JP2005501064A - 皮膚を治療する化粧組成物及び化粧方法 - Google Patents
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Abstract
トランス−7−オクタデカン酸及び/またはその誘導体を含む組成物を外用塗布することから成る、老化肌、敏感肌、乾燥肌、剥落肌、しわ肌及び/または光損傷肌を治療する化粧方法が提供される。本発明はまたこのような化粧的治療効果を与えるための適当な組成物に関する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚の状態及び外観を改善する化粧方法、及び、皮膚の状態及び外観を改善する外用組成物を製造するためのトランス−7−オクタデカン酸の使用、及び、本発明の方法に適した組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚は、皮膚科学的異常や苛酷な環境(風、空調、セントラルヒーティング)によって、または、正常な老化過程(加齢老化)によって、衰えを生じ易い。老化は、皮膚を日光に曝すことによって加速される(光老化)。皮膚の外観及び状態を改善する化粧組成物及び化粧方法に対する要望が近年になって著しく増加した。
【0003】
消費者は、しわ、みぞ、たるみ、色素沈着及び老人斑のような皮膚の加齢老化及び光老化の目に見える徴候を治療または遅延する“老化防止”化粧品を益々求めるようになっている。
【0004】
消費者はまた、老化防止に加えて化粧品から別の有益な効果を頻りに求めるものである。“敏感肌”という概念も、敏感肌、乾燥肌及び/または剥落肌の外観及び状態を改善し、赤み肌及び/または炎症肌を鎮静する化粧品に対する消費者の要望を高めることになった。消費者はまた、あざ、吹出物、しみ、などを治療する化粧品を望んでいる。
【0005】
多くの人々が皮膚の色素沈着の程度を気に懸けている。例えば、老人斑または雀斑のある人々は、このような色素沈着斑が目立たないようにと望む。日光に曝されることによって生じた皮膚のくすみを少なくしたり生来の皮膚の色を明るくしたりすることを望む人々もいる。このような要望に応えるために、メラノサイト中の色素産生を抑制する製品を開発する研究が数多く行われてきた。しかしながら、これまでに同定された物質は、例えば、皮膚の刺激のような望ましくない副作用を有する傾向がある。
【0006】
従って、このような物質は化粧品用途には適していないか、または、皮膚明色化効果が所望の程度に達しないような濃度でしか塗布することができない。異なる種類の皮膚明色化物質の組合せを使用すると、副作用を軽減することはできるが、このような組合せを使用することによって競合作用が生じて皮膚明色化効果も低下するという危険性がかなりある。従って、皮膚明色化用化粧品の有効性を改善すること、特にこのような製品が皮膚を刺激しないようにすることが必要とされている。
【0007】
トランス−7−オクタデカン酸は材料として知られており、Sigmaから市販されている。
【0008】
我々は意外にもここに、トランス−7−オクタデカン酸の開示されていなかった別の特性を発見し、これらの特性が、これまでに開示されていなかったスキンケア効果を与えるために皮膚に外用塗布する化粧組成物中で役立つことを知見した。
【0009】
我々はここに、しわ、みぞ、たるみ、色素沈着及び老人斑のような加齢老化または光老化に起因する正常な皮膚状態の有効な治療及び予防が、トランス−7−オクタデカン酸またはその誘導体を含む化粧組成物を皮膚に塗布することによって得られることを知見した。我々はまた、化粧組成物中にトランス−7−オクタデカン酸を使用すると、老化防止に加えて、敏感肌及び/または炎症肌の鎮静、弾力性の改善、乾燥/剥落の抑制、皮膚の明色化のような別の皮膚有益効果が得られることを知見した。
【発明の開示】
【0010】
従って本発明の第一の目的によれば、ヒトの皮膚に塗布するための、有効量のトランス−7−オクタデカン酸を含む外用組成物が提供される。
【0011】
本発明の別の目的によれば、しわ、たるみ、老化肌及び/または光損傷肌の治療/予防;皮膚中のコラーゲン沈着の増強、皮膚中のデコリン産生の増強、組織修復の増進;皮膚の明色化;障壁形成の増進による皮膚の状態及び弾力性の改善;乾燥肌及び剥落肌の治療;炎症肌、赤み肌及び/または敏感肌の鎮静;肌のきめ、滑らかさ及び/または緻密さの改善;皮膚の薄膜化のような増殖減退性異常の治療、から選択された少なくとも1つのスキンケア効果を与えるために、トランス−7−オクタデカン酸及び/またはその誘導体を含む外用組成物を皮膚に塗布することから成る化粧方法が提供される。
【0012】
本発明はまた、しわ、たるみ、老化肌及び/または光損傷肌の治療/予防;皮膚中のコラーゲン沈着の増強、皮膚中のデコリン産生の増強、組織修復の増進;皮膚の明色化;障壁形成の増進による皮膚の状態及び弾力性の改善;乾燥肌及び剥落肌の治療;炎症肌、赤み肌及び/または敏感肌の鎮静;皮膚の薄膜化のような増殖減退性異常の治療;肌のきめ、滑らかさ及び/または緻密さの改善、から選択された少なくとも1つのスキンケア効果を与える外用組成物を製造するためのトランス−7−オクタデカン酸及び/またはその誘導体の使用を包含する。
【0013】
従って、本発明の方法及びトランス−7−オクタデカン酸の使用によって老化防止効果が与えられ、その結果として、弾力性が改善された滑らかで柔軟な皮膚の形成が促進され、しわ及び老化肌の出現が抑制または遅延され、皮膚の色が改善される。皮膚の外観、きめ及び状態が全般的に改善され、特に、明るい肌、透き通った肌、全体として若々しい外観の肌が得られる。本発明の方法及び使用はまた、敏感肌及び/または炎症肌の鎮静及び緩和に有効である。トランス−7−オクタデカン酸はまた、メラニン産生を抑制するためにヒトの皮膚に対して外用塗布で使用でき、塗布された皮膚の色を明るくする。即ち本発明方法は、広範囲のスキンケア効果を有利に提供する。
【0014】
