[go: up one dir, main page]

JP2005538518A - 金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子及びそれを有する層 - Google Patents

金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子及びそれを有する層 Download PDF

Info

Publication number
JP2005538518A
JP2005538518A JP2004535035A JP2004535035A JP2005538518A JP 2005538518 A JP2005538518 A JP 2005538518A JP 2004535035 A JP2004535035 A JP 2004535035A JP 2004535035 A JP2004535035 A JP 2004535035A JP 2005538518 A JP2005538518 A JP 2005538518A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
chalcogenide
metal chalcogenide
dispersion
composite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004535035A
Other languages
English (en)
Inventor
アンドリーセン,ヒエロニムス
Original Assignee
アグフア−ゲヴエルト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アグフア−ゲヴエルト filed Critical アグフア−ゲヴエルト
Publication of JP2005538518A publication Critical patent/JP2005538518A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G1/00Methods of preparing compounds of metals not covered by subclasses C01B, C01C, C01D, or C01F, in general
    • C01G1/12Sulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G21/00Compounds of lead
    • C01G21/21Sulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G3/00Compounds of copper
    • C01G3/12Sulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G37/00Compounds of chromium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G49/00Compounds of iron
    • C01G49/12Sulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G53/00Compounds of nickel
    • C01G53/11Sulfides; Oxysulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G9/00Compounds of zinc
    • C01G9/08Sulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/60Particles characterised by their size
    • C01P2004/64Nanometer sized, i.e. from 1-100 nanometer

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

p−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属及びn−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属を含んでなり、ここで金属カルコゲニドの少なくとも1つが1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有し、p−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属の濃度が金属の少なくとも5原子パーセントであり、且つ金属の50原子パーセント未満である金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子;その分散液;ナノ−粒子を含んでなる層;ならびに層を含んでなる光起電力装置。

