[go: up one dir, main page]

JP2006106439A - 表示装置および電子機器 - Google Patents

表示装置および電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2006106439A
JP2006106439A JP2004294265A JP2004294265A JP2006106439A JP 2006106439 A JP2006106439 A JP 2006106439A JP 2004294265 A JP2004294265 A JP 2004294265A JP 2004294265 A JP2004294265 A JP 2004294265A JP 2006106439 A JP2006106439 A JP 2006106439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
display
crystal molecules
lcd
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004294265A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Yabuta
浩志 薮田
Hiroshi Fukushima
浩 福島
Tomoo Takatani
知男 高谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2004294265A priority Critical patent/JP2006106439A/ja
Publication of JP2006106439A publication Critical patent/JP2006106439A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】 広視野角表示モードと狭視野角表示モードとの切り替えを可能とする表示装置において、狭視野角表示モード時に、上下方向と左右方向との両方の視野角を制御し、左右および上下方向の斜めからの視線に対して画像認識を防止可能とする表示装置を実現する。
【解決手段】 メインLCD14に対して、視野角表示用の第1のSW−LCD12および第2のSW−LCD16を備える。第1のSW−LCD12では左右方向の視野角を制御し、第2のSW−LCD16では上下方向の視野角を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は表示装置に関し、特に視線方向によって視認される画像が変わるモードに切り替えできる表示装置に関するものである。
近年、電子機器の軽量化が進んでおり、携帯電話機やモバイルパソコン等ディスプレイを有する電子機器も、持ち出して公共の場で使用できるようになっている。この場合、機密文書や個人的に閲覧したい情報がそばにいる人にも見えてしまうという問題が生じていた。
この問題に対応して、通常は広視野角表示モードに設定でき、公共の場へ持ち出して使用する場合には、狭視野角表示モードに切り替えられる表示装置が提案されている。なお、狭視野角表示モードとは、使用者のいるディスプレイ真正面からは通常どおりの表示画像が視認でき、斜め方向からは無地画像または別の画像が見えるモードである。また、広視野角表示モードへの切り替えを可能とすることで、撮影した画像を多人数で見たいときなど広視野角が求められる場合にも対応できる。
このような表示を行うための部品として、例えば、特許文献1に開示される視野角可変素子は、一対の基板の間の液晶層が、基板に対して垂直方向に液晶分子が配向することで狭視野角となり、平行方向に配向することで広視野角となっている。また、特許文献2には、2枚のガラス板の間の液晶の配向を変更することにより、情報表示手段の視野角を変更する視野角変更手段が記載されている。
さらに、表示装置をいくつかの区画に分け、それぞれの区画で液晶配向方向等を異ならせることで、狭視野角表示モードにおいて、正面以外の方向からディスプレイを見た場合に、ディスプレイに表示されたものとは異なる別の画像が視認できるようにする構成のものもある。例えば、特許文献3には、液晶層を挟む配向膜が複数の領域に区画され、隣接する前記領域の配向方向が異なる液晶表示装置が開示されている。また、特許文献4には、視角方向が異なる第1の液晶セルと第2の液晶セルとを交互に配する液晶表示装置が開示されている。
特開平9−105958(公開日:1997年4月22日) 特開2004−62094(公開日:2004年2月26日) 特開2001−264768(公開日:2001年9月26日) 特開2004−38035(公開日:2004年2月5日)
しかしながら、昨今の携帯電話機においては、表示部を通常の縦置きにして観察する以外に、表示部を横置きにしてテレビ画像などを表示する場合があり、表示部の向きをユーザー自身が選択して使用するシーンが今後増大する傾向にある。
これに対し、上記特許文献1および4の何れにおいても、狭視野角表示モード時において視野角制御によって斜めからの画面認識を防止する方向は、一方向(水平方向)しか考慮されていない。すなわち、左右方向の斜めからの視線に対しては画像認識を防止することはできるが、上下方向の斜めからの視線に対しては画像認識を防止することはできない。
このように従来技術では、視野角制御によって画面認識を防止できる方向が左右方向に限定されているために、通常の縦置きにて観察する場合には、視野角を制御してプライバシーの保護を達成できるが、横置きにて観察する場合には、上下方向の視野角制御を行うこととなり、左右にいる他人へのプライバシーの保護を達成することができなかった。
また、表示部を縦置きにして使用する場合でも、携帯電話機を用いて電車の車内で立った状態でメールを使用する場合などには、後方から使用者の肩越しにディスプレイが視認できる場合がある。このような場合に後方からの画像認識を防止するためには、上下方向の斜めからの視線に対しては画像認識を防止することが重要となる。このため、狭視野角表示モードにおいては、左右方向のみならず上下方向の斜めからの視線に対しても、画像認識を防止可能とすることが求められる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、広視野角表示モードと狭視野角表示モードとの切り替えを可能とする表示装置において、狭視野角表示モード時に、上下方向と左右方向との両方の視野角を制御し、左右および上下方向の斜めからの視線に対して画像認識を防止可能とする表示装置を実現することにある。
本発明に係る表示装置は、上記課題を解決するために、画像を表示するための映像表示手段を有し、視認される画像を、単一画像表示モードと複数画像表示モードとに電気的に切り替え可能な表示装置において、映像表示手段に表示される画像に対し、画面左右斜め方向からの視線に対する視認を制御する第1の表示切替手段と、映像表示手段に表示される画像に対し、画面上下斜め方向からの視線に対する視認を制御する第2の表示切替手段とを備え、単一画像モードでは、上記第1の表示切替手段および第2の表示切替手段ともに、画面左右斜め方向および画面上下斜め方向からの視線に対して映像表示手段に表示される画像を視認可能とし、複数画像表示モードでは、上記第1の表示切替手段および第2の表示切替手段の少なくとも一方が、画面左右斜め方向または画面上下斜め方向からの視線に対して映像表示手段に表示される画像の視認を防止することを特徴としている。
上記の構成によれば、上記映像表示手段にて表示される画像は、複数画像表示モード時における斜め方向からの視線に対し、第1の表示切替手段および第2の表示切替手段によってその視認を防止される。
