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JP2006054382A - 金属シリケート膜と金属シリケート膜の製造方法および半導体装置と半導体装置の製造方法 - Google Patents

金属シリケート膜と金属シリケート膜の製造方法および半導体装置と半導体装置の製造方法 Download PDF

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JP2006054382A
JP2006054382A JP2004236353A JP2004236353A JP2006054382A JP 2006054382 A JP2006054382 A JP 2006054382A JP 2004236353 A JP2004236353 A JP 2004236353A JP 2004236353 A JP2004236353 A JP 2004236353A JP 2006054382 A JP2006054382 A JP 2006054382A
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尚之 佐藤
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Abstract

【課題】キャパシタの容量絶縁膜に用いる金属シリケート膜のシリコンと金属の膜厚方向の分布を工夫することで、熱工程を受けた時の結晶化を抑制することで電流リークパスを抑制し、キャパシタ容量Csの向上を可能とする。
【解決手段】金属シリケート膜101の膜厚方向において膜の内部側より膜の界面側で、金属シリケート膜101を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、前記金属シリケート膜101の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜101を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高いものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、膜厚方向にハフニウムの組成比とシリコンの組成比を変化させたハフニウムシリケート膜の成膜が容易な金属シリケート膜と金属シリケート膜の製造方法およびその膜を用いた半導体装置と半導体装置の製造方法に関するものである。
半導体装置、特に半導体メモリ装置では、キャパシタは情報の記憶保持手段として用いられる。キャパシタメモリの種類は揮発性と不揮発性とに分別され、揮発性メモリとしてはDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static RAM)があり、不揮発性メモリとしてはFeRAM(Ferroelectric RAM)やMRAM(Magnetic RAM)が知られている。
例えば、DRAMは、キャパシタメモリとスイッチング用の電界効果型トランジスタ(MOSFET)とを有するメモリセル構造を持ち、近年さらなる微細化および高集積化、キャパシタメモリの大容量化が進められている。微細化および高集積化された半導体装置内でキャパシタがメモリセル機能を十分に果たすためには、1ビットあたり25fF〜40fF程度の蓄積容量(Cs)を確保する必要がある。
しかしながら、半導体装置の微細化・高集積化が進むにつれて、単位メモリセルにおけるキャパシタ占有面積は減少している。これは、キャパシタの蓄積容量も減少することを意味する。したがって、微細化・高集積化された半導体装置では、そこに組み込まれるキャパシタの蓄積容量を増加させるために、深いトレンチ(Deep Trench:DT)形状を用いて、キャパシタ絶縁膜にSiOやSiONよりも比誘電率の高い金属酸化膜(HfO2やAl23、ZrO2など)や金属シリケート膜(HfSiO2など)の高誘電率(High−k)材料の採用が提案されている。
金属酸化膜は一般に比誘電率は高いものの成膜後の熱処理により膜の結晶化が発生し、キャパシタ絶縁膜として用いた場合に結晶粒界を通過してリーク電流が増加する問題やそれに応じて耐熱性が悪化する問題が生じていた(HfO2は耐熱性がおよそ700℃である)。これに対して、金属シリケート膜は金属酸化膜よりも比誘電率は小さいが、シリコン酸化物が含まれることから金属酸化物単体の膜よりも熱的に安定で結晶化温度が高くなることが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003-318174号公報
解決しようとする問題点は、耐熱性が低いため熱処理によって結晶化が発生し、キャパシタ絶縁膜として用いた場合に結晶粒界を通過してリーク電流が増加する点であり、また耐熱性の高い従来の金属シリケート膜では比誘電率が大幅に低下する点である。
本発明の金属シリケート膜は、金属シリケート膜の膜厚方向において膜の内部側より膜の界面側で、金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、前記金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高いことを最も主要な特徴とする。
本発明の金属シリケート膜の製造方法は、金属シリケート膜の膜厚方向において膜の内部側より膜の界面側で、金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、前記金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高い金属シリケート膜の製造方法であって、前記金属シリケート膜の成膜は、シリコン原子の層を形成するとともにシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程および金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程のいずれも少なくとも一回以上行うことを成膜の1サイクルとし、前記金属シリケート膜の界面側を形成する成膜工程では、前記成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程よりシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を多く行い、前記金属シリケート膜の内部側を形成する成膜工程では、前記成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程よりシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を多く行い、前記成膜の1サイクルごとに、もしくは前記成膜の1サイクルを所定回数繰り返した後に金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内か否かを判定する工程を行い、前記判定において、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内の場合には成膜を終了し、前記判定において、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲からはずれた場合には前記成膜の1サイクルを再び行うことを最も主要な特徴とする。