Description

発明の分野
本発明は金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子、それを含んでなる層及び層を含んでなる光起電力装置(photovoltaic devices)に関する。
発明の背景
光起電力(PV)プロセスは基本的に4つの段階:(1)光子の吸収、(2)電荷の分離、(3)電荷の輸送及び(4)電荷の収集から成る。今日、結晶性ケイ素が市場における主なPV−材料である(約85%)。その高い価格のために、低コストの可能性のある薄−フィルム技術に多くの研究が集中し、それらのほとんどを下記の表に、上記の光起電力プロセスの各段階に用いられる化合物と一緒に示す。
Figure 2005538518
上記の概念のすべては薄フィルム光起電力装置として分類されるが、純粋な有機技術のみが光活性層のために真に薄いフィルムを使用している(<200nm)。他の技術は1から20〜30μmの間の光活性層のフィルム厚さを使用する。そのような厚いフィルムは、それぞれn−及びp−型半導性電荷輸送材料において十分な電荷の移動性を実現するために、高温製造段階を必要とする。そうでないと、電極において電荷を集めることができない。有機光起電力技術の場合、電荷の移動性は低いが、非常に薄い光活性層(<200nm)の故に電荷を集めることに成功できる。
2001年にShaheen et al.により非特許文献1において、ならびにMunters et al.により非特許文献2において2.5%及び2.9%のエネルギー変換効率が報告されたが、有機光起電力装置に関する主な欠点はまだ装置の安定性である。
80年代の初めから、いわゆる量子ドット(quantum dots)又は無機ナノ−粒子に多くの研究の努力が向けられてきた。いくつかの光起電力装置が報告されてから、Huyn et al.は非特許文献3において、CdSe(光吸収剤及びn−型半導性材料として)及びポリ−3(ヘキシルチオフェン)(光吸収剤及びp−型半導性材料として)のナノ−ロッド(nano−rods)のブレンドを用い、1.7%のエネルギー変換効率をした。光起電力ブレンドを1回のコーティング段階において適用し、110nmの層厚さを生ずることができるが、ブレンドはまだ有機半導性材料を含有し、従って安定性はまだ問題であり得る。
1991年にGraetzelにより非特許文献4において報告され、且つ特許文献1、特許文献2及び特許文献3において開示されたいわゆる染料増感太陽電池もバルクヘテロ接合(bulk heterojunction)光電池の1つの型であり、そこではTiOナノ−粒子がn−型半導体として用いられている。しかしながら、これらの装置の構築は、光起電力層の1−段階コーティングよりずっと複雑である。
従って新規な薄フィルム光起電力材料が必要である。
特許文献4は、700〜1000℃及び100〜1000kg/mにおいて圧縮されて、面積が2.0cm且つ厚さが3.0mmの板を形成するCuS−粉末に基づく光起電力装置を開示している。CdS板は、CdS粉末を圧縮してペレットとし、窒素雰囲気中で800℃において焼結し、粉末に粉砕することにより調製される。生成物を次いで上記の通りに圧縮し、面積が0.75cm且つ厚さが0.35mmの板を形成する。表面のエッチング及び研磨の後、両方のディスクを粉末グラファイト中に囲まれた合金ダイ中に置き、400℃及び200kg/cmで圧縮する。この光起電力装置を、二次元的p−nヘテロ接合装置と記載することができる。CdSの代わりにZnSe又はZnSを用いることもでき、しかしより大きなバンドギャップのために吸光量が減少する。
2002年にReijnen et al.は非特許文献5において、n−型半導体としてTiOならびにp−型半導体及び吸収剤として真空蒸着されたCu1.8Sを用いた光起電力装置の可能性を報告した。
1968年にVlasko et al.は非特許文献6において、エレクトロルミネセンスを示すCuS及びZnS蒸着層構造におけるp−nヘテロ接合形成の可能な役割を研究し、報告した。
硫化銅及び硫化亜鉛の共沈降は1932年にKolthoff et al.により非特許文献7において報告された。1998年にTsamouras et al.は非特許文献8において混合Cu(II),Zn(II)硫化物の調製及び特性化を記載しており、彼らは硝酸銅及び硝酸亜鉛溶液を硫化アンモニウム溶液と2.5のpHにおいて、硫化物沈降を加速するために少量のヒドラジンサルフェートを添加して混合すると電解質溶液中における自然の沈降により得られる化学量論式CuZn1−xSによりそれを記載した。XRD−スペクトルは、ZnS及びCuSの両方の反射を示し、沈降物は主にCu(II)及びZn(II)の非化学量論的硫化物と一緒の2種の硫化物から成る。亜鉛含有量を増加すると得られる球晶状(spherullitic)粒子は、0.5〜1μmの平均粒度を有した。沈降硫化銅(II)は、研究された温度範囲に及んで金属性導体挙動を示した。沈降物はn−型半導体として挙動した。光起電力評価は報告されなかった。
1999年にTsamouras et al.は非特許文献9において、塩化銅(II)及び塩化ニッケル(II)溶液を硫化アンモニウム溶液と2.5のpHにおいて急速に混合し、硫化物生成を加速するために溶液中の最終的硫化物濃度に等しい濃度でヒドラジンサルフェートを最後に加えることによる水溶液中における自然の共沈降により調製される1系列のCuNi1−xS粉末の性質を報告した。粉末XRDスペクトルは、硫化銅(II)、硫化ニッケル(II)又は他の既知の種に帰せられ得ない新しいピークを含み、新規な中間相の形成を示唆した。粉末は5〜11μmの平均粒度を有する広い粒度分布を示した。CuNi1−xS/Au及びPt電極を有し、電解質として0.01M Ce3+/Ce4+を有する化学電池における一定のタングステン−ハライドランプ照明(100mW/cm)下での電流電位曲線は、0.868Vもの高い開路電位に関する値を与え、光電流は0.119mAであり、電場因子(field factor)は0.58であった。
特許文献5は薄フィルム無機発光ダイオード装置の製造法を開示しており、該方法は以下の:(1)ルミネセンス中心がドーピングされたZnS(n−型半導体)及びCuS(p−型半導体)を一緒に含んでなるナノ−粒子分散液を、それぞれのイオンの適した水溶液からの沈降により調製するか、あるいは(1’)発光中心がドーピングされたZnS(n−型半導体)の第1の独立したナノ−粒子分散液ならびにCuS(p−型半導体)の第2の独立したナノ−粒子分散液を、両方ともそれぞれのイオンの適した水溶液からの沈降により調製し、(2)(1)に従って調製された分散液あるいは(1’)に従う両方の分散液を洗浄して非−沈降イオンを除去し、(3)第1の伝導性電極上に、段階(1)及び(2)から得られる分散液あるいは段階(1’)及び(2)から得られる分散液の混合物を、1つの同じ層において、あるいは段階(1’)及び(2)から得られる独立した分散液を2つの別々の層においてコーティングし、(4)段階(3)から得られる該コーティングされた層の上に第2の伝導性電極を適用する段階を含んでなり、但し該第1及び第2の電極の少なくとも1つは透明である。
米国特許第4,927,721号明細書 米国特許第5,350,644号明細書 特公平05−504023号公報 英国特許第1119372号明細書 欧州特許出願公開第1231250号明細書 Shaheen et al.,Applied Physics Letters,volume 78,2001年,pages 841−843 Munters et al.,Proceedings of E−MRS Spring meeting, Huyn et al.,Science,volume 295,pages 2425−2427 Graetzel,Nature,volume 353,1991年,pages 737−740 Reijnen et al.,Biomimetic and Supramolecular Systems,volume C19(1−2),2002年,pages 311−314 Vlasko et al.,Phys.Stat.Sol.,volume 26,1968年,pages K77−80 Kolthoff et al.,Journal of Physical Chemistry,volume 36,1932年,pages 549−566 Tsamouras et al.,Langmuir,volume 14,1998年,pages 5298−5304 Tsamouras et al.,Langmuir,volume 15,1999年,pages 7940−7946
発明の側面
従って、本発明の一側面は、新規な薄フィルム光起電力材料を提供することである。
本発明の別の側面は、新規な薄フィルム光起電力材料の調製法を提供することである。
本発明のさらなる側面及び利点は、下記の記載から明らかになるであろう。
発明の概略
50〜200nmの層厚さを有するバルクヘテロ接合光起電力装置の構築においてn−型及びp−型半導性材料が用いられるとしたら、ナノ−寸法粒子が必要であろう。しかしながら、必要な吸収量を得るために低バンドギャップ半導体が必要であるが、これらは多少伝導体として挙動し、それは光電池においては望ましくない。この欠点にもかかわらず、驚くべきことに、n−型半導性金属カルコゲニド相及びp−型半導性金属カルコゲニド相を有し、1もしくは2モル%のp−型半導性相の濃度においてエレクトロルミネセンスを示す金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子が、5〜50モル%のp−型半導性相において光起電力効果を示すことが見出された。結合剤及び分光増感剤、例えば金属カルコゲニド分光増感剤を混合により、あるいは金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子自身中への導入によって導入することにより、この効果を向上させることができる。
本発明の側面は、p−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属及びn−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属を含んでなり、ここで金属カルコゲニドの少なくとも1つが1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有し、p−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属の濃度が金属の少なくとも5原子パーセントであり且つ金属の50原子パーセント未満である金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子により実現される。
本発明の側面は、また、上記の金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を含んでなる分散液によって実現される。
本発明の側面は、また、n−型半導性カルコゲニド及びp−型半導性カルコゲニドを含有する複合材料金属カルコゲニドナノ−粒子を調製する段階を含んでなり、ここで金属カルコゲニドの少なくとも1つが1.5〜2.9eVのバンド−ギャップを有する上記の分散液の調製法によって実現される。
本発明の側面は、また、上記の金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を含んでなる層によって実現される。
本発明の側面は、また、上記の層を含んでなる光起電力装置によって実現される。
本発明の側面は、また、光起電力装置における上記の金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の使用によって提供される。
好ましい態様は従属クレイムにおいて開示される。
発明の詳細な記述
図1は、コーティング分散液F、G、H、I、J、K及びL(これらのコーティング分散液の組成に関しては、本発明の実施例を参照されたい)を用いて調製された約100nmの厚さの層に関する、%における透過率Tのnmにおける波長λへの依存性を示す。
定義
金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子という用語は、調製プロセスにおいて生成する一次粒子を指し、それらの凝集物を指さない。
金属カルコゲニドという用語は、カルコゲン及びより陽性の元素又はラジカルを含有する二元化合物を意味する。カルコゲンは、酸素、硫黄、セレン、テルル及びポロニウムを含む周期表の第IV族からの元素である。
本発明の目的のためのナノ−粒子という用語は、50nm未満の数平均粒度を意味する。
「支持体」という用語は「自立性材料」を意味し、支持体上にコーティングされ得るがそれ自身は自立性でない「層」からそれを区別する。それは支持体への接着に必要な処理又はそれを助けるために適用される層も含む。
連続層という用語は、支持体の全領域を覆う1つの平面における層を指し、必ずしも支持体と直接接触してはいない。
非−連続層という用語は、支持体の全領域を覆っていない1つの平面における層を指し、必ずしも支持体と直接接触してはいない。