さらに、上記第1および第2表示切替手段を用いることで、左右および上下方向の斜めからの視線に対する画像認識の防止を独立して実施可能とする表示装置を実現することができる。
また、上記表示装置では、上記第1の表示切替手段は、一対の基板間に配された液晶層であると共に、さらに、上記表示切替手段に一定方向の直線偏光を入射させる第1偏光手段と、上記表示切替手段から出射する光のうち一定方向の直線偏光を取り出す第2偏光手段とを備えており、上記液晶層の液晶分子を基板と直交する方向から投射した場合の液晶分子の長軸方向と、上記液晶分子に入射する光の直線偏光方向とが、常に略平行または略垂直となっており、単一画像表示モードでは、液晶分子の長軸方向が上記基板と略平行または略垂直となるように配向されており、複数画像表示モードでは、その長軸方向が、基板に対して傾斜するように配向されているとともに、液晶分子の長軸方向は、画面上下方向に対して平行となっている構成とすることができる。
同様に、上記表示装置では、上記第2の表示切替手段は、一対の基板間に配された液晶層であると共に、さらに、上記表示切替手段に一定方向の直線偏光を入射させる第3偏光手段と、上記表示切替手段から出射する光のうち一定方向の直線偏光を取り出す第4偏光手段とを備えており、上記液晶層の液晶分子を基板と直交する方向から投射した場合の液晶分子の長軸方向と、上記液晶分子に入射する光の直線偏光方向とが、常に略平行または略垂直となっており、単一画像表示モードでは、液晶分子の長軸方向が上記基板と略平行または略垂直となるように配向されており、複数画像表示モードでは、その長軸方向が、基板に対して傾斜するように配向されているとともに、液晶分子の長軸方向は、画面左右方向に対して平行となっている構成とすることができる。
上記の構成によれば、上記液晶層の液晶分子の長軸方向は、上記第1または第3偏光手段の透過軸または吸収軸の方向と光の進行方向とがなす面に含まれており、上記液晶分子は、その長軸方向が、光の進行方向に対して略垂直または略平行である状態と、光の進行方向に対して傾斜している状態とを取り得る構成である。ここで、傾斜とは、或る方向または或る平面に対し、平行でも垂直でもないことを意味する。
言い換えれば、上記液晶層の液晶分子の長軸方向が、単一画面表示モードでは、上記基板と略平行、かつ、第1または第3偏光手段の偏光透過軸に略平行または略垂直であり、複数画像表示モードでは、この単一画面表示モードの状態から、基板に垂直な方向に傾斜する。あるいは、上記液晶層の液晶分子の長軸方向が、単一画面表示モードでは、上記基板と略垂直であり、複数画像表示モードでは、この単一画面表示モードの状態から、第1偏光手段の偏光透過軸に略平行または略垂直で、かつ、基板に垂直な面内にて傾斜する。
これによれば、第1または第3偏光手段により、表示切替手段に入射する光が一定方向の直線偏光となる。また、表示切替手段の液晶層においては、液晶分子を基板と直交する方向から投射した場合の長軸方向が、第1または第3偏光手段を透過した光の偏光方向と常に略平行または略垂直となるように配向している。
液晶層に入射する直線偏光の偏光方向と、ある方向から液晶分子を投射した場合の長軸方向とが平行または垂直である場合、この方向から見たときに液晶層での複屈折は生じない。したがって、選択されたモードに限らず、配向変化により液晶分子上の点が描く平面と平行な方向から(以下、「正面方向から」と言う)見た液晶層では複屈折が生じない。よって、例えば、第1または第3偏光手段と第2または第4偏光手段との偏光透過軸を同方向にしたり、第1または第3偏光手段を出射する直線偏光を、第2または第4の偏光手段の透過軸と一致するように偏光方向を回転させて第2または第4偏光手段に入射させる部材を設置することで、第1または第3偏光手段と同じ方向の直線偏光を第2または第4偏光手段にて取り出せば、映像表示装置の画像が視認できる。
一方、上記正面方向以外から見た場合(以下斜め方向から見た場合、と言う)には、単一画面表示モードか、複数画面表示モードとで、視認される画像が異なる。
単一画面表示モードでは、液晶分子の長軸方向が上記基板と略平行または略垂直となっているので、斜め方向から投射した場合の液晶分子の長軸方向も、正面から見た場合と同じになる。よって、斜め方向から見ても、液晶分子に複屈折が生じず、入射光が液晶層と第2または第4偏光手段とを通過させることができ、映像表示装置の画像が視認できる。
これに対し、複数画面表示モードでは、液晶分子の長軸方向を基板に対して傾斜させることで斜め方向から投射した場合の液晶分子の長軸方向が、入射光の偏光方向と交差角をもつ。よって、斜め方向から見た場合に、液晶分子に複屈折が生じ、液晶層を透過した光の偏光方向が変わり、第2または第4偏光手段を通過させることができなくなり、映像表示装置の画像が視認できなくなる。
したがって、単一画面表示モードでは、どの方向からでも映像表示手段が表示する画像を視認でき、複数画像モードでは、特定の方向からのみ映像表示手段が表示する画像を視認できる。よって、この表示装置で、公共の場所で機密文書を閲覧したいときや、撮影した画像を多人数で見たいときなどの状況に合わせて、視野角を変更できる。
また、このような構成によれば、複屈折を制御することにより視野角を制御しているので、簡単な構成で、映像表示装置の表示品位は良好に保つことができる。
本発明の電子機器は、以上のような表示装置を搭載している。
したがって、簡単な構成で、表示品位が保たれ、モード切替によって、特定の方向からは表示画像を隠すことのできる表示ができる電子機器を実現できる。
本発明に係る表示装置は、以上のように、画像を表示するための映像表示手段を有し、視認される画像を、単一画像表示モードと複数画像表示モードとに電気的に切り替え可能な表示装置において、映像表示手段に表示される画像に対し、画面左右斜め方向からの視線に対する視認を制御する第1の表示切替手段と、映像表示手段に表示される画像に対し、画面上下斜め方向からの視線に対する視認を制御する第2の表示切替手段とを備え、単一画像モードでは、上記第1の表示切替手段および第2の表示切替手段ともに、画面左右斜め方向および画面上下斜め方向からの視線に対して映像表示手段に表示される画像を視認可能とし、複数画像表示モードでは、上記第1の表示切替手段および第2の表示切替手段の少なくとも一方が、画面左右斜め方向または画面上下斜め方向からの視線に対して映像表示手段に表示される画像の視認を防止する構成である。
それゆえ、上記映像表示手段にて表示される画像は、複数画像表示モード時における斜め方向からの視線に対し、第1の表示切替手段および第2の表示切替手段によってその視認を防止されるという効果を奏する。さらに、上記第1および第2表示切替手段を用いることで、左右および上下方向の斜めからの視線に対する画像認識の防止を独立して実施可能とする表示装置を実現することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図11に基づいて説明すると以下の通りである。
図2は、本発明の一実施形態である携帯電話機(電子機器)1の外観を示している。本実施形態の携帯電話機1は、いわゆるクラムシェル型であり、同図に開いた状態で示されている。図2は、携帯電話機1を閉じたときに内側となる部分であり、携帯電話機1を開いたときに利用者が主に利用する側である。そこで、本願では図2に示される側を前面側とする。
図2に示すように、携帯電話機1は、本体2と、蓋体3とからなり、本体2と蓋体3とはヒンジ状に連結している。蓋体3には、前面側に表示部(表示装置)4が設けられている。
