JP2006093813A - 通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 上記の点に鑑み、瞬断なくスムーズなハンドオーバーを実現できるMIMO伝送方式の通信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 送信回路をM系統(Mは2以上の整数)備えるとともに、受信回路をN系統(Nは2以上の整数)備えたMIMO伝送方式の通信装置において、情報の通信の最中に第1通信チャンネルから第2通信チャンネルへハンドオーバーを行う際、一部の系統の送信回路及び受信回路(1)を前記第2通信チャンネルの確立のために割り当てる一方、残りの系統の送信回路及び受信回路(2、3、4)を前記第1通信チャンネルの維持のために割り当てて前記情報の通信を継続させる。そして、前記第2通信チャンネルの確立後、全系統の送信回路及び受信回路を、前記第2通信チャンネルに割り当てるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】 送信回路をM系統(Mは2以上の整数)備えるとともに、受信回路をN系統(Nは2以上の整数)備えたMIMO伝送方式の通信装置において、情報の通信の最中に第1通信チャンネルから第2通信チャンネルへハンドオーバーを行う際、一部の系統の送信回路及び受信回路(1)を前記第2通信チャンネルの確立のために割り当てる一方、残りの系統の送信回路及び受信回路(2、3、4)を前記第1通信チャンネルの維持のために割り当てて前記情報の通信を継続させる。そして、前記第2通信チャンネルの確立後、全系統の送信回路及び受信回路を、前記第2通信チャンネルに割り当てるようにする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、有線又は無線の通信装置に関し、特に、MIMO(Multiple Input Multiple Output;多入力多出力)伝送方式により通信を行う無線通信装置に関する。
近年の無線通信装置の中には、アンテナと送受信回路から成る系統を複数備えたものが増えてきている。例えば、送信側は1系統のままでありながら、受信側を2系統以上にしたものとして、いわゆるダイバーシティ受信方式の無線通信装置がある。中でも特に注目されているものとして、次世代無線LAN(Local Area Network)や第4世代携帯電話において実用化が期待されるMIMO伝送方式の無線通信装置がある。
以下に、MIMO伝送方式について簡単に説明を行う。MIMO伝送方式は、多数の文献中に開示された公知の高速無線通信技術であって(例えば、下記非特許文献1参照)、複数(p本;pは2以上の整数)の送信アンテナから互いに内容の異なるp種類の情報に係る送信信号を同一周波数上で同時に送信して(並列送信して)、それを複数の(q本;qは2以上の整数)の受信アンテナで同時に受信し、見掛け上は混信を起こしているq通りの受信信号に対し必要な計算処理を施すことで、混信前のp種類の情報を復元する伝送方式である。この伝送方式を用いれば、周波数の占有帯域幅を増やすことなく、伝送レートのみをp倍に高速化することができる。
図3は、MIMO伝送方式の無線通信装置の従来例を示す回路構成図である。図3の無線通信装置は、夫々に信号を送信する4系統の送信回路101、102、103及び104と、MIMO信号処理部151と、から構成されている。尚、受信回路については、図示を省略している。
送信回路101、102、103、104は、夫々変調器111、121、131、141と、送信用ミキサ112、122、132、142と、送信アンプ113、123、133、143と、アンテナ114、124、134、144と、ローカル信号源118、128、138、148と、を有している。
図示されないCPU等から供給されたデジタルデータは、MIMO信号処理部151に与えられる。MIMO信号処理部151にて、そのデジタルデータは、誤り耐性の向上や受信側における混信除去の容易化等を目的とした適切な信号処理を施された後、4つのデジタル信号に分配される。この4つのデジタル信号は、互いに内容の異なる情報をデジタル信号化したものである。
これら4つのデジタル信号は、夫々、変調器111、121、131、141によるアナログ変調信号への変換、送信用ミキサ112、122、132、142による周波数変換、送信アンプ113、123、133、143による増幅を経て、アンテナ114、124、134、144より電波として放射される。
この際、4つのローカル信号源118、128、138及び148は、全く同じ周波数のローカル信号を発振しており、4つのアンテナからは、全く同じ周波数上で互いに異なる信号が同時に放射されることとなる。
アンテナ114、124、134、144から送信された4つの信号は、基地局(不図示)等の受信側におけるk本(kは4以上の整数)のアンテナにて同時に受信される。そして、基地局(不図示)等の受信側において、見掛け上は混信を起こしているk通りの受信信号に対して必要な計算処理が施され、混信前の4種類の情報が復元される。
また、ローカル信号源はPLL(Phase Lock Loop)回路等を用いて構成されることが多く、多数のローカル信号源を設けると、コストの増大や回路規模の増大を招くことになるため、図4に示す如く、1つのローカル信号源158を複数の送信用ミキサ112、122、132、142で共用する構成も提案されている。尚、図4において、図3と同一の部分には同一の符号を付してある。
また、下記特許文献1では、MIMOシステムへの適用可能性を示したマルチバンド無線機が開示されている。
吉井、他,「MIMO通信における伝播路推定の影響」,2002年電子情報通信学会通信総合大会講演論文集,平成14年3月7日,B−5−225(p.676)
特開2004−129066号公報(段落0032等)
MIMO伝送方式それ自体は、空間多重化通信手法の1つに過ぎないため、既存の通信システム規格(例えば、無線LANの場合は、IEEE802.11a等)の上位に、オプションとして取り込まれて実現されるのが通常である。従って、ハンドオーバーの実現法については、一般的にはMIMO伝送方式それ自体とは無関係に、基になった通信システム規格の中で定められる。
MIMO伝送方式は、IEEE802.11規格の無線LAN装置から実用化が始まっているが、IEEE802.11規格の大半が元々ハンドオーバーを考慮した規格ではないため、結果として、瞬断なくスムーズなハンドオーバーを実現できるMIMO伝送方式無線通信装置が存在していないのが実情である。
また、上記特許文献1には、マルチバンド無線機におけるハンドオーバー動作の実現法に関する記載の他、MIMOシステムに関する記載がある。しかしながら、上記特許文献1は、そのマルチバンド無線機が「ハンドオーバー動作の実現を可能とする」ことを示した上で、必要に応じてハンドオーバー動作の実現とは無関係に「MIMOシステムにて動作させることも可能である」と付言しているに過ぎない。即ち、MIMOシステムにおいて、瞬断なくスムーズなハンドオーバーを実現することができる手法については、何ら開示されていない。
尚、無線通信を行う装置を例に挙げて、従来の問題点を説明したが、有線通信を行う装置においても同様の問題が生じる。
本発明は、上記の点に鑑み、瞬断なくスムーズなハンドオーバーを実現できるMIMO伝送方式の通信装置(無線通信装置又は有線通信装置)を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る通信装置は、信号を送信するための送信回路をM系統(Mは2以上の整数)備えるとともに、信号を受信するための受信回路をN系統(Nは2以上の整数)備えたMIMO伝送方式の通信装置において、情報の通信の最中に第1通信チャンネルから第2通信チャンネルへハンドオーバーを行う際に、前記M系統の送信回路の内の一部の系統の送信回路および前記N系統の受信回路の内の一部の系統の受信回路を前記第2通信チャンネルの確立のために割り当てる一方で、残りの系統の送信回路および受信回路を前記第1通信チャンネルの維持のために割り当てて、前記情報の通信を継続させる制御回路を備えることを特徴とする。
