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JP2006131064A - ステアリング装置 - Google Patents

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JP2006131064A JP2004321762A JP2004321762A JP2006131064A JP 2006131064 A JP2006131064 A JP 2006131064A JP 2004321762 A JP2004321762 A JP 2004321762A JP 2004321762 A JP2004321762 A JP 2004321762A JP 2006131064 A JP2006131064 A JP 2006131064A
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torque
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Akihiro Nabeshima
聡宏 鍋島
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】応答性よくステアリング制御を行うことにより、制御精度の向上を図る。
【解決手段】検出部18は、前輪5と後輪5とのそれぞれを検出対象として、車輪5に作用する横力Fyを直接的に検出する。アクチュエータ11は、ドライバーによって操作されるハンドル6の操作量を車輪へ伝達する操舵系に設けられており、操舵系にアシストトルクを加える。処理部12aは、前輪5に作用する横力Ff_yと、後輪5に作用する横力Fr_yとに基づいて、操舵系に加えるアシストトルクを補正する。制御部12bは、補正されたアシストトルクに基づいて、アクチュエータ11を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
従来より、ドライバーのハンドル操作をアシストするパワーステアリング装置や、ハンドルから操舵輪へと至る操舵系が機械的に分離したステアバイワイヤ機構を採用したステアリング装置が知られている。例えば、特許文献1には、車両に生じているヨーレートに応じてアシスト量を調整するパワーステアリング装置が開示されている。また、同特許文献には、車両に生じているヨーレートに応じてアシスト量(操舵反力量)を調整するステアバイワイヤ機構のステアリング装置も開示されている。
特開2003−252229号公報
ドライバーによってハンドル操作が行われた場合には、操舵輪(通常は前輪)にスリップ角が生じ、これにより、操舵輪に横力が発生する。この横力によって車両にモーメントが働き車両の向きが変わると、非操舵輪(通常は後輪)にスリップ角が生じ、これにより、非操舵輪に横力が発生する。このような一連の旋回プロセスにおいて、旋回に伴う車両の挙動変化は、ドライバーのハンドル操作よりもタイミング的に遅延して現れる。そのため、車両の挙動からヨーレートを検出する従来のセンシング手法では、制御の応答性が悪いという不都合が生じる。
そこで、本発明の目的は、応答性よくステアリング制御を行うことにより、制御精度の向上を図ることである。
かかる課題を解決するために、本発明は、ステアリング装置を提供する。このステアリング装置は、前輪と後輪とのそれぞれを検出対象として、車輪に作用する横力を直接的に検出する検出部と、ドライバーによって操作されるハンドルの操作量を車輪へ伝達する操舵系に設けられており、操舵系にアシストトルクを加えるアクチュエータと、前輪に作用する横力と後輪に作用する横力とに基づいて、操舵系に加えるアシストトルクを補正する処理部と、補正されたアシストトルクに基づいて、アクチュエータを制御する制御部とを有する。
ここで、本発明において、ドライバーのハンドル操作により操舵系に加えられるステアリングトルクを検出するトルクセンサと、車速を検出する車速センサとをさらに有し、処理部は、検出された車速と特定されたステアリングトルクとに基づいて、補正対象としてのアシストトルクの初期値を設定することが好ましい。
また、本発明において、処理部は、前輪に作用する横力と、後輪に作用する横力とを比較することにより、車両に発生するヨーレートの変化を推定し、推定されたヨーレートの変化に応じてアシストトルクの初期値を補正することが好ましい。
さらに、本発明において、処理部は、推定されたヨーレートの変化に基づいて、ステア特性をオーバーステアと判断した場合には、アシストトルクが初期値よりも小さくなるように初期値を補正し、推定されたヨーレートの変化に基づいて、ステア特性をアンダーステアと判断した場合には、アシストトルクが初期値よりも大きくなるように初期値を補正することが好ましい。