本体2には、前面側にメイン操作ボタン群6が設けられている。メイン操作ボタン群6は、携帯電話機1における各種設定や機能切替を行うための機能ボタン群7と、数字や文字などの記号を入力するための入力ボタン群8とから構成されている。具体的には、機能ボタン群7は、携帯電話の電源のON/OFFを切替る電源ボタン、撮影モードを起動させるカメラボタン、メールモードを起動させるメールボタン、選択対象を上下左右方向に移動させるための十字ボタン、該十字ボタンの中央に配置されており種々の選択を決定する決定ボタンなどを含んでいる。また、入力ボタン群8は、テンキーである。
本発明の携帯電話機1は、表示部4にメール本文や撮影画像等のメイン画像を表示させた場合に、周囲からは表示部4に別の画像が視認されるようにするものである。以下、このように周囲からメール本文や撮影画像が見えなくなる設定を狭視野角モード(複数画像表示モード)といい、通常どおり、どの角度から見ても表示部4の表示が見えるモードを広視野角モード(単一画面表示モード)という。この狭視野角モードと広視野角モードとは、使用者が、操作ボタンにより任意に設定変更できる。
広視野角モードでは、表示部4を真正面から見た場合も(正面方位)、表示部4を斜めから見た場合もメイン画像が視認される。一方、狭視野角モードでは、正面方位ではメイン画像が視認されるが、斜め方位からは、該メイン画像の視認が防止される。
以下に、この表示部4の詳細な構成について説明する。
表示部4の断面図を図1に示す。表示部4は、第2偏光板(第2の偏光手段、直線偏光板)11、第1のスイッチング液晶表示部(第1の表示切替手段、液晶素子。以下第1のSW−LCDと称する)12、第1偏光板(第1の偏光手段)13、メイン液晶表示部(画像表示手段、以下メインLCDと称する)14、第4偏光板(第4の偏光手段)15、第2のスイッチング液晶表示部(第2の表示切替手段、液晶素子。以下第2のSW−LCDと称する)16、第3偏光板(第3の偏光手段)17をこの順に積層させてなり、第4偏光板側にバックライト18が設置されている。
ここで、第1偏光板13の偏光透過軸と第2偏光板11の偏光透過軸の関係は、平行に設定することが望ましいが、メインLCDの特性の要求にしたがって、第1偏光板13は任意の軸角度を持つ可能性がある。
この場合には、任意の軸角度に設定されている第1偏光板13を出射する直線偏光を、適宜λ/2板などで、第2偏光板11の透過軸と一致するように偏光方向を回転させることで、第1偏光板13の偏光透過軸と第2偏光板11の偏光透過軸とが平行に設定されているときと、同様の効果を得ることができる。
なお、第2偏光板11は第1のSW−LCD12に貼り付けられ、第1偏光板13と第4偏光板15とはメインLCD14の両表面に貼り付けられており、第3偏光板17は第2のSW−LCD16に貼り付けられている。また、第1のSW−LCD12の第2偏光板11が貼り付けられていない側とメインLCDとが、第1偏光板13を介して接着部19により接着されており、第2のSW−LCD16の第3偏光板17が貼り付けられていない側とメインLCDとが、第4偏光板15を介して接着部20により接着されている。
そして、第2偏光板11が第1のSW−LCD12に貼り付けられたもの、および第3偏光板17が第2のSW−LCD16に貼り付けられたものが視野角制御装置として機能する。また、接着部19および20は、熱硬化型や紫外線硬化型の樹脂系接着剤により接着しても良いし、いわゆる両面テープにより固定してもかまわない。又、貼付け領域は、全面接着でも良いし、例えば枠状など部分接着でもかまわない。
メインLCD14は、透明電極基板41・42の間に液晶層43が封入されており、図示しない制御部にしたがって透明電極基板41・42に電圧を印加することで、液晶層43の液晶分子の配向を変化させて、画像を表示する。メインLCD14は、図示しない制御部によって、携帯電話機1の操作画面や写真、メール本文などの画像を表示するように制御されている。メインLCD14としては、一般的に知られている液晶表示装置を用いればよい。例えば、アクティブマトリックス駆動方式で駆動されるTN(Twisted Nematic)モードの液晶表示装置やVA(Vertical alignment)モードの表示方式の液晶表示装置等、任意のモードの液晶表示装置を用いることができる。また、メイン液晶表示部14の代わりに、有機EL(Electroluminescence)表示装置やプラズマ表示装置のように自発光型のディスプレイを用いてもよい。なお、自発光型の場合はバックライトは不要である。
第1のSW−LCD12は、基板21、透明電極膜26、配向膜24、液晶層23、配向膜25、透明電極膜27、基板22、がこの順に形成されている。液晶層23の液晶分子は、配向膜24、25に応じて初期の配向方向が決まり、さらに、透明電極26、27への、図示しない制御部からの電圧印加により、配向方向が変化する。同様に、第2のSW−LCD16は、基板61、透明電極膜66、配向膜64、液晶層63、配向膜65、透明電極膜67、基板62、がこの順に形成されている。液晶層63の液晶分子は、配向膜64、65に応じて初期の配向方向が決まり、さらに、透明電極66、67への、図示しない制御部からの電圧印加により、配向方向が変化する。そして、第1のSW−LCD12および第2のSW−LCD16における液晶層23および63の液晶分子の配向方向の変化により、狭視野角モードと広視野角モードとを切り替える。
第1のSW−LCD12では、基板21・22の間に液晶層23が配されており、図示しない制御部にしたがって透明電極膜26・27に電圧を印加することで、液晶層23の液晶分子の配向を変化させる。制御部は、使用者の設定した広視野角モード、あるいは、狭視野角モードによって、液晶層23の液晶分子の配向方向を、広視野角モード用あるいは狭視野角モード用の配向方向に変更する。なお、配向膜24・25は何れか一方だけ設けてもよい。
同様に、第2のSW−LCD16では、基板61・62の間に液晶層63が配されており、図示しない制御部にしたがって透明電極膜66・67に電圧を印加することで、液晶層63の液晶分子の配向を変化させる。制御部は、使用者の設定した広視野角モード、あるいは、狭視野角モードによって、液晶層63の液晶分子の配向方向を、広視野角モード用あるいは狭視野角モード用の配向方向に変更する。なお、配向膜64・65は何れか一方だけ設けてもよい。
バックライト18は、表示のための光を供給する。第3偏光板17は、第2のSW−LCD16に入る前のバックライト18の光から一定方向の直線偏光を取り出す。第4偏光板15は、第2のSW−LCD16を透過したバックライト光から一定方向の直線偏光を取り出す。第1偏光板13は、第2のSW−LCD16およびメインLCD14を透過し、第1のSW−LCD12に入射する前の光から一定方向の直線偏光を取り出す。第2偏光板11は、第2のSW−LCD16、メインLCD14および第1のSW−LCD12を透過したバックライト光から一定方向の直線偏光を取り出す。
以下にSW−LCDにおける液晶分子の配向変化について図3〜図8を用いて、4つのSW−LCDの液晶分子配向例を説明する。また、以下の液晶分子配向例1〜4では、第1のSW−LCD12を例にとって説明を行っている。
(SW−LCDの液晶分子配向例1)
図3(a)は携帯電話機1の表示部4の表示面を、メイン−LCD14の画像の上下方向が紙面の上下となるように示したものである。なお、以下、表示画面上の左右方向をx方向、上下方向をy方向、表示部4の厚さ方向をz方向と言う。また、図3〜8では、透明電極膜26、27および配向膜24、25が配されたものを省略して図示している。
