層の飽和磁化よりも大きいので、再生用MRヘッド23への漏洩磁界は大きくなる。したがって、実施例1のように記録層の磁化状態を直接再生用MRヘッド23を用いて再生したときよりも感度がよくなり、再生波形の振幅も大きくなる。更に、図10のグラフに示したように再生層の飽和磁化は室温から温度が上昇するに従い大きくなるので、再生時に低いレーザーパワーで磁気記録媒体を加熱することで再生波形振幅をさらに大きくすることができる。以上が、図9に示す積層構造を有する磁気記録媒体300の再生原理である。
つぎに、磁気記録媒体300に次の条件にてデータを記録した。磁気記録媒体300を線速1.0m/sで回転させ、記録用磁気ヘッドを300Oeの強度で6.25MHzで変調させ、同時に8mWのレーザー光を照射して、トラックピッチ(TP)0.4μm、ビットピッチ(BP)0.08μmで記録を行った。これは面記録密度20.1Gbits/in、データ転送レート12.5Mbits/sに相当する。
上記のようにしてTP=0.4μm、BP=0.08μmで記録を行った磁気記録媒体300について再生用MRヘッド22を用いて、つぎの2つの再生条件(a)レーザー光を照射しない場合と、(b)レーザーパワー1.4mWのレーザー光を照射した場合で情報をそれぞれ再生してS/N比の測定を行なった。その結果、再生条件(b)の場合のほうが再生条件(a)の場合に比べてS/N比が大きいという結果を得た。
実施例3
図12に、本発明に従う磁気記録媒体の別の具体例の概略断面図を示す。磁気記録媒体400は、基板1上に、記録保持層3、記録制御層4、記録層5、再生層50、保護層6及び潤滑剤層7を順次積層してなる。かかる構造の磁気記録媒体400は、実施例1において基板1上に記録補助層2を成膜しないで、記録層5上に後述する特性を有する再生層50を20nmの膜厚で成膜し、記録制御層4を後述する磁気特性を有する非晶質フェリ磁性TbFeCoを用いて構成し、記録保持層3の膜厚を50nmに変更した以外は、実施例1と同様にして製造した。
図12において記録制御層4は、垂直磁気異方性を示す非晶質フェリ磁性膜TbFeCoを用いて構成され、キュリー温度Tc2が200℃になるようにその組成を調整した。記録制御層4は、室温からキュリー温度にかけて希土類優勢(RE−rich)の極性を示す。再生層50は、キュリー温度Tc4が280℃の非晶質フェリ磁性膜GdFeCoを用いて構成され、室温から150℃までは面内磁化を示し、150℃以上で垂直磁化を示すようにその組成を調整した。安定な磁化方向が面内から垂直へ変化する臨界温度を垂直化温度と呼び、Tcr4で表す。
図13に、実施例1とは別の本発明に従う記録再生用ヘッドの一具体例の概略図を示す。記録再生用ヘッド210は、ヘッド本体部120と、媒体を加熱するためのレーザー光源127とからなる。レーザー光源127は、発振波長640nmの半導体レーザーである。ヘッド本体部120は、エアスライダー121と、エアスライダー121に搭載された記録用磁気ヘッド(磁気コイル)122及び再生用MRヘッド123とから構成される。エアスライダー121はセラミック材料(または透明ガラス)を用いて構成されている。エアスライダ121を用いることにより、ヘッド本体部120を媒体表面から所定の間隔で浮上させることができる。本実施例では、記録再生時にヘッド本体部120が媒体の表面から50nmの高さで浮上するように設計した。
図13において記録用磁気ヘッド122は、媒体表面に対して垂直方向に磁界を印加することが可能な単磁極ヘッドであり、磁気コイル108と環状の芯部105とから構成される。芯部105は、高周波透磁率の大きな強磁性材料NiFeを用いて構成されている。図13に示したように、芯部105の外周は、スライダーの上面から下面に向かって形成されている貫通穴130の内周に接合するするように嵌合されている。磁気コイル108は銅線から構成され、芯部105の下方に、芯部105の外周を周回するように設けられている。かかる記録用磁気ヘッド122を用い、記録データに応じて変調された外部磁界を発生させることにより媒体上にデータを記録することができる。記録用磁気ヘッド122は、最大で500Oeの磁界を発生させることができる。
また、図13において、環状の芯部105の内側には媒体にレーザー光を集光するための対物レンズ109が挿入されている。対物レンズ109のNA(Numerical Aperture)は0.85である。対物レンズ109は、芯105の上開口部105aから入射したレーザー光を集光して芯105の下開口部105bから媒体に向かって照射する。
再生用MRヘッド123は、垂直方向の磁化状態を検出することが可能な垂直磁化再生用のMRヘッドであり、MR素子の構成はFeMn/CoNi/Cu/Coである。再生用MRヘッドは、磁気記録媒体に対して相対的に移動する方向において、記録用磁気ヘッドよりも後方(図13中、左方向)に設けられており、磁気記録媒体の記録層に垂直磁気記録されたデータを読み出すことができる。