コーティングという用語は、カーテンコーティング、ドクター−ブレードコーティングなどのような連続層の形成のためのすべての方法ならびにスクリーン印刷、インキジェット印刷、フレキソグラフィー印刷及び連続層の形成のための方法のような非−連続層の形成のためのすべての方法を含む、層の適用のためのすべての手段を含む一般的用語として用いられる。
金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子
本発明の側面は、p−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属及びn−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属を含んでなり、ここで金属カルコゲニドの少なくとも1つが1.5〜2.9eVのバンド−ギャップを有し、p−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属の濃度が金属の少なくとも5原子パーセントであり且つ金属の50原子パーセント未満である金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を用いて実現される。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第1の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料粒子はp−型半導性金属カルコゲニド相及びn−型半導性カルコゲニド相を含み、金属カルコゲニドの少なくとも1つは1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有し、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子中のp−型半導性金属カルコゲニドの濃度は少なくとも5モルパーセントであり且つ50モルパーセント未満である。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第2の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料粒子は共沈降法により調製される粒子である共沈降粒子である。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第3の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料粒子は、金属硫化物複合材料粒子である。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第4の態様に従うと、n−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属は、亜鉛、ビスマス、カドミウム、水銀、インジウム、錫、タンタル及びチタンより成る群から選ばれる。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第5の態様に従うと、p−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属は、銅、クロム、鉄、鉛及びニッケルより成る群から選ばれる。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第6の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料粒子はさらに1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有する分光増感性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属を含有する。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第7の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料粒子はさらに、銀、鉛、銅、ビスマス、バナジウム及びカドミウムより成る群から選ばれる1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有する分光増感性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属を含有する。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第8の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子は亜鉛及び銅を含有する共沈降金属硫化物複合材料ナノ−粒子である。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第9の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子は亜鉛、銅及び銀を含有する共沈降金属硫化物複合材料ナノ−粒子である。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第10の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子は亜鉛、銅及び銀を含有する共沈降金属硫化物複合材料ナノ−粒子であり、ここで金属は40〜80原子パーセント亜鉛である。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第11の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子は亜鉛、銅及び銀を含有する共沈降金属硫化物複合材料ナノ−粒子であり、ここで金属は5〜25原子パーセント銀である。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第12の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子は亜鉛、銅及び銀を含有する共沈降金属硫化物複合材料ナノ−粒子であり、ここで金属は15〜50原子パーセント銅である。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の化学量論は化学量論的であることができるか、カルコゲニドにおいて欠損を有していることができるか、又は金属において欠損を有していることができる。観察される光起電力効果を低下させるホトルミネセンスは、硫化亜鉛の場合には亜鉛欠乏によりクエンチングされることが知られている。
本発明の金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第13の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子中のカルコゲニドの化学量論的欠損(stoichiometric deficit)がナノ−粒子中にある。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第14の態様に従うと、ナノ−粒子中に1〜30原子パーセントのカルコゲニドの化学量論的欠損がある。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第15の態様に従うと、ナノ−粒子中に1.5〜25原子パーセントのカルコゲニドの化学量論的欠損がある。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第16の態様に従うと、ナノ−粒子中に金属の化学量論的欠損がある。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子について行なわれたX−線回折スペクトルは、実質的に非晶質であることが見出されたが、X−線回折ピークのピーク−幅からDebye−Scherrer式を用いて粒度を決定することができ、沈降条件に依存して1.5〜5nmの値が得られた。最大結晶化度は10%であると見積もられ、一次粒度はピーク幅から実質的に10nm未満であると見積もられた。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の第17の態様に従うと、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子は10パーセントもしくはそれ未満の結晶化度を有する。
典型的に、BrookhavenからのDisk Centrifuge Photosedimentometer BI−DCPを用いて行なわれた粒度分布測定は、約75nmの重量平均直径を与え、それは超音波処理の後に減少し、凝集物が存在し、且つ超音波処理によって少なくとも部分的に解凝集され得ることを示した。
本発明に従う少なくとも2種の金属を含んでなる金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子は、共沈降、金属イオンを用いる変換、カプセル封入、共−化学蒸着あるいは熱及び/又は圧力焼結のような凝析段階が続く単純な混合により調製することができる。n−型半導性及びp−型半導性相はn−pヘテロ接合を形成し、且つこのヘテロ接合が電荷の分離を与えると思われる。本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の層について行なわれた分光光度測定は、スペクトルの可視領域において55〜85%の透過率を示し、それは波長に弱くしか依存性でなかった(図1を参照されたい)。
金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の分散液の調製法
本発明の側面は、n−型半導性カルコゲニド及びp−型半導性カルコゲニドを含有する複合材料金属カルコゲニドナノ−粒子を調製する段階を含んでなり、ここで金属カルコゲニドの少なくとも1つが1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有する本発明に従う分散液の調製法によって実現される。
本発明に従う方法の第1の態様に従うと、方法は共沈降段階、金属イオン変換段階及び/又は焼結段階を含む。焼結段階は、単独の熱又は圧力の適用あるいは熱及び圧力の組み合わせ適用を必要とし得る。
本発明に従う方法の第2の態様に従うと、方法はチオール類、トリアゾール化合物及びジアゾール化合物の群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する媒体中で行なわれる共沈降段階を含む。チオール類、例えば1−チオグリセロール(3−メルカプト−1,2−プロパンジオール)、トリアゾール化合物及びジアゾール化合物は、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の凝集を防ぐ。
本発明に従う方法の第3の態様に従うと、方法は金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を、1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有する分光増感性カルコゲニドナノ−粒子と混合する段階を含む。
本発明に従う方法の第4の態様に従うと、方法は金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を、1.5〜2.8eVのバンド−ギャップを有する分光増感性カルコゲニドナノ−粒子と混合する段階を含む。
本発明に従う方法の第5の態様に従うと、方法は金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を、1.7〜2.7eVのバンド−ギャップを有する分光増感性カルコゲニドナノ−粒子と混合する段階を含む。
本発明に従う方法の第6の態様に従うと、方法はさらに金属イオンを用いて金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を変換する段階を含む。
本発明に従う方法の第7の態様に従うと、方法はさらにダイアフィルトレーション段階を含む。
本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子は、それぞれのイオンの塩の溶液を用いて調製され、調製された金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子は好ましくは洗浄され、ダイアフィルトレーションされ、次いで濃縮される。洗浄媒体は、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を安定化させるかもしくはその他にその性質を向上させるために、リン酸、リン酸塩又はチオール類、例えば1−チオグリセロールのような成分を含有することもできる。
本発明に従う方法の第8の態様に従うと、方法はダブルジェット共沈降段階を含む。ダブルジェット共沈降においては、第1及び第2の水溶液が温度及び流量の制御された条件下で第3の溶液に同時に加えられる。

