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JP2006111834A - 軟質ウレタン用粉末状難燃性付与物質及びその製造方法 - Google Patents

軟質ウレタン用粉末状難燃性付与物質及びその製造方法 Download PDF

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JP2006111834A
JP2006111834A JP2004325679A JP2004325679A JP2006111834A JP 2006111834 A JP2006111834 A JP 2006111834A JP 2004325679 A JP2004325679 A JP 2004325679A JP 2004325679 A JP2004325679 A JP 2004325679A JP 2006111834 A JP2006111834 A JP 2006111834A
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flame retardant
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JP2004325679A
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Toshihiro Nakahara
利浩 中原
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Abstract

【課題】 塩素等のハロゲン物質を含有することなく軟質ウレタンに難燃特性を付与する。
【解決手段】 軟質ウレタンのポリオール(主剤)とポリイソシアネート(硬化剤)との反応時に混入させる粉末状物質であり、硫酸アンモニウム、ペンタエリトリトール及びリン酸アンモニウムを配合した軟質ウレタン用粉末状難燃性付与物質。
【選択図】 図1

Description

本発明は、難燃剤成分として、硫酸アンモニウム、ペンタエリトリトール及びリン酸アンモニウムを主な原料として混入し、難燃特性を有した軟質ウレタン用粉末状難燃性付与物質及びその製造方法に関する。
防炎目的のためのポリウレタンフォームは以前から知られており、かつ家具製造業のみならず航空機、列車及びバスにおけるシート用クッションとして、さらには壁、床、天井の開口部、切欠き、パイプやケーブルの通過部を閉塞するための封止材として、特に防炎壁として、及び火災の際にこれらの開口部又は継ぎ目から炎が広がるのを防止するための継ぎ目テープとして、使用されている。
従来、難燃剤として既知のものとしては、カルボン酸とアミドによりセルロース系材料に難燃特性を持たせたもの(例えば特開平8−333579号)や難燃性硬化性組成物(例えば特開2004−115797号)など、一定の物質又は基質を難燃剤の添加物として製造時に混入することにより、難燃性を与える非常に多くの特許又は製剤がある。
また、耐火特性を持たせた塗料(特開2004−107665号)は、製品表面に塗料の塗膜を形成させ、絶縁層を形成する耐火性塗料として報告されている。
しかし、防炎壁などの製造現場や建設現場において産業上利用するためには、加工しやすく、安価で、有害ではない難燃軟質ウレタンが求められている。そのため、機械を使用せずに、簡単かつ高い起泡率(例えば180kg/mより少ない密度で)で加工でき、かつ耐火時間を長くした難燃ウレタンを提供する必要がある。
また、難燃剤の含有率が一定量を超えた場合には、得られる軟質ウレタン製品の強度特性が大きく低下する、軟質ウレタン発泡率が著しく低下する等の不都合を生じ、その品質が安定しないという問題点があった。
さらに、軟質ウレタン製品の大きな市場である家庭における家財道具等、断熱壁として使用する建築現場の使用環境では、難燃特性が必要である場合に、製造技術に限らずコスト面においても有利な塩素を多量に含んだ難燃性付与物質を使用することが多く、塩素の含まれた材料が燃焼した際は毒性が非常に高まるため、コスト面では有効であるが、人体及び環境に対する安全性に難点のある製品が大半であった。