ヘッド本体部120において、再生用MRヘッド123と記録用磁気ヘッド122との間には熱遮断層126aが形成されている。熱遮断層126aは熱伝導率の低いセラミックを用いて構成されており、再生用MRヘッド123への磁気コイル108の発熱による影響を低減している。また、ヘッド本体部の上面には熱伝導率の高いAlからなる放熱材126bが形成されており、磁気コイル108から発生する熱をヘッド外部に放熱することができる。
情報の記録及び再生
上記磁気記録媒体400及び記録再生用ヘッド210を用いて記録及び再生を行なうことができる。記録及び再生は、磁気記録媒体400を評価装置(ドライブ)に装填して、記録再生用ヘッド210を磁気記録媒体400の潤滑剤層側(基板と反対側)に配置して行う。
ここで、上記磁気記録媒体400の記録及び再生原理について図14及び図15を参照しながら説明する。図14(a)に、磁気記録媒体400の所定の領域に、レーザー光を潤滑剤層側(図中、上側)から集光させて照射した様子を示す。磁気記録媒体400は所定の線速で回転しており、図14(a)の左方向に磁気記録媒体が移動するものとする。レーザー光のパワーは、図14(a)の温度分布のグラフに示したように、光スポット41で照射された領域の最高温度Tmax(ガウス分布を示す温度の最大値)が、記録保持層3のキュリー温度Tc3(450℃)以下で、且つ光スポット41で照射された領域の一部の温度が再生層8のキュリー温度Tc4(280℃)以上になるように調整しておく。レーザー光を磁気記録媒体400に照射すると同時に、記録用磁気ヘッド122(単磁極ヘッド)を用いて磁気記録媒体400の表面に対して垂直上向きに外部磁界Hexを印加する。
図14(a)において、磁気記録媒体400が光スポットに対して左側に移動すると、光スポットの照射により加熱された領域(以下、高温領域という)は光スポットから外れて冷却される。図14(b)に、高温領域の冷却過程において各磁性層の磁化が変化する様子を示す。高温領域の温度をTで表したとき、図14(b)に示すように、(1)Tc4(再生層のキュリー温度:280℃)<T<Tc(記録層のキュリー温度:300℃)になると記録層の高温領域の磁化が外部磁界Hexの向き(上向き)にTM−richで出現する。(2)Tc2(200℃)<T<Tc4(280℃)になると、記録層の直上に位置する再生層の磁化が記録層の磁化との交換結合によりRE−richで下向き(遷移金属の副格子磁化が上向き)で出現する。(3)Tcr4(150℃)<T<Tc2(200℃)になると、記録制御層の磁化が、記録層の高温領域の磁化と交換結合して記録層の記録領域の磁化と同じ向きに出現し、同時に記録保持層の磁化と交換結合することにより記録層の磁化状態がしっかりと固定される。(4)室温<T<Tcr4(150℃)で再生層の磁化が垂直方向から面内方向に向く。こうして記録層に情報が記録される。以上が記録の原理である。
つぎに再生原理について説明する。上述した記録原理により記録した情報を再生するには、磁気記録媒体400を所定の線速で回転させながらレーザーパワーの低い再生用のレーザー光を照射して磁気記録媒体400を加熱する。図15に、磁気記録媒体400の所定の領域に再生用レーザー光150を照射した様子を示す。再生用レーザー光150を磁気記録媒体400に照射することにより、磁気記録媒体400の表面は、図15の下方のグラフに示したような温度分布で加熱される。再生層の垂直化温度Tcr4以上の領域では、磁化は面内方向から垂直方向に変化する。このとき交換結合力により再生層の直下に位置する記録層の磁化状態が再生層に転写される。図15に示すように、再生用MRヘッド123は、再生層の磁化が面内磁化から垂直磁化に変化する境界の直上に位置している。また、再生用MRヘッド123の寸法は、再生層の磁区の寸法よりも大きいので、再生用MRヘッド123の直下の領域に複数の再生層の磁化151、152が存在することになる。しかしながら、再生用MRヘッド123の左側に位置する再生層の磁化152は面内方向を向いているため再生用MRヘッド123で検出されることはなく、一方の垂直方向の磁化151、すなわち、再生層の磁化の直下に存在する記録層の磁化情報だけが独立に抽出される。また、再生層の面内磁化152によりその直下に位置する記録層の磁化状態の影響を受けることもない。また、再生層の飽和磁化は、図10に示したように記録層の飽和磁化よりも大きく、しかも温度が高くなるに従って大きくなっているので、上述のように再生用レーザー光を照射して磁気記録媒体を加熱することにより再生用MRヘッド123は再生層から大きな漏洩磁界を検出することができる。以上が磁気記録媒体400の再生の原理である。
実施例4
図16に、上記実施例1〜3とは異なる本発明の磁気記録媒体の具体例の概略断面図を示す。磁気記録媒体500は、基板1上に記録保持層3、記録制御層4、記録層5、マスク層52、磁気転写層54、保護層6及び潤滑層7を順次積層してなる。
