JP2006010004A - 電動式コントロールバルブ - Google Patents
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Abstract
【課題】大幅な部品点数の増加を招くことなく、弁体が弁座部に強く喰い込むことや、送りねじ機構がねじロック状態に陥ることを確実に回避し、弁閉位置基準でのステッピングモータのイニシャライズを正確に行え、しかも、弁開パルス設定を行う必要がないようにすること。
【解決手段】弁ハウジング11に雌ねじ部材21を回転止め状態で軸線方向に移動可能に設け、雌ねじ部材21に弁体17を連結し、雌ねじ部材21とねじ係合している雄ねじ部材23がステッピングモータ30のロータ33によって回転駆動される形態で、ロータ33にトルク伝達関係で軸線方向に移動可能に連結された駆動側クラッチ部材40と、雄ねじ部材23に固定連結されて駆動側クラッチ部材40と対向する従動側クラッチ部材43とを設け、駆動側クラッチ部材40と従動側クラッチ部材43とで弁開方向の回転において常時噛み合いの噛み合いクラッチを構成する。
【選択図】図1
【解決手段】弁ハウジング11に雌ねじ部材21を回転止め状態で軸線方向に移動可能に設け、雌ねじ部材21に弁体17を連結し、雌ねじ部材21とねじ係合している雄ねじ部材23がステッピングモータ30のロータ33によって回転駆動される形態で、ロータ33にトルク伝達関係で軸線方向に移動可能に連結された駆動側クラッチ部材40と、雄ねじ部材23に固定連結されて駆動側クラッチ部材40と対向する従動側クラッチ部材43とを設け、駆動側クラッチ部材40と従動側クラッチ部材43とで弁開方向の回転において常時噛み合いの噛み合いクラッチを構成する。
【選択図】図1
Description
この発明は、電動式コントロールバルブに関し、特に、送りねじ機構によって弁体が弁リフト方向(軸線方向)に直線運動して弁開閉するリニア型式の電動式コントロールバルブに関するものである。
各種機器の流量制御を行う弁装置として、雄ねじ部材と雌ねじ部材とのねじ係合による送りねじ機構を含み、前記送りねじ機構をステッピングモータのロータによって回転駆動し、送りねじ機構によって回転運動を弁リフト方向の直線運動に変換し、当該直線運動によって弁体を弁リフト方向に移動させるリニア型式の電動式コントロールバルブがある(例えば、特許文献1、2)。
このような電動式コントロールバルブでは、弁体が弁ハウジング側の弁座部に着座することにより弁閉(全閉)状態になるから、弁体が弁座部に着座しても、なおもステッピングモータによって弁閉駆動が行われると、弁体が弁座部に強く喰い込む状態や送りねじ機構の雄ねじ部材と雌ねじ部材とが強く締め付けられ、ねじロック状態に陥ってしまうので、これを回避するために、ステッピングモータのロータの弁閉方向の回転を制限する多回転当接式のストッパ機構を設け、弁閉状態でステッピングモータの0パルス設定(イニシャライズ)を行うようにした電動式コントロールバルブが、従来から提案されている(例えば、特許文献1、2)。
このような、多回転当接式のストッパ機構によってステッピングモータのロータの弁閉方向の回転を制限するものでは、弁体が弁座部に強く喰い込むことや、送りねじ機構の雄ねじ部材と雌ねじ部材とが強く締め付けられ、ねじロック状態に陥ることを、防ぐことができるが、しかし、ステッピングモータに部品点数が多い多回転当接式のストッパ機構を組み込む必要があり、大幅な部品点数の増加をまぬがれない。
また、部品誤差、組み付け誤差に起因して、弁体が弁座部に着座するロータ回転位置とストッパ機構によるロータの回転停止位置とにばらつきが生じることが避けられないので、弁閉(全閉)状態が得られるように弁体が弁座に着座する回転位置にロータが達した後も、弁閉方向駆動のパルス信号をステッピングモータに与えて、0パルス設定を行う必要がある。
