JP2005334188A - 損傷組織治療装置及び損傷組織治療用パッド - Google Patents
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Abstract
【課題】創傷等の減圧治療において、減圧吸引効果が均一で、組織損傷部からの滲出物等を必要十分な量だけ吸引除去することができ、さらには栄養物等の液体や酸素等の気体を組織損傷部に均一に供給することができる損傷組織治療装置を提供する。
【解決手段】組織Tの損傷部を覆う保液性シート2の周囲に、外周部に備えた吸引口3bを介して真空ポンプに接続され、内周面に複数の細孔3cを穿設した中空フレーム3を配置し、この中空フレーム3の上面を気体及び液体不透過性と柔軟性を備えたカバーシート4によって気密に覆った状態で真空ポンプを作動させて中空フレーム3の内周側に形成される空間部4を減圧することにより、保液性シート2に含まれる損傷部からの滲出物等を吸引除去する。また、必要に応じて、カバーシート4の中央部に設けた供給口6から治療に有効な液体や気体を供給する。
【選択図】図2
【解決手段】組織Tの損傷部を覆う保液性シート2の周囲に、外周部に備えた吸引口3bを介して真空ポンプに接続され、内周面に複数の細孔3cを穿設した中空フレーム3を配置し、この中空フレーム3の上面を気体及び液体不透過性と柔軟性を備えたカバーシート4によって気密に覆った状態で真空ポンプを作動させて中空フレーム3の内周側に形成される空間部4を減圧することにより、保液性シート2に含まれる損傷部からの滲出物等を吸引除去する。また、必要に応じて、カバーシート4の中央部に設けた供給口6から治療に有効な液体や気体を供給する。
【選択図】図2
Description
本発明は、創傷等の組織損傷部の減圧治療技術に係わり、このような減圧治療に好適に使用される損傷組織治療装置と、損傷組織治療用パッドに関するものである。
従来、上記のような組織損傷部の治療に関し、負圧(減圧)を適用して治療する方法や、それに用いる器具(創傷の治癒を促進するための器具)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、組織、例えば皮膚の処理用器具として、液体(栄養物、抗生物質等)の加圧供給や液体の減圧除去によって、損傷部に処理液の流れを設けるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、組織、例えば皮膚の処理用器具として、液体(栄養物、抗生物質等)の加圧供給や液体の減圧除去によって、損傷部に処理液の流れを設けるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
すなわち、特許文献1に記載の治療用器具は、図6に示すように、組織の損傷部(開放創傷、褥瘡、火傷、感染創傷等の創傷等)を覆い、その増殖(増大、悪化)等を防ぐ連続気泡ポリエステル片10と、この気泡片10に挿入され接着材で結合されて反対側の端部で真空ポンプに取り付けられる中空管11と、この気泡片10と管11を覆い創傷等の周囲の皮膚に接着して真空ポンプが作動している間、真空を生成することができるような密閉を形成する粘着シート12とによって構成されている。
そして、この器具を用いて損傷部の周囲を負圧環境とすることによって、創傷部位の液体状滲出物の吸引除去、創傷閉鎖の促進、褥瘡や火傷等の治療、創傷における細菌密度の減少等を行うことができることが開示されている。
そして、この器具を用いて損傷部の周囲を負圧環境とすることによって、創傷部位の液体状滲出物の吸引除去、創傷閉鎖の促進、褥瘡や火傷等の治療、創傷における細菌密度の減少等を行うことができることが開示されている。
また、特許文献2に記載の処理用器具は、図7に示すように、損傷組織に当てられる連通穴系(連続気泡)を有するセル材料層21及び液体不浸透性材料の外被若しくは層20からなり、この外被20は、少なくとも1個の液供給用連結部分22(同図面での手前の部分)及び少なくとも1個の液除去用連結部分23(同図面での奥の部分)を有し、また、これらの連結部分22、23のセル材料21中への移行部分には、液体不浸透性材料30が設けてある。
そして、液体は、矢印28で示されるように、連結部分22を経由して液体不浸透性材料30より損傷組織に当てられたセル材料21に供給され、矢印29で示されるように、液不浸透性材料30より、連結部分23を経て流去される。この場合、セル材料21を通る液体の通過を容易にするために、液体は加圧下で供給され、吸引によって除去されるようになっており、また、組織液の堆積は、連続的吸い上げによって除去されることが開示されている。
特表平7−501958号 (第1頁、第1図等)
特表昭55−500930号 (第2頁左上欄、第2図等)
そして、液体は、矢印28で示されるように、連結部分22を経由して液体不浸透性材料30より損傷組織に当てられたセル材料21に供給され、矢印29で示されるように、液不浸透性材料30より、連結部分23を経て流去される。この場合、セル材料21を通る液体の通過を容易にするために、液体は加圧下で供給され、吸引によって除去されるようになっており、また、組織液の堆積は、連続的吸い上げによって除去されることが開示されている。
上記した従来の組織損傷部の治療用器具や、処理用器具においては、吸引用管(上記の中空管11や液除去用連結部分23)の先端部を組織損傷部に当てられた多孔性材料(上記の気泡片10やセル材料21)の中に単に直接挿入するか、あるいは多孔性材料の一側端面に位置させてあるに過ぎないことから、減圧吸引効果が均一ではなく、従って、組織損傷部からの滲出物(上記の液体状滲出物や組織液)の吸引除去が必ずしも満足すべきものではなく、このため治療効果も十分ではないという問題があった。
また、特許文献2に記載の処理用器具においては、液体供給用連結部分22の先端部をセル材料21の液除去用連結部分23の先端部と反対側のセル材料21の側端面に単に位置させているだけなので、供給される栄養物等の液体の流れが液体供給用連結部分22の先端部から液除去用連結部分23の先端部へと短絡し、従って、セル材料21全面への上記液体の供給が必ずしも均一ではなく、したがって治療効果も十分ではないことが問題となっていた。