本発明の半導体装置は、電極間に金属シリケート膜を挟んだキャパシタを備えた半導体装置であって、前記金属シリケート膜は、前記金属シリケート膜の膜厚方向において膜の中心より膜の界面側で、金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、前記金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高いことを最も主要な特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、電極間に金属シリケート膜を挟んだキャパシタを備えた半導体装置の製造方法であって、前記金属シリケート膜の形成工程は、シリコン原子の層を形成するとともにシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程および金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程のいずれも少なくとも一回以上行うことを成膜の1サイクルとし、前記金属シリケート膜の界面側を形成する成膜工程では、前記成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程よりシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を多く行い、前記金属シリケート膜の内部側を形成する成膜工程では、前記成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程よりシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を多く行い、前記成膜の1サイクルごとに、もしくは前記成膜の1サイクルを所定回数繰り返した後に金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内か否かを判定する工程を行い、前記判定において、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内の場合には成膜を終了し、前記判定において、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲からはずれた場合には前記成膜の1サイクルを再び行うことで、金属シリケート膜の膜厚方向において膜の内部側より膜の界面側で、金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、前記金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高い金属シリケート膜を形成することを最も主要な特徴とする。
本発明の金属シリケート膜は、金属シリケート膜の膜厚方向において膜の内部側より膜の界面側で、金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高いため、酸化シリコン(SiO2)膜に近い金属シリケート膜となるので、Si界面と金属との反応が抑制され、リークパスとなる結晶化が防止できる。このため、この金属シリケート膜をキャパシタの容量絶縁膜に用いた場合には、キャパシタリークを減少させることができる。また、SiO2に近い金属シリケート膜となるので耐熱性も向上する。一方、金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高いため、金属酸化膜に近い金属シリケート膜となるため、より比誘電率を増加させることが可能になる。このため、この金属シリケート膜をキャパシタの容量絶縁膜に用いた場合には、容量Csを増加させることができるという利点がある。
本発明の金属シリケート膜の製造方法は、シリコン原子の層を形成するとともにシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程および金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程のいずれも少なくとも一回以上行うことを成膜の1サイクルとして成膜を行うため、例えば、金属シリケート膜の界面側を形成する成膜工程では、成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程よりシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を多く行うことで、酸化シリコン(SiO2)に近い金属シリケート膜を成膜することができる。これによって、Si界面と金属との反応が抑制され、リークパスとなる結晶化が防止できる。このため、この金属シリケート膜をキャパシタの容量絶縁膜に用いた場合には、キャパシタリークを減少させることができる。また、SiO2に近い金属シリケート膜となるので耐熱性も向上する。一方、金属シリケート膜の内部側を形成する成膜工程では、成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程よりシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を多く行うことで、金属酸化膜に近い金属シリケート膜を成膜することができる。これによって、比誘電率を増加させることが可能になる。このため、この金属シリケート膜をキャパシタの容量絶縁膜に用いた場合には、容量Csを増加させることができるという利点がある。さらに、成膜の1サイクルごとに金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内か否かを判定することで、所望の膜厚、所望の金属組成比、シリコン組成比に調整することが可能になり、各ステップで金属シリケート膜組成を制御することが可能になる。
本発明の半導体装置は、本発明の金属シリケート膜をキャパシタの絶縁膜に用いていることから、Si界面と金属との反応が抑制され、リークパスとなる結晶化が防止できるので、キャパシタリークを減少させることができるという利点がある。また、金属シリケート膜の比誘電率を増加させることが可能になるため、容量Csを増加させることができるという利点がある。
本発明の半導体装置の製造方法は、本発明の金属シリケート膜の製造方法によりキャパシタの絶縁膜を形成することから、金属シリケート膜の界面側を形成する成膜工程では、成膜の一サイクルは、シリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程より多く行うことで、酸化シリコン(SiO2)に近い金属シリケート膜を成膜することができる。これによって、基板界面と金属との反応が抑制され、リークパスとなる結晶化が防止できる。このため、この金属シリケート膜をキャパシタの容量絶縁膜に用いた場合には、キャパシタリークを減少させることができる。また、酸化シリコン(SiO2)に近い金属シリケート膜となるので耐熱性も向上する。一方、金属シリケート膜の内部側を形成する成膜工程では、成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程をシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程より多く行うことで、金属酸化膜に近い金属シリケート膜を成膜することができる。これによって、比誘電率を増加させることが可能になる。このため、この金属シリケート膜をキャパシタの容量絶縁膜に用いた場合には、容量Csを増加させることができるという利点がある。さらに、成膜の1サイクルごとに金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内か否かを判定することで、所望の膜厚、所望の金属組成比、シリコン組成比に調整することが可能になり、各ステップで金属シリケート膜組成を制御することが可能になる。
耐熱性を有することでリークパスとなる結晶化が防止できるとともに、従来の酸化シリコン系のキャパシタ絶縁膜の比誘電率より高い比誘電率を有する金属シリケート膜を得るという目的を、ハフニウムシリケート膜の膜厚方向のハフニウムとシリコンの組成比を調整することで実現した。
本発明の金属シリケート膜に係る一実施例を、図1の組成比と膜厚との関係図によって説明する。
図1に示すように、金属シリケート膜101は、例えばハフニウムシリケート膜からなり、その膜厚方向において膜の中心より膜の界面側で、ハフニウムシリケート膜を構成するハフニウムの組成比が高くなり、ハフニウムシリケート膜を構成するシリコンの組成比が低くなるものである。
上記ハフニウムシリケート膜の界面側(表裏面側)では、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下であり、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満である。またハフニウムシリケート膜の内部側では、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満であり、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下である。
上記ハフニウムシリケート膜の界面側(表裏面側)では、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下であり、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満であることから、界面側は酸化シリコンに近い組成となるので、耐熱性が高くなり、熱処理によって結晶化が発生し難くなる。この結果、リーク経路となる結晶粒界が発生し難くなるので、この金属シリケート膜をキャパシタ絶縁膜として用いた場合に結晶粒界を通過してリーク電流が増加するという従来技術の問題が解決される。
