JP2006157535A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 装置の複雑化及び高価格化を招くことなく、スミアやブルーミングの影響を除去した状態で暗ノイズ補正が行えて高品位な画像形成が可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】 被写体光像を光電変換して得られる画像信号を生成する受光領域と光学的に遮光された遮光領域とを有する撮像手段と、撮像手段で生成された画像信号を抽出する画像信号抽出手段と、画像信号抽出手段で抽出された画像信号と予め設定しておいた基準信号とを比較して、その比較結果に基づいて黒レベル基準電圧設定に使用される画像信号を選択する信号選択手段と、信号選択手段で選択した画像信号を用いて黒レベル基準電圧を設定する黒レベル基準電圧設定手段と、を有する撮像装置。
【選択図】 図3
【解決手段】 被写体光像を光電変換して得られる画像信号を生成する受光領域と光学的に遮光された遮光領域とを有する撮像手段と、撮像手段で生成された画像信号を抽出する画像信号抽出手段と、画像信号抽出手段で抽出された画像信号と予め設定しておいた基準信号とを比較して、その比較結果に基づいて黒レベル基準電圧設定に使用される画像信号を選択する信号選択手段と、信号選択手段で選択した画像信号を用いて黒レベル基準電圧を設定する黒レベル基準電圧設定手段と、を有する撮像装置。
【選択図】 図3
Description
本発明は、高い画素密度を有するCCDを用いた撮像装置において、スミアやブルーミングの様な大きなノイズが発生する状況でも暗ノイズ補正を確実に行え、安定した黒レベルが得られる撮像装置に関する。
電子カメラ、スキャナ、ビデオカメラ等の撮像装置では、CCD(Charge Coupled Device)に代表される撮像素子により、被写体光学像を画像信号化して画像形成が行われる。これらの撮像装置では、暗ノイズ(熱雑音)と呼ばれる撮像素子で生ずる暗電流に起因する画像ノイズを発生させることがある。暗ノイズは、画像再現性や画質に大きな影響を与えるため、高品位な画像形成を実現するには補正等の操作によりその影響を除去する必要がある。そして、撮像装置の分野では暗ノイズを効率よく補正する技術がこれまでも種々検討されてきた。
ここで、一般的な暗ノイズの補正方法を図6で説明する。図6の(a)にはCCD50の画素構成を、(b)ないし(f)にCCD50における各種信号波形を示す。CCD50は、図6(a)に示すように、被写体の光学像を画像信号に変換する受光領域52と、暗ノイズ検出用の画像信号を形成する遮光領域53(以下、遮光領域53をOB領域;Optical Black領域ともいう)とを有し、遮光領域53は受光領域52の周囲に配置された構造を有する。
CCD50は、受光領域52とOB領域53各々に光電変換部に該当するフォトダイオード51を画素単位で配置している。フォトダイオード51は、図に示すように垂直シフトレジスタ(垂直CCD)54と接続し、さらに、垂直シフトレジスタはCCD50の下部に設けられた水平シフトレジスタ(水平CCD)55と接続する。
OB領域53に設けられたフォトダイオード51は、光学的に完全に遮光されており、熱により生ずる暗ノイズに起因する電荷信号のみが形成される。なお、本発明では暗ノイズに起因する電荷信号のことも画像信号と呼ぶ。
フォトダイオード51で生成された電荷信号は、CCDを駆動させるタイミングジェネレータから出力された電荷読み出しパルスにより垂直シフトレジスタ54に読み出される。読み出された電荷は、タイミングジェネレータから出力された垂直転送パルスにより垂直方向に転送される。
また、タイミングジェネレータは水平1ライン分の電荷が各垂直シフトレジスタ54から水平シフトレジスタ55に与えられる毎に図6の(b)に示す水平CCD駆動信号(水平転送パルス)58を出力する。電荷信号は、この水平転送パルス58に応答して水平シフトレジスタ55に読み出される結果、水平1ライン分に相当する電荷が水平方向に転送される。水平転送された電荷は、出力部57を経て外部に出力される。このようにして、各々のフォトダイオード51で生成された1画面分に相当する電荷がCCD50から出力される。
CCD50から出力された画像信号は、図6の(c)に示すように、前縁からダミービット信号、前段OB信号、被写体画像信号、後段OB信号より構成されるCDS出力信号59となる。また、クランプ動作は、通常、水平方向の画素転送が行われている時に行われ、図6(d)の水平OBクランプ信号60により、図6(a)のCCD撮像面50右端の遮光領域53を構成する画素(数十画素分に相当)に対して行われる。具体的には、水平クランプ信号60に基づいてCDS出力信号59の後段OB信号より暗ノイズ抽出が行われ、抽出された暗ノイズに基づいて画像信号の黒レベルを基準電位とする黒レベル基準電圧を設定する。この様にして設定された黒レベル基準電圧に基づいてCDS(相関二重サンプリング)回路でクランプ動作が行われることにより、暗ノイズ補正が行われる。
このように、水平OBクランプ信号により暗ノイズ補正が行われるが、被写体中に強い光など非常に輝度の高い領域が存在するものを撮影すると、スジ状あるいはゴースト状のスミアと呼ばれるノイズや、ブルーミングと呼ばれる白抜け状のノイズが撮影画像上に発生することがある。
スミアやブルーミングは、例えば、太陽光やストロボ光、あるいは照明光などの光源からの強い光や鏡に強く反射した光が撮像装置に入射する状態で撮影が行われた時に、CCDの受光領域52に非常に強い光が入射して受光領域52が電気的に飽和するために生ずるものである。撮影画像上には、スジ状あるいはゴースト状、あるいは、白抜け状の画像不良として確認される。
すなわち、CCD撮像面50上に強い光が入射すると受光領域52の許容量をオーバーする電荷が発生し、受光領域52で収容し切れなかった余剰の電荷がOB領域53に入り込んでしまう。その結果、OB領域53上の画像信号は本来の暗ノイズ分に相当する電荷に余剰分の電荷が重畳されるので、暗ノイズ分の電荷量を正しく検出することができなくなる。この様に、スミアやブルーミングが発生すると、CCD撮像面50の特定領域あるいは全領域にわたりノイズが発生することに加えて、適正な暗ノイズ補正を行うこともできなくなる。
また、スミアやブルーミングの影響が存在する状態でAE(Auto Exposure;自動露光)、WB(White Balance;ホワイトバランス)、AF(Auto Focus)制御といった調整作業を行うと、これらに大きな誤差要因を発生させる恐れがあり、撮像画像の基本性能に大きな影響を与えることになる。したがって、補正操作等によりスミアやブルーミングの影響を除去する必要がある。
