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JP2006022313A - 粘着剤組成物及びこれを用いた粘着シート - Google Patents

粘着剤組成物及びこれを用いた粘着シート Download PDF

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JP2006022313A JP2005163590A JP2005163590A JP2006022313A JP 2006022313 A JP2006022313 A JP 2006022313A JP 2005163590 A JP2005163590 A JP 2005163590A JP 2005163590 A JP2005163590 A JP 2005163590A JP 2006022313 A JP2006022313 A JP 2006022313A
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Hidenori Kobayashi
英宣 小林
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】 加熱処理中に被着体からの浮きの発生がなく、過度の粘着力の上昇が無く、剥離したときに被着体への汚染物の付着がない粘着剤組成物及び粘着シートの提供。
【解決手段】 重量平均分子量が45〜150万のヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)と、イソシアネート系架橋剤(B)とを、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)の水酸基当量に対するイソシアネート系架橋剤(B)のイソシアネート基当量が0.6〜1.6倍となる範囲で含む粘着剤組成物であり、前記ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)が、ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単量体(a)3〜15重量%、(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体(b)50〜97重量%、(a)、(b)以外の単量体(c)0〜47重量%を共重合してなる共重合体である粘着剤組成物、及び基材上に前記粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、フレキシブルプリント回路基板の補強用裏打ち材、あるいはめっき部分の保護テープ等として用いられる粘着シート、及びその粘着剤層を構成する粘着剤組成物に関するものである。
フレキシブルプリント回路基板(以下、FPCという。)は、携帯電話、デジタルカメラを始めとして情報端末機器に用いられている。近年、それらの情報端末機器の小型化、軽量化及び高速化が進み、搭載されるFPCにも小型化、軽量化及び回路の微細加工が強く求められてきている。このような要求に対して、従来から使用されている銅箔/接着剤層/フィルム基材からなる3層タイプの銅張り積層板(以下、3CCLという。)も薄膜化が進むとともに、導電層/フィルム基材からなる2層の無接着剤タイプのCCL(以下、2CCLという。)を用い、回路の微細加工を行うことが検討されている。
これらの検討により、銅張り積層板の厚みが従来品と比べ著しく薄くなり、特に2CCLでは、従来用いられていた接着剤層を有さないため、強度が低くなり、銅張り積層板の取扱い性が非常に悪くなることから、従来の製造方法を用いるとシワ、折れスジが入り易くなる。これは製品歩留りが大幅に低下する原因となっている。FPC製造工程では、銅張り積層板の整面、レジストフィルムのラミネート、エッチング、洗浄、カバーレイのラミネートあるいはソルダーレジストインキの塗布・硬化、キュア等が行われる。これらの一連の製造工程では、歩留りを向上させるため、銅張り積層板のフィルム基材面に一時的に貼り合わされる、耐熱性フィルム基材上に粘着剤層を有する粘着シートからなるFPC補強用裏打ち材が使用されている。
補強用裏打ち材の大きな問題の一つは、カバーレイあるいはソルダーレジストインキ硬化工程中にかかる温度の影響を受けることが挙げられる。その温度は一般的には150〜170℃程度であり、30分〜3時間の高温雰囲気に曝される。一般的な粘着シートでは、カバーレイあるいはソルダーレジストインキ硬化工程中にかかる温度範囲において、粘着剤層の流動性が増し、室温雰囲気に戻されると粘着力が大きくなり、無理に剥がそうとすると被着体に折れ等の変形を生じさせたり、粘着剤層の一部が転着してしまい、製品歩留りが低下する。
さらに、粘着剤層に粘着付与剤を含む一般的な粘着シートでは、上述の温度範囲において粘着付与剤が軟化点に達することで、粘着剤層が流動性を増し、その結果、粘着力を増大させてしまう懸念があり、FPC補強用裏打ち材として用いることは好ましくない。
上記の問題を解決するため、例えば、特許文献1には、アクリル系ポリマーに対して、イソシアネート樹脂及び金属キレート剤を配合して、耐熱再剥離性を付与した耐熱性微粘着剤組成物が開示されている。また、特許文献2には、重量平均分子量が75万以上、酸価5以上のアクリル系粘着剤と、重量平均分子量40万未満、酸価40以上のアクリル系粘着剤とからなる粘着剤成分と、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤の中から選ばれる少なくとも1種の架橋剤との反応物である粘着体が開示されている。しかし、目視では確認できない被着体汚染については検討されておらず、耐熱再剥離性と被着体汚染性が完全に両立できていないという欠点があった。
