[go: up one dir, main page]

JP2006062009A - レジンボンド薄刃砥石 - Google Patents

レジンボンド薄刃砥石 Download PDF

Info

Publication number
JP2006062009A
JP2006062009A JP2004245342A JP2004245342A JP2006062009A JP 2006062009 A JP2006062009 A JP 2006062009A JP 2004245342 A JP2004245342 A JP 2004245342A JP 2004245342 A JP2004245342 A JP 2004245342A JP 2006062009 A JP2006062009 A JP 2006062009A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
resin
cutting
thin blade
thin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004245342A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Ikeda
吉隆 池田
Hidenori Nogi
秀則 野木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2004245342A priority Critical patent/JP2006062009A/ja
Publication of JP2006062009A publication Critical patent/JP2006062009A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

【課題】 QFNやIrDAといった電子材料部品の切断に用いてバリの発生を長期に亙って確実に防ぐことができ、また切断作業中のアイドリングタイムの減少を図るとともに、カーボン等を添加することなく導電性を付与することが可能なレジンボンド薄刃砥石を提供する。
【解決手段】 超砥粒3を保持する樹脂結合剤相2にWC粉末4が分散された薄刃砥粒層1を備え、この薄刃砥粒層1におけるWC粉末4の含有量を10〜45vol%とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、特に基板上に一括して素子等を実装してモールディングした後に切断することにより個片化して電子材料部品を製造する場合において、このモールディング後の切断に用いて好適なレジンボンド薄刃砥石に関するものである。
特許文献1には、例えば半導体ウェハにおいてマトリックス状に配列された半導体素子を分割するためのダイシング工程のように、シリコンウェハ・水晶・石英などの硬質脆性材料、金属材料などを切断加工するために、厚み寸法が例えば1mm以下の薄刃砥石を用いることが記載されている。そして、さらにこの特許文献1には、このような薄刃砥石として、少なくとも超砥粒を含む粒子を樹脂結合剤で保持した薄板状の砥粒保持部を有する樹脂結合剤薄刃砥粒工具すなわちレジンボンド薄刃砥石において、この超砥粒を含む粒子として超砥粒以外にSiCやAl等の無機質充填材を併用して含有させることが記載されている。
特開2003−117839号公報
