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JP2005336225A - 低硬度ポリウレタン樹脂およびポリウレタン樹脂の製造方法 - Google Patents

低硬度ポリウレタン樹脂およびポリウレタン樹脂の製造方法 Download PDF

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JP2005336225A JP2004153077A JP2004153077A JP2005336225A JP 2005336225 A JP2005336225 A JP 2005336225A JP 2004153077 A JP2004153077 A JP 2004153077A JP 2004153077 A JP2004153077 A JP 2004153077A JP 2005336225 A JP2005336225 A JP 2005336225A
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Abstract

【課題】 低硬度、かつ広い温度範囲で硬度の変化が少なく、低い反発弾性率を有し、周辺を汚染しにくいポリウレタン樹脂およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 イソシアネート基含有量が1〜15質量%であるイソシアネート基末端プレポリマーと、1分子当たり平均で2以上の水酸基を有しかつ前記水酸基の60%以上が1級水酸基であるポリエーテルポリオール(A)を主成分とする硬化剤とを、イソシアネートインデックスが35〜55となる割合で反応させるか、
または上記イソシアネート基末端プレポリマーと、1分子当たり平均で2以上の水酸基を有しかつ前記水酸基の60%以上が1級水酸基であるポリエーテルポリオール(A)、および1分子当たり平均で2以上の水酸基を有しかつ前記水酸基のうち1級水酸基が20%以下であるポリエーテルポリオール(B)を主成分とする硬化剤とを、イソシアネートインデックスが22〜45となる割合で反応させてポリウレタン樹脂を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、低硬度であるとともに低い反発弾性率を有し、かつ周辺を汚染しにくいポリウレタン樹脂およびその製造方法に関するものである。
従来、高分子量ポリエーテルポリオールと低分子量ポリエーテルポリオールとの混合物、およびポリイソシアネート化合物を、イソシアネート基に対して水酸基過剰の条件で反応させることにより、圧縮状態からの回復が遅い低硬度ポリウレタン樹脂を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ポリオキシプロピレンポリオール、低分子量多価アルコール、およびポリイソシアネート化合物を特定の割合で反応させることにより、温度依存性の小さい粘弾性特性を有するとともに、表面のべとつきがない低硬度ポリウレタン樹脂が提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、衝撃減衰性および防振特性の温度依存性を小さくした低硬度ポリウレタン樹脂も提案されている(例えば、特許文献3または特許文献4参照)。
しかし、従来の低硬度ポリウレタン樹脂の製造方法を用いて、JIS K6253に準拠して測定された硬度Aが30以下になるような低硬度のポリウレタン樹脂を製造しようとした場合には、機械的強度が極めて低くなる場合や、得られた低硬度ポリウレタン樹脂と接触した物が低硬度ポリウレタン樹脂からのブリード成分等によりその接触面が汚染される等の問題が生じる場合があった。
特公昭62−26330号公報 特開平6−73150号公報 特開昭61−19618号公報 特開平7−324161号公報
本発明は、従来公知の低硬度ポリウレタン樹脂よりさらに低い硬度を有するとともに、低硬度ポリウレタン樹脂と接触した物が低硬度ポリウレタン樹脂からブリード等したものによって汚染されることが少なく、しかも広い温度範囲において硬度の変化が少なく、低い反発弾性率を有する低硬度ポリウレタン樹脂およびその製造方法を提供しようとするものである。
本発明のポリウレタン樹脂の第一の製造方法は、イソシアネート基含有量が1〜15質量%であるイソシアネート基末端プレポリマーと、1分子当たり平均で2以上の水酸基を有しかつ前記水酸基の60%以上が1級水酸基であるポリエーテルポリオール(A)を主成分とする硬化剤とを、イソシアネートインデックスが35〜55となる割合で反応させることを特徴とするものである。
また、本発明のポリウレタン樹脂の第二の製造方法は、イソシアネート基含有量が1〜15質量%であるイソシアネート基末端プレポリマーと、1分子当たり平均で2以上の水酸基を有しかつ前記水酸基の60%以上が1級水酸基であるポリエーテルポリオール(A)、および1分子当たり平均で2以上の水酸基を有しかつ前記水酸基のうち1級水酸基が20%以下であるポリエーテルポリオール(B)を主成分とする硬化剤とを、イソシアネートインデックスが22〜45となる割合で反応させることを特徴とするものである。
