JP2006016909A - 自動回転ドア - Google Patents
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Abstract
【課題】 自動回転ドアにおいて、戸挟み発生時の通行体への衝撃を緩和する。
【解決手段】 通行開口9,10を有する円筒壁6内に回転体1を設置し、この回転体1に複数のドアパネル2を放射状に支持するとともに水平方向に旋回自在とする。また、ドアパネル2に保持力を作用させてその旋回を規制する旋回規制装置3が備えられる。前記通行開口9,10における回転体1の回転方向前方側の端部(戸挟み箇所60)で通行体を検知する戸挟みセンサ64が設けられ、また、この戸挟みセンサ64の信号に応答して回転体1の回転を停止させ且つ旋回規制装置3の保持力をゼロとする制御装置5が設けられる。制御装置5は、ドアパネル2の位置が戸挟み箇所60のやや手前にあることをセンサ27及び磁石28で検知すると、当該ドアパネル2の旋回を規制する旋回規制装置3の前記保持力を低下させる。
【選択図】 図2
【解決手段】 通行開口9,10を有する円筒壁6内に回転体1を設置し、この回転体1に複数のドアパネル2を放射状に支持するとともに水平方向に旋回自在とする。また、ドアパネル2に保持力を作用させてその旋回を規制する旋回規制装置3が備えられる。前記通行開口9,10における回転体1の回転方向前方側の端部(戸挟み箇所60)で通行体を検知する戸挟みセンサ64が設けられ、また、この戸挟みセンサ64の信号に応答して回転体1の回転を停止させ且つ旋回規制装置3の保持力をゼロとする制御装置5が設けられる。制御装置5は、ドアパネル2の位置が戸挟み箇所60のやや手前にあることをセンサ27及び磁石28で検知すると、当該ドアパネル2の旋回を規制する旋回規制装置3の前記保持力を低下させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、円筒壁内に沿って回転される複数のドアパネルを放射状に有する自動回転ドアに関する。
特許文献1はこの種の自動回転ドアを開示する。特許文献1の自動回転ドアは、回転体にドアパネルを放射状に保持しており、ドアパネルは水平方向に旋回自在となるようにしている。そして、通常時は各ドアパネルの旋回は旋回ロック装置によって規制されているが、戸挟みセンサで戸挟みを検出すると、全てのドアパネルについて旋回ロック装置の規制を解除するとともに、回転体の回転を停止制御する。特許文献1は、この構成により、戸挟み箇所で挟まれる通行体に対する接触衝撃を和らげて安全性を確保できる。
特開平11−6362号公報(第4の発明の自動回転ドア(段落番号0056〜)、図1、図2、段落番号0061)
しかし、上記回転体は相当の重量物であるために、戸挟みを検知して停止制御を行った時点から回転体が完全に停止するまでは、ある程度慣性回転してしまうことが避けられない。また、旋回ロック装置の規制を解除するよう制御してから、実際にドアパネルの旋回がフリーとなるまでの間も、僅かながらタイムラグが存在する。従って上記特許文献1の構成は、通行体に対する接触衝撃をより確実に和らげるという点で更なる改良の余地が残されていた。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下のように構成する、自動回転ドアが提供される。対向する位置にそれぞれ通行開口を有する円筒壁と、前記円筒壁内に回転自在に設置される回転体と、前記回転体に放射状に取り付けられるとともに水平方向に旋回自在とされる複数のドアパネルと、各ドアパネルの前記旋回を保持力をもって規制するとともに、当該保持力を変更可能である旋回規制装置と、前記通行開口における前記回転体の回転方向前方側の端部で通行体を検知する戸挟みセンサと、前記戸挟みセンサの信号に応答して前記回転体の回転を停止させるとともに前記旋回規制装置の前記保持力をゼロとする制御装置と、を備える。前記制御装置は、前記ドアパネルが前記通行開口における前記回転体の回転方向前方側の端部近傍を通過する間、ドアパネルの旋回を規制する前記旋回規制装置の前記保持力を低下させる。