ところで、このような薄刃砥石によって切断されて製造される電子材料部品としては、上述の半導体素子のように半導体ウェハから切断されて分割された後にリードフレームに実装されて樹脂モールディングされるもののほかに、例えばQFN(quad flat non−leaded package)と称されるもののように、リードフレーム上に一括して多数の素子を実装してこれらをまとめてモールディングした後に切断することにより個片化されて製造される電子材料部品や、あるいはIrDA(赤外線データ通信協会)規格の光伝送モジュール(以下、単にIrDAと略称する。)のように、ガラスエポキシ樹脂製の基体に形成されたスルーホールの内周面にNi、Au、Cu等のめっきが施された基板を有してやはり切断により個片化される電子材料部品などが知られている。しかるに、このような電子材料部品の切断においては、例えばQFNではモールディング樹脂中に間隔をあけて配置されたCu等の延性の高い金属リードフレームを切断することとなるため、切断の際の薄刃砥石の送り方向や回転方向にこのリードフレーム等の金属バリが生じ易いという問題があるが、上述のようなSiCやAl等を含有しただけの従来の薄刃砥石では、このような電子材料部品を切断すると超砥粒の脱落が著しくなってその切れ味が早期に失われてしまうため、かかるバリの発生を長期に亙って確実に抑えることは困難であった。
また、こうして超砥粒の脱落が顕著となって切れ味が劣化し、切断抵抗が増大するために、上記従来の薄刃砥石では切断作業途中での中間ドレスや、あるいは切断作業当初の切れ味を確保するための初期ドレスなどのドレッシング作業を余儀なくされ、従ってこのようなドレッシング作業のために切断作業全体におけるアイドリングタイム(切断中断時間)が長引いて作業効率の低下を招くことにもなる。さらに、このような薄刃砥石によって電子材料部品を切断する切断装置では、通常そのゼロ点検知を薄刃砥石への通電確認によって行っており、従ってかかる薄刃砥石には導電性が要求されるが、この点、上記特許文献1に記載の薄刃砥石では上記無機質充填材のほかにカーボン等の導電性材料を添加することによって導電性を付与するようにしており、その分耐摩耗性が損なわれてしまうために超砥粒の脱落による切れ味の劣化を一層助長する結果となっていた。
本発明は、このような背景の下になされたもので、これらQFNやIrDAといった電子材料部品の切断に用いてバリの発生を長期に亙って確実に防ぐことができ、また切断作業中のアイドリングタイムの減少を図るとともに、カーボン等を添加することなく導電性を付与することが可能なレジンボンド薄刃砥石を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、超砥粒を保持する樹脂結合剤相にWC粉末が分散された薄刃砥粒層を備え、この薄刃砥粒層における上記WC粉末の含有量を10〜45vol%としたことを特徴とする。
このように構成されたレジンボンド薄刃砥石では、その薄刃砥粒層を形成する樹脂結合剤相に、SiCやAl等よりも高硬度であるWC(タングステンカーバイド)粉末が分散されているので、この樹脂結合剤相自体の硬度を高めることができて薄刃砥粒層の耐摩耗性の向上を図ることができるのは勿論、樹脂結合剤相の形状保持性を確保することができるため、薄刃砥粒層の特に切刃として作用する外周縁部における超砥粒の保持力の向上も図ってその脱落を抑えることが可能となり、この超砥粒による鋭い切れ味を長期に亙って維持することができる。また、高硬度のWC粉末の粒子自体が砥粒として研削作用を奏することも期待できる。従って、上述のQFNのようなモールディング樹脂中に間隔をあけて配置された金属リードフレームを有する電子材料部品を切断するような場合や、IrDAのようなガラスエポキシ樹脂製基材のスルーホール内周面にNi、Au、Cu等の金属めっきが施された基板を有する電子材料部品を切断するような場合でも、超砥粒の鋭い切れ味によって金属リードフレームや金属めっきの切断部分にバリが発生するのを極力抑制することができるとともに、このようなバリの抑制効果を長期に亙って確実かつ安定的に持続させることが可能となり、しかもたとえバリが発生してもこれをWC粉末粒子による研削作用によって除去して小さく抑えることができる。