さらに上記第一および第二の製造方法においては、前記ポリエーテルポリオール(A)が、1分子当たりの平均水酸基数が2〜3であり、水酸基当たりの平均分子量が500〜15000であり、かつ分子末端の水酸基の少なくとも一部がオキシエチレン基に結合した水酸基であるポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオールであることが好ましい。
さらに上記第二の製造方法においては、前記ポリエーテルポリオール(B)が、1分子当たりの平均水酸基数が2〜3であり、水酸基当たりの平均分子量が500〜15000であるポリオキシプロピレンポリオールであることが好ましい。
本発明において特に好ましいポリウレタン樹脂は、上記製造方法を用いて製造され、かつ、JIS K6253に準拠して測定された硬度Aが0であり、ASTM 2240に準拠して測定された硬度Cが5未満である低硬度ポリウレタン樹脂である。
本発明の製造方法を用いて製造される低硬度ポリウレタン樹脂は、広い温度範囲において低硬度であり、低い反発弾性率を有し、優れた粘着性を有し、かつ良好な硬化状態を有する。本発明の低硬度ポリウレタン樹脂は、これらの特性に基づく優れた衝撃および振動吸収性により精密機械、工作道具、電気関連機器、および医療等の用途など、広い分野において用いることができる。
本明細書中、ポリエーテルポリオールの平均分子量とは、ポリエーテルポリオールの水酸基価(OHv、単位はmgKOH/g)に基づいて以下の式:
平均分子量=(56100/OHv)×1分子当たりの平均水酸基数
を用いて計算した値をいう。ここで、水酸基価とは、JIS K1557 6.4に準拠して測定した値である。また、上記1分子当たりの平均水酸基数は、ポリエーテルポリオールを製造するときに原料として用いた開始剤1分子あたりの活性水素原子の数をいい、例えば、エチレングリコールおよびプロピレングリコールは2であり、グリセリンおよびトリメチロールプロパンは3である。
また、本明細書中、ポリエーテルポリオールの総不飽和度(meq/g)とは、ポリエーテルポリオールの1g当たりに含まれる不飽和基の総量のことであり、JIS K1557 6.7に規定された方法に準拠して測定した値である。
本発明のポリウレタン樹脂の製造方法においては、まずイソシアネート基含有量が1〜15質量%のイソシアネート基末端プレポリマーを調製する。次にこのイソシアネート末端プレポリマーと、所定のポリエーテルポリオール(A)を主成分とする硬化剤、または所定のポリエーテルポリオール(A)および所定のポリエーテルポリオール(B)を主成分とする硬化剤を、所定のイソシアネートインデックスで反応させてポリウレタン樹脂を製造する。以下、本発明に用いるこれらの各原料および製造方法を具体的に説明する。
〔イソシアネート基末端プレポリマー〕
本発明のイソシアネート基末端プレポリマーは、ポリイソシアネート化合物をポリオール化合物と反応させることによって製造できる。
(ポリイソシアネート化合物)
本発明に用いるポリイソシアネート化合物としては、いかなるポリイソシアネート化合物でもよく、特に限定されない。本発明に用いる好ましいポリイソシアネート化合物としては、例えば、1分子当たり2個以上のイソシアネート基を有する芳香族系、脂環族系、および脂肪族系ポリイソシアネート化合物;および、これらから選ばれる1種以上のポリイソシアネート化合物を変性して得られる変性ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。本発明においてはこれらのポリイソシアネート化合物の1種、または2種以上を用いることができる。
上記ポリイソシアネート化合物の具体例としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(通称:クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、およびヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等のポリイソシアネート化合物;ならびに、これらのプレポリマー型変性体、イソシアヌレート変性体、ウレア変性体、およびカルボジイミド変性体等が挙げられる。このうち、本発明においては特に、TDI、MDI、クルードMDI、およびこれらの変性体からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
(ポリオール化合物)