CCDの受光面に強烈な光が入射した時に発生するスミアやブルーミングの影響を除去する補正技術はこれまでも検討されてきた。例えば、撮影時に機械的シャッタ等の遮光部材でCCDを遮光し、CCDの転送路で発生したスミアを予め掃き出しておいてから撮像面上部の遮光領域でOBクランプ動作を行う方法がある。また、CCDから画像信号が出力され、最初に第1のクランプ手段でダミービット期間における信号レベルでクランプを行い直流電位を固定し、画像信号中のOB信号成分を所定レベルでクリップする。その後、第2のクランプ手段でクリップ手段から出力された画像信号をクランプすることにより、スミアやブルーミングでOBレベルが変動した状態でもクランプ処理を適切に行えるようにした技術がある。(例えば、特許文献1参照)
この様に、CCD受光面に強烈な光が入射した時に発生するノイズの影響をなくす補正技術が検討され、仮に、スミアやブルーミングなどのノイズが発生した状態で撮影を行っても、デジタルカメラなどのCCDを搭載した撮像装置の暗ノイズ補正を適正に行えるようになっていた。
特開2000−333077号公報(段落0006等参照)
この様に、CCD受光面に強烈な光が入射した時に発生するノイズの影響をなくす補正技術が検討され、仮に、スミアやブルーミングなどのノイズが発生した状態で撮影を行っても、デジタルカメラなどのCCDを搭載した撮像装置の暗ノイズ補正を適正に行えるようになっていた。
ところで、デジタルカメラの高性能化が進展するに伴い、撮像素子の性能も高解像度、高精細な画像再現が可能なものが求められる様になってきた。例えば、初期のデジタルカメラに搭載されていた撮像素子は、VGA(Video Graphics Array;画素数=640×480画素)が主流だったが、最近では、SXGA(Super Extended Graphics Array;画素数=1280×960画素)や500万画素クラスという非常に高い画素密度を有する撮像素子が普及する様になった。そして、高い画素密度を有する撮像素子は、スミアやブルーミングの発生確率が高くなりがちで、高品位な画像再現性や画質を向上させる上での懸念材料となっている。
スミアやブルーミングなどのノイズの補正方法は、上述した、撮影時に機械的なシャッタ等の遮光部材でCCDを遮光し、CCDの転送路に発生したスミアやノイズをあらかじめ掃き出した後、撮像面上部のOB画素領域でOBクランプ動作を行い、スミアやブルーミングの影響を軽減させる技術が一般的である。
しかしながら、機械的シャッタ等の遮光部材を設ける方法は、部品点数の増大や撮像装置の構造を複雑化させるといった問題が懸念される。とりわけ、最近ではコンパクトで高性能のデジタルカメラが市場では求められており、この様なユーザニーズを満足させることが難しくなる。さらに、部品点数の増加は価格に跳ね返るので市場競争力に足かせをかけることになってしまう。その上、機械的シャッタは遮光性のみを達成するもので、撮影待機時や動画撮影時の画像取込みに寄与できる様な性能を兼ね備えているものではなく、電子シャッタの様な汎用性を期待できるものではなかった。
また、特許文献1のスミアやブルーミング補正方法では、最初に第1のクランプ手段で、CCDから出力された画像信号をダミービット期間における信号レベルでクランプして直流電位を固定する。次に、第1のクランプ手段から出力された画像信号は、クリップ手段に与えられてOB期間のOB信号成分が所定レベルでクリップされる。その結果、クリップ手段でスミアやブルーミングの影響による異常信号が制限され、第2のクランプ手段では、クリップ手段から出力された画像信号に基づいてOB期間における信号レベルでのクランプが行われることになる。したがって、スミアやブルーミングによりOBレベルが変動しても、適切なOBクランプ動作を行うことが可能である。
しかしながら、CCD撮像面下部の水平シフトレジスタ付近に高輝度被写体が位置するような撮影を行った場合、受光領域52で収容し切れなかった余剰の電荷が近傍の垂直シフトレジスタ54を経由して、水平シフトレジスタ55にまで漏れ込み、そして水平シフトレジスタ55の前縁に設けられているダミービット画素に異常信号が重畳する場合がある。この場合、第1のクランプ手段は、異常信号が重畳したダミービット信号をクランプして直流電位を固定することになり、誤った電位設定を招いてしまう。
すなわち、スミアやブルーミングの影響が水平シフトレジスタ55にまで及ぶ場合があり、この様な場合でも適切な補正操作が行える撮像装置が求められており、とりわけ、画素密度の高い撮像素子を有する撮像装置に対して安定したスミアやブルーミング補正が行える技術の確立が急がれていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高い画素密度を有する撮像素子を用いた撮像装置に対し、装置の複雑化や高価格化を招くことなく、高輝度の被写体撮影を行ってもスミアやブルーミングの影響を確実に除去して、暗ノイズ補正を安定かつ確実に行うことの可能な撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的は、下記の請求項1〜4に記載の発明によって達成される。
(請求項1)
被写体光像を光電変換して得られる画像信号を生成する受光領域と、光学的に遮光された遮光領域と、を有する撮像手段と、
前記撮像手段で生成された画像信号を抽出する画像信号抽出手段と、
前記画像信号抽出手段で抽出された画像信号と予め設定しておいた基準信号とを比較し、その比較結果に基づいて黒レベル基準電圧設定に使用される画像信号を選択する信号選択手段と、
前記信号選択手段により選択された画像信号を用いて黒レベル基準電圧を設定する黒レベル基準電圧設定手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
被写体光像を光電変換して得られる画像信号を生成する受光領域と、光学的に遮光された遮光領域と、を有する撮像手段と、
前記撮像手段で生成された画像信号を抽出する画像信号抽出手段と、
前記画像信号抽出手段で抽出された画像信号と予め設定しておいた基準信号とを比較し、その比較結果に基づいて黒レベル基準電圧設定に使用される画像信号を選択する信号選択手段と、
前記信号選択手段により選択された画像信号を用いて黒レベル基準電圧を設定する黒レベル基準電圧設定手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
(請求項2)
前記信号選択手段は、
