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JP2006093625A - 金属体付き絶縁体、アディティブメッキ用絶縁体、アディティブメッキ金属皮膜付き基板 - Google Patents

金属体付き絶縁体、アディティブメッキ用絶縁体、アディティブメッキ金属皮膜付き基板 Download PDF

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JP2006093625A JP2004280394A JP2004280394A JP2006093625A JP 2006093625 A JP2006093625 A JP 2006093625A JP 2004280394 A JP2004280394 A JP 2004280394A JP 2004280394 A JP2004280394 A JP 2004280394A JP 2006093625 A JP2006093625 A JP 2006093625A
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Abstract

【課題】絶縁層を介して導体層を積層していくビルドアップ法等により多層プリント配線板を製造するのに好適に用いられ、無電解メッキ及び電解メッキにより絶縁層の表面に導体層を形成するにあたって、絶縁層の表面粗度を小さくすることができ、かつ、絶縁層と導体層との密着性を高めることで、きわめて微細な配線パターンを形成することを可能とし、さらに電気的特性の優れた配線板を製造することができる材料として、金属体付き絶縁体を提供する。
【解決手段】表面を粗化した金属体1を絶縁体2に張り合わせて形成される金属体付き絶縁体3に関する。上記金属体1として粗化面4に金属粒子5を付着させたものを用いる。上記金属粒子5が絶縁体2内に埋め込まれている。
【選択図】図1

Description

本発明は、メッキにより絶縁体(絶縁基板)の表面に回路を形成し、プリント配線板を製造する際に用いられる金属体付き絶縁体、アディティブメッキ用絶縁体、アディティブメッキ金属皮膜付き基板に関するものであり、一般的に行われているデスミア等の表面処理を行わなくても、メッキ回路の絶縁基板に対する密着性を向上させるための表面処理技術に関するものである。
近年、プリント配線板の配線密度の向上により、配線板の小型化、搭載部品間の配線距離の短縮化が進み、電子機器の高機能化、小型薄型化が進展しているが、このような配線板は、一般的には、絶縁層を介して導体層を積層していくビルドアップ多層化工法等により多層配線板として製造されている。
このような配線板については、銅箔等の金属箔をあらかじめ絶縁基板と積層一体化した銅張積層板を製造し、この銅張積層板にエッチング法を実施することにより配線パターンを形成する場合と、絶縁基板の表面にメッキ等により導体層を直接形成し、その導体層をエッチングして所定の配線パターンを形成する場合とがある。後者の場合、導体層と絶縁層との密着性を高めるため、従来、メッキを施す前に絶縁層の表面に粗面化処理(デスミア処理)が行われていた。粗面化処理は、通常、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等のエッチング液を用いて、絶縁層(樹脂層)の表面をエッチングすることによって行われている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、一般的なメッキ法について詳細に説明すると、この方法は、樹脂表面の脱脂等の前処理工程、エッチング処理工程、キャタライジング処理工程、アクセレレイティング処理工程、無電解銅メッキ処理工程、電解銅メッキ処理工程からなる。このように絶縁基板の表面に直接メッキ処理を行わずに種々の処理工程を経てからメッキ処理を行うのは、樹脂が水に濡れにくい疎水性を有しているためである。すなわち、絶縁基板の表面にメッキ処理をそのまま行ったのでは、その表面に金属皮膜を形成することができない。メッキのように水溶液中で表面処理を行うような場合には、絶縁基板の表面を水に濡れやすい親水性にしておかなければならない。さらに、絶縁基板の表面とメッキ金属とが密着するためには、上記のように絶縁基板の表面を親水性にした上で、樹脂表面に極性基を作って活性化し、樹脂表面に微細孔等の凹凸を有する粗面化処理を施す必要がある。この粗面化処理は、有機溶剤系等の膨潤液による膨潤工程、過マンガン酸ナトリウム系等のエッチング液によるエッチング工程、硫酸系等の中和液による中和工程の順で行われ、その結果、絶縁基板の表面が粗面化される。この処理がエッチング処理である。次に、樹脂表面にメッキ核を析出させてパラジウム活性化を行うために、塩化パラジウムと塩化スズを含むキャタライジング処理液に絶縁基板を浸漬させ、樹脂表面に触媒金属を吸着させる。この処理がキャタライジング処理である。このようにしてキャタライジング処理が行われると、絶縁基板の表面にパラジウムとスズの錯塩が吸着されるので、次のアクセレレイティング処理工程において、塩酸又は硫酸あるいはNHF・HF等を含むアクセレレイティング処理液中で、メッキ核となるパラジウム金属を樹脂表面に析出させることができる。そして、無電解銅メッキ処理工程において、樹脂表面に析出したメッキ核の触媒作用によって、銅金属が樹脂表面に無電解メッキされ、樹脂表面に銅皮膜が形成される。無電解銅メッキにより形成される銅皮膜は、電解銅メッキを行うための給電層の役割を持つものであり、通常、0.5〜2.0μm程度の厚さである。その後、電解銅メッキ処理工程において、配線パターン等に使用できる所定の厚さになるまで電解銅メッキを行い、銅皮膜が形成される。