この構成により、戸挟みセンサで通行体を検知して回転体を停止制御した後に回転体が慣性回転し、戸挟みが発生したとしても、予めドアパネルの保持力が小さい値になっているからドアパネルが小さな力で容易に旋回でき、通行体への衝撃を和らげることができる。特に本発明では、実際に戸挟みの発生が戸挟みセンサによって検知される前の段階から前記保持力をある程度減じているので、戸挟みを検知して保持力が制御装置によってゼロにされるまでにタイムラグが生じたとしても通行体への衝撃を小さくすることができる。
前記の自動回転ドアにおいては、以下のように構成することが好ましい。前記ドアパネルが前記通行開口における前記回転体の回転方向前方側の端部近傍を通過中であることを検知するセンサが、各ドアパネルについて備えられている。前記制御装置はこのセンサの信号に応答して、当該センサに対応するドアパネルを規制する前記旋回規制装置の保持力を低下させる。これにより、通行開口における前記端部にドアパネルがある程度近づいたことを検知してその保持力を予め低下させる簡素な構成を実現できる。また、ドアパネルのそれぞれについてセンサが設けられるから、ドアパネルの保持力の増減の個別制御も容易である。加えて、センサの信号に応じて旋回規制装置の保持力を低下させる簡単な制御であるので、制御装置の負担を少なくでき、制御装置の電気的構成も簡素とできる。
前記の自動回転ドアにおいては、以下のように構成することが好ましい。前記センサはリードスイッチとして構成される。それぞれの前記通行開口における前記回転体の回転方向前方側の端部を挟んで2つの磁石が設置され、前記制御装置は、この2つの磁石の間に前記リードスイッチが位置しているときに、当該ドアパネルの旋回を規制する前記旋回規制装置の保持力を低下させる。これにより、通行開口における前記端部にドアパネルが近づいたことを非接触で検知できるとともに、構成も一層簡素にできる。また、2つの磁石の区間を通行開口における前記端部を挟んで多少余裕をもって設けることで、戸挟み発生時には旋回規制装置によるドアパネルの保持力が確実に低下しているようにでき、通行体への衝撃を一層確実に和らげることができる。
前記の自動回転ドアにおいては、前記ドアパネルは通常の位置から前記回転体の回転方向後方へのみ旋回可能に構成されていることが好ましい。これにより、通行開口における前記端部付近のドアパネルが風圧などにより意図に反して容易に旋回してしまうことが防止される。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る自動回転ドアの全体構成を示す斜視図、図2は自動回転ドアの平面断面図である。図3はスイングバックセンサ及び旋回ロック装置の構成を示す斜視図、図4は旋回ロック装置の断面図である。図5は旋回ロック装置において、入力される指令電圧と旋回規制保持力との関係を示すグラフ図である。
図1及び図2において、自動回転ドアXは、回転体1と、複数枚(4枚)のドアパネル2と、各ドアパネル2の旋回を規制又は解除する旋回ロック装置(旋回規制装置)3と、通行体(通行者や荷物等)の各ドアパネル2への接近や接触を検出するドアセンサ4と、後述の戸挟み箇所60で通行体の有無を検知する戸挟みセンサ64と、各旋回ロック装置3による各ドアパネル2の旋回規制及びその解除と回転体1の回転等を制御する制御装置5(図6に図示)と、を主要な構成として備えている。
回転体1は円筒壁6内の中央に回転自在に設置されており、内蔵された駆動モータ7の駆動により一方向(矢印C方向)に回転される。円筒壁6は、側壁8の互いに対向する位置において、円筒壁6の内外を連絡する2つの通行開口9,10を有している。また、この通行開口9,10を除いた部分において、円筒壁6は複数の方立11と側壁8を備えており、これら方立11と側壁8が上部のキャノピー12を支持している。回転体1の外周には放射状(十字状)に4枚のドアパネル2を取り付けており、各ドアパネル2の間には通行空間Dがそれぞれ形成されている。前記通行開口9,10近傍の床面には、それぞれ起動センサ25を設置している。
4枚の上記ドアパネル2のそれぞれは、要部斜視図としての図3に示すように、当該ドアパネル2の上端から上方へ突設させた旋回軸14を回転体1の上端に設置された旋回板13に軸支することで、円筒壁6の内周に沿って個々独立して旋回自在にされている。各ドアパネル2の旋回軸14は、その軸端の歯車17に噛合する歯車18を介してドアクローザ19に連結されている。スイングバックセンサ20は、各ドアパネル2が図2の状態から回転体1の回転方向後方へ所定角度以上旋回すると、それを検出するようになっている。なお、ドアパネル2の上記方向の旋回を以下「スイングバック」と称することがある。ドアクローザ19は旋回板13上の取付部15に固定されており、何らかの事情でスイングバックしたドアパネル2を、元の状態(図2に示す十字状の状態)に復帰させる。