上記イソシアネート基末端プレポリマーの製造に用いるポリオール化合物は特に限定されないが、1分子当たり平均で2〜8個、好ましくは2〜3個の水酸基を有するポリオール化合物が好ましい。具体的なポリオール化合物としては、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、およびポリエーテルポリオールを挙げることができる。ポリエーテルポリオールとしては、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオール、およびポリオキシテトラメチレンポリオールを挙げることができる。本発明に用いるポリエーテルポリオールとしては、ポリオキシプロピレンポリオールおよびポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオールが好ましく、水酸基のうち1級水酸基が20%以下であるポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオールおよびポリオキシプロピレンポリオールがさらに好ましい。これらのポリオールの水酸基当たりの分子量は、200〜20000が好ましく、500〜10000がより好ましく、700〜7500がさらに好ましく、1000〜6000が特に好ましい。イソシアネート基末端プレポリマーの製造に用いるための特に好ましいポリオール化合物としては、以下においてイソシアネート基末端プレポリマーの硬化剤として説明するポリエーテルポリオール(B)が挙げられる。
(イソシアネート基末端プレポリマーの製造)
本発明においては、最初に水酸基に対してイソシアネート基が過剰となる割合で上記ポリオール化合物およびポリイソシアネート化合物を反応させてイソシアネート基末端プレポリマーを製造する。水酸基とイソシアネート基との反応はウレタン化反応として周知の反応であり、公知の反応条件を用いることができる。本発明の製造方法においては、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを、その当量比(イソシアネート基/水酸基)が、1.5〜12となる割合で反応させることが好ましく、3〜8となる割合で反応させることがさらに好ましい。前記当量比が1.5より小さくなるとプレポリマーの粘度が高くなりすぎ、作業性が悪くなる場合がある。 また、前記当量比が12を超えると未反応のポリイソシアネート化合物の量が増え、次に硬化剤と反応させたときに得られるポリウレタン樹脂の架橋構造が樹脂内で極めて不均一となり、樹脂の硬度にばらつきが発生する場合がある。本発明においてはポリイソシアネート化合物とポリオール化合物を上記当量比で反応させるとともに、得られるプレポリマーに含まれるイソシアネート基含有量が1〜15質量%、好ましくは2〜10質量%、特に好ましくは2〜7質量%になるように、用いるポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物の分子構造および使用量を調整する。
上記プレポリマーの製造においては、所望により、ウレタン化反応触媒を用いることもできる。ウレタン化反応触媒としては、金属系触媒、アミン系触媒、およびカルボン酸アミン塩系触媒などが好ましい触媒として例示できる。
ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応は、これらの原料および所望によりウレタン化反応触媒を混合し、混合物を攪拌するとともに、所望の反応時間内に反応が終了する反応温度に加熱することによって行うことができる。
〔硬化剤〕
上記イソシアネート基末端プレポリマーに硬化剤を反応させることによりポリウレタン樹脂を製造することができる。本発明においては、下記ポリエーテルポリオール(A)を主成分とする硬化剤、または下記ポリエーテルポリオール(A)および下記ポリエーテルポリオール(B)を主成分とする硬化剤を用いる。
(ポリエーテルポリオール(A))
ポリエーテルポリオール(A)(以下、単にポリオール(A)とも記す)の1分子あたりの平均水酸基数は2以上であり、かつポリオール(A)が有する水酸基の60%以上が1級水酸基である。特に好ましいポリオール(A)は、分子末端の水酸基の少なくとも一部がオキシエチレン基に結合した水酸基であるポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオールである。前記オキシエチレン基に結合した水酸基とは、−OCH2CH2OH基をいい、例えば、下記のようにポリオキシアルキレン重合体の末端にエチレンオキシドを開環付加させることによって形成できる。
上記ポリオール(A)としては、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下、活性水素原子を有する開始剤にプロピレンオキシドを開環重合させ、さらにエチレンオキシドを開環重合させることによって得られるものが好ましい。プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドの開環重合は公知の方法を用いて行うことができる。
上記触媒としては、アルカリ金属水酸化物などのアルカリ触媒、ホスファゼン、金属ポルフィリン錯体、および複合金属シアン化物錯体等が挙げられ、総不飽和度の低い高分子量ポリエーテルポリオールが得られることから、水酸化セシウム、ホスファゼン、および複合金属シアン化物錯体触媒が好ましい。複合金属シアン化物錯体触媒を用いた場合は、エチレンオキシドを単独で開環重合させにくいため、複合金属シアン化物錯体触媒を用いてプロピレンオキシドを開環重合させた場合には、エチレンオキシド開環重合触媒としてアルカリ金属水酸化物を併用することが好ましい。すなわち、まず触媒として複合金属シアン化物錯体を用いて開始剤にプロピレンオキシドを開環重合させ、さらに例えば水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物を用いてエチレンオキシドを開環重合させることにより、分子末端の水酸基の少なくとも一部がオキシエチレン基に結合した水酸基であるポリオール(A)を製造することが好ましい。