ハンドオーバー動作に必要なハンドオーバー用の制御信号の通信は、一部の系統の送信回路及び受信回路により、ハンドオーバー先である第2通信チャンネルを用いて行われる。また、ハンドオーバーの最中においても、残りの系統の送信回路及び受信回路がハンドオーバー元である第1通信チャンネルの維持用に割り当てられているため、第1通信チャンネルを用いて主たる情報に関する通信が可能である。従って、瞬断のないスムーズなハンドオーバーが実現される。しかも、ハンドオーバー動作中に第1通信チャンネルの維持のために割り当てられる送信回路及び受信回路の系統の数が複数になるように構成すれば、ハンドオーバーの最中でもMIMO伝送方式による高速通信を維持できる。
また、例えば、前記制御回路は、前記第2通信チャンネルの確立後、前記M系統の送信回路の全て及び前記N系統の受信回路の全てを、前記第2通信チャンネルに割り当てるようにするとよい。
これにより、ハンドオーバーの完了後は、全系統の送信回路及び全系統の受信回路を用いたMIMO伝送方式による通信が再開される。
また、例えば、送信する信号および受信した信号を周波数変換するための第1ローカル信号源及び第2ローカル信号源を更に備え、前記ハンドオーバーを行う際、前記第2通信チャンネルの確立のために割り当てられた送信回路及び受信回路は、前記第1ローカル信号源を共用して送受信を行う一方、前記第1通信チャンネルの維持のために割り当てられた送信回路及び受信回路は、前記第2ローカル信号源を共用して送受信を行うようにしてもよい。
これにより、ローカル信号源の数を削減することができるので、通信装置の低コスト化及び小型化が図れる。
このような、2つのローカル信号源(第1ローカル信号源及び第2ローカル信号源)を備える構成は、前記通信装置が、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化する通信方式にて通信を行う場合に、特に適している。
このような通信方式としては、例えば、FDMA(Frequency Division Multiple Access;周波数分割多元接続、或いは周波数領域多重化)方式があるが、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化する通信方式であるならば、何でもよい。
また、例えば、送信する信号および受信した信号を周波数変換するための単一のローカル信号源を更に備え、前記M系統の送信回路の全て及び前記N系統の受信回路の全ては、前記単一のローカル信号源を共用して送受信を行うようにしてもよい。
これにより、ローカル信号源の数を削減することができるので、通信装置の低コスト化及び小型化が図れる。
このような単一のローカル信号源を共用する構成は、前記通信装置が、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化しない通信方式にて通信を行う場合に、特に適している。つまり、ハンドオーバー元の第1通信チャンネルのチャンネル周波数とハンドオーバー先の第2通信チャンネルのチャンネル周波数が同じであることを前提とした通信方式に、好適である。
このような通信方式としては、例えば、CDMA(Code Division Multiple Access;符号分割多重接続、或いは符号領域多重化)方式やTDMA(Time Division Multiple Access;時分割多元接続、或いは時間領域多重化)方式があるが、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化しない通信方式であるならば、何でもよい。
また、例えば、前記ハンドオーバーを行う際、前記第2通信チャンネルの確立のために割り当てられる送信回路及び受信回路の夫々が2系統以上であり(但し、M≧3及びN≧3が成立)、且つ前記第2通信チャンネルの確立のために行われる通信は、MIMO伝送方式にて行われるようにしてもよい。
このように構成すれば、ハンドオーバー用の制御信号は、MIMO伝送方式にて高速通信されるため、高速にハンドオーバー動作が完了する。
また、例えば、前記ハンドオーバーを行う際、前記第1通信チャンネルの維持のために割り当てられる送信回路及び受信回路のそれぞれが2系統以上であり(但し、M≧3及びN≧3が成立)、且つ前記第1通信チャンネルを維持して継続される前記情報の通信は、MIMO伝送方式にて行われるようにしてもよい。
このように構成すれば、ハンドオーバーの最中でもMIMO伝送方式による高速通信が維持できる。
上述した通り、本発明に係る通信装置は、瞬断なくスムーズなハンドオーバーを実現できる。
<<第1実施形態>>
以下、本発明に係る通信装置の第1実施形態につき、図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係る通信装置の回路構成図である。
以下、本発明に係る通信装置の第1実施形態につき、図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係る通信装置の回路構成図である。
図1の通信装置は、夫々に信号を送受信する4系統の送受信回路1、2、3及び4と、第1ローカル信号を発振して出力する第1ローカル信号源5と、第2ローカル信号を発振して出力する第2ローカル信号源6と、信号分配器51と、MIMO信号処理部52と、切換スイッチ53及び54と、制御回路55と、から概略構成され、MIMO伝送方式による無線通信が可能となっている。
送受信回路1、2、3、4は、夫々変調器11、21、31、41と、変調器11、21、31、41から送られてくる信号と第1ローカル信号又は第2ローカル信号を混合して周波数変換を行う送信用ミキサ12、22、32、42と、送信アンプ13、23、33、43と、アンテナ14、24、34、44と、受信アンプ15、25、35、45と、受信アンプ15、25、35、45から送られてくる信号と第1ローカル信号又は第2ローカル信号を混合して周波数変換を行う受信用ミキサ16、26、36、46と、復調器17、27、37、47と、を有している。尚、図1の通信装置を構成する部品中、アンテナ14、24、34及び44以外は、通信装置の筐体(不図示)内に収められている。
変調器11、送信用ミキサ12、送信アンプ13及びアンテナ14は、信号を送信する(電波として放射する)ための第1の送信回路を構成し、アンテナ14、受信アンプ15、受信用ミキサ16及び復調器17は、信号を受信するための第1の受信回路を構成している。同様に、変調器21、送信用ミキサ22、送信アンプ23及びアンテナ24は、信号を送信するための第2の送信回路を構成し、アンテナ24、受信アンプ25、受信用ミキサ26及び復調器27は、信号を受信するための第2の受信回路を構成している。同様に、変調器31、送信用ミキサ32、送信アンプ33及びアンテナ34は、信号を送信するための第3の送信回路を構成し、アンテナ34、受信アンプ35、受信用ミキサ36及び復調器37は、信号を受信するための第3の受信回路を構成している。同様に、変調器41、送信用ミキサ42、送信アンプ43及びアンテナ44は、信号を送信するための第4の送信回路を構成し、アンテナ44、受信アンプ45、受信用ミキサ46及び復調器47は、信号を受信するための第4の受信回路を構成している。
切換スイッチ53は、制御回路55の制御に応じて、変調器11の入力側を信号分配器51の出力側又はMIMO信号処理部52の出力側の何れかに切換接続するものである。切換スイッチ54は、制御回路55の制御に応じて、第1ローカル信号源5の出力側又は第2ローカル信号源6の出力側を、送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16に切換接続するものである。
第1ローカル信号源5は、第1ローカル信号を発生して、第1ローカル信号源5の出力側が送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16に接続されている時に、その第1ローカル信号を切換スイッチ54を介して送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16に供給する。