前記予め設定しておいた基準信号と、前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号とを比較し、
前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号レベルが、前記基準信号のレベル以下であると判定した時に、
前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号を前記黒レベル基準電圧設定手段に送出するように、選択するものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
前記信号選択手段は、
前記予め設定しておいた基準信号と、前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号とを比較し、
前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号レベルが、前記基準信号のレベル以下であると判定した時に、
前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号を前記黒レベル基準電圧設定手段に送出するように、選択するものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
(請求項3)
前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号はOB信号、ダミービット信号あるいはブランキング信号であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号はOB信号、ダミービット信号あるいはブランキング信号であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
(請求項4)
前記撮像手段で生成された画像信号に補正を行う補正信号を生成する補正信号生成手段と、
前記補正信号生成手段により生成された補正信号を用いて、前記遮光領域で生成された画像信号を補正する画像信号補正手段と、を有し、
前記画像信号補正手段は、前記黒レベル基準電圧設定手段で設定された黒レベル基準電圧の下で、前記遮光領域で生成された画像信号の補正を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
前記撮像手段で生成された画像信号に補正を行う補正信号を生成する補正信号生成手段と、
前記補正信号生成手段により生成された補正信号を用いて、前記遮光領域で生成された画像信号を補正する画像信号補正手段と、を有し、
前記画像信号補正手段は、前記黒レベル基準電圧設定手段で設定された黒レベル基準電圧の下で、前記遮光領域で生成された画像信号の補正を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
本発明では、画像信号抽出手段が、撮像手段であるCCDで生成した画像信号から遮光領域の画像信号、ダミービット信号、ブランキング信号を抽出し、これらの信号を信号選択手段に送出する。信号選択手段では予め設定しておいた基準信号と画像信号抽出手段で抽出された画像信号とを比較し、画像信号抽出手段で抽出された画像信号のレベルが基準信号のレベル以下であると判断した時に、画像信号抽出手段で抽出された画像信号を黒レベル基準電圧設定手段に送出している。
黒レベル基準電圧設定手段は、撮像装置の暗ノイズ補正を行う画像信号補正手段で使用される黒レベル基準電圧を設定するものであり、本発明では、画像信号抽出手段で抽出された画像信号よりスミアやブルーミングの影響を受けていない画像信号を用いて黒レベル基準電圧の設定が行えるようになっている。そして、画像信号補正手段ではスミアやブルーミングの影響を受けていない画像信号により設定された基準電圧の下で暗ノイズ補正が行われる。
この様に、本発明によれば、太陽光線の様な強い光が入った撮影を行ってスミアやブルーミングの様な大きなノイズが発生した状況でも、その影響を受けていない画像信号で安定した暗ノイズ補正を行うことが可能である。とりわけ、高い画素密度を有するCCDを用いた撮像装置は、従来技術ではスミアやブルーミングの影響を完全に除去して暗ノイズ補正を行うことが極めて困難だっただけに、本発明による暗ノイズ補正を経て画像形成が行え、高画素CCDの特性が反映された高解像、高精細の美しい画像が確実に得られる。
本発明に係る撮像装置の具体的な実施形態としては、デジタルカメラが代表的であるが、この他にカメラ付きの携帯電話機やスキャナ、デジタルビデオカメラなども含まれる。
図1及び図2を用いて、本発明に係る撮像装置の代表的な実施形態の1つであるデジタルカメラの外観を説明する。図1(a)は、本発明に係るデジタルカメラ1の正面図、(b)は背面図である。また、図2(a)は、デジタルカメラ1の上面図、(b)は側面図である。図に示す様に、デジタルカメラ1は、撮像部2、及び、カメラ本体部3より構成される。
撮像部2は、マクロズームからなる撮影レンズ及びCCD等の光電変換素子からなる撮像手段とアナログ信号処理回路とを有し、被写体の光学像(被写体光像)を画像信号(CCDの各画素で光電変換された電荷信号により構成される画像信号)に変換して取り込んだ後、AD変換して出力するものである。
撮像部2の内部には、後述するマクロズームレンズ201が配設され、マクロズームレンズ201が配設された箇所の後方に後述するCCDエリアセンサ202を備えた撮像回路(図示せず)が設けられている。
また、撮像部2内には、適所にフラッシュ光の被写体からの反射光を受光する調光センサを備えた調光回路(図示せず)が設けられている。
カメラ本体部3は、LCD(Liquid Crystal Display;液晶表示素子)からなるLCD表示部6、EVF(Electronic View Finder;電子ビューファインダ)7、デジタルカメラ1を図示しないパーソナルコンピュータに接続する外部接続端子12を有しており、撮像部2で取り込まれた画像信号に所定の信号処理を施し、LCD表示部6やEVF7への画像表示、後述するメモリカード13などの記録媒体への画像記録、あるいはパーソナルコンピュータへの画像の転送といった処理を行う。
図1(a)に示す様に、カメラ本体部3の前面には、上部適所にフラッシュ4が設けられている。また、図1(b)に示す様に、カメラ本体部3の背面の略中央部には撮影画像の表示や、記録画像の再生表示を行うLCD表示部6とEVF7が設けられている。