なお、図2の状態から各ドアパネル2は回転体1の回転方向後方側へのみ旋回でき、回転方向前方側へは旋回できないように構成されている。この旋回方向の制限のための構成は図示していないが、例えば図3の取付部15にストッパを固設し、このストッパが前記歯車17に形成した規制突起に接当することで、ドアパネル2を上記前方側へ旋回できないように規制することが考えられる。
図3に示すように、前記ドアパネル2は、その旋回を個々独立して規制し、且つその規制を解除可能な旋回ロック装置3に連結されている。旋回ロック装置3は、図3や図4に示すように取付部15上に設けられた電磁ブレーキ装置として構成されている。具体的には図4に示すように、取付部15上にブレーキ軸21が固定され、当該ブレーキ軸21に歯車22を回転自在に支持し、その歯車22を前記歯車18に噛合させている。
図4に示すように、各旋回ロック装置3の歯車22にはブレーキ板24を軸方向摺動自在かつ相対回転不能に取り付けており、このブレーキ板24が、取付部15に固設された電磁石23に相対している。また、電磁石23とブレーキ板24との互いに対向する面にはそれぞれ摩擦部材26が設置される。この構成で旋回ロック装置3は、電磁石23の励磁によりブレーキ板24を吸着することで摩擦部材26,26同士を圧接し、摩擦部材26,26間に発生する摩擦力(保持力)でもって歯車22を固定し、これにより、当該歯車22に歯車18,17を介して連結されるドアパネル2の旋回を規制する。なお、以下の説明において前記摩擦力(保持力)を「旋回規制保持力」と称することがある。また、電磁石23の消磁によりブレーキ板24の吸着を解除すると、図略の付勢バネがブレーキ板24に所定の付勢力を付与する結果、摩擦部材26,26の間に隙間hが形成されて前記摩擦力(保持力)がゼロとなり、歯車22の回転が許容され、ドアパネル2の旋回規制が解除される。
前記旋回ロック装置3へ入力される指令電圧と、前記保持力(旋回規制保持力)との関係が図5に示される。このように旋回ロック装置3は、後述の制御装置5から入力される指令電圧に比例する制動力(保持力)でドアパネル2の旋回を規制し得るように構成している。制御装置5からの指令電圧がV1であったときは保持力はT1であり、指令電圧がそれよりも小さい値V2であったときは保持力はT2となる。また、指令電圧がゼロであれば保持力もゼロとなる。即ち旋回ロック装置3は、入力される指令電圧を変更することで、前述の旋回規制保持力を変更することが可能な構成になっている。
次に、通行体の検出のための構成を説明する。図1、図2に示すように、通行体を検出するドアセンサ4は、通行体のドアパネル2への接近を検出する光電センサ等からなる非接触型センサ30と、通行体のドアパネル2への接触を検出するバンパスイッチ等からなる接触型センサ31とからなり、各ドアパネル2の回転方向前方に位置して設けられている。
図1や図2に示すように、非接触型センサ30はドアパネル2の下側枠2Aの外側に設けられた投光側の検出光を、ドアパネル2の前方側に徐々に広がる状態で、回転体1の下端に設けられた受光側に投光する。一方、接触型センサ31は、非接触型センサ30より下方に位置する各ドアパネル2の下側枠2Aに設けられたバンパースイッチ等であり、ドアパネル2の外側と回転体1との間にわたって配置されている。
更に本実施形態では、各通行開口9,10の戸挟み箇所60に戸挟みセンサ64を設けている。なお、本実施形態で「戸挟み箇所」60とは、各通行開口9,10の、回転体1の回転方向前方側の端部を意味する。言い換えれば「戸挟み箇所」60とは、通行開口9,10の端部とドアパネル2との間で通行体が挟まれるおそれがある部分を意味する。この戸挟みセンサ64は、キャノピー12内に配置されるとともに戸挟み箇所60に接近する通行体を検出する非接触型センサ70と、戸挟み箇所60に立設される方立11に通行体が接触していることを検出する接触型センサ71とを組み合わせて構成されている。非接触型センサ70は、戸挟み箇所60の各通行開口9,10に隣接する各方立11に沿って上方から下方に向かって広がる指向性を有する反射型センサであって、通行体で反射する反射光を検出できるようになっている。一方、接触型センサ71は、戸挟み箇所60の各方立11に上下に延びるように設けられたゴムセンサとして構成されている。