本文中で使用された“治療する”という用語は、しわ肌、老化肌、光損傷肌及び/または炎症肌のような上述の皮膚状態を抑制、遅延及び/または予防すること、及び、皮膚の質を全般的に強化すること、しわの予防または抑制によって皮膚の外観及びきめを改善すること、皮膚の撓やかさ、緻密さ、滑らかさ、柔軟性及び弾力性を向上させること、皮膚の色を明るくすることをその意味範囲に包含する。本発明による化粧方法及びトランス−7−オクタデカン酸及び/またはその誘導体の使用は、しわ、老化、光損傷、炎症などの状態を既に生じている皮膚の治療に役立ち、若い皮膚に対しては正常な老化/光老化過程に起因する上述の衰退性変化を予防または抑制するために役立つであろう。
【0015】
本発明はまた、トランス−7−オクタデカン酸部分を含む遊離酸の誘導体を包含する。好ましい誘導体は、酸のカルボキシル基の置換から誘導されるもの、例えば、エステル(例えば、レチニルエステル、トリグリセリドエステル、モノグリセリドエステル、ジグリセリドエステル、ホスホエステル)、アミド(例えば、セラミド誘導体)、塩(例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩)であるか、及び/または、C18炭素鎖の置換から誘導されるもの、例えば、アルファヒドロキシ誘導体及び/またはベータヒドロキシ誘導体である。
【0016】
トリグリセリドエステル誘導体の場合、グリセロール主鎖のトランス−7−オクタデカン酸置換基のすべての位置異性体が包含される。トリグリセリドは、少なくとも1つのトランス−7−オクタデカン酸部分を有していなければならない。例えば、グリセロール主鎖の3つのエステル化可能位置のうちで、1位及び2位がトランス−7−オクタデカン酸によってエステル化され、3位が別の脂質によってエステル化されていてもよく、あるいは代替的に、グリセロール主鎖の1位及び3位がトランス−7−オクタデカン酸によってエステル化され、2位が別の脂質でエステル化されていてもよい。
【0017】
従って、トランス−7−オクタデカン酸トリグリセリドに富む油も本発明に使用するために適当であろう。
【0018】
本明細書中で“トランス−7−オクタデカン酸”という用語を使用するときは常に、トランス−7−オクタデカン酸部分を含むその誘導体も包含されることを理解されたい。“トランス−7−オクタデカン酸部分”という用語は、トランス−7−オクタデカン酸誘導体の(1つまたは複数の)トランス−7−オクタデカン脂肪アシル部分を意味する。
【0019】
本発明によれば、有効成分として使用されるトランス−7−オクタデカン酸は外用組成物中に有効量で存在する。トランス−7−オクタデカン酸は極めて低いレベルでも有効であることが知見された。通常は有効成分の総量が組成物の1×10−8重量%−10重量%の範囲の量で存在する。より好ましくは総量が0.0000001重量%−5重量%の範囲であり、最小コストで最大効果を得るために最も好ましくは0.00001重量%−2重量%の範囲である。
【0020】
本発明に使用される組成物はまた、有効成分であるトランス−7−オクタデカン酸またはその誘導体の希釈剤、分散剤または担体として作用する皮膚科学的/化粧品的に許容されるビヒクルを含有する。ビヒクルは、水、液体状または固体状の皮膚緩和剤、シリコーン油、乳化剤、溶媒、保湿剤、増粘剤、粉末、噴射剤などのようなスキンケア製品に常用の材料を含み得る。
【0021】
ビヒクルは一般には、組成物の5−99.9重量%、好ましくは25−80重量%を形成し、その他の化粧品補助剤が存在しない場合には、組成物のバランス量を形成し得る。
【0022】
有効成分であるトランス−7−オクタデカン酸に加えて、日光遮断剤、別の皮膚明色化剤、皮膚褐色化剤のような別の特定皮膚有益効果をもつ有効成分を含有させてもよい。ビヒクルは更に、香料、乳白剤、保存剤、色素及び緩衝剤のような補助剤も含有し得る。特に好ましい補助剤は、抗酸化剤、スキンケア有効物質、湿潤化剤であり、これらは皮膚状態を改善することが知られている。
【0023】
本発明の方法に使用される外用組成物を調製するために、スキンケア製品の常用の調製方法を使用し得る。一般には皮膚科学的に許容される担体に有効成分を慣用の方法で加える。組成物に加えるべき水または別の溶媒または液体の一部に有効成分を先ず溶解または分散させるのが簡便である。好ましい組成物は水中油型エマルジョンまたは油中水型エマルジョンである。
【0024】
組成物は、クリーム、ジェルまたはローションなどのような慣用のスキンケア製品の形態でよい。組成物はまた、いわゆる“ウォッシュオフ”製品、例えば、浴用ジェルまたはシャワージェルの形態でもよく、これらのジェルはすすぎ中に有効成分が皮膚に付着することを促進するデリバリー系を含有してもよい。最も好ましくは、製品が“リーブオン”製品、即ち、皮膚に塗布され皮膚に塗布直後に予定されるすすぎ段階が不要な製品の形態である。
【0025】
組成物は、ジャー、ボトル、チューブ、ロールボールなどのような任意の適当な容器に慣用の方法で包装され得る。
【0026】
本発明の方法は治療を要する皮膚に対して1日に1回または複数回の割合で行うとよい。皮膚の外観の改善は、皮膚の状態、本発明の方法に使用される有効成分の濃度、組成物の使用量、組成物の塗布頻度、求められる皮膚有益効果次第で、通常は2週−6か月後に明らかになる。一般には、少量、例えば0.1−5mlの組成物を適当な容器またはアプリケーターから皮膚に塗布し、手、指または適当なデバイスを使用して皮膚に塗り延ばし及び/または擦り込む。組成物が“リーブオン”製品として配合されているかまたは“リンスオフ”製品として配合されているかに従って、場合によってはその後ですすぎ段階を行う。
【0027】
本発明をいっそう容易に理解できるように、以下に非限定実施例を示す。
【0028】
(実施例)
以下の実施例は、トランス−7−オクタデカン酸の老化防止効果を証明する。
【0029】
in vivoでプロコラーゲンI及びデコリンの上方調節を惹起するためにレチノイン酸の外用トリートメントを使用できることは我々の同時係属欧州出願99908956.8から公知である。このために該出願中の“比較目的のレチノイン酸の外用トリートメント後のin vivo皮膚中のプロコラーゲンI及びデコリンの上方調節(Identification of procollagen I and decorin up−regulation in skin in vivo following topical retinoic acid treatment for comparative purposes)”という標題の文章全体が参照によって本発明に含まれるものとする。