ポリオール(A)製造のための開始剤としては1分子あたり2〜3個の活性水素原子を有する化合物が好ましい。好ましい開始剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、および1,6−ヘキサンジオール等のジオール類;グリセリンおよびトリメチロールプロパン等のトリオール類;ならびにこれらにアルキレンオキシドを付加した化合物が挙げられる。アルキレンオキシド重合触媒として複合金属シアン化物錯体を用いる場合は、開始剤へのアルキレンオキシド重合が速やかに開始することから、水酸基価から換算した水酸基当たりの平均分子量が200〜600の化合物を開始剤として用いることが好ましい。開始剤は一種のみを使用しても、二種以上を併用してもよい。
ポリオール(A)においては、上述のようにその分子末端の水酸基の少なくとも一部がオキシエチレン基に結合した水酸基であるが、このオキシエチレン基を含む末端オキシエチレンおよびポリオキシエチレン鎖は合計で、ポリオール(A)中に2〜50質量%、特に5〜40質量%含まれることが好ましい。分子末端にエチレンオキシドを開環重合させてポリオール(A)を製造する場合であれば、一般には、用いるエチレンオキシド量を変えて末端オキシエチレンおよびポリオキシエチレン鎖の含有量を多くするほど末端1級水酸基量を増やすことができる。したがって、分子末端に開環重合させるエチレンオキシドの量を適宜調整することによって、ポリオール(A)が有する水酸基の60%以上を1級水酸基にすることができる。ポリオール(A)の水酸基は、その70%以上が1級水酸基であることが特に好ましい。
ポリオール(A)は1分子当たり平均で2〜3の水酸基を有するものが好ましい。ポリオール(A)は、ジオール、トリオール、またはジオールとトリオールの混合物であることが好ましい。また、後述するように第一の方法では、ポリオール(A)として1分子当たり平均で2よりも多くかつ3以下の水酸基を有するものを使用することが好ましい。すなわち、ジオールとトリオールの混合物であるか、またはトリオールであることが好ましい。また、ポリオール(A)の水酸基当たりの平均分子量は、500〜15000であることが好ましく、1000〜7500がさらに好ましく、2000〜6000が特に好ましい。ポリオール(A)の水酸基当たりの平均分子量を500以上にすることにより、低硬度のポリウレタン樹脂が得られ、また15000以下にすることにより、イソシアネート基と水酸基との反応性を高めることができる。さらに、ポリオール(A)は総不飽和度(meq/g)が0.07以下のものが好ましく、0.04以下のものが特に好ましい。総不飽和度を0.07meq/g以下にすることにより、ポリオール(A)に含まれるモノオール量が少なくなり、得られるポリウレタン樹脂からブリードアウトしうる成分の量が少なくなるために周辺汚染が起こりにくくなる。
(ポリエーテルポリオール(B))
ポリエーテルポリオール(B)(以下、単にポリオール(B)とも記す)は1分子あたり平均で2以上の水酸基を有し、かつ前記水酸基のうち1級水酸基が20%以下である。ポリオール(B)は、1分子当たりの平均の水酸基数が2〜3であることが好ましい。ポリオール(B)は、1分子当たり平均して水酸基が2より多くかつ3以下であることが好ましく、3であることが特に好ましい。すなわち、ポリオール(B)は、ジオールとトリオールの混合物であるか、またはトリオールであることが好ましく、トリオールであることが特に好ましい。また、ポリオール(B)の水酸基当たりの平均分子量は500〜15000であることが好ましく、1000〜7500であることがさらに好ましく、2000〜6000であることが特に好ましい。ポリオール(B)の水酸基当たりの平均分子量を500以上にすることにより、低硬度のポリウレタン樹脂が得られ、また、15000以下にすることにより、イソシアネート基と水酸基との反応性を高めることができる。
さらに、ポリオール(B)は総不飽和度が0.07meq/g以下のものが好ましく、0.04meq/g以下のものが特に好ましい。総不飽和度を0.07meq/g以下にすることにより、得られるポリウレタン樹脂からブリードアウトする成分の量を少なくできる。
特に好ましいポリオール(B)は、その分子末端にオキシエチレン基に結合した水酸基を有しないポリエーテルポリオールであり、特に1分子当たり2〜3の活性水素原子を有する開始剤にプロピレンオキシドを開環重合させて得られるポリオキシプロピレンポリオールであることが好ましい。開始剤へのプロピレンオキシドの重合は公知の方法を用いて行うことができるが、重合に用いる開始剤および触媒としては、上記ポリオール(A)の製造に用いるための開始剤および触媒として例示したものを挙げることができる。この場合、総不飽和度の低いポリエーテルポリオールが得られることから、触媒としては特に複合金属シアン化物錯体、水酸化セシウム、およびホスファゼンからなる群から選ばれる化合物を用いることが好ましい。