次に、各ドアパネル2が前記戸挟み箇所60に近づいたことを検出するための構成を説明する。図1や図2に示すように、各ドアパネル2の上端かつ外端にはリードスイッチ27が設けられている。一方、前記キャノピー12には、各通行開口9,10の前記戸挟み箇所60よりドアパネル2の進行方向若干手前の位置に第1磁石28が、前記戸挟み箇所60よりドアパネル2の進行方向すぐ奥の位置に第2磁石29が、それぞれ設けられている。2つの磁石28,29は、例えば第1磁石28が下側にS極を向けて、第2磁石29が下側にN極を向けて、それぞれ設置されており、前記リードスイッチ27が第1磁石28の近傍を通過してS極を検知するとONになり、続いて第2磁石29の近傍を通過してN極を検知するとOFFになるように構成している。なお、第1磁石28は各通行開口9,10の中央からドアパネル2の進行方向側の各方立11までの範囲に設けるのが望ましい。各通行開口9,10の中央からドアパネル2の進行方向後ろ側に設けると、各ドアパネル2にかかる風圧と回転体1の回転により、各ドアパネル2をスイングバックさせる方向へ力が発生しやすくなり、この方向への旋回が制限されていない結果、不要なスイングバックが発生する可能性が高まるからである。
次に、自動回転ドアXの制御のための構成を説明する。図6は自動回転ドアの電気的構成を示すブロック図、図7は制御装置による制御を示すフローチャート図である。図8は図2の状態から回転体1が回転し、4枚のドアパネルのうち2枚が戸挟み箇所に近づいている状態を示す平面断面図である。
前記起動センサ25、戸挟みセンサ64、各ドアパネル2に設けられたスイングバックセンサ20、ドアセンサ4、リードスイッチ27等は、図6に示す制御装置5にそれぞれ電気的に接続されている。制御装置5は公知のシーケンサであり(図6では図略)、これに記憶されているプログラム(ソフトウェア)により、図6に示すロック装置制御部やモータ制御部等が構築されている。ロック装置制御部は前記旋回ロック装置3に信号を送ってドアパネル2の旋回規制及びその解除を制御し、モータ制御部は駆動モータ7に信号を送って回転体1の回転及びその停止を制御する。
以下、制御装置5で実行されるプログラムの一例について、図7を参照しながら説明する。図7において処理がスタートすると、先ず前記回転体1が回転しているか停止しているかの判定が行われる(ステップS101)。回転体1が停止している場合にはステップS102に進み、起動センサ25の状態を調べる。起動センサ25がOFFの場合は通行体(通行する者)がいないことになるので、そのまま回転体1の停止を継続しながら、起動センサ25がONになるまで待機する。
ここで、通行体が自動回転ドアXを通行するため、2つの通行開口9,10の何れかに進入したとする。すると起動センサ25が通行体を検出してONとなるので、制御装置5はステップS103に進んで、ロック装置制御部を介して4つのドアパネル2の全ての旋回ロック装置3に信号(図5の指令電圧V1)を送り、ドアパネル2を図2に示す通常の位置で回転体1に対し固定する。即ち旋回ロック装置3は、電磁石23のコイルに前記の指令電圧V1に応じた電圧を加えて励磁し、その強い磁力でブレーキ板24を吸着し、摩擦部材26,26間に強い摩擦力(保持力T1)を発生せしめて、歯車22に連結されているドアパネル2をスイングバックしないように規制(固定)するのである。次に制御装置5はステップS104に進み、モータ制御部を介して駆動モータ7の駆動を開始し、回転体1を回転させた後、ステップS101に戻る。
ステップS101で回転体1が現在回転していると判定されると、制御装置5はステップS105に進んで、4つあるリードスイッチ27のそれぞれの状態を調べる。このリードスイッチ27は前述したとおり、それが取り付けられている各ドアパネル2が第1磁石28を通過するとONとなり、第2磁石29を通過するとOFFとなる。