カメラ本体部3の上面には、図2(a)に示す様に、撮影画像をキャプチャしメモリカード13に記録するシャッタボタン5と、シャッタボタン5の近くに「記録モード」(図中のREC)と「再生モード」(図中のPLAY)とを切換設定する撮影モード切換スイッチ11が設けられている。記録モードは、撮影待機状態から露光制御のプロセスを経て撮影にいたる写真撮影を行う時のモードであり、再生モードは、メモリカード13に記録された撮影画像をLCD表示部6やEVF7に再生表示するモードである。
また、図2(a)に示す様に、カメラ本体部3の上面には、撮影感度を切り換えるための撮影感度切換スイッチ10が設けられている。撮影感度切換スイッチ10は、スイッチを押す度に、例えば、撮影感度がISO100からISO800までサイクリックに切り換り、撮影時の状況に適した感度を選択することが可能である。
カメラ本体部3の背面には、図1(b)に示す様に、再生時に再生画像のコマ送りを行ったり、撮影時にズーム操作を行うための再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9が設けられている。再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9における再生画像のコマ送りとは、カメラを再生モードに設定しメモリカード13に記録された画像をコマ番号とともにLCD表示部6に順次表示する様にしたものである。なお、LCD表示部6への画像表示を昇順方向(撮影順の方向)若しくは降順方向(撮影順と逆の方向)に変更指示することも可能である。また、撮影時のズーム操作は、再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9を操作することにより、マクロズームレンズ201をテレ方向若しくはワイド方向にズーミングすることである。
さらに、カメラ本体部3の背面には、画像表示を行うための表示手段であるLCD表示部6とEVF7とを選択するEVF切換スイッチ8が設けられている。
次に、デジタルカメラ1の制御系について図3を用いて説明する。図3は、本発明に係るデジタルカメラ1の制御系のブロック図である。なお、図3では、図1及び図2に示した部材と同じ部材には同一の番号を付与した。
撮像部2内のマクロズームレンズ201は、開口量が固定された絞り部材(固定絞り)が設けられ、被写体光像を結像する。CCDエリアセンサ202(以下CCD202という。)は、R(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色透過フィルターがピクセル単位(画素単位)で市松模様状に配置されたカラーエリア撮像センサで、マクロズームレンズ201により結像された被写体光像をR(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色成分の画像信号(各画素単位で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換するものである。すなわち、CCD202は、本発明に係る撮像装置の撮像手段として機能する。
撮像部2内のマクロズームレンズ201は、開口量が固定された絞り部材(固定絞り)が設けられ、被写体光像を結像する。CCDエリアセンサ202(以下CCD202という。)は、R(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色透過フィルターがピクセル単位(画素単位)で市松模様状に配置されたカラーエリア撮像センサで、マクロズームレンズ201により結像された被写体光像をR(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色成分の画像信号(各画素単位で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換するものである。すなわち、CCD202は、本発明に係る撮像装置の撮像手段として機能する。
撮像部2では、撮影待機状態で露出制御(CCD202の露光量調節)が行えるが、撮影待機状態では絞りドライバ215により絞りが開放固定絞りに設定されるので、CCD202の電荷蓄積時間の調節により露出制御が行われる。すなわち、撮影待機状態における露出制御は、シャッタスピードに相当するCCD202の電荷蓄積時間の調節により行われるものである。
電荷蓄積時間の調節は以下のように行われる。先ず、CCD202により測光された光量データより選択された測光エリアに基づいてカメラ本体部3に設けられたカメラ制御CPU313で露出制御データが算出される。そして、算出された露出制御データと予め設定されているプログラム線図のデータに基づき、露光時間データが算出されタイミングジェネレータ213に送られる。これらのデータに基づいてタイミングジェネレータ213よりCCD202に適正な露光時間となる電荷蓄積時間の情報がフィードバックされて電荷蓄積時間の調節が行われる。
なお、被写体輝度が低輝度の時、適切なシャッタスピードの設定ができず適正な露光制御を行うことができない場合があるが、この様な場合、シャッタスピードの調整とともにAGC回路205のゲイン調整を行うことで適正な露出制御を実現させることができる。すなわち、低輝度時の場合、アナログ信号処理IC(回路)203内のAGC回路205のゲイン調整をシャッタスピード調整と組み合わせることで、双方の調整による相乗的な効果が得られて画像信号のレベル調整が可能になり、適正な露出制御が実現される。
また、撮影時における露出制御は、前述したカメラ制御CPU313で算出された露出制御データと予め設定されたプログラム線図に基づく情報により、絞りドライバ215とタイミングジェネレータ213によりCCD202への適正な露光量が制御される。
タイミングジェネレータ213は、後述するカメラ本体部3の基準クロック発生部310から送信される基準クロックに基づいてCCD202の駆動制御信号を生成するものである。タイミングジェネレータ213で生成される駆動制御信号には、例えば、CCD202における露出開始及び終了タイミングを制御する積分開始/終了のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)等のクロック信号が挙げられ、これらのクロック信号がCCD202に供給されるとCCD202では各クロック信号に対応した駆動制御が行われる。
また、タイミングジェネレータ213は、基準クロック発生部310から供給された基準クロックに基づいて、後述するアナログ信号処理IC203内のCDS回路204で使用されるサンプリング信号やOBクランプ信号を生成し、これらの信号をCDS回路204に供給するものである。
