JP2006022313A - 粘着剤組成物及びこれを用いた粘着シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 重量平均分子量が45〜150万のヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)と、イソシアネート系架橋剤(B)とを、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)の水酸基当量に対するイソシアネート系架橋剤(B)のイソシアネート基当量が0.6〜1.6倍となる範囲で含む粘着剤組成物であり、前記ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)が、ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単量体(a)3〜15重量%、(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体(b)50〜97重量%、(a)、(b)以外の単量体(c)0〜47重量%を共重合してなる共重合体である粘着剤組成物、及び基材上に前記粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着シート。
【選択図】なし
Description
さらに、粘着剤層に粘着付与剤を含む一般的な粘着シートでは、上述の温度範囲において粘着付与剤が軟化点に達することで、粘着剤層が流動性を増し、その結果、粘着力を増大させてしまう懸念があり、FPC補強用裏打ち材として用いることは好ましくない。
また、再剥離性を付与するため、例えば可塑剤のような添加剤を粘着剤層に加えると、加熱処理後の剥離力の上昇は抑制されるが、添加剤が被着体表面に移行してしまい被着体汚染が発生する。これらの汚染物は目視では確認されないが、補強用裏打ち材剥離後に固定用の接着剤等を用いた場合、接着剤の接着力を著しく低下させる。
(a)ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単 量体3〜15重量%
(b)(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体50〜97重量%
(c)上記単量体(a)及び(b)と共重合可能で、且つ上記単量体(a)及び(b)以外の単量
体0〜47重量%
(但し、単量体(a)、(b)、(c)の合計を100重量%とする。)
また、本発明の粘着シートは、基材上に、上記粘着剤組成物からなる粘着剤層を有することを特徴とする。
本発明の粘着剤組成物は、重量平均分子量が45〜150万のヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)と、イソシアネート系架橋剤(B)とを、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)の水酸基当量に対するイソシアネート系架橋剤(B)のイソシアネート基当量が0.6〜1.6倍となる範囲で含む粘着剤組成物である。
(a)ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単 量体3〜15重量%
(b)(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体50〜97重量%
(c)上記単量体(a)及び(b)と共重合可能で、且つ上記単量体(a)及び(b)以外の単量
体0〜47重量%
(但し、単量体(a)、(b)、(c)の合計を100重量%とする。)
ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単量体(a)としては、例えば、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシメチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、ヒドロキシル基を有する、単量体(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体を単量体 (b)として用いることもできる。このような単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート類、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
また、上記単量体(a)及び(b)と共重合可能で、且つ上記単量体(a)及び(b)以外の単量体(c)としては、例えば、酢酸ビニル、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル等が挙げられる。単量体(c)の共重合比率は、単量体の全量を100重量%として、0〜47重量%である。
アゾ系化合物の例としては、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2'−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等が挙げられる。
これらの重合開始剤は、単独で、若しくは2種類以上組み合わせて用いることができる。
溶液重合の場合には、重合溶媒として、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン等が用いられる。これらの重合溶媒は、2種類以上混合して用いても良い。
反応温度は40〜150℃、好ましくは50〜110℃、反応時間は3〜30時間、好ましくは5〜20時間である。
本発明の粘着剤組成物には、架橋促進剤、酸化防止剤、安定剤、有機又は無機質充填剤などを添加することができる。
本発明の粘着シートは、基材上に、本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着シートであり、本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層をシート状の基材に積層し、さらに剥離基材を積層したもの、あるいは、本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層をシート状の基材に積層し、該基材の背面に剥離処理を施し、ロール状にしたものがある。基材の背面の剥離処理は、シリコーン系離形剤は汚染の原因となることから、フッ素系、ワックス系、ポリエチレン系等の離形剤を用いて行うことが好ましい。
また、ハンダリフロー工程に用いられる粘着シートの場合には、ハンダリフロー耐熱性がある基材として、例えば、ポリイミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂からなる基材層が好ましく、熱安定性の観点からポリイミド樹脂からなるフィルム基材層がより好ましい。
本発明の粘着シートは、基材上に粘着剤組成物を塗工し積層することで製造でき、その塗工方法は特に限定されるものではなく、例えば、ロールナイフコーター、ダイコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、ディッピング、ブレードコーターなどを用いて行うことができる。
剥離基材は、例えばポリエチレンテレフタレート、2軸延伸ポリプロピレン、ポリエチレン等のフィルムの少なくとも片面に離形剤が積層されたものであり、特に限定されるものではないが、シリコーン系離形剤は汚染の原因となることから、フッ素系、ワックス系、ポリエチレン系等の離形材が積層されたものが好ましい。