本発明は、従来の組織損傷部の治療用又は処理用器具におけるこのような課題を解決すべくなされたものであって、減圧吸引効果が均一であって、組織損傷部からの滲出物等を必要かつ十分な量吸引除去することができる損傷組織治療装置を提供すること、さらには、これに加えて、治療用、消毒用薬物や栄養物等の液体、さらには損傷治療に必要な酸素等の気体をも組織損傷部に均一に供給することができる損傷組織治療装置の提供を目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、組織損傷部からの滲出物等を吸収する多孔性材料を上方から膜状物質で押さえ、その周縁部から減圧吸引することによって滲出物等を必要十分量除去できること、さらには減圧吸引時の吸引力を利用することにより、治療に有用な液体や気体を上記多孔性材料の上、特にその中央部にその上方から吸入させることにより、当該多孔性材料の全面に対して上記の液体等を均一に供給することができること等の新知見を得、これに基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の損傷組織治療装置は、組織の損傷部を覆う保液性シートと、該保液性シートを囲繞する中空フレームと、気体及び液体不透過性と柔軟性を有し、上記中空フレームの上面に密着して該中空フレームの内側に形成される空間部を気密に覆うカバーシートを備えたものであって、上記中空フレームには、該中空フレームの中空部に連通する吸引口を設けると共に、上記空間部内に開口して上記中空部に連通する複数の細孔を当該中空フレームの内周面に穿設したことを特徴とする。
また、本発明の損傷組織治療装置の好適形態は、上記カバーシートが液体若しくは気体、又はこれらの双方を上記空間部内の保液性シートに供給するための供給口を備えていることを特徴とし、この供給口は、上記カバーシートの中央部に設けることが望ましい。
さらに、本発明の損傷組織治療装置の他の好適形態としては、上記保液性シートの上面に疎水性ガス透過シートが積層されるか、又は上記保液性シートの上面に疎水性ガス透過層を一体的に備え、液体及び/又は気体の供給口の先端部が上記該疎水性ガス透過シート又は疎水性ガス透過層を貫通して、上記保液性シートの側に開口していることを特徴としている。
さらに、本発明の損傷組織治療装置の他の好適形態としては、上記保液性シートの上面に疎水性ガス透過シートが積層されるか、又は上記保液性シートの上面に疎水性ガス透過層を一体的に備え、液体及び/又は気体の供給口の先端部が上記該疎水性ガス透過シート又は疎水性ガス透過層を貫通して、上記保液性シートの側に開口していることを特徴としている。
本発明の損傷組織治療用パッドは、上記のような損傷組織の減圧治療に好適に用いられるものであって、保液性シートと疎水性ガス透過シートを積層してなることを特徴とし、本発明の他の損傷組織治療用パッドは、保液層と疎水性ガス透過層を一体的に備えていることを特徴とし、その好適形態としては、さらに液体及び/又は気体の供給口を備え、この供給口の先端部が疎水性ガス透過シートあるいは疎水性ガス透過層を貫通して、保液性シートあるいは保液層の側に開口していることを特徴としている。
本発明の損傷組織治療装置は上記した構成を備えたものであるから、組織損傷部からの滲出物等を含んだ保液性シートの周囲に、吸引口を有し内周面に複数の細孔を備えた中空フレームを配置すると共に、その上方を柔軟性カバーシートで覆った状態で、減圧吸引機構により吸引口から減圧吸引することによって、中空フレームの内周面に形成した複数の細孔から、保液性シートに含まれた滲出物等がその周縁部方向に吸引され、組織損傷部から滲出物等を必要かつ十分な量効率的に除去することができる。
また、本発明の好適形態に係わる損傷組織治療装置によれば、カバーシートに液体及び気体の一方又は両方を供給するための供給口を備えていることから、周縁部からの減圧吸引力を利用して、保液性シートの特にその中央部に治療に有用な液体や気体を供給することによって、保液性シートに対して極めて均一に供給することができ、治療効果を高めることができるようになる。
また、本発明の好適形態に係わる損傷組織治療装置によれば、カバーシートに液体及び気体の一方又は両方を供給するための供給口を備えていることから、周縁部からの減圧吸引力を利用して、保液性シートの特にその中央部に治療に有用な液体や気体を供給することによって、保液性シートに対して極めて均一に供給することができ、治療効果を高めることができるようになる。
さらに、本発明の他の好適形態に係わる損傷組織治療装置によれば、保液性シートがその上面に疎水性ガス透過シートを積層した、あるいは疎水性ガス透過層を一体的に備えた構造のものであるから、例えば、酸素又は空気のような気体を液体と同時、あるいは別々に供給した場合には、上記液体が下層の保液性シートに包含されて周縁部方向に広がり、一方、酸素が上層の疎水性ガス透過シートあるいは層の方向に透過して当該シートあるいは層内を周縁部方向に拡散し、それと同時に保液性シートあるいは保液層に含まれる液体への酸素溶解が起こり、当該液体を介して組織損傷部へその治療に有効な酸素の供給が行われることになる。
本発明の損傷組織治療用パッドは、保液性シートと疎水性ガス透過シートを積層したもの、あるいは保液層と疎水性ガス透過層を一体的に備えたものであるから、上記のような損傷組織の減圧治療に好適に用いることができ、その使用に際しては、下層の保液性シートあるいは保液層に上記のような気体を液体と同時、あるいは個別に供給することによって、上記液体が下層の保液性シートあるいは保液層に包含されて周辺に広がり、一方、酸素が上層に位置する疎水性ガス透過シートあるいは層の方向に透過して当該シートあるいは層内に広範囲にわたって拡散し、それと同時に保液性シートあるいは保液層に含まれる液体への酸素溶解が起こり、当該液体を介して組織損傷部に酸素を供給することができ、治療効果を向上させることができるようになる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の損傷組織治療装置は、従来から行われている減圧による創傷等の組織損傷部の治療に際して有効に適用され、特に褥瘡の治療に好適に用いられる。
なお、創傷の例としては、開放創傷、裂傷、感染創傷、褥瘡、中間層火傷、さらには皮膚片等が移植された種々の外傷等を挙げることができる。
本発明の損傷組織治療装置は、従来から行われている減圧による創傷等の組織損傷部の治療に際して有効に適用され、特に褥瘡の治療に好適に用いられる。