また、送りねじ機構の雄ねじ部材と雌ねじ部材との相対的な軸線方向移動量(ストローク)を当接式に制限し、弁開状態でステッピングモータの0パルス設定(イニシャライズ)を行う電動式コントロールバルブがある(例えば、特許文献3)。
この電動式コントロールバルブでは、ステッピングモータに多回転当接式のストッパ機構を組み込む必要がなく、部品点数の増加を見ないが、しかし、設定の如何によっては、送りねじ機構の雄ねじ部材と雌ねじ部材とが強く締め付けられるねじロック状態に陥ることを避けることができず、また、弁開位置基準でステッピングモータのイニシャライズが行われるため、部品誤差、組み付け誤差の影響を受けて弁閉状態を正確に設定制御することが難しい。
また、ステッピングモータと送りねじ機構とのトルク伝達経路の途中に、トルクリミッタりのような作用を行う弾性作動クラッチを設け、弁体が弁座部に強く喰い込むことを防止する電動式コントロールバルブがある(例えば、特許文献4)。
しかし、この電動式コントロールバルブでは、弾性作動クラッチの限界伝達トルクの設定が難しく、これが低いと、弾性作動クラッチの過剰な空転動作によって正常な弁開閉動作が行われなくなり、逆に限界伝達トルクの設定値が高いと、弁体が弁座部に強く喰い込むことや、送りねじ機構がねじロック状態に陥ることを適切に防止できず、弾性作動クラッチの限界伝達トルクの設定のばらつきが、弁喰い込み度合いに、そのまま、ばらつきとして出てしまい、動作性能が不安定になる可能性がある。
特許第2615021号公報
特開2003−148644号公報
特開2000−346225号公報
特開2001−271956号公報
この発明が解決しようとする課題は、送りねじ機構によって弁体が弁リフト方向に直線運動して弁開閉するリニア型式の電動式コントロールバルブにおいて、大幅な部品点数の増加を招くことなく、弁体が弁座部に強く喰い込むことや、送りねじ機構の雄ねじ部材と雌ねじ部材とが強く締め付けられ、ねじロック状態に陥ることを確実に回避し、弁閉位置基準でのステッピングモータのイニシャライズを正確に行え、しかも、確実に弁閉を行えるようにすることである。
この発明による電動コントロールバルブは、弁ハウジングに雌ねじ部材が回転止め状態で軸線方向に移動可能に設けられ、当該雌ねじ部材に弁体が連結され、前記雌ねじ部材とねじ係合している雄ねじ部材が電動モータのロータによって回転駆動され、前記弁体が弁ハウジング側の弁座部に着座することにより弁閉する電動コントロールバルブにおいて、前記ロータにトルク伝達関係で軸線方向に移動可能に連結された駆動側クラッチ部材と、前記雄ねじ部材に固定連結され前記駆動側クラッチ部材と対向する従動側クラッチ部材と、前記駆動側クラッチ部材を前記従動側クラッチ部材との係合方向に付勢するクラッチばねとを有し、前記駆動側クラッチ部材と前記従動側クラッチ部材とが弁開方向の回転において常時噛み合いの噛み合いクラッチを構成している。
この発明による電動コントロールバルブは、好ましくは、前記駆動側クラッチ部材と前記従動側クラッチ部材は、急斜面と緩斜面による鋸歯形状のクラッチ爪を有し、弁開方向の回転において急斜面側で互いに噛み合って常時噛み合いを達成し、弁閉方向の回転において緩斜面側で互いにかみ合う噛み合いクラッチを構成している。
この発明による電動コントロールバルブは、好ましくは、更に、前記駆動側クラッチ部材を前記従動側クラッチ部材との係合方向に付勢するクラッチばねを有する。
この発明による電動コントロールバルブは、好ましくは、更に、前記雄ねじ部材を弁閉方向に付勢する弁閉ばねを有する。
この発明による電動コントロールバルブは、弁体が弁座部に着座していない弁開閉状態では、駆動側クラッチ部材と従動側クラッチ部材とが強い噛み合い係合状態にあることにより、弁開方向の回転については常時噛み合いであることと相まって、ロータの弁開方向、弁閉方向の何れの方向の回転も、駆動側クラッチ部材より従動側クラッチ部材、雄ねじ部材に伝達され、雄ねじ部材が回転する。この雄ねじ部材とねじ係合している雌ねじ部材が回転止め状態で軸線方向に移動し、弁体が開閉移動する。
