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JP2006159228A - 熱交換器のロウ付け方法、ロウ付け予熱装置 - Google Patents

熱交換器のロウ付け方法、ロウ付け予熱装置 Download PDF

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JP2006159228A JP2004352227A JP2004352227A JP2006159228A JP 2006159228 A JP2006159228 A JP 2006159228A JP 2004352227 A JP2004352227 A JP 2004352227A JP 2004352227 A JP2004352227 A JP 2004352227A JP 2006159228 A JP2006159228 A JP 2006159228A
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Kei Yoshitomi
圭 吉富
Shigeo Sakai
茂男 酒井
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Abstract

【課題】 配管の間隔が小さかったり、配管が屈曲しているような場合であっても、ロウ付けを確実に行うことができる熱交換器のロウ付け方法等を提供することを目的とする。
【解決手段】 コア10と配管11、12の接合位置Wの近傍にノズル31からの加熱空気を当てることで、接合位置Wのロウ付けに先立ち、コア10と配管11、12の接合位置Wを予熱するようにした。また、配管ロウ付け装置においては、少なくとも着脱位置、予熱位置、ロウ付け位置の3ポジションを有するターンテーブルを用いるようにし、コア10のセット、予熱、ロウ付け、コア10の取り外しといった作業を、それぞれの位置で並行して行うことができるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱交換器への配管等のロウ付けに用いることのできる熱交換器のロウ付け方法、およびその際に用いるのに適したロウ付け予熱装置に関する。
例えば自動車用エアコンディショナーの構成部品であるエバポレータ等の熱交換器は、その製造工程において、熱交換器のコアに配管を接合する。このとき、冷媒の通路となるチューブと、熱交換効率を高めるためのフィンとから構成されるコアは、真空ロウ付けによって形成される。この後、このコアの所定位置に、チューブに対する冷媒の導入路・排出路となる複数本の配管が、ロウ付けによって接合されるのである。
配管をコアにロウ付けするに際し、複数本の配管の間隔が十分に広い場合には、配管とコアの接合部分において高周波コイルを配管周囲に配置し、高周波ロウ付けを行うのが好ましい。
しかし、自動車のエンジンルーム等、限られた空間内にコアを配置するため、配管は屈曲していることが多く、必ずしも高周波ロウ付けを用いることができるわけではない。このような場合、トーチバーナを用いた旧来からのロウ付け(以下、これをバーナロウ付けと称する)を用いている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−79463号公報(段落[0004])
しかしながら、バーナロウ付けの場合であっても、配管とコアの接合部分において、トーチバーナで配管の全周をロウ付けすることが困難な場合がある。例えば、図4に示すように、コア1に対する接合位置の近傍で配管2が屈曲したり、配管2の間隔が狭いために、トーチバーナと干渉してしまう場合である。このため、ロウ付け不良が生じやすく、冷媒の漏れ等の不良の要因となる。また、これを避けるために配管2の間隔や屈曲を変更することもできるが、これでは、配管2の配置や取り回しに設計上の制限が生じることになる。
ところで、エバポレータ等の熱交換器のコア1の材料として、アルミニウム合金が多用されている。コア1をアルミニウム合金製とした場合、コア1の母材の融点(660℃)と、配管2のロウ付けのために用いるロウ材の融点(600℃)との差が、例えばコア1を銅製とした場合等に比較し、小さい。このため、過度の加熱によって母材の融点を超えやすい。特にアルミニウム合金用のロウ材は、溶けてもこれを視認するのは困難であるため、過度の加熱に陥りやすい。
さらに、トーチバーナでロウ付けを行うには、当然のことながらロウ材の融点以上に配管2とコア1の接合部分を加熱しなければならないが、季節等によってその加熱度合いが異なる。