ステップS105でリードスイッチ27がONであると判定されると、ステップS106で制御装置5は、ONを検出したリードスイッチ27に対応する旋回ロック装置3にロック装置制御部を介して信号(図5の指令電圧V2)を送り、当該リードスイッチ27が取り付けられているドアパネル2の旋回保持力を小さい値T2とする。具体的には、前記電磁石23のコイルに加える電圧を低下させてブレーキ板24の吸着力を減じ、摩擦部材26,26間の摩擦力(即ち、ドアパネル2の旋回規制保持力)を低下させる。この保持力T2は、例えばドアパネル2の通常の保持力T1の例えば半分程度(T2=T1/2)とすれば良い。
一方、ステップS105でリードスイッチ27がOFFであると判定されると、ステップS107で制御装置5は、当該リードスイッチ27に対応する旋回ロック装置3にロック装置制御部を介して信号(図5の指令電圧V1)を送り、当該リードスイッチ27が取り付けられているドアパネル2の旋回保持力を通常の値T1とする。
次に制御装置5はステップS108の処理で、戸挟みセンサ64及びドアセンサ4の状態を調べる。戸挟みセンサ64もドアセンサ4もOFFの場合はステップS114に進んで、起動センサ25が通行体を検出してONになることなく所定時間経過しているか否かを調べる。ステップS114において起動センサ25がOFF状態を所定時間継続していないと判定されると、回転体1の回転をそのまま継続し(ステップS115)、ステップS101に戻る。一方、ステップS114で起動センサ25がOFF状態のまま所定時間が経過していると判定された場合には、電力の節約のためにステップS116で回転体1の回転を停止させ、ステップS101の処理に戻る。
ステップS108で戸挟みセンサ64又はドアセンサ4がONであると判定された場合、制御装置5はステップS109で、ロック装置制御部を介して旋回ロック装置3に信号を送り、4枚全てのドアパネル2の旋回規制保持力をゼロにする。即ち、4つある旋回ロック装置3への指令電圧を何れもゼロにし、摩擦部材26,26を互いに離間させて隙間hを形成して、発生する摩擦力をゼロにする。従って、ドアパネル2は旋回規制なしの状態(前記ドアクローザ19による付勢力が作用するのみの旋回フリー状態)とされ、前記旋回軸14まわりに容易にスイングバックし得る。
またほぼ同時に制御装置5はステップS110で、モータ制御部を介して駆動モータ7に信号を送り、回転体1の回転を直ちに停止させる。なお、回転体1の回転が停止することで通行者が前記通行空間Dに閉じ込められてしまうことも考えられる。しかしながらこの場合でも、4枚のドアパネル2の全てが旋回フリーとなっているので、通行者はドアパネル2を手で押してスイングバックさせながら通過し、通行開口9,10から外部へ脱出できるようになっている。
本実施形態では、ステップS109において4枚のドアパネル2全てを旋回フリーとするように構成している。しかしながら、ドアセンサ4の特に非接触型センサ30がONになっただけの場合は、そのドアセンサ4に対応するドアパネル2のみの旋回規制を解除するようにしても良い。この場合は、ステップS110で回転体1の回転を直ちに停止する代わりに、単に回転速度を減速するのが良い。
また、戸挟みセンサ64のうち接触型センサ71がOFFで、非接触型センサ70がONになっただけの場合は、4つある前記リードスイッチ27の状態を調べ、リードスイッチ27の何れか1つでもONであれば、全てのドアパネル2の旋回規制保持力をゼロとするとともに回転体1を緊急停止する一方、リードスイッチ27が全てOFFであればドアパネル2の旋回規制保持力はゼロにせず、また、回転体1は減速のみとする制御としても良い。即ち、接触型センサ71がOFFで非接触型センサ70がONの場合は、通行体は戸挟み箇所60には存在するが、まだ方立11(接触型センサ71)には接触していないことを意味する。この状態でドアパネル2が戸挟み箇所60からまだある程度離れているのであれば、通行体がドアパネル2と方立11との間に挟まれてしまう可能性(戸挟み発生の可能性)はまだ小さいと言えるので、ドアパネル2の旋回規制保持力は維持した上で回転体1は減速させるのみとするのである。