記録保持層3は、垂直磁気異方性を示す反強磁性膜NiOを用いて構成され、キュリー温度Tc3が450℃になるようにその組成を調整した。記録制御層4は、垂直磁気異方性を示す磁性膜DyFeCoを用いて構成され、キュリー温度Tc2が200℃になるようにその組成を調整した。組成を調整したDyFeCoは、室温からキュリー温度にかけて希土類優勢(RE−rich)の極性を示す。
マスク層52は、非晶質フェリ磁性膜GdFeCoを用いて構成され、そのキュリー温度Tc4は300℃で、且つ室温から150℃までは面内磁化を示し、且つ150℃以上で垂直磁化を示すように組成を調整した。安定な磁化方向が面内から垂直へ変化する臨界温度を垂直化温度と呼び、Tcr4で表す。磁気転写層54は、非晶質フェリ磁性膜GdFeCoを用いて構成され、そのキュリー温度Tc5は300℃で、室温から110℃までは垂直磁化を示し、110℃から150℃までは面内磁化を示し、150℃から300℃までは垂直磁化を示すように組成を調整した。ここで、安定な磁化方向が垂直から面内へ変化する臨界温度(110℃)を面内化温度と呼び、Tcr'5で表す。また、磁気転写層54の磁性材料は、高温になると面内方向の交換結合力が強まる性質を有する。
記録層5、保護層6及び潤滑層7を構成する材料については実施例1で製造した磁気記録媒体と同様の材料を用いた。これら記録保持層3、記録制御層4、記録層5、マスク層52、磁気転写層54及び保護層6は、それぞれスパッタリングにより順次成膜され、各層の膜厚は順に、50nm、10nm、100nm、5nm、15nm、10nmであった。次いで、潤滑層7を、スピンコーティングにより膜厚2nmで保護層6上に形成した。こうして図16に示す構造を有する磁気記録媒体500を製造した。
情報の記録及び再生
上記磁気記録媒体500は、垂直磁化を検出する再生用MRヘッド123の代わりに面内磁化を検出する再生用MRヘッド123’を用いた以外は、実施例3と同様の記録再生用ヘッドを用いて記録及び再生を行なうことができる。記録及び再生は、磁気記録媒体500を評価装置(ドライブ)に装填して、記録再生用ヘッド210を磁気記録媒体500の潤滑剤層側(基板と反対側)に配置して行う。
ここで、上記磁気記録媒体500の記録及び再生原理について図17〜図19を参照しながら説明する。図17(a)に、磁気記録媒体500の所定の領域に、レーザー光を基板1と反対側(図中、上側)から集光させて照射した様子を示す。磁気記録媒体500は所定の線速で回転しており、図17(a)の左方向に磁気記録媒体が移動するものとする。レーザー光のパワーは、図17(a)の温度分布のグラフに示したように、光スポット41で照射された領域の最高温度Tmax(ガウス分布を示す温度の最大値)が、記録保持層3のキュリー温度Tc3(450℃)以下で、且つ光スポット41で照射された領域の一部の温度が記録層5のキュリー温度Tc(300℃)以上になるように調整しておく。レーザー光を磁気記録媒体500に照射すると同時に、記録用磁気ヘッド122(単磁極ヘッド)を用いて磁気記録媒体500の表面に対して垂直上向きに外部磁界Hexを印加する。
図17(a)において、磁気記録媒体500が光スポット41に対して左側に移動すると、光スポット41の照射により加熱された領域45(高温領域)は光スポット41から外れて冷却される。図17(b)に、高温領域45の冷却過程において各磁性層の磁化が変化する様子を示す。図17(b)において、高温領域45の温度をTで表したとき、(1)Tc4<T<Tcになると記録層の磁化が外部磁界Hexの向き(図中、上向き)にTM−richで出現する。(2)Tc2<T<Tc4になるとマスク層および磁気転写層の磁化が記録層の磁化との交換結合によりRE−richで図中下向き(ただし、図17(b)には、遷移金属の副格子磁化(上向き)として表す)で出現する。(3)Tcr4<T<Tc2になると記録制御層の磁化が交換結合により記録層の磁化と同じ向きに出現し、同時に記録保持層の磁化との交換結合で記録層の磁化状態がしっかりと固定される。(4)Tcr'5<T<Tcr4で、マスク層24aの磁化が垂直方向から面内方向へ向く。(5)室温<T<Tcr'5で、磁気転写層24bの磁化が面内方向から垂直方向へ向く。こうして情報が記録層に記録される。以上が、磁気記録媒体500の記録の原理である。
つぎに上述の記録原理により記録された情報の再生原理について説明する。まず、図18に示したように、再生しようとする記録層の記録磁区が下向きに形成されている場合について説明する。磁気記録媒体500を所定の線速で回転させながらレーザーパワーの低い再生用のレーザー光を照射して磁気記録媒体500を加熱する。再生用レーザー光を磁気記録媒体500に照射することにより、磁気記録媒体の表面は図18の下方に示したような温度分布で加熱される。このとき、マスク層52の垂直化温度Tcr4(150℃)以上の温度領域の磁化180だけが面内方向から垂直方向へ変化する。記録層に下向きの磁化181が形成されている場合、マスク層52の磁化180は、マスク層52の直下に位置する記録層の下向きの磁化181と交換結合して記録層の磁化状態を反映した方向、すなわち図18中、下方向に向く。