また、複数本の配管2が異径である場合、熱容量が異なるため、同時にロウ付けを行うと、一方の配管にロウ付け不足が生じたり、過熱による不良が生じやすい。
このような理由から、トーチバーナでのロウ付けには高度なスキルが要求される。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、配管の間隔が小さかったり、配管が屈曲しているような場合であっても、ロウ付けを確実に行うことができる熱交換器のロウ付け方法等を提供することを目的とする。
かかる目的のもとになされた本発明は、熱交換器にロウ付け対象物をロウ付けする方法であって、熱交換器およびロウ付け対象物を、熱交換器およびロウ付け対象物の融点以下の温度の気体により予熱する予熱工程と、予熱された熱交換器とロウ付け対象物を、バーナによりロウ付けするロウ付け工程と、を備えることを特徴とする。
このように、熱交換器およびロウ付け対象物を予熱することで、ロウ付けを迅速に行うことが可能となる。また、気体の温度をコントロールすることも容易なので、これにより季節等に関わらず、予熱を安定して行うことができる。しかもそのとき、熱交換器およびロウ付け対象物の融点以下の温度の気体により予熱を行うことで、予熱が想定外に長時間にわたったような場合であっても、熱交換器やロウ付け対象物の母材が溶けるのを防止できる。
このような気体としては、通電した電熱コイルを通過させた空気を用いるのが好ましく、予熱工程では、この、通電した電熱コイルを通過させることで加熱した空気を、の気体として、熱交換器とロウ付け対象物の接合位置近傍に吹き付ける。
このとき、予熱工程では、気体を、熱交換器とロウ付け対象物の接合位置からオフセットした位置に向けて吹き付けるのが好ましい。フラックスの飛散を防止するためである。また、この予熱工程では、気体により熱交換器およびロウ付け対象物を予熱するとともに、熱交換器とロウ付け対象物をロウ付けするときに用いるフラックスに含まれる水分を蒸発させるのが好ましい。これによってもフラックスの不要な飛散を抑止できる。
このような熱交換器のロウ付け方法は、いかなるロウ付け対象物であっても有効に適用することができるが、特に有効なのは、ロウ付け対象物が、熱交換器に対して50mm以内のピッチで接合される複数本の配管である場合、熱交換器に接合される位置の近傍で屈曲した配管である場合、の少なくとも一方の条件を見たすときである。このような配管をロウ付け対象物とする場合、配管の全周を熱交換器に安定してロウ付けするのが困難であるからである。
さて、このような熱交換器のロウ付け方法を実行するときには、以下に示すような本発明のロウ付け予熱装置を用いるのが適している。
すなわち、本発明のロウ付け予熱装置は、空気を加熱する熱源と、熱交換器と熱交換器に対してロウ付けされるロウ付け対象物の接合位置の近傍に対向するよう設けられ、熱源で加熱された空気を吹き出すノズルと、を備えることを特徴とする。このような装置では、熱源で加熱した空気をノズルから吹き出させ、熱交換器とロウ付け対象物の接合位置の近傍に吹き付けることで、接合位置を予熱することができる。
このような装置には、ノズルと接合位置との間に配置され、ノズルから吹き出される空気が接合位置に直接吹き付けられるのを遮蔽する遮蔽部材をさらに備えることもできる。
さらに、熱交換器およびロウ付け対象物を位置決めした状態で保持する保持部を等間隔に複数備え、回転軸を中心として回転可能なターンテーブルを備えた構成とすることもできる。この場合、ターンテーブルを駆動装置により回転駆動させ、複数の保持部を、保持部に対して熱交換器およびロウ付け対象物を着脱する位置と、保持部に保持された熱交換器およびロウ付け対象物にノズルから空気を吹き付ける位置と、熱交換器およびロウ付け対象物をロウ付けする位置に順次移動させることができる。これによって、着脱作業、予熱、ロウ付け作業を、互いに並行して行うことができる。
また、保持部に保持されてノズルから空気を吹き付ける位置に位置した熱交換器およびロウ付け対象物に対し、ノズルおよび遮蔽部材を接近・離間させるノズル駆動機構をさらに備えることもできる。
本発明によれば、配管の間隔が小さかったり、配管が屈曲しているような場合であっても、ロウ付けを容易かつ安定して行うことができ、さらにその作業性、作業安全性、生産性を向上させることができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1に示すように、エバポレータのコア(熱交換器)10は、冷媒の流路となるチューブ10aと、チューブ10aの熱交換効率を高めるためのフィン10bとを備えて構成されている。なお、コア10の形式・構造については何ら限定するものではない。