回転体1の回転を停止させた後、制御装置5はステップS111で、回転体1を再び回転させるための条件(復帰条件)が満たされたかどうかを判定する。この復帰条件には、前記戸挟みセンサ64やドアセンサ4が全てOFFとなっていること、及び、スイングバックしたドアパネル2がドアクローザ19の付勢力によって戻され、4枚のドアパネル2が図2のような十字状になったことを前記スイングバックセンサ20で検知していること、が含まれる。もし上記復帰条件が満たされた場合は、上記のステップS103,S104の処理と同様に、全てのドアパネル2において旋回ロック装置3の旋回規制保持力を大とした上で(ステップS112)、駆動モータ7による回転体1の回転を再開し(ステップS113)、ステップS101に戻る。ステップS111で復帰条件が満たされない場合は、回転体1の停止状態を継続しつつ当該条件が満たされるまで待機する。
以上に示すように本実施形態では、旋回ロック装置3は、各ドアパネル2の水平旋回を保持力をもって規制するとともに、その旋回規制保持力を変更可能に構成している。そして、前記通行開口9,10における前記回転体1の回転方向前方側の端部(戸挟み箇所60)に通行体が存在するか否かを検知する戸挟みセンサ64が備えられ、この戸挟みセンサ64の信号に応答して、制御装置5は、前記回転体1の回転を停止させるとともに旋回ロック装置3の前記旋回規制保持力をゼロとする。そして制御装置5は、図7のステップS105〜S107の処理に示すように、前記ドアパネル2が前記戸挟み箇所60を通過する間、当該ドアパネル2の旋回を規制する前記旋回ロック装置3の旋回規制保持力を低下させるように制御している。
従って、戸挟みセンサ64で通行体を検知して回転体1を停止制御した時点から回転体1がある程度慣性回転しても、ステップS106の処理によってドアパネル2の旋回規制保持力が予め小さい値(図5の保持力T2)になっているから、実際にドアパネル2と方立11との間に通行体が挟まれたとしても、ドアパネル2が小さな力で容易にスイングバックして力を逃がし、通行体への衝撃を和らげることができる。
特に本実施形態は、実際に戸挟みが発生する前の段階から前記旋回規制保持力をある程度減じているので、戸挟みセンサ64で戸挟みの発生を検知してからドアパネル2の保持力がゼロになるまでにタイムラグがあったとしても、通行体への衝撃を確実に和らげることができる点で優れている。具体的には、図8のタイミングでは、4枚のドアパネル2のうち戸挟み箇所60に近い2枚のドアパネル(図8で縦方向を向くドアパネル)2については、既に保持力が減少されている。従って、図8の状態で縦方向のドアパネル2と方立11との間に通行体が挟まれたとしても、通行体へ作用する衝撃を小さくできる。
また本実施形態では、ドアパネル2のそれぞれには、当該ドアパネル2が前記戸挟み箇所60に近づいたことを検知するセンサ(リードスイッチ27)を備えている。そして、制御装置5はこのセンサの信号に応答して、当該ドアパネル2を規制する旋回ロック装置3の保持力を低下させる(ステップS105、S106)。従って、ドアパネル2の戸挟み箇所60への近接を検知してその旋回規制保持力を予め低下させる簡素な構成が提供される。また、センサの信号に応じて旋回規制保持力を変更する簡単な制御で通行体への衝撃の緩和を実現できる。加えて、ドアパネル2の保持力を個別に制御することも容易である。例えば、戸挟み箇所60に近づいているドアパネル2(図8の縦方向を向くドアパネル)についてのみその保持力を低下させ、それ以外のドアパネル2(図8の横向きのドアパネル)は保持力を大きいまま維持する制御も容易である。従って、戸挟みのおそれがない位置でドアパネル2が容易な力で不必要にスイングバックしてしまうこともない。
また本実施形態では、ドアパネル2が戸挟み箇所60に近づいたことを検知するセンサとして、リードスイッチ27を採用している。従って、ドアパネル2の戸挟み箇所への近接を非接触で検知できるとともに、構成も一層簡素にできる。
更に本実施形態では、2箇所の戸挟み箇所60のそれぞれを挟むようにして第1磁石28及び第2磁石29が設置され、制御装置5は、この2つの磁石28,29の間に前記リードスイッチ27が位置していると、当該ドアパネル2を規制する旋回ロック装置3の保持力を低下させるように構成している。従って、2つの磁石28,29の区間を戸挟み箇所60を挟んで多少余裕をもって設けることで、戸挟み発生時には確実にドアパネル2の旋回規制保持力が低下しているようにでき、通行体への衝撃を一層確実に和らげることができる。
