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JP2006046273A - 内接歯車ポンプ - Google Patents

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JP2006046273A
JP2006046273A JP2004231459A JP2004231459A JP2006046273A JP 2006046273 A JP2006046273 A JP 2006046273A JP 2004231459 A JP2004231459 A JP 2004231459A JP 2004231459 A JP2004231459 A JP 2004231459A JP 2006046273 A JP2006046273 A JP 2006046273A
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pump
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rotor
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JP2004231459A
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Mizuo Otaki
瑞生 大滝
Masakazu Kurata
昌和 倉田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

【課題】 アウタロータとシール部材との摺動抵抗をなくしてエネルギー効率を改善するとともに、シール手段の摩耗損傷のおそれを回避した内接歯車ポンプを提供する。
【解決手段】 ハウジング部材内部に回転自在に収容され、内周側に内接歯車を有するアウタロータと、アウタロータの内周側に回転自在に設けられ、外周側に内接歯車と噛合う外歯歯車を有するインナロータと、インナロータに接続されて回転駆動する駆動軸と、アウタロータとハウジング部材との間であって、ハウジング部材に対して相対移動可能かつアウタロータが相対回転可能に設けられた中間リングと、を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体の吸入・吐出を行う回転式ポンプに関する。
従来、内接歯車ポンプにあっては、内接歯車を有するアウタロータと外歯歯車を有するインナロータとの間に形成される複数個のポンプ室のうち、容積が最大となる閉じ込み部を挟んで一方側のポンプ室は吸入通路に連通し、他方側のポンプ室は吐出通路に連通している。この吐出側ポンプ室においては、アウタロータがインナロータに対して離間する方向にポンプ吐出圧が作用する。したがって、アウタロータの内接歯車とインナロータの外歯歯車との間に噛合い隙間が過大に生じ、オイル漏れが発生するという問題がある。
この問題を解決するため、例えば特許文献1に開示される内接歯車ポンプにおいては、吐出側のアウタロータの外周に吐出圧を導入し、吸入側のアウタロータの外周に吸入圧を導入することにより、アウタロータをインナロータ側に押しつけ、内接歯車と外歯歯車との間の噛合い隙間を減少させている。また、ハウジング内周側壁面にはシール部材が設けられ、高圧側(吐出側)と低圧側(吸入側)とをシールしている。
特開平11−117876号公報
しかしながら上記従来技術にあっては、シール部材はアウタロータと常に摺接しているため、ポンプ駆動の際に摺動抵抗となり、エネルギー効率が悪化するとともにシール手段の摩耗損傷のおそれがある、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、アウタロータとシール部材との摺動抵抗をなくし、エネルギー効率を改善するとともに、シール手段の摩耗損傷のおそれを回避した内接歯車ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明では、ハウジング部材と、前記ハウジング部材内部に回転自在に収容され、内周側に内接歯車を有するアウタロータと、前記アウタロータの内周側に回転自在に設けられ、外周側に前記内接歯車と噛合う外歯歯車を有するインナロータと、前記インナロータに接続され、前記インナロータを回転駆動する駆動軸と、前記アウタロータの内接歯車と前記インナロータの外歯歯車との間に形成される複数のポンプ室のうち、前記駆動軸の回転に伴いポンプ室の容積の増大する吸入領域に開口する吸入ポートと、前記複数のポンプ室のうち、前記駆動軸の回転に伴い前記ポンプ室の容積が減少する吐出領域に開口する吐出ポートと、前記アウタロータと前記ハウジング部材との間であって、前記ハウジング部材に対して前記アウタロータが相対回転可能となるよう設けられた中間リングと、を備えることとした。