さらに、タイミングジェネレータ213は、アナログ信号処理IC203内のスイッチ回路207で使用される、図6に示すダミービットサンプリング信号62や、ブランキングサンプリング信号61を生成するとともに、これらの信号をスイッチ回路207に供給するものである。
この様に、タイミングジェネレータ213は、本発明に係る撮像装置における補正信号生成手段として機能するものである。
アナログ信号処理IC(回路)203は、CCD202で電荷蓄積を完了して(デジタルカメラ1の露出制御を完了して)光電変換により形成された画像信号に、以下のような所定の処理を行う。すなわち、図3に示す様に、アナログ信号処理IC203は、CDS回路204、AGC回路205、A/D変換器206等より構成され、これらの各構成部を介して取り込まれた画像信号に所定の処理を行う。ここで、アナログ信号処理IC203で取り込まれた画像信号への処理について説明する。
CDS(相関二重サンプリング)回路204は、CCD202から読み出された画像信号を読み出した時に発生するノイズを低減させたり、また、画像信号中の暗ノイズを補正して、画像信号の補正を行うものである。なお、暗ノイズの補正は、黒レベル基準電圧設定部212で生成された黒レベル基準電圧下でのOBクランプ動作により行われる。すなわち、CDS(相関二重サンプリング)回路204は、本発明に係る撮像装置における画像信号補正手段として機能するものである。
AGC回路205は、CDS回路204で処理された画像信号に対し、前述した撮影感度切換スイッチ10により選択された撮影感度に基づいてゲイン調整を行い、撮影感度を制御するものである。
A/D変換器206は、AGC回路205から入力された画像信号をデジタル信号に変換するもので、具体的には、入力された画像信号を画素信号単位に12ビットのデジタル信号に変換する。デジタル信号への変換は、基準クロック発生部310から入力されるA/D変換用クロックに基づいて行われる。
スイッチ回路207は、A/D変換器206でデジタル変換された画像信号中より、暗ノイズ成分で構成されるOB領域の画像信号やダミービット信号、あるいはブランキング信号を抽出するもので、図6の(d)ないし(f)に示した様な水平OBクランプ信号60、ダミービットサンプリング信号62、ブランキングサンプリング信号61として抽出する。
OBメモリ208は、スイッチ回路207で抽出されたOB領域の画像信号を一時記憶する。また、ダミービット/ブランキングメモリ209は、スイッチ回路207で抽出されたダミービット信号、あるいはブランキング信号を一時記憶する。
信号選択器210は、スイッチ回路207で抽出されたOB信号、ダミービット信号、ブランキング信号が、スミアやブルーミングの影響で異常信号となっていないかを検出するとともに、その検出結果に基づいて、異常のない適正な信号を判定し、その信号を後述する黒レベル基準電圧設定部212に送出するものである。なお、黒レベル基準電圧設定部212は、後述するCDS回路204で暗ノイズ補正を行う時に使用される黒レベル基準電圧を設定するものである。
具体的には、信号選択器210は、OBメモリ208に記録されたOB信号を読み出し、このOB信号と予め設定しておいた基準値となるOB信号とを比較することにより、異常信号になっていないかどうかを検出する。そして、OBメモリ208に記録されたOB信号より基準値を超える異常信号を検出しなければ、得られたOB信号をそのまま黒レベル基準電圧設定部212に送出する。
一方、OB信号が基準値を超える異常信号であると検出した場合は、信号選択器210はダミービット/ブランキングメモリ209に記録されているダミービット信号、あるいはブランキング信号を読み出して、これらの信号が異常信号になっていないかを判定する。判定方法は、OB信号の時と同様、ダミービット/ブランキングメモリ209に記録されているダミービット信号あるいはブランキング信号と予め設定しておいた基準値となるこれらの信号とを比較する。
得られたダミービット信号、あるいは、ブランキング信号が基準値を超える異常信号を検出しない時はこれらの信号が適正なものと判定して、黒レベル基準電圧設定部212に送出する。一方、得られたダミービット信号、あるいは、ブランキング信号より基準値を超える異常信号を検出した時は、信号選択器210は予め設定されている基準値となる信号を黒レベル基準電圧設定部212に送出する。このように、信号選択器210は、スイッチ回路207で得られたOB信号、あるいは、ダミービット信号やブランキング信号から、スミアやブルーミングの影響による異常信号を順次検知し、その検知結果に基づいて、黒レベル基準電圧設定部212には異常信号のない信号を送出するように選択する。
すなわち、信号選択器210は、スイッチ回路207で得られた全ての信号に異常信号を検出した場合には、予め設定しておいた基準値となる信号を選択し、これを黒レベル基準電圧設定部212に送出する。そして、黒レベル基準電圧設定部212にスミアやブルーミングの影響を排除した適正な信号を常時供給している。このように、信号選択器210は、本発明に係る撮像装置における信号選択手段に該当する。
黒レベル基準電圧設定部212は、前述したCDS回路204での暗ノイズ補正を行う際に使用される黒レベル基準電圧を生成するもので、本発明に係る撮像装置における黒レベル基準電圧設定手段として作動する。黒レベル基準電圧設定部212で生成される黒レベル基準電圧は、前述した信号選択器210で比較選択された画像信号に基づいて生成されたものである。
ここで、CCD202から読み出された画像信号にスミアやブルーミングによるノイズが重畳されている場合の暗ノイズ補正を行う方法を図4の信号選択器210の動作を示す模式図と図5のフローチャートを用いて説明する。図4の(a)はCCD50の画素構成を、(b)は水平CCD駆動信号を、(c)ないし(e)は下記状況におけるCDS回路204での出力信号波形を示す。
すなわち、図4(c)に示すCDS回路204の出力信号波形71は、スミアやブルーミングが発生していないときのものである。また、図4(d)に示す出力信号波形72は、図4(a)に示す様にCCD50の右側OB領域53付近に非常に高い輝度を有する領域LR1が存在する被写体を撮影し、スミアやブルーミングによるノイズが発生したケースである。さらに、図4(e)に示すCDS回路204の出力信号波形73は、CCD50の撮像画面下部の水平シフトレジスタ55付近に非常に高い輝度を有する領域LR2が存在する被写体を撮影してスミアやブルーミングによるノイズが発生したケースである。また、図5は、スミアやブルーミングによるノイズが重畳している状態で暗ノイズ補正を行う時のフローを示す図である。