まず、図3(a)に示すように、第2偏光板11および第1偏光板13の偏光透過軸をy方向となるように配置する。また、配向膜24・25のラビング方向を、第1および第2偏光板11・13の偏光透過軸と平行にし、かつ、互いに180度逆方向にして、配向方向をアンチパラレル構造にする。そして、配向膜24・25として水平配向材のポリイミド材料を使用し、基板21・22と略平行となるように液晶分子を配向させる。これにより、液晶分子の長軸方向が上記偏光透過軸と略平行になるように一軸配向される。
この場合、図3(b)のA−A'断面図に示すとおり、電圧無印加の状態で、SW−LCD12の液晶分子は第1偏光板13の偏光透過軸と略平行に一軸配向している。バックライト18からメインLCD14を経て第1のSW−LCD12に入射する光は、第1偏光板13を透過するので、第1のSW−LCD12に入射する光の偏光方向と液晶分子の配向方向aは略一致している。
この状態の第1のSW−LCD12をx方向にずれながら見た場合の、液晶分子の見え方を示したのが図3(c)である。同図によると、正面方向から液晶分子を投射した場合の形状(観察者31から見た液晶分子の形状)が液晶分子35aのようになり、長軸方向と入射光の偏向方向が略一致している。液晶分子の投影図の長軸方向と入射光の偏光方向とがなす角度が0度の場合には、入射光は複屈折の影響を受けることなく透過するので、この場合はそのままメインLCD14の画像が見える。同様に、正面からx方向にずれた視点から液晶分子を投射した場合の形状(観察者32、33から見た液晶分子の形状)も液晶分子35b、35cのようになり、長軸方向と入射光の偏向方向が略一致している。よって、メインLCD14の画像が見える。つまり、どの方向から見てもメインLCD14の画像が見える。この状態、つまり電圧無印加の状態を広視野角モードとして設定する。
一方、狭視野角モードでは、電圧無印加の状態から、x方向を軸とした回転により液晶分子が基板21・22に対して45度傾斜するように、透明電極膜25・26に交流電圧(例えば、100Hz、3Vの電圧)をかける。このときの液晶分子の様子を、図4(a)(b)に示している。図4(a)は、上記A−A’断面を示しており、基板21・22に対して45度傾斜していることがわかる。図4(b)は、上記B−B’断面を示しており、液晶分子は紙面法線方向から約45度傾斜している。
この場合、図4(b)に示すように、観察者31から見た液晶分子、すなわち、正面方向からの液晶分子の投射図が、液晶分子36aのようになる。液晶分子の配向変化はx軸方向を軸とした回転によるので、第2偏光板11と第1偏光板13との偏光方向は、液晶分子36aの長軸方向と常に一致する。このため、正面方向から見た場合(図4の観察者31が見た場合)は、複屈折の影響を受けず、そのままメインLCD14の画像が見える。
一方、表示部4に向かって左側にいる観察者32から見た液晶分子、すなわち、基板21・22に向かって左側から投射した液晶分子の投射図は、液晶分子36bのようになる。この場合、第2偏光板11と第1偏光板13との偏光方向は、液晶分子投射図(液晶分子36b)の長軸方向と角度を持つので、液晶分子投射図の長軸方向は入射光の偏光方向と交差角を持つ。よって、観察者32から見ると、液晶の複屈折の影響で第1のSW−LCD12を光が透過せず、メインLCD12の画像が見えない。
同様に、表示部4に向かって右側にいる観察者33から見た液晶分子、すなわち、基板21・22に向かって右側からの液晶分子の投射図が、液晶分子36cのようになる。第2偏光板11と第1偏光板13との偏光方向は、投射図の長軸方向と角度を持つので、液晶分子投射図の長軸方向は入射光の偏光方向と交差角を持ち、偏光方向が回転する。よって、観察者33から見ると、液晶の複屈折の影響でSW−LCD14を光が透過せず、メインLCD12の画像が見えない。
以上のような仕組みにより、透明電極膜26・27に電圧を印加すると、表示部4を、正面方向から見た場合(観察者31が見た場合)は、複屈折の影響を受けずそのままメインLCD14の画像が見えるが、正面方向以外から見た場合(観察者32・33が見た場合)は、複屈折の影響を受けてSW−LCDを光が透過せず、メインLCD14の画像が見えなくなる。
なお、狭視野角モードにおける液晶分子の配向方向は、基板21・22に対して45度の傾斜に限られるものではなく、基板21・22に対して傾斜していればどのような角度の傾斜でもかまわない。つまり、基板21・22に略平行時の傾斜角度より大きく、略垂直時の傾斜角度より小さければ(つまり、0度より大きく90度より小さければ)よい。この傾斜角度としては、好ましくは10度以上80度以下であり、より好ましくは40度以上50度以下である。これは、傾斜角が45度に近づくほど複屈折が大きくなり、良好に画像を隠すことができるためである。また、傾斜角が小さいと、駆動電圧が小さくなるので消費電力を低くすることができる。
なお、観察者がy方向にずれた場合は、液晶分子の投影図の長軸方向が変化しないので、メインLCD12が視認できるか否かはx方向への視点のずれにのみ依存する。したがって、yz平面(液晶分子上の点が配向方向を変化させる回転により描く平面)と平行な方向からの視線を正面方向からの視線とする。
(SW−LCDの液晶分子配向例2)
SW−LCDの液晶分子配向例2を図5を用いて説明する。液晶分子配向例2は、第1のSW−LCD12において、配向膜24・25の代わりに、垂直配向材のポリイミド材料を使用した配向膜を使用した第1のSW−LCD12’を用いることで実現される。これにより、図5(a)のように、電極基板21・22と略垂直となるように液晶分子を配向させられる。
この場合、電圧無印加の状態で、第1のSW−LCD12’の液晶分子は基板21・22と略垂直に一軸配向している。すなわち、正面から見た場合は、液晶分子37aが真円に見える(投射図が真円のときは、すべての方向が長軸方向であるとみなす)。そして、正面以外の方向から見た場合は、液晶分子37b・37cのように長軸方向がx方向になる。よって、正面方向を含むどの方向から投射した場合でも、長軸方向bと入射光の偏向方向とが90度となる。液晶分子の投影図の長軸方向と入射光の偏光方向とがなす角度が90度(直角)の場合には、入射光は複屈折の影響を受けることなく透過するので、どの角度から観察しても、そのままメインLCD14の画像が見える。この状態、つまり電圧無印加の状態を広視野角モードとして設定する。
一方、狭視野角モードでは、広視野角モードの状態から、x方向を軸とした回転により液晶分子が基板21・22に対して45度傾斜するように、透明電極膜26・27に交流電圧をかける。このときの液晶分子の様子は、図4に示すSW−LCDの配向例1の場合と同様である。
よって、同様の仕組みにより、透明電極膜26・27に電圧を印加すると、表示部4は、正面方向から見た場合(観察者31が見た場合)は、複屈折の影響を受けずそのままメインLCD14の画像が見えるが、正面方向以外から見た場合(観察者32・33が見た場合)は、複屈折の影響を受けてメインLCD14の画像が見えない。
(SW−LCDの液晶分子配向例3)
図6(a)は携帯電話機1の表示部4を、表示画面の上下方向が紙面の上下となるように示したものである。
まず、図6(a)に示すように、第1偏光板13および第2偏光板11の偏光透過軸をx方向となるように配置する。そして、配向膜24・25のラビング方向を、第1偏光板13および第2偏光板11の偏光透過軸と垂直(y方向)にし、かつ、互いに180度逆方向にして、配向方向をアンチパラレル構造にする。そして、配向膜24・25として水平配向材のポリイミド材料を使用し、基板21・22と略平行となるように液晶分子を配向させる。これにより、図6(b)に示すように、液晶分子の長軸方向が偏光板の偏光透過軸と略直角になるように一軸配向される。