第2ローカル信号源6は、第2ローカル信号を発生して、その第2ローカル信号を送信用ミキサ22、32及び42、並びに受信用ミキサ26、36及び46に供給すると共に、第2ローカル信号源6の出力側が送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16に接続されている時に、その第2ローカル信号を切換スイッチ54を介して送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16に供給する。
(通常の通信動作)
上記のように構成された無線通信装置において行われる、ハンドオーバーを考慮しない通常の通信動作(以下、単に「通常の通信動作」ということがある)について説明する。通常の通信動作において、制御回路55は、MIMO信号処理部52の出力側が変調器11の入力側に接続されるように切換スイッチ53を制御すると共に、第2ローカル信号源6の出力側が送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16に接続されるように切換スイッチ54を制御し(これにより、切換スイッチ53及び54の接続の様子は、図1のようになる)、また、下記動作が実現されるように、信号分配器51及びMIMO信号処理部52を制御する。第2ローカル信号6は、現在の通信チャンネルに応じた適切な周波数で発振し、その適切な周波数の第2ローカル信号を出力する。
上記のように構成された無線通信装置において行われる、ハンドオーバーを考慮しない通常の通信動作(以下、単に「通常の通信動作」ということがある)について説明する。通常の通信動作において、制御回路55は、MIMO信号処理部52の出力側が変調器11の入力側に接続されるように切換スイッチ53を制御すると共に、第2ローカル信号源6の出力側が送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16に接続されるように切換スイッチ54を制御し(これにより、切換スイッチ53及び54の接続の様子は、図1のようになる)、また、下記動作が実現されるように、信号分配器51及びMIMO信号処理部52を制御する。第2ローカル信号6は、現在の通信チャンネルに応じた適切な周波数で発振し、その適切な周波数の第2ローカル信号を出力する。
まず、通常の通信動作時において、図1の通信装置が送信側となる場合を説明する。通常の通信動作において信号を送信する際、図示されないCPU等から配線56を介して供給されたデジタルデータは、信号分配器51を素通りし、MIMO信号処理部52に与えられる。MIMO信号処理部52にて、そのデジタルデータは、誤り耐性の向上や受信側における混信除去の容易化等を目的とした適切な信号処理を施された後、第1デジタル信号、第2デジタル信号、第3デジタル信号及び第4デジタル信号から成る4つのデジタル信号に分配される。この4つのデジタル信号は、互いに内容の異なる情報をデジタル信号化したものである。
第1、第2、第3、第4デジタル信号は、夫々変調器11、21、31、41にてアナログ変調信号に変換された後、夫々送信用ミキサ12、22、32、42にて周波数変換され、更に夫々送信アンプ13、23、33、43にて増幅されてから、夫々アンテナ14、24、34、44より電波として放射される。
この際、送信用ミキサ12、22、32及び42の全てに、同一の第2ローカル信号が供給されているため、送信用ミキサ12、22、32、42では、夫々変調器11、21、31、41からのアナログ変調信号と第2ローカル信号との混合による周波数変換が行われる。これにより、互いに内容の異なる4種類の情報は、同一の周波数上で同時に送信されることになる。
アンテナ14、24、34、44から送信された4つの信号は、基地局(不図示)等の受信側におけるk本(kは4以上の整数)のアンテナにて同時に受信される。そして、基地局(不図示)等の受信側において、見掛け上は混信を起こしているk通りの受信信号に対して必要な計算処理が施され、混信前の4種類の情報が復元される。
次に、通常の通信動作時において、図1の通信装置が受信側となる場合を説明する。基地局(不図示)等の送信側からは、互いに内容の異なる4種類の情報(図1の通信装置が送信側の場合における上記4種類の情報とは異なる。尚、3種類以下の情報であっても構わない。)が、同一の周波数上で同時に送信されることになる。この送信される信号は、現在の通信チャンネルに応じた適切な周波数にて伝送される。アンテナ14、24、34、44の夫々は、基地局(不図示)等から送信された4種類の情報に係る信号を同時に受信する。
アンテナ14、24、34、44が受信した信号は、夫々受信アンプ15、25、35、45にて増幅された後、夫々受信用ミキサ16、26、36、46にて周波数変換され、更に夫々復調器17、27、37、47にてデジタル信号に復調されてからMIMO信号処理部52に送られる。MIMO信号処理部52において、見掛け上は混信を起こしている4通りの受信信号に対して必要な計算処理が施され、混信前の4種類の情報が復元される。
通常の通信動作時においては、このようなMIMO伝送方式による通信(送信及び受信)が行われ、周波数の占有帯域幅を増やすことなく、伝送レートが4倍に高速化される。
尚、送信用ミキサ22、32及び42、並びに受信用ミキサ26、36及び46は、第2ローカル信号源6を共用しているが、夫々に独立のローカル信号源を設けるようにしても構わない。しかしながら、装置の抵コスト化及び小型化の観点から、図1のように共用することが望ましい。また、通常の通信動作において、送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16も、第2ローカル信号源6を共用しているが、第1ローカル信号源5の出力側を送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16に接続し、独立した第1ローカル信号源5を利用するようにしても構わない。しかしながら、通常の通信動作においては、送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16も、送信用ミキサ22等と同じ周波数のローカル信号を用いるのであるから、上述してきたように、切換スイッチ54を介して第2ローカル信号源6を共用する方が望ましい。
(ハンドオーバー動作)
次に、ハンドオーバーを行っている最中における動作、即ち、第1通信チャンネルから第2通信チャンネルへの通信チャンネルの切り換えを行っている最中の動作について説明する。尚、ハンドオーバーの開始から完了までのタイミングを、以下、ハンドオーバー動作時という。ハンドオーバー動作時、制御回路55は、信号分配器51の出力側がMIMO信号処理部52を介することなく変調器11の入力側に接続されるように切換スイッチ53を制御する。
次に、ハンドオーバーを行っている最中における動作、即ち、第1通信チャンネルから第2通信チャンネルへの通信チャンネルの切り換えを行っている最中の動作について説明する。尚、ハンドオーバーの開始から完了までのタイミングを、以下、ハンドオーバー動作時という。ハンドオーバー動作時、制御回路55は、信号分配器51の出力側がMIMO信号処理部52を介することなく変調器11の入力側に接続されるように切換スイッチ53を制御する。
また、制御回路55は、第1ローカル信号源5の出力側が送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16に接続されるように切換スイッチ54を制御する。これにより、送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16は、切換スイッチ54により他の送信用ミキサ22等から分離され、第1ローカル信号源5から第1ローカル信号の供給を受けることになる。ハンドオーバー動作時において、第1ローカル信号源5は、制御回路55の制御により、第2通信チャンネルに応じた適切な周波数で発振し、その適切な周波数の第1ローカル信号を出力する。また、ハンドオーバー動作時、第2ローカル信号源6は、制御回路55の制御により、現行チャンネルである第1通信チャンネルに応じた適切な周波数で発振し、その適切な周波数の第2ローカル信号を出力する。また、制御回路55は、下記動作が実現されるように、信号分配器51及びMIMO信号処理部52を制御する。