X線光電子分光分析によるターゲット元素の元素百分率の変化率が10%以上の場合は、被着体に汚染物が付着していると判断でき、剥離後の被着体表面の物性に影響を及ぼす。また、水の接触角の変化率が30%以上の場合は、被着体表面に汚染物が付着したことより表面張力が大きくなり、剥離後に被着体表面に固定用の接着剤を用いる場合、接着剤の接着力を著しく低下させる。
なお、本発明での加熱処理とは、粘着シートと被着体とを貼り合せ、180℃のオーブン中で1時間加熱処理後、23℃50%RHの雰囲気下で30分以上放置することである。ハンダリフロー工程に用いられる粘着シートは、上記の条件とは別に、260℃のオーブン中で3分間加熱処理後、23℃50%RHの雰囲気下で30分以上放置した場合でも、粘着力が0.05N/25mm以上1.0N/25mm以下であることが好ましい。本発明での被着体としは、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線照射処理等の易接着表面処理が施されていないものに限定される。
(合成例1)
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート37.8部、2−エチルヘキシルアクリレート37.9部、メチルアクリレート19.3部、4−ヒドロキシブチルアクリレート5.0部、アセトン250部を仕込み、攪拌しながら反応器中の空気を窒素置換し、還流するまで昇温して保持した。次いで2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.07部を加え、合計7時間反応させた。反応終了後、トルエンを350部添加して希釈して室温まで冷却し、固形分19%のアクリル系共重合体1の溶液を得た。アクリル系共重合体1の重量平均分子量は112万であった。
(合成例2〜6、8〜10)
表1に示すように、単量体(a)、単量体(b)の種類および量を変える以外は、合成例1と同様にして、アクリル系共重合体2〜6及び8〜10の溶液を得た。分析値を表1に示す。なお、合成例8は、重合反応中にゲル化が過度に進行し、アクリル系共重合体の溶液を得ることができなかった。
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、表1に示す単量体(a)、単量体(b)、酢酸エチル100部を仕込み、攪拌しながら反応器中の空気を窒素置換し、還流するまで昇温して保持した。次いで2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.25部加え、合計8時間反応させた。反応終了後、トルエンを150部添加して希釈して室温まで冷却し、固形分40%のアクリル系共重合体7、11、12の溶液を得た。分析値を表1に示す。
MA:メチルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
BA:ブチルアクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
HPA:2−ヒドロキシプロピルアクリレート
HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
装置:東ソー社製 HCL8820GPC
カラム:東ソー社製 TSKgel GMHXL3本を連結して使用。
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.5ml/min
温度:40℃
試料濃度:0.1wt%
試料注入量:100μl
合成例1で得られたアクリル系重合体1の固形分100部に対して、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(住化バイエル社製「スミジュールN-3300」 )を1.4部(NCO当量/OH当量比が1.2)添加して良く攪拌した。調整した粘着剤溶液を、コンマコーターで乾燥膜厚10μmとなるように、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの全面に塗布し、粘着剤層を形成しつつ、巻き取り時に剥離基材(サンエー化研社製「RFP40(YP−9)」)を粘着剤層にラミネートして、基材/粘着剤層/剥離基材からなる粘着シートを得た。この粘着シートを23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例2で得られたアクリル系重合体2を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例3)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例3で得られたアクリル系重合体3を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例4で得られたアクリル系重合体4を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例5)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例5で得られたアクリル系重合体5を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を0.9部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例6で得られたアクリル系重合体6を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を2.2部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例7)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例7で得られたアクリル系重合体7を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を3.3部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
ヘキサメチレンジシソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を0.7部に変更した(NCO当量/OH当量比が0.6)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例9)
ヘキサメチレンジシソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を0.9部に変更した(NCO当量/OH当量比が0.8)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の代わりに、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体(住化バイエル社製「スミジュール HT」)2.5部(NCO当量/OH当量比が1.2)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例11)
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の代わりに、キシレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体(三井武田ケミカル社製「タケネート D−110N」)2.1部(NCO当量/OH当量比1.2)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例12)