最初に、デジタルカメラ1を記録モードに設定して撮影待機状態にする。撮影待機状態にすると、デジタルカメラ1のLCD表示部6に撮影待機画像が表示される(ステップS1)。次に、ステップS1で表示された撮影待機画像をA/D変換器206でデジタル化処理した後(ステップS2)、スイッチ回路207により、A/D変換器206でデジタル化処理した画像信号よりOB信号やダミービット信号、あるいはブランキング信号(図示せず)を、各々水平OBクランプ信号60、ダミービットサンプリング信号62、ブランキングサンプリング信号61を用いて抽出する(ステップS3)。
そして、スイッチ回路207で抽出された各々の信号を、OBメモリ208やダミービット/ブランキングメモリ209に一時記録する(ステップS4、S5)。
次に、信号選択器210は、ステップS4でOBメモリ208に一時記録したOB信号を読み出し(ステップS6)、このOB信号レベルと予め設定しておいた基準値レベルとを比較して(ステップS7)、OB信号レベルが基準値レベルを上回っているか否かを判定する(ステップS8)。OB信号レベルが、図4(c)に示す様に、基準値未満であれば(ステップS8;Yes)、信号選択器210はOB信号にスミアやブルーミングによる異常信号が発生していないものと判断して、このOB信号を黒レベル基準電圧設定部212に送出する(ステップS9)。
黒レベル基準電圧設定部212は、信号選択器210で選択されたこのOB信号に基づいて黒レベル基準電圧を設定し(ステップS10)、CDS回路204では、設定された黒レベル基準電圧の下でOBクランプを行うことにより暗ノイズ補正を実施する(ステップS11)。すなわち、スミアやブルーミングによる異常信号が発生していない時は、OB信号レベルが、図4(c)に示すように、予め設定しておいた基準値レベルを下回っており、CDS回路204で形成される出力信号は図4(c)の71で示す波形となる。
一方、図4(d)の様にOB信号レベルが基準値レベルを超えている場合(ステップS8;No)、信号選択器210は、OB信号にスミアやブルーミングによる異常信号が含まれていると判断し、このOB信号を黒レベル基準電圧設定部212には送出しないようにする。そして、黒レベル基準電圧設定部212に送出する信号はスイッチ回路207で抽出されたダミービット信号またはブランキング信号を基準レベルと比較することにより決定する。
すなわち、信号選択器210は、ステップS5でダミービット/ブランキングメモリ209に一時記録したダミービット信号またはブランキング信号を読み出し(ステップS12)、このダミービット信号またはブランキング信号と予め設定しておいた基準値レベルとを比較して(ステップS13)、ダミービット信号レベルまたはブランキング信号レベルが基準値レベルよりも低いか否かを判定する(ステップS14)。
ダミービット信号レベル又はブランキング信号レベルが基準値レベルよりも低い場合(ステップS14;Yes)、このダミービット信号またはブランキング信号を黒レベル基準電圧設定部212に送出する(ステップS15)。そして、黒レベル基準電圧設定部212では、ダミービット信号またはブランキング信号に基づいて黒レベル基準電圧の設定が行われ(ステップS10)、CDS回路204ではこの黒レベル基準電圧の下でのOBクランプにより暗ノイズ補正が行われる(ステップS11)。
この様に、OB信号にスミアやブルーミングによる異常信号が含まれていると信号選択器210によって判断された場合、ダミービット信号またはブランキング信号に基づく黒レベル基準電圧設定が行われる。そして、この時にCDS回路204で形成される出力信号波形は、図4(d)の72に示すように、OB信号レベルが異常信号を重畳して基準値レベルを超えているが、ダミービット信号レベルまたはブランキング信号レベルが基準値レベルよりも低いので、得られた信号に基づいて暗ノイズ補正を行うことが可能である。
また、ダミービット信号レベルまたはブランキング信号レベルが基準値レベルを超えている場合(ステップS14;No)、信号選択器210は、ダミービット信号またはブランキング信号がスミアやブルーミングによる異常信号を含んでいるものと判断して、このダミービット信号またはブランキング信号を黒レベル基準電圧設定部212に送出せずに予め設定された基準値の信号を黒レベル基準電圧設定部212に送出する(ステップS16)。そして、黒レベル基準電圧設定部212では基準値信号に基づいて黒レベル基準電圧設定が行われ(ステップS10)、CDS回路204ではこの黒レベル基準電圧の下で暗ノイズ補正を行う(ステップS11)。
なお、このときCDS回路204で形成される出力信号波形は、図4(e)の73に示すように、OB信号レベルとダミービット信号レベルまたはブランキング信号レベルのいずれも異常信号を重畳して基準値レベルを超えたものとなっている。そして、本発明ではこの様なケースでは予め設定しておいた基準信号を用いて黒レベル基準電圧を設定することにより、スミアやブルーミングによる異常信号の影響を受けずに黒レベル基準信号の設定を行うことが可能である。
この様に、本発明では、CCD202を構成する遮光領域の画像信号や水平シフトレジスタにスミアやブルーミングが重畳されていても、信号選択器210が、スミアやブルーミングの影響を受けていない信号を選択し、選択した信号を黒レベル基準電圧設定部212へ送出する。その結果、CDS回路204は、常にスミアやブルーミングの影響を排除した状態で設定された黒レベル基準電圧に基づいて暗ノイズ補正が行われるので、安定した黒色レベルを得ることが可能である。
再び、図3のブロック図を用いて本発明に係る撮像装置を説明する。CCD202で読み出された画像信号は、アナログ信号処理IC203で所定の処理が施されて、デジタル画像信号に変換される。デジタル画像信号は、画像処理CPU301に取り込まれて所定の処理が行われる。
画像処理CPU301は、マイクロコンピュータからなり、前述した撮像部2及びカメラ本体部3を構成する各部材の作動を制御することにより、デジタルカメラ1の撮影動作を統括的に制御するものである。以下、画像処理CPU301で行われるデジタル画像信号への処理について説明する。
最初に、画像処理CPU301に取り込まれた画像信号は、CCD202から出力される画像信号の読出しに同期して画像メモリ315に書き込まれる。したがって、画像処理CPU301で行われる処理に使用されるデジタル画像信号は、画像メモリ315に記録されたものを画像メモリ315から取り出し、各ブロックでの処理に供されるものである。