一方、上記ハフニウムシリケート膜の内部側では、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満であり、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下であることから、内部側は酸化ハフニウムに近い組成となるので、金属シリケート膜としての比誘電率の低下を抑制することができる。
上記金属シリケート膜101は窒素を含む雰囲気で熱処理されることが好ましい。このような窒化処理によって、窒素を含む膜となり耐熱性がさらに向上する。
本発明の金属シリケート膜は、その界面側(表裏面側)を構成するシリコンの組成比がハフニウムの組成比と比較して高いため、SiO2に近い金属シリケート膜となるので、Si界面と金属(ハフニウム)との反応が抑制され、リークパスとなる結晶化が防止できる。このため、この金属シリケート膜をキャパシタの容量絶縁膜に用いた場合には、キャパシタリークを減少させることができる。また、SiO2に近い金属シリケート膜となるので耐熱性も向上する。一方、金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属(ハフニウム)の組成比がシリコンの組成比と比較して高いため、金属酸化膜(例えば金属がハフニウムの場合にはHfO2)に近い金属シリケート膜となるため、より比誘電率を増加させることが可能になる。このため、この金属シリケート膜をキャパシタの容量絶縁膜に用いた場合には、容量Csを増加させることができるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置に係る一実施例を、図2の概略構成断面図および図3の回路図によって説明する。
図2(1)に示すように、本発明の半導体装置は、電極111、112間に金属シリケート膜101からなる高誘電体膜を挟んだキャパシタを備えたものであり、上記キャパシタの構成は、例えば、図2(2)に示すように、トレンチキャパシタ200に適用できる。すなわち、半導体基板(例えばシリコン基板)201に形成されたトレンチ202表面にそって、半導体基板201には不純物を拡散させてなる第1電極211が形成されている。トレンチ202表面には上記金属シリケート膜101がキャパシタ絶縁膜として形成されている。そしてトレンチ202を埋め込むように第2電極212が例えば導電膜で形成されている。この導電膜としては、例えば不純物を導入したポリシリコン膜を用いることができる。上記各不純物には、例えば一般の半導体装置の拡散層に用いられているn型不純物もしくはp型不純物を用いることができる。
上記金属シリケート膜101は、例えば、前記実施例1によって説明したハフニウムシリケート膜を用いることができ、ハフニウムシリケート膜の膜厚方向において膜の中心より膜の界面側で、ハフニウムシリケート膜を構成するシリコンの組成比がハフニウムの組成比と比較して高く、ハフニウムシリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、ハフニウムシリケート膜を構成するハフニウムの組成比がシリコンの組成比と比較して高いものである。すなわち、膜の界面側では、酸化シリコン(SiO2)に近いハフニウムシリケート膜となり、膜の内部側では、酸化ハフニウム(HfO2)に近いハフニウムシリケート膜となっている。
上記ハフニウムシリケート膜は、界面側で、膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下とし、膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満とする。これによって、界面側においては、酸化シリコン(SiO2)に近いハフニウムシリケート膜となり、耐熱性が高まり、内部側のハフニウムシリケートの結晶化を防止することができる。なお、上記範囲よりシリコンが少なくなり、ハフニウムが多くなると、酸化シリコンの性質が低減されるため、耐熱性が低くなり、内部側のハフニウムシリケートの結晶化を防止することができにくくなるという不都合が生じる。一方、ハフニウムシリケート膜の内部側で、膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満とし、膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下とする。これによって、内部側において、HfO2に近いハフニウムシリケート膜となり、通常のハフニウムシリケートよりも高誘電率を得ることができる。なお、上記範囲よりハフニウムが少なくなり、シリコンが多くなると、HfO2の性質が低減されるため、誘電率が低くなるという不都合が生じる。
上記トレンチキャパシタ200は、図3に示すような、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)のメモリセルに適用することができる。このメモリセル300は、1個のMOSトランジスタ310と1個のキャパシタ320からなり、このキャパシタ320に上記トレンチキャパシタ200を適用することができる。
本発明の半導体装置(メモリセル300)は、本発明の金属シリケート膜101をキャパシタ絶縁膜に用いていることから、半導体基板201のシリコン界面および第2電極212のシリコン界面と金属シリケート膜101の金属(ハフニウム)との反応が抑制され、リークパスとなる結晶化が防止できるので、キャパシタリークを減少させることができるという利点がある。また、金属シリケート膜101の比誘電率を増加させることが可能になるため、容量Csを増加させることができるという利点がある。
本発明の金属シリケート膜の成膜方法に係る一実施例を、図4のフローチャートによって説明する。
図4に示すように、まず「前処理」S1によって、基板(例えばシリコン基板)11の成膜表面の前処理(例えば洗浄等)を行う。上記基板は、シリコン基板に限定されず、ガラス基板、石英基板、セラミックス基板等の絶縁基板、シリコン基板、化合物半導体基板等の半導体基板等の各種基板を用いることも可能である。上記「前処理」は、基板がシリコン基板の場合には、基板上の自然酸化膜を除去するために希フッ酸で20secから60secの範囲で洗浄後、例えばアンモニア(NH3)ガス雰囲気中で600℃から1000℃の範囲において熱処理を施し、シリコン基板表面を窒化させる。
次に、「Si-Oサイクル」S2として、シリコン原子の層を形成するとともにシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する。この層形成は、原子層蒸着法〔一般にALD(Atomic Layer Deposition)法という〕(図示せず)を用いる。
上記「Si-Oサイクル」S2を詳述する。まずALD装置の成膜チャンバ内に上記前処理を行った基板を収納し、基板を、例えば250℃〜400℃に加熱、保持する。そして「Si前駆体ガスの供給」S21の工程を行う。この工程では、上記基板上にシリコン(Si)前駆体ガスを供給し、基板表面に吸着させる。上記Si前駆体ガスとしては、例えばSi〔N(CH3)(C25)〕4、〔SiH(CH3220を用いることができる。
次に、「不活性なガスによるパージ」S22の工程を行う。この工程では、基板表面にアルゴン(Ar)ガスを供給して、成膜雰囲気のパージを行い、残留ガスの気相反応を抑制する。この不活性なガスには、アルゴンの他の希ガス、窒素ガス等を用いることができるが、パージ効率、コスト等を考慮するとアルゴンを用いることが好ましい。
次に、「酸素含有物の供給」S23の工程を行う。この工程では、オゾン(O3)もしくは水(H2O)を基板表面に供給して、シリコン(Si)原子の層上に酸素(O)原子の層を形成する。
次に、「不活性なガスによるパージ」S24の工程を行う。この工程では、基板表面にアルゴン(Ar)ガスを供給して、成膜雰囲気のパージを行い、残留ガスの気相反応を抑制する。この不活性なガスには、アルゴンの他の希ガス、窒素ガス等を用いることができるが、パージ効率、コスト等を考慮するとアルゴンを用いることが好ましい。
以上がシリコン(Si)原子の層上に酸素(O)原子の層を形成する「Si-Oサイクル」S2である。
次に、金属(例えばハフニウム)原子の層を形成するとともに金属(例えばハフニウム)原子の層上に酸素原子の層を形成する「金属-Oサイクル」S3を行う。以下、金属はハフニウムを一例として説明する。また、この層形成は、上記「Si-Oサイクル」に引き続き原子層蒸着法により行い、「Si-Oサイクル」S2に引き続きin-situで成膜を行う。