図示されないCPU等から配線56を介して供給されたデジタルデータは、信号分配器51にて2つに分配される。分配された一方のデジタルデータは、ハンドオーバー用の制御信号と共に、切換スイッチ53を介して変調器11に直接供給され、変調器11によるアナログ変調信号への変換、送信用ミキサ12による周波数変換、送信アンプ13による増幅を経て、アンテナ14より電波として放射される。
アンテナ14から送信されるハンドオーバー用の制御信号を受けた基地局(不図示)等は、第1通信チャンネルから第2通信チャンネルへ通信チャンネルを切り換えるために図1の通信装置に送るべき信号(これも、ハンドオーバー用の制御信号である)を、第2通信チャンネルに応じた周波数にて図1の通信装置に送信し、その信号はアンテナ14にて受信される。そして、その受信信号は、受信アンプ15による増幅、受信用ミキサ16による周波数変換、復調器17による復調を経て制御回路55に与えられ、第2通信チャンネルの確立に供される。
このように、ハンドオーバーを行う際、送受信回路1はハンドオーバー先の新しい第2通信チャンネルを確立するための送受信回路として割り当てられる。より具体的には、送受信回路1と基地局(不図示)等との間におけるハンドオーバー用の制御信号の通信は、MIMO伝送方式とは異なる通常の1対1の通信方式によって第2通信チャンネルを用いて行われ、これによって、第2通信チャンネルが確立される。
信号分配器51にて分配された他方のデジタルデータは、MIMO信号処理部52に与えられ、MIMO信号処理部52にて、誤り耐性の向上や受信側における混信除去の容易化等を目的とした適切な信号処理を施された後、3つのデジタル信号に分配される。この3つのデジタル信号は、互いに内容の異なる情報をデジタル信号化したものである。
この3つのデジタル信号の夫々は、変調器21、31、41によるアナログ変調信号への変換、送信用ミキサ22、32、42による周波数変換、送信アンプ23、33、43による増幅を経て、アンテナ24、34、44より電波として放射される。この3つのデジタル信号に対応する3種類の情報は、通常の通信動作時と同様に、同一の周波数上で同時に送信され、基地局(不図示)等の受信側において、3種類の情報が復元される。
また、ハンドオーバー動作時において、基地局(不図示)等が送信側となる場合、基地局(不図示)等の送信側からは、互いに内容の異なる3種類の情報(図1の通信装置が送信側の場合における上記3種類の情報とは異なる。尚、2種類以下の情報であっても構わない。)が、第1通信チャンネルに応じた同一の周波数上で同時に送信される。アンテナ24、34、44の夫々は、基地局(不図示)等から送信された3種類の情報に係る信号を同時に受信する。
アンテナ24、34、44が受信した信号は、夫々受信アンプ25、35、45による増幅、受信用ミキサ26、36、46による周波数変換、復調器27、37、47による復調を経てMIMO信号処理部52に送られる。MIMO信号処理部52において、見掛け上は混信を起こしている3通りの受信信号に対して必要な計算処理が施され、混信前の3種類の情報が復元される。
このように、ハンドオーバー動作時においても、第1通信チャンネルにてMIMO伝送方式の通信が継続できるように第1通信チャンネルは維持されている。従って、MIMO伝送方式による通信に割り当てられる送受信回路が4系統(通常の通信動作時における)から3系統へ減少することに起因して通信速度が3/4程度に減少するものの、ハンドオーバー動作時においても、MIMO伝送方式による高速通信(送信及び受信)が維持される。
そして、制御回路55は、第2通信チャンネルの確立を確認すると、第2ローカル信号源6が第2通信チャンネルに応じた適切な周波数の第2ローカル信号を発振して出力するように、第2ローカル信号源6を制御する。更に、制御回路55は、上述した通常の通信動作が実現されるように、即ち、MIMO信号処理部52の出力側が変調器11の入力側に接続されるように切換スイッチ53を制御すると共に、第2ローカル信号源6の出力側が送信用ミキサ12及び受信用ミキサ16に接続されるように切換スイッチ54を制御し、また、4系統の送受信回路を用いたMIMO伝送方式による通信が行われるように、信号分配器51及びMIMO信号処理部52を制御する。
これにより、4系統の送受信回路1、2、3及び4の全ては、新たな第2通信チャンネルに移行し(第2通信チャンネルに割り当てられ)、本来の4系統の送受信回路を用いたMIMO伝送方式による通信が再開される。
以上の通り、ハンドオーバー動作時に、4系統の送受信回路の一部の系統(本実施形態では、送受信回路1の1系統を例示)をハンドオーバー先の通信チャンネルである第2通信チャンネルの確立のために割り当てつつ(第2通信チャンネルに割り当てつつ)、残りの系統(本実施形態では、送受信回路2、3及び4から成る3系統を例示)をハンドオーバー元の通信チャンネルである第1通信チャンネルの維持のために割り当てて(第1通信チャンネルに割り当てて)、主たる情報の通信を継続させる。これにより、瞬断のないスムーズなハンドオーバーが実現される。しかも、ハンドオーバーの最中でもMIMO伝送方式による高速通信が維持される。
また、ハンドオーバー動作時に、第2通信チャンネルの確立のために割り当てられた第1の送信回路及び第1の受信回路(これらは送受信回路1に含まれる)は、第1ローカル信号源5を共用すると共に、第1通信チャンネルの維持のために割り当たられた第2の送信回路及び第2の受信回路(これらは送受信回路2に含まれる)、第3の送信回路及び第3の受信回路(これらは送受信回路3に含まれる)、並びに第4の送信回路及び第4の受信回路(これらは送受信回路4に含まれる)は、第2ローカル信号源6を共用している。
ローカル信号を発振して出力するローカル信号源は、PLL(Phase Lock Loop)回路等を用いて構成されるため、多数のローカル信号源を設けると、コストの増大や回路規模の増大を招くことになるが、上記のように共用することにより、通信装置の低コスト化及び小型化が実現される。
尚、ハンドオーバー動作時、図示されないCPU等から配線56を介して供給されたデジタルデータは、信号分配器51にて2つに分配され、分配された一方のデジタルデータは、ハンドオーバー用の制御信号と共に、切換スイッチ53を介して変調器11に直接供給されると説明した。しかしながら、必ずしもデジタルデータを信号分配器51にて2つに分配する必要はなく、変調器11に対するデジタルデータの分配は、必要に応じて行うようにしても構わない。従って、ハンドオーバー動作時、図示されないCPU等から配線56を介して供給されたデジタルデータを、そのままMIMO信号処理部52に供給するようにし、ハンドオーバー用の制御信号のみを変調器11に供給するようにしてもよい。
<<第2実施形態>>
次に、本発明に係る通信装置の第2実施形態につき、図面を参照して説明する。本実施形態では、ハンドオーバー時に新たな通信チャンネルの確立のために割り当てられる送受信回路が2系統の場合の例を示している。図2は、第2実施形態に係る通信装置の回路構成図である。図2において、図1と同一の部分には同一の符号を付し、その動作等の説明を省略する。
次に、本発明に係る通信装置の第2実施形態につき、図面を参照して説明する。本実施形態では、ハンドオーバー時に新たな通信チャンネルの確立のために割り当てられる送受信回路が2系統の場合の例を示している。図2は、第2実施形態に係る通信装置の回路構成図である。図2において、図1と同一の部分には同一の符号を付し、その動作等の説明を省略する。
図2の通信装置は、送受信回路1、2、3及び4と、第1ローカル信号を出力する第1ローカル信号源5と、第2ローカル信号を出力する第2ローカル信号源6と、信号分配器61と、第1MIMO信号処理部62及び第2MIMO信号処理部63と、切換スイッチ64と、制御回路65と、から概略構成され、第1実施形態におけるものと同様にMIMO伝送方式による無線通信が可能となっている。尚、図2の通信装置を構成する部品中、アンテナ14、24、34及び44以外は、通信装置の筐体(不図示)内に収められている。