以上が一般的なメッキ法であるが、導体層と絶縁層との密着性を高める技術としては、絶縁基板の表面を改質してから、その表面に無電解メッキを行う種々の方法が提案されている。例えば、アミン化合物ガス又はアミド化合物ガス雰囲気下に絶縁基板を置き、この絶縁基板の表面に紫外線レーザを照射した後、無電解メッキを行う方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、絶縁基板に無電解メッキを行うための前処理として、所定の照射量以上の紫外線を絶縁基板の表面に照射し、その後にその絶縁基板表面に無電解メッキを行う方法も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
また、ポリオキシエチレン結合を有する非イオン系界面活性剤を含有するアルカリ溶液と接触させるという表面処理を行うことによって、密着性を向上させる方法も提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
また、紫外線照射によって絶縁基板を表面改質した後、アミノ系官能基を有するシランカップリング剤を上記絶縁基板の表面に吸着させ、スズ−パラジウム系触媒の付与を促進させることにより、無電解メッキにより形成される金属皮膜の絶縁基板に対する密着性を向上させるという方法も提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
また、金属板上に、電気泳動により形成され、メタ配位のジアミンを構成要素とするポリイミド樹脂から成る有機絶縁層、その上にメッキにより形成された導体を備えた配線基板であって、上記導体が、上記有機絶縁層の熱硬化前にメッキ核が付与され、硬化後にメッキを行うことにより設けられた配線基板が提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
また、絶縁体樹脂に信号回路等をパターン配線するプリント配線板の製造方法において、絶縁体樹脂の表面に投錨効果を奏させる金属を重着した後、当該金属をエッチングにより除去し、金属除去後の樹脂表面に金属メッキ処理を行って樹脂表面に対する金属メッキの密着力を高める方法が提案されている(例えば、特許文献7参照。)。
また、フルアディティブ法によるプリント配線板の製造方法に関するものが提案されている(例えば、特許文献8参照。)。
特開2002−57456号公報 特開平6−87964号公報 特開平8−253869号公報 特開平10−88361号公報 特開平10−310873号公報 特許第2945129号公報 特開平10−13016号公報 特開平5−29762号公報
通常、アディティブ法においては、粗面化処理によって絶縁層の表面に粗化面(凹凸面)が形成され、この粗化面の凹部に導体が充填されることによってアンカー効果が得られ、配線パターンが絶縁層に密着されることとなる。しかし、絶縁層の表面の凹凸が大きくなると、導体層をエッチングして配線パターンを形成する際に、表面の凹凸がパターン形成の精度に悪影響を及ぼし、きわめて微細な配線パターンを精度良く形成することができないという問題があった。なお、従来の粗面化処理の場合、表面粗度はRmax:4〜5μm程度となるが、上述した特許文献1,6には、表面粗度をRmax:1μm以下にする技術が記載されている。
また、絶縁層の表面粗度が大きくなると、配線板の電気的特性の1つである高周波信号の伝送損失が大きくなるという問題もあった。さらに、絶縁層の表面粗度が大きくなると、耐マイグレーション性が低下するという問題もあった。従って、絶縁層の表面粗度はできるだけ小さくすることが必要であり、しかも絶縁層と導体層との密着性を向上させることができる技術が求められている。このような観点から、先に示したように、絶縁基板の表面にプラズマ処理、イオンビーム照射、紫外線照射を施す方法が提案されているのである。この場合、プラズマ処理や紫外線処理等によって生成される−OH基と−NH基とが無電解メッキの密着性の向上に寄与していると考えられている。しかし、上記のような官能基を有効に発生させるためには、絶縁基板の組成についても配慮が必要であり、樹脂設計が制限されるという問題もある。
上記の手法は、絶縁基板の表面をエッチングして粗面化処理を施していることが前提となっているが、この場合のエッチング処理は、一般にクロム酸・硫酸混合液、重クロム酸・硫酸混合液、塩素酸、硫酸・過塩素酸混合液等の強酸化性のエッチング処理液に絶縁基板を浸漬して行われる。しかし、このようなエッチング処理液は、危険性、公害性の高い薬液であるため、その取り扱いや排出処理については十分な注意が必要であり、金属皮膜形成におけるメッキ処理工程の中では、作業管理面で負担が大きい。さらにエッチングによる樹脂表面の粗面化をより容易に行うためには、エッチングされやすい成分をあらかじめ樹脂中に一部混合させる等の配慮が必要であり、そのために樹脂硬化物の特性に制限が加えられてしまうという問題もある。この他にも絶縁基板の表面改質を促進するための処理剤を通常の処理液とは別に用意する必要があり、処理工程数が増加し、処理コストがかかるという問題がある。さらに紫外線照射装置やプラズマ処理装置を設置しなければならず、設備コストを増大させる要因となり、安価な製品を供給するためには大きな障害となっている。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、絶縁層を介して導体層を積層していくビルドアップ法等により多層プリント配線板を製造するのに好適に用いられ、無電解メッキ及び電解メッキにより絶縁層の表面に導体層を形成するにあたって、絶縁層の表面粗度を小さくすることができ、かつ、絶縁層と導体層との密着性を高めることで、きわめて微細な配線パターンを形成することを可能とし、さらに電気的特性の優れた配線板を製造することができる材料として、金属体付き絶縁体、アディティブメッキ用絶縁体、アディティブメッキ金属皮膜付き基板を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る金属体付き絶縁体3は、表面を粗化した金属体1を絶縁体2に張り合わせて形成される金属体付き絶縁体3において、上