よって、ハウジングとアウタロータとの間に中間リングを設けることにより、アウタロータとシール部材との摺動抵抗をなくし、エネルギー効率を改善するとともに、シール手段の摩耗損傷のおそれを回避した内接歯車ポンプを提供することができる。
以下、本発明の内接歯車ポンプを実現する最良の形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
[内接歯車ポンプの構成]
実施例1につき図1ないし図7に基づき説明する。図1は、内接歯車ポンプ1の軸方向断面図、図2はカムリング110及び第1ハウジング120を軸方向から見た正面図である。図1の断面図においては第1ハウジング120側の断面を示し、また図1及び図2においては図面の法線方向をz軸とする。
内接歯車ポンプ1はいわゆる双方向ポンプであり、ハウジング10、アウタロータ20、インナロータ30、中間リング40、及び駆動軸50を有する。ハウジング10は円環状部材であるカムリング110と、カムリング110を軸方向両端から液密に挟持する第1、第2ハウジング120,130からなる。
ハウジング10におけるカムリング110は円環内部にアウタロータ20、インナロータ30、及び中間リング40を収装する。また、第1ハウジング120のz軸正方向面121であって図中I−II直線よりもx軸負方向の領域には第1吸入ポート122が設けられ、x軸正方向の領域には第1吐出ポート123が設けられている。
この第1吸入ポート122及び第1吐出ポート123は、アウタロータ20に設けられた内歯歯車210と、インナロータ30に設けられた外歯歯車310に対応する位置にそれぞれ三日月状に開口して設けられ、I−II直線近傍において閉塞する。さらに、カムリング110の円周部であってI−II直線上にはドレン111が設けられている。図1には示さないが、第2ハウジング130にも内歯歯車210と外歯歯車310に対応する位置に三日月状の第2吸入ポート132及び第2吐出ポート133が設けられ、I−II直線近傍において閉塞する。
アウタロータ20は内周に内歯歯車210を有し、アウタロータ外周面220においてカムリング110に回転自在に収装される。アウタロータ20の内周には外歯歯車310を備えたインナロータ30が収装される。この内歯歯車210と外歯歯車310は同ピッチで設けられ、また内歯歯車210の歯数は外歯歯車310の歯数よりも1つ多く設けられている。なお、内歯歯車210の歯数と外歯歯車310の歯数の差が2以上であってもよく特に限定しない。
収装時には内歯歯車210と外歯歯車310が噛合うよう収装されるが、内歯歯車210の歯数は外歯歯車310の歯数よりも1つ多いため、内歯歯車210と外歯歯車310が噛合う際互いに偏心して噛合うこととなる。そのため、内歯歯車210の軸心すなわちアウタロータ20の軸心Oに対し、外歯歯車310の軸心すなわちインナロータ30の軸心O'はy軸正方向に距離eだけ偏心した状態で収装され、内歯歯車210と外歯歯車310により隔成されたポンプ室600が形成される。
アウタロータ20とインナロータ30の偏心により、内歯歯車210と外歯歯車310はそれぞれy軸正方向へ向かうほど密に噛合い、y軸正方向端部Aにおいて完全に噛合う。y軸負方向へ向かうほど噛合を解かれ、y軸負方向端部Bにおいて完全に噛合を解かれる。
すなわち、インナロータ30及びアウタロータ20が左回転されると、ポンプ室600におけるI−II直線に対しx軸負方向側領域(第1、第2吸入ポート122,132に対応)では回転に伴って容積が増加する吸入領域610となり、x軸正方向側領域(第1、第2吐出ポート123,133に対応)では回転に伴って容積が減少する吐出領域620となる。
さらに、y軸正方向端部Aにおいて完全に噛合った際、y軸負方向端部Bにおいて内歯歯車210と外歯歯車310のそれぞれの山部の頂点211,311が同一直線上に並び、かつ頂点211,311のクリアランスは接触を回避しつつ略ゼロとなるよう設けられている。
中間リング40はカムリング110と同じく円環状部材であり、カムリング内周面112とアウタロータ外周面220の間に設けられる。カムリング内周面112とアウタロータ外周面220によって隔成された領域はドレン油路150としてドレン111に連通する。
このドレン油路150であって図中I−II直線に対しx軸正方向側の部分については、テフロン(登録商標)樹脂等で形成された第1、第2シール材160,170により周方向に3分割される。また、この第1、第2シール材160,170の外周には第1、第2板バネ162,172が設けられて第1、第2シール材160,170を内径方向に付勢する。