コア10には、チューブ10aの端部に連通する位置に、チューブ10aへの冷媒の送給路となる配管(ロウ付け対象物)11と、チューブ10aからの冷媒の排出路となる配管(ロウ付け対象物)12とが、バーナロウ付けにより接合されるようになっている。
本発明では、エバポレータのコア10に、配管11、12を接合するに際し、その接合位置の近傍を予熱した後、バーナロウ付けにより配管11、12をコア10に接合する。
図2は、本実施の形態において、配管11、12をコア10にロウ付けする際に用いる配管ロウ付け装置(ロウ付け予熱装置)20を説明するための図である。
図2に示すように、配管ロウ付け装置20は、平面視略円形のターンテーブル21上に、3つ以上のコア10を、図示しない冶具(保持部)により、周方向に等間隔で保持できるようになっている。ターンテーブル21は、その中心に設けられた回転軸21aを中心として、図示しないモータ等の駆動機構によって回転駆動されるようになっている。そして、ターンテーブル21は、一定角度回転するごとに所定時間停止し、保持したコア10を、着脱位置P1、予熱位置P2、ロウ付け位置P3の3箇所に所定時間位置させることができるようになっている。
着脱位置P1においては、作業者、あるいは作業用ロボット等により、ターンテーブル21上にコア10がセットされるとともに、ロウ付け完了後のコア10の取り外しが行われる。なお、コア10をセットするときには、図示しない冶具によって所定の位置に配管11、12が位置決め固定される。
予熱位置P2においては、後述する予熱機構30によって、コア10に配管11、12を接合する位置の近傍が加熱空気(気体)によって加熱される。
そして、ロウ付け位置P3においては、作業者、あるいは作業用ロボット等により、バーナ40を用いて、配管11、12がコア10にロウ付け接合されるようになっている。
さて、予熱機構30は、ターンテーブル21上に保持され、予熱位置P2に位置した状態のコア10に対し、加熱空気を吹き付けるもので、ノズル31と、遮蔽部材32とを備えている。
ノズル31は、ファンあるいはポンプ等によって供給され、通電により発熱した電熱コイル(熱源)で加熱された気体(一般には空気)を、コア10と配管11、12の接合位置Wの近傍に吹き付ける。図1(b)に示すように、ノズル31による加熱空気の吹き付け位置は、コア10と配管11、12の接合位置Wの近傍であって、かつコア10と配管11、12の接合位置Wからオフセットした位置とするのが好ましい。例えば、コア10の上面側に配管11、12をセットし、接合を行う場合、接合位置Wよりも下方に加熱空気が当たるようにノズル31をセットする。これは、加熱空気により、コア10と配管11、12の接合位置Wに塗布されたフラックスが吹き飛んでしまうのを防止するためである。
このようなノズル31は、複数本設け、加熱の効率を高めることも有効である。
遮蔽部材32は、ノズル31から吹き出した加熱空気が、コア10に対する配管11、12の接合位置Wに直接当たらないように覆う。これも、コア10と配管11、12の接合位置Wに塗布されたフラックスが吹き飛んでしまうのを防止するためである。
図3に示すように、このようなノズル31および遮蔽部材32は、それぞれ図示しないガイドレール、駆動シリンダ等の駆動機構(ノズル駆動機構)によって、ターンテーブル21上のコア10に対し、接近・離間できるようになっている。接近・離間する方向は、いかなる方向であっても良いが、例えば、上下に昇降する方向とすることができる。
さて、このような構成の配管ロウ付け装置20を用い、配管11、12をコア10にロウ付けする方法について説明する。
まず、図2に示したように、着脱位置P1にて、コア10を、ターンテーブル21上にセットする。そして、このコア10に接合すべき配管11、12を、図示しない冶具により、所定の位置に位置決めしてセットする。このとき、コア10と配管11、12のそれぞれ接合位置Wの周囲に、フラックスを予め塗布しておく。このフラックスは、フラックス粉末を水で溶いたもので、刷毛等によって塗布することができる。
続いて、ターンテーブル21を所定角度回転させ、セットしたコア10および配管11,12を、予熱位置P2に移動させる。
予熱位置P2では、まず、遮蔽部材32を下降させ、コア10と配管11、12の接合位置Wを覆う位置に移動させる。
