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JP2006082272A - 既設管更生補修用ライナー及びその製造方法 - Google Patents

既設管更生補修用ライナー及びその製造方法 Download PDF

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JP2006082272A JP2004267112A JP2004267112A JP2006082272A JP 2006082272 A JP2006082272 A JP 2006082272A JP 2004267112 A JP2004267112 A JP 2004267112A JP 2004267112 A JP2004267112 A JP 2004267112A JP 2006082272 A JP2006082272 A JP 2006082272A
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fibrous reinforcing
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Shinkichi Ooka
伸吉 大岡
Masashi Kondo
昌司 近藤
Mitsuyoshi Cho
満良 張
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Yoshika KK
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Yoshika KK
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Abstract

【課題】 既設管の曲がり部においてもしわや突起の発生を防止しつつ確実に既設管内側面に密着し、かつ曲がり部におけるクラックの発生を確実に防止することのできる既設管更生補修用ライナー及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 硬化性樹脂管に繊維状の補強材を内包して形成され、既設管内に挿入されて該既設管の内周面をライニングする既設管更生補修用ライナーにおいて、繊維状補強材10はそれぞれ繊維が同方向に並べられてその成る層が複数積層(12,14)され、積層された各層の前記繊維の並び方向は前記既設管の管軸方向に対して50度から70度傾斜され、且つ前記傾斜角度はそれぞれ積層の層毎に交互に逆方向の傾斜角度とされ、前記繊維状補強材の各層の繊維の並び方向及びそれらの積層状態が維持されるように縫われて形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地中に埋設された水道管、下水管等の既設管を補修するために、既設管の内周面にライニングされる硬化性樹脂管である既設管更生補修用ライナー及びその製造方法に関する。
地中に埋設された水道管、下水管等の既設管に対する止水などの補修は、開削することによって既設管を露出させて外周側から既設管を補修する方法に代えて、近時、既設管の内周面をライニング管によってライニングする方法が、工期短縮等の点から注目を集めている。例えば、特許文献1(特許第3051277号公報)には、硬化性樹脂管が開示されており、硬化性樹脂管の補強のために内包させる繊維状補強材として、既設管の管軸方向に対して異なる方向に傾斜した2本の繊維束であるロービングを交差させて編み込んだ繊維層を用いている。
すなわち、既設管のライニング工法では、硬化性樹脂管を既設管内周面に密着させることが求められるが、直線状の既設管の内周面には、硬化性樹脂管の密着は比較的達成が容易である。しかし、例えば図7に示すように、既設管400の一部に曲管401が使用されて屈曲している場合には、更生用のライナーである硬化性樹脂管402における屈曲外周側部分には、引っ張り力が作用し、湾曲内周側部分には圧縮力が作用する。このために、硬化性樹脂管402の湾曲外周側部分は、既設管400内周面に、確実に密着しないおそれがあり、反対に硬化性樹脂管402における湾曲内周側部分には、硬化性樹脂管402内へ突出するしわ、突起等が発生するおそれがある。
ここで、しわ、突起等の発生に関しては、硬化性樹脂管の補強のために硬化性樹脂管に内包される繊維状補強材の繊維伸長方向が1つの要因となっている。例えば、既設管の管軸方向に沿って伸長するように繊維状補強材を設置すると既設管の曲がり部分の内周側には、しわが発生しやすい状況となる。一方、既設管の管軸方向と直交する方向に沿って繊維状補強材の繊維方向が設定されると曲がり部の内周側でのしわの発生は防げても管軸方向の強度が劣るという結果となる。
