JP2006074256A - 高周波モジュール及び無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】誘電体層11〜13の表層又は内層に形成された、1つの送受信系の高周波信号が流れるラインを構成する素子5と、他の送受信系の高周波信号が流れるラインを構成する素子SL2とは、前記誘電体層の表層又は内層において、高周波信号の流れる方向が同一となるように配置されている。
【効果】送信ハーモニクス特性を約10dBm以上改善することが可能となる。
【選択図】 図4
Description
以下、3つの送受信系GSM(Global System for Mobile communication)800MHz帯と、DCS(Digital Cellular System)1.8GHz帯と、PCS(Personal Communication Services)1.9GHz帯とを併用するマルチバンド方式の携帯電話機を例にとって説明する。
前記分波回路は、通常分布定線路やLC素子からなる受動フィルタ回路である。前記送受信スイッチ回路は、GaAs等の半導体スイッチング素子を備える能動型の送受信スイッチ回路である。
アンテナから入ってきた無線高周波信号は、前記分波回路で周波数帯別に分波され、前記送受信スイッチ回路に入力され、ここで受信高周波信号が選択的に通過される。受信高周波信号は、低雑音増幅器で増幅され、高周波信号処理回路に供給される。
また、前記電力増幅器の出力高周波信号強度をモニターするための方向性結合器が、前記出力整合回路に接続されていることもある。
しかし、それぞれ個別の部品を用いて基板に搭載すると、機器の大型化、高コスト化を招来することとなる。
そこで、電力増幅器、方向性結合器、分波回路、送受信スイッチ回路などを誘電体多層基板の上部に搭載し、及び内部に形成して、高周波モジュールに一体構成することが行われている。
特に、分波回路は、前述したように分布定線路やLC素子からなる受動フィルタ回路で構成されるが、フィルタ回路は、周波数帯別に設けられるので、それぞれのフィルタラインを構成する分布定線路若しくはLC素子が互いに接近して配置されると、ライン間で高周波信号の干渉が発生するという問題がある。
この結果、高周波モジュールで重要な電気特性項目であるハーモニクス(高調波歪み)特性、特に基本波の2倍波、3倍波特性が劣化する課題があった。
前記高周波信号の流れる方向が同一の方向になるように配置されている部位は、高周波モジュール全体のいずれの部位であってもよいが、特に、前記各送受信系の高周波信号が流れるラインを構成する素子同士の間隔が200μm以下である部位において、前記高周波信号の流れる方向が同一の方向になるように配置すれば効果的である。素子同士の間隔が200μmよりも離れていれば、複数の送受信系間の高周波信号の相互干渉はもともと少ないといえる。しかし、素子同士の間隔が200μm以下である部位においては、相互干渉が無視できないので、このような部位において、高周波信号の流れる方向を同一化すれば、高周波モジュールを大きくすることなく、ハーモニクス特性の優れた高周波モジュールを実現できる。
また、本発明によれば、前記高周波回路モジュールを搭載することにより、通過帯域の異なる複数の送受信系の間で干渉の少ない、小型、低コストな無線通信装置を実現することができる。
図1は、携帯電話機等の移動体無線通信装置に用いられる、マルチバンド方式の高周波信号処理部のブロック構成図を示す。
このマルチバンド方式では、高周波信号処理部は、GSM方式(Global System for Mobile communication)850,900MHz帯と、DCS方式(Digital Cellular System)1.8GHz帯と、PCS(Personal Communication Services)方式1.9GHz帯との周波数バンドを持った4つの送受信系から構成される。なお、GPS(Global Positioning System)による測位機能を利用するためGPSの受信系1.5GHz帯をさらに有していてもよい。
すなわち、図1で破線22で示したように、分波回路2、送受信スイッチ回路3a,3b、スイッチの切り替え制御用デコーダ3cを含む分波系回路と、各周波数帯の送信高周波信号を電力増幅する電力増幅器4とが1つの基板に形成された1つの高周波モジュール1を形成している。
なお、高周波モジュールを、850,900MHz帯の高周波モジュールと、1.8,1.9GHz帯の2つの高周波モジュールに分けるという実装方法も可能である。さらに各周波数帯ごとに4つの高周波モジュールに分けるという実装方法も可能である。また、各受信系の高周波信号を増幅する低雑音増幅器や受信用高周波フィルタを含んだ高周波モジュールとしてもよい。
図1において、2は850,900MHz帯と1.8,1.9GHz帯の周波数帯を分けるための低域通過フィルタLPFと高域通過フィルタHPFとを含む分波回路、3aは1.8,1.9GHz帯の送受信系を分離する送受信スイッチ回路3bは850,900MHz帯の送受信系を分離する送受信スイッチ回路である。
電力増幅器4は、それぞれの周波数帯の送信高周波信号を電力増幅する。増幅された送信高周波信号は、方向性結合器を通り、電力増幅器4から出力され、送受信スイッチ回路3bに入力される。
以上で、GSM送受信系における850,900MHz帯の高周波信号の流れを説明したが、DCS/PCS送受信系における1.8,1.9GHz帯の高周波信号の流れも同様に説明できる。
まず、GSM側の回路を説明する。分波回路2は、分布定数線路SL1とコンデンサC1とからなるインピーダンスの調整用回路、ローパスフィルタLPF10、及びハイパスフィルタHPF10を互いに直列につないだ構成である。