弁閉駆動において、弁体が弁座部に着座すると、雌ねじ部材の軸線方向移動が止まり、この状態で、これ以上にロータが弁閉方向に回転すると、雄ねじ部材が軸線方向移動することになり、従動側クラッチ部材が駆動側クラッチ部材より離れる方向に移動し、駆動側クラッチ部材と従動側クラッチ部材との噛み合い状態が緩む。噛み合い状態が緩むことにより、駆動側クラッチ部材より従動側クラッチ部材への弁閉方向の回転トルクの伝達が行われなくなり、引続きロータが弁閉方向に回転駆動されても、ロータ、駆動側クラッチ部材が従動側クラッチ部材に対して空転し、従動側クラッチ部材は回転しない。
これにより、弁体が弁座部に強く喰い込むことや、送りねじ機構の雄ねじ部材と雌ねじ部材とが強く締め付けられ、ねじロック状態に陥ることが確実に防止され、併せて弁閉位置基準でのステッピングモータのイニシャライズを正確に行うことができ、しかも、確実に弁閉が行える。
クラッチの係合状態が緩んだ状態からの弁開駆動は、噛み合いクラッチが弁開方向の回転については常時噛み合いであることにより、駆動側クラッチ部材と従動側クラッチ部材との噛み合い状態が緩んだ状態でも、ロータの弁開方向の回転が駆動側クラッチ部材より従動側クラッチ部材へ伝達される。これにより、雄ねじ部材が弁閉時とは逆方向に軸線方向移動することになり、従動側クラッチ部材と駆動側クラッチ部材とが元の強う噛み合い係合状態に戻り、そして、ロータの弁開方向の回転が、駆動側クラッチ部材より従動側クラッチ部材、雄ねじ部材に伝達され、雄ねじ部材が回転し、この雄ねじ部材とねじ係合している雌ねじ部材が回転止め状態で軸線方向に移動し、弁体が弁開移動する。
この発明による電動コントロールバルブの一つの実施形態を、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示されているように、この実施形態の電動コントロールバルブは、弁ハウジング11を有する。弁ハウジング11には、弁室12、第1の入出口ポート13、第2の入出口ポート14、弁座部15を画定する弁ポート16が形成されている。弁ポート16は弁室12の底部側にある。
弁室12にはニードル弁(弁体)17が設けられている。ニードル弁17は軸線方向(上下方向)に移動することにより、弁ポート16の開度を定量的に増減し、降下移動によって弁座部15に着座することにより、弁ポート16を閉じ、弁閉(全閉)する。
弁ハウジング11には、スプライン孔18を有する回り止めガイドスリーブ19が固定装着されている。図4に示されているように、回り止めガイドスリーブ19のスプライン孔18には、スプライン孔18にスプライン係合するスプライン軸部20を有する雌ねじ部材21がスプライン係合による回転止め状態で軸線方向に移動可能に係合している。雌ねじ部材21の下端部にニードル弁17が固定装着されている。つまり、雌ねじ部材21がニードル弁17を固定状態で支持している。雌ねじ部材21は、送りねじ機構のためのねじ部材であり、中心部に雌ねじ22を形成されている。
図1に示されているように、弁ハウジング11の上部には、下蓋部材32によってステッピングモータ30のキャン形状のロータケース31が溶接等によって気密に接合装着されている。ロータケース31内には、外周面部34を多極着磁されたロータ33が自身の回転中心周りに回転可能に設けられている。ロータケース31の外側にはリング状のステータコイルユニット35が取り付けられている。
ロータ33は、その軸線方向の中間部にハブ部36を有しており、このハブ部36の下側に、図6に示されているように、キー溝部37を有する駆動側クラッチ係合孔38を有する。駆動側クラッチ係合孔38には、キー溝部37と滑りキー係合するキー部39を有する駆動側クラッチ部材40が挿入されている。つまり、ロータ33は、駆動側クラッチ係合孔38において、駆動側クラッチ部材40をトルク伝達関係で軸線方向に移動可能に連結されている。図5に示されているように、駆動側クラッチ部材40の上面40Aには、クラッチ爪41が、円環状配列で複数個、形成されている。