そこで、特許文献1に開示した技術では、硬化性樹脂管の補強のために内包させる繊維状補強材を既設管の管軸方向に対して異なる方向に傾斜した2本の繊維束であるロービングを交差させて編み込んだ繊維層として形成している。この構成により、屈曲した既設管内周面にも確実に密着し、しわ等が発生するおそれがなく、且つ機械的な強度を向上できる硬化性樹脂管を達成している。
特許第3051277号公報
上記特許文献1の技術によれば、硬化性樹脂管の強度低下を防止しつつ曲がり部におけるしわや突起の発生を防ぐことができ、経時的にパンク等の破損の発生や樹脂管内の流れの阻害を防ぎ、ゴミや沈澱物の滞溜を解消することができる。しかしながら、補強用の繊維を束状にして織り込んでいるので、その織り目あるいは編み目に相当する部分は、曲がり部、特に外周部ではその大きさが広がる部分が生じる。そして、そのまま硬化性樹脂が硬化すると、その織り目の隙間部分は繊維材で補強されていない部分となり、クラックの発生の原因となる可能性が残されている。
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的は、既設管の曲がり部においてもしわや突起の発生を防止しつつ確実に既設管内側面に密着し、かつ曲がり部におけるクラックの発生を確実に防止することのできる既設管更生補修用ライナー及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る既設管更生補修用ライナーは、
硬化性樹脂管に繊維状の補強材を内包して形成され、既設管内に挿入されて該既設管の内周面をライニングする既設管更生補修用ライナーにおいて、前記繊維状補強材は、それぞれ繊維が同方向に並べられて成る層が複数積層され、積層された各層の前記繊維の並び方向は前記既設管の管軸方向に対して所定角度傾斜され、且つ前記傾斜角度はそれぞれ積層の層毎に交互に逆方向の傾斜角度とされ、前記各層は、前記繊維を密に集合させた密繊維部と、前記繊維を疎に集合させた疎繊維部と、が交互に並列されて設置され、前記各層の繊維の並び方向及びそれらの積層状態が維持されるように縫われて形成されたことを特徴とする。
この構成により、硬化性樹脂管を補強する繊維状補強材は、既設管の管軸方向に対して所定角度傾斜しているので、既設管の曲がり部に対する追従性が良好なものとなっており、また、管軸方向に伸長する繊維方向や管軸方向に直交する繊維方向に比し、曲がり部の内周側、外周側でのしわや突起の発生、強度の劣化が生じることもない。更に、編み込みや織りの状態がないので、曲がり部において編み目や織り目の部分に補強部材の隙間が生じることがなく、その部分の硬化性樹脂におけるクラック等の発生を防止することができる。特に、密繊維部と疎繊維部の交互の並列により、曲がり部の内周部では疎繊維部がより密状態に近づくことでしわの発生が防止され、外周部では密繊維部がより疎状態に成ることで補強部材の偏りや不存在状態の発生を防ぐことができ、曲がり部における密着性と繊維状補強部材の偏りや隙間の発生を確実に防止することができる。 なお、上記繊維状補強材の層の数は2層以上であれば適宜、設定変更が可能である。
請求項2に係る既設管更生補修用ライナーは、
前記繊維状補強材の各層の前記繊維の並び方向の管軸方向に対する傾斜角度が、50度から70度の間で設定されることを特徴とする。この様な角度は、実験的に良好な角度、すなわち、既設管の曲がり部における追従性と強度の確保の点において優れることが確認されてものであり、請求項1の構成と相まって良好な既設管更生の機能を奏するものである。
請求項3に係る既設管更生補修用ライナーは、
前記疎繊維部が、前記密繊維部を形成する繊維の数よりも多い繊維数とされたことを特徴とする。この構成により、既設管の曲がり部の特に内周側に発生し易いしわや突起の発生を防ぐ機能、即ち、好適な繊維状補強材の分布を維持した状態での曲がりの許容範囲を大きくすることができる。
請求項4に係る既設管更生補修用ライナーの製造方法は、
硬化性樹脂管に繊維状の補強材を内包して形成され、既設管内に挿入されて該既設管の内周面をライニングする既設管更生補修用ライナーの製造方法において、前記繊維状補強材の繊維の伸長方向をほぼ同方向とし、且つ、繊維を密に集合させた密繊維部と、該密繊維部よりも繊維を疎にして集合させた疎繊維部とを交互に並列させ、更に、前記伸長方向を前記既設管の管軸方向に対して所定角度傾斜させて並べて繊維状補強材の一層を形成する工程と、前記形成された一層の繊維状補強材層に積層させる層として、前記繊維の伸長方向の傾斜角度を前記一層目の傾斜角度とは逆方向に傾斜する角度として前記一層目と同様の構成で二層目の繊維状補強材の層を形成する工程と、必要に応じて前記二層の繊維状補強材層に積層させる層として、前記繊維の伸長方向の傾斜角度を順次逆方向の角度として一層目の構成と同様に三層目以降の繊維状補強材の層を形成する工程と、前記繊維状補強材の各層の繊維並び方向及び複数の繊維状補強材の積層状態を維持するように縫う工程と、を含むことを特徴とする。