この場合、図6(b)に示すように、電圧無印加の状態で、第1のSW−LCD12の液晶分子は、基板21・22に平行、かつ、第1偏光板13の偏光透過軸と直角となるように一軸配向している。バックライト18からメインLCD14を経て入射する光は、第1偏光板13を透過するので、第1のSW−LCD12に入射する光の偏光方向と液晶分子の配向方向は直角となる。この状態の第1のSW−LCD12をx方向にずれながら見た場合の、液晶分子の見え方を図6(c)に示す。同図によると、正面方向から投射した場合の形状(観察者31から見た液晶分子の形状)が液晶分子38aのようになり、投射された液晶分子の長軸方向cと入射光の偏向方向が直角となる。液晶分子の投影図の長軸方向と入射光の偏光方向とがなす角度が90度の場合には、入射光は複屈折の影響を受けることなく透過するので、どの角度から観察しても、そのままメインLCD14の画像が見える。この状態、つまり電圧無印加の状態を広視野角モードとして設定する。
一方、狭視野角モードでは、電圧無印加の状態から、x方向を軸とした回転により液晶分子が基板21・22に対して45度傾斜するように、透明電極膜25・26に交流電圧をかける。このときの液晶分子の様子を、図7に示している。図7(a)は、A−A’断面を示しており、基板21・22に対して45度傾斜していることがわかる。図7(b)は、B−B’断面を示しており、液晶分子は紙面法線方向から45度傾斜している。
この場合、図7(b)に示すように、観察者31から見た液晶分子、すなわち、正面方向からの液晶分子の投射図が、液晶分子39aのようになる。液晶分子の配向方向の変化は、x方向を軸とした回転によるので、第2偏光板11と第1偏光板13との偏光方向は、液晶分子39aの長軸方向と直角となる。よって、液晶分子の投射図と長軸方向と入射光の偏光方向とは略垂直となる。このため、正面方向から見た場合(観察者31が見た場合)は、複屈折の影響を受けず、そのままメインLCD14の画像が見える。
一方、表示部4に向かって左側にいる観察者32から見た液晶分子、すなわち、基板21・22に向かって左側からの液晶分子の投射図が、液晶分子39bのようになる。第2偏光板11と第1偏光板13との偏光方向は、投射図の長軸方向と角度を持つので、液晶分子投射図の長軸方向は入射光の偏光方向と交差角持つ。よって、観察者32から見ると、液晶の複屈折の影響で第1のSW−LCD12を光が透過せず、メインLCD12の画像が見えない。
同様に、表示部4に向かって右側にいる観察者33から見た液晶分子、すなわち、基板21・22に向かって右側からの液晶分子の投射図が、液晶分子39cのようになる。第1偏光板13と第2偏光板11との偏光方向は、投射図の長軸方向と角度を持つので、液晶分子投射図の長軸方向は入射光の偏光方向と交差角持つ。よって、観察者33から見ると、液晶の複屈折の影響で第1のSW−LCD12を光が透過せず、メインLCD12の画像が見えない。
以上のような仕組みにより、透明電極基膜26・27に電圧を印加すると、表示部4を、正面方向から見た場合(観察者31が見た場合)は、複屈折の影響を受けずそのままメインLCD14の画像が見えるが、正面方向以外から見た場合(観察者32・33が見た場合)は、複屈折の影響を受けて第1のSW−LCD12を光が透過せず、メインLCD14の画像が見えなくなる。
(SW−LCDの液晶分子配向例4)
SW−LCDの液晶分子配向例4について、図8を用いて説明する。配向例4は、SW−LCDの配向例3において、配向膜24・25の代わりに、垂直配向材のポリイミド材料を使用した配向膜を使用した第1のSW−LCD12’を用いることで実現される。これにより、基板21・22と略垂直となるように液晶分子を配向させられる。
この場合、電圧無印加の状態で、第1のSW−LCD12’の液晶分子は基板21・22と略垂直に一軸配向している。すなわち、図8(b)に示すように、正面から見た場合は、液晶分子40aの真円のように見える。そして、正面以外の方向から見た場合は、液晶分子40b、40cのように長軸方向がx方向となるように見える。したがって、液晶分子を基板と直交する方向を含むどの方向から投射した場合でも、長軸方向と入射光の偏向方向が一致する。液晶分子の投影図の長軸方向と入射光の偏光方向とがなす角度が0度(平行)の場合には、入射光は複屈折の影響を受けることなく透過するので、どの角度から観察しても、そのままメインLCD14の画像が見える。この状態、つまり電圧無印加の状態を広視野角モードとして設定する。
一方、狭視野角モードでは、広視野角モードの状態から、x方向を軸とした回転により液晶分子が基板21・22に対して45度傾斜するように、透明電極膜26・27に交流電圧をかける。このときの液晶分子の様子は、図7に示すSW−LCDの配向方法1と同様である。
よって、同様の仕組みにより、透明電極膜26・27に電圧を印加すると、表示部4は、正面方向から見た場合(観察者31が見た場合)は、複屈折の影響を受けずそのままメインLCD14の画像が見えるが、正面方向以外から見た場合(観察者32・33が見た場合)は、複屈折の影響を受けてメインLCD14の画像が見えない。
尚、上記液晶分子配向例1〜4は、第1のSW−LCD12を例にとって説明したものであるが、第3偏光板17および第4偏光板15における偏光透過軸の向き、ならび配向膜64・65における配向方向に上記液晶分子配向例1〜4を適用すれば、第2のSW−LCD16においても上記説明は当てはまるものである。
また、上記液晶分子配向例1〜4の説明では、狭視野角モード時においてメインLCD14の画像視認が防止されるのは、表示画面上の左右方向からの視線に対してであるが、上記構成全体をそのまま90°回転させた配置とすれば、表示画面上の上下方向からの視線に対してメインLCD14の画像視認を防止可能となる。
(透過度測定実験)
液晶分子配向例1および3のSW−LCDを用いて、視野角制御時(電圧印加時)での、視線方向による透過率の変化を測定した。結果を図9,図10に示す。
図9は、液晶分子配向例1のSW−LCDにおいて視野角制御時(電圧印加時)の測定結果を示すグラフである。測定は、第1偏光板の偏光透過軸が上下方向となるように配置し、表示部4に対して垂直となる方向(法線方向)からの視線(仰角0度)から目標点を変えず視点を左右にずらして行った。なお、視点は仰角0度から、表示部4に対して垂直となる方向と視線とがなす角が80度となるまで(仰角80度となるまで)ずらし、視線の仰角と、視線から視認されるSW−LCDの透過率を測定した。グラフの横軸は仰角を示し、縦軸は透過率を示している。また、SW−LCDとしては、正面から見た場合のリターデーションが500nm、600nm、800nm、1000nm、1500nmのものを用いて測定した。
これによると、すべて仰角0度で約85%の最大の透過率を示し、仰角を上げると共に透過率が下がっていった。リターデーション1500nmのものでは、仰角約30度で透過率がほぼ0%となり仰角をさらに上げると再び透過率が上昇した。リターデーションが1000nmのものでは仰角約38度が、800nmのものでは仰角約44度で透過率がほぼ0%となっている。また、リターデーションが600nm、500nmのものでは、それぞれ仰角約50度、約60度で最低となり、それ以降仰角を上げても透過率は10%以下に保たれる。
