JP2006036999A - 有機物のガス化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】含水有機物から効率的に外部利用可能な燃料ガスを多量に得る有機物のガス化方法を提供する。
【解決手段】有機物を含有する原料102を熱分解または水性ガス化によりガスを生成する一次ガス化を行い、さらに、この一次ガス化時に発生する揮発物質104と一次ガス化後の残留物である原料ガス化残留物105との少なくとも一つを、原料102に含まれている水分を利用して改質またはガス化する二次ガス化を行い、二次ガス化後の残留物であるガス化残留物113を燃焼させ、一次ガス化または二次ガス化の熱源とする有機物のガス化方法。
【選択図】図1
【解決手段】有機物を含有する原料102を熱分解または水性ガス化によりガスを生成する一次ガス化を行い、さらに、この一次ガス化時に発生する揮発物質104と一次ガス化後の残留物である原料ガス化残留物105との少なくとも一つを、原料102に含まれている水分を利用して改質またはガス化する二次ガス化を行い、二次ガス化後の残留物であるガス化残留物113を燃焼させ、一次ガス化または二次ガス化の熱源とする有機物のガス化方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、バイオマス等の有機物を効率的にガス化するためのガス化方法に関するものである。
石炭やバイオマス等の有機物を利用価値の高いガス、液体および固体に転換できる新利用技術として急速熱分解法が開発されており、石炭を例にとると、600〜1000℃の無酸化雰囲気で熱分解すると、炭化水素、一酸化炭素、水素等からなる可燃性ガス、あるいは化学原料となるタールおよびチャーが生成することが知られている。
中でも、これら熱分解生成物のうちのチャーをサイクロン等で高温可燃ガスから分離した後に、リサイクルしてガス化炉内で酸素およびスチームによりガス化し、その高温ガス中に石炭を吹き込み、熱分解する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、サイクロン通過後の高温可燃性ガス中には、タール蒸気、残チャーやフライアッシュ等の固形粉が存在するが、ベンチュリースクラバーのようなオリフィスおよび水スプレー徐塵により、固形粉と一部凝縮されたタールの混合物が回収される。更に、残ったタール蒸気は、水スプレーによる直接冷却または水冷管や水冷壁による間接冷却により凝縮され、沸点が数十℃から300℃超の液体混合物として回収することも知られている(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
このように、急速熱分解の生成物のうち、固体成分のチャーをサイクロン等で分離してガス化炉へリサイクルし、ガス化して石炭熱分解反応の熱源とする方法は、熱分解生成物を効率的に活用することにより、高い熱効率が得られる。
しかし、通常、熱分解石炭の40〜60%はチャーとなるが、ガス化に必要なチャーの量は生成チャーの一部に過ぎず、残りは別の用途、例えば固体燃料等に活用される。一方、チャーを分離した後のガス中には、タール蒸気およびサイクロンで未回収の微細なチャー、フライアッシュ等の固形粉が含まれており、ベンチュリースクラバー等により固形粉と一部凝縮されたタールとの混合物、即ちタールスラッジが回収される。この混合物は、可燃成分が高いために燃料として利用可能であるが、アッシュ成分が高いためにアッシュの処理が必要になること、重質タールとの混合物であるために固化しやすく保存やハンドリングが難しいこと等の課題があり、従来、その再利用は、産廃処理用燃料等の付加価値の低い利用先に限定されていた。また、ベンチュリースクラバー後に回収されたタールは、酸素含有量が多い若い石炭を急速熱分解する場合においては、石炭中の高分子物質の解離が十分に進まないために複雑な高沸点成分の割合が多く、しかも微細な固形分も混入するために、従来、タール混合物から有効成分を蒸留により分離した残りは、化学原料とはなり得ず、前述と同様な利用先に限定されていた。
以上の理由から、従来の方法は熱分解生成物を必ずしも有効に活用されていないところがある。そこで、最近では、石炭の急速熱分解において生成したチャー、スラッジおよびタールの蒸留残さを効率的に利用するための方法が開発された(例えば、特許文献5参照)。
図3は、特許文献5に記載された従来のガス化方法の中でも熱分解ガス化に特化した方法のプロセスフロー図である。
図3において、炉本体は、石炭熱分解炉2とガス化炉1の二室に分かれている。ガス化炉1では、炭素含有物質を、酸素3と部分燃焼させ、1400〜1700℃の高温還元ガスを得る。前記石炭熱分解炉2では、この高温ガスを熱源として吹き込まれた微粉炭4を急速加熱して熱分解させる。ここでの微粉炭4は、平均粒径50μm程度の微粒子が好ましい。また、熱分解温度は高温ガス熱量と熱分解炉2への吹き込み微粉炭量で決まるが、通常、600〜1000℃に制御される。この温度で微粉炭4はチャー、タール、ガスに分解されるが、前記熱分解温度が高温になると、タールが発生しない場合もある。前記チャーはサイクロン5等で分離回収され、水冷等の冷却装置6で冷却され、チャーホッパー7に蓄えられた後に、一部はリサイクルされてガス化燃料16に利用され、またその他は製品18として回収される。前記チャーが除去された、タール蒸気を含む高温ガスは、熱回収装置8で300℃以下に抜熱された後、例えばオリフィス状のスプレー冷却からなる除塵冷却装置9により300℃から100℃程度まで冷却されると同時に除塵され、除塵冷却装置9と直結したデカンター10において、固形物と一部凝縮されたタールとの混合物、いわゆるスラッジが分離回収される。更に冷却装置11により30℃程度まで冷却され、製品ガス20として回収される。一方、ガス中のタール分は凝縮され、デカンター12で水と分離される。