磁気転写層54の150℃以上の温度領域の磁化182は、面内方向から垂直方向に変化し、マスク層52の磁化180と交換結合して記録層5の磁化状態を反映した方向、すなわち図18の下方向に向く。磁気転写層54の面内化温度Tcr'5(110℃)以上150℃未満の温度領域の磁化183は、垂直方向から面内方向に変化する。このとき、磁気転写層54の磁化183は、記録層5の磁化181及び記録制御層の磁化184からの磁界により、図18に示すように右斜め下向きの磁化となる。この磁気転写層54の右斜め下向きの磁化の面内成分を面内磁化検出用のMRヘッド123’により検出する。このように記録層の下向きの磁化を、磁気転写層に転写させると共に、磁気転写層の面内化温度Tcr'5(110℃)以上の温度領域程度にまで拡大させて情報を再生する。
以上が、再生しようとする記録磁区が下向きである場合についての再生原理である。つぎに、記録磁区が上向きの場合について図19を用いて説明する。上記と同様に、再生用レーザー光を磁気記録媒体500に照射すると、磁気記録媒体の表面は図19の下方に示したような温度分布で加熱される。このとき、マスク層52の垂直化温度Tcr4(150℃)以上の温度領域の磁化190だけが面内方向から垂直方向へ変化し、マスク層52の直下に位置する記録層の上向きの磁化191と交換結合して記録層の磁化状態を反映した方向、すなわち図19中、上方向に向く。
そして、磁気転写層54の150℃以上の温度領域の磁化192は、面内方向から垂直方向に変化し、マスク層52の磁化190と交換結合して記録層5の磁化状態を反映した方向、すなわち図18の上方向に向く。磁気転写層54の面内化温度Tcr’5(110℃)以上150℃未満の温度領域の磁化193は、垂直方向から面内方向に変化し、記録層5の磁化191及び記録制御層の磁化194からの磁界により、図19に示すように左斜め上向きの磁化となる。この磁気転写層54の左斜め上向きの磁化の面内成分を面内磁化検出用のMRヘッド123’により検出する。こうして、記録層に形成された上向きと下向きの磁化をそれぞれ区別して再生する。以上が、磁気記録媒体500の再生の原理である。
以上説明してきたように、本実施例においては、記録層5の記録磁区を独立にマスク層52を介して磁気転写層54に拡大して転写し、拡大して転写された磁気転写層54からの再生信号を検出するので、記録層5から検出される再生信号よりも大きな振幅の再生信号を得ることができる。さらに、安価な面内磁化検出用のMRヘッドを用いて情報を再生することが可能なため、ドライブ製造のコスト低減が可能となる。
実施例5
つぎに、磁気抵抗素子の代わりに誘導型磁気ヘッドを用いて情報を再生する実施例について説明する。
本実施例では、光磁気記録媒体として、DWDD(Domain Wall Displacement Detection;磁壁移動検出方式)に従う光磁気記録媒体(以下DWDD媒体と称する)を使用する。図21に、DWDDに従う光磁気記録媒体230の断面構造を示す。DWDD媒体230は、図21に示したように、基板231上に、保護層232、メモリ層(記録層)233、スイッチング層234、移動層(再生層)235、保護層236及び潤滑剤層237を順次積層した構造を有する。
基板231は、射出成形法により製造されるポリカーボネート基板であり、0.6μm幅のランド及びグルーブを有するランド・グルーブ型基板である。基板231上に設けられた保護層232は、SiNから構成され、60nmの膜厚を有する。メモリ層233は情報が記録される層であり、TbFeCoCrから構成され、80nmの膜厚を有する。メモリ層233は、補償温度が約80℃、キュリー温度が約230℃となるようにTbFeCoCrの組成を調整した。
スイッチング層234はTbFeCrから構成され、その組成は、補償温度が約50℃、キュリー温度が約110℃になるように調整されている。スイッチング層234の膜厚は10nmである。移動層235はGdFeCrから構成され、その組成は、補償温度が室温以下、キュリー温度が約240℃になるように調整されている。移動層235の膜厚は30nmである。保護層236は、SiNから構成され、50nmの膜厚を有する。これらの層232〜236は、スパッタ装置を用いて順次成膜される。保護層236上に形成される潤滑剤層237は、ホンブリン系の潤滑剤であり、膜厚2nmでスピンコート法により塗布される。
ここで、DWDD媒体の従来の再生方法における原理について簡単に説明する。再生原理の詳細については、例えば、「Proceedings of Magneto-Optical Recording International Symposium '97, J.Magn.Soc.Jpn., Vol.22 Supplement No.S2(1998), PP.47-50」に記載されているので、これを参照することができる。