記金属体1として粗化面4に金属粒子5を付着させたものを用いると共に、上記金属粒子5が絶縁体2内に埋め込まれて成ることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、金属粒子5のイオン化傾向が金属体1のイオン化傾向より小さいことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、金属体1が鉄を含有する合金であることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、金属体1の厚みが20〜150μmであることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係るアディティブメッキ用絶縁体6は、メッキ用の核として金属粒子5が絶縁体2の表層部に埋め込まれていると共に、上記金属粒子5の一部が絶縁体2の表面に露出して成ることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項5において、絶縁体2の表面に粗化面7が形成されて成ることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項5又は6において、絶縁体2の粗化面7が表面粗度Raで1μm以下の凹凸を有して成ることを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項5乃至7のいずれかにおいて、絶縁体2が樹脂組成物からなることを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項5乃至7のいずれかにおいて、絶縁体2が樹脂含浸基材からなることを特徴とするものである。
請求項10の発明は、請求項5乃至7のいずれかにおいて、絶縁体2が接着性を有するものからなることを特徴とするものである。
本発明の請求項11に係るアディティブメッキ金属皮膜付き基板9は、請求項5乃至10のいずれかに記載のアディティブメッキ用絶縁体6の表面に露出している金属粒子5がメッキ用の核となり、上記絶縁体2の表面に金属皮膜8がメッキで形成されて成ることを特徴とするものである。
請求項12の発明は、請求項11において、金属粒子5が銅を主成分とする金属であることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る金属体付き絶縁体によれば、絶縁体の表面にメッキ処理を行うまでの表面酸化防止と絶縁体の表面への金属体の粗化面の転写と金属体の粗化面に付着されたメッキ核となる金属粒子が絶縁体の表面に埋め込まれることにより、この金属体を引き剥がすことで、従来の無電解メッキ工程前までの工程を不要にすることができるものである。そして、絶縁層を介して導体層を積層していくビルドアップ法等により多層プリント配線板を製造するのに好適に用いられ、無電解メッキ及び電解メッキにより絶縁層の表面に導体層を形成するにあたって、絶縁層の表面粗度を小さくすることができ、かつ、絶縁層と導体層との密着性を高めることで、きわめて微細な配線パターンを形成することを可能とし、さらに電気的特性の優れた配線板を製造することができるものである。
請求項2の発明によれば、金属体の表面に金属粒子を析出させて付着させることができ、また、イオン化傾向の違いにより析出する金属粒子を種々変えることができるものである。
請求項3の発明によれば、鉄を含有する合金の表面に金属粒子を析出させることによりメッキの核を容易に形成することができるものである。
請求項4の発明によれば、金属体が薄膜となることにより、フレキシブルな材料加工が可能となるものである。
本発明の請求項5に係るアディティブメッキ用絶縁体によれば、パラジウム等の触媒を付与する処理等を不要とすることができるものである。
請求項6の発明によれば、デスミア等の化学的な粗面化処理等を不要とすることができるものである。
請求項7の発明によれば、表面粗度が1μm以下であることにより、配線パターンの微細加工を非常に容易に行うことができるものである。
請求項8の発明によれば、熱硬化性フィルム材料・熱可塑性フィルム材料等にアディティブメッキを施すことができるものである。
請求項9の発明によれば、ガラス基材・有機繊維基材等に樹脂を含浸させた材料にアディティブメッキを施すことができるものである。
請求項10の発明によれば、ビルドアップ多層化工法において好適に用いることができ、アディティブメッキ回路を形成するための最適な材料を提供することができるものである。
本発明の請求項11に係るアディティブメッキ金属皮膜付き基板によれば、微細な配線パターンを容易に形成することができるものである。
請求項12の発明によれば、一般的に市場で使用されている銅メッキ回路を形成することができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る金属体付き絶縁体は、表面を粗化した金属体1を絶縁体2に張り合わせて形成されるものであるが、この基本技術については、本発明者がすでに提供している(特開2004−228551号公報参照。)。
その技術内容を簡単に説明すると、ステンレス箔の表面に銅粒子を析出させ、その銅粒子をメッキ核として電解銅メッキを行い、配線パターンをステンレス箔上に形成するものである。鉄イオンが銅イオンと置換し、ステンレス表面が粗化されながら、表面に銅が析出する反応についても上記公報には記載してある。そして、ステンレス箔の表面に形成された配線パターン上に部品を半田実装し、絶縁層(樹脂層)と加熱成形して部品と回路を樹脂中に埋め込み、硬化後にステンレス箔を剥ぎ取ることで絶縁層側に部品と回路が転写され、ステンレス箔のみが剥ぎ取られて、部品内蔵回路板を製造することができるものである。この技術の特徴は、通常ではステンレス箔の表面に密着性の良いメッキを施すことができないが、銅を鉄イオンと置換反応により析出させることにより、非常に微細な表面粗度を有する金属表面上に銅が複雑に析出し、ステンレス箔とメッキ銅との密着性が高くなり、その後の半田実装によっても、部品及び回路が剥がれ落ちるようなことはないが、絶縁層に埋め込み転写した後は、ステンレス箔と銅メッキ回路とは簡単に剥離することができるので、部品を実装した転写箔としてステンレス箔を使用できるところにある。