前記除塵冷却装置9およびデカンター10で回収されたスラッジは、スラッジタンク13に蓄えられる。一方、後工程で回収されたタールは、利用目的に応じて蒸留装置15で分離され、製品タール19として回収される。最終的に化学原料として利用できないタール蒸留残さが発生するが、このタール蒸留残さはスラッジタンク13に持ち込んでも、独立に処理しても良い。スラッジタンク13ではスラッジやタール蒸留残さの搬送性を改善するために軽質油を添加したり、蒸気で昇温した後にガス化スラッジ17としてポンプ14等でガス化炉へ吹き込まれる。そして、スラッジの発熱量と供給量は測定され、その値に基づきガス化炉へリサイクルさせるチャーの量と必要な酸素の量が算出され、それらがガス化炉へ供給される。ガス化炉では、スラッジ中のタールやチャーが部分燃焼されて約1550℃の高温雰囲気下で一酸化炭素や水素等の還元ガスに転換されるとともに、スラッジ中の灰分は溶融分離されてスラグとして回収される。
その結果、付加価値の低いスラッジおよびタール蒸留残さを自プロセス内で消費し、より付加価値の高いチャーを増産することが可能となる。
特開平4−122897号公報
特開平7−82564号公報
特開平7−82565号公報
特開平7−268355号公報
特開2000−239671号公報
上述の如く廃棄物系のバイオマスを原料とし、原料となるバイオマスの発生元でガスを発電用燃料として利用する分散型のガス化発電用のガス化方法は、精製されたタールやチャーよりガスを多く得ることが必要であり、生成ガスを凝縮して得られるタールや固形粉は、十分に熱分解を行われる前に熱分解炉から排出されてきたものであることから炭化水素を含んでおり、熱分解や水性ガス化により発電の燃料となる可燃性ガスが得られる。
しかしながら、従来ではガス化炉へ導入して燃焼することで熱源として利用してしまうので、外部で利用できる可燃性ガスの量が低下してしまうものであった。
さらに、従来の方法は、石炭等に比べて含水率の高いバイオマスなどを原料としてガス化する場合に、原料の乾燥に伴う水分蒸発にエネルギーを要するため、効率が低下してしまうものである。
したがって、この水蒸気を有効に利用すれば、さらに効率の向上が図れ、より高効率のガス化効果が得られることになる。
上記課題を解決するために本発明は、有機物を含有する原料を、熱分解または水性ガス化によりガスを生成する一次ガス化を行い、前記一次ガス化時に発生する揮発物質と前記一次ガス化後の残留物である原料ガス化残留物との少なくとも一つを、前記原料に含まれている水分を利用して改質またはガス化する二次ガス化を行い、前記二次ガス化後の残留物であるガス化残留物を燃焼させ、該燃焼時の発生熱を、前記一次ガス化または前記二次ガス化の熱源に利用するものである。
したがって、二次ガス化により熱源として利用可能なガスを多量に得ることができ、比較的ガス転換効率の悪いものを燃焼させて熱源として利用することで、高効率に多量の利用可能なガスを得ることができる。
また、本発明は、前記一次ガス化で発生する揮発物質の適量を捕捉材で捕捉するようにしたものである。
また、本発明は、炭化物を捕捉材で捕捉してガス化を行うもので、この捕捉により炭化物の加熱炉内での滞留時間を長くでき、十分に熱分解やガス化が可能となり、コンパクトな構成において、より効率的に可燃ガスを得ることができる。
これにより、揮発物質を加熱部分内において長時間滞留させることができ、反応するに十分な時間を与えることにより、十分に熱分解やガス化が可能となり、より効率的に可燃ガスを得ることができる。
本発明によれば、タール等の発電用の燃料ガスとしては比較的高分子であり、そのまま利用不可能な炭化水素を従来のように熱源用の燃料として利用するのではなく、熱分解や水性ガス化を行うことで、発電用の燃料ガスを得ることができ、その残留物を熱源として用いる点で従来と大きく異なる。これは、熱分解チャーを水性ガス化したり、原料を熱分解したりして発電用の燃料ガスを得る場合に比べて、タール等は発生時点でエネルギーを消費されていることに起因してある程度低分子化されており、低エネルギーかつ効率的に目的とするガスを得ることができるものである。
また、熱分解後の残留物の固定炭素を水性ガス化する場合の反応時間より、タール等の揮発成分を改質、熱分解、ガス化した方が有効ガス発生に要する時間が短く、この点においても有利である。これは、時間が長ければ、他の部分での処理は完了しているにも関わらず、次の動作に移れないことから、各反応や処理時間を同等とすることが望ましい。つまりは、律速となる反応部分を速くすることで、全体の処理時間を短縮でき、放熱ロスを低減でき、同一時間内でも処理量が増加できると共に、省エネルギーにもなる。この律速となる反応は、燃焼、熱分解、水性ガス化でみると、水性ガス化がそれにあたる。仮に、水性ガス化を行う部分だけについて、温度を非常に高温にしたり、高圧にしたりすることで、反応時間は短縮できるが、非常に高価な材料を必要としたり放熱ロスが増加し、非経済的であったり、安全性が低下したりする問題が生じるので好ましくない。