なお、創傷の例としては、開放創傷、裂傷、感染創傷、褥瘡、中間層火傷、さらには皮膚片等が移植された種々の外傷等を挙げることができる。
本発明の損傷組織治療装置において、保液性シートは、組織の損傷部に宛がわれ、損傷部を覆うために用いられるものであって、後述する中空フレームの内側に形成される空間部内の底面の一部又は全面に配置される。
当該保液性シートは、親水性を有する材料からなり、水などの液体を保持するための三次元的に連続した多孔質(網目)構造を有する(勿論、液体及び気体が流通可能である)シートであって、例えばポリビニルアルコール連続気泡多孔体、ポリウレタン連続気泡多孔体、綿ガーゼ、綿フェルト等から成るシートを挙げることができる。また、保液性シートとして、組織損傷部に吸収されたり、分解されたりする素材、例えばコラーゲンシート等を用いてもよい。なお、この保液性シートの大きさ、形状、厚さ等については、特に制限されず、組織損傷部の大きさ、形状、その状態等に応じて、円形、楕円形、多角形等の種々の形状で、損傷部を効果的に覆い、組織損傷部からの滲出物等を吸収して、保持することができる大きさ、厚さに適宜選択される。
当該保液性シートは、親水性を有する材料からなり、水などの液体を保持するための三次元的に連続した多孔質(網目)構造を有する(勿論、液体及び気体が流通可能である)シートであって、例えばポリビニルアルコール連続気泡多孔体、ポリウレタン連続気泡多孔体、綿ガーゼ、綿フェルト等から成るシートを挙げることができる。また、保液性シートとして、組織損傷部に吸収されたり、分解されたりする素材、例えばコラーゲンシート等を用いてもよい。なお、この保液性シートの大きさ、形状、厚さ等については、特に制限されず、組織損傷部の大きさ、形状、その状態等に応じて、円形、楕円形、多角形等の種々の形状で、損傷部を効果的に覆い、組織損傷部からの滲出物等を吸収して、保持することができる大きさ、厚さに適宜選択される。
中空フレームは、例えばシリコーンゴム等の中空管から成り、上記損傷部を覆った保液性シートを取り囲む枠状に形成されたものであって、当該フレームの上面、すなわち損傷部の周縁組織に接触する側の反対面は、柔軟性と共に気体及び液体に対する不透過性を備えたカバーシートで覆われ、該カバーシートとの接触面は接着剤等により気密な状態に固着されている。
そして、上記中空フレームの内周面、すなわち当該フレームを形成する中空管の内側管壁には、空間部、すなわち中空フレームの内側に形成され、上記保液性シートが配置されている空間部内に開口し、当該中空管の中空部と連通する複数の細孔が設けられると共に、当該中空フレームの適当な部位、好ましくは当該中空フレームの空間部以外の部位には、中空部内に連通する吸引口が設けてあり、そして、吸引口は真空ポンプなどの減圧吸引機構に連結するようになっている。
なお、当該損傷組織治療装置が組織損傷部に装着される場合には、この中空フレームの組織との接触部位は、接着テープ等によって組織に密着させるようになっており、気密な空間部が形成されることになる。
なお、当該損傷組織治療装置が組織損傷部に装着される場合には、この中空フレームの組織との接触部位は、接着テープ等によって組織に密着させるようになっており、気密な空間部が形成されることになる。
上記中空フレームに用いる材料としては、適用減圧に耐えるものであれば硬質、軟質の材料のいずれでよいが、弾力性、可撓性のあるものが好適であり、その例としては、上記したシリコーンゴムの他には、ウレタンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。
この中空フレームは、上記材料などから成る中空管の両端を短管等を用いて接続することによって枠状に組立てることができる。また、最初から一体的な枠状に成形することによって製作することもできる。
この中空フレームは、上記材料などから成る中空管の両端を短管等を用いて接続することによって枠状に組立てることができる。また、最初から一体的な枠状に成形することによって製作することもできる。
なお、この中空フレームを形成する中空管の管径については、特に制限されず、適宜のものが使用される。また、この中空フレームにより囲繞する組織の範囲は、組織の損傷部を含む十分な広さの範囲に適宜選択すればよく、これに応じて当該中空フレームの大きさや管径等についても選択決定することができる。
さらに、中空フレームの形状については、円形とするのが一般的であるが、損傷部の形状に応じて楕円形や多角形などとしても何ら支障なく使用することができる。
さらに、中空フレームの形状については、円形とするのが一般的であるが、損傷部の形状に応じて楕円形や多角形などとしても何ら支障なく使用することができる。
上記中空フレームの内周面、すなわち中空管の内側管壁に形成する複数の細孔については、適当な間隔で設けることができ、例えば等間隔、あるいは吸引口近傍における間隔を広く、吸引口から遠ざかるにつれて順次狭くするようにしてもよい。
また、細孔の径についても適宜選択することができ、例えば全て同径、あるいは吸引口近傍における細孔径を小とし、吸引口から遠ざかるにつれて順次大きくするようなこと等も可能である。
また、細孔の径についても適宜選択することができ、例えば全て同径、あるいは吸引口近傍における細孔径を小とし、吸引口から遠ざかるにつれて順次大きくするようなこと等も可能である。
さらに、この細孔の内側管壁における高さ位置についても、特に制限はなく、吸引状態において細孔がカバーシートによって塞がれないような位置とすればよく、例えば上記カバーシートの下面近傍に位置するようにするのが好適である。また、この細孔への気体及び液体の流通を確保するために、カバーシートとの間に適宜形状のスペーサー等を取り付けることもできる。
そして、上記中空フレームの適当部位、例えば中空フレームを形成する中空管の外側管壁には、この中空管の中空部に連通し、真空ポンプなどの減圧吸引機構に連結して減圧するための吸引口が設けられることになるが、この吸引口は、上記したように中空管の両端を接続することにより当該中空フレームを作製するに際して、中空管の両端を連結するための短管としてT字管やY字管等を用いることによって形成することができる。また、一体型中空フレームについては、当該フレームの成形時に一体的に形成されることになる。
なお、上記吸引口は、必ずしも1個所のみに限定されず、中空フレームの大きさや形状、さらには当該装置の適用部位に応じて2箇所あるいはそれ以上に設けることもできる。