我々は、上記のような技術の一部を利用してメッキの核形成方法を新たに開発した。その概要は、銅粒子をステンレス箔の表面に析出させた状態で、絶縁層と一体化成形することにより、その銅粒子の一部が絶縁層側に転写され、絶縁層に銅粒子が埋め込まれて絶縁層の表面に露出した状態の銅粒子を得ることができるというものである。そして、我々は、この銅粒子をメッキ核としてさらに無電解銅メッキを行い、銅を析出させ、次いで電解銅メッキにより所定の厚みに銅を析出させることにより、非常に密着性の良いアディティブ金属皮膜8付き基板を得ることに成功した。しかも、この場合、デスミア等のエッチング処理が不要であり、樹脂組成についての制限は何もないので、硬化物特性を優先させた樹脂設計ができるものである。また、メッキの核となる銅粒子は絶縁層に埋め込まれており、その銅粒子と同じ銅同士の析出成長によりメッキ回路を形成するので、絶縁層と回路との密着性が非常に高く、埋め込まれた銅粒子は非常に微細な大きさであるので、回路形成時の精度に全く影響を与えない。どちらかと言えば、ステンレス箔の表面粗度はRaで1μm以下であるので、その凹凸のみが銅回路下側の凹凸となる。このようなステンレス箔をあらかじめ連続工法により製造しておき、この箔に樹脂を塗布乾燥して金属箔付き樹脂シートを製造すると、ビルドアップ工法で使用できるアディティブメッキ形成用の材料として活用することができるものである。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明において金属体1としては、特に限定されるものではないが、例えば、鉄を含有する金属体1を用いることができる。特に、表面粗面化処理を施す場合に粗化容易となるようにするため、クロム含有率が10〜20質量%、ニッケル含有率が0〜15質量%であるものを用いるのが好ましい。このような金属体1としては、鉄を含有する合金、例えば、SUS301やSUS304等のステンレス材等を挙げることができる。特に金属体1がステンレス材のような鉄を含有する合金であると、この表面に金属粒子5を析出させることによりメッキの核を容易に形成することができるものである。また、上記のような組成のステンレス材は汎用されて入手容易であるため、製造コストの削減が可能となる。なお、上記以外の材質のものでも表面粗化は可能であるが、粗面化処理のためのエッチング液の濃度管理等が難しくなる。
また、上記金属体1は、後述するように、一時的に絶縁体2に張り合わせた後剥離することとなるが、このときの剥離性を向上させるためには、金属体1の厚みが20〜150μmの範囲であることが好ましい。このような厚みであると、金属体1を絶縁体2から剥離する際、絶縁体2から金属体1をめくりあげて撓ませながら容易に剥離することができ、かつ、このとき絶縁体2に対して過大な応力がかかることを抑制して絶縁体2の破損等を防止することができるものである。つまり、金属体1が薄膜となることにより、フレキシブルな材料加工が可能となるものである。しかし、金属体1の厚みが20μm未満であると、腰がなくなり、シワが入りやすくなるので、成形時に表面の平滑性に悪影響を及ぼすおそれがある。なお、絶縁体2にフレキシブル性がある場合、あるいは加工上の制限により金属体1に十分な剛直性が必要とされる場合などには、金属体1の厚みは150μmを超えてもよい。
そして、上記のような金属体1の表面を粗化し、この粗化面4に金属粒子5を付着させる。この状態を図2(a)に示す。以下では、便宜上、主として金属体1がステンレス材10(鉄含有)である場合について説明するが、これに限定されないのはいうまでもない。
金属体1の表面粗化と粗化面4への金属粒子5の付着は一度に行うことができる。すなわち、所定のエッチング液をステンレス材10の表面に接触させて粗面化処理を施すことにより、ステンレス材10に粗化面4を形成すると同時に、上記エッチング液中の金属イオンを粗化面4に析出させて金属粒子5として付着させることができる。このとき、エッチング液としては、鉄イオンと、鉄よりもイオン化傾向が小さい金属(例えば、銅など)のイオンとを含むものを用いる。このように、金属粒子5のイオン化傾向が金属体1のイオン化傾向より小さいと、金属体1の表面に金属粒子5を析出させて付着させることができ、また、イオン化傾向の違いにより析出する金属粒子5を種々変えることができるものである。
特に、上記のエッチング液としては、塩化第二鉄を含み、あるいは塩化第二鉄と塩化第一鉄とを含むことにより鉄イオンを含有させたアルカリエッチング液(塩化鉄エッチング液)に、鉄よりもイオン化傾向が小さい金属のイオンを含有させたものを用いるのが好ましく、また、鉄よりもイオン化傾向が小さい金属のイオンとしては、銅イオン又はニッケルイオンを用いるのが好ましい。例えば、エッチング液に銅イオンが含まれていると、金属体1の粗化面4に銅粒子11を析出させて付着させることができるが、これは無電解銅メッキの核となり、最終的には、一般的に市場で使用されているような銅メッキ回路を容易に形成することができるものである。
ここで、通常のステンレス材10等の加工には660mV以上の酸化還元電位を有するエッチング液を用いて、サイドエッチの少ない加工を行うが、本発明は密着性を向上させる凹凸を形成することを目的としており、表面粗化のみを行うために通常のステンレス加工よりも低い酸化還元電位を有するエッチング液で粗化処理を行うのが好ましい。具体的には、上記の塩化第二鉄を含み、あるいは塩化第二鉄と塩化第一鉄とを含むアルカリエッチング液として、比重が1.1〜1.7であり、かつ、酸化還元電位が400〜660mVの範囲のものを用いるのが好ましい。