また本実施形態では、旋回ロック装置3を電磁ブレーキ装置で構成している。従って、印加する電圧を変更することで制動力(即ち、ドアパネル2の旋回規制保持力)を容易に変更できる。
また本実施形態では、前記ドアパネル2は通常の位置から前記回転体1の回転方向後方へのみ旋回可能とされている。即ち、ドアパネル2がスイングバック方向へのみ旋回可能に構成されているので、前記戸挟み箇所60付近に差し掛かってその保持力が低下しているドアパネル2が、風圧などにより意図に反して容易に旋回してしまうことが防止される。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の実施形態は更に以下のように変更して実施することができる。
(1)前記旋回ロック装置(旋回規制装置)3は、上記実施形態では電磁ブレーキ装置で構成したが、これに限定されない。即ち、前記ドアパネル2のスイングバックを保持力をもって規制することができ、且つ、その保持力を変更可能であるものであれば、旋回規制装置はどのような構成であっても良い。例えば、前記旋回軸14の回転を制動する本実施形態の構成に代えて、ドアパネル2の外端側の上端面を摩擦制動し、且つその制動力(保持力)を可変とすることが考えられる。
(2)上記実施形態では戸挟みセンサ64を非接触型センサ70と接触型センサ71との組み合わせで構成したが、戸挟みセンサを非接触型センサ又は接触型センサ単独で構成しても良い。また戸挟みセンサ64は戸挟み箇所60に通行体が存在するか否かを検知し得るものであれば、その具体的構成は問わない。また、自動回転ドアXの用途等の事情によっては、ドアセンサ4は省略しても良い。
(3)ドアパネル2が戸挟み箇所60に近接していることを検知するセンサは、上記のリードスイッチ27に限定されない。例えば接触式のリミットスイッチが考えられる。また例えば、回転体1の回転位相を検出するロータリーエンコーダを設け、検出された回転位相が所定の領域内にあるときに旋回ロック装置3の旋回規制保持力を低下させるように構成することも考えられる。
(4)ドアパネル2が戸挟み箇所60に近接したときに旋回規制保持力をどの程度低下させるかについては、上記実施形態のように半分程度とすることに限らず、通行体に加わる衝撃などを考慮して様々に定めて良い。また、旋回規制保持力は2段階(T1,T2)で変更することに限らず、例えばリードスイッチ27が第1磁石28を通過した時点から旋回規制保持力を所定の値T1から時間とともに徐々に低下させ、第2磁石29を通過した時点でもとの保持力T1に戻す制御も考えられる。
(5)ドアパネル2の枚数は4枚に限らず、2枚以上であれば何枚でも良い。また、ドアパネル2が前記回転体1の回転方向前方側へ旋回可能に構成しても良い。例えば、ドアパネル2が前方側へ旋回するのを規制する規制ピンを着脱可能に設け、必要なときは前記規制ピンを取り外してドアパネル2を前方へ旋回可能となるように構成することが考えられる。
X 自動回転ドア
1 回転体
2 ドアパネル
3 旋回ロック装置(旋回規制装置)
5 制御装置
6 円筒壁
9,10 通行開口
27 リードスイッチ(センサ)
28 第1磁石
29 第2磁石
60 戸挟み箇所(通行開口における回転体の回転方向前方側の端部)
64 戸挟みセンサ
1 回転体
2 ドアパネル
3 旋回ロック装置(旋回規制装置)
5 制御装置
6 円筒壁
9,10 通行開口
27 リードスイッチ(センサ)
28 第1磁石
29 第2磁石
60 戸挟み箇所(通行開口における回転体の回転方向前方側の端部)
64 戸挟みセンサ
Claims (4)
- 対向する位置にそれぞれ通行開口を有する円筒壁と、
前記円筒壁内に回転自在に設置される回転体と、
前記回転体に放射状に取り付けられるとともに水平方向に旋回自在とされる複数のドアパネルと、
各ドアパネルの前記旋回を保持力をもって規制するとともに、当該保持力を変更可能である旋回規制装置と、
前記通行開口における前記回転体の回転方向前方側の端部で通行体を検知する戸挟みセンサと、
前記戸挟みセンサの信号に応答して前記回転体の回転を停止させるとともに前記旋回規制装置の前記保持力をゼロとする制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記ドアパネルが前記通行開口における前記回転体の回転方向前方側の端部近傍を通過する間、ドアパネルの旋回を規制する前記旋回規制装置の前記保持力を低下させることを特徴とする自動回転ドア。 - 請求項1に記載の自動回転ドアであって、