本発明の側面は、本発明に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を含んでなる層によっても実現される。
本発明に従う層の第1の態様に従うと、層は500nm未満の厚さを有する。
本発明に従う層の第2の態様に従うと、層は200nm未満の厚さを有する。
本発明に従う層の第3の態様に従うと、層は20nmより大きい厚さを有する。
分光増感剤
本発明に従う層の第4の態様に従うと、層はさらに金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子のための少なくとも1種の分光増感剤を含有する。
本発明に従う層の第5の態様に従うと、層はさらに1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有する金属カルコゲニドナノ−粒子、有機染料及び金属−有機染料より成る群から選ばれる、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子のための少なくとも1種の分光増感剤を含有する。
本発明に従う層の第6の態様に従うと、層はさらに1.5〜2.8eVのバンド−ギャップを有する金属カルコゲニドナノ−粒子、有機染料及び金属−有機染料より成る群から選ばれる、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子のための少なくとも1種の分光増感剤を含有する。
本発明に従う層の第7の態様に従うと、層はさらに1.7〜2.7eVのバンド−ギャップを有する金属カルコゲニドナノ−粒子、有機染料及び金属−有機染料より成る群から選ばれる、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子のための少なくとも1種の分光増感剤を含有する。
本発明に従う層の第8の態様に従うと、層はさらに金属酸化物、金属硫化物及び金属セレン化物より成る群から選ばれる、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子のための少なくとも1種の分光増感剤を含有する。
本発明に従う層の第9の態様に従うと、層はさらに硫化鉛、硫化ビスマス、硫化カドミウム、硫化銀、硫化アンチモン、硫化インジウム、硫化銅、セレン化カドミウム、セレン化銅、セレン化インジウム及びテルル化カドミウムより成る群から選ばれる、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子のための少なくとも1種の分光増感剤を含有する。
適した分光増感性有機染料(SSOD)にはシアニン、メロシアニン及びアニオン性染料、例えば:
Figure 2005538518
が含まれる。
太陽スペクトルの広い吸収を可能にする適した分光増感性金属−有機染料には:
Figure 2005538518
が含まれる。
トリアゾール又はジアゾール化合物
本発明に従う方法の好ましい態様に従うと、方法はさらにトリアゾール化合物及びジアゾール化合物の少なくとも1つを含有する媒体中で行なわれる沈降段階を含む。
本発明に従う方法の第9の態様に従うと、方法はさらにテトラアザインデン、トリアゾール化合物を含有する媒体中で行なわれる沈降段階を含む。
本発明に従う方法の第10の態様に従うと、方法はさらに
Figure 2005538518
より成る群から選ばれるトリアゾール化合物を含有する媒体中で行なわれる沈降段階を含む。
本発明に従う適したトリアゾール又はジアゾール化合物には:
Figure 2005538518
が含まれる。
リン酸又はリン酸塩
本発明に従う方法の第11の態様に従うと、方法はさらにダイアフィルトレーションプロセスを含み、ここでダイアフィルトレーションプロセスにおける洗浄媒体はリン酸又はリン酸塩を含有する。
本発明に従う方法の第12の態様に従うと、方法はさらにダイアフィルトレーションプロセスを含み、ここでダイアフィルトレーションプロセスにおける洗浄媒体はオルトリン酸、亜リン酸、次亜リン酸及びポリリン酸より成る群から選ばれるリン酸を含有する。
ポリリン酸には二リン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸、メタリン酸及び「ポリリン酸」が含まれる。
本発明に従うナノ−多孔質金属酸化物の第13の態様に従うと、リン酸塩はオルトリン酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩及びポリリン酸塩より成る群から選ばれる。
ポリリン酸塩は線状ポリリン酸塩、環状ポリリン酸塩又はそれらの混合物である。線状ポリリン酸塩は2〜15個のリン原子を含有し、ピロリン酸塩、二ポリリン酸塩、三ポリリン酸塩及び四ポリリン酸塩を含む。環状ポリリン酸塩は3〜8個のリン原子を含有し、トリメタリン酸塩及びテトラメタリン酸塩及びメタリン酸塩を含む。
ポリリン酸は、HPOを十分なP10(無水リン酸)と一緒に加熱することにより、又はHPOを加熱して水を除去することにより製造することができる。72.74%のP10を含有するP10/HO混合物は純粋なHPOに相当するが、通常の商用銘柄の酸はもっと多くの水を含有する。P10含有量と共に、H、ピロリン酸がP〜Pピロリン酸と一緒に生成する。三リン酸は71.7%Pにおいて現れ(H10)、四リン酸(H13)は約75.5%Pにおいて現れる。そのような線状ポリリン酸は2〜15個のリン原子を有し、それらのそれぞれが強く酸性のOH基を有する。さらに、2個の末端P原子はそれぞれ弱く酸性のOH基に結合している。低分子量ポリリン酸から閉環により生成する環状ポリリン酸又はメタリン酸、H3nは、比較的小数の環原子を有する(n=3〜8)。環中の各原子は1個の強く酸性のOH基に結合している。高(high)線状及び環状ポリリン酸は、82%Pより高い酸濃度においてのみ存在する。市販のリン酸は82〜85重量%のP含有率を有する。それは約55%の三ポリリン酸を含み、残りはHPO及び他のポリリン酸である。
本発明に従って用いるのに適したポリリン酸は、ACROSにより供給される84%(Pとして)ポリリン酸である(Cat.no.19695−0025)。
結合剤
本発明に従う層の第10の態様に従うと、層はさらに結合剤を含有する。
本発明に従う層の第11の態様に従うと、層はさらにポリ(ビニルピロリドン)を含有する。
分散液への結合剤の添加は、層品質及び本発明に従う層の光起電力性を向上させ、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子に対する10%結合剤までの重量比がよい。多すぎる結合剤、例えば金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子に対する50%結合剤の重量比は、光起電力性に不利に影響する。これはおそらくn−及びp−型半導性粒子のパーコレーション閾値(percolation threshold)に不利に影響し、それにより短絡電流を低下させるためである。
適した結合剤には:ポリビニルピロリドン);セルロース及びセルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、第4級アンモニウムセルロース誘導体(例えばCelquatTM);ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ(スチレンスルホン酸);ポリアリルアミン;メチルビニルエーテルと無水マレイン酸のコポリマー;ゼラチン及びポリビニルアルコールが含まれる。
支持体
本発明に従って用いるための支持体には、場合により本発明に従う層配置への接着を助けるために処理されているか、下塗り層又は他の接着促進手段が設けられていることができるポリマーフィルム、ケイ素、セラミックス、酸化物、ガラス、ポリマーフィルム強化ガラス、ガラス/プラスチック積層物、金属/プラスチック積層物、紙及び積層紙が含まれる。適したポリマーフィルムは、場合によりコロナ放電又はグロー放電により処理されているか、あるいは下塗り層が設けられていることができるポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリイミド、セルローストリアセテート、ポリオレフィン及びポリ(塩化ビニル)である。
光起電力装置
本発明の側面は、本発明に従う層を含んでなる光起電力装置によっても実現される。
本発明に従う光起電力装置の第1の態様に従うと、光起電力装置は2つの電極を含み、その少なくとも1つは透明である。適した透明電極は無機透明電極、例えばインジウム錫酸化物、SnO:F、錫アンチモン酸化物、酸化亜鉛、五酸化バナジウム及びヨウ化銅ならびに有機透明電極、例えばポリアニリン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などである。
本発明に従う層を含んでなる光起電力装置は2つの型:正味の化学変化を後に残さずに光を電力に変換し、電流−伝搬電子(current−carrying electron)が陽極及び外部回路に輸送され、正孔が陰極に輸送され、そこでそれらが外部回路からの電子により酸化される再生型ならびに2つのレドックス系があり、1つが半導体電極の表面で正孔と反応し、1つが対極に入る電子と反応する、例えば水が半導体光電陽極において酸素に酸化され、陰極において水素に還元される光合成型のものであることができる。電荷輸送プロセスはイオン的であるか、又は電子的であることができる。