(ポリウレタン樹脂の製造)
硬化剤として上記ポリオール(A)を用いる(第一の方法)か、または上記ポリオール(A)およびポリオール(B)を用い(第二の方法)、これらのいずれか一方の硬化剤と上記イソシアネート基末端プレポリマーとを反応させて本発明のポリウレタン樹脂を製造する。
上記第一の方法では、ポリオール(A)として1分子当たり平均で2より多くかつ3以下の水酸基を有するものを用いることが好ましい。この場合、ポリオール(A)はジオールとトリオールの混合物であるか、トリオールであることが好ましい。
また、上記第二の方法では、ポリオール(A)またはポリオール(B)のいずれかが、1分子当たり平均で2より多くかつ3以下の水酸基を有することが好ましい。特にポリオール(B)が1分子当たり平均で2より多くかつ3以下の水酸基を有することが好ましく、さらに、ポリオール(B)が1分子当たり3の水酸基を有すること、すなわちポリオール(B)がトリオールであることが特に好ましい。この場合、ポリオール(B)がトリオールである場合は、ポリオール(A)は2以上3以下の水酸基を有していればよい。
上記第一の製造方法においては、イソシアネート基末端プレポリマーとポリオール(A)を主成分とする硬化剤とを、イソシアネートインデックス(NCO(モル)/水酸基(モル)×100)が35〜55、さらに好ましくは40〜52となる条件で反応させる。したがって、本発明のポリウレタン樹脂の製造方法においては、イソシアネート基末端プレポリマーと硬化剤との反応はイソシアネート基に対して水酸基が過剰となる条件で行う。このように硬化剤の水酸基をイソシアネート基よりも過剰にすることにより、ポリオールの水酸基の一部が未反応のまま残るために、得られるポリウレタン樹脂の硬度が高くなりすぎないようにでき、これによって樹脂の硬度を低くできると考えられる。
さらに、本発明のポリウレタン樹脂の製造方法は、低硬度であっても硬化状態が良好であるポリウレタン樹脂を製造できることを特徴とするが、上記のようにイソシアネート基末端プレポリマーに対して1級水酸基の含有率が60%以上と比較的高く、1分子当たりの水酸基数が平均で2以上のポリエーテルポリオール(A)を硬化剤として反応させる場合に、イソシアネートインデックスを55より高くすると、硬化剤によるイソシアネート基末端プレポリマーの架橋密度が高くなり、得られるポリウレタン樹脂の硬度が高くなりすぎる場合がある。また、この場合にイソシアネートインデックスを35より小さくすると、硬化剤の水酸基が過剰になりすぎるためにイソシアネート基末端プレポリマーどうしが硬化剤によって充分に架橋されず、得られるポリウレタン樹脂が充分硬化していないものとなる場合がある。
また、本発明の第二の製造方法においては、上記イソシアネート基末端プレポリマーにポリオール(A)およびポリオール(B)からなる硬化剤をイソシアネートインデックス(NCO(モル)/水酸基(モル)×100)が22〜45、さらに好ましくは25〜40の条件、すなわちイソシアネート基に対して水酸基が過剰となる条件で反応させる。これにより硬化剤によるイソシアネート基末端プレポリマーの架橋密度を適度に低くして低硬度のウレタン樹脂を得ることができる。
1級水酸基が60%以上のポリオール(A)および1級水酸基が20%以下のポリオール(B)を主成分とする硬化剤を用いる場合、イソシアネート基に対する反応性が高い1級水酸基を多く含むポリオール(A)がポリオール(B)よりもイソシアネート基末端プレポリマーと速く反応し、主にポリオール(A)によってイソシアネート基末端プレポリマーの架橋が進むと考えられる。これにより、ポリオール(A)とイソシアネート基末端プレポリマーの架橋構造の中に未反応のポリオール(B)が可塑剤のように存在することになり、低硬度のポリウレタン樹脂が得られる。このとき、ポリオール(B)の官能基数が2を超えていることが好ましい。ポリオール(B)の官能基数を2よりも多くすることによって、ポリオール(A)とプレポリマーとが反応して形成される樹脂の架橋構造の中に、ポリオール(B)が組み込まれ、樹脂からブリードアウトしにくくなると考えられる。
すなわち、ポリオール(B)は、その分子中の少なくとも1つの末端水酸基がプレポリマーのNCO基と反応してポリウレタン分子に直接結合している一方、直接結合していない他の分子末端は架橋に関与せずフリーの状態にあって高分子可塑剤のように働くものと考えられる。しかし、水酸基が2よりも多いポリオール(B)であれば、分子中の末端水酸基が1つもプレポリマーと化学結合していない場合でも、物理的にポリウレタン分子の網目にからみやすいために、ポリウレタン樹脂からポリオール(B)がブリードアウトしにくくなると考えられる。
本発明の上記第二の製造方法においては、硬化剤中のポリオール(A)に含まれる水酸基と上記プレポリマーに含まれるイソシアネート基の当量の比を1に近くし、かつ上記第一の製造方法よりもイソシアネートインデックスを若干低くすることにより、低硬度かつ良好な硬化状態のポリウレタン樹脂を得ることができる。