なお、上記吸引口は、必ずしも1個所のみに限定されず、中空フレームの大きさや形状、さらには当該装置の適用部位に応じて2箇所あるいはそれ以上に設けることもできる。
カバーシートは、柔軟性と共に気体及び液体に対する不透過性を備えた材料から成り、中空フレームの内側に形成され、保液性シートを収納した空間部を気密に保持するために当該中空フレームの上面に密着状態に取り付けられるものであって、当該カバーシートの材料としては、例えばシリコーン樹脂等、各種のポリマーから成るシートが好適に用いられ、いわゆるサージカルフィルム(シート)等が好適に使用される。
このように構成された損傷組織治療装置による損傷部の治療に際しては、中空フレームの吸引口に接続された減圧吸引機構の作動によって、中空フレームの空間部内に存在する空気などがその内周面に設けた複数の細孔を通して吸引されて、減圧状態になり、中空フレーム上面に設けたカバーシートが組織損傷部からの滲出物等を吸収している保液性シートを圧し、押し出された滲出物等がその周縁部から効果的に吸引され、損傷部から除去されることになる。
また、この中空フレームの内周部に形成した複数の細孔から吸引する構造となっていることから、組織の損傷部がどの方向に傾斜していたとしても、滲出物等の吸引除去が効果的に行われることになる。
また、この中空フレームの内周部に形成した複数の細孔から吸引する構造となっていることから、組織の損傷部がどの方向に傾斜していたとしても、滲出物等の吸引除去が効果的に行われることになる。
上記した減圧吸引機構としては、例えば真空ポンプ等を減圧吸引源とし、ホース等の連結管により中空フレームの吸引口に開閉弁等を介して接続されることになるが、この吸引口と減圧吸引源との間に、必要によりフィルターやトラップ等を設けて、吸引除去される滲出物等を濾過したり、捕集したりすることができる。
さらにまた、本発明の損傷組織治療装置は、必要に応じて滅菌処理されることになるが、この場合、各部分の材料として、滅菌処理に適したものを選択すればよい。
さらにまた、本発明の損傷組織治療装置は、必要に応じて滅菌処理されることになるが、この場合、各部分の材料として、滅菌処理に適したものを選択すればよい。
本発明の損傷組織治療装置を用いた治療に際して採用される減圧等の諸条件については、通常の減圧治療における条件を有効に適用することができる。
減圧の程度は、組織損傷部の状況によって適宜選択されることになるが、一般的には、−50〜−700mmHg、好ましくは−150〜−400mmHgである。
また、減圧適用期間については、組織損傷部が治癒するに十分なものであればよく、一般的には、少なくとも12時間、好ましくは少なくとも3日間であり、通常は1〜2日間である。そして、減圧適用方法についても、連続減圧、断続減圧等、適宜選択することができる。
減圧の程度は、組織損傷部の状況によって適宜選択されることになるが、一般的には、−50〜−700mmHg、好ましくは−150〜−400mmHgである。
また、減圧適用期間については、組織損傷部が治癒するに十分なものであればよく、一般的には、少なくとも12時間、好ましくは少なくとも3日間であり、通常は1〜2日間である。そして、減圧適用方法についても、連続減圧、断続減圧等、適宜選択することができる。
さらに、減圧度、減圧適用期間、減圧適用方法等の諸条件をあらかじめ設定し、これをプログラマブル・ロジック制御(PLC)したり、コンピュータ制御したりする自動的管理に基づく減圧治療等も有効に適用される。
次に、本発明の損傷組織治療装置の好適な実施形態においては、上記カバーシートに供給口を設け、中空フレームの細孔からの減圧吸引力を利用して、この供給口から治療に有効な液体及び気体の一方又は両方を中空フレームの空間部に吸入し、空間部内の保液性シートを介して組織の損傷部に治療に有効な液体や気体を供給するようにしたものであり、これによって組織損傷部の治療をより効果的なものとすることができる。
このとき、上記カバーシートに対する供給口の取付け位置について、特に制限されることはないが、中空フレームの上記細孔から十分に離れていることが好ましく、とりわけカバーシートの中央部に取付けることが好適である。
このとき、上記カバーシートに対する供給口の取付け位置について、特に制限されることはないが、中空フレームの上記細孔から十分に離れていることが好ましく、とりわけカバーシートの中央部に取付けることが好適である。
本発明の損傷組織治療装置においては、上記したごとく、保液性シートの周縁部で減圧吸引するようにしていることから、上記カバーシートへの供給口の取付け位置がその中央部以外の場合においても、この周縁部での吸引力が上記供給口から保液性シートへ減圧吸引されて流入した液体や気体を周縁部方向に引く力として働くことから、従来の組織の処理用器具等に比して保液性シートへのより均一な供給がなされることになる。
特に好ましい態様として、上記カバーシートに対する供給口の取付け位置をその中央部とした場合には、保液性シートに対し、液体や気体の極めて均一な供給が可能となる。なお、この中央部とは、幾何学的な中心部のみを意味するわけでなく、上記のような均一な供給が可能な範囲内であればよく、中心部の近傍をも含むことは勿論である。
特に好ましい態様として、上記カバーシートに対する供給口の取付け位置をその中央部とした場合には、保液性シートに対し、液体や気体の極めて均一な供給が可能となる。なお、この中央部とは、幾何学的な中心部のみを意味するわけでなく、上記のような均一な供給が可能な範囲内であればよく、中心部の近傍をも含むことは勿論である。
カバーシートに設けられた上記供給口、すなわち空間部内への上記液体や気体の供給口は、開閉弁や、ホース等の連結管等を介して液体や気体の供給源に接続される。
また、この供給口の先端部の保液性シートの側には、液体等の流通を確保するための適宜な形状を備えたスペーサー、例えば、リング状でその端部にU字状、V字状の切り込み等を形成したスペーサーを取り付けるのが好ましい。
また、この供給口の先端部の保液性シートの側には、液体等の流通を確保するための適宜な形状を備えたスペーサー、例えば、リング状でその端部にU字状、V字状の切り込み等を形成したスペーサーを取り付けるのが好ましい。