図3に示す様に、画像処理CPU301は画素補間部302よりマトリクス演算部306にかけての一連のデジタル画像信号に所定の処理を行う部位を有する。
画素補間部302は、画像メモリ315に記録された画像データをR、G、Bの各画素フィルタパターンでマスキングし、その後で平均補間(画素補間ともいう)を行うものである。このうち、高帯域にまで画素を有するGの画素フィルタパターンは、周辺4画素の中間2値の平均値に置換して平均補間を行うメディアン(中間値)フィルタであり、RとBの画素フィルタパターンは周辺9画素から同色に対して平均補間を行うものである。
解像度変換部303は、画素補間部302で画素補間を行った画像信号に対して、水平方向及び垂直方向に縮小処理や間引き処理を行い、デジタルカメラ1の撮像部2で設定された記録画像画素数に対応可能な解像度に変換するものである。同時にモニタ表示用の画像信号に対しても水平画素の間引き処理を行い、LCD表示部6やEVF7に表示可能な低解像度の画像信号に変換することも可能である。
ホワイトバランス制御部(WB制御部)304は、解像度変換部303で解像度変換処理を行ったR、G、B各色成分の画像信号に対してレベル変換を行うもので、このレベル変換処理をホワイトバランス処理という。ホワイトバランス処理は、例えば、撮影待機時に画像メモリ315より読み出された画像データの輝度や彩度のデータ等より、本来白と思われる部分を推測して、その部分のR、G、Bの各平均強度や、G/R比、G/B比を求め、R、Bの補正ゲインとして補正制御を行うものである。
ガンマ補正部305は、画像信号のγ特性を補正して画像信号を出力機器の特性に適したものに変換するもので、具体的な処理方法としては、例えば、非線形変換処理を行い、8ビットの画像信号に変換するなどの方法が挙げられる。
マトリックス演算部306は、ガンマ補正処理した画像信号R、G、Bを輝度信号(Y信号)と色差信号(Cr(R−Y)信号、Cb(B−Y)信号)に変換するものである。
そして、これらの部位で所定の処理を施されたデジタル画像信号は再度、画像メモリ315に格納される。
また、画像処理CPU301は、本発明に係るデジタルカメラ1で行われる露光制御や焦点制御に使用される信号をカメラCPU313に供給するAE制御部(自動露光制御部)308やAF制御部(自動焦点制御部)309を有する。
AE制御部308は、画像メモリ315に書き込まれたデータより、予め設定されてある撮像面上の測光エリアに関する画像データを読み出し、このデータをカメラCPU313に出力するものである。カメラCPU313は、上述したように、AE制御部308で読み出された測光エリアの画像データに基づいて、タイミングジェネレータ213、AGC回路205、絞りドライバ215の作動を制御し、デジタルカメラ1における露出制御を行う。
AF制御部(自動焦点制御部)309は、画像メモリ315に書き込まれたデータより、予め設定されてある撮像面上の測距エリアに関する画像データを読み出し、このデータをカメラCPU313へ出力するものである。カメラCPU313は、AF制御部309で読み出された測距エリアに関する(画像)データに基づいて測距演算を行い、その結果に基づいてフォーカスモタードライバ214の作動を制御し、デジタルカメラ1におけるAF制御を行う。
画像処理CPU301内の基準クロック発生部310は、デジタルカメラ1の駆動制御に使用される基準クロックを生成し、これを各回路に供給する。基準クロック発生部310で生成される基準クロックは、例えば、タイミングジェネレータ213に使用されるものやA/D変換器206で使用されるA/D変換用クロックなどが挙げられる。
また、画像処理CPU301は、撮影画像の圧縮を行う画像圧縮部307を有しており、画像圧縮部307では撮影画像にJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)方式などの画像圧縮処理を施して、所定の圧縮率に圧縮した画像データを生成する。そして、この圧縮画像データはメモリカードドライバ312を介してメモリカード13に記録される。
この様に、デジタルカメラ1では、画像処理CPU301において撮像部2より取り込まれた画像信号に上述したような信号処理を行い、これらの処理を行った画像信号を画像メモリ315に記録する。
本発明に係るデジタルカメラ1では、撮影モード切換スイッチ11で設定されたモードに基づいて撮像部2で取り込まれた画像信号を以下の様に記録したり、LCD表示部6やEVF7へ表示する様にしている。
撮影待機状態(撮影モード切換スイッチ11で記録モード(REC)に設定した状態)では、撮像部2より例えば1/30秒毎などの所定間隔で画像信号がカメラ本体部3に取り込まれる。取り込まれた画像信号は、画像処理CPU301中の画素補間部302からマトリクス演算部306において所定の信号処理が施された後デジタル画像信号として画像メモリ315に記録される。そして、画像メモリ315に記録した画像信号を読み出し、読み出した画像信号をビデオエンコーダ311で、NTSC/PALにエンコードし、これをフィールド画像としてLCD表示部6やEVF7に画像表示される。
また、画像記録時は、前述した様に、設定された記録解像度の画像とするために画像圧縮部307で圧縮処理を行った後、得られた圧縮画像をメモリカードドライバー312を介してメモリカード13に記録する。
一方、再生モード(撮影モード切換スイッチ11で再生モード(PLAY)に設定した状態)では、メモリカード13より読み出された画像信号に画像処理CPU301で所定の信号処理を施した後、ビデオエンコーダ311を介してLCD表示部6やEVF7に表示する。
なお、図3中のスイッチ群314は、図1及び図2のシャッタボタン5、EVF切換スイッチ8、再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9、撮影感度切換スイッチ10、撮影モード切換スイッチ11、に対応するスイッチである。
以上の様に、本発明に係る撮像装置では、CCD撮像面上に強い光が入射してスミアやブルーミングが発生する様な状況で、スミアやブルーミングによる影響がOB領域のみならず、水平シフトレジスタ等にまで及んだ場合にも迅速かつ確実にスミアやブルーミングの影響を排除できるので、OBクランプ動作による暗ノイズの補正を安定して行うことが可能である。
とりわけ、本発明は、SXGAや500万画素クラスの高い画素密度を有する撮像素子を用いた撮像装置でのスミアやブルーミングの影響を部品点数を増やすことなく迅速かつ確実に解消させるものであり、より高度な解像力や精細性が要求される撮像装置に対し、画像品質の向上と安定した操作性を提供する画期的な技術である。