【実施例1】
【0030】
ヒト皮膚繊維芽細胞中のプロコラーゲン−I及びデコリンの合成を測定する手順
皮膚繊維芽細胞のならし培地の調製
ヒト包皮の一次繊維芽細胞を継代2(P2)の段階で12ウェルのプレートに10000細胞/cm2で播種し、5%二酸化炭素及び4%酸素の雰囲気中、10%のウシ胎仔血清を補充したダルベッコの改質イーグル培地(DMEM)中で24時間維持した。この時間の経過後、細胞を無血清DMEMで洗浄し、次いで新しい無血清DMEM中で更に60時間インキュベートした。次に繊維芽細胞単層を無血清DMEMで再度洗浄した。被験試薬とビヒクル対照とを最終容量0.4ml/ウェルの新しい無血清DMEM中の細胞に三重複で添加し、更に24時間インキュベートした。この繊維芽細胞ならし培地を直ちに分析するかまたは後で分析するために液体窒素中で瞬間冷凍し−70℃で保存した。次にこの細胞をカウントし、その後にドット−ブロット分析から得られたデータを細胞数に標準化した。
【0031】
皮膚繊維芽細胞ならし培地中のプロコラーゲン−I及びデコリンタンパク質のドット ブロットアッセイ
ビヒクル(対照)または被験試薬で処理した皮膚繊維芽細胞から調製したならし培地のサンプルに20mMのジチオトレイトール(200mMの予製液を1:10に希釈)及び0.1%のドデシル硫酸ナトリウム(10%予製液を1:100に希釈)を補充し、十分に混合し、次いで、75℃で2分間インキュベートした。上述のように175cm2のフラスコに10000細胞/cm2で播種し無血清DMEM中に維持した繊維芽細胞から得られた未希釈の繊維芽細胞ならし培地の系列希釈によってアッセイ標準を作製した。
【0032】
次に、Bio−Rad社の96−ウェルBio−Dot装置を製造業者の使用説明書の記載通りに使用し、予め湿らせたImmobilon−P転移膜のシートにアッセイサンプルを三重複で塗布した。1つのウェルあたり約200μlの培地を塗布した。培地を重力下で膜濾過し(30分)、その後、膜をPBS(200μl)で2回洗浄した。これらのPBS洗浄液を重力下で膜濾過した(2×15分)。次に、Bio−Dot装置を真空マニホルドにつなぎ、吸引下で3回目の最終PBS洗浄を行った。装置を分解し、膜を取り外し、必要があれば速やかに裁断した後、ブロッキングバッファに入れて4℃で一夜維持した。
【0033】
デコリン分析用に作製した膜はPBS中の3%(w/v)BSA/0.1%(v/v)トゥイーン20でブロックし、プロコラーゲン−I分析用の膜はPBS中の脱脂粉末ドライミルク/0.05%トゥイーン20でブロックした。翌日、1:10000に希釈したヒトのプロコラーゲン−Iに対する一次抗体(MAB1912;ラットモノクローナル;Chemicon Int.Inc.,Temecula,CA)またはヒトのデコリンに対する一次抗体(ウサギポリクローナル;Biogenesis)によって膜を室温で2時間プローブした。その後、膜をTBS/0.05%トゥイーン20(3×5分)で洗浄し、次いで、1:1000に希釈した125I−コンジュゲート抗−ラットまたは抗−ウサギF(ab′)2フラグメント(Amersham)を必要に応じて加え、室温で1時間インキュベートした。
【0034】
これに続いて、ImmobilonストリップをTBS/トゥイーン20(3×5分)で再度洗浄した後、室温で風乾した。乾燥した膜をセロファンに包み、Molecular Dynamicsのリン光体貯蔵スクリーンに16−18時間露光した。この時間の経過後、ImageQuantTMソフトウェアを使用するリン光体造影装置(phosphorimager)(Molecular Dynamics Phosphorimager SF)によって露光スクリーンを走査した。ImageQuantTM中の定量化ツールを使用するコンピューター援用画像解析によってドット強度を評価し、細胞数に標準化し、デコリン及びプロコラーゲン−Iの合成に関する種々の被験試薬の効果をビヒクル処理対照の100任意単位の値に対する相対値として決定した。
【0035】
表1は、ヒト皮膚繊維芽細胞中のプロコラーゲン−I及びデコリンの合成に対するトランス−7−オクタデカン酸の効果、及び、その使用量を示す。結果を標準化するために、被験物質の効果をビヒクル処理対照の100任意単位の値に対する相対値として決定した。
【0036】
【表1】
表1の結果は、トランス−7−オクタデカン酸が対照に比較してヒト皮膚繊維芽細胞中のプロコラーゲン−I及びデコリンの双方の合成を有意に上方調節することを示す。
【0037】
皮膚中のデコリンのレベルは皮膚の状態及び外観の改善に関連する。皮膚中のデコリンレベルの上昇は、しわの消去、光損傷肌の皮膚修復のような多くの皮膚有益効果に関連する皮膚中のコラーゲンの付着量を調節及び修正するために重要である。
【実施例2】
【0038】
ケラチノサイト分化のマーカーであるケラチノサイトの角質化エンベロープの産生に対する有効成分の効果を評価する方法
ヒト包皮の継代3(P3)のケラチノサイトを0.03mMのカルシウムを加えたダルベッコの改質イーグル培地(DMEM)中で96ウェルのプレートに4000細胞/ウェルで播種した。処理に先立って細胞を3日間増殖させた。処理ビヒクルはDMSOであった。4日間の処理後、細胞を採取し、100μlのリン酸塩緩衝生理的塩類溶液(PBS)で3回洗浄した。次に細胞を1%のトリトンX100、50mMのトリスpH8.0、0.02mMのロイペプチン、0.02mMのペプスタチンに抽出した。60μl/ウェルの抽出物を次にPico Green DNAアッセイ、Molecular Probesにかけ、DNA濃度(ng/ウェル)を検定した。
【0039】
次に細胞を200μlのPBSで洗浄し、次いで各ウェルに100μlの2%SDS、20mMのDTTを添加した。次にプレートをTitertekプレートシーラー(ICN)でシールし、気密性の湿潤環境(即ち、湿潤紙を敷きつめた密閉サンドイッチボックス)中で60℃で一夜インキュベートした。次にDot−Blot装置(Bio−rad)を使用して、抽出物をPVDF転移膜(Bio−rad)で重力下で濾過した。次に膜を蒸留水で洗浄しその後に銀染色した(Bio−rad銀染色キット)。染色したドットブロット膜を次に、Phoretixアレイソフトウェア(Phoretix International)を使用して分析した。