本発明によれば、操舵系に設けられたアクチュエータにより、この操舵系にアシストトルクが加えられており、このアシストトルクは、前輪と後輪とに作用する横力に基づいて補正される。車輪に作用する横力を直接的に検出しているため、応答性よくステアリング制御を行うことできる。また、直接的な検出により、横力を精度よく特定することができるため、制御精度の向上を図ることができる。また、本発明によれば、コーナリング時のヨーレートの変化を抑制するようにアシストトルクを補正することにより、ドライバーに素早い修正操舵を促すことが可能となり、操安性の向上を図ることができる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかるステアリング装置が適用された車両の説明図である。この車両は、前後四輪で駆動する四輪駆動車である。エンジン1のクランクシャフト(図示せず)からの動力は、自動変速機2、センタディファレンシャル装置3を介して、前輪側および後輪側の駆動軸(車軸)4へとそれぞれ伝達される。車軸4に動力が伝達されると、車輪5に回転トルクが加えられ、これにより、車輪5に駆動力が与えられる。
ドライバーによってハンドル6が操作された場合、操舵輪である前輪5の操舵角は、ステアリング装置10によってコントロールされる。本実施形態のステアリング装置10は、アクチュエータからの動力によってドライバーの操舵をアシストする電動パワーステアリング装置である。このステアリング装置10は、ハンドル6の操作量を前輪5へ伝達する操舵系と、アクチュエータとしての電動モータ11と、制御ユニット12とを主体に構成される。
操舵系は、ハンドル6と車輪5との間を機械的に連結しており、ステアリングシャフト13と、ピニオンシャフト14と、ラック15と、タイロッド16とを主体に構成されている。ステアリングシャフト13の上端には、ハンドル6が取付けられており、その下端には、ピニオンシャフト14が取付けられている。このピニオンシャフト14の下端、つまりピニオンには、車幅方向に設けられたラック15が噛合している。このラックアンドピニオン機構により、ステアリングシャフト13の回転運動は、ラック15の直進運動(並進運動)へと変換される。ラック15の両端には、タイロッド16を介して前輪5に設けられたナックルアーム(図示せず)が接続されており、ラック15が水平方向に移動(並進運動)することにより左右前輪5に操舵角が与えられる。
ピニオンシャフト14の上部には、減速機を構成するリングギヤ17がその軸上に取付けられており、このリングギヤ17には、電動モータ11の駆動軸が連結されている。電動モータ11からの動力は、リングギヤ17を介してピニオンシャフト14に加えられる。そのため、操舵系にはドライバーによるステアリングトルクに加え、電動モータ11によるアシストトルクが加えられる。
図2は、制御ユニット12を含むステアリング装置10のブロック構成図である。制御ユニット12としては、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。制御ユニット12は、電動モータ11の出力制御を行い、アシストトルクを制御する。この制御ユニット12には、電動モータ11の出力制御を行うために、検出部18を含む各種のセンサから検出信号が入力されている。
図3は、車輪5に作用する作用力の説明図である。検出部18は、車輪5に作用する作用力を検出する。説明の便宜上、図2には、検出部18に相当するブロックを一つのみ示しているが、実際には、個々の車輪5に対応して検出部18が設けられている。検出部18が検出し得る作用力としては、前後力Fx、横力Fyおよび上下力Fzが挙げられる。前後力Fxは、車輪5の接地面に発生する摩擦力のうち車輪中心面に平行な方向(x軸)に発生する分力であり、横力Fyは、車輪中心面に直角な方向(y軸)に発生する分力である。一方、上下力Fzは、鉛直方向(z軸)に作用する力、いわゆる、垂直荷重である。本実施形態では、これらの作用力のうち、横力Fyが重要である。個々の検出部18は、ひずみゲージと、このひずみゲージから出力される電気信号を処理し、作用力に応じた検出信号を生成する信号処理回路とを主体に構成されている。車軸4に生じる応力は作用力に比例するという知得に基づき、ひずみゲージを車軸4に埋設することにより、作用力が直接的に検出される。なお、検出部18の具体的な構成については、例えば、特開平04−331336号公報および特開平10−318862号公報に開示されているので、必要ならば参照されたい。