図22に示すように、DWDD媒体にレーザー光241を照射すると、レーザー光241の温度分布に従ってDWDD媒体が加熱される。スイッチング層234のキュリー温度Ts以上に加熱された領域242では磁化が消失し、その上下にそれぞれ位置する移動層235とメモリ層233との交換結合が解ける。このスイッチング層234の磁化が消失した領域242を、以下の説明では結合切断領域と称する。DWDD媒体を光スポットで走査すると、磁壁243(上向き磁区と下向き磁区との境界部分)が結合切断領域242の前方境界部245に進入する。一般に、磁壁に加わる力は磁壁エネルギー密度に依存し、磁壁エネルギー密度は温度の関数であるため、磁壁に加わる力は磁壁周辺の温度勾配により発生する。それゆえ、磁壁243には、図22の下方のグラフに示すように、右方向をプラス方向としてトラック方向における低温側から高温側に向かって力F(x)が発生している。したがって、交換結合力によるトラック方向への束縛を失った移動層235の磁壁243は、力F(x)により光スポット内の温度分布のピーク温度の位置246まで移動する。磁壁243の移動速度は、媒体の移動速度に比べて速いので、結合切断領域242の上層の移動層235の磁区はトラック方向に拡大する。これにより、移動層235から磁気光学効果(カー効果)で読み出される再生信号振幅は、メモリ層233に記録されている磁区を直接読み出した場合の再生信号振幅よりも大きくなる。すなわち、メモリ層233に記録されている磁区が微小であっても、それを増幅した再生信号で再生することができる。
DWDD媒体に記録されている孤立磁区を従来の光磁気再生したとき、その再生波形は図23に示したように2つの再生波形が観測される。そのメカニズムについて図23及び図24を参照しながら説明する。なお、図23に示した(1)〜(4)の番号は、図24の(1)〜(4)にそれぞれ対応している。以下、(1)〜(4)の様子について簡単に説明する。(1)移動層235の孤立磁区(上向き磁区とする)251の左側の磁壁252が、結合切断領域242の前方境界部245の位置に進入すると、上述の原理に従って、移動層235内において磁壁252が図中左向きにピーク温度の位置に向かって移動する。(2)DWDD媒体が光スポットに対して移動して、メモリ層233の孤立磁区253の右側の磁壁253aが結合切断領域の前方境界部245の位置に進入したとき、移動層235内において磁壁252が図中左向きに温度分布のピーク温度の位置に移動する。(3)DWDD媒体が光スポットに対して更に移動すると、メモリ層233の孤立磁区253の左側の磁壁253bが結合切断領域の後方境界部247を通過する。通過した部分のメモリ層233の孤立磁区253は、結合切断領域の左側の領域で移動層235に交換結合により転写される。移動層235の、後方境界部247の右側に位置する磁壁254は、右向きにピーク温度の位置に向かって移動する。(4)更に、DWDD媒体が光スポットに対して移動すると、メモリ層233の孤立磁区253の右側の磁壁253aが結合切断領域の後方境界部247を通過し、通過した部分のメモリ層233の下向き磁区(スペース)255が結合切断領域の左側で交換結合により移動層235に転写される。そして、後方境界部247での移動層235内の磁壁256が右向きにピーク温度に向かって移動する。これは、読み出すべき一個の孤立磁区に対して2つの再生信号が観測されることを示している。図23において、(1)及び(2)の再生信号は読み出されるべき再生信号であり、(3)及び(4)の再生信号は、意図しない再生信号である。この(3)及び(4)の再生信号はゴースト信号と呼ばれる。このように、一個の孤立磁区から2つの再生信号が観測されることは好ましくない。更なる高密度化のために磁区の間隔が狭まってくると、それら再生信号を個別に区別することが困難となるからである。本実施例では、かかる問題を、後述するような誘導型磁気ヘッドを用いて再生することによって有効に防止することができた。以下に、誘導型磁気ヘッドを用いてDWDD媒体に記録されている情報を再生する例について説明する。
図25に、誘導型磁気ヘッドを用いてDWDD媒体を再生する様子の概念図を示す。図に示すように、DWDD媒体230の基板231側にレーザー光が入射するように光学系が配置されるとともに、誘導型磁気ヘッド260が、媒体230を介して光学系と対向する位置に配置される。光学系は、波長λ=680nmのレーザー光を出射するレーザー光源(図示しない)と、開口数NA=0.55の対物レンズを備える。フォーカシング及びトラッキングサーボは、かかるレーザー光を媒体に照射して媒体からの反射光を検出することで行うことができる。