ハイパスフィルタHPF10は、直列コンデンサC6,C7、両コンデンサC6,C7の中間点と接地との間に接続された分布定数線路SL3により構成されている。このハイパスフィルタHPF10は、低周波成分を除去する機能と、送受信スイッチ回路3bからの直流成分をカットする機能を持つ。
ハイパスフィルタHPF20は、直列コンデンサC11,C12、両コンデンサC11,C12の中間点と接地との間に接続された分布定数線路SL4により構成されている。このハイパスフィルタHPF20は、1.8,1.9GHz帯の高周波信号を通過させる機能と、送受信スイッチ回路3aからの直流成分をカットする機能を持つ。
このローパスフィルタLPF20と送受信スイッチ回路3aとを接続する線路を番号5で表す。分布定数線路5のローパスフィルタLPF20側の端子をP3、分布定数線路5の送受信スイッチ回路3a側の端子をP4で表す。
次に、高周波モジュール1の素子構造を説明する。高周波モジュール1は、同一寸法形状の複数の誘電体層が積層された多層基板構造を有している。
誘電体基板は、誘電率を高くすることで、小さな面積でも充分な静電容量を得ることができ、ストリップライン長を短縮して、全体構造の小型化に供することができることから、比誘電率εが4から25と比較的高い、セラミック材料が用いられる。
この多層基板の具体的な製造方法を説明する。アルミナ、ムライト、フォルステライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、ガラスなどをベースとして、公知の焼結助剤や高誘電率化に寄与するチタン酸塩などの化合物をこれに添加混合してセラミックグリーンシートを作成する。
上述した各回路を構成する導体パターンをそれぞれ形成した後、導体パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層し、所要の圧力と温度の下で熱圧着し、焼成する。この場合、各誘電体層には、複数の層にわたって形成された回路を厚み方向に接続するために、貫通孔に導体ペーストが充填してなるビアホール導体が適宣形成される。
図3は、セラミック多層基板に実装された本発明の高周波モジュール1の概略斜視図である。
多層基板10の表層52には、各種の導体パターン、各種チップ部品のほか、送受信スイッチ回路3a,3bを構成するスイッチング用半導体素子、電力増幅器4を構成する電力増幅用半導体素子などが搭載され、これらは半田などで誘電体層21上の導体パターンに接合されている。
そして図示しないが、各誘電体層11〜18には複数の層にわたって、回路を縦に接続するため必要なビアホール導体が形成されている。また、多層基板10の底面には、共通のビアを通して裏面グランド導体層が設けられている。
表面の誘電体層11には、ローパスフィルタLPF20の端子P3と送受信スイッチ回路3aの端子P4とを接続する、ほぼ直線状の分布定数線路5が、導体パターンにより形成されている。
前記分布定数線路5と前記分布定数線路SL2との平面上の距離を、図5に示すようにそれぞれ”D”,”E”で表す。これらの距離D,Eは、ともに200μm未満である。通常、この周波数帯では、干渉による信号の漏洩が起こる配置となっている。この結果、高周波モジュ-ル特性で重要な電気特性項目であるハーモニクス特性、特に基本波の2倍波、3倍波特性が劣化するという課題があった。
従来、図6に示すように、前記分布定数線路5と前記分布定数線路SL2とが平面上で接近している部位において、分布定数線路SL2における送信高周波信号の伝送方向と、前記分布定数線路5における送信高周波信号の伝送方向とは、逆方向になっていた。このため、分布定数線路SL2と分布定数線路5とが接近しているこの部分において、分布定数線路SL2と分布定数線路5との間に干渉が起こって、アイソレーション特性が劣化していた。実測結果の結果、送信ハーモニクス特性が-30dBm程度しか得られなかった。
図7は、距離Dに対するアイソレーション特性を示すグラフであり、距離Dが短くなるにつれて、アイソレーションが低下することを示している。
2 分波回路
3a,3a 送受信スイッチ回路
3c 制御用デコーダ
4 電力増幅器
5 線路
6 ビア導体
10 多層基板
11〜18 誘電体層
19 シールドケース
21 多層基板の表面
Claims (5)
- 複数の誘電体層が積層されてなる多層基板の表面及び内部に実装された高周波モジュールであって、
アンテナ端子に接続され、周波数帯の異なる複数の送受信系を分ける分波回路を備え、
前記分波回路は、各送受信系に対応したフィルタ回路を備えており、
各送受信系の高周波信号が流れるラインを構成する素子は、前記多層基板の誘電体層の表層又は内層に形成され、
1つの送受信系の高周波信号が流れるラインを構成する素子と、他の送受信系の高周波信号が流れるラインを構成する素子とは、前記誘電体層の表層又は内層において、高周波信号の流れる方向が同一となるように配置されている高周波モジュール。 - 前記各送受信系の高周波信号が流れるラインを構成する素子同士の間隔が200μm以下である部位において、前記高周波信号の流れる方向が同一となるように配置されている請求項1記載の高周波モジュール。
- 前記1つの送受信系の高周波信号が流れるラインを構成する素子は、誘電体層の表層に形成された分布定数線路であり、
前記他の送受信系の高周波信号が流れるラインを構成する素子は、当該他の送受信系に対応するフィルタ回路の、誘電体層の内層に形成された分布定数線路である請求項1又は請求項2記載の高周波モジュール。 - 当該他の送受信系に対応するフィルタ回路は、低域通過フィルタである請求項3記載の高周波モジュール。
- 前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の高周波回路モジュールを搭載した携帯電話機などの無線通信装置。
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