図1に示されているように、ロータ33はハブ部36に従動側クラッチ係合孔42を有する。従動側クラッチ係合孔42には従動側クラッチ部材43が回転可能に挿入されている。図5に示されているように、従動側クラッチ部材43の下底面には、クラッチ爪41と噛み合い係合可能なクラッチ爪44が、円環状配列で複数個、形成されている。
図5に示されているように、駆動側クラッチ部材40のクラッチ爪41は、駆動側クラッチ部材40の上面40Aに対して垂直に延在する常時噛み合い用の急斜面(垂直面)41Aと、上面40Aに対して緩やかに傾斜して延在する緩斜面41Bとにより鋸歯状に形成されている。従動側クラッチ部材43のクラッチ爪44も、同様に、従動側クラッチ部材43の下底面から垂直に延在する常時噛み合い用の急斜面(垂直面)44Aと、従動側クラッチ部材43の下底面に対して緩やかに傾斜して延在する緩斜面44Bとにより鋸歯状に形成されている。
なお、クラッチ爪41の急斜面41A、クラッチ爪44の急斜面44Aは、垂直面になっているが、これらは、常時噛み合いを達成すると云う前提条件のもとに、垂直に近い急斜面であってもよい。
駆動側クラッチ部材40は、図1及び図2に示されているように、駆動側クラッチ部材40の上面40Aが駆動側クラッチ係合孔38の上側端面38Aに当接することにより、上方への移動を規制されている。従動側クラッチ部材43は、従動側クラッチ部材43の下向きの段差端面43Aがハブ部36の上向きの段差端面36Aに当接することにより、下方への移動を規制されている。
両クラッチ爪41、44は、図1に示されているように、駆動側クラッチ部材40及び従動側クラッチ部材43を駆動側クラッチ係合孔38及び従動側クラッチ係合孔42に各々収容すると、図5に示されているように、互いに反対向きに配置されて、クラッチ爪41、44同士が互いに対向する。
図1に示されているように、雌ねじ部材21の雌ねじ22には送りねじ機構のための雄ねじ部材23の雄ねじ24がねじ係合している。雄ねじ部材23の上部23Aは、下蓋部材32に形成された軸受孔45を、回転可能、軸線方向移動可能状態で貫通してロータケース31内に突出している。雄ねじ部材23の上部23Aは、さらに、後述するばね受け部材48、駆動側クラッチ部材40の中心部に形成された貫通孔46を、回転可能、軸線方向移動可能状態で貫通し、従動側クラッチ部材43の中心孔47に嵌合した状態で、従動側クラッチ部材43と固定連結されている。
雄ねじ部材23の上部23Aのうち、駆動側クラッチ部材40と下蓋部材32との間に位置する部分には、ばね受け部材48が遊嵌されており、このばね受け部材48と下蓋部材32との間には駆動側クラッチ部材40を上向きに付勢する、換言すると、駆動側クラッチ部材40のクラッチ爪41を従動側クラッチ部材43のクラッチ爪44との係合方向に付勢するクラッチばね49が設けられている。
ロータケース31内の天井部31Aの中心部には凹部50が形成されており、凹部50には上部ばね受け部材51の凸部52が回転可能に係合している。従動側クラッチ部材43の上側中心部(雄ねじ部材23の上端面23B)には下部ばね受け部材53がピポット係合状態で当接している。上部ばね受け部材51と下部ばね受け部材53との間には、従動側クラッチ部材43、雄ねじ部材23を、下側、つまり、弁閉方向に付勢する弁閉ばね54が設けられている。
また、上部ばね受け部材51にはフランジ部55が形成されている。ロータ33には上下反転のカップ形状の支持部材56が固定されており、支持部材56の上端部分57がフランジ部55より回転可能に支持されている。
上述の構成による電動コントロールバルブの動作について説明する。ニードル弁17が弁座部15に着座していない弁開状態では、図2に示されているように、駆動側クラッチ部材40は、クラッチばね49のばね力によって、その上面40Aが駆動側クラッチ係合孔38の上側端面38Aに当接する上限位置にあり、従動側クラッチ部材43は、弁閉ばね54のばね力により、段差端面43Aがハブ部36の段差端面36Aに当接する下限位置にある。
