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JP2006057505A - 真空ポンプ - Google Patents

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JP2006057505A
JP2006057505A JP2004239131A JP2004239131A JP2006057505A JP 2006057505 A JP2006057505 A JP 2006057505A JP 2004239131 A JP2004239131 A JP 2004239131A JP 2004239131 A JP2004239131 A JP 2004239131A JP 2006057505 A JP2006057505 A JP 2006057505A
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bearing
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thrust bearing
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Yoshihiro Yamashita
義弘 山下
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BOC Edwards Japan Ltd
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Abstract

【課題】 大気圧から排気する真空ポンプにおいて、構成を複雑化することなく軸受に加わるスラスト荷重を軽減させること。
【解決手段】 作用する圧力の差によりロータ軸4に加わるスラスト荷重を補助するための荷重補助構成12を設ける。荷重補助構成12は、ロータ軸4に対して、このロータ軸4と同心的に固着された板状部材13と、ヨーク16に固着された環状永久磁石14、15を備え、これら2つの環状永久磁石14、15によって、磁界が形成されている。そして、環状永久磁石14、15によって形成された磁界に作用する磁力によって板状部材13が環状永久磁石14、15の方向へ吸引されるように構成されている。このように、荷重補助構成12による吸引力をスラスト荷重を打ち消す向きにさせることにより、スラスト軸受11に加わる荷重を低減させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、大気圧以下の低圧力あるいは真空状態を作り出すための真空ポンプに関し、特に大気圧から排気する真空ポンプに関する。
大気圧以下の低圧力あるいは高真空状態を作り出すために気体を大気側へ排出する真空ポンプには、回転運動等の機械的な原理を利用したものがある。このような機械式ポンプに分類されるポンプには、例えば、油回転ポンプ、スクリュー型ドライポンプ、ドライベーンポンプ、ルーツポンプ、ターボポンプ、ネジ溝ポンプ、ターボ分子ポンプ等がある。
この種の回転運動を利用した機械式ポンプにおいては、回転軸に固定された回転部と、ケーシング(ハウジング)等の筐体に固定された固定部との間でガスの圧縮処理が行われる。なお、ここで示すガスの圧縮処理とは、吸気口から導入された気体を排気口まで移送する気体移送処理を示す。
ここで、回転運動を利用した機械式ポンプの中で、大気圧からの排気が可能な真空ポンプの一例として、ターボ型真空ポンプについて説明する。
図4は、従来のターボ型真空ポンプの概略構成を示した図である。
図4に示すターボ型真空ポンプは、吸気口2および排気口3が設けられた、外装体を形成する円筒形状のケーシング1を備え、このケーシング1の内部には、排気機能を発揮させる構造物が収納されている。
これら排気機能を発揮する構造物は、大きく分けて回転自在に軸支されたロータ部とケーシング1に対して固定されたステータ部から構成される。
ロータ部は、ロータ軸4、ロータ軸4にボルト等の締結部材によって固定されたロータ5、さらにロータ5の外周側面から放射状にかつ多段にロータ翼6が配設されている。一方、ケーシング1の内周面には、ステータ翼7が多段に配設されている。
ターボ型真空ポンプは、ロータ軸4を高速回転させるためのモータ部8を備え、モータ部8の作用によりロータ部が高速回転すると、ロータ翼6とステータ翼7との作用により気体が吸気口2から吸引され、排気口3から排出されるようになっている。