切換スイッチ64は、制御回路65の制御により、第1ローカル信号源5の出力側又は第2ローカル信号源6の出力側を、送信用ミキサ12及び22並びに受信用ミキサ16及び26(以下、「ミキサ12、22、16及び26」という)に切換接続する。
第1ローカル信号源5は、第1ローカル信号を発生して、第1ローカル信号源5の出力側がミキサ12、22、16及び26に接続されている時に、その第1ローカル信号を切換スイッチ64を介してミキサ12、22、16及び26に供給する。
第2ローカル信号源6は、第2ローカル信号を発生して、その第2ローカル信号を送信用ミキサ32及び42、並びに受信用ミキサ36及び46に供給すると共に、第2ローカル信号源6の出力側がミキサ12、22、16及び26に接続されている時に、その第2ローカル信号を切換スイッチ64を介してミキサ12、22、16及び26に供給する。
(通常の通信動作)
上記のように構成された無線通信装置において行われる、ハンドオーバーを考慮しない通常の通信動作について説明する。通常の通信動作において、制御回路65は、第2ローカル信号源6の出力側がミキサ12、22、16及び26に接続されるように切換スイッチ64を制御し(これにより、切換スイッチ64の接続の様子は、図2のようになる)、また、下記動作が実現されるように、信号分配器61並びに第1MIMO信号処理部62及び第2MIMO信号処理部63を制御する。第2ローカル信号6は、現在の通信チャンネルに応じた適切な周波数で発振し、その適切な周波数の第2ローカル信号を出力する。
上記のように構成された無線通信装置において行われる、ハンドオーバーを考慮しない通常の通信動作について説明する。通常の通信動作において、制御回路65は、第2ローカル信号源6の出力側がミキサ12、22、16及び26に接続されるように切換スイッチ64を制御し(これにより、切換スイッチ64の接続の様子は、図2のようになる)、また、下記動作が実現されるように、信号分配器61並びに第1MIMO信号処理部62及び第2MIMO信号処理部63を制御する。第2ローカル信号6は、現在の通信チャンネルに応じた適切な周波数で発振し、その適切な周波数の第2ローカル信号を出力する。
まず、通常の通信動作時において、図2の通信装置が送信側となる場合を説明する。通常の通信動作において信号を送信する際、図示されないCPU等から配線56を介して供給されたデジタルデータは、信号分配器61にて一旦、2つの異なるデジタルデータに分配され、一方のデジタルデータは第1MIMO信号処理部62に、他方のデジタルデータは第2MIMO信号処理部63に与えられる。
2つのMIMO信号処理部62、63は、配線66を通じて必要な情報交換を行い協調動作することにより、各々に入力されたデジタルデータに対して誤り耐性の向上や受信側における混信除去の容易化等を目的とした適切な信号処理を施し、4つの異なるデジタル信号として分配出力する。この4つのデジタル信号は、互いに内容の異なる情報をデジタル信号化したものであり、その内の2つのデジタル信号は第1MIMO信号処理部62によって出力されて、夫々変調器11、21に与えられ、他の2つのデジタル信号は第2MIMO信号処理部63によって出力されて、夫々変調器31、41に与えられる。
4つのデジタル信号の夫々は、変調器11、21、31、41によるアナログ変調信号への変換、送信用ミキサ12、22、32、42による周波数変換、送信アンプ13、23、33、43による増幅を経て、アンテナ14、24、34、44より電波として放射される。
この際、送信用ミキサ12、22、32及び42の全てに、同一の第2ローカル信号が供給されているため、送信用ミキサ12、22、32、42では、夫々変調器11、21、31、41からのアナログ変調信号と第2ローカル信号との混合による周波数変換が行われる。これにより、互いに内容の異なる4種類の情報は、同一の周波数上で同時に送信されることになる。
アンテナ14、24、34、44から送信された4つの信号は、基地局(不図示)等の受信側におけるk本(kは4以上の整数)のアンテナにて同時に受信される。そして、基地局(不図示)等の受信側において、見掛け上は混信を起こしているk通りの受信信号に対して必要な計算処理が施され、混信前の4種類の情報が復元される。
次に、通常の通信動作時において、図2の通信装置が受信側となる場合を説明する。基地局(不図示)等の送信側からは、互いに内容の異なる4種類の情報(図2の通信装置が送信側の場合における上記4種類の情報とは異なる。尚、3種類以下の情報であっても構わない。)が、同一の周波数上で同時に送信されることになる。この送信される信号は、現在の通信チャンネルに応じた適切な周波数にて伝送される。アンテナ14、24、34、44の夫々は、基地局(不図示)等から送信された4種類の情報に係る信号を同時に受信する。
アンテナ14、24が受信した信号の夫々は、受信アンプ15、25による増幅、受信用ミキサ16、26による周波数変換、復調器17、27による復調を経て第1MIMO信号処理部62に送られる。アンテナ34、44が受信した信号の夫々は、受信アンプ35、45による増幅、受信用ミキサ36、46による周波数変換、復調器37、47による復調を経て第2MIMO信号処理部63に送られる。2つのMIMO信号処理部62及び63は、配線66を通じて必要な情報交換を行って協調動作しつつ、見掛け上は混信を起こしている4通りの受信信号に対して必要な計算処理が施し、混信前の4種類の情報を復元する。
通常の通信動作時においては、このようなMIMO伝送方式による通信(送信及び受信)が行われ、周波数の占有帯域幅を増やすことなく、伝送レートが4倍に高速化される。
尚、送信用ミキサ32及び42、並びに受信用ミキサ36及び46は、第2ローカル信号源6を共用しているが、夫々に独立のローカル信号源を設けるようにしても構わない。しかしながら、装置の抵コスト化及び小型化の観点から、図2のように共用することが望ましい。また、通常の通信動作において、ミキサ12、22、16及び26も、第2ローカル信号源6を共用しているが、第1ローカル信号源5の出力側をミキサ12、22、16及び26に接続し、独立した第1ローカル信号源5を利用するようにしても構わない。しかしながら、通常の通信動作においては、ミキサ12、22、16及び26も、送信用ミキサ32等と同じ周波数のローカル信号を用いるのであるから、上述してきたように、切換スイッチ64を介して第2ローカル信号源6を共用する方が望ましい。
(ハンドオーバー動作)
次に、ハンドオーバーを行っている最中における動作、即ち、第1通信チャンネルから第2通信チャンネルへの通信チャンネルの切り換えを行っている最中の動作について説明する。ハンドオーバー動作時、制御回路65は、第1ローカル信号源5の出力側がミキサ12、22、16及び26に接続されるように切換スイッチ64を制御する。これにより、ミキサ12、22、16及び26は、切換スイッチ64により他の送信用ミキサ32等から分離され、第1ローカル信号源5から第1ローカル信号の供給を受けることになる。
次に、ハンドオーバーを行っている最中における動作、即ち、第1通信チャンネルから第2通信チャンネルへの通信チャンネルの切り換えを行っている最中の動作について説明する。ハンドオーバー動作時、制御回路65は、第1ローカル信号源5の出力側がミキサ12、22、16及び26に接続されるように切換スイッチ64を制御する。これにより、ミキサ12、22、16及び26は、切換スイッチ64により他の送信用ミキサ32等から分離され、第1ローカル信号源5から第1ローカル信号の供給を受けることになる。
ハンドオーバー動作時において、第1ローカル信号源5は、制御回路65の制御により、第2通信チャンネルに応じた適切な周波数で発振し、その適切な周波数の第1ローカル信号を出力している。また、ハンドオーバー動作時、第2ローカル信号源6は、制御回路65の制御により、現行チャンネルである第1通信チャンネルに応じた適切な周波数で発振し、その適切な周波数の第2ローカル信号を出力する。また、制御回路65は、下記動作が実現されるように、信号分配器61並びに第1MIMO信号処理部62及び第2MIMO信号処理部63を制御する。