更に、原料の乾燥に伴い発生する水蒸気を有機物中の炭素と反応させて水性ガス化を行うガス化剤や、炭化水素のリフォーム用の水蒸気として利用することで、より効率良く揮発物質の浄化ができる。
このように、従来に比べ、ガスとしての外部利用を多くするために、効率的に外部へのガス生成量を増加させ、ガス変換として比較的効率の悪いものを熱源用の燃焼に利用することにより、従来と比べ、同等のエネルギーもしくは低エネルギーで発電機等の燃料ガスとなる可燃性ガスを多く得ることができる。
請求項1に記載の発明は、有機物を含有する原料を、熱分解または水性ガス化によりガスを生成する一次ガス化を行い、前記一次ガス化時に発生する揮発物質と前記一次ガス化後の残留物である原料ガス化残留物との少なくとも一つを、前記原料に含まれている水分を利用して改質またはガス化する二次ガス化を行い、前記二次ガス化後の残留物であるガス化残留物を燃焼させ、該燃焼時の発生熱を、前記一次ガス化または前記二次ガス化の熱源とするものである。
これにより、前記一次ガス化で発生するガスを効率的に浄化ができると共に、二次ガス化により多量の利用可能なガスを得ることができ、比較的ガス転換効率の悪いものを燃焼させて熱源として利用することで、高効率で多量の利用可能なガスを得ることができる。
また、請求項2に記載の発明は、前記一次ガス化で発生する揮発物質を捕捉材にて適量捕捉するようにしたものである。
これにより、前記一次ガス化で発生する揮発物質の一部を捕捉材で捕捉することから、前記加熱部分に存在する揮発物質の滞留時間を長くでき、揮発物質が熱と反応するに十分な時間を与える事ができる。つまり、十分に熱分解やガス化が可能となり、より効率的に可燃ガスを得ることができる。例えば、ガス発生に加熱が必要である条件下において、捕捉材がない場合は、揮発物質中の炭化水素が可燃性ガスを発生するだけの時間をかせぐために、バッファタンクのような大容量のタンクを設けて流速を落として加熱するか、あるいはその時間で炭化水素が移動する距離分に加熱体を設けなければならず、このことは、放熱ロスが増加するだけではなく、システム全体が非常に大型となる。しかし、本発明ではシステムを小型化、かつ高効率化できるものである。
さらに、前記揮発物質を前記捕捉材で捕捉することで、配管等の表面に付着するタール等の量を低減でき、これに起因する配管閉塞などのトラブルが低減できる。
また、請求項3に記載の発明は、前記捕捉材を、前記原料の加熱により発生した原料ガス化残留物と、前記原料ガス化残留物の熱分解後のガス化残留物と、前記ガス化残留物を燃焼させた後の燃焼残留物の少なくとも一つを含む物質としたものである。
これにより、原料のガス化で可燃性ガスを生成しきれない分も、再度揮発物質と共に可燃ガスを生成でき、しかも残留している無機物の効果により、タール等を捕捉分解しやすいことから、可燃性ガスを効率よく多量に得ることができる。つまり、原料ガス化残留物は、炭化水素を揮発した後のものや水性ガス化により炭素を抜かれたものであり、また、揮発物質ガス化残留物は、炭素を燃焼により抜かれたものであることから、これらは無機物を多く含んでいると共に、原料内部から炭化水素が揮発する場合や水性ガス化で炭素が反応する場合、炭素を燃焼により抜かれた場合に生成された細孔により、タール等の捕捉分解が促進でき、加えて、原料ガス化残留物や揮発物質ガス化残留物をリサイクル使用することができる。
さらに、請求項4に記載の発明は、前記捕捉材を、無機物を主成分とした混合物質としたものである。
これにより、前記原料ガス化残留物や揮発物質ガス化残留物で捕捉しきれないものも捕捉できることから、より効率的に多量の可燃性ガスを得ることができる。
また、請求項5に記載の発明は、前記捕捉材を、任意のサイクルで循環利用を行うようにしたものである。
これにより、効率的に多量の可燃性ガスが得られることに加えて、捕捉材を投入するコストや手間を低減できる。
さらに、請求項6に記載の発明は、前記原料ガス化残留物を、前記一次ガス化熱源または前記二次ガス化熱源とするものである。
これにより、外部熱源を低減させることができ、より効率的に多量の可燃性ガスを得ることができる。
また、請求項7に記載の発明は、前記無機物を、アルミナを主成分とする粒状の多孔体とし、原料由来の残留物より体積を大きくしたものである。
これにより、前記原料ガス化残留物や揮発物質ガス化残留物で捕捉しきれないものも捕捉できることから、より効率的に多量の可燃性ガスを得ることができ、加えて循環利用する場合に、量が増加する原料ガス化残留物や揮発物質ガス化残留物のみを外部へ排出し易くなり、無機物の補充が低減できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成及び差異がない部分については、詳細な説明を省略する。また、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態1における有機物のガス化方法のプロセスフロー図、図2は同有機物のガス化方法のステップ図である。