前記ドアパネルが前記通行開口における前記回転体の回転方向前方側の端部近傍を通過中であることを検知するセンサが、各ドアパネルについて備えられており、
前記制御装置はこのセンサの信号に応答して、当該センサに対応するドアパネルを規制する前記旋回規制装置の保持力を低下させることを特徴とする、自動回転ドア。 - 請求項2に記載の自動回転ドアであって、
前記センサはリードスイッチとして構成されるとともに、
それぞれの前記通行開口における前記回転体の回転方向前方側の端部を挟んで2つの磁石が設置され、前記制御装置は、この2つの磁石の間に前記リードスイッチが位置しているときに、当該ドアパネルの旋回を規制する前記旋回規制装置の保持力を低下させることを特徴とする、自動回転ドア。 - 請求項1に記載の自動回転ドアであって、前記ドアパネルは通常の位置から前記回転体の回転方向後方へのみ旋回可能に構成されていることを特徴とする自動回転ドア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004197785A JP2006016909A (ja) | 2004-07-05 | 2004-07-05 | 自動回転ドア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004197785A JP2006016909A (ja) | 2004-07-05 | 2004-07-05 | 自動回転ドア |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006016909A true JP2006016909A (ja) | 2006-01-19 |
Family
ID=35791436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004197785A Pending JP2006016909A (ja) | 2004-07-05 | 2004-07-05 | 自動回転ドア |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006016909A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007135734A1 (ja) * | 2006-05-23 | 2007-11-29 | Nabtesco Corporation | 回転ドア装置 |
EP2754825A3 (de) * | 2013-01-14 | 2017-05-10 | dormakaba Deutschland GmbH | Karusselltür mit einer bodenmontierten Antriebseinheit |
KR20230090069A (ko) * | 2021-12-14 | 2023-06-21 | 박윤서 | 회전문 시스템 |
-
2004
- 2004-07-05 JP JP2004197785A patent/JP2006016909A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007135734A1 (ja) * | 2006-05-23 | 2007-11-29 | Nabtesco Corporation | 回転ドア装置 |
EP2754825A3 (de) * | 2013-01-14 | 2017-05-10 | dormakaba Deutschland GmbH | Karusselltür mit einer bodenmontierten Antriebseinheit |
KR20230090069A (ko) * | 2021-12-14 | 2023-06-21 | 박윤서 | 회전문 시스템 |
KR102716719B1 (ko) * | 2021-12-14 | 2024-10-14 | 박윤서 | 회전문 시스템 |
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