上記「金属-Oサイクル」S3を詳述する。まずALD装置の成膜チャンバ内に収納されている基板を、例えば250℃〜400℃に加熱、保持する。そして「金属前駆体ガスの供給」S31の工程を行う。この工程では、上記基板上に金属前駆体ガスを供給し、基板表面に吸着させる。例えば、金属シリケート膜としてハフニウムシリケート膜を成膜する場合には、上記ハフニウム前駆体ガスとして、例えば、Hf〔N(CH3)(C25)〕4、Hf〔N(CH324を用いることができる。
次に、「不活性なガスによるパージ」S32の工程を行う。この工程では、基板表面にアルゴン(Ar)ガスを供給して、成膜雰囲気のパージを行い、残留ガスの気相反応を抑制する。この不活性なガスには、アルゴンの他の希ガス、窒素ガス等を用いることができるが、パージ効率、コスト等を考慮するとアルゴンを用いることが好ましい。
次に、「酸素含有物の供給」S33の工程を行う。この工程では、酸化性を有するガス、例えばオゾン(O3)もしくは水蒸気(H2O)もしくは過酸化水素(H22)を基板表面に供給して、金属原子の層上に酸素(O)原子の層を形成する。
次に、「不活性なガスによるパージ」S34の工程を行う。この工程では、基板表面にアルゴン(Ar)ガスを供給して、成膜雰囲気のパージを行い、残留ガスの気相反応を抑制する。この不活性なガスには、アルゴンの他の希ガス、窒素ガス等を用いることができるが、パージ効率、コスト等を考慮するとアルゴンを用いることが好ましい。
以上が金属原子の層上に酸素(O)原子の層を形成する「金属-Oサイクル」S3である。
金属シリケート膜を形成する場合には、シリコン原子の層を形成するとともにシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程である「Si-Oサイクル」S2および金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程である「金属-Oサイクル」S3のいずれも少なくとも一回以上行う。このサイクルを成膜の1サイクルとする。
そして、金属シリケート膜の膜厚方向において、膜の内部側より膜の界面側で金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、一方、膜の界面側より膜の内部側で金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高くなるようにする。このため、金属シリケート膜の界面側を形成する成膜工程では、成膜の一サイクルは、シリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程である「Si-Oサイクル」S2を金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程である「金属-Oサイクル」S3より多く行う。一方、金属シリケート膜の内部側を形成する成膜工程では、成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程である「金属-Oサイクル」S3をシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程である「Si-Oサイクル」S2より多く行う。
また、上記成膜の1サイクルにおいて、上記「Si-Oサイクル」S2、「金属-Oサイクル」S3は、連続して複数回行ってもよく、または交互に行ってもよい。
例えば、「Si-Oサイクル」S2を連続して複数回行った後に「金属-Oサイクル」S3を連続して複数回行うことを繰り返し交互に行うことができる。また、逆に「金属-Oサイクル」S3を連続して複数回行った後に「Si-Oサイクル」S2を連続して複数回行うことを繰り返し交互に行うことができる。
もしくは、「Si-Oサイクル」S2を連続して複数回行った後に「金属-Oサイクル」S3を連続して複数回行うことができる。また、逆に「金属-Oサイクル」S3を連続して複数回行った後に「Si-Oサイクル」S2を連続して複数回行うことができる。
そして、成膜の1サイクル毎に、「金属シリケート膜は所望の組成比・膜厚か否か」S4の工程で金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内か否かを判定する。この判定において、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内の場合、すなわち「Yes」の場合には次の工程の「窒化処理」S4に進む。一方、上記判定において、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲からはずれた場合、すなわち「No」の場合には、上記成膜の1サイクルを再び行う。そして、上記判定が「Yes」となるまで、成膜を繰り返す。
上記説明した成膜方法では、成膜の1サイクル毎に「金属シリケート膜は所望の組成比・膜厚か否か」S4の判定を行うことになるが、「Si-Oサイクル」S2および「金属-Oサイクル」S3をある程度の回数を繰り返し行った後、すなわち、成膜の1サイクルを複数回行った(図面中、破線で示す経路の場合)後に、上記「金属シリケート膜は所望の組成比・膜厚か否か」S4の判定を行うこともできる。
その後、「窒化処理」S5によって、金属シリケート膜を窒化処理する。この窒化処理は、例えば、アンモニア(NH3)ガス雰囲気において、600℃から1000℃の範囲で熱処理を施し、金属シリケート膜中に窒素を導入する。
上記説明したように、成膜の1サイクルは、上記「Si-Oサイクル」S2と「金属-Oサイクル」S3とをいずれも少なくとも一回以上行うものである。
ここで、成膜の1サイクルにおいて、「Si-Oサイクル」S2と「金属-Oサイクル」S3との実施回数を変えた場合のシリコンの組成比〔Si/(HF+Si)〕およびハフニウムに組成比〔Hf/(HF+Si)〕について表1に示す。
Figure 2006054382
表1に示すように、「Si-Oサイクル」S2を3回行い、「金属-Oサイクル」S3を1回行うことにより、シリコン(Si)の組成比は76%になり、ハフニウム(Hf)の組成比は24%になる。または、「Si-Oサイクル」S2を2回行い、「金属-Oサイクル」S3を1回行うことにより、シリコン(Si)の組成比は70%になり、ハフニウム(Hf)の組成比は30%になる。このような成膜サイクルは、ハフニウムシリケート膜の界面側を成膜するステップ1、3に採用される。なお、「Si-Oサイクル」S2の回数を4回以上とし、さらにシリコンの組成比を高めることも可能である。
そして、内部側に入るに従い、ハフニウムの組成比を高めて行く。例えば「Si-Oサイクル」S2を1回行い、「金属-Oサイクル」S3を3回行うことにより、シリコン(Si)の組成比は34%になり、ハフニウム(Hf)の組成比は66%になる。この成膜の1サイクルは、ハフニウムシリケート膜の内部側を成膜するステップ2に採用されることが好ましい。なお、「金属-Oサイクル」S3の回数を4回以上とし、さらにハフニウムの組成比を高めることも可能である。
また、上記成膜の1サイクルにおいて、「Si-Oサイクル」S2を行い、「金属-Oサイクル」S3を行わないことにより、シリコン(Si)の組成比は100%となり、酸化シリコン層を得ることもできる。したがって、ハフニウムシリケート膜の界面のみ酸化シリコン層とすることも可能である。一方、「Si-Oサイクル」S2を行わず、「金属-Oサイクル」S3のみを行うことにより、ハフニウム(Hf)の組成比は100%となり、酸化ハフニウム膜を得ることもできる。したがって、ハフニウムシリケート膜の膜厚方向においてその中央部のみ酸化ハフニウム層とすることも可能である。
なお、上記表1では、「Si-Oサイクル」S2では、シリコン(Si)の前駆体ガスに〔SiH(CH3220を用い、酸素含有物にオゾン(O3)を用い、パージガスにアルゴンを用いた。また、「金属-Oサイクル」S3では、ハフニウム(Hf)の前駆体ガスにHf〔N(CH3)(C25)〕4を用い、酸素含有物にオゾン(O3)を用い、パージガスにアルゴンを用いた。なお、上記表1に示した組成比は一例であって、原料ガスによって成膜の組成が変わることがある。
今、成膜の1サイクルにおいて「Si-Oサイクル」S2を「金属-Oサイクル」S3よりも多く行う場合をステップ1、ステップ3とし、「Si-Oサイクル」S2を「金属-Oサイクル」S3よりも少なく行う場合をステップ2とすると、本発明の金属シリケート膜の製造方法では、ステップ1、ステップ2、ステップ3の順に成膜することで、金属シリケート膜の膜厚方向において膜の内部側より膜の界面側で、金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高くなる、本発明の金属シリケート膜を製造することができる。よって、膜厚方向においてハフニウムの組成比およびシリコンの組成比を所望の組成比とするハフニウムシリケート膜を形成することができる。