上記のようなエッチング液をステンレス材10の表面処理液として使用すると、ステンレス材10の表面で主として次の2つの反応が同時に起こり、これにより表面処理が可能となるものと考えられる。
まず1つ目の反応は、下記に示すようなステンレス材10の表面を粗化する反応である。
2FeCl+Fe→3FeCl
この反応は、ステンレス材10の主成分である鉄をエッチングさせる反応である。すなわち、この反応は、ステンレス材10中の鉄が、エッチング液中の3価の鉄イオンと反応し、2価の鉄イオンとなって溶解する反応と考えられる。なお、鉄を溶解するという意味で、一般的なエッチング液は酸化還元電位が660〜700mVと高い状態で使用することで、エッチング力も強くなり好ましいとされているが、本発明においては、ステンレス材10等の金属体1の表面処理のみが必要とされることから、酸化還元電位は400〜660mVとエッチング力の弱い状態でエッチング液を使用するのが好ましく、これにより、金属体1の粗化処理前後の厚みがほとんど変わらない表面粗化が可能となるものである。
次に2つ目の反応は、下記に示すようなステンレス材10の表面に鉄よりもイオン化傾向が小さい銅等の金属を析出させて付着させる反応である。下記の式は、エッチング液中に塩化銅を含有させることで銅イオンを含有させた場合のものである。
CuCl+Fe→FeCl+Cu
この反応においては、エッチング液に鉄よりもイオン化傾向が小さい銅イオン等の金属のイオンを含有させていることにより、この金属のイオンとステンレス材10の主成分である鉄とが反応し、鉄はエッチングされてイオン化するが、鉄よりもイオン化傾向が小さい金属のイオンは、金属となってステンレス材10の粗化面4に析出して付着した状態となるものである。
上述した2つの反応により、図2(a)に示すように、ステンレス材10等の金属体1の表面を粗化面4に形成することができると同時に、この粗化面4に銅粒子11等の金属粒子5を適度な密着性を有した状態で付着させることが可能となる。
上記のように、本発明によれば、一般に使われる塩化鉄エッチング液に、鉄よりもイオン化傾向が小さい金属のイオンを含有させたエッチング液を用いて、粗化面4を形成することで、従来からあるエッチング技術で粗面化処理しただけでは得られない異種金属粒子5が表面に付着した粗化面4を得ることが可能となった。ここで、塩化鉄エッチング液に、鉄よりもイオン化傾向が小さい金属のイオンを含有させたエッチング液の比重は1.2〜1.7であることが好ましく、酸化還元電位は400〜660mVであることが好ましい。また、後述する樹脂シート等のシート材への金属粒子5の転写時においては、100℃程度の温度領域で金属粒子5の転写が可能となり、樹脂シート等の硬化を促進させない条件での転写も可能となる。
上記のように、塩化第二鉄溶液等のアルカリエッチング液に、鉄よりもイオン化傾向が小さい金属のイオンを溶解させたものを用いる場合には、エッチング液中における鉄よりもイオン化傾向が小さい金属のイオンの含有量は0.01〜30質量%となるようにするのが好ましい。この含有量が0.01質量%に満たないと、付着する金属粒子5が少な過ぎてメッキの核として使えないおそれがある。また、逆にこの含有量が30質量%を超えると、処理液の粘度が濃厚となり、処理効率が落ちてしまうおそれがあるので、ある程度の濃度の処理液で処理するのが良い。
粗化面4における金属粒子5(鉄よりもイオン化傾向が小さい金属の粒子)の含有量は特に制限されず、また、エッチング液を用いた処理を行う場合には、粗面化に要する処理時間等の処理条件に応じて好適な付着量も変動する場合がある。例えば、鉄よりもイオン化傾向が小さい金属のイオンの含有量が少ないエッチング液で表面処理する場合は、処理時間を長くし、上記含有量が多いエッチング液で表面処理する場合は、処理時間を短くするなどして処理条件を変えることで、粗化面4に析出させる金属粒子5の付着量を最適化することが必要である。
また、金属体1の粗化面4は、表面粗度Raが1.0μm以下となるように形成するのが好ましい。この表面粗度Raは、JIS B0601に基づき、カットオフ値λ=0.80mm、測定長さL=λ×5=4.0mmで測定することにより得られる。ここで、この表面粗度Raは小さければ小さいほど、その後の回路形成時の精度の向上が期待できるが、実質上の下限は0.1μmである。この表面粗度Raについては、金属粒子5の析出速度との関係もあるが、重要なのはより多くの金属粒子5を析出させることで、金属粒子5の析出量の条件の最適化が必要である。後述するように、金属体1は一時的に絶縁体2に張り合わせた後剥離することとなるが、これにより、金属体1の粗化面4が絶縁体2の表面に転写されるので、金属体1の粗化面4の表面粗度Raが1.0μm以下であると、絶縁体2の粗化面7の表面粗度Raも1.0μm以下となって、微細な凹凸を有することとなり、配線パターンの微細加工を非常に容易に行うことができるものである。
次に、図を示しながら、金属体付き絶縁体3、アディティブメッキ用絶縁体6、アディティブメッキ金属皮膜付き基板9のそれぞれの製造方法について順に説明する。
金属体付き絶縁体3は、図1(a)(b)に示すように、表面を粗化した金属体1を絶縁体2に張り合わせることによって、製造することができる。上記金属体1としては、すでに説明したように、粗化面4に金属粒子5を付着させたものを用いる。図1(a)中のA部分を拡大したものが図2(a)である。そして、上記の張り合わせによって、金属体1の粗化面4が絶縁体2の表面に転写されると同時に、図2(b)のように上記金属粒子5が絶縁体2内に埋め込まれることとなる。このようにして金属体付き絶縁体3が形成されるのであるが、これによれば、絶縁体2の表面にメッキ処理を行うまでの表面酸化防止と絶縁体2の表面への金属体1の粗化面4の転写と金属体1の粗化面4に付着されたメッキ核となる金属粒子5が絶縁体2の表面に埋め込まれることにより、この金属体1を引き剥がすことで、従来の無電解メッキ工程前までの工程を不要にすることができるものである。