また、再剥離性を付与するため、例えば可塑剤のような添加剤を粘着剤層に加えると、加熱処理後の剥離力の上昇は抑制されるが、添加剤が被着体表面に移行してしまい被着体汚染が発生する。これらの汚染物は目視では確認されないが、補強用裏打ち材剥離後に固定用の接着剤等を用いた場合、接着剤の接着力を著しく低下させる。
また、従来から、電子回路基板製造工程において、ハンダリフロー工程により、基板上への部品の実装が行われる場合がある。ハンダリフロー工程は、100℃〜150℃から徐々に温度が上昇し、最高温度が約230℃〜260℃程度となる温度プロファイルを有する。この工程によって、基板と実装部品の間に存在する、ハンダボールが溶融し、ハンダ付けが行われる。近年、CCDカメラ付き携帯電話やデジタルカメラが普及しているが、これらのCCDカメラも、ハンダリフロー工程によりCCDモジュールを基板上へ実装している。ハンダリフロー工程によりCCDモジュールを基板上へ実装する際、溶融したハンダの飛び散り等によるCCDのレンズを汚れから保護する目的で、粘着シートが使用されている。
ハンダリフロー工程中の保護用粘着シートは、工程中、上述の高温に曝されるために、基材層、粘着剤層共に、高い耐熱性が要求される。一般的な粘着シート、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる基材層上に、一般的なマスキングテープに用いられるアクリル系粘着剤層を有する粘着シートでは、ハンダリフロー工程中にかかる温度範囲において、基材の熱収縮、熱劣化が起こると共に、粘着剤層の流動性が増し、室温雰囲気に戻されると粘着力が大きくなり、無理に剥がそうとすると、粘着剤層の全て、または一部が転着し、被着体であるレンズを汚染する。更には、粘着剤層が熱分解、発泡し、被着体からの浮きを生じるばかりでなく、汚染の原因となるので好ましくない。
上記の問題を解決するため、特許文献3では、ポリイミド樹脂からなる耐熱性基材層上に、耐熱性に優れたシリコーン系粘着剤層を積層してなる粘着シートが提案されているが、シリコーン粘着剤が高価なうえ、揮発したシリコーン成分が、電子回路のショートの原因となることから好ましくない。更には、シリコーン粘着剤中に含まれるシリコーンオイル成分が、被着体汚染の原因となる。
また、上記の問題を解決するため、特許文献4では、耐熱性樹脂フィルムに乳化重合共重合体のアクリル系粘着剤層を積層させた耐熱テープが提案されている。
一般的に、乳化重合共重合により得られるアクリル系重合体は、分子量が非常に大きいため、耐熱性向上が期待できるが、界面活性剤、塗工性付与のための濡れ剤等、低分子量の添加剤を多く用いるため、被着体汚染を引き起こしやすい。そのため工業用の耐熱テープ、特に、ハンダリフロー工程中の保護用粘着シートに用いる粘着剤としては、有機溶剤中で重合したアクリル系粘着剤が好ましいのであるが、該有機溶剤中で重合したアクリル系粘着剤を用いた粘着シートにおいて、ハンダリフロー工程のような高温に曝されても、基材層の極端な熱収縮、熱劣化がなく、保護フィルムとして要求される再剥離性、剥離後の被着体汚染性について詳細に検討した報告はこれまでに無く、満足する粘着シートはいまだ提供されていないのが現状である。
特開2003−261849号報 特開2003−292931号報 特開2003−193226号報 特開2004−210890号報
本発明は、加熱処理中に被着体からの浮きの発生がなく、しかも過度の粘着力の上昇が無く、剥離したときには被着体への汚染物の付着がない低汚染性耐熱微粘着粘着剤組成物及びそれを用いた粘着シートの提供を目的とする。
本発明の粘着剤組成物は、重量平均分子量が45〜150万のヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)と、イソシアネート系架橋剤(B)とを、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)の水酸基当量に対するイソシアネート系架橋剤(B)のイソシアネート基当量が0.6〜1.6倍となる範囲で含む粘着剤組成物であり、前記ヒドロキシル基含有アクリル樹脂(A)が下記単量体(a)〜(c)を共重合してなる共重合体であることを特徴とする。
(a)ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単 量体3〜15重量%
(b)(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体50〜97重量%
(c)上記単量体(a)及び(b)と共重合可能で、且つ上記単量体(a)及び(b)以外の単量
体0〜47重量%
(但し、単量体(a)、(b)、(c)の合計を100重量%とする。)
また、本発明の粘着シートは、基材上に、上記粘着剤組成物からなる粘着剤層を有することを特徴とする。
本発明の粘着剤組成物は、ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単量体3〜15重量%を共重合してなり、重量平均分子量が45〜150万のヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)と、イソシアネート系架橋剤(B)とを、水酸基当量に対するイソシアネート基当量が0.6〜1.6倍となる範囲で含むため、加熱処理中に被着体から浮くことがなく、しかも過度の粘着力の上昇が無く、剥離後も被着体表面を汚染することがない。
まず、本発明の粘着剤組成物について説明する。
本発明の粘着剤組成物は、重量平均分子量が45〜150万のヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)と、イソシアネート系架橋剤(B)とを、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)の水酸基当量に対するイソシアネート系架橋剤(B)のイソシアネート基当量が0.6〜1.6倍となる範囲で含む粘着剤組成物である。
ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量は、45〜150万であるが、75〜130万であることが好ましい。ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が45万未満の場合には、架橋剤を使用しても凝集力が不足して、加熱処理、熱圧処理あるいは湿熱処理により粘着力が上昇し、良好な剥離性が得られない。また、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が150万より大きい場合には、粘着剤層の弾性が高くなり、被着体との密着性が低下し、貼り付け作業時に粘着剤層が被着体表面に十分にクリープすることができず、実用十分な粘着力が得られない。
また、イソシアネート系架橋剤(B)の配合量は、ヒドロキシル基含有アクリル樹脂(A)の水酸基(OH)当量に対して、イソシアネート系架橋剤(B)のイソシアネート基(NCO)当量が0.6〜1.6倍となる範囲であるが、0.8〜1.4倍となる範囲であることが好ましい。このような配合量でイソシアネート系架橋剤(B)を含有させることにより、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)との間で好適な三次元架橋が形成され、優れた凝集力が発現する。イソシアネート系架橋剤(B)の配合量が0.6倍未満の場合には、粘着剤層の凝集力が不足し、加熱処理により粘着力が上昇し、良好な再剥離性が得られない。また、配合量が1.6倍より多い場合には、未反応のイソシアネート系架橋剤(B)が多く存在するため、被着体との密着性が向上し、十分な再剥離性が得られない。
ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)は、下記単量体(a)〜(c)を共重合してなる共重合体である。
(a)ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単 量体3〜15重量%
(b)(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体50〜97重量%
(c)上記単量体(a)及び(b)と共重合可能で、且つ上記単量体(a)及び(b)以外の単量
体0〜47重量%
(但し、単量体(a)、(b)、(c)の合計を100重量%とする。)
単量体(a)は、アクリル系樹脂に水酸基を導入し、粘着剤組成物に凝集力を付与するための共重合成分である。アルキル基の炭素数が4未満のヒドロキシル基を有するアルキル(メタ)アクリレート系単量体のみを共重合してなるヒドロキシル基含有アクリル系樹脂を用いる場合には、粘着剤組成物の凝集力が十分でなく、加熱処理により粘着力が上昇し、良好な再剥離性が得られない。
ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単量体(a)としては、例えば、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシメチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの単量体は、単独であるいは複数組み合わせて使用することができる。単量体(a)の共重合比率は、単量体の全量を100重量%として、3〜15重量%である。単量体(a)の共重合比率が3重量%より少ない場合には、粘着剤の凝集力が低下し、加熱処理中に粘着力が上昇し、剥離が困難となる。15重量%より多い場合には、粘着力が低下し、加熱処理、熱圧処理あるいは湿熱処理中に被着体との間に浮きが生じる。
(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体 (b)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、iso−ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
単量体 (b)は、例えば、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、マレイミド基、イタコンイミド基、スクシンイミド基、エポキシ基等のヒドロキシル基以外の反応性官能基を有していてもよい。
また、ヒドロキシル基を有する、単量体(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体を単量体 (b)として用いることもできる。このような単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート類、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
単量体(b)の共重合比率は、単量体の全量を100重量%として、50〜97重量%である。単量体(b)の共重合比率が50重量%より少ない場合には、粘着力が低下し、被着体との十分な密着性が得られない。97重量%より多い場合には、単量体(a)の共重合比率が低くなることから、粘着剤の凝集力が低下し、耐熱性、再剥離性に欠ける。
また、上記単量体(a)及び(b)と共重合可能で、且つ上記単量体(a)及び(b)以外の単量体(c)としては、例えば、酢酸ビニル、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル等が挙げられる。単量体(c)の共重合比率は、単量体の全量を100重量%として、0〜47重量%である。
単量体(a)〜(c)の共重合は、公知の任意の方法、例えば、原料の単量体100重量部に対して、0.001〜5重量部の重合開始剤を用いて塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などの方法により行うことができるが、溶液重合で行うことが好ましい。重合開始剤としては、アゾ系化合物および有機過酸化物を用いることができる。