【0040】
結果を表2、3及び4に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
これらの実験は、高カルシウム中でトランス−7−オクタデカン酸が増殖エンハンサーであることを示唆する。
【0043】
【表4】
これらの結果は、低カルシウム中で低濃度のトランス−7−オクタデカン酸がケラチノサイト分化増進の指標となる角質化エンベロープの産生を誘発することを示す。
【実施例3】
【0044】
器官培養−TGアーゼ法
材料
Dettol(Reckitt & Coleman,Hull,UK)、グルタマックス含有DMEM(ダルベッコの改質イーグル培地)、ABAM(抗生物質/抗真菌性物質X100)溶液(50,000単位のペニシリンG、50,00μgの硫酸ストレプトマイシン及び125μgのアムホテリシンB/5mL(Gibco BRL,Paisley,UK))、ヒドロコルチゾン21−ヘミスクシネート(ナトリウム塩)(Sigma Co.,Poole,UK)、35×10mmのシャーレ(Nunclon,Fisher Scientific,Loughborough,UK提供)、Marbrookプラスチックミニ三脚(C.A.Hendley Ltd,UK提供)、Nyboltナイロンメッシュ(John Staniar Ltd,UK)、無菌の使い捨て4mm生検用パンチ(Steifel Labs Ltd,Bucks,UK)。
【0045】
ビオチニル化モノダンシルカダベリン、Alexa Fluor 488ストレプトアビジン、Prolong抗退色溶液(Molecular Probes,Cambridge Bioscience,UK提供)、ウシのアルブミン(BSA)、塩化カルシウムCaCl2、トリスヒドロキシメチルアミノメタン(TRIZMA塩基)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヨウ化プロピジウム(Sigma Co.,Poole,UK)、塩酸(HCl、Merck,Poole,Dorset,UK)。
【0046】
器官培養法
ブタの背の皮膚を用意し、皮下脂肪及び筋肉を丁寧に除去し、厚み3−4mmの皮膚サンプルを作製した。体毛を刈り取り、皮膚を水洗して残留する血液や汚れを完全に除去した。皮膚サンプルを7cm×7cmの正方形に裁断し、5%Dettol(無菌)中で室温(RT)で1時間インキュベートした。次に(培地500mLあたり5mLの)ABAMを含有するDMEM中で1時間インキュベートした。ヒドロコルチゾン21−ヘミスクシネート(100μg/mL,滅菌濾過したもの)をDMEM+ABAMに加えた。3mlの培地(DMEM/ABAM/ヒドロコルチゾン)を収容したシャーレの上に三脚とメッシュとを設置し、負のメニスカスを生じさせた。皮膚からパンチ生検を採取し、メッシュに載せ(シャーレ1個あたり4つの生検)、次に処理に先立って、37℃、5%CO2で24時間インキュベートした。培地を毎日交換した。
【0047】
In situ TGアーゼ法
0.013MのHCl中の10mMのビオチニル化モノダンシルカダベリンの予製液を−20℃で保存した。予製液から、0.1mMのビオチニル化モノダンシルカダベリン、5mMのCaCl2を100mMのトリスHCl中に含む基質バッファを調製した。陽性対照としては5mMのCaCl2の代わりに200mMのEDTAを使用した。
【0048】
ブタの皮膚生検を液体窒素中で瞬間冷凍し、−20℃で保存した。切片を裁断し(厚み5−8ミクロン、Brightsクリオスタット)、室温(RT)で10分間風乾した。切片を0.1Mのトリス/HCl,pH8.4中の1%のBSAと共に室温で30分間インキュベートし、次いで基質バッファ中で室温で2時間インキュベートした。スライドをPBS中の25mMのEDTAで5分間洗浄して反応を停止させ、続いてPBS中で2回洗浄した。次にスライドをAlexa fluor 488ストレプトアビジン(1:250)中で室温で30分間インキュベートし、次いで前回同様にPBSで洗浄した。スライドを10μg/mlのヨウ化プロピジウムによって10秒間対比染色し、次いで水洗し、prolong抗退色溶液中でマウントした。切片を顕微鏡(Leica,Leitz DMRB,Leitz ploemopak filter block L3,Milton Keynes,Bucks,UK)で観察し、Image Grabber PCソフトウェア(Neotech Ltd.Eastleigh,Hampshire,UK)を使用して画像を捕捉した。
【0049】
上述の手順に従いブタの器官培養物を種々の濃度のトランス−7−オクタデカン酸抽出物によって48時間の処理期間で処理した。ブタ器官生検のクリオスタット切片中のTGアーゼ活性を上述の手順で検定し、TGアーゼアッセイから得られた結果を以下の表5に示す。
【0050】
【表5】
このデータは、1μMの濃度のトランス−7−オクタデカン酸が無傷のブタ皮膚の表皮中でトランスグルタミンの架橋活性を誘発することを示しており、この活性は障壁の弾力性の改善を表す指標となる。
【実施例4】
【0051】
以下の配合物は、本発明の方法及び使用に適した水中油型クリームを示す。表示のパーセンテージは組成物の重量基準の値である。
【0052】
【表6】
【実施例5】
【0053】
以下の配合物は本発明のエマルジョンクリームを示す。
【0054】
【表7】
【0055】
上記の実施例4及び実施例5に示した外用組成物はいずれも、老化もしくは光老化によって衰えた皮膚に塗布されたときにはしわ肌、老化肌、光損傷肌及び/または炎症肌の外観を改善し、若い皮膚に塗布されたときにはこのような衰退性変化の予防または遅延の助けとなる有効な化粧的治療効果を与える。組成物は慣用の方法で加工することができる。
【0001】
本発明は、皮膚の状態及び外観を改善する化粧方法、及び、皮膚の状態及び外観を改善する外用組成物を製造するためのトランス−7−オクタデカン酸の使用、及び、本発明の方法に適した組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚は、皮膚科学的異常や苛酷な環境(風、空調、セントラルヒーティング)によって、または、正常な老化過程(加齢老化)によって、衰えを生じ易い。老化は、皮膚を日光に曝すことによって加速される(光老化)。皮膚の外観及び状態を改善する化粧組成物及び化粧方法に対する要望が近年になって著しく増加した。