第1、第2シール材160,170により挟まれた第1シール部151は、第1ハウジング120に設けられた第1接続通路125によりポンプ室600の吐出領域620と連通される。この第1シール部151の周方向中間位置aは、y軸正方向端部Aとy軸負方向端部Bとの周方向中間位置bよりもy軸負方向端部B側に偏倚して設けられている。
なお、双方向ポンプである内接歯車ポンプ1はI−II直線に対し対称であり、x軸負方向側の部分についても同様にテフロン(登録商標)樹脂等で形成された第3、第4シール材180,190により周方向に3分割され、第3、第4シール材180,190の外周には第3、第4板バネ182,192が設けられて第3、第4シール材180,190を内径方向に付勢する。
第3、第4シール材180,190により挟まれた第2シール部152は、第1ハウジング120に設けられた第2接続通路126によりポンプ室600の吸入領域610と連通され、第2シール部152の周方向中間位置a'はy軸正方向端部Aとy軸負方向端部Bとの周方向中間位置b'よりもy軸負方向端部B側に偏倚して設けられている。
z軸と平行に設けられた駆動軸50はインナロータ30と一体となって回転し、図外の駆動源に接続されてインナロータ30を駆動する。インナロータ30とアウタロータ20は噛合っているため、駆動軸50の回転に伴ってインナロータ30及びアウタロータ20は回転駆動される。この駆動軸50が正逆回転を行うことで内接歯車ポンプ1は双方向ポンプとして機能する。
[ハウジングの詳細]
図2は、ハウジング10におけるカムリング110及び第1ハウジング120の軸方向正面図である。上述のように、第1ハウジング120のz軸正方向面121及び第2ハウジング131のy軸負方向面131に設けられた第1、第2吸入ポート122,132及び第1、第2吐出ポート123,133は、アウタロータ20に設けられた内歯歯車210と、インナロータ30に設けられた外歯歯車310に対応する位置に設けられ、I−II直線近傍において閉塞する。各吸入、吐出ポートの径方向幅はy軸負方向へ向かうにつれて広くなるよう設けられている。
また、第1ないし第4シール材160〜190及び第1ないし第4シール材嵌合部162〜192を嵌め込む第1ないし第4シール材嵌合部161〜191が設けられ、この第1ないし第4シール材嵌合部161〜191の周方向中間位置a,a'は、y軸正方向端部Aとy軸負方向端部Bとの周方向中間位置b,b'よりもy軸負方向端部B側に偏倚して設けられている。
[IV−V断面]
図3は、図1のIV−V断面における内接歯車ポンプ1の断面図であり、図4は、図1のIV−V断面におけるハウジング10の断面図である。第1、第2ハウジング120,130にはそれぞれ第1、第2吸入ポート122,132及び第1、第2吐出ポート123,133が設けられ、第1ハウジング120におけるz軸正方向面121であって第1吐出ポート123の外周には第1、第2接続通路125,126が設けられている。
第1接続通路125は第1吐出ポート123を介してポンプ室600の吐出領域620とドレン油路150の第1シール部151を連通し、第2接続通路126は第1吸入ポート122を介してポンプ室600の吸入領域610とドレン油路150の第2シール部152を連通する。
[I−III断面]
図5は、図1のI−III断面における内接歯車ポンプ1断面図であり、図6は、図1のI−III断面におけるハウジング10の断面図である。ドレン111は円環状部材であるカムリング110のI−II直線上に設けられた径方向溝であり、ハウジング10のカムリング内周面112と中間リング40との間に漏出したオイルの排出口として機能し、非シール部153に漏出したオイルを積極的にドレン111に導入し、非シール部153の低圧化を行う。
また、カムリング110の第1シール材嵌合部161には外径方向から順に第1板バネ162及び第1シール材160が嵌め込まれ、第1板バネ162の付勢力により第1シール材を中間リング外周面410に当接させてシールを行う。
[内接歯車ポンプ駆動作用]
図7は、駆動時に内接歯車ポンプ1内で発生する圧力荷重を示す図である。駆動時においてはまず駆動軸50が左回転し、これに伴ってインナロータ30及びアウタロータ20が左回転する。アウタロータ20とカムリング110の間には中間リング40が介在するため、ポンプ駆動に伴って回転するアウタロータ20の摺動面は中間リング内周面420となる。また第1ないし第4シール材160〜190は第1〜第4板バネ162〜192により中間リング外周面410に付勢されて当接し、シール面は中間リング外周面410となる。
インナロータ30及びアウタロータ20の左回転に伴って、ポンプ室600内においては吸入領域610においてポンプ容積が増大し、負圧pが発生する。一方、吐出領域620においてポンプ容積が減少し、増圧される。