さらに、こうしてWC粉末を分散させることによって砥粒層の耐摩耗性の向上とその超砥粒の保持力の向上を図ることができるため、超砥粒の突き出し量を調整するための初期ドレスや中間ドレスといったドレッシング作業が不要となり、このドレッシング作業のために費やされるアイドリングタイムを削減して作業効率の向上を図ることが可能となる。また、上述のように超砥粒による鋭い切れ味が長期に亙って維持されるため、切断抵抗の増大を抑えることもできて、切断装置の主軸駆動力の低減による効率化を図ることもできる。しかも、WCはそれ自体が導電性を有しているため、カーボン等の導電性材料を混入することなく薄刃砥粒層に通電性を与えることができ、耐摩耗性を損なうことなく切断装置におけるゼロ点検知を行うことが可能となる。
ここで、樹脂結合剤相中に分散されるWC粉末が少ないと、樹脂結合剤相の硬度を十分に高めることができずに薄刃砥粒層における超砥粒の保持力の向上が図られず、従って鋭い切れ味によるバリの抑制効果を持続させることができなくなるおそれがあるとともに、WC粉末による研削作用も十分には期待できない。その一方で、このWC粉末が多すぎると逆にボンド成分としての樹脂結合剤が少なくなるため、却って超砥粒の脱落を招きやすくなってやはりバリ抑制効果が損なわれるとともに、WC粉末粒子も脱落し易くなるためにその研削作用も十分に奏功されなくなり、また砥粒層の耐摩耗性も失われることになる。このため、本発明では、超砥粒も含めた薄刃砥粒層全体の体積に対するWC粉末の含有量を10〜45vol%としており、より好ましくはこのWC粉末含有量は20〜30vol%とされる。
さらに、こうして樹脂結合剤相に分散されるWC粉末は、保持される超砥粒の粒径にもよるが、その粒子が粗すぎても薄刃砥粒層において超砥粒を確実に保持することができなくなって十分なバリ抑制効果を得ることができなくなるおそれが生じるので、このWC粉末の平均粒径は30μm以下とされるのが望ましい。ただし、このWC粉末は、ある程度の平均粒径より微細になると、それ以上のバリ抑制効果の向上は認められず、却ってその研削作用を損なったり、微細化するためにコスト高を招いたり、あるいは樹脂結合剤相にWC粉末を均一に分散させることが困難となったりするおそれが生じるので、このWC粉末の粒子の平均粒径は0.5μm程度までとされるのが望ましい。
図1および図2は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態のレジンボンド薄刃砥石は図1に示すように軸線Oを中心とした円環形で厚さ0.05〜0.5mm程度の薄肉板状をなし、それ自体が図2に示すような薄刃砥粒層1によって形成されていて、その内径部が切断装置の主軸に取り付けられて上記軸線O回りに回転されつつ該軸線Oに垂直な方向に送り出されることにより、この薄刃砥粒層1の外周縁部、すなわち上記厚さと等しい極小さな幅の外周面1Aと、両側面1Bの外周側、およびこれら外周面1Aと両側面1Bとが交差する円周状の両エッジ部1Cとによって、上述したQFNやIrDAのような樹脂中に金属材を有する電子部品材料の切断に使用される。
そして、この薄刃砥粒層1は、フェノール樹脂やポリイミド樹脂等の耐熱樹脂よりなる樹脂結合剤相2に、ダイヤモンドやcBN等の超砥粒3とWC粉末4とがそれぞれ略均一に分散されて保持された構成とされている。ここで、上記WC粉末4は、その粒子の平均粒径が超砥粒3の平均粒径よりも小さくされていて、本実施形態では0.5〜30μmの範囲内とされている。さらに、超砥粒3も含めた薄刃砥粒層1全体の体積に対して樹脂結合剤相2に分散されたWC粉末4の体積が占める割合、すなわち薄刃砥粒層1におけるWC粉末4の含有量は10〜45vol%の範囲内とされており、好ましくは20〜30vol%の範囲内とされる。