また、図4に示すように、ターボ型真空ポンプは、ロータ軸4を軸支するための軸受が設けられている。ラジアル軸受9、10は、ロータ軸4にかかるラジアル荷重を受ける軸受である。スラスト軸受11は、ロータ軸4にかかるアキシャル荷重を受ける軸受である。
なお、ラジアル軸受9、10は、転動体が玉である玉軸受、または、転動体がころであるころ軸受によって構成されており、スラスト軸受11は、動圧ガス軸受によって構成されている。
ところで、このように大気圧から排気するターボ型真空ポンプでは、排気口3が大気中にあるため、ロータ5の内周面領域には、大気圧が作用するようになっている。一方、ロータ5の吸気口2と対向する領域には、真空圧(低圧力)が作用するようになっている。つまりロータ軸4には、作用する圧力(真空と大気圧)の差によって、アキシャル方向(スラスト方向)に大きな力が作用してしまう。そのため、スラスト軸受11には、例えば、2KN(200kgf)近いスラスト荷重がかかってしまうことになる。
このようにスラスト軸受11に加わる負荷が大きくなると、このスラスト荷重を十分に支承するために軸受を大型化しなければならない等の不具合が生じてしまう。
そこで、従来、このような軸受に加わるスラスト荷重を低減させるための技術が、下記の特許文献をはじめ種々提案されている。
特開2000−274393公報 特開2001−207992公報
特許文献1には、回転体の下面の空間を大気圧より低い圧力の状態とすることによって、回転体に作用する圧力の差圧を小さくし、そして、回転体を吸気口側へ付勢するスラスト力を軽減することによって、スラスト軸受に加わるスラスト荷重を軽減する技術が提案されている。詳しくは、円周流ポンプ部の最終段(下流段)にモータ室を真空するための逆向きのブレードを設けた逆向円周流ポンプを配設する。
このように、逆向円周流ポンプを設けてモータ室を低圧状態とすることによって、スラスト軸受に加わるスラスト荷重を軽減することができるため、スラスト軸受の小型化、モータの小型化を図ることができる。
特許文献2には、真空ポンプ内部の吸気口側と排気口側とをケーシングの外部に設けた連通管によって連通可能とし、さらに連通管の開口度の調節が開閉弁によってできるようにした技術が提案されている。詳しくは、開閉弁を動作させてターボ型ポンプ機構の前後の差圧を所定以上ならないように調節することによって、アキシャル方向の負荷を軸受の許容範囲内に調整する。
このように、ロータ部に作用する圧力の差圧を適正な値となるように調節可能とすることにより、スラスト軸受に加わる荷重の増大を抑制することができる。
しかしながら、特許文献1で提案されている真空ポンプにおいては、モータ室が低圧力状態(真空状態)となるため、モータ室内における放電を防ぐための絶縁対策が必要となり、構成が複雑化してしまう。
また、真空状態で動圧流体軸受を用いる場合には、特別なシール構造が必要になる。
一方、特許文献2で提案されている真空ポンプにおいては、開閉弁を介して気体の逆流が生じて真空の質が悪化し、高真空状態を保持することが困難となるおそれがある。
そこで、本発明は、大気圧から排気する真空ポンプにおいて、ポンプ内部の圧力を操作することなく、また、ポンプ構成を複雑化することなく軸受に加わるスラスト荷重を軽減させることができる真空ポンプを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明では、吸気口から吸入した気体を、排気口から大気圧で排気する真空ポンプであって、前記吸気口および前記排気口を有するケーシングと、前記ケーシングに内包された気体移送機構を構成し、回転軸に固定された、前記吸気口側領域の圧力と前記排気口側領域の圧力との差圧が作用する回転体と、前記回転軸に加わるスラスト荷重を受けるスラスト軸受と、前記スラスト軸受に作用するスラスト荷重の向きと対向する向きの加勢力を、前記回転軸に作用する加勢手段と、を具備することにより前記目的を達成する。
なお、請求項1記載の発明では、加勢手段は、例えば、回転軸をスラスト軸受に作用するスラスト荷重の向きと抗する向きに反発力を作用させる反発手段により形成するようにしてもよい。また、この場合、反発手段は、例えば、回転軸から垂直に張り出した板状の永久磁石と、板状永久磁石に反発力を作用させる永久磁石または電磁石等の磁石部材と、から構成するようにしてもよい。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記加勢手段は、前記回転軸を前記スラスト軸受に作用するスラスト荷重の向きと対向する向きに吸引力を作用する吸引手段により形成され、前記吸引手段は、前記回転軸から垂直に張り出した板状部材と、前記ケーシングに固定された、前記板状部材を吸引する磁石部材と、から構成されている。