この構成により、請求項1に記載した構成の既設管更生補修用ライナー、すなわち、既設管の曲がり部に対して良好に追従することができ、内周側、外周側でのしわや突起の発生、強度の劣化が生じることがなく、更に、曲がり部での補強部材の隙間の生じることがなく、その部分の硬化性樹脂におけるクラック等の発生を防止することができる既設管更生補修用ライナーを製造することができる。
また、請求項5に係る既設管更生補修用ライナーの製造方法は、前記繊維状補強材の各層の製造が、前記繊維の並び方向の管軸方向に対する傾斜角度が、50度から70度の間で設定されることを特徴とし、請求項6に係る既設管更生補修用ライナーの製造方法は、前記疎繊維部が前記密繊維部よりも繊維本数を多くして形成されることを特徴とする。
これらの構成により、請求項2及び3に記載した構成及び機能を有する既設管更生補修用ライナーを製造することができる。すなわち、既設管の曲がり部での追従性をより向上させ、内周側、外周側でのしわ、突起の発生強度の劣化防止をより確実なものとする既設管更生補修用ライナーを製造することができる。
本発明に係る既設管更生補修用ライナー及びその製造方法によれば、既設管の曲がり部においても、その全周にわたって、しわ、突起等や強度の劣化の発生が防止され、更に曲がり部における繊維状補強材の隙間の発生に起因する硬化樹脂におけるクラックの発生を防止することができる。これにより、既設管内周面をライニングする硬化した樹脂管は、内部にしわやクラックの発生がなく、止水性能や流れの良好性が確保され、また、既設管とも良好に密着しているために、耐久性は著しく向上する。また、その様な効果を奏する既設管更生補修用ライナーを製造することができる。
以下、図面に基づいてについて本発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態に係る既設管更生補修用ライナーの硬化性樹脂管に内包される繊維状補強材10を示す概略斜視図であり、繊維状補強材10が第1補強材層12と第2補強材層14の2層から構成される例を示している。
これらの2つの補強材層12,14は、硬化性樹脂管の補強のためのものであり、硬化性樹脂管の成形時には補強材層12,14は硬化性樹脂管に内包された状態となる。その状態を得るため、積層された第1及び第2の補強材層12,14にはそれぞれ樹脂が含浸される。なお、上記繊維状補強材10を構成する繊維としては、ガラス繊維やポリエステル繊維等が用いられ、硬化性樹脂としては不飽和ポリエステルやエポキシ・アクリレート樹脂やエポキシ樹脂などが用いられる。
また、本発明の特徴的なことは、図示のように、第1補強材層12と第2補強材層14の2層の繊維の並び方向が所定角度傾斜され、且つそれぞれ逆方向に傾斜されていることである。本実施の形態では、設置箇所である既設管の管軸方向繊維状補強材100に対して約60度の傾斜角をもって並んでおり、第1補強材層12(実線で示された繊維方向)と第2補強材層14(破線で示された繊維方向)とではそれぞれ逆方向に約60度傾斜している。
そして、この様に形成された繊維状補強材10とこれに含浸された硬化性樹脂の表裏面に図示していないフィルムを付してこれを図2に示したような筒状に湾曲成形して既設管更生補修用ライナーとなる硬化性樹脂管20が形成される。
図3は、本実施の形態に係る繊維状補強材10の一部切り欠き拡大図であり、この繊維状補強材10の特徴的構成は、各補強材層12,14の繊維がそれぞれ密に集合された密繊維部12a、14aと、それよりまばらに(疎に)集合された疎繊維部12b、14bとを有し、それらが交互に配置されていることである。すなわち、繊維が疎/密/疎/密の集合状態になっており、隙間なく並べられている。
これら密繊維部12a、14a、疎繊維部12b、14bは、縛られて集束された状態ではなく、単に集合されている状態である。例えば、密繊維部12a、14aはダイレクトロービングといわれるものを用いることができ、疎繊維部12b、14bは、ダイレクトロービングのような密状態の繊維の集合に対し強風などを当てることにより、まばらにすることで得たバルキロービングといわれるものを用いることができる。密繊維部12a、14a、疎繊維部12b、14bは、例えば数千本の繊維で構成され、適宜本数は調整変更してもよい。
次に、図4は縫製の手法を例示したものであり、繊維状補強材10の各補強材層12,14のそれぞれの繊維方向の維持及び第1補強材層12と第2補強材層14の積層状態安定のために縫製が行われるものである。例えば、繊維状補強材10の隅部の縫製に加えて、繊維の並び状態が維持される程度に、所定箇所(図上符号40にて示した)縫製ラインの様に、密繊維部12a、14aと疎繊維部12b、14bとの境界を1回通し、次は各繊維部の集合の中を通し、密繊維部12a、14aと疎繊維部12b、14bのそれぞれ半分をとって混合束にする様に縫製している。
