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JP2006127890A - 電気化学素子用セパレータおよびそれよりなる電気化学素子 - Google Patents

電気化学素子用セパレータおよびそれよりなる電気化学素子 Download PDF

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Akihiro Suzuoka
章黄 鈴岡
Sumiyo Kato
純代 加藤
Hiroyuki Umetani
博之 梅谷
Shigeru Morioka
茂 森岡
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Teijin Fibers Ltd
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Abstract

【課題】電解液の保液性及び放湿性に優れた、電気化学素子用セパレータおよびそれよりなる電気化学素子を提供すること。
【解決手段】下記式(1)により表される吸放湿係数MRが10以上である、電気化学素子用セパレータ。
MR=(M)−(M) (1)
ここで、Mは試料を95%RH雰囲気下、35℃で360分放置した後の吸湿率(%)、また、Mは該試料を65%RH雰囲気下、20℃で90分放置した後の吸湿率(%)を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は電気化学素子(一次電池、二次電池、電解コンデンサ及び電気二重層キャパシタ等)用セパレータおよびそれよりなる電気化学素子に関する。更に詳しくは、電解液の保液性、及び放湿性に優れた、電気化学素子用セパレータおよびそれよりなる電気化学素子に関する。
一次電池、二次電池、電解コンデンサ及び電気二重層キャパシタ等の電気化学素子に用いられるセパレータに要求される最も重要な特性として電解液の保持性を挙げることができる。
電解液の保持性が低い場合には、電気化学素子の内部抵抗が高くなってしまい、その結果、電気化学素子の容量不足、電圧低下、短寿命化などの問題が生じる。
また、一次電池、二次電池、電解コンデンサ、電気二重層キャパシタなどの電気化学素子において、電解液またはゲル電解質として有機電解液や非水系ゲル電解質などが用いられる場合は、系内に水がわずかでも含まれていると、容量低下や短寿命化などの問題が生じるため、極力水分が混入しないよう細心の注意が払われており、乾燥効率を上げるため、乾燥温度をより高温にする傾向があるため、セパレータには耐熱性も要求されている。
これらの問題を解決するために、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化された有機繊維を一種類以上含有し、且つフィブリル化されていない繊度0.5dtex以下の有機繊維を1種類以上含有してなる湿式不織布からなる電気化学素子用セパレータが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この方法では、電解液保持性と耐熱性とを両立させるにあたり、少なくとも2種類の構成繊維を準備する必要があること、二種類の構成繊維を均一に混合させるのは非常に困難であり、均一性に欠けること、湿式不織布の製造工程として、不織布を構成する繊維を製造する工程と、不織布を製造する工程の二段階を踏む必要があり、生産効率に劣るという問題があった。
国際公開第01/093350号パンフレット
本発明の目的は、電解液の保液性及び放湿性に優れた、電気化学素子用セパレータおよびそれよりなる電気化学素子を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術において、電気化学素子に組み込む際のセパレータの乾燥工程において、水分除去のために乾燥温度を高める必要があるのは、セパレータの放湿性能が劣ることに起因することに着眼し、更に鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の目的は、
下記式(1)により表される吸放湿係数MRが10以上である、電気化学素子用セパレータ。
MR=(M)−(M) (1)
ここで、Mは試料を95%RH雰囲気下、35℃で360分放置した後の吸湿率(%)、また、Mは該試料を65%RH雰囲気下、20℃で90分放置した後の吸湿率(%)を表す。
更に本発明の他の目的は負極、正極、セパレータおよび電解質を備える電気化学素子であって、該セパレーターとして、請求項1記載のセパレータを用いることを特徴とする、電気化学素子によって達成される。
本発明によれば、電解液の保液性及び放湿性に優れた、電気化学素子用セパレータおよびそれよりなる電気化学素子を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の電気化学素子用セパレータは、吸放湿係数MRが10以上であることが必要である。該MRが10以上であるときには、電気化学素子に組み込む際、乾燥工程においては低温でも効率よく水分を除去することができ、電解液は十分に保液するものとなる。