この負圧pによりオイルは第1、第2吸入ポート122,132から吸入領域610に吸入され、インナロータ30及びアウタロータ20の回転に伴って回転する外歯歯車310及び内歯歯車210の歯により順次左回り方向へ移動し、吐出領域620へ導入される。吐出領域620においてオイルは吐出圧p*に増圧され、第1、第2吐出ポート123,133から吐出される。
吐出領域620と連通する第1接続通路125にもオイルが導入され、ドレン油路150における第1シール部151にも吐出圧p*のオイルが導入される。また、吸入領域610と連通する第2接続通路126を介して第2シール部152には負圧pのオイルが導入される。さらに、ドレン油路150にはアウタロータ20及び中間リング40の軸方向両端面に沿って漏出したオイルが供給される。
ここで、第2シール部152には負圧pのオイルが導入されており、またドレン油路150の非シール部153には漏出したオイルが導入されているため、第2シール部152及び非シール部153における液圧は第1シール部151における吐出圧p*よりも低くなる。また第1シール部151の中間位置aはy軸負方向端部Bに偏倚している。
また、吐出領域620内の油圧は吐出圧p*であり、吐出領域620においてはアウタロータ20がインナロータ30に対し離間する方向に力F3が作用する。この力F3により、アウタロータ20は吸入側から吐出側すなわちx軸正方向へ付勢され、アウタロータ20が回転しながら摺動する中間リング40もx軸正方向へ付勢される。
したがって、中間リング40にはx軸負方向にF1、x軸正方向にF3が作用し、y軸正方向にF2の力が作用する。これにより、内接歯車ポンプ1の駆動に伴って中間リング40はy軸正方向に付勢され、中間リング40と摺動するアウタロータ20もy軸正方向に付勢されて、y軸負方向端部Bにおける内歯歯車210の頂点211と外歯歯車310の頂点311のクリアランスを詰める作用をもたらす。
なお、実施例1では駆動軸50を左回転させたが、本願内接歯車ポンプ1は双方向ポンプであり、駆動軸50を右回転させても実施例1における吸入側と吐出側が逆転するのみで、他の作用は実施例1と同様である。すなわち、第2接続通路126と連通する第2シール部152が高圧となって中間リング40をx軸正方向及びy軸正方向に付勢し、ポンプ室600におけるI−II直線に対しx軸負方向側の部分(実施例1では吸入領域610)が高圧となって中間リング40をx軸負方向に付勢する。
[従来例と本願実施例1における作用効果の対比]
従来、内接歯車ポンプにあっては、内接歯車を有するアウタロータと外歯歯車を有するインナロータとの間に形成される複数個のポンプ室のうち、容積が最大となる閉じ込み部を挟んで一方側のポンプ室は吸入通路に連通し、他方側のポンプ室は吐出通路に連通している。吐出側のアウタロータの外周に吐出圧を導入し、吸入側のアウタロータの外周に吸入圧を導入することにより、アウタロータをインナロータ側に押しつけ、内接歯車と外歯歯車との間の噛合い隙間を減少させている。また、ハウジング内周側壁面にはシール部材が設けられ、高圧側(吐出側)と低圧側(吸入側)とをシールしている。
しかしながら上記従来技術にあっては、シール部材はアウタロータと常に摺接しているため、ポンプ駆動の際に摺動抵抗となり、エネルギー効率が悪化するとともにシール手段の摩耗損傷のおそれがある、という問題があった。
これに対し本願実施例1では、カムリング110とアウタロータ20の間に中間リング40を設け、カムリング110と中間リング外周面410との間に設けられた第1ないし第4シール材160〜190によってシールを行い、中間リング内周面420をアウタロータ外周面220と当接させて摺動させることとした。
これにより、ポンプ駆動におけるシール面と摺動面を分離することが可能となり、アウタロータとシール部材との摺動抵抗をなくし、エネルギー効率を改善するとともに、シール手段の摩耗損傷のおそれを回避した内接歯車ポンプを提供することができる。なお、アウタロータ20と中間リング40との間にも摺動抵抗は生じるが、両者の間には潤滑油が介在しているため、その摺動抵抗はシール部材における摺動抵抗よりも非常に小さいものとすることができる(請求項1に対応。)。
また、カムリング110と中間リング40との間の間隙であるドレン油路150を設け、このドレン油路150におけるI−II直線よりもx軸正方向側の部分を第1、第2シール材160,170によって3分割し、第1、第2シール材160,170により隔成された第1シール部151とポンプ室600の吐出領域620と連通させ、第2シール部152及び非シール部153よりも高圧とすることとした。さらに、第1シール部151の中間位置aをy軸負方向端部Bに偏倚させることとした。