なお、請求項2記載の発明では、磁石部材を、例えば、永久磁石や電磁石によって構成することが望ましい。
また、請求項2記載の発明では、板状部材は、例えば、円板状をしており、鉄等の磁力によって吸い付けられる性質を有する金属または磁性体によって構成することが望ましい。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記板状部材と、前記磁石部材との隙間長を調整する隙間調整手段を備える。
なお、請求項3記載の発明では、隙間調整手段を、例えば、磁石部材の固定位置を調整する調整ネジによって構成することが望ましい。
請求項4記載の発明では、請求項1、請求項2または請求項3記載の発明において、前記スラスト軸受は、転がり軸受または流体軸受である。
請求項5記載の発明では、請求項2、請求項3または請求項4記載の発明において、前記磁石部材は、一対以上のリング状永久磁石で構成されている。
本発明によれば、スラスト軸受に作用するスラスト荷重の向きと反対向きに加勢力を作用する加勢手段を備えることにより、スラスト軸受に加わるスラスト荷重を軽減させることができるため、スラスト軸受の小型化を図ることが可能になる。
また、スラスト軸受が転がり軸受によって構成されている場合においては、軸受に加わるスラスト荷重を軽減させることにより、スラスト荷重による摩擦力が低減されるため軸受寿命を延ばすことができる。
磁石部材を一対以上のリング状永久磁石で構成することにより、磁気回路が閉ループとなり磁束の洩れを抑制することができ、さらに、回転による磁束密度の変化がないので誘導電流による発熱を抑制することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図1〜図3を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るターボ型真空ポンプの概略構成を示した図である。
なお、図1はターボ型真空ポンプ全体の縦断面を示し、また、前述した図4に示す従来技術と重複する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
本実施の形態では、真空ポンプの一例として、ターボ分子ポンプ部からなるタイプの真空ポンプを例に説明する。
また、本実施の形態に係るターボ型真空ポンプは、気体を大気圧から排気する真空ポンプであり、スラスト軸受部分が大気中に配置されている。即ち、ターボ型真空ポンプの回転軸(シャフト)が真空中と大気中とに渡って配設されている。
そのため、本実施の形態に係るターボ型真空ポンプにおいては、その内部に真空圧(低圧力)と大気圧(1気圧)の双方の圧力が作用するように構成されている。
以下にターボ型真空ポンプの概略構成について説明する。
本実施の形態に係るターボ型真空ポンプは、吸気口2および排気口3が設けられた、外装体を形成する円筒形状のケーシング1を備え、このケーシング1の内部には、排気機能を発揮させる構造物が収納されている。
これら排気機能を発揮する構造物は、大きく分けて回転自在に軸支されたロータ部とケーシング1に対して固定されたステータ部から構成される。
ターボ型真空ポンプは、ロータ軸4の軸方向の略中央部にモータ部8を備え、このモータ部8は、ロータ軸4を高速回転させるためのトルクを発生する。
本実施の形態では、一例としてモータ部8はDCブラシレスモータであるとする。
モータ部8は、ロータ軸4に固着された2つの永久磁石と、当該永久磁石の周囲に所定のクリアランスを隔ててケーシング1に対して固定された複数の電磁石から構成されている。
ロータ軸4の2つの永久磁石は、ロータ軸4の周囲に180度ごとにN極とS極が表面に現れるように磁極を違えて固着されている。また、永久磁石の周囲に配設された電磁石は例えば6個からなり、モータ部8の制御装置により極性や界磁の大きさを変化させることができるようになっている。
モータ部8の図示しない制御装置は当該電磁石の磁極を順次切り替えることによりロータ軸4の周囲に回転磁界を生成する。
ロータ軸4の回転位相を非接触で検出するセンサがロータ軸4の下端に設置してあり、モータ部8の制御装置は、当該センサで検出したロータ軸4の回転位相によって磁界の回転をフィードバック制御する。
これによってロータ軸4に固着されている永久磁石が回転磁界に吸引されてトルクを生じ、ロータ軸4は、軸回りに回転する。