図5は、上述の完成した既設管更生補修用ライナー50が実際に既設官400に設置された状態が部分説明図として示されている。図示のように、既設管更生補修用ライナー50の最外層としては防水性のフィルム52が貼着されており、既設管内の水分から硬化するまでの既設管更生補修用ライナー50を保護する様にしている。最内層にも保護用のフィルム54が付されているが、これは樹脂を含浸した状態の繊維状補強材10からの樹脂漏れなどを防ぐためのものであり、最終的には除去されるのが通常である。
次に、上記構成の既設管更生補修用ライナー50の既設管への実際の設置について説明する。まず、硬化前の既設管更生補修用ライナー50が準備されるが、これは、例えば、上述の積層状態で縫製された第1補強材層12と第2補強材層14とを円筒状にし、その状態でその外周面と内周面にフィルムを貼着する。その後、その外と内のフィルム間に硬化性樹脂を充填する。これにより、硬化前の既設管更生補修用ライナー50が完成する。
そして、その柔軟な状態の未硬化の既設管更生補修用ライナー50の既設管内への設置が行われる。この既設管更生補修用ライナー50の既設管内への設置には引き込み方法と反転挿入方法が存するが、ここでは反転挿入方法により設置する例を図6に基づいて説明する。まず、補修すべき既設管400内に設置前状態での内周面が外周面となって既設管400の内周面に密着していくように、流体圧を供給しつつ反転挿入が行われる。この反転挿入は、既設管更生補修用ライナー50の硬化性樹脂13が未硬化状態であるために容易に行うことができる。
上記流体圧の供給は、既設管更生補修用ライナー50の反転された部分50aと反転されていない部分50bとの間に、図示しないコンプレッサーおよびエアー管等により加圧空気を供給して行われる。これにより、既設管更生補修用ライナー50の反転されていない部分50bが、徐々に既設管400内へと反転挿入されて行くものである。また、その反転された部分50aは、加圧空気によって既設管400内周面に、順次、密着される。
反転挿入時において、既設管更生補修用ライナー50の後端部は閉塞されており、後端末にはケーブルの一端側が接続されている。このケーブルの他端側には、駆動プーリ、従動プーリ、DCモータ、減速機、エンコーダ等を備えたプリングマシーンが接続されており、このプリングマシーンによって、既設管更生補修用ライナー50の反転挿入速度に同期してケーブルの送り込みが定速度で行われる。
このようにして、反転挿入が行われる場合、既設管の曲がり部においても、その内側面に密着しつつ曲がりつつ挿入される。そして、既設管更生補修用ライナー50には、曲率半径の大きい曲がり部の外周側部分では引張力が作用し、反対に曲率半径の小さい内周側では圧縮力が作用する。その様な作用状態で、本実施の形態に係る既設管更生補修用ライナー50は、既設管の管軸方向繊維状補強材100と同方向に繊維状補強材を並べられた場合の欠点及び管軸方向繊維状補強材100と直交する方向に繊維状補強材を並べられた場合の欠点の双方を解消した機能を発揮することができる。すなわち、硬化性樹脂管20に内包された繊維状補強材10は管軸方向繊維状補強材100に対してそれぞれ逆方向に約60度傾斜した繊維層から構成されているので、既設管の曲がり部に対するスムーズな追従性が得られる。
更に、本実施の形態では逆方向の傾斜角度で略平行に隙間なく並んだ繊維の層が2層積層され、加えて各層の繊維は疎/密の集合部である密繊維部12a、14aと疎繊維部12b、14bとが交互に並んでいる。したがって、曲がり部の内周側では、疎繊維部12b、14bがその曲率半径に応じて密状態に変化し、しわや突起の発生を確実に防止する。一方、外周側では、逆に、密繊維部12a、14aの密状態がその曲率半径に対応して疎状態に変化して対応するので、編み合わせたり織ったりした構成の硬化性樹脂管の様に編み目や織り目の部分に隙間が生じることがない。したがって、硬化後におけるその繊維状補強材10の存在しない隙間部での樹脂の硬化収縮によるクラックの発生を確実に回避することができる。
なお、既設管更生補修用ライナー50の既設管の曲がり部への反転挿入速度は、50cm/min以下が望ましく、特に、30〜35cm/minが望ましい。このようにして、既設管更生補修用ライナー50が既設管400内に挿入されると、既設管400内周面に密着状態になった既設管更生補修用ライナー50をさらに既設管400内周面に密着させるために、加圧空気等の流体圧が既設管更生補修用ライナー50内に供給されて、内部圧力が上昇される。これにより、既設管更生補修用ライナー50が既設管400の内周面に押圧された状態になり、このような状態で、未硬化の硬化性樹脂が硬化される。