SW−LCDとしては、メインLCDを視認されたくない方向に応じて、または、使用環境、メインLCDの輝度等を考慮して決定される、必要な透過率の低下に応じて、リターデーションを決定すればよい。例えば、仰角45度程度からの視線に対してメインLCDの画像を隠す場合は、この仰角での透過率が低い、500nm〜1000nmのリターデーションを示すSW−LCDを用いればよい。仰角30度〜50度からの視線を中心にメインLCDの画像を隠したい場合は、この範囲で透過率が低い、リターデーション800nm〜1000nmのものを用いればよい。一方、仰角が40度より大きい範囲からの視線に対してメインLCDの画像を隠したい場合は、この範囲で透過率が低い、リターデーション500nm〜600nmのものを用いればよい。
また、図10は、同様にして液晶分子配向例3のSW−LCDにおいて視野角制御時(電圧印加時)の測定結果を示すグラフである。図9と比べ、仰角が大きいときの透過率が高くなるので、液晶分子配向例1のように、液晶分子の長軸方向が偏光透過軸と略平行にする方がより好ましい。なお、曲線の特徴は図9と類似しているので、同じようにして最適なリターデーションを選べばよい。
本発明に係る表示装置は、左右および上下方向の斜めからの視線に対して画像認識を防止可能とすることを目的としており、この目的を達成するための具体的な構成について以下に説明する。尚、ここで左右および上下方向とは、例えば図2に示す携帯電話機1を例とした場合、表示部4を縦置きにした場合の左右および上下方向を示している。
本実施の形態に係る表示装置では、図1に示す第1のSW−LCD12を、左右方向の斜めからの視線に対して画像認識を防止するための表示切替手段として用い、第2のSW−LCD16を、上下方向の斜めからの視線に対して画像認識を防止するための表示切替手段として用いる。
すなわち、第1のSW−LCD12においては、第2偏光板11、第1偏光板13、および配向膜24、25の関係を上述した液晶分子配向例1ないし4の何れかとする。そして、第2のSW−LCD16においては、第4偏光板15、第3偏光板17、および配向膜64、65の関係を上述した液晶分子配向例1ないし4の何れかを90°回転させた構成とする。
また、本実施の形態の表示装置は、第1偏光板13と第2偏光板11との偏光透過軸が同じ方向のものを使用しているが、第1偏光板13と第4偏光板15とはメインLCD14の特性の要求にしたがう必要があり、その結果、第1偏光板13は任意の軸角度を持つ可能性がある。
このような場合は、図11に示すように、第2偏光板11と基板21との間に、入射する光の偏光方向を回転させる偏光回転部材50を配置すれば、同じ機能を持たせることができる。つまり、偏光回転部材50が、液晶分子から出射される直線偏光の偏光方向を回転させて、第2偏光板11によって取り出されるような直線偏光にすることで、第1の偏光板13と第2の偏光板11との偏光透過軸が一致していなくても、第2偏光板11に、上記液晶分子から出射する直線偏光を取り出させることができる。偏光回転部材50としては、1/2λ板(位相差板)を用いることができる。
なお、上記偏光回転部材50は、第1偏光板13と第2偏光板11との間であれば、液晶層より光入射側に設置しても、光出射側に設置してもよい。また、第1偏光板13より光入射側に偏光回転部材50を設置してもよい。
また、上記例では、第1のSW−LCD12をメインLCD14より前面(表示面側)に配置し、第2のSW−LCD16をメインLCD14より背面(表示面の反対側)に配置したものを例として説明しているが、第1のSW−LCD12、第2のSW−LCD16、およびメインLCD14の配置順序は特に限定されるものではない。すなわち、第1のSW−LCD12および第2のSW−LCD16をともにメインLCD14より前面に配置しても良く、あるいはともにメインLCD14より背面に配置しても良い。また、第1のSW−LCD12と第2のSW−LCD16との配置も任意に入れ替え可能である。
以上のように、本実施の形態に係る表示装置では、第1のSW−LCD12および第2のSW−LCD16において液晶層への電圧印加を行わない場合、上下および左右方向からの斜め方向からの何れの視線に対してもメイン画像が視認でき、この場合を広視野角モードとする。
また、狭視野角モードでは、第1のSW−LCD12にて電圧印加を行い、第2のSW−LCD16にて電圧印加を行わない場合に、左右方向からの斜め方向からの視線のみに対してもメイン画像の視認を防止し、第1のSW−LCD12にて電圧印加を行わず、第2のSW−LCD16にて電圧印加を行う場合に、上下方向からの斜め方向からの視線のみに対してもメイン画像の視認を防止する。第1のSW−LCD12および第2のSW−LCD16の両方にて液晶層に電圧印加を行う場合には、上下および左右方向からの斜め方向からの視線に対してメイン画像の視認を防止する。
また、狭視野角モードにおける斜め方向からの視線に対して、ロゴ等の入った切り替え画像を表示することも可能である。この場合、第1のSW−LCD12では、透明電極膜26・27の一方、または両方について、例えば「SHARP」の白で示されるロゴ部分以外(非透過部分)に電極が配置されるように電極パターニングを施されたものを使用する。これにより、少なくとも片方の透明電極膜に電圧が印加されないロゴ部分では、液晶分子に電圧がかからないので、配向方向が電圧無印加時と同じように基板21・22と略平行となっている。したがって、ロゴ部分だけは、どの方向から見てもSW−LCD14における複屈折の影響を受けない。よって、観察者32・33が見る画像は、ロゴ部分以外で光が遮断され、ロゴ部分で光が透過する、図12に示すようなロゴ画像となる。同様に、第2のSW−LCD16では、透明電極膜66・67の一方、または両方について、ロゴ部分以外(非透過部分)に電極が配置されるように電極パターニングを施されたものを使用すればよい。
また、本実施の形態では、携帯電話機の液晶表示部に本発明を適用した場合について説明しているが、これに限られるものではなく、モバイルのパソコン、AV機器、DVDプレイヤー等の表示装置を有する携帯用電子機器に適用できる。あるいは、非携帯型の表示装置に適用し、視線方向によって異なる表示ができるディスプレイとして使用してもよい。
本発明の表示装置は、視線の方向によって異なる画像が視認されるようなモードに設定できるので、携帯通信端末やモバイルのパソコン、AV機器、DVDプレイヤー等の携帯用電子機器のディスプレイ、あるいは、視線に方向によって複数の情報を提示できるディスプレイ等に適用できる。
本発明の実施形態に係る携帯電話機の表示部の断面図を示す図である。 本発明の実施形態に係る携帯電話機を示す図である。 本発明の実施形態に係る携帯電話機が単一画像表示モードに設定されているときの表示部を示し、(a)は表示部の表示面に向かって見た図面を、(b)はA−A’断面を示す断面図を、(c)はB−B’断面を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る携帯電話機が複数画像表示モードに設定されているときの表示部を示し、(a)はA−A’断面を示す断面図を、(b)はB−B’断面を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る携帯電話機が単一画像表示モードに設定されているときの表示部を示し、(a)はA−A’断面を示す断面図を、(b)はB−B’断面を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る携帯電話機が単一画像表示モードに設定されているときの表示部を示し、(a)は表示部の表示面に向かって見た図面を、(b)はA−A’断面を示す断面図を、(c)はB−B’断面を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る携帯電話機が複数画像表示モードに設定されているときの表示部を示し、(a)はA−A’断面を示す断面図を、(b)はB−B’断面を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る携帯電話機が単一画像表示モードに設定されているときの表示部を示し、(a)はA−A’断面を示す断面図を、(b)はB−B’断面を示す断面図である。 本発明の実施の形態にかかるSW−LCDにおいて、視線の仰角と透過率との関係を示す図面である。 本発明の他の実施の形態にかかるSW−LCDにおいて、視線の仰角と透過率との関係を示す図面である。 本発明の実施の形態にかかる表示部の変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る携帯電話機の、狭視野角表示モード時の斜め方向からの表示部の視認画面を示す平面図である。