そのような再生型光起電力装置は、末端用途に適した多様な内部構造を有することができる。考えられる形態はおおまかに2つの型:両側から光を受ける構造及び片側から光を受ける構造に分けられる。前者の例は、透明的に伝導性の層、例えばITO−層又はPEDOT/PSS−含有層ならびに透明対極電気伝導層、例えばITO−層又はPEDOT/PSS−含有層から作られ、それらの間に感光層及び電荷輸送層がはさまれている構造である。そのような装置は、内部物質の変質又は揮発を防ぐために、好ましくはそれらの面がポリマー、接着剤などで密封される。電気伝導性基質及び対極にそれぞれのリード線を介して連結された外部回路は周知である。
工業的用途
本発明に従う層を再生型及び光合成型光起電力装置の両方において用いることができる。
下記において、実施例及び光起電力装置により本発明を例示する。これらの実施例において示されるパーセンテージ及び比率は、他にことわらなければ重量による。
ZnSナノ−粒子分散液の調製
以下の溶液を調製した:
Figure 2005538518
分散液1:
亜鉛において20%化学量論量的に不足している(substoichiometric)ZnS分散液を以下の通りに調製した:最初に溶液1及び2を25℃において500mL/分の流量で、25℃に保たれた1000mLの脱イオン水に同時に加え、1500rpmで攪拌した。得られる分散液の1000mLに、水中の5%のチオグリセロール溶液の1000mLを加え、Fresenius F60カートリッジにより分散液を1000mLに濃縮した。この分散液を続いて水中のチオグリセロールの5%溶液の5000mLを用いることによりダイアフィルトレーションした。この分散液を次いで2000mLの脱イオン水を用いてさらにダイアフィルトレーションした。分散液をさらに約570mLの体積に濃縮した(ZnSにおいて0.382M)。ICPにより25g/LのZnの濃度が決定された。吸収測定は約295nmのバンドギャップを示し、Brusの式[L.E.Brus著,J.Chem.Phys.,80(9),1984年,4403−4409]に従って4nm未満の粒度が示された。
CuSナノ−粒子分散液の調製
以下の溶液を調製した:
Figure 2005538518
分散液2:
硫黄において4.5%化学量論量的に不足しているCuS分散液を以下の通りに調製した:溶液3及び4を25℃において500mL/分の流量で、25℃に保たれた溶液5に同時に加え、1500rpmで攪拌した。得られる分散液の1000mLを水中のチオグリセロールの5%溶液の5000mLを用いてダイアフィルトレーションした。この分散液を次いで2000mLの脱イオン水を用いてさらにダイアフィルトレーションした。最後に分散液を約200mLの体積にさらに濃縮した。ICPにより25g/L(0.393M)のCuの濃度が決定された。吸収測定は約520nmのバンドギャップを示し、ナノ−粒子の量子閉じこめ(quantum confinement)に従うナノ寸法粒子を示した(CuSのバルクバンドギャップ(bulk bandgap)は、その化学量論及び結晶構造に依存して700〜1000nmの範囲内に含まれる)。これが分散液2である。
ZnS及びCuSのナノ−粒子分散液の混合
コーティング分散液A:
35.1mLの分散液1(0.382M)を3.9mLの分散液2(0.393M)と混合し、これに水中のZONYL FSN 100(Dupont)の1%溶液の1mLを加え、90モル%のZnS及び10モル%のCuSを含むコーティング分散液Aを調製した。
コーティング分散液B:
31.2mLの分散液1(0.382M)を7.8mLの分散液2(0.393M)と混合し、これに水中のZONYL FSN 100(Dupont)の1%溶液の1mLを加え、80モル%のZnS及び20モル%のCuSを含むコーティング分散液Bを調製した。
Zn(99原子%)C(1原子%)金属硫化物ナノ−粒子の分散液の調製
(=欧州特許出願公開第1231250号明細書の実施例1.1)
以下の溶液を調製した:
Figure 2005538518
分散液3:
硫黄において1%化学量論量的に不足しているZn(99原子%)Cu(1原子%)金属硫化物ナノ−粒子分散液を以下の通りに調製した:0.5mLの溶液7を最初に25℃に保たれた溶液8に加え、1500rpmで攪拌し、次いで溶液6及び7を25℃において500mL/分の流量で同時に加えた。得られる分散液の1000mLに、1000mLの2%ポリリン酸ナトリウム溶液を加えてナノ−粒子分散液を安定化し、Fresenius F60カートリッジによりこの分散液を1000mLに濃縮した。この分散液を次いで脱イオン水中のポリリン酸ナトリウムの2%溶液の6000mLを用いてダイアフィルトレーションした。分散液をさらにL当たり約35gのZnSの濃度に濃縮した(0.36M)。これが分散液3である。
コーティング分散液C:
水/エタノール(80/20)中のSaponine Quillaya(Schmittmann)の12.5%溶液の1mLを分散液3の20mL当たりに加え、コーティング分散液Cを調製した。
Zn(92原子%)C(8原子%)金属硫化物ナノ−粒子の分散液の調製
以下の溶液を調製した:
Figure 2005538518
分散液4:
硫黄において化学量論量的に不足しているZn(91.8原子%)Cu(8.2原子%)金属硫化物ナノ−粒子分散液を以下の通りに調製した:0.5mLの溶液9を25℃に保たれた溶液11に加え、1500rpmで攪拌し、次いで溶液9及び10を25℃において500mL/分の流量で同時に加えた。得られる分散液の1000mLに、1000mLの2%ポリリン酸溶液を加えてナノ−粒子分散液を安定化し、Fresenius F60カートリッジにより分散液を1000mLに濃縮した。この分散液を次いで水中のポリリン酸の2%溶液の6000mLを用いてダイアフィルトレーションした。分散液をさらに約570mL(0.36M)の体積に濃縮し、分散液4を調製した。洗浄及び濃縮プロセスの間に平均して20〜30重量%の分散液が、イオン交換、Freseniusカートリッジの孔における小粒子の喪失などを介して失われた。
コーティング分散液D:
水中のZONYLTM FSN 100(Dupont)の1%溶液の0.5mLを19.5mLの分散液4に加え、コーティング分散液Dを調製した。
Zn(83原子%)Cu(17原子%)金属硫化物ナノ−粒子の分散液の調製
以下の溶液を調製した:
Figure 2005538518
分散液5:
硫黄において化学量論量的に不足しているZn(83.3原子%)Cu(16.7原子%)金属硫化物ナノ−粒子分散液を以下の通りに調製した:0.5mLの溶液12を25℃に保たれた溶液11に加え、1500rpmで攪拌し、次いで溶液10及び12を25℃において500mL/分の流量で同時に加えた。得られる分散液の1000mLに、1000mLの2%ポリリン酸溶液を加え、Fresenius F60カートリッジを用いて分散液を1000mLに濃縮した。この分散液を次いで水中のポリリン酸の2%溶液の6000mLを用いてダイアフィルトレーションした。分散液をさらに約570mL(0.36M)の体積に濃縮し、分散液5を調製した。
コーティング分散液E:
水中のZONYLTM FSN 100(Dupont)の1%溶液の0.5mLを19.5mLの分散液5(0.36M)に加え、コーティング分散液Eを調製した。
コーティング分散液F:
水中のポリビニルピロリドン(LUVISKOL K−90;BASF)の5%溶液の1.35mL及び水中のZONYLTM FSN 100(Dupont)の1%溶液の0.5mLを18.15mLの分散液5(0.36M)に加え、1:10の結合剤対金属硫化物粒子の重量比を有するコーティング分散液Fを調製した。
AgSナノ−粒子の分散液の調製
以下の溶液を調製した:
Figure 2005538518
分散液6:
硫黄において2.1%化学量論量的に不足しているAgSナノ−分散液を以下の通りに調製した:4℃に保たれ、且つ1500rpmで攪拌されている溶液15に、溶液13及び14を、両方とも4℃において500mL/分の流量で同時に加えた。これが約5g/L(0.00403M)のAgSナノ−粒子を含有する分散液6である。
Zn(83原子%)Cu(17原子%)金属硫化物及び硫化銀の
ナノ−粒子分散液の混合
コーティング分散液G:
20mLの分散液6(0.00403M)を10mLの分散液Fと混合し、約98モル%のZn(83原子%)Cu(17原子%)金属硫化物ナノ−粒子及び2モル%のAgSナノ−粒子を含有するコーティング分散液Gを調製した。
0.004モルのAg−イオンを用いる
Zn(83原子%)Cu(17原子%)金属硫化物ナノ−粒子の変換による
ZnCuAg金属硫化物ナノ−粒子の分散液の調製
以下の溶液を調製した:
Figure 2005538518
分散液7:
200mLの分散液5[Zn(83.3原子%)Cu(16.7原子%)S]を18.34mLの溶液16(0.004モルAg)と攪拌しながら混合した。この混合物の200mLに200mLの2%ポリリン酸溶液を加え、Fresenius F60カートリッジにより分散液を200mLに濃縮した。この分散液を次いで水中のポリリン酸の2%溶液の1000mLを用いてダイアフィルトレーションした。次いで分散液をさらに約200mL(0.36M)の体積のZnCuAg金属硫化物ナノ−粒子に濃縮した。分析しないと、得られるZnCuAg金属硫化物ナノ−粒子の金属成分の組成は未知であるが、亜鉛イオンが最も溶解度の高い生成物を有することを見ると、ほとんど銀イオンにより置き換えられたのは亜鉛イオンであると仮定するのが合理的である。