このように構成されたレジンボンド薄刃砥石においては、薄刃砥粒層1全体に対して上述のような含有量となるようにWC粉末4が樹脂結合剤相2中に分散されることによってこの樹脂結合剤相2の硬度が増し、これに伴い薄刃砥粒層1全体としての耐摩耗性が向上するとともに、樹脂結合剤相2に高い形状保持性を確保することが可能となって、WC粉末4を含めた樹脂結合剤相2による超砥粒3の保持力も向上させることができる。取り分け、被切断物に切り込まれる薄刃砥粒層1の上記外周面1Aや両側面1Bとのエッジ部1Cにおいても高い形状保持性が得られるため、かかる部分に分散した超砥粒3も確実に保持することが可能となるので、モールディング樹脂中にCu等の金属リードフレームが間隔をあけて配置されたQFNや、あるいはIrDAのようなガラスエポキシ樹脂製基材のスルーホール内周面にNi、Au、Cu等の金属めっきが施された基板を有する電子材料部品を切断する場合に、切断作業の当初は勿論のこと、ある程度の切断長を経た後でも、特に切刃として作用する薄刃砥粒層1の外周縁部の超砥粒3の脱落を抑えてその鋭い切れ味を持続させることができ、これにより切断時の薄刃砥石の進行方向や回転方向に上記金属リードフレームや金属めっきからバリが大きく延びてしまうのを防ぐことができる。
また、WC粉末4は、その粒子自体が高硬度であるため、かかるWC粉末4を樹脂結合剤相2中に分散させることにより、このWC粉末4の粒子をも砥粒として機能させて研削作用を奏することができる。従って、たとえ上記超砥粒3による電子材料部品の切断の際にバリが発生してしまっても、これをWC粉末粒子による研削作用によって除去して短くすることができるので、上記構成のレジンボンド薄刃砥石によれば、QFNやIrDA等の切断においてバリの発生を防ぎ、あるいはバリが発生してもその大きさを極力小さく抑えることができ、しかもこのようなバリの抑制効果を長期に亙って維持して確実かつ安定した切断を促すことが可能となる。
さらに、上記レジンボンド薄刃砥石では、こうしてWC粉末4を樹脂結合剤相2に分散させることによって薄刃砥粒層1の耐摩耗性と超砥粒3の保持力との向上を図ることができるため、この超砥粒3の突き出し量を所定の大きさに調整するためのドレッシング作業を軽減あるいは不要とすることが可能となる。従って、切断作業全体においてこのドレッシング作業のために電子材料部品の切断が中断するアイドリングタイムを大幅に削減することができて、作業効率の向上を図ることも可能となる。また、超砥粒3による切れ味が持続するために切断抵抗も低く抑えられるので、当該薄刃砥石を回転させつつ送り出すための切断装置の主軸駆動力も低減することができる。加えて、樹脂結合剤相2中に分散されるWC粉末4はそれ自体が導電性を有しているため、切断装置において通電確認によりゼロ点検知を行う場合でも、カーボン等の導電性材料を樹脂結合剤相2に混入する必要がなく、かかる導電性材料によって薄刃砥粒層1の耐摩耗性や超砥粒3の保持力が損なわれたりすることもない。
しかも、このWC粉末4は、当該レジンボンド薄刃砥石を形成するその薄刃砥粒層1の全体積に対する含有量が10〜45vol%、好ましくは20〜30vol%の範囲内とされているので、このようなバリ抑制効果を一層確実に奏功し、かつ、より長期に亙って維持することが可能となる。すなわち、この含有量が10vol%を下回ると超砥粒3の保持力や樹脂結合剤相2の耐摩耗性を十分に向上させることができず、またWC粉末4による研削作用も不十分となって、バリの抑制効果やその持続性が低下してしまう。一方、含有量が45vol%を上回るほど多くても、薄刃砥粒層1において樹脂結合剤相2が占める割合が少なくなるために超砥粒3がWC粉末4に直に接して保持されるような状態となり、却って保持力が低下して超砥粒3が脱落し易くなるために樹脂結合剤相2の摩耗も促進されるとともに、薄刃砥石を形成する薄刃砥粒層1自体が高回転に耐えられなくなるおそれも生じる。