【0003】
消費者は、しわ、みぞ、たるみ、色素沈着及び老人斑のような皮膚の加齢老化及び光老化の目に見える徴候を治療または遅延する“老化防止”化粧品を益々求めるようになっている。
【0004】
消費者はまた、老化防止に加えて化粧品から別の有益な効果を頻りに求めるものである。“敏感肌”という概念も、敏感肌、乾燥肌及び/または剥落肌の外観及び状態を改善し、赤み肌及び/または炎症肌を鎮静する化粧品に対する消費者の要望を高めることになった。消費者はまた、あざ、吹出物、しみ、などを治療する化粧品を望んでいる。
【0005】
多くの人々が皮膚の色素沈着の程度を気に懸けている。例えば、老人斑または雀斑のある人々は、このような色素沈着斑が目立たないようにと望む。日光に曝されることによって生じた皮膚のくすみを少なくしたり生来の皮膚の色を明るくしたりすることを望む人々もいる。このような要望に応えるために、メラノサイト中の色素産生を抑制する製品を開発する研究が数多く行われてきた。しかしながら、これまでに同定された物質は、例えば、皮膚の刺激のような望ましくない副作用を有する傾向がある。
【0006】
従って、このような物質は化粧品用途には適していないか、または、皮膚明色化効果が所望の程度に達しないような濃度でしか塗布することができない。異なる種類の皮膚明色化物質の組合せを使用すると、副作用を軽減することはできるが、このような組合せを使用することによって競合作用が生じて皮膚明色化効果も低下するという危険性がかなりある。従って、皮膚明色化用化粧品の有効性を改善すること、特にこのような製品が皮膚を刺激しないようにすることが必要とされている。
【0007】
トランス−7−オクタデカン酸は材料として知られており、Sigmaから市販されている。
【0008】
我々は意外にもここに、トランス−7−オクタデカン酸の開示されていなかった別の特性を発見し、これらの特性が、これまでに開示されていなかったスキンケア効果を与えるために皮膚に外用塗布する化粧組成物中で役立つことを知見した。
【0009】
我々はここに、しわ、みぞ、たるみ、色素沈着及び老人斑のような加齢老化または光老化に起因する正常な皮膚状態の有効な治療及び予防が、トランス−7−オクタデカン酸またはその誘導体を含む化粧組成物を皮膚に塗布することによって得られることを知見した。我々はまた、化粧組成物中にトランス−7−オクタデカン酸を使用すると、老化防止に加えて、敏感肌及び/または炎症肌の鎮静、弾力性の改善、乾燥/剥落の抑制、皮膚の明色化のような別の皮膚有益効果が得られることを知見した。
【発明の開示】
【0010】
従って本発明の第一の目的によれば、ヒトの皮膚に塗布するための、有効量のトランス−7−オクタデカン酸を含む外用組成物が提供される。
【0011】
本発明の別の目的によれば、しわ、たるみ、老化肌及び/または光損傷肌の治療/予防;皮膚中のコラーゲン沈着の増強、皮膚中のデコリン産生の増強、組織修復の増進;皮膚の明色化;障壁形成の増進による皮膚の状態及び弾力性の改善;乾燥肌及び剥落肌の治療;炎症肌、赤み肌及び/または敏感肌の鎮静;肌のきめ、滑らかさ及び/または緻密さの改善;皮膚の薄膜化のような増殖減退性異常の治療、から選択された少なくとも1つのスキンケア効果を与えるために、トランス−7−オクタデカン酸及び/またはその誘導体を含む外用組成物を皮膚に塗布することから成る化粧方法が提供される。
【0012】
本発明はまた、しわ、たるみ、老化肌及び/または光損傷肌の治療/予防;皮膚中のコラーゲン沈着の増強、皮膚中のデコリン産生の増強、組織修復の増進;皮膚の明色化;障壁形成の増進による皮膚の状態及び弾力性の改善;乾燥肌及び剥落肌の治療;炎症肌、赤み肌及び/または敏感肌の鎮静;皮膚の薄膜化のような増殖減退性異常の治療;肌のきめ、滑らかさ及び/または緻密さの改善、から選択された少なくとも1つのスキンケア効果を与える外用組成物を製造するためのトランス−7−オクタデカン酸及び/またはその誘導体の使用を包含する。
【0013】
従って、本発明の方法及びトランス−7−オクタデカン酸の使用によって老化防止効果が与えられ、その結果として、弾力性が改善された滑らかで柔軟な皮膚の形成が促進され、しわ及び老化肌の出現が抑制または遅延され、皮膚の色が改善される。皮膚の外観、きめ及び状態が全般的に改善され、特に、明るい肌、透き通った肌、全体として若々しい外観の肌が得られる。本発明の方法及び使用はまた、敏感肌及び/または炎症肌の鎮静及び緩和に有効である。トランス−7−オクタデカン酸はまた、メラニン産生を抑制するためにヒトの皮膚に対して外用塗布で使用でき、塗布された皮膚の色を明るくする。即ち本発明方法は、広範囲のスキンケア効果を有利に提供する。
【0014】
本文中で使用された“治療する”という用語は、しわ肌、老化肌、光損傷肌及び/または炎症肌のような上述の皮膚状態を抑制、遅延及び/または予防すること、及び、皮膚の質を全般的に強化すること、しわの予防または抑制によって皮膚の外観及びきめを改善すること、皮膚の撓やかさ、緻密さ、滑らかさ、柔軟性及び弾力性を向上させること、皮膚の色を明るくすることをその意味範囲に包含する。本発明による化粧方法及びトランス−7−オクタデカン酸及び/またはその誘導体の使用は、しわ、老化、光損傷、炎症などの状態を既に生じている皮膚の治療に役立ち、若い皮膚に対しては正常な老化/光老化過程に起因する上述の衰退性変化を予防または抑制するために役立つであろう。
【0015】
本発明はまた、トランス−7−オクタデカン酸部分を含む遊離酸の誘導体を包含する。好ましい誘導体は、酸のカルボキシル基の置換から誘導されるもの、例えば、エステル(例えば、レチニルエステル、トリグリセリドエステル、モノグリセリドエステル、ジグリセリドエステル、ホスホエステル)、アミド(例えば、セラミド誘導体)、塩(例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩)であるか、及び/または、C18炭素鎖の置換から誘導されるもの、例えば、アルファヒドロキシ誘導体及び/またはベータヒドロキシ誘導体である。