上記第二の製造方法においては、イソシアネート基末端プレポリマーと硬化剤との反応のイソシアネートインデックスを45より高くすると、硬化剤によるイソシアネート基末端プレポリマーの硬化が高くなり、得られるポリウレタン樹脂の硬度が高くなりすぎる場合がある。また、イソシアネートインデックスを25より小さくすると、硬化剤の水酸基が過剰になりすぎるためにイソシアネート基末端プレポリマーどうしが硬化剤によって充分に架橋されず、得られるポリウレタン樹脂が充分硬化していないものとなる場合がある。
また、第二の製造方法に用いる硬化剤としては、質量比で99/1〜10/90、特に99/1〜20/80となるようにポリオール(A)およびポリオール(B)を用いることが好ましい。ポリオール(A)とポリオール(B)の合計100質量部中、ポリオール(A)を99質量部以下にすることにより、ポリウレタン樹脂の硬度を低くでき、10質量部以上にすることにより、ポリウレタン樹脂の架橋密度を充分高くできる。
また、上記第一および第二の製造方法の両者において、本発明の効果を損なわない範囲でその他の構造のポリオール化合物、例えば、ポリエーテルポリオールおよびポリエステルポリオールなどからなる群から選ばれる化合物を少量併用することもできる。これらの使用量は、硬化剤全体中の20質量%以下が好ましく、実質的に使用しないことが特に好ましい。
上記イソシアネート基末端プレポリマーと硬化剤との反応は、所望によりウレタン化反応触媒を用いてもよい。用いる触媒としては、イソシアネート基プレポリマーの製造において、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応に用いることができる触媒として例示したものと同様に、金属系触媒、アミン系触媒、およびカルボン酸アミン塩系触媒などが好ましい触媒として例示できる。イソシアネート基末端プレポリマーと硬化剤との反応にウレタン化反応触媒を用いる場合、その使用量は、硬化剤のポリオール(A)の100質量部、またはポリオール(A)およびポリオール(B)の合計100質量部に対して0.01〜5質量部であることが好ましく、0.05〜1.0質量部であることが特に好ましい。イソシアネート基プレポリマーの製造時にウレタン化反応触媒を用いた場合は、それを含めた全触媒量が、前記使用量の範囲にあることが好ましい。
イソシアネート基末端プレポリマーおよび硬化剤の反応は、これらを混合し攪拌するとともに、所望の反応時間内に反応が終了する反応温度に加熱することによって行うことができる。
〔ポリウレタン樹脂の機械物性等〕
本発明のポリウレタン樹脂を衝撃吸収材または振動吸収材などとして用いる場合は、ポリウレタン樹脂が低硬度であり、かつ反発弾性率が低いことが好ましい。具体的には、JIS K6253に準拠して測定した硬度Aが実質的に0であり、ASTM 2240に準拠して測定した硬度Cが5未満であることが好ましい。このように低硬度にすることによって、反発弾性率が低く、優れた衝撃吸収性および防振性を有するポリウレタン樹脂となる。
ポリウレタン樹脂の硬度Aおよび硬度Cを上記好ましい範囲へ調整するためには、上述した本発明のポリウレタンの製造方法を用いるとともに、さらに必要に応じて、原料として用いるポリイソシアネート化合物の種類;イソシアネート基末端プレポリマーを製造するときに用いるポリオール化合物の種類;ポリオール(A)およびポリオール(B)の分子構造、1分子当たりの平均官能基数、および平均分子量;ならびに、イソシアネート基末端プレポリマーと硬化剤との反応のイソシアネートインデックス等を適宜調整することで容易に行うことができる。例えば、硬化剤として用いるポリオールの平均分子量を大きくすること、1分子当たりの平均官能基数を少なくすること、およびイソシアネート基末端プレポリマーと硬化剤との反応におけるイソシアネートインデックスを小さくすること等により、得られるポリウレタン樹脂の硬度を低くすることができる。
(その他のポリウレタン樹脂用配合剤)
本発明のポリウレタン樹脂には、所望により、さらに種々の配合剤を添加してもよい。配合剤としては、例えば、炭酸カルシウムおよび硫酸バリウム等からなる群から選ばれる充填剤;酸化防止剤および紫外線吸収剤等からなる群から選ばれる老化防止剤;消泡剤;分散剤;難燃剤;脱水剤;着色剤;防カビ剤;ならびに可塑剤などを挙げることができる。これら配合剤は、ポリウレタン樹脂中に均一に混合できることから、イソシアネート末端プレポリマーに硬化剤であるポリオールを反応させる時、または反応開始前にポリウレタン樹脂の原料に加えることが好ましい。可塑剤としてはジオクチルフタレート(DOP)のような比較的低分子かつ低粘度の化合物を用いることもできるが、その場合はポリウレタン樹脂からブリードした可塑剤による周辺汚染を防止するため、可塑剤の使用量はポリウレタン樹脂の5質量%以下にすることが好ましい。
以下に本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、表2および以下において、特に記載がない場合は「部」は質量部を表す。また実施例および比較例で用いたポリオール(A)およびポリオール(B)は下記のとおりであり、それらの特性を表1に示した。なお、以下の各ポリオールの水酸基価はJIS K1557 6.4に準拠して測定した値であり、イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基含有量は、JIS K1603に準拠して測定した値である。総不飽和度は、JIS K1557 6.7に準拠して測定した値である。また、ポリウレタン樹脂の硬度Fとは、JIS K6253に規定されるスプリング式硬度試験機E型の約2分の1のスプリング荷重値を有するテクロック社製オリジナル硬度計(型式:GS−743G)を用いて測定した硬度である。