また、使用環境の中には、自動車の車内のシートに使用される場合もあり、車内が高温にさらされた場合に難燃性付与物質がウレタンフォームから気化し、車内内面へ付着する、車内空気を汚染する、アレルゲン物質として乗員の健康を害す場合があるなどの特定の環境下の製品使用に対し困難なものも多く含まれていた。
本発明では、軟質ウレタンのポリオール(主剤)とポリイソシアネート(硬化剤)との反応時に混入させる粉末状物質であり、硫酸アンモニウム、ペンタエリトリトール及びリン酸アンモニウムを配合したことを特徴とする軟質ウレタン用粉末状難燃性付与物質とする。
前記難燃性付与物質は、硫酸アンモニウム35Wt%、ペンタエリトリトール30Wt%及びリン酸アンモニウム35Wt%であることを特徴とする。
また、前記難燃性付与物質は、45℃に保たれた水溶液に硫酸アンモニウム加え溶解し、以下同様に、前記水溶液を60℃に加熱しペンタエリトリトールを加え、前記水溶液を75℃に加熱しリン酸アンモニウムを加え溶解し、乾燥工程を経て難燃成分を取り出し、難燃性付与物質が10〜50μmの平均粒径を有する粉末状とすることを特徴とする。
本発明による粉末状難燃性付与物を混入させた軟質ウレタンによれば、難燃性付与物にハロゲン、特に塩素を含まないため、仮に空気中で前記軟質ウレタンが熱量を発する、いわゆる燃焼しても、難燃性付与物を原因とするダイオキシンに代表される塩素の結合した特に有害な燃焼ガスの発生を回避することが可能である。
本発明の粉末状難燃性付与物によれば、住宅建築等の建築現場で特殊な技能を必要とせず難燃軟質ウレタンを製造でき、人件費、輸送、保管等コストの削減に寄与する。
発明の実施するための最良の形態
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の粉末状難燃性付与物は、図1に示されるように、配合材料を次の比率(重量比)で添加し生成した物質である。
水に添加する順に、硫酸アンモニウム、ペンタエリトリトール及びリン酸アンモニウムであり、計100Wt%の各材料を規定の配合順序、配合温度により配合する。
粉末状難燃剤成分の水溶液に対する濃度は5.0Wt%から40Wt%、好適には40Wt%とする。40Wt%を超える難燃剤成分の含有量では、水溶液に対する溶解度を超え、結晶となって析出する可能性を有すが、後述する乾燥工程を経ることとなるため、水溶液中の成分濃度を飽和近傍まで高く保つことで、粉末状に精製する効率を高めるためである。
本発明による粉末状難燃剤の製造方法における工程の概略は、以下のとおりである。
まず、硫酸アンモニウム(Ammonium sulfate)は、分子式(NHSO、水100gへの溶解度75g、融点280℃、分子量132.14、常温で無色又は白色の結晶性粉末である。この硫酸アンモニウム粉末35Wt%を、45℃に保たれた水溶液に加え撹拌し、やがて硫酸アンモニウムが溶解し、無色透明の溶液となる。
前記水溶液が無色透明になったことを確認し、前記水溶液を60℃に加熱し、ペンタエリトリトール(Pentaerythritol)30Wt%を加え撹拌する。ペンタエリトリトールは、分子式C(CHOH)、水100gへの溶解度5.56g、融点257℃、沸点276℃、分子量136.1474、常温で白色結晶固体である。
続いて、前記水溶液を75℃に加熱し、リン酸アンモニウム(Ammonium Dihydrogen Phosphate)20Wt%を加え、完全に溶解するまで撹拌する。リン酸アンモニウムは、分子式NHPO、融点190℃、分子量115.0255、常温で無色又は白色の粉末又は結晶であり、主に、水溶性肥料、消火剤、発酵助剤、防炎剤、ホーロー釉薬、排水処理剤、金属表面処理剤等の用途に供している物質である。
以上の工程を経て得られた水溶液は無色透明であるが、75℃から常温に徐冷すると溶解していた成分が析出する。最良の形態は、水溶液の温度を75℃の成分析出のない温度に保ち、乾燥工程に入る。