このような特性を有するものであれば、いずれを用いてもよいが、アルキレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とし、下記式(I)で示される有機スルホン酸金属塩(A)と下記式(II)で示されるポリアルキレングリコール(B)とが共重合されたポリエステルポリマーを使用すれば、本願の効果が顕著に発現するので好ましい。
Figure 2006127890
Figure 2006127890
ここで、アルキレンテレフタレート単位を「主たる」繰り返し単位とするポリエステルとは、アルキレンテレフタレート単位以外の繰り返し単位を、ポリエステルを構成する全繰り返し単位を基準として、20モル%以下、好ましくは15モル%以下、特に好ましくは10モル%以下の共重合成分として含有していてもよいことを意味する。なお、アルキレンテレフタレート単位のグリコール成分としては、炭素数2〜4のアルキレングリコールが好ましく、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコールなどを例示することができる。
共重合し得るテレフタル酸以外の二官能性カルボン酸成分としては、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、P−オキシ安息香酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のような芳香族、脂環族、脂肪族の二官能性カルボン酸を挙げることができる。
また、共重合し得るアルキレングリコール以外のジオール成分としては、例えば、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSのような脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化合物を挙げることができる。
さらに、本発明の目的の達成が実質的に損なわれない範囲内であれば、トリメリット酸、ピロメリット酸のような三官能性以上のポリカルボン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールのような三官能性以上のポリオールを共重合成分として用いてもよい。
上記ポリエステルに共重合される成分(A)は前記式(I)で示される有機スルホン酸金属塩であり、式中、Rは芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基、Xはエステル形成性の官能基、Xはエステル形成性官能基又は水素原子である。ここでいうエステル形成性の官能基とは、反応してエステル結合を介してポリエステルに結合され得る官能基であり、一般にはヒドロキシル基、カルボキシル基又はそれらのエステルである。Mは、Na、K、Liなどのアルカリ金属又はMg、Caなどのアルカリ土類金属であり、なかでもNa、Kが好ましい。このような有機スルホン酸金属塩は、1種でも2種以上の混合物としても使用でき、好ましい具体例としては、5−ナトリムスルホイソフタル酸ジメチル、5−カリウムスルホイソフタル酸ジメチル、5−リチウムスルホイソフタル酸ジメチル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ビス(β−ヒドロキシエチル)エステル、5−カリウムスルホイソフタル酸ビス(β−ヒドロキシエチル)エステル、5−リチウムスルホイソフタル酸ビス(β−ヒドロキシエチル)エステル等を挙げることができる。
有機スルホン酸金属塩のポリエステルへの共重合量は、ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分を基準として、0.1〜30モル%であることが好ましく、特に0.1〜10モル%であることが好ましい。
次に、上記式(II)で示される成分(B)としてのポリアルキレングリコールは、ポリエステルの吸放湿性能を向上させる目的で共重合させるが、ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分を基準として、0.1〜60重量%共重合することが好ましく、特に好ましくは0.2〜15重量%である。
かかるポリアルキレングリコールとしては、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量1000、2000、4000、8000、20000、50000)などを例示することができ、特に分子量が1000〜8000のポリエチレングリコールが好ましい。
次に、上記共重合ポリエステル中には、下記式(III)で示される成分(C)としての有機カルボン酸金属塩を配合することが好ましい。
Figure 2006127890
該有機カルボン酸金属塩としては、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸マグネシウム、安息香酸リチウム、安息香酸亜鉛、トルイル酸ナトリウム、トルイル酸カリウム、トルイル酸リチウムなどが挙げられる。このうち、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸マグネシウムが特に好ましく、該有機カルボン酸金属塩は、1種でも2種以上併用してもよい。また、該有機カルボン酸金属塩の配合量は、ポリエステル組成物中に0.01〜5重量%占めるように配合することが好ましく、さらに好ましくは0.05〜3重量%である。