本実施の形態ではモータ部8はDCブラシレスモータによって構成されているものとしたが、これに限定するものではなく、誘導モータなど他の種類のモータによって構成してもよい。
ロータ部を構成するロータ5は、ロータ軸4の吸気口2側にボルト等の締結部材などによって取り付けられている。ロータ5の周囲にはアルミなどで形成されたロータ翼6が放射状にかつ多段に形成されている。
ターボ型真空ポンプの外装体を形成するケーシング1の内周には、アルミなどで形成されたステータ翼7が多段に、またロータ翼6と互い違いになるように構成されている。ケーシング1は、ステンレスなどにより形成されている。
そしてロータ翼6がモータ部8によって駆動されて高速回転すると、ロータ翼6とステータ翼7の作用により気体が吸気口2から吸引され、排気口3から排出される。このように、高速回転可能なロータ翼6とステータ翼7は、気体移送機構を形成している。
図1に示すように、本実施の形態に係るターボ型真空ポンプには、ロータ軸4を軸支するための軸受が設けられている。
ラジアル軸受9、10は、ロータ軸4の回転を案内し、ロータ軸4にかかるラジアル荷重を支持する軸受である。即ち、ロータ軸4の回転をラジアル方向(軸の半径方向)に支持するベアリングである。
ラジアル軸受9、10は、転動体が玉である玉軸受、または、転動体がころであるころ軸受により構成されている。
なお、ラジアル軸受9、10は、このような転がり軸受に限定されるものではなく、ジャーナル軸受または流体軸受によって構成するようにしてもよい。
スラスト軸受11は、ロータ軸4にかかるアキシャル荷重を支持する軸受であり、即ち、ロータ軸4の回転をスラスト方向(軸方向)に支持する軸受である。
スラスト軸受11は、ロータ軸4が滑り運動によって流体膜の上に浮く動圧流体軸受(流体軸受)により構成されている。
なお、動圧流体軸受は、その特性上真空状態で用いる場合には、特別なシール構造が必要である。そのため、動圧流体軸受は、大気中で用いられることが望ましい軸受である。
また、本実施の形態に係るターボ型真空ポンプには、ロータ軸4をケーシング1に対して回転自在に軸支する軸受部25を備えている。この軸受部25もまた、アキシャル方向(スラスト方向)の荷重を受けるスラスト軸受の一種である。
この軸受部25は、スタート、ストップ時など差圧が加勢磁石の力より小さい時にスラスト荷重を受ける。この機構によりスラスト軸受11は、上向き(吸気口2向き)のスラスト荷重のみを受けるようにすることができる。これにより、スタート時の起動トルクを小さくすることができる。
なお、本実施の形態に係るターボ型真空ポンプでは、スラスト軸受11を動圧ガス軸受によって構成するようにしているが、これに限られるものではなく、例えば、ラジアル軸受9、10と同様に、転動体が玉である玉軸受、または、転動体がころであるころ軸受により構成するようにしてもよい。
また、ラジアル方向およびスラスト方向、即ち両方向の荷重(または合成荷重)を同時に受けることができる軸受、例えば、異なる種類の転がり軸受を用いた組合せタイプの軸受を用いるようにしてもよい。
ところで、本実施の形態に係るターボ型真空ポンプでは、大気圧から排気するために排気口3が大気中に存在するように構成されている。ロータ5の内周面領域には、大気圧が作用するようになっている。一方、ロータ5の吸気口2と対向する領域には、真空圧(低圧力)が作用するようになっている。
つまりロータ軸4およびロータ5は、真空中と大気中に渡って配設されている。
例えば、ロータ軸4およびロータ5に、吸気口2側の領域で10Torrの気圧が作用する一方で、その反対方向から大気圧(1気圧)が作用する。
そのため、ロータ軸4には、作用する圧力の差(真空と大気圧)によって、アキシャル方向(スラスト方向)に大きな力が作用するようになっている。
そこで、本実施の形態に係るターボ型真空ポンプでは、ロータ軸4に作用するアキシャル方向(スラスト方向)の荷重を補助するための荷重補助構成12が設けられている。なお、この荷重補助構成12により加勢手段が構成されている。
この荷重補助構成12は、スラスト軸受11の下部、即ち、吸気口2の反対方向であり、大気圧が作用する領域(空間)に設けられている。
次に、この荷重補助構成12について説明する。
図2は、荷重補助構成12の構成の斜視断面を示した図である。
図3は、荷重補助構成12を組み立てた状態における断面を示した図である。
荷重補助構成12は、板状部材(スラスト板)13、環状永久磁石14、15、ヨーク16、固定フランジ17、引きネジ18、押しネジ19によって構成されている。