上記構成の損傷組織治療装置においては、液体や気体は必要時に供給されることになるが、この供給方法には特に制限はなく、例えば、先ず組織損傷部からの滲出物等を吸引排出し、次いで必要な液体や気体を供給口から吸引して供給する方法や、上記吸引排出と液体や気体の吸引供給とを同時に時間をかけて行う方法など、組織損傷部の状況等に応じて適宜の方法が採用される。また、液体や気体の種類を切り替えるに際しても、吸引排出と吸引供給とを同時に行う方法や、別々に順次行う方法など、組織損傷部の状況等により、同様に選択される。
なお、液体や気体の供給は、上記のごとく、吸引供給が好ましいが、一時的に適宜の方法で加圧供給し、次いで周縁部からの吸引を行なう方法等も採用することができる。
なお、液体や気体の供給は、上記のごとく、吸引供給が好ましいが、一時的に適宜の方法で加圧供給し、次いで周縁部からの吸引を行なう方法等も採用することができる。
治療に有効な液体又は気体としては、例えば、消毒薬、栄養剤、増殖因子、抗生物質、各種治療薬、創傷治療に重要な酸素(酸素ガス、空気中の酸素)等が挙げられる。
そして、吸入供給されるこれらの液体や気体の種類、量、供給速度等は、その組織損傷部の状況等によって適宜選択決定されるので、これらとの関係において、減圧度、減圧適用期間、減圧適用方法等の諸条件を選択すればよい。
そして、吸入供給されるこれらの液体や気体の種類、量、供給速度等は、その組織損傷部の状況等によって適宜選択決定されるので、これらとの関係において、減圧度、減圧適用期間、減圧適用方法等の諸条件を選択すればよい。
そして、本発明の損傷組織治療装置の他の実施形態においては、上記保液性シートとして、保液層部分と疎水性ガス透過層部分から成る2層構造のシートを使用することが望ましく、その形態例としては、保液性シートの上面に疎水性ガス透過シートを単に積層したもの、あるいは保液性シートの上面に疎水性ガス透過層を一体的に備えたもの、例えば疎水性ガス透過シートの下面側を親水性化処理したものを使用することができる。
なお、前者の形態例として、両シートの境界面を接着剤等で点状に固定すること等も適宜行なうことができる。
この場合、カバーシートに設けた上記供給口の先端部からの液体や気体が上記疎水性ガス透過シートあるいは疎水性ガス透過層を貫通して、保液性シート部分に直接供給されるように、上記供給口の先端部を疎水性ガス透過シートあるいは疎水性ガス透過層の下面側、すなわち保液性シートとの境界又は保液性シート内に位置させるようにすればよい。なお、当該供給口の先端部の取付け方法については、接着剤等を用いて保液性シートに固定する等、適宜の方法を採用することができる。
なお、前者の形態例として、両シートの境界面を接着剤等で点状に固定すること等も適宜行なうことができる。
この場合、カバーシートに設けた上記供給口の先端部からの液体や気体が上記疎水性ガス透過シートあるいは疎水性ガス透過層を貫通して、保液性シート部分に直接供給されるように、上記供給口の先端部を疎水性ガス透過シートあるいは疎水性ガス透過層の下面側、すなわち保液性シートとの境界又は保液性シート内に位置させるようにすればよい。なお、当該供給口の先端部の取付け方法については、接着剤等を用いて保液性シートに固定する等、適宜の方法を採用することができる。
このような2層構造を有するシートを備えた損傷組織治療装置においては、液体及び気体(例えば酸素、空気)が同時又は別々に供給口から減圧供給されると、上記液体が下層の保液性シートに包含されて周縁部方向に広がり、一方、酸素が上層の疎水性ガス透過シートあるいは層の方向に透過して当該シートあるいは層内を周縁部方向に拡散し、それと同時に保液性シートに含まれる液体への酸素溶解が起こり、当該液体を介して組織損傷部への酸素の供給が行われることになる。
損傷組織、特に、創傷等においては、その治療中に、組織損傷部に接触する液体中の溶存酸素が吸収され、該液体中の溶存酸素濃度が低下することになるが、当該実施形態に係わる損傷組織治療装置によれば、上記のように液体中の溶存酸素を高めることができ、組織損傷部の治療上、極めて有効となる。
損傷組織、特に、創傷等においては、その治療中に、組織損傷部に接触する液体中の溶存酸素が吸収され、該液体中の溶存酸素濃度が低下することになるが、当該実施形態に係わる損傷組織治療装置によれば、上記のように液体中の溶存酸素を高めることができ、組織損傷部の治療上、極めて有効となる。
なお、疎水性ガス透過シートとしては、液体を透過せず撥水性を有し、気体を透過する性質を有するものであればよく、例えばポリテトラフルオロエチレン多孔体から成るシート等を使用することができる。このとき、疎水性ガス透過シートの厚さ等については、特に制限はない。
また、上面に疎水性ガス透過層を一体的に備えた保液性シートについては、例えば上記のような材料から成る疎水性ガス透過シートの下面側を常法にしたがって、例えばエッチング剤(例えば、テトラエッチ(潤工社製商品名)等)を塗布したり、紫外線照射等の処理を施したりすることによって、この下面だけを親水性化させ、保液性を付与することができる(液体及び気体も流通可能である)。
また、上面に疎水性ガス透過層を一体的に備えた保液性シートについては、例えば上記のような材料から成る疎水性ガス透過シートの下面側を常法にしたがって、例えばエッチング剤(例えば、テトラエッチ(潤工社製商品名)等)を塗布したり、紫外線照射等の処理を施したりすることによって、この下面だけを親水性化させ、保液性を付与することができる(液体及び気体も流通可能である)。
さらに、上記疎水性ガス透過シートあるいは疎水性ガス透過層とカバーシートとの間の一部又は全面に疎水性素材からなる多孔体シートや網体(メッシュ)を介在させることもでき、これによって、当該疎水性ガス透過シートあるいは疎水性ガス透過層とカバーシートとの間に、気体の流通空間が確保でき、組織損傷部への気体のより一層の均一な供給を図ることができるという利点が得られる。
このような疎水性多孔体シート又はメッシュとしては、例えばポリテトラフルオロエチレン連続気泡多孔体、ポリエチレンメッシュ、ポロプロピレンメッシュ、ポリテトラフルオロエチレンメッシュ、ポリテトラフルオロエチレン不織布等を使用することができる。
このような疎水性多孔体シート又はメッシュとしては、例えばポリテトラフルオロエチレン連続気泡多孔体、ポリエチレンメッシュ、ポロプロピレンメッシュ、ポリテトラフルオロエチレンメッシュ、ポリテトラフルオロエチレン不織布等を使用することができる。