誘導型磁気ヘッド260は、コア261(磁芯)とコイル262とを備える単磁極の接触型の磁気ヘッドである。コア261は、例えばパーマロイを用いて構成することができる。コア261の媒体と接触する部分は、トラック幅方向の寸法が約1.0μm、トラック方向の長さ(以下、ヘッド長と称する)が約0.5μmになるように加工されている。コイル262の巻数は100である。誘導型磁気ヘッド260は、情報記録時に、記録磁界を発生させてメモリ層に記録磁区を記録することができる。また情報再生時には、電磁誘導による起電力を利用して、記録磁区からの漏れ磁界の変化を電気信号に変えて情報を再生することができる。
誘導型磁気ヘッド260の再生出力eは、コイルの巻数をN、磁束をΦ、時間をtとすると、
e=−N(dΦ/dt)
で表される。この式を更に変更すると、
e=−N(dΦ(x)/dx)(dx/dt)=N(dΦ/dx)v ・・・(1)
となる。vは、誘導型磁気ヘッドに対する媒体の相対移動速度(線速)である。
本実施例では、DWDD媒体230のランドに情報を記録するものとし、情報を記録する際には、メモリ層に磁壁の閉じていない(unclosed domain wall)記録磁区を形成するために、グルーブのメモリ層をアニールすることによってグルーブのメモリ層の磁性を劣化させた。アニール条件は、線速v=1.5m/s、アニールレーザーパワーPa=10.0mWとした。図26の中段に、DWDD媒体に連続磁区が形成されている場合における、誘導型磁気ヘッドのコイルと鎖交する磁束Φのトラック方向の分布を示す。かかる連続磁区を再生したときの再生信号出力は、上記式(1)に従って、図の下方に示す波形と同様な波形になる。
つぎに、DWDD媒体230に0.8μmの連続磁区を磁界変調方式により記録した。記録条件は、線速v=1.5m/s、記録パワーPw=3.0mW、記録磁界Hw=±400Oeとした。かかる記録磁区を、レーザー光を照射しつつ誘導型磁気ヘッドを用いて再生した。図27に再生出力(Δx=0.2μm)を示す。図27において、実線は再生レーザーパワーPr=1.0mWにて通常再生したときの再生出力を示し、点線は再生レーザーパワーPr=1.7mWにてDWDD再生したときの再生出力である。ここで、通常再生とは、スイッチング層の温度がそのキュリー温度以下であるために結合切断領域が形成されずにメモリ層の磁区が交換結合によりスイッチング層を介して移動層に転写されて、移動層では磁壁移動が発生することなく情報が再生される方法であり、DWDD再生とは、スイッチング層に結合切断領域が形成され、前述のように移動層において磁気移動が発生することによって情報が再生される再生方法である。
通常再生では、上記式(1)の”v”は線速1.5m/sに相当する。一方、DWDD再生では、”v”すなわち磁壁移動速度がその数十倍以上になる。それゆえ、図27に示したように、DWDD再生は、通常再生に比べて再生出力が大きくなり、再生信号波形の半値幅は小さくなる。これは、トラック方向の分解能の観点から考えると、誘導型磁気ヘッドによるDWDD再生は、高密度記録された情報を再生する方法として極めて有効であることを示している。
つぎに、光スポット中心に対する誘導型磁気ヘッドのコア中心の相対位置(Δx)を変更することによって再生信号が変化する様子を調べた。図28に、0.8μmの孤立磁区をDWDD再生したときの再生出力のΔx依存性を示す。図に示すように、光スポットの中心からΔxだけずれた位置に誘導型磁気ヘッドのコアの中心が位置するように配置させて再生信号を観測した。ここで、図中右側をプラスとし、左側をマイナスとする。Δx=−0.2μmのとき、すなわちコア中心が光スポットの中心よりも左側(媒体移動方向において後方側)にあるとき、ゴースト信号が観測された。一方、Δxが大きく、すなわちコア中心が光スポット中心よりも右側(媒体移動方向において前方側)になるとゴースト信号の振幅が小さくなり、やがて消失しているのがわかる。これは、図22において、磁気ヘッドのコア中心が結合切断領域の前方境界部とピーク温度位置との間にあればゴースト信号を抑制することができることを意味する。
DWDD再生においては、レーザー光を照射することによって生じる温度分布において、ピーク温度となる位置に向かって移動層で磁壁移動が起こる。Δx=−0.2μm〜0.1μmのときに、誘導型磁気ヘッドのコアの直下にピークとなる温度が位置するためゴースト信号が観測されたものと考えられる。一方、Δx≧0.2μmではピーク温度位置がコアの外側に外れるため、ゴースト信号が観測されないと考えることができる。
このように、DWDD媒体を、誘導型磁気ヘッドを用いて再生(DWDD再生)することで通常再生よりも大きな再生出力を得ることができ、更に高密度記録に伴う分解能の低下を抑制することができた。また、誘導型磁気ヘッドのコアのヘッド長を光スポット径の半分程度にするとともに、コアの位置を光スポット中心よりも媒体進行方向の前方側(図28において右側)に配置させることによりゴースト信号を抑制することができた。
以上、本発明について図面を用いて具体的に説明したが、本発明は上記実施例1〜5に限定されるものではなく、当業者が考え得る変更及び改良を含むことはいうまでもない。例えば、上記実施例1及び2における基板1と記録補助層2との間や上記実施例3及び4における基板1と記録保持層3との間に磁気異方性を制御するための下地層を設けてもよい。