また、ポリオールの末端水酸基に占める1級水酸基の割合(1級化率)は、1H−NMR法によって測定した。即ち、ポリエーテルポリオールのCDCl3溶液に、トリフルオロ酢酸無水物を添加してポリオールの水酸基をトリフルオロ酢酸エステル化した。この1H−NMRを測定し、(i)プロピレンオキシドがβ開裂して末端に付加することにより形成されたメチン水素原子(2級水酸基が結合した炭素原子に結合した水素原子)の多重ピーク(5.25ppm)、(ii)プロピレンオキシドがα開裂して末端に付加することにより形成されたメチレン水素原子(1級水酸基が結合した炭素原子に結合した水素原子)の多重ピーク(4.23〜4.35ppm)、および(iii)エチレンオキシドが末端に付加して形成されたメチレン水素原子(1級水酸基が結合した炭素原子に結合した水素原子)の3重ピークの間の強度比を求め、この強度比からポリオール末端に占める1級水酸基の割合(1級水酸基化率%)を求めることができる。この場合、トリフルオロ酢酸無水物を添加する前に測定した1H−NMRスペクトルの5.25ppm(4重線ピーク)の末端アリル基のアリル位の水素原子に基づくピーク強度分を上記(ii)から差し引く補正をすることが必要である。
(ポリオール成分の内容)
ポリオールA(a1):オキシエチレン鎖が全体の12質量%を占め、1分子当たりの平均水酸基数が3、水酸基価が16.8mgKOH/g、平均分子量が10000、水酸基当たりの分子量が3333、総不飽和度が0.023meq/g、および末端水酸基の90%が1級水酸基であるポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオールであって、グリセリンへのプロピレンオキシド付加物(平均分子量700、水酸基当たりの分子量233)に、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−グライム錯体触媒の存在下、プロピレンオキシドを反応させ、さらにKOHを用いてエチレンオキシドを反応させて得られたポリエーテルポリオールである。
ポリオールB(b1):1分子当たりの平均水酸基数が3、水酸基価が16.8mgKOH/g、平均分子量が10000、水酸基当たりの分子量が3333、総不飽和度が0.007meq/gであるポリオキシプロピレンポリオールであって、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−tert−ブタノール錯体触媒の存在下で、グリセリンへのプロピレンオキシド付加物(平均分子量700、水酸基当たりの分子量233)にプロピレンオキシドを反応させて得られたポリエーテルポリオールである。
ポリオールB(b2):1分子当たりの平均水酸基数が2、水酸基価が11.2mgKOH/g、平均分子量が10000、水酸基当たりの分子量が5000、および総不飽和度が0.008meq/gであるポリオキシプロピレンポリオールであって、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−tert−ブタノール錯体触媒の存在下で、プロピレングリコールへのプロピレンオキシド付加物(平均分子量700、水酸基当たりの分子量350)にプロピレンオキシドを反応させて得られたポリエーテルポリオールである。
(イソシアネート基末端プレポリマーの製造)
撹拌器、滴下漏斗、窒素導入管及び温度計を取り付けた4ツ口フラスコにクルードMDI(NCO基含有量は31質量%である)12部を仕込み、乾燥窒素気流下、70℃に加熱し、撹拌しながらポリオールB(b2)88部を約1時間で滴下した。フラスコ内温を90℃に保ちながら5時間反応させてイソシアネート基含有量3.2質量%のイソシアネート基末端プレポリマーを得た。
(硬化剤組成物の製造)
各例においては、表2に示す部数のポリオールA(a1)およびポリオールB(b1)から選ばれる1種以上のポリオールを硬化剤として用い、硬化剤の合計量に対して0.1質量%のジブチル錫ジラウレートを混合して硬化剤組成物を製造した。
ポリオールA(a1)、またはポリオールA(a1)およびポリオールB(b1)を含む上記硬化剤組成物をそれぞれ表2の例1〜例8に示す割合でイソシアネート基末端プレポリマーに添加し、減圧脱泡後、撹拌機を用いて気泡を巻き込まないように約3分間混合し、得られた混合物を120℃に保持した加熱炉中に静置したポリウレタン樹脂シート作成用金型に注ぎ、20分間加熱硬化させた後に脱型し、脱型した樹脂をさらに80℃で6時間加熱してポリウレタン樹脂シートを得た。