次いで、この後、ノズル31を下降させ、コア10と配管11、12の接合位置Wを覆う位置に移動させる。そして、ノズル31から、加熱空気を吹き出し、コア10と配管11、12の接合位置Wの近傍に当て、コア10を加熱する。するとその熱は、コア10を伝わり、コア10と配管11、12の接合位置Wが加熱される。なおこのとき、ノズル31からは、常時加熱空気を吹き出しておくのが好ましい。加熱空気自体の昇温に要する時間を省略できるからである。この場合、コア10と配管11、12の接合位置Wを覆う位置に先行して移動した遮蔽部材32により、ノズル31から吹き出す加熱空気がコア10と配管11、12の接合位置Wのフラックスに当たるのを防止できる。
このようにして、所定時間以上、ノズル31からの加熱空気を当て続けることで、コア10と配管11、12の接合位置Wを予熱する。
このとき、コア10と配管11、12の接合位置Wの温度が、100〜350℃となるように加熱するのが好ましく、さらに好ましい温度範囲は200〜250℃である。これは、コア10と配管11、12の接合位置Wの温度を100℃以上とすることで、フラックスに含まれる水分を蒸発させるためである。また、コア10と配管11、12の接合位置Wの温度を350℃以下とすることで、コア10や配管11、12の母材が溶けるのを防止するためである。これには、温度400℃以上の加熱空気を、風量240L(リットル)/min以上でコア10と配管11、12の接合位置W近傍に所定時間当てるのが良い。このような条件とすることで、例えば40秒以内にコア10と配管11、12の接合位置Wを250℃に加熱(予熱)することができる。
また、加熱の際、ノズル31をコア10対して上下方向あるいは水平方向等に往復動させ、より広範囲に加熱空気を当てるようにするのも有効である。
所定時間が経過した後、ターンテーブル21を所定角度回転させ、予熱したコア10と配管11、12をロウ付け位置P3に移動させる。
ロウ付け位置P3では、作業者、あるいは作業用ロボット等により、バーナ40を用いて、配管11、12をコア10にロウ付け接合する。
ロウ付けの完了後、ターンテーブル21を所定角度回転させ、配管11、12を接合したコア10を、着脱位置P1に戻す。そして、コア10を、作業者あるいは作業用ロボットがターンテーブル21から取り外すことで、コア10への配管11、12の接合が完了する。
ところで、上記のような着脱位置P1−予熱位置P2−ロウ付け位置P3−着脱位置P1といったターンテーブル21の回転は、予め設定されたサイクルタイム毎に行われる。
そして、着脱位置P1におけるコア10の着脱工程、予熱位置P2における予熱工程、ロウ付け位置P3におけるロウ付け工程は、並行して行われる。つまり着脱位置P1においてコア10を着脱している間に、先行してセットしたコア10を予熱位置P2にて予熱し、さらに、その間に、先行して予熱したコア10をロウ付け位置P3でロウ付けするのである。これにより、配管ロウ付け装置20においては、コア10への配管11、12のロウ付けを効率よく行うことができ、特に量産工程でこのような配管ロウ付け装置20を好適に用いることができる。
このような配管ロウ付け装置20においては、コア10と配管11、12の接合位置Wの近傍にノズル31からの加熱空気を当てることで、コア10と配管11、12の接合位置Wを予熱するようにした。これにより、その後にバーナ40でロウ付けを行う際に、バーナ40の炎をコア10と配管11、12の接合位置Wに当ててロウ付けが完了するまでの時間を従来より短くすることができる。したがって、配管11、12が異径で熱容量が異なる場合や、バーナ40が配管11、12と干渉し、バーナ40の炎をコア10と配管11、12の接合位置Wの全周にうまく当てられないような場合であっても、コア10と配管11、12の接合位置Wの特定部位が過度に加熱されてしまうのを抑制できる。その結果、ロウ付け不良の発生を防止し、冷媒の漏れ等の不良を低減することができる。特に、コア10がアルミニウム合金製であり、ロウ材の融点と母材の融点が接近しており、しかもロウ材が溶けてもこれを視認するのが困難である場合に本手法は特に有効であり、ロウ付け作業の容易化、安定化を図ることができる。