トルクセンサ19は、ドライバーのハンドル操作によって操舵系に加えられるステアリングトルクTsを検出する。ステアリングシャフト13の中間部には、ハンドル6に加えられる回転力に応じてねじれを生じるトーションバー20が設けられている。このトルクセンサ19は、トーションバー20のねじれ量とねじれ方向とからステアリングトルクTsを検出する。また、車速センサ21(図1には図示せず)は、車輪5の回転速度に基づいて車両の速度、いわゆる車速vを検出するセンサである。
制御ユニット12であるマイクロコンピュータを機能的に捉えた場合、この制御ユニット12は、処理部12aと、制御部12bとを有する。処理部12aは、ステアリングトルクTsと車速vとに基づいて、操舵系に加えるアシストトルクの初期値Taiを設定する。また、処理部12aは、車輪5に作用する横力Fyに基づいて、設定された初期値Taiを補正する。制御部12bは、処理部12aによって補正されたアシストトルク(補正値Taa)が操舵系に付与されるように電動モータ11の出力制御を行う。
図4は、本実施形態にかかるステアリング装置10の制御ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンは、所定の間隔毎に呼び出され、制御ユニット12によって実行される。なお、本明細書では、便宜上、旋回方向に作用するヨーレートを正として扱うとともに、旋回方向に作用する横力Fyを正として扱う。すなわち、左旋回時には、反時計回り(左回り)のヨーレートが正となり、左方向へ作用する横力Fyが正となる。一方、右旋回時には、左旋回時とは逆に、時計回り(右回り)のヨーレートが正となり、右方向へ作用する横力Fyが正となる。また、アシストトルクについては、ドライバーの操舵方向へと力を付与するトルクを正として扱う。
まず、ステップ1において、各種の検出値が読み込まれる。このステップ1において読み込まれる検出値としては、各車輪5に作用する横力Fyと、ステアリングトルクTsと、車速vとが挙げられる。そして、ステップ2において、前輪横力Ff_yと後輪横力Fr_yとが算出される。前輪横力Ff_yは、前輪5に作用している横力Fyを示す値であり、左右前輪5の横力Fyに基づいて算出される。一方、後輪横力Fr_yは、後輪5に作用している横力Fyを示す値であり、左右後輪5の横力Fyに基づいて算出される。これらの横力Ff_y,Fr_yとしては、左右輪5の横力Fyの平均値、左右輪5の横力Fyの総和、または、左右輪5のうちの一方の車輪5の横力Fyなどをその値として用いることができる。
ステップ2に続くステップ3において、アシストトルクの初期値Taiが設定される。この初期値Taiは、ステアリングフィールの向上といった観点から、ステアリングトルクTsと車速vとを考慮して決定される。第1に、初期値Taiは、ステアリングトルクTsと比例的な関係を有している。すなわち、この初期値Taiは、ステアリングトルクTsが大きい程その値Taiが大きくなり、ステアリングトルクTsが小さい程その値Taiが小さくなる。第2に、初期値Taiは、車速vと反比例的な関係を有している。すなわち、初期値Taiは、車速vが大きい程その値Taiが小さくなり、車速vが小さい程その値Taiが大きくなる。このような車速感応式の設定手法では、高速走行時にはハンドル6が重くなる傾向となり、操舵の安定感の向上を図ることができ、また、低速走行時にはハンドル6が軽くなる傾向となり、操作性能の向上を図ることができる。アシストトルク(初期値)Taiと車速vとステアリングトルクTsとの対応関係は、実験やシミュレーションを通じてマップとして予め作成されており、制御ユニット12のROMの所定アドレスに格納されている。
ステップ4において、車両に発生するヨーレートの変化、すなわち、ヨー角加速度γ'が推定される。車両のステア特性がオーバーステアまたはアンダーステアとなっているケースでは、前輪横力Ff_yと後輪横力Fr_yとの間にアンバランスが生じ、それ故に、ヨー角加速度γ'が生じる(γ'≠0)。そこで、このステップ4では、前輪横力Ff_yから後輪横力Fr_yを減算した値に基づいて、ヨー角加速度γ'が推定される。このヨー角加速度γ'は、前輪横力Ff_yと後輪横力Fr_yとのアンバランスの程度が大きい程その値(絶対値)が大きくなり、前輪横力Ff_yと後輪横力Fr_yとのアンバランスの程度が小さい程その値(絶対値)が小さくなる。
ステップ5において、ヨー角加速度γ'が「0」であるか否かが判断される。このステップ5において否定判定された場合、すなわち、ヨー角加速度γ'が「0」でない場合には、ステップ6に進む。一方、ステップ5において肯定判定された場合、すなわち、ヨー角加速度γ'が「0」である場合には、ステップ6をスキップして後述するステップ7に進む。