図1は本実施の形態1における有機物のガス化方法のプロセスフロー図、図2は同有機物のガス化方法のステップ図である。
図1及び図2において、原料102は木質等の有機物であり、熱分解炉103内に供給されるものである。前記熱分解炉103は、その内部が周知の技術により極低酸素状態もしくは無酸素状態に維持される構成を備えている。本実施の形態1では、前記熱分解炉103は、極低酸素状態で前記原料102を加熱する場合として説明する。したがって、前記熱分解炉103は、前記原料102を極低酸素状態で加熱し、前記原料102から揮発物質104を揮発させる。前記揮発物質104は、水素、炭化水素ガス、タールなどの炭化水素を主成分とする物質、二酸化炭素、一酸化炭素、水蒸気等が該当する。原料ガス化残留物105は、前記原料102を熱分解炉103で揮発物質を揮発させた後の残留物であり、炭素、炭化水素、無機物を主成分とする。燃焼器106は主として炭素を酸素と反応させて二酸化炭素とするものである。捕捉器107は熱分解炉103において前記原料102から発生した揮発物質中のタールを主に捕捉するものである。空気108は、前記燃焼器106の酸素源となり、外部から適量導入される。
燃焼排ガス109は、前記燃焼器106において燃焼により発生した二酸化炭素を主成分とする気体(ガス)である。ガス化炉110は、前記原料102の残留炭素を水性ガス化反応などによりガス化したり、前記熱分解炉103で低分子化できなかったタールなどを更に加熱して低分子の炭化水素や水素を発生させるものである。捕捉材111は、前記熱分解炉103において原料102から発生した揮発物質104の中でも主としてタールを効率よく前記捕捉器107内で捕捉するための材料である。この捕捉材111は、例えば、多孔質アルミナを主成分とする粒状物質であり、比較的粒径を同一にし、原料ガス化残留物105、燃焼残留物112、灰分114より体積の大きいものを使用している。
前記燃焼残留物112は、前記原料ガス化残留物105の一部を燃焼器106で燃焼を終了した灰分を主成分とする燃焼灰である。ガス化残留物113は、前記捕捉器107から送られてきた原料ガス化残留物105を前記ガス化炉110でガス化した後の残留物である。また、前記灰分114は、前記ガス化残留物113を、前記燃焼器106で酸化燃焼させた後の灰分を主成分とする燃焼灰である。捕捉器排ガス115は、前記捕捉器107から排出される揮発物質104の一部と、捕捉された後のガスと燃焼器106から熱分解炉103、ガス化炉110をそれぞれ経た揮発物質104とガス化炉110でガス化発生したガスと共に流通してきた燃焼排ガス109を混合した混合ガスである。
また、図1中の実線はガスを主成分とする物質の流れであり、点線は固体を主成分とする物質の流れを示している。
以上のように構成されたガス化装置において、以下、その動作、作用を含め有機物のガス化方法の工程について説明する。
先ず、予め燃焼器106、捕捉器107、ガス化炉110それぞれの内部に捕捉材111を入れておき、STEP1を開始する。ここで、説明の便宜上、原料ガス化残留物105、燃焼排ガス109、捕捉材111および燃焼残留物112については、前記燃焼器106、捕捉器107、ガス化炉110それぞれに関連する揮発物質104、原料ガス化残留物105、燃焼排ガス109、捕捉材111、燃焼残留物112として識別する意味で異なる符号を付して説明する。
STEP1では、原料102を熱分解炉103への投入し、加熱により原料102の熱分解を行い、揮発物質104を発生させる。そして、この揮発物質104は、ガス化炉110から揮発物質104aとして示すように捕捉器107へ順次流れ、前記捕捉器107から外部へ排気されて後述するように有効利用され、STEP1を終了する。
前記STEP1の終了後、STEP2に移行する。このSTEP2では、前記熱分解炉103で熱分解を終了した原料ガス化残留物105の一部105aを燃焼器106へ、残り105bを捕捉器107へそれぞれ送る。その後、燃焼器106では空気108を導入し、前記燃焼器106内の原料ガス化残留物105aと反応させ、発生するガスである燃焼排ガス109を前記熱分解炉103に供給すると同時に、新たに原料102を前記熱分解炉103に投入し、この熱分解炉103内において燃焼排ガス109を熱源として前記原料102の熱分解を行う。このとき、前記熱分解炉103内は、前記燃焼器106からの燃焼排ガス109により、低酸素状態の環境となっている。また、必要に応じて外部燃料を燃焼器106に導入しても良い。
そして、前記熱分解炉103の加熱により発生した水蒸気と、熱分解により発生した揮発物質104は、燃焼排ガス109aと共にガス化炉110へ流入し、ここから、燃焼排ガス109bと共に揮発物質104aとして捕捉器107に流入する。前記捕捉器107内に流入した揮発物質104aは、該捕捉器107にある捕捉材111aと原料ガス化残留物105bとにより高分子成分の一部、例えば、タールや粉塵が捕捉ざれ、それ以外のガスは燃焼排ガス109bと共に捕捉器排ガス115として外部に排気され、発電機やボイラ等の燃料として有効利用される。