上記ポリマーの固有粘度は通常0.2〜1.5の範囲、特に0.4〜1.0の範囲が好適である。固有粘度が0.2未満であると、物性低下が起こりやすく、一方、固有粘度が1.5を越えると、生産性が悪化するとともに、成形性が低下しやすい。
また、本発明のポリマーには、本発明の目的を奏する範囲内であれば他のポリマーをブレンドしてもよく、ブレンドしてよいポリマーとして例えば、固有粘度等の異なる本発明のポリマーや、他のポリエステル、ポリアミド、アクリル(メチルメタアクリレート)等を挙げることができる。
次に、上記ポリマーの製造方法につき、エチレンテレフタレート単位を主たる繰返し単位とするポリエステルを例として、以下に説明する。
先ず、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールとを、エステル交換触媒の存在下のエステル交換反応させるか、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反応させるか又はテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかして、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレ−ト及び/又はそのオリゴマ−を形成させ、その後、重縮合触媒及び安定剤の存在下で高温減圧下に溶融重縮合を行って、ポリエチレンテレフタレートを得るにあたり、下記(I)、(II)及び所望により(III)成分をポリエステルの合成が完了する以前の任意の段階で反応系内に添加することによって達成される。好ましくは、(I)及び(II)成分はビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレ−ト及び/又はそのオリゴマ−を形成させる前の段階、(III)成分を配合する場合には重縮合反応中に添加するのが好ましい。
Figure 2006127890
Figure 2006127890
Figure 2006127890
これらの反応には必要に応じて任意の触媒を使用することができるが、なかでもエステル交換反応させる際に用いる触媒としては、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、チタン、亜鉛、マンガン等の金属化合物を使用するのが好ましく、重縮合触媒としては、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、コバルト化合物、錫化合物を使用するのが好ましい。
触媒の使用量は、エステル交換反応、重縮合反応を進行させるために必要な量であるならば特に限定されるものではなく、また、複数の触媒を併用することも可能である。
また、安定剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類、トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト等の亜リン酸エステル類、メチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート酸性リン酸エステル、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸等のリン化合物を用いることが好ましい。
エステル交換反応触媒の供給は、原料調製時の他、エステル交換反応の初期の段階において行うことができる。また、安定剤の供給は、重縮合反応初期までに行うことができるが、エステル交換反応終了時に添加することが好ましい。さらに、重縮合触媒は重縮合反応工程の初期までに供給することができる。
エステル交換反応時の反応温度は、通常200〜260℃であり、反応圧力は常圧〜0.3MPaである。また、重縮合時の反応温度は、通常250〜300℃であり、反応圧力は通常50〜200Paである。この様なエステル交換反応及び重縮合反応は、一段で行っても、複数段階に分けて行ってもよい。
上記ポリマーは、次いで常法により繊維化し不織布とするか、製膜してフィルム形状とする。
ここで、不織布としては、エレクトロスピン法を含む、従来公知の任意の方法で製造されたものが挙げられるが、中でも、メルトブロー法により得られた不織布が好ましく例示される。
メルトブロー法は、溶融ポリマーを通常、T−ダイのような口金の幅方向に多数並設した紡糸孔から吐出すると同時に、口金の両側面に隣接して設けられたスリットから高温高速の気体流を噴射して吐出されたポリマーを細化することによって形成される極細繊維群を、移動している空気透過性の補集面上に堆積してシート状物を得る方法である。
この方法では細径の繊維を容易に得ることが出来るうえ、溶融ポリマーを直接的にシート化することが可能なため、不織布を最も好適に得ることができる。
さらに製糸条件について詳述すると、ポリマーの溶融粘度としては、100ポイズ以上3000ポイズ以下が好ましく、より好ましくは500ポイズ以上2000ポイズ以下である。溶融粘度が低すぎると、糸切れしやすく同時にポリマー玉も発生しやすくなり、また繊維径の均一性も悪くなる。一方溶融粘度が高すぎると繊維径を細くすることが困難となる。