ここで、絶縁体2は、エポキシ樹脂組成物等のような電気絶縁性の熱硬化性樹脂組成物・熱可塑性樹脂組成物で形成することができる。すなわち、例えば、上記の樹脂組成物をシート状に成形し、これを加熱乾燥して半硬化状態とした樹脂シートや、ガラス織布や有機繊維シート等に上記の樹脂組成物を含浸させて加熱乾燥して半硬化状態としたプリプレグなどといった、Bステージ状態の電気絶縁性の樹脂組成物で構成されるシート材を用いることによって、絶縁体2を形成することができる。絶縁体2は、1枚のシート材で形成するほか、複数枚のシート材を積層一体化して形成することもできる。上記のように、絶縁体2が樹脂組成物からなる場合には、この樹脂組成物をフィルム状にすることにより、熱硬化性フィルム材料・熱可塑性フィルム材料等にアディティブメッキを施すことができるものである。また、絶縁体2が樹脂含浸基材からなる場合には、ガラス基材・有機繊維基材等に樹脂を含浸させた材料にアディティブメッキを施すことができるものである。また、絶縁体2は、ワニスのような接着性を有するもので形成してもよい。この場合、金属体1の粗化面4にワニスを塗布して乾燥させることによって、絶縁体2を形成することができる。ビルドアップ多層化工法において好適に用いることができ、アディティブメッキ回路を形成するための最適な材料を提供することができるものである。
そして、図1(a)(b)に示すように、金属体1(ステンレス材10)の粗化面4を絶縁体2に対向させ、加熱加圧して積層成形すると、図2(b)に示すように、金属体1の粗化面4に付着していた金属粒子5(銅粒子11)は絶縁体2内に埋め込まれる。それと同時に、金属体1の粗化面4が絶縁体2に転写される。その後、図1(c)に示すように、金属体1を剥離すると、金属粒子5は金属体1から剥離して絶縁体2に残存し、アディティブメッキ用絶縁体6を得ることができる。図1(c)中のC部分を拡大したものが図2(c)であるが、この図のように、アディティブメッキ用絶縁体6の表層部には金属粒子5が埋め込まれていると共に、各金属粒子5の一部が絶縁体2の表面に露出している。各金属粒子5は粗化面7から飛び出しているのではなく、各金属粒子5の外面の一部が絶縁体2の粗化面7の一部を構成しているのである。このように露出している金属粒子5はメッキ用の核として使用することができるので、パラジウム等の触媒を付与する従来の処理等を不要とすることができるものである。
また、上記絶縁体2の表面には粗化面7が形成されているので、デスミア等の化学的な粗面化処理等を不要とすることができるものである。なお、図1に示すものにおいては、絶縁体2の片側のみに金属粒子5が埋め込まれた粗化面7を形成しているが、表面を粗化した金属体1を絶縁体2の両側に張り合わせることによって、絶縁体2の両側に金属粒子5が埋め込まれた粗化面7を形成してもよい。
また、金属体1の粗化面4が絶縁体2の表面に転写されるので、金属体1の粗化面4の表面粗度Raが1.0μm以下であると、絶縁体2の粗化面7も表面粗度Raで1μm以下の凹凸を有することとなる。そうすると、表面粗度が1μm以下であることにより、配線パターンの微細加工を非常に容易に行うことができるものである。
なお、金属体1を絶縁体2に張り合わせる場合の加熱加圧成形は、成形後の絶縁体2がBステージ状態に維持される条件又は絶縁体2がCステージ状態となる条件で行う。
次に、図1(c)に示すアディティブメッキ用絶縁体6の表面に露出している金属粒子5をメッキ用の核として用い、一般的な無電解メッキ及び電解メッキを施すことによって、上記絶縁体2の表面に金属皮膜8を形成することができ、図1(d)に示すようなアディティブメッキ金属皮膜付き基板9を得ることができる。無電解メッキ及び電解メッキによって金属皮膜8が成長する様子を図3及び図4に示す。まず、無電解メッキの初期の段階においては、図4(図3(a)中のE部分)に示すように、絶縁体2の粗化面7に露出している各金属粒子5をメッキ核として金属皮膜8が形成される。さらに無電解メッキを続けて施すと、図3(b)に示すように、厚み1μm程度の金属皮膜8に成長する。この薄い金属皮膜8は次工程の電解メッキの給電層として働く。その後、電解メッキを施すと、最終的には、図3(c)に示すように、厚み5〜35μm程度の金属皮膜8を得ることができるものである。この図3(c)が図1(d)のD部分を拡大したものである。特に、上記金属粒子5が銅を主成分とする金属であれば、一般的に市場で使用されている銅メッキ回路を形成することができるものである。また、上記のようにして得られた金属皮膜8は、金属粒子5として銅粒子11を用い、無電解メッキ及び電解メッキとしていずれも銅メッキを施した場合には、全て銅で統一されることとなり、連続性の優れた回路材料となる。しかもメッキ核となる金属粒子5は、絶縁体2に埋め込まれているので、絶縁体2に対する金属皮膜8の密着強度は非常に高い値となる。
そして、上記のようにして得られたアディティブメッキ金属皮膜付き基板9に所定のレジストでパターンを形成し、不要な部分をエッチングで除去すると、微細な配線パターン12を容易に形成することができ、最終的には、図1(e)に示すようなプリント配線板(メッキ回路板)を得ることができる。
次に、上述した金属体付き絶縁体3を用いて、ビルドアップ工法で多層プリント配線板を製造する例について説明する。
まず、図5(a)に示すように、コア材13となる多層板14の両側に、金属体付き絶縁体3を配置する。このとき、各金属体付き絶縁体3の絶縁体2は多層板14に対向させている。コア材13としては、特に限定されるものではないが、図5に示すものにおいては、3層板を使用しており、各導体層の配線パターン12はビアホール15で導通してある。なお、図1(e)に示すようなプリント配線板をコア材13として使用することができるのはいうまでもない。