また、コア10と配管11、12の接合位置Wの加熱に加熱空気を用いることで、コア10と配管11、12の接合位置Wがこの加熱空気の温度以上に加熱されることがない、というのも大きな利点である。すなわち、後工程等において、装置の故障等、何らかの原因により作業が停止された場合、配管ロウ付け装置20においては、ノズル31からコア10と配管11、12の接合位置Wに加熱空気が当たり続けることになる。このような場合、予熱に、コア10や配管11、12の母材の融点よりも高い温度の熱源を用いた場合、予熱を長時間に及ぶと、母材温度が融点を超え、母材が溶けてしまうことがある。これに対し、加熱空気を用いた場合、そのような場合であっても、コア10と配管11、12の接合位置Wは、加熱空気の温度以上に加熱されることはないため、予熱を想定外に長時間行っても、融点を超えて母材が溶けてしまう等といった事態が生じることはない。
加えて、加熱空気を用いた場合、予熱後のコア10と配管11、12の接合位置Wの温度を、季節等に関わらず、一定範囲とすることができる。これによって、その後のロウ付け工程を安定して行うことが可能となる。
この他、コア10と配管11、12の接合位置Wの近傍に、ノズル31により加熱空気を局所的に当てるようにした。これにより、コア10の他の部分(加熱空気を当てた位置から離れた部分)の温度は、さほど上がらない。したがって、ロウ付け完了後、作業者がコア10を取り外したりする場合にも、コア10を手袋をした手で持つことができ、作業性、作業安全性を高いものとすることができる。
また、予熱により、コア10と配管11、12の接合位置Wを100℃以上に加熱するようにすれば、フラックスに含まれる水分を確実に飛ばすことができ、これによっても作業性を高めることができる。
さらにこのとき、加熱空気は、コア10と配管11、12の接合位置Wに直接当てるのではなく、コア10と配管11、12の接合位置Wの近傍に当てるようにし、さらに遮蔽部材32によってコア10と配管11、12の接合位置Wを覆うようにしたので、加熱空気によってフラックス自体が吹き飛ばされてしまうのを防止できる。
さて、配管ロウ付け装置20においては、少なくとも着脱位置P1、予熱位置P2、ロウ付け位置P3の3ポジションを有するターンテーブル21を用いるようにしたので、コア10のセット、予熱、ロウ付け、コア10の取り外しといった作業を、効率的に行うことができ、これによって生産性を大幅に向上させることができる。
このようにして、配管ロウ付け装置20によれば、配管11、12の間隔が小さかったり、配管11、12が屈曲しているような場合であっても、ロウ付けを容易かつ安定して行うことができ、さらにその作業性、作業安全性、生産性を向上させることができる。
さてここで、予熱を行う場合と行わない場合とを比較したのでその結果を示す。
ここで、コア10、配管11、12には、融点659℃のJIS A3003合金製のものを用い、ロウ材には融点577〜580℃のJIS BA4047合金を用いた。
上記配管ロウ付け装置20において、着脱位置P1においてコア10をターンテーブル21上にセットした後、予熱位置P2にて予熱を行った。このとき、予熱位置P2において予熱のために用いる加熱空気の温度は、200℃、350℃の2通りとし、それぞれ300秒間予熱を行った。
そして、予熱後、ロウ付け位置P3において配管11、12のロウ付けを行い、そのとき、コア10と配管11、12の接合位置W(ロウ付け部)の複数箇所の温度を熱電対で測定した。
また、比較のため、着脱位置P1においてコア10をターンテーブル21上にセットした後、予熱位置P2にて予熱を行わず、ロウ付け位置P3において配管11、12のロウ付けを行い、同様に、ロウ付け部の複数箇所の温度を熱電対で測定した。
その結果を表1に示す。
Figure 2006159228
この表1に示すように、予熱を行わずにロウ付けを行った場合、ロウ付け部の最高温度と最低温度の温度差は45℃であり、また最高温度は660℃で、コア10や配管11、12をアルミ合金とした場合には融点に到達している部位があった。これに対し、予熱を行った場合、温度差は35℃(予熱200℃の場合)、20℃(予熱350℃の場合)であり、最高温度は645℃(予熱200℃の場合)、630℃(予熱350℃の場合)であった。これにより、予熱を行うことで、ロウ付け時に特定箇所の温度が過度に上昇するのを抑制できることが分かり、これは、ロウ付け時の入熱量が予熱を行わない場合よりも小さく、つまりロウ付けを短時間で行えることを示唆している。
また、ロウ付け工程におけるロウ材の流動性、隙間充填性は、予熱無しの場合に比較し、同等以上で良好であった。