本発明の損傷組織治療用パッドは、上記したような減圧治療に好適に用いられるものであって、組織損傷部の減圧治療に際しては、組織損傷部に宛がわれてそれを覆い、組織損傷部からの滲出物等や供給された治療に有効な液体や気体等の吸収保持をする作用を有するものである。
そして、該損傷組織治療用パッドは、保液層部分と疎水性ガス透過層部分からなる2層構造を有するものであって、その形態例としては、保液性シートと疎水性ガス透過シートとを積層したもの、あるいは保液層と疎水性ガス透過層とを一体的に備えたものが挙げられる。
そして、該損傷組織治療用パッドは、保液層部分と疎水性ガス透過層部分からなる2層構造を有するものであって、その形態例としては、保液性シートと疎水性ガス透過シートとを積層したもの、あるいは保液層と疎水性ガス透過層とを一体的に備えたものが挙げられる。
前者の形態による本発明の損傷組織治療用パッドにおける保液性シートとしては、上記したごとく、親水性を有する材料からなり、水等の液体を保持するための三次元的に連続した多孔質構造を有する(勿論、液体及び気体が流通可能である)シートであって、例えばポリビニルアルコール連続気泡多孔体、ポリウレタン連続気泡多孔体、綿ガーゼ、綿フェルト等から成るシートを挙げることができる。また、保液性シートとして、組織損傷部に吸収されたり、分解されたりする素材、例えばコラーゲンシート等を用いてもよい。
また、疎水性ガス透過シートとしては、上記したごとく、液体を透過せず撥水性を有し、気体を透過する性質を有するものであればよく、例えばポリテトラフルオロエチレン多孔体から成るシート等を挙げることができる。
そして、この損傷組織治療用パッドは、上記保液性シートと疎水性ガス透過シートとを単に積層することによって作製することができる。この場合、両シートの境界面を接着剤等で点状に固定すること等も適宜行なうことができる
また、疎水性ガス透過シートとしては、上記したごとく、液体を透過せず撥水性を有し、気体を透過する性質を有するものであればよく、例えばポリテトラフルオロエチレン多孔体から成るシート等を挙げることができる。
そして、この損傷組織治療用パッドは、上記保液性シートと疎水性ガス透過シートとを単に積層することによって作製することができる。この場合、両シートの境界面を接着剤等で点状に固定すること等も適宜行なうことができる
また、本発明の後者の形態、すなわち保液層と疎水性ガス透過層とを一体的に備えた損傷組織治療用パッドは、例えば上記のような材料から成る疎水性ガス透過シートの片面側に、常法にしたがって、例えばエッチング剤(例えば、テトラエッチ(潤工社製商品名)等)を塗布したり、紫外線を照射したりする処理等を施して、この片面側だけを親水性化させ、保液性を付与して保液層とし(上記保液性シートと同じ性質を有するものとなる)、未処理面側を疎水性ガス透過層として、作製することができる。
そして、本発明の損傷組織治療用パッドの使用に際しては、当該パッドを組織損傷部にその保液性シート又は保液層が対向するように宛がって損傷部を覆い、また、治療に有効な液体や気体は保液性シート又は保液層の側に適宜の方法で供給されるのであるが、その好適な供給方法として、この液体や気体を供給するための供給口を当該パッドの好ましくは中央部分に設け、この供給口の先端部を上記疎水性ガス透過シート又は疎水性ガス透過層を貫通して、保液性シート又は保液層の側に開口させ、そこから供給する方法が挙げられる。
このように構成した本発明の損傷組織治療用パッドは、上記したごとく、例えば酸素や空気を液体と同時、あるいは個別に供給することによって、該液体が保液性シートあるいは保液層に包含されて周辺に広がり、一方、酸素が上層に位置する疎水性ガス透過シートあるいは層の方向に透過して当該シートあるいは層内に広範囲にわたって拡散し、それと同時に保液性シートあるいは保液層に含まれる液体への酸素溶解が起こり、当該液体を介して組織損傷部に酸素を供給することができ、治療効果を向上させることができるようになる。
損傷組織、特に、創傷等においては、その治療中に、組織損傷部に接触する液体中の溶存酸素が吸収され、該液体中の溶存酸素濃度が低下することになるが、本発明の損傷組織治療用パッドによれば、上記のように液体中の溶存酸素濃度を効果的に高めることができ、組織損傷部の治療上、極めて有効である。
損傷組織、特に、創傷等においては、その治療中に、組織損傷部に接触する液体中の溶存酸素が吸収され、該液体中の溶存酸素濃度が低下することになるが、本発明の損傷組織治療用パッドによれば、上記のように液体中の溶存酸素濃度を効果的に高めることができ、組織損傷部の治療上、極めて有効である。
上記の損傷組織治療用パッドにおいて、その使用時での組織損傷部からの滲出液等の排出は、減圧治療における減圧吸引力により、本発明でいうカバーシート等が当該パッドを圧し吸引除去されることによって行なわれ、また、液体あるいは気体の供給は、この減圧吸引力によって行なわれるのが通常であるが、場合によっては、一時的に加圧して供給することもできる。
また、上記損傷組織治療用パッドの大きさ、形状、厚さなどについては、特に制限されないが、組織損傷部の大きさや形状、損傷部の状態などに応じ、円形の他、楕円形や多角形など種々の形状と大きさを選択して、損傷組織を効果的に覆い、そして当該パッドの保液性シートあるいは保液層は、損傷部からの滲出物等を吸収して保持できる大きさ、厚さに適宜選択される。
以下に、本発明について、図面を参照してさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
図1(a)は、本発明の損傷組織治療装置の一実施例を示す概略平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線についての断面図である。
図に示す損傷組織治療装置1は、組織Tの損傷部に宛がわれる保液性シート2と、この保液性シート2の周囲にこれを囲むように配置される中空フレーム3と、この中空フレーム3の組織反対側である上面に取り付けられ、当該中空フレーム3の内側に形成され上記保液性シート2が収納される空間部4を気密に覆うカバーシート5から構成されている。
図1(a)は、本発明の損傷組織治療装置の一実施例を示す概略平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線についての断面図である。