次に、図5(b)に示すように、加熱加圧して積層一体化した後、図5(c)に示すように、金属体1を剥離すると、金属粒子5は金属体1から剥離して絶縁体2に残存する。このとき、絶縁体2の表層部には金属粒子5が埋め込まれていると共に、各金属粒子5の一部が絶縁体2の表面に露出している。そして、無電解メッキを施すことによって、金属皮膜8を薄く析出させる。
その後、図5(d)に示すように、レーザ加工やドリル加工等による孔あけ加工を施した後に、この孔内にホールメッキを施したり導電性ペースト16を充填したりするなどして、ビアホール15を形成することができる。導電性ペースト16を充填する場合には、研磨によりペースト表面の導通性を確保する。そして、電解メッキを施してからパターン形成することによって、図5(e)に示すような多層プリント配線板(5層板)を得ることができる。このようにして得られた配線板をコア材13として、さらに多層の配線板を製造することもできる。なお、金属体付き絶縁体3を多層板14に積層一体化する場合の加熱加圧成形は、成形後の絶縁体2がBステージ状態に維持される条件又は絶縁体2がCステージ状態となる条件で行う。また、上述したレーザ加工やドリル加工等による孔あけ加工を施す前に、無電解メッキに続けて電解メッキを施してもよい。
上述のように、本発明に係る金属体付き絶縁体、アディティブメッキ用絶縁体6、アディティブメッキ金属皮膜付き基板9は、絶縁層を介して導体層を積層していくビルドアップ法等により多層プリント配線板を製造するのに好適に用いられるものであり、無電解メッキ及び電解メッキにより絶縁層の表面に導体層を形成するにあたって、絶縁層の表面粗度を小さくすることができ、かつ、絶縁層と導体層との密着性を高めることで、きわめて微細な配線パターン12を形成することを可能とし、さらに電気的特性の優れた配線板を製造することができるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
金属体1として、ステンレス材10であるSUS301(76%Fe,17%Cr,7%Ni)、調質3/4H、厚み100μmのものを用いた。そして、10.0質量%の銅イオンを含有する塩化第二鉄溶液(酸化還元電位500mV、比重1.46)を用いてエッチング処理を60秒間施すことによって、上記金属体1に粗化面4を形成した。
上記金属体1の粗化面4を水洗して脱脂を行った後、この粗化面4とFR−4用プリプレグ(厚み100μm)(松下電工(株)製「R−1661」)とを対向させて、160℃で60分間、1.96MPa(20kg/cm)で加熱加圧して積層成形した後、金属体1を剥ぎ取った(図1(a)〜(c)参照)。そして、一般的な条件で無電解銅メッキにより銅皮膜17を1μm程度の厚みにしてから、次に電解銅メッキを行い、18μm程度の厚みになるまで銅皮膜17を成長させた(図1(d)参照)。
(実施例2)
金属体1として、実施例1と同じものを用いた。そして、20.0質量%の銅イオンを含有する塩化第二鉄溶液(酸化還元電位500mV、比重1.46)を用いてエッチング処理を30秒間施すことによって、上記金属体1に粗化面4を形成した。
上記金属体1の粗化面4を水洗して脱脂を行った後、この粗化面4と熱硬化性接着シート(厚み50μm)(松下電工(株)製「R−0880」)とを対向させて、160℃で60分間、1.96MPa(20kg/cm)で加熱加圧して積層成形した後、金属体1を剥ぎ取った(図1(a)〜(c)参照)。そして、一般的な条件で無電解銅メッキにより銅皮膜17を1μm程度の厚みにしてから、次に電解銅メッキを行い、18μm程度の厚みになるまで銅皮膜17を成長させた(図1(d)参照)。
(実施例3)
金属体1として、実施例1と同じもの(ただし、厚みは50μm)を用いた。そして、実施例1と同様にして、上記金属体1に粗化面4を形成した。
次に、1液性の熱硬化性エポキシ樹脂ワニスを50μmの厚みになるように上記金属体1の粗化面4に塗布し、これを150℃で2分間オーブンで乾燥させることによって、Bステージ状の樹脂が付着した金属体付き絶縁体3を製造した。その後、この金属体付き絶縁体3を2枚準備し、コア材13としてあらかじめ回路形成されたFR−4基板を用い、これを上記金属体付き絶縁体3でサンドイッチして、160℃で60分間、0.98MPa(10kg/cm)で加熱加圧して積層成形してから、両側の金属体1を剥ぎ取った(図5(a)〜(c)参照)。そして、一般的な条件で無電解銅メッキにより銅皮膜17を1μm程度の厚みにしてから、次に電解銅メッキを行い、18μm程度の厚みになるまで銅皮膜17を成長させた。
(実施例4)
金属体1として、実施例1と同じものを用いた。そして、10.0質量%の銅イオンを含有する塩化第二鉄溶液(酸化還元電位540mV、比重1.46)を用いてエッチング処理を45秒間施すことによって、上記金属体1に粗化面4を形成した。
上記金属体1の粗化面4を水洗して脱脂を行った後、この粗化面4と熱可塑性シート(厚み100μm)(松下電工(株)製「R−4737」用プリプレグ)とを対向させて、185℃で15分間、0.49MPa(5kg/cm)で加熱加圧して積層成形した後、金属体1を剥ぎ取った(図1(a)〜(c)参照)。そして、一般的な条件で無電解銅メッキにより銅皮膜17を1μm程度の厚みにしてから、次に電解銅メッキを行い、18μm程度の厚みになるまで銅皮膜17を成長させた(図1(d)参照)。
(実施例5)
金属体1として、実施例1と同じものを用いた。そして、10質量%のニッケルイオンを含有する塩化第二鉄溶液(酸化還元電位520mV、比重1.45)を用いてエッチング処理を45秒間施すことによって、上記金属体1に粗化面4を形成した。
上記金属体1の粗化面4を水洗して脱脂を行った後、この粗化面4と熱硬化性接着シート(厚み50μm)(松下電工(株)製「R−0880」)とを対向させて、160℃で60分間、1.96MPa(20kg/cm)で加熱加圧して積層成形した後、金属体1を剥ぎ取った(図1(a)〜(c)参照)。そして、一般的な条件で無電解銅メッキにより銅皮膜17を1μm程度の厚みにしてから、次に電解銅メッキを行い、18μm程度の厚みになるまで銅皮膜17を成長させた(図1(d)参照)。