符号の説明
1 携帯電話機(電子機器)
4 表示部(表示装置)
11 第2偏光板(第2の偏光手段)
12 メイン液晶表示部(映像表示手段)
13 第1偏光板(第1の偏光手段)
14 第1のスイッチ液晶表示部(第1の表示切替手段、液晶素子)
15 第4偏光板(第4の偏光手段)
16 第2のスイッチ液晶表示部(第2の表示切替手段、液晶素子)
17 第3偏光板(第3の偏光手段)
21・22・61・62 基板
23・63 液晶層
24・25・64・65 配向膜
26・27・66・67 透明電極膜
50 偏光回転部材

Claims (4)

  1. 画像を表示するための映像表示手段を有し、
    視認される画像を、単一画像表示モードと複数画像表示モードとに電気的に切り替え可能な表示装置において、
    映像表示手段に表示される画像に対し、画面左右斜め方向からの視線に対する視認を制御する第1の表示切替手段と、
    映像表示手段に表示される画像に対し、画面上下斜め方向からの視線に対する視認を制御する第2の表示切替手段とを備え、
    単一画像モードでは、上記第1の表示切替手段および第2の表示切替手段ともに、画面左右斜め方向および画面上下斜め方向からの視線に対して映像表示手段に表示される画像を視認可能とし、
    複数画像表示モードでは、上記第1の表示切替手段および第2の表示切替手段の少なくとも一方が、画面左右斜め方向または画面上下斜め方向からの視線に対して映像表示手段に表示される画像の視認を防止することを特徴とする表示装置。
  2. 上記第1の表示切替手段は、一対の基板間に配された液晶層であると共に、さらに、上記表示切替手段に一定方向の直線偏光を入射させる第1偏光手段と、上記表示切替手段から出射する光のうち一定方向の直線偏光を取り出す第2偏光手段とを備えており、
    上記液晶層の液晶分子を基板と直交する方向から投射した場合の液晶分子の長軸方向と、上記液晶分子に入射する光の直線偏光方向とが、常に略平行または略垂直となっており、
    単一画像表示モードでは、液晶分子の長軸方向が上記基板と略平行または略垂直となるように配向されており、
    複数画像表示モードでは、その長軸方向が、基板に対して傾斜するように配向されているとともに、
    液晶分子の長軸方向は、画面上下方向に対して平行となっていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 上記第2の表示切替手段は、一対の基板間に配された液晶層であると共に、さらに、上記表示切替手段に一定方向の直線偏光を入射させる第3偏光手段と、上記表示切替手段から出射する光のうち一定方向の直線偏光を取り出す第4偏光手段とを備えており、
    上記液晶層の液晶分子を基板と直交する方向から投射した場合の液晶分子の長軸方向と、上記液晶分子に入射する光の直線偏光方向とが、常に略平行または略垂直となっており、
    単一画像表示モードでは、液晶分子の長軸方向が上記基板と略平行または略垂直となるように配向されており、
    複数画像表示モードでは、その長軸方向が、基板に対して傾斜するように配向されているとともに、
    液晶分子の長軸方向は、画面左右方向に対して平行となっていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 請求項1ないし3の何れかに記載の表示装置を搭載していることを特徴とする電子機器。
JP2004294265A 2004-10-06 2004-10-06 表示装置および電子機器 Pending JP2006106439A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004294265A JP2006106439A (ja) 2004-10-06 2004-10-06 表示装置および電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004294265A JP2006106439A (ja) 2004-10-06 2004-10-06 表示装置および電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006106439A true JP2006106439A (ja) 2006-04-20

Family

ID=36376244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004294265A Pending JP2006106439A (ja) 2004-10-06 2004-10-06 表示装置および電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006106439A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006139160A (ja) * 2004-11-15 2006-06-01 Hitachi Displays Ltd 光学素子及びそれを用いた表示装置
JP2007249125A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Nec Corp 視野角制御表示装置及びこれを備えた端末機
JP2008111901A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Epson Imaging Devices Corp 液晶装置及び電子機器
WO2008075497A1 (ja) * 2006-12-18 2008-06-26 Sharp Kabushiki Kaisha 液晶表示装置、携帯型情報端末装置、視野角制御方法、制御プログラム、および、記録媒体
WO2008143256A1 (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Sharp Kabushiki Kaisha ディスプレイおよびそれに用いられる視野角制御素子
WO2009011199A1 (ja) * 2007-07-19 2009-01-22 Sharp Kabushiki Kaisha ディスプレイおよびそれに用いられる視野角制御素子
US8698988B2 (en) 2007-01-09 2014-04-15 Japan Display West Inc. Liquid crystal device having viewing angle control pixels
JP2017211645A (ja) * 2016-05-24 2017-11-30 揚昇照明股▲ふん▼有限公司 複合膜及び表示装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH117045A (ja) * 1997-06-16 1999-01-12 Nec Corp アクティブマトリクス液晶表示装置