アゾ系化合物の例としては、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2'−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等が挙げられる。
有機過酸化物の例としては、過酸化ベンゾイル、t-ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等が挙げられる。
これらの重合開始剤は、単独で、若しくは2種類以上組み合わせて用いることができる。
溶液重合の場合には、重合溶媒として、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン等が用いられる。これらの重合溶媒は、2種類以上混合して用いても良い。
反応温度は40〜150℃、好ましくは50〜110℃、反応時間は3〜30時間、好ましくは5〜20時間である。
イソシアネート系架橋剤(B)の例としては、トルエンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、およびこれらポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、これらポリイソシアネート化合物のビュレット体やイソシアヌレート体等が挙げられるが、耐熱性を考慮するとヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体が好ましい。
本発明の粘着剤組成物には、ヒドロキシル基含有アクリル樹脂(A)を構成する単量体(b)として、カルボキシル基を有する単量体を用いた場合、該カルボキシル基との間で良好な三次元架橋を形成するため、イソシアネート系架橋剤(B)以外の架橋剤を併用することができる。その他の架橋剤としては、エポキシ系化合物、アミン系化合物、金属キレート系化合物、アジリジン系化合物等が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物には、架橋促進剤、酸化防止剤、安定剤、有機又は無機質充填剤などを添加することができる。
次に、本発明の粘着シートについて説明する。
本発明の粘着シートは、基材上に、本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着シートであり、本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層をシート状の基材に積層し、さらに剥離基材を積層したもの、あるいは、本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層をシート状の基材に積層し、該基材の背面に剥離処理を施し、ロール状にしたものがある。基材の背面の剥離処理は、シリコーン系離形剤は汚染の原因となることから、フッ素系、ワックス系、ポリエチレン系等の離形剤を用いて行うことが好ましい。
本発明の粘着シートをFPCの補強用裏打ち材として用いる場合には、基材としては、耐熱性を有する樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステルエーテル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、フッ素樹脂等からなるフィルムが好適に用いられる。
また、ハンダリフロー工程に用いられる粘着シートの場合には、ハンダリフロー耐熱性がある基材として、例えば、ポリイミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂からなる基材層が好ましく、熱安定性の観点からポリイミド樹脂からなるフィルム基材層がより好ましい。
基材の厚みについては特に限定はされるものではないが、補強用裏打ち材として適した強度を有していることから、通常10〜200μm、好ましくは30〜150μm程度である。
本発明の粘着シートは、基材上に粘着剤組成物を塗工し積層することで製造でき、その塗工方法は特に限定されるものではなく、例えば、ロールナイフコーター、ダイコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、ディッピング、ブレードコーターなどを用いて行うことができる。
本発明の粘着シートにおいて、粘着剤層の厚さは用途に応じて異なるが、一般に、2〜30μmの範囲が好ましく、5〜20μmの範囲とするのがより好ましい。粘着剤層の厚さが、2μm未満ではラミネート時に充分な密着性が得られない場合が有り、一方、30μmを超えると粘着力が高くなり、加熱処理、熱圧処理あるいは湿熱処理後の再剥離性に支障をきたすことがあるため好ましくない。
剥離基材は、例えばポリエチレンテレフタレート、2軸延伸ポリプロピレン、ポリエチレン等のフィルムの少なくとも片面に離形剤が積層されたものであり、特に限定されるものではないが、シリコーン系離形剤は汚染の原因となることから、フッ素系、ワックス系、ポリエチレン系等の離形材が積層されたものが好ましい。
本発明の粘着シートは、粘着シートと被着体とを貼り合せて180℃で加熱処理し、前記粘着シートを剥離した後の、被着体表面のX線光電子回折によるターゲット元素の元素百分率の、未処理の被着体表面のX線光電子分光分析によるターゲット元素の元素百分率に対する変化率が10%未満であり、且つ、粘着シートと被着体とを貼り合せて180℃で加熱処理し、前記粘着シートを剥離した後の水の接触角の、未処理の被着体表面の水の接触角に対する変化率が30%未満であることが好ましい。