(実施例6)
金属体1として、実施例1と同じものを用い、さらに実施例1と同様にして、上記金属体1に粗化面4を形成した。
上記金属体1の粗化面4を水洗して脱脂を行った後、熱硬化性エポキシ樹脂にフィラーとしてシリカ粒子が85質量%充填されて成形された、低α特性を有する絶縁基板と上記粗化面4とを対向させて、160℃で60分間、1.96MPa(20kg/cm)で加熱加圧して積層成形した後、金属体1を剥ぎ取った(図1(a)〜(c)参照)。そして、一般的な条件で無電解銅メッキにより銅皮膜17を1μm程度の厚みにしてから、次に電解銅メッキを行い、18μm程度の厚みになるまで銅皮膜17を成長させた(図1(d)参照)。
(比較例1)
まず、一般的な方法で、FR−4基板の表面をデスミア処理することによって5μm程度の凹凸を作った。次に、一般的な方法でパラジウム触媒を利用した無電解銅メッキ及び電解銅メッキを順に施すことによって、銅皮膜付き基板を得た。
(比較例2)
まず、一般的な方法で、熱硬化性エポキシ樹脂にフィラーとしてシリカ粒子が85質量%充填されて成形された、低α特性を有する絶縁基板の表面をデスミア処理することによって、3μm程度の凹凸を作った。次に、一般的な方法でパラジウム触媒を利用した無電解銅メッキ及び電解銅メッキを順に施すことによって、銅皮膜付き基板を得た。
(比較例3)
金属体1として、実施例1と同じものを用いた。そして、エッチング処理を施す代わりに#1500のサンドペーパで研磨することによって、上記金属体1に粗化面4を形成した。
上記金属体1の粗化面4を水洗して脱脂を行った後、この粗化面4とFR−4用プリプレグ(厚み100μm)(松下電工(株)製「R−1661」)とを対向させて、160℃で60分間、1.96MPa(20kg/cm)で加熱加圧して積層成形した後、金属体1を剥ぎ取った。そして、一般的な条件で無電解銅メッキにより銅皮膜17を1μm程度の厚みにしてから、次に電解銅メッキを行い、18μm程度の厚みになるまで銅皮膜17を成長させた。
(評価試験)
1.表面粗度測定
JIS B0601に基づき、触針式の小型表面粗さ測定器(ハンディーサーフ;型番「E−35A」;東京精密社製)を用いて、カットオフ値λ=0.80mm、測定長さL=λ×5=4.0mmとして、実施例1〜6の金属体1の粗化面4、比較例1及び2の銅皮膜付き基板の樹脂面、比較例3の金属体1の粗化面4のそれぞれの表面粗度Raを測定した。
2.ピール強度評価
実施例1〜6及び比較例1〜3の各基板の銅皮膜17にカッターで1cm幅の切り目を入れ、引っ張り試験機によるバネばかりの目視計測により、銅皮膜17を剥離する際のピール強度を測定した。
以上の結果を下記[表1]に示す。
Figure 2006093625
本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)〜(e)は断面図である。 (a)は図1(a)中のA部分を拡大して示す断面図、(b)は図1(b)中のB部分を拡大して示す断面図、(c)は図1(c)中のC部分を拡大して示す断面図である。 金属皮膜が成長する様子を示すものであり、(a)〜(c)は断面図である。 図3(a)中のE部分を拡大して示す断面図である。 本発明の実施の形態の他例を示すものであり、(a)〜(e)は断面図である。
符号の説明
1 金属体
2 絶縁体
3 金属体付き絶縁体
4 粗化面
5 金属粒子
6 アディティブメッキ用絶縁体
7 粗化面
8 金属皮膜
9 アディティブメッキ金属皮膜付き基板

Claims (12)

  1. 表面を粗化した金属体を絶縁体に張り合わせて形成される金属体付き絶縁体において、上記金属体として粗化面に金属粒子を付着させたものを用いると共に、上記金属粒子が絶縁体内に埋め込まれて成ることを特徴とする金属体付き絶縁体。
  2. 金属粒子のイオン化傾向が金属体のイオン化傾向より小さいことを特徴とする請求項1に記載の金属体付き絶縁体。
  3. 金属体が鉄を含有する合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属体付き絶縁体。
  4. 金属体の厚みが20〜150μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の金属体付き絶縁体。
  5. メッキ用の核として金属粒子が絶縁体の表層部に埋め込まれていると共に、上記金属粒子の一部が絶縁体の表面に露出して成ることを特徴とするアディティブメッキ用絶縁体。
  6. 絶縁体の表面に粗化面が形成されて成ることを特徴とする請求項5に記載のアディティブメッキ用絶縁体。
  7. 絶縁体の粗化面が表面粗度Raで1μm以下の凹凸を有して成ることを特徴とする請求項5又は6に記載のアディティブメッキ用絶縁体。
  8. 絶縁体が樹脂組成物からなることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のアディティブメッキ用絶縁体。
  9. 絶縁体が樹脂含浸基材からなることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のアディティブメッキ用絶縁体。
  10. 絶縁体が接着性を有するものからなることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のアディティブメッキ用絶縁体。
  11. 請求項5乃至10のいずれかに記載のアディティブメッキ用絶縁体の表面に露出している金属粒子がメッキ用の核となり、上記絶縁体の表面に金属皮膜がメッキで形成されて成ることを特徴とするアディティブメッキ金属皮膜付き基板。
  12. 金属粒子が銅を主成分とする金属であることを特徴とする請求項11に記載のアディティブメッキ金属皮膜付き基板。
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