板状部材13は、ロータ軸4に対して、このロータ軸4と同心的に固着された、または、ロータ軸4から垂直方向に張り出した磁性体で形成された円板である。
そして、板状部材13の下部には、この板状部材13をスラスト軸受に作用するスラスト荷重の向きと抗する向き(反対向き)に吸引する磁石部材が設けられている。
磁石部材は、軸方向に厚みを有する、径の異なる2つの環状(リング状、筒状)の環状永久磁石14、15および軸方向に厚みを有する円板状のヨーク16によって構成されている。
ヨーク16は、その中心部分にロータ軸4を貫入させる同心円形の穴が形成された磁性体により構成されている。
径の小さい方の環状永久磁石14は、その内周がヨーク16に形成された同心円形の穴の周に沿う位置に配置されている。
一方、径の大きい方の環状永久磁石15は、環状永久磁石14の外側(外周)の領域であって、その外周がヨーク16の外周に沿う位置に配置されている。
なお、環状永久磁石14、15は、磁石の吸引力によってヨーク16に固定されている。
また、ヨーク16には、このヨーク16をステータ側、即ちケーシング1側に固定するためのボルトを嵌め込むネジ孔20が複数形成されている。
このネジ孔20は、ヨーク16において環状永久磁石14、15が配置される領域を避けた位置、即ち、環状永久磁石14および環状永久磁石15との間の領域に形成されている。
また、環状永久磁石14は、板状部材13と対向する側にN極、その反対側にS極が形成されている。一方、環状永久磁石15は、板状部材13と対向する側にS極、その反対側にN極が形成されている。
そして、これら2つの環状永久磁石14、15によって、図3の破線に示す向きに磁界が形成されている。環状永久磁石14、15によって形成された磁界に作用する磁力によって板状部材13が環状永久磁石14、15の方向へ吸引されるように構成されている。
なお、一対の環状永久磁石14、15の表面の面積は、環状永久磁石14、15の表面における磁束密度を等しくするために、即ち、漏れ磁束を抑制するために(最小にするために)、等しく形成されていることが望ましい。
さらに、環状永久磁石14、15および板状部材13は、板状部材13内の磁束密度の変化を抑えるために同心円上に配設されている。これにより、磁束密度の変化により発生する誘導起電力による発熱を低減させることができる。
板状部材13と環状永久磁石14、15とは、図3に示すように、ギャップ(隙間)aを介して、即ち非接触状態で配置されている。そして、環状永久磁石14、15が板状部材13を吸引する吸引力は、このギャップaの長さを変えることによって変更することができる。
ギャップaの長さは、例えば、0.2〜1.0mm程度に設定されている。なお、ギャップaの長さの調整方法については後述する。
固定フランジ17は、環状永久磁石14、15が固着されたヨーク16をステータ側、即ちケーシング1に固定するための固定部である。
固定フランジ17は、ケーシング1の内周壁から垂直方向にロータ軸4の中心方向(径方向)に延びるように形成されたフランジ状の突起部である。
固定フランジ17は、その中心部分にロータ軸4を貫入させるための同心円形状の空間領域が設けられている。
また、固定フランジ17は、ヨーク16をステータ側、即ちケーシング1側に固定するためのボルトを貫入させるボルト孔21、および、ヨーク16の位置を固定する際に用いられるボルトを貫入させるネジ孔22が複数形成されている。固定フランジ17は非磁性体の部材により形成されている。
次に、環状永久磁石14、15が固着されたヨーク16を固定フランジ17に固定する方法について説明する。
上述したように、環状永久磁石14、15が板状部材13を吸引する吸引力は、環状永久磁石14、15と板状部材13とのギャップ(隙間)aの長さに伴って変化する。そのため、ヨーク16を固定フランジ17に固定した時点で、予め計算された吸引力を作用させることが可能なギャップ(隙間)aとなるように、ヨーク16と固定フランジ17との間隔bを調整する。
予め、ギャップ(隙間)aが所定の値(ターゲット値)となる、ヨーク16と固定フランジ17との間隔bを算出する。
はじめに、引きネジ(ボルト)18を嵌め込み、ヨーク16を固定フランジ17に密着するように固定した状態で固定フランジ17をケーシング1に固定する。この状態でヨーク16は磁石の吸引力で上に(吸気口2側に)引かれている。そして、引きネジ18を所定のギャップaになるように均一に緩めていく。この時、ヨーク16は、磁石の吸引力で磁石と一体で固定フランジ17から離れていく。最後に押しネジ19を締めて固定する。