次に、上記3ステップを適用した成膜例について説明する。
図5に示すように、まず始めにステップ1を行う、このステップ1では、「Si-Oサイクル」S2のサイクル比1に対して「金属-Oサイクル」S3のサイクル比を1未満として処理を繰り返す。このサイクル比で処理を繰り返すことでシリコン(Si)リッチなハフニウムシリケート膜を形成することができる。すなわち、ハフニウムシリケート膜の界面側(表裏面側)で、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下とし、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満となるように、組成比の制御を行う。このように制御されたハフニウムシリケート膜の界面側は酸化シリコンに近い組成となるので、耐熱性が高くなり、熱処理によって結晶化が発生し難くなる。この結果、リーク経路となる結晶粒界が発生し難くなるので、このハフニウムシリケート膜をキャパシタ絶縁膜として用いた場合に結晶粒界を通過してリーク電流が増加するという従来技術の問題が解決される。上記ステップ1によって、成膜しようとするハフニウムシリケート膜の膜厚の例えば10%を形成する。
次にステップ2を行う、このステップ2では、「Si-Oサイクル」S2のサイクル比1に対して「金属-Oサイクル」S3のサイクル比を1より多くして処理を繰り返す。このサイクル比で処理を繰り返すことでハフニウム(Hf)リッチなハフニウムシリケート膜を形成することができる。すなわち、ハフニウムシリケート膜の内部側で、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下とし、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満となるように、組成比の制御を行う。このように制御されたハフニウムシリケート膜の内部側では、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満であり、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下であることから、内部側は酸化ハフニウムに近い組成となるので、金属シリケート膜としての比誘電率の低下を抑制することができる。上記ステップ2によって、成膜しようとするハフニウムシリケート膜の膜厚の例えば80%を形成する。
最後にステップ3を行う、このステップ3では上記ステップ1と同様に、「Si-Oサイクル」S2のサイクル比1に対して「金属-Oサイクル」S3のサイクル比を1未満として処理を繰り返す。このサイクル比で処理を繰り返すことでシリコン(Si)リッチなハフニウムシリケート膜を形成することができる。すなわち、ハフニウムシリケート膜の界面側(表裏面側)で、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下とし、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満となるように、組成比の制御を行う。このように制御されたハフニウムシリケート膜の界面側は酸化シリコンに近い組成となるので、耐熱性が高くなり、熱処理によって結晶化が発生し難くなる。この結果、リーク経路となる結晶粒界が発生し難くなるので、このハフニウムシリケート膜をキャパシタ絶縁膜として用いた場合に結晶粒界を通過してリーク電流が増加するという従来技術の問題が解決される。上記ステップ3によって、成膜しようとするハフニウムシリケート膜の膜厚の例えば10%を形成する。
上記説明したように、ハフニウムシリケート膜は、総膜厚で見た場合、ステップ1:ステップ2:ステップ3=1:8:1程度の割合で成膜処理を繰り返すことが望ましい。例えば総膜厚が5nmのハフニウムシリケート膜を成膜する場合、ステップ1とステップ3で0.5nm、ステップ2で4nmの膜厚に達するよう処理を繰り返せばよい。
また、上記説明したように、ハフニウムシリケート膜を形成した後、例えばアンモニア(NH3)雰囲気を用いて、600℃から1000℃の範囲において熱処理を施し、ハフニウムシリケート膜中に窒素を導入しても良い。
また、上記金属シリケート膜の製造方法では、成膜の1サイクル毎に「金属シリケート膜は所望の組成比・膜厚か否か」S4の判定を行っている。実際の製造ラインでは、成膜の1サイクル毎に膜厚おおび組成比の判定を行うことは成膜時間がかかりすぎる場合もある。そこで、予め成膜の1サイクルにおいて、「Si−Oサイクル」S2および「金属−Oサイクル」S3のそれぞれの実施回数を実験もしくはシミュレーション等により導きだしておいて、成膜を行っても良い。そして、成膜の最後に「金属シリケート膜は所望の組成比・膜厚か否か」S4の判定を行う。このようなシーケンスをとることによって、成膜のスループットの向上が得られる。
本発明の金属シリケート膜の製造方法は、シリコン原子の層を形成するとともにシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する「Si−Oサイクル」S2および金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する「金属−Oサイクル」S3のいずれも少なくとも一回以上行うことを成膜の1サイクルとして成膜を行うため、例えば、金属シリケート膜の界面側を形成する成膜工程では、成膜の一サイクルは、「金属−Oサイクル」S3より「Si−Oサイクル」S2を多く行うことで、酸化シリコン(SiO2)に近い金属シリケート膜を成膜することができる。これによって、Si界面と金属との反応が抑制され、リークパスとなる結晶化が防止できる。このため、この金属シリケート膜をキャパシタの容量絶縁膜に用いた場合には、キャパシタリークを減少させることができる。また、SiO2に近い金属シリケート膜となるので耐熱性も向上する。一方、金属シリケート膜の内部側を形成する成膜工程では、成膜の一サイクルは、「金属−Oサイクル」S3を「Si−Oサイクル」S2より多く行うことで、金属酸化膜に近い金属シリケート膜を成膜することができる。これによって、比誘電率を増加させることが可能になる。このため、この金属シリケート膜をキャパシタの容量絶縁膜に用いた場合には、容量Csを増加させることができるという利点がある。さらに、成膜の1サイクルごとに金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内か否かを判定することで、所望の膜厚、所望の金属組成比、シリコン組成比に調整することが可能になり、各ステップで金属シリケート膜組成を制御することが可能になる。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施例を、図6および図7の製造工程断面図によって説明する。図6および図7では、一般的なトレンチキャパシタの製造方法に本発明を適用した製造方法を説明する。
図6(1)に示すように、半導体基板11表面の薬液処理を行う。この薬液処理には、例えば希フッ酸を用い、半導体基板11表面の自然酸化膜(図示せず)を除去する。上記薬液処理後、上記半導体基板11表面に酸化膜12を形成する。この酸化膜12は、例えば熱酸化法を用い、例えば850℃で半導体基板11表面を熱酸化して例えば2nm程度の酸化膜12を堆積する。続いて、できるだけ放置させずに、上記酸化膜12上に窒化膜13を形成する。この窒化膜13は、例えば780℃の成膜温度で220nm程度の厚さに形成される。続いて、薬液処理により上記窒化膜13表面の不純物を除去する。この薬液には、例えば塩酸とオゾンの混合薬液を用いる。次いで、上記窒化膜13上にマスク層14を形成する。このマスク層14は、例えばホウ素シリケートガラス(BSG)で形成され、例えば700℃の成膜温度で1400nmの厚さに形成される。続いて、例えば回転塗布法を用いて上記酸化膜14上にレジスト膜15を形成する。このレジスト膜15は例えば800nmの厚さに形成される。
次に、図6(2)に示すように、通常のリソグラフィー技術によって、上記レジスト膜15を加工して、トレンチを形成するための開口部16を形成する。
次に、図6(3)に示すように、上記レジスト膜15をエッチングマスクに用いて、上記マスク層14、窒化膜13、酸化膜12に開口部16を延長形成する。この加工には反応性イオンエッチングを用いることができる。その後、上記半導体基板11上の上記レジスト膜15およびパーティクルを除去する。この除去処理は、アッシング処理もしくは薬液処理による。この薬液処理には、例えば硫酸と過酸化水素水との混合薬液を用いることができる。