本発明の磁気記録媒体は、垂直磁化を有するフェリ磁性材料を用いて記録層が構成されており、媒体の所定の領域に熱を加えつつ記録磁界を印加することによって超高密度に情報を記録することができる。また、記録層は室温において5kOe以上の大きな保磁力を有しているので、記録層に微小な記録マークを形成しても熱磁気緩和現象により記録マークが消滅することが防止または抑制される。
また、本発明の磁気記録媒体の記録方法によれば、垂直磁化を有する記録層を備えた磁気記録媒体に熱を加えつつ、記録方向と垂直な方向における磁極の幅が1μm以下である磁気ヘッドを用いて、高密度に記録を行うことができるので上記本発明の磁気記録媒体の記録方法として極めて好適である。
また、本発明の磁気記録媒体の再生方法によれば、磁気記録媒体に熱を加えつつ、磁気記録媒体に垂直磁気記録された情報を、磁気抵抗素子やスピンバルブ膜を有する磁気素子、誘導型磁気素子を用いて再生することができるので、上記本発明の磁気記録媒体の再生方法として好適である。
また、本発明の記録再生用ヘッドは、磁気記録媒体を加熱するための熱源と、エアスライダーに搭載された磁界発生源及び磁気素子を備えており、熱源を用いて磁気記録媒体を加熱しつつ、エアスライダーに搭載された磁界発生源を用いて情報を高密度に記録することができる。磁気素子には、例えば磁気抵抗素子やスピンバルブ膜を備える磁気素子、誘導型磁気素子を使用できる。また、高密度に記録された情報を、これらの磁気素子を用いて再生することができるので、上記本発明の磁気記録媒体の記録再生用ヘッドとして好適である。
また、本発明の情報記録媒体の記録方法によれば、垂直磁化を有する記録層を備えた情報記録媒体に光スポットを投射しつつ、光スポットの内側の領域に光スポットよりも小さい記録マークを形成することができるので、超高密度の情報記録媒体の記録方法として極めて好適である。
本発明に従う磁気記録媒体の一具体例の概略断面図である。 本発明に従う記録再生用ヘッドの一具体例の概略断面図である。 本発明に従う磁気記録媒体の記録層の保磁力の温度特性を示す図である。 図4(a)は、磁気記録媒体の記録再生実験の概要を示す図であり、図4(b)は、磁気記録媒体及び記録再生用ヘッドの配置の断面図である。 図1に示した磁気記録媒体の記録原理について説明する図である。 本発明に従う磁気記録媒体のS/N比の環境耐久性について示したグラフである。 本発明に従う磁気記録媒体と従来の磁気記録媒体とのS/N比の環境耐久性を比較したグラフである。 磁気記録媒体の記録マーク長に対する再生出力の変化の様子を示すグラフである。 実施例2で製造した本発明に従う磁気記録媒体の概略断面図である。 図9に示す磁気記録媒体の再生層及び記録層の飽和磁化の温度特性を示すグラフである。 図9に示す磁気記録媒体の記録原理について説明する図である。 実施例3で製造した本発明に従う磁気記録媒体の概略断面図である。 実施例3で用いた本発明に従う記録再生用ヘッドの概略断面図である。 図12に示す磁気記録媒体の記録原理について説明する図である。 図12に示す磁気記録媒体の再生原理について説明する図である。 実施例4で製造した本発明に従う磁気記録媒体の概略断面図である。 図16に示す磁気記録媒体の記録原理について説明する図である。 図16に示す磁気記録媒体の記録層に下向きの記録磁区が形成されている場合の再生原理について説明する図である。 図16に示す磁気記録媒体の記録層に上向きの記録磁区が形成されている場合の再生原理について説明する図である。 単磁極ヘッドの断面構造を模式的に示す図である。 実施例5で製造したDWDDに従う光磁気記録媒体の概略断面図である。 DWDD媒体の従来の再生方法における基本原理を説明するための図である。 孤立磁区を従来の光磁気再生したときの再生波形であり、2つの再生波形が観測された様子を示す。 図23に示した再生波形の(1)〜(4)の様子について説明するための図である。 誘導型磁気ヘッドを用いてDWDD媒体を再生する様子の概念図である。 DWDD媒体に連続磁区が形成されている場合に、誘導型磁気ヘッドのコイルと鎖交する磁束Φのトラック方向の分布と再生信号出力を示す図である。 連続磁区を通常再生したときの再生出力と、DWDD再生したときの再生出力を示す図である。 光スポット中心に対する誘導型磁気ヘッドのコア中心の相対位置(Δx)を変更することによって再生信号が変化する様子を示す図である。
符号の説明
1 基板
2 記録補助層
3 記録保持層
4 記録制御層
5 記録層
50 再生層
52 マスク層
54 磁気転写層
20、120 ヘッド本体部
22、122 記録用磁気ヘッド
23、123 再生用MRヘッド
27、127 レーザー光源
31 熱源
100、300、400、500 磁気記録媒体
200、210 記録再生用ヘッド

Claims (17)

  1. 磁気記録媒体の記録及び/または再生用のヘッドにおいて、