コーティング分散液H:
33.2mLの分散液7を超音波処理の6分間超音波処理し、続いて水中のポリビニルピロリドン(LUVISKOL K−90;BASF)の5%溶液の2.5mL及び水中のZONYLTM FSN 100(Dupont)の1%溶液の1mLを加え、コーティング分散液Hを調製した。
沈降によるZn(75原子%)Cu(20原子%)Ag(5原子%)
金属硫化物ナノ−粒子の分散液の調製
以下の溶液を調製した:
Figure 2005538518
分散液8:
硫黄において24%化学量論量的に不足しているZn(75原子%)Cu(20原子%)Ag(5原子%)金属硫化物ナノ−粒子分散液を以下の通りに調製した:溶液17及び18を25℃において500mL/分の流量で、25℃に保たれた溶液19に同時に加え、1500rpmで攪拌した。得られる分散液の1000mLに1000mLの2%ポリリン酸溶液を加え、Fresenius F60カートリッジを用いて分散液を1000mLに濃縮した。次いで水中のポリリン酸の2%溶液の6000mLを用いてこの分散液をダイアフィルトレーションした。次いで分散液をさらに約570mLの体積に濃縮した。
コーティング分散液I:
水中のポリビニルピロリドン(LUVISKOL K−90;BASF)の5%溶液の1.35mL及び水中のZONYLTM FSN 100(Dupont)の1%溶液の0.5mLを18.15mLの分散液8に加え、1:10の結合剤対金属硫化物粒子の重量比を有するコーティング分散液Iを調製した。
コーティング分散液J:
水中のポリビニルピロリドン(LUVISKOL K−90;BASF)の5%溶液の6.75mL及び水中のZONYLTM FSN 100(Dupont)の1%溶液の0.5mLを12.75mLの分散液8に加え、1:2の結合剤対金属硫化物粒子の重量比を有するコーティング分散液Jを調製した。
沈降によるZn(65原子%)Cu(20原子%)Ag(5原子%)
金属硫化物ナノ−粒子の分散液の調製
以下の溶液を調製した:
Figure 2005538518
分散液9:
硫黄において24%化学量論量的に不足しているZn(65原子%)Cu(20原子%)Ag(5原子%)金属硫化物ナノ−粒子分散液を以下の通りに調製した:溶液20及び18を25℃において500mL/分の流量で、25℃に保たれた溶液19に同時に加え、1500rpmで攪拌した。得られる分散液の1000mLに1000mLの2%ポリリン酸溶液を加え、Fresenius F60カートリッジにより分散液を1000mLに濃縮した。次いで水中のポリリン酸の2%溶液の6000mLを用いることによりこの分散液をダイアフィルトレーションした。次いで分散液をさらに約570mLの体積に濃縮した。
コーティング分散液K:
水中のポリビニルピロリドン(LUVISKOL K−90;BASF)の5%溶液の1.35mL及び水中のZONYLTM FSN 100(Dupont)の1%溶液の0.5mLを18.15mLの分散液9に加え、1:10の結合剤/金属硫化物粒子の重量比を有するコーティング分散液Kを調製した。
沈降によるZn(45原子%)Cu(40原子%)Ag(15原子%)
金属硫化物ナノ−粒子の分散液の調製
以下の溶液を調製した:
Figure 2005538518
分散液10:
硫黄において24%化学量論量的に不足しているZn(45原子%)Cu(40原子%)Ag(15原子%)金属硫化物ナノ−粒子分散液を以下の通りに調製した:溶液21及び18を25℃において500mL/分の流量で、25℃に保たれた溶液19に同時に加え、1500rpmで攪拌した。得られる分散液の1000mLに1000mLの2%ポリリン酸溶液を加え、Fresenius F60カートリッジにより分散液を1000mLに濃縮した。次いで水中のポリリン酸の2%溶液の6000mLを用いてこの分散液をダイアフィルトレーションした。次いで分散液をさらに約570mLの体積に濃縮した。
コーティング分散液L:
水中のポリビニルピロリドン(LUVISKOL K−90;BASF)の5%溶液の1.35mL及び水中のZONYLTM FSN 100(Dupont)の1%溶液の0.5mLを18.15mLの分散液10に加え、1:10の結合剤/金属硫化物粒子の重量比を有するコーティング分散液Lを調製した。
光起電力装置
HNOを用いてパターン化された(patterned)約80オーム/平方の表面伝導度を有するPET基質(IST−ISF)(5x5cm)上のITO層の上に光起電力装置を構築した。伝導度を破壊するために約1.5cmの2つのへりをHNOで処理し、材料の中央に5cmx2cmの寸法を有する伝導性領域を作った。5μmのMILLIPOREフィルターを介してコーティング分散液A、B及びD〜Lを濾過し、ロール機上に1時間置いた。次いで20mLの各分散液を、超音波棒(ultrasound bar)(Sonics & Materials Inc.からのVibra cell VCX 400 W−振幅 約78%−出力 40%)を用い、分散液を氷中に置いて3分間超音波処理し、それでそれは熱くならなかった。得られる分散液を次いでこれらの基質上に1000rpmにおいて2回スピンコーティングし、約100nmのナノ−粒子厚さを得た。
コーティング分散液F、G、H、I、J、K及びLを用いて調製された約100nmの厚さの層につき、分光光度測定を行なった。得られた吸収スペクトルを図1に示す。最大透過率は、コーティング分散液Lの場合の約57%からコーティング分散液Fの場合の84%に向上し、F<G<I=J=K<Lの順で向上した。コーティング分散液F、G、H、I、J、K及びLを用いて調製された約100nmの厚さの層に関する吸収スペクトルを図1に示す。コーティング分散液Hを用いて調製された層の場合の高い吸収は不透明性から生じ、それはおそらくより大きな凝集物の故の非常に高い曇り度のためである。コーティング分散液J、K及びLを用いて調製された透明層の場合のみに、波長に伴う吸収における顕著な変動が観察された。
スピンコーティングされた層上に、最後に160nmの厚さのアルミニウム電極(陰極)層を、マスクを介して10−6トールにおいて真空蒸着した。活性面積は25mmであった。
装置の評価
それにより製造された光電池を、75mW/cmの出力を有するキセノンアーク放電ランプで照射した。Keithley電流計(2420型)を用い、発生する電流を記録した。得られた開路電圧(Voc)(すなわちゼロ電流による電圧)及び短絡電流密度(Isc)(すなわちゼロ電圧による電流)を表1に示す。
Figure 2005538518
表1における結果は、金属の1原子%のp−型半導体濃度において、有意な光起電力応答が得られなかったことを示す。そのような材料は、欧州特許出願公開第1231250号明細書に開示されている通りエレクトロルミネセンスを示し、それはそのような低濃度において光起電力効果をクエンチングした。しかしながら、金属の5原子%より高いp−型半導体の濃度において、驚くべきことに光起電力効果が観察された。
表1における結果はさらに、低バンドギャップAgSの導入が光起電力応答を向上させ、ならびに吸光を増加させることを示し、それはAgSを含有する光起電力層の茶色がかった着色から明らかであった。従ってAgSは分光増感剤として働く。
これらの結果はさらに、AgSを用いる分光増感を、本発明の金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子と単純に混合することにより、あるいは変換又は共沈降により金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子中に導入することにより実現することができるが、共沈降が最高の光起電力性を生ずることを示す。
4.9%〜24%のカルコゲニド欠損における変動は、分散液Gがコーティングされた層が導入された光起電力装置を用いて得られる短絡電流を分散液Iがコーティングされた層が導入された光起電力装置を用いて得られる短絡電流と比較することによりわかる通り、観察される光起電力効果に劇的な効果を有していなかった。
分散液への結合剤の添加は、金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子に対して10%の結合剤の重量比まで、層の質及び光起電力性を向上させた。多すぎる結合剤、例えば金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子に対して50%の結合剤の重量比(分散液J)は光起電力性に不利な効果を有した。
分散液Lがコーティングされた層が導入された光起電力装置は最高の光電流を示し、それはおそらくn−型(ZnS)及びp−型(CuS)半導性材料が類似の濃度で存在する故であった。
本発明は、暗黙にもしくは明白に本明細書中で開示されているいずれの特徴又は特徴の組み合わせあるいはそれらの一般化をも、それが現在特許請求されている発明に関連するかどうかに無関係に含むことができる。前記の記述を見て、本発明の範囲内で種々の修正を成し得ることが当該技術分野における熟練者に明らかであろう。
コーティング分散液F、G、H、I、J、K及びLを用いて調製された約100nmの厚さの層に関する、%における透過率Tのnmにおける波長λへの依存性を示す図。