次に、図6(4)に示すように、上記マスク層14、窒化膜13をエッチングマスクに用いて、半導体基板11をエッチングし、トレンチ17を形成する。このトレンチ17は、例えばテーパを有する状態に形成する。このテーパ角度は例えば85°から90°未満の範囲で設定される。上記エッチング加工には、反応性イオンエッチングを行う。このときのトレンチ17は、例えば5.0μmから8.0μmの範囲の深さを有し、半導体基板11表面での開口は100nmから250nmの範囲を有する。したがって、アスペクト比が40以上のトレンチが形成されることになる。
次に、例えば薬液処理によって、上記マスク層14を除去する。この薬液処理には、例えば硫酸とフッ酸との混合薬液を用いることができる。その結果、図7(5)に示すように、窒化シリコン膜13表面が露出される。
次に、図7(6)に示すように、プレート側の電極形成として、トレンチ17内を洗浄する。この洗浄工程では、例えば希フッ酸による洗浄を用いる。その後、ヒ素(As)もしくはリン(P)を気相拡散によりトレンチ17内部の半導体基板11にドーピングして、プレート電極18を形成する。
次に、図7(7)に示すように、上記トレンチ17の内面にキャパシタ絶縁膜19を形成する。このキャパシタ絶縁膜19は、上記実施例1、2,3等で説明した金属シリケート膜(例えばハフニウムシリケート膜)を用いる。
まず、トレンチ内の自然酸化膜を除去するために希フッ酸で20secから60secの範囲で洗浄後、たとえばNH3ガス雰囲気用いて600℃から1000℃の範囲において熱処理を施し、トレンチ内のSi表面を窒化させる。続いて、ALD法を用いて、金属シリケート膜(例えばハフニウムシリケート膜)からなるキャパシタ絶縁膜19を形成する。
上記ハフニウムシリケート膜の成膜方法は、以下のようにして行う。前記図5に示したように、まず始めにステップ1を行う、このステップ1では、シリコン原子の層を形成するとともにシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する「Si-Oサイクル」S2のサイクル比1に対して、金属(ハフニウム)原子の層を形成するとともに金属(ハフニウム)原子の層上に酸素原子の層を形成する「金属-Oサイクル」S3のサイクル比を1未満として処理を繰り返す。このサイクル比で処理を繰り返すことでシリコン(Si)リッチなハフニウムシリケート膜を形成することができる。すなわち、ハフニウムシリケート膜の界面側(表裏面側)で、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下とし、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満となるように、組成比の制御を行う。このように制御されたハフニウムシリケート膜の界面側は酸化シリコンに近い組成となるので、耐熱性が高くなり、熱処理によって結晶化が発生し難くなる。この結果、リーク経路となる結晶粒界が発生し難くなるので、このハフニウムシリケート膜をキャパシタ絶縁膜として用いた場合に結晶粒界を通過してリーク電流が増加するという従来技術の問題が解決される。上記ステップ1によって、成膜しようとするハフニウムシリケート膜の膜厚の例えば10%を形成する。
次にステップ2を行う、このステップ2では、上記「Si-Oサイクル」S2のサイクル比1に対して上記「金属-Oサイクル」S3のサイクル比を1より多くして処理を繰り返す。このサイクル比で処理を繰り返すことでハフニウム(Hf)リッチなハフニウムシリケート膜を形成することができる。すなわち、ハフニウムシリケート膜の内部側で、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下とし、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満となるように、組成比の制御を行う。このように制御されたハフニウムシリケート膜の内部側では、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満であり、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下であることから、内部側は酸化ハフニウムに近い組成となるので、金属シリケート膜としての比誘電率の低下を抑制することができる。上記ステップ2によって、成膜しようとするハフニウムシリケート膜の膜厚の例えば80%を形成する。
最後にステップ3を行う、このステップ3では上記ステップ1と同様に、上記「Si-Oサイクル」S2のサイクル比1に対して上記「金属-Oサイクル」S3のサイクル比を1未満として処理を繰り返す。このサイクル比で処理を繰り返すことでシリコン(Si)リッチなハフニウムシリケート膜を形成することができる。すなわち、ハフニウムシリケート膜の界面側(表裏面側)で、ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下とし、ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満となるように、組成比の制御を行う。このように制御されたハフニウムシリケート膜の界面側は酸化シリコンに近い組成となるので、耐熱性が高くなり、熱処理によって結晶化が発生し難くなる。この結果、リーク経路となる結晶粒界が発生し難くなるので、このハフニウムシリケート膜をキャパシタ絶縁膜として用いた場合に結晶粒界を通過してリーク電流が増加するという従来技術の問題が解決される。上記ステップ3によって、成膜しようとするハフニウムシリケート膜の膜厚の例えば10%を形成する。
上記説明したように、ハフニウムシリケート膜は、総膜厚で見た場合、ステップ1:ステップ2:ステップ3=1:8:1程度の割合で成膜処理を繰り返すことが望ましい。例えば総膜厚が5nmのハフニウムシリケート膜を成膜する場合、ステップ1とステップ3で0.5nm、ステップ2で4nmの膜厚に達するよう処理を繰り返せばよい。
上記シリコン原子の層を形成するとともにシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する「Si-Oサイクル」S2は以下のように行う。
前記図4によって説明したように、まずALD装置の成膜チャンバ内に上記前処理を行った基板を収納し、基板を、例えば250℃〜400℃に加熱、保持する。そして「Si前駆体ガスの供給」S21の工程を行う。この工程では、上記基板上にシリコン(Si)前駆体ガスを供給し、基板表面に吸着させる。上記Si前駆体ガスとしては、例えばSi〔N(CH3)(C25)〕4、〔SiH(CH3220を用いることができる。
次に、「不活性なガスによるパージ」S22の工程を行う。この工程では、基板表面にアルゴン(Ar)ガスを供給して、成膜雰囲気のパージを行い、残留ガスの気相反応を抑制する。この不活性なガスには、アルゴンの他の希ガス、窒素ガス等を用いることができるが、パージ効率、コスト等を考慮するとアルゴンを用いることが好ましい。
次に、「酸素含有物の供給」S23の工程を行う。この工程では、オゾン(O3)もしくは水(H2O)を基板表面に供給して、シリコン(Si)原子の層上に酸素(O)原子の層を形成する。
次に、「不活性なガスによるパージ」S24の工程を行う。この工程では、基板表面にアルゴン(Ar)ガスを供給して、成膜雰囲気のパージを行い、残留ガスの気相反応を抑制する。この不活性なガスには、アルゴンの他の希ガス、窒素ガス等を用いることができるが、パージ効率、コスト等を考慮するとアルゴンを用いることが好ましい。
以上のようにシリコン(Si)原子の層上に酸素(O)原子の層を形成する「Si-Oサイクル」S2を行えばよい。
また、金属(ハフニウム)原子の層を形成するとともに金属(ハフニウム)原子の層上に酸素原子の層を形成する「金属-Oサイクル」S3は以下のように行う。
前記図4によって説明したように、まずALD装置の成膜チャンバ内に収納されている基板を、例えば250℃〜400℃に加熱、保持する。そして「金属前駆体ガスの供給」S31の工程を行う。この工程では、上記基板上に金属前駆体ガスを供給し、基板表面に吸着させる。例えば、金属シリケート膜としてハフニウムシリケート膜を成膜する場合には、上記ハフニウム前駆体ガスとして、例えば、Hf〔N(CH3)(C25)〕4、Hf〔N(CH324を用いることができる。