ステップ6では、補正処理が行われる。この補正処理では、推定されたヨー角加速度γ'に基づいて、設定されたアシストトルクの初期値Taiが補正される。具体的には、ヨー角加速度γ'が正の場合(前輪横力Ff_y>後輪横力Fr_y)、すなわち、ステア特性をオーバーステアと判断した場合には、初期値Taiから所定の補正量ΔTを減算した値がアシストトルクの補正値Taaとして算出される(Taa=Tai−ΔT)。一方、ヨー角加速度γ'が負の場合(前輪横力Ff_y<後輪横力Fr_y)、すなわち、ステア特性をアンダーステアと判断した場合には、初期値Taiから所定の補正量ΔTを加算した値がアシストトルクの補正値Taaとして算出される(Ta=Tai+ΔT)。この補正量ΔTは、ヨー角加速度γ'の絶対値の大きさに応じて決定されており、例えば、ヨー角加速度γ'(絶対値)と比例関係を有している。すなわち、補正量ΔTは、ヨー角加速度γ'が大きい程その値ΔTが大きくなり、ヨー角加速度γ'が小さい程その値ΔTが小さくなる。このような補正量ΔTとヨー角加速度γ'(絶対値)との関係は、実験やシミュレーションを通じてマップとして予め作成されており、制御ユニット12のROMの所定アドレスに格納されている。そのため、このステップ6では、マップを参照して補正量ΔTが一義的に設定される。なお、必ずしもマップを用いる必要もなく、ヨー角加速度γ'に所定の係数を乗じることにより、補正量ΔTを算出してもよい。
ステップ7では、アシストトルクの補正値Taaに基づいて、電動モータ11の出力制御が行われる。具体的には、補正値Taaに制御ゲインを乗じることにより、目標電流信号が決定される。そして、この目標電流信号に基づいて、電動モータ11に印加する電圧を決定し、この電圧を電動モータ11に印加する。印加された電圧に応じて電動モータ11の電流値が変化すると、電動モータ11による動力により、操舵系にアシストトルク(補正値Taa)が加えられる。なお、ステップ6の処理をスキップした場合には、アシストトルクの初期値Taiは補正されないが、このケースでは、補正量ΔTが「0」であると考え、この初期値Tai自体を補正値Taaと考える。
このように本実施形態によれば、前輪横力Ff_yと後輪横力Fr_yとのアンバランスからヨーレートの変化(ヨー角加速度γ')を推定し、このヨーレートの変化に応じてアシストトルクが補正される。この補正では、車両がオーバーステア傾向にある場合には、初期値Taiよりも小さくなるようにアシストトルクが補正される。これにより、ドライバーにはハンドル6が重くなるような感覚が与えられるので、ハンドル6を戻す方向に操舵をアシストする効果を奏する。一方、車両がアンダーステア傾向にある場合には、初期値Taiよりも大きくなるようにアシストトルクが補正される。これにより、ドライバーにはハンドル6が軽くなるような感覚が与えられるので、ハンドル6を切る方向に操舵をアシストする効果を奏する。これにより、コーナリング時のヨーレートの変化が抑制されるように、ドライバーの操作を補助する効果を奏する。
車両のステア特性と相関を有するヨーレートの変化は、センサ等により検出することも可能である。しかしながら、センサによるヨーレートの検出では、横力Fyが作用することの結果として生じる車体の向きの変化を検出しているため、応答性が悪いという短所がある。これに対し、横力Fyの変化は、車体の向きの変化よりも早く表われるため、横力Fyからヨーレートの変化を特定することにより、応答性よく制御を実現することができる。また、本実施形態では、車輪5に作用する横力Fyを直接的に検出しているため、この値を精度よく特定することができる。これにより、制御精度の向上を図ることができる。
また、従来のパワーステアリング制御には、車両の横加速度が限界値を超えている場合にアシストルクを補正する、すなわち、操舵に対してアシストルクを補正する手法がある(例えば、特開平10−315998号公報)。これに対して、本実施形態は、横力Fyをベースとして制御を行っているため、旋回時における外乱等により横力が変化した場合にもアシストトルクが補正される。これにより、操舵以外を起因とするヨーレート変化にも対応することができるので、制御精度の向上を図ることができる。