この状態下では、図7に示されているように、駆動側クラッチ部材40のクラッチ爪41の緩斜面41Bと従動側クラッチ部材43のクラッチ爪44の緩斜面44Bとが互いに全面接触し、且つクラッチ爪41の急斜面41Aとクラッチ爪44の急斜面44Aが互いに全面接触し、駆動側クラッチ部材40と従動側クラッチ部材43とが強い(深い)噛み合い係合状態となる。
この状態においては、弁開方向の回転トルクは、クラッチ爪41の急斜面41Aとクラッチ爪44の急斜面44Aとの係合による常時噛み合いによって駆動側クラッチ部材40より従動側クラッチ部材43へ伝達される。これとは反対の弁閉方向の回転トルクは、クラッチ爪41の緩斜面41Bとクラッチ爪44の緩斜面44B同士の全面接触によって、つまり、大きい接触面積による接触によって駆動側クラッチ部材40より従動側クラッチ部材43へ伝達される。なお、この状態下では、従動側クラッチ部材43の段差端面43Aが、弁閉ばね54のばね力によって、ハブ部36の段差端面36Aに摩擦係合していることも、トルク伝達に寄与する。
これにより、ニードル弁17が弁座部15に着座していない弁開状態では、ロータ33の弁開方向、弁閉方向の何れの方向の回転も、駆動側クラッチ部材40より従動側クラッチ部材43、雄ねじ部材23に伝達され、雄ねじ部材23が正逆回転する。この雄ねじ部材23とねじ係合している雌ねじ部材21は、雄ねじ部材23の正逆回転に伴い弁ハウジング11に対して回転止め状態で軸線方向に移動し、これと一体のニードル弁17が開閉移動(上下移動)し、弁開度が決まる。
この状態、つまり、ニードル弁17が弁座部15に着座していない状態においては、弁閉ばね54は、ニードル弁17、雌ねじ部材21、雄ねじ部材23、従動側クラッチ部材43の全体を、従動側クラッチ部材43の段差端面43Aがハブ部36の段差端面36Aに当接する位置まで、下方に付勢し、ニードル弁17、雌ねじ部材21、雄ねじ部材23、従動側クラッチ部材43の浮き上がりを防止する。
この状態下では、弁閉ばね54のばね力は、雌ねじ部材21と雄ねじ部材23とのねじ係合部にスラスト力として作用することがないから、雌ねじ部材21と雄ねじ部材23とのねじ係合部の摩耗とステッピングモータ30の駆動負荷が軽減される。
弁閉過程において、ニードル弁17が弁座部15に着座すると、雌ねじ部材21の軸線方向移動(降下移動)が止まる。この状態で、これ以上にロータ33が弁閉方向に回転すると、雌ねじ部材21に対して雄ねじ部材23が、弁閉ばね54のばね力に抗して、逆に軸線方向移動(上昇移動)することになる。
これにより、図3に示されているように、従動側クラッチ部材43が駆動側クラッチ部材40より離れる方向に移動(上昇移動)し、図8(a)、(b)に示されているように、駆動側クラッチ部材40のクラッチ爪41と従動側クラッチ部材43のクラッチ爪44との噛み合い状態が緩む(浅くなる)。
このように、クラッチ爪41と44の噛み合い状態が浅くなると、駆動側クラッチ部材40の弁閉方向の回転においては、図8(b)に示されているように、クラッチ爪41の緩斜面41Bとクラッチ爪44の緩斜面44Bとの接触面積が、図7に示されている深い噛み合い状態時に比して、少なくなり、この接触面積による接触では、駆動側クラッチ部材40より従動側クラッチ部材43へトルク伝達が行われなくなり、クラッチばね49のばね力に抗してクラッチ爪41の緩斜面41Bがクラッチ爪44の緩斜面44B上を滑って駆動側クラッチ部材40が従動側クラッチ部材43に対して空転するようになると共に、駆動側クラッチ部材40の上面40Aが駆動側クラッチ係合孔38の上側端面38Aより離れた状態となる。
これにより、これ以上、ニードル弁17が弁閉移動することがなく、ニードル弁17が弁座部15に強く喰い込むことや、雄ねじ部材23と雌ねじ部材21とが強く締め付けられてねじロック状態に陥ることが確実に防止される。さらに、弁閉ばね54のばね力は、従動側クラッチ部材43と雄ねじ部材23が受けることとなり、雄ねじ部材23と雌ねじ部材21のねじ部を介してニードル弁17の弁閉状態を確実に保持することができる。