ポリエチレンテレフタレートフィルムの代わりに、厚さ50μmのポリイミドフィルム(「カプトン200EN」東レ・デュポン社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例9で得られたアクリル系重合体9を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を2.4部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例2)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例10で得られたアクリル系重合体10を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を0.3部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例11で得られたアクリル系重合体11を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を6.4部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例4)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例12で得られたアクリル系重合体12を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を7.6部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を0.3部に変更した(NCO当量/OH当量比が0.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例6)
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を2.3部に変更した(NCO当量/OH当量比が2.0)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例7)
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の代わりに、N,N,N',N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(「テトラッド−X」 三菱瓦斯化学社製)6.3部を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例8)
ポリエチレンテレフタレートフィルムの代わりに、厚さ50μmのポリイミドフィルム(「カプトン200E」東レ・デュポン社製)を用いた以外は、比較例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(1)被着体汚染性
各粘着シートをポリイミドフィルム(「カプトン100H」東レ・デュポン社製)に貼り付け、180℃のオーブン中で1時間加熱処理後、23℃50%RHの雰囲気下で30分以上放置し、粘着シートを剥がしてから、被着体表面のターゲット元素の元素百分率および水の接触角を下記の方法で測定し、変化率を算出した。また、実施例12、比較例8における基材としてポリイミドフィルムを用いた試料の場合は、上記の条件に加えて、260℃のオーブンで3分間加熱処理後、23℃50%RH雰囲気下で30分以上放置し、粘着シートを剥がしてから、被着体表面のターゲット元素の元素百分率および水の接触角を下記の方法で測定し、変化率を算出した。
1)X線光電子分光分析(ESCA)によるターゲット元素の元素百分率
装置:島津製作所/Kratos社製 「AXIS−HS」
X線源:モノクロ銃
印加電圧:15kV
エミッション電流:10mA
測定元素:C1s、O1s、N1s
未処理(粘着シートの貼り合せ無し)のポリイミドフィルム表面に由来するN1sの元素百分率(A1)、および粘着シート剥離後のポリイミドフィルム表面に由来するN1sの元素百分率(A2)を上記装置を用いて上記条件で測定し、下記計算式IでN1sの元素百分率の変化率を算出した。
(A2−A1)/A1 [I]
2)水の接触角
装置:協和界面科学社製 「FACE DCA−VZ」
未処理(粘着シートの貼り合せ無し)のポリイミドフィルムの水の接触角(B1)、および粘着シート剥離後のポリイミドフィルムの水の接触角(B2)を上記装置を用いて測定し、下記計算式IIで水の接触角の変化率を算出した。
(B2−B1)/B1 [II]
1)初期粘着力
各粘着シートを幅25mm、長さ220mmの大きさに裁断し、JIS Z0237雰囲気中で、ポリイミドフィルム(「カプトン100H」東レ・デュポン社製)に貼り付け、重さ2kgのゴムロールを1往復して圧着しテストピースとし、そのテストピースを20分放置後、粘着シート貼り合せ面を引裂くように引張速度300mm/分で剥離を行って、粘着力を測定した。
2)耐熱粘着力
各粘着シートを幅25mm、長さ220mmの大きさに裁断し、JIS Z0237雰囲気中で、ポリイミドフィルム(「カプトン100H」東レ・デュポン社製)に貼り付け、重さ2kgのゴムロールを1往復して圧着しテストピースとし、そのテストピースを180℃のオーブン中で1時間加熱処理後、23℃50%RH雰囲気下で30分以上放置し、粘着シート貼り合せ面を引裂くように引張速度300mm/分で剥離を行って、粘着力を測定した。また、実施例12、比較例8における基材としてポリイミドフィルムを用いた試料の場合は、上記の条件に加えて、260℃のオーブンで3分間加熱処理後、23℃50%RH雰囲気下で30分以上放置し、粘着シート貼り合せ面を引裂くように引張速度300mm/分で剥離を行って、粘着力を測定した。
Claims (4)
- 重量平均分子量が45〜150万のヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)と、イソシアネート系架橋剤(B)とを、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)の水酸基当量に対するイソシアネート系架橋剤(B)のイソシアネート基当量が0.6〜1.6倍となる範囲で含む粘着剤組成物であり、前記ヒドロキシル基含有アクリル樹脂(A)が下記単量体(a)〜(c)を共重合してなる共重合体であることを特徴とする粘着剤組成物。
(a)ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単 量体3〜15重量%
(b)(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体50〜97重量%
(c)上記単量体(a)及び(b)と共重合可能で、且つ上記単量体(a)及び(b)以外の単量
体0〜47重量%
(但し、単量体(a)、(b)、(c)の合計を100重量%とする。) - 基材上に、請求項1記載の粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着シート。
- 粘着シートと被着体とを貼り合せて180℃で加熱処理し、前記粘着シートを剥離した後の、被着体表面のX線光電子分光分析によるターゲット元素の元素百分率の変化率が10%未満であり、且つ、水の接触角の変化率が30%未満であることを特徴とする請求項2記載の粘着シート。
- 180℃で加熱処理後の粘着力が0.05N/25mm以上1.0N/25mm以下であることを特徴とする請求項2または3記載の粘着シート。
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