図示されないCPU等から配線56を介して供給されたデジタルデータは、信号分配器61にて2つに分配される。分配された一方のデジタルデータは、ハンドオーバー用の制御信号と共に、第1MIMO信号処理部62に与えられ、分配された他方のデジタルデータは、第2MIMO信号処理部63に与えられる。
第1MIMO信号処理部62は、第2MIMO信号処理部63とは独立に、与えられたデジタルデータに対して誤り耐性の向上や受信側における混信除去の容易化等を目的とした適切な信号処理を施し、2つの異なるデジタル信号として分配出力する。第2MIMO信号処理部63は、第1MIMO信号処理部62とは独立に、与えられたデジタルデータに対して誤り耐性の向上や受信側における混信除去の容易化等を目的とした適切な信号処理を施し、2つの異なるデジタル信号として分配出力する。第1MIMO信号処理部62の出力する2つのデジタル信号は、夫々変調器11、21に与えられ、第2MIMO信号処理部63の出力する2つのデジタル信号は、夫々変調器31、41に与えられる。2つのMIMO信号処理部62、63が分配出力する合計4つのデジタル信号は、互いに内容の異なる情報をデジタル信号化したものである。
合計4つのデジタル信号の夫々は、変調器11、21、31、41によるアナログ変調信号への変換、送信用ミキサ12、22、32、42による周波数変換、送信アンプ13、23、33、43による増幅を経て、アンテナ14、24、34、44より電波として放射される。
アンテナ14及び24から送信されるハンドオーバー用の制御信号を受けた基地局(不図示)等は、第1通信チャンネルから第2通信チャンネルへ通信チャンネルを切り換えるために図2の通信装置に送るべき、互いに内容の異なる2種類の信号(これも、ハンドオーバー用の制御信号である)を、第2通信チャンネルに応じた周波数にて図2の通信装置に対して同時に送信し、それらの信号はアンテナ14及び24にて同時に受信される。そして、アンテナ14、24の受信信号は、夫々、受信アンプ15、25による増幅、受信用ミキサ16、26による周波数変換、復調器17、27による復調を経て、第1MIMO信号処理部62に与えられる。第1MIMO信号処理部62は、見掛け上は混信を起こしている2通りの受信信号に対して必要な計算処理を施すことにより、混信前の2種類の情報が復元する。復元された2種類の情報は、制御回路65に与えられ、第2通信チャンネルの確立に供される。
このように、ハンドオーバーを行う際、送受信回路1及び2はハンドオーバー先の新しい第2通信チャンネルを確立するための送受信回路として割り当てられる。より具体的には、送受信回路1及び2と基地局(不図示)等との間におけるハンドオーバー用の制御信号の通信(送信及び受信)は、第2通信チャンネルを用いてMIMO伝送方式の高速通信により行われる。このため、第2通信チャンネルが短時間で確立される。
一方、アンテナ34と35から送信される2種類の情報は、通常の通信動作時と同様に、第1通信チャンネルに応じた同一の周波数上で同時に送信され、基地局(不図示)等の受信側において、2種類の情報が復元される。
また、ハンドオーバー動作時において、基地局(不図示)等が送信側となる場合、基地局(不図示)等の送信側からは、互いに内容の異なる2種類の情報が、第1通信チャンネルに応じた同一の周波数上で同時に送信される。アンテナ34及び44の夫々は、基地局(不図示)等から送信された2種類の情報に係る信号を同時に受信する。
アンテナ34、44が受信した信号は、夫々受信アンプ35、45による増幅、受信用ミキサ36、46による周波数変換、復調器37、47による復調を経て、第2MIMO信号処理部63に送られる。第2MIMO信号処理部63において、見掛け上は混信を起こしている2通りの受信信号に対して必要な計算処理が施され、混信前の2種類の情報が復元される。
このように、ハンドオーバー動作時においても、第1通信チャンネルにてMIMO伝送方式の通信が継続できるように第1通信チャンネルは維持されている。従って、MIMO伝送方式による通信に割り当てられる送受信回路が4系統(通常の通信動作時における)から2系統へ減少することに起因して通信速度が2/4程度に減少するものの、ハンドオーバー動作時においても、MIMO伝送方式による高速通信(送信及び受信)が維持される。
そして、制御回路65は、第2通信チャンネルの確立を確認すると、第2ローカル信号源6が第2通信チャンネルに応じた適切な周波数の第2ローカル信号を発振して出力するように、第2ローカル信号源6を制御する。更に、制御回路65は、上述した通常の通信動作が実現されるように、即ち、第2ローカル信号源6の出力側がミキサ12、22、16及び26に接続されるように切換スイッチ64を制御し、また、4系統の送受信回路を用いたMIMO伝送方式による通信が行われるように、信号分配器61並びに第1MIMO信号処理部62及び第2MIMO信号処理部63を制御する。
これにより、4系統の送受信回路1、2、3及び4の全ては、新たな第2通信チャンネルに移行し(第2通信チャンネルに割り当てられ)、本来の4系統の送受信回路を用いたMIMO伝送方式による通信が再開される。
以上の通り、ハンドオーバー動作時に、4系統の送受信回路の一部の系統(本実施形態では、送受信回路1及び2から成るの2系統を例示)をハンドオーバー先の通信チャンネルである第2通信チャンネルの確立のために割り当てつつ(第2通信チャンネルに割り当てつつ)、残りの系統(本実施形態では、送受信回路3及び4から成る2系統を例示)をハンドオーバー元の通信チャンネルである第1通信チャンネルの維持のために割り当てて(第1通信チャンネルに割り当てて)、主たる情報の通信を継続させる。これにより、瞬断のないスムーズなハンドオーバーが実現される。しかも、ハンドオーバーの最中でもMIMO伝送方式による高速通信が維持される。
また、ハンドオーバー動作時に、第2通信チャンネルの確立のために割り当てられた第1の送信回路及び第1の受信回路(これらは送受信回路1に含まれる)、並びに第2の送信回路及び第2の受信回路(これらは送受信回路2に含まれる)は、第1ローカル信号源5を共用すると共に、第1通信チャンネルの維持のために割り当たられた第3の送信回路及び第3の受信回路(これらは送受信回路3に含まれる)、並びに第4の送信回路及び第4の受信回路(これらは送受信回路4に含まれる)は、第2ローカル信号源6を共用している。この共用により、第1実施形態と同様、低コスト化及び小型化が実現される。
尚、ハンドオーバー動作時、図示されないCPU等から配線56を介して供給されたデジタルデータは、信号分配器61にて2つに分配され、分配された一方のデジタルデータは、ハンドオーバー用の制御信号と共に、第1MIMO信号処理部62に与えられる、と説明した。しかしながら、必ずしもデジタルデータを信号分配器61にて2つに分配する必要はなく、第1MIMO信号処理部62に対するデジタルデータの分配は、必要に応じて行うようにしても構わない。従って、ハンドオーバー動作時、図示されないCPU等から配線56を介して供給されたデジタルデータを、そのまま第2MIMO信号処理部63に供給するようにし、ハンドオーバー用の制御信号のみを第1MIMO信号処理部62に供給するようにしてもよい。
<<第1、第2実施形態の変形>>
次に、上述した第1実施形態や第2実施形態に適用可能な変形例を説明する。一般的に、CDMA方式やTDMA方式以外の通信システム(例えば、FDMA方式の通信システム)において、ハンドオーバーを行うということは、ローカル信号源の発振周波数を切換えて、それまでとは異なる周波数にチャンネル周波数(通信チャンネルに割り当てられた周波数)を移行させることを意味する。このような、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化する通信方式(例えば、FDMA方式の通信システム)にて通信を行わせる場合は、第1実施形態や第2実施形態で示した構成が適している。但し、CDMA方式やTDMA方式の通信システムにおいては、ハンドオーバー前の古い通信チャンネルのチャンネル周波数とハンドオーバー後の新しい通信チャンネルのチャンネル周波数が同じである場合がありうる。