また、ロータ33側の空転によって弁閉位置基準でのステッピングモータ30のイニシャライズを正確に行うことができる。これにより、部品点数が多い多回転当接式のストッパ機構の組み込みが不要になる。
上述のように、クラッチ爪41と44の噛み合い状態が浅くなっている状態からの弁開駆動は、図8(a)に示されているように、クラッチ爪41の急斜面41Aとクラッチ爪44の急斜面44A同士の係合による常時噛み合いによって弁開方向の回転が駆動側クラッチ部材40より従動側クラッチ部材43へ伝達されることにより、まず、雄ねじ部材23が、弁閉時とは逆方向に軸線方向移動(降下移動)することになる。
これにより、従動側クラッチ部材43と駆動側クラッチ部材40とが係合状態が元に戻り、引き続きロータ33が弁開方向に回転することにより、弁開方向の回転トルクが駆動側クラッチ部材40より、従動側クラッチ部材43、雄ねじ部材23に伝達され、雄ねじ部材23が弁開方向に回転し、この雄ねじ部材23とねじ係合している雌ねじ部材21が回転止め状態で軸線方向に上昇移動し、これに伴い、図2に示されているように、ニードル弁17が弁開移動する。
なお、上部ばね受け部材51、下部ばね受け部材53、雌ねじ部材21、ばね受け部材48等は、摩擦係数が低い高滑性の樹脂、焼結金属等の軸受材で構成することにより、低摩擦抵抗で、低騒音化を図ることができる。
11 弁ハウジング
12 弁室
13 第1の入出口ポート
14 第2の入出口ポート
15 弁座部
16 弁ポート
17 ニードル弁
19 回り止めガイドスリーブ
21 雌ねじ部材
22 雌ねじ
23 雄ねじ部材
24 雄ねじ
30 ステッピングモータ
31 ロータケース
33 ロータ
35 ステータコイルユニット
40 駆動側クラッチ部材
41 クラッチ爪
43 従動側クラッチ部材
44 クラッチ爪
49 クラッチばね
54 弁閉ばね
12 弁室
13 第1の入出口ポート
14 第2の入出口ポート
15 弁座部
16 弁ポート
17 ニードル弁
19 回り止めガイドスリーブ
21 雌ねじ部材
22 雌ねじ
23 雄ねじ部材
24 雄ねじ
30 ステッピングモータ
31 ロータケース
33 ロータ
35 ステータコイルユニット
40 駆動側クラッチ部材
41 クラッチ爪
43 従動側クラッチ部材
44 クラッチ爪
49 クラッチばね
54 弁閉ばね
Claims (4)
- 弁ハウジングに雌ねじ部材が回転止め状態で軸線方向に移動可能に設けられ、当該雌ねじ部材に弁体が連結され、前記雌ねじ部材とねじ係合している雄ねじ部材が電動モータのロータによって回転駆動され、前記弁体が弁ハウジング側の弁座部に着座することにより弁閉する電動コントロールバルブにおいて、
前記ロータにトルク伝達関係で軸線方向に移動可能に連結された駆動側クラッチ部材と、
前記雄ねじ部材に固定連結され前記駆動側クラッチ部材と対向する従動側クラッチ部材とを有し、
前記駆動側クラッチ部材と前記従動側クラッチ部材とが弁開方向の回転において常時噛み合いの噛み合いクラッチを構成している電動式コントロールバルブ。 - 前記駆動側クラッチ部材と前記従動側クラッチ部材は、急斜面と緩斜面による鋸歯形状のクラッチ爪を有し、弁開方向の回転において急斜面側で互いに噛み合って常時噛み合いを達成し、弁閉方向の回転において緩斜面側で互いにかみ合う噛み合いクラッチを構成している請求項1記載の電動式コントロールバルブ。
- 前記駆動側クラッチ部材を前記従動側クラッチ部材との係合方向に付勢するクラッチばねを有する請求項1または2記載の電動式コントロールバルブ。
- 前記雄ねじ部材を弁閉方向に付勢する弁閉ばねを有する請求項1〜3の何れか1項記載の電動式コントロールバルブ。
Priority Applications (1)
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