次に、「不活性なガスによるパージ」S32の工程を行う。この工程では、基板表面にアルゴン(Ar)ガスを供給して、成膜雰囲気のパージを行い、残留ガスの気相反応を抑制する。この不活性なガスには、アルゴンの他の希ガス、窒素ガス等を用いることができるが、パージ効率、コスト等を考慮するとアルゴンを用いることが好ましい。
次に、「酸素含有物の供給」S33の工程を行う。この工程では、酸化性を有するガス、例えばオゾン(O3)もしくは水蒸気(H2O)もしくは過酸化水素(H22)を基板表面に供給して、金属原子の層上に酸素(O)原子の層を形成する。
次に、「不活性なガスによるパージ」S34の工程を行う。この工程では、基板表面にアルゴン(Ar)ガスを供給して、成膜雰囲気のパージを行い、残留ガスの気相反応を抑制する。この不活性なガスには、アルゴンの他の希ガス、窒素ガス等を用いることができるが、パージ効率、コスト等を考慮するとアルゴンを用いることが好ましい。
以上のような金属原子の層上に酸素(O)原子の層を形成する「金属-Oサイクル」S3を行えばよい。
上記ハフニウムシリケート膜からなるキャパシタ絶縁膜19は、成膜した後に、例えばアンモニア(NH3)雰囲気用いて、600℃から1000℃の範囲において熱処理を施し、ハフニウムシリケート膜中に窒素を導入しても良い。
次に、図7(8)に示すように、上記キャパシタ絶縁膜19上に上記トレンチ17を埋め込むノード電極20を形成する。このノード電極20は、例えば、ヒ素(As)をドーピングしたアモルファスシリコン膜を480℃から530℃の成膜温度で成膜したものを用いる。その後の工程は、従来から知られている半導体製造工程を行うことができる。
上記半導体装置の製造方法では、キャパシタ絶縁膜19に本発明の金属シリケート膜を用いたことから、キャパシタ絶縁膜19を成膜した後に1000℃程度の熱工程を行っても、キャパシタ絶縁膜19の界面にシリコンリッチな層が形成されていることから、耐熱性が向上され、金属シリケート膜内部の結晶化を防止し、リーク電流の経路となる結晶粒界の発生が抑制される。また、キャパシタ絶縁膜19の内部は酸化ハフニウムに近い組成となるため、従来のハフニウムシリケート膜に比較して比誘電率を高めることができる。このため、キャパシタ容量Csを増加させることが可能となる。よって、従来のキャパシタ絶縁膜の比誘電率よりもより高い膜を形成し、Cs増加により次世代(例えば、65nm世代、45nm世代、およびそれ以降の世代)の半導体プロセスへの適用が可能となる。
本発明の金属シリケート膜、その製造方法および半導体装置、その製造方法は、キャパシタの容量絶縁膜に適用することができ、そのキャパシタはメモリ装置の記憶素子に適用することができる。
金属シリケート膜に係る一実施例を示した説明図である。 半導体装置に係る一実施例を示した概略構成断面図である。 半導体装置に係る一実施例を示した回路図である。 金属シリケート膜の製造方法に係る一実施例を示したフローチャートである。 金属シリケート膜の製造方法に係る一実施例を示した説明図である。 半導体装置の製造方法に係る一実施例を示した製造工程断面図である。 半導体装置の製造方法に係る一実施例を示した製造工程断面図である。
符号の説明
101…金属シリケート膜

Claims (28)

  1. 金属シリケート膜の膜厚方向において膜の内部側より膜の界面側で、金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、
    前記金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高い
    ことを特徴とする金属シリケート膜。
  2. 前記金属シリケート膜はハフニウムシリケート膜からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の金属シリケート膜。
  3. 前記金属シリケート膜はハフニウムシリケート膜からなり、
    前記ハフニウムシリケート膜の界面側では、
    前記ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下であり、
    前記ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満である
    ことを特徴とする請求項1記載の金属シリケート膜。
  4. 前記金属シリケート膜はハフニウムシリケート膜からなり、
    前記ハフニウムシリケート膜の内部側では、
    前記ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満であり、
    前記ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の金属シリケート膜。
  5. 前記金属シリケート膜は窒素を含む雰囲気で熱処理された膜からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の金属シリケート膜。
  6. 金属シリケート膜の膜厚方向において膜の内部側より膜の界面側で、金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、
    前記金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高い金属シリケート膜の製造方法であって、
    前記金属シリケート膜の成膜は、シリコン原子の層を形成するとともにシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程および金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程のいずれも少なくとも一回以上行うことを成膜の1サイクルとし、
    前記金属シリケート膜の界面側を形成する成膜工程では、前記成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程よりシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を多く行い、
    前記金属シリケート膜の内部側を形成する成膜工程では、前記成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程よりシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を多く行い、
    前記成膜の1サイクルごとに、もしくは前記成膜の1サイクルを所定回数繰り返した後に、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内か否かを判定する工程を行い、
    前記判定において、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内の場合には成膜を終了し、
    前記判定において、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲からはずれた場合には前記成膜の1サイクルを再び行う
    ことを特徴とする金属シリケート膜の製造方法。
  7. 前記金属シリケート膜の成膜後、前記金属シリケート膜に窒素を含む雰囲気で熱処理を施す
    ことを特徴とする請求項6記載の金属シリケート膜の製造方法。
  8. 前記シリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程は原子層蒸着法によって行う
    ことを特徴とする請求項6記載の金属シリケート膜の製造方法。
  9. 前記金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程は原子層蒸着法によって行う
    ことを特徴とする請求項6記載の金属シリケート膜の製造方法。
  10. 前記シリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程は、
    成膜雰囲気内にシリコンの前駆体ガスを供給する工程と、
    前記成膜雰囲気内に不活性なガスを供給して成膜雰囲気のパージを行う工程と、
    前記成膜雰囲気内に酸素含有物を供給する工程と、
    前記成膜雰囲気内に不活性なガスを供給して成膜雰囲気のパージを行う工程と
    を備えたことを特徴とする請求項6記載の金属シリケート膜の製造方法。
  11. 前記金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程は、
    成膜雰囲気内に金属の前駆体ガスを供給する工程と、
    前記成膜雰囲気内に不活性なガスを供給して成膜雰囲気のパージを行う工程と、