また、従来のパワーステアリング制御では、後輪の横方向グリップ力に応じて制御を行う手法がある(例えば、特開平11−48997号公報)。これに対して、本実施形態では、前輪横力Ff_yと後輪横力Fr_yとのバランス変化によるヨー角加速度γ'に応じてアシストトルクが補正される。そのため、アンダーステアなら軽く、オーバーステアなら重くするというように、ドライバーに修正を促すようなアシストトルクを加えることができる。したがって、横力Fyのアンバランスといった観点から制御を行う本実施形態とは異なる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態にかかるステアリング装置が適用された車両の説明図である。本実施形態が第1の実施形態と相違する点は、ステアリング装置10に操舵用の車輪(前輪)5とハンドル6とを連結する操舵系が機械的に分離したステアバイワイヤ機構が採用されている点である。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態で説明した構成要素と同じ要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
ハンドル6が一端に取付けられたステアリングシャフト13の他端には、第1の動力伝達機構22が接続されており、この第1の動力伝達機構22には、アクチュエータとしての第1の電動モータ23の出力軸が接続されている。第1の電動モータ23において発生した動力は、第1の動力伝達機構22およびステアリングシャフト13を介し、負方向のアシストトルク、すなわち、操舵反力としてハンドル6に伝達される。一方、前輪5は、その操舵角が第2の電動モータ24によって設定される。この第2の電動モータ24は、その出力軸が第2の動力伝達機構25に接続されており、第2の電動モータ24における動力は、この第2の動力伝達機構25を介してピニオンシャフト14へと伝達される。第2の電動モータ24において発生した動力によりピニオンシャフト14が回転すると、ラック15が軸線方向に変位し、この変位に応じて、前輪5の操舵角が変化する。
第1および第2の電動モータ23,24は、制御ユニット12によって制御される。制御ユニット12には、これらの電動モータ23,24の出力制御を行うために、第1の実施形態におけるトルクセンサ19に代えて、センサ26〜28からの検出信号が入力されている。ハンドル角センサ26は、ステアリングシャフト13に取付けられており、ハンドル6のハンドル角(例えば、中立位置からの回転角)を検出する。操舵角センサ27は、ピニオンシャフト14に取付けられており、ピニオンシャフト14の回転角(中立位置からの回転角)を検出することにより、前輪5の操舵角を検出する。路面反力センサ28は、ピニオンシャフト14に取付けられており、ピニオンシャフト14に作用するトルク(路面反力トルク)を検出する。
前輪5の操舵角を制御する場合、制御ユニット12は、まず、車速vに基づいて、ステアリングギヤ比を特定する。通常、ステアリングギヤ比は、車速vに応じて可変に設定されており、実験やシミュレーションを通じてステアリングギヤ比と車速vとの対応関係が適切に設定されたマップ等を参照することにより、一義的に特定される。つぎに、特定されたステアリングギヤ比と、検出されたハンドル角とに基づいて、操舵角の目標値である目標操舵角が算出される。そして、検出された現在の操舵角に基づいて、目標操舵角を実現するための第2の電動モータ24の制御量が算出される。算出された制御量に基づいて、第2の電動モータ24の出力制御が行われ、車輪5の操舵角が目標操舵角に調整される。
また、制御ユニット12は、実験やシミュレーションを通じて予め作成された係数テーブルを参照し、車速vに対応したトルク係数を決定する。決定されたトルク係数、検出されたハンドル角、および、検出された路面反力トルクに基づいて、アシストトルクの初期値Taiが算出される。そして、図4に示す制御ルーチンに従い、前輪横力Ff_yと後輪横力とに基づいて、アシストトルクの初期値Taiが補正される。具体的には、ステア特性をオーバーステアと判断した場合には、初期値Taiから所定の補正量ΔTを減算した値がアシストトルクの補正値Taaとして算出される(それ故に、操舵反力は初期値よりも大きくなる)。一方、ステア特性をアンダーステアと判断した場合には、初期値Taiから所定の補正量ΔTを加算した値がアシストトルクの補正値Taaとして算出される(それ故に、操舵反力は初期値よりも小さくなる)。そして、アシストトルクが補正されると、このアシストトルクの補正値Taaに基づいて、第1の電動モータ23の出力制御が行われ、必要に応じたアシストトルクが操舵系に付与されることとなる。
このように、本実施家形態によれば、ステアバイワイヤ機構を採用したステアリング装置10において、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ステアバイワイヤ機構を採用することにより、ハンドル6として、レバー式の入力装置、いわゆるジョイスティックや、ペダル式の入力装置等を広く用いることができ、車両設計の自由度の向上を図ることができる。