1 デジタルカメラ
2 撮像部
201 マクロズームレンズ
202 CCDエリアセンサ
203 アナログ信号処理IC
204 CDS回路
205 AGC回路
206 A/D変換器
207 スイッチ回路
208 OBメモリ
209 ダミービット/ブランキングメモリ
210 信号選択器
211 D/A変換器
212 黒レベル基準電圧設定部
213 タイミングジェネレータ
214 フォーカスモータードライバ
215 絞りドライバ
3 カメラ本体部
301 画像処理CPU
302 画素補間部
303 解像度変換部
304 ホワイトバランス制御部
305 ガンマ補正部
306 マトリックス演算部
307 画像圧縮部
308 AE制御部
309 AF制御部
310 基準クロック発生部
311 ビデオエンコーダ
312 メモリカードドライバ
313 カメラ制御CPU
314 スイッチ群
315 画像メモリ
4 フラッシュ
5 シャッタボタン
6 LCD表示部
7 EVF
8 EVF切切換スイッチ
9 再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ
10 撮影感度切換スイッチ
11 撮影モード切換スイッチ
12 外部接続端子
13 メモリカード
50 CCD
51 フォトダイオード
52 受光領域
53 遮光領域
54 垂直シフトレジスタ(垂直CCD)
55 水平シフトレジスタ(水平CCD)
56 ダミービット
57 出力部
58 水平CCD駆動信号(水平転送パルス)
59 CDS出力信号
60 水平OBクランプ信号
61 ブランキングサンプリング信号
62 ダミービットサンプリング信号
71、72、73 出力信号波形
LR1、LR2 高輝度領域
2 撮像部
201 マクロズームレンズ
202 CCDエリアセンサ
203 アナログ信号処理IC
204 CDS回路
205 AGC回路
206 A/D変換器
207 スイッチ回路
208 OBメモリ
209 ダミービット/ブランキングメモリ
210 信号選択器
211 D/A変換器
212 黒レベル基準電圧設定部
213 タイミングジェネレータ
214 フォーカスモータードライバ
215 絞りドライバ
3 カメラ本体部
301 画像処理CPU
302 画素補間部
303 解像度変換部
304 ホワイトバランス制御部
305 ガンマ補正部
306 マトリックス演算部
307 画像圧縮部
308 AE制御部
309 AF制御部
310 基準クロック発生部
311 ビデオエンコーダ
312 メモリカードドライバ
313 カメラ制御CPU
314 スイッチ群
315 画像メモリ
4 フラッシュ
5 シャッタボタン
6 LCD表示部
7 EVF
8 EVF切切換スイッチ
9 再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ
10 撮影感度切換スイッチ
11 撮影モード切換スイッチ
12 外部接続端子
13 メモリカード
50 CCD
51 フォトダイオード
52 受光領域
53 遮光領域
54 垂直シフトレジスタ(垂直CCD)
55 水平シフトレジスタ(水平CCD)
56 ダミービット
57 出力部
58 水平CCD駆動信号(水平転送パルス)
59 CDS出力信号
60 水平OBクランプ信号
61 ブランキングサンプリング信号
62 ダミービットサンプリング信号
71、72、73 出力信号波形
LR1、LR2 高輝度領域
Claims (4)
- 被写体光像を光電変換して得られる画像信号を生成する受光領域と、光学的に遮光された遮光領域と、を有する撮像手段と、
前記撮像手段で生成された画像信号を抽出する画像信号抽出手段と、
前記画像信号抽出手段で抽出された画像信号と予め設定しておいた基準信号とを比較し、その比較結果に基づいて黒レベル基準電圧設定に使用される画像信号を選択する信号選択手段と、
前記信号選択手段により選択された画像信号を用いて黒レベル基準電圧を設定する黒レベル基準電圧設定手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記信号選択手段は、
前記予め設定しておいた基準信号と、前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号とを比較し、
前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号レベルが、前記基準信号のレベル以下であると判定した時に、
前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号を前記黒レベル基準電圧設定手段に送出するように、選択するものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号はOB信号、ダミービット信号あるいはブランキング信号であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
- 前記撮像手段で生成された画像信号に補正を行う補正信号を生成する補正信号生成手段と、
前記補正信号生成手段により生成された補正信号を用いて、前記遮光領域で生成された画像信号を補正する画像信号補正手段と、を有し、
前記画像信号補正手段は、前記黒レベル基準電圧設定手段で設定された黒レベル基準電圧の下で、前記遮光領域で生成された画像信号の補正を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
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---|---|---|---|
JP2004345748A JP2006157535A (ja) | 2004-11-30 | 2004-11-30 | 撮像装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008028486A (ja) * | 2006-07-19 | 2008-02-07 | Casio Comput Co Ltd | 撮像装置、及びそのクランプ方法 |
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-
2004
- 2004-11-30 JP JP2004345748A patent/JP2006157535A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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