【0016】
トリグリセリドエステル誘導体の場合、グリセロール主鎖のトランス−7−オクタデカン酸置換基のすべての位置異性体が包含される。トリグリセリドは、少なくとも1つのトランス−7−オクタデカン酸部分を有していなければならない。例えば、グリセロール主鎖の3つのエステル化可能位置のうちで、1位及び2位がトランス−7−オクタデカン酸によってエステル化され、3位が別の脂質によってエステル化されていてもよく、あるいは代替的に、グリセロール主鎖の1位及び3位がトランス−7−オクタデカン酸によってエステル化され、2位が別の脂質でエステル化されていてもよい。
【0017】
従って、トランス−7−オクタデカン酸トリグリセリドに富む油も本発明に使用するために適当であろう。
【0018】
本明細書中で“トランス−7−オクタデカン酸”という用語を使用するときは常に、トランス−7−オクタデカン酸部分を含むその誘導体も包含されることを理解されたい。“トランス−7−オクタデカン酸部分”という用語は、トランス−7−オクタデカン酸誘導体の(1つまたは複数の)トランス−7−オクタデカン脂肪アシル部分を意味する。
【0019】
本発明によれば、有効成分として使用されるトランス−7−オクタデカン酸は外用組成物中に有効量で存在する。トランス−7−オクタデカン酸は極めて低いレベルでも有効であることが知見された。通常は有効成分の総量が組成物の1×10−8重量%−10重量%の範囲の量で存在する。より好ましくは総量が0.0000001重量%−5重量%の範囲であり、最小コストで最大効果を得るために最も好ましくは0.00001重量%−2重量%の範囲である。
【0020】
本発明に使用される組成物はまた、有効成分であるトランス−7−オクタデカン酸またはその誘導体の希釈剤、分散剤または担体として作用する皮膚科学的/化粧品的に許容されるビヒクルを含有する。ビヒクルは、水、液体状または固体状の皮膚緩和剤、シリコーン油、乳化剤、溶媒、保湿剤、増粘剤、粉末、噴射剤などのようなスキンケア製品に常用の材料を含み得る。
【0021】
ビヒクルは一般には、組成物の5−99.9重量%、好ましくは25−80重量%を形成し、その他の化粧品補助剤が存在しない場合には、組成物のバランス量を形成し得る。
【0022】
有効成分であるトランス−7−オクタデカン酸に加えて、日光遮断剤、別の皮膚明色化剤、皮膚褐色化剤のような別の特定皮膚有益効果をもつ有効成分を含有させてもよい。ビヒクルは更に、香料、乳白剤、保存剤、色素及び緩衝剤のような補助剤も含有し得る。特に好ましい補助剤は、抗酸化剤、スキンケア有効物質、湿潤化剤であり、これらは皮膚状態を改善することが知られている。
【0023】
本発明の方法に使用される外用組成物を調製するために、スキンケア製品の常用の調製方法を使用し得る。一般には皮膚科学的に許容される担体に有効成分を慣用の方法で加える。組成物に加えるべき水または別の溶媒または液体の一部に有効成分を先ず溶解または分散させるのが簡便である。好ましい組成物は水中油型エマルジョンまたは油中水型エマルジョンである。
【0024】
組成物は、クリーム、ジェルまたはローションなどのような慣用のスキンケア製品の形態でよい。組成物はまた、いわゆる“ウォッシュオフ”製品、例えば、浴用ジェルまたはシャワージェルの形態でもよく、これらのジェルはすすぎ中に有効成分が皮膚に付着することを促進するデリバリー系を含有してもよい。最も好ましくは、製品が“リーブオン”製品、即ち、皮膚に塗布され皮膚に塗布直後に予定されるすすぎ段階が不要な製品の形態である。
【0025】
組成物は、ジャー、ボトル、チューブ、ロールボールなどのような任意の適当な容器に慣用の方法で包装され得る。
【0026】
本発明の方法は治療を要する皮膚に対して1日に1回または複数回の割合で行うとよい。皮膚の外観の改善は、皮膚の状態、本発明の方法に使用される有効成分の濃度、組成物の使用量、組成物の塗布頻度、求められる皮膚有益効果次第で、通常は2週−6か月後に明らかになる。一般には、少量、例えば0.1−5mlの組成物を適当な容器またはアプリケーターから皮膚に塗布し、手、指または適当なデバイスを使用して皮膚に塗り延ばし及び/または擦り込む。組成物が“リーブオン”製品として配合されているかまたは“リンスオフ”製品として配合されているかに従って、場合によってはその後ですすぎ段階を行う。
【0027】
本発明をいっそう容易に理解できるように、以下に非限定実施例を示す。
【0028】
(実施例)
以下の実施例は、トランス−7−オクタデカン酸の老化防止効果を証明する。
【0029】
in vivoでプロコラーゲンI及びデコリンの上方調節を惹起するためにレチノイン酸の外用トリートメントを使用できることは我々の同時係属欧州出願99908956.8から公知である。このために該出願中の“比較目的のレチノイン酸の外用トリートメント後のin vivo皮膚中のプロコラーゲンI及びデコリンの上方調節(Identification of procollagen I and decorin up−regulation in skin in vivo following topical retinoic acid treatment for comparative purposes)”という標題の文章全体が参照によって本発明に含まれるものとする。
【実施例1】
【0030】
ヒト皮膚繊維芽細胞中のプロコラーゲン−I及びデコリンの合成を測定する手順
皮膚繊維芽細胞のならし培地の調製
ヒト包皮の一次繊維芽細胞を継代2(P2)の段階で12ウェルのプレートに10000細胞/cm2で播種し、5%二酸化炭素及び4%酸素の雰囲気中、10%のウシ胎仔血清を補充したダルベッコの改質イーグル培地(DMEM)中で24時間維持した。この時間の経過後、細胞を無血清DMEMで洗浄し、次いで新しい無血清DMEM中で更に60時間インキュベートした。次に繊維芽細胞単層を無血清DMEMで再度洗浄した。被験試薬とビヒクル対照とを最終容量0.4ml/ウェルの新しい無血清DMEM中の細胞に三重複で添加し、更に24時間インキュベートした。この繊維芽細胞ならし培地を直ちに分析するかまたは後で分析するために液体窒素中で瞬間冷凍し−70℃で保存した。次にこの細胞をカウントし、その後にドット−ブロット分析から得られたデータを細胞数に標準化した。