そして、前記原料102の熱分解と燃焼器106での原料ガス化残留物105aの燃焼が終了すると、STEP3に移行する。
STEP3では、STEP1で投入した原料102由来の物質としては、燃焼器106で燃焼された原料ガス化残留物105aが燃焼残留物112aとなり、捕捉材111bと共に燃焼器106から捕捉器107へ流入する。そして、この捕捉器107にてタールや粉塵を捕捉した原料ガス化残量物105cが捕捉材111aと共に捕捉器107からガス化炉110へ送られる。同時に前記ガス化炉110内では、その捕捉材111cが燃焼器106へ送られると同時に、このSTEP3で投入した原料102は原料ガス化残留物105となり一部105aが燃焼器106に、残り105bが捕捉器107に送られる。
そして、STEP2と同様に前記燃焼器106に空気108を導入し、STEP2で燃焼器106に移動した原料ガス化残留物105aを燃焼させ、燃焼排ガス109を熱分解炉103に送ると同時に、新たに原料102を熱分解炉103に投入し、この熱分解炉103内で前記燃焼排ガス109を熱源として熱分解を行う。そして、熱分解炉103で発生した水蒸気及び揮発物質104は、STEP2と同様に前記燃焼排ガス109aと共に前記ガス化炉110に流通し、このガス化炉110内にあるタールや粉塵を捕捉した原料ガス化残量物105cや捕捉材111aに前記水蒸気が流入することで、水性ガス化反応等を生じ、水素や炭化水素ガス等の生成ガスを発生させ、前記捕捉器107に流入する。
前記捕捉器107に流入した揮発物質104aや生成ガスは、該捕捉器107にある捕捉材111aと原料ガス化残留物105cと燃焼残留物112bにより、高分子成分の一部(例えば、タールや粉塵等)が捕捉され、それ以外のガスは前記ガス化炉110からの燃焼排ガス109bと共に捕捉器排ガス115として外部に排気され、発電機やボイラ等の燃料として有効利用される。
これらの処理が終了すると、STEP4に移行する。
STEP4では、先のSTEP1で投入した原料102由来の燃焼残留物112bが捕捉材111aと共に前記捕捉器107からガス化炉110へ、また原料ガス化残留物105cの熱分解残留物であるガス化残留物113が前記捕捉材111cと共にガス化炉110から燃焼器106へそれぞれ送られる。さらに、STEP2に投入した原料102由来の物質としては、燃焼器106で燃焼された原料ガス化残留物105aが燃焼残留物112aとなって前記捕捉材111bと共に燃焼器106から前記捕捉器107へ、また、前記捕捉器107にてタールや粉塵を捕捉した原料ガス化残量物105cが捕捉材111aと共に捕捉器107から前記ガス化炉110へそれぞれ送られる。さらに、このSTEP4で投入された原料102は、原料ガス化残留物105となり、前述と同様に一部105aが燃焼器106に、残り105bが捕捉器107にそれぞれ送られる。
そして、燃焼器106内において、STEP3投入原料102由来の原料ガス化残留物105aの一部、STEP1での投入原料102由来のガス化残留物113、捕捉材111bを酸化燃焼により燃焼し、燃焼排ガス109を熱分解炉103に流通させて該熱分解炉103での熱源とし、新たに原料102を熱分解炉103に投入し、発生した揮発物質104を燃焼排ガス109aと共に前記ガス化炉110へ供給し、さらに揮発物質104a、燃焼排ガス109bとして前記捕捉器107に流入させる。
ガス化炉110では、内部においてSTEP1で投入した原料102由来の燃焼残留物112bと、STEP2で投入した原料102由来の原料ガス化残留物105cとに残留している炭素分が、前記熱分解炉103を経て揮発物質104と水蒸気を同伴して流通してきた燃焼排ガス109aを熱源とし、また水蒸気をガス化剤として水性ガス化反応によりガス化され、発生した生成ガスは、前記揮発物質104aと燃焼排ガス109bと共に前記捕捉器107へ流通する。
また、前記捕捉器107では、その内部においてSTEP2で投入した原料102由来の燃焼残留物112b、STEP3で投入した原料102由来の原料ガス化残留物105cにより、揮発物質104がその成分の一部を捕捉され浄化される。そして、前記ガス化炉110で生成された生成ガスと燃焼排ガス109bと共に、捕捉器排ガス115として外部に排気され、前述と同様に有効利用される。
STEP5では、STEP1で投入した原料102由来の燃焼残留物112cがガス化炉110から燃焼器106へ、ガス化残留物113が燃焼した後の燃焼灰である灰分114が前記燃焼器106から捕捉器107へそれぞれ送られる。また、STEP2で投入した原料102由来の燃焼残留物112bが捕捉器107からガス化炉110へ、原料ガス化残量物105の熱分解残留物であるガス化残留物113が前記ガス化炉110から前記燃焼器106へそれぞれ送られる。さらに、STEP3で投入した原料102由来の原料ガス化残留物105aの燃焼後における残留物である燃焼残留物112aが前記燃焼器106から前記捕捉器107へ、また、タールや粉塵を捕捉した原料ガス化残量物105cが前記捕捉器107からガス化炉110へそれぞれ送られる。