次に、上述した第1実施形態や第2実施形態に適用可能な変形例を説明する。一般的に、CDMA方式やTDMA方式以外の通信システム(例えば、FDMA方式の通信システム)において、ハンドオーバーを行うということは、ローカル信号源の発振周波数を切換えて、それまでとは異なる周波数にチャンネル周波数(通信チャンネルに割り当てられた周波数)を移行させることを意味する。このような、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化する通信方式(例えば、FDMA方式の通信システム)にて通信を行わせる場合は、第1実施形態や第2実施形態で示した構成が適している。但し、CDMA方式やTDMA方式の通信システムにおいては、ハンドオーバー前の古い通信チャンネルのチャンネル周波数とハンドオーバー後の新しい通信チャンネルのチャンネル周波数が同じである場合がありうる。
このような同一周波数間でのハンドオーバーを前提とした通信システム、即ち、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化しない通信システムにおいて、第1実施形態(図1)や第2実施形態(図2)の通信装置を用いる場合は、第1ローカル信号源5と第2ローカル信号源6とを分離して独立に発振させる必要がないため、2つのローカル信号源を1つにしてもよい。具体的には、例えば、第1ローカル信号源5を通信装置から排除し、通常の通信動作時だけでなくハンドオーバー動作時も、第2ローカル信号源6が発振して出力する第2ローカル信号を、送信用ミキサ12、22、32及び42、並びに受信用ミキサ16、26、36及び46の全てに供給するようにすればよい。これにより、更なる低コスト化及び小型化が実現される。
尚、通信システムの採用する通信方式の代表例として、FDMA方式、CDMA方式及びTDMA方式を例に挙げているが、通信システムによっては、これらの方式を組み合わせて通信を実現している場合等もあり、純粋に採用している通信方式がFDMA方式、CDMA方式、TDMA方式の何れかであると区別できない場合もある。
従って、第1実施形態や第2実施形態で示した構成を採用するのに適している通信方式はTDMA方式に限定されないし、上記の「2つのローカル信号源を1つにする」変形を施した構成を採用するのに適している通信方式は、CDMA方式やTDMA方式の何れかであると限定されない。要は、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化する通信方式にとっては、第1実施形態や第2実施形態で示した構成が好適であり、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化しない通信方式にとっては、上記の「2つのローカル信号源を1つにする」変形を施した構成が、特に好適なのである。勿論、第1実施形態や第2実施形態で示した構成を、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化しない通信方式にて用いても構わないのは言うまでもない。
(本明細書におけるハンドオーバー)
ハンドオーバーという用語は、携帯電話等の通信装置が移動した際に、或る基地局から他の基地局へと通信チャンネルを移すという意味で使われることが多いが、本発明におけるハンドオーバーは、そのような異なる基地局(通信相手)への移行だけでなく、同一の基地局内での異なる周波数(周波数帯)への移行をも対象とする。このことについて、以下、説明を加える。
ハンドオーバーという用語は、携帯電話等の通信装置が移動した際に、或る基地局から他の基地局へと通信チャンネルを移すという意味で使われることが多いが、本発明におけるハンドオーバーは、そのような異なる基地局(通信相手)への移行だけでなく、同一の基地局内での異なる周波数(周波数帯)への移行をも対象とする。このことについて、以下、説明を加える。
MIMO伝送方式は、IEEE802.11n方式の無線LANでの普及が期待されているが、この場合に頻繁に起こり得るハンドオーバーの一例として、同じ基地局(アクセスポイント)に対して通信中に、異なる周波数へ移行(例えば、2、4GHz(ギガヘルツ)帯から5GHz帯へ移行)するような形態のハンドオーバーがある。
IEEE802.11n方式の無線LANは、その前身となった802.11a方式(5GHz帯)や802.11b/g方式(2.4GHz帯)と互換性が確保されており、2つの周波数帯(5GHz帯と2.4GHz帯)を自由に行き来しながら通信を継続できるようなデュアルバンド製品の登場も期待されている。
例えば、このデュアルバンド製品に第1実施形態(図1)を適用した場合、下記のような動作が行われる。例えば、ビデオ映像信号を、2.4GHz帯無線でMIMO伝送方式にて高速通信している時に、近くで電子レンジや他の無線LAN装置が動作するなどすることにより、電波環境が悪化し始めたとする。この場合、アクセスポイントが図1の通信装置を備えたデュアルバンド製品に自動的に指示を出し、チャンネル周波数を2.4GHz帯から電子レンジ等の干渉のない5GHz帯へと、周波数帯を自動的に移行させる。
このように、同一のアクセスポイント内で、チャンネル周波数を異なる周波数へ移行させるというハンドオーバーが自動的に行われるが、上述してきたように、本発明の作用によりハンドオーバーは瞬断なくスムーズに行われると共に、ハンドオーバー中もMIMO伝送方式による高速通信が維持されるため、ユーザは周波数帯の移行に全くあるいは殆ど気付かない。
(通信チャンネルの確立)
また、通信チャンネルの確立(上述の実施形態では、第2通信チャンネルの確立)とは、例えば、「2台の通信装置の間で行われる動作であって、ある通信チャンネルが未使用であることを確認して、その通信チャンネルにて相手に対して通信開始要求を出し、相手から通信可能との回答を受けた後に安定してその通信チャンネルで通信を行う動作(或いは、相手から通信可能との回答を受けた後にその通信チャンネルで安定した通信を可能にする動作)」を意味する。
また、通信チャンネルの確立(上述の実施形態では、第2通信チャンネルの確立)とは、例えば、「2台の通信装置の間で行われる動作であって、ある通信チャンネルが未使用であることを確認して、その通信チャンネルにて相手に対して通信開始要求を出し、相手から通信可能との回答を受けた後に安定してその通信チャンネルで通信を行う動作(或いは、相手から通信可能との回答を受けた後にその通信チャンネルで安定した通信を可能にする動作)」を意味する。
しかしながら、上記の「通信チャンネルの確立」の意味合いの説明は、代表的な一例に過ぎず、通信チャンネルの確立を行うための動作の詳細は、通信システムごとに微妙に異なっている。従って、本発明における「通信チャネルの確立」の意味合いは、上記意味合いに限定されないのは勿論である。
<<その他、変形等>>
第1、第2実施形態では、送受信回路が4系統の通信装置を説明したが、送受信回路の系統の数は、勿論、4に限定されず、2系統以上であれば幾つでもよい。但し、2系統しかない場合、ハンドオーバー中においてMIMO伝送方式による通信は中断される。また、第2実施形態において、第2通信チャンネルの確立のために割り当てられる送受信回路の系統の数、第1通信チャンネルの維持のために割り当てられる送受信回路の系統の数が、夫々2である構成を例示したが、送受信回路が5系統である場合は、例えば夫々「2、3」や「3、2」にすればよく、場合によっては「4、1」でも構わない。
第1、第2実施形態では、送受信回路が4系統の通信装置を説明したが、送受信回路の系統の数は、勿論、4に限定されず、2系統以上であれば幾つでもよい。但し、2系統しかない場合、ハンドオーバー中においてMIMO伝送方式による通信は中断される。また、第2実施形態において、第2通信チャンネルの確立のために割り当てられる送受信回路の系統の数、第1通信チャンネルの維持のために割り当てられる送受信回路の系統の数が、夫々2である構成を例示したが、送受信回路が5系統である場合は、例えば夫々「2、3」や「3、2」にすればよく、場合によっては「4、1」でも構わない。