JP2003015535A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Alpine Electronics Inc 表示装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH117045A (ja) * 1997-06-16 1999-01-12 Nec Corp アクティブマトリクス液晶表示装置
JP2003015535A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Alpine Electronics Inc 表示装置

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006139160A (ja) * 2004-11-15 2006-06-01 Hitachi Displays Ltd 光学素子及びそれを用いた表示装置
JP2007249125A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Nec Corp 視野角制御表示装置及びこれを備えた端末機
US8203671B2 (en) 2006-03-20 2012-06-19 Nlt Technologies, Ltd. View angle controllable display device and terminal having the same
US7760301B2 (en) 2006-10-30 2010-07-20 Sony Corporation Liquid crystal device and electronic apparatus
JP2008111901A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Epson Imaging Devices Corp 液晶装置及び電子機器
CN101563723B (zh) * 2006-12-18 2012-09-05 夏普株式会社 液晶显示装置、便携式信息终端装置以及可视角控制方法
KR101077447B1 (ko) * 2006-12-18 2011-10-26 샤프 가부시키가이샤 액정 표시 장치, 휴대형 정보 단말 장치, 시야각 제어 방법, 및 기록 매체
WO2008075497A1 (ja) * 2006-12-18 2008-06-26 Sharp Kabushiki Kaisha 液晶表示装置、携帯型情報端末装置、視野角制御方法、制御プログラム、および、記録媒体
US8698988B2 (en) 2007-01-09 2014-04-15 Japan Display West Inc. Liquid crystal device having viewing angle control pixels
JP4794669B2 (ja) * 2007-05-21 2011-10-19 シャープ株式会社 ディスプレイおよびそれに用いられる視野角制御素子
WO2008143256A1 (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Sharp Kabushiki Kaisha ディスプレイおよびそれに用いられる視野角制御素子
US8384853B2 (en) 2007-05-21 2013-02-26 Sharp Kabushiki Kaisha Display and viewing angle control element used for same
WO2009011199A1 (ja) * 2007-07-19 2009-01-22 Sharp Kabushiki Kaisha ディスプレイおよびそれに用いられる視野角制御素子
US8098350B2 (en) 2007-07-19 2012-01-17 Sharp Kabushiki Kaisha Display and view angle control element employed therein
JP4928608B2 (ja) * 2007-07-19 2012-05-09 シャープ株式会社 ディスプレイおよびそれに用いられる視野角制御素子
JP2017211645A (ja) * 2016-05-24 2017-11-30 揚昇照明股▲ふん▼有限公司 複合膜及び表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4494410B2 (ja) 表示装置、視野角制御装置、および電子機器
JP4704349B2 (ja) 表示装置、視野角制御装置、および電子機器
JP4629049B2 (ja) 表示装置および電子機器
JP4347163B2 (ja) 表示装置および電子機器
JP3823972B2 (ja) 視角制御素子、表示装置、及び電子機器
JP4766542B2 (ja) 付加的光変調lc部分を通す視覚切替え式ディスプレイデバイス
JP4290734B2 (ja) 表示装置および視野角制御装置、電子機器
US7486350B2 (en) Display device, viewing angle control device, electronic display device, and multiple image display device
US20180252949A1 (en) Method and arrangement for the secure display of information
JP4339319B2 (ja) 表示装置および電子機器
JP2009020293A (ja) ディスプレイおよびそれに用いられる視野角制御装置
GB2428100A (en) Display device and optical device
JP2009524117A (ja) 立体画像表示装置
JP2008203565A (ja) 視野角制御用液晶パネル及び表示装置
JP2008064790A (ja) ディスプレイおよびそれに用いられる視野角制御装置
JP2006106439A (ja) 表示装置および電子機器
US7701532B2 (en) Sight controllable display device and terminal having the same
JP4470904B2 (ja) 視角制御素子、表示装置、及び電子機器
JP2006072239A (ja) 表示装置および偏光体、視野角制御装置
JP5089856B2 (ja) 携帯端末装置、表示制御方法、表示制御プログラム及び記録媒体
JP2008051993A (ja) 電気光学装置、視角制御素子、及び電子機器
JP5525340B2 (ja) 立体画像認識装置
JP2009025353A (ja) 表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070302

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100201

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100309

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100629

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02