ポリマーの紡糸温度は、ポリマーの融点+[10℃以上100℃以下]が好ましく、ポリマーが熱分解しない範囲および工程調子が安定な範囲でできるだけ高い温度で粘度を下げることが好ましい。温度が高すぎると溶融粘度が高くなって好ましくなく、高すぎると熱分解しやすくなるため長時間の操業安定性が低下する。
吐出されたポリマーを牽引細化する高温高圧気体は空気または水蒸気が好適である。牽引気体の温度が、ポリマーの紡糸温度とあまり離れていると吐出ポリマーの温度に影響を及ぼすため、[ポリマーの紡糸(溶融)温度−10℃]以上で[ポリマーの融点+100℃]以下、より好ましくは[ポリマーの紡糸温度+(10〜50℃)]である。また、気体流量は目的とする繊維径や吐出量、接着状態によって適宜決定すればよい。このとき、気体流の噴出スリット幅にもよるが、好ましい流量は口金幅1cm当たり0.01〜0.2Nm/分である。該流量が0.01Nm/分より小さいと細化が十分進まず、得られる不織布の斑も大きくなり、一方、該流量が0.2Nm/分を越えるとスリットの幅および吐出量によっては繊維切れが過大に起こり好ましくない。
紡糸孔から吐出され、高温高圧気体により牽引細化された繊維群は、サクションを有するネットなどの補集面上に堆積され、シート状物すなわち不織布として得られる。この場合、口金下面〜補集面間の距離は繊維が固化する位置より下方にすることによって繊維同士が必要以上に接着せず、不織布風合いが粗硬にならないという点で好ましい。ただ補集面があまり下方に位置すると、噴出気体流や随伴流により繊維流が乱されることとなり、繊維同士が束状に絡まって不織布斑の原因となる。口金下面と補集面との好ましい距離は10〜80cmが適当である。
上記不織布は、繊維同士が互いに少なくとも1ケ所で融着し、かつ該不織布の厚みが0.1μm〜1000μmが好ましく用いられる。更に好ましい厚みの範囲は0.5μm〜500μmであり、特に好ましくは、1〜250μmである。
一方、フィルム形状は、前記ポリマーを溶融製膜または溶液製膜によって形成すればよく、具体的には、ルーダーなどの押し出し機を通して、Iダイ、Tダイ等のキャスティングダイから押し出し成形してフィルム状物を形成する方法や、溶媒に上記ポリマーを溶解して、板上に流延したのち、溶媒を蒸発乾燥させればよい。
また必要に応じて得られたフィルムは延伸を行ってもよく、更に、延伸の後に任意の張力をかけながらまたは張力をかけることなく熱処理を行ってもよい。
フィルムの厚み等は、0.1〜500μmが好ましく用いられる。
本発明の電気化学素子は、負極、正極、セパレータおよび電解質を備え、該セパレーターが、本発明の請求項1記載のセパレータを用いているものである。
ここで、電解質および負極、正極は従来の電気化学素子で通常用いることができるものをいずれも使用することができる。
本発明の電気化学素子の製造方法としては、特に限定はなく、公知の方法をいずれも採用することができる。
具体的には、本発明のセパレータを介して正極及び負極を接合させた接合体を外装内に入れ、電解質を注入した後、封じることにより製造する方法が一般的である。
このようにして得られる電気化学素子の形状には特に限定はなく、円筒形、角型のような扁平型及びボタン型などのあらゆる形状であってよい。
また、必要に応じて、本発明のセパレータは微多孔膜、不織布等の膜状多孔性物質を支持体として積層、貼り合わせ等して用いることができ、このようにすることで、更に高い機械強度を有するセパレータとすることができる。この場合には支持体上の片面のみに本発明のセパレータを積層してもよいが、支持体の両面に積層することも好ましく実施される。また、電極をそのままセパレータの支持体として使用することもできる。
外装としては、スチール缶、アルミ間、アルミラミネートフィルムからなるパックが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
以下、実施例を挙げて本発明の構成および効果をさらに詳細に説明する。なお、実施例における物性は下記の方法で測定したものである。
(1)吸放湿係数MR
不織布を95%RH雰囲気下、35℃で360分放置した後の吸湿率M(%)を測定した後、該試料を65%RH雰囲気下、20℃で90分放置した後の吸湿率M(%)を測定し、下記式(1)により吸放湿係数MRを算出する。
MR=(M)−(M) (1)
ここで、Mは試料を95%RH雰囲気下、35℃で360分放置した後の吸湿率(%)、また、Mは該試料を65%RH雰囲気下、20℃で90分放置した後の吸湿率(%)を表す。
(2)電解液の保持性
15cm×10cmの大きさに切り取った試料の質量を計測し、次いで電解液に1分間浸漬した後、ピンセットで該試料を取り出し、吊るした。電解液が垂れなくなったところで該試料の質量を計測し、浸漬前後の質量差より、セパレータの自重に対する電解液保液率(%)を求めた。電解液としては参考例3の操作で作製したものを用いた。
(3)電解液の吸液速度
幅20mm、長さ150mmの大きさに切り取った試料を吊るし、下端10mmを電解液に1分間浸したときの、試料中に吸い上がった電解液の高さを計測し、電解液の吸液速度(mm/min)とした。電解液としては参考例3の操作で作製したものを用いた。
[実施例1]
(a)ポリマーの製造