Claims (24)

  1. p−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属及びn−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属を含んでなり、ここで該金属カルコゲニドの少なくとも1つが1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有し、該p−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属の濃度が該金属の少なくとも5原子パーセントであり且つ該金属の50原子パーセント未満である金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子。
  2. 該金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子がp−型半導性金属カルコゲニド相及びn−型半導性カルコゲニド相を含んでなり、該金属カルコゲニドの少なくとも1つが1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有し、該金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子中の該p−型半導性金属カルコゲニドの濃度が少なくとも5モルパーセントであり且つ50モルパーセント未満である請求項1に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子。
  3. 該金属カルコゲニド複合材料粒子が共沈降粒子である請求項1に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子。
  4. 該金属カルコゲニド複合材料粒子が金属硫化物複合材料粒子である請求項1に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子。
  5. 該n−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属が亜鉛、ビスマス、カドミウム、水銀、インジウム、錫、タンタル及びチタンより成る群から選ばれる請求項1に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子。
  6. 該p−型半導性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属が銅、クロム、鉄、鉛及びニッケルより成る群から選ばれる請求項1に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子。
  7. 該金属カルコゲニド複合材料粒子がさらに1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有する分光増感性カルコゲニド−ナノ粒子を形成しうる金属を含有する請求項1に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子。
  8. 該分光増感性カルコゲニドナノ−粒子を形成しうる金属が銀、鉛、銅、ビスマス、バナジウム及びカドミウムより成る群から選ばれる請求項7に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子。
  9. 該金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子中にカルコゲニドの化学量論的欠損がある請求項1に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子。
  10. 請求項1に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を含んでなる分散液。
  11. n−型半導性カルコゲニド及びp−型半導性カルコゲニドを含有する複合材料金属カルコゲニドナノ−粒子を調製する段階を含んでなり、ここで該金属カルコゲニドの少なくとも1つが1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有する請求項10に従う分散液の調製法。
  12. 該方法がさらに共沈降段階、金属イオン変換段階及び/又は焼結段階を含む請求項11に従う方法。
  13. チオール類、トリアゾール化合物及びジアゾール化合物より成る群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する媒体中で該共沈降を行なう請求項11に従う方法。
  14. 該方法が該金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有する分光増感性カルコゲニドナノ−粒子と混合する段階を含む請求項11に従う方法。
  15. 該方法が金属イオンを用いて該金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を変換する段階を含んでなる請求項11に従う方法。
  16. 該方法がさらにダイアフィルトレーションプロセスを含む請求項11に従う方法。
  17. 該ダイアフィルトレーションプロセスにおける洗浄媒体がリン酸又はリン酸塩を含有する請求項16に従う方法。
  18. 請求項1に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子を含んでなる層。
  19. 該層がさらに該金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子のための少なくとも1種の分光増感剤を含有する請求項18に従う層。
  20. 該少なくとも1種の分光増感剤が1.0〜2.9eVのバンド−ギャップを有する金属カルコゲニドナノ−粒子、有機染料及び金属−有機染料より成る群から選ばれる請求項19に従う層。
  21. 該層がさらに結合剤を含有する請求項18に従う層。
  22. 該結合剤がポリ(ビニルピロリドン)である請求項21に従う層。
  23. 請求項18に従う層を含んでなる光起電力装置。
  24. 光起電力装置における請求項1に従う金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子の使用。
JP2004535035A 2002-09-12 2002-09-12 金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子及びそれを有する層 Pending JP2005538518A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/EP2002/010268 WO2004024629A1 (en) 2002-09-12 2002-09-12 Metal chalcogenide composite nano-particles and layers therewith