この既設管更生補修用ライナー50の硬化については、用いられている硬化性樹脂に応じて、熱硬化或いは光硬化が行われる。熱硬化の場合は、熱水、蒸気等を用いてライナーを硬化させ、光硬化の場合は、UV光線(紫外線)の照射によりライナーの硬化が行われる。
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、繊維状補強材10はフレキシブル性の高い2層の補強材層で構成したが、設置対象である既設管の管径などに応じて3層以上の補強材層で構成することも可能である。その場合、各補強材層の繊維の並び方向は隣り合う層同士で管軸方向に対して逆方向の傾斜角度となるように設定される。また、密繊維部と疎繊維部を構成するガラス繊維等の本数については、種々設定することが可能である。
本発明の実施の形態に係る繊維状補強材の構成を示す概略斜視図である。 繊維状補強材を円筒状に構成した状態を示す概略斜視図である。 繊維状補強材の具体的積層構造を示す一部切り欠き斜視図である。 積層状態の補強材層の縫製手法を示す説明図である。 実施の形態に係る既設管更生補修用ライナー設置した状態を示す部分断面図である。 既設管更生補修用ライナーを既設管に設置する手法についての説明図である。 従来の既設管更生補修用ライナーの設置における問題点の説明図である。
符号の説明
10 繊維状補強材
12 第1補強材層
14 第2補強材層
12a、14a 密繊維部
12b、14b 疎繊維部
52、54 フィルム
400 既設管

Claims (6)

  1. 硬化性樹脂管に繊維状の補強材を内包して形成され、既設管内に挿入されて該既設管の内周面をライニングする既設管更生補修用ライナーにおいて、
    前記繊維状補強材は、
    それぞれ繊維が同方向に並べられて成る層が複数積層され、
    積層された各層の前記繊維の並び方向は前記既設管の管軸方向に対して所定角度傾斜され、且つ前記傾斜角度はそれぞれ積層の層毎に交互に逆方向の傾斜角度とされ、
    前記各層は、前記繊維を密に集合させた密繊維部と、前記繊維を疎に集合させた疎繊維部と、が交互に並列されて設置され、
    前記各層の繊維の並び方向及びそれらの積層状態が維持されるように縫われて形成されたことを特徴とする既設管更生補修用ライナー。
  2. 前記繊維状補強材の各層の前記繊維の並び方向の管軸方向に対する傾斜角度は、50度から70度の間で設定されることを特徴とする請求項1に記載の既設管更生補修用ライナー。
  3. 前記疎繊維部は、前記密繊維部を形成する繊維の数よりも多い繊維数としたことを特徴とする請求項2に記載の既設管更生補修用ライナー。
  4. 硬化性樹脂管に繊維状の補強材を内包して形成され、既設管内に挿入されて該既設管の内周面をライニングする既設管更生補修用ライナーの製造方法において、
    前記繊維状補強材の繊維の伸長方向をほぼ同方向とし、且つ、繊維を密に集合させた密繊維部と、該密繊維部よりも繊維を疎にして集合させた疎繊維部とを交互に並列させ、更に、前記伸長方向を前記既設管の管軸方向に対して所定角度傾斜させて並べて繊維状補強材の一層を形成する工程と、
    前記形成された一層の繊維状補強材層に積層させる層として、前記繊維の伸長方向の傾斜角度を前記一層目の傾斜角度とは逆方向に傾斜する角度として前記一層目と同様の構成で二層目の繊維状補強材の層を形成する工程と、
    必要に応じて前記二層の繊維状補強材層に積層させる層として、前記繊維の伸長方向の傾斜角度を順次逆方向の角度として一層目の構成と同様に三層目以降の繊維状補強材の層を形成する工程と、
    前記繊維状補強材の各層の繊維並び方向及び複数の繊維状補強材の積層状態を維持するように縫う工程と、
    を含むことを特徴とする既設管更生補修用ライナーの製造方法。
  5. 前記繊維状補強材の各層の製造は、
    前記繊維の並び方向の管軸方向に対する傾斜角度が、50度から70度の間で設定されることを特徴とする請求項4に記載の既設管更生補修用ライナーの製造方法。
  6. 前記疎繊維部は前記密繊維部よりも繊維本数を多くして形成することを特徴とする請求項5に記載の既設管更生補修用ライナーの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107310167A (zh) * 2017-07-08 2017-11-03 东北石油大学 一种强化碳纤维布复合层的构造方法以及应用该方法的管道止裂器
KR102073510B1 (ko) * 2019-02-25 2020-02-04 유정식 시공여건 수용형 관거 부분보수재 및 이를 이용한 관거 내면 보수공법

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