また、本実施形態では、このWC粉末4の粒子の平均粒径が30μm以下とされているので、超砥粒3の平均粒径や粒度にもよるが、概してこの超砥粒3の周りに多くのWC粉末4の粒子を配することができ、樹脂結合剤相2とともに該超砥粒3をより確実に保持することが可能となる。すなわち、WC粉末4粒子の平均粒径が30μmを上回るほど大きくて、例えば超砥粒3の平均粒径以上であったりすると、逆にこのWC粉末4粒子が超砥粒3によって保持されるような状態となって超砥粒3の保持効果が損なわれるとともに、WC粉末4粒子自体が切断に寄与する傾向が強くなりすぎる結果、その摩耗によって切断抵抗を増大させてしまい、これらに伴いバリの抑制効果も十分に奏功されなくなるおそれが生じる。
ただし、このWC粉末4の粒子の平均粒径があまり小さすぎても、そのような微細なWC粉末4を樹脂結合剤相2中に均一に分散させることが困難となったり、WC粉末4による研削作用が発揮されなくなったりするおそれがある。その一方で、このWC粉末4の粒径がある程度より小さくなると、やはり超砥粒4の粒径にもよるが、粒径の微細化に見合うだけの超砥粒3の保持力向上は認められない反面、微細化に要するコストは著しく増大することとなる。従って、このWC粉末4の粒子の平均粒径は、本実施形態のように0.5〜30μmとされるのが望ましい。
以下、より具体的な実施例を挙げて、本発明の効果について説明する。本実施例では、WC粉末の含有量とその粒子の平均粒径を変えた9種の本発明に係わる外径58mm、内径40mm、厚さ0.35mmの円環薄肉板状の薄刃砥粒層よりなるレジンボンド薄刃砥石により、まず図3に示すようにモールディング樹脂11中にCuリードフレーム12が間隔をあけて配置されたQFNの切断を行い、その切断初期と500m切断時とで、切断抵抗と10m切断中の薄刃砥粒層の摩耗量とを計測するとともに、切断面を観察してCuリードフレーム12から延びるバリの大きさ(図3に示すように、横方向(送り方向)に延びるバリの大きさをX、上方向に延びるバリの大きさをYとする。)を測定した。これらの結果を実施例1〜9として、切断初期については表1に、500m切断時については表2にそれぞれ示す。なお、切断抵抗は、このレジンボンド薄刃砥石を取り付けた切断装置の主軸を回転させるモーターの負荷電流(A)として計測しており、無負荷時には2.6Aであった。
ただし、これら実施例1〜9のレジンボンド薄刃砥石において、樹脂結合剤はフェノール樹脂、超砥粒は粒度#230のダイヤモンド砥粒であって集中度は100であった。また、切断条件は主軸回転数21000(1/min)、送り速度50(mm/sec)であり、切断部位に向けて薄刃砥石の周方向からノズルにより1.2(L/min)の冷却水を、また薄刃砥石の両側方からシャワーにより0.8(L/min)の冷却水をそれぞれ供給しながら切断を行った。さらに、上記Cuリードフレーム12の外径dは0.3mm、隣接するCuリードフレーム12間のピッチPは0.35mmであった。
一方、これら実施例1〜9のレジンボンド砥石に対する比較例として、実施例1〜9と同様の形状、寸法、樹脂結合剤、および超砥粒であって、その薄刃砥粒層におけるWC粉末含有量を50vol%、平均粒径を10μmとしたもの(比較例1)、WC粉末含有量を5vol%、平均粒径を10μmとしたもの(比較例2)、薄刃砥粒層にWC粉末を分散するのに代えてWA(ホワイトアルミナ)粉末を25vol%分散したもの(比較例3)、および同じくWC粉末に代えてSiC粉末を25vol%分散したもの(比較例4)により、実施例1〜9と同様の条件で切断を行って切断抵抗、摩耗量、およびバリの大きさを測定した。これらの結果も、切断初期については表1に、500m切断時については表2にそれぞれ合わせて示す。