このように、本実施の形態では、引きネジ(ボルト)18および押しネジ(ボルト)19を用いて、板状部材13と、環状永久磁石14、15とのギャップ(隙間)aを調整する隙間調整手段を構成することにより、ギャップ(隙間)aの調整を容易にすることができる。
なお、本実施の形態においては、荷重補助構成12を磁石による吸引力を用いて構成しているが、荷重補助構成12はこれらに限定されるものではなく、ロータ軸4に加勢力を作用させることによってアキシャル方向(スラスト方向)の荷重を補助することができるものであればよい。例えば、磁石による反発力を用いてロータ軸4に加勢力を作用させるような構成であってもよい。つまり、回転軸をスラスト軸受に作用するスラスト荷重の向きと抗する向きに反発力を作用させる反発手段により形成するようにしてもよい。
また、この場合、反発手段は、例えば、回転軸から垂直に張り出した板状の永久磁石と、板状永久磁石に反発力を作用させる永久磁石または電磁石等の磁石部材と、から構成することが望ましい。
本実施の形態によれば、荷重補助構成12を設けることにより、ターボ型真空ポンプの運転時にロータ軸4に作用する圧力の差(真空と大気圧)によって生じるスラスト荷重を、荷重補助構成12により作用する吸引力によって減少させることができる。これにより、スラスト軸受11に加わる荷重を低減させることができるため、スラスト軸受11の小型化を図ることができる。
例えば、スラスト軸受11が動圧流体軸受によって構成されている場合には、流体を作用させるための円板の径が大きくなると、径の4乗に比例して回転イナーシャ(モーメント)が増大してしまうことになる。しかし、スラスト軸受11が担う荷重を低減することにより、適切にスラスト軸受11の小型化を図ることができる。
また、スラスト軸受11が大きくなると、軸受におけるギャップの平坦度を適正値に保持することが困難になるおそれがあるが、スラスト軸受11の小型化が図れることにより、軸受におけるギャップの平坦度を適正値に保持することが容易にできる。
また、スラスト軸受11が転がり軸受によって構成されている場合においては、軸受に加わるスラスト荷重を軽減させることにより、スラスト荷重による摩擦力が低減されるためスラスト軸受11の寿命を延ばすことができる。
本実施の形態に係るターボ型真空ポンプの概略構成を示した図である。 荷重補助構成の構成の斜視断面を示した図である。 荷重補助構成を組み立てた状態における断面を示した図である。 従来のターボ型真空ポンプの概略構成を示した図である。
符号の説明
1 ケーシング
2 吸気口
3 排気口
4 ロータ軸
5 ロータ
6 ロータ翼
7 ステータ翼
8 モータ部
9 ラジアル軸受
10 ラジアル軸受
11 スラスト軸受
12 荷重補助構成
13 板状部材
14 環状永久磁石
15 環状永久磁石
16 ヨーク
17 固定フランジ
18 引きネジ
19 押しネジ
20 ネジ孔
21 ボルト孔
22 ネジ孔
25 軸受部

Claims (5)

  1. 吸気口から吸入した気体を、排気口から大気圧で排気する真空ポンプであって、
    前記吸気口および前記排気口を有するケーシングと、
    前記ケーシングに内包された気体移送機構を構成し、回転軸に固定された、前記吸気口側領域の圧力と前記排気口側領域の圧力との差圧が作用する回転体と、
    前記回転軸に加わるスラスト荷重を受けるスラスト軸受と、
    前記スラスト軸受に作用するスラスト荷重の向きと対向する向きの加勢力を、前記回転軸に作用する加勢手段と、
    を具備することを特徴とする真空ポンプ。
  2. 前記加勢手段は、前記回転軸を前記スラスト軸受に作用するスラスト荷重の向きと対向する向きに吸引力を作用する吸引手段により形成され、
    前記吸引手段は、前記回転軸から垂直に張り出した板状部材と、前記ケーシングに固定された、前記板状部材を吸引する磁石部材と、から構成されていることを特徴とする請求項1記載の真空ポンプ。
  3. 前記板状部材と、前記磁石部材との隙間長を調整する隙間調整手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の真空ポンプ。
  4. 前記スラスト軸受は、転がり軸受または流体軸受であることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の真空ポンプ。
  5. 前記磁石部材は、一対以上のリング状永久磁石で構成されていることを特徴とする請求項2、請求項3または請求項4記載の真空ポンプ。
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