また、図1及び図2の送受信回路におけるアンテナ(アンテナ14等)を、送信アンテナと受信アンテナとから成るの2つのアンテナに分けて構成するようにしても構わない。この場合、送受信回路1の送信アンプ13が出力する信号は送信アンテナから電波として放射され、受信アンテナが受信した信号は受信アンプ15に与えられる。送受信回路2、3及び4も同様である。
また、第1、第2実施形態(図1や図2の通信装置)において、送信回路(例えば、第1の送信回路)と受信回路(例えば、第1の受信回路)の数は一致しているが、必ずしも一致している必要はない。それらの数を異ならせる場合は、上記のようにアンテナ(アンテナ14等)を、送信アンテナと受信アンテナとに分ければよい。一般的には、2≦送信回路の数(送信アンテナの数)≦受信回路の数(受信アンテナの数)が成立すれば、幾つでもよい。
この関係は、図1や図2の通信装置と基地局等の通信相手との間でも同様であるため、2≦本発明に係る通信装置の送信回路の数(送信アンテナの数)≦基地局等の通信相手における受信回路の数(受信アンテナの数)、2≦基地局等の通信相手における送信回路の数(送信アンテナの数)≦本発明に係る通信装置の受信回路の数(受信アンテナの数)、が成立するように、通信装置を構成すればよい。
また、第2実施形態(図2の通信装置)において、第2通信チャンネルの確立のために割り当てられる送信回路の系統の数、第2通信チャンネルの確立のために割り当てられる受信回路の系統の数が、夫々2である構成を例示したが、どちらか一方の系統のみを2(或いは2以上)としても構わない。但し、第2通信チャンネルの確立のために割り当てられる送信回路の系統の数が1の場合、本発明に係る通信装置から送信されるハンドオーバー用の制御信号は、MIMO伝送方式とは異なる通常の1対1の通信方式にて伝送される。また、第2通信チャンネルの確立のために割り当てられる受信回路の系統の数が1の場合、基地局(不図示)等から送信され、本発明に係る通信装置が受信するハンドオーバー用の制御信号は、MIMO伝送方式とは異なる通常の1対1の通信方式にて伝送される。
また、第2実施形態(図2の通信装置)において、第1通信チャンネルの維持のために割り当てられる送信回路の系統の数、第1通信チャンネルの維持のために割り当てられる受信回路の系統の数が、夫々2である構成を例示したが、どちらか一方の系統のみを2(或いは2以上)としても構わない。但し、第1通信チャンネルの維持のために割り当てられる送信回路の系統の数が1の場合、ハンドオーバー時において、本発明に係る通信装置から送信される主たる情報(配線56を介して供給されるデジタルデータ)に対応する信号は、MIMO伝送方式とは異なる通常の1対1の通信方式にて伝送される。また、第1通信チャンネルの維持のために割り当てられる受信回路の系統の数が1の場合、基地局(不図示)等から第1通信チャンネルを用いて送信される情報は、MIMO伝送方式とは異なる通常の1対1の通信方式にて伝送される。
また、無線通信を行う無線通信装置を主として例に挙げ、本発明の説明を行ったが、本発明は、勿論、有線通信装置にも適用可能である。
本発明に係る通信装置は、携帯電話、無線LAN等に好適である。
1、2、3、4 送受信回路
5 第1ローカル信号源
6 第2ローカル信号源
11、21、31、41 変調器
12、22、32、42 送信用ミキサ
13、23、33、43 送信アンプ
14、24、34、44 アンテナ
15、25、35、45 受信アンプ
16、26、36、46 受信用ミキサ
17、27、37、47 復調器
51、61 信号分配器
52 MIMO信号処理部
62 第1MIMO信号処理部
63 第2MIMO信号処理部
53、54、64 切換スイッチ
55、65 制御回路
5 第1ローカル信号源
6 第2ローカル信号源
11、21、31、41 変調器
12、22、32、42 送信用ミキサ
13、23、33、43 送信アンプ
14、24、34、44 アンテナ
15、25、35、45 受信アンプ
16、26、36、46 受信用ミキサ
17、27、37、47 復調器
51、61 信号分配器
52 MIMO信号処理部
62 第1MIMO信号処理部
63 第2MIMO信号処理部
53、54、64 切換スイッチ
55、65 制御回路
Claims (10)
- 信号を送信するための送信回路をM系統(Mは2以上の整数)備えるとともに、信号を受信するための受信回路をN系統(Nは2以上の整数)備えたMIMO伝送方式の通信装置において、
情報の通信の最中に第1通信チャンネルから第2通信チャンネルへハンドオーバーを行う際に、前記M系統の送信回路の内の一部の系統の送信回路および前記N系統の受信回路の内の一部の系統の受信回路を前記第2通信チャンネルの確立のために割り当てる一方で、残りの系統の送信回路および受信回路を前記第1通信チャンネルの維持のために割り当てて、前記情報の通信を継続させる制御回路を備える
ことを特徴とする通信装置。 - 前記制御回路は、前記第2通信チャンネルの確立後、前記M系統の送信回路の全て及び前記N系統の受信回路の全てを、前記第2通信チャンネルに割り当てる
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 送信する信号および受信した信号を周波数変換するための第1ローカル信号源及び第2ローカル信号源を更に備え、
前記ハンドオーバーを行う際、前記第2通信チャンネルの確立のために割り当てられた送信回路及び受信回路は、前記第1ローカル信号源を共用して送受信を行う一方、前記第1通信チャンネルの維持のために割り当てられた送信回路及び受信回路は、前記第2ローカル信号源を共用して送受信を行う
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信装置。 - 前記通信装置は、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化する通信方式にて通信を行う
ことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。 - 前記通信方式は、FDMA方式である
ことを特徴とする請求項4に記載の通信装置。 - 送信する信号および受信した信号を周波数変換するための単一のローカル信号源を更に備え、
前記M系統の送信回路の全て及び前記N系統の受信回路の全ては、前記単一のローカル信号源を共用して送受信を行う
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信装置。 - 前記通信装置は、ハンドオーバー前後でチャンネル周波数が変化しない通信方式にて通信を行う
ことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。 - 前記通信方式は、CDMA方式またはTDMA方式である
ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。 - 前記ハンドオーバーを行う際、前記第2通信チャンネルの確立のために割り当てられる送信回路及び受信回路の夫々が2系統以上であり(但し、M≧3及びN≧3が成立)、且つ前記第2通信チャンネルの確立のために行われる通信は、MIMO伝送方式にて行われる
ことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の通信装置。 - 前記ハンドオーバーを行う際、前記第1通信チャンネルの維持のために割り当てられる送信回路及び受信回路のそれぞれが2系統以上であり(但し、M≧3及びN≧3が成立)、且つ前記第1通信チャンネルを維持して継続される前記情報の通信は、MIMO伝送方式にて行われる
ことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の通信装置。
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