図に示す損傷組織治療装置1は、組織Tの損傷部に宛がわれる保液性シート2と、この保液性シート2の周囲にこれを囲むように配置される中空フレーム3と、この中空フレーム3の組織反対側である上面に取り付けられ、当該中空フレーム3の内側に形成され上記保液性シート2が収納される空間部4を気密に覆うカバーシート5から構成されている。
上記保液性シート2は、例えばポリウレタン連続気泡多孔体(液体及び気体の流通が可能)から成り、上記組織Tの損傷部の大きさに応じた大きさ、厚さを備えたものであって、この実施例では60mm径×3mm厚さに形成されている。
また、中空フレーム3は、4mm外径×1mm肉厚の中空管を、その内側に形成される空間部4の中に上記保液性シート2を収納するに足る十分な大きさ、すなわちこの実施例では、内径65mmの円環状に丸めたような形状を有すると共に、当該中空フレームの中空部3aに連通して、減圧吸引機構である真空ポンプ(図示せず)に接続される吸引口3bを外周部に備えたものであって、シリコーンゴムから一体成形されている。
そして、上記中空フレーム3の内周面上方寄りの位置には、内側の空間部4に開口する0.5mm径の細孔3cが内周面に沿って約8mm間隔に穿設されており、当該中空フレームの中空部3aが空間部4に連通するようにしてある。
そして、上記中空フレーム3の内周面上方寄りの位置には、内側の空間部4に開口する0.5mm径の細孔3cが内周面に沿って約8mm間隔に穿設されており、当該中空フレームの中空部3aが空間部4に連通するようにしてある。
さらに、上記中空フレーム3の上面には、液体及び気体不透過性を有するシリコーン樹脂フィルムから成るカバーシート5が取り付けられ、接着剤によって気密状態に接着されている。
上記した損傷組織治療装置1を用いて組織Tの損傷部を治療するに際しては、当該損傷部を保液性シート2で覆うと共に、カバーシート5を備えた中空フレーム3を保液性シート2の外周部に配置する。このとき、この中空フレーム3の底部と組織Tとの接触面は、接着テープ等によって気密に接着される。
この状態で、中空フレーム3の吸引口3bに接続された真空ポンプを作動させて、矢印P方向に吸引すると、中空フレーム3の空間部4は、内部の空気が細孔3cから吸引されて減圧状態になり、カバーシート5が保液性シート2の方向に引き寄せられ、さらにはこの保液性シート2を圧することになって、当該シート2に含まれている滲出物等が押し出され、周縁部から吸引除去されることになる。そして、減圧度、減圧適用時間等を適宜選択することにより、効果的な治療を行うことができる。
(実施例2)
図2(a)は、本発明の損傷組織治療装置の他の実施例を示す概略平面図であって、図2(b)は、図2(a)におけるB−B線についての断面図である。なお、先の実施例と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本例の損傷組織治療装置1は、カバーシート5の中央部に、治療に有効な液体や気体を保液性シート2に供給するための供給口6を設け、当該供給口6の先端部には、開口端にU字形の切り欠きを備えたスペーサー6aを取り付けており、これによって液体や気体の円滑な流入状態を確保するようにしている。
図2(a)は、本発明の損傷組織治療装置の他の実施例を示す概略平面図であって、図2(b)は、図2(a)におけるB−B線についての断面図である。なお、先の実施例と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本例の損傷組織治療装置1は、カバーシート5の中央部に、治療に有効な液体や気体を保液性シート2に供給するための供給口6を設け、当該供給口6の先端部には、開口端にU字形の切り欠きを備えたスペーサー6aを取り付けており、これによって液体や気体の円滑な流入状態を確保するようにしている。
このような構造の損傷組織治療装置1を使用して、矢印Fで示すように治療に有効な薬剤や栄養剤などの液体、酸素等の気体を上記供給口6から供給することによって、真空ポンプによる減圧吸引力により上記液体や気体が空間部4内に吸入され、保液性シート2の中央部位へ供給されると同時に、周縁部からの減圧吸引及び減圧下におけるカバーシートによる保液性シートの圧縮によって、周縁部方向に拡散され、保液性シート2の全体に均一に吸収されて、当該シート2中に保持されるようになり、治療効果を向上させることができる。
(実施例3)
図3は、本発明の損傷組織治療装置の更に他の実施例を示す断面図である。なお、同様に、先の実施例と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本例の損傷組織治療装置1においては、保液性シート2の上面に、ポリテトラフルオロエチレン多孔シートから成る疎水性ガス透過シート7を積層したものが使用されており、この場合、供給口6の先端部に取り付けられたスペーサ6aは、上記疎水性ガス透過シート7を貫通し保液性シート2の上に設けられていて、供給口6からの液体や気体が保液性シート2の中央部位に直接供給されるようになっている。
図3は、本発明の損傷組織治療装置の更に他の実施例を示す断面図である。なお、同様に、先の実施例と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本例の損傷組織治療装置1においては、保液性シート2の上面に、ポリテトラフルオロエチレン多孔シートから成る疎水性ガス透過シート7を積層したものが使用されており、この場合、供給口6の先端部に取り付けられたスペーサ6aは、上記疎水性ガス透過シート7を貫通し保液性シート2の上に設けられていて、供給口6からの液体や気体が保液性シート2の中央部位に直接供給されるようになっている。
このような構造を採用することにより、酸素又は空気が液体と同時、あるいはこれとは別に減圧吸引によって供給されたときには、この気体が撥水性である疎水性ガス透過シート7方向に透過して周縁方向に広がり、保液性シート2に吸収されている液体の溶存酸素量を増加させることができ、損傷部の治療に有効なものとなる。
(実施例4)
図4は、本発明の損傷組織治療用パッドの一実施例を示す断面図であって、図に示す損傷組織治療用パッド8は、図3に示した保液性シート及び疎水性ガス透過シートと基本的に同様な構造を有し、この実施例では60mm径×3mm厚さの円形をなすポリウレタン連続気泡多孔体から成る保液性シート2の上面にポリテトラフルオロエチレン製の多孔体シートから成る疎水性ガス透過シート7を積層した構造を有し、当該パッド8の中央部上面側には、治療に有効な液体や気体を供給するための供給口6の先端部に取り付けられたスペーサ6aが上記疎水性ガス透過シート7を貫通して、その下の保液性シート2の上に開口している。