【0031】
皮膚繊維芽細胞ならし培地中のプロコラーゲン−I及びデコリンタンパク質のドット ブロットアッセイ
ビヒクル(対照)または被験試薬で処理した皮膚繊維芽細胞から調製したならし培地のサンプルに20mMのジチオトレイトール(200mMの予製液を1:10に希釈)及び0.1%のドデシル硫酸ナトリウム(10%予製液を1:100に希釈)を補充し、十分に混合し、次いで、75℃で2分間インキュベートした。上述のように175cm2のフラスコに10000細胞/cm2で播種し無血清DMEM中に維持した繊維芽細胞から得られた未希釈の繊維芽細胞ならし培地の系列希釈によってアッセイ標準を作製した。
【0032】
次に、Bio−Rad社の96−ウェルBio−Dot装置を製造業者の使用説明書の記載通りに使用し、予め湿らせたImmobilon−P転移膜のシートにアッセイサンプルを三重複で塗布した。1つのウェルあたり約200μlの培地を塗布した。培地を重力下で膜濾過し(30分)、その後、膜をPBS(200μl)で2回洗浄した。これらのPBS洗浄液を重力下で膜濾過した(2×15分)。次に、Bio−Dot装置を真空マニホルドにつなぎ、吸引下で3回目の最終PBS洗浄を行った。装置を分解し、膜を取り外し、必要があれば速やかに裁断した後、ブロッキングバッファに入れて4℃で一夜維持した。
【0033】
デコリン分析用に作製した膜はPBS中の3%(w/v)BSA/0.1%(v/v)トゥイーン20でブロックし、プロコラーゲン−I分析用の膜はPBS中の脱脂粉末ドライミルク/0.05%トゥイーン20でブロックした。翌日、1:10000に希釈したヒトのプロコラーゲン−Iに対する一次抗体(MAB1912;ラットモノクローナル;Chemicon Int.Inc.,Temecula,CA)またはヒトのデコリンに対する一次抗体(ウサギポリクローナル;Biogenesis)によって膜を室温で2時間プローブした。その後、膜をTBS/0.05%トゥイーン20(3×5分)で洗浄し、次いで、1:1000に希釈した125I−コンジュゲート抗−ラットまたは抗−ウサギF(ab′)2フラグメント(Amersham)を必要に応じて加え、室温で1時間インキュベートした。
【0034】
これに続いて、ImmobilonストリップをTBS/トゥイーン20(3×5分)で再度洗浄した後、室温で風乾した。乾燥した膜をセロファンに包み、Molecular Dynamicsのリン光体貯蔵スクリーンに16−18時間露光した。この時間の経過後、ImageQuantTMソフトウェアを使用するリン光体造影装置(phosphorimager)(Molecular Dynamics Phosphorimager SF)によって露光スクリーンを走査した。ImageQuantTM中の定量化ツールを使用するコンピューター援用画像解析によってドット強度を評価し、細胞数に標準化し、デコリン及びプロコラーゲン−Iの合成に関する種々の被験試薬の効果をビヒクル処理対照の100任意単位の値に対する相対値として決定した。
【0035】
表1は、ヒト皮膚繊維芽細胞中のプロコラーゲン−I及びデコリンの合成に対するトランス−7−オクタデカン酸の効果、及び、その使用量を示す。結果を標準化するために、被験物質の効果をビヒクル処理対照の100任意単位の値に対する相対値として決定した。
【0036】
【表1】
表1の結果は、トランス−7−オクタデカン酸が対照に比較してヒト皮膚繊維芽細胞中のプロコラーゲン−I及びデコリンの双方の合成を有意に上方調節することを示す。
【0037】
皮膚中のデコリンのレベルは皮膚の状態及び外観の改善に関連する。皮膚中のデコリンレベルの上昇は、しわの消去、光損傷肌の皮膚修復のような多くの皮膚有益効果に関連する皮膚中のコラーゲンの付着量を調節及び修正するために重要である。
【実施例2】
【0038】
ケラチノサイト分化のマーカーであるケラチノサイトの角質化エンベロープの産生に対する有効成分の効果を評価する方法
ヒト包皮の継代3(P3)のケラチノサイトを0.03mMのカルシウムを加えたダルベッコの改質イーグル培地(DMEM)中で96ウェルのプレートに4000細胞/ウェルで播種した。処理に先立って細胞を3日間増殖させた。処理ビヒクルはDMSOであった。4日間の処理後、細胞を採取し、100μlのリン酸塩緩衝生理的塩類溶液(PBS)で3回洗浄した。次に細胞を1%のトリトンX100、50mMのトリスpH8.0、0.02mMのロイペプチン、0.02mMのペプスタチンに抽出した。60μl/ウェルの抽出物を次にPico Green DNAアッセイ、Molecular Probesにかけ、DNA濃度(ng/ウェル)を検定した。
【0039】
次に細胞を200μlのPBSで洗浄し、次いで各ウェルに100μlの2%SDS、20mMのDTTを添加した。次にプレートをTitertekプレートシーラー(ICN)でシールし、気密性の湿潤環境(即ち、湿潤紙を敷きつめた密閉サンドイッチボックス)中で60℃で一夜インキュベートした。次にDot−Blot装置(Bio−rad)を使用して、抽出物をPVDF転移膜(Bio−rad)で重力下で濾過した。次に膜を蒸留水で洗浄しその後に銀染色した(Bio−rad銀染色キット)。染色したドットブロット膜を次に、Phoretixアレイソフトウェア(Phoretix International)を使用して分析した。
【0040】
結果を表2、3及び4に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
これらの実験は、高カルシウム中でトランス−7−オクタデカン酸が増殖エンハンサーであることを示唆する。
【0043】
【表4】
これらの結果は、低カルシウム中で低濃度のトランス−7−オクタデカン酸がケラチノサイト分化増進の指標となる角質化エンベロープの産生を誘発することを示す。
【実施例3】
【0044】
器官培養−TGアーゼ法
材料