これにより、ドレン油路150において中間リング40は力F1によってx軸負方向へ付勢され、力F2によってy軸正方向へ付勢されるとともに、吐出領域620において発生する力F3により、中間リング40はx軸正方向へ付勢される。したがって、内接歯車ポンプ1の駆動に伴って中間リング40はy軸正方向に付勢され、中間リング40と摺動するアウタロータ20もy軸正方向に付勢されて、y軸負方向端部Bにおける内歯歯車210の頂点211と外歯歯車310の頂点311のクリアランスを詰めることが可能となる。
よって、ポンプ室600において高圧の吐出領域620から低圧の吸入領域610にオイルが逆流することを回避して内接歯車ポンプ1の吐出効率を向上させることができる(請求項2に対応。)。
また、ポンプ駆動におけるシール面と摺動面を分離することで、摺動面であるアウタリング20のアウタロータ外周面220と中間リング内周面420が焼き付いた場合であっても、シール面であった中間リング外周面410において中間リング40を摺動させることができ、駆動源を保護できる。
実施例2につき図8及び図9に基づき説明する。基本的な構成は実施例1と同様であるため異なる点についてのみ説明する。実施例1の内接歯車ポンプ1は双方向ポンプであったが、実施例2では片方向ポンプとする。図8は実施例2における片方向内接歯車ポンプ1の断面図、図9はカムリング110及び第1ハウジング120の軸方向正面図である。
実施例2の内接歯車ポンプ1は片方向ポンプであるため、I−II直線に対しx軸正方向側が常に高圧側となり、実施例1で駆動軸50を右回転させたときのように、第2シール部152が高圧となって中間リング40をx軸正方向に付勢し、ポンプ室600におけるx軸負方向側の部分(実施例1では吸入領域610)が高圧となって中間リング40をx軸負方向に付勢するという作用は不要である。
そのため、実施例2ではポンプ室600における吸入領域610とドレン油路150を連通する第2接続通路126を設けず、吐出領域620とを連通する第1接続通路125のみを設ける。また、第3、第4シール材180,190及び第3、第4シール材嵌合部181,191も設けない。このようにしても、第1シール部151は吐出領域620と連通しており、ドレン油路150における他の部分よりも必然的に高圧となる。よって、内接歯車ポンプ1を片方向ポンプとする場合、部品点数及び加工工数を低減しつつ実施例1と同様の効果を得ることができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を実施例1に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
実施例1及び2ではテフロン(登録商標)樹脂等で形成された第1〜第4シール材160〜190を円環状の中間リング外周面410に当接させてシールを行ったが、中間リング40の円環の一部を外径方向に突出させるとともにカムリング110の内周の一部を切り欠き、中間リング40の突出部をカムリング110の切欠に係合させるメカニカルシールによりシールを行ってもよい。
更に、上記各実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項1に記載の内接歯車ポンプにおいて、
前記内接歯車ポンプは、前記駆動軸が正逆回転し、前記吸入ポートと吐出ポートが入れ替わる双方向ポンプである。
双方向ポンプにおいても、請求項1と同様の作用効果を得ることができる。
(ロ)請求項1に記載の内接歯車ポンプにおいて、
前記第1シール手段と第2シール手段との間にシールされた領域以外の領域の圧力を低圧側に排出する低圧通路を更に有する。
第1シール手段と第2シール手段との間にシールされた領域以外の領域の圧力を積極的に低圧化することにより、閉じ込み部側から噛合い部側方向の中間リングへ作用する力が大きくなる。よって、閉じ込み部におけるアウタロータとインナロータとの噛合い性がより向上する。
(ハ) 前記(イ)に記載の内接歯車ポンプにおいて、
前記第1シール手段の前記閉じ込み部と噛合い部とを結ぶ軸線対称に第3のシール手段が更に設けられ、
前記第2シール手段の前記閉じ込み部と噛合い部とを結ぶ軸線対称に第4のシール手段が更に設けられ、
前記第1シール手段と第3シール手段との間にシールされた領域の圧力を低圧側に排出する第1低圧通路と、
前記第2シール手段と第4シール手段との間にシールされた領域の圧力を低圧側に排出する第2低圧通路と、を更に有する。
双方向ポンプにおいても、前記(ロ)と同様の作用効果を得ることができる。
(ニ)請求項1に記載の内接歯車ポンプにおいて、
前記アウタロータ及び前記中間リングの軸方向外側に設けられ、前記吐出領域のポンプ室と前記第1シール手段と第2シール手段との間にシールされた領域とを接続する接続通路を更に有する。