表2中、例1〜3は硬化剤としてポリオールA(a1)およびポリオールB(b1)を併用した場合の実施例である。例4および例5は、硬化剤としてポリオールA(a1)およびポリオールB(b1)を用いているが、イソシアネート基末端プレポリマーと硬化剤の水酸基との反応をイソシアネートインデックス105または20で行った比較例である。例6は硬化剤としてポリオールA(a1)を用いた場合の実施例であり、例7および8は同様のポリオールA(a1)を硬化剤として用いているが、イソシアネート基末端プレポリマーと硬化剤の水酸基との反応をイソシアネートインデックス105または30で行った比較例である。
〔ポリウレタン樹脂の評価〕
表2に示した組成にしたがって製造したポリウレタン樹脂の硬度、反発弾性率、粘着性、および硬化状態を評価した。ポリウレタン樹脂の硬度は、JIS K6253に準拠したスプリング式硬度試験機A型、およびASTM 2240に準拠したスプリング式硬度試験機C型を用いて測定し、それぞれ硬度Aおよび硬度Cとして表2に示した。またポリウレタン樹脂の温度をマイナス10〜70℃まで変化させるとともに、硬度Fの変化を測定した。また、ポリウレタン樹脂の硬度が非常に柔軟であり、硬度が低すぎるために硬度の測定できなかったものを表2中にNDとして示した。反発弾性率は、JIS K6255に準拠して測定した。また、ポリウレタン樹脂の硬化が充分でなく粘着性が高すぎるために反発弾性率を測定できなかったものは表2中にNDとして示し、充分に硬化した状態のポリウレタン樹脂が得られたがその反発弾性率が0であったものとは区別した。ポリウレタン樹脂の粘着性は、指触にて評価し、粘着性が強いものを「大」、粘着性が少ないものを「小」、中程度の粘着性のものを「中」とした。またポリウレタン樹脂の粘着性を評価するための指触試験時に、ポリウレタン樹脂からの付着物が指に残るものを「汚染あり」とした。ポリウレタン樹脂の硬化状況は、肉眼観察により、ポリウレタン樹脂が製造当初の形状を常温24時間経過後に保持できていると判断されたものを「○」、ポリウレタン樹脂が完全には硬化しておらず、形状を保持できなかったものを「×」とした。
Figure 2005336225
Figure 2005336225
表2に示したように、例1〜3および6は、硬度Aが0、かつ硬度Cが5未満であり、硬化状態も良好であり、粘着性にも優れ、反発弾性率も低い。例4および例7は、硬度AおよびCが高く、かつ反発弾性率が高くなっている。例5および例8は硬化状態が不良であり、指触評価時に指に汚染物が付着した。
本発明の製造方法を用いて製造された低硬度ポリウレタン樹脂は、マイナス10℃〜70℃という広い温度範囲で低硬度であり、周辺汚染性が低く、かつ低反発弾性率を有する。本発明の低硬度ポリウレタン樹脂は優れた耐衝撃吸収性および振動吸収性等を有し、精密機械、工作道具、電気関連機器、および医療用機器などの広い分野で使用することができる。そのほか、本発明の低硬度ポリウレタン樹脂の用途としては、特に柔らかいポリウレタン樹脂が必要とされる靴の部品、靴の中敷き、人体用の緩衝パッド、マットレス、およびその他の医療用のパッド等を挙げることができる。

Claims (5)

  1. イソシアネート基含有量が1〜15質量%であるイソシアネート基末端プレポリマーと、1分子当たり平均で2以上の水酸基を有しかつ前記水酸基の60%以上が1級水酸基であるポリエーテルポリオール(A)を主成分とする硬化剤とを、イソシアネートインデックスが35〜55となる割合で反応させることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
  2. イソシアネート基含有量が1〜15質量%であるイソシアネート基末端プレポリマーと、1分子当たり平均で2以上の水酸基を有しかつ前記水酸基の60%以上が1級水酸基であるポリエーテルポリオール(A)、および1分子当たり平均で2以上の水酸基を有しかつ前記水酸基のうち1級水酸基が20%以下であるポリエーテルポリオール(B)を主成分とする硬化剤とを、イソシアネートインデックスが22〜45となる割合で反応させることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
  3. 前記ポリエーテルポリオール(A)が、1分子当たりの平均水酸基数が2〜3であり、水酸基当たりの平均分子量が500〜15000であり、かつ分子末端の水酸基の少なくとも一部がオキシエチレン基に結合した水酸基であるポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオールである、請求項1または2に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
  4. 前記ポリエーテルポリオール(B)が、1分子当たりの平均水酸基数が2〜3であり、水酸基当たりの平均分子量が500〜15000であるポリオキシプロピレンポリオールである、請求項2または3記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法を用いて製造され、かつJIS K6253に準拠して測定された硬度Aが0であり、ASTM 2240に準拠して測定された硬度Cが5未満であることを特徴とする低硬度ポリウレタン樹脂。



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