この水溶液を、次いで、20〜100℃で乾燥する。これは乾燥室中で行うことができる。しかし、好ましくは、高温空気流中において、例えば、熱風受熱連続乾燥装置である坂本技研社製のスプレー・ドライヤー中で、75℃の温度を保った水溶液を特殊ノズル(噴射式)又は高速回転円盤(遠心式)で微粒化し、単位体積当りの表面積を増大しながら、連続して熱風を接触させ瞬間的に乾燥を行い、濃縮、ろ過、粉砕、分級、乾燥という多くの工程を一挙に省略し、液状より直ちに粒状や粉末の乾燥製品を得ることが望ましい。従って、難燃成分の変質が極めて少なくなる。
この方法により精製された粉末状難燃性付与物質は、10〜50μmの平均粒度となる。驚くべきことに、本発明による粉末状難燃性付与物質はその粒径が小さいほど難燃効果高まるため、この場合好適には10μmの平均粒度が最も望ましい。
一例として軟質ウレタンには一般に2液混合常温硬化型ウレタンを用いる。2液混合常温硬化型ウレタンでは、ポリオール成分(主剤)とポリイソシアネート成分(硬化剤)とを一定の割合にて混合することで生成されるが、ポリオール成分(主剤)と、先に粉末状難燃性付与物質を混合したポリイソシアネート成分(硬化剤)とを一定の割合で混合し、難燃特性を付与した軟質ウレタンを得る。ポリオール成分(主剤)に粉末状難燃性付与物質を混合させると、はポリイソシアネート成分(硬化剤)を混合する前に化学変化を引き起こす可能性があるため、先に粉末状難燃性付与物質をポリイソシアネート成分(硬化剤)に混合させ、均一に混ぜ合わせておく。
例えば、軟質ウレタンには、少なくとも1つの膨張性材料を有する常温で液体のポリオール成分(主剤)と、少なくとも1つのポリイソシアネートを有し架橋構造を形成する常温で液体のポリイソシアネート成分(硬化剤)とを含み、ポリイソシアネート成分(硬化剤)は、ポリイソシアネートとしてポリウレタン発泡剤に通常使用される材料、たとえば脂肪族、環式脂肪族、芳香脂肪族、芳香族または複素環式のポリイソシアネートとする。
粉末状難燃性付与物質の軟質ウレタンに対する割合は5.0Wt%から40Wt%、好適には35Wt%とする。40Wt%を超える粉末状難燃剤成分の含有量では、軟質ウレタンの発泡度が低下し、高い起泡率(例えば180kg/mより少ない密度で)が確保できない可能性を有し、5.0Wt%に満たない含有量では、軟質ウレタンに対する難燃性付与物質としての難燃性能を示さないためである。
このようにして製造された難燃特性を有した軟質ウレタンは、火災の場合に全く又はわずかにしか膨張せず、同時に火災の間に燃え尽きない安定な灰分殻を形成し、高い難燃性が得られる。
本発明を、このように好適な様式で述べたが、特許請求の範囲の思想及び範囲から逸脱することなく、本発明は、いくつかの変更及び改変をすることができるということは、明らかである。
本発明の実施における粉末状難燃性付与物の配合材料の重量比を示す表である。 本発明における粉末状難燃性付与物の投入順序及び製造工程を示す図である。

Claims (3)

  1. 軟質ウレタンのポリオール(主剤)とポリイソシアネート(硬化剤)との反応時に混入させる粉末状物質であり、硫酸アンモニウム、ペンタエリトリトール及びリン酸アンモニウムを配合したことを特徴とする軟質ウレタン用粉末状難燃性付与物質。
  2. 前記難燃性付与物質は硫酸アンモニウム35Wt%、ペンタエリトリトール30Wt%及びリン酸アンモニウム35Wt%であることを特徴とする請求項1の軟質ウレタン用粉末状難燃性付与物質の製造方法。
  3. 前記難燃性付与物質は、45℃に保たれた水溶液に硫酸アンモニウム加え溶解し、以下同様に、前記水溶液を60℃に加熱しペンタエリトリトールを加え、前記水溶液を75℃に加熱しリン酸アンモニウムを加え溶解し、乾燥工程を経て難燃成分を取り出し、難燃性付与物質を10〜50μmの平均粒径を有する粉末状とすることを特徴とする請求項1か請求項2のいずれかに記載の軟質ウレタン用粉末状難燃性付与物質の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012508288A (ja) * 2008-11-11 2012-04-05 アクゾ ノーベル コーティングス インターナショナル ビー ヴィ 熱膨張性組成物

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