第1シール手段と第2シール手段との間にシールされた領域に、積極的にポンプ吐出圧を導入することにより、閉じ込み部側から噛合い部側方向の中間リングへ作用する力が大きくなる。よって、閉じ込み部におけるアウタロータとインナロータとの噛合い性がより向上する。
(ホ)前記(イ)に記載の内接歯車ポンプにおいて、
前記アウタロータ及び前記中間リングの軸方向外側に設けられ、前記吐出領域のポンプ室と前記第1シール手段と前記第2シール手段との間にシールされた領域とを接続する第1接続通路と、
前記アウタロータ及び前記中間リングの軸方向外側に設けられ、前記吐出領域のポンプ室と前記第3シール手段と第4シール手段との間にシールされた領域とを接続する第2接続通路と、を有する。
双方向ポンプにおいても、前記(ニ)と同様の作用効果を得ることができる。
(ヘ)前記(イ)に記載の内接歯車ポンプにおいて、
前記ハウジングは、前記中間リングの外周側に設けられるカムリングと、このカムリングの軸方向両側に設けられる第1ハウジング部と第2ハウジング部とから構成され、
前記低圧通路は、前記ハウジングの軸方向端面に設けられる溝である。
低圧通路を孔ではなくハウジングの軸方向端面に設けられる溝として形成することができるため、製造(加工)が容易となる。
実施例1における双方向内接歯車ポンプの断面図である。 実施例1におけるハウジングの径方向断面図である。 図1のIV−V断面における内接歯車ポンプの断面図である。 図1のIV−V断面におけるハウジングの断面図である。 図1のI−III断面における内接歯車ポンプの断面図である。 図1のI−III断面におけるハウジングの断面図である。 駆動時に内接歯車ポンプ内で発生する圧力を示す図である。 実施例2における片方向内接歯車ポンプの断面図である。 実施例2におけるハウジングの径方向断面図である。
符号の説明
1 内接歯車ポンプ
10 ハウジング
20 アウタロータ
30 インナロータ
40 中間リング
50 駆動軸
110 カムリング
111 ドレン
112 円環内周
120 第1ハウジング
121 x軸正方向面
122 第1吸入ポート
125 第1接続通路
123 第1吐出ポート
126 第2接続通路
130 第2ハウジング
131 x軸負方向面
140 内周面
150 ドレン油路
151 第1シール部
152 第2シール部
153 非シール部
160〜190 第1〜第4シール材
161〜191 第1〜第4シール材嵌合部
162〜192 第1〜第4板バネ
210 内歯歯車
211 頂点
220 アウタロータ外周面
310 外歯歯車
311 頂点
410 中間リング外周面
420 中間リング内周面
600 ポンプ室
610 吸入領域
620 吐出領域

Claims (2)

  1. ハウジング部材と、
    前記ハウジング部材内部に回転自在に収容され、内周側に内接歯車を有するアウタロータと、
    前記アウタロータの内周側に回転自在に設けられ、外周側に前記内接歯車と噛合う外歯歯車を有するインナロータと、
    前記インナロータに接続され、前記インナロータを回転駆動する駆動軸と、
    前記アウタロータの内接歯車と前記インナロータの外歯歯車との間に形成される複数のポンプ室のうち、前記駆動軸の回転に伴いポンプ室の容積の増大する吸入領域に開口する吸入ポートと、
    前記複数のポンプ室のうち、前記駆動軸の回転に伴い前記ポンプ室の容積が減少する吐出領域に開口する吐出ポートと、
    前記アウタロータと前記ハウジング部材との間であって、前記ハウジング部材に対して前記アウタロータが相対回転可能となるよう設けられた中間リングと、
    を設けたことを特徴とする内接歯車ポンプ。
  2. 請求項1に記載の内接歯車ポンプにおいて、
    前記吐出領域における前記ハウジング部材と前記中間リングとの間であって、この吐出領域を周方向に3分割する第1及び第2シール手段を備え、
    前記第1シール手段と第2シール手段との周方向中間位置は、前記複数のポンプ室のうち最小ポンプ容積を有する噛合い部と最大ポンプ容積を有する閉じ込み部との周方向中間位置よりもこの閉じ込み部側に偏倚していることを特徴とする内接歯車ポンプ。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101797537B1 (ko) 2017-02-02 2017-11-15 조봉현 가변 베인 펌프
CN113898576A (zh) * 2021-11-12 2022-01-07 瑞希特(浙江)科技股份有限公司 一种用于输送高粘度易结晶介质的内啮合齿轮泵

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