Figure 2006062009
Figure 2006062009
次に、実施例1〜9および比較例1〜4と同形状、同寸法、同樹脂結合剤で、WC粉末含有量を25vol%とするとともにその粒子の平均粒径を変えた3種の本発明に係わるレジンボンド薄刃砥石(実施例10〜12)と、WC粉末粒子の平均粒径は3μmで、含有量を50vol%としたもの(比較例5)、5vol%としたもの(比較例6)、およびWC粉末を分散するのに代えてWA(ホワイトアルミナ)粉末を25vol%分散したもの(比較例7)、SiC粉末を25vol%分散したもの(比較例8)とにより、図4に示すようにガラスエポキシ樹脂よりなる基材13に間隔をあけて形成されたスルーホールの内周面に、両端にフランジ状部14Aを有するようにしてNi−Cr−Auの金属めっき14が施されたIrDA基板の切断を行い、上記QFN切断の場合と同様に切断初期と500m切断時とで、切断抵抗と摩耗量、および上記金属めっき14から延びるバリの大きさ(図4に示すようにスルーホール内に横方向(送り方向)に延びるバリの大きさをX、基板底部から下方向に延びるバリの大きさをYとする。)を測定した。これらの結果を、切断初期については表3に、500m切断時については表4にそれぞれ示す。ただし、これら実施例10〜12および比較例5〜8においては、超砥粒は#800のダイヤモンド砥粒で、集中度は100であった。なお、切断条件は主軸回転数30000(1/min)、送り速度30(mm/sec)であり、冷却水量および供給方向と無負荷時の切断抵抗はQFN切断時と同じである。また、スルーホールの長さLは0.18mm、スルーホールの内径Aは0.17mm、スルーホール内周面に施された金属めっき14の内径Bは0.04mm、フランジ状部14Aの外径Cは0.7mm、隣接するスルーホール間のピッチPは2.0mmであった。
Figure 2006062009
Figure 2006062009
これら表1〜4の結果より、QFNおよびIrDA基板の切断のいずれにおいても、まず樹脂結合剤相にWC粉末を分散していない比較例3、4、7、8のレジンボンド薄刃砥石では、WC粉末を分散した実施例1〜12および比較例1、2、5、6のレジンボンド薄刃砥石に比べ、切断抵抗、バリ、および摩耗量のすべてが切断初期から大きく、その傾向は500m切断時で一層顕著となる。これに対して、樹脂結合剤相にWC粉末を分散した実施例1〜12および比較例1、2、5、6のレジンボンド薄刃砥石では、特に実施例1〜12とWC粉末を50vol%と多めに分散させた比較例1、5とで、切断初期から切断抵抗、バリ、および摩耗量はともに低く抑えられている。そして、さらに500m切断時においては、比較例1では摩耗量が著しく大きくなって、特にIrDA基板の切断ではバリの大きさも増加する傾向となっているのに対し、本発明に係わる実施例1〜12のレジンボンド薄刃砥石では、切断抵抗には変化がなく、また摩耗量や、そしてバリの大きさも十分に小さい範囲に抑えられているのが分かる。また、実施例1〜9のうちでもWC粉末の含有量を20〜30vol%とした実施例2〜8では特に摩耗量が小さく抑えられており、さらにWC含有量が25vol%で共通する実施例3〜7のうちでも平均粒径を30μm以下とした実施例4〜7ではバリ、摩耗量とも効果的に抑制されているのが分かる。
本発明の一実施形態を示すレジンボンド薄刃砥石の側面図である。 図1に示す実施形態のレジンボンド薄刃砥石における薄刃砥粒層1の外周縁部の拡大断面図である。 本発明の実施例および比較例1〜4によって切断したQFNの断面図である。 本発明の実施例および比較例1〜4によって切断したIrDA基板の断面図である。
符号の説明
1 薄刃砥粒層
2 樹脂結合剤相
3 超砥粒
4 WC粉末