    前記成膜雰囲気内に酸素含有物を供給する工程と、
    前記成膜雰囲気内に不活性なガスを供給して成膜雰囲気のパージを行う工程と
    を備えたことを特徴とする請求項6記載の金属シリケート膜の製造方法。
  12. 前記金属シリケート膜はハフニウムシリケート膜からなり、
    前記ハフニウムシリケート膜の界面側を形成する成膜工程では、
    前記ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下とし、
    前記ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満とする
    ことを特徴とする請求項6記載の金属シリケート膜の製造方法。
  13. 前記金属シリケート膜はハフニウムシリケート膜からなり、
    前記ハフニウムシリケート膜の内部側を形成する成膜工程では、
    前記ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満であり、
    前記ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下である
    ことを特徴とする請求項6記載の金属シリケート膜の製造方法。
  14. 前記最初の成膜の1サイクルを行う前に、
    前記成膜表面を洗浄した後、成膜表面の窒化処理を行う
    ことを特徴とする請求項6記載の金属シリケート膜の製造方法。
  15. 電極間に金属シリケート膜を挟んだキャパシタを備えた半導体装置であって、
    前記金属シリケート膜は、
    前記金属シリケート膜の膜厚方向において膜の中心より膜の界面側で、金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、
    前記金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高い
    ことを特徴とする半導体装置。
  16. 前記金属シリケート膜はハフニウムシリケート膜からなる
    ことを特徴とする請求項15記載の半導体装置。
  17. 前記金属シリケート膜はハフニウムシリケート膜からなり、
    前記ハフニウムシリケート膜の界面側では、
    前記ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下であり、
    前記ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満である
    ことを特徴とする請求項15記載の半導体装置。
  18. 前記金属シリケート膜はハフニウムシリケート膜からなり、
    前記ハフニウムシリケート膜の内部側では、
    前記ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満であり、
    前記ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下である
    ことを特徴とする請求項15記載の半導体装置。
  19. 前記金属シリケート膜は窒素を含む雰囲気で熱処理された膜からなる
    ことを特徴とする請求項15記載の半導体装置。
  20. 電極間に金属シリケート膜を挟んだキャパシタを備えた半導体装置の製造方法であって、
    前記金属シリケート膜の形成工程は、
    シリコン原子の層を形成するとともにシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程および金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程のいずれも少なくとも一回以上行うことを成膜の1サイクルとし、
    前記金属シリケート膜の界面側を形成する成膜工程では、前記成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程よりシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を多く行い、
    前記金属シリケート膜の内部側を形成する成膜工程では、前記成膜の一サイクルは、金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程よりシリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程を多く行い、
    前記成膜の1サイクルごとに、もしくは前記成膜の1サイクルを所定回数繰り返した後に、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内か否かを判定する工程を行い、
    前記判定において、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲内の場合には成膜を終了し、
    前記判定において、金属シリケート膜の組成比と膜厚とが所望の範囲からはずれた場合には前記成膜の1サイクルを再び行うことで、
    金属シリケート膜の膜厚方向において膜の内部側より膜の界面側で、金属シリケート膜を構成するシリコンの組成比が金属の組成比と比較して高く、
    前記金属シリケート膜の膜厚方向において膜の界面側より膜の内部側で、金属シリケート膜を構成する金属の組成比がシリコンの組成比と比較して高い金属シリケート膜を形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  21. 前記金属シリケート膜の成膜後、前記金属シリケート膜に窒素を含む雰囲気で熱処理を施す
    ことを特徴とする請求項20記載の半導体装置の製造方法。
  22. 前記シリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程は原子層蒸着法によって行う
    ことを特徴とする請求項20記載の半導体装置の製造方法。
  23. 前記金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程は原子層蒸着法によって行う
    ことを特徴とする請求項20記載の半導体装置の製造方法。
  24. 前記シリコン原子の層を形成するとともシリコン原子の層上に酸素原子の層を形成する工程は、
    成膜雰囲気内にシリコンの前駆体ガスを供給する工程と、
    前記成膜雰囲気内に不活性なガスを供給して成膜雰囲気のパージを行う工程と、
    前記成膜雰囲気内に酸素含有物を供給する工程と、
    前記成膜雰囲気内に不活性なガスを供給して成膜雰囲気のパージを行う工程と
    を備えたことを特徴とする請求項20記載の半導体装置の製造方法。
  25. 前記金属原子の層を形成するととも金属原子の層上に酸素原子の層を形成する工程は、
    成膜雰囲気内に金属の前駆体ガスを供給する工程と、
    前記成膜雰囲気内に不活性なガスを供給して成膜雰囲気のパージを行う工程と、
    前記成膜雰囲気内に酸素含有物を供給する工程と、
    前記成膜雰囲気内に不活性なガスを供給して成膜雰囲気のパージを行う工程と
    を備えたことを特徴とする請求項20記載の半導体装置の製造方法。
  26. 前記金属シリケート膜はハフニウムシリケート膜からなり、
    前記ハフニウムシリケート膜の界面側を形成する成膜工程では、
    前記ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は0%より大きく30%以下とし、
    前記ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は70%以上100%未満とする
    ことを特徴とする請求項20記載の半導体装置の製造方法。
  27. 前記金属シリケート膜はハフニウムシリケート膜からなり、
    前記ハフニウムシリケート膜の内部側を形成する成膜工程では、
    前記ハフニウムシリケート膜中のシリコンに対するハフニウムの組成比は30%以上100%未満であり、
    前記ハフニウムシリケート膜中のハフニウムに対するシリコンの組成比は0%より大きく70%以下である
    ことを特徴とする請求項20記載の半導体装置の製造方法。
  28. 前記最初の成膜の1サイクルを行う前に、
    前記成膜表面を洗浄した後、成膜表面の窒化処理を行う
    ことを特徴とする請求項20記載の半導体装置の製造方法。
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