なお、上述した各実施形態では、前輪操舵式の車両について説明を行ったが、操舵輪が後輪または前後輪である車両についても同様に適用することができる。また、上述した各実施形態では、操舵系にアシストトルクを加えるアクチュエータとして電動モータを例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、油圧機構など周知の技術を適用することができる。
また、各実施形態において、検出部18は、作用力として、三方向に作用する作用力を検出する構成であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、必要となる分力方向に作用する作用力を検出可能であれば足りる。また、この三方向回りのモーメントをも含む六分力を検出する六分力計であってもよい。かかる構成であっても、制御において必要となる作用力は少なくも検出することができるので、当然ながら問題はない。なお、車輪5に作用する六分力を検出する手法については、例えば、特開2002−039744号公報、特開2002−022579号公報に開示されているので、必要ならば参照されたい。
また、検出部18を車軸4に埋設するケースを説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他のバリエーションも考えられる。作用力を検出するという観点でいえば、例えば、車輪5を保持する部材、例えば、ハブやハブキャリア等に検出部18を設けてもよい。なお、検出部18をハブ等に設ける手法については、特開2003−104139号公報に開示されているので、必要ならば参照されたい。
第1の実施形態にかかるステアリング装置が適用された車両の説明図 制御ユニットを含むステアリング装置のブロック構成図 車輪に作用する作用力の説明図 ステアリング装置の制御ルーチンを示すフローチャート 第2の実施形態にかかるステアリング装置が適用された車両の説明図
符号の説明
1 エンジン
2 自動変速機
3 センタディファレンシャル装置
4 車軸
5 車輪
6 ハンドル
10 ステアリング装置
11 電動モータ
12 制御ユニット
12a 処理部
12b 制御部
13 ステアリングシャフト
14 ピニオンシャフト
15 ラック
16 タイロッド
17 リングギヤ
18 検出部
19 トルクセンサ
20 トーションバー
21 車速センサ
22,25 動力伝達機構
23,24 電動モータ
26 ハンドル角センサ
27 操舵角センサ
28 路面反力センサ

Claims (4)

  1. ステアリング装置において、
    前輪と後輪とのそれぞれを検出対象として、車輪に作用する横力を直接的に検出する検出部と、
    ドライバーによって操作されるハンドルの操作量を前記車輪へ伝達する操舵系に設けられており、当該操舵系にアシストトルクを加えるアクチュエータと、
    前記前輪に作用する前記横力と前記後輪に作用する前記横力とに基づいて、前記操舵系に加える前記アシストトルクを補正する処理部と、
    前記補正されたアシストトルクに基づいて、前記アクチュエータを制御する制御部と
    を有することを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記ドライバーのハンドル操作により前記操舵系に加えられるステアリングトルクを検出するトルクセンサと、
    車速を検出する車速センサとをさらに有し、
    前記処理部は、前記検出された車速と前記特定されたステアリングトルクとに基づいて、補正対象としての前記アシストトルクの初期値を設定することを特徴とする請求項1に記載されたステアリング装置。
  3. 前記処理部は、前記前輪に作用する前記横力と、前記後輪に作用する前記横力とを比較することにより、車両に発生するヨーレートの変化を推定し、当該推定されたヨーレートの変化に応じて前記アシストトルクの初期値を補正することを特徴とする請求項2に記載されたステアリング装置。
  4. 前記処理部は、前記推定されたヨーレートの変化に基づいて、ステア特性をオーバーステアと判断した場合には、前記初期値よりも小さくなるように前記アシストトルクを補正し、前記推定されたヨーレートの変化に基づいて、前記ステア特性をアンダーステアと判断した場合には、前記初期値よりも大きくなるように前記アシストトルクを補正することを特徴とする請求項3に記載されたステアリング装置。
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Cited By (4)

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