X線光電子分光分析によるターゲット元素の元素百分率の変化率が10%以上の場合は、被着体に汚染物が付着していると判断でき、剥離後の被着体表面の物性に影響を及ぼす。また、水の接触角の変化率が30%以上の場合は、被着体表面に汚染物が付着したことより表面張力が大きくなり、剥離後に被着体表面に固定用の接着剤を用いる場合、接着剤の接着力を著しく低下させる。
また、本発明の粘着シートは、180℃で加熱処理後の粘着力が0.05N/25mm以上1.0N/25mm以下であることが好ましい。加熱処理後の粘着力が0.05N/25mm未満の場合は、加熱処理中に被着体との間に浮きが生じやすくなる。また、加熱処理後の粘着力が1.0N/25mmより大きい場合は、剥離が困難となり、無理に剥がそうとすると被着体にシワ、折れスジが入ってしまい、製品の歩留り低下の原因となる。
なお、本発明での加熱処理とは、粘着シートと被着体とを貼り合せ、180℃のオーブン中で1時間加熱処理後、23℃50%RHの雰囲気下で30分以上放置することである。ハンダリフロー工程に用いられる粘着シートは、上記の条件とは別に、260℃のオーブン中で3分間加熱処理後、23℃50%RHの雰囲気下で30分以上放置した場合でも、粘着力が0.05N/25mm以上1.0N/25mm以下であることが好ましい。本発明での被着体としは、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線照射処理等の易接着表面処理が施されていないものに限定される。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。実施例において、部とあるのは重量部を、%とあるのは重量%を意味するものとする。
(合成例1)
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート37.8部、2−エチルヘキシルアクリレート37.9部、メチルアクリレート19.3部、4−ヒドロキシブチルアクリレート5.0部、アセトン250部を仕込み、攪拌しながら反応器中の空気を窒素置換し、還流するまで昇温して保持した。次いで2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.07部を加え、合計7時間反応させた。反応終了後、トルエンを350部添加して希釈して室温まで冷却し、固形分19%のアクリル系共重合体1の溶液を得た。アクリル系共重合体1の重量平均分子量は112万であった。
(合成例2〜6、8〜10)
表1に示すように、単量体(a)、単量体(b)の種類および量を変える以外は、合成例1と同様にして、アクリル系共重合体2〜6及び8〜10の溶液を得た。分析値を表1に示す。なお、合成例8は、重合反応中にゲル化が過度に進行し、アクリル系共重合体の溶液を得ることができなかった。
(合成例7、11、12)
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、表1に示す単量体(a)、単量体(b)、酢酸エチル100部を仕込み、攪拌しながら反応器中の空気を窒素置換し、還流するまで昇温して保持した。次いで2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.25部加え、合計8時間反応させた。反応終了後、トルエンを150部添加して希釈して室温まで冷却し、固形分40%のアクリル系共重合体7、11、12の溶液を得た。分析値を表1に示す。
Figure 2006022313
表1中の、ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単量体(a)、(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体(b)の種類の略号を以下に示す。
MA:メチルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
BA:ブチルアクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
HPA:2−ヒドロキシプロピルアクリレート
HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
表1中の重量平均分子量はGPCの測定でもとめたポリスチレン換算の重量平均分子量であり、測定条件は以下のとおりである。
装置:東ソー社製 HCL8820GPC
カラム:東ソー社製 TSKgel GMHXL3本を連結して使用。
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.5ml/min
温度:40℃
試料濃度:0.1wt%
試料注入量:100μl
(実施例1)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の固形分100部に対して、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(住化バイエル社製「スミジュールN-3300」 )を1.4部(NCO当量/OH当量比が1.2)添加して良く攪拌した。調整した粘着剤溶液を、コンマコーターで乾燥膜厚10μmとなるように、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの全面に塗布し、粘着剤層を形成しつつ、巻き取り時に剥離基材(サンエー化研社製「RFP40(YP−9)」)を粘着剤層にラミネートして、基材/粘着剤層/剥離基材からなる粘着シートを得た。