図4は、本発明の損傷組織治療用パッドの一実施例を示す断面図であって、図に示す損傷組織治療用パッド8は、図3に示した保液性シート及び疎水性ガス透過シートと基本的に同様な構造を有し、この実施例では60mm径×3mm厚さの円形をなすポリウレタン連続気泡多孔体から成る保液性シート2の上面にポリテトラフルオロエチレン製の多孔体シートから成る疎水性ガス透過シート7を積層した構造を有し、当該パッド8の中央部上面側には、治療に有効な液体や気体を供給するための供給口6の先端部に取り付けられたスペーサ6aが上記疎水性ガス透過シート7を貫通して、その下の保液性シート2の上に開口している。
このような構造を採用することにより、酸素又は空気が液体と同時あるいはこれとは別に供給されたときには、この気体が撥水性である疎水性ガス透過シート7方向に透過して当該シート7の広範囲にわたって拡散し、保液性シート2に吸収されている液体の溶存酸素量を増加させることができ、損傷部の治療に有効である。
このような構造を有する治療用パッド8は、上記実施例3で示したような中空フレームを備えた治療装置のみならず、一般の減圧治療に広く適用することができる。
このような構造を有する治療用パッド8は、上記実施例3で示したような中空フレームを備えた治療装置のみならず、一般の減圧治療に広く適用することができる。
(実施例5)
図5は、本発明の損傷組織治療用パッドの他の実施例を示す断面図であって、図に示す損傷組織治療用パッド9は、保液性を示す保液層9aと、液体を透過することなく、ガス透過性のみを示す疎水性ガス透過層9bとを一体的に備えた円板状のものであって、ポリテトラフルオロエチレン製の多孔体シートから成り、60mm径×6mm厚さを有する円板状シートの下面側に、ポリテトラエチレンエッチング剤であるテトラエッチ(潤工社製商品名)を塗布し、約1分後、水洗することによって、図中の下面側のみを親水性化し、保液性を付与(液体及び気体が流通可能)して、保液層9a(上記保液性シートと同じ性質を有するものとなる)とする一方、上面側の疎水性ガス透過性をそのまま維持して疎水性ガス透過層9bとしたものである。
そして、その上面側には治療に有効な液体や気体を供給するための供給口6を取り付け、当該供給硬6が疎水性ガス透過層9bを貫通して、その先端部が保液層9aの側に開口するようにしてある。
図5は、本発明の損傷組織治療用パッドの他の実施例を示す断面図であって、図に示す損傷組織治療用パッド9は、保液性を示す保液層9aと、液体を透過することなく、ガス透過性のみを示す疎水性ガス透過層9bとを一体的に備えた円板状のものであって、ポリテトラフルオロエチレン製の多孔体シートから成り、60mm径×6mm厚さを有する円板状シートの下面側に、ポリテトラエチレンエッチング剤であるテトラエッチ(潤工社製商品名)を塗布し、約1分後、水洗することによって、図中の下面側のみを親水性化し、保液性を付与(液体及び気体が流通可能)して、保液層9a(上記保液性シートと同じ性質を有するものとなる)とする一方、上面側の疎水性ガス透過性をそのまま維持して疎水性ガス透過層9bとしたものである。
そして、その上面側には治療に有効な液体や気体を供給するための供給口6を取り付け、当該供給硬6が疎水性ガス透過層9bを貫通して、その先端部が保液層9aの側に開口するようにしてある。
このような構造をなす治療用パッド9についても、上記実施例4に記載したものと同様の効果を有し、そして上記実施例3で示したような中空フレームを備えた治療装置はもとより、一般の減圧治療にも広く適用することができ、損傷組織の治療効果を高めることができる。
1 損傷組織治療装置
2 保液性シート
3 中空フレーム
3a 中空部
3b 吸引口
3c 細孔
4 空間部
5 カバーシート
6 供給口
7 疎水性ガス透過シート
8,9 損傷組織治療用パッド
9a 保液層
9b 疎水性ガス透過層
T 組織
2 保液性シート
3 中空フレーム
3a 中空部
3b 吸引口
3c 細孔
4 空間部
5 カバーシート
6 供給口
7 疎水性ガス透過シート
8,9 損傷組織治療用パッド
9a 保液層
9b 疎水性ガス透過層
T 組織
Claims (9)
- 組織の損傷部を覆う保液性シートと、該保液性シートを囲繞する中空フレームと、気体及び液体不透過性と柔軟性を有し、上記中空フレームの上面に密着して該中空フレームの内側に形成される空間部を気密に覆うカバーシートを備え、
上記中空フレームには、該中空フレームの中空部に連通する吸引口を形成すると共に、当該中空フレームの内周面に上記空間部内に開口して中空部に連通する複数の細孔を穿設して成ることを特徴とする損傷組織治療装置。 - 上記カバーシートが液体及び/又は気体の供給口を備えていることを特徴とする請求項1に記載の損傷組織治療装置。
- 上記供給口をカバーシートの中央部に備えていることを特徴とする請求項2に記載の損傷組織治療装置。
- 上記保液性シートの上面に疎水性ガス透過シートが積層され、上記供給口の先端部が当該疎水性ガス透過シートを貫通して上記保液性シートの側に開口していることを特徴とする請求項2又は3に記載の損傷組織治療装置。
- 上記保液性シートの上面に疎水性ガス透過層を一体的に備え、上記供給口の先端部が当該疎水性ガス透過層を貫通して上記保液性シートの側に開口していることを特徴とする請求項2又は3に記載の損傷組織治療装置。
- 損傷組織の減圧治療に用いるパッドであって、保液性シートと疎水性ガス透過シートを積層して成ることを特徴とする損傷組織治療用パッド。
- 液体及び/又は気体の供給口を備え、該供給口の先端部が上記疎水性ガス透過シートを貫通して保液性シートの側に開口していることを特徴とする請求項6に記載の損傷組織治療用パッド。
- 損傷組織の減圧治療に用いるパッドであって、保液層と疎水性ガス透過層を一体的に備えていることを特徴とする損傷組織治療用パッド。
- 液体及び/又は気体の供給口を備え、該供給口の先端部が上記疎水性ガス透過層を貫通して保液層の側に開口していることを特徴とする請求項8に記載の損傷組織治療用パッド。
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