また、同時に前記燃焼器106の捕捉材111bは前記捕捉器107へ、前記捕捉器107の捕捉材111aは前記ガス化炉110へ、前記ガス化炉110の捕捉材111cは前記燃焼器106へそれぞれ送られる。
さらに、このSTEP5で前記熱分解炉103に投入された原料102は、前述と同様に原料ガス化残留物105となり、一部105aが前記燃焼器106に、残り105bが前記捕捉器107に送られる。
そして、前記燃焼器106内においてSTEP1で投入した原料102由来の燃焼残留物112aと、STEP2で投入した原料102由来のガス化残留物113と、STEP4で投入した原料102由来の原料ガス化残留物105aと、捕捉材111bとを酸化燃焼により燃焼する。そして、これにより発生した燃焼排ガス109を熱分解炉103に流入させて該熱分解炉103において熱分解を行う熱源とし、先のSTEPと同様新たに原料102を熱分解炉103に投入し、発生した揮発物質104を燃焼排ガス109bと共にガス化炉110を経て捕捉器107に流入させる。
前記ガス化炉110では、内部においてSTEP2で投入した原料102由来の燃焼残留物112bと、STEP3で投入した原料102由来の原料ガス化残量物105cと捕捉材111aとに残留している炭素分が、前記熱分解炉103を経て揮発物質104と水蒸気を同伴して流通してきた燃焼排ガス109を熱源とし、また水蒸気をガス化剤として水性ガス化反応によりガス化され、生成ガスを発生する。そして、発生した生成ガスは、前記揮発物質104aと燃焼排ガス109bと共に前記捕捉器107へ流通する。
また、前記捕捉器107では、その内部においてSTEP1で投入した原料102由来の灰分114と、STEP3で投入した原料102由来の燃焼残留物112bと、STEP4で投入された原料102由来の原料ガス化残留物105cとにより、揮発物質104aがその成分の一部を捕捉され浄化される。そして、前記ガス化炉110で生成された生成ガスと燃焼排ガス109bと共に、捕捉器排ガス115として外部に排気され、前述と同様に有効利用される。
STEP6では、STEP1で投入した原料102由来の燃焼残留物112aが燃焼器106から捕捉器107へ、灰分114aが前記捕捉器107からガス化炉110へそれぞれ送られる。また、STEP2で投入した原料102由来の燃焼残留物112cがガス化炉110から燃焼器106へ、前記ガス化残留物113が燃焼した後の燃焼灰である灰分114が、前記燃焼器106から捕捉器107へそれぞれ送られる。さらに、STEP3で投入した原料102由来の燃焼残留物112bが前記捕捉器107から前記ガス化炉110へ、原料ガス化残量物105の熱分解残留物であるガス化残留物113が、前記ガス化炉110から前記燃焼器106へそれぞれ送られる。また、STEP4で投入した原料102由来の原料ガス化残留物105aの燃焼後における残留物である燃焼残留物112aが前記燃焼器106から捕捉器107へ、さらに、タールや粉塵を捕捉した原料ガス化残量物105cが前記捕捉器107から前記ガス化炉110へそれぞれ送られる。
また、同時に前記燃焼器106の捕捉材111bは前記捕捉器107へ、前記捕捉器107の捕捉材111aは前記ガス化炉110へ、前記ガス化炉110の捕捉材111cは前記燃焼器106へそれぞれ送られる。
さらに、このSTEP6で前記熱分解炉103に投入された原料102は、前述と同様に原料ガス化残留物105となり、一部105aが前記燃焼器106に、残り105bが前記捕捉器107に送られる。
そして、前記燃焼器106内においてSTEP2で投入した原料102由来の燃焼残留物112aと、STEP3で投入した原料102由来のガス化残留物113と、STEP5で投入した原料102由来の原料ガス化残留物105aと、捕捉材111bとを酸化燃焼により高温化する。そして、これにより発生した燃焼排ガス109を前記熱分解炉103に流入させて該熱分解炉103において熱分解を行う熱源とし、先のSTEPと同様新たに原料102を熱分解炉103に投入し、発生した揮発物質104を燃焼排ガス109bと共にガス化炉110を経て捕捉器107に流入させる。
前記ガス化炉110では、内部においてSTEP1で投入した原料102由来の灰分114aと、STEP3で投入した原料102由来の燃焼残留物112bと、STEP4で投入した原料102由来の原料ガス化残量物105cと、捕捉材111aとに残留している炭素分が、前記熱分解炉103を経た揮発物質104と水蒸気を同伴して流通してきた燃焼排ガス109aを熱源とし、また水蒸気をガス化剤として水性ガス化反応によりガス化され、生成ガスを発生する。そして、発生した生成ガスは、前記揮発物質104aと燃焼排ガス109bと共に前記捕捉器107へ流通する。
また、捕捉器107では、その内部においてSTEP1で投入した原料102由来の燃焼残留物112aと、STEP2で投入した原料102由来の灰分114aと、STEP4で投入した原料102由来の燃焼残留物112bと、STEP5で投入した原料102由来の原料ガス化残留物105cと、捕捉材111bとにより、揮発物質104aがその成分の一部を捕捉され浄化される。そして、前記ガス化炉110で生成された生成ガスと燃焼排ガス109bと共に、捕捉器排ガス115として外部に排気され、前述と同様に有効利用される。