なお、上記実施の形態では、熱交換器として、自動車用エアコンディショナーを構成するエバポレータのコア10を例に挙げたが、これ以外の熱交換器、例えばコンデンサ、ヒータ、インタークーラ、オイルクーラ等に対しても本発明を適用することができる。また、コア10自体も、その材質や構造を何ら限定するものではない。さらには、配管11、12に限らず、各種のブラケット等を熱交換器にロウ付けする場合にも本発明を適用することが可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
本実施の形態における熱交換器のロウ付け方法を示す図であって、予熱の際におけるノズルの熱交換器に対する位置を示す(a)平面図、(b)側面図である。 配管ロウ付け装置の平面図である。 ロウ付けを行う際のノズルおよび遮蔽部材の動作を示す斜視図である。 ロウ付けが困難な熱交換器の例を示す斜視図である。
符号の説明
10…コア(熱交換器)、11、12…配管(ロウ付け対象物)、20…配管ロウ付け装置(ロウ付け予熱装置)、21…ターンテーブル、21a…回転軸、30…予熱機構、31…ノズル、32…遮蔽部材、40…バーナ、P1…着脱位置、P2…予熱位置、P3…ロウ付け位置、W…接合位置

Claims (9)

  1. 熱交換器にロウ付け対象物をロウ付けする方法であって、
    前記熱交換器および前記ロウ付け対象物を、前記熱交換器および前記ロウ付け対象物の融点以下の温度の気体により予熱する予熱工程と、
    予熱された前記熱交換器と前記ロウ付け対象物を、バーナによりロウ付けするロウ付け工程と、
    を備えることを特徴とする熱交換器のロウ付け方法。
  2. 前記予熱工程では、通電した電熱コイルを通過させた空気を、前記気体として前記熱交換器と前記ロウ付け対象物の接合位置近傍に吹き付けることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器のロウ付け方法。
  3. 前記予熱工程では、前記気体を、前記熱交換器と前記ロウ付け対象物の接合位置からオフセットした位置に向けて吹き付けることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器のロウ付け方法。
  4. 前記予熱工程では、前記気体により前記熱交換器および前記ロウ付け対象物を予熱するとともに、前記熱交換器と前記ロウ付け対象物をロウ付けするときに用いるフラックスに含まれる水分を蒸発させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の熱交換器のロウ付け方法。
  5. 前記ロウ付け対象物は、前記熱交換器に対して50mm以内のピッチで接合される複数本の配管、前記熱交換器に接合される位置の近傍で屈曲した配管の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の熱交換器のロウ付け方法。
  6. 空気を加熱する熱源と、
    熱交換器と前記熱交換器に対してロウ付けされるロウ付け対象物の接合位置の近傍に対向するよう設けられ、前記熱源で加熱された空気を吹き出すノズルと、
    を備えることを特徴とするロウ付け予熱装置。
  7. 前記ノズルと前記接合位置との間に配置され、前記ノズルから吹き出される前記空気が前記接合位置に直接吹き付けられるのを遮蔽する遮蔽部材をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のロウ付け予熱装置。
  8. 前記熱交換器および前記ロウ付け対象物を位置決めした状態で保持する保持部を等間隔に複数備え、回転軸を中心として回転可能なターンテーブルと、
    前記ターンテーブルを回転駆動させ、複数の前記保持部を、前記保持部に対して前記熱交換器および前記ロウ付け対象物を着脱する位置と、前記保持部に保持された前記熱交換器および前記ロウ付け対象物に前記ノズルから空気を吹き付ける位置と、前記熱交換器および前記ロウ付け対象物をロウ付けする位置に順次移動させる駆動装置と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項6または7に記載のロウ付け予熱装置。
  9. 前記保持部に保持されて前記ノズルから空気を吹き付ける位置に位置した前記熱交換器および前記ロウ付け対象物に対し、前記ノズルおよび前記遮蔽部材を接近・離間させるノズル駆動機構をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載のロウ付け予熱装置。
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