Claims (3)

  1. 超砥粒を保持する樹脂結合剤相にWC粉末が分散された薄刃砥粒層を備え、この薄刃砥粒層における上記WC粉末の含有量が10〜45vol%とされていることを特徴とするレジンボンド薄刃砥石。
  2. 上記薄刃砥粒層における上記WC粉末の含有量が20〜30vol%とされていることを特徴とする請求項1に記載のレジンボンド薄刃砥石。
  3. 上記WC粉末の平均粒径が30μm以下とされていることを特徴とする請求項1に記載のレジンボンド薄刃砥石。
JP2004245342A 2004-08-25 2004-08-25 レジンボンド薄刃砥石 Pending JP2006062009A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004245342A JP2006062009A (ja) 2004-08-25 2004-08-25 レジンボンド薄刃砥石

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004245342A JP2006062009A (ja) 2004-08-25 2004-08-25 レジンボンド薄刃砥石

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006062009A true JP2006062009A (ja) 2006-03-09

Family

ID=36108913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004245342A Pending JP2006062009A (ja) 2004-08-25 2004-08-25 レジンボンド薄刃砥石

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006062009A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011153961A1 (zh) * 2010-06-11 2011-12-15 西安交通大学 Qfn封装器件切割用烧结金属基金刚石锯刀的制备方法
WO2012117571A1 (ja) * 2011-02-28 2012-09-07 三菱マテリアル株式会社 切断用ブレード
CN105666706A (zh) * 2016-02-01 2016-06-15 广州普泰克金刚石工具有限公司 一种锯条倾斜切割花岗岩、石英石排锯的刀头及其配方
CN109648486A (zh) * 2018-12-30 2019-04-19 苏州赛尔科技有限公司 引线框架分割用低磨损树脂刀及其应用
CN111300288A (zh) * 2020-04-21 2020-06-19 郑州磨料磨具磨削研究所有限公司 一种电子封装基板材料磨削用砂轮及其制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0487775A (ja) * 1990-07-31 1992-03-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd レジンボンド超砥粒砥石
JPH0584666A (ja) * 1991-09-24 1993-04-06 Noritake Dia Kk レジンボンド超砥粒砥石の製造法
JP2003117839A (ja) * 2001-10-17 2003-04-23 Noritake Co Ltd 樹脂結合材薄刃砥粒工具の新規製造方法
JP2004050331A (ja) * 2002-07-18 2004-02-19 Asahi Diamond Industrial Co Ltd 超砥粒ホイール

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0487775A (ja) * 1990-07-31 1992-03-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd レジンボンド超砥粒砥石
JPH0584666A (ja) * 1991-09-24 1993-04-06 Noritake Dia Kk レジンボンド超砥粒砥石の製造法
JP2003117839A (ja) * 2001-10-17 2003-04-23 Noritake Co Ltd 樹脂結合材薄刃砥粒工具の新規製造方法
JP2004050331A (ja) * 2002-07-18 2004-02-19 Asahi Diamond Industrial Co Ltd 超砥粒ホイール

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011153961A1 (zh) * 2010-06-11 2011-12-15 西安交通大学 Qfn封装器件切割用烧结金属基金刚石锯刀的制备方法
WO2012117571A1 (ja) * 2011-02-28 2012-09-07 三菱マテリアル株式会社 切断用ブレード
JP2012176472A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Mitsubishi Materials Corp 切断用ブレード
CN103517785A (zh) * 2011-02-28 2014-01-15 株式会社东京精密 切割用砂轮片
CN105666706A (zh) * 2016-02-01 2016-06-15 广州普泰克金刚石工具有限公司 一种锯条倾斜切割花岗岩、石英石排锯的刀头及其配方
CN109648486A (zh) * 2018-12-30 2019-04-19 苏州赛尔科技有限公司 引线框架分割用低磨损树脂刀及其应用
CN111300288A (zh) * 2020-04-21 2020-06-19 郑州磨料磨具磨削研究所有限公司 一种电子封装基板材料磨削用砂轮及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW383249B (en) Cutting method for rare earth alloy by annular saw and manufacturing for rare earth alloy board
JP2004291213A (ja) 研削砥石
KR20070047705A (ko) 전기 주조 박인 지석
JP2006062009A (ja) レジンボンド薄刃砥石
JP5841437B2 (ja) 切断用ブレード及びその製造方法
JP2006082187A (ja) 薄刃砥石
JP2008126369A (ja) ダイシングブレード
JP2014205225A (ja) 高硬度脆性材料の研削用砥石
US7086394B2 (en) Grindable self-cleaning singulation saw blade and method
JP4852892B2 (ja) ツルーイング工具および研削砥石のツルーイング方法
JP7098231B2 (ja) 電着砥石
JP2011115867A (ja) 薄刃ブレード
JP2002192469A (ja) 超砥粒薄刃切断砥石
JP2004050313A (ja) 研削用砥石および研削方法
JP2006012966A (ja) 切削方法
JP5739371B2 (ja) 切断用ブレード
JP5651045B2 (ja) 切断用ブレード
JP2002187071A (ja) 電鋳薄刃砥石
JP2004291182A (ja) 研磨工具
KR20170027663A (ko) 절삭 지석
JP4419652B2 (ja) 研削砥石およびその製造方法
JP2024174329A (ja) 砥石
KR102160096B1 (ko) 고경도 고취성 기판의 고속 가공을 위한 래핑 플레이트 및 이를 이용한 기판 연마 장치
JP3791397B2 (ja) 電鋳薄刃砥石
JP6549927B2 (ja) ホウ素化合物を添加した切削砥石

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070329

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100121

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100126

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20100311

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100608