この粘着シートを23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例2)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例2で得られたアクリル系重合体2を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例3)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例3で得られたアクリル系重合体3を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例4)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例4で得られたアクリル系重合体4を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例5)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例5で得られたアクリル系重合体5を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を0.9部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例6)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例6で得られたアクリル系重合体6を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を2.2部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例7)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例7で得られたアクリル系重合体7を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を3.3部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例8)
ヘキサメチレンジシソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を0.7部に変更した(NCO当量/OH当量比が0.6)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例9)
ヘキサメチレンジシソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を0.9部に変更した(NCO当量/OH当量比が0.8)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例10)
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の代わりに、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体(住化バイエル社製「スミジュール HT」)2.5部(NCO当量/OH当量比が1.2)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例11)
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の代わりに、キシレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体(三井武田ケミカル社製「タケネート D−110N」)2.1部(NCO当量/OH当量比1.2)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(実施例12)
ポリエチレンテレフタレートフィルムの代わりに、厚さ50μmのポリイミドフィルム(「カプトン200EN」東レ・デュポン社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例1)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例9で得られたアクリル系重合体9を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を2.4部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例2)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例10で得られたアクリル系重合体10を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を0.3部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例3)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例11で得られたアクリル系重合体11を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を6.4部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例4)
合成例1で得られたアクリル系重合体1の代わりに、合成例12で得られたアクリル系重合体12を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を7.6部に変更した(NCO当量/OH当量比が1.2)以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例5)
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を0.3部に変更した(NCO当量/OH当量比が0.2)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例6)