Dettol(Reckitt & Coleman,Hull,UK)、グルタマックス含有DMEM(ダルベッコの改質イーグル培地)、ABAM(抗生物質/抗真菌性物質X100)溶液(50,000単位のペニシリンG、50,00μgの硫酸ストレプトマイシン及び125μgのアムホテリシンB/5mL(Gibco BRL,Paisley,UK))、ヒドロコルチゾン21−ヘミスクシネート(ナトリウム塩)(Sigma Co.,Poole,UK)、35×10mmのシャーレ(Nunclon,Fisher Scientific,Loughborough,UK提供)、Marbrookプラスチックミニ三脚(C.A.Hendley Ltd,UK提供)、Nyboltナイロンメッシュ(John Staniar Ltd,UK)、無菌の使い捨て4mm生検用パンチ(Steifel Labs Ltd,Bucks,UK)。
【0045】
ビオチニル化モノダンシルカダベリン、Alexa Fluor 488ストレプトアビジン、Prolong抗退色溶液(Molecular Probes,Cambridge Bioscience,UK提供)、ウシのアルブミン(BSA)、塩化カルシウムCaCl2、トリスヒドロキシメチルアミノメタン(TRIZMA塩基)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヨウ化プロピジウム(Sigma Co.,Poole,UK)、塩酸(HCl、Merck,Poole,Dorset,UK)。
【0046】
器官培養法
ブタの背の皮膚を用意し、皮下脂肪及び筋肉を丁寧に除去し、厚み3−4mmの皮膚サンプルを作製した。体毛を刈り取り、皮膚を水洗して残留する血液や汚れを完全に除去した。皮膚サンプルを7cm×7cmの正方形に裁断し、5%Dettol(無菌)中で室温(RT)で1時間インキュベートした。次に(培地500mLあたり5mLの)ABAMを含有するDMEM中で1時間インキュベートした。ヒドロコルチゾン21−ヘミスクシネート(100μg/mL,滅菌濾過したもの)をDMEM+ABAMに加えた。3mlの培地(DMEM/ABAM/ヒドロコルチゾン)を収容したシャーレの上に三脚とメッシュとを設置し、負のメニスカスを生じさせた。皮膚からパンチ生検を採取し、メッシュに載せ(シャーレ1個あたり4つの生検)、次に処理に先立って、37℃、5%CO2で24時間インキュベートした。培地を毎日交換した。
【0047】
In situ TGアーゼ法
0.013MのHCl中の10mMのビオチニル化モノダンシルカダベリンの予製液を−20℃で保存した。予製液から、0.1mMのビオチニル化モノダンシルカダベリン、5mMのCaCl2を100mMのトリスHCl中に含む基質バッファを調製した。陽性対照としては5mMのCaCl2の代わりに200mMのEDTAを使用した。
【0048】
ブタの皮膚生検を液体窒素中で瞬間冷凍し、−20℃で保存した。切片を裁断し(厚み5−8ミクロン、Brightsクリオスタット)、室温(RT)で10分間風乾した。切片を0.1Mのトリス/HCl,pH8.4中の1%のBSAと共に室温で30分間インキュベートし、次いで基質バッファ中で室温で2時間インキュベートした。スライドをPBS中の25mMのEDTAで5分間洗浄して反応を停止させ、続いてPBS中で2回洗浄した。次にスライドをAlexa fluor 488ストレプトアビジン(1:250)中で室温で30分間インキュベートし、次いで前回同様にPBSで洗浄した。スライドを10μg/mlのヨウ化プロピジウムによって10秒間対比染色し、次いで水洗し、prolong抗退色溶液中でマウントした。切片を顕微鏡(Leica,Leitz DMRB,Leitz ploemopak filter block L3,Milton Keynes,Bucks,UK)で観察し、Image Grabber PCソフトウェア(Neotech Ltd.Eastleigh,Hampshire,UK)を使用して画像を捕捉した。
【0049】
上述の手順に従いブタの器官培養物を種々の濃度のトランス−7−オクタデカン酸抽出物によって48時間の処理期間で処理した。ブタ器官生検のクリオスタット切片中のTGアーゼ活性を上述の手順で検定し、TGアーゼアッセイから得られた結果を以下の表5に示す。
【0050】
【表5】
このデータは、1μMの濃度のトランス−7−オクタデカン酸が無傷のブタ皮膚の表皮中でトランスグルタミンの架橋活性を誘発することを示しており、この活性は障壁の弾力性の改善を表す指標となる。
【実施例4】
【0051】
以下の配合物は、本発明の方法及び使用に適した水中油型クリームを示す。表示のパーセンテージは組成物の重量基準の値である。
【0052】
【表6】
【実施例5】
【0053】
以下の配合物は本発明のエマルジョンクリームを示す。
【0054】
【表7】
【0055】
上記の実施例4及び実施例5に示した外用組成物はいずれも、老化もしくは光老化によって衰えた皮膚に塗布されたときにはしわ肌、老化肌、光損傷肌及び/または炎症肌の外観を改善し、若い皮膚に塗布されたときにはこのような衰退性変化の予防または遅延の助けとなる有効な化粧的治療効果を与える。組成物は慣用の方法で加工することができる。
Claims (3)
- (a)有効量のトランス−7−オクタデカン酸またはその誘導体と、および
(b)皮膚科学的に許容されるビヒクルと、
を含む外用組成物。 - しわ、たるみ、老化肌及び/または光損傷肌の治療/予防;皮膚中のコラーゲン沈着の増強、皮膚中のデコリン産生の増強、組織修復の増進;皮膚の明色化;障壁形成の増進による皮膚の状態及び弾力性の改善;乾燥肌及び剥落肌の治療;炎症肌、赤み肌及び/または敏感肌の鎮静;皮膚の薄膜化のような増殖減退性異常の治療;肌のきめ、滑らかさ及び/または緻密さの改善、から選択された少なくとも1つのスキンケア効果を提供するために、トランス−7−オクタデカン酸及び/またはその誘導体を含む外用組成物を皮膚に塗布することを含む化粧方法。
- しわ、たるみ、老化肌及び/または光損傷肌の治療/予防;皮膚中のコラーゲン沈着の増強、皮膚中のデコリン産生の増強、組織修復の増進;皮膚の明色化;障壁形成の増進による皮膚の状態及び弾力性の改善;乾燥肌及び剥落肌の治療;炎症肌、赤み肌及び/または敏感肌の鎮静;皮膚の薄膜化のような増殖減退性異常の治療;及び、肌のきめ、滑らかさ及び/または緻密さの改善、から選択された少なくとも1つのスキンケア効果を提供する外用組成物を製造するためのトランス−7−オクタデカン酸及び/またはその誘導体の使用。
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