テレフタル酸ジメチル90重量部、テトラメチレングリコール68重量部、エチレングリコ−ル20重量部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸16重量部(成分(A))及びポリエチレングリコール(分子量:4000)106重量部(成分(B))を、エステル交換反応触媒として酢酸マンガン4水和塩を用い、副生するメタノールを系外に留去しつつ、エステル交換反応を実施した。
さらに、重合触媒として二酸化ゲルマニウムを添加したのちに、285℃まで加熱昇温しながらエステル交換反応させ、メタノールの留去がほぼ終了した段階で、安定剤として正リン酸、結晶化促進剤として安息香酸ナトリウム1重量%(成分(C))を添加して、エステル交換反応を終了させた。
次いで、反応生成物を高温高真空下で重縮合反応させて、固有粘度0.82、末端カルボキシル基濃度45eq/ton、溶融粘度180Pa・Sのポリエステルポリマーを得た。
(b)セパレータとしての不織布の製造
上記ポリエステルポリマーを、130℃で23時間乾燥し、メルトブロー法により260℃で溶融させてから、パック温度245℃、パック圧力7.1MPa、ホットエアー185℃で吐出し延伸細化後、口金より20cm下方に設けられた補集ネット上に補集した。 得られた不織布を構成するポリエステル繊維を95%RH雰囲気下、35℃で360分放置した後の吸湿率は36%であった。また、得られた不織布の吸放湿係数MRは24であった。また電解液の保持性は200%であり、電解液の吸液速度は20mm/minであった。この不織布の厚みは201μmであった。
[比較例1]
実施例1において、ポリエチレングリコールを添加しなかったこと以外は実施例1と同様に実施し、不織布を得た。
得られた不織布を構成するポリエステル繊維を95%RH雰囲気下、35℃で360分放置した後の吸湿率は1.5%であった。また、得られた不織布の吸放湿係数MRは0.3であった。また電解液の保持性は40%であり、電解液の吸液速度は15mm/minであった。この不織布の厚みは200μmであった。
[参考例1]電極(正極)の作成:
コバルト酸リチウム(LiCoO 日本化学工業株式会社製)粉末89.5質量部とアセチレンブラック4.5質量部及び、PVdFの乾燥重量が6質量部となるように、6質量%のPVdFのN−メチル−ピロリドン(NMP)溶液を用い、正極剤ペーストを作製した。得られたペーストを厚さ20μmのアルミ箔上に塗布乾燥後プレスして厚さ97μmの正極を得た。
[参考例2]電極(負極)の作成:
負極活物質としてメゾフェーズカーボンマイクロビーズ(大阪瓦斯化学株式会社製)粉末87質量部とアセチレンブラック3質量部及びPVdFの乾燥重量が10質量部となるように、6質量%のPVdFのNMP溶液を用い、負極剤ペーストを作製した。得られたペーストを厚さ18μmの銅箔状に塗布乾燥後プレスして、厚さ90μmの負極を得た。
[参考例3]電解液の作成:
電解液はエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを3:7の重量比で混合した混合溶媒に1Mの濃度で六フッ化リン酸リチウムを溶解して作成した。
[実施例2]
実施例1の操作で製造したセパレータ、上記参考例で作成した電極、電解液を用いてリチウムイオン二次電池を製造したところ当該電池は良好に作動した。
また、同様にして実施例1の操作で製造したセパレータを用いて、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタを製造したところ、いずれも良好に作動した。

Claims (8)

  1. 下記式(1)により表される吸放湿係数MRが10以上である、電気化学素子用セパレータ。
    MR=(M)−(M) (1)
    ここで、Mは試料を95%RH雰囲気下、35℃で360分放置した後の吸湿率(%)、また、Mは該試料を65%RH雰囲気下、20℃で90分放置した後の吸湿率(%)を表す。
  2. アルキレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とし、下記式(I)で示される有機スルホン酸金属塩(A)と下記式(II)で示されるポリアルキレングリコール(B)とが共重合されたポリエステルポリマーから形成される、請求項1記載のセパレータ。
    Figure 2006127890
    Figure 2006127890
  3. 前記ポリマーに、更に下記式(III)で示される有機カルボン酸金属塩(C)が配合されてなるポリマーから形成される、請求項2記載のセパレータ。
    Figure 2006127890
  4. 請求項2または3記載の前記ポリマーが繊維形状である、請求項2または3記載のセパレータ。
  5. 請求項2または3記載の前記ポリマーが不織布形状である、請求項4記載のセパレータ。
  6. 請求項2または3記載の前記不織布が、メルトブロー法によって製造される、請求項5記載のセパレータ。
  7. 請求項2または3記載の前記ポリマーがフィルム形状である、請求項2または3記載のセパレータ。
  8. 負極、正極、セパレータおよび電解質を備える電気化学素子であって、該セパレーターとして、請求項1記載のセパレータを用いることを特徴とする、電気化学素子。
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