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の配合量を2.3部に変更した(NCO当量/OH当量比が2.0)以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例7)
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体の代わりに、N,N,N',N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(「テトラッド−X」 三菱瓦斯化学社製)6.3部を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
(比較例8)
ポリエチレンテレフタレートフィルムの代わりに、厚さ50μmのポリイミドフィルム(「カプトン200E」東レ・デュポン社製)を用いた以外は、比較例1と全く同様にして粘着シートを作成し、23℃50%RHの雰囲気下で7日間熟成させた。
実施例および比較例で得られた粘着シートについて、下記の方法で、被着体汚染性、粘着力を評価した。結果を表2に示す。
(1)被着体汚染性
各粘着シートをポリイミドフィルム(「カプトン100H」東レ・デュポン社製)に貼り付け、180℃のオーブン中で1時間加熱処理後、23℃50%RHの雰囲気下で30分以上放置し、粘着シートを剥がしてから、被着体表面のターゲット元素の元素百分率および水の接触角を下記の方法で測定し、変化率を算出した。また、実施例12、比較例8における基材としてポリイミドフィルムを用いた試料の場合は、上記の条件に加えて、260℃のオーブンで3分間加熱処理後、23℃50%RH雰囲気下で30分以上放置し、粘着シートを剥がしてから、被着体表面のターゲット元素の元素百分率および水の接触角を下記の方法で測定し、変化率を算出した。
1)X線光電子分光分析(ESCA)によるターゲット元素の元素百分率
装置:島津製作所/Kratos社製 「AXIS−HS」
X線源:モノクロ銃
印加電圧:15kV
エミッション電流:10mA
測定元素:C1s、O1s、N1s
未処理(粘着シートの貼り合せ無し)のポリイミドフィルム表面に由来するN1sの元素百分率(A1)、および粘着シート剥離後のポリイミドフィルム表面に由来するN1sの元素百分率(A2)を上記装置を用いて上記条件で測定し、下記計算式IでN1sの元素百分率の変化率を算出した。
(A2−A1)/A1 [I]
2)水の接触角
装置:協和界面科学社製 「FACE DCA−VZ」
未処理(粘着シートの貼り合せ無し)のポリイミドフィルムの水の接触角(B1)、および粘着シート剥離後のポリイミドフィルムの水の接触角(B2)を上記装置を用いて測定し、下記計算式IIで水の接触角の変化率を算出した。
(B2−B1)/B1 [II]
(2)粘着力
1)初期粘着力
各粘着シートを幅25mm、長さ220mmの大きさに裁断し、JIS Z0237雰囲気中で、ポリイミドフィルム(「カプトン100H」東レ・デュポン社製)に貼り付け、重さ2kgのゴムロールを1往復して圧着しテストピースとし、そのテストピースを20分放置後、粘着シート貼り合せ面を引裂くように引張速度300mm/分で剥離を行って、粘着力を測定した。
2)耐熱粘着力
各粘着シートを幅25mm、長さ220mmの大きさに裁断し、JIS Z0237雰囲気中で、ポリイミドフィルム(「カプトン100H」東レ・デュポン社製)に貼り付け、重さ2kgのゴムロールを1往復して圧着しテストピースとし、そのテストピースを180℃のオーブン中で1時間加熱処理後、23℃50%RH雰囲気下で30分以上放置し、粘着シート貼り合せ面を引裂くように引張速度300mm/分で剥離を行って、粘着力を測定した。また、実施例12、比較例8における基材としてポリイミドフィルムを用いた試料の場合は、上記の条件に加えて、260℃のオーブンで3分間加熱処理後、23℃50%RH雰囲気下で30分以上放置し、粘着シート貼り合せ面を引裂くように引張速度300mm/分で剥離を行って、粘着力を測定した。
Figure 2006022313

Claims (4)

  1. 重量平均分子量が45〜150万のヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)と、イソシアネート系架橋剤(B)とを、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂(A)の水酸基当量に対するイソシアネート系架橋剤(B)のイソシアネート基当量が0.6〜1.6倍となる範囲で含む粘着剤組成物であり、前記ヒドロキシル基含有アクリル樹脂(A)が下記単量体(a)〜(c)を共重合してなる共重合体であることを特徴とする粘着剤組成物。
    (a)ヒドロキシル基を有する、炭素数が4〜20のアルキル(メタ)アクリレート系単 量体3〜15重量%
    (b)(a)以外のアルキル(メタ)アクリレート系単量体50〜97重量%
    (c)上記単量体(a)及び(b)と共重合可能で、且つ上記単量体(a)及び(b)以外の単量
    体0〜47重量%
    (但し、単量体(a)、(b)、(c)の合計を100重量%とする。)
  2. 基材上に、請求項1記載の粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着シート。
  3. 粘着シートと被着体とを貼り合せて180℃で加熱処理し、前記粘着シートを剥離した後の、被着体表面のX線光電子分光分析によるターゲット元素の元素百分率の変化率が10%未満であり、且つ、水の接触角の変化率が30%未満であることを特徴とする請求項2記載の粘着シート。
  4. 180℃で加熱処理後の粘着力が0.05N/25mm以上1.0N/25mm以下であることを特徴とする請求項2または3記載の粘着シート。

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