STEP7では、STEP1で投入した原料102由来の燃焼残留物112aが捕捉器107から燃焼残留物112bとなってガス化炉110へ、灰分114bが前記ガス化炉110から前記燃焼器106へそれぞれ送られる。また、STEP2で投入した原料102由来の燃焼残留物112aが前記燃焼器106から前記捕捉器107へ、灰分114aが前記捕捉器107から前記ガス化炉110へそれぞれ送られる。さらに、STEP3で投入した原料102由来の燃焼残留物112cが前記ガス化炉110から燃焼器106へ、ガス化残留物113が燃焼した後の燃焼灰である灰分114が前記燃焼器106から前記捕捉器107へそれぞれ送られる。また、STEP4で投入した原料102由来の燃焼残留物112bが前記捕捉器107からガス化炉110へ、原料ガス化残量物105の熱分解残留物であるガス化残留物113が前記ガス化炉110から前記燃焼器106へそれぞれ送られる。さらに、STEP5で投入した原料102由来の原料ガス化残留物105の燃焼後における残留物である燃焼残留物112aが前記燃焼器106から前記捕捉器107へ、タールや粉塵を捕捉した原料ガス化残量物105cが前記捕捉器107から前記ガス化炉110へそれぞれ送られる。
また、同時に前記燃焼器106の捕捉材111bは前記捕捉器107へ、前記捕捉器107の捕捉材111aは前記ガス化炉110へ、前記ガス化炉110の捕捉材111cは前記燃焼器106へそれぞれ送られる。
さらに、このSTEP7で前記熱分解炉103に投入された原料102は、前述と同様に原料ガス化残留物105となり、その一部105aが燃焼器106に、残り105bが捕捉器107に送られる。
そして、燃焼器106内においてSTEP1で投入した原料102由来の灰分114と、STEP3で投入した原料102由来の燃焼残留物112aと、STEP4で投入した原料102由来のガス化残留物113と、STEP6で投入した原料102由来の原料ガス化残量物105aと、捕捉材111cとを酸化燃焼により高温化する。そして、これにより発生した燃焼排ガス109を前記熱分解炉103に流入させて該熱分解炉103において熱分解を行う熱源とし、先のSTEPと同様新たに原料102を熱分解炉103に投入し、発生した揮発物質104を燃焼排ガス109bと共にガス化炉110を経て捕捉器107に流入させる。
前記ガス化炉110では、内部においてSTEP1に投入した原料102由来の燃焼残留物112bと、STEP2に投入した原料102由来の灰分114aと、STEP4で投入した原料102由来の燃焼残留物112cと、STEP5で投入した原料102由来の原料ガス化残量物105cと、捕捉材111aとに残留している炭素分が、前記熱分解炉103を経た揮発物質104と水蒸気を同伴して流通してきた燃焼排ガス109aを熱源とし、また水蒸気をガス化剤として水性ガス化反応によりガス化され、生成ガスを発生する。そして、発生した生成ガスは、前記揮発物質104aと燃焼排ガス109bと共に前記捕捉器107へ流通する。
また、捕捉器107では、その内部においてSTEP2で投入した原料102由来の燃焼残留物112aと、STEP3de投入した原料102由来の灰分114aと、STEP5で投入した原料102由来の燃焼残留物112bと、STEP6で投入した原料102由来の原料ガス化残留物105cと、捕捉材111bとにより、揮発物質104がその成分の一部を捕捉され浄化される。そして、前記ガス化炉110で生成された生成ガスと燃焼排ガス109bと共に、捕捉器排ガス115として外部に排気され、前述と同様に有効利用される。
STEP7が終了すると、STEP2で投入した原料102由来の燃焼残留物112bが前記捕捉器107からガス化炉110へ、灰分114bが前記ガス化炉110から前記燃焼器106へそれぞれ送られる。また、STEP3で投入した原料102由来の燃焼残留物112aが前記燃焼器106から前記捕捉器107へ、灰分114aが前記捕捉器107から前記ガス化炉110へそれぞれ送られる。さらに、STEP4で投入した原料102由来の燃焼残留物112cが前記ガス化炉110から燃焼器106へ、ガス化残留物113が燃焼した後の燃焼灰である灰分114が前記燃焼器106から捕捉器107へそれぞれ送られる。また、STEP5で投入した原料102由来の燃焼残留物112bが前記捕捉器107からガス化炉110へ、原料ガス化残量物105の熱分解残留物であるガス化残留物113がガス化炉110から前記燃焼器106へそれぞれ送られる。さらに、STEP6で投入した原料102由来の原料ガス化残留物105の燃焼後における残留物である燃焼残留物112aが前記燃焼器106から前記捕捉器107へ、タールや粉塵を捕捉した原料ガス化残量物105cが前記捕捉器107から前記ガス化炉110へそれぞれ送られる。
また、同時に前記燃焼器106の捕捉材111bは前記捕捉器107へ、前記捕捉器107の捕捉材111aは前記ガス化炉110へ、前記ガス化炉110の捕捉材111cは前記燃焼器106へそれぞれ送られる。
さらに、このSTEP7で前記熱分解炉103に投入された原料102は、前述と同様に原料ガス化残留物105となり、その一部105aが燃焼器106に、残り105bが捕捉器107に送られる。