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005538518A true JP2005538518A (ja) 2005-12-15

Family

ID=31984994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004535035A Pending JP2005538518A (ja) 2002-09-12 2002-09-12 金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子及びそれを有する層

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP1551767A1 (ja)
JP (1) JP2005538518A (ja)
AU (1) AU2002340902A1 (ja)
WO (1) WO2004024629A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012190901A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Osaka Gas Co Ltd 量産に適した方法で製造可能な亜鉛含有光電変換素子
JP2012253393A (ja) * 2007-09-12 2012-12-20 Mitsubishi Materials Corp スーパーストレート型薄膜太陽電池用の複合膜及びその製造方法
US8921688B2 (en) 2007-09-12 2014-12-30 Mitsubishi Materials Corporation Composite film for superstrate solar cell having conductive film and electroconductive reflective film formed by applying composition containing metal nanoparticles and comprising air pores of preset diameter in contact surface
JP2016527708A (ja) * 2013-08-01 2016-09-08 エルジー・ケム・リミテッド 太陽電池の光吸収層製造用金属カルコゲナイドナノ粒子及びその製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100441509C (zh) * 2005-12-20 2008-12-10 中国科学院兰州化学物理研究所 硫化铜纳米颗粒的制备方法
FR2999557A1 (fr) * 2012-12-14 2014-06-20 Commissariat Energie Atomique Suspension d'agregats monodisperses de sulfure de metal, son procede de fabrication et ses utilisations

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH674596A5 (ja) 1988-02-12 1990-06-15 Sulzer Ag
JPH0815097B2 (ja) 1990-04-17 1996-02-14 エコール・ポリテクニツク・フエデラール・ドウ・ローザンヌ 光電池
US5341001A (en) * 1992-02-13 1994-08-23 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Sulfide-selenide manganese-zinc mixed crystal photo semiconductor and laser diode
EP1231250A1 (en) 2001-02-07 2002-08-14 Agfa-Gevaert Manufacturing of a thin film inorganic light emitting diode

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012253393A (ja) * 2007-09-12 2012-12-20 Mitsubishi Materials Corp スーパーストレート型薄膜太陽電池用の複合膜及びその製造方法
US8921688B2 (en) 2007-09-12 2014-12-30 Mitsubishi Materials Corporation Composite film for superstrate solar cell having conductive film and electroconductive reflective film formed by applying composition containing metal nanoparticles and comprising air pores of preset diameter in contact surface
JP2012190901A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Osaka Gas Co Ltd 量産に適した方法で製造可能な亜鉛含有光電変換素子
JP2016527708A (ja) * 2013-08-01 2016-09-08 エルジー・ケム・リミテッド 太陽電池の光吸収層製造用金属カルコゲナイドナノ粒子及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
AU2002340902A1 (en) 2004-04-30
WO2004024629A1 (en) 2004-03-25
EP1551767A1 (en) 2005-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7468146B2 (en) Metal chalcogenide composite nano-particles and layers therewith
Chebrolu et al. Recent progress in quantum dot sensitized solar cells: an inclusive review of photoanode, sensitizer, electrolyte, and the counter electrode
US20050269616A1 (en) Nano-porous metal oxide semiconductor spectrally sensitized with metal oxide chalcogenide nano-particles
CN104737320B (zh) 有机金属卤化物钙钛矿异质结太阳能电池及其制造
CN102625956B (zh) 固态异质结装置
Tyagi et al. Cascade Structured ZnO/TiO2/CdS quantum dot sensitized solar cell
Li et al. CdS quantum-dot-sensitized Zn2SnO4 solar cell
Luo et al. MnS passivation layer for highly efficient ZnO–based quantum dot-sensitized solar cells
Akhil et al. Green AgBiSe2/AgBiS2 core shell quantum dots for stable solar cells by robust SILAR method
JP2006500764A (ja) 金属酸化物を用いて分光増感された多孔質金属酸化物半導体
Singh et al. Performances of spin coated silver doped ZnO photoanode based dye sensitized solar cell
Kanmani et al. Comparison of Eosin yellowish dye–sensitized and CdS-sensitized TiO2 nanomaterial–based solid-state solar cells
JP2005538518A (ja) 金属カルコゲニド複合材料ナノ−粒子及びそれを有する層
US20040046168A1 (en) Porous metal oxide semiconductor spectrally sensitized with metal oxide
Ragam et al. Charge Transport in 1‐D Nanostructured CdS Dye Sensitized Solar Cell
Marandi et al. Optimization of the doping process and light scattering in CdS: Mn quantum dots sensitized solar cells for the efficiency enhancement
Chandrasekhar et al. Effect of graphene and Au@ SiO 2 core–shell nano-composite on photoelectrochemical performance of dye-sensitized solar cells based on N-doped titania nanotubes
JP4883559B2 (ja) 光電変換電極
Yang et al. Nanocrystals as performance-boosting materials for solar cells
Yu et al. Polyoxometalate–CdS quantum dots co-sensitized TiO 2 nanorods array: enhanced charge separation and light to electricity conversion efficiency
Buatong et al. Fabrication of solar cells made with CuInTe2− xSex quantum dots sensitized hierarchical TiO2 sphere having a CuS counter electrode: Dependence on the Te/Se ratio
Raja et al. Quantum dot sensitized aluminium doped and copper doped ZnO nanostructure based solar cells
Jin et al. Properties of dye-sensitized solar cells with TiO2 passivating layers prepared by electron-beam evaporation
Madhu Mohan et al. Improved efficiency in dye-sensitized solar cell via surface modification of TiO2 photoelectrode by spray pyrolysis
Chakraborty et al. Highly transparent graphene oxide composited TiO2 thin film as efficient photoanode for dye-sensitized solar cells