    磁気記録媒体に記録磁界を印加するための磁界発生源と;
    磁気記録媒体の磁化情報を読み出すための磁気素子であって、磁気抵抗素子、スピンバルブ膜を備える磁気素子及び誘導型磁気素子からなる群から選ばれた一種の磁気素子と;
    前記磁界発生源及び磁気素子を搭載するエアスライダーと;を備えることを特徴とする記録及び/または再生用ヘッド。
  2. 更に、磁気記録媒体を加熱するための熱源を備えることを特徴とする請求項1に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  3. 前記熱源がレーザー光源であり、レーザー光源から射出するレーザー光により磁気記録媒体が加熱されることを特徴とする請求項2に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  4. 前記エアスライダーが、熱伝導率の異なる複数の材料により構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  5. 前記磁界発生源と磁気素子との間を、前記熱伝導率の異なる複数の材料のうち、熱伝導率の低い材料により構成したことを特徴とする請求項4に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  6. 前記磁界発生源と磁気素子との間を、前記熱伝導率の異なる複数の材料のうち、熱伝導率の高い材料を用いて構成したことを特徴とする請求項4に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  7. 前記磁界発生源、磁気素子及び熱源が、共に磁気記録媒体の一方の表面側に配置されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  8. 前記磁界発生源及び磁気素子と、熱源とが、磁気記録媒体を介して対向して配置されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  9. 磁気記録媒体をヘッドに対して移動させながら記録または再生を行うときに、磁気記録媒体の移動方向の前方側に熱源が、後方側に磁気素子がそれぞれヘッド内で配置されていることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  10. 前記磁気素子が誘導型磁気素子であり、磁気記録媒体をヘッドに対して移動させながら記録または再生を行うときに、磁気記録媒体の移動方向前方側に磁気素子が、後方側に熱源がそれぞれヘッド内で配置されていることを特徴とする請求項2に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  11. 磁気記録媒体が、熱源からの熱によって形成された熱分布に従って磁区の磁壁が膜面内方向に移動する磁気特性を有する磁性層を少なくとも備える記録媒体であることを特徴とする請求項10に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  12. 前記磁界発生源が、単磁極ヘッドにより構成されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  13. 前記単磁極ヘッドの少なくとも一部が、2.0T以上の飽和磁束密度を有する材料により構成されることを特徴とする請求項12に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  14. 前記単磁極ヘッドの磁界発生部が、2.0T以上の飽和磁束密度を有する材料により構成されることを特徴とする請求項13に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  15. 2.0T以上の飽和磁束密度を有する材料は、CoNiFeまたはそれを含む合金であることを特徴とする請求項13または14に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  16. 前記磁気記録媒体が複数のトラックを有し、
    前記単磁極ヘッドがコイルを芯に巻き付けて構成され、トラック幅方向における芯の先端部の幅が1μm以下であることを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
  17. 前記情報記録媒体が、基板上に記録層を有し、
    記録層は、垂直磁化を有するフェリ磁性材料を用いて構成され、磁気記録媒体の所定の領域を加熱しつつ記録磁界を印加することによって記録層の記録磁区が反転されて情報が記録され、記録層の記録磁区からの磁界を検出することによって情報が再生される磁気記録媒体であることを特徴とする請求項1に記載の記録及び/または再生用ヘッド。
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