そして、STEP1で投入された原料102由来の燃焼残留物112と灰分114はSTEP5へ戻り、それぞれ燃焼器106、捕捉器107、ガス化炉110を順次循環する。
このように、STEPが進むと新たに原料102を投入し、直前に投入した原料102と同じSTEPを踏みながらガス化を行い、最終的に残留する残留物を循環利用する。
また、捕捉器107での捕捉は、熱分解により発生した揮発物質104を浄化し、ガス化炉110でのガス化は、原料の未抽出可燃ガスを再度抽出する役割を果たし、また、燃焼器106での燃焼により、ガス転換されなかった炭素をガスに変換することができ、結果的に捕捉材111は燃焼器106で再生され循環利用が可能となる。
さらに、適宜前記燃焼器106より燃焼終了後の燃焼残留物112と灰分114を外部へ排出したり、捕捉材111の交換を行うことにより、その効率を維持することができる。
尚、捕捉器排ガス115及びガス化炉排ガス116は外部機器のエネルギーとして利用しているが、前記熱分解炉103あるいは、前記ガス化炉110の熱源用の燃料として利用しても良い。
また、熱分解炉103やガス化炉110に外部から水蒸気を流入して熱分解または水性ガス化を行っても良い。
また、前記熱分解炉103や前記ガス化炉110の熱源として、燃焼排ガス109を用いているが、必要に応じて外部燃料を燃焼器106に追加したり、外部加熱による補助熱源を用いても良い。
さらに、前記燃焼排ガス109は、前記熱分解炉103を経てガス化炉110へ流入させているが、分配して一部を熱分解炉103へ、残りをガス化炉110へ流入させる構成としても良い。これは、例えば、熱分解温度に対して水性ガス化温度が高温を必要とするような場合のように、前記熱分解炉103より前記ガス化炉110を高温にしたいときに有効である。
以上のように、本実施の形態によれば、原料102において、可燃性ガスなどの有効利用可能なガス成分を比較的容易、かつ多量にガス発生させることができ、またガス化困難な物質を前記ガス発生に必要な熱源として利用することができ、さらに、原料102の水分を熱分解で発生した揮発物質104の改質(リフォームなど)や残留炭素の水性ガス化に利用するため、高効率で多量の有効ガスを得ることができる。
以上のように、本発明にかかる有機物のガス化方法は、バイオマスなどの水分を含有している有機物、特に、生ゴミ等の高含水率の有機物から、ガス発電機やボイラ等の燃料となるガスを多量、かつ効率的に得るための方法として利用できる。
102 原料
104 揮発物質
105 原料ガス化残留物
111 捕捉材
112 燃焼残留物
113 ガス化残留物
104 揮発物質
105 原料ガス化残留物
111 捕捉材
112 燃焼残留物
113 ガス化残留物
Claims (7)
- 有機物を含有する原料を、熱分解または水性ガス化によりガスを生成する一次ガス化を行い、前記一次ガス化時に発生する揮発物質と前記一次ガス化後の残留物である原料ガス化残留物との少なくとも一つを、前記原料に含まれている水分を利用して改質またはガス化する二次ガス化を行い、前記二次ガス化後の残留物であるガス化残留物を燃焼させ、該燃焼時の発生熱を、前記一次ガス化または前記二次ガス化の熱源とする有機物のガス化方法。
- 前記一次ガス化で発生する揮発物質を捕捉材にて適量捕捉する請求項1に記載の有機物のガス化方法。
- 前記捕捉材は、前記原料の加熱により発生した原料ガス化残留物と、前記原料ガス化残留物の熱分解後のガス化残留物と、前記ガス化残留物を燃焼させた後の燃焼残留物の少なくとも一つを含むものとした請求項2に記載の有機物のガス化方法。
- 前記捕捉材は、無機物を主成分とした混合物質である請求項2または請求項3に記載の有機物のガス化方法。
- 前記捕捉材は、任意のサイクルで循環利用を行う請求項2から4のいずれか一項に記載の有機物のガス化方法。
- 前記原料ガス化残留物を、前記一次ガス化熱源または前記二次ガス化熱源とする請求項1から5のいずれか一項に記載の有機物のガス化方法。
- 前記無機物は、アルミナを主成分とする粒状の多孔体であり、原料由来の残留物より体積が大きいものである請求項4から6のいずれか一項に記載の有機物のガス化方法。
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JP2004221353A JP2006036999A (ja) | 2004-07-29 | 2004-07-29 | 有機物のガス化方法 |
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Cited By (1)
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WO2012104202A1 (en) | 2011-02-01 | 2012-08-09 | Alstom Technology Ltd | Combined cycle power plant with co2 capture plant |
-
2004
- 2004-07-29 JP JP2004221353A patent/JP2006036999A/ja active Pending
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